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特許7538309電子決済アプリ、電子決済システム、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】電子決済アプリ、電子決済システム、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/12 20120101AFI20240814BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240814BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20240814BHJP
【FI】
G06Q20/12
G06Q30/0207
G06Q50/26
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023145612
(22)【出願日】2023-09-07
(62)【分割の表示】P 2023028166の分割
【原出願日】2023-02-27
【審査請求日】2023-09-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】ヴァシーヌ アミット
(72)【発明者】
【氏名】ダゲル ノラ
(72)【発明者】
【氏名】鹿野 安代
【審査官】前田 侑香
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-100991(JP,A)
【文献】特開2022-104416(JP,A)
【文献】特開2020-013409(JP,A)
【文献】特開2021-163304(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0141152(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済アプリであって、
コンピュータに、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させる、
電子決済アプリ。
【請求項2】
電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済アプリであって、
コンピュータに、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗の端末装置により送信された前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させ、
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことの返礼として付与される、
電子決済アプリ。
【請求項3】
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことに応じて前記バウチャーのサービスを提供するサービスサーバが送信したバウチャーの発行リクエストに基づいて、前記電子決済サーバが発行するバウチャーである、
請求項2に記載の電子決済アプリ。
【請求項4】
請求項2に記載の電子決済アプリと、
前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことに応じて前記バウチャーのサービスを提供するサービスサーバが送信したバウチャーの発行リクエストに基づいて前記バウチャーを前記電子決済サービスの前記ユーザの識別情報に対応付ける処理を実行する前記電子決済サーバと、
を備える電子決済システム。
【請求項5】
電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済方法であって、
コンピュータが、
有効期限が設定され、且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行する、
サービス提供方法。
【請求項6】
電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済方法であって、
コンピュータが、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗の端末装置により送信された前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行し、
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことの返礼として付与される、
サービス提供方法。
【請求項7】
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供する電子決済サーバ装置であって、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行する、
電子決済サーバ装置。
【請求項8】
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供する電子決済サーバ装置であって、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗の端末装置により送信された前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行し、
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことの返礼として付与される、
電子決済サーバ装置。
【請求項9】
コンピュータが、
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供するサービス提供方法であって、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行する、
サービス提供方法。
【請求項10】
コンピュータが、
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供するサービス提供方法であって、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗の端末装置により送信された前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行し、
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことの返礼として付与される、
サービス提供方法。
【請求項11】
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供するプログラムであって、
サーバ装置に、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させる、
プログラム。
【請求項12】
電子決済アプリと協働して電子決済サービスを提供するプログラムであって、
サーバ装置に、
有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済アプリと協働して電子決済を実行する決済処理と、
前記設定店舗の端末装置により送信された前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、
前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させ、
前記バウチャーは、前記ユーザが自治体に金銭を寄付したことの返礼として付与される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子決済アプリ、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラムに関する
【背景技術】
【0002】
従来、所定の決済手段を用いた決済処理に連動して自動的に適用されるクーポンを獲得可能なユーザの属性を示す属性情報を受け付け、受け付けられた属性情報が示す属性のユーザのみが獲得可能なクーポンを提供する管理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6978569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しなしながら、上記の装置ではユーザの利便性が低い場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、よりユーザの利便性を向上させることができる電子決済アプリ、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済アプリであって、コンピュータに、有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させる電子決済アプリである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザの利便性を向上させることができる電子決済アプリ、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その1)である。
図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図(その2)である。
図4】第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。
図5】利用者情報172の内容の一例を示す図である。
図6】加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。
図7】バウチャーを利用したサービスの概要について説明するための図である。
図8】バウチャーが付与される処理の流れ一例を示す図である。
図9】バウチャーが付与される処理の流れ他の一例を示す図である。
図10】決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF1の一例を示す図である。
図11】決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF2の他の一例を示す図である。
図12】決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF3の他の一例を示す図である。
図13】ストアスキャンがされる際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。
図14】ユーザスキャンがされる際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。
図15】バウチャーの利用時の電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。
図16】当該店舗で利用可能なバウチャーのみが表示されたインターフェース画面IF31の一例を示す図である。
図17】地域振興券に関する処理について説明するため図である。
図18】食事券に関する処理について説明するため図である。
図19】ギフトバウチャーに関する処理について説明するため図である。
図20】決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF32の一例を示す図である。
図21】利用者端末装置10の表示部に表示されるインターフェース画面IF41およびIF42を示す図である。
図22】ユーザが検索条件を入力するインターフェースが面IF43を示す図である。
図23】ユーザが検索条件を入力するインターフェースが面IF44を示す図である。
図24】通知のインターフェース画面IF45を示す図である。
図25】レコメンド情報を含むインターフェース画面IF46を示す図である。
図26】決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図27】自動で電子決済の方法がバウチャーに設定されたインターフェース画面IF47を示す図である。
図28】バウチャーの購入をユーザにレコメンドするインターフェース画面IF48を示す図である。
図29】インターフェース画面IF51-53を示す図である。
図30】表示部に表示されるインターフェース画面IF60を示す図である。
図31】決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図32】表示部に表示されるインターフェース画面IF61を示す図である。
図33】決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図34】ユーザスキャン時およびストアスキャン時におけるバウチャーに関する通知または設定について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下、図面を参照し、本発明の電子決済アプリ、サービス提供方法、電子決済サーバ装置、およびプログラムの実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗(実店舗)であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店(ブランド)に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主としてユーザ(利用者)と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理がユーザと店舗との間で行われてもよい。
【0010】
[電子決済サービス]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ100を中心として実現される。決済サーバ100は、例えば、一以上の利用者端末装置10、一以上の第1店舗端末装置50、一以上の第2店舗端末装置70、およびサービスサーバ200のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。決済サーバ100は「サービス提供装置」の一例である。
【0011】
利用者端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置10は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置10では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ20が実行されることで、決済サーバ100と連携して電子決済サービスをユーザに提供するように動作する。決済アプリ20は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置10にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。
【0012】
第1店舗端末装置50は、例えば、店舗に設置される。第1店舗端末装置50は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第1店舗端末装置50は、いわゆるPOS(Point of Sale)装置を含み、POS装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像60は、店舗に置かれ、QRコード(登録商標)やバーコード等のコード画像(コード情報)が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像60は、店舗に置かれたディスプレイ(スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい)によって表示されてもよい。
【0013】
第2店舗端末装置70は、加盟店の運営者によって使用される。第2店舗端末装置70は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第2店舗端末装置70では、加盟店向けインターフェース72が動作する。加盟店向けインターフェース72は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース72は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ100に送信する。スマートフォンである第2店舗端末装置70は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置10が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。
【0014】
決済サーバ100は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第1店舗端末装置50は、POS装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、POS装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ100に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第1店舗端末装置50から決済情報が送信されるものとする。
【0015】
図2および図3は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン1とパターン2の二つが存在してよい。
【0016】
図2に示すパターン1(以下、ユーザスキャンと称する)の場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。店舗コード画像60には、店舗URL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。この店舗URLは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ100において加盟店IDや店舗ID等との対応付けがなされている(後述)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報(後述)を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し(S3)、決済アプリ20に送信する(S4)。ユーザは、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。なお、店舗コード画像60が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像60には、店舗URLだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、ユーザが決済金額を入力する手順が省略され、第1決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ100に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。
【0017】
図3に示すパターン2(以下、ストアスキャンと称する)の場合、決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコード(ユーザを識別または特定するための情報)の発行要求を決済サーバ100に送信する(S11)。決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S12)、決済アプリ20に送信する(S13)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像を表示する(S14)。ユーザは利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S15)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S16)。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応するユーザを特定し、電子決済を行う(S17)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S18)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S19)。
【0018】
なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図2で説明した「アカウントID」は、ユーザの識別情報として用いられ得る他の情報(例えば電話番号)であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ20は、ユーザのアカウントIDに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ100は、ワンタイムコードに対応するユーザを特定するのに代えて、アカウントIDに対応するユーザを特定する。
【0019】
[決済サーバ]
図4は、第1実施形態に係る決済サーバ100の構成図である。決済サーバ100は、例えば、通信部110と、コンテンツ提供部120と、連携処理部130と、付与部140と、決済処理部150と、情報管理部160と、記憶部170とを備える。通信部110および記憶部170以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。コンテンツ提供部120と、連携処理部130と、情報管理部160とを合わせた機能部、またはこれらの一部の機能部は「制御部」の一例である。連携処理部130は「取得部」の一例である。
【0020】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、決済サーバ100がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、利用者情報172、決済コンテンツ情報174、加盟店/店舗情報176などの情報が格納される。
【0021】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0022】
コンテンツ提供部120は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置10に提供する。コンテンツ提供部120は、決済コンテンツ情報174から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置10に提供する。利用者端末装置10は、決済アプリ20によってコンテンツが再生された状態でユーザによる各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ100に送信する。
【0023】
連携処理部130は、サービスサーバ200と連携する。連携とは、互いに情報を送受信したり、情報を共有したりすることができる。
【0024】
付与部140は、電子的なバウチャーをユーザの決済アプリ20に付与する。付与とは、電子決済サービスにおいて、ユーザの識別情報に対してバウチャーを対応付け、ユーザが、自身に対応付けられたバウチャーを決済アプリ20において利用することができるようにすることである。本件のバウチャーは、例えば、無償で提供されるクーポンとは異なる性質であって、対価と引き換えに付与されるものである。バウチャーは、例えば、有効期限が設定され、且つ電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された店舗で利用可能な電子的なバウチャーである。
【0025】
決済処理部150は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部150は、利用者情報172を参照しながら決済処理を行う。
【0026】
図5は、利用者情報172の内容の一例を示す図である。利用者情報172は、ユーザの登録情報の一例である。利用者情報172は、例えば、利用者URL、アカウントID、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ID、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、バウチャー情報、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報などの情報が対応付けられたものである。利用者URLは、ユーザ間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントIDは、決済サーバ100によってユーザに発行されるものであり、利用者IDは、ユーザが任意に設定できる(設定しなくてもよい)IDである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、ユーザが任意に設定できる(設定しなくてもよい)情報である。登録日とはユーザが電子決済サービスに登録した日(アカウントを作成した日)である。以下、これらの情報が対応付けられたユーザのインスタンス(電子決済口座)のことをアカウントと称する。
【0027】
チャージ残高は、ユーザが予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者(銀行)のATM(Automatic Teller Machine)からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。
【0028】
バウチャー情報は、バウチャーの有効期限や、利用可能額、利用可能額な店舗の情報、利用可能な市区町村の情報、バウチャーの識別情報などのうち一部または全部を含む。また、バウチャー情報には、バウチャーごとの利用可能額(残高)が対応付けられた、バウチャーが利用された場合、利用可能額から利用額が減額されて、減額された額が利用可能額として管理される。
【0029】
決済方法設定は、例えば、その時点においてユーザがチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのか、バウチャーによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報(口座番号、カード番号)である。チャージ履歴情報は、ユーザが予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、ユーザが行った決済の内訳(日時、購買行動が行われた店舗の店舗ID、決済金額、決済方法など)を、決済ごとに示す情報である。
【0030】
図6は、加盟店/店舗情報176の内容の一例を示す図である。加盟店/店舗情報176は、例えば、店舗URLに対して加盟店IDと店舗IDが対応付けられた第1テーブル176Aと、加盟店IDに対して加盟店名と売上金(前述)が対応付けられた第2テーブル176Bと、店舗IDに対して店舗IDが対応付けられた第3テーブル176Cとを含む。例えば、第3テーブル176Cには、店舗IDに対して、利用可能なバウチャーの情報(例えばバウチャーの識別情報など)が対応付けられている。加盟店/店舗情報176には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ(業種)、店舗の所在地、決済パターンの情報が含まれてもよい。
【0031】
情報管理部160は、利用者端末装置10や第2店舗端末装置70から取得した情報に基づいて、利用者情報172および加盟店/店舗情報176を管理する。情報管理部160は、利用者情報172および加盟店/店舗情報176について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。
【0032】
[電子決済]
決済処理部150は、利用者端末装置10または第1店舗端末装置50から決済情報が取得されると、利用者情報172を参照して当該ユーザの「決済方法設定」を取得する。決済処理部150は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されているユーザに関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部150は、例えば、利用者IDに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。
【0033】
決済処理部150は、「設定情報」が「後払い」に設定されているユーザに関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部150は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ20に返信される。
【0034】
決済処理部150は、「設定情報」が「バウチャー」に設定されているユーザに関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部150は、利用者IDに対応付けて管理しているバウチャーの利用可能額を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。
【0035】
情報管理部160は、ユーザの決済アプリ20に対する操作の情報を取得する。例えば、ユーザが決済アプリ20を操作して選択した決済方法(支払方法)の情報や、ユーザが選択したバウチャーの情報などを取得して管理する。
【0036】
[サービスサーバ]
サービスサーバ200は、決済サーバ100または決済アプリ20と連携して、ユーザにサービスを提供する。本実施形態では、サービスサーバ200は、ユーザにふるさと納税に関するサービスを提供するものとして説明するが、これに代えて(加えて)、他のサービスを提供するものであってもよい。他のサービスとは、例えば、後述するミニアプリに対応するサービスである。ふるさと納税に関するサービスとは、例えば、ユーザがふるさと納税を代行するサービスを提供する。例えば、ふるさと納税の納付をユーザから受け付けたり、ふるさと納税に応じた商品(バウチャーを含む)などをユーザに提供したりするサービスである。他のサービスは、例えば、フードデリバリーサービスや、タクシーの配車サービス、ショッピングサービスなどである。
【0037】
[バウチャーを利用したサービス]
本実施形態では、バウチャーを利用したサービスがユーザに提供される。図7は、バウチャーを利用したサービスの概要について説明するための図である。本実施形態では、バウチャーは、ふるさと納税を行うことによって得られるバウチャーである。このバウチャーは、ふるさと納税の対象の店舗、商品またはサービスに利用可能である。
【0038】
ユーザが、サービスサーバ200が提供するサービスを利用して、ふるさと納税を行うと、サービスサーバ200と連携する決済サーバ100が、バウチャーをユーザの決済アプリ20に付与する。ユーザは、バウチャーが利用可能な店舗において決済アプリ内においてバウチャーを利用することができる。
【0039】
[バウチャーが付与される処理の具体例(その1)]
図8は、バウチャーが付与される処理の流れ一例を示す図である。この処理では、決済アプリ20を利用して決済が行われるものとして説明する。
【0040】
まず、ユーザが、サービスサーバ200が提供するサービスにおいて、所定の自治体のバウチャーを購入する操作(寄付金の納付に関する操作)を行った後、決済アプリ20を利用して寄付額の決済を行うことを選択すると、決済アプリ20が起動する(S10)。ユーザは、起動した決済アプリ20において寄付額を入力して決済の操作を行うと、決済サーバ100が決済を行う(S12)。上記のS10、S12において、サービスサーバ200と、決済サーバ100とは連携している。連携とは、例えば、サービスサーバ200と決済サーバ100とは互いに決済を行ったユーザの識別情報や、決済に係る処理の内容などを共有していることである。ユーザの識別番号は、アカウントIDまたは利用者IDであってもよいし、サービスサーバ200および決済サーバ100がユーザを特定可能な他の識別番号であってもよい。
【0041】
次に、サービスサーバ200が、バウチャーの発行リクエスを決済サーバ100に送信する(S14)。発行リクエストには、ユーザの識別情報(ユーザID)、バウチャーの識別情報(バウチャーID)、付与金額、有効期限、利用可能な店舗に関する情報、リクエストIDが含まれる(一部の情報は省略されてもよい)。例えば、サービスサーバ200が、ユーザが選択した寄付の内容と上記の決済とに応じて、バウチャーの内容(バウチャーが利用可能な店舗や、付与金額、有効期限)が決定される。なお、発行リクエストにおいて、利用可能な店舗に関する情報は省略されてもよい。この場合、決済サーバ100の記憶部170に利用可能な店舗に関する情報と、バウチャーの識別番号とが対応付けられた情報が記憶されていればよい。
【0042】
次に、決済サーバ100は、S14のリクエストに応じて、ユーザの決済アプリ20においてバウチャーを付与する(S16)。例えば、決済サーバ100は、リクエストIDに含まれるユーザの識別情報に基づいて、ユーザを特定し、特定したユーザの決済アプリ20(ユーザ)にバウチャーを付与する。
【0043】
次に、決済サーバ100は、リクエストIDをキーにバウチャーの付与結果をサービスサーバ200に返却する(S18)。これにより、サービスサーバ200は、ユーザに対して、寄付履歴を示すインターフェース画面に寄付に対してバウチャーが付与済であることを示す情報を含め、このインターフェース画面を利用者端末装置10の表示部に表示する(S18)。
【0044】
このように、サービスサーバ200と決済サーバ100とが連携して、ユーザにバウチャーを付与することができる。
【0045】
[バウチャーが付与される処理の具体例(その2)]
図9は、バウチャーが付与される処理の流れ他の一例を示す図である。この処理では、決済アプリ20が利用されずに決済が行われるものして説明する。上述した図8の処理との相違点を中心に説明する。
【0046】
まず、ユーザが、サービスサーバ200が提供するサービスにおいて、決済アプリ20とは異なる決済方法でバウチャーを購入するための決済(寄付金の決済)を行うことを選択すると、選択された決済手法において決済が行われる(S10A)。この際、サービスサーバ200が、寄付履歴のインターフェース画面においてアカウント連携およびバウチャー取得のためのボタンを含め、このインターフェース画面を利用者端末装置10の表示部に表示させる。ユーザが、当該ボタンを操作すると(S11A)、サービスサーバ200が、決済サーバ100に連携リクエストを送信する(S11B)。例えば、当該ボタンが操作されると、決済アプリ20がユーザの識別番号を決済サーバ100に送信する。
【0047】
次に、決済サーバ100は、ユーザの識別情報をサービスサーバ200に返却する(S11C)。これにより、サービスサーバ200は、ボタンの操作を行ったユーザの識別番号を取得することができる。なお、上記のボタンの表示や操作は省略されてもよい。この場合、例えば、対象の寄付の内容が選択されると、自動で、サービスサーバ200が連携リクエストを決済サーバ100に送信してもよい。S14-S18の処理は、図9のS14-S18の処理と同様のため、説明を省略する。
【0048】
このように、サービスサーバ200と決済サーバ100とが連携して、ユーザにバウチャーを付与することができる。
【0049】
上記の例では、ユーザがバウチャーを購入し、ユーザにバウチャーが付与されるものとして説明したが、これに代えて(または加えて)、決済サーバ100が、サービスサーバが提供するサービスにおいて、ユーザとは異なるユーザがバウチャーを購入する操作を行った場合にサービスサーバ200が送信するリクエストを取得し、取得したリクエストに基づいて異なるユーザが指定したユーザにバウチャーを付与するための処理を実行してもよい(図18図19参照)。指定は、例えば、ユーザの電話番号やアカウントID、利用者IDによって特定される。
【0050】
[バウチャーが付与された際のインターフェース画面(その1)]
図10は、決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF1の一例を示す図である。インターフェース画面IF1は、決済アプリ20のトップ画面である。トップ画面IF1には、コード画像CDが表示される。コード画像CDは、例えばバーコードとQRコードとを含む。また、コード画像CDと共に、チャージ残高による電子決済を行うか、後払いによる電子決済を行うかを示すテキスト(図では「残高からの支払い」)が表示される。この設定は、ユーザの所定の操作によって切り替え可能である。
【0051】
更に、ミニアプリを起動するためのボタン(スイッチ)mが表示される。なお、「スイッチ」、「ボタン」とはタッチパネルと協働して実現されるGUI(Graphical User Interface)である。ミニアプリは、例えば、決済アプリ20をプラットフォームとしたアプリである。ミニアプリは、例えば、サービスサーバ200のサービスを提供するサービス提供者が決済アプリ20内で動作するように開発したアプリケーションプログラムである。サービス提供者は、決済アプリ20の管理者により提供されたアプリ開発用のプログラムや技術文書などであるSDK(Software Development Kit)を参照してミニアプリを開発する。ミニアプリは、例えば、決済アプリ20が起動している状態で動作するアプリである。例えば、決済アプリ20がインストールされるとミニアプリの一部または全部がインストールされてもよいし、ミニアプリに対応するサービスサーバからミニアプリの一部または全部がインストールされてもよい。例えば、ミニアプリが起動すると、ミニアプリ(決済アプリ20)がサービスサーバ200にアクセスして、ミニアプリとサービスサーバ200とが協働してユーザにサービスを提供する。
【0052】
また、インターフェース画面IF1の領域AR1には、バウチャーが付与されたことを示す情報が表示される。例えば、コンテンツ提供部120は、付与部140がバウチャーを付与すると、領域AR1にバウチャーが付与された情報を含むインターフェース画面IF1を利用者端末装置10の表示部に表示させる。これにより、ユーザは、バウチャーが付与されたことを容易に認識することができる。この領域AR1が、ユーザによって操作(例えばタップ操作)されると、インターフェース画面IF1は、例えば、図11のインターフェース画面IF2に遷移する。
【0053】
[バウチャーが付与された際のインターフェース画面(その2)]
図11は、決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF2の他の一例を示す図である。インターフェース画面IF2には、例えば、付与されたバウチャーの一覧が、バウチャーの概要と共に表示される。概要とは、バウチャーの種類(例えば、利用可能な地域、市区町村など)や、有効期限、利用可能な金額などである。例えば、ユーザが、「このバウチャーについて」が表示された領域を操作すると、図12のインターフェース画面IF3に遷移する。
【0054】
[バウチャーが付与された際のインターフェース画面(その3)]
図12は、決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF3の他の一例を示す図である。インターフェース画面IF3には、例えば、付与されたバウチャーの詳細な情報が含まれる。詳細な情報とは、例えば、バウチャーが利用できる地域や、店舗に関する情報、利用に関する注意事項などの情報である。
【0055】
上記のように、バウチャーが付与された場合は、ユーザは、決済アプリ20を操作して、容易にバウチャーの付与や、バウチャーに関する情報を確認することができる。
【0056】
[バウチャーの利用(ストアスキャン)]
図13は、ストアスキャンがされる際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。例えば、ユーザが、決済アプリ20に対して決済を行うための操作を行うと、インターフェース画面IF11が利用者端末装置10の表示部に表示される。インターフェース画面IF11の領域AR11には、設定されている支払方法(決済方法)の情報が表示されている。ユーザが、領域AR11を操作すると、支払方法を選択するためのインターフェース画面IF12が表示部に表示される。
【0057】
インターフェース画面IF12には、例えば、ユーザが利用可能な支払方法が表示される。例えば、チャージ残高、バウチャー、後払い、クレジットカードを利用した支払い方法が選択可能であることが表示される。なお、バウチャーが付与されていない場合は、バウチャーの表示は省略される。また、有効期限が所定期間未満(例えば2か月未満など)のバウチャーを保有している場合、バウチャーの利用を促すメッセージが表示されてもよい。
【0058】
このインターフェース画面IF11またはIF12は、「前記バウチャーが付与された後、前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作を前記電子決済アプリに対して行った場合、前記バウチャーを利用した電子決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面」または「前記バウチャーが付与された後、前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作を前記電子決済アプリに対して行った場合、前記バウチャーを利用した電子決済を行うか、前記電子決済サービスにおいてチャージされたチャージ残高を利用した決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面」の一例である。「前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作」とは、例えば、第1店舗端末装置50に読み取らせるユーザの識別情報を含むコード情報(コード画像)を表示させるための操作または第1店舗端末装置50の識別情報を含む店舗のコード情報を読み取るための操作など任意の操作である。「問い合わせるインターフェース画面」は、例えば、カメラを起動させる操作が行われた後や、カメラが店舗のコード情報を読み取った後、ユーザの識別情報を含むコード情報を表示するときに表示されるインターフェース画面である。
【0059】
ユーザが、インターフェース画面IF12において支払方法としてバウチャーを選択すると、インターフェース画面IF13が利用者端末装置10の表示部に表示される。インターフェース画面IF13には、ユーザに付与されたバウチャーの一覧が表示される。ユーザが、バウチャーを指定すると(「第1操作」の一例)、指定したバウチャーが支払方法として設定されたインターフェース画面IF14が表示部に表示される。この際、決済サーバ100の利用者情報172の決済方法の設定内容もバウチャーに変更されている。
【0060】
インターフェース画面IF14は、コード画像と、選択されたバウチャーの情報(種別、利用可能額)とを含む。例えば、第1店舗端末装置50がコード画像を読取り、読み取ったコード画像からユーザの識別情報を含む決済情報を決済サーバ100に送信する。決済サーバ100は、ユーザが指定したバウチャーを利用した決済を行う。すなわち、決済サーバ100は、ユーザが選択したバウチャーに関連付けられた情報(例えば有効期限や利用可能額、利用可能な店舗の情報)に基づいて電子決済を行う。
【0061】
例えば、決済サーバ100は、(A)支払方法に設定されたバウチャーが当該店舗で利用可能であり、且つ(B)バウチャーの利用可能額が決済額以上である場合、電子決済を完了し、決済完了通知を決済アプリ20に送信する。決済サーバ100は、上記の(A)または(B)の条件を満たさない場合、電子決済が完了できないことを示す情報を決済アプリ20に送信する。
【0062】
例えば、(A)の条件を満たさない場合、決済サーバ100は、当該バウチャーが当該店舗で利用できないことを示す情報を決済アプリ20と第1店舗端末装置50とのうち一方または双方に通知する。決済サーバ100は、ユーザが利用しようとしているバウチャーの情報と、加盟店/店舗情報176における利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、バウチャーの利用の可否を判定する。例えば、バウチャーが当該店舗で利用できない場合、決済アプリ20が、バウチャーが当該店舗で利用できないことを示す情報を利用者端末装置10の表示部に表示させる。例えば、第1店舗端末装置50が、バウチャーが当該店舗で利用できないことを示す情報を第1店舗端末装置50の表示部に表示させる。(B)の条件が満たされない場合、同様に利用可能額が決済額未満であることを示す情報が利用者端末装置10の表示部に表示される(第1店舗端末装置50の表示部に表示されてもよい)。
【0063】
上記のように、ユーザは、決済アプリ20を介してバウチャーを利用した電子決済を行うことができる。
【0064】
上記の例において、決済サーバ100(または決済アプリ20)は、バウチャーの有効期限に基づいて、インターフェース画面IF13におけるバウチャーの配置を決定してもよい。例えば、決済サーバ100は、有効期限が近い順にバウチャーを配置してもよい。例えば、有効期限が近いバウチャーが画面の上方や中央などユーザが認識しやすい位置に表示される。
【0065】
上記の例において、決済サーバ100(または決済アプリ20)は、決済アプリ20から利用者端末装置10の位置情報を取得し、位置情報と、バウチャーが利用可能な位置を示す情報とに基づいて、インターフェース画面IF13におけるバウチャーの位置を決定したり、表示するバウチャーを決定したりしてもよい。例えば、記憶部170には、バウチャーと、バウチャーを利用可能な位置情報とが対応付けられた情報が記憶されている。決済サーバ100は、この情報と、ユーザの位置情報とに基づいて、ユーザの位置において利用可能なバウチャーを特定する。例えば、ユーザが、千葉県にいる場合、決済サーバ100は、埼玉県で利用可能なバウチャーよりも千葉県で利用可能なバウチャーを優先的に(目立つように)インターフェース画面IF23に表示させてもよいし、千葉県で利用可能なバウチャーをインターフェース画面IF23に表示させなくてもよい。
【0066】
[バウチャーの利用(ユーザスキャン)]
図14は、ユーザスキャンがされる際のインターフェース画面の遷移の一例を示す図である。例えば、ユーザが、決済アプリ20を操作して、店舗のコード画像を読取ると、インターフェース画面IF21が利用者端末装置10の表示部に表示される。例えば、決済サーバ100は、決済アプリ20が送信したコード画像の読取結果を取得し、取得した読取結果に基づいて店舗を特定する。インターフェース画面IF14には、特定された店舗の情報が表示される。
【0067】
インターフェース画面IF21の領域AR21には、設定されている支払方法(決済方法)の情報が表示されている。ユーザが、領域AR21を操作すると、支払方法を選択するためのインターフェース画面IF22が表示部に表示される。インターフェース画面IF22には、例えば、ユーザが利用可能な支払方法が表示される。例えば、チャージ残高、バウチャー、後払い、クレジットカードを利用した支払い方法が選択可能であることが表示される。なお、バウチャーが付与されていない場合は、バウチャーの表示は省略される。
【0068】
このインターフェース画面IF21はまたはIF22は、「前記バウチャーが付与された後、前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作を前記電子決済アプリに対して行った場合、前記バウチャーを利用した電子決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面」または「前記バウチャーが付与された後、前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作を前記電子決済アプリに対して行った場合、前記バウチャーを利用した電子決済を行うか、前記電子決済サービスにおいてチャージされたチャージ残高を利用した決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面」の他の一例である。「前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作」とは、例えば、第1店舗端末装置50に読み取らせるユーザの識別情報を含むコード情報(コード画像)を表示させるための操作または第1店舗端末装置50の識別情報を含む店舗のコード情報を読み取るための操作など任意の操作である。「問い合わせるインターフェース画面」は、例えば、カメラを起動させる操作が行われた後や、カメラが店舗のコード情報を読み取った後、ユーザの識別情報を含むコード情報を表示するときに表示されるインターフェース画面である。
【0069】
ユーザが、インターフェース画面IF22において支払方法としてバウチャーを選択すると、インターフェース画面IF23が利用者端末装置10の表示部に表示される。インターフェース画面IF23には、ユーザに付与されたバウチャーの一覧が表示される。ユーザが、バウチャーを指定すると、指定したバウチャーが支払方法として設定されたインターフェース画面IF24が表示部に表示される。この際、決済サーバ100の利用者情報172の決済方法の設定内容もバウチャーに変更されている。なお、残高を利用した電子決済や他の電子決済において、インターフェース画面IF23やIF24の「ボーナス(ポイント)を使う」のスライドバーがオン状態である場合、電子決済においてポイントが利用される。すなわち電子決済サービスのポイントと、バウチャーとは併用可能である。また、バウチャーと他の支払い方法(例えばチャージ残高やクレジットカード決済、後払いなど)とも併用可能であってもよい。
【0070】
インターフェース画面IF24は、決済の金額を入力するための入力欄と、選択されたバウチャーの情報(種別、利用可能額)とを含む。例えば、ユーザが、金額を入力して、次へのボタンを操作すると、決済の依頼が決済サーバ100に送信される。決済サーバ100は、送信された決済の依頼や、決済額などに基づいて、決済を行う。この際、上述したように(A)および(B)の判定および判定結果に応じた処理がされる。
【0071】
上記の例において、決済サーバ100(または決済アプリ20)は、当該店舗で利用可能なバウチャー(「前記ユーザが撮像したコード情報の店舗で利用可能なバウチャーの情報」)を優先的にインターフェース画面IF23に表示させてもよいし、当該店舗で利用できないバウチャーをインターフェース画面IF23に表示させることを省略してもよい。決済サーバ100は、加盟店/店舗情報176を参照して、当該店舗で利用可能なバウチャーと、ユーザに付与されているバウチャーの情報とを比較し、当該店舗で利用可能なバウチャーおよび当該店舗で利用できないバウチャーを特定して上記の処理を行う。
【0072】
上記の例において、決済サーバ100(または決済アプリ20)は、バウチャーの有効期限に基づいて、インターフェース画面IF23におけるバウチャーの配置を決定してもよい。例えば、決済サーバ100は、有効期限が近い順にバウチャーを配置してもよい。例えば、決済サーバ100は、当該店舗において利用可能なバウチャーが複数ある場合に、利用可能なバウチャーの有効期限に基づいてバウチャーをインターフェース画面においてレイアウトしてもよい。例えば、有効期限が近いバウチャーが画面の上方や中央などユーザが認識しやすい位置に表示される。
【0073】
上記のインターフェース画面IF12またはIF22において、一部の情報は省略されてもよい。例えば、バウチャーを利用した電子決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面がユーザに提供されてもよい(例えばインターフェース画面においてチャージ額や、後払い、クレジットカード決済などの一部または全部を利用した決済を行うかを問い合わせることは省略されてもよい)。また、バウチャーを利用した電子決済において、不足する決済額が発生する場合、不足する決済額は、他の電子決済(例えばチャージ額や、後払い、クレジットカード)で電子決済が行われてもよい。この場合、決済サーバ100は、ユーザに不足分を、どの電子決済を利用して電子決済を行うかを問い合わせるためのインターフェース画面をユーザに提供してもよいし、予め設定された電子決済を利用して電子決済が行われてもよい。更に、決済額が不足していなくても、バウチャーを利用した電子決済と、他の電子決済(チャージ額など)とを合わせて利用した電子決済が行われてもよい。
【0074】
[バウチャーの利用時の処理(ユーザスキャン)]
図15は、バウチャーの利用時の電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。図2との相違点を中心に説明する。ユーザスキャンの場合、決済アプリ20が起動した状態の利用者端末装置10が、光学読取機能によって店舗コード画像60をデコードする(S1)。決済アプリ20は、店舗URLとアカウントIDを含む第1決済情報を決済サーバ100に送信する(S2)。
【0075】
次に、決済サーバ100は、店舗URLに対応する加盟店ID、店舗IDから、店舗情報を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得する(S3)。次に、決済サーバ100は、ユーザに付与されたバウチャーのうち、当該店舗で利用可能なバウチャーを特定し(S3#)、上述したS3、S3#で得られた情報を決済アプリ20に送信する(S4)。
【0076】
ユーザは、加盟店名や店舗名、利用可能なバウチャーが表示された画面において、バウチャーを選択し、決済金額を利用者端末装置10に入力する(S5)。そして、利用者端末装置10は、少なくとも決済金額を含む第2決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S6)。決済サーバ100は、受信した第2決済情報に基づいて電子決済を行う(S7)。決済サーバ100は、例えば、バウチャーで利用可能な金額から決済金額を差し引いて電子決済を行う。そして、決済サーバ100は、決済完了通知(決済完了画面を表示するための情報)を決済アプリ20に送信し(S8)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S9)。
【0077】
[利用可能なバウチャーのみが表示されたインターフェース画面]
図16は、当該店舗で利用可能なバウチャーのみが表示されたインターフェース画面IF31の一例を示す図である。図16では、ユーザがA市の店舗で決済を行おうとしている。この場合、決済サーバ100は、決済アプリ20から取得した店舗URLを用いて店舗で利用可能なバウチャーを特定する。そして、決済サーバ100は、店舗URLから特定した店舗が利用可能であり、ユーザに付与されているバウチャーをインターフェース画面IF31に表示させる。更に、複数の利用可能なバウチャーが付与されている場合、有効期限が近いバウチャーが優先的に表示される。
【0078】
上記のように、利用可能なバウチャーであって有効期限が近いバウチャーが優先的に表示されることにより、ユーザは、利用可能であり、且つ優先的に利用した方がいいバウチャーを容易に選択して利用することができる。
【0079】
[その他の例(1)]
上述した例では、バウチャーはふるさと納税に対して付与されるものとして説明したが、これに代えて(これに加えて)、地域振興券であってもよい。図17は、地域振興券に関する処理について説明するため図である。例えば、ユーザが、自治体が管理または自治体が委託するサービスサーバが提供するサービスにおいて地域振興券を購入するための処理を行うと、決済サーバ100が、地域振興券をユーザに付与する。ユーザは、決済アプリ20を利用して、地域振興券を地域振興券が利用可能な店舗で利用することができる。決済サーバ100は、上記の利用に対してユーザにポイントを付与し、ユーザは、ポイントをポイントが利用可能な店舗で利用することができる。
【0080】
上記のように、本実施形態における処理は、地域振興券の運営においても活用することができる。
【0081】
[その他の例(2)]
上述した例では、バウチャーはふるさと納税に対して付与されるものとして説明したが、これに代えて(これに加えて)、福利厚生などで活用される食事券であってもよい。図18は、食事券に関する処理について説明するため図である。例えば、企業が、サービスサーバが提供する食事券に関するサービスにおいて食事券を購入するための処理を行うと、決済サーバ100が、食事券を企業が指定した社員に付与する。社員は、決済アプリ20を利用して、食事券が利用可能な店舗で利用することができる。決済サーバ100は、上記の利用に対して社員にポイントを付与し、社員は、ポイントをポイントが利用可能な店舗で利用することができる。
【0082】
上記のように、本実施形態における処理は、食事券などを利用した福利厚生においても活用することができる。
【0083】
[その他の例(3)]
上述した例では、バウチャーはふるさと納税に対して付与されるものとして説明したが、これに代えて(これに加えて)、友人や親類などへのギフトとなるギフトバウチャーであってもよい。図19は、ギフトバウチャーに関する処理について説明するため図である。例えば、ユーザが、サービスサーバが提供するギフトに関するサービスにおいてギフトバウチャーを購入するための処理を行うと、決済サーバ100が、ギフトバウチャーをユーザが指定した友人に付与する。例えば、ユーザは、友人の電話番号やアカウントIDに基づいて友人を指定することができる。友人は、決済アプリ20を利用して、ギフトバウチャーが利用可能な店舗でギフトバウチャーを利用することができる。決済サーバ100は、上記の利用に対して友人にポイントを付与し、友人は、ポイントをポイントが利用可能な店舗で利用することができる。なお、このポイントは、バウチャーを購入した者(ユーザ)に付与されてもよい。
【0084】
上記のように、本実施形態における処理は、ギフトバウチャーにおいても活用することができる。
【0085】
上記の各バウチャーは、他の支払方法と共に利用可能であってもよし、他の支払方法と共に利用できない態様であってもよい。例えば、決済サーバ100は、ユーザが12,000円の決済を行う場合に、10,000円のバウチャーと、チャージ残高2,000円とを利用して決済を行ってもよいし、これを許容せず、バウチャーでは、10,000円以内の決済を許容してもよい。
【0086】
[バウチャーの購入を促す情報を含むインターフェース画面]
図20は、決済アプリ20が利用者端末装置10の表示部に表示するインターフェース画面IF32の一例を示す図である。インターフェース画面31F1は、決済アプリ20のトップ画面である。トップ画面IF31には、コード画像CDに加え、バウチャーの購入を促す情報(広告)が表示される。領域AR31には、例えば、A市にふるさと納税を行ってバウチャーを購入することを促す情報が含まれる。領域AR32には、例えば、B市にふるさと納税を行ってバウチャーを購入することを促す情報が含まれる。領域AR33には、例えば、C市にふるさと納税を行ってバウチャーを購入することを促す情報が含まれる。
【0087】
例えば、ユーザが、領域AR31をタップ操作すると、例えば、サービスサーバ200に対応するミニアプリが起動して、ミニアプリ(決済アプリ20)がサービスサーバ200にアクセスする。サービスサーバ200は、ミニアプリと協働して、利用者端末装置10の表示部にA市のバウチャー購入のためのインターフェース画面を表示する。そして、ユーザは、インターフェース画面においてA市のバウチャーを購入するための操作を行うと、上述したようにA市のバウチャーがユーザの決済アプリ20に付与される。領域AR32が操作された場合は、B市のバウチャーの購入のための処理がされ、領域AR33が操作された場合は、C氏のバウチャーの購入のための処理がされる。なお、上記の例では、サービスサーバ200にアクセスして、ユーザがバウチャーを購入するものとして説明したが、これに代えて(または加えて)、決済サーバ100がサービスサーバ200と同様の機能構成を有して、バウチャーの購入の処理を行ってもよい。
【0088】
上記の領域AR31-33に含まれる市区町村などの地域は、ユーザの過去の位置情報の履歴、または決済履歴に基づいて、決定されてもよい。例えば、決済サーバ100は、ユーザが所定度合以上の頻度で訪れている市区町村や地域のバウチャーの広告を領域AR31―33に含めてもよい。例えば、月に1度や2度、千葉県を訪れているユーザに対しては千葉県のバウチャーの広告が提供される。例えば、決済サーバ100は、決済アプリ20から所定の間隔で位置情報を取得し、取得した位置情報の履歴に基づいて、市区町村や地域を決定する。また、決済サーバ100は、ユーザが位置する所定度合以上の頻度で存在する位置(例えば自宅や職場)から所定時間以内で訪れることができる、または所定距離以内の市区町村や地域のバウチャーの広告を領域AR31―AR33に含めてもよい。例えば、東京都に住んでいるユーザには、千葉県や埼玉県、神奈川県のバウチャーの広告が提供されてもよい。
【0089】
決済サーバ100は、過去の決済履歴において、自宅とは異なる地域である千葉県の店舗で過去に、または所定の頻度で決済を行っているユーザに対しては、千葉県のバウチャーの広告を提供してもよい。また、決済サーバ100は、過去に、北海道の店舗で決済を行っているユーザに対しては、北海道のバウチャーの広告を提供してもよい。例えば、過去にユーザが北海道旅行していた場合、北海道のバウチャーの広告が表示されると、旅行を思い出し、再度、バウチャーを購入して旅行を行う気にさせることができる。また、決済サーバ100は、過去の決済履歴において、自宅の周辺とは異なる地域の店舗で決済が行われていた場合、当該店舗で利用可能なバウチャーの広告が提供されてもよい。このように、ユーザにとって馴染みのある市区町村や地域のバウチャーの広告が提供されることで、ユーザにバウチャーの購入を促すことができる。
【0090】
また、決済サーバ100は、他のサービスと連携して、ユーザのスケジュールを取得した場合、スケジュールに基づいてバウチャーの広告を選択してもよい。例えば、スケジュール管理サービスのサービスサーバやアプリ、旅行予約サービスのサービスサーバやアプリから旅行や出張のスケジュールの情報を取得した場合、このスケジュールの行き先に応じた市区町村や地域のバウチャーの広告をユーザに提供してもよい。これにより、ユーザは、行き先で利用できるバウチャーを容易に購入することができる。
【0091】
以上説明した第1実施形態によれば、決済サーバ100が、有効期限が設定され、且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された店舗で利用可能な電子的なバウチャーをユーザの前記電子決済アプリに付与するための処理を行い、前記バウチャーが付与された後、前記ユーザが前記電子決済サービスを利用した電子決済を行うための操作を前記電子決済アプリに対して行った場合、前記バウチャーを利用した電子決済を行うか、前記電子決済サービスにおいてチャージされたチャージ残高を利用した決済を行うかを問い合わせるインターフェース画面を前記電子決済アプリがインストールされた端末装置の表示部に表示させることにより、ユーザの利便性を向上させることができる。また、加盟店や店舗は、バウチャーによる売上が期待できるため、加盟店や店舗にとっても好適である。更に、ユーザが、バウチャーを利用できる地域に実際に訪れることが期待できるため、地域の活性化にとっても好適である。
【0092】
なお、上記の処理において、ユーザが店舗で利用可能なクーポン(上述したバウチャー以外のクーポンやバウチャー)を取得している場合、当該バウチャーが優先的に表示部に表示されてもよい。例えば、クーポンは表示させずに、バウチャーを表示させてもよいし、バウチャーがクーポンよりも目立つように(あるいは選択しやすいように)表示されてもよい。
【0093】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、決済アプリ20と決済サーバ100とは協働し、有効期限が設定され且つ電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが設定店舗でユーザが利用可能なバウチャーを利用して電子決済を実行する。決済アプリ20と決済サーバ100とを区別しない場合は、決済システムと称することがある。
【0094】
決済システムは、ユーザが設定店舗に訪れた、設定店舗に近づいた、または設定店舗で電子決済を実行しようとしている場合、バウチャーをユーザに利用させるための処理を実行する。「近づいた」とは、所定距離に以内にユーザが存在しているまたは存在していると推定されることである。「バウチャーをユーザに利用させるための処理」とは、ユーザに積極的にバウチャーを利用させるための処理であって、例えば、バウチャーを利用することができることの通知や、バウチャーを購入することができることの通知、バウチャーを優先して利用した電子決済を実行することなどである。優先してとは、他の決済方法よりも優先することであり、利用する決済方法が自動でバウチャーに設定されたり、バウチャーを決済方法に設定することを促したりすることである。バウチャーをユーザに利用させるための処理は、バウチャーを利用可能な店舗を紹介する処理を含んでもよい。
【0095】
決済アプリ20と、決済サーバ100とは、連携して上記の処理を行う。例えば、決済アプリ20と、決済サーバ100とは、情報を互いに送受信して、上記の処理を行う。以下、これらの詳細について説明する。以下の例では説明する決済アプリ20で実行する処理または決済サーバ100で実行する処理は、他方の機能構成で実行されてもよい。
【0096】
[通知に関する処理(1)]
決済システムは、プッシュ通知を行ってバウチャーが付与されたことをユーザに通知する。図21は、利用者端末装置10の表示部に表示されるインターフェース画面IF41およびIF42を示す図である。決済システムは、所定のタイミングまたはバウチャーが付与された場合、決済アプリ20がフォアグランドで動作していない状態であっても、インターフェース画面IF41に示すようにバウチャーが付与された(付与されている)ことを示す情報をユーザに通知する。
【0097】
[通知に関する処理(2)]
決済システムは、所定のタイミングまたはバウチャーが付与された場合、決済アプリ20がフォアグランドで動作している状態で、インターフェース画面IF42に示すようにバウチャーが付与された(付与されている)ことを示す情報をユーザに通知する。
【0098】
決済システムが、上記のようにバウチャーが付与されたことを示す通知を行うことで、ユーザはバウチャーが付与されたことを容易に認識することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0099】
[紹介支援に関する処理(1)]
決済システムは、バウチャーを利用可能な店舗をユーザに紹介する。図22は、ユーザが検索条件を入力するインターフェースが面IF43を示す図である。ユーザが、決済アプリ20に対して所定の操作を行うと、インターフェース画面IF43が表示部に表示される。インターフェース画面IF43は、ユーザが有するバウチャーまたはユーザが指定したバウチャーが利用可能な店舗の業種を選択するための複数のボタンを含む。決済システムは、選択された業種であってユーザの現在地から所定の距離以内の店舗を抽出し、抽出した店舗の一覧のインターフェース画面を表示部に表示させる。
【0100】
決済システムが、上記のようにユーザの検索操作に応じてバウチャーが利用可能な店舗の情報をユーザに提供することで、ユーザはバウチャーが利用できる所望の店舗を容易に認識することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0101】
[紹介支援に関する処理(2)]
決済システムは、バウチャーが利用可能な店舗をユーザに紹介する。図23は、ユーザが検索条件を入力するインターフェースが面IF44を示す図である。ユーザが、決済アプリ20に対して所定の操作を行うと、インターフェース画面IF44が表示部に表示される。インターフェース画面IF44は、地図情報と、電子決済サービスが利用可能な店舗と、電子決済サービスが利用可能であり且つバウチャーが利用可能な店舗とが対応付けられた情報を含む。
【0102】
決済システムは、インターフェース画面IF44に示すように、電子決済サービスを利用でき店舗であってバウチャーを利用可能な設定店舗と、電子決済サービスを利用できる店舗であってバウチャーを利用できない店舗とを区別した態様で地図情報に対応付けた情報を表示部に表示させる。例えば、バウチャーが利用可能な店舗に対しては特定の記号やマークなどが付与されたり、バウチャーを利用可能な店舗を示す記号やマークの色や形状がバウチャーを利用可能でない店舗の記号やマークの色や形状と区別されたりしてもよい。
【0103】
決済システムは、電子決済サービスを利用できる店舗であってユーザが保持しているバウチャーを利用可能な設定店舗と、電子決済サービスを利用できる店舗であってユーザが保持しているバウチャーを利用できない店舗とを区別した態様で店舗の情報を地図情報に対応付けた情報を表示部に表示させてもよい。例えば、決済システムは、電子決済サービスを利用可能な店舗を表示しているときに、ユーザの操作に応じて、上記のようにバウチャーを利用可能な店舗と、利用できない店舗とを区別した態様に変化させて表示部に表示させてもよい。
【0104】
インターフェース画面IF44には、バウチャーが利用可能な店舗を強調するように表示またはバウチャーを利用可能な店舗のみを表示させるためのボタン(例えばチェックボックス)が設けられていてもよい。例えば、このボタンが操作されると、バウチャーが利用可能な店舗を強調するように表示がされたり(例えば利用可能な店舗にピンが対応付けられる)、バウチャーを利用可能な店舗のみが表示されたりする。これにより、ユーザは、既に保有しているバウチャーや購入を検討しているバウチャーを利用可能な店舗を容易に認識することができる。例えば、近隣や旅先でバウチャーを利用可能な店舗を容易に認識することができるため、バウチャーの購入のモチベーションが向上する。
【0105】
決済システムが、上記のようにユーザの検索操作に応じてバウチャーが利用可能な店舗の地図情報をユーザに提供することで、ユーザはバウチャーが利用できる所望の店舗を容易に認識することができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0106】
[通知に関する処理(3)]
決済システムは、利用者端末装置10の位置情報を用いてユーザにバウチャーに関する通知を行ってもよい。決済システムは、例えば、ユーザの位置の店舗(または地域)または位置付近(または地域付近)の店舗で利用できるバウチャーの利用または購入をユーザにレコメンドしてもよい。決済システムは、ユーザが設定店舗(または地域)に訪れた、または設定店舗に近づいた場合、バウチャーの利用を促す情報をユーザに通知したり、バウチャーの購入を促す情報をユーザに通知したりする。
【0107】
図24は、通知のインターフェース画面IF45を示す図である。決済システムは、図示するように、ユーザの位置情報の地域で利用可能なバウチャーの販売の有無を判定し、バウチャーが販売されている場合、ユーザにバウチャーに関する情報(例えばバウチャーの購入)をレコメンドしてもよい。
【0108】
図25は、レコメンド情報を含むインターフェース画面IF46を示す図である。決済システムは、図示するように、ユーザの位置情報の店舗(または地域)または位置情報付近の店舗で利用可能なバウチャーの販売の有無を判定し、バウチャーが販売されている場合、ユーザにバウチャーに関する情報(例えばバウチャーの購入)をレコメンドしてもよい。例えば、ユーザの位置情報の店舗(地域)または位置情報付近の店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得している場合は、利用を促す情報が通知され、ユーザの位置情報の店舗(地域)または位置情報付近の店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得していない場合は、購入を促す情報が通知されてもよい。なお、図24図25で示したコンテンツは、図29の領域AR31-AR33等に含まれてもよい。
【0109】
[シーケンス図]
図26は、決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。決済アプリ20は、所定のタイミング(例えば所定時間ごと)でユーザの位置情報を決済サーバ100へ送信する(S100)。次に、決済サーバ100は、ユーザの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいてバウチャーの購入に関するレコメンドの要否を判定し(S104)、レコメンドを行うと判定した場合、レコメンド情報を決済アプリ20へ送信する(S106)。例えば、決済サーバ100は、決済アプリ20から取得した位置情報と、設定店舗の位置情報とに基づいて、ユーザが設定店舗に訪れた、または設定店舗に近づいたか否を判定し、ユーザが設定店舗に訪れたまたは設定店舗に近づいた場合、レコメンドを行うと決定する。次に、決済アプリ20は、レコメンド情報を取得した場合、表示部にレコメンド情報を表示させる(S108)。
【0110】
なお、上記の例において、ユーザが当該地域や当該店舗で利用可能なバウチャーを既に取得している場合、当該地域または当該店舗で取得しているバウチャーが利用可能であることを示すレコメンドがされてもよい。
【0111】
上記の位置情報は、利用者端末装置10がGPS(Global Positioning System)などを利用して得た位置情報であってもよいし、利用者端末装置10が通信している基地局や、ネットワーク(Wi-Fiなどの通信機器)などの情報から特定されてもよい。また、位置情報は、ユーザが電子決済を行った店舗の位置情報に基づいて特定されてもよい。
【0112】
また、利用または購入を促す通知は、以下のタイミングや操作に応じて行われてもよい。例えば、電子決済アプリから取得した位置情報と、設定店舗の位置情報とに基づいて、ユーザが設定店舗に訪れた、または設定店舗に近づいたと判定され、且つ、設定店舗のコード画像を読み取るための操作が電子決済アプリに対して行われたときに、決済サーバ100は、利用または購入を促す情報をユーザに通知する処理を実行してもよい。設定店舗のコード画像を読み取るための操作とは、例えば、決済アプリ20を起動させる操作や、コード画像を読み取るためにガメラを起動させる操作、ホーム画面または所定の画面を表示させる操作などであってもよい。なお、この処理はユーザスキャン時の処理である。
【0113】
電子決済アプリから取得した位置情報と、設定店舗の位置情報とに基づいて、ユーザが設定店舗に訪れたまたは設定店舗に近づいたと判定され、且つ、電子決済で利用され設定店舗の第1店舗端末装置50が読み取るコード画像を決済アプリ20が表示部に表示するときに、決済システムは、利用または購入を促す情報をユーザに通知する処理を実行してもよい。電子決済で利用され設定店舗の第1店舗端末装置50が読み取るコード画像を決済アプリ20が表示部に表示するときとは、決済アプリ20を起動させる操作がされたときや、ホーム画面を表示させる操作がされたとき、決済画面を表示させる操作がされたときなどであってもよい。なお、この処理はストアスキャン時の処理である。
【0114】
決済システムが、上記のようにユーザの位置情報に基づいてユーザにバウチャーを利用または購入などバウチャーに関する情報をユーザに提供することで、ユーザのバウチャーの利用を促進することができる。また、ユーザは、通知に応じてバウチャーの利用または購入を行うことができるため、ユーザの利便性が向上する。
【0115】
[通知に関する処理(3)/ユーザスキャン]
決済システムは、上述したように、ユーザスキャンで電子決済を行う場合に、ユーザスキャンによって特定された店舗で利用可能なバウチャーの情報をユーザに提供してもよい(「前記設定店舗で前記電子決済を実行しようとしている場合、前記バウチャーの利用または購入を促す情報が前記ユーザに通知される」)。例えば、決済アプリ20が設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた設定店舗の識別情報と、決済アプリ20が送信したユーザの識別情報と、ユーザが利用可能なバウチャーとに基づいて、ユーザが設定店舗で利用可能なバウチャーを有しているとき、決済システムは、ユーザが電子決済を行う際にバウチャーの利用を促す通知をユーザに通知する処理を実行させる。これらの処理の詳細については、前述した図15図16で説明したため説明を省略する。
【0116】
[設定に関する処理(1)/ユーザスキャン]
電子決済アプリが設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた設定店舗の識別情報と、電子決済アプリが送信したユーザの識別情報と、ユーザが利用可能なバウチャーとに基づいて、ユーザが設定店舗で利用可能なバウチャーを有しているとき、決済システムは、ユーザが電子決済を行う際にバウチャーを優先して電子決済を行う処理を実行させてもよい。優先とは、自動で支払い方法をバウチャーに設定することや、他の決済方法が設定されている場合において他の決済方法による決済を行う前にバウチャーの利用をレコメンドすることなどである。
【0117】
図27は、自動で電子決済の方法がバウチャーに設定されたインターフェース画面IF47を示す図である。バウチャーを利用可能でない店舗では、他の決済方法が自動で設定されるが、バウチャーを利用可能な店舗では、自動で決済方法がバウチャーに設定される。例えば、利用可能なバウチャーが複数ある場合は、残高が大きいものが優先して設定され、残高が同額の場合は、有効期限が早いものが優先して設定されてもよい。なお、金額が入力されて決済の実行がされた後、残高が不足している場合はエラー表示がされる。
【0118】
決済システムが、上記のように設定店舗で利用可能なバウチャーがユーザを取得している場合、優先しバウチャーをユーザに利用させるため、ユーザの利便性が向上する。
【0119】
[購入支援に関する処理(1)/ユーザスキャン]
決済システムは、電子決済アプリが設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた設定店舗の識別情報と、設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、ユーザが電子決済を行う際にバウチャーの購入を促す通知をユーザに通知する処理を実行させてもよい。例えば、決済システムは、ユーザスキャンによって特定された店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得していない場合、バウチャーの購入をユーザにレコメンドし、ユーザスキャンによって特定された店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得している場合、バウチャーの利用をユーザにレコメンドしてもよい。
【0120】
図28は、バウチャーの購入をユーザにレコメンドするインターフェース画面IF48を示す図である。ユーザが、インターフェース画面IF48の購入のためのボタンB1を操作すると、図29のインターフェース画面IF51が表示部に表示される。
【0121】
図29は、インターフェース画面IF51-53を示す図である。決済システムは、ボタンB1が操作されたことに応じて、インターフェース画面IF51を表示部に表示させる。インターフェース画面IF51は、当該店舗で利用可能なバウチャーの購入条件などの情報と、購入ボタンB2とを含む。購入ボタンB2が操作されると、決済システムは、ボタンB2が操作されたことに応じて、インターフェース画面IF52を表示部に表示させる。インターフェース画面IF52は、バウチャーを購入するユーザ(寄付者)や、ユーザの住所、バウチャーが付与される対象者などの情報と、これらの情報を決定するためのボタンB3とを含む。購入ボタンB3が操作されると、決済システムは、サービスサーバ200と連携して、ユーザにバウチャーを付与する。例えば、決済サーバ100は、サービスサーバ200にユーザがバウチャーを購入したことを示す情報を通知して、ユーザにバウチャーを付与する。
【0122】
更に、ボタンB3が操作されたことに応じて、インターフェース画面IF53を表示部に表示させる。インターフェース画面IF53は、バウチャーを利用することが可能であることを示す情報と、利用を指示するボタンB4とを含む。ボタンB4が操作されると、決済サーバ100は、支払い方法をバウチャーに設定し(図27参照)、バウチャーを利用した電子決済を行う。なお、ボタンB4の操作が省略され、ボタンB3の操作後に自動でバウチャーの利用が行われてもよい。
【0123】
決済システムが、上記のように設定店舗で利用可能なバウチャーがユーザを取得していない場合、設定店舗で利用可能なバウチャーの購入をユーザに通知することで、ユーザに有益な情報を提供することができる。更に、決済システムが、上記の通知においてシームレスにユーザがバウチャーを購入することができるように支援するため、ユーザの利便性が向上する。
【0124】
この処理は「前記設定店舗で前記電子決済を実行しようとしている場合、前記バウチャーの購入を促す情報を前記ユーザに通知させる」処理の一例である。上述した図29における処理の一部は、サービスサーバ200が実行してもよいし、決済サーバ100とサービスサーバ200とが連携して実行してもよい。例えば、図29における一部または全部のインターフェース画面は、サービスサーバ200が提供する画面であってもよい。
【0125】
上記の例では、ユーザスキャンを中心に説明した。ストアスキャンの場合は、以下のような処理が実行されてもよい。
【0126】
[通知に関する処理(4)/ストアスキャン]
決済システムは、ユーザが設定店舗で電子決済を実行しようとしている場合、バウチャーの利用を促す情報をユーザに通知させる。ユーザが決済アプリ20に対して所定の操作を行い(例えば決済するための操作や、コード画像を表示させる操作など)、且つユーザがバウチャーを取得している場合、選択可能な支払い方法の一覧にバウチャーを利用した支払い方法を含め、この一覧を表示部に表示させてもよい。
【0127】
図30は、表示部に表示されるインターフェース画面IF60を示す図である。一覧に含まれるバウチャーは、利用店舗や利用地域は考慮されなくてもよいし、位置情報が考慮されてもよい。例えば、決済システムは、ユーザの位置情報に対応する店舗または地域や、位置情報付近の店舗または地域などで利用できるバウチャーをユーザが取得している場合に、バウチャーを支払い方法の一覧に含めてもよい。また、有効期限が所定期間未満(例えば2か月未満など)のバウチャーを保有している場合、バウチャーの利用を促すメッセージが表示されてもよい。
【0128】
[シーケンス図]
図31は、決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。決済アプリ20の起動時、決済アプリ20において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング(例えば1分おき)になったとき、またはその他のタイミングで、決済アプリ20はワンタイムコードの発行要求および位置情報を決済サーバ100に送信する(S200)。位置情報は任意のタイミングで送信されてもよい。
【0129】
決済サーバ100はワンタイムコードを生成し(S202)、ユーザが利用可能なバウチャーを特定する(S204)。ユーザが利用可能なバウチャーとは、ユーザの位置情報に対応する店舗または地域で利用可能なバウチャーであってもよいし、ユーザの位置情報付近の店舗または地域で利用可能なバウチャーであってもよい。例えば、決済サーバ100は、ユーザの位置情報がA店舗の位置であると判定した場合、A店舗で利用可能なバウチャーを特定する。
【0130】
決済サーバ100は、ワンタイムコードおよび特定したバウチャーの情報を決済アプリ20に送信する(S206)。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいて生成した、QRコードやバーコード等のコード画像および利用可能なバウチャーを取得していることを示すレコメンド情報を表示する(S208)。コード画像は、例えば、予め設定された支払方法で電子決済するためのコード画像である。例えば、チャージ残高で電子決済することが予め設定されている場合、チャージ残高で電子決済するためのコード画像に書き換えられて表示される。
【0131】
ユーザが予め設定された支払方法を変更せずに電子決済する場合、ユーザは利用者端末装置10の表示面を第1店舗端末装置50に翳し(提示し)、第1店舗端末装置50は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する(S210)。そして、第1店舗端末装置50は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID等を含む決済情報を生成し、決済サーバ100に送信する(S212)。決済サーバ100は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応するユーザを特定し、電子決済を行う(S214)。そして、決済サーバ100は、決済完了通知を決済アプリ20に送信し(S216)、決済アプリ20は決済完了画面を表示する(S218)。
【0132】
ユーザがバウチャーの利用をする場合、バウチャーの利用を行うための操作を行う。この操作に応じて、決済アプリ20は、バウチャーを利用するためのワンタイムコードの発行要求を決済サーバに送信する。決済サーバ100は、要求に応じてワンタイムコードを生成し、生成したワンタイムコードを決済アプリ20に送信する。決済アプリ20は、ワンタイムコードに基づいてコード画像を生成して、コード画像を表示部に表示させる。そして、上述したS210以降の処理が実行されてバウチャーを利用した電子決済が実行される。
【0133】
上記の例では、ユーザがバウチャーを取得している場合に、バウチャーの情報をレコメンドするものとして説明したが、ユーザがバウチャーを取得していない場合、位置情報の店舗または地域や、位置情報付近の店舗または地域で利用可能なバウチャーを購入可能であることがレコメンドされてもよい。なお、この処理は「前記設定店舗で前記電子決済を実行しようとしている場合、前記バウチャーの購入を促す情報を前記ユーザに通知させる」処理の一例である。
【0134】
[通知に関する処理(5)/ストアスキャン]
決済システムは、決済サーバ100が電子決済を行う際にユーザが利用可能なバウチャーが有ると判定した場合に、バウチャーの利用をユーザにレコメンドしてもよい。例えば、店舗の端末装置により送信された設定店舗の識別情報と、設定店舗の端末装置により送信されたユーザの識別情報と、ユーザが利用可能なバウチャーとに基づいて、ユーザが設定店舗で利用可能なバウチャーを有しているとき、決済システムは、ユーザが電子決済を行う際にバウチャーの利用を促す通知をユーザに通知する処理を実行させる。
【0135】
図32は、表示部に表示されるインターフェース画面IF61を示す図である。インターフェース画面IF61は、電子決済を行おうとしている店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得していることを示す情報や、支払い方法を問い合わせる情報を含む。支払い方法を問い合わせる情報とは、例えば、チャージや後払いなどで電子決済を行うか、バウチャーを利用して電子決済を行うかの問い合わせである。
【0136】
[シーケンス図]
図33は、決済システムにより実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。前述した図3のS11からS16の処理が実行された後、決済サーバ100は、受信した情報(ワンタイムコード、決済金額、加盟店ID、店舗ID)に基づいて、ワンタイムコードに対応するユーザを特定し、特定したユーザが当該店舗で利用可能なバウチャーを取得しているか否かを判定する(S17#)。利用可能なバウチャーを取得している場合、決済サーバ100は、利用可能なバウチャーを取得していることを決済アプリ20に通知する(S18#)。決済アプリ20は、表示部に利用可能なバウチャーの情報を表示させてユーザにバウチャーが利用可能なことを通知する(S19#)。
【0137】
上記の通知に応じて、ユーザがバウチャーを利用することを指示する操作(例えば、バウチャーの利用を指示するボタンを操作)した場合、決済アプリ20は、操作がされたことを示す情報を決済サーバ100に送信し、決済サーバ100は、S16で送信された決済情報についてバウチャーを利用した電子決済を行ってもよい。このように、ユーザは、簡易な操作でバウチャーを利用した電子決済に変更することができる。
【0138】
上記の例において、ユーザがバウチャーを有していない場合、決済サーバ100は、S16の処理後、受信した情報に基づいて電子決済を実行する。
【0139】
[購入支援に関する処理(2)/ストアスキャン]
上記の例では、ユーザがバウチャーを取得している場合に、バウチャーの情報をレコメンドするものとして説明したが、ユーザがバウチャーを取得していない場合、当該店舗で利用可能なバウチャーを購入可能であることがレコメンドされてもよい。例えば、店舗の第1店舗端末装置50により送信された設定店舗の識別情報と、設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、決済システムは、ユーザが電子決済を行う際にバウチャーの購入を促す通知をユーザに通知してもよい。この場合、上述した図29のようにサービスサーバ200と連携して購入のための処理が行われてもよい。
【0140】
[設定に関する処理(2)/ストアスキャン]
第1店舗端末装置50により送信された設定店舗の識別情報と、第1店舗端末装置50により送信されたユーザの識別情報と、ユーザが利用可能なバウチャーとに基づいて、ユーザが設定店舗で利用可能なバウチャーを有しているとき、決済システムは、ユーザが電子決済を行う際に(例えば電子決済の処理が第1店舗端末装置50と決済サーバ100との間で実行されたときに)バウチャーを優先して電子決済を行う処理を実行させてもよい。優先とは、自動で支払い方法をバウチャーに設定することや、他の決済方法が設定されている場合において他の決済方法による決済を行う前にバウチャーの利用をレコメンドすることなどである。
【0141】
例えば、上記のように第1店舗端末装置50が設定店舗の識別情報やユーザの識別情報を決済サーバ100に送信した場合において、決済サーバ100が、ユーザが設定店舗で利用可能なバウチャーを有していると判定した場合、他の決済方法に代えて、自動でバウチャーを利用して電子決済を実行してもよい。例えば、予め自動でバウチャーを利用することを優先する設定がされている場合、ユーザに問い合わせずにバウチャーが利用されてもよいし、ユーザに問い合わせて問い合わせの結果に応じてバウチャーが利用されてもよい。
【0142】
上記のように、決済システムが、ストアスキャンにおいてもユーザの利便性を向上させることができる。
【0143】
なお、上記の処理においてバウチャーの購入をレコメンドする処理において、予め設定されたバウチャーの購入上限額のバウチャーが購入された場合、以降、レコメンドを停止されてもよい。例えば、ユーザは、決済アプリ20を介して上限額を設定してもよいし、サービスサーバ200を介して上限額を設定してもよい。サービスサーバ200を介して上限額が設定された場合、決済システムとサービスサーバ200とが連携して上限額を共有する。
【0144】
[バウチャーに関する通知等のまとめ]
図34は、ユーザスキャン時およびストアスキャン時におけるバウチャーに関する通知または設定について説明するための図である。図34のパターンは一例であり、他のパターンの通知または設定が行われてもよい。
【0145】
パターン1は、位置情報に基づいてユーザにバウチャーの利用や購入が通知されるパターンである。例えばユーザが店舗(または地域)や店舗付近(地域付近)に存在している場合に、バウチャーの情報を通知される(前述した図21図24図25図26など)。
【0146】
パターン2は、位置情報に基づいてユーザにバウチャーの利用や購入が通知されるパターンである。例えばユーザが所定の操作(決済アプリ20の起動やコード画像を表示させる操作)を行った場合に、バウチャーの情報を通知される(前述した図30図31など)。
【0147】
(ユーザスキャンについて)
パターン3-5は、ユーザスキャン時のパターンである。パターン3は、店舗IDに基づいてユーザにバウチャーの利用が通知されるパターンである。例えば、決済アプリ20が、店舗のコード画像を読み取ったことに応じて店舗IDが特定された場合(例えば電子決済時)にバウチャーの利用が通知されるパターンである(前述した図15図16図28など)。
【0148】
パターン4は、店舗IDに基づいてユーザにバウチャーの利用が自動で設定パターンである。例えば、決済アプリ20が、店舗のコード画像を読み取ったことに応じて店舗IDが特定された場合(例えば電子決済時)にバウチャーの利用が自動で設定されるパターンである(前述した図27など)。
【0149】
パターン5は、店舗IDに基づいてユーザにバウチャーの購入がレコメンドされるパターンである。例えば、決済アプリ20が、店舗のコード画像を読み取ったことに応じて店舗IDが特定された場合(例えば電子決済時)にバウチャーの購入のレコメンドがされるパターンである(前述した図29など)。
【0150】
(ストアスキャンについて)
パターン6-8は、ストアスキャン時のパターンである。パターン6は、店舗IDに基づいてユーザにバウチャーの利用が通知されるパターンである。例えば、決済サーバ100が、ユーザが電子決済を行う際に第1店舗端末装置50から送信された情報に基づいて店舗IDを特定した場合にユーザにバウチャーの利用が通知されるパターンである(前述した図32など)。
【0151】
パターン7は、店舗IDに基づいてユーザが取得しているバウチャーの利用が自動で設定されるパターンである。例えば、決済サーバ100が、ユーザが電子決済を行う際に第1店舗端末装置50から送信された情報に基づいて店舗IDを特定し、特定した店舗で利用可能なバウチャーをユーザが取得している場合にバウチャーの利用を自動で設定して、バウチャーが優先して利用されるパターンである。例えば、ユーザが事前にバウチャーを優先して利用することを設定している場合に、このパターン7の処理がされる。
【0152】
パターン8は、店舗IDに基づいてユーザにバウチャーの購入がレコメンドされるパターンである。例えば、決済サーバ100が、ユーザが電子決済を行う際に第1店舗端末装置50から送信された情報に基づいて店舗IDを特定し、特定した店舗で利用可能なバウチャーがある場合にユーザにバウチャーの購入のレコメンドがされるパターンである。
【0153】
例えば、ユーザが観光や帰省などで自宅周辺とは異なる地域を訪れた場合、その地域で利用できるふるさと納税などのバウチャーを利用したいというニーズがある。例えば、ユーザがその地域で利用できるバウチャーを取得していても、バウチャーを利用することを失念してしまうことがある。本実施形態では、ユーザが有効にバウチャーを利用することができるように、ユーザにバウチャーの利用を促す処理を実行する。これにより、ユーザは、バウチャーを積極的に使うことができユーザの利便性が向上する。例えば、ユーザは、バウチャーを使い残さずに、バウチャーを利用することができる。
【0154】
更に、ユーザがバウチャーを取得していない場合であっても、ふるさと納税などのバウチャーを購入して、利用したいニーズがある。本実施形態では、ユーザがバウチャーを購入できるように、ユーザを支援する。これにより、ユーザは、バウチャーを利用することができる。
【0155】
また、上記のように、ユーザに対する支援が行われることで、バウチャーの購入が促され、地域が活性化したり、電子決済の利用が促されたりして、ふるさと納税などを実施している自治体および電子決済を提供している管理者にとっても好適である。
【0156】
上記の例では、主にユーザが電子決済を行う場合の処理について説明したが、これに加えて(代えて)、ユーザは店頭や所定の地域に設置されたコード画像を読み込むことで、その店舗や地域で利用できるバウチャーの情報が決済アプリ20を介して表示部に表示されてもよい。例えば、ユーザが観光などでバウチャーを発行している地域を訪れ、観光案内所などに設置されているコード画像を読み取ると、その地域で利用できるバウチャーの購入の情報や、ユーザが取得している当該地域で利用可能なバウチャーの情報(例えば利用可能金額)、利用可能な店舗情報などが表示部に表示される。例えば、決済サーバ100において、コード画像に含まれる識別情報と、上記のバウチャーの情報や利用可能な情報が対応付けられた情報が管理されており、この情報を用いて決済アプリ20にバウチャーの情報を提供する。
【0157】
以上説明した実施形態によれば、コンピュータに、有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、前記ユーザが前記設定店舗に訪れた、前記設定店舗に近づいた、または前記設定店舗で前記電子決済を実行しようとしている場合、前記バウチャーを前記ユーザに利用させるための特定処理と、を実行させることより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0158】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0159】
10 利用者端末装置
20 決済アプリ
50 第1店舗端末装置
60 店舗コード画像
70 第2店舗端末装置
100 決済サーバ
120 コンテンツ提供部
130 連携処理部
140 付与部
150 決済処理部
160 情報管理部
170 記憶部
172 利用者情報
【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させること。
【解決手段】電子決済サーバと協働して電子決済サービスを提供する電子決済アプリであって、コンピュータに、有効期限が設定され且つ前記電子決済サービスを利用できる店舗のうち予め設定された設定店舗で利用可能な電子的なバウチャーであって、ユーザが前記設定店舗で前記ユーザが利用可能な前記バウチャーを利用して、前記電子決済サーバと協働して電子決済を実行する決済処理と、前記電子決済アプリが前記設定店舗のコード画像を読み取ることで得られた前記設定店舗の識別情報と、前記設定店舗で利用可能なバウチャーの情報とに基づいて、前記設定店舗で利用可能なバウチャーが存在するとき、前記バウチャーの利用または購入を促す通知を前記ユーザに通知する処理と、を実行させる電子決済アプリ。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
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図30
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図32
図33
図34