(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】昇降駆動制御機能付きヒンジおよび裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240814BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
F16C11/04 F
(21)【出願番号】P 2023547424
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 CN2022074810
(87)【国際公開番号】W WO2022171016
(87)【国際公開日】2022-08-18
【審査請求日】2023-10-02
(31)【優先権主張番号】202120373697.2
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514008309
【氏名又は名称】杭州安費諾飛鳳通信部品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ グオピン
(72)【発明者】
【氏名】チャン チァンチァン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジァンナン
(72)【発明者】
【氏名】ワン シンファ
【審査官】漆原 孝治
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-529038(JP,A)
【文献】中国実用新案第207603692(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111327739(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
F16C 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左側構造と右側構造を含み、
左側構造と右側構造は、いずれも
回転接続端には支持部が設置され、前記支持部は回転部材に連れられて回転し、前記支持部はフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、左側構造と右側構造の前記支持部上方にある昇降板を突き挙げるように設置され、前記回転部材の回転軸線は昇降板の昇降方向と垂直である、回転部材を含み、
また、バネが設置され、前記昇降板を下に引く用途に使われ、フレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳まれる時には、前記支持部が昇降板を支えなくなるまで回されるか、または昇降板に対する支持高さを下げることを介して、昇降板はバネの引張力の作用によって下がる、
ことを特徴とする昇降駆動制御機能付きヒンジ。
【請求項2】
前記左側構造と右側構造には、
プッシュプルロッドと固定座からなるケーシング接続部材のスライドをプッシュプルする機構と、
前記回転部材とスライド接続され、スライド方向は、回転部材の回転軸線と垂直であり、前記回転部材と共に同一軸線を巡って同期回転する、ケーシング接続部材と、
固定座と回転接続される回転ガイドレールと、
フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている時に、中部に近い位置にてフレキシブルスクリーンを支え、およびフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳んでいる時に、フレキシブルスクリーンの中部膨らみ部位を回避する用途に使用され、外側端は回転接続端となり、且つケーシング接続部材と接続され、回転ガイドレールとスライド接続されることによって、ケーシング接続部材と共に回転し、且つ回転ガイドレールと同軸回転および前記回転ガイドレールに対してスライドする、回転支持板と、
をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項3】
前記ヒンジは裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に用いるヒンジである、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項4】
前記ケーシング接続部材は、前記プッシュプルロッドと回転接続され、前記プッシュプルロッドは固定座と回転接続され、
前記プッシュプルロッドは、円弧ブロックと円弧ガイドレール構造を用いて固定座と回転接続され、且つ回転軸線は、フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーン背面が置かれる高さより高い、
ことを特徴とする請求項2に記載のヒンジ。
【請求項5】
前記回転支持板は、円弧ブロックと円弧ガイドレールの構造を介してケーシング接続部材と回転接続され、且つ回転軸線はフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーン背面が置かれる高さより高い、ことを特徴とする請求項2に記載のヒンジ。
【請求項6】
前記回転部材の回転接続端にはカムが設置され、前記回転接続端には前記カム上、またはカムの傍に前記支持部が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項7】
裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末であって、
中部ケーシング、左側ケーシング、右側ケーシングおよび内側フレキシブルスクリーンを含み、
中部ケーシングの開口部にはフレキシブルスクリーン中部支持板が設置され、
前記裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末は、また請求項1に記載のヒンジを含み、
左側構造と右側構造のケーシング接続部材は、それぞれ前記左側ケーシングと右側ケーシングと固定接続され、
前記フレキシブルスクリー
ン中部支持板は、少なくともその中部が昇降板であり、フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、前記支持部によってフレキシブルスクリーンの支持高さまで突き挙げ、
前記支持部とバネは、中部ケーシング内に置かれる、
ことを特徴とする裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末。
【請求項8】
前記左側構造と右側構造は、
プッシュプルロッドと固定座からなるケーシング接続部材のスライドをプッシュプルする機構と、
前記回転部材とスライド接続され、スライド方向は回転軸線と垂直し、前記回転部材と同一軸線を巡って同期回転する、ケーシング接続部材と、
固定座と回転接続される回転ガイドレールと、
フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている時に、中部に近い位置にてフレキシブルスクリーンを支え、およびフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳んでいる時に、フレキシブルスクリーンの中部膨らみ部位を回避する用途に使用され、外側端が回転接続端となり、且つケーシング接続部材と接続され、回転ガイドレールとスライド接続されることによって、ケーシング接続部材と共に回転し、且つ回転ガイドレールと同軸回転および前記回転ガイドレールに対してスライドする、回転支持板と、をさらに含み、
左側ケーシングと右側ケーソングは、それぞれ左側構造と右側構造のケーシング接続部材と同期に回転し、かつ、同期にスライドし、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている状態を参照状態とした場合に、前記左側構造と右側構造の回転部材や回転支持板、ケーシング接続部材をプッシュプルする機構、回転ガイドレールはいずれも内側フレキシブルスクリーンの下方に設置され、そのうち、前記固定座は左側ケーシングと右側ケーシングとの間の中部ケーシング内に設置され、左側構造において、回転ガイドレールの回転軸線は回転部材の回転軸線より高く、回転部材の回転軸線よりもっと左側に寄っており、右側構造において、回転ガイドレールの回転軸線は回転部材の回転軸線より高く、回転部材の回転軸線よりもっと右側に寄っている、
ことを特徴とする請求項7に記載の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒンジおよび前記ヒンジを用いた裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルスクリーンモバイル端末は、フレキブルスクリーンを折り畳む時の彎曲部が膨らむ形状について、色んな措置を講じている。ある措置は、中部に回転板を設けて回避することによって、折り畳んだセンターギャップを平らにすることができ、フレキシブルスクリーンが折り畳まれた中部が水滴に似た形になる。このような措置のヒンジ構造を実現するためには、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末のナローベゼルデザインが制限を受ける。ところが、ナローベゼルのニーズを満たすためのヒンジデザインは、左右ケーシングの下端が中部ケーシング底部との距離を高過ぎにさせる可能性もある。
【発明の概要】
【0003】
〈発明が解決しようとする第1の課題〉
本発明は背景技術に存在する問題について、新たな技術手段を提供して、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に使用でき、左右ケーシングの下端と中部ケーシング底部との距離を短縮でき、さらに、この技術手段によって、フレキシブルスクリーンの水滴形弯曲部位に対する回避を実現でき、およびモバイル端末のナローベゼル、薄型化のニーズを満たすことを目的とする。
【0004】
〈第1課題を実現するための技術手段〉
左側構造と右側構造を含み、
前記左側構造と右側構造は、いずれも
回転接続端には支持部が設置され、前記支持部は回転部材に連れられて回転し、前記支持部はフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、左側構造と右側構造の前記支持部上方にある昇降板を突き挙げるように設置され、前記回転部材の回転軸線は昇降板の昇降方向と垂直する、回転部材を含み、
また、バネが設置され、前記昇降板を下に引く用途に使われ、フレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳む時には、前記支持部が昇降板を支えなくなるまで回されるか、または昇降板に対する支持高さを下げることを介して、昇降板はバネの引張力の作用によって下がる、ことを特徴とする昇降駆動制御機能付きヒンジ。
【0005】
前記ヒンジは裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に用いるヒンジである。
【0006】
前記左側構造と右側構造は、
プッシュプルロッドと固定座からなるケーシング接続部材のスライドをプッシュプルする機構と、
前記回転部材とスライド接続され、スライド方向は回転部材の回転軸線と垂直し、前記回転部材と共に同一軸線を巡って同期回転する、ケーシング接続部材と、
固定座と回転接続される回転ガイドレールと、
フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている時に、中部に近い位置にてフレキシブルスクリーンを支え、およびフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳んでいる時に、フレキシブルスクリーンの中部膨らみ部位を回避し、外側端が回転接続端となり、且つケーシング接続部材と接続され、回転ガイドレールと接続されることによって、ケーシング接続部材と共に回転し、且つ回転ガイドレールと同軸回転および前記回転ガイドレールに対してスライドする、回転支持板と、をさらに含むでいてもよい。
【0007】
さらに、前記ケーシング接続部材は、前記プッシュプルロッドと回転接続され、前記プッシュプルロッドは、固定座と回転接続され、前記プッシュプルロッドは、円弧ブロックと円弧ガイドレール構造を用いて固定座と回転接続され、且つ回転軸線はフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーン背面が置かれる高さより高くてもよい。
【0008】
さらに、前記回転支持板は、円弧ブロックと円弧ガイドレールの構造を介してケーシング接続部材と回転接続され、且つ回転軸線はフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーン背面が置かれる高さより高くてもよい。
【0009】
さらに、前記回転部材の回転接続端にはカムが設置され、前記回転接続端には前記カム上、またはカムの傍に前記支持部が設置されうる。
【0010】
〈発明が解決しようとする第2の課題〉
本発明は上記ヒンジを用いた裏折りフレキブルスクリーンモバイル端末を提供して、左右ケーシングの下端と中部ケーシングの底部との距離を短縮することができ、さらに、この技術手段によって、フレキシブルスクリーンの水滴形弯曲部位に対する回避を実現でき、およびモバイル端末のナローベゼル、薄型化のニーズを満たすことを目的とする。
【0011】
〈第2の課題を解決するための技術手段〉
中部ケーシング、左側ケーシング、右側ケーシングおよび内側フレキシブルスクリーンを含み、中部ケーシングの開口部にはフレキシブルスクリーン中部支持板が設置され、前記裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末は、また上記ヒンジを含み、左側構造と右側構造のケーシング接続部材はそれぞれ前記左側ケーシングと右側ケーシングと固定接続され、前記フレキシブルスクリーンの中部支持板は少なくともその中部が昇降板であり、フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、前記支持部によってフレキシブルスクリーンの支持高さまで突き挙げ、前記支持部とバネは中部ケーシング内に置かれる、ことを特徴とする裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末。
【0012】
さらに、前記左側構造と右側構造は、
プッシュプルロッドと固定座からなるケーシング接続部材のスライドをプッシュプルする機構と、
前記回転部材とスライド接続され、スライド方向は回転軸線と垂直し、前記回転部材と同一軸線を巡って同期回転する、ケーシング接続部材と、
固定座と回転接続される回転ガイドレールと、
フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている時に、中部に近い位置にてフレキシブルスクリーンを支え、およびフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳んでいる時に、フレキシブルスクリーンの中部膨らみ部位を回避する用途に使用され、外側端が回転接続端となり、且つケーシング接続部材と接続され、回転ガイドレールとスライド接続されることによって、ケーシング接続部材と共に回転し、且つ回転ガイドレールと同軸回転および前記回転ガイドレールに対してスライドする、回転支持板と、を含んでいてもよい。
【0013】
左側ケーシングと右側ケーソングは、それぞれ左側構造と右側構造のケーシング接続部材と同期に回転し、かつ、同期にスライドし、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれている状態を参照状態とした場合に、前記左側構造と右側構造の回転部材や回転支持板、ケーシング接続部材をプッシュプルする機構、回転ガイドレールはいずれも内側フレキシブルスクリーンの下方に設置され、そのうち、前記固定座は左側ケーシングと右側ケーシングとの間の中部ケーシング内に設置され、左側構造において、回転ガイドレールの回転軸線は回転部材の回転軸線より高く、回転部材の回転軸線よりもっと左側に寄っており、右側構造において、回転ガイドレールの回転軸線は回転部材の回転軸線より高く、回転部材の回転軸線よりもっと右側に寄っているものでもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の技術手段を使用することによって、本発明を裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に使用することができ、左右ケーシングの下端と中部ケーシング底部との距離を短縮することができ、しかも、水滴形の回避ニーズを満たすこともでき、ナローベゼルデザインも実現でき、且つ、回転支持板とケーシング接続部材と共にスライドおよびバーチャル回転軸との嵌め合いを利用して、構造をよりコンパクトにすることができ、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の薄型化でデザインに有益である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明実施例の構造を示した分解図である。
【
図2】
図2は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が平らに開かれた状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置はカムの所である。
【
図3】
図3は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が折り畳み状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置はカムの所である。
【
図4】
図4は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が平らに開き状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置はバネの所である。
【
図5】
図5は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が折り畳み状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置はバネの所である。
【
図6】
図6は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が平らに開き状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置は回転ガイドレールの所である。
【
図7】
図7は、本発明の裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の実施例が折り畳み状態になっている時の局所構造を示した断面図であり、切開の位置は回転ガイドレールの所である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図に示されているように、本発明によって提供される昇降駆動制御機構付きヒンジは、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末に使用でき、中部ケーシング400と、左側ケーシング100と、右側ケーシング200と、内側フレキシブルスクリーン300とを備えている。中部ケーシングの開口部には、フレキシブルスクリーン中部支持板が設置されている。フレキシブルスクリーン中部支持板は、その全体を昇降板401とすることができる。その中部のフレキシブルスクリーンが曲がる時の上部部位を昇降板401とし、その他の部位のフレキシブルスクリーンの中部支持板は、中部ケーシング300のフレキシブルスクリーン支持高さ上に固定することもできる。左側構造と右側構造のケーシング接続部材2は、前記左側ケーシング100と右側ケーシング200とのそれぞれに固定的に接続されている。
【0017】
前記ヒンジは、前記左側構造と右側構造を含む。前記左側構造と右側構造はいずれも、回転部材3を含む。前記回転部材3の回転接続端には、支持部30が設けられている。前記支持部30は、中部ケーシング400内に配置されており、且つ回転部材3と共に回転する。前記支持部30は、フレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、左側構造と右側構造に置かれる前記支持部上方の昇降板401を突き挙げるように配置される。前記回転部材3の回転軸線は、昇降板401の昇降方向と垂直である。
【0018】
前記ヒンジには、またバネ6を備えている。前記バネ6は、中部ケーシング400内に配置されている。前記バネ6は、引張バネとして取り付けられ、前記昇降板401を直接下向きに引っ張ることができる。フレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳む時に、前記支持部30が昇降板401を支えなくなるまで回されることを介して、昇降板401は、バネ6の引張作用によって下がる。
【0019】
前記中部ケーシング内の底部には、昇降板の昇降ガイド部材404を設置することができる。前記昇降板401には、昇降ガイド部材404と嵌め合うガイド穴405を有することができ、さらにリミット階段を設けることもできる。よって、支持部30の設置がより便利且つ自由になる。
【0020】
前記左側構造と右側構造の前記回転部材3の回転接続端には、カム31を備えることもできる。カム31は、回転トルクを提供する用途に使われ、前記回転接続端には、前記カム31上、またはカム31の傍に前記支持部が設置される。
【0021】
前記左側構造と右側構造は、またケーシング接続部材2がスライドするように、ケーシング接続部材2を押したり引いたりするプッシュプルロッド1と固定座402とを備えた機構を含み、該機構は、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた状態を参照状態とした場合に、裏折りフレキシブルスクリーン300の下方に配置される。裏折りフレキシブルモバイル端末が平らに開き状態から折り畳み状態に回転する時に、前記プッシュプルロッド1はケーシング接続部材2を外側に押し付き、裏折りフレキシブルモバイル端末が折り畳み状態から平らに開き状態に回転する時に、前記記プッシュプルロッド1はケーシング接続部材2を内側に引く。
【0022】
前記左側構造と右側構造は、ケーシング接続部材2を含む。前記ケーシング接続部材2は、スライド可能に回転部材3に接続されている。スライド方向は回転部材3の回転軸と垂直である。回転部材3とケーシング接続部材2との間には、スライディングガイド構造を設けることができる。前記ケーシング接続部材2と前記回転部材3は、同一軸線を巡って同期回転する。つまり、ケーシング接続部材2は、スライドと回転が可能である部材である。裏折りフレキシブルモバイル端末が平らに開かれた状態を参照状態とし、ケーシング接続部材2と回転接続部材3は、裏折りフレキシブルスクリーン300の下方に配置される。よって、左側ケーシング100と右側ケーシング200は、左側構造と右側構造のケーシング接続部材2と、それぞれ同期回転および同期スライドする。それだけでなく、左側ケーシング100と右側ケーシング200は、折り畳まれた状態と平らに開かれる状態との回転中において、支持部30は回転部材と共に90度回転する。左側ケーシング100と右側ケーシング200が平らに開かれた状態になっている時に、支持部30は昇降板401を離れ、昇降板401を支えなくなる。昇降板401は、バネ6によってすぐ下げられる。本実施例中の昇降板401では、平らに開きと折り畳みとの間の昇降高度差は、0.6mmである。昇降板401を裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれる時にフレキシブルスクリーンを支える高さまで上がるようにし、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳まれる時に、低い位置まで下がり、フレキシブルスクリーン300中部の弯曲部位に十分の沈み空間を与える。左側ケーシング100と右側ケーシング200は、フレキシブルスクリーン300と共に全体空間が下がり、ケーシングと中部ケーシング底部との間の高さの距離も減少できる。
【0023】
前記左側構造と右側構造は、回転ガイドレール4を含む。前記回転ガイドレールと固定座402は、回転接続される。ただの回転する部材であって、図面符号40は、その回転軸である。裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた状態を参照状態とした場合に、回転ガイドレール4は、裏折りスクリーン300の下方に配置される。前記ガイドレール4中のガイド溝の形状は、直線溝にすることができる。以下、回転支持板5との可動接続に用いられ、回転ガイドレール4と回転接続板5との間で相対的なスライドだけが発生し、両者の間で角度の変化が発生しないようにする。
【0024】
前記左側構造と右側構造は、回転支持板5を含む。裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時に、中部に近い位置にてフレキシブルスクリーン300を支え、およびフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳み状態になっている時に、一定の角度を回って傾くことによってフレキシブルスクリーン300中部の膨らみ部位301を回避する。前記回転支持板5の外側端は、回転接続端であって、ケーシング接続部材2と接続され、前記回転支持板5と回転ガイドレール4は、スライド接続されることによって(回転支持板5は、回転ガイドレール4中のガイド溝とスナップ接続し且つスライドできるリベット41の方式で回転ガイドレール4とスライド接続)、ケーシング接続部材2と共に回転する。ケーシング接続部材2が回転する時に、回転支持板は、一方、ケーシング回転部材2の軸線を巡って回転しながら、もう一方、回転ガイドレール4と同軸回転および前記回転ガイドレール4に対してスライドする。裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳まれる時に、ケーシング接続部材2のスライドにつれて中部ケーシング400を段々離れるようになる。裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が折り畳まれる時に、回転ガイドレールを設置する傾斜角度は、中部ケーシング400の上方に傾いて止まるようにする。前記回転支持板5とケーシング接続部材との関係は、直接にケーシング接続部材2と回転接続させることができ、間接的に回転接続させることもできる。つまり、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の左側ケーシング100と右側ケーシング200は、左側と右側のケーシング接続部材3と固定的に接続される。このため、左側と右側の回転支持板の外端も左側ケーシング100と右側ケーシング200と回転接続されるようになり、または左側ケーシング100と右側ケーシング200上に固定されるその他の部材、左側と右側のケーシング接続部材3上に固定される部材と回転接続されるようになる。
【0025】
前記回転支持板5の外側端は、円弧ブロック51と円弧ガイドロール21構造を介してケーシング接続部材2と回転接続される。且つ回転軸線は、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーンの背面が置かれる高さより高く、このようなバーチャル軸構造を用いて、さらに薄型化デザインを実現することができる。
【0026】
上記構造によって、事実上前記回転支持板5に関する制御構造をほとんどのすべてをフレキシブルスクリーン300の下方に設置することができ、端末製品のナローベゼルデザインを実現できる。
【0027】
再びケーシング接続部材2のスライドをプッシュプルする機構に戻るが、前記プッシュプロッド1と固定座402は回転接続される。固定座402は中部ケーシング400中に固定される。前記プッシュプルロッド1は、円弧ブロック11と円弧ガイドレール403構造を用いて固定座402と回転接続され、且つ回転軸線は裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末が平らに開かれた時のフレキシブルスクリーンの背面が置かれる高さより高い。このようなバーチャル回転軸構造を使用することによって、裏折りフレキシブルスクリーンモバイル端末の厚みを制限しない状況の下で、以下、軸線配置をより容易に実現することができる。左側構造において、回転ガイドレール4の回転軸線は、回転部材3の回転軸線より高いが、プッシュプルロッド1と固定座402が回転接続される軸線よりは低く、回転部材3の回転軸線とプッシュプルロッド1と固定座402が回転接続される軸線よりもっと左側に寄っている。右側構造において、回転部材4の回転軸線は、回転部材3の回転軸線より高いが、プッシュプルロッド1と固定座402が回転接続される軸線より低く、回転部材3の回転軸線とプッシュプルロッド1と固定座402が回転接続される軸線よりもっと右側に寄っている。
【0028】
回転部材4に接続される固定座部分とプッシュプルロッド1に接続される固定座部分は、一体化または別々にすることができる。
【0029】
前記ヒンジは、さらに同期反対方向回転接続構造も含む。同期反対方向回転接続構造は、左側構造と右側構造との間に接続されて、左側構造と右側構造の回転部材の回転部材3を同期して反対方向に回転させる。同期反対方向回転接続構造は、中部ケーシング400内に配置される。よって、左側ケーシング100と右側ケーシング200も同期反対方向回転ができる。前記同期反対方向回転接続構造ギア噛み合い接続構造を使用することができる。ヒンジにおいて、回転部材3の回転接続端は、同期反対方向回転接続構造と接続される。
【0030】
上記説明はただ本発明の最良の実施例に過ぎず、本発明の構造特徴はこれに限らない。予見できる本発明の運動機構は各種フレキシブルスクリーンモバイル端末中に使用することができ、本分野の技術者によって本発明分野において行われた、すべての変動または修飾はいずれも本発明の保護範囲に収まる。
【0031】
説明して置きたいことは、本発明の明細書と特許請求の範囲および上記図面中の用語「含む」と「ある」およびこれらの何らかの変形は、非排他性の含むとの意味である。用語「配置」、「設置」、「設ける」、「接続」、「接続し合う」、「スリーブ接続」などはもっと広い範囲で理解すべきである。例えば、固定接続であろうか、分解可能な接続であろうか、若しくはソリッド構造でもあり、機械的接続であろうか、電気接続である可能性もある。そして、直接的接続であろうか、中間媒質を介した間接的接続であろうか、若しくは二つの装置、素子、または構成部分間の内部連通でもある。本分野の普通技術者ならば、具体的な状況によって、上記用語の本発明中の具体的な意味を理解できるはずである。
【0032】
本発明の説明において、用語「一端」、「他の一端」、「外側」、「内側」、「水平」、「端部」、「長さ」、「外端」、「左」、「右」などが示す方位または位置関係は図面が示す方位または位置関係に基づくものであり、ただ本発明を分かり易くて簡略に説明するためのものであって、その装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位構造と操作を有することを示すか、暗示するものではないので、本発明に対する制限だと理解してはならない。用語「第一」、「第二」も説明時簡潔に説明するために使ったものであって、相対的な重要性を示すか、暗示するものではない。