(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】ポール構造
(51)【国際特許分類】
E04H 12/00 20060101AFI20240815BHJP
F21S 8/08 20060101ALI20240815BHJP
H02G 9/04 20060101ALI20240815BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240815BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240815BHJP
【FI】
E04H12/00 C
F21S8/08 400
H02G9/04
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2020086936
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2023-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
(72)【発明者】
【氏名】湯田 隆志
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-096875(JP,A)
【文献】特開2001-027054(JP,A)
【文献】実開平06-084712(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 12/00-14/00
H02G 9/00- 9/12
H02G 7/00-7/22
F21S 8/08
H02B 1/30
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のポール本体と、
コンセントユニットを取り付け可能なコンセントボックスと、
前記ポール本体に収容される取付具と、を備え、
前記ポール本体は、側面に開口部を有し、
前記取付具は、前記コンセントボックスが取り付けられる取付部を有し、
前記コンセントボックスは、前記開口部に挿入されるとともに前記取付部に取り付けられ
、
前記取付部は、板状の取付板部を有し、
前記取付板部は、
前記ポール本体の内側の空間を軸方向に沿って仕切る隔壁部と、
前記隔壁部から延設され、前記コンセントボックスが取り付けられるボックス取付部と、を有し、
前記ボックス取付部は、前記隔壁部から前記開口部に向けて突出して形成される、ポール構造。
【請求項2】
前記ポール本体は、内側面に前記取付板部を軸方向に沿って移動させて所定位置に案内する案内部を有する、請求項1に記載のポール構造。
【請求項3】
前記ポール本体の一端側に取り付けられるホルダを備え、
前記ホルダは、前記取付部の一端側を保持する、請求項1または請求項2に記載のポー
ル構造。
【請求項4】
前記取付板部は、
前記案内部により案内される被案内部
を有する、請求項2に記載のポール構造。
【請求項5】
前記取付板部は、1枚の板部材を折り曲げ加工して形成される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のポール構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、円筒形状のポール本体と、取付面が平坦なコンセントユニットと、コンセントユニットをポール本体に取り付けるための取付金具とを備えた電線引込支柱が開示されている。そして、取付金具は、コンセントユニットを取り付けるための第1取付部と、ポール本体への取付面がポール本体の外周形状に沿って湾曲した第2取付部とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この構成によれば、ポール本体の湾曲した外表面に取付金具を取り付けなければならず、取り付け作業がしにくいという問題がある。また、取付金具全体がポール本体から露出しているため、取付金具の厚み分だけ電線引込支柱の設置に必要なスペースが大きくなる。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、コンセントユニットを取り付けるためのコンセントボックスを容易にポール本体に組み付けることができるとともに、コンセントボックスのポール本体からの露出を抑えたポール構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポール構造は、
筒状のポール本体と、
コンセントユニットを取り付け可能なコンセントボックスと、
前記ポール本体に収容される取付具と、を備え、
前記ポール本体は、側面に開口部を有し、
前記取付具は、前記コンセントボックスが取り付けられる取付部を有し、
前記コンセントボックスは、前記開口部に挿入されるとともに前記取付部に取り付けられ、
前記取付部は、板状の取付板部を有し、
前記取付板部は、
前記ポール本体の内側の空間を軸方向に沿って仕切る隔壁部と、
前記隔壁部から延設され、前記コンセントボックスが取り付けられるボックス取付部と、を有し、
前記ボックス取付部は、前記隔壁部から前記開口部に向けて突出して形成されるものである。
【0007】
上記のポール構造において、
前記ポール本体は、内側面に前記取付板部を軸方向に沿って移動させて所定位置に案内する案内部を有するようにしてもよい。
【0008】
上記のポール構造において、
前記ポール本体の一端側に取り付けられるホルダを備え、
前記ホルダは、前記取付板部の一端側を保持するようにしてもよい。
【0009】
上記のポール構造において、
前記取付板部は、
前記案内部により案内される被案内部を有するようにしてもよい。
【0011】
上記のポール構造において、
前記取付板部は、1枚の板部材を折り曲げ加工して形成されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のポール構造によれば、コンセントユニットを取り付けるためのコンセントボックスを容易にポール本体に組み付けることができるとともに、コンセントボックスのポール本体からの露出を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】
図1の照明器具の一部の上側分解斜視図である。
【
図5】
図3の部品を組付けた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態では、本発明のポール構造を備えた照明器具10を例に説明する。照明器具10は、屋外で地面Gに設置されるポール型の照明器具であり、いわゆるポール灯である。以下の説明では、
図1に示すように、使用状態にある照明器具10を基準として各方向を規定し、各構成部材の方向も使用状態にある照明器具10に組み付けられた状態を基準とする。具体的には、
図1における左側及び右側を照明器具10の左側及び右側、
図1における上側及び下側を照明器具10の上側及び下側、
図1における紙面手前側を照明器具10の前側(正面側)、
図1における紙面奥側を照明器具10の後側(背面側)と規定する。上下方向は軸方向の一例である。
【0015】
図1は照明器具10の正面図、
図2は
図1のA-A断面拡大図、
図3は
図1の照明器具の一部の上側分解斜視図である。
図4は
図3の下側斜視図、
図5は
図3の部品を組付けた状態を示す正面図、
図6は取付板部の下側斜視図である。
【0016】
図1から
図5に示すように、照明器具10は、ポール本体20と、延長ポール30と、照明ユニット40と、ホルダ50と、取付具60と、コンセントボックス70と、コンセントユニット80とを備える。ポール構造は、少なくとも、ポール本体20と、コンセントボックス70と、取付具60とで構成される。
【0017】
図2に示すように、ポール本体20は、照明ユニット40、ホルダ50、取付具60、コンセントボックス70及びコンセントユニット80を支持する部材である。ポール本体20は、筒部21と、開口部22と、案内部23とを有する。
【0018】
筒部21は、照明ユニット40の一部と、ホルダ50と、取付具60と、コンセントボックス70の一部とを収容可能な径及び長さを有する円筒状の部材である。筒部21は、照明ユニット40、ホルダ50、取付具60、コンセントボックス70及びコンセントユニット80を支持可能な耐久性と、屋外に設置可能な耐候性とを考慮して設計される。筒部21を構成する材料としては、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、鉄や鉄合金等の金属材料、樹脂材料、もしくはそれらの組み合わせなどとすることができる。
【0019】
図3及び
図4に示すように、開口部22は、筒部21の前面側に形成された前面視矩形の切り欠きである。開口部22は、コンセントボックス70が嵌る大きさに形成される。
【0020】
案内部23は、筒部21の内側面に設けられ、後述する取付具60の取付板部61を軸方向である上下方向に沿って移動させて所定位置に案内する部材である。所定位置とは、取付板部61が開口部22に臨む位置である。案内部23は、筒部21の内側面における左側及び右側に対向するように設けられ、筒部21の上端部から下端部まで上下方向に延びる一対の溝部で構成される。溝部は取付板部61が嵌る幅に形成される。なお、案内部23は取付板部61を軸方向に沿って移動させて所定位置に案内できればよく、例えば、取付板部61に溝が設けられている場合、その溝に係合して案内可能な突条部とすることができる。
【0021】
図1及び
図2に示すように、延長ポール30は、ポール本体20の下方に設けられる部材である。延長ポール30の上下方向の長さは、地中に埋め込まれる部分を考慮し、使用環境に合わせて適宜設計することができる。延長ポール30は、筒部31と、リング32とを有する。
【0022】
筒部31は、ポール本体20と同材料で同径の円筒状の部材である。筒部31の下端部付近の前面側及び背面側には、2つの孔33が互いに対向する位置に形成されている。孔33は、照明ユニット40及びコンセントユニット80の配線81(
図2参照)を挿通する穴である。孔33は、照明器具10を設置した場合に、地面Gより下に位置するように設けられている。これにより、孔33から出ている配線を地中に埋設でき、照明器具10周辺の配線を隠すことができる。
【0023】
リング32は、ポール本体20と延長ポール30とを連結するための部材である。リング32は、筒部31の上端部に設けられる円環状の部材であり、ホルダ50に螺合により係止される。
【0024】
なお、ポール本体20及び延長ポール30の形状は筒状であればよく、例えば、角筒状であってもよい。また、上方向又は下方向に向かってテーパー形状を有していてもよい。
【0025】
照明ユニット40は、光源部41と、ホルダ42と、グローブ43と、カバー44とを備える。光源部41は、ポール本体20に収容され、上方に向けて光を出射する部材である。光源部41は、光源保持部411と、ソケット412と、光源としてのLED(Light Emitting Diode)電球413とを備える。光源保持部411は、ソケット412を保持する部材であり、ホルダ42の下端部にネジ止めされることで吊り下げられている。
【0026】
ソケット412には外部電源に繋がる配線414(
図2に二点鎖線で示す)が接続される。LED電球413は、ソケット412に螺合され、上端部がホルダ42から突出するように上向きに固定される。これにより、外部電源からLED電球413に電流が供給され、LED電球413は上方に向けて光を出射する。
【0027】
なお、本実施形態では光源としてLED電球413を用いたが、光源の種類には特に限定はなく、他の光源を用いてもよい。例えば、表面実装型やチップオンボード型のLED素子、有機EL素子などを搭載した発光モジュールを用いてもよい。
【0028】
ホルダ42は、光源部41及びグローブ43を保持する部材である。ホルダ42は、筒部21の上端部に設けられる円環状の部材であり、筒部21の上端部に嵌め込まれる。グローブ43は、ホルダ42の上部に螺合される有底円筒状で周囲に光を出射する部材である。グローブ43には、透光性を有する材料が用いられ、例えば、透明又は乳白色の樹脂が用いられる。
【0029】
カバー44は、グローブ43の周囲を覆い、グローブ43からの出射光を前方へ出射する部材である。カバー50は、前側に開口部441を有する。グローブ43からの出射光は、開口部441を通じて前方へ出射される。
【0030】
ホルダ50は、ポール本体20の一端側に取り付けられ、取付板部61の一端側を保持する部材である。ホルダ50は、リング32を取り付けるための部材でもある。本実施形態において、ホルダ50は、筒部21の下端部にネジ止めされ、取付板部61の下端部を保持する円環状の部材である。
【0031】
ホルダ50の外縁部51の上面が筒部21の下端部に当接することで、ホルダ50はポール本体20に対して位置決めされる。これにより、ホルダ50に保持される取付板部61が、所定位置である開口部22に臨む位置に位置決めされる。
【0032】
取付具60は、コンセントボックス70を支持する部材である。取付具60はポール本体20に収容される。これにより、従来のようにポール本体の湾曲した外表面に取付金具を取り付ける場合と比べて、ポール本体20に取付具60を容易に組み付けることができる。
【0033】
取付具60は、コンセントボックス70が取り付けられる取付部を有する。取付部の形態には特に限定はなく、例えば、板状、棒状、筒状などとすることができる。本実施形態において、取付部は1枚の板金で構成される取付板部61である。板状の取付板部61であり、1枚の板部材を折り曲げ加工して形成される。これにより、取付板部61を簡単に作製することができる。また、径の異なるポール本体に対しては、取付板部61を設計変更するだけでよく、コンセントボックス70を共通化できる。
【0034】
取付板部61を構成する材料としては、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、鉄や鉄合金等の金属材料を用いることができる。なお、取付板部61は、樹脂等で構成してもよい。また、1枚の板部材を折り曲げ加工して形成してもよいし、複数の板部材を組み合わせて形成してもよい。
【0035】
図6に示すように、取付板部61は、隔壁部62と、被案内部63と、ボックス取付部64と、ホルダ取付部65とを有する。隔壁部62は、ポール本体20の内側の空間を軸方向である上下方向に沿って仕切る長方形状の部分である。隔壁部62によって、
図2に示すように筒部21内部が前側空間と後側空間とに仕切られる。よって、後側空間に照明ユニット40の配線414を通し、前側空間にコンセントユニット80の配線81を通すことで、コンセントボックス70及びコンセントユニット80を取り付ける際に、照明ユニット40の配線414が邪魔にならない。
【0036】
被案内部63は、ポール本体20の案内部23により案内される部分である。被案内部63は、隔壁部62から左右方向に延びる長方形状の部分である。
図3及び
図4に示すように、ポール本体20に対して取付具60を下方から上方向へ移動させることにより、被案内部63の左右先端部が案内部23の溝に嵌まり、被案内部63が案内部23に沿って案内される。
【0037】
ボックス取付部64は、隔壁部62から延設され、コンセントボックス70が取り付けられる部分である。本実施形態において、ボックス取付部64は4つ設けられ、それぞれ隔壁部62から開口部22に向けて前方へ突出して形成される。具体的には、ボックス取付部64は、隔壁部62の左右端部であって被案内部63の上方及び下方に4つ設けられる。各ボックス取付部64は、隔壁部62の左右端部から前方へ略直角に屈曲し、さらに左右外側へ略直角に屈曲することで形成されている。ボックス取付部64には、コンセントボックス70をネジ止めするためのネジ穴641が形成されている。
【0038】
ボックス取付部64が隔壁部62から前方へ突出して形成されることにより、
図2に示すように、隔壁部62とコンセントボックス70との間に、コンセントユニット80の配線81を通す空間を確保することができる。また、ポール本体20内におけるボックス取付部64の位置をより開口部22側に配置できるため、コンセントボックス70の取り付け作業がしやすく、コンセントボックス70を小型化することができる。また、ボックス取付部64の背面64A(
図4参照)と筒部21との隙間が大きくなるため、ボックス取付部64の背面側に突出するコンセントボックス70を取り付けるネジが筒部21に干渉しにくくなる。
【0039】
図6に示すように、ホルダ取付部65は、隔壁部62から延設され、ホルダ50に取り付けられる部分である。本実施形態において、ホルダ取付部65は、隔壁部62の下端部から後方へ略直角に屈曲する略コ字型の部分である。ホルダ取付部65には、ホルダ50とネジ止めするための2つのネジ穴651と、後述する配線支持部66とネジ止めするための2つのネジ穴652とが形成されている。
【0040】
図2から
図4に示すように、取付具60は、照明ユニット40の配線414を支持する配線支持部66を有する。配線支持部66は、支持板部661と、2つの結束バンド662とを有する。支持板部661は、略L字型に折り曲げられた板金部材であり、ホルダ取付部65のネジ穴652にネジ止めされる。支持板部661は、隔壁部62とほぼ面一に下方へ延びて配置される。結束バンド662は、支持板部661の背面に取り付けられ、照明ユニット40の配線414を束ねて支持する。結束バンド662は、配線414に対して下方側へ引っ張られた場合の張力止めとして機能する。
【0041】
図2から
図5に示すように、コンセントボックス70は、ポール本体20の開口部22に挿入されるとともに取付板部61のボックス取付部64に取り付けられる。コンセントボックス70とボックス取付部64との間には前側から順に長方形状のパッキン67と金具68とが挟まれる。パッキン67及び金具67は、コンセントボックス70の後面側の一部を覆い、コンセントボックス70の長さ寸法よりも小さい長さに形成される。コンセントボックス70は、取付板部61に取り付けた状態において、コンセントボックス70の後面の下側の一部は開放されている。コンセントボックス70の後面の一部が開放されているため、コンセントユニット80の配線81を延長ポール30内に通しやすく、コンセントユニット80の取付作業がしやすい。パッキン67及び金具68は、取付板部61のボックス取付部64に取り付けることができる。パッキン67及び金具68は、ボックス取付部64とコンセントボックス70との取付面を形成するとともにコンセントボックス70のぐらつきを抑制する。また、パッキン67及び金具68は、コンセントボックス70内の防水性を向上させるための構成である。しかしながら、パッキン67及び金具68は、必須の構成ではない。
【0042】
コンセントボックス70は、略直方体の箱体であり、前面と背面と底面とに開口部を有する。コンセントボックス70の前面には、コンセントユニット80をネジ止めするための2つのネジ穴71が形成されている。コンセントボックス70の背面には、ボックス取付部64にネジ止めするための4つのネジ穴72が形成されている。
【0043】
図2に示すように、コンセントボックス70は、開口部22に挿入して取り付けることにより、ほとんどの部分がポール本体20内に収容される。これにより、コンセントボックス70のポール本体20からの露出を抑えることができ、照明器具10の前後方向の寸法を小さくできるため、照明器具10の設置に必要なスペースが小さくなる。
【0044】
コンセントユニット80は、電気機器のプラグを接続して使用するコンセント(不図示)を有する箱体である。コンセントユニット80は、コンセントボックス70の前面にネジ止めされる。コンセントには、外部電源に繋がる配線81(
図2に二点鎖線で示す)が接続される。配線81は、コンセントボックス70、筒部21、ホルダ50、リング32、筒部31を通じて孔33から取り出される。
【0045】
図3から
図5を参照して、コンセントユニット80を取り付けるまでの組み立て手順について説明する。まず、ポール本体20の下方から取付具60を上方向へ移動させることにより、被案内部63の左右先端部を案内部23の溝に嵌まるようにあてがう。次に、被案内部63を案内部23に沿って上方向に移動させ、ポール本体20の筒部21の下端部にホルダ50の外縁部51の上面を当接させ、ポール本体20とホルダ50をネジ止めする。これにより、取付板部61は開口部22に臨む位置に位置決めされる。
【0046】
次に、コンセントボックス70を開口部22に前方から挿入し、
図5に示すように、前方からコンセントボックス70の4つのネジ穴72を介してボックス取付部64のネジ穴641にネジ止めする。このとき、コンセントボックス70のネジ穴71とネジ穴72とが前方から見て異なる位置に設けられているため、ネジ穴72にネジ止めする際にネジ穴71が邪魔にならない。次に、コンセントユニット80をコンセントボックス70の前面にネジ止めする。
【0047】
このように、取付具60、コンセントボックス70及びコンセントユニット80を容易に組み付けることができる。特に、取付具60はポール本体20の案内部に沿ってポール本体20内に挿入することで容易に組み付けることができる。
【0048】
以上、説明した本実施形態に係るポール構造によれば、筒状のポール本体20と、コンセントユニット80を取り付け可能なコンセントボックス70と、ポール本体20に収容される取付具60とを有する。取付具60は、コンセントボックス70が取り付けられる取付部を有する。コンセントボックス70は、ポール本体20の側面に設けられた開口部21に挿入されるとともに取付部に取り付けられる。これにより、コンセントユニット80を取り付け可能なコンセントボックス70をポール本体20に容易に組み付けることができる。また、コンセントボックス70は、ポール本体20の開口部21に挿入して取付部に取り付けられるため、ポール本体20から露出する部分を少なくすることができる。また、コンセントボックス70の一部はポール本体20の内側に埋め込まれて、ポール本体20の内部にある取付部との固定部分が露出しない。そのため、ポール本体20の外部から衝撃を受けてもコンセントボックス70が脱落しにくい。
【0049】
本実施形態に係るポール構造によれば、取付部は、板状の取付板部61を有する。ポール本体20は、内側面に取付板部61を軸方向に沿って移動させて所定位置に案内する案内部23を有する。これにより、容易にポール本体20の内側の空間の所定位置に取付部を配置することができる。
【0050】
本実施形態に係るポール構造によれば、ポール本体20の一端側に取り付けられるホルダ50を備え、ホルダは取付部の一端側を保持する。これにより、容易にポール本体20の内側の空間の所定の位置に取付部を配置することができる。
【0051】
本実施形態に係るポール構造によれば、取付板部61は、ポール本体20の内側の空間を軸方向に沿って仕切る隔壁部62と、案内部23により案内される被案内部63と、隔壁部62から延設されコンセントボックス70が取り付けられるボックス取付部64と、を有する。これにより、容易にポール本体20の内側の空間を仕切ることができる。そのため、ポール本体20に照明ユニット40などの部材を取り付けた場合においても、コンセントユニット80の配線81を挿通させる空間と、照明ユニット40の配線414を挿通させる空間を容易に仕切ることができる。照明ユニット40の配線414を挿通させる空間と仕切られるため、配線414が干渉しにくくコンセントユニット80の取付作業がしやすい。
【0052】
本実施形態に係るポール構造によれば、ボックス取付部64は、隔壁部62から開口部22に向けて突出して形成される。これにより、ポール本体20におけるボックス取付部64とコンセントボックス70との取付位置を開口部22側に配置できるため、コンセントボックス70の取付作業がしやすくなる。また、コンセントボックス70の大型化を抑止する。
【0053】
本実施形態に係るポール構造によれば、取付板部61は、1枚の板部材を折り曲げ加工して形成される。そのため、取付板部61の作製が容易であり、生産性が高い。また、ポール本体21を円筒形状から角筒形状に変更したり、径サイズを変更した場合にも、取付板部61のみを変更させることで、コンセントボックス70を共通化することができる。
【符号の説明】
【0054】
10 照明器具
20 ポール本体
22 開口部
23 案内部
50 ホルダ
60 取付具
61 取付板部(取付部)
62 隔壁部
63 被案内部
64 ボックス取付部
70 コンセントボックス
80 コンセントユニット