(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】電子機器用スタンド装置及び電子機器用スタンドシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/03 20060101AFI20240815BHJP
G06F 3/023 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
G06F3/03 400F
G06F3/023 400
(21)【出願番号】P 2022133216
(22)【出願日】2022-08-24
【審査請求日】2022-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 雄貴
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-031217(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0120258(US,A1)
【文献】特開2018-163224(JP,A)
【文献】特開2014-222299(JP,A)
【文献】特開2013-097023(JP,A)
【文献】特開2007-011220(JP,A)
【文献】特開2004-145221(JP,A)
【文献】特開2012-108915(JP,A)
【文献】特開2018-139148(JP,A)
【文献】特開2016-031592(JP,A)
【文献】特開2009-267489(JP,A)
【文献】特開2009-277574(JP,A)
【文献】特開2017-117401(JP,A)
【文献】特開2015-075796(JP,A)
【文献】特開2008-033745(JP,A)
【文献】特表2019-533874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00-3/03
G06F 3/041-3/047
G10G 1/00
G09B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の一端部をそれぞれ別の位置で把持する、第1把持部と、第2把持部と
、第3把持部と、第4把持部と、を有する複数の把持部と、
前記電子機器に接触する第1接触部及び第2接触部と、
前記電子機器を支持する支持部と、
を備える電子機器用スタンド装置であって、
前記電子機器に表示された表示画面を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部と、
前記動作情報取得部が取得した前記動作情報に基づいて、前記第1接触部及び前記第2接触部に対して、前記動作情報に紐づいた電流を出力する動作情報出力部と、
を備え、
前記第1把持部は、
前記第1接触部を備え、
前記第2把持部は
、前記第1把持部と略直線状に位置し、前記第1把持部とは異なる位置で、前記電子機器の一端部を把持し、前記第2接触部を備え
、
前記第3把持部は、前記電子機器の一端部に垂直な方向の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第3接触部を備え、
前記第4把持部は、前記第3把持部とは異なる位置で、前記電子機器の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第4接触部を備え、
前記動作情報出力部は、前記動作情報が、前記電子機器に対して、前記電子機器に表示された残像を消去することを示すリフレッシュ情報を含む場合、前記第3接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第4接触部に対して前記電流を出力する、
電子機器用スタンド装置。
【請求項2】
前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記表示画面に接触し、
前記動作情報出力部は、前記動作情報が、前記電子機器に対して、現在の表示画面から次の表示画面へ進むことを示すページめくり情報を含む場合、前記第1接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第2接触部に対して前記電流を出力し、
前記動作情報が、前記電子機器に対して、現在の表示画面から前の表示画面へ戻ることを示すページ戻り情報を含む場合、前記第2接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第1接触部に対して前記電流を出力する、
請求項1に記載の電子機器用スタンド装置。
【請求項3】
電子機器の一端部をそれぞれ別の位置で把持する、第1把持部と、第2把持部と
、第3把持部と、第4把持部と、を有する複数の把持部と、
前記電子機器に接触する第1接触部及び第2接触部と、
前記電子機器を支持する支持部と、
ユーザが操作する操作部と、
を備える電子機器用スタンドシステムであって、
前記電子機器に表示された表示画面を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を送信する動作情報送信部と、
前記動作情報送信部が送信した前記動作情報に基づいて、前記第1接触部及び前記第2接触部に対して、前記動作情報に紐づいた電流を出力する動作情報出力部と、
を備え、
前記第1把持部は、
前記第1接触部を備え、
前記第2把持部は
、前記第1把持部と略直線状に位置し、前記第1把持部とは異なる位置で、前記電子機器の一端部を把持し、前記第2接触部を備え
、
前記第3把持部は、前記電子機器の一端部に垂直な方向の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第3接触部を備え、
前記第4把持部は、前記第3把持部とは異なる位置で、前記電子機器の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第4接触部を備え、
前記動作情報出力部は、前記動作情報が、前記電子機器に対して、前記電子機器に表示された残像を消去することを示すリフレッシュ情報を含む場合、前記第3接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第4接触部に対して前記電流を出力する、
電子機器用スタンドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器用スタンド装置及び電子機器用スタンドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙書類に置き換えが可能な情報端末として、いわゆる「電子ペーパー」(以下、電子機器ともいう)が普及している。電子ペーパーは、表示にメモリ性があり、軽量化、薄型化されているので、持ち運び、配布したりすることが容易に行える。このため、例えば、楽器を演奏する演奏者は、楽譜を電子ペーパーに取り込んで、演奏者は電子ペーパーに表示された楽譜を見ながら演奏することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、演奏者が電子ペーパーに表示された楽譜を見て楽器を演奏する際、例えば、楽器を演奏することで両手がふさがっていることがある。その場合、演奏者が電子ペーパーに表示された楽譜をめくる場合、一度楽器から手を離して、電子ペーパーに触れて楽譜をめくる(電子ペーパーに表示されている内容を切り換える)必要があるため、更なる改善の余地がある。
【0005】
したがって、本発明が解決する課題の一例は、ユーザが電子機器に触れることなく、ユーザが電子機器に表示された表示画面を切り換えるユーザ動作に応じて、電子機器に表示される表示画面を切り換えることができる、電子機器用スタンド装置及び電子機器用スタンドシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様は、電子機器の一端部をそれぞれ別の位置で把持する、第1把持部と、第2把持部と、第3把持部と、第4把持部と、を有する複数の把持部と、前記電子機器に接触する第1接触部及び第2接触部と、前記電子機器を支持する支持部と、を備える電子機器用スタンド装置であって、前記電子機器に表示された表示画面を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部と、前記動作情報取得部が取得した前記動作情報に基づいて、前記第1接触部及び前記第2接触部に対して、前記動作情報に紐づいた電流を出力する動作情報出力部と、備え、前記第1把持部は、前記第1接触部を備え、前記第2把持部は、前記第1把持部と略直線状に位置し、前記第1把持部とは異なる位置で、前記電子機器の一端部を把持し、前記第2接触部を備え、前記第3把持部は、前記電子機器の一端部に垂直な方向の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第3接触部を備え、前記第4把持部は、前記第3把持部とは異なる位置で、前記電子機器の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第4接触部を備え、前記動作情報出力部は、前記動作情報が、前記電子機器に対して、前記電子機器に表示された残像を消去することを示すリフレッシュ情報を含む場合、前記第3接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第4接触部に対して前記電流を出力する、電子機器用スタンド装置である。
【0007】
また、前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記表示画面に接触し、前記動作情報出力部は、前記動作情報が前記電子機器に対して、現在の表示画面から次の表示画面へ進むことを示すページめくり情報を含む場合、前記第1接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第2接触部に対して前記電流を出力し、前記動作情報が前記電子機器に対して、現在の表示画面から前の表示画面へ戻ることを示すページ戻り情報を含む場合、前記第2接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第1接触部に対して前記電流を出力しても良い。
【0009】
また、本発明の第2態様は、電子機器の一端部をそれぞれ別の位置で把持する、第1把持部と、第2把持部と、第3把持部と、第4把持部と、を有する複数の把持部と、前記電子機器に接触する第1接触部及び第2接触部と、前記電子機器を支持する支持部と、ユーザが操作する操作部と、を備える電子機器用スタンドシステムであって、前記電子機器に表示された表示画面を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を送信する動作情報送信部と、前記動作情報送信部が送信した前記動作情報に基づいて、前記第1接触部及び前記第2接触部に対して、前記動作情報に紐づいた電流を出力する動作情報出力部と、を備え、前記第1把持部は、前記第1接触部を備え、前記第2把持部は、前記第1把持部と略直線状に位置し、前記第1把持部とは異なる位置で、前記電子機器の一端部を把持し、前記第2接触部を備え、前記第3把持部は、前記電子機器の一端部に垂直な方向の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第3接触部を備え、前記第4把持部は、前記第3把持部とは異なる位置で、前記電子機器の他の一端部を把持し、前記電子機器に接触する第4接触部を備え、前記動作情報出力部は、前記動作情報が、前記電子機器に対して、前記電子機器に表示された残像を消去することを示すリフレッシュ情報を含む場合、前記第3接触部に対して前記電流を出力し、その後、前記第4接触部に対して前記電流を出力する、電子機器用スタンドシステムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザの動作に応じて、電子機器に表示される表示画面を切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る電子機器用スタンドシステムの概略的な構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る受信部及び送信部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る電子機器用スタンドシステムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、電子機器用スタンドシステムで実行される処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
【0013】
図1は、実施形態に係る電子機器用スタンドシステム100の概略的な構成の一例を示す図である。本実施形態に係る電子機器用スタンドシステム100は、ユーザが利用する電子機器10を電子機器用スタンド装置20に設置することで、ユーザが電子機器10に触れることなく、ユーザの動作に応じて、電子機器10に表示される内容を切り換えることができるシステムである。電子機器用スタンドシステム100は、電子機器10、電子機器用スタンド装置20及び送信部30を備える。
【0014】
電子機器10は、例えば、タブレット式の電子ペーパーである。電子機器10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、通信インターフェース、タッチパネル等で構成される。また、タッチパネルは静電容量方式であり、電子機器10を利用するユーザは、例えば、表示画面11に表示される画像に対応したタッチパネルの表面(操作面)の位置を指で触れたり、表示画面11上で指を動かしたりして操作することで、表示画面11に表示された画像の選択を行ったり、表示画面上に表示された画像を切り換える(ページをめくる)ことができる。
【0015】
電子機器用スタンド装置20は、複数の把持部21、複数の受信部22及び支持部25を備える。把持部21は、電子機器10の一端を把持する部材である。
図1において、複数の把持部21は、電子機器10の長手方向の一端部をそれぞれ別の位置で把持する形態であるが、これに限定されず、電子機器10の短手方向の一端部を把持する形態でも良い。
【0016】
受信部22は、把持部21に備える受信機である。受信部22は、第1接触部23及び第2接触部24を備える。受信部22は、把持部21が電子機器10を把持した場合、電子機器10の表示画面11と、把持部21との間に位置する。すなわち、受信部22は、把持部21が電子機器10を把持した場合、電子機器10の表示画面11に対して、第1接触部23及び第2接触部24が触れる(接する)ように位置する。
【0017】
また、複数の受信部22は、表示画面11の一端に対して、略直線状となるように位置する。また、受信部22は、ネットワーク40を介して、後述する送信部30を送信する送信情報を取得する。なお、受信部22が備える機能について後述する。
【0018】
第1接触部23及び第2接触部24は、表示画面11に対して、それぞれ接触する部材である。第1接触部23及び第2接触部24は、内部にセンサー電極が設けられる。第1接触部23及び第2接触部24は、送信部30が送信する送信情報に基づいて、電極を発生し、表示画面11に対して、微弱な電流を流し、表示画面11との間でコンデンサのような働きをすることで、静電容量を発生させる。
【0019】
支持部25は、電子機器10を支える部材である。具体的には、支持部25は、複数の把持部21を連結部材等(図示せず)で連結することで、複数の把持部21が把持する電子機器10を支持する。
【0020】
送信部30は、ユーザが操作するユーザ動作を電子機器用スタンド装置20に送信する送信機である。送信部30は、本体部31、第1操作部32及び第2操作部33(操作部)を備える。本体部31は、矩形形状の筐体であり、第1操作部32及び第2操作部33を有し、例えば、第1操作部32及び第2操作部33は、ユーザが操作し、ユーザの指による操作入力を行う。
【0021】
第1操作部32及び第2操作部33は、ユーザが電子機器10に対して、操作したい情報を入力する操作部材である。ユーザが操作したい情報は、例えば、電子機器10に対して、電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報である。第1操作部32及び第2操作部33は、例えば、ユーザにより入力(押下)されるボタンである。なお、送信部30が操作部の数はこれに限定されず、2個以上あっても良い。なお、送信部30が備える機能について後述する。
【0022】
図2は、実施形態に係る受信部22のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ここで例示する受信部22は、汎用コンピュータと同様の構成を有し、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、補助記憶装置204及び通信I/F205がバス206により相互に接続されている。なお、本実施形態の送信部30は、受信部22と同様の構成であるため、送信部30のハードウェア構成に関する説明は、省略する。
【0023】
CPU201は、ROM203や補助記憶装置204に記憶されたプログラムに従いRAM202をワーキングエリアとして所定の演算処理を行う。補助記憶装置204は、不揮発性メモリであり、CPU201の処理に必要な各種データを記憶する。補助記憶装置204は、例えば、SSDやフラッシュメモリ等で構成される。
【0024】
通信I/F205は、例えば、ネットワーク40を介して、送信部30と所定の規格に準じた通信を確立するためのデバイスである。所定の規格とは、例えば、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信の規格である。なお、受信部22の構成は上記に限定されるものではない。
【0025】
次に、受信部22及び送信部30が備える機能構成について、
図3を用いて説明する。
図3は、電子機器用スタンドシステム100の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
送信部30は、押下情報取得部301及び動作情報送信部302を備える。なお、送信部30が備える機能はこれに限定されない。
【0027】
押下情報取得部301は、第1操作部32及び第2操作部33のうち、少なくとも1つの操作部を操作されたことを示す押下情報を取得する。具体的には、押下情報取得部301は、第1操作部32がユーザにより押下された場合、第1操作部32と協働して、第1操作部32が操作されたことを示す押下情報を取得する。また、押下情報取得部301は、第2操作部33がユーザにより押下された場合、第2操作部33と協働して、第2操作部33が操作されたことを示す押下情報を取得する。
【0028】
ここで、押下情報について説明する。押下情報とは、ユーザが利用する電子機器10に対して、ユーザが操作したい情報に対応する情報である。例えば、ユーザが第1操作部32を押下した場合の押下情報は、電子機器10に対して、現在のページから次のページへ進み(ページをめくり)、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページめくり情報である。
【0029】
また、ユーザが第2操作部33を押下した場合の押下情報は、電子機器10に対して、現在のページから前のページへ戻り(ページをめくり)、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページ戻り情報である。すなわち、押下情報(ページめくり情報及びページ戻り情報)は、ユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を含む。
【0030】
動作情報送信部302は、ネットワーク40を介して、受信部22に対して、押下情報取得部301が取得した押下情報を送信する。具体的には、動作情報送信部302は、ネットワーク40を介して、受信部22に対して、押下情報取得部301が取得した押下情報に含まれるユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を送信する。
【0031】
例えば、動作情報送信部302は、ユーザが第1操作部32を押下した場合、ネットワーク40を介して、受信部22に対して、押下情報取得部301が取得した押下情報に対応する、ページめくり情報を送信する。また、動作情報送信部302は、ユーザが第2操作部33を押下した場合、ネットワーク40を介して、受信部22に対して、押下情報取得部301が取得した押下情報に対応するページ戻り情報を送信する。
【0032】
受信部22は、動作情報取得部401及び動作情報出力部402を備える。なお、受信部22が備える機能はこれに限定されない。
【0033】
動作情報取得部401は、送信部30が送信する押下情報を取得する。具体的には、動作情報取得部401は、ネットワーク40を介して、送信部30の動作情報送信部302が送信した押下情報に含まれるユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を取得する。
【0034】
動作情報出力部402は、動作情報取得部401が取得した押下情報に基づいて、第1接触部23及び第2接触部24に対して、電流を出力する。具体的には、動作情報出力部402は、動作情報取得部401が取得した押下情報に含まれる動作情報に基づいて、第1接触部23及び第2接触部24に対して、電流を出力する。
【0035】
例えば、動作情報出力部402は、押下情報が電子機器10に対して、現在のページから次のページへ進み、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページめくり情報である場合、第1接触部23に対して、電流を出力し、その後、第2接触部24に対して、電流を出力する。また、例えば、動作情報出力部402は、押下情報が、電子機器10に対して、現在のページから前のページへ戻り、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページ戻り情報である場合、第2接触部24に対して、電流を出力し、その後、第1接触部23に対して、電流を出力する。
【0036】
これにより、電子機器10は、表示画面11の異なる位置から電流を検出し、異なる位置から静電容量が変化するため、あたかも、ユーザの指が接触されたかのように、異なる位置を認識するため、表示画面11に表示された画面を切り換えることができる。
【0037】
図4は、電子機器用スタンドシステム100が実行する処理の一例を示すシーケンスである。なお、以下においては、ユーザにより利用されている電子機器10は、電子機器用スタンド装置20により把持された状態であり、ユーザは、送信部30を保持している状態である。なお、ユーザは、例えば、楽器等を演奏し、ユーザの両手はふさがっている状態である。
【0038】
送信部30は、押下情報取得部301により、第1操作部32及び第2操作部33のうち、少なくとも1つの操作部を操作されたことを示す押下情報を取得する(ステップS1)。続いて、送信部30は、動作情報送信部302により、ネットワーク40を介して、受信部22に対して、押下情報取得部301が取得した押下情報に含まれる、ユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を送信する(ステップS2)。
【0039】
続いて、受信部22は、動作情報取得部401により、ネットワーク40を介して、送信部30の動作情報送信部302が送信した押下情報に含まれるユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を取得する(ステップS3)。続いて、受信部22は、動作情報出力部402により、動作情報取得部401が取得した押下情報に含まれる動作情報に基づいて、第1接触部23及び第2接触部24に対して、電流を出力する(ステップS4)。
【0040】
以上説明したように、本発明の一態様に係る電子機器用スタンド装置20は、電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報に基づいて、第1接触部23及び第2接触部24に対して、動作情報に紐づいた電流を出力する。
【0041】
これにより、本実施形態によれば、電子機器用スタンド装置20は、例えば、ユーザが電子機器10に表示された楽譜を見て楽器を演奏する際、楽器を演奏することで両手がふさがっていることがあったとしても、ユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作を示す動作情報を取得することで、電子機器10の表示画面11に対して、第1接触部23及び第2接触部24に対して、電流を出力する。
【0042】
これにより、電子機器10は、あたかも、ユーザの指が接触されたかのように、異なる位置を認識するため、表示画面11を切り換えることができる。したがって、ユーザが電子機器10に触れることなく、ユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作に応じて、電子機器10に表示される表示画面11を切り換えることができる。
【0043】
上記機能を実現するプログラムは、例えば、CPU201に搭載された記憶素子に予め記憶された状態で提供され得るが、これに限定されるものではない。プログラムは、例えば、CD-ROM等の適宜な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、インターネット等のコンピュータネットワークを介して提供されてもよい。
【0044】
なお、上述した実施形態は、上述した装置が有する構成の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0045】
(変形例1)
上述の実施形態では、動作情報として、電子機器10に対して、現在のページから次のページへ進み、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページめくり情報や、電子機器10に対して、現在のページから前のページへ戻り、電子機器10に表示されている画像を切り換えることを示すページ戻り情報である形態について説明したが、これに限られないものとする。例えば、動作情報は、電子機器10に表示されている画面に対して、残像を消去することを示すリフレッシュ情報が含まれても良い。
【0046】
例えば、電子ペーパーは、表示画面11の切り換えを繰り返すうちに、電子ペーパーの特性上、表示画面上に、過去に表示した画像の一部が残ってしまう(以下、残像ともいう)ことがある。ユーザは、表示画面上に表示された残像を消すために、電子ペーパーの表示画面11を触れることで残像を消去することができる。
【0047】
したがって、本変形例では、ユーザが動作する動作情報に、電子機器10に表示された残像を消去することを示すリフレッシュ情報を含むことで、ユーザが電子機器10に触れることなく、ユーザが電子機器10に表示された表示画面11を切り換えるユーザ動作(残像を消去するユーザ動作)に応じて、電子機器10に表示される表示画面11を切り換える(残像を消去する)ことができる。
【0048】
また、上述した電子機器10に表示されている画面に対して、残像を消去することを示すリフレッシュ情報に対応するユーザ動作として、例えば、さらに、受信部22を備えた把持部21を電子機器10の短手方向(長手方向に垂直な方向)の一端部をそれぞれ別の位置(例えば、2カ所)で把持する。
【0049】
そして、受信部22は、動作情報出力部402により、動作情報取得部401が取得した押下情報に含まれる、リフレッシュ情報に基づいて、それぞれの接触部に対して、電流を出力する(一例として、動作情報出力部402は、短手方向に位置する接触部に対して、電流を出力し、その後、短手方向に位置する、もう一方の接触部に対して、電流を出力する)。これにより、電子機器10は、残像を消去することができる。
【0050】
(変形例2)
上述の実施形態では、電子機器10は、例えば、タブレット式の電子ペーパーである形態について説明したが、これに限られないものとする。電子機器10は、例えば、タブレット型パーソナルコンピュータや、スマートフォンであっても良い。
【0051】
(変形例3)
上述の実施形態では、送信部30は、例えば、ユーザの指による操作入力をする形態について説明したが、これに限られないものとする。送信部30は、例えば、ユーザの足による操作入力(一例として、フットスイッチ等)であっても良い。
【0052】
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
10…電子機器、20…電子機器用スタンド装置、21…把持部、22…受信部、
23…第1接触部、24…第2接触部、25…支持部、30…送信部、
32…第1操作部、33…第2操作部、100…電子機器用スタンドシステム、
201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…補助記憶装置、
205…通信I/F、301…押下情報取得部、302…動作情報送信部、
401…動作情報取得部、402…動作情報出力部