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特許7538494ディスペンスヘッド用交換部品、ディスペンスヘッド、および、ディスペンスヘッドの使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】ディスペンスヘッド用交換部品、ディスペンスヘッド、および、ディスペンスヘッドの使用方法
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/04 20060101AFI20240815BHJP
【FI】
B67D1/04 F
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020007126
(22)【出願日】2020-01-20
(65)【公開番号】P2021113078
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-12-06
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591036996
【氏名又は名称】フジテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮谷 知久
(72)【発明者】
【氏名】前田 勉
(72)【発明者】
【氏名】山岸 正則
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 元博
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05090599(US,A)
【文献】特開2019-018860(JP,A)
【文献】米国特許第05145096(US,A)
【文献】特開2019-142581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンスヘッドのプランジャ部材の内側を通過するように配置される第1管と、
飲料容器の飲料供給弁の弁体を押圧可能な押圧部と、
シール部材と
を具備し、
前記シール部材は、
前記飲料容器の飲料取出口部に接触可能な第1シール部と、
前記第1シール部に接続され、飲料が前記ディスペンスヘッドに付着するのを抑制する膜体と
を備える
ディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項2】
前記押圧部が前記弁体に向けて移動するとき、前記膜体は、第1状態から第2状態に変形するように構成されている
請求項1に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項3】
前記シール部材は、前記飲料容器の口金部に接触可能な第2シール部を備え、
前記膜体は、前記第1シール部と前記第2シール部との間に配置されている
請求項1または2に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項4】
前記シール部材には、前記ディスペンスヘッドの外部から供給されるガスを、前記飲料容器内に導入するためのガス通過孔が形成されている
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項5】
ディスペンスヘッドの内側を通過するように配置される第1管と、
飲料容器の飲料供給弁の弁体を押圧可能な押圧部と、
シール部材と
を具備し、
前記シール部材は、
前記飲料容器の飲料取出口部に接触可能な第1シール部と、
前記第1シール部に接続され、飲料が前記ディスペンスヘッドに付着するのを抑制する膜体と
を備え、
前記シール部材には、前記ディスペンスヘッドの外部から供給されるガスを、前記飲料容器内に導入するためのガス通過孔が形成されており、
前記ガス通過孔は、前記押圧部が前記弁体に向けて移動するときに開放されるように構成され、
前記ガス通過孔は、前記押圧部が前記弁体から離れる方向に移動するときに閉鎖されるように構成されている
ディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項6】
前記ガス通過孔は、前記ディスペンスヘッドに前記ガスが供給されていない状態では、前記押圧部が前記弁体に向けて移動しても閉鎖されるように構成され、
前記ガス通過孔は、前記ディスペンスヘッドに前記ガスが供給されることにより開放されるように構成されている
請求項4に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項7】
前記第1シール部の上面に接触し、前記プランジャ部材によって押圧されるフランジを更に具備する
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項8】
前記第1管は、
第2管に接続可能な端部と、
前記端部を覆うように配置され、前記端部に作業者の手が触れることを抑制するカバー部と
を備える
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項9】
ディスペンスヘッドの内側を通過するように配置される第1管と、
飲料容器の飲料供給弁の弁体を押圧可能な押圧部と、
シール部材と、
前記シール部材を覆うことが可能な保護カバーと
を具備し、
前記シール部材は、
前記飲料容器の飲料取出口部に接触可能な第1シール部と、
前記第1シール部に接続され、飲料が前記ディスペンスヘッドに付着するのを抑制する膜体と
を備え、
前記ディスペンスヘッドの内側を通過するように前記第1管が配置された後で、前記保護カバーは、前記シール部材から取り外し可能である
ディスペンスヘッド用交換部品。
【請求項10】
ディスペンスヘッド用交換部品を装着可能なディスペンスヘッドであって、
前記ディスペンスヘッド用交換部品は、
前記ディスペンスヘッドの内側を通過するように配置される第1管と、
飲料容器の飲料供給弁の弁体を押圧可能な押圧部と、
シール部材と
を具備し、
前記シール部材は、
前記飲料容器の飲料取出口部に接触可能な第1シール部と、
前記第1シール部に接続され、飲料が前記ディスペンスヘッドに付着するのを抑制する膜体と
を備え、
前記ディスペンスヘッドは、
ディスペンスヘッド本体部と、
前記第1管が挿入され、前記第1管を下方に向けて押圧することにより、前記第1シール部および前記押圧部を下方に移動させるプランジャ部材と、
前記プランジャ部材が前記ディスペンスヘッド本体部に対して相対移動するように、前記プランジャ部材を操作する操作部材と
を具備する
ディスペンスヘッド。
【請求項11】
ディスペンスヘッド用交換部品をディスペンスヘッドに取り付ける第1取付工程と、
前記ディスペンスヘッドを飲料容器に取り付ける第2取付工程と、
前記ディスペンスヘッドのプランジャ部材を下方に移動させる第1移動工程と、
前記ディスペンスヘッドの前記プランジャ部材を上方に移動させる第2移動工程と
を具備し、
前記ディスペンスヘッド用交換部品は、
第1管と、
前記飲料容器の飲料供給弁の弁体を押圧可能な押圧部と、
第1シール部と、飲料が前記ディスペンスヘッドに付着するのを抑制する膜体とを有するシール部材と
を備え、
前記第1移動工程は、前記膜体を第1状態から第2状態に変形させることを含み、
前記第2移動工程は、前記膜体を前記第2状態から前記第1状態に戻すことを含み、
前記第1取付工程は、前記ディスペンスヘッド用交換部品の前記第1管を、前記プランジャ部材に挿入することにより行われる
ディスペンスヘッドの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスペンスヘッド用交換部品、ディスペンスヘッド、および、ディスペンスヘッドの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスペンスヘッドに交換部品を取り付ける技術が知られている。使用済みの交換部品は廃棄され、新たな交換部品が、ディスペンスヘッドに取り付けられる。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、飲料分配システムが開示されている。特許文献1に記載の飲料分配システムは、ディスペンスヘッドと、交換可能な接続ユニットとを備える。また、接続ユニットは、中空ピストン部材と、中空ピストン部材に対して接続された分配ラインとを備える。更に、中空ピストン部材は、交換可能な接続ユニットが飲料容器に対して接続されていたかどうかを示す使用インジケータを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2014-518184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ディスペンスヘッドに飲料が付着することを抑制可能なディスペンスヘッド用交換部品、ディスペンスヘッド、および、ディスペンスヘッドの使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0007】
いくつかの実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品は、ディスペンスヘッド(100)の内側を通過するように配置される第1管(3)と、飲料容器(200)の飲料供給弁(V1)の弁体(VA1)を押圧可能な押圧部(4)と、シール部材(5)とを具備する。前記シール部材(5)は、前記飲料容器(200)の飲料取出口部(203)に接触可能な第1シール部(51)と、前記第1シール部(51)に接続され、飲料が前記ディスペンスヘッド(100)に付着するのを抑制する膜体(53)とを備える。
【0008】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記押圧部(4)が前記弁体(VA1)に向けて移動するとき、前記膜体(53)は、第1状態から第2状態に変形するように構成されていてもよい。
【0009】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記シール部材(5)は、前記飲料容器(200)の口金部(220)に接触可能な第2シール部(52)を備えていてもよい。また、前記膜体(53)は、前記第1シール部(51)と前記第2シール部(52)との間に配置されていてもよい。
【0010】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記シール部材(5)には、前記ディスペンスヘッド(200)の外部から供給されるガスを、前記飲料容器(200)内に導入するためのガス通過孔(53h)が形成されていてもよい。
【0011】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記ガス通過孔(53h)は、前記押圧部(4)が前記弁体(VA1)に向けて移動するときに開放されるように構成され、前記ガス通過孔(53h)は、前記押圧部(4)が前記弁体(VA1)から離れる方向に移動するときに閉鎖されるように構成されていてもよい。
【0012】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記ガス通過孔(53h)は、前記ディスペンスヘッド(100)に前記ガスが供給されていない状態では、前記押圧部(4)が前記弁体(VA1)に向けて移動しても閉鎖されるように構成されていてもよい。また、前記ガス通過孔(53h)は、前記ディスペンスヘッド(100)に前記ガスが供給されることにより開放されるように構成されていてもよい。
【0013】
上記ディスペンスヘッド用交換部品は、前記第1シール部(51)の上面に接触するフランジ(35)を更に具備していてもよい。
【0014】
上記ディスペンスヘッド用交換部品において、前記第1管(3)は、第2管(8)に接続可能な端部(32)と、前記端部(32)を覆うように配置され、前記端部(32)に作業者の手が触れることを抑制するカバー部(33)とを備えていてもよい。
【0015】
上記ディスペンスヘッド用交換部品は、前記シール部材(5)を覆うことが可能な保護カバー(7)を更に具備していてもよい。前記ディスペンスヘッド(100)の内側を通過するように前記第1管(3)が配置された後で、前記保護カバー(7)は、前記シール部材(5)から取り外し可能であってもよい。
【0016】
いくつかの実施形態におけるディスペンスヘッドは、上述のディスペンスヘッド用交換部品を装着可能なディスペンスヘッドである。当該ディスペンスヘッドは、ディスペンスヘッド本体部(110)と、前記第1管(3)が挿入され、前記第1管(3)を下方に向けて押圧することにより、前記第1シール部(51)および前記押圧部(4)を下方に移動させるプランジャ部材(120)と、前記プランジャ部材(120)が前記ディスペンスヘッド本体部(110)に対して相対移動するように、前記プランジャ部材(120)を操作する操作部材(130)とを具備する。
【0017】
いくつかの実施形態におけるディスペンスヘッドの使用方法は、ディスペンスヘッド用交換部品(1)をディスペンスヘッド(100)に取り付ける第1取付工程と、前記ディスペンスヘッド(100)を飲料容器(200)に取り付ける第2取付工程と、前記ディスペンスヘッド(100)のプランジャ部材(120)を下方に移動させる第1移動工程と、前記ディスペンスヘッド(100)の前記プランジャ部材(120)を上方に移動させる第2移動工程とを具備する。前記ディスペンスヘッド用交換部品(1)は、第1管(3)と、前記飲料容器(200)の飲料供給弁(V1)の弁体を押圧可能な押圧部(4)と、第1シール部(51)と、飲料が前記ディスペンスヘッド(200)に付着するのを抑制する膜体(53)とを有するシール部材(5)とを備える。前記第1移動工程は、前記膜体(53)を第1状態から第2状態に変形させることを含む。また、前記第2移動工程は、前記膜体(53)を前記第2状態から前記第1状態に戻すことを含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、ディスペンスヘッドに飲料が付着することを抑制可能なディスペンスヘッド用交換部品、ディスペンスヘッド、および、ディスペンスヘッドの使用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態におけるディスペンスヘッドが装着される飲料容器の一例を模式的に示す概略断面図である。
図2図2は、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品を模式的に示す概略断面図である。
図3図3は、ディスペンスヘッドが飲料容器の口金部に装着された状態を模式的に示す概略断面図である。
図4図4は、ディスペンスヘッドが飲料容器の口金部に装着された状態を模式的に示す概略断面図である。
図5図5は、図4における円Aで示される部分の拡大断面図である。
図6図6は、シール部材の一例を模式的に示す概略3面図である。
図7図7は、シール部材の他の一例を模式的に示す概略断面図である。
図8図8は、ディスペンスヘッドが飲料容器の口金部に装着された状態を模式的に示す概略断面図である。
図9図9は、第1管が第2管と接続可能な様子を模式的に示す概略断面図である。
図10図10は、第1管が第2管と接続可能な様子を模式的に示す概略断面図である。
図11】保護カバーがシール部材を覆っている様子を模式的に示す概略断面図である。
図12図12は、第2の実施形態におけるディスペンスヘッドを模式的に示す概略断面図である。
図13図13は、第3の実施形態におけるディスペンスヘッドの使用方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1、ディスペンスヘッド100、および、ディスペンスヘッド100の使用方法について説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
【0021】
(飲料容器200)
図1を参照して、実施形態におけるディスペンスヘッド100が装着される飲料容器200の一例について説明する。
【0022】
飲料容器200は、飲料が収容される容器本体部210と、口金部材220aと、フィッティング部材Fと、口金部材220aとフィッティング部材Fとの間に配置されるシール部材Sとを有する。容器本体部210は、金属製(例えば、ステンレス鋼製)であることが好ましいが、容器本体部210は、非金属性であっても構わない。また、口金部材220aは、金属製(例えば、ステンレス鋼製)であることが好ましいが、口金部材220aは、非金属性であっても構わない。
【0023】
図1に記載の例では、口金部材220aに、フィッティング部材Fが取り付けられている。フィッティング部材Fは、口金部材220aの内側に取り付けられる内側部材220bと、飲料供給弁V1と、ガス弁V2と、飲料取出管230と、付勢部材(250、260)とを備える。
【0024】
図1に記載の例では、内側部材220bのうち口金部材220aに対向するように配置されている部分(例えば、シール部材Sよりも上方に位置する部分)は、螺合により口金部材220aと一体化されており、口金部の一部として機能する。よって、本明細書では、口金部材220aおよび内側部材220bの一部(より具体的には、内側部材220bのうち口金部材220aに対向するように配置されている部分)のことを口金部220と呼ぶ。
【0025】
図1に記載の例では、内側部材220bは、後述の第2シール部52を受容する凹部220dを有する。また、内側部材220bは、第2弁座部VB2を有する。当該第2弁座部VB2は、ガス弁V2の弁座部として機能する。図1に記載の例では、凹部220dの下方に第2弁座部VB2が配置されている。
【0026】
図1に記載の例では、内側部材220b(より具体的には、第2弁座部VB2)の内側に、第2弁体VA2が配置されている。第2弁体VA2は、ガス弁V2の弁体として機能する。図1に記載の例では、第2弁体VA2は、中央部分に開口部OPを有する環状の部材である。第2弁体VA2の開口部OPは、飲料を取り出すための飲料取出口部203として機能する。
【0027】
第2弁体VA2の上端部の内側部分(換言すれば、飲料取出口部203)には、後述の第1シール部51を受容する凹部203dが形成されている。
【0028】
第2弁体VA2の下端部には、飲料供給弁V1の弁座部VB1が配置されている。また、第2弁体VA2の外周面には、飲料取出管230が取り付けられている。第2弁体VA2および飲料取出管230は、第2付勢部材260によって、上方向に付勢されている。
【0029】
図1に記載の例では、飲料取出管230の内側に、弁体VA1が配置されている。弁体VA1は、飲料供給弁V1の弁体として機能する。弁体VA1は、第1付勢部材250によって、上方向に付勢されている。
【0030】
上述の飲料容器200は、実施形態におけるディスペンスヘッド100が装着される飲料容器の一例に過ぎない。換言すれば、実施形態におけるディスペンスヘッド100は、上述の飲料容器200とは異なる構造の飲料容器に装着されても構わない。
【0031】
(第1の実施形態)
図2乃至図11を参照して、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aについて説明する。図2は、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aを模式的に示す概略断面図である。図3および図4は、ディスペンスヘッド100Aが飲料容器200の口金部220に装着された状態を模式的に示す概略断面図である。なお、図3は、飲料供給弁V1が閉状態である様子を示し、図4は、飲料供給弁V1が開状態である様子を示す。図5は、図4における円Aで示される部分の拡大断面図である。図6は、シール部材5の一例を模式的に示す概略3面図である。図6の上側には概略平面図が記載され、図6の中央には概略側面図が記載され、図6の下側には概略底面図が記載されている。図7は、シール部材5の他の一例を模式的に示す概略断面図である。図8は、ディスペンスヘッド100Aが飲料容器200の口金部220に装着された状態を模式的に示す概略断面図である。図9および図10は、第1管3が第2管8と接続可能な様子を模式的に示す概略断面図である。なお、図9は、第1管3と第2管8とが接続される前の状態を示し、図10は、第1管3と第2管8とが接続された後の状態を示す。図11は、保護カバー7がシール部材5を覆っている様子を模式的に示す概略断面図である。
【0032】
(ディスペンスヘッド用交換部品1A)
図2に例示されるように、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aは、第1管3と、押圧部4と、シール部材5とを備える。
【0033】
図3に例示されるように、第1管3は、ディスペンスヘッド100A(より具体的には、ディスペンスヘッド100Aのプランジャ部材120)の内側を通過するように配置される部材である。ディスペンスヘッド100A(より具体的には、プランジャ部材120)の内側に第1管3が配置され、第1管3の内部を飲料が流れるようにすることにより、ディスペンスヘッド100A(より具体的には、プランジャ部材120)の内面には、飲料が付着しない。
【0034】
第1管3は、1つの部品によって構成されていてもよいし、複数の部品のアセンブリによって構成されていてもよい。第1管3は、例えば、樹脂製である。第1管3は、剛性管であることが好ましいが、第1管3は、可撓管であっても構わない。第1管3は、例えば、射出成形により形成される。
【0035】
図3に記載の例では、押圧部4は、飲料容器200の飲料供給弁V1の弁体VA1を押圧可能である。押圧部4が弁体VA1を押圧すると、当該弁体VA1が、飲料供給弁V1の弁座部VB1から離間する(図4を参照。)。こうして、飲料容器200の容器本体部210内の飲料を、飲料供給弁V1を介して、第1管3に取り出すことが可能となる。
【0036】
図3に記載の例では、押圧部4と第1管3とが一体的に形成されている。より具体的には、押圧部4は、第1管3の第1端部31によって構成されている。代替的に、押圧部4と第1管3とが別体であってもよい。この場合、押圧部4を構成する部品が、第1管3に取り付けられる。押圧部4は、例えば、樹脂製である。押圧部4は、硬質樹脂製であることが好ましい(換言すれば、押圧部4は、実質的に撓み変形しない樹脂によって構成されていることが好ましい。)。
【0037】
シール部材5は、第1シール部51と、第1シール部51に接続された膜体53とを備える。図3に記載の例では、シール部材5は、第1管3および押圧部4とは別体であり、シール部材5は、第1管3に取り付けられている。
【0038】
図4に例示されるように、第1シール部51は、飲料容器200の飲料取出口部203に接触可能である。図4に記載の例では、飲料取出口部203は、ガス弁V2の一部を構成する第2弁体VA2の開口部OPによって構成されている。
【0039】
図4に例示されるように、第1シール部51が飲料取出口部203に接触した接触状態では、第1管3の第1端部31と飲料取出口部203との間の隙間が第1シール部51によってシールされる。こうして、飲料取出口部203から飲料が漏出することが防止される。第1シール部51は、可撓性の樹脂(換言すれば、軟質樹脂)によって構成されていてもよく、ゴムによって構成されていてもよい。
【0040】
膜体53は、飲料がディスペンスヘッド100Aに付着することを抑制する。図4に記載の例では、第1シール部51の外側に、膜体53が配置されている。膜体53は、可撓性の樹脂(換言すれば、軟質樹脂)によって構成されていてもよく、ゴムによって構成されていてもよい。膜体53と第1シール部51とは、一体成形により形成されることが好ましい。
【0041】
図4に例示される状態から図3に例示される状態に押圧部4が引き上げられると、押圧部4に付着している飲料が、ディスペンスヘッド100Aに向けて飛散する可能性がある。第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aでは、ディスペンスヘッド100A(特に、ディスペンスヘッド100Aの下面)に向けて飲料が飛散する場合であっても、膜体53によって、ディスペンスヘッド100Aに飲料が付着することが抑制される。
【0042】
第1の実施形態において、飲料に接液するのはディスペンスヘッド用交換部品1Aであり、ディスペンスヘッド100Aに飲料が接液することは実質的に防止される。このため、ディスペンスヘッド100Aを清掃する頻度が少なくて済む。また、ディスペンスヘッド100Aに飲料が付着した場合でも、当該付着飲料が、飲料容器200内の飲料に混入することは、ディスペンスヘッド用交換部品1A(より具体的には、第1管3およびシール部材5)によって防止される。また、第1の実施形態では、ディスペンスヘッド100Aに装着されていたディスペンスヘッド用交換部品1Aを取り外し、当該ディスペンスヘッド100Aに新たなディスペンスヘッド用交換部品を取り付けるだけで、清浄状態の飲料供給流路を再構築することができる。
【0043】
続いて、第1の実施形態のディスペンスヘッド用交換部品1Aにおいて採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0044】
(シール部材5の第1シール部51)
図5に記載の例では、第1シール部51は、飲料取出口部203の凹部203dに篏合する。当該篏合により、第1シール部51の底面51bは、凹部203dの底面203tに接触し、第1シール部51の外周面51uは、凹部203dの内周面203nに接触する。
【0045】
(シール部材5の第2シール部52)
図5に記載の例では、シール部材5は、飲料容器200の口金部220に接触可能な第2シール部52を備える。
【0046】
図5に記載の例では、口金部220(より具体的には、内側部材220b)に、第2シール部52を受容する凹部220dが形成されている。図5に記載の例では、第2シール部52が口金部220の凹部220dに受容されることにより、第2シール部52の底面が当該凹部220dの底面と接触し、第2シール部52の外周面が当該凹部220dの内周面と接触する。
【0047】
第2シール部52が口金部220(より具体的には、内側部材220b)に接触した接触状態では、口金部220が第2シール部52によってシールされる。こうして、ディスペンスヘッド100Aと口金部220との間の隙間からガス等の流体が漏出することが防止される。
【0048】
(シール部材5の膜体53)
図3および図4に記載の例では、押圧部4が飲料供給弁V1の弁体VA1に向けて移動するとき、膜体53は、第1状態(図3を参照。)から第2状態(図4を参照。)に変形するように構成されている。膜体53が第1状態と第2状態との間で変形可能であることにより、押圧部4の移動に膜体53を追従させることができる。第1状態は、例えば、膜体53が弛緩した状態であり、第2状態は、例えば、膜体53が伸長された状態(換言すれば、膜体53にテンションが作用している状態)である。膜体53は、例えば、可撓性を有する樹脂またはゴムによって形成される。膜体53は、第1シール部51および/または第2シール部52と一体成形されることが好ましい。
【0049】
図3に記載の例では、膜体53は、第1シール部51と第2シール部52との間に配置されている。図3に記載の例では、第1シール部51と第2シール部52との間に配置された膜体53によって、ディスペンスヘッド100A(特に、ディスペンスヘッド100Aの下面)に飲料が付着することが抑制される。また、膜体53が、第1シール部51と第2シール部52との間に配置される場合、膜体53の状態(換言すれば、膜体53の形状)が、第2シール部52に対する第1シール部51の相対位置によって規定される。より具体的には、第1シール部51が、第2シール部52から離れる方向(図3に記載の例では、下方向)に移動することにより、膜体53の状態が、上述の第1状態(例えば、弛緩状態)から、上述の第2状態(例えば、伸長状態)に状態変更される。
【0050】
図3に記載の例では、第1シール部51の厚さが、膜体53の厚さよりも厚い。代替的に第1シール部51の厚さは、膜体53の厚さと同程度であってもよい。例えば、膜体53の内側部分によって第1シール部51が構成されてもよい。
【0051】
図3に記載の例では、第2シール部52の厚さが、膜体53の厚さよりも厚い。代替的に第2シール部52の厚さは、膜体53の厚さと同程度であってもよい。例えば、膜体53の外側部分によって第2シール部52が構成されてもよい。
【0052】
(シール部材5のガス通過孔53h)
図4に記載の例では、シール部材5(より具体的には、膜体53)に、ガス通過孔53hが形成されている。ガス通過孔53hは、ディスペンスヘッド100Aの外部から供給されるガス(例えば、炭酸ガス)を、飲料容器200内(より具体的には、飲料容器200の容器本体部210内)に導入するために使用される。図4に記載の例では、ディスペンスヘッド100Aのディスペンスヘッド本体部110を介してディスペンスヘッド100A内に供給されたガスが、ガス通過孔53hおよび開状態のガス弁V2を介して、飲料容器200の容器本体部210内に供給される。
【0053】
図6に記載の例では、シール部材5(より具体的には、膜体53)は、6個のガス通過孔53hを有する。代替的に、シール部材5(より具体的には、膜体53)は、1個、2個、3個、4個、5個、あるいは、7個以上のガス通過孔53hを有していてもよい。
【0054】
(第1シール部51、第2シール部52、膜体53の形状)
図6に記載の例では、第1シール部51は、平面視で(または、底面視で)、リング形状を有する。また、第2シール部52は、平面視で(または、底面視で)、リング形状を有する。また、膜体53は、平面視で(または、底面視で)、リング形状を有する。図6に記載の例では、第1シール部51の外周縁が膜体53の内周縁に接続されている。また、膜体53の外周縁が、第2シール部52の内周縁に接続されている。
【0055】
図2に記載の例では、第1シール部51は、第1管3の第1係合部34に係合する第2係合部512を有する。図2に記載の例では、第2係合部512は、第1シール部51の内周面に形成された内周面側係合部512aを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第2係合部512は、第1シール部51の上面に形成された上面側係合部512bを含んでいてもよい。図2に記載の例では、第1係合部34が係合凹部34aであり、第2係合部512が係合突起である。代替的に、第1係合部34が係合突起であり、第2係合部512が係合凹部であってもよい。
【0056】
図2に記載の例では、第2シール部52は、ディスペンスヘッド本体部110に保持される被保持部6の第3係合部64に係合する第4係合部522を有する。図2に記載の例では、第4係合部522は、第2シール部52の内周面に形成された内周面側係合部522aを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第4係合部522は、第2シール部52の上面に形成された上面側係合部、あるいは、第2シール部52の外周面に形成された外周面側係合部を含んでいてもよい。図2に記載の例では、第3係合部64が係合凹部であり、第4係合部522が係合突起である。代替的に、第3係合部64が係合突起であり、第4係合部522が係合凹部であってもよい。
【0057】
(シール部材5の変形例)
図6に記載の例では、ガス通過孔53hは、常時開放されている常時開放孔である。代替的に、図7(a)に例示されるように、ガス通過孔53hは、初期状態(換言すれば、押圧部4が飲料供給弁V1の弁体VA1から離間している状態)あるいは膜体53が弛緩している状態において、閉じるように構成されていてもよい。図7に記載の例では、ガス通過孔53hは、膜体53に形成されたスリットSLにより構成されている。
【0058】
図7に例示されたシール部材5において、ガス通過孔53hは、閉状態から開状態に状態変更可能である。より具体的には、第1シール部51が押圧部4とともに飲料供給弁V1に向けて移動するとき、膜体53が、第1状態(より具体的には、弛緩状態)から第2状態(より具体的には、伸長状態)に変形する。膜体53が第2状態に変形されることにより、換言すれば、膜体53が伸長されることにより、ガス通過孔53hが開放される(図7(b)を参照。)。
【0059】
図7に記載の例では、ガス通過孔53hは、押圧部4が飲料供給弁V1の弁体VA1から離れる方向に移動するときに(より具体的には、膜体53が、第2状態から第1状態に戻るときに)、閉鎖される。この場合、押圧部4等に付着した飲料が、ガス通過孔53hを介して、ディスペンスヘッド100A側に移動することがより確実に防止される。より具体的には、第1状態(図7(a)を参照。)にある膜体53において、ガス通過孔53hは閉鎖されている。このため、第1状態にある膜体53は、ディスペンスヘッド100A(特に、ディスペンスヘッド100Aの下面)に飲料が付着することを、より一層確実に防止することができる。
【0060】
図7に記載の例では、押圧部4が弁体VA1に向けて移動することにより、ガス通過孔53hが開放されるように構成されている。代替的に、あるいは、付加的に、ディスペンスヘッド100A(より具体的には、ディスペンスヘッド100Aのガス導入孔110h)にガスが供給されることにより、ガス通過孔53hが開放されるように構成されていてもよい。より具体的には、ガス通過孔53hは、ディスペンスヘッド100A(より具体的には、ガス導入孔110h)にガスが供給されていない状態では、押圧部4が弁体VA1に向けて移動しても閉鎖されるように構成され、ガス通過孔53hは、ディスペンスヘッド100Aにガスが供給されることに応じて開放されるように構成されていてもよい。このような構成は、例えば、シール部材5(例えば、膜体53)に逆止弁を配置することにより実現可能である。当該逆止弁は、例えば、ディスペンスヘッド100Aにガスが供給されて、シール部材5の上方の空間の圧力が上昇することに応じて開放される。このような変形例においても、膜体53は、ディスペンスヘッド100A(特に、ディスペンスヘッド100Aの下面)に飲料が付着することを防止することができる。
【0061】
(被保持部6)
図3に記載の例では、ディスペンスヘッド用交換部品1Aは、ディスペンスヘッド本体部110によって保持される被保持部6を備える。被保持部6は、例えば、樹脂製である。被保持部6は、例えば、射出成形により形成される。図3に記載の例では、被保持部6と第1管3とは別体である。代替的に、被保持部6は、第1管3(例えば、第1管3のフランジ35)と一体成形されてもよい。
【0062】
図3に記載の例では、被保持部6は、例えば、ディスペンスヘッド本体部110の下面に形成された凹部110dによって保持される。代替的に、あるいは、付加的に、図8に例示されるように、被保持部6は、ディスペンスヘッド本体部110(より具体的には、ディスペンスヘッド本体部110の下端部)に形成された係合部117によって、保持されてもよい。図8に記載の例では、被保持部6に配置された係合部61とディスペンスヘッド本体部110に配置された係合部117との間の係合により、被保持部6が、ディスペンスヘッド本体部110に保持されている。
【0063】
図8に記載の例では、被保持部6の上面には、シールリング(より具体的には、第1シールリングS1)が配置されている。当該シールリングは、被保持部6の上面とディスペンスヘッド本体部110の下面との間から、ガス等の流体が漏出することを防止する。なお、流体の漏出等の可能性がない場合には、当該シールリングは省略されてもよい。
【0064】
図8に記載の例では、被保持部6は、第2シール部52の係合部(第4係合部522)と係合する係合部(第3係合部64)を備える。よって、第2シール部52は、被保持部6を介して、ディスペンスヘッド本体部110によって支持される。
【0065】
(第1管3)
図2図3等を参照して、第1管3の一例についてより詳細に説明する。本明細書において、第1管3の端部のうち、押圧部4が配置される側の端部のことを第1端部31と呼び、押圧部4が配置される側とは反対側の端部のことを第2端部32と呼ぶ。飲料容器200から第1管3に供給される飲料は、第1端部31から第2端部32に向かって流れる。本明細書において、第1端部31から第2端部32に向かう方向のことを上方向と呼ぶ場合があり、第2端部32から第1端部31に向かう方向のことを下方向と呼ぶ場合がある。
【0066】
第1管3の長さは、ディスペンスヘッド100Aのプランジャ部材120の長さよりも長いことが好ましい。第1管3の長さは、例えば、5cm以上、あるいは、10cm以上である。
【0067】
図2に記載の例では、第1管3の内径は、第1端部31から第2端部32に向かうにつれて小さくなる。代替的に、第1管3の内径は一定であってもよい。図2に記載の例では、第1管3の第1端部31(より具体的には、第1端部31の側壁)に、第1管3の外部から第1管3の内部に飲料を導入するための開口OP1が形成されている。
【0068】
第1管3のうちプランジャ部材120内に配置される部分の最大外径は、プランジャ部材120と嵌合する大きさに設定されていることが好ましい。換言すれば、第1管3の外面とプランジャ部材120の内面とは篏合可能であることが好ましい。ただし、第1管3の外面とプランジャ部材120の内面とが篏合可能であることは必須の構成ではない。
【0069】
(フランジ35)
図2に記載の例では、第1管3は、第1管3の長手方向中心軸C1から離れる方向に延在するフランジ35を備える。図2に記載の例では、当該フランジ35は、第1管3と一体成形され、第1管3の外周面に配置されている。なお、フランジ35と第1管本体部30(飲料流路を規定する第1管本体部30)とが別々に形成され、フランジ35が第1管本体部30に取り付けられるようにしてもよい。フランジ35は、例えば、樹脂製である。フランジ35は、硬質樹脂製であることが好ましい(換言すれば、フランジ35は、実質的に撓み変形しない樹脂によって構成されていることが好ましい。)。
【0070】
図2に記載の例では、フランジ35の下面は、第1シール部51の上面と接触している。こうして、フランジ35は、第1シール部51がフランジ35を超えて上方に移動することを防止する。より具体的には、図4に記載の例において、第1シール部51が、飲料容器200の飲料取出口部203に接触するとき、当該接触により第1シール部51には上方向の力が作用する。これに対し、フランジ35は、第1シール部51を下方向に押圧する。こうして、第1シール部51が、飲料取出口部203とフランジ35との間で挟持され、第1シール部51の移動が防止される。
【0071】
図2に記載の例では、フランジ35の下面に、シール部材5の第2係合部512と係合する第1係合部34が形成されている。図2に記載の例では、第1係合部34は、係合凹部34aである。代替的に、第1係合部34は、係合突起であってもよい。
【0072】
図3に記載の例では、フランジ35の上面は、プランジャ部材120の下面と接触している。換言すれば、フランジ35の上面は、プランジャ部材120によって押圧される被押圧面として機能する。より具体的には、プランジャ部材120がディスペンスヘッド本体部110に対して相対的に下方向に移動すると、当該プランジャ部材120は、フランジ35を押圧する。こうして、フランジ35は、プランジャ部材120とともに下方向に移動する。フランジ35が下方に移動すると、フランジ35は、第1シール部51の上面を下方向に押圧する。こうして、第1シール部51が、フランジ35およびプランジャ部材120とともに下方向に移動する。
【0073】
図3に記載の例では、フランジ35の上面には、シールリング(より具体的には、第2シールリングS2)が配置されている。当該シールリングは、フランジ35の上面とプランジャ部材120の下面との間から、ガス等の流体が漏出することを防止する。なお、流体の漏出等の可能性がない場合には、当該シールリングは省略されてもよい。
【0074】
(補強リブ37)
図3に記載の例では、第1管3の外面には、第1管3の長手方向中心軸C1に平行な方向に延在する補強リブ37が配置されている。補強リブ37の存在により、第1管3の剛性が向上する。
【0075】
(第2管8に接続可能な端部)
図9に例示されるように、第1管3は、第2管8に接続可能な端部と、当該端部を覆うように配置されるカバー部33とを備えることが好ましい。
【0076】
図9に記載の例では、第2管8に接続可能な端部は、第1管3の第2端部32である。図9に記載の例では、第2端部32の外周面にシールリング(より具体的には、第3シールリングS3)が配置されている。当該シールリングは、第1管3と第2管8との間から飲料が漏出するのを防止する。
【0077】
カバー部33は、第2管8に接続可能な端部(換言すれば、第2端部32)に作業者の手が触れることを抑制する。図9に記載の例では、カバー部33の上端33uが、第2端部32の上端32uよりも上方に位置する。換言すれば、側面視で、第2端部32の上端32uが、カバー部33によって隠されている。この場合、第2端部32に作業者の手が触れることが効果的に防止される。
【0078】
図9に記載の例では、カバー部33と、第1管本体部30とが別体であり、カバー部33が第1管本体部30に取り付けられている。代替的に、カバー部33は、第1管本体部30と一体成形されてもよい。
【0079】
図9に記載の例では、カバー部33は、筒形状を有する筒状体である。また、図9に記載の例では、カバー部33は、第2端部32の外側に配置される外筒を構成し、第2端部32は、カバー部33の内側に配置される内筒を構成している。
【0080】
図10に記載の例では、カバー部33には、第2管8の係合部82と係合可能な係合部332が形成されている。代替的に、あるいは、付加的に、第1管3の第2端部32に、第2管8の係合部82と係合可能な係合部332が形成されていてもよい。
【0081】
(保護カバー7)
図11に記載の例では、ディスペンスヘッド用交換部品1Aは、シール部材5(より具体的には、シール部材5の下面)を覆うことが可能な保護カバー7を備える。図11に記載の例では、保護カバー7は、第1シール部51の下面、膜体53の下面、第2シール部52の下面を一括して覆っている。
【0082】
保護カバー7は、シール部材5が製造された後の任意のタイミングで、シール部材5に取り付けられることが好ましい。また、当該保護カバー7は、ディスペンスヘッド100A(より具体的には、ディスペンスヘッド100Aのプランジャ部材120)の内側を通過するように第1管3が配置された後、シール部材5から取り外されることが好ましい。
【0083】
図11に記載の例では、ディスペンスヘッド100Aへのディスペンスヘッド用交換部品1Aの取り付けが完了するまで、保護カバー7がシール部材5(より具体的には、シール部材5の下面)を覆っている状態を維持することが可能である。よって、ディスペンスヘッド用交換部品1Aが、ディスペンスヘッド100Aに取り付けられる際に、作業者の手が、シール部材5(より具体的には、シール部材5の下面)に触れることが防止される。
【0084】
図11に記載の例では、保護カバー7は、シール部材5の下面と、押圧部4とを一括して覆っている。よって、保護カバー7は、作業者の手が、シール部材5の下面に触れることを防止するとともに、作業者の手が、押圧部4に触れることを防止する。こうして、シール部材5または押圧部4に雑菌等が付着することが防止される。保護カバー7は、可撓性カバーであってもよいし、剛性カバーであってもよい。
【0085】
(第2の実施形態)
図3図4図5図8図11、および、図12を参照して、第2の実施形態におけるディスペンスヘッド100Aについて説明する。図12は、第2の実施形態におけるディスペンスヘッド100Aを模式的に示す概略断面図である。
【0086】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0087】
第2の実施形態におけるディスペンスヘッド100Aは、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aを装着可能なディスペンスヘッドである。
【0088】
図12に記載の例において、ディスペンスヘッド100Aは、ディスペンスヘッド本体部110と、プランジャ部材120と、操作部材130とを備える。
【0089】
図12に記載の例では、ディスペンスヘッド本体部110は、ディスペンスヘッド本体部110を飲料容器200に取り付けるための取付部111と、ディスペンスヘッド本体部110の外部からディスペンスヘッド本体部の内部にガス(例えば、炭酸ガス)を導入するためのガス導入孔110hと、プランジャ部材120をスライド移動可能に受容する孔部110pと、操作部材130をディスペンスヘッド本体部110に連結するための連結部113とを具備する。
【0090】
図12に例示されるように、ディスペンスヘッド本体部110の下面には、ディスペンスヘッド用交換部品1Aの一部(例えば、上述の被保持部6の一部)を受容可能な凹部110dが形成されていてもよい。また、ディスペンスヘッド本体部110は、ディスペンスヘッド用交換部品1Aの一部(例えば、上述の被保持部6)と係合可能な係合部117を備えていてもよい。
【0091】
ディスペンスヘッド本体部110は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。
【0092】
プランジャ部材120には、ディスペンスヘッド用交換部品1Aの一部を構成する第1管3を挿入可能な貫通孔120hが形成されている。また、プランジャ部材120は、第1管3(より具体的には、第1管3のフランジ35)を下方に向けて押圧することにより、ディスペンスヘッド用交換部品1Aの一部を構成する第1シール部51、および、押圧部4を下方に移動させることが可能である。
【0093】
プランジャ部材120は、例えば、金属製(より具体的には、ステンレス鋼製)である。
【0094】
操作部材130は、プランジャ部材120がディスペンスヘッド本体部110に対して相対移動するように、プランジャ部材120を操作する部材である。図12に記載の例では、操作部材130は、ディスペンスヘッド本体部110に配置された回転軸AXまわりを揺動可能な操作レバーである。操作部材130が第1操作方向(より具体的には、下向き)に操作されることにより、プランジャ部材120が下方に移動する。また、操作部材130が第2操作方向(より具体的には、上向き)に操作されることにより、プランジャ部材120が上方に移動する。図12に例示されているように、ディスペンスヘッド本体部110には、操作部材130(より具体的には、操作レバー)と係合する係合部119が設けられていてもよい。プランジャ部材120が下方に移動するように操作部材130が操作されると、係合部119が操作部材130と係合する。当該係合により、操作部材130が意図せずして第2操作方向(より具体的には、上向き)に操作されることが防止され、プランジャ部材120が意図せずして上方に移動することが防止される。
【0095】
(第3の実施形態)
図1乃至図13を参照して、第3の実施形態におけるディスペンスヘッドの使用方法について説明する。図13は、第3の実施形態におけるディスペンスヘッド100の使用方法の一例を示すフローチャートである。
【0096】
第3の実施形態におけるディスペンスヘッドの使用方法において使用されるディスペンスヘッド用交換部品1は、第1の実施形態におけるディスペンスヘッド用交換部品1Aであってもよいし、その他のディスペンスヘッド用交換部品であってもよい。また、第3の実施形態におけるディスペンスヘッドの使用方法において使用されるディスペンスヘッド100は、第2の実施形態におけるディスペンスヘッド100Aであってもよいし、その他のディスペンスヘッドであってもよい。
【0097】
第1ステップST1において、ディスペンスヘッド用交換部品1がディスペンスヘッド100に取り付けられる。第1ステップST1は、第1取付工程である。
【0098】
第1ステップST1(第1取付工程)は、例えば、ディスペンスヘッド用交換部品1の第1管3を、ディスペンスヘッド100のプランジャ部材120に挿入することにより行われる。第1ステップST1(第1取付工程)は、プランジャ部材120の下端からプランジャ部材120の上端に向かう方向に、第1管3をプランジャ部材120に挿入することにより行われることが好ましい。
【0099】
第1ステップST1(第1取付工程)は、ディスペンスヘッド用交換部品1の一部(例えば、被保持部6)を、ディスペンスヘッド本体部110に保持させる保持工程を含んでいてもよい。当該保持工程は、ディスペンスヘッド本体部110の下端部(例えば、ディスペンスヘッド本体部110の下面に形成された凹部110d)と、ディスペンスヘッド用交換部品1の一部(例えば、被保持部6)とを嵌合させることを含んでいてもよい(例えば、図8を参照。)。代替的に、あるいは、付加的に、当該保持工程は、ディスペンスヘッド本体部110の下端部に形成された係合部117と、ディスペンスヘッド用交換部品1の一部(例えば、被保持部6)とを係合させることを含んでいてもよい(例えば、図8を参照。)。
【0100】
第1ステップST1(第1取付工程)の実行後、後述の第3ステップST3の実行前に、第1管3の第2端部32が、第2管8に接続されてもよい(例えば、図10を参照。)。第2管8は、飲料注出部用交換部品の一部を構成する部品であってもよいし、その他の部品であってもよい。
【0101】
また、第1ステップST1(第1取付工程)の実行後、後述の第2ステップST2の実行前に、保護カバー7が、シール部材5から取り外されてもよい(例えば、図11の矢印Bを参照。)。
【0102】
第2ステップST2において、ディスペンスヘッド100が飲料容器200に取り付けられる。第2ステップST2は、第2取付工程である。
【0103】
第2ステップST2(第2取付工程)は、例えば、ディスペンスヘッド用交換部品1が装着されたディスペンスヘッド100を飲料容器200に向けて下方に移動させ、その後、ディスペンスヘッド100を、飲料容器200の口金部220に対して相対回転させることにより実行される。
【0104】
第2ステップST2(第2取付工程)の実行により、ディスペンスヘッド100の取付部111が飲料容器200の口金部220(より具体的には、内側部材220b)に取り付けられる。
【0105】
図3に記載の例では、第2ステップST2(第2取付工程)の実行により、シール部材5の第2シール部52が、口金部220(より具体的には、内側部材220b)に接触する。こうして、口金部220(より具体的には、内側部材220b)が第2シール部52によってシールされる。
【0106】
第3ステップST3において、ディスペンスヘッド100のプランジャ部材120が下方に移動される。第3ステップST3は、第1移動工程である。
【0107】
第3ステップST3(第1移動工程)は、例えば、操作部材130を第1操作方向(例えば、下向き)に操作することにより実行される。
【0108】
第3ステップST3(第1移動工程)の実行により、プランジャ部材120(より具体的に、プランジャ部材120の下端部)は、第1管3(より具体的には、フランジ35)を押圧する。
【0109】
図4に記載の例では、第1管3の外周面にはシール部材5の第1シール部51が配置されている。よって、第3ステップST3(第1移動工程)の実行により、第1シール部51が下方に移動する。下方に移動した第1シール部51は、飲料取出口部203に接触する。こうして、飲料取出口部203が第1シール部51によってシールされる。第1シール部51が飲料取出口部203に接触した後、さらに、プランジャ部材120および第1管3が下方に移動すると、第1シール部51は、飲料取出口部203を構成する第2弁体VA2(すなわち、ガス弁V2の弁体)を下方に押圧する。こうして、ガス弁V2が開放される。ガス弁V2が開放されることにより、ガス導入孔110hを介してディスペンスヘッド本体部110内に導入されるガスが、飲料容器200の容器本体部210内に供給される。なお、ディスペンスヘッド本体部110の内部から、容器本体部210の内部へのガスの供給は、シール部材5のガス通過孔53hを介して行われることが好ましい。
【0110】
図4に記載の例では、第1管3の下端部に押圧部4が配置されている。よって、第3ステップST3(第1移動工程)の実行により、押圧部4が下方に移動する。下方に移動した押圧部4は、飲料供給弁V1の弁体VA1を押圧する。こうして、飲料供給弁V1が開放される。飲料供給弁V1が開放されることにより、容器本体部210内の飲料が、飲料容器200内の飲料取出管230、飲料供給弁V1、第1管3の開口OP1を介して、第1管3に取り出される。
【0111】
図4に記載の例では、第3ステップST3(第1移動工程)の実行により、シール部材5の膜体53が、第1状態(図3を参照。)から第2状態(図4を参照。)に変形する。こうして、シール部材5の一部がディスペンスヘッド本体部110に保持された状態(より具体的には、シール部材5の一部がディスペンスヘッド本体部110と口金部220との間に保持された状態)で、シール部材5の他の一部(より具体的には、第1シール部51)を下方に移動させることが可能となる。
【0112】
第4ステップST4において、ディスペンスヘッド100のプランジャ部材120が上方に移動される。第4ステップST4は、第2移動工程である。
【0113】
第4ステップST4(第2移動工程)は、例えば、操作部材130を第2操作方向(例えば、上向き)に操作することにより実行される。
【0114】
第4ステップST4(第2移動工程)の実行により、第1管3および第1シール部51が上方に移動する。プランジャ部材120と第1管3とが嵌合している場合には、ディスペンスヘッド100のプランジャ部材120が上方に移動することに伴い第1管3および第1シール部51が上方に移動する。
【0115】
プランジャ部材120と第1管3とが嵌合していない場合、飲料供給弁V1の弁体VA1が第1付勢部材250(図4を参照。)による付勢力によって上方に移動すること、あるいは、ガス弁V2の第2弁体VA2が第2付勢部材260(図4を参照。)による付勢力によって上方に移動することにより、第1管3および第1シール部51が上方に移動する。
【0116】
より具体的には、第1付勢部材250の付勢力によって弁体VA1が上方に移動すると、当該弁体VA1は、第1管3の下端部に配置された押圧部4を上方に押圧する。こうして、第1管3および押圧部4が上方に移動する。なお、弁体VA1が上方に移動することにより、弁体VA1は弁座部VB1と接触する。こうして、飲料供給弁V1は閉鎖される。
【0117】
また、第2付勢部材260の付勢力によって第2弁体VA2が上方に移動すると、当該第2弁体VA2は、第1シール部51を上方に押圧する。こうして、第1シール部51が、第1管3および押圧部4とともに上方に移動する。なお、第2弁体VA2が上方に移動することにより、第2弁体VA2は第2弁座部VB2と接触する。こうして、ガス弁V2は閉鎖される。
【0118】
第4ステップST4(第2移動工程)の実行により、シール部材5の膜体53が、第2状態(図4を参照。)から第1状態(図3を参照。)に戻る。こうして、シール部材5の一部がディスペンスヘッド本体部110に保持された状態(より具体的には、シール部材5の一部がディスペンスヘッド本体部110と口金部220との間に保持された状態)で、シール部材5の他の一部(より具体的には、第1シール部51)を上方に移動させることが可能となる。
【0119】
第5ステップST5において、ディスペンスヘッド100が飲料容器200から取り外される。第5ステップST5は、第1取り外し工程である。
【0120】
第5ステップST5(第1取り外し工程)は、例えば、ディスペンスヘッド用交換部品1が装着されたディスペンスヘッド100を飲料容器200の口金部220に対して相対回転させ、その後、ディスペンスヘッド100を飲料容器200に対して相対的に上方に移動させることにより実行される。
【0121】
第5ステップST5(第1取り外し工程)の実行により、ディスペンスヘッド100の取付部111が飲料容器200の口金部220(より具体的には、内側部材220b)から取り外される。
【0122】
第5ステップST5(第1取り外し工程)の実行後、後述の第6ステップST6の実行前に、第1管3の第2端部32が、第2管8から取り外されてもよい。
【0123】
第6ステップST6において、ディスペンスヘッド用交換部品1がディスペンスヘッド100から取り外される。第6ステップST6は、第2取り外し工程である。
【0124】
第6ステップST6(第2取り外し工程)は、例えば、ディスペンスヘッド用交換部品1の第1管3を、ディスペンスヘッド100のプランジャ部材120から取り出すことにより行われる。第6ステップST6(第2取り外し工程)は、プランジャ部材120の上端からプランジャ部材120の下端に向かう方向に、第1管3をプランジャ部材120から引き出すことにより行われることが好ましい。
【0125】
第7ステップST7において、ディスペンスヘッド用交換部品1とは別の第2のディスペンスヘッド用交換部品が、ディスペンスヘッド100に取り付けられる。第2のディスペンスヘッド用交換部品は、上述のディスペンスヘッド用交換部品1と同種の部品(より具体的には、ディスペンスヘッド用交換部品1と同一形状の部品)であることが好ましい。第7ステップST7は、「ディスペンスヘッド用交換部品1」が、「第2のディスペンスヘッド用交換部品」に置換されている点を除き、上述の第1ステップST1と同様である。よって、第7ステップST7についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0126】
第8ステップST8において、第2のディスペンスヘッド用交換部品が取り付けられたディスペンスヘッド100が、上述の飲料容器200とは別の第2の飲料容器に取り付けられる。第8ステップST8は、「ディスペンスヘッド用交換部品1」、「飲料容器200」が、それぞれ、「第2のディスペンスヘッド用交換部品」、「第2の飲料容器」に置換されている点を除き、上述の第2ステップST2と同様である。よって、第8ステップST8についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0127】
第3の実施形態におけるディスペンスヘッド100の使用方法では、膜体53によって、ディスペンスヘッド100に飲料が付着することが抑制される。
【0128】
第3の実施形態において、第3ステップST3(第1移動工程)および第4ステップ(第2移動工程)の実行中に、ディスペンスヘッド100の下面が膜体53によって覆われていることが好ましい。この場合、第3ステップST3(第1移動工程)および第4ステップ(第2移動工程)の実行中に、ディスペンスヘッド100の下面に飲料が付着することが抑制される。
【0129】
第3の実施形態において、第5ステップST5(第1取り外し工程)の実行中に、ディスペンスヘッド100の下面が膜体53によって覆われていることが好ましい。この場合、第5ステップST5(第1取り外し工程)の実行中に、ディスペンスヘッド100の下面に飲料が付着することが抑制される。
【0130】
また、第3の実施形態におけるディスペンスヘッド100の使用方法が、上述の第1ステップST1乃至第8ステップST8を備える場合、ディスペンスヘッド100に装着されていたディスペンスヘッド用交換部品1を取り外し、当該ディスペンスヘッド100に第2のディスペンスヘッド用交換部品を取り付けるだけで、清浄状態の飲料供給流路を再構築することができる。
【0131】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0132】
1、1A:ディスペンスヘッド用交換部品
3 :第1管
4 :押圧部
5 :シール部材
6 :被保持部
7 :保護カバー
8 :第2管
30 :第1管本体部
31 :第1端部
32 :第2端部
32u :上端
33 :カバー部
33u :上端
34 :第1係合部
34a :係合凹部
35 :フランジ
37 :補強リブ
51 :第1シール部
51b :底面
51u :外周面
52 :第2シール部
53 :膜体
53h :ガス通過孔
61 :係合部
64 :第3係合部
82 :係合部
100、100A:ディスペンスヘッド
110 :ディスペンスヘッド本体部
110d :凹部
110h :ガス導入孔
110p :孔部
111 :取付部
113 :連結部
117 :係合部
119 :係合部
120 :プランジャ部材
120h :貫通孔
130 :操作部材
200 :飲料容器
203 :飲料取出口部
203d :凹部
203n :内周面
203t :底面
210 :容器本体部
220 :口金部
220a :口金部材
220b :内側部材
220d :凹部
230 :飲料取出管
250 :第1付勢部材
260 :第2付勢部材
332 :係合部
512 :第2係合部
512a :内周面側係合部
512b :上面側係合部
522 :第4係合部
522a :内周面側係合部
F :フィッティング部材
OP :開口部
OP1 :開口
S :シール部材
S1 :第1シールリング
S2 :第2シールリング
S3 :第3シールリング
SL :スリット
V1 :飲料供給弁
V2 :ガス弁
VA1 :弁体
VA2 :第2弁体
VB1 :弁座部
VB2 :第2弁座部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13