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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】放電装置及び電気機器
(51)【国際特許分類】
   H01T 23/00 20060101AFI20240815BHJP
   H01T 19/04 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
H01T23/00
H01T19/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020086631
(22)【出願日】2020-05-18
(65)【公開番号】P2021182471
(43)【公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-03-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】高土 与明
(72)【発明者】
【氏名】堀川 幸司
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-135199(JP,A)
【文献】特開2017-216182(JP,A)
【文献】特開2014-212871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 23/00
H01T 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧が印加されることで放電する一対の電極と、
前記電圧を発生させる発生部と、
前記一対の電極の一部と前記発生部とが一体に収容される単一の収容部と
を備え、
前記収容部は、
前記一対の電極が第1方向に沿って配置される第1配置部と、
前記第1配置部に対して前記第1方向と交差する第2方向の一方側に連続するように位置し、前記発生部が配置される第2配置部と
を有し、
前記第1配置部の前記第1方向の第1幅は、前記第2配置部の前記第1方向の第2幅より大きい、放電装置。
【請求項2】
電圧が印加されることで放電する一対の電極と、
前記電圧を発生させる発生部と、
前記一対の電極の一部と前記発生部とが収容される収容部と
を備え、
前記収容部は、
前記一対の電極が第1方向に沿って配置される第1配置部と、
前記第1配置部に対して前記第1方向と交差する第2方向の一方側に位置し、前記発生部が配置される第2配置部と
を有し、
前記第1配置部の前記第1方向の第1幅は、前記第2配置部の前記第1方向の第2幅より大きい、放電装置と、
前記放電装置を保持する一対の保持部と
を備え、
前記一対の保持部のうちの一方の保持部と他方の保持部との間に前記第2配置部が配置される、電気機器。
【請求項3】
風が通過する風路部を更に備え、
前記一対の保持部は、前記風路部に前記一対の電極が突出するように前記放電装置を保持する、請求項2に記載の電気機器。
【請求項4】
前記収容部は、
前記第2配置部に対向する平板部と、
前記平板部の前記第2方向の端部から前記第1配置部の側へ傾斜する第1傾斜部と
を更に含み、
前記第2方向の端部は、前記第1方向に沿って延びる、請求項2または請求項3に記載の電気機器。
【請求項5】
前記収容部は、前記平板部の前記第1方向の両端部のそれぞれから前記第2配置部の側へ傾斜する一対の第2傾斜部を更に含み、
前記第1方向の両端部のそれぞれは、前記第2方向に沿って延びる、請求項4に記載の電気機器。
【請求項6】
前記一対の保持部は、前記第2傾斜部と対向する対向部を有する、請求項5に記載の電気機器。
【請求項7】
前記第1方向における前記一方の保持部から前記他方の保持部までの第3幅は、前記第1幅より小さく、且つ、前記第2幅より大きい、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の電気機器。
【請求項8】
前記一対の電極の各々は、放電してイオンを発生させ、
前記一対の電極のうちの一方の電極の極性は、前記一対の電極のうちの他方の電極の極性と異なる、請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電装置及び電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のイオン発生装置は、筐体と、第1放電電極と、第2放電電極と、基板とを有する。筐体は開口した箱形状を有する。筐体は、第1放電電極と、第2放電電極と、基板とを収容する。筐体には、絶縁性樹脂が充填される。第1放電電極は、正イオンを発生させる。第2放電電極は、負イオンを発生させる。基板は、回路部品が搭載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-216182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のイオン発生装置のような放電装置では、筐体は箱形状である。したがって、第1放電電極と第2放電電極とのような一対の電極がイオンを十分に発生できる所定間隔を確保しつつ、筐体を小型化することが困難な傾向がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、電極と電極との所定間隔を確保しつつ、筐体を小型化できる放電装置及び電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、放電装置は、一対の電極と、発生部と、収容部とを備える。前記一対の電極は、電圧が印加されることで放電する。前記発生部は、前記電圧を発生させる。前記収容部は、前記一対の電極の一部と前記発生部とが収容される。前記収容部は、第1配置部と、第2配置部とを有する。前記第1配置部は、前記電極が配置される。前記第2配置部は、前記第1配置部に接続され、前記発生部が配置される。前記第1配置部の第1方向の第1幅は、前記第2配置部の前記第1方向の第2幅より大きい。前記第1方向は、前記第1配置部から前記第2配置部に向かう方向に沿った第2方向に交差する。前記一対の電極は、前記第1方向に沿って配置される。
【0007】
本発明の他の局面によれば、電気機器は、上記放電装置と、一対の保持部とを備える。前記一対の保持部は、前記放電装置を保持する。前記一対の保持部のうちの一方の保持部と他方の保持部との間に前記第2配置部が配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の放電装置及び電気機器によれば、電極と電極との所定間隔を確保しつつ、筐体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態1に係る放電装置を示す図である。
図2】実施形態1に係る放電装置のベース部を模式的に示す図である。
図3】実施形態1に係る放電装置カバー部を示す図である。
図4】実施形態1に係る放電装置の収容部の側面を示す図である。
図5】本発明の実施形態2に係る電気機器を示す図である。
図6】実施形態2の電気機器と筒部とを示す図である。
図7図6に示す電気機器と筒部とのVII-VII断面を示す図である。
図8】実施形態2の第2保持部の側から筒部を見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
[実施形態1]
図1図4を参照して、本発明の実施形態1に係る放電装置100を説明する。まず図1を参照して、実施形態1に係る放電装置100を説明する。図1は、放電装置100を示す図である。放電装置100は、放電して活性種を発生する。活性種は、イオンを含む。
【0012】
放電装置100は、複数の電極19と、発生部18と、収容部90とを有する。電極19は、電圧が印加されることで放電する。複数の電極19は、2つの電極である。つまり、複数の電極19は、一対の電極19である。発生部18は、電源から電力を供給される。発生部18は、電圧を発生させる。
【0013】
収容部90は、一対の電極19の一部と発生部18とを収容する。収容部90は、ベース部1と、カバー部2とを有する。ベース部1は、カバー部2を支持する。カバー部2は、ベース部1を覆う。
【0014】
次に、図1図2とを参照して、ベース部1を詳しく説明する。図2は、ベース部1を模式的に示す図である。図2では、発明の理解のためにカバー部2を取り外したベース部1を示す。ベース部1は、第1配置部101と、第2配置部102と、接続部16とを有する。
【0015】
第1配置部101には、一対の電極19と、第1基板171とが配置される。第1配置部101は、一対の貫通孔を有する。第1配置部101の第1方向PD1の幅は、第1幅LAである。第1方向PD1は、一対の電極19のうちの一方の電極19から他方の電極19へ向かう方向に沿う方向である。第1方向PD1は、第2方向PD2に交差する。第2方向PD2は、第1配置部101から第2配置部102に向かう方向に沿った方向である。具体的には、第1方向PD1は、第2方向PD2に直交する。
【0016】
一対の電極19は、電圧が印加されることで放電する。具体的には、一対の電極19には、発生部18が発生させた高電圧が印加される。一対の電極19は、イオンを発生させる。一対の電極19は、一部が第1基板171に固定される。また、第1基板171が第1配置部101に配置される場合、一対の電極19の一部が第1配置部101の貫通孔から突出する。具体的には、図1に示すように、一対の電極19は一部が収容部90の内部に収容され、一対の電極19のその他の部分は収容部90の外部に露出する。外部に露出した一対の電極19は、第3方向PD3に沿って延びる。第3方向PD3は、ベース部1からカバー部2へ向かう方向に沿った方向である。
【0017】
第1基板171は、一対のダイオード172と、発生部18とを電気的に接続する。第1基板171は、一対のダイオード172と、発生部18とを接続するパターンが形成された回路基板である。第1基板171は、電極19が配置される電極配置部173を有する。
【0018】
一対のダイオード172は、第1基板171のパターンを介して、発生部18と電極19とに接続される。一対のダイオード172は、例えば、一対の電極配置部173の間に配置される。
【0019】
第2配置部102は、発生部18が配置される。第2配置部102は、第1配置部101に接続される。第2配置部102の第1方向PD1の幅は、第2幅LBである。第2幅LBは、第1幅LAより小さい。換言すると、収容部90は、第1配置部101から第2配置部102にかけて第1方向PD1の幅が小さくなる。つまり、第1配置部101の第1幅LAは、第2配置部102の第2幅LBの第2幅LBよりも大きい。
【0020】
発生部18は、第2基板181と、トランス183と、接続端子185(図1を参照)とを含む。第2基板181には、トランス183が配置される。トランス183は、電圧を昇圧する。換言すると、トランス183は、高電圧を発生させる。接続端子185は、電源から電力を供給される。
【0021】
引き続き、図1図2とを参照してベース部1を更に詳しく説明する。一対の電極19は、第1方向PD1に沿って配置される。つまり、一対の電極19を第1幅LAの部分に配置できる。更に、第1配置部101の第1幅LAと第2配置部102の第2幅LBとは異なる。具体的には、第2配置部102の第2幅LBは、第1配置部101の第1幅LAより小さい。したがって、所定間隔をあけて第1基板171に一対の電極19を配置し、第2配置部102を第1配置部101より小さくできる。この結果、電極19と電極19との所定間隔を確保しつつ、放電装置100の収容部90を小型化できる。更に、放電装置100を小型化できるため、様々な電気機器200に放電装置100を容易に搭載できる。この結果、放電装置100を搭載する製品の設計の自由度が向上する。
【0022】
また、図1図2とに示すように、放電装置100は、略T字状となっている。第1配置部101の幅と第2配置部102の幅とが異なることで、第1配置部101の形状と第2配置部102の形状とは異なる。第1配置部101は、第1方向PD1に沿う一対の長辺と第2方向PD2に沿う一対の短辺とを有する矩形状である。また、第2配置部102は、第1方向PD1に沿う一対の短辺と第2方向PD2に沿う一対の長辺を有する矩形状である。一般的に、小さい物体の短辺は使用者とって掴みにくい。換言すると、物体が小さい場合、使用者は物体の長辺を掴みやすい。更に、電極19が配置されるため、使用者は第1配置部101を掴みにくい。したがって、使用者に第2配置部102を把持することを促すことができる。この結果、一対の電極19が配置されている第1配置部101を使用者が掴むことを抑制できる。
【0023】
一対の電極19のうちの一方の電極19は、第1基板171のうちの第2方向PD2に沿う方向の一方の端部の側に配置される。一対の電極19のうちの他方の電極19は、第1基板171のうちの第2方向PD2に沿う方向の他方の端部の側に配置される。一対の電極19の間には、一対のダイオード172が配置される。第1方向PD1における一対の電極19の一方の電極19と一対の電極19の他方の電極19との間の距離は、発生部18の第1方向PD1の距離より大きい。よって、イオンを十分に発生させることができる所定間隔で一対の電極19を第1基板171に配置できる。
【0024】
一対の電極19は、例えば、針状またはブラシ状の電極である。高電圧を印加された一対の電極19でコロナが発生する。つまり、一対の電極19の各々は、放電してイオンを発生させる。一対の電極19のうちの一方の電極19の極性は、一対の電極19のうちの他方の電極19の極性と異なる。イオンを十分に発生させることができる所定間隔で極性の異なる一対の電極19を配置している。よって、異なる極性のイオン同士が意図せず反応することを抑制できる。
【0025】
例えば、一対の電極19のうちの一方の電極19は、放電することにより正イオンを放出する。正イオンは、水素イオン(H+)の周囲に複数の水分子がクラスター化したクラスターイオン(H+(H2O)m(mは零以上の任意の正数))である。更に、例えば、一対の電極19のうちの他方の電極19は、放電することにより負イオンを放出する。負イオンは、酸素イオン(O2-)の周囲に複数の水分子がクラスター化したクラスターイオン(O2-(H2O)n(nは零以上の任意の正数))である。
【0026】
正イオン及び負イオン放出する場合、正イオンを放出する電極19と負イオンを放出する電極19との間隔が大きい程、それぞれの電極19から放出されるイオンの量が増加する。
【0027】
放出された正イオン及び負イオンの各々は、例えば、空気中を浮遊するカビ菌を取り囲み、カビ菌の表面上で化学反応を起こす。化学反応によって活性種のヒドロキシルラジカル(・OH)が生成される。そしてヒドロキシルラジカル(・OH)の作用により、カビ菌が除去される。
【0028】
次に、図1図4を参照して、収容部90を詳しく説明する。図3は、カバー部2を示す図である。図4は、収容部90の側面を示す図である。
【0029】
図1に示すように、カバー部2は、第1平板部41と、一対の第2平板部44と、第1傾斜部45と、一対の第1側壁22と、一対の第2側壁23と、一対の第3側壁24と、第4側壁25と、一対の第2傾斜部32と、一対の第3傾斜部33と、一対の第4傾斜部34と、第5傾斜部35とを含む。
【0030】
図1図3とに示すように、第1平板部41は、ベース部1の一部を覆う。第1平板部41は、ベース部1と対向する。具体的には、第1平板部41は、第2配置部102に対向する。第1平板部41は、「平板部」の一例に相当する。第1平板部41は、第1延設方向D1に沿って延びる。第1延設方向D1は、第1平板部41から第1傾斜部45に向かう方向を示す。また、第1平板部41の第2延設方向D2の側には、開口91が位置する。第2延設方向D2は、第1延設方向D1の反対方向を示す。
【0031】
開口91からは、例えば、封入材が注入されてもよい。封入材は、絶縁体である。封入材は、例えば、ウレタン樹脂、または、エポキシ樹脂である。封入材は、例えば、時間の経過によって硬化する。また、例えば、封入材は、温度(熱)または光(紫外線)によって硬化する。収容部90に導入される際の封入材は硬化していない。つまり、封入材は、液状である。そして、収容部90に導入され、時間が経過した封入材は硬化する。
【0032】
封入材は、開口91から筐体20の内部空間に導入される。封入材は、例えば、作業者が樹脂注入器で開口91から収容部90の内部空間に導入する。樹脂注入器は、例えば、注射器である。
【0033】
一対の第2平板部44は、ベース部1の一部を覆う。一対の第2平板部44は、ベース部1と対向する。具体的には、一対の第2平板部44は、第1配置部101に対向する。一対の第2平板部44は、第1延設方向D1に沿って延びる。一対の第2平板部44の間には、第1傾斜部45が配置される。図4に示すように、一対の第2平板部44は、第1平板部41と比較して第5延設方向D5の側に配置される。
【0034】
一対の第2平板部44は、第2平板部44Aと第2平板部44Bとを含む。第2平板部44Aは、第3延設方向D3の側でベース部1の一部を覆う。第3延設方向D3は、第2平板部44Bから第2平板部44Aへ向かう方向を示す。第2平板部44Bは、第4延設方向D4の側でベース部1の一部を覆う。第4延設方向D4は、第3延設方向D3の反対方向であり、第2平板部44Aから第2平板部44Bへ向かう方向を示す。
【0035】
第1傾斜部45は、ベース部1の一部を覆う。第1傾斜部45は、第1配置部101の一部を覆う。第1傾斜部45は、第1平板部41に対して傾斜する。第1傾斜部45は、第5傾斜部35と第1平板部41との間に配置される。また、第1傾斜部45は、一対の第2平板部44の間に配置される。
【0036】
一対の第2傾斜部32の各々は、ベース部1の一部を覆う。一対の第2傾斜部32の各々は、第2配置部102の一部を覆う。一対の第2傾斜部32の各々は、第1平板部41に対して傾斜する。一対の第2傾斜部32の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。
【0037】
一対の第2傾斜部32は、第2傾斜部32Aと第2傾斜部32Bとを有する。第2傾斜部32Aは、第1平板部41の第3延設方向D3の側に配置される。第2傾斜部32Aは、第1平板部41の第1延設方向D1に沿った一対の端部のうちの第3延設方向D3の側の端部からベース部1の側へ傾斜する。第2傾斜部32Bは、第1平板部41の第4延設方向D4の側に配置される。第2傾斜部32Bは、第1平板部41の第1延設方向D1に沿った一対の端部のうちの第4延設方向D4の側の端部からベース部1の側へ傾斜する。
【0038】
一対の第3傾斜部33は、ベース部1の一部を覆う。一対の第3傾斜部33は、第1配置部101の一部を覆う。一対の第3傾斜部33の各々は、第2平板部44に対して傾斜する。一対の第3傾斜部33の各々は、ベース部1と第2平板部44との間に配置される。一対の第3傾斜部33の各々は、第2側壁23が延びる方向に沿って延びる。
【0039】
一対の第3傾斜部33は、第3傾斜部33Aと第3傾斜部33Bとを有する。第3傾斜部33Aは、第2平板部44Aの第3延設方向D3の側に配置される。第3傾斜部33Aは、第2平板部44Aの端部からベース部1の側へ傾斜する。第3傾斜部33Bは、第2平板部44Bの第4延設方向D4の側に配置される。第3傾斜部33Bは、第2平板部44Bの端部からベース部1の側へ傾斜する。
【0040】
一対の第4傾斜部34は、ベース部1の一部を覆う。一対の第4傾斜部34は、第1配置部101の一部を覆う。一対の第4傾斜部34の各々は、第2平板部44に対して傾斜する。一対の第4傾斜部34の各々は、ベース部1と第2平板部44との間に配置される。一対の第4傾斜部34の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。
【0041】
一対の第4傾斜部34は、第4傾斜部34Aと第4傾斜部34Bとを有する。第4傾斜部34Aは、第2平板部44Aの第3延設方向D3の側に配置される。第4傾斜部34Aは、第2平板部44Aの端部からベース部1の側へ傾斜する。第4傾斜部34Bは、第2平板部44Bの第4延設方向D4の側に配置される。第4傾斜部34Bは、第2平板部44Bの端部からベース部1の側へ傾斜する。
【0042】
第5傾斜部35は、ベース部1の一部を覆う。第5傾斜部35は、第1配置部101の一部を覆う。第5傾斜部35は、第2平板部44に対して傾斜する。また、第5傾斜部35は、第1傾斜部45に対して傾斜する。第5傾斜部35は、ベース部1と第2平板部44との間に配置される。第5傾斜部35は、第3延設方向D3に沿って延びる。
【0043】
一対の第1側壁22は、ベース部1の側方の一部を覆う。具体的には、一対の第1側壁22は、第2配置部102の側方を覆う。一対の第1側壁22の各々は、ベース部1と当接する。一対の第1側壁22の各々は、ベース部1と第2傾斜部32との間に配置される。
【0044】
一対の第1側壁22の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。一対の第1側壁22の各々は、第2傾斜部32から第5延設方向D5に沿って延びる。第5延設方向D5は、カバー部2からベース部1へ向かう方向を示す。一対の第1側壁22の第6延設方向D6の側には、第2傾斜部32と第1平板部41とが配置される。第6延設方向D6は、第5延設方向D5の反対方向であり、ベース部1からカバー部2へ向かう方向である。
【0045】
一対の第1側壁22は、第1側壁22Aと第1側壁22Bとを有する。第1側壁22Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第1側壁22Bは、第4延設方向D4の側に配置される。
【0046】
一対の第2側壁23は、ベース部1の側方の一部を覆う。具体的には、一対の第2側壁23は、第1配置部101の側方を覆う。一対の第2側壁23の各々は、ベース部1と当接する。一対の第2側壁23の各々は、ベース部1と第3傾斜部33との間に配置される。一対の第2側壁23の各々は、第7延設方向D7に沿って延びる。第7延設方向D7は、第3側壁24から第1側壁22へ向かう方向を示す。第7延設方向D7は、第1延設方向D1に交差し、第3延設方向D3に交差する。一対の第2側壁23の各々は、第3傾斜部33から第5延設方向D5に沿って延びる。
【0047】
一対の第2側壁23は、第2側壁23Aと第2側壁23Bとを有する。第2側壁23Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第2側壁23Bは、第4延設方向D4の側に配置される。
【0048】
一対の第3側壁24は、ベース部1の側方の一部を覆う。具体的には、一対の第3側壁24は、第1配置部101の側方を覆う。一対の第3側壁24の各々は、ベース部1と当接する。一対の第3側壁24の各々は、ベース部1と第4傾斜部34との間に配置される。一対の第3側壁24の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。一対の第3側壁24の各々は、第3傾斜部33から第5延設方向D5に沿って延びる。
【0049】
一対の第3側壁24は、第3側壁24Aと第3側壁24Bとを有する。第3側壁24Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第3側壁24Bは、第4延設方向D4の側に配置される。
【0050】
第4側壁25は、ベース部1の側方の一部を覆う。具体的には、第4側壁25は、第1配置部101の側方を覆う。第4側壁25は、ベース部1と当接する。第4側壁25は、ベース部1と第5傾斜部35との間に配置される。第4側壁25は、第2延設方向D2に沿って延びる。第4側壁25は、第5傾斜部35から第5延設方向D5に沿って延びる。
【0051】
図1図2図4とに示すように、ベース部1は、第1支持部11と、一対の第2支持部12と、一対の第3支持部13と、一対の第4支持部14と、第5支持部15と、接続部16とを含む。
【0052】
図2に示すように、第1支持部11は、一対の電極19と発生部18とを支持する。また、第1支持部11は、一対の貫通孔を有する。一対の貫通孔には、一対の電極19が挿通される。第1支持部11のうちの一対の第2支持部12が配置される部分は、例えば、第2配置部102と対応する。また、第1支持部11のうちの一対に第2支持部112と一対の第3支持部13とが配置される部分は、例えば、第2配置部102と対応してもよい。第1支持部11のうちの一対の第4支持部14が配置される部分は、例えば、第1配置部101に対応する。
【0053】
一対の第2支持部12は、一対の第1側壁22を支持する。一対の第2支持部12の各々は、第1支持部11と第1側壁22との間に配置される。また、一対の第2支持部12の各々は、第3支持部13と接続部16との間に配置される。一対の第2支持部12の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。一対の第2支持部12の各々は、第1支持部11から第6延設方向D6に沿って延びる。
【0054】
一対の第2支持部12は、第2支持部12Aと第2支持部12Bとを有する。第2支持部12Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第2支持部12Aは、第1側壁22Aと当接し、第1側壁22Aを支持する。第2支持部12Bは、第4延設方向D4の側に配置される。第2支持部12Bは、第1側壁22Bと当接し、第1側壁22Bを支持する。
【0055】
一対の第3支持部13は、一対の第2側壁23を支持する。一対の第3支持部13の各々は、第1支持部11と第2側壁23との間に配置される。また、一対の第3支持部13の各々は、第1支持部11と第4支持部14との間に配置される。一対の第3支持部13の各々は、第7延設方向D7に沿って延びる。一対の第3支持部13の各々は、第1支持部11から第6延設方向D6に沿って延びる。
【0056】
一対の第3支持部13は、第3支持部13Aと第3支持部13Bとを有する。第3支持部13Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第3支持部13Aは、第2側壁23Aと当接し、第2側壁23Aを支持する。第3支持部13Bは、第4延設方向D4の側に配置される。第3支持部13Bは、第2側壁23Bと当接し、第2側壁23Bを支持する。
【0057】
一対の第4支持部14は、一対の第3側壁24を支持する。一対の第4支持部14の各々は、第1支持部11と第3側壁24との間に配置される。また、一対の第4支持部14の各々は、第3支持部13と第5支持部15との間に配置される。一対の第4支持部14の各々は、第1延設方向D1に沿って延びる。一対の第4支持部14の各々は、第1支持部11から第6延設方向D6に沿って延びる。
【0058】
一対の第4支持部14は、第4支持部14Aと第4支持部14Bとを有する。第4支持部14Aは、第3延設方向D3の側に配置される。第4支持部14Aは、第3側壁24Aと当接し、第3側壁24Aを支持する。第4支持部14Bは、第4延設方向D4の側に配置される。第4支持部14Bは、第3側壁24Bと当接し、第3側壁24Bを支持する。
【0059】
第5支持部15は、第4側壁25を支持する。第5支持部15は、第1支持部11と第4側壁25との間に配置される。第5支持部15は、一対の第4支持部14の間に配置される。第5支持部15は、第1支持部11の第1延設方向D1の側に配置される。
【0060】
接続部16は、コネクター(図示せず)に接続される。接続部16は、第1支持部11の第2延設方向D2の側に配置される。また、接続部16は、第1支持部11の第3延設方向D3の側、または、第1支持部11の第4延設方向D4の側に配置される。つまり、接続部16が第3延設方向D3の側または第4延設方向D4の側のいずれかに配置されるため、ベース部1の第2延設方向D2の側の端部に隙間ができる。よって、接続部16が配置されていない隙間から収容部90の内部に樹脂を充填できる。また、接続部16は、第5延設方向D5の側に配置される。第5延設方向D5は、カバー部2からベース部1へ向かう方向を示す。
【0061】
第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とは、第7延設方向D7に沿って延びる。また、第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とは、傾斜している。したがって、開口91から注入した封入材が収容部90の内部の空気を押し出す際に、第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とを伝って収容部90の外部に空気が放出される。この結果、収容部90の内部に封入材を充填するときに、収容部90の内部に空気が残ることを抑制できる。
【0062】
[実施形態2]
次に、図1図8を参照して、実施形態2の電気機器200を説明する。実施形態2の電気機器200は、実施形態1の放電装置100を有している。以下、実施形態2について、実施形態1と異なる事項について説明し、実施形態1と重複する部分についての説明は割愛する。図5は、実施形態2に係る電気機器200を示す図である。
【0063】
実施形態2の電気機器200は、例えば、ドライヤーである。電気機器200は、本体部201と、送風部210と、加熱部220と、操作部230と、筒部300とを備える。
【0064】
本体部201は、送風部210と、加熱部220と、筒部300を収容する。
【0065】
送風部210は、風を送出する。送風部210は、例えば、モーターとファンとを有する。モーターは、ファンを回転させる。ファンは回転して、風を発生させる。ファンが発生させた風は、第1送風方向F1の側に送出される。第1送風方向F1は、送風部210から筒部300へ向かう方向を示す。送風部210は、加熱部220が加熱した空気を本体部201の外部に向けて送出する。具体的には、加熱部220が加熱した空気は、筒部300を通過して本体部201の外部に送出される。
【0066】
加熱部220は、本体部201に配置される。加熱部220は、送風部210の第1送風方向F1の下流側に配置される。加熱部220は、送風部210と筒部300との間に配置される。加熱部220は、本体部201の内部の空気を加熱する。加熱部220が加熱した空気は、送風部210によって筒部300に送出される。加熱部220は、電熱線を含む。電熱線は、例えば、ニクロム線、または、カンタル線である。
【0067】
操作部230は、送風部210と加熱部220とをONまたはOFFする指示を受け付ける。操作部230が送風部210と加熱部220とをONにする指示を受け付けた場合、加熱部220が本体部201の内部の空気を加熱する。そして、加熱部220が加熱した空気を送風部210が第1送風方向F1に向かって送出する。
【0068】
筒部300は、風が通過する。具体的には、送風部210が発生させた風が筒部300を通過する。筒部300は、「風路部」の一例に相当する。筒部300は、第1開口311と、第2開口312とを有する。第1開口311は、第2開口312よりも加熱部220側の開口である。つまり、第1開口311は、第1送風方向F1の上流の側の開口である。第2開口312は、第1開口311よりも第1送風方向F1の下流の側の開口である。つまり、第2開口312から風が本体部201の外部に放出される。
【0069】
次に、図6を参照して、実施形態2の電気機器200を更に詳しく説明する。図6は、実施形態2の電気機器200と筒部300とを示す図である。図6では、発明の理解を容易にするために、放電装置100及び筒部300以外の構成を省略している。
【0070】
筒部300は、第1円弧部301と、設置部303とを有する。設置部303は、電気機器200が設置される。設置部303は、平板状である。設置部303は、電気機器200の第1支持部11と対向する。
【0071】
第1円弧部301は、設置部303の第2方向PD2に沿う方向の一対の端部に接続される。具体的には、設置部303の第3延設方向D3の端部と第4延設方向D4の端部とに第1円弧部301が接続される。
【0072】
図6に示すように、電気機器200は、複数の第1保持部305と、第2保持部306とを更に備える。
【0073】
複数の第1保持部305は、2つの第1保持部305である。複数の第1保持部305は、「一対の保持部」の一例に相当する。第1保持部305は、放電装置100を筒部300に保持する。第1保持部305は、略L字状である。第1保持部305は、保持部350Aと保持部350Bとを有する。第1保持部305の一方の保持部350Aと他方の保持部350Bとの間には、放電装置100の第2配置部102が配置される。したがって、保持部350Aと保持部350Bとの間で、放電装置100を電気機器200に保持できる。この結果、第2配置部102が第1保持部305に当接し、第1方向PD1に沿って放電装置100が移動することを抑制できる。
【0074】
第2保持部306は、放電装置100の移動を規制する。具体的には第2保持部306は、第3方向PD3に沿って設置部303から延びる。したがって、第2保持部306は、第5支持部15と、第4側壁25と対向する。この結果、第1送風方向F1の下流側に放電装置100が移動することを抑制できる。つまり、第1保持部305と第2保持部306とによって、第1送風方向F1に沿って放電装置100が移動することと、第2方向PD2に沿って放電装置100が移動することとを抑制できる。
【0075】
次に、図7を参照して、第1保持部305を詳しく説明する。図7は、図6に示す電気機器200と筒部300とのVII-VII断面を示す図である。
【0076】
図6に示すように、保持部350Aと保持部350Bとの各々は、第2方向PD2に沿って延びる。保持部350Aは、第3延設方向D3の側に配置される。保持部350Bは、第4延設方向D4の側に配置される。放電装置100が第1保持部305に保持されない場合、保持部350Aと保持部350Bとは対向する。放電装置100が第1保持部305に保持される場合、保持部350Aと保持部350Bとは、放電装置100を介して対向する。
【0077】
図7に示すように、第1保持部305は、筒部300に一対の電極19が突出するように放電装置100を保持する。したがって、筒部300の内部でイオンを発生させることができる。この結果、筒部300の内部を通過する風にイオンを容易に含ませることができる。
【0078】
第1方向PD1における保持部350Aと保持部350Bとの幅は、第3幅LCである。第3幅LCは、第1幅LAより小さく、且つ、第2幅LBより大きい。つまり、保持部350Aは第4支持部14Aから第2支持部12Aまで間に配置され、保持部350Bは第4支持部14Bから第2支持部12Bまでの間に配置される。したがって、放電装置100が第1送風方向F1の上流の側へ移動する場合、第1保持部305は第3支持部13と第2側壁23とに当接する。この結果、放電装置100が第1送風方向F1の側へ移動することを抑制できる。
【0079】
また、保持部350Aは、第2支持部12Aと、第1側壁22Aと、第2傾斜部32とに対向する。また、保持部350Bは、第2支持部12Bと、第1側壁22Bと、第2傾斜部32とに対向する。
【0080】
保持部350Aは、第1延設部351Aと、第2延設部352Aとを有する。また、保持部350Bは、第1延設部351Bと、第2延設部352Bとを有する。第1延設部351Aと第1延設部351Bとは、設置部303から第6延設方向D6の側に延びる。
【0081】
第1延設部351Aは、第2支持部12A、及び、第1側壁22Aと対向する。つまり、放電装置100が第3延設方向D3の側に移動した際に、第1延設部351Aは第2支持部12Aと第1側壁22Aと当接する。また、第1延設部351Bは、第2支持部12B、及び、第1側壁22Bと対向する。つまり、放電装置100が第4延設方向D4の側に移動した際に、第1延設部351Bは第2支持部12Bと第1側壁22Bと当接する。この結果、放電装置100の第3延設方向D3の側へ移動と、放電装置100の第4延設方向D4の側への移動とを抑制できる。
【0082】
第2延設部352Aは、第1延設部351Aから保持部350Bに接近する方向に延びる。第2延設部352Aは、対向部353Aを有する。対向部353Aは、第2傾斜部32Aと対向する。対向部353Aは、第2傾斜部32Aと同じ角度の傾斜面を有する。また、第2延設部352Bは、第1延設部351Bから保持部350Aに接近する方向に延びる。第2延設部352Bは、対向部353Bを有する。対向部353Bは、第2傾斜部32Bと対向する。対向部353Bは、第2傾斜部32Bと同じ角度の傾斜面を有する。したがって、放電装置100が第6延設方向D6の側へ移動する際に、対向部353Aは第2傾斜部32Aと当接し、対向部353Bは第2傾斜部32Bと当接する。この結果、放電装置100が第6延設方向D6の側へ移動することを抑制できる。
【0083】
次に、図1及び図5図8を参照して、電気機器200を更に詳しく説明する。図8は、第2保持部306の側から筒部300を見た図である。図8に示すように、筒部300は、第2円弧部302を更に有する。第2円弧部302は、放電装置100を覆う。具体的には、第2円弧部302は、放電装置100の第6延設方向D6の側を覆う。第2円弧部302は、設置部303の第2方向PD2に沿う方向の一対の端部に当接する。具体的には、設置部303の第3延設方向D3の端部と第4延設方向D4の端部とに第2円弧部302が当接する。
【0084】
図1に示すように、本実施形態の収容部90の第1傾斜部45は、第1平板部41の第1方向PD1に沿う一方の端部から第1配置部101の側へ傾斜する。したがって、図5に示すように、筒部300の第2開口312の側が傾斜する場合に、傾斜にあわせて第1傾斜部45を配置できる。つまり、筒部300の傾斜の角度に第1傾斜部45の角度が近い程、放電装置100を筒部300の壁面に寄せて配置できる。この結果、放電装置100を取り付けることによって、筒部300の風路が過剰に狭くなることを抑制できる。
【0085】
例えば、筒部300が第1送風方向F1の上流から第1送風方向F1の下流にかけて内径が小さくなる場合であっても、放電装置100を筒部300の下流の壁面の近くに配置できる。
【0086】
図1に示すように、本実施形態の収容部90の第2傾斜部32は、第1平板部41の第2方向PD2に沿う両端部の各々から第2配置部102の側へ傾斜する。例えば、曲面に直線状の放電装置100を取り付ける場合、直線状の放電装置100の角が曲面と当接して、放電装置100と曲面との間に大きく隙間ができる。放電装置100の曲面と対向する部分が曲面の曲率と一致しないからである。一方、第2傾斜部32を放電装置100に設けることで、第2傾斜部32の傾斜が第2円弧部302の角度に近づく。つまり、第2傾斜部32の角度が第2円弧部302の角度に近づくほど放電装置100を第2円弧部302に接近させることができる。したがって、放電装置100を取り付ける製品の壁面が曲面であっても曲面に接近させて放電装置100を設置できる。この結果、放電装置100を製品に取付けた際に、放電装置100をより曲面に接近させた状態で製品に放電装置100を取り付けることができる。
【0087】
また、図1に示すように、本実施形態の収容部90は、複数の傾斜部を有している。具体的には、収容部90は、第1傾斜部45と、一対の第2傾斜部32と、一対の第3傾斜部33と、一対の第4傾斜部34と、第5傾斜部35とを含む。したがって、傾斜部が多い程、放電装置100の外形が多角形状となる。つまり、放電装置100の外形が多角形状となるほど、第2円弧部302の壁面に放電装置100を接近させることができる。この結果、筒部300の風が通る部分を確保できる。
【0088】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0089】
(1)実施形態1では、収容部90の内部空間に封入材を充填することを説明したが、これに限らない。つまり、収容部90の内部空間に封入材を充填せず、ベース部1にカバー部2を取り付けた状態の収容部90であってもよい。
【0090】
(2)実施形態1では、収容部90は、一対の電極19と、トランス183とを収容したが、これに限らない。例えば、一対の電極19が第1配置部101に配置されていればよく、トランス183は、収容部90の外部に配置されてもよい。
【0091】
(3)実施形態2では、電気機器200の一例をドライヤーとしたが、これに限らない。例えば、電気機器200は、ヘアアイロンであってもよい。また、例えば、電気機器200は、歯ブラシ、美顔器、空気調和機、空気清浄機、掃除機、冷蔵庫、及び、洗濯機であってもよい。
【0092】
(4)実施形態2では、第1保持部305と第2保持部306とが放電装置100を保持したが、これに限らない。例えば、電気機器200は、接続部16の側を保持する第3保持部を備えていてもよい。
【0093】
(5)実施形態1及び実施形態2では、第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とは、第7延設方向D7に沿って延びるがこれに限らない。例えば、収容部90の内部における第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とは、第7延設方向D7に沿って延びる。また、収容部90の外部における第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とは、第2方向PD2に沿って延びる。つまり、収容部90の内部と収容部90の外部とで形状が異なる。したがって、開口91から注入した封入材が収容部90の内部の空気を押し出す際に、収容部90の内部の第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とを伝って収容部90の外部に空気が放出される。更に、放電装置100を電気機器200に取付ける際に、収容部90の外部の第3支持部13と第2側壁23と第3傾斜部33とが一対の第1保持部305に当接する。この結果、収容部90の内部の空気を押し出すことを容易としつつ、放電装置100の移動をより効果的に抑制できる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、放電装置及び電気機器を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0095】
18 :発生部
19 :電極
32 :第2傾斜部
45 :第1傾斜部
90 :収容部
100 :放電装置
101 :第1配置部
102 :第2配置部
200 :電気機器
305 :保持部
353A :対向部
353B :対向部
LA :第1幅
LB :第2幅
LC :第3幅
PD1 :第1方向
PD2 :第2方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8