(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
B60K 35/21 20240101AFI20240815BHJP
B60K 35/28 20240101ALI20240815BHJP
E02F 9/26 20060101ALI20240815BHJP
F01N 3/023 20060101ALI20240815BHJP
G01D 7/00 20060101ALI20240815BHJP
G01D 7/02 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
B60K35/21
B60K35/28
E02F9/26 B
F01N3/023 A
G01D7/00 K
G01D7/02
(21)【出願番号】P 2020210348
(22)【出願日】2020-12-18
【審査請求日】2023-02-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 一樹
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
【審査官】吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-084761(JP,A)
【文献】特開2009-257323(JP,A)
【文献】特開2018-184879(JP,A)
【文献】特開2012-155061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/21
B60K 35/28
E02F 9/26
F01N 3/023
G01D 7/00
G01D 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンから排出される排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタを有する排気ガス処理装置と、
操作レバーによる油圧アクチュエータの駆動を有効状態から無効状態に切り換え可能なカットオフレバーと、
前記カットオフレバーにより、前記無効状態に切りかえ、前記排気ガスの昇温によって前記フィルタを再生するときに、前記フィルタの再生の進捗状況と、前記再生に伴う警告とを同時に表示する表示装置と、
オペレータによって操作されて前記警告の表示の消去指示を受け付ける消去指示用操作部と、
を備え
、
前記表示装置は、前記消去指示用操作部が操作されたときに、前記進捗状況表示したまま、前記警告の表示を消去する、作業機械。
【請求項2】
オペレータによって操作されて前記フィルタの再生指示を受け付ける再生指示用操作部をさらに備え、
前記表示装置は、前記再生指示用操作部の操作に伴って前記フィルタを再生するときに、前記進捗状況と前記警告とを表示する、請求項1に記載の作業機械
【請求項3】
前記表示装置は、前記警告を表示すると同時に、前記消去指示用操作部の操作による前記警告の表示の消去が可能であることを示す付加情報を表示する、請求項
1または2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記表示装置の表示画面は、前記警告を表示する第1表示領域と、前記第1表示領域とずれて位置し、前記再生の進捗状況を表示する第2表示領域と、を有する、請求項1から
3のいずれかに記載の作業機械。
【請求項5】
前記表示画面において、前記第2表示領域は、前記第1表示領域の上方に位置する、請求項
4に記載の作業機械。
【請求項6】
前記第1表示領域は、前記表示画面の中央に位置する、請求項
4または
5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記表示装置は、前記フィルタの再生が完了したときに、前記フィルタの再生完了の告知を表示する、請求項1から
6のいずれかに記載の作業機械。
【請求項8】
前記表示装置は、前記フィルタの再生が完了したときに、前記再生の進捗状況の表示を消去する、請求項
7に記載の作業機械。
【請求項9】
前記表示装置は、前記フィルタの再生が中断されたときに、前記再生の中断に関する中断情報を表示する、請求項1から
8のいずれかに記載の作業機械。
【請求項10】
前記中断情報は、前記再生が中断されたことを示す告知情報を含む、請求項
9に記載の作業機械。
【請求項11】
前記表示装置は、前記警告の表示領域に前記告知情報を表示する、請求項
10に記載の作業機械。
【請求項12】
前記中断情報は、前記再生に異常が生じたことを示す異常情報を含む、請求項
9から
11のいずれかに記載の作業機械。
【請求項13】
前記表示装置は、前記再生の進捗状況の表示領域に前記異常情報を表示する、請求項
12に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ガス処理装置を備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンから排出される排気ガス中の粒子状物質をフィルタで捕集することにより、排気ガスを浄化する排気ガス処理装置が知られている。粒子状物質がフィルタに堆積し、その堆積量が設定量を超えると、フィルタの流通抵抗が増大して、粒子状物質の捕集能力が低下するとともに、エンジンの出力が低下する。そこで、上記堆積量が設定量を超えた場合には、エンジンの運転条件を変更して排気ガスを昇温させることにより、フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼除去し、フィルタでの粒子状物質の捕集能力を回復させるフィルタ再生が行われる。フィルタにおける粒子状物質の堆積量およびフィルタ再生の進捗状況は、例えば車両の表示部に表示される(例えば特許文献1参照)。これにより、オペレータは、表示部を見てフィルタ再生の進捗状況を認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、排気ガス処理装置のフィルタの再生時には、高温の排気ガスが周囲に排出されるため、オペレータに危険であることを告知して周囲の安全を確保することが必要となる。しかし、特許文献1では、フィルタ再生時に、周囲の安全確保を促す点については全く検討されていない。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、排気ガス処理装置のフィルタ再生時に、オペレータにフィルタ再生の進捗状況を認識させると同時に、周囲の安全確保を促すことができる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る作業機械は、エンジンと、前記エンジンから排出される排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタを有する排気ガス処理装置と、前記排気ガスの昇温によって前記フィルタを再生するときに、前記フィルタの再生の進捗状況と、前記再生に伴う警告とを同時に表示する表示装置と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、排気ガス処理装置のフィルタ再生時に、オペレータにフィルタ再生の進捗状況を認識させると同時に、周囲の安全確保を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の一形態に係る作業機械の一例である油圧ショベルの概略の構成を示す側面図である。
【
図2】上記油圧ショベルの排気システムの構成を模式的に示す説明図である。
【
図3】上記油圧ショベルの排ガス処理システムの構成を模式的に示すブロック図である。
【
図4】上記油圧ショベルが有するモニタ機器の正面図である。
【
図5】上記モニタ機器の表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図6】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図7】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図8】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図9】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図10】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【
図11】上記表示装置の表示画面例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0010】
〔1.作業機械〕
図1は、本実施形態の作業機械の一例である油圧ショベル1の概略の構成を示す側面図である。油圧ショベル1は、下部走行体2と、作業機3と、上部旋回体4と、を備える。
【0011】
ここで、
図1において、方向を以下のように定義する。まず、下部走行体2が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。
図1では、例として、走行モータ22に対してブレード23側を「前」として示す。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。このとき、操縦席41aに座ったオペレータ(操作者)から見て左側を「左」とし、右側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。
【0012】
下部走行体2は、エンジン40からの動力を受けて駆動し、油圧ショベル1を走行させる。下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、左右一対の走行モータ22と、を備える。各走行モータ22は、油圧モータである。左右の走行モータ22が、左右のクローラ21をそれぞれ駆動することにより、油圧ショベル1を前後進させることができる。下部走行体2には、整地作業を行うためのブレード23と、ブレードシリンダ23aとが設けられる。ブレードシリンダ23aは、ブレード23を上下方向に回動させる油圧シリンダである。
【0013】
作業機3は、エンジン40からの動力を受けて駆動し、土砂等を掘り取る掘削作業を行う。作業機3は、ブーム31、アーム32、およびバケット33を備える。ブーム31、アーム32、およびバケット33を独立して駆動することにより、掘削作業を行うことができる。
【0014】
ブーム31は、ブームシリンダ31aによって回動される。ブームシリンダ31aは、基端部が上部旋回体4の前部に支持され、伸縮自在に可動する。アーム32は、アームシリンダ32aによって回動される。アームシリンダ32aは、基端部がブーム31の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。バケット33は、バケットシリンダ33aによって回動される。バケットシリンダ33aは、基端部がアーム32の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、およびバケットシリンダ33aは、油圧シリンダによって構成される。
【0015】
バケット33は、作業機3の先端に設けられ、掘削作業を行うためのツメを備えた容器状の部材である。バケット33は、アーム32の先端にピン34を介して回動可能に取り付けられる。さらに、バケット33は、リンク機構35を介してバケットシリンダ33aと連結される。
【0016】
アーム32の先端部には、フック36が取り付けられている。フック36は、クレーン作業を行うための鉤状の部材であり、リンク機構35に回動可能に設けられる。ここで、クレーン作業とは、吊り下げ対象となる対象物を吊り下げて昇降させる吊り作業を言う。フック36は、リンク機構35の軸を回動支点として回動可能に支持されており、バケット33から突出させた展開状態(
図1参照)と、バケット33側に格納された格納状態(不図示)との間で姿勢変更することができる。例えば、バケット33による掘削作業を行う場合には、フック36を格納状態にする。一方、フック36によるクレーン作業を行う場合には、フック36を展開状態にする。
【0017】
上部旋回体4は、下部走行体2に対して旋回ベアリング(不図示)を介して旋回可能に構成される。上部旋回体4には、操縦部41、旋回台42、旋回モータ43、機関室44等が配置される。上部旋回体4は、油圧モータである旋回モータ43の駆動により、旋回ベアリングを介して旋回する。上部旋回体4の後部には、各部に動力を提供するエンジン40のほか、複数の油圧ポンプ(図示せず)が配置されている。
【0018】
各油圧ポンプは、油圧モータ(例えば左右の走行モータ22、旋回モータ43)、および油圧シリンダ(例えばブレードシリンダ23a、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33a)に作業油(圧油)を供給する。任意の油圧ポンプから作動油が供給されて駆動される油圧モータおよび油圧シリンダを、まとめて油圧アクチュエータと呼ぶ。
【0019】
オペレータが乗車する操縦部41には、操縦席41aが配置される。操縦席41aの周囲(特に前方、左右)には、操作部41bが配置される。
【0020】
操作部41bは、油圧アクチュエータを駆動するための操作レバー、スイッチ、ボタン等で構成される。オペレータが操縦席41aに着座して操作部41bを操作することにより、油圧アクチュエータが駆動される。これにより、下部走行体2の走行、ブレード23による整地作業、作業機3による掘削作業、クレーン作業、上部旋回体4の旋回、等を行うことができる。
【0021】
操作部41bは、カットオフレバーを含む。カットオフレバーは、操縦席41aの近傍に上下に回動可能に設けられる。オペレータがカットオフレバーを押し下げると、カットオフスイッチ(図示せず)がONとなり、操作部41bを操作して所定の油圧アクチュエータを駆動することが可能な状態(有効状態)となる。一方、オペレータがカットオフレバーを引き上げると、カットオフスイッチがOFFとなり、オペレータが操作部41bを操作しても油圧アクチュエータの駆動が不可能な状態(無効状態)となる。オペレータは、操縦部41から降りようとするとき、カットオフレバーを引き上げて油圧アクチュエータを駆動不能にしてから、操縦席41aから退座することになる。
【0022】
〔2.排気システムの構成〕
図2は、油圧ショベル1の排気システムの構成を模式的に示す説明図である。上述したエンジン40は、例えばディーゼルエンジンであり、吸気管51を有する。吸気管51は、外部から気体を吸入し、吸気マニホールド52に供給する。吸気マニホールド52は、吸気管51から供給された気体をシリンダ(気筒)数に応じた数(例えば
図2では4つ)に分けてシリンダヘッド53へ供給する。
【0023】
シリンダヘッド53には、複数のシリンダと、インジェクタとが設けられる。インジェクタは、所定のタイミングで各シリンダの燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射装置である。インジェクタによる燃料の噴射は、エンジンコントロールユニット(ECU)とも呼ばれるエンジン制御部50によって制御される。
【0024】
シリンダヘッド53内の複数の燃焼室で発生した気体(燃焼後の排気ガス)は、排気マニホールド54で一旦まとめられる。排気マニホールド54から排出される気体の一部は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置60に送られる。EGR装置60は、上記気体の一部を吸気管51に戻す排気ガス再循環装置であり、EGR管61と、EGRクーラ62と、EGRバルブ63と、を備える。
【0025】
EGR管61は、排気マニホールド54と連通する。EGRクーラ62は、EGR管61を介して排気マニホールド54から供給される排気ガスを冷却する。EGRクーラ62から吸気管51に供給される排気ガスの量は、EGRバルブ63によって調整される。EGR装置60により、吸気管51を介して吸気マニホールド52に吸気される気体に排気ガスが混合される。これにより、吸気される気体中の酸素量が少なくなるため、燃焼温度を下げることができる。その結果、NOxと呼ばれる窒素酸化物の発生を減らすことができ、排出ガス規制(エミッション規制)に対応することができる。
【0026】
シリンダヘッド53から排気マニホールド54を介して排出される気体の残りは、排気管55を介して排気ガス処理装置70に送られる。排気ガス処理装置70に送られる気体の量は、排気バルブ56によって調整される。
【0027】
排気ガス処理装置70は、排気管55を介して供給された排気ガスを浄化して排出する。具体的には、排気ガス処理装置70は、酸化触媒71と、フィルタ72と、差圧センサ73と、を備える。酸化触媒71は、排気ガスに含まれる未燃燃料、一酸化炭素、一酸化窒素等を酸化(燃焼)するための触媒であり、白金等で構成される。フィルタ72は、例えばウォールフロー型のフィルタとして構成されており、酸化触媒71で処理された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集する。すなわち、本実施形態の作業機械としての油圧ショベル1は、エンジン40と、エンジン40から排出される排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタ72を有する排気ガス処理装置70と、を備える。
【0028】
差圧センサ73は、排気ガス処理装置70内で、フィルタ72の上流側の圧力と下流側の圧力との差、すなわち、差圧を検出するセンサである。差圧センサ73で検出された差圧の情報は、エンジン制御部50に入力される。差圧と粒子状物質の堆積量との関係は、実験等によって予めわかっており、マップまたはテーブルの形態でエンジン制御部50の記憶部(図示せず)に記憶されている。したがって、エンジン制御部50は、差圧センサ73で検出された差圧に対応する堆積量を、上記マップ等から容易に求めることができる。
【0029】
フィルタ72に堆積した粒子状物質の量(堆積量)が予め設定された値(設定量)を超えると、フィルタ72での粒子状物質の捕集能力が低下するとともに、エンジン40の出力が低下することは前述の通りである。このため、フィルタ72での粒子状物質の堆積量が設定量を超えた場合には、エンジン制御部50はエンジン40の運転条件を変更して、排気ガスを昇温させる。これにより、フィルタ72に堆積した粒子状物質が燃焼して除去される。すなわち、フィルタ72が再生される。
【0030】
ここで、フィルタ72の再生には、自動再生と手動再生とがある。自動再生とは、一定時間ごとに油圧ショベル1での作業中にフィルタ再生を自動的に行うモードである。自動再生では、排気ガスを例えば600℃未満の範囲(例えば250~500℃)で昇温させることによってフィルタ再生が行われる。これに対して、手動再生とは、オペレータがフィルタ72の再生を手動で指示し、その指示に基づいてフィルタ再生を行うモードである。手動再生では、自動再生よりも強力にフィルタ72を再生するために、排気ガスを例えば600℃以上の範囲で昇温させることによってフィルタ再生が行われる。オペレータによるフィルタ再生の手動での指示は、後述する操作装置90の操作によって行われる。
【0031】
〔3.排ガス処理システムの構成〕
図3は、本実施形態の油圧ショベル1の排ガス処理システムの構成を模式的に示すブロック図である。油圧ショベル1は、上記したエンジン40、エンジン制御部50および排気ガス処理装置70に加えて、表示装置80と、操作装置90と、をさらに備える。本実施形態では、表示装置80と操作装置90とが一体的に設けられて、1つのモニタ機器100が構成されているが、表示装置80と操作装置90とは互いに分離して設けられてもよい。
【0032】
表示装置80は、表示部81と、表示制御部82と、を有する。表示部81は、例えば液晶表示装置で構成され、各種の情報を表示する。表示制御部82は、例えばCPU(Central Processing Unit)と呼ばれる中央演算処理装置で構成され、表示部81における各種の情報の表示を制御する。
【0033】
図4は、モニタ機器100の正面図である。なお、ここでは、モニタ機器100の表示部81をオペレータが正面から観察するときに、オペレータから見て左側、右側、上側、下側を、それぞれ、「左」、「右」、「上」、「下」とする。表示部81の表示画面は、第1表示領域81E1と、第2表示領域81E2と、第3表示領域81E3と、を有する。なお、
図4で示した表示画面は、各種操作の起点となる表示画面であることから、ホーム画面とも称する。
【0034】
第1表示領域81E1は、表示画面の上下方向の中央部に位置する。第1表示領域81E1には、左側から右側に向かって、燃料計、水温計、油温計、各種警告灯が表示される。なお、油圧ショベル1には、燃料センサ、水温センサ、油温センサなどの各種センサが設けられており、それらの検知結果に基づいて、燃料の残量、水温、潤滑油温度が表示される。また、油圧ショベル1には、シートベルト装着センサなどの異常検知用センサも設けられる。異常検知用センサで何らかの異常を検知した場合には、異常検知用センサから出力される異常検知信号に基づいて、対応する警告灯が表示画面に点灯表示される。複数の警告灯の表示領域の下方には、エンジン回転数が表示される。その他、第1表示領域81E1には、現在稼働中の機能を示すアイコンが表示されてもよい。
【0035】
また、油圧ショベル1は、周囲を監視するためのカメラ(図示せず)を備えている。この構成では、カメラで撮影されて取得された画像(カメラ画像)を、第1表示領域81E1において水温計および油温計の代わりに表示させることも可能である(
図5参照)。第1表示領域81E1にカメラ画像を表示させるか、水温計等を表示させるかの選択は、オペレータが操作装置90を操作することによって行うことができる。
【0036】
第2表示領域81E2は、第1表示領域81E1に対して画面上方に位置する。第2表示領域81E2には、例えば現在時刻、油圧ショベル1の購入時からの積算稼働時間(同図の例では、1234.5時間)などが表示される。
【0037】
第3領域81E3は、第1表示領域81E1に対して画面下方に位置する。第3表示領域81E3には、例えばオペレータが操作装置90によって選択可能な項目81a(同図では便宜的に「メニュー」のみ図示)が表示される。なお、項目81aは、項目の内容を示すテキスト(文字)で表示されてもよいし、上記内容を示すアイコンで表示されてもよい。
【0038】
操作装置90は、オペレータによる各種の指示入力を受け付ける入力部であり、スイッチ、ボタン、ジョグダイヤル、タッチパネルなどの入力装置で構成される。操作装置90で受け付けた指示に対応する制御信号は、表示装置80の表示制御部82に入力される。
【0039】
本実施形態では、操作装置90は、表示部81の表示画面の下方に位置する。操作装置90は、例えば操作ボタン90aで構成されている。同図の例では、表示部81の表示画面の第3領域81E3に表示される6個の選択可能な項目81aのそれぞれに対応して、その下方位置に操作ボタン90aが6個設けられている。なお、表示部61に表示される選択可能な項目81aの数および操作ボタン90aの数は、上記の6個に限定されない。
【0040】
オペレータは、いずれかの項目81aの下方に位置する操作ボタン90aを押圧することにより、上記項目81aを選択することができる。任意の操作ボタン90aが押圧されると、操作装置90から表示制御部82に対して、上記操作ボタン90aが押圧されたことを示す制御信号が出力される。表示制御部82は、上記制御信号に基づき、操作ボタン90aの押圧によって選択された項目81aに対応する表示画面を表示部81に表示させることができる。また、表示制御部82は、上記制御信号をそのままエンジン制御部50に出力することもできる。これにより、エンジン制御部50は、例えば排気ガス処理装置70のフィルタ72を再生するために、エンジン40の運転条件を変更することができる。
【0041】
〔4.フィルタ再生時の表示画面について〕
次に、排気ガス処理装置70のフィルタ72を再生するときの表示装置80の表示画面について、
図5~
図11に基づいて説明する。
図5~
図11は、表示装置80の表示画面例を示す説明図である。なお、ここでは例として、油圧ショベル1による作業を停止し、オペレータによる操作装置90の手動操作に基づいてフィルタ再生を行うときの表示画面について説明する。
【0042】
排気ガス処理装置70の差圧センサ73で検出された差圧の情報がエンジン制御部50に入力され、フィルタ72における粒子状物質の堆積量が設定量を超えたとエンジン制御部50が判断した場合、エンジン制御部50は表示制御部82に対して、排気ガス処理装置70のフィルタ72の再生が必要であることを示す再生要求信号を表示制御部82に出力する。表示制御部82は、上記再生要求信号を受けて、
図5に示すように、表示部81の第2表示領域81E2に、フィルタ72の再生が必要であることを示す再生要求情報P1と、注意を意味するアイコンP2(警告のマーク)とを表示させる。また、表示制御部82は、第3表示領域81E3に、選択可能な項目81a1として、注意を示すアイコン(警告のマーク)を表示させる。
【0043】
表示された項目81a1の下方に位置する操作ボタン90a1をオペレータが押圧すると、
図6に示すように、表示制御部82は表示部81の表示画面にエラー情報を表示させる。エラー情報には、エラーを示すアイコン(警告のマーク)、エラーコード、エラーコードの内容(ここではフィルタ再生が必要であること)を示すテキスト情報などが含まれる。エラー情報が複数存在する場合、各エラー情報が表示部81の表示画面の上方から下方に向かって新しいものから順に表示される。
【0044】
また、表示制御部82は、表示部81の第3表示領域81E3に、オペレータが選択可能な項目として、「戻る」、「下矢印」、「上矢印」、「消音」、「決定」の各項目81a2~81a6を並べて表示させる。オペレータが「戻る」の項目81a2の下方に位置する操作ボタン90a2を押圧すると、表示制御部92は、表示部81の表示画面を
図5で示した画面に切り替える。オペレータは、「下矢印」の項目81a3の下方に位置する操作ボタン90a3を1回ずつ押圧する、または長押しすることにより、表示されたエラー情報の選択領域(
図6では太枠の部分)を下方向に移動させることができる。逆に、オペレータは、「上矢印」の項目81a4の下方に位置する操作ボタン90a4を1回ずつ押圧する、または長押しすることにより、上記選択領域を上方向に移動させることができる。また、オペレータが「消音」の項目81a5の下方に位置する操作ボタン90a5を押圧することにより、エラー情報の発生時(上記再生要求信号の発生時)にブザー(図示せず)から発せられたブザー音の鳴動を停止させることができる。
【0045】
所定のエラー情報を選択してオペレータが「決定」の項目81a6の下方に位置する操作ボタン90a6を押圧すると、
図7に示すように、選択されたエラー情報の詳細が表示部81に表示される。
図7の表示画面では、エラーコードの内容と、発生したエラーに対する対処方法とが表示される。なお、
図7の表示画面において、「1229.5h」は、油圧ショベル1の購入時から1229.5時間が経過した後にエラー情報が発生したことを示す。現在の積算稼働時間は1234.5時間であるため、
図7の例では、エラー情報の発生から5時間が経過していることを示す。
【0046】
オペレータがエラー情報の詳細を確認し、表示画面の「決定」の項目81a6の下方に位置する操作ボタン90a6を再度押圧すると、操作装置90から表示制御部82を介してエンジン制御部50に、上記操作ボタン90a6が押圧されたことを示す制御信号が出力される。エンジン制御部50は、上記制御信号に基づき、フィルタ再生のためにエンジン40の運転条件を変更し、排気ガスを昇温させる。つまり、操作ボタン90a6は、オペレータによって操作されてフィルタ72の再生指示を受け付ける再生指示用操作部として機能する。なお、再生指示用操作部は、上記の操作ボタン90a6には限定されず、他の位置の操作ボタン、スイッチなどであってもよい。
【0047】
オペレータによる操作ボタン90a6の押圧操作に基づいて、排気ガスの昇温が開始され、フィルタ72の再生が開始されると、
図8に示すように、表示制御部82は表示部81の表示画面に、フィルタ再生の進捗状況を示す情報Q1と、フィルタ再生に伴う警告を示す情報Q2とを同時に表示させる。同図の例では、フィルタ72の再生が30%まで完了していることが、情報Q1として第2表示領域81E2に表示される。また、フィルタ72が再生中であり、排気ガスが高温となって注意が必要であることが、情報Q2として第1表示領域81E1に表示される。警告に関する情報Q2は、
図7で示した表示部81の表示画面に重ねて表示される(ポップアップ表示)。なお、フィルタ72の再生は、厳密には、オペレータがカットオフレバーを引き上げて、油圧アクチュエータの駆動を不可能な状態(油圧ロック状態)にしてから、操作ボタン90a6の押圧操作に基づいて開始される。
【0048】
なお、フィルタ再生の進捗状況は、フィルタ再生中の差圧センサ73の出力に対応する粒子状物質の堆積量に基づいて推定してもよいし、フィルタ72の再生の開始から完了までに要する時間に基づいて推定してもよい。例えばフィルタ72の再生の開始から完了まで、平均して30分程度要すると考えられるとき、フィルタ72の再生を開始してから10分が経過した時点では、フィルタ再生の進捗状況が30%であると推定してもよい。
【0049】
図8で示した表示部81の表示画面において、第3表示領域81E3には、「OK」の項目81a7が選択可能に表示される。オペレータが「OK」の項目81a7の下方に位置する操作ボタン90a7を押圧すると、警告に関する情報Q2が消去される。つまり、操作ボタン90a7は、オペレータによって操作されて警告の表示の消去指示を受け付ける消去指示用操作部として機能する。操作ボタン90a7の押圧により、表示部81の表示画面は、第2表示領域81E2に情報Q1を表示したまま、ホーム画面に戻る。なお、消去指示用操作部は、上記の操作ボタン90a7には限定されず、他の位置の操作ボタン、スイッチなどであってもよい。
【0050】
なお、表示制御部82は、第3表示領域81E3に、「OK」の項目81a7の代わりに「戻る」の項目を選択可能に表示させ、オペレータが「戻る」の項目の下方に位置する操作ボタン90aを押圧したときに、第2表示領域81E2に情報Q1を表示したホーム画面に戻る制御を行ってもよい。また、操作装置90としてジョグダイヤルを設けた構成では、表示制御部82は、オペレータがジョグダイヤルを押圧したときに上記ホーム画面に戻る制御を行ってもよい。
【0051】
図9は、情報Q1を表示部81に表示したホーム画面を示している。なお、
図9のホーム画面では、第1表示領域81E1において、水温計および油温計の代わりにカメラ画像を表示している。このカメラ画像の表示は、第3表示領域81E3に表示された「カメラ」の項目81a8の下方に位置する操作ボタン90a8をオペレータが押圧して、表示画像の切り替えを指示することによって行われる。オペレータが操作ボタン90a8を再度押圧すると、表示制御部82により、第1表示領域81E1に表示されたカメラ画像が水温計等の表示に切り替えられる。
【0052】
フィルタ再生の進捗状況が100%に達し、フィルタ再生が完了すると、表示制御部82は、
図10に示すように、フィルタ72の再生が完了したことを示す情報Q3を第1表示領域81E1にポップアップ表示させる一方、再生の進捗状況を示す表示を第2表示領域81E2から消去する。フィルタ再生の完了により、オペレータは、カットオフレバーを引き下げ、操作部41b(
図1参照)を操作して、油圧ショベル1に通常の作業を実行させることができる。
【0053】
一方、フィルタ再生中に、油圧ショベル1の駆動操作を行うと、エンジン制御部50はエンジン40による排気ガスの昇温を中断させ、フィルタ再生を中断させる。なお、油圧ショベル1の駆動操作には、例えば操縦部41(
図1参照)のアクセルボリュームを動かす、カットオフレバーを下げる、などの操作が含まれる。また、例えば排気ガス処理装置70の異常も含めて、フィルタの再生動作に異常が生じた場合にも、エンジン制御部50の制御により、フィルタ再生が中断される。フィルタ再生が中断されると、表示制御部92の制御により、
図11に示すように、表示部81の表示画面に、再生の中断に関する中断情報Q4が表示される。
【0054】
中断情報Q4は、異常情報Q41と、告知情報Q42と、を含む。異常情報Q41は、フィルタ再生の異常を示す情報であり、例えば文字、マークなどを含んで構成される。異常情報Q41は、例えば第2表示領域81E2に、つまり、フィルタ再生の進捗状況を示す表示領域に表示される。
【0055】
告知情報Q42は、再生が中断されたことを示す情報であり、例えば文字、マークなどを含んで構成される。告知情報Q42は、例えば第1表示領域81E1に、つまり、フィルタ再生に伴う警告の表示領域に表示される。なお、表示制御部82は、異常情報Q41を第1表示領域81E1に表示させ、告知情報Q42を第2表示領域81E2に表示させてもよい。
【0056】
以上では、オペレータによる操作装置90の手動操作に基づいてフィルタ再生を行う場合の表示部81の表示制御について説明したが、エンジン制御部50が差圧センサ73の出力に基づいて自動でフィルタ再生を行う場合でも、本実施形態と同様の表示部81の表示制御を行うことは可能である。例えば、フィルタ再生を自動で行う場合において、表示制御部82は、フィルタ再生の進捗状況と警告とを同時に表示部81に表示させることが可能である。ただし、フィルタ再生を自動で行う場合、油圧ショベル1は作業中であるため(画面中央にカメラ画像を表示して作業を行っている場合が想定されるため)、画面中央にポップアップで表示する警告の表示時間は、例えば数秒程度の短い時間であることが望ましい。
【0057】
以上のように、本実施形態の作業機械としての油圧ショベル1は、(エンジン40による)排気ガスの昇温によって(排気ガス処理装置70の)フィルタ72を再生するときに、フィルタ72の再生の進捗状況(情報Q1)と、再生に伴う警告(情報Q2)とを同時に表示する表示装置80を備える(
図8参照)。この構成では、排気ガス処理装置70のフィルタ再生時に、オペレータにフィルタ再生の進捗状況を認識させると同時に、警告表示による危険の告知を行って、排気ガスが排出される周囲の安全確保を促すことができる。したがって、オペレータは、フィルタ再生時に周囲の安全確保に努めることができる。
【0058】
また、表示装置80は、再生指示用操作部としての操作ボタン90a6(
図7参照)の操作に伴ってフィルタ72を再生するときに、上記の進捗状況と警告とを表示する。
【0059】
オペレータが操作ボタン90a6を手動で操作することによってフィルタ72の再生を指示し、その指示を受けてフィルタ72を再生する場合、フィルタ72を強力に再生するために、フィルタ72を自動で再生する場合に比べて排気ガスがエンジン40でより昇温され、高温となる。この場合、排気ガスが排出される周囲の安全をより確保することが必要とされる。したがって、表示装置80が再生の進捗状況と警告とを表示してオペレータに注意を促す本実施形態の構成は、特にオペレータによる操作ボタン90a6の手動操作に基づいてフィルタ再生を行う場合に有効となる。
【0060】
また、表示装置80は、消去指示用操作部としての操作ボタン90a7が操作されたときに、警告の表示を消去する(
図8、
図9参照)。
【0061】
オペレータが、表示装置80(表示部81)に表示された警告(情報Q2)を把握した上で、操作ボタン90a7を手動操作して警告表示の消去を指示することにより、フィルタ再生中であっても、表示装置80の表示画面に警告以外の情報(例えば
図9のカメラ画像)を表示させてその情報を確認することができる。
【0062】
また、フィルタ72の再生時に、表示装置80は、警告を表示すると同時に、付加情報として「OK」の項目81a7を表示する(
図8参照)。上記の付加情報(項目81a7)は、消去指示用操作部としての操作ボタン90a7の操作による警告の表示の消去が可能であることを示す情報である。この場合、オペレータは、表示装置80に警告が表示されている間はいつでも、「OK」の項目81a7の表示に基づいて操作ボタン90a7を操作して、警告表示の消去を指示することができる。
【0063】
また、本実施形態では、
図8に示すように、表示装置80の表示画面において、警告(情報Q2)を表示する第1表示領域81E1と、再生の進捗状況(情報Q1)を表示する第2表示領域81E2とが互いにずれて位置する。この構成では、表示装置80の表示画面において、再生の進捗状況と警告とを並べて表示して、オペレータにこれらを同時に視認させることができる。
【0064】
特に、表示装置80の表示画面において、第2表示領域81E2は、第1表示領域81E1の上方に位置する。この場合、表示画面の上方に第2表示領域81E2を位置させることができる。通常の作業機械に用いられる表示装置では、表示画面の上方に位置する表示領域は、各種の情報の通知領域として利用する場合が多い。このため、表示画面の上方に第2表示領域81E2を位置させることにより、第2表示領域81E2を各種情報の通知領域として活用しながら、その第2表示領域81E2に再生の進捗状況を表示させて、通常の表示装置の使用に即した表示を行うことができる。
【0065】
また、第1表示領域81E1は、表示装置80の表示画面の中央に位置する。表示画面の中央は、オペレータが最も視認しやすい領域であるため、この領域を第1表示領域81E1として用い、そこに警告を表示させることにより、オペレータに警告を視認しやすくさせて、警告による注意喚起の効果をより高めることができる。
【0066】
また、本実施形態では、
図10に示すように、フィルタ72の再生が完了したときに、表示装置80は、フィルタ72の再生完了の告知(情報Q3)を表示する。これにより、オペレータは、表示装置80を見て、フィルタ再生の完了を直感的に認知し、速やかに油圧ショベル1を駆動して作業を実行させることができる。
【0067】
また、フィルタ72の再生が完了したとき、表示装置80は、それまでに第2表示領域81E2に表示していたフィルタ再生の進捗状況の表示を消去する(
図10参照)。上記進捗状況の表示の消去により、フィルタ再生の完了をオペレータに確実に認知させることができる。
【0068】
また、表示装置80は、フィルタ72の再生が中断されたときに、再生の中断に関する中断情報Q4を表示する(
図11参照)。このような中断情報Q4の表示により、オペレータはフィルタ再生が何らかの原因で中断されたことを認識することができる。
【0069】
上記の中断情報Q4は、再生が中断されたことを示す告知情報Q42を含む。この場合、オペレータは、表示装置80に表示された告知情報Q42を見て、フィルタ再生が中断されたことを直感的に認知することができる。
【0070】
また、表示装置80は、フィルタ再生に伴う警告の表示領域である第1表示領域81E1に、告知情報Q42を表示する。警告と同じ表示領域(第1表示領域81E1)に告知情報Q42が表示されるため、オペレータは、告知情報Q42を見て、再生に伴う警告と同じ重要度で再生の中断を認識することができる。
【0071】
上記の中断情報Q4は、再生に異常が生じたことを示す異常情報Q41を含む。この場合、オペレータは、表示装置80に表示された異常情報Q41を見て、フィルタ再生に異常が生じたことを直感的に認知することができる。
【0072】
また、表示装置80は、フィルタ再生の進捗状況の表示領域である第2表示領域82E1に、異常情報Q41を表示する。フィルタ再生の進捗状況と同じ表示領域(第2表示領域81E2)に異常情報Q41が表示されるため、オペレータは、フィルタ再生の進捗状況の代わりに異常情報Q41を見て、フィルタ再生の異常を認識することができる。
【0073】
以上では、作業機械として、建設機械である油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、作業機械は油圧ショベル1に限定されず、ホイルローダなどの他の建設機械であってもよく、コンバイン、トラクタ等の農業機械であってもよい。つまり、本実施形態で説明した表示装置80を備える構成は、油圧ショベル1以外の建設機器や農業機械にも適用することができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、例えば建設機械、農業機械などの作業機械に利用可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 油圧ショベル(作業機械)
40 エンジン
70 排気ガス処理装置
72 フィルタ
80 表示装置
81E1 第1表示領域
81E2 第2表示領域
90a6 操作ボタン(再生指示用操作部)
90a7 操作ボタン(消去指示用操作部)