(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】ライト
(51)【国際特許分類】
F21S 9/02 20060101AFI20240815BHJP
F16B 2/08 20060101ALI20240815BHJP
F21V 21/06 20060101ALI20240815BHJP
F21V 21/22 20060101ALI20240815BHJP
F21V 21/30 20060101ALI20240815BHJP
F21V 21/40 20060101ALI20240815BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240815BHJP
【FI】
F21S9/02 100
F16B2/08 N
F21V21/06
F21V21/22 500
F21V21/30
F21V21/40
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021005154
(22)【出願日】2021-01-15
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三橋 正明
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0312967(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0130147(US,A1)
【文献】特開平09-088923(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0294496(US,A1)
【文献】中国実用新案第203146509(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 9/02
F16B 2/08
F21V 21/06
F21V 21/22
F21V 21/30
F21V 21/40
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプと、
少なくとも一部が前記パイプの内側に配置され前記パイプに移動可能に支持されるポールと、
前記ポールの周囲の一部に配置されるクランプ部と、
前記クランプ部の一端部に設けられた第1開口及び前記クランプ部の他端部に設けられた第2開口に配置されるシャフト部を有するビスと、
前記シャフト部の先端部が挿入されるねじ孔を有する結合部材と、
圧縮された状態で前記シャフト部の周囲に配置され前記クランプ部の少なくとも一部に接触する第1端部及び前記結合部材の少なくとも一部に接触する第2端部を有するコイルスプリングと、を備える、
ライト。
【請求項2】
前記クランプ部は、前記ポールの周囲の一部に配置される円弧部と、前記円弧部の一端部に設けられる第1板部と、前記円弧部の他端部に設けられ前記第1板部と間隙を介して対向する第2板部と、を有し、
前記第1板部に前記第1開口が設けられ、前記第2板部に前記第2開口が設けられ、
前記コイルスプリングの第1端部は、前記第2板部に接触する、
請求項1に記載のライト。
【請求項3】
前記結合部材は、前記ねじ孔を有するナットと、少なくとも一部が前記ナットの周囲に配置され前記ナットを固定する固定部と、を有し、
前記コイルスプリングの第2端部は、前記固定部に接触する、
請求項1又は請求項2に記載のライト。
【請求項4】
前記コイルスプリングの周囲に配置されるカバー部を備える、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のライト。
【請求項5】
前記カバー部は、前記クランプ部及び前記結合部材のそれぞれに接続される、
請求項4に記載のライト。
【請求項6】
前記カバー部は、前記クランプ部に接続され、
前記カバー部の少なくとも一部は、前記結合部材の周囲に配置され、
前記結合部材は、前記カバー部に対する回転を抑制する外形を有する、
請求項4又は請求項5に記載のライト。
【請求項7】
ヒンジを介して前記クランプ部に連結され、前記クランプ部により前記パイプと前記ポールとが固定されるように操作されるレバーを備える、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のライト。
【請求項8】
パイプと、
前記パイプに移動可能に支持されるポールと、
前記ポールと前記パイプとを固定するクランプ部と、
前記クランプ部の一端部に設けられた第1開口及び前記クランプ部の他端部に設けられた第2開口に配置されねじ山を有するシャフト部と、
前記シャフト部のねじ山に結合されるねじ溝を有する結合部材と、
圧縮された状態で前記結合部材と前記クランプ部の少なくとも一部との間に設けられ
、前記結合部材及び前記クランプ部のそれぞれに接触する弾性部材と、を備える、
ライト。
【請求項9】
前記クランプ部は、前記ポールの周囲の一部に配置される円弧部と、前記円弧部の一端部に設けられる第1板部と、前記円弧部の他端部に設けられ前記第1板部と間隙を介して対向する第2板部と、を有し、
前記第1板部に前記第1開口が設けられ、前記第2板部に前記第2開口が設けられ、
前記弾性部材は、前記結合部材と前記第2板部との間に設けられる、
請求項8に記載のライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ライトに関する。
【背景技術】
【0002】
ライトに係る技術分野において、特許文献1に開示されているようなポータブルライトが知られている。特許文献1に開示されているポータブルライトは、第1の延長ポールと、第2の延長ポールと、第2の延長ポールの上端部に設けられるライトヘッドアセンブリと、2本の延長ポールを固定するクランプアセンブリと、クランプアセンブリによる2本の延長ポールの固定と固定の解除とを切り換えるために操作されるレバーとを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2016/0312967号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているようなクランプアセンブリにおいては、例えばライトヘッドアセンブリ又は第2の延長ポールの自重に起因して第2の延長ポールが落下してしまう可能性がある。
【0005】
本開示は、自重によるポールの落下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、パイプと、少なくとも一部がパイプの内側に配置されパイプに移動可能に支持されるポールと、ポールの周囲の一部に配置されるクランプ部と、クランプ部の一端部に設けられた第1開口及びクランプ部の他端部に設けられた第2開口に配置されるシャフト部を有するビスと、シャフト部の先端部が挿入されるねじ孔を有する結合部材と、圧縮された状態でシャフト部の周囲に配置されクランプ部の少なくとも一部に接触する第1端部及び結合部材の少なくとも一部に接触する第2端部を有するコイルスプリングと、を備える、ライトが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、自重によるポールの落下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るライトを示す左前方からの斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るライトを示す左側面図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るライトを示す左前方からの斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る発光器を示す左前方からの斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る発光器を示す左前方からの斜視図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るライトの一部を示す左前方からの斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るバッテリ収容部を示す断面図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るロック機構を示す断面図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す右前方からの斜視図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す右後方からの斜視図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す平面図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す右前方からの斜視断面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す右後方からの斜視断面図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るクランプアセンブリを示す右後方からの斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
実施形態においては、「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、ライト1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0011】
ライト1は、上下方向に延伸するパイプ2を有する。実施形態において、パイプ2の中心軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称し、中心軸AXの周囲を周回する方向を適宜、周方向、と称し、中心軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。
【0012】
実施形態において、中心軸AXは、上下方向に延伸する。軸方向と上下方向とは一致する。軸方向一方側は、上方であり、軸方向他方側は、下方である。また、径方向において、中心軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、中心軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。
【0013】
[ライト]
図1は、実施形態に係るライト1を示す左前方からの斜視図である。
図2は、実施形態に係るライト1を示す左側面図である。
【0014】
実施形態において、ライト1は、ライト1の使用者が自力で持ち上げたり運搬したりできるポータブルライトである。
【0015】
図1及び
図2に示すように、ライト1は、パイプ2と、ポール3と、発光器4と、カラー5と、脚6と、第1部材7と、第2部材9と、第3部材10と、第4部材11と、カラー20と、ステー21と、ハンドル部19と、ロック機構50と、操作部材53と、クランプアセンブリ60とを備える。
【0016】
パイプ2は、上下方向に延伸する。パイプ2の中心軸AXは、上下方向に延伸する。上下方向は、パイプ2の中心軸AXと平行である。
【0017】
ポール3は、パイプ2に支持された状態で上下方向に移動可能である。ポール3の少なくとも一部は、パイプ2の内側に配置される。ポール3は、パイプ2にガイドされながら上下方向に移動する。
【0018】
発光器4は、照明光を射出する。発光器4は、複数設けられる。実施形態において、発光器4は、3つ設けられる。発光器4は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含む。発光器4は、ポール3の上端部に設けられた支持部材12に支持される。
【0019】
カラー5は、環状の部材である。カラー5は、パイプ2の周囲に配置される。パイプ2とカラー5とは上下方向に相対移動可能である。カラー5は、パイプ2の周囲において上下方向に移動可能である。
【0020】
脚6は、カラー5に連結される。脚6の上端部は、ヒンジ13を介してカラー5に回動可能に連結される。脚6は、複数設けられる。実施形態において、脚6は、3本設けられる。パイプ2、カラー5、及び3本の脚6により、三脚スタンドが構成される。
【0021】
第1部材7は、パイプ2の上端部に固定される。第1部材7は、パイプ2の上端部においてパイプ2を囲むように配置される。
【0022】
第1部材7は、パイプ2の上端部の周囲に配置される第1ベース部14と、第1ベース部14に結ばれるハンドル部15と、バッテリ収容部16とを有する。
【0023】
第2部材9は、第1部材7よりも上方において、ポール3を囲むように配置される。第2部材9とポール3とは離れる。ポール3は、第2部材9の内側で上下方向に移動可能である。
【0024】
第2部材9は、ポール3の周囲に配置される第2ベース部17と、第2ベース部17に結ばれるハンドル部18とを有する。
【0025】
第3部材10は、上下方向に延伸するロッド状の部材である。第3部材10は、第1部材7と第2部材9とを連結する。第2部材9は、第3部材10を介して第1部材7に支持される。第3部材10は、周方向に複数設けられる。複数の第3部材10は、パイプ2の周囲に間隔をあけて配置される。第2部材9は、複数の第3部材10を介して第1部材7に支持される。
【0026】
第4部材11は、パイプ2の下端部に設けられる。
【0027】
カラー20は、環状の部材である。カラー20は、パイプ2の周囲に配置される。カラー20は、カラー5よりも下方に配置される。パイプ2とカラー20とは上下方向に相対移動可能である。カラー20は、パイプ2の周囲において上下方向に移動可能である。
【0028】
ステー21は、複数の脚6及び第4部材11のそれぞれに回動可能に連結される。ステー21は、パイプ2とカラー5との相対移動により脚6を開脚位置と収納位置とに移動させる。
図1及び
図2は、脚6が開脚位置に配置されている状態を示す。
【0029】
ハンドル部19は、カラー5及びカラー20のそれぞれに結ばれる。ハンドル部19の上端部は、カラー5に結ばれる。ハンドル部19の下端部は、カラー20に結ばれる。
【0030】
ハンドル部19は、上下方向に延伸するグリップ部19Aと、グリップ部19Aの上端部とカラー5とを連結するアーム部19Bと、グリップ部19Aの下端部とカラー20とを連結するアーム部19Cとを有する。アーム部19Bは、カラー5から径方向外側に延伸する。アーム部19Cは、カラー20から径方向外側に延伸する。パイプ2とハンドル部19の間に空間が形成される。使用者は、パイプ2とハンドル部19の間の空間に手を差し込んで、ハンドル部19を握ることができる。
【0031】
カラー5とハンドル部19とカラー20とは、一体である。カラー5とハンドル部19とカラー20とは、パイプ2に対して上下方向に一緒に移動することができる。
【0032】
ステー21は、複数設けられる。ステー21は、脚6の数と同じ数だけ設けられる。実施形態において、ステー21は、3つ設けられる。ステー21は、脚6及び第4部材11のそれぞれに連結される。ステー21の外端部は、脚6に回動可能に連結される。ステー21の内端部は、第4部材11に回動可能に連結される。カラー5、第4部材11、ステー21、及び脚6により、リンク機構が形成される。
【0033】
脚6が収納位置に配置されている状態において、ステー21は、上下方向に延伸するように配置される。脚6が開脚位置に配置されている状態において、ステー21は、径方向に延伸するように配置される。
【0034】
パイプ2に対してカラー5が下方に移動すると、ステー21は、軸方向に延伸する状態から径方向に延伸する状態に変化する。ステー21の内端部は、第4部材11に対して回動する。ステー21の外端部は、脚6に対して回動する。脚6は、ステー21により径方向外側に押される。これにより、脚6は、開脚位置に配置される。
【0035】
パイプ2に対してカラー5が上方に移動すると、ステー21は、径方向に延伸する状態から軸方向に延伸する状態に変化する。ステー21の内端部は、第4部材11に対して回動する。ステー21の外端部は、脚6に対して回動する。脚6は、ステー21により径方向内側に引かれる。これにより、脚6は、収納位置に配置される。
【0036】
図3は、実施形態に係るライト1を示す左前方からの斜視図である。
図3は、脚6が開脚位置に配置されている状態で、ポール3が上方に移動している状態を示す。
【0037】
実施形態において、ポール3は、第1ポール31と第2ポール32とを含む。
【0038】
第1ポール31の少なくとも一部は、パイプ2の内側に配置される。第1ポール31は、パイプ2に移動可能に支持される。第1ポール31は、パイプ2に支持された状態で上下方向に移動可能である。
【0039】
第1ポール31は、パイプ状である。第1ポール31は、パイプとみなすことができる。第2ポール32の少なくとも一部は、第1ポール31の内側に配置される。第2ポール32は、第1ポール31に移動可能に支持される。第2ポール32は、第1ポール31に支持された状態で上下方向に移動可能である。
【0040】
パイプ2と第1ポール31との相対移動及び第1ポール31と第2ポール32との相対移動により、ポール3は伸縮することができる。ポール3は、所謂、テレスコピック構造である。
【0041】
発光器4及び発光器4を支持する支持部材12は、第2ポール32の上端部に設けられる。ポール3が伸縮することにより、発光器4の高さが変更される。
【0042】
図4及び
図5のそれぞれは、実施形態に係る発光器4を示す左前方からの斜視図である。
図4及び
図5に示すように、第2ポール32の上端部に、発光器4を支持する支持部材12が設けられる。発光器4は、複数設けられる。実施形態において、発光器4は、3つ設けられる。支持部材12は、複数の発光器4のそれぞれを回動可能に支持する。
【0043】
支持部材12は、複数の発光器4を支持するプレート部12Pと、プレート部12Pを支持する連結部12Aとを有する。連結部12Aは、第2ポール32の上端部に支持される。プレート部12Pは、連結部12Aに回動可能に支持される。プレート部12Pが回動することにより、プレート部12Pに支持されている複数の発光器4が、プレート部12Pと一緒に回動する。
【0044】
プレート部12Pは、複数の発光器4のそれぞれを回動可能に支持する。プレート部12Pには、発光器4を回動可能に支持するヒンジ12Hが設けられる。
【0045】
複数の発光器4のそれぞれは、照明光が射出される発光面4Aと、発光面4Aの反対方向を向く裏面4Bとを有する。裏面4Bは、発光器4のハウジングの表面を含む。裏面4Bから照明光は射出されない。
【0046】
複数の発光器4は、プレート部12Pに対して別々に回動可能である。
図4に示すように、複数の発光器4は、複数の発光面4Aのそれぞれが同一方向を向くように回動可能である。
図5に示すように、複数の発光器4は、複数の発光面4Aのそれぞれが異なる方向を向くように回動可能である。
【0047】
図4に示すように、支持部材12のプレート部12Pは、複数の発光面4Aのそれぞれが同一方向を向くように発光器4が回動された状態で、複数の裏面4Bのそれぞれに対向する支持面12Sを有する。複数の発光面4Aのそれぞれが同一方向を向くように発光器4が回動された状態において、複数の裏面4Bのそれぞれと支持面12Sとは接触する。また、複数の発光面4Aのそれぞれが同一方向を向くように発光器4が回動された状態において、発光器4は、支持面12Sのエッジよりも内側に配置される。すなわち、複数の発光面4Aのそれぞれが同一方向を向くように発光器4が回動された状態において、発光器4は、支持面12Sのエッジよりも外側にはみ出さない。
【0048】
裏面4Bと支持面12Sとが接触することにより、発光器4の角度が安定する。また、裏面4Bと支持面12Sとが接触することにより、発光器4と周囲の物体とが接触しても、発光器4の角度が変化してしまうことが抑制される。
【0049】
図6は、実施形態に係るライト1の一部を示す左前方からの斜視図である。
図6に示すように、第1部材7は、パイプ2の周囲に配置される第1ベース部14と、第1ベース部14に結ばれるハンドル部15と、第1ベース部14に結ばれるバッテリ収容部16とを有する。
【0050】
第1ベース部14は、パイプ2が配置される開口14Mを有する。第1ベース部14は、パイプ2の上端部に固定される。
【0051】
ハンドル部15は、パイプ2の中心軸AXの周方向において第1ベース部14の第1部分に結ばれる。実施形態において、第1ベース部14の後部に設けられる。ハンドル部15は、中心軸AXと直交する面内において延伸するロッド状である。実施形態において、ハンドル部15は、弧状である。ハンドル部15の一端部及び他端部のそれぞれが第1ベース部14に結ばれる。
【0052】
ハンドル部15は、第1ベース部14と一体である。第1ベース部14とハンドル部15の間に空間が形成される。使用者は、第1ベース部14とハンドル部15の間の空間に手を差し込んで、ハンドル部15を握ることができる。
【0053】
バッテリ収容部16は、パイプ2の中心軸AXの周方向において第1部分の反対側の第1ベース部14の第2部分に結ばれる。実施形態において、バッテリ収容部16は、第1ベース部14の前部に設けられる。バッテリ収容部16は、ケース部材を含む。バッテリ収容部16は、第1ベース部14と一体である。
【0054】
第2部材9は、ポール3の周囲に配置される第2ベース部17と、第2ベース部17に結ばれるハンドル部18とを有する。
【0055】
第2ベース部17は、ポール3が配置される開口17Mを有する。第2ベース部17は、ポール3に接触しない。第2ベース部17の内面とポール3の外面とは間隙を介して対向する。ポール3は、第2ベース部17の内側で上下方向に移動可能である。
【0056】
ハンドル部18は、第2ベース部17の前部に設けられる。実施形態において、ハンドル部18は、グリップ部18Aと、アーム部18Bと、アーム部18Cとを含む。グリップ部18A、アーム部18B、及びアーム部18Cのそれぞれは、中心軸AXと直交する面内において延伸するロッド状である。グリップ部18Aは、左右方向に延伸する。アーム部18B及びアーム部18Cのそれぞれは、前後方向に延伸する。アーム部18Bは、グリップ部18Aの左端部と第2ベース部17とを連結する。アーム部18Cは、グリップ部18Aの右端部と第2ベース部17とを連結する。
【0057】
ハンドル部18は、第2ベース部17と一体である。第2ベース部17とハンドル部18の間に空間が形成される。使用者は、第2ベース部17とハンドル部18の間の空間に手を差し込んで、ハンドル部18を握ることができる。
【0058】
実施形態において、ハンドル部18は、バッテリ収容部16の上方に配置される。
【0059】
第3部材10は、第1部材7と第2部材9とを連結する。第2部材9は、第3部材10を介して第1部材7に支持される。第3部材10は、中心軸AXと平行な上下方向に延伸するロッド状の部材である。第3部材10の下端部は、第1ベース部14の上面に結ばれる。第3部材10の上端部は、第2ベース部17の下面に結ばれる。
【0060】
第3部材10は、周方向に複数配置される。複数の第3部材10は、パイプ2及びポール3の周囲において間隔をあけて配置される。隣り合う第3部材10の間に空間が形成される。使用者は、隣り合う第3部材10の間の空間に手を差し込んで、第3部材10を握ることができる。第3部材10は、ハンドル部として機能する。
【0061】
使用者は、ハンドル部15、ハンドル部18、ハンドル部19、及び第3部材10の少なくとも一つを握った状態で、ライト1を持ち上げたり運搬したりすることができる。
【0062】
第1部材7に、発光器4の調整のために操作される操作装置22が設けられる。操作装置22は、発光器4を点灯又は消灯させるために操作されるオンオフスイッチ22Aと、発光器4から射出される照明光の光量を調整するために操作される光量調整スイッチ22Bとを含む。
【0063】
図7は、実施形態に係るバッテリ収容部16を示す断面図である。バッテリ収容部16は、バッテリ23を収容する。バッテリ23は、電動工具用のバッテリである。バッテリ装着部8がバッテリ収容部16の内側に設けられる。バッテリ23は、バッテリ装着部8に装着される。バッテリ装着部8は、バッテリ23のバッテリ端子に接続される接続端子8Tを有する。バッテリ端子と接続端子8Tとが接続されることにより、バッテリ23からライト1に電力が供給される。
【0064】
バッテリ収容部16は、バッテリ23が通過可能な開口24を有する。開口24は、バッテリ収容部16の上端部に設けられる。バッテリ装着部8に装着されるバッテリ23又はバッテリ装着部8から外れたバッテリ23は、開口24を通過する。
【0065】
ライト1は、第1部材7に回動可能に連結され開口24を閉じるカバー25を備える。カバー25は、ヒンジ33を介して第1ベース部14に回動可能に連結される。カバー25により、バッテリ収容部16の内側に異物が侵入することが抑制される。異物は、液体を含む。
【0066】
バッテリ収容部16とカバー25とは、ラッチ機構のような固定機構26により固定される。固定機構26により、開口24がカバー25により閉じられた状態で、カバー25の回動が抑制される。
【0067】
バッテリ装着部8は、バッテリ23を上下方向にガイドするガイド部を有する。バッテリ23は、バッテリ装着部8のガイド部に上下方向にガイドされることにより、バッテリ装着部8に着脱される。
【0068】
バッテリ23をバッテリ装着部8に装着するとき、使用者は、開口24を開いた状態で、バッテリ収容部16の上方から、開口24を介して、バッテリ23をバッテリ収容部16の内側に挿入する。使用者は、バッテリ23とバッテリ装着部8とを接触させながら、バッテリ23を下方に移動することにより、バッテリ装着部8に装着することができる。バッテリ23は、バッテリ装着部8に固定される。バッテリ23がバッテリ装着部8に固定され、バッテリ23のバッテリ端子とバッテリ装着部8の接続端子8Tとが接続されることにより、バッテリ23からライト1に電力が供給される。バッテリ23がバッテリ装着部8に装着された後、カバー25により開口24が閉じられる。
【0069】
バッテリ23をバッテリ装着部8から外すとき、使用者は、開口24を開いた状態で、バッテリ23に設けられている解除ボタン23Bを操作する。解除ボタン23Bが操作されることにより、バッテリ23とバッテリ装着部8との固定が解除される。バッテリ23とバッテリ装着部8との固定が解除された後、使用者は、バッテリ23を上方に移動することにより、バッテリ23をバッテリ装着部8から外すことができる。バッテリ装着部8から外されたバッテリ23は、開口24を介して、バッテリ収容部16の外側に出る。バッテリ23がバッテリ収容部16の外側に出た後、カバー25により開口24が閉じられる。
【0070】
図8は、実施形態に係るロック機構50を示す断面図である。
図8に示すように、パイプ2に開口2Mが設けられる。開口2Mは、上下方向に間隔をあけて複数配置される。
【0071】
ロック機構50は、パイプ2とカラー5とを固定する。ロック機構50は、カラー5の少なくとも一部に配置される。ロック機構50は、ピン51と、ピン51に弾性力を与える弾性部材52とを有する。ピン51は、開口2Mの内側に挿入可能である。弾性部材52は、ピン51を開口2Mの内側に挿入させる弾性力を発生する。ピン51が開口2Mの内側に配置されている状態においては、パイプ2とカラー5との相対移動が規制される。ピン51が開口2Mの外側に配置されている状態においては、パイプ2とカラー5とは相対移動可能である。開口2Mは、上下方向に間隔をあけて複数設けられる。ピン51が挿入される開口2Mに基づいて、パイプ2とカラー5との相対位置が調整される。ピン51が挿入される開口2Mに基づいて、脚6の開き具合が調整される。
【0072】
操作部材53は、ロック機構50の作動のために操作される。操作部材53は、スイッチ部材を含む。操作部材53は、ロック機構50によるパイプ2とカラー5との固定を解除するために操作される。ロック機構50が作動することにより、ロック機構50によるパイプ2とカラー5とのロックが解除される。操作部材53は、押圧部531と、第1ロッド部532と、第2ロッド部534と、レバー部533とを有する。押圧部531の一部は、ハンドル部19の内面から後方に突出する。使用者は、押圧部531を押圧することができる。押圧部531の一部、第1ロッド部532、第2ロッド部534、及びレバー部533は、ハンドル部19の内部空間に配置される。第1ロッド部532と第2ロッド部534とは、上下方向に配置される。第1ロッド部532及び第2ロッド部534のそれぞれは、押圧部531から前方に突出する。第1ロッド部532は、ハンドル部19に設けられているガイド孔191に前後方向にガイドされる。第2ロッド部534は、ハンドル部19に設けられているガイド孔192に前後方向にガイドされる。操作部材53は、前後方向に移動可能である。ピン51は、ピボット53Pを介してレバー部533に連結される。
【0073】
弾性部材52は、ピン51の周囲に配置される。弾性部材52は、ピン51の後部に設けられているフランジ部51Fとレバー部533との間に配置される。使用者による操作部材53の操作は、押圧部531の押圧を含む。操作部材53が操作されることにより、操作部材53が前方に移動し、ピン51が開口2Mの外側に移動する。押圧部531が押圧され、ピン51が開口2Mの外側に配置されることにより、パイプ2とカラー5との固定(ロック)が解除される。操作部材53の操作が解除されることより、ピン51は、弾性部材52の弾性力により、開口2Mの内側に挿入される。押圧部531の押圧が解除され、ピン51が開口2Mの内側に配置されることにより、パイプ2とカラー5とは固定(ロック)される。
【0074】
操作部材53は、パイプ2に対向するハンドル部19の内面に配置される。実施形態において、操作部材53は、ハンドル部19の内面において、グリップ部19Aとアーム部19Bとの境界に配置される。操作部材53がハンドル部19の内面に配置されているので、使用者は、ハンドル部19を手で握った状態で、指で操作部材53を操作することができる。
【0075】
[クランプアセンブリ]
図9は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す右前方からの斜視図である。
図10は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す右後方からの斜視図である。
図11は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す平面図である。
図12は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す右前方からの斜視断面図である。
図13は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す右後方からの斜視断面図である。
【0076】
クランプアセンブリ60は、第1クランプアセンブリ61と、第2クランプアセンブリ62とを含む。第1クランプアセンブリ61は、パイプ2と第1ポール31とを固定する。第2クランプアセンブリ62は、第1ポール31と第2ポール32とを固定する。
【0077】
第1クランプアセンブリ61の構造と第2クランプアセンブリ62の構造とは、実質的に同一である。以下、第2クランプアセンブリ62について主に説明し、第1クランプアセンブリ61についての説明は簡略又は省略する。
【0078】
第2クランプアセンブリ62は、クランプ部材63と、ビス64と、ナット65と、ビス66と、結合部材67と、コイルスプリング68(弾性部材)と、カバー部69と、レバー70とを有する。
【0079】
クランプ部材63は、金属製である。クランプ部材63を形成する金属として、亜鉛合金が例示される。なお、クランプ部材63は、合成樹脂製でもよい。クランプ部材63は、第1ポール31の周囲の一部に配置されるクランプ部71と、第2ポール32の周囲の一部に配置されるクランプ部72とを含む。クランプ部材63の一部にスリット73が形成される。スリット73により、クランプ部71とクランプ部72とが区画される。クランプ部72は、クランプ部71よりも上方に配置される。スリット73は、中心軸AXの一部を囲むように形成される。スリット73は、周方向に延伸する。スリット73の少なくとも一部は、クランプ部材63の右部に形成される。スリット73は、クランプ部材63の左部には形成されない。クランプ部材63の右部において、クランプ部71とクランプ部72とは分離される。クランプ部材63の左部において、クランプ部71とクランプ部72とは繋がる。
【0080】
クランプ部71は、第1ポール31に固定される。クランプ部71は、円弧部74と、板部75と、板部76とを有する。円弧部74は、第1ポール31の周囲の一部に配置される。板部75は、円弧部74の一端部に設けられる。板部76は、円弧部74の他端部に設けられる。板部75と板部76とは、間隙を介して対向する。
【0081】
ビス64は、ねじ部材の一種である。ビス64は、クランプ部71の一端部と他端部とを連結する。ビス64は、頭部77と、シャフト部78とを有する。頭部77は、シャフト部78の端部に設けられる。頭部77の外径は、シャフト部78の外径よりも大きい。頭部77とシャフト部78との間に段差が設けられる。シャフト部78の外面にねじ山が形成される。
【0082】
クランプ部71の一端部に開口79が設けられる。クランプ部71の他端部に開口80が設けられる。実施形態において、板部75に開口79が設けられる。板部76に開口80が設けられる。ビス64のシャフト部78は、開口79及び開口80に配置される。ビス64は、頭部77が板部75よりも前方に配置され、シャフト部78の先端部が板部76よりも後方に配置されるように、開口79及び開口80に挿入される。
【0083】
ナット65は、シャフト部78の先端部に結合される。ナット65は、シャフト部78の先端部が挿入されるねじ孔を有する。ナット65のねじ孔の内面にねじ溝が形成される。シャフト部78のねじ山とナット65のねじ溝とが結合される。
【0084】
板部75と板部76とが接近するようにビス64とナット65とが相対回転されることにより、第1ポール31がクランプ部71に締め付けられる。これにより、クランプ部71が第1ポール31に固定される。クランプ部71と第1ポール31とが固定されることにより、クランプ部材63と第1ポール31との相対移動が抑制される。
【0085】
クランプ部72は、第1ポール31と第2ポール32とを固定する。クランプ部72は、第1ポール31と第2ポール32との相対的な移動を固定する。クランプ部72は、第2ポール32の周囲の一部に配置される。クランプ部72は、スリーブ81を介して第2ポール32の周囲の一部に配置される。スリーブ81は、第2ポール32の周囲に配置される円環状の部材である。スリーブ81は、合成樹脂製である。スリーブ81は、弾性変形することができる。第2ポール32の表面に対するスリーブ81の摩擦係数は、クランプ部材63の摩擦係数よりも小さい。クランプ部材63の剛性は、スリーブ81の剛性よりも高い。
【0086】
クランプ部72は、円弧部82と、板部83(第1板部)と、板部84(第2板部)とを有する。円弧部82は、第2ポール32の周囲の一部に配置される。板部83は、円弧部82の一端部に設けられる。板部84は、円弧部82の他端部に設けられる。板部83と板部84とは、間隙を介して対向する。
【0087】
ビス66は、ねじ部材の一種である。ビス66は、クランプ部72の一端部と他端部とを連結する。ビス66は、頭部85と、シャフト部86とを有する。頭部85は、シャフト部86の端部に設けられる。頭部85の外径は、シャフト部86の外径よりも大きい。頭部85とシャフト部86との間に段差が設けられる。シャフト部86の外面にねじ山が形成される。
【0088】
クランプ部72の一端部に開口87(第1開口)が設けられる。クランプ部72の他端部に開口88(第2開口)が設けられる。実施形態において、板部83に開口87が設けられる。板部84に開口88が設けられる。ビス66のシャフト部86は、開口87及び開口88に配置される。ビス66は、頭部85が板部83よりも前方に配置され、シャフト部86の先端部が板部84よりも後方に配置されるように、開口87及び開口88に挿入される。
【0089】
結合部材67は、シャフト部86の先端部に結合される。結合部材67は、シャフト部86の先端部が挿入されるねじ孔を有する。結合部材67のねじ孔の内面にねじ溝が形成される。シャフト部86のねじ山と結合部材67のねじ溝とが結合される。
【0090】
結合部材67は、金属製である。結合部材67を形成する金属として、鉄鋼が例示される。結合部材67を形成する材料とビス66を形成する材料とは、同じでもよい。なお、結合部材67は、合成樹脂製でもよい。
【0091】
コイルスプリング68は、ビス66のシャフト部86の周囲に配置される。コイルスプリング68は、前端部(第1端部)と後端部(第2端部)とを有する。コイルスプリング68は、前端部と後端部とが接近又は離隔するように弾性変形することができる。コイルスプリング68の前端部は、クランプ部72の少なくとも一部に接触する。実施形態において、コイルスプリング68の前端部は、板部84の後面に接触する。コイルスプリング68の後端部は、結合部材67の少なくとも一部に接触する。
【0092】
カバー部69は、コイルスプリング68の周囲に配置される。カバー部69は、円筒状である。
【0093】
カバー部69は、クランプ部72及び結合部材67のそれぞれに接続される。カバー部69の前端部は、板部84に接続される。実施形態において、カバー部69と板部84とは一体である。すなわち、カバー部69とクランプ部72とは単一部材である。クランプ部72は、カバー部69を含む。コイルスプリング68は、頭部85とクランプ部72との間に設けられる。カバー部69の少なくとも一部は、結合部材67の周囲に配置される。実施形態において、カバー部69の後端部が結合部材67の周囲に配置される。結合部材67は、カバー部69に固定される。カバー部69の後端部が結合部材67に固定される。結合部材67は、カバー部69に対する回転を抑制する外形を有する。すなわち、結合部材67は、カバー部69に対する回り止め部を有する。結合部材67の外形により規定される回り止め部として、結合部材67の外面に設けられた角部が例示される。
図10に示すように、結合部材67の外形は、円部と、円部の一部から外側に突出する凸部とを有する。円部と凸部との境界に角部が設けられる。凸部に角部が設けられる。カバー部69は、結合部材67の凸部が配置される凹部を有する。結合部材67の凸部がカバー部69の凹部に配置されることにより、結合部材67とカバー部69との相対的な回転が抑制される。なお、結合部材67の外形は、四角形や六角形のような多角形でもよい。結合部材67が回り止め部を有することにより、結合部材67は、クランプ部72に対して回転しないように固定される。
【0094】
コイルスプリング68は、圧縮された状態で、板部84と結合部材67との間に配置される。コイルスプリング68は、板部83と板部84とを接近させる弾性力を発生する。すなわち、コイルスプリング68は、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられるように弾性力を発生する。
【0095】
レバー70は、ヒンジ91を介してクランプ部72に連結される。レバー70は、ヒンジ91を介してクランプ部72に回動可能に支持される。レバー70は、クランプ部72により第1ポール31と第2ポール32とが固定されるように、使用者に操作される。レバー70は、クランプ部72の板部83に接触するカム部92を有する。
図11の矢印Yaで示す締結方向にレバー70が操作されることにより、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられ、第1ポール31と第2ポール32とが固定される。
図11の矢印Ybで示す弛緩方向にレバー70が操作されることにより、第1ポール31と第2ポール32との固定が解除される。
【0096】
板部83と板部84とが接近するように結合部材67に対してビス66が回転されることにより、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられる。実施形態においては、レバー70による第1ポール31と第2ポール32との固定が解除された状態において、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)により第2ポール32が落下せず、且つ、使用者が第2ポール32に力を加えれば第1ポール31に対して第2ポール32が移動できるように、ビス66による第2ポール32に対するクランプ部72の締め付け力が調整される。
【0097】
ビス66によりクランプ部72の締め付け力が調整されていても、例えばライト1に振動が作用すると、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)により第2ポール32が落下してしまう可能性がある。また、何らかの理由でビス66によるクランプ部72の締め付け力が緩む可能性がある。ビス66によるクランプ部72の締め付け力が緩むと、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)に起因して第2ポール32が落下してしまう可能性がある。
【0098】
実施形態においては、シャフト部86の周囲にコイルスプリング68が配置される。コイルスプリング68は、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられるように、弾性力を発生する。そのため、例えばライト1に振動が作用したり、ビス66によるクランプ部72の締め付け力が緩んだりしても、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)による第2ポール32の落下が抑制される。
【0099】
また、ライト1に振動や摩擦などが作用して、ビス66によるクランプ部72の締め付け力が緩むことが抑制される。使用者は、通常はレバー70を操作するだけで、第1ポール31と第2ポール32とを固定することができる。必要に応じて、例えば、ビス66によるクランプ部72の締め付け力の低下を感じた際などにビス66を締め付ければよい。
【0100】
使用者は、レバー70を操作することにより、第2クランプアセンブリ62を作動させて、第1ポール31と第2ポール32とを固定することができる。使用者は、レバー70を操作することにより、第2クランプアセンブリ62を作動させて、第1ポール31と第2ポール32との固定を解除することができる。使用者は、レバー70による第1ポール31と第2ポール32との固定が解除された状態で、第2ポール32に力を加えることにより、第1ポール31に対して第2ポール32を移動することができる。使用者は、第1ポール31に対する第2ポール32の位置を調整した後、レバー70を操作して、レバー70により第1ポール31と第2ポール32とを固定することができる。これにより、第2ポール32は、第1ポール31に対して任意の位置に配置された状態で第1ポール31に固定される。
【0101】
同様に、使用者は、第1クランプアセンブリ61のレバー70を操作することにより、パイプ2と第1ポール31との固定及び固定の解除を実施することができる。
【0102】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、第2クランプアセンブリ62において、ビス66のシャフト部86の周囲にコイルスプリング68が配置される。コイルスプリング68は、圧縮された状態で、クランプ部72及び結合部材67のそれぞれに接触するように配置される。これにより、コイルスプリング68は、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられるように、弾性力を発生する。したがって、ライト1に振動が作用したり、ビス66によるクランプ部72の締め付け力が緩んだりしても、コイルスプリング68によりクランプ部72の締め付け力の低下が抑制される。そのため、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)に起因する第2ポール32の落下が抑制される。
【0103】
クランプ部72は、第2ポール32の周囲の一部に配置される円弧部82と、円弧部82の一端部に設けられる板部83と、円弧部82の他端部に設けられ板部83と間隙を介して対向する板部84とを有する。ビス66は、板部83と板部84とを連結するように配置される。コイルスプリング68の前端部が板部84に接触し、コイルスプリング68の後端部が結合部材67に接触するので、コイルスプリング68は、クランプ部72の締め付け力の低下を効果的に抑制することができる。
【0104】
コイルスプリング68の周囲にカバー部69が配置される。カバー部69によりコイルスプリング68が保護される。また、使用者がコイルスプリング68に触ることが抑制される。
【0105】
カバー部69は、クランプ部72及び結合部材67のそれぞれに接続される。これにより、クランプ部72と結合部材67とカバー部69との相対移動が抑制される。
【0106】
レバー70は、ヒンジ91を介してクランプ部72に連結される。レバー70が回動されることにより、第2ポール32がクランプ部72に締め付けられ、第1ポール31と第2ポール32とが固定される。レバー70による第1ポール31と第2ポール32との固定が解除されても、コイルスプリング68がクランプ部72の締め付け力を発生させるので、発光器4及び第2ポール32の重量(自重)に起因する第2ポール32の落下が抑制される。
【0107】
[その他の実施形態]
図14は、実施形態に係るクランプアセンブリ60を示す右後方からの斜視断面図である。
図14に示すように、結合部材67は、複数の部材により構成されてもよい。
図14に示す例において、結合部材67は、ナット89と、ナット89を固定する固定部90とを有する。結合部材67のねじ孔は、ナット89に設けられる。固定部90の少なくとも一部は、ナット89の周囲に配置される。実施形態において、固定部90は、ナット89の外面の一部とナット89の前面とを覆うように配置される。ナット89は、鉄鋼製である。固定部90は、合成樹脂製である。固定部90は、ナット89の回転を抑制する回り止め部として機能する。固定部90は、ナット89の形状に合わせて形成される。例えば、ナット89が六角ナットの場合、ナット89の周囲に配置される固定部90の内縁部の断面は、六角形である。固定部90は、カバー部69に固定される。固定部90は、カバー部69に対する回転を抑制する外形を有する。すなわち、固定部90は、カバー部69に対する回り止め部を有する。固定部90の外形により規定される回り止め部として、結合部材67の外面に設けられた角部が例示される。固定部90の外形は、円部と、円部の一部から外側に突出する凸部とを有する。円部と凸部との境界に角部が設けられる。凸部に角部が設けられる。カバー部69は、固定部90の凸部が配置される凹部を有する。固定部90の凸部がカバー部69の凹部に配置されることにより、固定部90とカバー部69との相対的な回転が抑制される。なお、固定部90の外形は、四角形や六角形のような多角形でもよい。ナット89は、固定部90を介してカバー部69に固定される。固定部90は、ナット89が回転しないように、ナット89とカバー部69との間に配置される。固定部90が回り止め部を有することにより、ナット89は、クランプ部72に対して回転しないように固定される。
【0108】
図14に示す例において、コイルスプリング68の後端部は、固定部90の前面に接触する。なお、ナット89の前面が固定部90により覆われていない場合、コイルスプリング68の後端部は、ナット89の前面に接触してもよい。
【0109】
図14に示すように、ナット89が固定部90を介してカバー部69に固定されるので、ビス66が回転されることにより、ビス66によるクランプ部72の締め付け力が簡単に調整される。また、コイルスプリング68の後端部は、固定部90に接触するので、コイルスプリング68と結合部材67との接触は安定する。
【0110】
上述の実施形態において、第1ポール31の少なくとも一部は、パイプ2の内側に配置されることとした。第1ポール31の少なくとも一部がパイプ2の外側に配置されてもよい。同様に、第2ポール32の少なくとも一部が第1ポール31の外側に配置されてもよい。
【0111】
上述の実施形態においては、ねじ部材がビス66であることとした。ビス66は、クランプ部72の一端部に設けられた開口87(第1開口)及びクランプ部72の他端部に設けられた開口88(第2開口)に配置されるシャフト部86と、シャフト部86の端部に段差を介して設けられる頭部85とを有することとした。ねじ部材は、ビス66に限定されず、結合部材67のねじ溝に結合されるねじ山を有する部材であればよい。また、頭部85とシャフト部86とは一体でなくてもよい。例えば、ねじ山を有するシャフト部材と、シャフト部材に結合されるナットとにより、結合部材67に結合されるねじ部材が形成されてもよい。この場合、シャフト部材がシャフト部86に相当し、ナットが段差を介してシャフト部材に設けられる頭部85に相当する。また、ねじ部材は、頭部85を有してなくてもよい。すなわち、ねじ部材は、ねじ山を有するシャフト部86により構成されてもよい。この場合、シャフト端部に締める占めこむための溝が彫られてシャフト部86のねじ山が結合部材67のねじ溝に結合され、コイルスプリング68(弾性部材)が結合部材67とクランプ部72の少なくとも一部との間に設けられていればよい。
【符号の説明】
【0112】
1…ライト、2…パイプ、2M…開口、3…ポール、4…発光器、4A…発光面、4B…裏面、5…カラー、6…脚、7…第1部材、8…バッテリ装着部、8T…接続端子、9…第2部材、10…第3部材、11…第4部材、12…支持部材、12A…連結部、12H…ヒンジ、12P…プレート部、12S…支持面、13…ヒンジ、14…第1ベース部、14M…開口、15…ハンドル部、16…バッテリ収容部、17…第2ベース部、17M…開口、18…ハンドル部、18A…グリップ部、18B…アーム部、18C…アーム部、19…ハンドル部、19A…グリップ部、19B…アーム部、19C…アーム部、20…カラー、21…ステー、22…操作装置、22A…オンオフスイッチ、22B…光量調整スイッチ、23…バッテリ、23B…解除ボタン、24…開口、25…カバー、26…固定機構、31…第1ポール、32…第2ポール、33…ヒンジ、50…ロック機構、51…ピン、51F…フランジ部、52…弾性部材、53…操作部材、53P…ピボット、60…クランプアセンブリ、61…第1クランプアセンブリ、62…第2クランプアセンブリ、63…クランプ部材、64…ビス、65…ナット、66…ビス、67…結合部材、68…コイルスプリング(弾性部材)、69…カバー部、70…レバー、71…クランプ部、72…クランプ部、73…スリット、74…円弧部、75…板部、76…板部、77…頭部、78…シャフト部、79…開口、80…開口、81…スリーブ、82…円弧部、83…板部(第1板部)、84…板部(第2板部)、85…頭部、86…シャフト部、87…開口(第1開口)、88…開口(第2開口)、89…ナット、90…固定部、91…ヒンジ、92…カム部、191…ガイド孔、192…ガイド孔、531…押圧部、532…第1ロッド部、533…レバー部、534…第2ロッド部、AX…中心軸。