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特許7538792制御方法、制御システム、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】制御方法、制御システム、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240815BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20240815BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/02 A
H02J13/00 301A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021514174
(86)(22)【出願日】2020-04-14
(86)【国際出願番号】 JP2020016444
(87)【国際公開番号】W WO2020213608
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2023-01-25
(31)【優先権主張番号】62/834,732
(32)【優先日】2019-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】海上 勇二
(72)【発明者】
【氏名】道山 淳児
(72)【発明者】
【氏名】添田 純一郎
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄揮
(72)【発明者】
【氏名】渕上 哲司
(72)【発明者】
【氏名】大森 基司
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/078136(WO,A1)
【文献】特開2013-190843(JP,A)
【文献】特開2001-076288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 7/02
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、
前記電動車両のバッテリ残量を取得し、
取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出し、
算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信し、
前記第一ユーザが将来に使用する前記電動車両として用いられる候補である候補車両が複数存在する場合には、複数の前記候補車両それぞれに前記通知情報を送信し、
前記通知情報が送信された前記候補車両の第二ユーザが前記電動車両の使用の終了を承諾することを示す承諾情報を1以上受信し、
受信した1以上の前記承諾情報のうち、もっとも早く受信した前記承諾情報を送信した前記第二ユーザのみに第一インセンティブを付与する付与処理を実行する
制御方法。
【請求項2】
前記通知情報は、さらに、
算出した前記充電開始日時までに前記第二ユーザが前記電動車両を充電ステーションに移動させて使用を終えた場合に、前記第二ユーザに付与される前記第一インセンティブに関する情報を含む
請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
さらに、
前記第二ユーザが前記電動車両の使用を終えたことを示す情報を取得した場合、前記通知情報に含まれる前記第一インセンティブを前記第二ユーザに付与する前記付与処理を実行する
請求項に記載の制御方法。
【請求項4】
前記付与処理は、さらに、第二インセンティブを前記第二ユーザに付与する処理を含み、
前記第二インセンティブの量は、前記電動車両の使用を終えた時刻が早いほど多い
請求項3に記載の制御方法。
【請求項5】
前記予約情報は、前記第一ユーザが使用することを希望する前記電動車両の使用開始場所の充電ステーションである開始ステーションを特定する情報を含み、
前記付与処理は、さらに、第二インセンティブを前記第二ユーザに付与する処理を含み、
前記第二インセンティブの量は、前記第二ユーザが前記電動車両の使用を終えた充電ステーションである終了ステーションが前記開始ステーションに近いほど多い
請求項3に記載の制御方法。
【請求項6】
前記第一インセンティブに関する情報を含むトランザクションデータを生成し、
生成した前記トランザクションデータを複数の分散台帳に格納する
請求項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記充電開始日時を算出する際には、前記電動車両のバッテリに固有の所定の充電特性を用いて、前記電動車両のバッテリ残量が、取得した前記バッテリ残量から前記所定値になるまでの時間を算出することを利用して、前記充電開始日時を算出する
請求項1~のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項8】
前記予約情報は、前記第一ユーザが前記電動車両を使用して移動する経路を示す経路情報を含み、
前記所定値は、前記電動車両のバッテリ残量の下限値に、前記経路情報に示される経路を前記電動車両が移動するのに要する電力量を加算した値として算出される
請求項1~のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項9】
サーバを備える制御システムであって
前記サーバは、
(a)第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、かつ、(b)前記電動車両のバッテリ残量を取得する取得部と、
取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出する算出部と、
算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信する通知部とを備え
前記通知部は、前記第一ユーザが将来に使用する前記電動車両として用いられる候補である候補車両が複数存在する場合には、複数の前記候補車両それぞれに前記通知情報を送信し、
前記制御システムは、さらに、
前記通知情報が送信された前記候補車両の第二ユーザが前記電動車両の使用の終了を承諾することを示す承諾情報を1以上受信し、受信した1以上の前記承諾情報のうち、もっとも早く受信した前記承諾情報を送信した前記第二ユーザのみに第一インセンティブを付与する付与処理を実行する処理部を備える、
制御システム。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御方法、制御システム、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車などの電動車両の充電管理システムにおいて、急速充電を利用して充電器の稼働効率を向上させる技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-39409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電動車両の稼働効率に改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、電動車両の稼働効率を向上させる制御方法などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る制御方法は、第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、前記電動車両のバッテリ残量を取得し、取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出し、算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信する。
【0007】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の制御方法は、電動車両の稼働効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態1における制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態1におけるサーバの構成を模式的に示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1における予約情報の一例を示す説明図である。
図4図4は、実施の形態1におけるバッテリの充電特性の一例を示す説明図である。
図5図5は、実施の形態1における通知情報の一例を示す説明図である。
図6図6は、実施の形態1におけるサーバが実行する制御方法を示すフロー図である。
図7図7は、実施の形態1における制御システム全体の処理を示すシーケンス図である。
図8図8は、実施の形態2における制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態2におけるサーバの構成を模式的に示すブロック図である。
図10図10は、実施の形態2におけるサーバが実行する制御方法を示す第一のフロー図である。
図11図11は、実施の形態2におけるサーバが実行する制御方法を示す第二のフロー図である。
図12図12は、実施の形態2における制御システム全体の処理を示すシーケンス図である。
図13図13は、ブロックチェーンのデータ構造を示す説明図である。
図14図14は、トランザクションデータのデータ構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、電動車両に関する技術に関し、以下の問題が生じることを見出した。
【0011】
電動車両が広く使用されている。電動車両の1つとして電動自転車がある。以降において、電動自転車を例として電動車両の使用の態様について説明する。
【0012】
電動自転車のサービス形態の1つに、運営会社によって管理され、使用者による使用の都度に、使用者に貸し出されるサービス形態がある。この形態では、電動自転車は、貸し出されていないときには充電ステーションで充電されている。使用者は、電動自転車を使用したいときには充電ステーションまで徒歩などで移動し、充電ステーションで電動自転車の貸し出しを受けて電動自転車を使用する。使用者が電動自転車の使用を終えるときには、電動自転車で充電ステーションに移動し、そこで電動自転車を返却する。使用者による使用が終わった電動自転車は、再び充電ステーションで充電される。
【0013】
電動自転車を将来に使用したい使用者から使用の予約を受ける場合には、使用者が使用を開始する時点で、充電ステーションに電動自転車が存在しており、かつ、十分なバッテリ残量を有していることが必要である。
【0014】
仮に、バッテリ残量が十分でない場合、使用者が使用しているときに電動自転車のバッテリ残量が空(から)になり走行不能となるおそれがある。走行不能になることを回避するために、電動自転車を充電ステーションにおいて十分に長い時間をかけて充電するとすれば、使用者が電動自転車を使えない時間が必要以上に生じてしまい、電動自転車の稼働効率が低下するおそれがある。電動自転車の稼働効率の低下は、資源の使用効率の低下、電力の消費効率の低下につながる。
【0015】
このように、電動自転車のような電動車両の稼働効率に改善の余地がある。
【0016】
そこで、本発明は、電動車両の稼働効率を向上させる制御方法などを提供する。
【0017】
本発明の一態様に係る制御方法は、第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、前記電動車両のバッテリ残量を取得し、取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出し、算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信する。
【0018】
上記態様によれば、将来に第一ユーザによって使用される電動車両が、第一ユーザによって使用されるときに十分なバッテリ残量を有しているようにするための充電の充電開始日時が、電動車両を介して第二ユーザに知らされる。第二ユーザは、自身が使用している電動車両が将来に第一ユーザによって使用されるときに十分なバッテリ残量を有しているようにするための充電の充電開始日時を知ることができる。充電開始日時を知った第二ユーザが、電動車両の使用をその充電開始日時までに終了すれば、電動車両は、その使用の終了後に充電がなされたうえで第一ユーザによって使用されることができる。仮にこのような管理がなされないとすれば、第一ユーザが電動車両を使用したいときにバッテリ残量が十分でなくなり、第一ユーザが使用しているときにバッテリ残量が空(から)になり走行不能となるおそれがある。上記のように充電開始日時が第二ユーザに知らされることによって、十分なバッテリ残量を有している電動車両を複数のユーザ間で効率よく稼働させて使い回すことができる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0019】
また、前記通知情報は、さらに、算出した前記充電開始日時までに前記第二ユーザが前記電動車両を充電ステーションに移動させて使用を終えた場合に、前記第二ユーザに付与される第一インセンティブに関する情報を含んでもよい。
【0020】
上記態様によれば、通知された充電開始日時までに使用を終えることによってインセンティブを得られることが第二ユーザに知らされる。第二ユーザは、通知された充電開始日時までに使用を終えることによってインセンティブを得ることができるので、通知された充電開始日時までに使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0021】
また、さらに、前記第二ユーザが前記電動車両の使用を終えたことを示す情報を取得した場合、前記通知情報に含まれる前記第一インセンティブを前記第二ユーザに付与する付与処理を実行してもよい。
【0022】
上記態様によれば、通知された充電開始日時までに使用を終えた第二ユーザにインセンティブが付与される。このように、通知情報の送信などの処理とともに、インセンティブの付与処理が一連の処理として実行され得るので、情報処理の効率が向上し、消費電力を低減できる効果がある。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、情報処理の効率を向上させながら、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0023】
また、前記付与処理は、さらに、第二インセンティブを前記第二ユーザに付与する処理を含み、前記第二インセンティブの量は、前記電動車両の使用を終えた時刻が早いほど多くてもよい。
【0024】
上記態様によれば、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、より早い時刻に使用を終える方が得られるインセンティブが多いので、より早く電動車両の使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0025】
また、前記予約情報は、前記第一ユーザが使用することを希望する前記電動車両の使用開始場所の充電ステーションである開始ステーションを特定する情報を含み、前記付与処理は、さらに、第二インセンティブを前記第二ユーザに付与する処理を含み、前記第二インセンティブの量は、前記第二ユーザが前記電動車両の使用を終えた充電ステーションである終了ステーションが前記開始ステーションに近いほど多くてもよい。
【0026】
上記態様によれば、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、次に使用する第一ユーザが使用を開始する充電ステーションに近い充電ステーションで使用を終える方が得られるインセンティブが多いので、第一ユーザが使用を開始する充電ステーションに近い充電ステーションで使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0027】
また、前記第一ユーザが将来に使用する前記電動車両として用いられる候補である候補車両が複数存在する場合には、複数の前記候補車両それぞれに前記通知情報を送信し、前記通知情報が送信された前記候補車両の第二ユーザが前記電動車両の使用の終了を承諾することを示す承諾情報を1以上受信し、受信した1以上の前記承諾情報のうち、もっとも早く受信した前記承諾情報を送信した前記第二ユーザのみに前記第一インセンティブを付与する前記付与処理を実行してもよい。
【0028】
上記態様によれば、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、より早く承諾情報を送信する方が得られるインセンティブが多いので、より早く承諾情報を送信しようとする意志が強くなる。その結果、承諾情報がより多く送信され、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0029】
また、前記第一インセンティブに関する情報を含むトランザクションデータを生成し、 生成した前記トランザクションデータを複数の分散台帳に格納してもよい。
【0030】
上記態様によれば、分散台帳に格納されたトランザクションデータの改ざんが実質的に不可能であることから、インセンティブに関する情報が適切に管理される。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、適切な情報管理をしながら、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0031】
また、前記充電開始日時を算出する際には、前記電動車両のバッテリに固有の所定の充電特性を用いて、前記電動車両のバッテリ残量が、取得した前記バッテリ残量から前記所定値になるまでの時間を算出することを利用して、前記充電開始日時を算出してもよい。
【0032】
上記態様によれば、充電開始日時を、バッテリの充電特性を用いて、より容易に、かつ、より正確に算出することができる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、より容易かつ正確な計算に基づく充電開始日時を用いて、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0033】
また、前記予約情報は、前記第一ユーザが前記電動車両を使用して移動する経路を示す経路情報を含み、前記所定値は、前記電動車両のバッテリ残量の下限値に、前記経路情報に示される経路を前記電動車両が移動するのに要する電力量を加算した値として算出されてもよい。
【0034】
上記態様によれば、第一ユーザが電動車両を使用するのに必要なバッテリ残量になるまで電動車両の充電を行えば十分であるので、その必要なバッテリ残量より多く充電する場合と比較して、充電に要する時間を短縮することができる。よって、第二ユーザが使用を終えてから第一ユーザが使用を開始するまでの時間を短縮することによって、電動車両の稼働効率をより一層向上することができる。このように、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0035】
また、本発明の一態様に係る制御システムは、サーバと充電ステーションとを備える制御システムであって、前記充電ステーションは、電動車両の充電を行う充電設備を有し、前記サーバは、(a)第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、かつ、(b)前記電動車両のバッテリ残量を取得する取得部と、取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出する算出部と、算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信する通知部とを備える。
【0036】
上記態様によれば、上記制御方法と同様の効果を奏する。
【0037】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0038】
上記態様により、上記制御方法と同様の効果を奏する。
【0039】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0040】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0041】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0042】
(実施の形態1)
本実施の形態において、電動車両の稼働効率を向上させる制御方法などについて説明する。
【0043】
図1は、本実施の形態における制御システム1の構成を模式的に示すブロック図である。
【0044】
図1に示されるように制御システム1は、サーバ10と、ステーション40とを備える。制御システム1は、ユーザU1およびU2などによる自転車30の使用を制御するシステムである。
【0045】
ユーザU1は、端末20を保有している。端末20は、携帯電話またはスマートフォンなどの、通信インタフェースを有する通信端末であり、ネットワークNを介してサーバ10と通信可能に接続されている。ユーザU1は、端末20を利用して自転車30の予約などの手続きを行う。ユーザU1は、現時点で自転車30を使用しておらず、将来に自転車30を使用することを希望するユーザの一例である。
【0046】
ユーザU2は、自転車30を使用しているユーザの一例である。
【0047】
自転車30は、制御システム1によって使用が制御される自転車であり、電動車両の一例である電動自転車である。自転車30は、充電可能なバッテリ(二次電池)を有する。自転車30は、ユーザU1およびU2を含む複数のユーザのいずれかによって乗車され、バッテリから供給される電力によって車輪を駆動することで移動する。自転車30のバッテリは、ステーション40で充電可能である。なお、自転車30のバッテリの充電を、単に、自転車30の充電と表現することもある。
【0048】
自転車30は、通信インタフェースを有しており、ネットワークNを介してサーバ10と通信可能に接続されている。また、自転車30は、プロセッサおよびメモリを備えており、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで情報処理をする。自転車30は、GPS(Global Positioning System)などによって位置情報を取得してもよい。
【0049】
自転車30は、自転車30に乗車しているユーザに情報を提示するための提示部を有する。提示部は、例えば、画像の表示によって情報を提示する表示画面、または、音声の出力によって情報を提示するスピーカなどである。
【0050】
なお、自転車30が有する通信インタフェースは、携帯電話のキャリアネットワークに接続できる遠距離無線通信インタフェースであってもよいし、Wi-Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信インタフェースであってもよい。近距離無線通信インタフェースの場合には、例えば、自転車30を使用しているユーザU2が保有している遠距離無線通信インタフェースを有する通信端末を介してネットワークNに接続する形態をとることもできる。なお、自転車30の代わりに、電動車両である、電動自動車、電動スクータまたは電動キックボードを用いることもできる。
【0051】
ステーション40は、自転車30の充電を行う充電ステーションである。ステーション40は、自転車30を充電するための充電設備を有しており、充電設備を自転車30に接続し、自転車30のバッテリに電力を供給することで自転車30の充電を行う。ステーション40には、1以上の自転車30が配置されることがあり、また、1以上の自転車30の充電を行うことができる。ステーション40は、ネットワークNを介してサーバ10と通信可能に接続されている。ステーション40は、配置されている1以上の自転車30それぞれのバッテリ残量を管理していて、管理しているバッテリ残量をサーバ10に送信する。
【0052】
サーバ10は、自転車30のユーザU1等による使用を制御する制御装置である。具体的には、サーバ10は、時間ごとに自転車30の使用者を管理している。サーバ10は、ユーザU1から自転車30の使用の予約を受けると、その予約に応じてユーザU1に自転車30を使用させるように制御する。
【0053】
具体的には、サーバ10は、ユーザU1が自転車30を使用したいときにステーション40に自転車30がある場合には、ステーション40にある自転車30をユーザU1に使用させるように制御する。
【0054】
ユーザU1が自転車30を使用したいときにステーション40に自転車30がない場合には、ユーザU1が予約した時点で使用状態にある自転車30の使用者であるユーザU2に通知をし、使用を終了させる処理を実行することもある。サーバ10の処理については、後で詳しく説明する。
【0055】
以降において、ユーザU1が将来に自転車30を使用することを希望しており、かつ、その予約の時点ではステーション40に自転車30がなく、ユーザU2が自転車30を使用している状況を想定して説明する。
【0056】
図2は、本実施の形態におけるサーバ10の構成を模式的に示すブロック図である。
【0057】
図2に示されるように、サーバ10は、取得部11と、算出部12と、通知部13と、処理部14とを備える。サーバ10が備える各機能部は、サーバ10が備えるCPU(Central Processing Unit)(不図示)がメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現され得る。
【0058】
取得部11は、自転車30の予約に関する各種情報を取得する機能部である。具体的には、取得部11は、予約情報と、バッテリ残量とを取得する。
【0059】
取得部11が取得する予約情報は、ユーザU1が将来に使用することを希望する自転車30であって、ユーザU2によって使用されている自転車30の、ユーザU1の使用開始日時を少なくとも含む。予約情報は、端末20によって送信されたものである。
【0060】
また、取得部11が取得するバッテリ残量は、使用中の自転車30の現時点のバッテリ残量である。このバッテリ残量は、使用状態にある自転車30により送信されたものである。自転車30が1以上ある場合には、1以上の自転車30それぞれからバッテリ残量を取得する。なお、上記バッテリ残量は、自転車30が備えるバッテリのバッテリ残量を計測することで得られる情報である。上記「現時点のバッテリ残量」として、現時点から過去所定時間(例えば10分)以内の計測によって取得したバッテリ残量を利用できる。
【0061】
算出部12は、充電開始日時を算出する機能部である。充電開始日時とは、取得部11が取得した予約情報に含まれる使用開始日時の時点で自転車30のバッテリ残量が所定値以上になるように、ステーション40での充電を開始すべき日時である。算出部12は、充電開始日時を算出する際に、取得部11が取得したバッテリ残量を用いる。算出部12は、自転車30が複数ある場合には、複数の自転車30それぞれについて、充電開始日時を算出する。
【0062】
より具体的には、算出部12は、自転車30のバッテリに固有の所定の充電特性を用いて、自転車30のバッテリ残量が、取得部11が取得したバッテリ残量から所定値になるまでの時間を算出することを利用して、充電開始日時を算出する。
【0063】
通知部13は、算出部12が算出した充電開始日時を含む通知情報を自転車30に送信する機能部である。自転車30に送信された通知情報は、自転車30が備える提示部によってユーザU2に提示されることが想定される。なお、通知部13は、算出部12が算出した充電開始日時を含む通知情報をユーザU2が保持している端末(不図示)に送信してもよい。
【0064】
通知部13が送信する通知情報は、ユーザU2に付与されるインセンティブに関する情報を含んでもよい。例えば、インセンティブに関する情報は、算出部12が算出した充電開始日時までにユーザU2が自転車30をステーション40に移動させて使用を終えた、つまり、自転車30を返却した場合に、ユーザU2に付与されるインセンティブ(第一インセンティブともいう)に関する情報を含んでもよい。
【0065】
なお、通知部13が通知情報を送信する際には、充電開始日時が、現時点よりも過去であると判定した場合には通知情報を送信することを禁止してもよい。また、通知部13は、自転車30の位置情報を用いて充電開始日時に関する判定をすることもできる。詳細は後述する。
【0066】
処理部14は、ユーザU2にインセンティブを付与する付与処理を実行する機能部である。処理部14は、具体的には、付与処理として、通知部13が送信した通知情報に対してユーザU2が自転車30の使用を終えたことを示す情報を取得した場合、通知情報に示される第一インセンティブをユーザU2に付与する付与処理を実行する。
【0067】
また、付与処理は、さらに、第一インセンティブとは異なるインセンティブ(第二インセンティブともいう)をユーザU2に付与する処理を含んでもよい。第二インセンティブの量は、例えば、ユーザU2が自転車30の使用を終えた時刻が早いほど多い量に設定される。
【0068】
なお、取得部11が取得する予約情報は、ユーザU1が使用することを希望する自転車30の使用開始場所の充電ステーションである開始ステーションを特定する情報を含んでもよい。その場合、第二インセンティブの量は、ユーザU2が自転車30の使用を終えた充電ステーションである終了ステーションが開始ステーションに近いほど多く設定される。
【0069】
なお、通知部13が通知情報を送信する際、ユーザU1が将来に使用する自転車30として用いられる候補である候補車両が複数存在する場合には、複数の候補車両それぞれに通知情報を送信してもよい。その場合、処理部14は、通知情報が送信された候補車両のユーザU2が自転車30の使用の終了を承諾することを示す承諾情報を1以上受信する。そして、処理部14は、処理部14が受信した1以上の承諾情報のうち、もっとも早く受信した承諾情報を送信したユーザU2のみに第一インセンティブを付与する付与処理を実行する。
【0070】
なお、取得部11が取得する予約情報は、ユーザU1が自転車30を使用して移動する経路を示す経路情報を含んでもよい。その場合、算出部12が充電開始日時の算出に用いる所定値は、自転車30のバッテリ残量の下限値に、経路情報に示される経路を自転車30が移動するのに要する電力量を加算した値として算出される。経路情報は、例えば、目的地を示す情報、または、目的地及び経由地を示す情報を含む。経路情報が目的地を示す情報を含む場合、経路情報に示される経路とは、開始ステーションから目的地に移動し、その後、目的地から開始ステーションに移動する経路である。経路情報が目的地および経由地を示す情報を含む場合、経路情報に示される経路とは、開始ステーションと目的地との往路または復路に経由地を経由する経路である。なお、経由地が複数あってもよい。
【0071】
図3は、本実施の形態における予約情報の一例を示す説明図である。
【0072】
図3に示されるように、予約情報は、使用開始日時と、開始ステーションと、目的地とを含む。なお、開始ステーションと目的地とは、必須ではない。
【0073】
使用開始日時は、ユーザU1が自転車30を使用することを希望する日時である。ユーザU1は、使用開始日時に示される時点から、自転車30の使用を開始することを意図している。
【0074】
開始ステーションは、ユーザU1が自転車30の使用を開始したい充電ステーションを示す情報である。開始ステーションは、地図上で当該充電ステーションを特定できる情報であれば、その形式を問わず、例えば、設備の名称、位置を示す情報(例えば、緯度及び経度、階数など)を利用できる。
【0075】
目的地は、ユーザU1が自転車30を使用して移動する目的地を示す情報である。目的地は、地図上で当該目的地を特定できる情報であれば、その形式を問わず、例えば、設備の名称、位置を示す情報(例えば、緯度及び経度、階数など)を利用できる。目的地は、ユーザU1が自転車30を使用して移動する経路を示す経路情報の一例である。
【0076】
図3に示される予約情報は、ユーザU1が、将来の日時である使用開始日時「2020年1月2日13時」に自転車30の使用をするための予約情報の一例である。この予約情報には、ステーションAで自転車30を使用開始すること、および、ステーションAと施設Bとの間を往復することも示されている。
【0077】
図4は、本実施の形態におけるバッテリの充電特性の一例を示す説明図である。図4に示される充電特性は、自転車30のバッテリに固有の所定の充電特性の一例である。
【0078】
図4に示される充電特性は、バッテリを充電しているときに、バッテリの充電時間(横軸)に対するバッテリ残量(縦軸)の変化を示している。
【0079】
図4に示される充電特性を有するバッテリは、例えば、時刻T1にバッテリ残量B1であったとすると、充電されることによって時刻T2にバッテリ残量がB2になる。バッテリ残量がB1からB2になるまでに要した時間はTである。
【0080】
算出部12は、バッテリの充電特性を用いて充電開始日時を算出するときには、取得部11が取得した現時点のバッテリ残量を図4のB1とし、所定値を図4のB2とし、使用開始日時をT2として用いることで、充電開始日時T1を算出する。
【0081】
図5は、本実施の形態における通知情報の一例を示す説明図である。
【0082】
図5に示されるように、通知情報は、充電開始日時と、インセンティブと、返却ステーションとを含む。なお、インセンティブと目的地とは、必須ではない。
【0083】
充電開始日時は、ユーザU1の使用開始日時の時点で自転車30のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である。充電開始日時は、算出部12によって算出された情報である。
【0084】
インセンティブは、充電開始日時までにユーザU2が自転車30をステーション40に移動させて使用を終えた場合に、ユーザU2に付与されるインセンティブ(第一インセンティブ)に関する情報である。
【0085】
返却ステーションは、ユーザU2が自転車30を返却することが推奨されるステーション40を示す情報である。返却ステーションは、通知部13によって設定され、ユーザU1が自転車30の使用を開始するステーション40と同じ充電ステーションに設定されることが想定される。
【0086】
以上のように構成されたサーバ10および制御システム1全体の処理について説明する。
【0087】
図6は、本実施の形態におけるサーバ10が実行する制御方法を示すフロー図である。図7は、本実施の形態における制御システム1全体の処理を示すシーケンス図である。図6および図7を参照しながら、サーバ10および制御システム1全体の処理について説明する。なお、図7に示される処理のうち、図6に示すサーバ10の処理と同じ処理については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
【0088】
ステップS101において、取得部11は、ユーザU1の端末20から予約情報を取得したか否かを判定する。予約情報を取得した場合(ステップS101でYes)にはステップS102に進み、そうでない場合(ステップS101でNo)には、ステップS101を再び実行する。つまり、取得部11は、予約情報を取得するまでステップS101で待機状態をとる。
【0089】
ステップS102において、取得部11は、ステップS101で取得した予約情報に含まれる使用開始日時にステーション40に使用可能な自転車30があるか否かを判定する。取得部11は、例えば、使用開始日時にステーション40が保有している自転車30を示す保有情報を要求する要求情報を送信し、送信した要求情報に対してステーション40が送信する保有情報を取得する(図7参照)。そして、取得した保有情報に基づいて、使用開始日時にステーション40に使用可能な自転車30があるか否かを判定する。使用開始日時にステーション40に使用可能な自転車30がある場合(ステップS102でYes)には、ステップS121に進み、そうでない場合(ステップS102でNo)には、ステップS103に進む。
【0090】
ステップS103において、取得部11は、使用状態にある自転車30のバッテリ残量を取得する。例えば、取得部11は、使用中の自転車30それぞれに対してバッテリ残量を通知するように要求する要求情報を送信し、送信した要求情報に対して自転車30が送信する残量情報を取得する(図7参照)。
【0091】
ステップS104において、算出部12は、ステップS103で取得したバッテリ残量と、そのバッテリに固有の所定の充電特性とを用いて、充電開始日時を算出する。
【0092】
ステップS105において、通知部13は、ステップS104で算出した充電開始日時までに自転車30の使用の終了が可能であるか否かを判定する。例えば、ステップS104で算出した充電開始日時が、現時点よりも過去である場合には、充電開始日時までに自転車30の使用の終了が可能でない(つまり不可能である)と判定する。また、自転車30の位置情報を取得できる場合には、自転車30が仮に現時点からステーション40に移動すると仮定する場合に、ステーション40にその自転車30が移動して充電を開始することになる時点を用いて、ステップS104で算出した充電開始日時が、当該時点より過去である場合に、充電開始日時までに自転車30の使用の終了が可能でないと判定してもよい。その場合、現時点のバッテリ残量を使用する代わりに、ステーション40にその自転車30が移動するまでに消費する電力の分を現時点のバッテリ残量から減算して、充電開始日時の算出をしてもよい。充電開始日時までに自転車30の使用の終了が可能であると判定した場合(ステップS105でYes)には、ステップS106に進み、そうでない場合(ステップS105でNo)には、ステップS131に進む。
【0093】
ステップS106において、通知部13は、ステップS104で算出部12が算出した充電開始日時を含む通知情報を自転車30に送信する。
【0094】
ステップS107において、処理部14は、ステップS106で送信した通知情報に対して自転車30が返信する応答情報を受信する。
【0095】
ステップS108において、処理部14は、ステップS107で受信した応答情報に含まれる情報であって、ユーザU2が充電開始日時までに自転車30をステーション40に返却することを承諾するか否かを示す情報を取得する。処理部14は、取得した情報に基づいて、ユーザU2が充電開始日時までに自転車30の使用を終了することに承諾するか否かを判定し、使用を終了することに承諾すると判定した場合(ステップS108でYes)には、ステップS109に進み、そうでない場合(ステップS108でNo)には、ステップS131に進む。
【0096】
ステップS109において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約に対して、予約を確定することを示す予約確定情報を生成する。予約確定情報は、ユーザU1が、ステップS101で取得した予約情報に含まれる使用開始日時から自転車30の使用を開始することを予約したことを示す情報である。
【0097】
ステップS110において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約が確定したことをユーザU1に通知する。例えば、処理部14は、ステップS109で生成した予約確定情報を送信してもよい。
【0098】
ステップS121において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約に対して、予約を確定することを示す予約確定情報を生成する。予約確定情報については、ステップS109の説明と同様である。
【0099】
ステップS122において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約が確定したことをユーザU1に通知する。当該通知については、ステップS110の説明と同様である。
【0100】
ステップS131において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約を破棄する。予約の破棄とは、ステップS101で取得したユーザU1の予約を成立させることができないことを示す処理である。
【0101】
ステップS132において、処理部14は、ユーザU1の自転車30の予約を破棄したことをユーザU1に通知する。
【0102】
ステップS110およびS122において予約確定が通知されたあと、処理部14は、ユーザU2が自転車30の使用を終えたことを示す情報を取得した場合、インセンティブをユーザU2に付与する付与処理を実行する。
【0103】
以上の一連の処理により、制御システム1は、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0104】
(実施の形態2)
本実施の形態において、電動車両の稼働効率を向上させる制御システムについて、実施の形態1とは異なる形態を説明する。本実施の形態の制御システム2は、自転車を使用しているユーザからの応答情報、および、インセンティブの付与に関する情報を、分散台帳によって管理する。
【0105】
なお、本実施の形態において、実施の形態1における構成要素または処理と同じものについては、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0106】
図8は、本実施の形態における制御システム2の構成を模式的に示すブロック図である。
【0107】
図8に示されるように、制御システム2は、サーバ10A、10Bおよび10Cと、ステーション40とを備える。制御システム2は、実施の形態1のサーバ10の代わりに、サーバ10A、10Bおよび10Cを備える。
【0108】
サーバ10Aは、自転車30のユーザU1等による使用を制御する複数の制御装置のうちの1つである。サーバ10Aは、分散台帳を保有している複数のサーバ10A、10B及び10Cのうちの1つである。サーバ10Aが保有している分散台帳には、自転車を使用しているユーザからの応答情報、および、インセンティブの付与に関する情報が格納され、管理される。
【0109】
具体的には、サーバ10Aは、ユーザU2からの応答情報を、応答トランザクションデータとして受信する。また、ユーザU2へのインセンティブの付与をすることを示す付与トランザクションデータを受信する。サーバ10Aは、受信した上記トランザクションデータを分散台帳を用いて管理する。
【0110】
サーバ10B及び10Cは、それぞれ、サーバ10Aと同じ機能を有する装置であり、サーバ10Aとは独立に動作する。なお、サーバの台数は、3に限られず、複数であればよい。また、サーバ10A等同士は、通信可能に接続されており、ネットワークNを介して接続されていてもよい。
【0111】
ここでは例として、サーバ10A等のうち、サーバ10Aが端末20等から各種情報または各種トランザクションデータを受信したり、端末20等に通知を送信したりする場合を説明するが、他のサーバ(サーバ10Bまたは10C)が上記の処理を行ってもよい。
【0112】
図9は、本実施の形態におけるサーバ10Aの構成を模式的に示すブロック図である。なお、サーバ10Bおよび10Cも、同様の構成を備える。
【0113】
図9に示されるように、サーバ10Aは、取得部11と、算出部12と、通知部13と、処理部14Aと、台帳管理部16とを備える。
【0114】
取得部11と、算出部12と、通知部13とは、実施の形態1の同名の機能部と同じであるので説明を省略する。
【0115】
処理部14Aは、ユーザU2にインセンティブを付与する付与処理を実行する機能部である。なお、インセンティブは、一例として、分散台帳により、トークンの提供として管理される。トークンは、分散台帳により管理されている価値情報であり、金銭、商品券またはクーポン等に相当し、また、ユーザ間で交換可能である。
【0116】
処理部14Aは、具体的には、付与処理として、通知部13が送信した通知情報に対してユーザU2が自転車30の使用を終えたことを示す情報を取得した場合、通知情報に示される第一インセンティブをユーザU2に付与する付与処理を実行する。付与処理では、処理部14Aは、ユーザU2に第一インセンティブを付与することを示す付与トランザクションデータを発行して台帳管理部16に提供する。また、処理部14Aは、通知部13が送信した通知情報に対する応答としてユーザU2が送信する応答トランザクションデータを受信して台帳管理部16に提供する。なお、付与トランザクションデータは、第一インセンティブに関する情報を含むトランザクションデータの一例である。
【0117】
台帳管理部16は、分散台帳を管理している機能部である。台帳管理部16は、処理部14Aから提供されたトランザクションデータを分散台帳に格納する。分散台帳には、過去から現在までのトランザクションデータが格納される。分散台帳に記録された情報の改ざんが困難であるという特性に基づいて、上記トランザクションデータが改ざんされないように管理されている。
【0118】
台帳管理部16は、格納部17と、台帳記憶部18とを有する。
【0119】
格納部17は、分散台帳に格納すべき新しいトランザクションデータを台帳記憶部18に格納する機能部である。格納部17は、分散台帳の種別に応じた方式で新しいトランザクションデータを台帳記憶部18に格納する。また、格納部17は、サーバ10A等のうちの他のサーバの格納部17と通信データを送受信し、他のサーバの台帳記憶部18にも上記新しいトランザクションデータを格納させる。例えば、格納部17は、分散台帳がブロックチェーンである場合には、新しいトランザクションデータを含むブロックを生成し、生成したブロックをサーバ10A、10Bおよび10Cの間で同期をとったうえで、上記ブロックを台帳記憶部18に格納する。
【0120】
台帳記憶部18は、分散台帳を記憶している記憶装置である。台帳記憶部18に格納されている分散台帳は、1以上のトランザクションデータを記憶しており、ハッシュ値などの特性を用いて改ざんが困難であるように管理されている(後述)。
【0121】
なお、分散台帳は、例えばブロックチェーンであり、この場合を例として説明するが、他の方式の分散台帳(例えば、IOTA又はハッシュグラフ等)を採用することも可能である。なお、分散台帳は、新しいデータの格納の際にコンセンサスアルゴリズム(例えば、PBFT(Practical Byzantine Fault Tolerance)、PoW(Proof of Work)又はPoS(Proof of Stake))を実行するものであってもよいし、実行しないものであってもよい。コンセンサスアルゴリズムを実行しない分散台帳技術の一例としてHyperledger fabricがある。
【0122】
以上のように構成されたサーバ10A等および制御システム2が実行する処理について説明する。
【0123】
図10および図11は、本実施の形態におけるサーバ10A等が実行する制御方法を示すフロー図である。図12は、本実施の形態における制御システム2全体の処理を示すシーケンス図である。図10図12を参照しながらサーバ10A等の処理、および、制御システム2全体の処理を説明する。
【0124】
まず、予約情報の取得から予約確定または予約破棄までの処理を図10および図12を参照しながら説明する。
【0125】
図10におけるステップS101からステップS106までの処理は、実施の形態1における処理(図6参照)と同じである。
【0126】
ステップS107Aにおいて、処理部14Aは、ステップS106で送信した通知情報に対する応答である応答トランザクションデータを受信する。応答トランザクションデータは、ステップS106で処理部14Aが送信した通知情報を受信した自転車30が生成して送信したものである(図12のステップS106A参照)。応答トランザクションデータは、ユーザU2が使用を終了することを承諾するか否かを示す情報を含むトランザクションデータであって、のちに分散台帳に格納され得る。
【0127】
ステップS108Aにおいて、処理部14Aは、ステップS107Aで受信した応答トランザクションデータに含まれる情報であって、ユーザU2が充電開始日時までに自転車30をステーション40に返却することを承諾するか否かを示す情報を取得する。処理部14Aは、取得した情報に基づいて、ユーザU2が充電開始日時までに自転車30の使用を終了することに承諾するか否かを判定する。使用を終了することに承諾すると判定した場合(ステップS108AでYes)には、ステップS108Bに進み、そうでない場合(ステップS108AでNo)には、ステップS131に進む。
【0128】
ステップS108Bにおいて、処理部14Aは、ステップS107Aで受信した応答トランザクションデータを台帳管理部16に提供することで、分散台帳に格納する。また、処理部14Aは、上記応答トランザクションデータを他のサーバ10B等に送信し、すべてのサーバ10A等の分散台帳に格納させる。ステップS108Bを終えたら、ステップS109に進む。ステップS109以降の処理は、実施の形態1における処理と同じである。
【0129】
次に、インセンティブの付与処理を図11および図12を参照しながら説明する。
【0130】
図11に示されるように、ステップS201において、処理部14Aは、付与トランザクションデータを受信したか否かを判定する。付与トランザクションデータは、ユーザU2がステーション40に自転車30を移動させて返却したときに、ステーション40が生成して送信したものである(図12のステップS201A参照)。付与トランザクションデータを受信した場合(ステップS201でYes)には、ステップS202に進み、そうでない場合(ステップS201でNo)には、ステップS201を再び実行する。つまり、処理部14Aは、付与トランザクションデータを受信するまでステップS201で待機状態をとる。
【0131】
ステップS202において、処理部14Aは、ステップS201で受信した付与トランザクションデータを台帳管理部16に提供することで、分散台帳に格納する。また、処理部14Aは、上記付与トランザクションデータを他のサーバ10B等に送信し、すべてのサーバ10A等の分散台帳に格納させる。
【0132】
以上の一連の処理により、制御システム2は、ユーザとやりとりする情報の改ざんを有効に防止しながら、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0133】
(補足)
上記各実施の形態、又は、変形例におけるブロックチェーンについて補足的に説明する。
【0134】
図13は、ブロックチェーンのデータ構造を示す説明図である。
【0135】
ブロックチェーンは、その記録単位であるブロックがチェーン(鎖)状に接続されたものである。それぞれのブロックは、複数のトランザクションデータと、直前のブロックのハッシュ値とを有している。具体的には、ブロックB2には、その前のブロックB1のハッシュ値が含まれている。そして、ブロックB2に含まれる複数のトランザクションデータと、ブロックB1のハッシュ値とから演算されたハッシュ値が、ブロックB2のハッシュ値として、ブロックB3に含められる。このように、前のブロックの内容をハッシュ値として含めながら、ブロックをチェーン状に接続することで、記録されたトランザクションデータの改ざんを有効に防止する。
【0136】
仮に過去のトランザクションデータが変更されると、ブロックのハッシュ値が変更前と異なる値になり、改ざんしたブロックを正しいものとみせかけるには、それ以降のブロックすべてを作り直さなければならず、この作業は現実的には非常に困難である。この性質を使用して、ブロックチェーンに改ざん困難性が担保されている。
【0137】
図14は、トランザクションデータのデータ構造を示す説明図である。
【0138】
図14に示されるトランザクションデータは、トランザクション本体P1と、電子署名P2とを含む。トランザクション本体P1は、当該トランザクションデータに含まれるデータ本体である。電子署名P2は、トランザクション本体P1のハッシュ値に対して、当該トランザクションデータの作成者の署名鍵で署名する、より具体的には、作成者の秘密鍵で暗号化することで生成されたものである。
【0139】
トランザクションデータは、電子署名P2を有するので、改ざんが実質的に不可能である。これにより、トランザクション本体の改ざんが防止される。
【0140】
以上のように、上記実施の形態の制御方法によれば、将来に第一ユーザによって使用される電動車両が、第一ユーザによって使用されるときに十分なバッテリ残量を有しているようにするための充電の充電開始日時が、電動車両を介して第二ユーザに知らされる。第二ユーザは、自身が使用している電動車両が将来に第一ユーザによって使用されるときに十分なバッテリ残量を有しているようにするための充電の充電開始日時を知ることができる。充電開始日時を知った第二ユーザが、電動車両の使用をその充電開始日時までに終了すれば、電動車両は、その使用の終了後に充電がなされたうえで第一ユーザによって使用されることができる。仮にこのような管理がなされないとすれば、第一ユーザが電動車両を使用したいときにバッテリ残量が十分でなくなり、第一ユーザが使用しているときにバッテリ残量が空(から)になり走行不能となるおそれがある。上記のように充電開始日時が第二ユーザに知らされることによって、十分なバッテリ残量を有している電動車両を複数のユーザ間で効率よく稼働させて使い回すことができる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0141】
また、通知された充電開始日時までに使用を終えることによってインセンティブを得られることが第二ユーザに知らされる。第二ユーザは、通知された充電開始日時までに使用を終えることによってインセンティブを得ることができるので、通知された充電開始日時までに使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0142】
また、通知された充電開始日時までに使用を終えた第二ユーザにインセンティブが付与される。このように、通知情報の送信などの処理とともに、インセンティブの付与処理が一連の処理として実行され得るので、情報処理の効率が向上し、消費電力を低減できる効果がある。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、情報処理の効率を向上させながら、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0143】
また、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、より早い時刻に使用を終える方が得られるインセンティブが多いので、より早く電動車両の使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0144】
また、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、次に使用する第一ユーザが使用を開始する充電ステーションに近い充電ステーションで使用を終える方が得られるインセンティブが多いので、第一ユーザが使用を開始する充電ステーションに近い充電ステーションで使用を終えようとする意志が強くなる。その結果、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0145】
また、第二ユーザは、通知情報に従って充電開始日時までに使用を終える場合、より早く承諾情報を送信する方が得られるインセンティブが多いので、より早く承諾情報を送信しようとする意志が強くなる。その結果、承諾情報がより多く送信され、第二ユーザが使用していた電動車両を、その使用終了および充電後に第一ユーザが使用できる蓋然性が高まる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率をより一層向上させることができる。
【0146】
また、分散台帳に格納されたトランザクションデータの改ざんが実質的に不可能であることから、インセンティブに関する情報が適切に管理される。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、適切な情報管理をしながら、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0147】
また、充電開始日時を、バッテリの充電特性を用いて、より容易に、かつ、より正確に算出することができる。よって、本発明の一態様に係る制御方法によれば、より容易かつ正確な計算に基づく充電開始日時を用いて、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0148】
また、第一ユーザが電動車両を使用するのに必要なバッテリ残量になるまで電動車両の充電を行えば十分であるので、その必要なバッテリ残量より多く充電する場合と比較して、充電に要する時間を短縮することができる。よって、第二ユーザが使用を終えてから第一ユーザが使用を開始するまでの時間を短縮することによって、電動車両の稼働効率をより一層向上することができる。このように、本発明の一態様に係る制御方法によれば、電動車両の稼働効率を向上させることができる。
【0149】
なお、上記実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記実施の形態のコンテンツ管理システムなどを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0150】
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、第一ユーザが将来に使用することを希望し、かつ第二ユーザによって使用されている電動車両の使用開始日時を含む予約情報を、前記第一ユーザの第一端末から取得し、前記電動車両のバッテリ残量を取得し、取得した前記予約情報に含まれる前記使用開始日時の時点で前記電動車両のバッテリ残量が所定値以上になるように充電を開始すべき日時である充電開始日時を、取得した前記バッテリ残量を用いて算出し、算出した前記充電開始日時を含む通知情報を前記電動車両に送信する制御方法を実行させるプログラムである。
【0151】
以上、一つまたは複数の態様に係る制御システムなどについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、電動車両の使用を管理する制御システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0153】
1、2 制御システム
10、10A、10B、10C サーバ
11 取得部
12 算出部
13 通知部
14、14A 処理部
16 台帳管理部
17 格納部
18 台帳記憶部
20 端末
30 自転車
40 ステーション
B0、B1、B2、B3 ブロック
N ネットワーク
P1 トランザクション本体
P2 電子署名
U1、U2 ユーザ
図1
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