(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】X線装置又は超音波装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 6/12 20060101AFI20240815BHJP
A61B 6/00 20240101ALI20240815BHJP
A61B 6/58 20240101ALI20240815BHJP
A61B 6/46 20240101ALI20240815BHJP
A61B 8/14 20060101ALI20240815BHJP
A61N 7/00 20060101ALI20240815BHJP
A61B 18/14 20060101ALI20240815BHJP
A61B 17/32 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
A61B6/12
A61B6/00 570
A61B6/58 500
A61B6/46 506B
A61B8/14
A61N7/00
A61B18/14
A61B17/32 510
(21)【出願番号】P 2021556891
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 IL2020050355
(87)【国際公開番号】W WO2020194302
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-17
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517069125
【氏名又は名称】ファス モバイル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FUS MOBILE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】アギンスキー ロン
(72)【発明者】
【氏名】ハナネル アリ
(72)【発明者】
【氏名】メダン ガイ
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】独国特許発明第10206193(DE,C1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0243658(US,A1)
【文献】特開2012-196327(JP,A)
【文献】特表2011-502686(JP,A)
【文献】特開2006-181252(JP,A)
【文献】特表2006-509554(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0332986(US,A1)
【文献】中国実用新案第212281375(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/58
A61B 8/14
A61N 7/00
A61B 18/14
A61B 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムであって、
X線装置に取り付け可能である較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの放射線不透過性マーカー及び少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、
前記処置具に対して所定の位置及び姿勢で前記処置具に取り付け可能なカメラと、
前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
前記X線撮影ユニットから、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を受信し、
前記X線画像における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの前記所定の位置と、前記X線装置の特定のパラメータとに基づいて、前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、
前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、
前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記所定の位置とに基づいて、前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定し、
決定された前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢と、決定された前記較正板内における前記カメラの位置及び姿勢と、前記処置具に対する前記カメラの前記所定の位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される、システム。
【請求項2】
前記較正板は、
少なくとも1つの非対称的放射線不透過性マーカーと、
前記較正板内に非対称的に位置付けられた複数の対称的放射線不透過性マーカーと、
の少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記較正板は、複数の光学マーカーを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
ディスプレイをさらに含み、前記処理ユニットは、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示するように構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニットは、
決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、
前記視覚インジケータを変更することにより、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記処理ユニットは、患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される、
請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記処理ユニットは、
前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークし、
決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、
前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記処理ユニットは、
決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、
前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される、
請求項4~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記処理ユニットは、
前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、
前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、
の少なくとも一方を表示するように構成される、
請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション処置具のいずれかである、
請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムであって、
処置具に取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、
X線装置に取り付け可能なカメラと、
ディスプレイと、
前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、
前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、
決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定
し、
決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示し、
患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される、
システム。
【請求項13】
前記カメラの位置及び姿勢は既知である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムであって、
処置具に取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、
X線装置に取り付け可能なカメラであって、少なくとも部分的に前記X線装置のX線源の視野内に配置された少なくとも1つの放射線不透過性マーカーを
含む、カメラと、
前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を受信し、
前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの前記視覚表現に基づいて、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定
し、
前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、
前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、
決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される、
システム。
【請求項15】
前記較正板は、複数の光学マーカーを含む、
請求項12~14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムであって、
処置具に取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、
X線装置に取り付け可能なカメラと、
ディスプレイと、
前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、
前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、
前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの前記所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、
決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定し、
決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示し、
決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、
前記視覚インジケータを変更することにより、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される、
システム。
【請求項17】
前記処理ユニットは、
前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークし、
決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、
前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される、
請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記処理ユニットは、
決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、
前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記処理ユニットは、
前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、
前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、
の少なくとも一方を表示するように構成される、
請求項18又は19に記載のシステム。
【請求項21】
前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション処置具のいずれかである、
請求項12~20のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処置具を照準するシステム及び方法の分野に関し、より具体的には、X線装置又は超音波装置を用いて処置具を照準するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、標的領域に処置具を照準し、及び/又は撮影装置(例えば、X線装置、超音波装置など)に対して処置具を位置合わせすることは、処置具と誘導撮影装置との間の堅固な機械的接続と、処置具と撮影装置との間の相対的な位置及び/又は姿勢を比較的高い更新頻度(例えば、毎秒複数回)で監視することができる高価及び/又は複雑な追跡ユニットと、の少なくとも一方を必要とする。処置具を追跡するX線撮影を用いて、例えば、X線装置に対して処置具を照準及び/又は位置合わせすることは、患者のX線放射への複数回の曝露を必要とする場合がある。
【0003】
現在のプロセスと比較して、照準及び/又は位置合わせのコスト及び複雑さを低減すると同時に、処置具と撮影装置との間の堅固な機械的接続の必要性を排除することが可能である、撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステム及び方法が必要とされる。X線装置に関して、現在のプロセスと比較して、患者のX線照射への曝露を低減することが可能である、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステム及び方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態は、X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムを提供することができ、前記システムは、X線装置に取り付け可能である較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの放射線不透過性マーカー及び少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、前記処置具に対して所定の位置及び姿勢で前記処置具に取り付け可能なカメラと、前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含んでもよく、前記処理ユニットは、前記X線撮影ユニットから、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を受信し、前記X線画像における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの所定の位置と、前記X線装置の特定のパラメータとに基づいて、前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定し、決定された前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢と、決定された前記較正板内における前記カメラの位置及び姿勢と、前記処置具に対する前記カメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される。
【0005】
いくつかの実施形態では、前記較正板は、少なくとも1つの非対称的放射線不透過性マーカーと、前記較正板内に非対称的に位置付けられた複数の対称放射線不透過性マーカーと、の少なくとも一方を含んでもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記システムは、ディスプレイを含んでもよく、前記処理ユニットは、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークし、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション処置具のいずれかである。
【0014】
いくつかの実施形態は、X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせする方法を提供することができ、前記方法は、較正板をX線装置に取り付けることであって、前記較正板は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカーと前記較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーとを含んでもよいことと、カメラを前記処置具に対して所定の位置及び姿勢で前記処置具に取り付けることと、前記X線装置により、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含んでもよい前記較正板のX線画像を取得することと、処理ユニットにより、前記X線画像における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの所定の位置と、前記X線装置の特定のパラメータとに基づいて、前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢を決定することと、前記カメラにより、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得することと、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定することと、決定された前記X線装置に対する前記較正板の位置及び姿勢と、決定された前記較正板内における前記カメラの位置及び姿勢と、前記処置具に対する前記カメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定することと、を含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示することを含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定することを含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すことを含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記方法は、患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させることを含んでもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークすることと、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定することと、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すことと、を含んでもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成することと、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示することと、を含んでもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示することを含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記X線装置によるX線撮影に患者を曝露することなく、前記ディスプレイに表示された前記視覚インジケータに従って、前記処置具を照準及び位置合わせすることを含んでもよい。
【0024】
いくつかの実施形態は、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムを提供することができ、前記システムは、前記超音波撮影装置の超音波撮影プローブに取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、前記処置具に対して所定の位置及び姿勢で前記処置具に取り付け可能なカメラと、前記カメラ及び前記超音波撮影装置の超音波撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含んでもよく、前記処理ユニットは、前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定し、前記超音波撮影プローブに対する前記較正板の所定の位置及び姿勢と、決定された前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢と、前記処置具に対する前記カメラの既知の位置及び姿勢とに基づいて、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態では、前記システムは、ディスプレイを含んでもよく、前記処理ユニットは、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示するように構成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、患者体内の標的領域の超音波画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される。
【0028】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記超音波画像において前記標的領域を検出又はマークし、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記超音波画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される。
【0029】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される。
【0030】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0031】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示するように構成される。
【0032】
いくつかの実施形態では、前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション処置具のいずれかである。
【0033】
いくつかの実施形態は、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせする方法を提供することができ、前記方法は、較正板を超音波撮影装置の超音波撮影プローブに取り付けることであって、前記較正板は、前記較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含んでもよいことと、カメラを前記処置具に対して所定の位置及び姿勢で前記処置具に取り付けることと、前記カメラにより、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得することと、前記カメラにより、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得することと、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記較正板に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定することと、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記較正板の位置及び姿勢と、決定された前記較正板内における前記カメラの位置及び姿勢と、前記処置具に対する前記カメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢を決定することと、を含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示することを含んでもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定することを含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記視覚インジケータを変更することにより、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すことを含んでもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、前記方法は、患者体内の標的領域の超音波画像に前記視覚インジケータを重畳させることを含んでもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記超音波画像において前記標的領域を検出又はマークすることと、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記超音波画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定することと、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すことと、を含んでもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成することと、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示することと、を含んでもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0041】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示することを含んでもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記ディスプレイに表示された前記視覚インジケータに従って、前記処置具を照準及び位置合わせすることを含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態は、X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムを提供することができ、前記システムは、処置具に取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含む、較正板と、前記X線装置に取り付け可能なカメラと、前記カメラ及び前記X線装置のX線撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含んでもよく、前記処理ユニットは、前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される。
【0044】
いくつかの実施形態では、前記カメラの位置及び姿勢は既知である。
【0045】
いくつかの実施形態では、前記カメラは、少なくとも部分的に前記X線のX線源の視野内に配置された少なくとも1つの放射線不透過性マーカーを含み、前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を受信し、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現に基づいて、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定するように構成される。
【0046】
いくつかの実施形態では、前記システムは、ディスプレイを含んでもよく、前記処理ユニットは、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示するように構成される。
【0047】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される。
【0048】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される。
【0049】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークし、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される。
【0050】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される。
【0051】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0052】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示するように構成される。
【0053】
いくつかの実施形態では、前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション処置具のいずれかである。
【0054】
いくつかの実施形態は、X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせする方法を提供することができ、前記方法は、較正板を処置具に取り付けることであって、前記較正板は、前記較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含んでもよいことと、カメラを前記X線装置に取り付けることと、前記カメラにより、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得することと、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記処置具の位置及び姿勢を決定することと、決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢とに基づいて、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢を決定することと、を含んでもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、前記カメラの位置及び姿勢は既知である。
【0056】
いくつかの実施形態では、前記方法は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカーが少なくとも部分的に前記X線装置のX線源の視野内に配置されるように、前記カメラを前記X線装置に取り付けることと、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を取得することと、前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現に基づいて、前記X線装置に対する前記カメラの位置及び姿勢を決定することと、を含んでもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示することを含んでもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記X線装置に対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定することを含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記視覚インジケータを変更することにより、前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すことを含んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、前記方法は、患者体内の標的領域のX線画像に前記視覚インジケータを重畳させることを含んでもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記X線画像において前記標的領域を検出又はマークすることと、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記X線画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定することと、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すことと、を含んでもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記X線装置に対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成することと、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示することと、を含んでもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0064】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示することを含んでもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記X線装置によるX線撮影に患者を曝露することなく、前記ディスプレイに表示された前記視覚インジケータに従って、前記処置具を照準及び位置合わせすることを含んでもよい。
【0066】
いくつかの実施形態は、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステムを提供することができ、前記システムは、処置具に取り付け可能な較正板であって、前記較正板内の所定の位置に少なくとも1つの光学マーカーを含んでもよい、較正板と、超音波撮影プローブに対して所定の位置及び姿勢で前記超音波撮影プローブに取り付け可能なカメラと、前記カメラ及び前記超音波撮影装置の超音波撮影ユニットと通信する処理ユニットと、を含んでもよく、前記処理ユニットは、前記カメラから、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を受信し、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定し、前記処置具に対する前記較正板の所定の位置及び姿勢と、決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記超音波撮影プローブに対する前記カメラの既知の位置及び姿勢とに基づいて、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢を決定するように構成される。
【0067】
いくつかの実施形態では、前記システムは、ディスプレイを含んでもよく、前記処理ユニットは、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータを前記ディスプレイに提示するように構成される。
【0068】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成される。
【0069】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、患者体内の標的領域の超音波画像に前記視覚インジケータを重畳させるように構成される。
【0070】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記超音波画像において前記標的領域を検出又はマークし、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記超音波画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定し、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すように構成される。
【0071】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示するように構成される。
【0072】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0073】
いくつかの実施形態では、前記処理ユニットは、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示するように構成される。
【0074】
いくつかの実施形態では、前記処置具は、集束超音波トランスデューサ及びインターベンション器具のいずれかである。
【0075】
いくつかの実施形態は、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせする方法を提供することができ、前記方法は、較正板を処置具に取り付けることであって、前記較正板は、前記較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含むことと、前記処置具に対する所定の位置及び姿勢でカメラを超音波撮影装置の超音波撮影プローブに取り付けることと、前記カメラにより、前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得することと、前記カメラ画像における前記少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、前記較正板内における前記少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢を決定することと、前記処置具に対する前記較正板の所定の位置及び姿勢と、決定された前記カメラに対する前記較正板の位置及び姿勢と、前記超音波撮影プローブに対する前記カメラの既知の位置及び姿勢とに基づいて、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢を決定することと、を含んでもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示することを含んでもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定することを含んでもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記視覚インジケータを変更することにより、前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢が前記許容誤差範囲内であるか否かを示すことを含んでもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、前記方法は、患者体内の標的領域の超音波画像に前記視覚インジケータを重畳させることを含んでもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記超音波画像において前記標的領域を検出又はマークすることと、決定された前記処置具の位置及び姿勢と、前記超音波画像とに基づいて、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定することと、前記視覚インジケータを変更することにより、前記処置具が前記標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すことと、を含んでもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、前記方法は、決定された前記超音波撮影プローブに対する前記処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成することと、前記処置具誘導指示を前記ディスプレイに表示することと、を含んでもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、前記処置具誘導指示は、前記処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、前記処置具を移動させるべき1以上の方向と、前記1以上の方向の各々における移動の量とを示す。
【0083】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記処置具の少なくとも一部の視覚表現を含む処置具視覚データと、前記システムの少なくとも1つのコンポーネントの視覚表現を含み、前記処置具に対する前記少なくとも1つのコンポーネントのそれぞれの実際の位置及び姿勢を示すシステムコンポーネント視覚データと、の少なくとも一方を表示することを含んでもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記ディスプレイに表示された前記視覚インジケータに従って、前記処置具を照準及び位置合わせすることを含んでもよい。
【0085】
本発明のこれらの付加的な及び/又は他の態様及び/又は利点は、以下に続く詳細な記載において示され、詳細な記載から推論可能であり、及び/又は本発明の実施によって学ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
本発明の実施形態をよりよく理解し、それらがどのように実施できるかを示すために、単なる例示として同様の数字が全体を通して対応する要素又は部分を示す添付図面を参照する。
【0087】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの第1の実施形態の概略図である。
【
図2A】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板の概略図である。
【
図2B】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板の概略図である。
【
図2C】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板の画像である。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板のX線画像である。
【
図4】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板のカメラ画像である。
【
図5A】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において、X線装置に対して位置合わせされる必要がある処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの概略図である。
【
図5B】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において、X線装置に対して位置合わせされる必要がある処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの概略図である。
【
図5C】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において、X線装置に対して位置合わせされる必要がある処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの概略図である。
【
図5D】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において、X線照準及び位置合わせ装置を有する処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの概略図である。
【
図5E】本発明のいくつかの実施形態に係る、処置具のX線照準及び位置合わせ装置の視覚表現と、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの処理ユニットにより生成される視覚インジケータとの概略図である。
【
図5F】本発明のいくつかの実施形態に係る、処置具のX線照準及び位置合わせ装置の視覚表現と、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの処理ユニットにより生成される視覚インジケータとの概略図である。
【
図5G】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムと、該システムを使用する方法のフローチャートとの概略図である。
【
図6】本発明のいくつかの実施形態に係る、集束超音波エネルギーを投射するシステムの第1の実施形態の概略図である。
【
図7(1)】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである。
【
図7(2)】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである。
【
図7(3)】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである。
【
図8】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの第1の実施形態の概略図である。
【
図9A】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板の概略図である。
【
図9B】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板の概略図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正板のカメラ画像である。
【
図11】本発明のいくつかの実施形態に係る、集束超音波エネルギーを投射するシステムの第2の実施形態の概略図である。
【
図12(1)】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである。
【
図12(2)】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである。
【
図13】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの較正設備の概略図である。
【
図14A】本発明のいくつかの実施形態に係る、撮影装置環境において処置具の照準及び/又は位置合わせを誘導する方法のフローチャートである。
【
図14B】本発明のいくつかの実施形態に係る、撮影装置環境において処置具の照準及び/又は位置合わせを誘導する誘導機能の概略図である。
【
図15A】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの第2の実施形態の概略図である。
【
図15B】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの第2の実施形態の概略図である。
【
図16(1)】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第2の方法のフローチャートである。
【
図16(2)】本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第2の方法のフローチャートである。
【
図17】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステムの第2の実施形態の概略図である。
【
図18(1)】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第2の方法のフローチャートである。
【
図18(2)】本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第2の方法のフローチャートである。
【0088】
図面を簡略かつ明確にするために、図面中の要素は必ずしも寸法通りに描かれていないことを理解されたい。例えば、明確にするために、一部の要素の寸法が他の要素に対して誇張される可能性がある。さらに、適切と考えられる場合には、対応する要素又は類似の要素を示すために参照符号が図面間で繰り返し用いられていることがある。
【発明を実施するための形態】
【0089】
以下の説明では、本発明の様々な態様について説明する。説明のために、本発明が完全な理解されるように、具体的な構成及び詳細を記載する。しかしながら、本明細書に提示された具体的な詳細がなくても本発明を実施し得ることも、当業者には明らかであろう。また、本発明を不明瞭にしないように、周知の特徴を省略又は簡略化することができる。図面を特に参照して、示されている詳細は、例として、本発明の例示的な説明のみを目的とするものであり、本発明の原理及び概念的な態様の最も有用かつ容易に理解できる説明と考えられるものを提供するという理由で提示されることを強調する。これに関して、本発明の構造的な詳細を、本発明の基本的な理解のために必要以上に詳細に示そうとはしておらず、図面について行われた説明は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者にとって明らかにする。
【0090】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の明細書に記載されるか図面に図示された要素の構成及び配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、開示された実施形態の組み合わせだけでなく、様々な方法で実施又は実行し得る他の実施形態にも適用可能である。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明を目的とするものであり、限定的なものと見なすべきではないことを理解されたい。
【0091】
特に明記しない限り、以下の議論から明らかなように、明細書を通して、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「強化」などの用語を利用する議論は、演算システムのレジスタ及び/又はメモリ内の電子量などの物理量として表されるデータを、演算システムのメモリ、レジスタ又は他のそのような情報記憶、伝送若しくは表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに操作及び/又は変換する、コンピュータ、演算システム又は類似の電子計算機装置の動作及び/又は処理を指すことが理解される。開示されたモジュール又はユニットのいずれも、コンピュータプロセッサによって少なくとも部分的に実装することができる。
【0092】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム100の第1の実施形態の概略図である
図1を参照する。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図1に示すように、)システム100は、較正板110、カメラ120及び処理ユニット130を含んでもよい。
図1は、システム100の側面図を示す。システム100を介さずに行われる治療プロセスと比較して、システム100は、患者70のX線照射への曝露を大幅に低減しながら、患者70体内の標的領域72への処置具90の照準及び/又はX線装置80に対する処置具90の位置合わせを可能にすることができる。
【0094】
X線装置80は、任意のタイプの透視装置、例えば、Cアームタイプ、Gアームタイプ又はOアームタイプ(例えば、9インチ、12インチ又はフラットスクリーン装置)であってもよく、(例えば、
図1に示すように、)X線増強器82、X線源83、X線撮影ユニット84及びX線ディスプレイ86を含んでもよい。
【0095】
処置具90は、例えば、標的領域72に照準される必要があり、及び/又はX線装置80に対して位置合わせされる必要がある侵襲処置具(針(例えば、生検針、高周波針)及び/又はプローブなど)であってもよく、非侵襲処置具(超音波トランスデューサ又は集束超音波トランスデューサなど)であってもよい。例えば、
図1は、処置具90の一例として針を示す。他の例として、
図5A~
図5G及び
図6は、処置具90の一例として集束超音波トランスデューサを示す。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、較正板110は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー112及び少なくとも1つの光学マーカー114を含んでもよい。放射線不透過性マーカー112及び光学マーカー114は、較正板110の内部(例えば、較正板の周囲、必要に応じてその表面上)の所定及び/又は既知の位置に位置付けられてもよい。較正板110は、較正板110がX線源83の視野83a内に入るように、X線装置80に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。例えば、較正板110は、X線装置80のX線増強器82に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。以下、
図2A、
図2B及び
図2Cを参照して、較正板110の様々な実施形態について説明する。
【0097】
いくつかの実施形態では、カメラ120は、処置具90に取り付け可能であるか又は取り外し可能に取り付け可能である。カメラ120は、処置具90に対して所定及び/又は既知の位置及び姿勢で処置具90に取り付け可能であってもよい。
【0098】
カメラ120は、(例えば、
図1に示すように、)例えば治療プロセス中に較正板110の少なくとも一部がカメラ120の視野121内に入るように、及び/又は、カメラ120がX線装置80の視野83a外になる(又は、実質的に視野外になる)ように、処置具90に取り付け可能であってもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、システム100は、カメラコネクタ122を含んでもよい。カメラコネクタ122は、カメラ120を処置具90にしっかりと安定して取り付け、処置具90に対するカメラ120の意図しない相対移動を防止するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カメラコネクタ122は、放射線透過性材料で形成されてもよい。これにより、カメラコネクタ122は、X線装置80によって行われるX線撮影に干渉しない。
【0100】
いくつかの実施形態では、カメラコネクタ122は、カメラ120の制御された回転を可能にすることができる。これは、例えば、処置具90が移動する場合に、又は患者の解剖学的構造の側面図をキャプチャするためにX線装置80のCアームが90°傾斜する場合に、較正板110に追従することを可能にする。
【0101】
いくつかの実施形態では、システム100は、第2のカメラを含んでもよい。第2のカメラは、カメラ120に対して所定の角度で処置具90に(例えば、コネクタ122のようなコネクタを使用して)しっかりと安定して取り付け可能である。例えば、第2のカメラは、カメラ120に対して90°の角度で処置具90に取り付けられてもよい。これは、例えば、処置具90が移動すること、又は患者の解剖学的構造の側面図をキャプチャするためにCアームが90度傾斜することなどに起因して、較正板110がカメラ120の視野121から外れる場合に、第2のカメラで較正板110をキャプチャすることを可能にする。
【0102】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、カメラ120及びX線装置80のX線撮影ユニット84と(例えば、有線又は無線で)通信することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、X線撮影ユニット84から、較正板110の1以上のX線画像を受信するように構成されてもよい。較正板110のX線画像は、(例えば、
図3に示し、
図3に関して後述するように、)放射線不透過性マーカー112の視覚表現を含んでもよい。
【0104】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット130は、放射線不透過性マーカー112の視覚表現と、較正板110内における放射線不透過性マーカー112の既知の位置と、X線装置80の特定のパラメータ又は特定のモデルとに基づいて、X線装置80に対する較正板110の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。X線装置80の特定のパラメータ/モデルは、例えば、X線増強器82に対するX線源83の距離値と、X線増強器82の視野の大きさ(例えば、X線増強器82上の画像画素のメトリックサイズ)とを含んでもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、較正板110のX線画像において放射線不透過性マーカー112の視覚表現を識別するように構成されてもよい。その識別は、例えば、パターンマッチングアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、さらに、X線源83からX線増強器82及びこれに取り付けられた較正板110に向かって延びるとともに、較正板110と交差する1以上のベクトルを決定するように構成されてもよい。ベクトルは、例えば、X線源83により生成されたX線を表してもよい。ベクトルの決定は、例えば、X線装置80の特定のモデルに基づくことが可能である。
【0107】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、さらに、1以上のベクトルの、較正板110との対応する1以上の交点を決定するように構成されてもよい。
【0108】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、さらに、較正板110内における放射線不透過性マーカー112の所定/既知の位置を、決定されたベクトルの較正板110との交点と比較するように構成されてもよい。その比較は、例えば点群マッチングアルゴリズム(例えば、ブルートフォースアルゴリズム、反復最近点アルゴリズム)を用いて利用され得る。
【0109】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、さらに、較正板110内における放射線不透過性マーカー112の所定/既知の位置と、決定されたベクトルの較正板110との交点との比較に基づいて、X線装置80に対する較正板110の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。その決定は、例えば特異値分解(SVD)アルゴリズムなどの位置合わせアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット130は、カメラ120から、較正板110の1以上のカメラ画像を受信するように構成されてもよい。較正板110のカメラ画像は、(例えば、
図4に示し、
図4に関して後述するように、)光学マーカー114の視覚表現を含んでもよい。
【0111】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット130は、カメラ画像内における光学マーカー114の視覚表現と、較正板110内における光学マーカー114の既知の位置と、カメラ120のパラメータ(例えば、歪み、視野121など)とに基づいて、(例えば、X線増強器82に取り付けられてもよい)較正板110に対するカメラ120の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。その決定は、例えばバンドル調整/PnPアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0112】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット130は、決定されたX線装置80に対する較正板110の位置及び姿勢と、決定された較正板110に対するカメラ120の位置及び姿勢と、処置具90に対するカメラ120の既知の位置及び姿勢とに基づいて、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0113】
いくつかの実施形態によれば、システム100は、ディスプレイ140を含んでもよい。処理ユニット130は、決定された処置具90の位置及び姿勢を示す少なくとも1つの視覚インジケータ142を、例えば、ディスプレイ140及び/又はX線ディスプレイ86に提示するように構成されてもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が、X線装置80に対する処置具90の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、視覚インジケータ142を更新することにより、処置具90の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。視覚インジケータ142の変更は、例えば、(例えば、所定の規則による)視覚インジケータ142の色及び/又は形状の変化を含んでもよい。
【0115】
様々な実施形態では、処理ユニット130は、例えば、患者70の標的領域72のX線画像に視覚インジケータ142を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ140及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、X線画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、マークは、ユーザの入力に基づいて行ってもよい。処理ユニット130は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット130は、視覚インジケータ142を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように)処理ユニット130は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/140に表示するように構成されてもよい。誘導指示は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、処置具90を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示してもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又はX線装置80に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0118】
システム100は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ140及び/又はX線ディスプレイ86に表示された視覚インジケータ142を用いて、処置具90を標的領域72に照準し、及び/又は処置具90をX線装置80に対して位置合わせすること(例えば、並進、傾斜、ピッチ、ヨー、ロールなど)を可能にする。視覚インジケータ142は、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を示すことができ、これは、処置具90の照準及び/又は位置合わせ中の特許70のX線撮影の必要性を排除(又は実質的に排除)する。システム100を利用する場合、X線撮影は、治療を施行する前に、X線装置80に対する処置具90の実際の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢に対応する又は許容誤差範囲内であることを確認するために、処置具90の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。これにより、システム100は、処置具90の照準及び/又は位置合わせ中に患者70のX線照射への複数回の曝露を必要とする現在の治療プロセスと比較して、治療プロセスにおける患者及び/又はユーザのX線照射への曝露を大幅に低減することを可能にする。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム100など)に用いられてよい較正板200の概略図である
図2A及び
図2Bを参照する。
【0120】
また、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム100など)に用いられてよい較正板200の画像である
図2Cを参照する。
【0121】
いくつかの実施形態によれば、較正板200は、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(例えば、
図1に関して前述したシステム100など)に用いられてもよい。例えば、較正板200は、
図1に関して前述した較正板110であってもよい。
【0122】
図2A、
図2B及び
図2Cは、較正板200の光学及び/又は放射線不透過性マーカーでマークされた面を示す。
【0123】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図2Aに示すように、)較正板200は、較正板200内の既知の位置に少なくとも1つの放射線不透過性マーカー210を含んでもよい。放射線不透過性マーカー210は、その軸の少なくとも1つに対して非対称的であってもよい。例えば、
図2Aは、(例えば、その横軸に対して非対称的である)矢印の形状を有する単一の放射線不透過性マーカー210を示す。いくつかの実施形態では、放射線不透過性マーカー210は、
図1に関して前述した放射線不透過性マーカー112であってもよい。
【0124】
図2Aに示す実施形態では、放射線不透過性マーカー210は、較正板200のX線画像における放射線不透過性マーカー210の視覚表現に基づく較正板200の(例えば、X線装置80に対する)位置及び姿勢の決定/識別を可能にする任意の非対称的形状であってもよい(例えば、
図1に関して前述する)。
【0125】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図2B及び
図2Cに示すように、)較正板200は、複数の放射線不透過性マーカー220を含んでもよい。放射線不透過性マーカー220は、(例えば、その軸の少なくとも1つに関して)対称的であってもよく、非対称的であってもよい。例えば、放射線不透過性マーカー220は、球(例えば、対称的マーカー)又は弧状矢印(例えば、非対称的マーカー)であってもよい。放射線不透過性マーカー220は、(例えば、較正板220の軸の少なくとも1つに関して)較正板220内に非対称的に分布してもよい。いくつかの実施形態では、放射線不透過性マーカー220は、
図1に関して前述した放射線不透過性マーカー112であってもよい。
【0126】
図2B及び
図2Cに示す実施形態では、(例えば、
図1に関して前述したように、)較正板200内における放射線不透過性マーカー220の位置は、較正板200のX線画像における放射線不透過性マーカー220の視覚表現に基づく較正板200の(例えば、X線装置80に対する)位置及び姿勢の決定/識別を可能にするように所定のものであってもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、処理ユニット(例えば、
図1に関して前述した処理ユニット130)は、較正板200のX線画像における放射線不透過性マーカー220の視覚表現に基づいて、較正板200の過去のX線画像における放射線不透過性マーカー220の視覚表現に対するX線画像の回転及び/又は反転を検出して補正するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、X線画像の回転及び/又は反転の検出は、検出が計算時間の点で高速であるため、得られた各X線画像に対して実行することができる。
【0128】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図2A、
図2B、
図2Cに示すように、)較正板200は、較正板200内の所定の位置に位置付けられた複数の光学マーカー230を含む。いくつかの実施形態では、光学マーカー230は、
図1に関して前述した光学マーカー114であってもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、各光学マーカー230は、その固有の視覚ラベルを含んでもよい。光学マーカー230の視覚ラベルは、例えば、視覚ラベルに関連する追加のデータを有することができるバーコード、QRコード、グラフィックパターン又は形状、アルコマーカー、アプリルタグ、ARタグなどを含んでもよい。視覚ラベルは、例えば、較正板200内の光学マーカー230の位置を符号化することができる。
【0130】
光学マーカー230の量、光学マーカー230の寸法、及び/又は光学マーカー230の視覚ラベルなどの光学マーカー230のパラメータは、例えば、カメラ120の分解能に基づいて決定されてもよい。光学マーカー230のパラメータは、さらに、(例えば、
図1に関して前述したように、)較正板200のカメラ画像における光学マーカー230の視覚表現に基づく較正板200に対するカメラ(例えば、
図1に関して前述したカメラ120)の位置及び姿勢の決定/識別を可能にするように決定されてもよい。
【0131】
様々な実施形態によれば、較正板200は、放射線透過性及び/又は剛性の材料から作られてもよい。例えば、較正板200は、プレキシガラス、ボール紙、フォームボード及び/又は接着材から作られてもよい。これにより、較正板200の変形、変形による放射線不透過性マーカー210、220及び光学マーカー230の所定の位置からの変位を防止することができる。
【0132】
様々な実施形態では、(例えば、
図2Cに示すように、)放射線不透過性マーカー(例えば、放射線不透過性マーカー210及び/又は220)は、較正板200の表面に埋め込まれてもよく、それに取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、(例えば、
図2Cに示すように、)光学マーカー230は、較正板200の表面に印刷されてもよい。
【0133】
いくつかの実施形態では、較正板200は、マット面を有してもよい。較正板200のマット面は、例えば、手術室内の光源からの光反射を低減し、その光反射によるカメラ画像のグレアを除去(又は実質的に除去)することにより、光学マーカー230から得られた情報の損失を回避することができる。
【0134】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム100など)の較正板(較正板110、200など)のX線画像300である
図3を参照する。
【0135】
図3は、例えば、較正板(例えば、
図2Cに示される較正板200)のX線画像300を示す。(例えば、
図1に関して前述したように、)X線画像300は、治療プロセスの前又は治療プロセス中にX線装置80を用いて取得することができる。X線画像300は、較正板内の所定の位置に非対称的に位置付けられた放射線不透過性マーカー(例えば、
図2Cに示される放射線不透過性マーカー220)の視覚表現310を含む。
【0136】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム100など)の較正板(較正板110、200など)のカメラ画像400である
図4を参照する。
【0137】
図4は、例えば、較正板(例えば、
図2Cに示される較正板200)のカメラ画像400を示す。カメラ画像400は、例えば、治療プロセス中に、処置具90に取り付けられたカメラ(例えば、
図1に関して前述したカメラ120)を用いて取得することができる。カメラ画像400には、較正板内の所定の位置に位置付けられた光学マーカー(例えば、
図2Cに示される光学マーカー230)の視覚表現410を含んでもよい。
【0138】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において、X線装置80に対して位置合わせされる必要がある処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム500の概略図である
図5A、
図5B及び
図5Cを参照する。
【0139】
いくつかの処置具90は、治療を安全に施行するために、X線装置80に対して位置合わせされる必要がある。例えば、このような処置具の必要な位置及び姿勢(例えば、
図1に関して前述した必要な位置及び姿勢)は、X線装置80の中心長手軸81(例えば、X線源83の中心とX線増強器82の中心との間に延びる軸)に対する処置具90の中心長手軸90aの位置合わせを含んでもよい。このような処置具90の例は、例えば、
図5A、
図5B及び
図5Cに概略的に示すように、ヒト患者又は他の任意の哺乳動物などの患者70体内の標的領域72に集束超音波エネルギー98を投射するFUS(focused ultrasound:集束超音波)トランスデューサを含んでもよい。
【0140】
例えば、
図5Aは、X線装置80の中心長手軸81に対して中心長手軸90aに沿って位置合わせされた処置具90を示す。
図5B及び
図5Cは、X線装置80の中心長手軸81に対して位置ずれする処置具90を示す。
【0141】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図5Aに示すように、)システム500は、較正板510、カメラ520及び処理ユニット530を含んでもよい。例えば、システム500は、
図1に関して前述したシステム100などのシステムであってもよい。
【0142】
いくつかの実施形態によれば、較正板510は、較正板510がX線源83の視野83a内に入るように、X線装置80に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。例えば、較正板510は、X線装置80のX線増強器82に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。
【0143】
例えば、較正板510は、(
図1に関して前述した)較正板110であってもよく、(
図2A、
図2B及び
図2Cに関して前述した)較正板200であってもよい。放射線不透過性マーカー512は、(
図1に関して前述した)放射線不透過性マーカー112であってもよく、(
図2Aに関して前述した)放射線不透過性マーカー210であってもよく、(
図2B及び
図2Cに関して前述した)放射線不透過性マーカー220であってもよい。光学マーカー514は、(
図1に関して前述した)光学マーカー114であってもよく、(
図2A、
図2B及び
図2Cに関して前述した)光学マーカー230であってもよい。
【0144】
いくつかの実施形態によれば、カメラ520は、処置具90に対して所定/既知の位置及び姿勢で(例えば、カメラコネクタ522を用いて)処置具90に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。例えば、カメラ520及びカメラコネクタ522は、それぞれ、
図1に関して前述したカメラ120及びカメラコネクタ122などのようなカメラ及びコネクタであってもよい。
【0145】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット530は、X線撮影ユニット84及びカメラ520と(有線又は無線で)通信することができる。例えば、処理ユニット530は、
図1に関して前述した処理ユニット130であってもよい。
【0146】
処理ユニット530は、(例えば、
図1に関して前述したように、)X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0147】
様々な実施形態では、処理ユニット530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に沿って位置合わせされているか又はそれに対して位置ずれしているか、及び/又は、その位置ずれが許容誤差範囲(例えば、
図1に関して前述した許容誤差範囲)内であるか否かを判定するように構成されてもよい。
【0148】
様々な実施形態によれば、(例えば、
図1に関して前述したように、)処理ユニット530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を示す視覚インジケータ542を、例えば、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。視覚インジケータ542は、
図1に関して前述した視覚インジケータ142であってよい。
【0149】
視覚インジケータ542は、さらに、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に沿って位置合わせされているか又はそれに対して位置ずれしているか、及び/又は、位置ずれが許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。
【0150】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図5A、
図5B及び
図5Cに示すように、)視覚インジケータ542は、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bを含んでもよい。第1の視覚要素542a及び第2の視覚マーカー542bは、異なる形状、寸法又は他の視覚パラメータ(例えば、色、線幅など)を有してもよい。例えば、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bは、環状のマーカー(例えば、「O」)、十字状のマーカー(例えば、「+」)などの任意の組み合わせを有してもよい。
【0151】
例えば、処理ユニット530が、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に沿って位置合わせされていると判定した場合、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bは、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示されるときに互いに一致してもよい。
【0152】
また、この例では、処理ユニット530が、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に対して位置ずれしていると判定した場合、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bは、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示されるときに互いに一致しない。
【0153】
いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、視覚インジケータ542(又は、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542b)の視覚パラメータを更新するように構成されてもよい。
【0154】
例えば、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に沿って位置合わせされている場合、又は位置ずれが許容誤差範囲内である場合、視覚インジケータ542は、例えば、緑色であってもよい。
【0155】
また、この例では、処置具90の中心長手軸90aとX線装置80の中心長手軸81との位置ずれが許容誤差範囲内でない場合、視覚インジケータ542は、例えば、赤色であってもよい。
【0156】
図5A、
図5B及び
図5Cは、リング状の第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bの非限定的な例を示し、第2の視覚要素542bの直径は、第1の視覚要素542aの直径よりも小さい。
【0157】
この例では、(例えば、
図5Aに示すように、)処理ユニット530が、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に沿って位置合わせされていると判定した場合、第1の視覚要素542a及び第2の視覚要素542bは、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示されるときに互いに一致してもよい。
【0158】
また、この例では、(例えば、
図5Bに示すように、)処理ユニット530が、処置具90の中心長手軸90aがX線装置80の中心長手軸81に対して位置ずれしていると判定した場合、及び、位置ずれが許容誤差範囲内である場合、第2の視覚要素542bは、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示されるときに、完全に第1の視覚要素542a内に位置付けられるが、それと一致しないとしてもよい。
【0159】
また、この例では、(例えば、
図5Cに示すように、処理ユニット530が、処置具90の中心長手軸90aとX線装置80の中心長手軸81との位置ずれが許容誤差範囲内でないと判定した場合、第2の視覚要素542bは、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示されるときに、一部のみが第1の視覚要素542aと重なるか又は全く重なっていないとしてもよい。
【0160】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において、X線照準及び位置合わせ装置92を有する処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム500の概略図である
図5Dを参照する。
【0161】
また、本発明のいくつかの実施形態に係る、処置具90のX線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85と、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム500の処理ユニット530により生成される視覚インジケータ542との概略図である
図5E及び
図5Fを参照する。
【0162】
(例えば、
図5A、
図5B及び
図5Cに関して前述したように、)治療を施行する前にX線装置80に対して位置合わせされる必要があるいくつかの処置具は、(例えば、
図5Dに示すように、)X線照準及び位置合わせ装置92を含んでもよい。
【0163】
X線照準及び位置合わせ装置92は、(例えば、
図5Dに示すように、)例えば、互いに平行かつ合同であり、X線照準及び位置合わせ装置92の中心長手軸92cに沿って間隔を空けて位置付けられた2つの放射線不透過性表面(例えば、第1の放射線不透過性表面92a、第2の放射線不透過性表面92b)を含んでもよい。X線照準及び位置合わせ装置92は、X線照準及び位置合わせ装置の中心長手軸92cが治療装置90の中心長手軸90aに沿って位置合わせされているように、治療装置90に取り付け可能であってもよい。
【0164】
X線照準及び位置合わせ装置92のX線画像における視覚表現85(例えば、第1の表面92aの視覚表現85a及び第2の表面92bの視覚表現85b)は、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が、必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かの指標を提供することができる。
【0165】
(例えば、
図5Dに示すように、)例えば、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が、必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内である場合、第1の表面92aの視覚表現85aは、X線照準及び位置合わせ装置92のX線画像における第2の表面92bの視覚表現85b(例えば、X線ディスプレイ86に表示される)と一致(又は実質的に一致)してもよい。
【0166】
いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、X線照準及び位置合わせ装置92に対応する視覚インジケータ542を生成することができる。例えば、視覚インジケータ542の第1の視覚マーカー542a及び第2の視覚マーカー542bは、それぞれ、X線照準及び位置合わせ装置92の第1の表面92aの視覚表現85a及び第2の表面92bの視覚表現85bと同じ(又は実質的に同じ)形状及び/又は寸法を有することができる(例えば、
図5Dに示される)。
【0167】
様々な実施形態によれば、(例えば、
図5Dに示すように、)処理ユニット530は、視覚インジケータ542をディスプレイ540及び/又は、X線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。様々な実施形態では、(例えば、
図5E及び
図5Fに示すように、)処理ユニット530は、X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85と視覚インジケータ542との両方を、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。
【0168】
様々な実施形態では、処理ユニット530は、X線照準及び/又は位置合わせ装置92の視覚表現85と視覚インジケータ542を、ディスプレイ540及び/又はX線ディスプレイ86に表示された患者70の標的領域72のX線画像に重畳させるように構成されてもよい。
【0169】
いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、X線画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。処理ユニット530は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、視覚インジケータ542を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0170】
いくつかの実施形態によれば、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢は、実際の位置及び姿勢と特定の誤差値だけ異なってもよい。特定の誤差値は、例えば、X線増強器82のメトリック分解能の誤差、X線源83とX線増強器82との間の距離値の誤差、(例えば、較正板510がX線増強器82とは平行ではないような、)X線増強器82への較正板510の誤った接続、及び/又は、(例えば、カメラ520が処置具90に対して所定の位置及び姿勢ではないような、)処置具90へのカメラ520の誤った接続に依存してもよい。
【0171】
いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、特定の誤差値が1ミリメートル以下となるように、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0172】
決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が実際の位置及び姿勢と異なる場合、
図5Fに概略的に示すように、(例えば、実際の位置及び姿勢を表す)X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85に対して視覚インジケータ542は移動していてもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、処理ユニット530は、X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85に基づいて、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を更新することにより、誤差を最小化し、X線装置80に対する処置具90の更新後の位置及び姿勢を取得するように構成されてもよい。この更新は、例えば、X線照準及び位置合わせ装置92の放射線不透過性マーカー(例えば、第1の表面92a及び第2の表面92b)を識別し、放射線不透過性マーカーの位置に基づいて、視野83a内のX線源83とX線増強器82との間の空間において治療領域72の位置を推定し、さらに、X線画像に放射線不透過性マーカーの視覚表現を重畳させることによって利用され得る。
【0174】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、)処理ユニット530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/540に表示するように構成されてもよい。誘導指示は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、処置具90を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示してもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又はX線装置80に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0175】
なお、仮想インジケータ542に依存することなく、X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85と標的領域72のX線画像のみに基づいて治療を施行してもよい。
【0176】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム500と、該システム500を使用する方法のフローチャートとの概略図である
図5Gを参照する。
【0177】
なお、該方法は、
図5Gに示されるフローチャート、対応する説明に限定されるものではない。例えば、様々な実施形態では、該方法は、図示した各ボックス又はステージを通して進むか、図示及び説明した順序と全く同じ順序で進む必要はない。
【0178】
該方法のステージ590は、(例えば、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E及び
図5Fに関して前述したように、)例えば、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を示す(例えば、ディスプレイ540に表示された)視覚インジケータ542に基づいて、処置具90を患者70体内の標的領域72に照準し、及び/又は処置具90をX線装置80に対して位置合わせすることを含んでもよい。照準及び/又は位置合わせは、例えば、処置具90の並進、傾斜、ピッチ、ヨー、ロールなどを含んでもよい。
【0179】
(例えば、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E及び
図5Fに関して前述したように、)例えば、視覚インジケータ542が、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢と比較して許容誤差範囲内であると示すまで、該方法のステージ590を繰り返してもよい。
【0180】
(例えば、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E及び
図5Fに関して前述したように、)該方法のステージ590は、例えば、視覚インジケータ542のみに基づいて、処置具90/X線照準及び位置合わせ装置92のX線画像を取得せずに実行してもよい。これは、例えば、システム500を利用せず、照準及び/又は位置合わせステージで処置具90と患者70の頻繁なX線撮影を必要とする現在の治療プロセスとは対照的である。
【0181】
(例えば、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E及び
図5Fに関して前述したように、)該方法のステージ592は、例えば、処置具90のX線照準及び位置合わせ装置92のX線画像を取得し、X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85を、任意で視覚インジケータ542とともに、例えばディスプレイ540に表示することを含んでもよい。
【0182】
例えば、
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、
図5E及び
図5Fに関して前述するように、該方法のステージ594は、例えば、X線照準及び位置合わせ装置92の視覚表現85に基づいて、処置具90の実際の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢に対して許容誤差範囲内であるか否かを判定することを含んでもよい。
【0183】
処置具90の実際の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であれば、該方法は、例えば処置具90による治療を施行することを含んでもよいステージ596に移ってもよい。
【0184】
処置具90の実際の位置及び姿勢が許容誤差範囲内でなければ、該方法は、ステージ590を繰り返すことを含んでもよい。
【0185】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、集束超音波エネルギーを投射するシステム600の第1の実施形態の概略図である
図6を参照する。
【0186】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、FUS(focused ultrasound:集束超音波)エネルギー619を生成するために配置されたFUSトランスデューサ610(例えば、
図5A~
図5Gに関して前述した処置具90)を含んでもよい。
【0187】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、FUSトランスデューサ610に取り付け可能なX線照準及び位置合わせ装置612(例えば、
図5D~
図5Gに関して前述したX線照準及び位置合わせ装置92)を含んでもよい。
【0188】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、FUSトランスデューサ610を収容することに適する支持部620を含んでもよい。いくつかの実施形態では、支持部622は、手持ち式であってもよい。いくつかの実施形態では、システム600は、第1の端部がテーブル88に連結され、第2の端部が支持部620に連結された多関節アーム622を含んでもよい。多関節アーム622は、支持部620及びその内部に収容されたFUSトランスデューサ610の並進、傾斜、ピッチ、ヨー及び/又はロールを可能にするように配置されてもよい。
【0189】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、患者70体内の標的領域72へのFUSエネルギー619の送達を可能にするために、FUSトランスデューサ610を患者70に音響的に連結するように配置された音響カプラ640を含んでもよい。
【0190】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、X線装置80、例えば、X線増強器82に取り付け可能又は取り外し可能に取り付け可能な較正板650(例えば、
図1に関して前述した較正板110、又は
図2A~
図2Cに関して前述した較正板200)を含んでもよい。
【0191】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、支持部620/FUSトランスデューサ610に取り外し可能に取り付け可能なカメラ660(例えば、
図1に関して前述したカメラ120、又は
図5A~
図5Gに関して前述したカメラ520)を含んでもよい。
【0192】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、処理ユニット670(例えば、
図1に関して前述した処理ユニット130、又は
図5A~
図5Gに関して前述した処理ユニット530)を含んでもよい。処理ユニット670は、(例えば、
図5A~
図5Gに関して前述したように、)X線装置80に対するFUSトランスデューサ610の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0193】
いくつかの実施形態によれば、システム600は、ディスプレイ680を含んでもよい。処理ユニット670は、決定されたFUSトランスデューサ610の位置及び姿勢を示す視覚インジケータ682(例えば、
図5A~
図5Gに関して前述した視覚インジケータ542)を、ディスプレイ680及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。
【0194】
様々な実施形態では、処理ユニット670は、例えば、患者70の標的領域72のX線画像に視覚インジケータ682を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ680及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。
【0195】
いくつかの実施形態では、処理ユニット670は、X線画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。処理ユニット670は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット670は、視覚インジケータ682を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0196】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、)処理ユニット670は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/680に表示するように構成されてもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又はX線装置80に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0197】
システム600は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ680及び/又はX線ディスプレイ86に表示された視覚インジケータ682を用いて、FUSトランスデューサ610を患者70体内の標的領域72に照準し、及び/又はFUSトランスデューサ610をX線装置80に対して位置合わせすることを可能にする。視覚インジケータ682は、決定されたX線装置80に対するFUSトランスデューサ610の位置及び姿勢を示すことができ、これは、FUSトランスデューサ610の照準及び/又は位置合わせ中の特許70のX線撮影の必要性を排除(又は実質的に排除)する。(例えば、
図5A~
図5Gに関して前述したように、)システム600を利用する場合、X線撮影は、治療を施行する前に、X線装置80に対するFUSトランスデューサ610の実際の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢に対応する又は許容誤差範囲内であることを確認するために、FUSトランスデューサ610の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。これにより、システム600は、FUSトランスデューサ610の照準及び/又は位置合わせ中に患者70のX線照射への複数回の曝露を必要とする現在の治療プロセスと比較して、治療プロセスにおける患者及び/又はユーザのX線照射への曝露を大幅に低減することを可能にする。また、システム600は、システム600を利用しない現在の治療プロセスと比較して、治療プロセスの全時間幅を大幅に短縮することを可能にする。
【0198】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである
図7を参照する。
【0199】
該方法は、該方法を実施するように構成されてもよい、X線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステム(
図1に関して前述したシステム100、
図5A~
図5Gに関して前述したシステム500など)によって実施することができる。なお、該方法は、
図7に示されるフローチャート、対応する説明に限定されるものではない。例えば、様々な実施形態では、該方法は、図示した各ボックス又はステージを通して進むか、図示及び説明した順序と全く同じ順序で進む必要はない。
【0200】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、較正板を、X線装置のX線増強器に取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ702)を含み、較正板は、較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの放射線不透過性マーカーと少なくとも1つの光学マーカーとを含む。
【0201】
例えば、
図1に関して前述した較正板110、放射線不透過性マーカー112及び光学マーカー114、又は
図2A、
図2B及び
図2Cに関して前述した較正板200、放射線不透過性マーカー210、220及び光学マーカー230が挙げられる。
【0202】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図5A~
図5Gに関して前述したように、)カメラを処置具に対して所定の位置及び姿勢で処置具に取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ704)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述したカメラ120、又は
図5A~
図5Gに関して前述したカメラ520が挙げられる。
【0203】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図3に関して前述したように、)X線装置により、少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含む較正板のX線画像を取得すること(ステージ706)を含んでもよい。
【0204】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1に関して前述したように、)処理ユニットにより、X線画像における少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現と、較正板内における少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの所定の位置と、X線装置の特定のパラメータとに基づいて、X線装置に対する較正板の位置及び姿勢を決定すること(ステージ708)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述した処理ユニット130、又は
図5A~
図5Gに関して前述した処理ユニット530が挙げられる。
【0205】
いくつかの実施形態は、較正板のX線画像における少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を識別すること(ステージ709)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述するように、パターンマッチングアルゴリズムを利用する。
【0206】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1に関して前述したように、)X線装置の特定のモデルに基づいて、X線装置のX線源からX線増強器及びこれに取り付けられた較正板に向かって延びるとともに、較正板と交差する1以上のベクトルを決定すること(ステージ710)を含んでもよい。
【0207】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1に関して前述したように、)1以上のベクトルの、較正板との対応する1以上の交点を決定すること(ステージ711)を含んでもよい。
【0208】
いくつかの実施形態は、較正板内における少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの所定/既知の位置を、決定されたベクトルの較正板との交点と比較すること(ステージ712)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述するように、点群マッチングアルゴリズム(例えば、ブルートフォースアルゴリズム、反復最近点アルゴリズム)を利用する。
【0209】
いくつかの実施形態は、較正板内における放射線不透過性マーカーの所定/既知の位置と、決定されたベクトルの較正板との交点との比較に基づいて、X線装置に対する較正板の位置及び姿勢を決定すること(ステージ713)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述するように、位置合わせアルゴリズム(例えば、特異値分解(SVD)アルゴリズムなど)を利用する。
【0210】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図4に関して前述したように、)カメラにより、少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得すること(ステージ714)を含んでもよい。
【0211】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1に関して前述したように、)カメラ画像における少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、較正板内における少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、較正板に対するカメラの位置及び姿勢を決定すること(ステージ716)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述するように、バンドル調整/PnPアルゴリズムを利用する。
【0212】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図5A~
図5Gに関して前述したように、)決定されたX線装置に対する較正板の位置及び姿勢と、決定された較正板内におけるカメラの位置及び姿勢と、処置具に対するカメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、X線装置に対する処置具の位置及び姿勢を決定すること(ステージ718)を含んでもよい。
【0213】
いくつかの実施形態は、決定された処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示すること(ステージ720)を含んでもよい。例えば、
図1に関して前述した視覚インジケータ142、又は
図5A~
図5Gに関して前述した視覚インジケータ542が挙げられる。
【0214】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図5A~
図5Gに関して前述したように、)決定されたX線装置に対する処置具の位置及び姿勢が、X線装置に対する処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定すること(ステージ722)を含んでもよい。
【0215】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図5A~
図5Gに関して前述したように、)視覚インジケータを更新することにより、X線装置に対する処置具の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すこと(ステージ724)を含んでもよい。
【0216】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータと患者体内の標的領域のX線画像を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイに表示すること(ステージ725)を含んでもよい。
【0217】
いくつかの実施形態は、X線画像において標的領域を検出又はマークし、決定された処置具の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定すること(ステージ726)を含んでもよい。
【0218】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを更新することにより、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すこと(ステージ727)を含んでもよい。
【0219】
いくつかの実施形態は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、該処置具を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又各方向における移動の量を示す処置具誘導指示を生成し、ディスプレイに表示すること(ステージ728)を含んでもよい。例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、処置具誘導指示は、決定されたX線装置に対する処置具の位置及び姿勢に基づいて決定されてもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域及び/又はX線装置に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0220】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図5A~
図5Gに関して前述したように、)X線装置によるX線撮影に患者を曝露することなく、ディスプレイに表示された視覚インジケータに従って、処置具を照準及び位置合わせすること(ステージ729)を含んでもよい。
【0221】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置60環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム800の第1の実施形態の概略図である
図8を参照する。
【0222】
いくつかの実施形態では、システム800は、較正板810、カメラ820及び処理ユニット830を含んでもよい。
図8は、システム800の側面図を示す。システム800は、患者70体内の標的領域72への処置具90の照準及び/又は超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置合わせを可能にする。
【0223】
超音波撮影装置60は、任意のタイプの超音波撮影装置、例えば、ハンドヘルド装置、ラップトップ装置、携帯電話若しくはタブレットに接続されたプローブ、又は携帯型カート上のシステムであってよく、また、1以上のプローブとその他の付属品を含んでもよい。
【0224】
処置具90は、例えば、標的領域72に照準される必要があり、及び/又は超音波撮影プローブ62に対して位置合わせされる必要がある侵襲処置具(針(例えば、生検針、高周波針)及び/又はプローブなど)であってもよく、非侵襲処置具(超音波トランスデューサ又は集束超音波トランスデューサなど)であってもよい。例えば、
図8は、処置具90の一例として針を示す。
【0225】
いくつかの実施形態では、較正板810は、少なくとも1つの光学マーカーを含んでもよい。光学マーカーは、較正板810の内部の所定及び/又は既知の位置に位置付けられてもよい。較正板810は、超音波撮影装置60の超音波撮影プローブ62に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。以下、
図9A及び
図9Bを参照して、較正板810の様々な実施形態について説明する。
【0226】
いくつかの実施形態では、カメラ820は、処置具90に取り付け可能であるか又は取り外し可能に取り付け可能である。カメラ820は、処置具90に対して所定及び/又は既知の位置及び姿勢で処置具90に取り付け可能であってもよい。
【0227】
カメラ820は、較正板810の少なくとも一部がカメラ820の視野821内に入るように、処置具90に取り付け可能であってもよい。
【0228】
いくつかの実施形態では、システム800は、カメラコネクタ822を含んでもよい。カメラコネクタ822は、カメラ820を処置具90にしっかりと安定して取り付け、処置具90に対するカメラ820の意図しない相対移動を防止するように構成されてもよい。
【0229】
いくつかの実施形態では、カメラコネクタ822は、カメラ820の制御された回転を可能にすることができる。これは、例えば、処置具90が移動する場合に、較正板810に追従することを可能にする。
【0230】
いくつかの実施形態では、システム800は、第2のカメラを含んでもよい。第2のカメラは、カメラ820に対して所定の角度で処置具90に(例えば、コネクタ822のようなコネクタを使用して)しっかりと安定して取り付け可能である。例えば、第2のカメラは、カメラ820に対して90°の角度で処置具90に取り付けられてもよい。これは、例えば、処置具90が移動することなどに起因して、較正板810がカメラ820の視野821から外れる場合に、第2のカメラで較正板810をキャプチャすることを可能にする。
【0231】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット830は、カメラ820及び超音波撮影装置60の超音波撮影ユニット64と(例えば、有線又は無線で)通信することができる。
【0232】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット830は、カメラ820から、較正板810の1以上のカメラ画像を受信するように構成されてもよい。(例えば、
図9A及び
図9Bに示し、
図9A及び
図9Bに関して後述するように、)較正板810のカメラ画像は、光学マーカーの視覚表現を含んでもよい。
【0233】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット830は、カメラ画像内における光学マーカーの視覚表現と、較正板810内における光学マーカーの既知の位置と、カメラ820のパラメータ(例えば、歪み、視野821など)とに基づいて、(例えば、超音波撮影プローブ62に取り付けられてもよい)較正板810に対するカメラ820の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。その決定は、例えばバンドル調整/PnPアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0234】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット830は、超音波撮影プローブ62に対する較正板810の所定の位置及び姿勢と、決定された較正板810に対するカメラ820の位置及び姿勢と、処置具90に対するカメラ820の既知の位置及び姿勢とに基づいて、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0235】
いくつかの実施形態によれば、システム800は、ディスプレイ840を含んでもよい。処理ユニット830は、決定された処置具90の位置及び姿勢を示す少なくとも1つの視覚インジケータ842を、例えば、ディスプレイ840及び/又は超音波ディスプレイ66に提示するように構成されてもよい。
【0236】
いくつかの実施形態では、処理ユニット830は、決定された超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定するように構成されてもよい。処理ユニット830は、視覚インジケータ842を変更することにより、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。
【0237】
様々な実施形態では、処理ユニット830は、例えば、患者70の標的領域72の超音波画像に視覚インジケータ842を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ840及び/又は超音波ディスプレイ66に表示するように構成されてもよい。
【0238】
いくつかの実施形態では、処理ユニット830は、超音波画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、マークは、ユーザの入力に基づいて行ってもよい。処理ユニット830は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、超音波画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット830は、視覚インジケータ142を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0239】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、)処理ユニット830は、決定された超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/840に表示するように構成されてもよい。処置具誘導指示は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢及び/又は標的領域72に対して位置合わせされる位置及び姿勢にするために、処置具90を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示してもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又は超音波撮影プローブ62に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0240】
システム800は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ840及び/又は超音波ディスプレイ66に表示された視覚インジケータ842を用いて、処置具90を標的領域72に照準し、及び/又は処置具90を超音波撮影プローブ62に対して位置合わせすること(例えば、並進、傾斜、ピッチ、ヨー、ロールなど)を可能にする。視覚インジケータ842は、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢を示すことができ、これは、処置具の先端の超音波撮影の必要性を排除(又は実質的に排除)する。システム800を利用する場合、処置具の(適用可能な)先端の超音波撮影は、治療を施行する前に、患者の解剖学的構造に対する処置具90の実際の位置及び姿勢が正確であることを確認するために、処置具90の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。これにより、システム800は、現在の治療プロセスと比較して、プロセス時間を大幅に低減することを可能にする。
【0241】
本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム800など)の較正板900の概略図である
図9A及び
図9Bを参照する。
【0242】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図9A及び
図9Bに示すように、)較正板900は、較正板900内の所定の位置に位置付けられた複数の光学マーカー930を含む。
【0243】
いくつかの実施形態では、各光学マーカー930は、その固有の視覚ラベルを含んでもよい。光学マーカー930の視覚ラベルは、例えば、視覚ラベルに関連する追加のデータを有することができるバーコード、QRコード(登録商標)、グラフィックパターン又は形状、アルコマーカー、アプリルタグ、ARタグなどを含んでもよい。視覚ラベルは、例えば、較正板900内の光学マーカー930の位置を符号化することができる。
【0244】
光学マーカー930の量、光学マーカー930の寸法、及び/又は光学マーカー930の視覚ラベルなどの光学マーカー930のパラメータは、例えば、カメラ(例えば、
図8に関して前述したカメラ820)の分解能に基づいて決定されてもよい。光学マーカー930のパラメータは、さらに、(例えば、
図8に関して前述したように、)較正板900のカメラ画像における光学マーカー930の視覚表現に基づく較正板900に対するカメラ(例えば、
図8に関して前述したカメラ820)の位置及び姿勢の決定/識別を可能にするように決定されてもよい。
【0245】
いくつかの実施形態では、較正板900は、マット面を有してもよい。較正板900のマット面は、例えば、手術室内の光源からの光反射を低減し、その光反射によるカメラ画像のグレアを除去(又は実質的に除去)することにより、光学マーカー930から得られた情報の損失を回避することができる。
【0246】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム(システム800など)の較正板(較正板810、900など)のカメラ画像1000である
図10を参照する。
【0247】
図10は、例えば、較正板(例えば、
図9Bに示される較正板900)のカメラ画像1000を示す。カメラ画像1000は、例えば、治療プロセス中に、処置具90に取り付けられたカメラ(例えば、
図8に関して前述したカメラ820)を用いて取得することができる。カメラ画像1000には、光学追跡板内の所定の位置に位置付けられた光学マーカー(例えば、
図9Bに示される光学マーカー930)の視覚表現1010を含んでもよい。
【0248】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、集束超音波エネルギーを投射するシステム1100の第2の実施形態の概略図である
図11を参照する。
【0249】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、FUS(focused ultrasound:集束超音波)エネルギー1119を生成するために配置されたFUSトランスデューサ1110を含んでもよい。
【0250】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、超音波撮影プローブ62を含んでもよい。
【0251】
いくつかの実施形態では、システム1100は、FUSトランスデューサ1110を収容することに適する支持部1120を含んでもよい。いくつかの実施形態では、支持部1120は、手持ち式であってよい。いくつかの実施形態では、システム1100は、第1の端部がテーブル88に連結され、第2の端部が支持部1120に連結された多関節アーム1122を含んでもよい。多関節アーム1122は、支持部1120及びその内部に収容されたFUSトランスデューサ1110の並進、傾斜、ピッチ、ヨー及び/又はロールを可能にするように配置されてよい。
【0252】
いくつかの実施形態では、システム1100は、患者70体内の標的領域72へのFUSエネルギー1119の送達を可能にするために、FUSトランスデューサ1110を患者70に音響的に連結するように配置された音響カプラ1140を含んでもよい。
【0253】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、超音波撮影プローブ62に取り付け可能な較正板1150(例えば、
図8に関して前述した較正板810、又は
図9A~
図9Bに関して前述した較正板900)を含んでもよい。
【0254】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、支持部1120又はFUSトランスデューサ1110に取り付け可能なカメラ1160(例えば、
図8に関して前述したカメラ820)を含んでもよい。
【0255】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、処理ユニット1170(例えば、
図8に関して前述した処理ユニット830)を含んでもよい。処理ユニット1170は、超音波撮影プローブ62に対するFUSトランスデューサ1110の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0256】
いくつかの実施形態によれば、システム1100は、ディスプレイ1180を含んでもよい。処理ユニット1170は、決定されたFUSトランスデューサ1110の位置及び姿勢を示す視覚インジケータ1142を、ディスプレイ1180及び/又は超音波ディスプレイ66に表示するように構成されてもよい。
【0257】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1170は、決定された超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定するように構成されてもよい。処理ユニット1170は、視覚インジケータ842を変更することにより、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。
【0258】
様々な実施形態では、処理ユニット1170は、例えば、患者70の標的領域72の超音波画像に視覚インジケータ1142を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ1180及び/又は超音波ディスプレイ66に表示するように構成されてもよい。
【0259】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1170は、超音波画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。処理ユニット1170は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、超音波画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット1170は、視覚インジケータ1142を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0260】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、)処理ユニット1170は、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/1180に表示するように構成されてもよい。処置具誘導指示は、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するように、)超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて決定されてもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又は超音波撮影プローブ62に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0261】
システム1100は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ1180及び/又は超音波ディスプレイ66に表示された視覚インジケータ1142を用いて、FUSトランスデューサ1110を患者70体内の標的領域72に照準し、及び/又はFUSトランスデューサ1110を超音波撮影プローブ62に対して位置合わせすることを可能にする。視覚インジケータ1142は、決定された超音波撮影プローブ62に対するFUSトランスデューサ1110の位置及び姿勢を示すことができる。これにより、システム1100は、システム1100を利用しない現在の治療プロセスと比較して、治療プロセスの全時間幅を大幅に短縮することを可能にする。
【0262】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである
図12を参照する。
【0263】
該方法は、該方法を実施するように構成されてよい超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステム(
図8に関して前述したシステム800、
図11に関して前述したシステム1100など)によって実施することができる。なお、該方法は、
図12に示されるフローチャート、対応する説明に限定されるものではない。例えば、様々な実施形態では、該方法は、図示した各ボックス又はステージを通して進むか、図示及び説明した順序と全く同じ順序で進む必要はない。
【0264】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、較正板を超音波撮影装置の超音波撮影プローブに取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ1202)を含み、較正板は、較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含む。
【0265】
例えば、
図8に関して前述した較正板810、又は
図9A及び
図9Bに関して前述した較正板900及び光学マーカー930が挙げられる。
【0266】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図8に関して前述したように、)カメラを処置具に対して所定の位置及び姿勢で処置具に取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ1204)を含んでもよい。例えば、
図8に関して前述したカメラ820が挙げられる。
【0267】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図8及び
図11に関して前述したように、)カメラにより、少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得すること(ステージ1206)を含んでもよい。
【0268】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図8に関して前述したように、)カメラ画像における少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、較正板内における少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、較正板に対するカメラの位置及び姿勢を決定すること(ステージ1208)を含んでもよい。例えば、
図8に関して前述するように、バンドル調整/PnPアルゴリズムを利用する。
【0269】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図8に関して前述したように、)超音波撮影プローブに対する較正板の所定の位置及び姿勢と、決定された較正板に対するカメラの位置及び姿勢と、処置具に対するカメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢を決定すること(ステージ1210)を含んでもよい。
【0270】
いくつかの実施形態は、決定された超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示すること(ステージ1212)を含んでもよい。例えば、
図8に関して前述した視覚インジケータ842が挙げられる。
【0271】
いくつかの実施形態は、決定された超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢が、超音波撮影プローブに対する処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定すること(ステージ1213)を含んでもよい。これは、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。
【0272】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを変更することにより、超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すこと(ステージ1214)を含んでもよい。
【0273】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータと患者体内の標的領域の超音波画像を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイに表示すること(ステージ1215)を含んでもよい。
【0274】
いくつかの実施形態は、超音波画像において標的領域を検出又はマークし、決定された処置具の位置及び姿勢と、超音波画像とに基づいて、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定すること(ステージ1216)を含んでもよい。
【0275】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを更新することにより、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すこと(ステージ1217)を含んでもよい。
【0276】
いくつかの実施形態は、処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、該処置具を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示す処置具誘導指示を生成し、ディスプレイに表示すること(ステージ1218)を含んでもよい。例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するとおりである。したがって、これは、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。
【0277】
いくつかの実施形態は、ディスプレイに表示された視覚インジケータに従って、処置具を照準及び/又は位置合わせすること(ステージ1219)を含んでもよい。
【0278】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置を用いて処置具を照準及び/又は位置合わせするシステム(前述したシステム800、1100など)の較正設備1300の概略図である
図13を参照する。
【0279】
較正設備1300は、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステム(前述したシステム800、1100など)の較正に用いられてもよい。例えば、較正設備1300は、(例えば、較正板1324が超音波撮影プローブ62に取り付けられた後)超音波撮影プローブ62に対する較正板1324(例えば、前述した較正板810、900、1000、1150など)の位置及び姿勢を決定するために用いられてもよい。超音波プローブ62に較正板1324が永続的に取り付けられる場合、較正を例えば工場で1回だけ実行しもよく、較正板1324が超音波プローブ62に取り外し可能に取り付けられるたびに、較正を繰り返してもよい。
【0280】
較正設備1300は、音響透過媒体1302(例えば、超音波ジェル、水)に埋め込まれた1以上の撮影対象1304を含んでもよい。いくつかの実施形態では、撮影対象1304の位置は既知であってもよい。超音波撮影プローブ62は、撮影対象1304に対する撮影プローブの既知の位置及び姿勢に配置されてもよい。較正板1324は、超音波撮影プローブ62に取り付けられるか又は取り外し可能に取り付けられてもよい。カメラ1311(例えば、前述したカメラ820、1160など)は、較正板1324の少なくとも一部が視野1312内にあるように、撮影対象1304に対するカメラの既知の位置及び姿勢に配置されてもよい。
【0281】
超音波撮影プローブ62は、撮影対象1304の少なくとも1つの超音波画像を取得することができる。カメラ1311は、超音波撮影プローブ62に取り付けられた少なくとも1つのカメラ画像較正板1324を取得することができる。処理ユニット(例えば、前述した処理ユニット830、1170など)は、撮影対象1304の超音波画像及び較正板1324のカメラ画像1324を受信することができる。処理ユニットは、少なくとも超音波画像及びカメラ画像に基づいて、較正データを決定することができる。例えば、較正データは、超音波撮影プローブ62に対する較正板1324の位置及び姿勢を含んでもよい。処理ユニットは、超音波画像、カメラ画像、撮影対象1304の既知の位置、撮影プローブの既知の位置及び姿勢及びカメラの既知の位置及び姿勢に基づいて、超音波撮影プローブ62に対する較正板1324の位置及び姿勢を決定することができる。
【0282】
較正データを記憶し、さらなる処理のために利用してもよい。(例えば、
図8に関して前述したように、)例えば、較正データは、前述した処理ユニット830又は処理ユニット1170にロードされて、処理ユニット830、1170が超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するために用いられてもよい。
【0283】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、撮影装置環境において処置具の照準及び/又は位置合わせを誘導する方法のフローチャートである
図14Aを参照する。
【0284】
該方法は、例えば、撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせするシステム(それぞれ
図1、
図5A~
図5G、
図6、
図8及び
図11に関して前述したシステム100、500、600、500、1100など)の処理ユニットによって実行することができる。
【0285】
また、本発明のいくつかの実施形態に係る、本発明のいくつかの実施形態に係る、撮影装置環境において処置具の照準及び/又は位置合わせを誘導する誘導機能の概略図である
図14Bを参照する。
【0286】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、処理ユニット1410により、少なくとも1つの視覚インジケータ1420をディスプレイ1430に提示すること(ステージ1402)を含んでもよい。
【0287】
様々な実施形態では、視覚インジケータ1420は、撮影装置に対する処置具の実際の位置及び姿勢(例えば、
図5D~
図5Fに関して前述したX線照準及び位置合わせツール92の視覚表現85など)、及び/又は決定された撮影装置に対する処置具の位置及び姿勢(例えば、それぞれ
図1、
図5A~
図5D、
図6、
図8及び
図11に関して前述した視覚インジケータ142、542、682、842、1142)を示すことができる。また、視覚インジケータ1420は、撮影装置に対する処置具の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すことができる。これは、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。いくつかの実施形態では、(例えば、
図1、
図5A~
図5D及び
図8に関して前述したように、)視覚インジケータ1420は、撮影装置によって取得された又は取得されている画像に重畳してもよい。
【0288】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、処理ユニット1410により、決定された撮影装置に対する処置具の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示1440を生成すること(ステージ1404)を含んでもよい。
【0289】
いくつかの実施形態では、該方法は、処理ユニット1410により、処置具誘導指示1440をディスプレイ1430に提示すること(ステージ1406)を含んでもよい。処置具誘導指示1440は、例えば、標的領域及び/又は撮影装置に対する処置具の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0290】
処置具誘導指示1440は、例えば、ディスプレイ1430の特定領域1432に表示することができる。特定領域1432は、ディスプレイ1430に表示された重要な情報を妨げないように、例えば、処理ユニット1410によって選択することができる。
【0291】
様々な実施形態では、処置具誘導指示1440は、処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、該処置具を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示す処置具移動データを含んでもよい。例えば、各方向は、矢印を用いて提示することができ、矢印の長さは、それぞれの方向における必要な移動の大きさを示すことができる。しかしながら、他の記号を使用してもよい。処置具誘導指示1440は、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。
【0292】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、処理ユニット1410により、処置具視覚データ1450をディスプレイ1430に提示することを含んでもよい。処置具視覚データ1450は、例えば、処置具1452の少なくとも一部の視覚表現を含んでもよい。例えば、処置具1452の視覚表現は、処置具誘導指示1440の近傍に表示してもよい。
【0293】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、処理ユニット1410により、システムコンポーネント視覚データ1460をディスプレイ1430に提示することを含んでもよい。システムコンポーネント視覚データ1460は、例えば、システムの1以上の部品(例えば、カメラ)の視覚表現を含み、例えば、処置具に対するそれぞれのコンポーネントの実際の位置及び姿勢を示すことができる。
【0294】
処置具視覚データ1450及びシステムコンポーネント視覚データ1460は、例えば、ユーザによる処置具誘導指示1440への理解を高めることができる。
【0295】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置80環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム1500の第2の実施形態の概略図である
図15A及び
図15Bを参照する。
【0296】
いくつかの実施形態によれば、(例えば、
図15A及び
図15Bに示すように、)システム1500は、較正板1510、カメラ1520及び処理ユニット1530を含んでもよい。
図15A及び
図15Bは、システム1500の側面図を示す。システム1500は、システム1500を介さずに行われる治療プロセスと比較して、患者70のX線照射への曝露を大幅に低減しながら、患者70体内の標的領域72への処置具90の照準及び/又はX線装置80に対する処置具90の位置合わせを可能にすることができる。
【0297】
いくつかの実施形態によれば、較正板1510は、少なくとも1つの光学マーカー1514を含んでもよい。光学マーカー1514は、較正板1510の表面の所定及び/又は既知の位置に位置付けられてもよい。較正板1510は、処置具90に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。例えば、較正板1510及び光学マーカー1514は、
図1に関して前述した(放射線不透過性マーカーが112ない)較正板110及び光学マーカー114と同様のものであってもよい。
【0298】
いくつかの実施形態によれば、カメラ1520は、X線装置80に取り付け可能であるか又は取り外し可能に取り付け可能である。カメラ1520は、(例えば、
図15Aに示されるように、)X線装置80に対して所定及び/又は既知の位置及び姿勢でX線装置80に取り付け可能であってもよい。
【0299】
いくつかの実施形態では、カメラ1520は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー1512を含んでもよい。この場合、カメラ1520は、少なくともその放射線不透過性マーカー1512がX線源83の視野83a内に配置されるように、X線装置80に取り付けられてもよい。例えば、(例えば、
図15Bに示すように、)カメラ1520は、X線増強器82に取り付け可能であってもよい。
図15Bに示される実施形態では、(例えば、
図1に関して前述したように、)X線装置80に対するカメラ1520の位置及び姿勢は未知であってもよく、カメラ1520に取り付けられた放射線不透過性マーカー1512のX線撮影に基づいて決定されてもよい。
【0300】
いくつかの実施形態では、システム1500は、カメラコネクタ1522を含んでもよい。カメラコネクタ1522は、カメラ1520をX線装置80にしっかりと安定して取り付け、X線装置80に対するカメラ1520の意図しない相対移動を防止するように構成されてもよい。
【0301】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1530は、カメラ1520及びX線装置80のX線撮影ユニット84と(例えば、有線又は無線で)通信することができる。
【0302】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1530は、カメラ1520から、較正板1510の1以上のカメラ画像を受信するように構成されてもよい。較正板1510のカメラ画像は、光学マーカー1514の視覚表現を含んでもよい。
【0303】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1530は、カメラ画像内における光学マーカー1514の視覚表現と、較正板1510内における光学マーカー1514の既知の位置と、カメラ1520のパラメータ(例えば、歪み、視野121など)とに基づいて、カメラ1520に対する、(例えば、処置具90に取り付けられてもよい)較正板1510の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。その決定は、例えばバンドル調整/PnPアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0304】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1530は、決定されたカメラ1520に対する較正板1510の位置及び姿勢と、X線装置80に対するカメラ1520の既知の位置及び姿勢とに基づいて、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0305】
X線装置80に対するカメラ1520の位置及び姿勢が既知ではなく、かつカメラ1520が放射線不透過性マーカー1512を含む、
図15Bに示される実施形態では、処理ユニット1530は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現を含むX線画像を受信し、少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現に基づいて、X線装置に対するカメラの位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0306】
いくつかの実施形態によれば、システム1500は、ディスプレイ1540を含んでもよい。処理ユニット1530は、決定された処置具90の位置及び姿勢を示す少なくとも1つの視覚インジケータ1542を、例えば、ディスプレイ1540及び/又はX線ディスプレイ86に提示するように構成されてもよい。
【0307】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢が、X線装置80に対する処置具90の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット1530は、視覚インジケータ1542を更新することにより、処置具90の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。視覚インジケータ1542の変更は、例えば、(例えば、所定の規則による)視覚インジケータ1542の色及び/又は形状の変化を含んでもよい。
【0308】
様々な実施形態では、処理ユニット1530は、例えば、患者70の標的領域72のX線画像に視覚インジケータ1542を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ1540及び/又はX線ディスプレイ86に表示するように構成されてもよい。
【0309】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1530は、X線画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。処理ユニット1530は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット1530は、視覚インジケータ1542を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0310】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して前述したように、)処理ユニット1530は、決定されたX線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/1540に表示するように構成されてもよい。誘導指示は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、処置具90を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は各方向における移動の量を示してもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又はX線装置80に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0311】
システム1500は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ1540及び/又はX線ディスプレイ86に表示された視覚インジケータ1542を用いて、処置具90を標的領域72に照準し、及び/又は処置具90をX線装置80に対して位置合わせすること(例えば、並進、傾斜、ピッチ、ヨー、ロールなど)を可能にする。視覚インジケータ1542は、X線装置80に対する処置具90の位置及び姿勢を示すことができ、これは、処置具90の照準及び/又は位置合わせ中の特許70のX線撮影の必要性を排除(又は実質的に排除)する。システム1500を利用する場合、X線撮影は、治療を施行する前に、X線装置80に対する処置具90の実際の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢に対応する又は許容誤差範囲内であることを確認するために、処置具90の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。これにより、システム1500は、処置具90の照準及び/又は位置合わせ中に患者70のX線照射への複数回の曝露を必要とする現在の治療プロセスと比較して、治療プロセスにおける患者及び/又はユーザのX線照射への曝露を大幅に低減することを可能にする。
【0312】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、X線装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第2の方法のフローチャートである
図16を参照する。
【0313】
該方法は、該方法を実施するように構成されてもよいX線装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステム(
図15A及び
図15Bに関して前述したシステム1500など)によって実施することができる。なお、該方法は、
図16に示されるフローチャート、対応する説明に限定されるものではない。例えば、様々な実施形態では、該方法は、図示した各ボックス又はステージを通して進むか、図示及び説明した順序と全く同じ順序で進む必要はない。
【0314】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、較正板を処置具に取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)ことを含み、較正板は、較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含む(ステージ1602)。例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述した較正板1510及び光学マーカー1514が挙げられる。
【0315】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)X線装置にカメラを取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ1604)を含んでもよい。例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したカメラ1520が挙げられる。
【0316】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図1及び
図4に関して前述したように、)カメラにより、少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得すること(ステージ1606)を含んでもよい。
【0317】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)カメラ画像における少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、較正板内における少なくとも1つの光学マーカーの位置とに基づいて、カメラに対する較正板の位置及び姿勢を決定すること(ステージ1607)を含んでもよい。例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述するように、バンドル調整/PnPアルゴリズムを利用する。
【0318】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)決定されたカメラに対する較正板の位置及び姿勢と、X線装置に対するカメラの位置及び姿勢とに基づいて、X線装置に対する処置具の位置及び姿勢を決定すること(ステージ1608)を含んでもよい。
【0319】
いくつかの実施形態では、X線装置に対するカメラの位置及び姿勢は、既知/所定のものであってもよい。
【0320】
いくつかの他の実施形態では、カメラは、少なくとも一部がX線装置のX線源の視野内になるように、任意の位置及び姿勢でX線装置に取り付けられてもよく、かつ少なくとも1つの放射線不透過性マーカーを含んでもよい。これらの実施形態は、X線装置により、カメラの少なくとも一部のX線画像を取得し、X線画像における少なくとも1つの放射線不透過性マーカーの視覚表現に基づいて、X線装置に対するカメラの位置及び姿勢を決定することを含んでもよい。
【0321】
いくつかの実施形態は、決定された処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示すること(ステージ1610)を含んでもよい。例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述した視覚インジケータ1542が挙げられる。
【0322】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)決定されたX線装置に対する処置具の位置及び姿勢が、X線装置に対する処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定すること(ステージ1612)を含んでもよい。
【0323】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)視覚インジケータを更新することにより、X線装置に対する処置具の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すこと(ステージ1614)を含んでもよい。
【0324】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータと患者体内の標的領域のX線画像を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイに表示すること(ステージ1616)を含んでもよい。
【0325】
いくつかの実施形態は、X線画像において標的領域を検出又はマークし、決定された処置具の位置及び姿勢と、X線画像とに基づいて、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定すること(ステージ1618)を含んでもよい。
【0326】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを更新することにより、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すこと(ステージ1620)を含んでもよい。
【0327】
いくつかの実施形態は、処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、該処置具を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は該方向の各々における移動の量を示す処置具誘導指示を生成し、ディスプレイに表示すること(ステージ1622)を含んでもよい。例えば、
図14A及び
図14Bに関して前述したように、処置具誘導指示は、決定されたX線装置に対する処置具の位置及び姿勢に基づいて決定されてもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域及び/又はX線装置に対する処置具の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0328】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図15A及び
図15Bに関して前述したように、)X線装置によるX線撮影に患者を曝露することなく、ディスプレイに表示された視覚インジケータに従って、処置具を照準及び位置合わせすること(ステージ1624)を含んでもよい。
【0329】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置60環境において処置具90を照準及び/又は位置合わせするシステム1700の第2の実施形態の概略図である
図17を参照する。
【0330】
いくつかの実施形態によれば、システム1700は、較正板1710、カメラ1720及び処理ユニット1730を含んでもよい。
図17は、システム1700の側面図を示す。システム1700は、患者70体内の標的領域72への処置具90の照準及び/又は超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置合わせを可能にする。
【0331】
超音波撮影装置60は、任意のタイプの超音波撮影装置、例えば、ハンドヘルド装置、ラップトップ装置、携帯電話若しくはタブレットに接続されたプローブ、又は携帯型カート上のシステムであってよく、また、1以上のプローブとその他の付属品を含んでもよい。
【0332】
処置具90は、例えば、標的領域72に照準される必要があり、及び/又は超音波撮影プローブ62に対して位置合わせされる必要がある侵襲処置具(針(例えば、生検針、高周波針)及び/又はプローブなど)であってもよく、非侵襲処置具(超音波トランスデューサ又は集束超音波トランスデューサなど)であってもよい。例えば、
図17は、処置具90の一例として針を示す。
【0333】
いくつかの実施形態によれば、較正板1710は、少なくとも1つの光学マーカーを含んでもよい。光学マーカーは、較正板1710の内部の所定及び/又は既知の位置に位置付けられてもよい。較正板1710は、処置具90に取り付け可能であってもよく、取り外し可能に取り付け可能であってもよい。
【0334】
いくつかの実施形態によれば、カメラ1720は、超音波装置60の超音波撮影プローブ62に取り付け可能であるか又は取り外し可能に取り付け可能である。カメラ1720は、処置具90に対して所定及び/又は既知の位置及び姿勢で超音波撮影プローブ62に取り付け可能であってもよい。カメラ1720は、較正板1710の少なくとも一部がカメラ1720の視野1721内に入るように、超音波撮影プローブ62に取り付け可能であってもよい。
【0335】
いくつかの実施形態では、システム1700は、カメラコネクタ1722を含んでもよい。カメラコネクタ1722は、カメラ1720を超音波撮影プローブ62にしっかりと安定して取り付け、超音波撮影プローブ62に対するカメラ1720の意図しない相対移動を防止するように構成されてもよい。
【0336】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1730は、カメラ1720及び超音波撮影装置60の超音波撮影ユニット64と(例えば、有線又は無線で)通信することができる。
【0337】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1730は、カメラ1720から、較正板1710の1以上のカメラ画像を受信するように構成されてもよい。較正板1710のカメラ画像は、光学マーカーの視覚表現を含んでもよい。
【0338】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1730は、カメラ画像内における光学マーカーの視覚表現と、較正板1710内における光学マーカーの既知の位置と、カメラ1720のパラメータ(例えば、歪み、視野1721など)とに基づいて、(例えば、超音波撮影プローブ62に取り付けられてもよい)カメラ1720に対する較正板1710の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。その決定は、例えばバンドル調整/PnPアルゴリズムを用いて利用され得る。
【0339】
いくつかの実施形態によれば、処理ユニット1730は、処置具90に対する較正板1710の所定の位置及び姿勢と、決定されたカメラ1720に対する較正板1710の位置及び姿勢と、超音波撮影プローブ62に対するカメラ1720の既知の位置及び姿勢とに基づいて、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢を決定するように構成されてもよい。
【0340】
いくつかの実施形態によれば、システム1700は、ディスプレイ1740を含んでもよい。処理ユニット1730は、決定された処置具90の位置及び姿勢を示す少なくとも1つの視覚インジケータ1742を、例えば、ディスプレイ1740及び/又は超音波ディスプレイ66に提示するように構成されてもよい。
【0341】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1730は、決定された超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定するように構成されてもよい。処理ユニット1730は、視覚インジケータ1742を変更することにより、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すように構成されてもよい。
【0342】
様々な実施形態では、処理ユニット1730は、例えば、患者70の標的領域72の超音波画像に視覚インジケータ1742を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイ1740及び/又は超音波ディスプレイ66に表示するように構成されてもよい。
【0343】
いくつかの実施形態では、処理ユニット1730は、超音波画像において標的領域72を検出又はマークするように構成されてもよい。処理ユニット1730は、決定された処置具90の位置及び姿勢と、超音波画像とに基づいて、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、処理ユニット1730は、視覚インジケータ142を更新することにより、処置具90が標的領域72に対して位置合わせされているか否かを示すように構成されてもよい。
【0344】
いくつかの実施形態では、(例えば、
図14A及び
図14Bに関して前述したように、)処理ユニット1730は、決定された超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢に基づいて、処置具誘導指示を生成し、処置具誘導指示をディスプレイ86/1740に表示するように構成されてもよい。処置具誘導指示は、処置具90を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にし、及び/又は標的領域72に対して位置合わせされている位置及び姿勢にするために、処置具90を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向及び/又は該方向の各々における移動の量を示してもよい。処置具誘導指示は、例えば、標的領域72及び/又は超音波撮影プローブ62に対する処置具90の照準及び/又は位置合わせを容易かつ直感的にすることができる。
【0345】
システム1700は、ユーザ(例えば、治療医)が、ディスプレイ1740及び/又は超音波ディスプレイ66に表示された視覚インジケータ1742を用いて、処置具90を標的領域72に照準し、及び/又は処置具90を超音波撮影プローブ62に対して位置合わせすること(例えば、並進、傾斜、ピッチ、ヨー、ロールなど)を可能にする。視覚インジケータ1742は、超音波撮影プローブ62に対する処置具90の位置及び姿勢を示すことができ、これは、処置具の先端の超音波撮影の必要性を排除(又は実質的に排除)する。システム1700を利用する場合、処置具の(適用可能な)先端の超音波撮影は、治療を施行する前に、患者の解剖学的構造に対する処置具90の実際の位置及び姿勢が正確であることを確認するために、処置具90の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。これにより、システム1700は、現在の治療プロセスと比較して、プロセス時間を大幅に低減することを可能にする。
【0346】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に係る、超音波撮影装置環境において処置具を照準及び/又は位置合わせする第1の方法のフローチャートである
図18を参照する。
【0347】
該方法は、該方法を実施するように構成されてよい超音波撮影装置環境において処置具を照準及び位置合わせするシステム(
図17に関して前述したシステム1700など)によって実施することができる。なお、該方法は、
図18に示されるフローチャート、対応する説明に限定されるものではない。例えば、様々な実施形態では、該方法は、図示した各ボックス又はステージを通して進むか、図示及び説明した順序と全く同じ順序で進む必要はない。
【0348】
いくつかの実施形態によれば、該方法は、較正板を処置具に取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)ことを含み、較正板は、較正板内の所定の位置に位置付けられた少なくとも1つの光学マーカーを含む(ステージ1802)。例えば、
図17に関して前述した較正板1710が挙げられる。
【0349】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図17に関して前述したように、)カメラを超音波撮影プローブに対して所定の位置及び姿勢で超音波撮影プローブに取り付ける(又は取り外し可能に取り付ける)こと(ステージ1804)を含んでもよい。例えば、
図17に関して前述したカメラ1720が挙げられる。
【0350】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図17に関して前述したように、)カメラにより、少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現を含むカメラ画像を取得すること(ステージ1806)を含んでもよい。
【0351】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図17に関して前述したように、)カメラ画像における少なくとも1つの光学マーカーの視覚表現と、較正板内における少なくとも1つの光学マーカーの所定の位置とに基づいて、カメラに対する較正板の位置及び姿勢を決定すること(ステージ1808)を含んでもよい。例えば、
図17に関して前述したように、バンドル調整/PnPアルゴリズムを利用する。
【0352】
いくつかの実施形態は、(例えば、
図17に関して前述したように、)処置具に対する較正板の所定の位置及び姿勢と、決定されたカメラに対する較正板の位置及び姿勢と、超音波撮影プローブに対するカメラの所定の位置及び姿勢とに基づいて、超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢を決定すること(ステージ1810)を含んでもよい。
【0353】
いくつかの実施形態は、決定された超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢を示す視覚インジケータをディスプレイに表示すること(ステージ1812)を含んでもよい。例えば、
図17に関して前述した視覚インジケータ1742が挙げられる。
【0354】
いくつかの実施形態は、決定された超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢が、超音波撮影プローブに対する処置具の必要な位置及び姿勢と比較して、許容誤差範囲内であるか否かを判定すること(ステージ1813)を含んでもよい。これは、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。
【0355】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを変更することにより、超音波撮影プローブに対する処置具の位置及び姿勢が許容誤差範囲内であるか否かを示すこと(ステージ1814)を含んでもよい。
【0356】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータと患者体内の標的領域の超音波画像を重畳させて重畳画像を生成し、重畳画像をディスプレイに表示すること(ステージ1815)を含んでもよい。
【0357】
いくつかの実施形態は、超音波画像において標的領域を検出又はマークし、決定された処置具の位置及び姿勢と、超音波画像とに基づいて、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを判定すること(ステージ1816)を含んでもよい。
【0358】
いくつかの実施形態は、視覚インジケータを更新することにより、処置具が標的領域に対して位置合わせされているか否かを示すこと(ステージ1817)を含んでもよい。
【0359】
いくつかの実施形態は、処置具を許容誤差範囲内の位置及び姿勢にするために、該処置具を移動(例えば、変位及び/又は傾斜)させるべき1以上の方向と、該方向の各々における移動の量とを示す処置具誘導指示を生成し、ディスプレイに表示すること(ステージ1818)を含んでよい。例えば、
図14A及び
図14Bに関して後述するとおりである。したがって、これは、例えば、標的領域への処置具の迅速かつ正確な照準を可能にする。
【0360】
いくつかの実施形態は、ディスプレイに表示された視覚インジケータに従って、処置具を照準及び/又は位置合わせすること(ステージ1819)を含んでもよい。
【0361】
有利には、開示されたシステム及び方法は、ユーザ(例えば、治療医)が、決定された撮影装置に対する処置具の位置及び姿勢を示すように構成された(例えば、ディスプレイに表示された)視覚インジケータを用いて、患者体内の標的領域に処置具を照準し、及び/又は、撮影装置に対して処置具を位置合わせすることを可能にする。これは、処置具を撮影装置に機械的に接続する必要なしに、また、現在のプロセスで必要とされる複雑及び/又は高価な追跡ユニットを必要とせずに実現することができる。さらに、開示されたシステム及び方法を利用しない現在の治療プロセスと比較して、開示されたシステム及び方法は、プロセスの精度を向上させ、その精度のユーザの熟練度への依存性を低減し、及び/又は治療プロセスの持続時間を短縮することができる。
【0362】
X線撮影装置の場合、開示されたシステム及び方法は、処置具の照準及び/又は位置合わせ中の患者のX線撮影の必要性を排除することができ、処置具の照準及び/又は位置合わせ中の患者のX線撮影を必要とする治療プロセスと比較して、治療プロセスにおける患者及び/又はユーザのX線照射への曝露を大幅に低減し、及び/又は、治療プロセスの時間幅を大幅に短縮することができる。開示されたシステム及び方法を利用する場合、処置具及び患者のX線撮影は、治療を施行する前に、X線装置に対する処置具の実際の位置及び姿勢が必要な位置及び姿勢に対応する又は許容誤差範囲内であることを確認するために、処置具の照準及び/又は位置合わせの最終的なステージでのみ必要となる場合がある。
【0363】
以上、本発明の実施形態に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又は部分図を参照して本発明の態様を説明した。フローチャート及び/又は部分図の各部分、及びフローチャート図及び/又は部分図の部分の組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて機械を製造することができ、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令は、フローチャート及び/又は部分図又はその部分で特定された機能/行為を実施するための手段を生成する。
【0364】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他の装置に特定の方法で機能させることができるコンピュータ読み取り可能媒体にも記憶され、その結果、コンピュータ読み取り可能媒体に記憶された命令が、フローチャート及び/又は部分図又はその部分で特定された機能/行為を実施する命令を含む製品を生成することもできる。コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他の装置上で一連の動作ステップが行われてコンピュータに実施されるプロセスが生成されるようにコンピュータプログラム命令がコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他の装置にロードされ、その結果、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又は部分図又はその部分で特定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供することもできる。
【0365】
前述したフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態に係るシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の可能な実施のアーキテクチャ、機能及び動作を示す。この点に関し、フローチャート又は部分図の各部分は、特定の論理機能を実施するための1つ以上の実行可能な命令を含む、モジュール、セグメント又はコードの一部を表すことができる。なお、一部の代替的な実施では、その部分に記載した機能は図に記載した順序から外れて起こることができる。例えば、連続で示す2つの部分は、実際には実質的に同時に実行することができ、或いは、その部分は、関連する機能に応じて逆の順序で実行することができる。また、部分図及び/又はフローチャートの各部分、及び部分図及び/又はフローチャートの部分の組み合わせは、特定の機能又は行為を行う専用のハードウェアベースのシステム、又は専用のハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実施することができる。
【0366】
上記説明では、実施形態は、本発明の例又は実施形態である。「一実施形態」、「実施形態」、「特定の実施形態」又は「いくつかの実施形態」という様々な出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではない。本発明の様々な特徴は、単一の実施形態の文脈で説明することができるが、特徴は、別個に、又は任意の適切な組み合わせで提供することもできる。逆に、本発明は、明確にするために本明細書の別個の実施形態の文脈で説明することができるが、本発明はまた、単一の実施形態で実施することができる。本発明の特定の実施形態は、前述した異なる実施形態からの特徴を含むことができ、特定の実施形態は、前述した他の実施形態からの要素を組み込むことができる。特定の実施形態の文脈における本発明の要素の開示は、特定の実施形態のみにおけるそれらの使用を制限するものと解釈されるべきではない。さらに、本発明は、様々な方法で実施又は実行することができ、本発明は、上記の記述において概略を述べた実施形態以外の実施形態において実施することができることを理解すべきである。
【0367】
本発明は、これらの図又は対応する説明に限定されるものではない。例えば、フローは、図示されている各ボックス又は状態を通して進むか、図示及び説明した順序とまったく同じ順序で進むか必要はない。本明細書で使用される技術的用語及び科学的用語の意味は、特に明記しない限り、当業者によって広く理解されるべきである。本発明は、限られた数の実施形態に関して説明されたが、これらは、本発明の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、むしろいくつかの好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。他の可能な変形、修正、及び用途も本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲は、これまでに説明されたものによって制限されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的同等物によって制限されるべきである。