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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】ドラム式洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 37/26 20060101AFI20240815BHJP
   D06F 25/00 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
D06F37/26
D06F25/00 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022032265
(22)【出願日】2022-03-03
(65)【公開番号】P2023128132
(43)【公開日】2023-09-14
【審査請求日】2023-03-27
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】吉川 政志
(72)【発明者】
【氏名】上野 真司
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-097720(JP,A)
【文献】特開2018-015252(JP,A)
【文献】特開平10-099589(JP,A)
【文献】特開2013-085850(JP,A)
【文献】特開2015-119886(JP,A)
【文献】特開2016-043086(JP,A)
【文献】特開2004-229718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/26
D06F 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と、
前記箱体に開閉自在に取り付けられたドアと、
前記ドアに備えられ凸形状を成すドアガラスと、
前箱体内に弾性支持された水を溜める外槽と、
前記外槽内に設けられて衣類を収容可能な回転自在な内槽と、
前記内槽内の衣類を乾燥するための乾燥手段と、
前記外槽及び前記内槽に風を供給するための送風手段と、
前記外槽と前記送風手段とを接続する循環風路と、
前記外槽の前面側を覆う外槽カバーと、
前記ドアと前記外槽カバーを水封するドアパッキンと、
前記外槽カバーと前記ドアパッキンとの接続部の近傍下部に設けられる水抜き孔と、を備え、
前記ドアパッキンは、前記内槽の回転軸に対して径方向の外側に設けられて前記ドア側に向けて凸形状となる凸部と、前記凸部より径方向の内側に設けられて前記ドア側に向けて凹形状となる凹部を有し、
前記凹部は、前記径方向の外側に位置する外側部と、前記径方向の内側に位置する内側部と、前記外側部と前記内側部との境界に位置する頂点部と、を備え、
前記内側部は、前記頂点部よりも前記外槽カバー側に突出していない部分を有し、
前記ドアパッキンは、下部の範囲θ1に、前記凸部と前記凹部を備えたものが設けられ、前記範囲θ1を除く範囲に、前記内側部から前記外槽カバーに向けて突出し且つ前記頂点部より前記外槽カバーに突出しない衣類噛み込み防止用の突出部が形成されていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【請求項2】
箱体と、
前記箱体に開閉自在に取り付けられたドアと、
前記ドアに備えられ凸形状を成すドアガラスと、
前箱体内に弾性支持された水を溜める外槽と、
前記外槽内に設けられて衣類を収容可能な回転自在な内槽と、
前記内槽内の衣類を乾燥するための乾燥手段と、
前記外槽及び前記内槽に風を供給するための送風手段と、
前記外槽と前記送風手段とを接続する循環風路と、
前記外槽の前面側を覆う外槽カバーと、
前記ドアと前記外槽カバーを水封するドアパッキンと、
前記外槽カバーと前記ドアパッキンとの接続部の近傍下部に設けられる水抜き孔と、を備え、
前記ドアパッキンは、前記内槽の回転軸に対して径方向の外側に設けられて前記ドア側に向けて凸形状となる凸部と、前記凸部より径方向の内側に設けられて前記ドア側に向けて凹形状となる凹部を有し、
前記凹部は、前記径方向の外側に位置する外側部と、前記径方向の内側に位置する内側部と、前記外側部と前記内側部との境界に位置する頂点部と、を備え、
前記内側部は、前記頂点部よりも前記外槽カバー側に突出していない部分を有し、
前記ドアパッキンは、下部の範囲θ1と上部の範囲θ2に、前記凸部と前記凹部を備えたものが設けられ、前記範囲θ1と前記範囲θ2を除く範囲に、前記内側部から前記外槽カバーに向けて突出し且つ前記頂点部より前記外槽カバーに突出しない衣類噛み込み防止用の突出部が形成されていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
【請求項3】
前記外槽カバーは、前記内側部または前記頂点部に向けて、前記回転軸の方向に突出する衣類噛み込み防止用のリブを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドラム式洗濯乾燥機。
【請求項4】
前記ドアパッキンの内周を洗浄するための給水経路と、
前記外槽カバーに設けられ、前記ドアパッキンの内周に向けて洗浄水を供給する噴射口と、を備え、
前記噴射口は、前記凹部の前記外槽カバー側および/または前記凸部の前記外槽カバー側に洗浄水が供給されるように備えられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のドラム式洗濯乾燥機。
【請求項5】
前記噴射口は、前記外槽カバーの上部に備えられていることを特徴とする請求項4に記載のドラム式洗濯乾燥機。
【請求項6】
前記噴射口は、左右に分けて噴射されるように複数備えることを特徴とする請求項5に記載のドラム式洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム式洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のドラム式洗濯乾燥機は、衣類を収容するための槽と、衣類を取り出すために開閉自在なドアを有し、ドアパッキンを介してドアガラスと槽の間を水封している。このドアパッキンは一般的に三つの役割とそれに伴う形状を有する。一つ目は、ドアガラスと槽の間から水が機外に漏れないようにするため、ドアガラス外周と均一に接触するように内周方向に突出したリブ形状の水封部を有する。二つ目は、槽内の衣類が運転中にドアパッキンと槽の隙間に入り込まないようにするため、ドアパッキン内周に洗濯物噛み込み防止用の突出部を有する。三つ目は、固定支持された筐体と弾性支持されて振動する槽とを繋ぎ、運転中の槽振幅に追従するため、蛇腹状の振動吸収部を有する。このように、ドアパッキンは複数の役割とそれに伴う形状を有することから複雑になりやすい。また、洗濯乾燥機においては、乾燥時に槽内で発生するリントが、洗濯物噛み込み防止用の突出部や振動吸収部に付着したまま運転が終了し、これを放置し続けた場合には乾燥不良に至る恐れがあるため、使用者は運転毎に付着したリントを除去する必要がある。これを受けて、特許文献1によれば、槽上部に給水部及び噴射口を設け、ドアパッキン内周に向けて洗浄水を噴射してリントを洗い流す洗浄機構を備えた洗濯乾燥機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-85850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の洗濯乾燥機では、前述の振動吸収部を確保するため、ドアパッキンと槽の隙間は槽側寄りに位置するものが一般的であり、この隙間に衣類が噛み込まないようにするためには、洗濯物噛み込み防止用の突出部を可能な限り槽に近接させることで隙間を小さくしている。しかしながら、その結果として、乾燥運転時の槽内を流れる風が、ドアガラスと洗濯物噛み込み防止用の突出部、また、槽と振動吸収部とで滞留し易くなり、これがリント堆積の原因の一つとなっていた。リント堆積部では、使用者が清掃を怠ると徐々に堆積量が増加し、洗濯工程やすすぎ工程の水を吸水して更に肥大化していく。槽とドアパッキン接続部の下部近傍には、ドアパッキンの振動吸収部に流れ込んだ水が溜まらないように槽内に連通する水抜き孔が設けられているが、リントが肥大化すると、この水抜き孔を塞ぎ排水性能に影響を及ぼし、乾燥工程時の乾き不足や運転時間の延長に繋がるといった課題があった。
【0005】
また、特許文献1によれば、ドアパッキン内周に向けて洗浄水を噴射してリントを洗い流す洗浄機構を備えた洗濯乾燥機が知られているが、噴射口は洗濯物噛み込み防止用の突出部よりも外周側に設けられていることから、洗浄水は水封部の内周面及び、洗濯物噛み込み防止用の突出部の内周には広がらずに、振動吸収部のみのリント洗浄効果に限定される。また、例えば、ドアパッキン内周に満遍なく洗浄水を行き渡らせるため、洗濯物噛み込み防止用の突出部を跨って円周上に多数の噴射口を設けた場合は、各噴射口の給水圧が低下し洗浄性能が十分に確保できない恐れがある。
【0006】
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、リントの付着・堆積を抑制することが可能なドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、箱体と、前記箱体に開閉自在に取り付けられたドアと、前記ドアに備えられ凸形状を成すドアガラスと、前箱体内に弾性支持された水を溜める外槽と、前記外槽内に設けられて衣類を収容可能な回転自在な内槽と、前記内槽内の衣類を乾燥するための乾燥手段と、前記外槽及び前記内槽に風を供給するための送風手段と、前記外槽と前記送風手段とを接続する循環風路と、前記外槽の前面側を覆う外槽カバーと、前記ドアと前記外槽カバーを水封するドアパッキンと、前記外槽カバーと前記ドアパッキンとの接続部の近傍下部に設けられる水抜き孔と、を備え、前記ドアパッキンは、前記内槽の回転軸に対して径方向の外側に設けられて前記ドア側に向けて凸形状となる凸部と、前記凸部より径方向の内側に設けられて前記ドア側に向けて凹形状となる凹部を有し、前記凹部は、前記径方向の外側に位置する外側部と、前記径方向の内側に位置する内側部と、前記外側部と前記内側部との境界に位置する頂点部と、を備え、前記内側部は、前記頂点部よりも前記外槽カバー側に突出していない部分を有し、前記ドアパッキンは、下部の範囲θ1に、前記凸部と前記凹部を備えたものが設けられ、前記範囲θ1を除く範囲に、前記内側部から前記外槽カバーに向けて突出し且つ前記頂点部より前記外槽カバーに突出しない衣類噛み込み防止用の突出部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、リントの付着・堆積を抑制することが可能なドラム式洗濯機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図2】ドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。
図3】ドアパッキンの上部を示す断面図である。
図4】ドアパッキンを含む槽下部を示す断面図である。
図5図4のA部拡大図である。
図6】ドアパッキンの下部を示す断面図である。
図7】乾燥運転時の風の流れを示す槽下部の断面図である。
図8】第2実施形態に係るドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。
図9図8の噴射口の正面図である。
図10】第3実施形態に係るドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。
図11図10の噴射口の正面図である。
図12】第4実施形態に係るドアパッキンを示す斜視図である。
図13】第5実施形態に係るドアパッキンを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態例について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例もその範囲に含むものである。なお、以下では、図1に示す方向を基準にして説明する。また、紙面に垂直な方向は左右方向である。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の内部を示す構成図である。
図1に示すように、ドラム式洗濯乾燥機100は、ベース1hの上部に、主に鋼板と樹脂成形品で作られた側板(図示せず)及び補強材(図示せず)を組み合わせて骨格を構成し、さらにその上に樹脂成形品で作られた前面カバー1a、下部前面カバー1b、上面カバー1cを取り付けることで筐体1(箱体)を構成している。また、前面カバー1aには、洗濯物(衣類)を出し入れする際に開閉されるドア9が設けられている。
【0011】
筐体1の内部には、ほぼ中央部に水を溜める外槽2を備えている。外槽2は、有底円筒状に形成され、下部に設けられた複数個のダンパ(図示せず)によって弾性支持されている。外槽2には、前面側に形成された前面開口(ドア9側)に外槽カバー4が取り付けられている。外槽カバー4は、後側が外槽2の前面開口と接続され、前側に洗濯物が出し入れされる円形の開口部4aが形成されている。
【0012】
また、外槽2の内側には、回転可能に支持されたドラム3(内槽)が設けられている。ドラム3は、有底円筒状に形成された洗濯物(衣類)を収容可能であり、前側に開口3aが位置している。また、ドラム3の回転軸Oは、前側が後側よりも高くなるように傾斜している。なお、ドラム3の回転軸は、略水平となるように構成されていてもよい。
【0013】
ドア9は、樹脂製のドア枠9bに、ドアガラス9aを固定したものであり、ヒンジ(図示せず)によって筐体1に開閉自在に取り付けられている。また、ドア9は、ドア枠9bが筐体1に形成された円形の開口1sの周縁部に当接するようになっている。また、ドアガラス9aは、筐体1の開口1sよりも奥側(後側)に入り込むように凸形状を成すように構成されている。
【0014】
ドラム3の開口3aの外周には、脱水時の洗濯物のアンバランスによる振動を低減するための、流体バランサ3b(図2参照)が設けられている。
【0015】
また、ドラム3の内側には、洗濯物を持ち上げる複数個のリフタ(図示せず)が設けられている。また、ドラム3は、ドラム駆動用のモータ(図示せず)に直結されている。また、ドラム3は、側壁である円筒部に遠心脱水および通風用の多数の小孔(図示せず)を有している。
【0016】
外槽カバー4には、弾性体からなるゴム製のドアパッキン(ベローズともいう)10が取付けられている。このドアパッキン10は、略円環状に形成され、奥側(後側)の開口縁部が外槽カバー4の開口部4aに取り付けられ、手前側(前側)の開口縁部が筐体1の開口1sの縁部に取り付けられている。ドア9を閉じることで、ドアガラス9aがドアパッキン10に密着し、外槽2とドア9との水密性を維持する役割をしている。これにより、洗い、すすぎ及び脱水時の水漏れの防止が図られている。
【0017】
また、外槽2の下方には、循環ポンプ18が設けられている。この循環ポンプ18は、筐体1のベース1h側に固定されている。また、循環ポンプ18は、洗濯水を外槽2の上部までくみ上げて、ドラム3内の洗濯物に散布する機能を有している。洗濯水は、外槽2の下部に設けられた水受け部(図示せず)の排水口20から配管21を通して糸屑フィルタ22に送られる。糸屑フィルタ22を通過した洗濯水は、循環ポンプ18の吸込口側に入り、循環ポンプ18で昇圧されたのち、散水ノズル(図示せず)からドラム3内に向けて散水される。また、排水口20は、糸屑フィルタ22と排水弁23を介して、排水ホース24に通じており、外槽2内の水を機外に排水できるようになっている。
【0018】
また、外槽2の背部には、外槽2と送風ファン26(送風手段)とを接続する送風ダクト25(循環風路)が設けられている。送風ダクト25は、ドラム3内の洗濯物に気流を導くものであり、一端が外槽2の背面下部に接続されている。送風ファン26は、乾燥フィルタ27を介して送風ダクト25の他端と接続されている。また、送風ファン26および乾燥フィルタ27は、筐体1に固定されている。送風ファン26によって生成された風は、ヒータ28によって加熱された後に温風となって、吹出しノズル29からドラム3内に吐出される。洗濯物に吹き付けられた温風は、高温多湿の空気となって、送風ダクト25に吸い込まれ、送風ダクト25に設けられた水冷除湿機構(不図示)で冷却除湿されて低温空気となる。なお、ヒータ、水冷除湿機構の代わりにヒートポンプを用いてもよい。また、本実施形態では、水冷除湿機構(不図示)およびヒータ28によって、衣類を乾燥するための乾燥手段が構成されている。
【0019】
また、吹出しノズル29と送風ファン26との間、送風ダクト25の上端と乾燥フィルタ27との間は、柔軟構造のゴム製の蛇腹管31a,31bによって接続されている。また、排水口20と循環ポンプ18との間の配管21も蛇腹管(不図示)が設けられている。これら蛇腹管31a,31b、外槽2の下部のダンパ(不図示)などによって、運転時の外槽2の振動を吸収している。
【0020】
図2は、ドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。図3は、ドアパッキンの上部を示す断面図である。
図2に示すように、ドアパッキン10は、ドラム3の回転軸O(図1参照)に対して径方向の外側に設けられてドア9側に向けて凸形状となる外側凸部11A(凸部)と、外側凸部11Aより径方向の内側に設けられてドア9側に向けて凹形状となる内側凹部12Aとを有している。換言すると、ドアパッキン10は、断面視において略S字形状を呈するように構成されている。このような外側凸部11Aと内側凹部12Aとを設けることで、固定された筐体1と弾性支持されて振動する外槽2とを繋ぎ、運転中の槽振幅に追従するための振動吸収部として機能する。
【0021】
また、ドアパッキン10は、ドアガラス9aと外槽2(外槽カバー4)との間から水が機外に漏れないようにするため、ドアガラス9aの外周と均一に接触するように内周方向(径方向の内側)に突出したリブ形状の水封部13が形成されている。なお、径方向とは、回転軸Oに対して直交する方向である。また、図2は、ドア9が閉じた状態を示している。
【0022】
図3に示すように、外側凸部11Aは、径方向に延びる平坦部11aと、平坦部11aの上端から略半円部状に湾曲する湾曲部11bと、平坦部11aの下端から外槽カバー4(図2参照)側に折れ曲がる曲げ部11cと、を有している。なお、平坦部11aは、曲げ部11cと湾曲部11bが連続的に繋がっていればよく平坦でなくても構わない。湾曲部11bの端部は、外槽カバー4(図2参照)に固定されている。曲げ部11cと平坦部11aとの境界の角部は、R形状を呈するように湾曲して形成されている。
【0023】
内側凹部12Aは、回転軸O(図1参照)に対して径方向の外側に位置する外側部12aと、径方向の内側に位置する内側部12bと、外側部12aと内側部12bとの境界に位置する頂点部12cと、を有し、断面視略U字状に形成されている。外側部12aは、曲げ部11cと連続して形成されている。内側部12bは、前後方向(回転軸Oの方向)に向けて水封部13まで延びて形成されている。内側部12bは、略平坦な面によって形成されている。頂点部12cは、外側部12aから内側部12bに折り返す折返し点となっている。この頂点部12cは、外側部12aおよび内側部12bよりも外槽カバー4側に位置している。また、外側部12aから内側部12bにかけてなだらかな面になるように形成されている。
【0024】
図2に戻って、外槽カバー4には、ドアパッキン10側に延びるリブ14(衣類噛み込み防止用のリブ)が一体に形成されている。このリブ14は、内側部12bに向けて回転軸Oの方向に向かって突出して形成されている。また、リブ14は、周方向に連続して形成されている。このようにリブ14を設けることによって、リブ14とドアパッキン10との隙間S1が狭くなり、衣類の噛み込みを防止するようになっている。これにより、従来ドアパッキンに設けられていた洗濯物噛み込み防止用の突出部を不要にできる。
【0025】
また、外槽カバー4には、ドアパッキン10に向けて洗浄水を供給するための給水経路15aと、ドアパッキン10に向けて洗浄水を噴射するための噴射口15bと、が形成されている。給水経路15aの上端には、洗浄用の水道水を供給するための給水ホース(不図示)が接続される。また、給水ホースは、給水弁と接続され、洗浄水を供給する際に給水弁が開かれるように構成されている。また、洗浄は、例えば、洗い工程やすすぎ行程が終了した後に実行される。
【0026】
図4は、ドアパッキンを含む槽下部を示す断面図である。図5は、図4のA部拡大図である。図6は、ドアパッキンの下部を示す断面図である。
図4に示すように、ドア9は、下部が上部よりも突形状が大きくなるように構成されている。すなわち、ドア9の上部は、ドアパッキン10の頂点部12cよりも前側に位置し(図2参照)、ドア9の下部は、ドラム3の開口3aに入り込む位置まで突出して形成されている。
【0027】
外槽カバー4の前側下部(手前下部)には、水抜き孔16が略前後方向に貫通するように形成されている。また、水抜き孔16は、外槽カバー4の周方向に沿って細長く形成されている。これにより、ドラム3内の洗濯物からのコインやボタンなどの異物が外槽2内に落ちるのを防止できる。
【0028】
図5に示すように、ドアパッキン10は、ドラム3の回転軸O(図1参照)に対して径方向の外側に設けられてドア9側に向けて凸形状となる外側凸部11B(凸部)と、外側凸部11Bより径方向の内側に設けられてドア9側に向けて凹形状となる内側凹部12Bとを有している。換言すると、ドアパッキン10は、断面視において略S字状を呈するように構成されている。このように、ドアパッキン10は、上部から側部、そして下部の全周にかけて外側凸部11A,11Bおよび内側凹部12A,12Bが形成されている。つまり、ドアパッキン10の全周に渡って、従来のような衣類噛み込み防止用の突出部が設けられていないものである。
【0029】
図6に示すように、外側凸部11Bは、径方向に延びる平坦部11aと、平坦部11aの下端から略直交する方向に曲がる曲げ部11dと、平坦部11aの上端から略直交する方向に曲がる曲げ部11cと、を有している。なお、平坦部11aは、曲げ部11dと曲げ部11cが連続的に繋がっていればよく平坦でなくても構わない。曲げ部11dの端部は、外槽カバー4(図2参照)に固定されている。曲げ部11cと平坦部11aとの境界の角部および曲げ部11dと平坦部11aとの境界の角部は、それぞれR形状を呈するように湾曲して形成されている。なお、ドアパッキン10は、上部の外側凸部11Aと下部の外側凸部11Bとが異なった形状を有しているが、同様な形状(上下対称な形状)であってもよい。
【0030】
内側凹部12Bは、回転軸O(図1参照)に対して径方向の外側に位置する外側部12aと、径方向の内側に位置する内側部12bと、外側部12aと内側部12bとの境界に位置する頂点部12cと、を有している。外側部12aは、曲げ部11cと連続して形成されている。内側部12bは、前後方向(回転軸Oの方向)に向けて水封部13まで延びて形成されている。内側部12bは、略平坦な面によって形成されている。頂点部12cは、外側部12aから内側部12bに折り返す折返し点となっている。この頂点部12cは、外側部12aおよび内側部12bよりも外槽カバー4側に位置している。また、外側部12aから内側部12bにかけてなだらかな面になるように形成されている。
【0031】
図5に戻って、外槽カバー4には、ドアパッキン10側に延びるリブ14が一体に形成されている。このリブ14は、周方向に連続して形成されている。このようにリブ14を設けることによって、リブ14とドアパッキン10の内側凹部12との隙間S2が狭くなるように構成されている。これにより、従来ドアパッキンに設けられていた洗濯物噛み込み防止用の突出部を不要にできる。
【0032】
このように構成されたドラム式洗濯乾燥機100は、洗い工程やすすぎ工程において、ドラム3内で洗濯物と洗濯水が攪拌され、ドアパッキン10に糸屑等を含む洗濯水が飛んできて、外槽カバー4の手前下部に落下する。なお、手前下部は、洗濯水が流れ込む最も低い位置である。外槽カバー4の手前下部には水抜き孔16が形成されているので、外槽カバー4の手前下側に落下した水滴や糸屑(リント)は外槽カバー4に堆積せず、水抜き孔16から排水される。
【0033】
また、ドラム式洗濯乾燥機100におけるドアパッキン10の洗浄工程では、給水弁が開弁され、噴射口15bから洗浄水(水道水)が外側凸部11Aの外槽カバー4側の面に吐出される。吐出された洗浄水は、内側凹部12Aの外側部12aから内側部12bを伝い、水封部13に到達する。その後重力の影響によって、ドアパッキン10の左右の両側面の外側部を流れながら徐々にドアパッキン10の下部の外側部12aへと流れ、外槽カバー4の水抜き孔16から外槽2内に排水される。これにより、ドアパッキン10に付着したリントが洗い流され、リントの堆積を抑えることができる。なお、水とともに外槽2内に排出されたリントは、配管21を通って、糸屑フィルタ22を通過することで捕集される。
【0034】
図7は、乾燥運転時の風の流れを示す槽下部の断面図である。なお、図7において、風の流れを破線で示している。
ドラム式洗濯乾燥機100の乾燥運転時には、送風ファン26を運転し、ヒータ28に通電すると、吹出しノズル29からドラム3内に乾燥風が吹き込み、洗濯物を温め水分が蒸発する。高温多湿となった空気は、ドラム3に形成された貫通孔(不図示)を通って外槽2に出て、送風ダクト25に吸い込まれる。そして、除湿機構を流下する冷却水で冷却除湿されて乾いた低温空気となり、乾燥フィルタ27によって糸くずが捕集される。その後、ヒータ28で再度加熱され、ドラム3内に吹き込むように循環する。また、乾燥中は、排水弁23が開放され、除湿機構を流下する冷却水と除湿された水分が排水ホース24を介して外部に排出される。
【0035】
また、図7に示すように、吹出しノズル29からドラム3内に吹き込まれた乾燥風は、洗濯物から分離したリントとともに、ドアガラス9aの下部の外周面とドアパッキン10の水封部13および内側部12bとによって形成された凹状の空間Rに入り込んだ後、隙間S2、水抜き孔16を通って、外槽2内へと流れる。
【0036】
以上説明したように、第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機100は、筐体1と、筐体に開閉自在に取り付けられたドア9と、ドア9に備えられ凸形状を成すドアガラス9aと、筐体1内に弾性支持された水を溜める外槽2と、外槽2内に設けられて衣類を収容可能な回転自在なドラム3と、ドラム3内の衣類を乾燥するための乾燥手段(水冷除湿機構およびヒータ28)と、外槽2及びドラム3に風を供給するための送風ファン26と、外槽2と送風ファン26とを接続する送風ダクト25と、外槽2の前面側を覆う外槽カバー4と、ドア9と外槽カバー4を水封するドアパッキン10と、外槽カバー4とドアパッキン10との接続部の近傍下部に設けられる水抜き孔16と、を備える。ドアパッキン10は、ドラム3の回転軸Oに対して径方向の外側に設けられてドア9側に向けて凸形状となる外側凸部11A,11Bと、外側凸部11A,11Bより径方向の内側に設けられてドア9側に向けて凹形状となる内側凹部12A,12Bを有する。内側凹部12A,12Bは、径方向の外側に位置する外側部12aと、径方向の内側に位置する内側部12bと、外側部12aと内側部12bとの境界に位置する頂点部12cと、を備える。内側部12bは、頂点部12cよりも外槽カバー4側に突出していない部分を有する。これによれば、頂点部12cよりも外槽カバー4側に突出しない部分を設けることで(従来のような衣類噛み込み防止用の突出部を設けないことで)、乾燥運転時の槽内を流れる風が、外槽2(外槽カバー4)と振動吸収部(外側凸部11Bおよび内側凹部12B)との間の空間で滞留しにくくなり、リントの付着・堆積を抑制することが可能になる。その結果、排水性能に影響を及ぼすことがなくなり、乾燥工程時の乾き不足や運転時間の延長を抑制することが可能になる。
【0037】
また、第1実施形態において、外槽カバー4は、内側部12bに向けて、回転軸Oの方向に突出するリブ14を備える。これによれば、ドアパッキン10と外槽カバー4との隙間S1,S2の位置を本体前側にすることができるため、従来よりも運転中に衣類が噛み込むことを抑制できる。
【0038】
また、第1実施形態において、ドアパッキン10の内周を洗浄するための給水経路15aと、外槽カバー4に設けられ、ドアパッキン10の内周に向けて洗浄水を供給する噴射口15bと、を備える。噴射口15bは、外側凸部11Aの外槽カバー4側に洗浄水が供給されるように備えられている。これによれば、外側凸部11Aに噴射された洗浄水は、内側凹部12Aの外側部12aと内側部12bとがなだらかな面でつながっているので、外側部12aから内側部12bに洗浄水が流れ易くなり、最小限の噴射口15bで洗浄水の水の勢いを落とすことなく、ドアパッキン10の内周のより広域に洗浄水を行き渡らせることができる。
【0039】
また、第1実施形態において、噴射口15bは、外槽カバー4の上部に備えられている。これによれば、より広い範囲においてリントの付着・堆積を抑制することができる。
【0040】
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係るドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。図9は、図8の噴射口の正面図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略する(その他の実施形態についても同様である)。
図8に示すように、第2実施形態のドラム式洗濯乾燥機に用いられるドアパッキン10Aは、ドラム3の回転軸O(図1参照)に対して径方向の外側に設けられてドア9側に向けて凸形状となる外側凸部11A(凸部)と、外側凸部11Aより径方向の内側に設けられてドア9側に向けて凹形状となる内側凹部12Cを有している。換言すると、ドアパッキン10Aは、断面視において略S字状を呈するように構成されている。このような外側凸部11Aと内側凹部12Aとを設けることで、固定された筐体1と弾性支持されて振動する外槽2とを繋ぎ、運転中の槽振幅に追従するための振動吸収部として機能する。
【0041】
また、内側凹部12Cは、内側部12bから外槽カバー4に向けて突出する突出部17が形成されている。この突出部17は、周方向に沿って連続して形成されている。また、突出部17は、頂点部12cより外槽カバー4に突出していない。
【0042】
また、外槽カバー4に設けられた噴射口15bは、外側凸部11Aの外槽カバー4側の面に向けて対向するように配置されている。
【0043】
図9に示すように、噴射口15bは、2つの開口部15b1,15b2が形成されている。一方の開口部15b1は、周方向の一方に向けて洗浄水が噴射されるように構成され、他方の開口部15b2は、周方向の他方に向けて洗浄水が噴射されるように構成されている。
【0044】
このように第2実施形態では、噴射口15を、左右に分けて噴射されるように複数の開口部15b1,15b2を備えている。これにより、ドアパッキン10Aの一方の周方向と他方の周方向に洗浄水量を略同じにでき、ドアパッキン10Aの周方向の全体を安定して洗浄できる。また、噴射口15bから噴射された洗浄水は、外側凸部11Aの外槽カバー4側の面に当たり、洗浄水が外側凸部11Aを周方向に沿って流れ落ちる。そして、ドアパッキン10の下部まで流れ落ちた洗浄水は、水抜き孔16を通って外槽カバー4内に落ちた後、外槽2の水受け部(不図示)、排水口20を通って機外に排出される。
【0045】
ところで、ドラム式洗濯乾燥機100では、ドア9のドアガラス9aが上部では薄く、下部に向かうにつれて厚くなるように構成されている。このため、ドアパッキン10Aの上部では、内側部12bと水封部13とドアガラス9aとで構成される凹部において乾燥時の空気が滞留しにくくなっている。このため、ドアパッキン10Aの上部では、突出部17を設けたとしても、リントの付着・堆積を抑えることができるようになっている。このように、ドアパッキン10Aの上部において、突出部17を設けることで、ドアパッキン10Aとリブ14との間の隙間S1を狭めることができ、衣類の噛み込みをより効果的に抑えることができる。
【0046】
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係るドアパッキンを含む槽上部を示す断面図である。図11は、図10の噴射口の正面図である。
図10に示すように、外槽カバー4には、ドアパッキン10に向けて洗浄水を噴射する噴射口15cが設けられている。また、噴射口15cから噴射された洗浄水は、一部が外側凸部11Aに向けて噴射され、他部が内側凹部12Aに向けて噴射される。
【0047】
図11に示すように、噴射口15cは、4つの開口部15c1,15c2,15c3,15c4を有している。開口部15c1,15c2は、上部に設けられ、洗浄水が左右かつ上向きに(周方向の一方と他方に向けて)噴射するようになっている。開口部15c3,15c4は、前記開口部15c1,15c2より下側に位置し、洗浄水が左右かつ下向きに(周方向の一方と他方に向けて)噴射するようになっている。
【0048】
外側凸部11Aに向けて噴射された洗浄水は、外側凸部11Aの外槽カバー4側の面に広がり、周方向に沿って流れ落ちる。また、内側凹部12Aの頂点部12cに噴射された洗浄水は、内側部12bの下面を伝って、水封部13に流れた後、ドアガラス9aに流れる。そして、ドアガラス9aを伝って下方へと流れ落ちた洗浄水は、隙間S2(図7参照)、水抜き孔16を通って、外槽カバー4の内側に流れ落ち、外槽2の水受け部を通って排水口20から機外に排出される。
【0049】
このように、複数の開口部15c1~15c4が形成された噴射口15cを備えた洗浄手段を設けることで、外側凸部11Aと内側凹部12Aの双方の洗浄を行うことができる。
【0050】
(第4実施形態)
図12は、第4実施形態におけるドアパッキンを示す斜視図である。なお、図12は、ドアパッキン10Bを外槽カバー4側の斜め上方から見た状態を示している。
図12に示すように、ドアパッキン10Bは、下部の範囲θ1に、外側凸部11Bと内側凹部12B(図7参照)を備えたものが設けられ、範囲θ1を除く範囲に、突出部(衣類噛み込み防止用の突出部)が形成されている。例えば、範囲θ1は、120度に設定されるが、この範囲に限定されるものではない。このように、ドア9の上部の厚みが薄く、下部の厚みが厚いドアガラス9aの場合には、外側凸部11Bと内側凹部12Bとが形成された部分を下部のみに設けること(衣類噛み込み防止用の突出部が形成されていない部分を部分的に設けること)によって、リントの付着・堆積を抑制することが可能になる。
【0051】
(第5実施形態)
図13は、第5実施形態におけるドアパッキンを示す斜視図である。
図13に示すように、ドアパッキン10Cは、下部の範囲θ1に、外側凸部11Bと内側凹部12B(図7参照)を備えたものが設けられ、上部の範囲θ2に、外側凸部11Aと内側凹部12A(図2参照)を備えたものが設けられている。また、範囲θ1,θ2を除く範囲に、突出部(衣類噛み込み防止用の突出部)が形成されている。例えば、範囲θ1,θ2は、それぞれ120度に設定されるが、この範囲に限定されるものではない。このように、外側凸部11Bと内側凹部12Bとが形成された部分と、外側凸部11Aと内側凹部12Aが形成されている部分とを設けること、つまり従来のような衣類噛み込み防止用の突出部が形成されていない部分を部分的に設けることで、リントの付着・堆積を抑制することが可能になる。
【符号の説明】
【0052】
1 筐体(箱体)
2 外槽
3 ドラム(内槽)
3a 開口
4 外槽カバー
4a 開口部
9 ドア
9a ドアガラス
9b ドア枠
10,10A,10B,10C ドアパッキン
11A,11B 外側凸部(凸部)
12A,12B,12C 内側凹部(凹部)
12a 外側部
12b 内側部
12c 頂点部
13 水封部
14 リブ(衣類噛み込み防止用のリブ)
15a 給水経路
15b,15c 噴射口
15b1,15b2,15c1,15c2,15c3,15c4 開口部
16 水抜き孔
17 突出部
25 送風ダクト(循環風路)
26 送風ファン(送風手段)
28 ヒータ(乾燥手段)
100 ドラム式洗濯乾燥機
O 回転軸
図1
図2
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図10
図11
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図13