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特許7538875充電容量が改善されたワイヤレス充電式電池を提供するためのデバイスおよびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】充電容量が改善されたワイヤレス充電式電池を提供するためのデバイスおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240815BHJP
   H02J 50/20 20160101ALI20240815BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20240815BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20240815BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20240815BHJP
【FI】
H02J7/00 301E
H02J50/20
H02J50/40
H02J50/80
H02J50/90
H02J7/00 301D
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022549017
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 US2021019422
(87)【国際公開番号】W WO2021173676
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】62/980,723
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515213630
【氏名又は名称】オシア インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベイシ,メフディ
(72)【発明者】
【氏名】グクル,カナー
(72)【発明者】
【氏名】コリーン,マシュー ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】カグラヤン,コーサン
(72)【発明者】
【氏名】ゼイン,ハテム イブラヒム
(72)【発明者】
【氏名】ティール,タナー
(72)【発明者】
【氏名】ウォジック,ジェームス ジェイ.
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-514177(JP,A)
【文献】国際公開第2019/044567(WO,A1)
【文献】特開2013-192450(JP,A)
【文献】特開2013-038967(JP,A)
【文献】特開2011-060677(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0224267(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 50/20
H02J 50/40
H02J 50/80
H02J 50/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス充電式電池用の筐体であって、
ベースと、前記ベースの反対側の開口端とを有するハウジングであって、前記ベースは第1の面および第2の面を有し、前記ベースの前記第1の面は前記ハウジングの前記開口端に面し、前記ベースは前記ベースを貫通して穿設された孔を含む、ハウジングと、
前記ベースの近位で前記ハウジングに取り付けられ、前記ベースの前記第2の面の反対側に配置された開口端を有する末端部と、
前記ハウジングおよび前記末端部の少なくとも1つの内面および外面の少なくとも1つに取り付けられるか、またはその上に形成されたアンテナと、を含む、筐体。
【請求項2】
前記ハウジング、前記ベース、および前記末端部は、一体構造として形成される、請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
前記アンテナは、前記ベースを貫通して穿設された前記孔の内面にさらに取り付けられるか、またはその上に形成される、請求項1に記載の筐体。
【請求項4】
前記アンテナは、前記ベースの前記第1の面の反対側の前記ハウジングの前記開口端の外面にさらに取り付けられるか、またはその上に形成される、請求項1に記載の筐体。
【請求項5】
前記アンテナは、前記ベースの前記第2の面の反対側の前記末端部の前記開口端の外面にさらに取り付けられるか、またはその上に形成される、請求項1に記載の筐体。
【請求項6】
前記アンテナは、前記末端部の前記内面に取り付けられるか、またはその上に形成され、前記アンテナは、少なくとも1つのエラストマー接続を介して前記ハウジングの内側に配置された1つ以上の構成要素に電気的に接続される、請求項1に記載の筐体。
【請求項7】
前記アンテナは、少なくとも2つの電気的に絶縁されたアンテナ部分を含む、請求項1に記載の筐体。
【請求項8】
前記ハウジングおよび前記末端部の少なくとも1つの前記外面に配置された複数の導波器をさらに含む、請求項1に記載の筐体。
【請求項9】
前記ハウジングおよび前記末端部の少なくとも1つは、無線周波数透過材料で構成される、請求項1に記載の筐体。
【請求項10】
ワイヤレス充電式電池装置であって、
ベースと、前記ベースの反対側の開口端とを有するハウジングであって、前記ベースは第1の面および第2の面を有し、前記ベースの前記第1の面は前記ハウジングの前記開口端に面し、前記ベースは前記ベースを貫通して穿設された孔を含む、ハウジングと、
前記ベースの近位で前記ハウジングに取り付けられ、前記ベースの前記第2の面の反対側に配置された開口端を有する末端部と、
前記ハウジングおよび前記末端部の内面および外面の少なくとも1つに取り付けられるか、またはその上に形成されたアンテナと、
前記ハウジングと前記ベースの前記第1の面とによって画定された第1の空洞内に配置された少なくとも1つの電池セルと、
前記末端部と前記ベースの前記第2の面とによって画定された第2の空洞内に配置された回路であって、前記回路は、前記少なくとも1つの電池セルに接続されている、回路と、を含む、ワイヤレス充電式電池装置。
【請求項11】
前記回路は、前記第1の空洞から前記第2の空洞まで前記孔を通って延びる有線接続によって前記少なくとも電池セルに接続される、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項12】
前記ベースの前記第1の面の反対側の前記ハウジングの前記開口端の外面に取り付けられた第1のキャップと、
前記ベースの前記第2の面の反対側の前記末端部の前記開口端の外面に取り付けられた第2のキャップと、をさらに含み、
前記第1のキャップは前記第1の空洞を閉じ、前記第2のキャップは前記第2の空洞を閉じる、
請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項13】
前記アンテナは、少なくとも2つの電気的に絶縁されたアンテナ部分を含む、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項14】
前記アンテナは、ダイポール着想アンテナを含む、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項15】
前記アンテナは、モノポール着想アンテナを含む、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項16】
円偏波アンテナを含む放射器をさらに含む、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項17】
前記ハウジングおよび前記末端部の少なくとも1つの前記外面に配置された複数の導体ストリップまたは平面をさらに含む、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項18】
前記回路は、積層されて接続された複数のプリント回路基板(PCB)片に分散されている、請求項10に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項19】
前記PCB片の少なくとも1つは可撓性PCB片である、請求項18に記載のワイヤレス充電式電池装置。
【請求項20】
ワイヤレス充電式電池装置を製造するための方法であって、
ベースによって第2の内部空洞から分離された第1の内部空洞を含む筐体を形成するステップと、
前記第1の内部空洞と前記第2の内部空洞との間のアクセスを提供するために前記ベースの一部を貫通する孔を穿設するステップと、
アンテナを、筐体の内面および外面の少なくとも1つの中または上に一体化するステップと、を含む、方法。
【請求項21】
アンテナを一体化する前記ステップは、
前記第1の内部空洞の内面を導体でコーティングするステップと、
前記第2の内部空洞の内面を前記導体でコーティングするステップと、の少なくとも1つを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
アンテナを一体化する前記ステップは、
前記第1の内部空洞の内面を導体で第1のコーティングをするステップと、
前記第2の内部空洞の内面を前記導体で第2のコーティングをするステップと、を含み、
前記第1のコーティングおよび前記第2のコーティングをするステップの後に、前記第1のコーティングが前記第2のコーティングから電気的に絶縁される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の内部空洞内に少なくとも1つの電池セルを配置するステップと、
前記第2の内部空洞内に回路を配置するステップと、
前記第1の内部空洞から前記第2の内部空洞まで前記孔を通って延びる有線接続を使用して、前記少なくとも1つの電池セルを前記回路に接続するステップと、をさらに含む、
請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記回路はプリント回路基板(PCB)を含み、前記方法は、前記アンテナと前記PCBとを1つ以上のエラストマー無線周波数接続を介して結合するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月24日に出願された米国仮特許出願第62/980,723号の優先権を主張し、その全体はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
携帯情報端末(PDA)、携帯電話(スマートフォンまたは移動電話を含む)、およびタブレットコンピュータなどのモバイル通信デバイス(またはモバイルデバイス)の使用は、広く普及している。これらのデバイスは、機能するために電気を供給されなければならず、通常、可搬性を可能にするために充電式電池を含む。充電式電池は、典型的には、モバイルデバイスのポートおよび電気コンセントに差し込まれて動力の伝送を容易にする電池充電器を使用することによって再充電される。さらに、充電式単3電池などの場合には、電池を取り外して外部充電器に置くと、デバイスが完全に機能不全になる可能性がある。その結果、モバイルデバイスが充電されているとき、または電池が充電されているとき、デバイスはどうしても壁につながれ、電池が再充電されている間、その可搬性の態様は失われる。
【0003】
ワイヤレス充電機能は、Ossia社によって製造および設計されたものなどの様々なワイヤレス受電構成要素の使用によってデバイスに追加することができる。残念ながら、ワイヤレス充電機能などの製品拡張を既存のワイヤレスデバイスに一体化することは、拡張が広範な内部および/または外部の再設計を必要とする可能性があるため、時間がかかり、困難であり、費用がかかる。標準化された電池サイズおよびフォームファクタのために、利用可能な空間および容積の使用を最大化すると同時に、電荷蓄積容量も最大化するようにワイヤレス再充電式電池を設計することは簡単ではない。
【0004】
したがって、上で実証された問題を克服する技術と、追加の利点を提供する技術が必要である。本明細書で提供される一部の以前のシステムまたは関連するシステムの例およびそれらに関連する制限は、例示的であり、排他的ではないことが意図されている。既存または以前のシステムの他の制限は、以下の詳細な説明を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0005】
本技術の第1の態様は、ワイヤレス充電式電池用の筐体を提供する。筐体は、ベースと、ベースの反対側の開口端とを有するハウジングを含む。ベースは、第1の面および第2の面を有する。ベースの第1の面は、ハウジングの開口端に面する。ベースは、ベースを貫通して穿設された孔を有する。筐体は、ベースの近位でハウジングに取り付けられた末端部を含む。末端部は、ベースの第2の面の反対側に配置された開口端を有する。筐体は、ハウジングおよび末端部の少なくとも1つの内面および外面の少なくとも1つに取り付けられた、または形成されたアンテナを含む。
【0006】
本技術の第1の態様による筐体の第1の実施形態では、ハウジング、ベース、および末端部は、一体構造として形成されてもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1の実施形態または第2の実施形態では、アンテナは、ベースを貫通して穿設された孔の内面にさらに取り付けられるか、または形成されてもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1の実施形態、第2の実施形態、または、第3の実施形態では、アンテナは、ベースの第1の面とは反対側のハウジングの開口端の外面にさらに取り付けられるか、または形成されてもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1から第3のいずれか、または第4の実施の形態では、アンテナは、ベースの第2の面とは反対側の末端部の開口端の外面にさらに取り付けられるか、または形成されてもよい。
【0007】
本技術の第1の態様による筐体の第1から第4のいずれか、または第5の実施形態では、アンテナは、末端部の内面にさらに取り付けられるか、または形成されてもよく、アンテナは、少なくとも1つのエラストマー接続を介してハウジングの内側に配置された1つ以上の構成要素に電気的に接続されてもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1から第5のいずれか、または第6の実施形態では、アンテナは、少なくとも2つの電気的に絶縁されたアンテナ部を含んでもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1から第6のいずれか、または第7の実施形態では、筐体は、ハウジングおよび末端部の少なくとも1つの外面に配置された複数の導波器をさらに含んでもよい。本技術の第1の態様による筐体の第1から第7の実施形態のいずれか、または第8の実施形態では、ハウジングおよび末端部の少なくとも1つは、高周波透過材料から構成されてもよい。
【0008】
本技術の第2の態様は、ワイヤレス充電式電池装置を提供する。装置は、ベースと、ベースの反対側の開口端とを有するハウジングを含む。ベースは、第1の面および第2の面を有する。ベースの第1の面は、ハウジングの開口端に面する。ベースは、ベースを貫通して穿設された孔を有する。装置は、ベースの近位でハウジングに取り付けられた末端部を含む。末端部は、ベースの第2の面の反対側に配置された開口端を有する。装置は、ハウジングおよび末端部の内面および外面の少なくとも1つに取り付けられた、または形成されたアンテナを含む。装置は、ハウジングとベースの第1の面とによって画定された第1の空洞内に配置された少なくとも1つの電池セルを含む。装置は、末端部とベースの第2の面とによって画定された第2の空洞内に配置された回路を含む。回路は、少なくとも1つの電池セルに接続されている。
【0009】
本技術の第2の態様によるワイヤレス充電式電池装置の第1の実施形態では、回路は、第1の空洞から第2の空洞まで孔を通って延びる有線接続によって少なくとも電池セルに接続されてもよい。本技術の第2の態様による装置の第1または第2の実施形態では、装置は、ベースの第1の面の反対側のハウジングの開口端の外面に取り付けられた第1のキャップと、ベースの第2の面の反対側の末端部の開口端の外面に取り付けられた第2のキャップとをさらに含むことができる。第1のキャップは第1の空洞を囲んでもよく、第2のキャップは第2の空洞を囲んでもよい。本技術の第2の態様による装置の第1、第2、または第3の実施形態では、アンテナは、少なくとも2つの電気的に絶縁されたアンテナ部分を含んでもよい。本技術の第2の態様による装置の第1から第3のいずれか、または第4の実施形態では、アンテナは、ダイポール着想アンテナを含んでもよい。
【0010】
本技術の第2の態様によるワイヤレス充電式電池装置の第1から第4のいずれか、または第5の実施形態では、アンテナは、モノポール着想アンテナを含んでもよい。本技術の第2の態様の装置の第1から第5のいずれか、または第6の実施形態では、装置は、放射器をさらに含んでもよい。放射器は、円偏波アンテナを含んでもよい。本技術の第2の態様による装置の第1から第6のいずれか、または第7の実施形態では、装置は、ハウジングおよび末端部の少なくとも1つの外面に配置された複数の導体ストリップまたは平面をさらに含んでもよい。本技術の第2の態様による装置の第1から第7のいずれか、または第8の実施形態では、回路は、積層されて接続された複数のプリント回路基板(PCB)片に分散されてもよい。PCB片のうちの少なくとも1つは、可撓性PCB片に組み込まれてもよい。
【0011】
本技術の第3の態様は、ワイヤレス充電式電池装置の製造方法を提供する。本方法は、ベースによって第2の内部空洞から分離された第1の内部空洞を含む筐体を形成するステップを含む。本方法は、第1の空洞と第2の空洞との間のアクセスを提供するために、ベースの一部を貫通する孔を穿設するステップを含む。本方法は、アンテナを筐体の内面および外面のうちの少なくとも1つにまたはその上に一体化するステップを含む。
【0012】
本技術の第3の態様のワイヤレス充電式電池装置の製造方法の第1の実施形態では、アンテナを一体化するステップは、第1の空洞の内面を導体でコーティングするステップ、および、第2の空洞の内面を導体でコーティングするステップの少なくとも1つを含んでもよい。本技術の第3の態様による方法の第1または第2の実施形態では、アンテナを一体化するステップは、第1の空洞の内面を導体で第1のコーティングをするステップと、第2の空洞の内面を導体で第2のコーティングをするステップとを含んでもよい。第1の第2のコーティングステップの後、第1のコーティングを第2のコーティングから電気的に絶縁してもよい。
【0013】
本技術の第3の態様による第3の態様によるワイヤレス充電式電池装置を製造するための方法の第1、第2、または第3の実施形態では、本方法は、第1の空洞内に少なくとも1つの電池セルを配置するステップと、第2の空洞内に回路を配置するステップと、第1の空洞から第2の空洞まで孔を通って延びる有線接続を使用して、少なくとも1つの電池セルを回路に接続するステップとをさらに含んでもよい。本技術の第3の態様による方法の第1から第3のいずれか、または第4の実施形態では、回路はPCBを含んでもよく、本方法は、1つ以上のエラストマー無線周波数接続を介してアンテナとPCBとを結合するステップをさらに含んでもよい。
【0014】
本発明の1つ以上の実施形態は、添付の図面の図において限定ではなく例として示され、同様の参照は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ワイヤレス動力供給環境内の1つ以上のワイヤレス充電器から様々なワイヤレスデバイスへのワイヤレス動力供給を示す例示的なワイヤレス動力供給環境を示すブロック図を示す。
図2】一部の実施形態による、ワイヤレス動力供給を開始するためのワイヤレス充電器とワイヤレスレシーバデバイスとの間の例示的な動作を示すシーケンス図を示す。
図3】一部の実施形態によるワイヤレス動力伝送装置(充電器またはワイヤレス動力供給システム)の例示的な構成要素を示すブロック図を示す。
図4】一部の実施形態によるワイヤレス動力レシーバ(クライアント)の例示的な構成要素を示すブロック図を示す。
図5A】一部の実施形態による、ワイヤレス充電式電池装置500の例示的な構成要素を示すブロック図である。
図5B】一部の実施形態による、ワイヤレス充電式電池装置500の例示的な構成要素を示すブロック図である。
図6A】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図6B】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図6C】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図6D】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図6E】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図6F】一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。
図7A】一部の実施形態による、図6A図6Fに示すワイヤレス充電式電池装置の両端部の斜視図を示す。
図7B】一部の実施形態による、図6A図6Fに示すワイヤレス充電式電池装置の両端部の斜視図を示す。
図8】一部の実施形態による、図6A図6F図7Aおよび図7Bに示す製造されたワイヤレス充電式電池装置の側面図を示す。
図9】一部の実施形態による、図6A図6D図7A図7B、および図8に示すワイヤレス充電式電池装置で使用するためのプリント回路基板(PCB)アセンブリの斜視図を示す。
図10A】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置の正面斜視図および2つの断面上面図をそれぞれ示す。
図10B】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置の正面斜視図および2つの断面上面図をそれぞれ示す。
図10C】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置の正面斜視図および2つの断面上面図をそれぞれ示す。
図11A】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージの様々な正面斜視図および断面上面図をそれぞれ示す。
図11B】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージの様々な正面斜視図および断面上面図をそれぞれ示す。
図11C】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージの様々な正面斜視図および断面上面図をそれぞれ示す。
図11D】一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージの様々な正面斜視図および断面上面図をそれぞれ示す。
図12】一部の実施形態による、最適なアンテナ極性を動的に選択するための例示的なプロセスを示すフロー図を示す。
図13A】一部の実施形態による、標準的な電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の様々な図を示す。
図13B】一部の実施形態による、標準的な電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の様々な図を示す。
図13C】一部の実施形態による、標準的な電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の様々な図を示す。
図13D】一部の実施形態による、標準的な電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の様々な図を示す。
図14A】一部の実施形態による、複数の電池構成の様々な例を示す。
図14B】一部の実施形態による、複数の電池構成の様々な例を示す。
図14C】一部の実施形態による、複数の電池構成の様々な例を示す。
図14D】一部の実施形態による、複数の電池構成の様々な例を示す。
図15】一実施形態による、一体化されたワイヤレス充電機能および可変出力電圧を有する例示的な電池を示す図である。
図16A】一体化されたワイヤレス充電モジュールと、蓄積モジュール内の1つ以上の蓄積セルとを有する例示的な電池を示す。
図16B】一体化されたワイヤレス充電モジュールと、蓄積モジュール内の1つ以上の蓄積セルとを有する例示的な電池を示す。
図17】一部の実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレットコンピュータデバイスの形態の、ワイヤレス動力レシーバまたはクライアントを有する代表的なモバイルデバイスまたはタブレットコンピュータの例示的な構成要素を示すブロック図を示す。
図18】本明細書で論じられる方法論のいずれか1つ以上を機械に実行させるための命令のセットが実行され得るコンピュータシステムの、例示的な形態の機械の図式表現を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明および図面は例示的なものであり、限定するものとして解釈されるべきではない。本開示の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が説明されている。しかしながら、特定の例では、説明を不明瞭にすることを避けるために、よく知られているまたは従来の詳細は説明されていない。本開示における1つの実施形態への言及は、必ずしもそうである必要はないが、同じ実施形態への言及であってもよく、そのような参照は、実施形態の少なくとも1つを意味する。
【0017】
本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所での「一実施形態では」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及しているわけではなく、他の実施形態と相互に排他的な別個のまたは代替の実施形態でもない。さらに、一部の実施形態によって示され、他の実施形態によって示され得ない様々な特徴が説明される。同様に、一部の実施形態の要件であり得るが他の実施形態の要件ではない可能性がある様々な要件が説明される。
【0018】
本明細書で使用される用語は、一般に、本開示の文脈内、および各用語が使用される特定の文脈において、当技術分野におけるそれらの通常の意味を有する。本開示を説明するために使用される特定の用語は、本開示の説明に関して実施者に追加のガイダンスを提供するために、以下または本明細書の他の場所で議論される。便宜上、イタリックや引用符などを使用して特定の用語を強調表示する場合がある。強調表示の使用は、用語の範囲と意味には影響せず、用語の範囲と意味は、強調表示されているかどうかにかかわらず、同じコンテキストでは同じである。同じ内容が複数の方法で言えることは理解されるであろう。
【0019】
したがって、ここで説明する用語の1つ以上に代替の言語や同義語を使用してもよく、用語がここで詳しく述べられるまたは説明されているかどうかに特別な意味を持たせるべきではない。特定の用語の同義語が提供されている。1つ以上の同義語の繰り返しは、他の同義語の使用を除外しない。本明細書で論じられている用語の例を含む、本明細書のいずれの場所における例の使用は、単なる例示であり、本開示または例示された用語の範囲および意味をさらに限定することを意図しない。同様に、本開示は、本明細書で与えられる様々な実施形態に限定されない。
【0020】
本開示の範囲をさらに限定することを意図せずに、本開示の実施形態による機器、装置、方法およびそれらの関連結果の例を以下に示す。例の中で、読者の便宜のためにタイトルまたはサブタイトルが使用されている場合があることに注意されたい。これは、決して、開示の範囲を制限するものではない。他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、この開示が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合は、定義を含めて、本文書が優先される。
【0021】
本開示の実施形態は、ワイヤレス動力供給環境においてハンドヘルドおよび家庭用電子機器をワイヤレス充電するためのシステム、方法、装置を説明する。一部の実施形態では、ワイヤレスレシーバを電池セルと一体化して標準化された電池サイズおよびフォームファクタにするためのスペースおよび容積効率の良い筐体を提供するための技術が記載されている。例えば、本明細書で説明する装置は、標準的なフォームファクタ電池を受け入れる任意のデバイスをワイヤレス動力供給デバイスに変換することを可能にする。ワイヤレス充電式電池装置は、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータなどのためのカスタムまたはセミカスタム電池フォームファクタを含む任意の電池フォームファクタに適用することができる。他の利点の中でも、有利には、本明細書で説明する装置は、上述の製品統合の課題を克服し、さらに、既知のデバイスおよびシステムと比較してより大きな充電容量を有するワイヤレス充電式電池を提供することを可能にする。
【0022】
一部の実施形態では、一体化されたワイヤレス充電機能を有する電池は、1つ以上のアンテナを含むことができる。電池内のアンテナ配置は、受電性能のために最適化することができ、電池フォームファクタのタイプに基づいて変更することができる。一部の実施形態では、RF送信および受信の両方の目的のためにアンテナ性能を最適化するために、開示された電池筐体の外面に寄生アンテナ導波器が配置されてもよい。
【0023】
本明細書に記載の実施形態は、主に単3電池フォームファクタを参照して説明される。しかしながら、ワイヤレス電池装置は、任意の電池フォームファクタで構成可能であり、充電式または非充電式電池を必要とする任意のデバイスで使用することができることが理解される。
I.例示的なワイヤレス動力供給システムの概要/アーキテクチャ
【0024】
図1は、ワイヤレス動力供給環境100内1つ以上のワイヤレス充電器101から様々なワイヤレスデバイス102へのワイヤレス動力供給を示す例示的なワイヤレス動力供給環境100を示す図である。より具体的には、図1は、ワイヤレス動力および/またはデータを、1つ以上の動力レシーバクライアント103.1~103.n(本明細書では「ワイヤレス動力レシーバ」および「ワイヤレス動力クライアント」とも呼ばれる)を有する利用可能なワイヤレスデバイス102.1~102.nに供給することができる例示的なワイヤレス動力供給環境100を示す。ワイヤレス動力レシーバは、1つ以上のワイヤレス充電器101から絶縁されたワイヤレス動力を受信するように構成される。
【0025】
図1の例に示すように、ワイヤレスデバイス102.1~102.nは、それぞれ携帯電話デバイス102.2および102.n、ならびにワイヤレスゲームコントローラ102.1であるが、ワイヤレスデバイス102.1~102.nは、動力を必要とし、1つ以上の一体化された動力レシーバクライアント103.1~103.nを介してワイヤレス動力を受信することができる任意の(スマートまたはダム)ワイヤレスデバイスまたはシステムとすることができる。本明細書で説明するように、1つ以上の一体化された動力レシーバクライアントまたは「ワイヤレス動力レシーバ」は、1つ以上の送信機/充電器101.a~101.nから動力を受信して処理し、その動作のためにワイヤレスデバイス102.1~102.nに動力を供給する。
【0026】
各充電器101(本明細書では「送信機」、「アンテナのアレイ」、または「アンテナアレイシステム」とも呼ばれる)は、複数のアンテナ104、例えば、ワイヤレス動力をワイヤレスデバイス102に供給することができる数百または数千のアンテナを含むアンテナアレイを含むことができる。一部の実施形態では、アンテナは、適応位相無線周波数(RF)アンテナである。充電器101は、コヒーレント動力伝送信号を動力レシーバクライアント103に供給するための適切な位相を決定することができる。アレイは、互いに対して特定の位相で複数のアンテナから信号(例えば、連続波またはパルス動力伝送信号)を放射するように構成される。「アレイ」という用語の使用は、アンテナアレイを特定のアレイ構造に必ずしも限定するものではないことを理解されたい。つまり、アンテナアレイを、特定の「アレイ」の形式や形状で構成する必要はない。さらに、本明細書で使用される「アレイ」または「アレイシステム」という用語は、無線、デジタルロジックおよびモデムなどの信号生成、受信および送信のための関連および周辺回路を含むように使用され得る。一部の実施形態では、充電器101は、内蔵Wi-Fiハブを有することができる。
【0027】
ワイヤレスデバイス102は、1つ以上の受信動力クライアント103を含むことができる。図1の例に示すように、動力供給アンテナ104aおよびデータ通信アンテナ104bが示されている。動力供給アンテナ104aは、ワイヤレス動力供給環境においてワイヤレスRF動力の供給を提供するように構成される。データ通信アンテナは、動力レシーバクライアント103.1~103および/またはワイヤレスデバイス102.1~102.nとの間でデータ通信を送受信するように構成される。一部の実施形態では、データ通信アンテナは、Bluetooth、Wi-Fi、ZigBeeなどを介して通信することができる。
【0028】
各動力レシーバクライアント103.1~103.nは、充電器101から信号を受信するための1つ以上のアンテナ(図示せず)を含む。同様に、各充電器101.a~101.nは、互いに特定の位相で連続波信号を放射することができる1つ以上のアンテナおよび/またはアンテナのセットを有するアンテナアレイを含む。上述したように、各アレイは、コヒーレント信号を動力レシーバクライアント102.1~102.nに供給するための適切な位相を決定することができる。例えば、コヒーレント信号がビーコン信号を送信した特定の動力レシーバクライアントに対して適切に位相調整されるように、アレイの各アンテナで受信ビーコン信号の複素共役を計算することによってコヒーレント信号を決定することができる。
【0029】
図示されていないが、環境の各構成要素、例えば、ワイヤレス動力レシーバ、充電器などは、例えば、データ通信同期モジュールなどの制御および同期機構を含むことができる。充電器101.a~101.nは、例えば、充電器を建物内の標準または主要な交流(AC)電源に接続する電源コンセントまたは動力源などの動力源に接続することができる。代替的または追加的に、充電器101.a~101.nの1つ以上は、電池によって、または他の機構を介して動力供給することができる。
【0030】
一部の実施形態では、動力レシーバクライアント102.1~102.nおよび/または充電器101.a~101.nは、例えば壁または範囲内の他のRF反射性障害物などの反射性オブジェクト106を利用して、ワイヤレス動力供給環境内でビーコン信号を送信し、および/またはワイヤレス動力および/またはデータを受信する。反射性オブジェクト106は、充電器と動力レシーバクライアントとの間の見通し線内にあるかどうかにかかわらず、多方向信号通信に利用することができる。
【0031】
本明細書で説明されるように、各ワイヤレスデバイス102.1~102.nは、例示的な環境100内の別のデバイス、サーバ、および/または他のシステムとの接続を確立できる任意のシステムおよび/またはデバイス、および/またはデバイス/システムの任意の組み合わせであり得る。一部の実施形態では、ワイヤレスデバイス102.1~102.nはそれぞれ、ユーザにデータを提示するためのディスプレイまたは他の出力機能および/またはユーザからデータを受信するための入力機能を含む。例として、ワイヤレスデバイス102は、ビデオゲームコントローラ、サーバデスクトップ、デスクトップコンピュータ、コンピュータクラスタ、そしてノートブック、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、PDA、Blackberryデバイス、Treo、iPhone(登録商標)などのモバイルコンピューティングデバイスなどであり得るが、これらに限定されない。限定ではなく例として、ワイヤレスデバイス102は、時計、ネックレス、指輪、または顧客の体表または内部に埋め込まれたデバイスなどの任意のウェアラブルデバイスであってもよい。ワイヤレスデバイス102の他の例には、安全センサ(例えば、火または一酸化炭素)、電動歯ブラシ、電子ドアロック/ハンドル、電灯スイッチコントローラ、電気シェーバなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
図1の例には示されていないが、充電器101および動力レシーバクライアント103.1~103.nはそれぞれ、データチャネルを介して通信するためのデータ通信モジュールを含むことができる。代替的または追加的に、動力レシーバクライアント103.1~103.nは、既存のデータ通信モジュールを介して充電器と通信するようにワイヤレスデバイス102.1~102.nに指示することができる。さらに、一部の実施形態では、本明細書では主に連続波形と呼ばれるビーコン信号は、代替的または追加的に、変調信号の形をとることができる。
【0033】
図2は、一実施形態による、絶縁されたワイヤレス動力供給を開始するためのワイヤレス充電器101と動力レシーバクライアント103との間の例示的な動作を示すシーケンス図200である。最初に、充電器101と動力レシーバクライアント103との間で通信が確立される。その後、充電器101は、ビーコンスケジュール情報および伝送コードを動力レシーバクライアント103に送信して、充電器によるその後の絶縁されたワイヤレス動力供給のための動力レシーバクライアント103によるビーコン信号の符号化を容易にする。充電器101はまた、動力伝送スケジューリング情報を送信することができ、これにより、動力レシーバクライアント103は、充電器からのワイヤレス動力をいつ期待すべきかを知ることができる。本明細書で説明するように、動力レシーバクライアント103は、伝送コードを使用して符号化ビーコン信号を生成し、ビーコンスケジュール情報、例えばBBSサイクルによって示されるビーコン送信割り当て中に符号化ビーコンをブロードキャストする。
【0034】
図示のように、充電器101は、動力レシーバクライアント103からビーコンを受信し、クライアント103に提供された伝送コードを使用して符号化ビーコン信号を復号して、クライアント103が認可されたまたは選択されたクライアントであることを保証する。充電器101はまた、ビーコン信号が受信される位相(または方向)を検出し、クライアントが認可されていると充電器が決定すると、受信したビーコンの位相(または方向)に基づいて動力レシーバクライアント103にワイヤレス動力および/またはデータを供給する。一部の実施形態では、充電器101は、位相の複素共役を決定し、その複素共役を使用して、ビーコン信号が動力レシーバクライアント103から受信されたのと同じ方向(または位相)で動力レシーバクライアント103にワイヤレス動力を供給し、および/または他の方法で導くことができる。
【0035】
一部の実施形態では、充電器101は、多くのアンテナを含む。これらのうちの1つ以上は、動力レシーバクライアント103に動力を供給するために使用される。充電器101は、ビーコン信号が各アンテナで受信される位相を検出することができる。多数のアンテナは、充電器101の各アンテナで受信される異なる符号化ビーコン信号をもたらし得る。次いで、充電器は、各アンテナで受信されたビーコン信号の複素共役を決定することができる。複素共役を使用して、1つ以上のアンテナは、充電器101内の多数のアンテナの影響を考慮に入れた信号を発することができる。言い換えれば、充電器101は、ビーコンの波形を反対方向にほぼ再現する集約信号をアンテナのうちの1つ以上から生成するように、1つ以上のアンテナから信号を発する。
【0036】
本明細書で説明するように、ワイヤレス動力は、動力スケジュール情報によって定義された動力サイクルで供給することができる。ここで、図3を参照して、ワイヤレス動力供給を開始するために必要なシグナリングのより詳細な例について説明する。
【0037】
図3は、一実施形態による、ワイヤレス充電器300の例示的な構成要素を示すブロック図である。図3の例に示すように、ワイヤレス充電器300は、マスタバスコントローラ(MBC)ボードと、アンテナアレイを集合的に含む複数のメザニンボードとを含む。MBCは、制御ロジック310と、外部データインターフェース(I/F)315と、外部動力インターフェース(I/F)320と、通信ブロック330と、プロキシ340とを含む。メザニン(またはアンテナアレイボード350)は各々、複数のアンテナ360a~360nを含む。一部の実施形態では、構成要素の一部またはすべてを省略できる。追加の構成要素も可能である。
【0038】
制御ロジック310は、アレイ構成要素に制御および知能を提供するように構成される。制御ロジック310は、1つ以上のプロセッサ、FPGA、メモリユニットなどを含み、さまざまなデータおよび動力通信を指示および制御することができる。通信ブロック330は、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータ通信をデータキャリア周波数で指示することができる。データ通信は、Bluetooth、Wi-Fi、ZigBeeなどとすることができる。同様に、プロキシ340は、本明細書で説明するように、データ通信を介してクライアントと通信することができる。データ通信は、Bluetooth、Wi-Fi、ZigBeeなどとすることができる。
【0039】
一部の実施形態では、制御ロジック310はまた、モノのインターネット(IoT)デバイスのデータ集約を容易にし、および/またはそうでなければ可能にすることができる。一部の実施形態では、ワイヤレス動力クライアントは、ワイヤレス動力レシーバが埋め込まれたデバイスに関するIoT情報にアクセスし、これを追跡し、および/または別の方法で取得し、そのIoT情報をデータ接続を介してワイヤレス充電器300に提供することができる。このIoT情報は、外部データインターフェース315を介して中央またはクラウドベースのシステム(図示せず)に提供することができ、そこでデータを集約、処理などすることができる。例えば、中央システムは、地理、充電器、環境、デバイスなどにわたる様々な傾向を識別するためにデータを処理することができる。一部の実施形態では、集約データおよび/または傾向データを使用して、リモート更新などを介してデバイスの動作を改善することができる。代替的または追加的に、一部の実施形態では、集約データは、第三者データ消費者に提供することができる。このようにして、ワイヤレス充電器は、IoTのためのゲートウェイまたはイネーブラとして機能する。限定ではなく例として、IoT情報は、ワイヤレス動力レシーバが埋め込まれたデバイスの機能、デバイスの使用情報、デバイスの動力レベル、例えばセンサを介してデバイスまたはワイヤレス動力レシーバ自体によって取得された情報などを含むことができる。
【0040】
外部動力インターフェース320は、外部動力を受信し、その動力を様々な構成要素に供給するように構成される。一部の実施形態では、外部動力インターフェース320は、標準的な外部24ボルト動力源を受信するように構成されてもよい。代替の構成も可能である。
【0041】
ここで、システム動力サイクルの一例を説明する。この例では、充電器アレイを制御するマスタバスコントローラ(MBC)は、最初に動力源から動力を受信して、起動される。次いで、MBCは、充電器アレイ上のプロキシアンテナ素子を起動し、プロキシアンテナ素子は、充電器アレイの範囲内の利用可能なワイヤレスレシーバクライアントを識別するためにデフォルトの「発見」モードに入る。クライアントが見つかると、充電器アレイ上のアンテナ素子の電源が入り、列挙され、(任意選択的に)較正される。
【0042】
次に、MBCは、スケジューリングプロセス中にビーコン送信スケジューリング情報および動力伝送スケジューリング情報を生成する。スケジューリングプロセスは、動力レシーバクライアントの選択を含む。例えば、MBCは、動力伝送のための動力レシーバクライアントを選択し、選択されたワイヤレス動力レシーバクライアントのビーコンビートスケジュール(BBS)サイクルおよび動力スケジュール(PS)を生成することができる。例示的なBBSおよびPSのグラフィカルなシグナリング表現を、図2を参照してより詳細に示し説明する。本明細書で説明するように、動力レシーバクライアントは、それらの対応する特性および/または要件に基づいて選択することができる。
【0043】
一部の実施形態では、MBCはまた、クライアントクエリテーブル(CQT)においてその状況を照会させることになる利用可能なクライアントを識別し、および/またはそうでなければ選択することができる。CQTに配置されるクライアントは、例えば、充電されていない「待機中」のクライアントである。BBSおよびPSは、例えば、電池ステータス、現在の活動/使用状況、クライアントが動力不足になるまでの時間、使用に関する優先順位など、クライアントに関する重要な情報に基づいて計算される。
【0044】
プロキシAEは、BBSをすべてのクライアントにブロードキャストする。本明細書で説明するように、BBSは、各クライアントがいつビーコンを送信すべきかを示す。同様に、PSは、アレイがいつどのクライアントに動力を伝送するべきかを示す。各クライアントは、そのビーコンのブロードキャストを開始し、BBSおよびPSごとにアレイから動力を受信する。プロキシは、クライアントクエリテーブルに同時に照会して、他の利用可能なクライアントのステータスをチェックすることができる。クライアントは、BBSまたはCQT(例えば、待機リスト)にのみ存在することができ、両方に存在することはできない。一部の実施形態では、限られた数(例えば、32)のクライアントがBBSおよびPSでサービスを受けることができる。同様に、CQTもまた、いくつか(例えば、32)のクライアントに限定され得る。したがって、例えば、64個を超えるクライアントが充電器の範囲内にある場合、それらのクライアントの一部はBBSまたはCQTのいずれにおいてもアクティブではない。前のステップで収集された情報は、BBSサイクルおよび/またはPSを連続的および/または定期的に更新する。
【0045】
図4は、一部の実施形態によるワイヤレス動力レシーバ(クライアント)の例示的な構成要素を示すブロック図を示す。図4の例に示されるように、レシーバ400は、制御ロジック410、電池420、IoT制御モジュール425、通信ブロック430および関連付けられたアンテナ470、RFエネルギーハーベスタ435、ビーコン信号生成器460、ビーコンコーディングユニット462および関連付けられたアンテナ480、ならびに整流器450またはビーコン信号生成器460を1つ以上の関連付けられたアンテナ490a~nに接続するスイッチ465を含む。図4に示す実施形態では、RFエネルギーハーベスタ435は、動力メータ440、整流器450、およびコンバイナ455を含む。一部の実施形態では、構成要素の一部またはすべてを省略できる。例えば、一部の実施形態では、ワイヤレス動力レシーバクライアント400は、それ自体のアンテナを含まず、代わりに、ワイヤレス動力レシーバが組み込まれたワイヤレスデバイスの1つ以上のアンテナ(例えば、Wi-Fiアンテナ)を利用し、および/または別の方法で共有する。追加の構成要素およびアンテナ構成も可能である。
【0046】
コンバイナ455は、レシーバ400が複数のアンテナを有する場合に、動力伝送機から動力伝送信号を受信し、受信した動力伝送信号を結合する。コンバイナは、整合状態を維持しながら出力ポート間の分離を実現するように構成された任意のコンバイナまたはディバイダ回路とすることができる。例えば、コンバイナ455は、ウィルキンソン動力ディバイダ回路とすることができる。整流器450は、コンバイナ455(存在する場合)から結合された動力伝送信号を受信し、これは、充電のために動力メータ440を介して電池420に供給される。動力メータ440は、受信した動力信号強度を測定し、この測定値を制御ロジック410に提供する。動力メータ440は、調整直流(DC)電源(例えば、3.3V)を制御ロジック410およびビーコン信号生成器460にさらに提供する。さらに、または代わりに、動力メータ440およびビーコン信号生成器460は、電池420から適切な調整された動力供給を受けることができる。
【0047】
制御ロジック410はまた、電池420自体から電池残量を受信することができる。制御ロジック410は、通信ブロック430を介して、クロック同期のためのベース信号クロックなどのデータ信号をデータキャリア周波数で送信/受信することもできる。ビーコン信号生成器460は、ビーコン信号または較正信号を生成し、ビーコン信号が符号化された後、アンテナ480または490のいずれかを使用してビーコン信号を送信する。
【0048】
電池420は、レシーバ400によって充電され、それに動力を供給するものとして示されているが、レシーバはまた、整流器450から直接動力を受信することもできることに留意されたい。これは、電池420に充電電流を供給する整流器450に加えて、または充電を提供する代わりに行うことができる。また、複数のアンテナの使用は実装の一例であり、構造は1つの共有アンテナに削減できることに留意されたい。レシーバ400は、レシーバ400に接続された、または一体化された任意の電子デバイス424に動力を供給するために、一定またはほぼ一定の電圧レベル(例えば、1.5V)を生成するための、電池420に接続されたレギュレータ422をさらに含む。
【0049】
一部の実施形態では、制御ロジック410および/またはIoT制御モジュール425は、ワイヤレス動力レシーバクライアント400が組み込まれているデバイスから通信および/または別の方法でIoT情報を導出することができる。図示されていないが、一部の実施形態では、ワイヤレス動力レシーバクライアント400は、それを介してIoT情報を取得することができるワイヤレス動力レシーバクライアント400が組み込まれたデバイスとの1つ以上のデータ接続(有線またはワイヤレス)を有することができる。代替的または追加的に、IoT情報は、例えば、1つ以上のセンサを介して、ワイヤレス動力レシーバクライアント400によって決定および/または推測することができる。上述したように、IoT情報は、ワイヤレス動力レシーバが組み込まれたデバイスの能力に関する情報、ワイヤレス動力レシーバが組み込まれたデバイスの使用情報、ワイヤレス動力レシーバが組み込まれたデバイスの電池残量、および/またはワイヤレス動力レシーバが組み込まれたデバイスもしくはワイヤレス動力レシーバ自体によって、例えばセンサなどを介して取得もしくは推測される情報を含むことができるが、これらに限定されない。
【0050】
一部の実施形態では、クライアント識別子(ID)モジュール415は、ワイヤレス動力供給環境において動力レシーバクライアントを一意に識別することができるクライアントIDを格納する。例えば、IDは、通信が確立されたときに1つ以上の充電器に送信され得る。一部の実施形態では、動力レシーバクライアントはまた、クライアントIDに基づいて、ワイヤレス動力供給環境において他の動力レシーバクライアントを受信および識別することができてもよい。
【0051】
オプションのモーションセンサ495は、モーションを検出し、それに応じて動作するように制御ロジック410に信号を送信することができる。例えば、デバイスが、例えば500MHzを超えるような高い周波数で動力を受信している場合、その位置は、(到来する)放射のホットスポットになりうる。したがって、デバイスが人に装着されている、例えばモバイルデバイスに組み込まれている場合、放射のレベルは、連邦通信委員会(FCC)または他の医療/産業当局によって設定された許容放射レベルを超える可能性がある。潜在的な放射の問題を回避するために、デバイスは、加速度計などのモーション検出機構または同等の機構を統合することができる。デバイスが動いていることを検出すると、ユーザによって使用されていると見なされ、動力の伝送を停止するか、または受け取った動力を許容可能な動力の割合まで低下させるために、アレイへの信号がトリガされる。デバイスが車、電車、飛行機などの移動環境で使用される場合、デバイスがすべての利用可能な動力を失うことに近い場合を除き、動力は断続的に、または低減されたレベルでのみ送出される。
II.ワイヤレス充電式電池装置
【0052】
図5Aおよび図5Bは、一部の実施形態による、ワイヤレス充電式電池装置500の例示的な構成要素を示すブロック図を示す。
【0053】
図5Aおよび図5Bの例に示すように、ワイヤレス充電式電池装置500は、ハウジング505と、1つ以上のアンテナ510と、回路520と、1つ以上の電池セル(または電池モジュール)530と、ユーザインターフェース550と、端子キャップ540aおよび540bとを含む。ハウジング505の内部容積は、セパレータ片(例えば、ベース523)によって、第1の(例えば、底部)空洞532と第2の(例えば、上部)空洞534とに分割される。電池セル530は、上部空洞534の内側に配置され、それぞれ接続531および533を介して端子キャップ540aおよび540bに接続され、その少なくとも1つはベース523を通過することができる。回路520は、底部空洞532の内部に配置され、RF回路522、制御回路524、および充電電子機器526を含む。図5Bに示す例では、電池セル530および回路520の両方が空洞534の内側に配置され、キャップ540aが空洞532を占有する。図5Aおよび図5Bの例に示すように、1つ以上のアンテナ510は、接続511を介して回路520に接続され、回路520は、ベース523を通過することができる接続521を介して電池セル530に接続される。そのような接続は、カスタムエラストマー接続を含んでもよい。アンテナ510は、ハウジング505(例えば、内部ハウジング505の表面の少なくとも一部に)と一体的に形成されてもよく、そうでなければ取り付けられてもよい。一部の実施形態では、底部532および上部534の空洞、ならびに任意選択的に2つの端子キャップ540aおよび540bを含むハウジング505全体が、アンテナ510として機能する。図6A図6Fを参照して以下により詳細に示され説明されるように、アンテナ510に追加の機能を提供するために、ハウジング505の外面に1つ以上のアンテナ導波器(図5Aおよび5Bには示さず)が取り付けられてもよい。回路520はまた、接続551を介してユーザインターフェース550に接続される。接続511、521、531、533、および551は、PCB上のトレース、物理ワイヤ、または任意の他の機構であってもよい。
【0054】
ハウジング505は、標準化された電池寸法に適合する寸法で構成される。したがって、ワイヤレス充電式電池装置500は、既存のポータブル電子デバイスに、それらの電子デバイスを再設計することなく後付け可能である。本明細書で説明するように、ポータブル電子デバイスは、例えばゲームコントローラ、リモコン、警報システムなど、充電式または非充電式電池によって電力供給される任意のポータブルまたはモバイル電子デバイスとすることができる。ポータブル電子デバイスはまた、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータなど、標準化されていない充電式電池を有するデバイスとすることができる。さらに、ワイヤレス充電式電池装置は、ワイヤレス動力レシーバクライアント400の構成要素の一部またはすべてを含むことができ、その構成要素については上記でより詳細に説明した。
【0055】
上述したように、ハウジング505は、標準化された電池寸法に適合する寸法で構成される。端子キャップ540aおよび540bを有する図5Aおよび5Bの例は、縮尺通りに示されていない。ハウジング505は、円筒形または非円筒形セル電池フォームファクタ、カメラ電池フォームファクタ、ボタン電池フォームファクタなどで構成することができる。例えば、標準フォームファクタは、他のフォームファクタの中でも、単3、単4、単2、単1、4.5ボルト、9ボルト、ランタン(ばね)電池フォームファクタとすることができる。さらに、一部の実施形態では、標準フォームファクタは、携帯電話電池、タブレットコンピュータ電池などを含むがこれらに限定されないモバイルデバイスに動力を供給するように構成されたフォームファクタとすることができる。例示的なワイヤレス充電式電池装置は、円筒形フォームファクタで示され説明される。しかしながら、本明細書で説明するように、ワイヤレス充電式電池装置は、円筒形フォームファクタに限定されない。
【0056】
1つ以上のアンテナ510は、例えばワイヤレス充電器などのワイヤレス充電システムからワイヤレス動力信号を受信するよう構成される。本明細書で説明するように、ワイヤレス動力信号はAC動力を含むことができる。
【0057】
図5Aおよび図5Bの例に示すように、回路520は、RF回路522、制御回路524、および充電電子機器526を含む。1つ以上のアンテナ510は、1つ以上のPCB、例えばフレキシブルPCB上のハウジング505内に配置され、ハウジング505の内面上または内面内に埋め込まれ、および/または、ハウジング505の外面に取り付けられ、または外面上または外面内に埋め込まれ得、これらの組み合わせおよび/または変形形態を含む。これらの実施形態では、アンテナ510および/またはPCBおよび/または装置500の他の構成要素間の接続のうちの1つ以上は、カスタムエラストマー接続で具現化されてもよい。
【0058】
他の機能の中でも、RF回路522および制御回路524は、図4を参照してより詳細に上述したように、ワイヤレス動力レシーバの様々な制御機能を実行することができる。例えば、RF回路522および/または回路520の他の構成要素は、1つ以上のアンテナ510を介して受け取ったワイヤレス動力を処理し、受け取ったワイヤレスRF動力をDC電力に変換することができる。一部の実施形態では、RF動力はAC電力である。充電電子機器526は、他の機能の中でも、ハウジングが取り付けられているポータブル電子デバイスの1つ以上の電池セル530および/または1つ以上の内部電池の状態情報を検出し、この情報に基づいて1つ以上の電池セル530の充電を制御することができる。本明細書で説明するように、1つ以上の電池セル530は、DC電力を蓄積することができる。一部の実施形態では、1つ以上の電池セル530の代わりに、またはそれに加えて、他の蓄積技術を使用することができる。あるいは、一部の実施形態では、ワイヤレス充電式電池装置は、電池セル530を含まなくてもよく、代わりに、それが取り外し可能に取り付けられたポータブル電子デバイスの1つ以上の電池を直接充電することができる。
【0059】
ワイヤレス充電式電池装置500は、ワイヤレス充電式電池装置500がポータブル電子デバイスの電池凹部または他の収納区画に挿入されたときに、電池530および/または回路520とポータブル電子デバイスとの間で電力を交換することができる端子キャップ540aおよび540bを含む。
【0060】
ユーザインターフェース550は、ポータブル電子デバイスのユーザに情報を提供するように構成されたインターフェースおよび/またはポータブル電子デバイスのユーザがワイヤレス充電式電池装置500に情報を提供することを可能にするように構成されたインターフェースを含むことができる。一部の実施形態では、発光ダイオード(LED)を使用して、ワイヤレス充電式電池装置500の様々な状態を示すことができる。例えば、LEDは、特定の色を表示して、電池セル530の各電池充電状態(例えば、低、中、または高)を示すことができる。ユーザインターフェース550はまた、1つ以上のユーザボタンまたはスイッチを含むことができる。例えば、ワイヤレス充電式電池装置500にオン/オフスイッチを設けて、装置がワイヤレス動力を処理すべきか否かを制御することができる。他の例では、ボタンを設けることができ、ボタンは、押されると、ワイヤレス充電式電池装置500の1つ以上の電池セル530に蓄積されたエネルギーを使用して、ポータブル電子デバイスの1つ以上の電池の充電を起動する。他のユーザインターフェース実施形態も可能である。ユーザインターフェース550はまた、センサ(図示せず)を含むことができる。例えば、ハウジング505に開口部を必要とせずに、磁気ホール効果センサを制御回路524に設けることができる。これにより、ユーザは、ワイヤレス充電式電池装置500の挙動を制御することができる。ユーザインターフェース550はまた、例えば、ユーザが制御回路524に接続してソフトウェアまたはファームウェアの変更を行うことを可能にするために必要な接続を含むことができる。接続は、限定はしないが、JTAG、cJTAG、またはSWDなどの標準プログラミングインターフェースの形態をとることができる。これらの接続の場所は、ハウジング505、端子キャップ540a、および/または端子キャップ540bの一部とすることができる。図示されていないが、センサおよび接続は、図5Bに示す実施形態に同様に含まれてもよい。
【0061】
理解されるように、ワイヤレス充電式電池装置500の任意の所与の標準化されたフォームファクタについて、電池セル530以外の構成要素に使用されるハウジング505の内部の空間および容積を最小化することは、電池セル530のサイズを最大化し、それによって本明細書に開示されるワイヤレス充電式電池のエネルギー蓄積容量を最大化するために望ましい。
【0062】
図6Aから図6Fは、一部の実施形態による、円筒形フォームファクタにパッケージされたワイヤレス充電式電池装置の斜視図および断面図を示す。図7Aおよび図7Bは、一部の実施形態による、図6A図6Dに示すワイヤレス充電式電池装置の両端部の斜視図を示す。図8は、一部の実施形態による、図6A図6D図7Aおよび図7Bに示す製造されたワイヤレス充電式電池装置の側面図を示す。より具体的には、図6A図6F図7A図7B、および図8は、標準的な単3電池に適合する寸法で構成されたハウジング605内にパッケージされた例示的なワイヤレス充電式電池装置600の様々な図を示す。ワイヤレス充電式電池装置600は、図5Aおよび図5Bのワイヤレス充電式電池装置500であってもよいが、別の構成も可能である。図6B図7A、および図7Bの提示を明確にするために、端子キャップ(例えば、5Aおよび5Bの540aおよび図540b)は、装置600の両端には示されていない。しかしながら、開示されたワイヤレス充電式電池装置の最終製品形態では、そのような端子キャップは、両端に取り付けられ、ハウジング内に配置された電池セルに接続される。
【0063】
ワイヤレス充電式電池装置600は、ベース622を有する円筒形ハウジング602を含む。ベース622の第1の面632は、ハウジング602の開放軸方向端部に面する円を画定する。電池装置600は、ベース622においてハウジング602の第2の軸方向端部に結合された環状末端部604を含む。環状末端部604がそのように取り付けられた状態で、円を画定するベース622の第2の面612は、ハウジング602の開放軸方向端部とは反対側の端部で装置600内に配置された末端部604の開放軸方向端部に面する。ベース622には孔620が穿設されて、ハウジング602の内部空間と環状末端部604の内部空間との間に貫通孔ビア状の通路を提供している。
【0064】
ハウジング602、ベース622、および環状末端部604は、プラスチック(例えばUltem1010)などの絶縁材料または誘電材料から形成される。一部の実施形態では、ハウジング602、ベース622、および環状末端部604は、場合によっては孔620も含む一体構造として成形または製造される。ハウジング602の内面616、ベース622の軸方向に対向する面(632および612)、孔620、および環状末端部604の内面618は、電気めっきなどのプロセスを使用して、導体(例えば、銅)でめっきまたは他の方法でコーティングまたは覆われる。一部の実施形態では、ハウジング(例えば、面628)および環状末端部604(例えば、面642)の対向する軸方向外面もめっきされているか、そうでなければ導体でコーティングまたは覆われている。図6A図6F図7A図7B、および図8に示す例では、銅は連続材料として上述の面にめっきされる。一部の実施形態では、リングトレンチ構造624がベース622の面612の一部に形成され、そこから銅めっきの一部が除去される。
【0065】
ハウジング602の開放軸方向端部が、ハウジング602の軸方向外面628に取り付けられた第1のキャップ608によって閉じられると、内部空洞614が、ハウジング602、ベース622の面632、および第1のキャップ608によって画定される。一例では、第1のキャップ608は、例えば図5Aおよび図5Bに示すように、ワイヤレス充電式電池装置600の上部を画定し、端子キャップを含む。一部の実施形態では、第1のキャップ608は導電性テープ(例えば、銅)で形成され、上部(例えば、正の)端子キャップは第1のキャップ608の軸方向外面に取り付けられる。同様に、環状末端部604の開放軸方向端部が、末端部604の軸方向外面628に取り付けられた第2のキャップ610によって閉じられると、内部空洞626が、末端部604、ベース622の面612、および第2のキャップ610によって画定される。一例では、第2のキャップ610は、例えば図5Aおよび図5Bに示すように、ワイヤレス充電式電池装置600の底部を画定し、端子キャップを含む。一部の実施形態では、第2のキャップ610は導電性テープ(例えば、銅)から形成され、底部(例えば、負の)端子キャップは第2のキャップ610の軸方向外面に取り付けられる。図6A図6D図7A、および図7Bの提示を明確にするために、電池セル(例えば、図5Aおよび図5B中の番号530)は装置600の空洞614内に示されていない。しかしながら、開示されたワイヤレス充電式電池装置の最終製品形態では、そのような電池セルまたはモジュールは、空洞614内に配置され、上部端子キャップ608によってその中に封入される。同様に、図6A図6D図7A、および図7Bでは、回路(例えば、図5Aおよび図5B中の番号520)は装置600の空洞626内に示されていない。しかしながら、開示されたワイヤレス充電式電池装置のいずれかの最終製品形態では、電池セルおよび回路(例えば、PCBとして)は、空洞614および626内に配置され、それぞれ上部端子キャップ608および底部端子キャップ610によってその中に封入される。
【0066】
リングトレンチ構造624または同様の構成を含むことにより、空洞614と626との間の電子的分離が提供される。導体コーティング内面616および632、ならびに場合によっては面628は、電池装置600内のRF受信アンテナの少なくとも一部、ならびにビーコン信号送信アンテナの少なくとも一部として機能する。これらのコーティングされた面はさらに、空洞614およびその中に含まれる電池セルを外部RF放射から隔離する。一部の実施形態では、上述の面616および632、ならびに場合によっては628は、装置600のRFアンテナの1つの極として機能する。導体コーティング内面618および612、ならびに場合によっては面642は、装置600のRFアンテナの第2の極として機能することができる。これらの面上の金属コーティングはまた、空洞626ならびにその中に含まれるデジタルおよび/またはアナログ電子構成要素を外部RF放射から隔離する。孔620を通って供給される絶縁配線は、空洞614および626に含まれる構成要素間の電力の流れおよび/またはデータ通信を提供する。
【0067】
ワイヤレス充電式電池装置600は、複数のアンテナ導波器平面630(本明細書ではより簡潔に導波器600と呼ぶ)を含む。図6A図6D図7A図7Bおよび図8に示す装置600は、ダイカットされた長方形形状の銅板として形成された6つの導波器630を含む。導波器630は、ハウジング602および環状末端部604の半径方向外面に結合されるか、または別の方法で取り付けられる。一部の実施形態では、導波器630は、互いに等間隔に配置される。各導波器630の第1の端部は、装置600の底部におけるその開放軸端部に近接する末端部604の一部に結合される。一部の実施形態では、導波器630の第1の端部は、環状末端部604の構成材料によって、面618および場合によっては面642の導体コーティングから電気的に絶縁される。他の実施形態では、導波器630の第1の端部の少なくとも1つは、面618および/または642に電気的に結合される。
【0068】
各導波器630は、末端部604およびハウジング602の半径方向外面に沿って電池装置600の上部に向かって上方に延在する。図示の実施形態では、各導波器630の長さは、電池装置600の軸方向長さよりも短い(例えば、半分)。一部の実施形態では、複数の導波器630のうちの少なくとも1つの導波器630は、少なくとも1つの他の導波器630の長さとは異なる長さを有する。図示の実施形態では、各導波器630の幅は等しい。一部の実施形態では、複数の導波器630のうちの少なくとも1つの導波器630は、少なくとも1つの他の導波器630の幅とは異なる幅を有する。一例では、装置600は偶数個の導波器630を含む。別の実施形態では、装置は、奇数個の導波器630を含む。
【0069】
別の実施形態(図示せず)では、複数の導波器630のうちの少なくとも1つの第1の端部は、環状末端部604の軸方向端部またはそのごく近くには配置されない。そのような例では、導波器630は、電池装置の対向する軸方向端部の間に配置される。これらの他の実施形態による導波器630は、長方形形状、正方形形状、またはこれらの2つの形状以外の任意の他の幾何学的形状をとることができる。開示された導波器630の構成のいずれについても、ハウジング602、末端部604、導波器630、ならびにキャップ608および/または610の少なくとも一部は、構造的完全性および保護を提供し、導波器630を含む装置600の外部部分への損傷を防止するために、保護フィルムで覆われてもよい。例えば、一部の実施形態では、ワイヤレス充電式電池装置600に嵌合するスリーブまたはケーシングと共に、1つ以上の導波器または反射器平面825を含めることができる。スリーブまたはケーシングは、スリーブまたはケーシングの内部または外部に1つ以上の導波器または反射器平面825を含むことができ、これらの組み合わせおよび/または変形形態を含む。
【0070】
動作中、導波器630は、ビーコン信号およびRF電力収集のために受信された信号のアンテナ効率を高めるために、アンテナ送信および/または受信放射パターンを指示し、および/または他の様態で反映または修正することができる。本明細書で説明するように、アンテナ効率は、より強いビーコン信号をワイヤレス動力伝送システムに送信する能力と、ワイヤレス伝送システムからより多くの動力、例えばより強い信号を受信する能力との両方を含む。特に、既知のワイヤレス充電式電池装置およびシステムと比較して、本開示の実施形態は、電子および電池セル構成要素からの干渉なしに5.8GHzで効果的に動作するようにコンフォーマルかつ調整可能な導電性パターンを提供するために、ハウジング602の上または中の空間および容積の効率的な使用を可能にし、アンテナ性能は、有益な周波数で共振する導波器630によって最適化され得る。標準的な電池フォームファクタが開示されたワイヤレス充電式電池装置によってアップセットされないように、外部接続された電子機器または他の構成要素部品は必要とされない。
【0071】
空洞614は、図5Aおよび図5Bの電池セル530を参照して示し、上述したように、ワイヤレス充電式電池装置600のためのエネルギー蓄積を提供する1つ以上の電池セルを配置するための空間および容積を提供する。空洞626は、図4図5Aおよび図5Bを参照して示し、上述したようなアナログおよび/またはデジタル電子構成要素を配置するための空間および容積を提供する。このようにして、図6A図6D図7A図7Bおよび図8を参照して上述した筐体は、利用可能な外面と共に利用可能な内部空間および面を利用して、既知のワイヤレス充電式電池と比較してエネルギー蓄積のための追加の利用可能な容積を提供する。開示された装置およびシステムによれば、電池蓄積容量の改善は、単3サイズのような標準化された電池サイズの寸法およびフォームファクタを変更することなく、電子機器および受信アンテナなどの外部構成要素を利用する必要なく達成される。一部の実施形態では、同等の電池セルタイプおよび材料、ならびに同じ標準電池サイズおよび/またはフォームファクタについての電池充電容量の改善は、既知のワイヤレス充電式電池の少なくとも2倍である。
【0072】
特に、開示されたワイヤレス充電式電池装置600は、非常に空間的および容積的に効率的な方法で筐体に完全に組み込まれた放射器を利用する。一部の実施形態では、この放射器の設計は、ダイポールアンテナから着想を得ている。したがって、図6A図7Bに示すアンテナはダイポール着想アンテナと呼ばれる。一部の実施形態では、開示されたワイヤレス充電式電池装置のいずれかのアンテナは、モノポール着想アンテナであってもよい。他の実施形態では、開示されているワイヤレス充電式電池装置のいずれかのアンテナまたは放射器は、以下の形態、すなわち、ハウジング602の外側の2つのコンフォーマルパッチアンテナであって、例えば、導波器630の代わりに、2つの円偏波パッチアンテナがハウジング602上に印刷されるか、または他の様態でハウジングに取り付けられるかもしくは配置される形態のうちの少なくとも1つで少なくとも部分的に具現化されてもよい。そのような場合、空洞614は、パッチアンテナのグランドプレーンとして機能することができる。開示されたアンテナ設計は、電池装置600内の電池セルを充電するために任意の方向から円偏波入射RF放射を受信することを可能にする。したがって、開示された設計は、RF受信を最適な方向に最適化するために指向性RF放射、調整、ならびに追加の電気的および/または機械的構成要素に依存しなければならず、かつ電池セルを充電するために直線偏波アンテナを利用する既知のワイヤレス充電式電池よりも大きな技術的改善を提供する。
【0073】
図6Eおよび図6Fを参照すると、一部の実施形態では、空洞614は、電池セル650および回路652によって占有されてもよい。一例では、電池セル650は、空洞614の容積の1/4~3/4を占めることができ、回路652の構成要素は、空洞614の残りの容積の少なくとも一部を占める。図6Eおよび図6Fに示す例では、回路652は、電池セル650に隣接する空洞614内に配置された第1の部品と、電池セル650とベース622との間に配置された第2の部品とを有するツーピースPCB内に具現化される。この構成は、空洞614の利用可能な空間および容積を効率的に使用することができ、使用、保管、または輸送中の回路652構成要素のより良好な保護を提供することができる。この構成はまた、現在知られており将来開発され得るものを含む、高容量電池セル652に特に適し得る。図6Eおよび図6Fに示す構成はまた、ベース622の第2の面612に隣接する空間および容積を解放することができる。図示の例では、第2のキャップ610は、内部空洞626に挿入され、かつコネクタ656を使用して回路652に電気的に結合されるフランジを含んでもよい。コネクタ656は、孔620をしっかりと通過するような大きさおよび形状にされたエラストマー材料によって埋め込まれた、または他の態様で囲まれた導体(例えば、ワイヤ)を含むことができる。電池セル650および回路652が空洞614の内側に配置されることにより、図示された第2のキャップ610は、装置600の使用中の乱暴な取り扱いおよび時折の水分への曝露の両方に耐えることができる耐久性のある構成を提供することができる。
【0074】
図9は、一部の実施形態による、図6A図6D図7A図7B、および図8に示すワイヤレス充電式電池装置600で使用するためのPCBアセンブリ900の斜視図を示す。PCBアセンブリ900は、ワイヤレス充電式電池装置600の空洞626に嵌合するように適切な形状および寸法の複数のフレックスPCB片902のスタックを含む。図6A図6D図7A図7B、および図8の電池装置600の場合、例えば、単3電池フォームファクタの場合、空洞626は、軸方向に高さ10.8mm、半径方向に幅11mmである。この場合、PCB片902のスタックは、図9に示すように、高さが10.8mm以下であり、幅が111mm以下である。
【0075】
例えば、図4図5Aおよび図5Bを参照して示し、上述したアナログおよび/またはデジタル電子構成要素は、2つ以上のPCB片902の間に分布している。隣接するPCB片904上に配置された開示された電池装置600の機能および動作に必要な構成要素は、コネクタ904を介して動力伝送およびデータ通信のために電子的に接続される。図示の実施形態では、PCBアセンブリ902は、5つのPCB片902を含む。第1および第2のPCB片902の構成要素は、第1の可撓性テープ型ワイヤハーネスコネクタ904aによって接続される。第2のPCB片902の構成要素および第3のPCB片902の構成要素は、第1のコネクタ904aと同様の第2のコネクタ904bによって接続される。同様に、第3および第4のPCB片902上の構成要素、ならびに第4および第5のPCB片902上の構成要素は、第3のコネクタ904cおよび第4のコネクタ904dによって接続される。第5のPCB片902の構成要素、およびPCBアセンブリ900全体は、孔620および/またはベース622を貫通して穿設された、または挿入された1つ以上の他の孔を通って供給されるワイヤ接続906によって空洞614内の構成要素(例えば、電池セル)に接続される。
III.試験結果
【0076】
装置600の前述の構成要素を含むプロトタイプのワイヤレス充電式電池装置を、5.8GHz送信機を使用したRF電力変換による充電について試験した。以下の表1は、実験結果および結果の解釈を示す。
【表1】
【0077】
図10A図10Cは、一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置1000a~1000cの正面斜視図および2つの断面上面図をそれぞれ示す。より具体的には、図10A図10Cの例に示すように、複数のワイヤレス充電式電池装置1000a~1000cは各々、2つのワイヤレス充電式電池装置を含む。ワイヤレス充電式電池装置は、本明細書で説明する任意の装置とすることができるが、代替の構成も可能である。
【0078】
複数のワイヤレス充電式電池装置1000a~1000cは、パッケージカバー1006a~1006c、アンテナ、アンテナ/RF回路基板、制御回路基板、および電池を含む。図10A図10Cの例では、複数のワイヤレス充電式電池装置1000a~1000cは、2つの標準的な単3型電池に適合する寸法で構成されたパッケージカバーを含む。より具体的には、パッケージカバー1006bおよび1006cは長方形のパッケージとして示されており、パッケージ1006は複数の標準化された電池の寸法を厳密に模倣するように構成される。
【0079】
アンテナは、内部または外部に構成することができる。一部の実施形態では、アンテナは、表面積を増加させるためにパッケージカバー1006a~1006cの上または中に埋め込まれ、および/または他の態様で配置される。例えば、図10Bの例は、パッケージカバー1006bの外部に埋め込まれたおよび/または他の態様で配置されたアンテナ1010bおよび1012cを示し、図10Cの例は、パッケージカバー1006bの外部に埋め込まれたおよび/または他の態様で配置されたアンテナ1010bおよび1012bを示し、図10Cの例は、パッケージカバー1006cの内部に埋め込まれたおよび/または他の態様で配置されたアンテナ1010cおよび1012cを示す。代替の構成も可能である。例えば、一部の実施形態では、アンテナをパッケージカバー内に配置するおよび/またはそうでなければ埋め込むことができる。説明した実施形態の組み合わせおよび/または変形も可能である。
【0080】
図11A図11Dは、一部の実施形態による、例示的な複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージ1100a~1100dの様々な正面斜視図および断面上面図をそれぞれ示す。より具体的には、図11A図11Dの例は、複数のワイヤレス充電式電池装置パッケージカバー上またはその中に埋め込まれ、および/または他の方法で配置される様々な例示的なアンテナ構成を示す。
【0081】
図11A図11Dの例に示すように、アンテナ構成は、複数のボウタイ構成(図11A)、スロット構成(図11B)、ダイポール構成(図11C)、およびキューブアンテナ構造構成(図11D)を含む。他の構成も可能である。
【0082】
図11Dのキューブアンテナ構造の構成は、複数のワイヤレス動力受信装置パッケージに巻き付けられた1つ以上のアンテナを含む。このタイプの構成は、一般に、あらゆる方向に放射し、したがって、パッケージが特定の向きでデバイス内に挿入されるか、別の態様で配置されることを必要としない。一部の実施形態では、キューブアンテナ構造構成の各面は、動的に構成可能なアンテナとすることができる。例えば、複数のワイヤレス充電式電池装置は、アンテナを監視し、かつどのアンテナが最適な動力受信を提供するかを動的に構成する1つ以上のコントローラを含むことができる。
【0083】
図12は、一部の実施形態による、最適なアンテナ極性を動的に選択するための例示的なプロセス1200を示すフロー図を示す。より具体的には、図12の例は、最適なアンテナ極性を決定および構成することができる例示的な極性構成サイクルを示す。ワイヤレス充電式電池装置は、他の機能の中でも、例示的なプロセス1200の対応するステップを実行することができる。ワイヤレス充電式電池装置は、図5Aおよび図5Bのワイヤレス充電式電池装置500であってもよいが、別の構成も可能である。
【0084】
まず、ステップ1210において、ワイヤレス充電式電池装置は、複数のアンテナ極性構成またはモードのうちの第1のものに基づいてアンテナを構成する。最初に、ワイヤレス充電式電池装置は、アンテナ極性を「デフォルト」またはベースモードに構成する。本明細書で説明するように、ワイヤレス充電式電池装置は、構成可能な極性を有する1つ以上のアンテナを含む。一部の実施形態では、極性は、アンテナフィードまたは異なるアンテナを調整する、例えば、アクティブ化または非アクティブ化することによって構成される。
【0085】
ステップ1212において、ワイヤレス充電式電池装置は、ワイヤレス動力伝送システム、例えばワイヤレス充電器から動力を受信する。ステップ1214において、ワイヤレス充電式電池装置は、受け取ったワイヤレス動力を処理し、受け取ったワイヤレス動力の量または量を測定する。代替的または追加的に、ワイヤレス充電式電池装置は、受信したワイヤレス動力信号の信号強度を測定することができる。一部の実施形態では、ワイヤレス充電式電池装置は、測定された動力または信号強度測定値をアンテナ極性モードと共に蓄積および/または別の態様で保存する。
【0086】
決定ステップ1216において、ワイヤレス充電式電池装置は、ワイヤレス充電式電池装置が各アンテナ極性モードを通ってサイクルしたかどうかを決定する。そうでない場合、プロセスはステップ1210に続き、ワイヤレス充電式電池装置は次のアンテナ極性構成を構成する。しかしながら、ワイヤレス充電式電池装置が各アンテナ極性モードを通ってサイクルした場合、ステップ1218において、ワイヤレス充電式電池装置は、最適な極性構成またはアンテナ極性モードを選択する。本明細書で説明するように、最適なアンテナ極性は、ワイヤレス充電式電池装置がワイヤレス動力供給環境内の1つ以上の充電器から最もワイヤレス動力または最も強い信号を受信する極性である。最後に、ステップ1220において、アンテナは、選択されたモードでまだ構成されていない場合、選択されたアンテナ極性構成に基づいて構成される。
【0087】
図13A図13Dは、一部の実施形態による、標準的な電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の様々な図を示す。より具体的には、図13A図13Dの例は、標準的な単3型電池フォームファクタにパッケージされた例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の正面斜視図、上面図、底面図、および側面図をそれぞれ示す。本明細書で説明するように、クライアント(ワイヤレス動力レシーバ)は、円筒形および非円筒形のセルまたは電池、カメラ電池、ボタンセルなどを含む任意の標準的な電池フォームファクタにパッケージすることができる。例として、例示的なクライアント(ワイヤレス動力レシーバ)は、単3、単4、C、D、4.5ボルト、9ボルト、ランタン(ばね)などにパッケージすることができる。
【0088】
ワイヤレス充電機能を既存のワイヤレスデバイスに後付けすることに関する1つの課題は、各ワイヤレスデバイスが異なる複数の電池構成を有することができることである。場合によっては、統合されたワイヤレス充電機能を有する単一の電池を、2つの電池(例えば、2つの単3電池)を必要とするデバイス用のダミーセルと共に利用することができる。しかしながら、複数の電池構成は、電池の種類、電池の数、および構成(例えば、並列の電池の数および直列の電池の数)に応じて異なる電圧を必要とする可能性がある。
【0089】
図14A図14Dは、一部の実施形態による、複数の電池構成の様々な例を示す。上述したように、各ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスデバイスに動力を供給するために異なる電圧を必要とする異なる複数の電池構成を有する可能性がある。例として、図14Aは、標準的な単3の1.5V電池を示す。図14Bおよび図14Cは、2つの並べて配置された標準的な単3の1.5V電池の2つの構成を示しており、それぞれ正極接点および負極接点が位置合わせされていないものと、位置合わせされているものである。最後に、図14Dは、直列の2つの標準的な単3の1.5V電池の例を示しており、この構成は、端から端まで測定したときに3ボルトを提供する。
【0090】
図15は、一実施形態による、一体化されたワイヤレス充電機能および可変出力電圧を有する例示的な電池1500を示す図である。例示的な電池1500は、アンテナ1504aおよび1504bと、ワイヤレス動力受信回路(例えば、クライアント)1510と、電圧構成モジュール1520と、複数の蓄積セル1525とを含む。一部の実施形態では、例示的な電池1500の出力電圧は、蓄積セル1525の構成に基づいて変化し得る。蓄積セル1525は、電圧構成モジュール1520によって構成可能および/または再構成可能とすることができる。ワイヤレス動力受信回路(例えば、クライアント)1510は、本明細書で説明するように、クライアント(ワイヤレス動力レシーバ)の構成要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0091】
一部の実施形態では、電圧構成モジュール1520は、ダミーセルから受信した情報に基づいて電圧を自動的に構成することができる。あるいは、電圧構成モジュール1520は、ユーザによって構成可能/再構成可能であり得る。他の構成方法も可能である。
【0092】
図16Aおよび図16Bは、一体化されたワイヤレス充電モジュール1615と、蓄積モジュール1625内の1つ以上の蓄積セルとを有する例示的な電池1610を示す。図16Aおよび図16Bの例によると、ワイヤレス充電モジュール1615および蓄積モジュール1625は、9ボルト電池にパッケージすることができる。フロントカバー1630がベースにスナップ嵌めされて、構成要素を9ボルト電池パッケージ内に保持する。一部の実施形態では、これらの構成要素は、取り外し可能および/または交換可能であり得る。
【0093】
一部の実施形態では、複数の電池構成は、ワイヤレス充電機能と統合された複数の電池を含むことができる。複数の電池構成は、1つ以上のワイヤレス充電機能と統合された複数の電池と、ワイヤレス充電機能と統合された1つ以上を介して充電式/再充電式な電池を含む1つ以上の電池とを含むことができる。
IV.システム例
【0094】
図17は、一部の実施形態による、モバイル(またはスマート)電話またはタブレットコンピュータデバイスの形態の、ワイヤレス動力レシーバまたはクライアントを有する代表的なモバイルデバイスまたはタブレットコンピュータ1700の例示的な構成要素を示すブロック図を示す。様々なインターフェースおよびモジュールが図17を参照して示されているが、モバイルデバイスまたはタブレットコンピュータは、本明細書に記載の機能を実行するためのモジュールまたは機能のすべてを必要とするわけではない。多くの実施形態では、カテゴリコントローラの動作には様々な構成要素が含まれず、および/または必要ではないことが理解される。例えば、GPSワイヤレス機、セルラワイヤレス機、および加速度計などの構成要素は、コストおよび/または複雑さを低減するためにコントローラに含まれなくてもよい。さらに、ZigBeeワイヤレス機およびRFIDトランシーバなどの構成要素は、アンテナと共に、PCBに実装することができる。
【0095】
ワイヤレス動力レシーバクライアントは、図1の動力レシーバクライアント103とすることができるが、代替の構成も可能である。さらに、ワイヤレス動力レシーバクライアントは、例えば図1の充電器101などの充電器から動力および/またはデータ信号を受信するための1つ以上のRFアンテナを含むことができる。
【0096】
図18は、本明細書で論じられる方法論のいずれか1つ以上を機械に実行させるための命令のセットが実行され得るコンピュータシステムの、例示的な形態の機械の図式表現を示す。
【0097】
図18の例では、コンピュータシステム1800は、プロセッサ、メモリ、不揮発性メモリ、およびインターフェースデバイスを含む。説明を簡単にするために、様々な共通の構成要素(例えば、キャッシュメモリ)は省略されている。コンピュータシステム1800は、図1の例に示された構成要素のいずれか(および本明細書に記載された任意の他の構成要素)を実装することができるハードウェアデバイスを示すことを意図している。例えば、コンピュータシステムは、任意の放射オブジェクトまたはアンテナアレイシステムとすることができる。コンピュータシステムは、任意の適用可能な既知のまたは便利なタイプのものとすることができる。コンピュータシステムの構成要素は、バスを介して、または何らかの他の既知のまたは便利なデバイスを介して互いに結合することができる。
【0098】
プロセッサは、例えば、Intel PentiumマイクロプロセッサまたはMotorola power PCマイクロプロセッサなどの従来のマイクロプロセッサであってもよい。当業者は、「機械可読(記憶)媒体」または「コンピュータ可読(記憶)媒体」という用語が、プロセッサによってアクセス可能な任意のタイプのデバイスを含むことを認識するであろう。
【0099】
メモリは、例えばバスによってプロセッサに結合される。メモリは、限定ではなく例として、ダイナミックRAM(DRAM)およびスタティックRAM(SRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。メモリは、ローカル、リモート、または分散型とすることができる。
【0100】
バスはまた、プロセッサを不揮発性メモリおよびドライブユニットに結合する。不揮発性メモリは、多くの場合、磁気フロッピーもしくはハードディスク、磁気光学ディスク、光ディスク、CD-ROM、EPROMもしくはEEPROMなどの読み出し専用メモリ(ROM)、磁気カードもしくは光カード、または大量のデータ用の別の形式の記憶装置である。このデータの一部は、コンピュータ1800内のソフトウェアの実行中に、直接メモリアクセスプロセスによってメモリに書き込まれることが多い。不揮発性記憶装置は、ローカル、リモート、または分散型とすることができる。不揮発性メモリは、メモリ内で利用可能なすべての適用可能なデータを用いてシステムを作成できるため、任意選択である。典型的なコンピュータシステムは、通常、少なくともプロセッサと、メモリと、メモリをプロセッサに結合するデバイス(例えば、バス)とを含む。
【0101】
ソフトウェアは、通常、不揮発性メモリおよび/またはドライブユニットに格納される。実際、大規模なプログラムでは、プログラム全体をメモリに格納することさえできない場合がある。それにもかかわらず、ソフトウェアが実行されるために、必要に応じて、ソフトウェアは処理に適したコンピュータ可読位置に移動され、例示目的のために、その位置は本開示ではメモリと呼ばれることを理解されたい。ソフトウェアが実行のためにメモリに移動される場合であっても、プロセッサは、通常、ソフトウェアに関連する値を記憶するためにハードウェアレジスタと、理想的には実行を高速化するように機能するローカルキャッシュとを利用する。本明細書で使用される場合、ソフトウェアプログラムは、ソフトウェアプログラムが「コンピュータ可読媒体に実装されている」と呼ばれる場合、(不揮発性記憶装置からハードウェアレジスタまでの)任意の既知のまたは便利な場所に記憶されると想定される。プロセッサは、プログラムに関連する少なくとも1つの値がプロセッサによって読み取り可能なレジスタに格納されている場合、「プログラムを実行するように構成されている」と見なされる。
【0102】
バスはまた、プロセッサをネットワークインターフェースデバイスに結合する。インターフェースは、モデムまたはネットワークインターフェースのうちの1つ以上を含むことができる。モデムまたはネットワークインターフェースは、コンピュータシステムの一部であると見なされ得ることが理解されよう。インターフェースは、アナログモデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、トークンリングインターフェース、衛星伝送インターフェース(例えば、「ダイレクトPC」)、またはコンピュータシステムを他のコンピュータシステムに結合するための他のインターフェースを含むことができる。インターフェースは、1つ以上の入力および/または出力デバイスを含むことができる。I/Oデバイスは、限定ではなく例として、キーボード、マウスまたは他のポインティングデバイス、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、ならびにディスプレイ装置を含む他の入力および/または出力デバイスを含むことができる。ディスプレイ装置は、限定ではなく例として、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、または他の適用可能な既知のまたは便利なディスプレイ装置を含むことができる。簡単にするために、図18の例に示されていない任意のデバイスのコントローラがインターフェース内に存在すると仮定する。
【0103】
動作中、コンピュータシステム1800は、ディスクオペレーティングシステムなどのファイル管理システムを含むオペレーティングシステムソフトウェアによって制御することができる。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの一例は、ワシントン州レドモンド所在のマイクロソフト社のWindows(登録商標)として知られているオペレーティングシステムのファミリおよびそれらに関連するファイル管理システムである。関連するファイル管理システムソフトウェアを有するオペレーティングシステムソフトウェアの別の例は、Linuxオペレーティングシステムおよび関連するファイル管理システムである。ファイル管理システムは、通常、不揮発性メモリおよび/またはドライブユニットに格納され、プロセッサに、オペレーティングシステムがデータを入出力し、不揮発性メモリおよび/またはドライブユニットにファイルを格納することを含む、メモリにデータを格納するために必要な様々な動作を実行させる。
【0104】
詳細な説明の一部の部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する操作のアルゴリズムおよび記号表現に関して提示され得る。これらのアルゴリズムの説明と表現は、データ処理技術の当業者が他の当業者に自らの仕事の内容を最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、ここではおよび一般に、望ましい結果につながる自己矛盾のない一連の操作であると考えられている。操作は、物理量の物理的な操作を必要とする操作である。通常、必ずというわけではないが、これらの量は、格納、転送、結合、比較、その他の操作が可能な電気信号または磁気信号の形式をとる。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数値などと呼ぶことは、主に慣用の理由から、時には便利であることが証明されている。
【0105】
ただし、これらの用語および類似の用語はすべて適切な物理量に関連付けられ、これらの量に適用される便利なラベルにすぎないことを覚えておく必要がある。特に明記しない限り、以下の説明から明らかなように、説明全体を通して、「処理」または「コンピュータ処理」または「計算」または「決定」または「表示」などの用語を使用する説明は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作および変換して、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報記憶、伝達または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに操作および変換する、コンピュータシステムまたは類似の電子計算デバイスの操作および処理を指すことが理解される。
【0106】
本明細書に提示されるアルゴリズムおよび表示は、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連するものではない。様々な汎用システムを、本明細書の教示に従ってプログラムと共に使用することができ、または一部の実施形態の方法を実行するためにより専門的な装置を構築することが好都合であることが判明する場合がある。これらのさまざまなシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかになる。さらに、技法は、特定のプログラミング言語を参照して説明されておらず、したがって、様々な実施形態は、様々なプログラミング言語を使用して実装され得る。
【0107】
代替の実施形態では、機械は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク化)されてもよい。ネットワーク化された展開では、機械は、クライアントサーバネットワーク環境のサーバまたはクライアント機械の能力で、またはピアツーピア(または分散)ネットワーク環境のピア機械として動作する。
【0108】
機械は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、iPhone(登録商標)、Blackberry、プロセッサ、電話、Web器具、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、またはその機械が実行する動作を指定する一連の命令(順次またはその他)を実行できる機械であり得る。
【0109】
機械可読媒体または機械可読記憶媒体は、例示的な実施形態では単一の媒体であると示されているが、「機械可読媒体」および「機械可読記憶媒体」という用語は、1つ以上の命令セットを格納する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「機械可読媒体」および「機械可読記憶媒体」という用語はまた、機械による実行のための一連の命令を記憶、符号化、または運ぶことができ、機械に現在開示されている技術および革新の方法論の任意の1つ以上実行を行わせる任意の媒体を含むと解釈されるべきである。
【0110】
一般に、本開示の実施形態を実装するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステムの一部、または「コンピュータプログラム」と呼ばれる特定のアプリケーション、構成要素、プログラム、オブジェクト、モジュール、または一連の命令として実装され得る。コンピュータプログラムは通常、コンピュータのさまざまなメモリおよびストレージデバイスにさまざまな時点で設定された1つ以上の命令を含み、コンピュータの1つ以上の処理ユニットまたはプロセッサによって読み取られて実行されると、コンピュータに本開示のさまざまな態様を含む要素を実行するための動作を実行させる。
【0111】
さらに、実施形態は、完全に機能するコンピュータおよびコンピュータシステムの文脈で説明されたが、当業者は、様々な実施形態が様々な形態のプログラム製品として配布可能であり、実際に配布が効果をあげるために使用される特定のタイプの機械またはコンピュータ可読媒体に関係なく本開示が等しく適用されることを理解するであろう。
【0112】
機械可読記憶媒体、機械可読媒体、またはコンピュータ可読(記憶)媒体のその他の例には、とりわけ、揮発性および不揮発性メモリデバイス、フロッピーおよびその他のリムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、光ディスク(例えば、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、デジタルおよびアナログ通信リンクなどの送信タイプの媒体などの記録可能なタイプの媒体が含まれるが、これらに限定されない。
【0113】
文脈が明らかにそうでないことを必要としない限り、説明および特許請求の範囲を通して、「備える」、「含む」などの語は、排他的または網羅的な意味ではなく、包括的意味で解釈されるべきであり、つまり、「含むがそれに限定されない」という意味である。本明細書で使用される場合、「接続された」、「結合された」という用語、またはそれらの任意の変形は、2つ以上の要素間の直接または間接のいずれかの接続または結合を意味し、要素間の接続の結合は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせとすることができる。さらに、「本明細書」、「上で」、「以下に」、および同様の主旨の単語は、本出願使用される場合、全体として本出願を指し、本出願の特定の部分を指すものではない。文脈が許す場合、単数または複数の数を使用する上記の詳細な説明の単語は、それぞれ複数または単数も含むことができる。2つ以上の項目のリストを参照する「または」という単語は、この単語の解釈である、リスト内の項目のいずれか、リスト内のすべての項目、およびリスト内の項目の組み合わせ、のすべてを網羅している。
【0114】
本開示の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または教示を上記に開示されたとおりの形態に限定することを意図していない。本開示の特定の実施形態および例が例示の目的で上に説明されているが、当業者が認識するように、本開示の範囲内で様々な同等の修正が可能である。例えば、プロセスまたはブロックが所定の順序で提示されているが、別の実施形態では、ステップを含むルーチンを実行したり、ブロックを含むシステムを異なる順序で使用したり、一部のプロセスまたはブロックを、代替または部分的組み合わせを提供するために、削除、移動、追加、再分割、結合、および/または変更してもよい。これらの各プロセスまたはブロックは、さまざまな方法で実装できる。また、プロセスまたはブロックは、時々、連続して実行されるように示されているが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに並行して実行されてもよく、または異なる時間に実行されてもよい。さらに、本明細書に記載されている特定の数値は単なる例であり、代替の実装では異なる値または範囲を使用することができる。
【0115】
本明細書で提供される開示の教示は、必ずしも上記のシステムではない他のシステムに適用することができる。上記の様々な実施形態の要素および動作は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。
【0116】
添付の出願書類にリストされている可能性があるものを含め、上記のすべての特許および出願、ならびにその他の参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。本開示の態様は、本開示のなお一層の実施形態を提供するために、上で説明された様々な参考文献のシステム、機能、および概念を使用するために、必要に応じて修正され得る。
【0117】
上記の詳細な説明に照らして、これらおよび他の変更を本開示に加えることができる。上記の説明は、本開示の特定の実施形態を説明し、企図される最良のモードを説明しているが、上記がテキストにどれほど詳細に現れていても、教示は多くの方法で実施され得る。システムの詳細は、その実装の詳細はかなり異なる場合があるが、本明細書に開示されている主題によって依然として包含されている。上記のように、本開示の特定の特徴または態様を説明するときに使用される特定の用語は、その専門用語が本明細書で再定義されて、その用語が関連付けられている本開示の特定の特性、特徴、または態様に限定されることを意味するものと解釈してはならない。一般に、以下の請求項で使用される用語は、上記の詳細な説明セクションがそのような用語を明示的に定義しない限り、本開示を明細書に開示された特定の実施形態に限定すると解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態だけでなく、特許請求の範囲の下で本開示を実施または実装するすべての同等の方法も包含する。
【0118】
本開示の特定の態様は、特定の請求形態で以下に提示されるが、発明者は、任意の数の請求形態での本開示の様々な態様を企図する。例えば、本開示の1つの側面のみが米国特許法第112条第6項の下でミーンズプラスファンクションクレームとして記載されていても、他の側面も同様にミーンズプラスファンクションクレームとして、またはコンピュータ可読媒体で具体化されるような他の形態で具体化されてもよい(米国特許法第112条第6項の下で扱われることが意図されている請求項はいずれも「のための手段(means for)」という言葉で始まる)。したがって、出願人は、本出願の提出後に、開示の他の側面についてそのような追加の請求形態を追求するために、追加の請求を追加する権利を留保する。
【0119】
本明細書で提供される詳細な説明は、必ずしも上記のシステムだけではなく、他のシステムに適用されてもよい。上述のさまざまな例の要素および動作は、本発明のさらなる実装を提供するために組み合わせることができる。本発明のいくつかの代替の実装は、上記の実装への追加の要素を含むだけでなく、より少ない要素を含んでもよい。上記の詳細な説明に照らして、これらおよび他の変更を本発明に加えることができる。上記の説明は本発明の特定の例を定義し、企図される最良の形態を説明しているが、上記がテキストにどれほど詳細に現れていても、本発明は多くの方法で実施することができる。システムの詳細は、その特定の実装においてかなり異なる場合があるが、本明細書に開示されている本発明によって依然として包含されている。上記のように、本発明の特定の特徴または態様を説明するときに使用される特定の用語は、その専門用語が本明細書で再定義されて、その用語が関連付けられている本発明の特定の特性、特徴、または態様に限定されることを意味するものと解釈してはならない。一般に、以下の請求項で使用される用語は、上記の詳細な説明セクションがそのような用語を明示的に定義しない限り、本発明を明細書に開示された特定の例に限定すると解釈されるべきではない。したがって、本発明の実際の範囲は、開示された例だけでなく、本発明を実施または実装するすべての同等の方法も包含する。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16A
図16B
図17
図18