(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】チューブクランプ及びチューブ保持器
(51)【国際特許分類】
F16L 3/08 20060101AFI20240815BHJP
B01L 9/00 20060101ALI20240815BHJP
F16B 2/20 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
F16L3/08 C
B01L9/00
F16B2/20 C
(21)【出願番号】P 2023016271
(22)【出願日】2023-02-06
【審査請求日】2024-04-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 匡
(72)【発明者】
【氏名】田島 直幸
(72)【発明者】
【氏名】星野 隆文
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-206997(JP,A)
【文献】中国実用新案第207807026(CN,U)
【文献】中国実用新案第210844559(CN,U)
【文献】特表2014-530076(JP,A)
【文献】中国実用新案第212308581(CN,U)
【文献】実開平04-133838(JP,U)
【文献】特開2020-081942(JP,A)
【文献】米国特許第05405110(US,A)
【文献】国際公開第2018/221085(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 3/08
B01L 9/00
F16B 2/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体用のチューブを保持するために用いられるチューブクランプであって、
樹脂からなる棒状部材と、
操作ボタン部と、を備え、
前記棒状部材の一方の端部は第1の挟持片と第2の挟持片とに分岐して前記第1の挟持片と第2の挟持片との間に分離溝が形成され、前記棒状部材の長手方向に向かう長さは前記第1の挟持片よりも前記第2の挟持片の方が長く、
前記チューブを挟持する挟持領域が前記分離溝に設定され、前記挟持領域において前記第1の挟持片と前記第2の挟持片の少なくとも一方に前記チューブの外周を受け入れる保持溝が形成され、前記挟持領域において前記第1の挟持片と前記第2の挟持片とによって前記チューブを挟持可能であり、
前記第2の挟持片に貫通孔が設けられ、
前記操作ボタン部は前記第1の挟持片から前記第2の挟持片に向かって突出しさらに前記貫通孔を通過して前記棒状部材の外周から突出するように前記第1の挟持片の先端部に設けられ、
前記操作ボタン部の頂面を前記第2の挟持片に向かって押圧することによって前記第1の挟持片と前記第2の挟持片との間隔が拡がる、チューブクランプ。
【請求項2】
複数の前記挟持領域が前記分離溝に設定され、前記挟持領域ごとに前記保持溝が延びる方向が異なっている、請求項1に記載のチューブクランプ。
【請求項3】
前記操作ボタン部は前記棒状部材と一体に設けられている、請求項1または2に記載のチューブクランプ。
【請求項4】
請求項1に記載のチューブクランプと、
支持部材と、
を有し、
前記支持部材は、前記棒状部材の他方の端部に形成されている取り付け部が嵌合可能な取り付け孔を有し、
前記取り付け孔に前記取り付け部が嵌合することによって前記支持部材に前記チューブクランプが着脱可能に固定されている、チューブ
保持器。
【請求項5】
前記取り付け部は多角柱に形成された多角柱部を有し、前記取り付け孔は、前記多角柱部に嵌合可能な嵌合部を有する、請求項4に記載のチューブ
保持器。
【請求項6】
Nが3以上の整数であってkが2以上の整数であるとして、前記多角柱は正N角注であり、前記嵌合部は、内角が180°未満である頂点をk×N個有する星形多角形の凹部として形成され、前記チューブクランプの中心軸の周りでの異なる回転角度で前記取り付け部を前記取り付け孔に嵌合可能である、請求項5に記載のチューブ保持器。
【請求項7】
前記取り付け部は、前記多角柱部よりも前記棒状部材の前記他方の端部の先端側に設けられた円柱部をさらに備え、
前記取り付け孔は、前記嵌合部に連通するとともに前記円柱部を受け入れ可能な貫通孔をさらに備える、請求項5または6に記載のチューブ保持器。
【請求項8】
台座をさらに備え、前記支持部材は棒状に形成されて前記台座に対して直立して設けられている、請求項5または6に記載のチューブ保持器。
【請求項9】
前記支持部材の長手方向に沿って複数の位置にそれぞれ前記取り付け孔が設けられている、請求項8に記載のチューブ保持器。
【請求項10】
前記取り付け孔に前記取り付け部を嵌合させた状態で、前記チューブクランプは、前記取り付け部が前記棒状部材の前記
一方の端部よりも低い位置にあるように、前記取り付け孔から斜め上方に延びている、請求項9に記載のチューブ保持器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体用のチューブ(管)を保持するために用いられるチューブクランプと、チューブクランプを備えてチューブを保持するチューブ保持器とに関する。
【背景技術】
【0002】
実験室などにおいて手軽に純水や超純水を使用することを可能にする純水製造装置として、特許文献1,2などに開示されたものがあり、特許文献1,2には、これらの純水製造装置によって製造された純水をフラスコやビーカー、試験管などに注ぐために用いられる採水ディスペンサー(すなわち純水供給機)も開示されている。採水ディスペンサーはノズルなどの吐出部を備えて純水製造装置に接続され、作業者のスイッチ操作によって吐出部から純水を吐出する。酸やアルカリを扱う環境下において純水を使用するときはドラフトチャンバー(ヒュームチャンバーとも呼ばれる)の内部で作業を行う必要があるが、採水ディスペンサーは、電磁弁や操作パネル、電気回路などを備えており、酸やアルカリの環境下での使用には適さない。そこで、ドラフトチャンバーの外部に設けられている純水製造装置あるいは採水ディスペンサーに対し、可撓性を有するチューブの一端を接続し、そのチューブをドラフトチャンバー内に引き込んでチューブの他端から純水を吐出させることが行われている。チューブの他端にはノズルが取り付けられてもよい。
【0003】
一端が純水製造装置や採水ディスペンサーなどに接続したチューブをドラフトチャンバー内に引き込んだ場合、チューブの他端から純水が吐出することになる。純水への汚染を防ぎつつ、試験管やフラスコ、ビーカーといった多種の器具に純水を注いだりそれらの器具の洗浄に純水を用いるために、チューブの他端はドラフトチャンバーの内底面からある程度の高さ浮いた状態に保持される必要がある。チューブの保持のためにはチューブを挟持する器具、すなわちチューブクランプが必要となる。固定した幅のスリットを備えてそのスリットにチューブを挟持するチューブクランプもあるが、チューブの固定や位置調節のためにはチューブを変形させてスリットに押し込む必要があり、この操作を手で行わなければならないので、そのようなチューブクランプは必ずしも操作性がよいとはいえない。特許文献3には、ベースと、支柱を介してベースの上面に取り付けられてレバーと、を有し、チューブを配置するための溝部がベースの上面に形成され、レバーを回転させることによってレバーと溝とによってチューブが挟持されるようにしたチューブクランプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-81942号公報
【文献】特開2020-81945号公報
【文献】特開2019-206997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3に開示されたチューブクランプは、ベースとレバーとを別の部材として準備してレバーが回転可能となるように組み立てる必要があるとともに、意図せずにレバーが回転することを防ぐためにボールプランジャーなどを組み込む必要があり、構成が複雑になる、という課題を有する。
【0006】
本発明の目的は、構成が簡素であるとともに操作が容易であるチューブクランプと、そのようなチューブクランプを備えてチューブを保持するチューブ保持器とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のチューブクランプは、流体用のチューブを保持するために用いられるチューブクランプであって、樹脂からなる棒状部材と、操作ボタン部と、を備え、棒状部材の一方の端部は第1の挟持片と第2の挟持片とに分岐して第1の挟持片と第2の挟持片との間に分離溝が形成され、棒状部材の長手方向に向かう長さは第1の挟持片よりも第2の挟持片の方が長く、チューブを挟持する挟持領域が分離溝に設定され、挟持領域において第1の挟持片と第2の挟持片の少なくとも一方にチューブの外周を受け入れる保持溝が形成され、挟持領域において第1の挟持片と第2の挟持片とによってチューブを挟持可能であり、第2の挟持片に貫通孔が設けられ、操作ボタン部は第1の挟持片から第2の挟持片に向かって突出しさらに貫通孔を通過して棒状部材の外周から突出するように第1の挟持片の先端部に設けられ、操作ボタン部の頂面を第2の挟持片に向かって押圧することによって第1の挟持片と第2の挟持片との間隔が拡がる。
【0008】
本発明のチューブ保持器は、本発明に基づくチューブクランプと、支持部材と、を有し、支持部材は、棒状部材の他方の端部に形成されている取り付け部が嵌合可能な取り付け孔を有し、取り付け孔に取り付け部が嵌合することによって支持部材にチューブクランプが着脱可能に固定されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、構成が簡素であるとともに操作が容易であるチューブクランプと、そのようなチューブクランプを備えてチューブを保持するチューブ保持器とを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の一形態のチューブクランプを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は挟持部を示す拡大斜視図、(e)は取り付け部を示す拡大斜視図である。
【
図2】チューブクランプへのチューブの装着操作を模式的に示す斜視図である。
【
図3】保持台を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は取り付け孔を示す拡大斜視図、(c)は嵌合部の形状を模式的に示す図、(d)はチューブクランプの取り付け形態を示す拡大斜視図、(e)は保持台によるチューブの保持を説明する斜視図である。
【
図4】チューブクランプの用途の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、発明の実施の一形態のチューブクランプ1を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は底面図である。さらに
図1において(d)は挟持部3の拡大斜視図であり、(e)は取り付け部5の拡大斜視図である。
図1に示すチューブクランプ1は、流体の給送に用いられるチューブ40(
図2及び
図3参照)を挟持することによってチューブ40を保持するために用いられる。チューブクランプ1が挟持するチューブ40は、例えば可撓性を有する樹脂からなる。チューブ40が給送する流体の種類は特に限定されるものではなく、任意の液体または任意の気体であってよい。流体が純水や超純水である場合には、汚染物質の混入などをを防止するために、チューブ40は、例えばPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)樹脂あるいはポリオレフィンによって形成される。
【0012】
チューブクランプ1は、樹脂からなる棒状部材2を備えている。棒状部材2の横断面(すなわち棒状部材2の長手方向に垂直な断面)の形状は特に限定されるものではないが、例えば、円形あるいは六角形である。
図1に示した例では棒状部材2の横断面は円形となっており、棒状部材2は全体として丸棒状である。棒状部材2は、その長手方向に沿って3つの区間、すなわち挟持部3、中間部4及び取り付け部5に分けられる。棒状部材2の一方の端部側が挟持部3であり他方の端部側が取り付け部5であって、挟持部3と取り付け部5との間が中間部4である。
【0013】
棒状部材2の一方の端部である挟持部3では、棒状部材2の長手方向に平行な面で棒状部材2を縦に切り裂いたかのように、棒状部材2が第1の挟持片11と第2の挟持片12とに分岐しており、第1の挟持片11と第2の挟持片12との間に分離溝13が形成されている。第1の挟持片11及び第2の挟持片12はいずれも横断面が半円形である。また、第1の挟持片11及び第2の挟持片12はいずれも棒状部材2の長手方向に向かって、例えば舌状あるいは棒状に延びているが、棒状部材2の長手方向に沿って棒状部材2の一方の端部に向かって延びる長さは、第1の挟持片11よりも第2の挟持片12の方が長い。分離溝13を介して第1の挟持片11と第2の挟持片12とが向かい合うが、各挟持片11,12において分離溝13を介して向かい合う面は平面である。そして、分離溝13を介して向かい合う第1の挟持片11と第2の挟持片12の相互間の間隔、すなわち分離溝13の幅は、このチューブクランプ1が挟持しようとするチューブ40の外形より狭い。なお、各挟持片11,12において湾曲している方の面は、いずれも棒状部材2の外周面の一部である。
【0014】
分離溝13には、チューブ40を挟持する位置である挟持領域が設定されている。図示した例では、2つの挟持領域14,15が設定されている。挟持領域14において、向かい合う第1の挟持片11と第2の挟持片12の少なくとも一方には、挟持しようとするチューブ40の外周を受け入れるための保持溝が形成されている。図示したものでは第1の挟持片11と第2の挟持片12にそれぞれ保持溝14A,14Bが形成されている。保持溝14A,14Bは、相互に向かい合うとともに、棒状部材2の長手方向に垂直な方向に延びており、その両端はそれぞれ棒状部材2の外周面に達している。同様に挟持領域15においても棒状部材2の外周面に達するように第1の挟持片11及び第2の挟持片12にそれぞれ保持溝15A,15Bが形成されている。ただし挟持領域15では、保持溝15A,15Bの延びる方向は、棒状部材2の長手方向に対して約60°の角をなす方向である。このように挟持領域14,15において保持溝の延びる方向を異ならせることにより、チューブ40を挟持するときに異なる角度で挟持することが可能になる。
【0015】
第2の挟持片12には、第1の挟持片11の先端部に向かい合う位置に貫通孔16が設けられている。貫通孔16を貫通する操作ボタン部17が、第1の挟持片11の先端部に取り付けられている。すなわち操作ボタン部17は、第1の挟持片11から第2の挟持片12に向かって突出しさらに貫通孔16を通過して棒状部材2の外周から突出している。貫通孔16において操作ボタン部17は、第2の挟持片12に対して滑らかに移動可能である。その結果、操作ボタン部17の頂面を押し込むように第2の挟持片12に向けて押しボタン部17を押圧することにより、第2の挟持片12から遠ざかる方向に第1の挟持片11が弾性変位し、第1の挟持片11と第2の挟持片12との間隔が拡がる。この状態では挟持領域14,15の位置においても分離溝13が広がっており、分離溝13内に抵抗なくチューブ40を挿し込むことができる。その後、操作ボタン部17への押圧を停止すれば第1の挟持片11が元の位置に戻って分離溝13の幅も元に戻り、既に挿し込まれているチューブ40は、その外周が保持溝14A,14B(あるいは保持溝15A,15B)によって固定された状態で第1の挟持片11及び第2の挟持片12によって挟持される。このようにして流体用のチューブ40はチューブクランプ1に挟持され、保持されることになる。同様に、既に挟持されているチューブ40をチューブクランプ1から取り外すときも、操作ボタン部17を押圧して分離溝13を広がればよく、その状態では分離溝13からチューブ40を容易に引き抜くことができる。本実施形態のチューブクランプ1は、例えば金属などからなるばねを使用することなく、棒状部材2を構成する樹脂の弾性力を使用して、挿抜可能にチューブ40を挟持する。
【0016】
図2は、チューブクランプ1にチューブ40を挟持するための操作を概略的に示している。
図2に示す例では、利用者はその右手でチューブクランプ1を操作している。利用者は、第2の挟持片12が第1の挟持片11よりも飛び出ている部分で第2の挟持片12の分離溝13側の表面に人差し指42を当接させ、親指41で操作ボタン部17を覆うようにしてチューブクランプ1を摘まんで持つ。そしてその状態で利用者がその親指41で操作ボタン部17を押圧すると第1の挟持片11と第2の挟持片12との間の間隔が拡がって分離溝13が開くので、利用者はその左手(不図示)でチューブ40を持ってチューブ40を分離溝13内に滑り込ませることができる。その後、操作ボタン部17の押圧をやめると上述したようにチューブクランプ1にチューブ40が挟持される。
図2には、人差し指42に添えられている中指43も描かれている。なお、
図2に示したチューブクランプ1では、挟持領域14,15において、第2の挟持片12にのみ保持溝14B,15Bが設けられており、第1の挟持片11には保持溝は設けられていない。このように一方の挟持片のみに保持溝を設けたとしても、チューブクランプ1によってチューブ40を安定した挟持することができる。
【0017】
次に取り付け部5について説明する。所望の位置にチューブ40を配置するためには、棒状のチューブクランプ1の挟持部3にチューブ40を挟持しただけでは不十分であり、チューブクランプ1自体を例えば保持台などの何らかの物体に取り付けて保持する必要がある。保持台などの物体に設けられてチューブクランプ1が実際に取り付けられて固定される部材を支持部材32(
図3参照)と呼ぶ。取り付け部5は、チューブクランプ1を支持部材32に取り付ける際に用いられ、支持部材32に設けられる取り付け孔33(
図3)に挿入される部分である。本実施形態において取り付け部5は、中間部4に隣接して多角柱に形成された多角柱部21と、多角柱部21から棒状部材2の他方の端部の先端側に向けて突出する円柱部22とからなっている。多角柱部21は、例えば正多角形の底面を有する正多角柱によって構成されており、取り付け孔33の内壁に形成されている嵌合部36(
図3参照)に嵌合してチューブクランプ1を所定の姿勢で支持部材32に固定させる機能を有する。図示した例では多角柱部21は正三角柱によって構成されている。底面が正方形である四角柱によって多角柱部21を構成することもできるが、取り付け孔33側の加工の容易さの観点から、特に後述するように取り付け孔33の嵌合部36を星形多角形の凹部として形成するときの加工の容易さの観点からは、正三角柱により多角柱部21を構成することが好ましい。円柱部22は、取り付け孔33にチューブクランプ1を挿入するときに挿入方向をガイドするために設けられている。したがって、円柱部22の半径は、多角柱部21の底面を構成する正多角形に内接する円の半径以下である必要がある。またチューブクランプ1の長手方向に沿った長さでは、円柱部22は多角柱部21よりも十分に長い。取り付け部5を取り付け孔33に向けて挿入しやすくするために、図示するように、多角柱部21及び円柱部22においては角部や稜となる部分に対して面取り加工を施すことが好ましい。
【0018】
本実施形態のチューブクランプ1においては、棒状部材2を構成する樹脂には特に限定はなく、適度の弾性を有する各種の樹脂を使用することができる。例えば、ポリプロピレン(PP)、アクリル樹脂(特にポリメタクリル酸メチル(PMMA))、ポリ塩化ビニル(PVC)、高密度ポリエチレン(HD-PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)など使用できる。ただし、チューブクランプ1を腐食性の環境や有機溶媒が存在する環境で使用する場合には、棒状部材2を構成する樹脂としてもそれらの環境に耐えるものを選択する必要がある。本実施形態のチューブクランプ1は、操作ボタン部17を押圧して分離溝13を広げるので、押圧時の力が小さくて済む方が使い勝手がよい。この観点からは、比較的柔軟な樹脂を使用することが好ましい。その一方で、柔軟すぎる樹脂を使用すると、チューブを挟持する力が小さくなり、意図せずチューブがチューブクランプ1から脱落するおそれがある。これらの点を考慮すると、低密度ポリエチレン(LD-PE)はやや柔らかすぎ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリフェニレンスルファイド(PPS)はやや硬すぎる。入手と加工が容易であり、低コストであるポリプロピレンが棒状部材2を構成する樹脂として最も好ましい。
【0019】
本実施形態において棒状部材2は、挟持部3や取り付け部5も含めて樹脂の射出成形によって形成することができる。あるいは、樹脂からなる所定の長さの丸棒や角棒を用意し、これらに対して切削加工を行うことで挟持部3や取り付け部5が棒状部材2に形成されるようにしてもよい。切削により棒状部材2を加工するときは、丸棒や角棒の一方の端部からその長手方向に沿ってその丸棒や角棒を切削することによって分離溝13を形成することによって第1の挟持片11と第2の挟持片12も同時に形成される。その後、第2の挟持片12に貫通孔16を形成し、所定の長さとなるように第1の挟持片11を切断することにより、挟持部3が完成する。
【0020】
本実施形態において操作ボタン部17も樹脂で形成することができるが、ゴムや他の材料によって操作ボタン部17を構成することもできる。第1の挟持片11に対して操作ボタン部17は、ビス留め、接着剤による固定、熱溶着による固定などの方法で取り付けることができる。棒状部材2と操作ボタン部17とを一体のものとして構成することもでき、樹脂によって一体のものとして成形することもできる。
【0021】
チューブクランプ1の外径は、挟持しようとするチューブ40の外径(ここでは外直径)に応じて適宜選択される。チューブクランプ1の外径は、棒状部材2が丸棒形状であるときは、丸棒としての直径で表される。チューブ40の外径が4mm以上8mm以下であるときは、チューブクランプ1の外径は10mm以上30mm以下であることが好ましく、チューブ40の外径が10mm以上16mm以下であるときは、チューブクランプ1の外径は25mm以上35mm以下であることが好ましい。
【0022】
チューブクランプ1は、通常、何らかの物体に取り付けられて使用される。以下、保持台に取り付けてチューブクランプ1を使用するとして、保持台について説明する。保持体とこの保持体に取り付けられたチューブクランプ1からなる組立体をチューブ
保持器と呼ぶ。
図3は、
図1に示したチューブクランプ1を保持するために用いられる保持台30の構成の一例を示す図である。
図3において、(a)は保持台30の斜視図であり、(b)は取り付け孔33を示す拡大斜視図であり、(c)は嵌合部36の形状を模式的に示す図であり、(d)はチューブクランプ1の取り付け形態を示す拡大斜視図であり、(e)は保持台30によるチューブ40の保持を説明する斜視図である。保持台30は、台座31と、台座31から直立する棒状の支持部材32とからなっている。支持部材32には、チューブクランプ1の取り付け部5が取り外し可能に挿入される取り付け孔33が設けられている。チューブ40の先端から純水を吐出させて容器(例えばビーカーやメスシリンダー)に純水を注ぐ場合において、容器の種類によって容器の高さが異なるので、純水がチューブ40から吐出される位置の高さも変えたい、という要求がある。そこで支持部材32には、チューブクランプ1の取り付け位置を変えられるように複数の取り付け孔33を設けることが望ましい。図示した保持台30においては、支持部材32の長手方向のほぼ中間と、支持部材32の先端との2か所に取り付け孔33が設けられている。
【0023】
図3(b)に示すように、取り付け孔33は支持部材32を貫通するように支持部材32に形成されている。取り付けられたチューブクランプ1が取り付け孔33から意図せず脱落することを防ぐように取り付け孔33は支持部材32を斜めに貫通しており、チューブクランプ1は取り付け部5よりも挟持部3が高い位置にあるように取り付け部5を介して取り付け孔33に取り付けられる。言い換えれば取り付け孔33に取り付け部5を嵌合させた状態で、チューブクランプ1は、取り付け孔33から斜め上方に延びた状態となる。このとき、水平面とチューブクランプ1の長手方向とがなす角は、5°以上45°以下であることが好ましく、25°以上35°以下であることがより好ましく、30°であることがさらに好ましい。
【0024】
取り付け孔33は、チューブクランプ1の多角柱部21の外周面が嵌合する嵌合部36と、嵌合部36から連続する貫通孔35とからなっている。嵌合部36は、貫通孔35に比べてチューブクランプ1の挿入方向に関し入口側にあって、多角柱部21に対応する凹形状を有するように設けられている。嵌合部36に多角柱部32が嵌合することにより、支持部材32にチューブクランプ1を固定することができる。ここで示す例ではチューブクランプ1の多角柱部21は正三角柱であるので、嵌合部36は、正三角柱が嵌合できる凹部として形成されていればよく、例えば正三角形の凹部として形成されることができる。しかしながら、チューブクランプ1によってチューブ40を保持するときに、チューブクランプ1の長手方向に延びる中心軸の周りでチューブクランプ1を回転させることにより、挟持されているチューブ40の延びる方向と水平面とがなす角度を調節したい、という要望がある。このような要望を満たすために、嵌合部36を星形多角形の凹部として形成することができる。なお、棒状部材2が丸棒形状であるいは正多角柱形状であれば、丸棒あるいは正多角柱としての中心軸がチューブクランプ1の中心軸である。
【0025】
図3(c)は
図3(b)に示す取り付け孔33をその正面から見たとして嵌合部36の形状を示す図である。
図3(c)において点Oは、チューブクランプ1の中心軸に対応する位置を示している。図示される嵌合部36は、内角が180°未満である頂点37を9個備える星形多角形の凹部として形成されている。具体的には嵌合部36は、チューブクランプ1の多角柱部21に対応する正三角形と、そのような正三角形を点Oの周りでそれぞれ+30°と-30°回転させて得られる2つの正三角形とを重ね合わせたことによって生じる星形多角形の形状を有する。このような嵌合部36を用いることにより、チューブクランプ1の中心軸の周りで30°刻みの角度でチューブクランプ1の姿勢を定めることができ、挟持されたチューブ40の延びる方向と水平面とがなす角度の調整を行うことができるようになる。多角柱部21を正N角柱(Nは3以上の整数)で構成したとすれば、嵌合部36は、正N角形の凹部として形成されてもよいし、kが2以上の整数であるとして、内角が180°未満である頂点をk×N個有する星形多角形として形成されてもよい。
【0026】
チューブクランプ1の長手方向での長さにおいて円柱部22は多角柱部21よりも十分に長いから、
図3(d)に示すようにここで示す例では、チューブクランプ1の多角柱部21が嵌合部36に嵌合した状態で、チューブクランプ1の円柱部22は貫通孔35を通過して支持部材32から突出する。チューブクランプ1を取り付け孔33に取り付ける際には多角柱部21と嵌合部36との正確な位置合わせが必要となるが、このような貫通孔35を設けることによって多角柱部21が嵌合部36の位置に達する前にまず円柱部22が貫通孔35内に進入し、チューブクランプ1の移動方向を規制するので、多角柱部21と嵌合部36との位置合わせを容易に行うことができるようになる。また、中心軸の周りで回転させることによりチューブクランプ1の姿勢を変えるときであっても、多角柱部21が嵌合部36から離れてもなお円柱部22が貫通孔35内に残っている状態でチューブクランプ1を回転させればよく、チューブクランプ1を取り付け孔33から完全に引き抜く必要がないので、姿勢の先行のための操作も容易になる。
【0027】
図3(e)は、チューブ40を既に挟持しているチューブクランプ1を保持台30に取り付けた状態の一例を示している。チューブクランプ1と保持台30とからなるチューブ保持器は、例えばドラフトチャンバー内などの腐食性環境下で使用されことがある。また、支持部材32に対してチューブクランプ1を取り付けたり取り外したりするときに微細な粉末、例えば金属粉末などが発生することを抑制する必要がある。そのため、支持部材32は、樹脂で構成されることが好ましい。支持部材32には、チューブクランプ1に用いられる樹脂と同様の樹脂を用いることができる。保持台30がぐらついたりしないようにするためには台座31はある程度の質量を有する必要があり、質量を増加させるためには金属の使用が有効であるが、台座31を金属で構成する場合であっても腐食等を防止するために、台座31の少なくとも表面を樹脂で構成して金属部分が露出しないようにすることが好ましい。
【0028】
次に、チューブクランプ1と保持台30とからなる上述したチューブ
保持器の使用形態の一例について、
図4を用いて説明する。ここではチューブ40を介してユースポイントに純水を供給する場合を例に挙げてチューブ
保持器の使用形態を説明する。
【0029】
ユースポイントに純水を供給するために、純水を製造する純水製造装置50と、純水製造装置50に接続して純水製造装置50から純水の供給を受ける純水供給機70とが設けられている。純水供給機70は、採水ディスペンサーとも呼ばれてユースポイントに近接して配置されるが、純水製造装置50は、大掛かりな装置となることもあるので、ユースポイントから離れて設けられていてもよい。以下では、クリーンルームとして構成された実験室あるいは分析室に設けられるドラフトチャンバー85をユースポイントとして、利用者の要求に応じて純水供給機70からドラフトチャンバー85内に純水を供給する場合を例に挙げて説明を行う。ドラフトチャンバー85は、例えば硝酸や塩酸などの腐食性の薬品を取り扱うために設けられており、ドラフトチャンバー85の内部は腐食性の環境となっている。
【0030】
純水製造装置50は、循環精製により純水を生成するサブシステム(二次純水システム)として構成されたものであり、一次純水が供給される貯槽51と、貯槽51の出口に接続して貯槽51内の純水を給送するポンプ52と、ポンプ52の出口に接続された流量センサ(FI)53と、紫外線酸化装置(UV)54と、強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを混床で充填した非再生型イオン交換装置(CP:カートリッジポリッシャーともいう)55と、限外濾過装置(UF)56とを備えている。紫外線酸化装置54、非再生型イオン交換装置55及び限外濾過装置56は、この順で、流量センサ53の出口に対して直列に接続している。紫外線酸化装置54は純水中の全有機炭素(TOC)を分解するために設けられている。限外ろ過装置56の出口には配管57が接続するとともに配管57から配管61が分岐し、配管61は、限外ろ過装置56の出口水のTOC濃度を測定するTOC計62に接続されている。TOC計62の2次側にはTOC計62への流入量を一定にするための定流量弁63が接続されており、定流量弁63の出口は、貯槽51に戻る配管60に合流する。純水製造装置50はクリーンルームの外部に設けることもできる。
【0031】
純水製造装置50は循環精製によって純水を生成するが、ここに示す例では、純水は、純水供給機70も含めて循環している。そのため、限界濾過装置56の出口は、配管57を介して純水製造装置50の循環出口58に接続している。また純水製造装置50は、純水供給機70から戻ってきた純水を受け入れる循環入口59を備えており、循環入口59は配管60を介して貯槽51に接続している。一次純水としては、例えば市水をフィルター、活性炭処理装置及びイオン交換装置に通水して得られた水が用いられる。
【0032】
この純水製造装置50では、貯槽51からポンプ52を経て、流量センサ53、紫外線酸化装置54、非再生型イオン交換装置55、限外濾過装置56及び純水供給機70を通り貯槽51に戻る循環精製系が構成されている。ポンプ52を動作させて循環精製系に純水を循環させることによって、純水がさらに精製される。
【0033】
純水供給機70は、配管66,67によって純水製造装置50に接続している。配管66は純水製造装置50の循環出口58と純水供給機70の循環入口71とを接続し、配管67は純水製造装置10の循環入口69と純水供給機70の循環出口72とを接続する。純水供給機70には、純水のユースポイントの直前で微粒子類を除去するために、孔径が例えば20~50nm程度の精密ろ過膜を備える精密ろ過装置(MF)75がフィルタカートリッジとして設けられている。精密ろ過装置75も上述した循環精製系の一部を構成し、精密ろ過装置75には、循環入口71から配管73を介して純水が供給され、精密ろ過装置75を通過した純水は、配管74から循環出口72を介して純水製造装置50に戻される。精密ろ過膜置75内の精密ろ過膜は、例えば、スルホン酸基によって修飾されたポリエチレンを基材とするものであり、イオン吸着機能を有する。精密ろ過膜がイオン吸着機能を有することによって、純水製造装置50と純水供給機70との間の配管や継手類から発生するごく微量の微粒子や金属イオンを除去することができ、ユースポイントにおいてより高品質の純水を利用者に提供することができる。さらに純水供給機70では、精密ろ過膜装置75を通過した純水をユースポイントに供給するために、配管74から配管76が分岐し、配管76は純水供給機70の純水出口77に接続する。配管76には、ユースポイントへの純水の供給を制御するために、電磁弁である比例制御弁78が設けられている。
【0034】
ユースポイントであるドラフトチャンバー85は、その前面に開閉可能なガラス窓を備えている。純水供給機70はドラフトチャンバー85に近接してクリーンルーム内に配置され、純水供給機70の純水出口77に接続されたチューブ40がドラフトチャンバー85内に引き込まれている。ドラフトチャンバー85内において、チューブ40の先端から純水が吐出する。チューブ40から純水が吐出する位置を調整するために、ドラフトチャンバー85内に上述したチューブ保持器が設置されており、チューブ保持器のチューブクランプ1にチューブ40が挟持されている。
【0035】
純水供給機70には、チューブ40の先端から吐出される純水の流量を制御するために、比例制御弁78の開度を制御する制御部81が設けられ、制御部81には、利用者の足によって操作されるフットコントローラ82が接続する。フットコントローラ82は、利用者の足による操作量に応じてその操作量を示す信号を発生し、この信号を制御部81に送信する。図示したものではフットコントローラ82は、バネ(不図示)などによって上方に付勢されているペダル83を備え、利用者がペダル83を踏み込んだときにその踏み込み量に応じた信号を制御部81に送信するように構成されている。純水供給機70には、必要な情報を利用者に対して提示し、利用者からの入力を受け付けるための操作パネルとして、タッチパネル84も設けられている。タッチパネル84は制御部81に接続している。
【0036】
次に、ユースポイントであるドラフトチャンバー85内での純水の利用について説明する。フットコントローラ82は、そのペダル83の踏み込み量に応じた信号を発生して制御部81に送信し、制御部81は、例えば、ペダル83の踏み込み量に応じた開度となるように比例制御弁78を制御する。その結果、利用者がフットコントローラ82のペダル83を踏んでいるときだけ比例制御弁78を介して純水がチューブ40に供給され、チューブ40の先端から純水が吐出する。すなわち、利用者が必要とするときに純水が吐出することになる。チューブ40はチューブ保持器に挟持されており、支持部材32のどの取り付け孔33にどの向きでチューブクランプ1を取り付けるかによって、また、チューブクランプ1の挟持領域14,15のうちのどれをチューブ40の教示に用いるかによって、利用者は、ドラフトチャンバー85内で、チューブ40の先端の高さ及び向きを所望の高さ及び向きに設定してチューブ40の先端から純水を吐出させることができる。チューブ40の先端の高さを大きく変えるときには支持部材38においてチューブクランプ1が取り付けられる取り付け孔33を変更すればよく、高さの微調整は、チューブクランプ1において操作ボタン部17を操作して分離溝13を広げ、その状態でチューブ40を滑らせで挟持領域14,15からチューブ40の先端までの長さを変えることによって行うことができる。
【0037】
図4に示した例では、ドラフトチャンバー85の外部に設けられている純水供給機70からチューブ40をドラフトチャンバー85内に引き込むこんでドラフトチャンバー85に対して純水を供給しているので、ドラフトチャンバー85内で取り扱っている酸などの薬品によって純水供給機70内の電磁弁や電子回路に腐食を発生することを防ぐことができる。チューブクランプ1と保持台30とからなるチューブ保持器はドラフトチャンバー85内に設けられるが、チューブクランプ1は樹脂で構成されて金属を含まず、保持台30においても金属が露出していないので、チューブ保持器における腐食の発生も抑制され、腐食生成物によってドラフトチャンバー85内が汚染することも防止される。したがって、本発明に基づくチューブクランプ1及びチューブ
保持器は、クリーンルーム内などであってかつ腐食性の物質を取り扱うときに特に有用である。
【符号の説明】
【0038】
1 チューブクランプ
2 棒状部材
3 挟持部
5 取り付け部
11,12 挟持片
13 分離溝
14,15 挟持領域
14A,14B,15A,15B 保持溝
16,35 貫通孔
17 操作ボタン部
21 多角形部
22 円柱部
30 保持台
31 台座
32 支柱
33 取り付け孔
36 嵌合部
40 チューブ
50 純水製造装置
85 ドラフトチャンバー
【要約】
【課題】構成が簡素であるとともに操作が容易である、流体用のチューブを保持するチューブクランプを提供する。
【解決手段】チューブクランプ1において、樹脂からなる棒状部材2の一方の端部は、相対的短い第1の挟持片11と相対的に長い第2の挟持片12とに分岐して両者間に分離溝13が形成され、チューブを挟持する挟持領域14,15が分離溝13に設定されている。挟持領域14,15において挟持片11,12にはチューブの外周を受け入れる保持溝14A,14B,15A,15Bが形成されている。第2の挟持片12に貫通孔16が設けられ、第1の挟持片11から突出する操作ボタン部17が貫通孔16を通過し、操作ボタン部17を第2の挟持片12に向けて押圧することで分離溝13が広がり、挟持対象のチューブを挟持領域14,15に差し込むことが容易になる。
【選択図】
図1