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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-14
(45)【発行日】2024-08-22
(54)【発明の名称】寝返り可能な側臥位補助リュックサック
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/56 20060101AFI20240815BHJP
   A45F 3/04 20060101ALI20240815BHJP
【FI】
A61F5/56
A45F3/04 300
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023544445
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2021073309
(87)【国際公開番号】W WO2022155894
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-07-24
(73)【特許権者】
【識別番号】523277493
【氏名又は名称】王 雷
【氏名又は名称原語表記】WANG, Lei
【住所又は居所原語表記】Yichengdongyuan 5-1-1102,Haidian District,Beijing,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】王 雷
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-068482(JP,A)
【文献】特開2004-073827(JP,A)
【文献】登録実用新案第3069699(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/56
A45F 3/04
A61G 7/00
A41C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝返り可能な側臥位補助リュックサックであって、
使用者の腰背部に位置するメインバッグと、メインバッグを使用者の四肢及び/又は胴体に固定する一本又は複数本のベルトと、メインバッグ内に充填された弾性変形可能なエアバッグと、を含み、
前記メインバッグの周りには、一つ又は複数の収容空間がさらに設けられ、使用者が寝返りする時に、前記エアバッグが受ける圧力が増大して指向性の弾性変形を発生し、前記収容空間に延伸する、ことを特徴とするリュックサック。
【請求項2】
前記メインバッグの使用者に近づく側に、左右対称のシート状バックプレートが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項3】
前記収容空間は、前記メインバッグの周りに設けられるサブバッグである、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項4】
前記メインバッグのサイズ及び/又は形状は、調整可能である、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項5】
前記サブバッグのサイズ及び/又は形状は、調整可能である、ことを特徴とする請求項に記載されるリュックサック。
【請求項6】
前記エアバッグは、サブエアバッグと連通している、ことを特徴とする請求項に記載されるリュックサック。
【請求項7】
記エアバッグとサブエアバッグとの連通箇所に、接続バルブが設けられている、ことを特徴とする請求項に記載されるリュックサック。
【請求項8】
前記サブエアバッグは、股部を介して身体の前側に配置される、ことを特徴とする請求項に記載されるリュックサック。
【請求項9】
前記ベルトは、肩ベルトを含み、
前記肩ベルトは、胸前交差式と両肩式との2種類の固定方式で固定される、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項10】
前記ベルトは、肩ベルトと、引っ張りベルトとを含み、
前記肩ベルトは、引っ張りベルトを接続した後に、胸前交差式と両肩式の2種類の固定方式で固定される、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項11】
前記肩ベルトの前段にループが設けられ、前記引っ張りベルトの前段に第1の面ファスナーが設けられて、前記引っ張りベルトの中段に第2の面ファスナーが設けられる、ことを特徴とする請求項10記載されるリュックサック。
【請求項12】
前記ベルトは、レッグベルトを含み、
前記レッグベルトは、レッグ交差式とレッグ回り式との2種類の固定方式で固定される、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【請求項13】
前記ベルトは、レッグベルトと、引っ張りベルトとを含み、
前記レッグベルトは、引っ張りベルトを接続した後に、レッグ交差式とレッグ回り式の2種類の固定方式で固定される、ことを特徴とする請求項1に記載されるリュックサック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群及び/又はいびきをかく者及び妊婦の仰臥位で寝る姿勢の回避を補助するための寝返り可能な側臥位補助リュックサックに関する。
【背景技術】
【0002】
閉塞性睡眠時無呼吸症候群やいびきに対する寝る姿勢の影響は古くから知られている。患者が仰臥位睡眠時に、上気道咽喉部の組織の一部が気道の上方に位置し、弛緩状態にあり、重力により気道に陥没し、呼吸抵抗の増大を招いた。上述の組織が肥大したり増殖したりすると、気道の閉塞がひどくなる。側臥位睡眠時には、上記組織が重力を受ける方向が体の片側を指し、気道を押さえることがなく、呼吸が阻害される機会を減らすことができる。研究によると、仰臥位睡眠による睡眠時無呼吸症候群といびきは、少なくとも側臥位睡眠の2倍である。多くの人にとって、仰向けに寝る寝る姿勢を避けることは、睡眠時無呼吸症候群やいびきを減らすことができる。
【0003】
妊婦の寝る姿勢は、母子の健康と密接な関係がある。妊娠後期に、子宮が徐々に増大し、仰向けになったときに子宮が腎臓を圧迫し、腎臓の血流量を減少させ、糸球体濾過率を低下させ、妊婦と胎児の健康に影響を与える可能性がある。また、仰向け時に増大した子宮は下静脈を圧迫し、下静脈の血液還流を阻害し、下肢水腫と静脈瘤を引き起こす可能性もある。同時に、心臓血量の減少により、全身の血液供給が減少し、胸苦しい、吐き気、嘔吐、血圧低下などの症状を引き起こし、医学的には「仰臥位低血圧症候群」と呼ばれている。一般的に、妊娠6ヶ月後に長時間仰向けになるのはよくないと強調されている。
【0004】
仰臥位睡眠の回避に関して、従来技術は、限られた選択肢しか提供しておらず、非常に制限されている。テニスやゴルフボールなどをパジャマの後ろに自分で縫って突起を形成する患者がおり、突起物による背部への圧力で仰向け姿勢から抜け出すのに役立つことを期待している。この技術に限界があり、その一は、突起物が衣服に従って移動しやすく、背部の中間位置からずれやすいことにある。その二は、利用者は側臥位角度を調整することができない。その三は、突起物の体積が小さく、必要な側臥位角を実現することが困難である。特にマットレスが柔らかい場合、突起物がベッド内に食い込んで機能しなくなる可能性がある。その四は、突起の局所的な圧力は、背部または脊柱の損傷を引き起こす可能性がある。
【0005】
米国特許出願公開第2012/0167895号明細書において、仰臥位睡眠を避けるためのベルトが記載されており、同様に、国際公開第2007/130931号及び国際公開第2016/176632号にも記載されている。このような技術において、人体の胴部を囲むベルトと、このベルトに取り付けられた背部の真ん中に位置する突起物とを備え、この突起物によって仰向けの安定平衡状態を崩すものがある。この技術にも限界があり、その一は、突起物の体積が小さいと、必要な側臥位角度を実現することが困難である。特にマットレスが柔らかい場合には、突起物がベッド内に食い込んで機能しなくなる可能性がある。その一方、突起物が大きいと、利用者が寝返りにくくなる。その二は、利用者は側臥位角度を調整することができない。その三は、ベルトが胴周りに固定されているため、胴回りに回動しやすく、突起物が背部の真ん中の位置からずれてしまう。その四は、1本のベルトに拘束力が集中し、不快感を与えやすい。特に、ベルトが胸部付近に巻き付くと、女性の利用者に不快感を与えてしまう。
【0006】
欧州特許出願公開第3117805号明細書において、着用可能な側臥位補助装置を開示する。この装置は、1つの腰枕をベストの腰背部に固定し、腰枕によって利用者が側臥位から仰臥位になるのを阻止する。その限界は以下のとおりである:その一は、腰枕の体積が大きいと、利用者が寝返りにくくなる。腰枕の体積が小さいと、必要な側臥位角度を実現することができない。その二は、利用者は側臥位角度を調整することができない。その三は、堅牢性と快適性を両立することができず、ベストが厚いと、快適ではない;ベストが薄いと、腰枕がベストに追従して変位しやすくなる。その四は、ベストは異なる体格に対する適応性が悪い。
【0007】
独国実用新案第202014003665号明細書において開示される仰臥位を避けるリュックサックは、現在の先進的な技術的解決手段である。該リュックサックは、背部中央部に位置するバッグと固定用の肩ベルト及び腹ベルトで構成される。腰部と両肩の三点を固定することにより、リュックサックが胴体に沿って回転することを防止することができ、また拘束力をよく分散することができる。充填物により、リュックサックは必要な体積と強度を確保することができ、それにより仰臥位を徹底的に回避し、且つ良好な側臥位角度を提供する。なお、その限界は以下のとおりである:その一は、リュックサックの体積が大きくなると、利用者が寝返りにくい;リュックサックの体積が小さいと、必要な側臥位角度を実現できない。その二は、リュックサックのサイズが調整できないため、利用者は側臥位角度を調整できない。充填物の大きさを調整して側臥位角度を変更すると、リュックサックと充填物とが不整合となる可能性がある。その三は、両肩式固定のみを採用しており、適用性が不足である。多くの利用者が側臥位する時に体がリュックサックに傾斜し、体の下に位置する肩ベルトは力を受けて下の肩部を締め付けて不快感をもたらす。その四は、弾性ベルトと調整ベルトを採用して寸法適応性を向上させており、構造が複雑で、調整範囲が比較的小さい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願公開第2012/0167895号明細書
【文献】国際公開第2007/130931号
【文献】国際公開第2016/176632号
【文献】欧州特許出願公開第3117805号明細書
【文献】独国実用新案第202014003665号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記課題を解決ために、本発明は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群及び/又はいびきをかく者及び妊婦が睡眠中に仰臥位姿勢にあることを防止するための寝返り可能なリュックサックを提供する。本発明は、サブバッグ構造により、リュックサックの高さを幅又は/及び長さに変換することができ、利用者が睡眠中に寝返りすることができ、睡眠の快適性を保障する。サブバッグの大きさを制御して、リュックサックの最小隆起高さを間接的に制御することができ、異なる利用者に適応する。リュックサックのメインバッグの大きさが調整可能であり、仰臥位を徹底的に避けることができる一方、利用者が異なる角度の側臥位を実現することに役立つ。本発明は、さらに複数の確実な固定方式を提供し、利用者はそのうちの最も強固で快適なものを選択することができる。また、肩ベルト、引っ張りベルト、腹ベルト及びバックプレート等の部材は、面ファスナーを接着できる材を使用し、折り返し貼り付け技術に合わせ、異なる体型への適応性を向上させる。従って、本発明は、従来の技術の欠点を大幅に回避し、より実用性及び快適性を有する側臥位補助技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を実現するために、本発明は、寝返り可能な側臥位補助リュックサックを提供し、以下を含む:
【0011】
1. バックプレートであって、該バックプレートは左右対称のシート状物である。好ましくは、このバックプレートは、着用時に脊柱を対称軸として左右対称である。前記バックプレートに腹ベルトが接続されて、腰腹部の固定に用いられる。着用時に、腹ベルトは胸部と腹部との間の胴体に巻かれる。オプションとして、バックプレートに肩ベルトが接続され、一般的には二本であり、リュックサックを胴体上部に固定することに用いられる。オプションとして、バックプレートにレッグバンドが接続され、通常一本又は二本であり、リュックサックを臀部及び/又はレッグ部に固定するために用いられる。オプションとして、バックプレート又は腹ベルトに、さらに引っ張りベルトが接続され、通常は二本から四本であり、前記引っ張りベルトは、前記肩ベルト又は/及びレッグベルトに接続され且つ合わせて使用され、リュックサックを胴体に固定することを実現する。具体的な実施例では、前記バックプレートは、下記メインバッグの一部に縮小して融合することができる。
【0012】
2. バックプレートの上に位置する開閉及びロック可能な1つ又は複数のバッグ(以下「メインバッグ」という)。好ましくは、メインバッグは、背部及び/又は臀部の、脊柱に対して垂直な方向の中央部で着用される。メインバッグの材は、使用中に胴体に沿って回転しないように非弾性材料であることが好ましい。メインバッグは、1又は複数の有体物を充填物として収容することができる。充填物の全体または一部が弾性体であってもよい。好ましくは、前記充填物は空気が充填可能なエアバッグ(以下「メインエアバッグ」という)である。一般的に、メインバッグの充填物の全体のサイズ及び形状は、このメインバッグのサイズ及び形状とほぼ同じであり、充填物がメインバッグに収まらないことやメインバッグ内で変位することを避ける。充填物を加えた後、背部に隆起したメインバッグは、利用者が側臥位から仰臥位に変換することを阻止することができる。メインバッグ及び充填物の寸法及び/又は形状を調整することにより、利用者に好ましい側臥位角度を提供することができる。より便利に側臥位角度を調整するために、メインバッグに調整手段を設けて、そのサイズ及び/又は形状を調整することができ、且つ充填物を同期に調整してそれにマッチングする。充填物が好ましいメインエアバッグである場合、空気を入れることによってメインバッグの変化にマッチングすることができる。
【0013】
3. メインバッグに連通される1つ又は複数のバッグ(以下「サブバッグ」という)。サブバッグは、バックプレートに近い箇所に位置することが好ましい。側臥位状態では、前記充填物がサブバッグを満たさない。利用者が寝返り、側臥位から仰臥位状態に移行すると、充填物が受ける圧力が増大して弾性変形し、その一部がサブバッグに充填され始める。このとき、充填物の高さは次第に幅及び/又は長さに変換され、メインバッグの隆起高さの低下を促し、平坦になる。仰臥位状態に達する時、充填物が受ける圧力が最大であり、サブバッグが満たされ、メインバッグが最小隆起高さになり、利用者がリュックサックの阻害を克服して他方側を向くことができる。他方側に到達した後、充填物が受ける圧力は、減少して徐々に元の形状に戻り、側臥位角度も徐々に増大し、且つ理想角度と安定平衡状態を実現する。
【0014】
異なる利用者に適応するために、サブバッグに調整手段を設けてその大きさを調整することができ、それによりメインバッグが受圧状態での最小隆起高さを制御し、利用者はこの障害を克服して寝返りを達成できるようにする一方、寝返り中に仰臥位状態で安定平衡状態を実現することができず、側臥位状態に寝返りを続けなければならない。
【0015】
改良として、充填物がメインバッグである場合は、メインエアバッグの、メインバッグとサブバッグとが連通する箇所に弾性エアバッグ(以下、「サブエアバッグ」という)が連通されている。側臥位時には、サブエアバッグは収縮状態にある。メインエアバッグは、利用者が寝返りをする時、圧力を受けて空気がサブエアバッグに入りこみ、サブエアバッグはサブバッグ内で膨張し、メインバッグ及びメインエアバッグを平坦にする。サブエアバッグがサブバッグを満たしているとき、メインバッグは最も平坦である。更なる改良として、メインエアバッグとサブエアバッグとの連通箇所に接続バルブを設けることができ、サブエアバッグは、接続バルブで着脱して交換することができ、異なる使用ニーズに適応する。
【0016】
更なる改良として、メインバッグが腰臀部に位置する時、メインバッグとサブバッグとの接続部及びメインエアバッグとサブエアバッグとの接続部は、後から前へ股部を介して身体の前側に折り曲げられ、サブバッグとサブエアバッグとを身体の前側に位置させる。メインバッグが受圧されると、メインエアバッグ内の空気がサブエアバッグに入り込み、サブエアバッグが人体の前側で膨張する。その利点は以下のとおりであり、寝返り中にサブエアバッグが受圧せず、膨張する範囲が大きく、メインバッグの隆起高さに対する調整の範囲が大きくなる。
【0017】
4. 前記二本の肩ベルトは、縫製方式又は接続部材によってバックプレートに接続され、肩ベルトに長さ調整装置を設けることができる。二本の肩ベルトは、それぞれ双肩に囲まれていると、両肩式固定で固定されることができる。二本の肩ベルトが胸の前に交差する(それぞれの肩ベルトが体の片側の肩部を介して胸の前を迂回して反対側の腰腹部に到達する)と、胸前交差式固定で固定されることができる。改良として、バックプレート又は腹ベルトに接続された二本の引っ張りベルトを設けることができ、該引っ張りベルトは、接続部材によって前記肩ベルトと接続することができる。肩ベルトのそれぞれが身体の前側で身体の異なる側の引っ張りベルトと接続されると、胸前交差式固定で固定されることができる。肩ベルトのそれぞれが身体の前側で身体の同じ側の引っ張りベルトと接続されると、両肩式固定で固定されることができる。更なる改良として、前記二本の肩ベルトの前段に、それぞれ一つのループを設ける。二本の引っ張りベルトの前段に、第一の面ファスナーが付けられ、中段に第二の面ファスナーが付けられ、引っ張りベルト全体は、面ファスナーの接着可能な材料で製造される。二本の引っ張りベルトは、身体の前側に身体の異なる側の肩ベルトの環を貫通した後に折り返し、第一の面ファスナーで自身に貼り付け、すなわち胸前交差式固定で固定される。二本の引っ張りベルトは、身体の同側肩ベルトのループを貫通した後に折り返し、第二の面ファスナーで自身に貼り付け、すなわち両肩式固定で固定される。このような設計は、二種類の確実な固定方式を提供して利用者に選択させる。引っ張りベルトと肩ベルトとの接続箇所は、身体の前側に容易に設置することができ、固定や調整がしやすい。引っ張りベルトの面ファスナーは、引っ張りベルトの肩部と腰部との間に位置する任意の位置に貼り付けられ、その長さの調整可能な範囲は全ての体型の利用者を覆うことができ、弾性ベルト、拡張ベルト、調整クリップ等の調整装置を別途設ける必要がない。更に、肩ベルトのループは、肩ベルトと引っ張りベルトとの位置をよりよくロックすることができ、折り返した後の面ファスナーの貼り付けはより強固である。
【0018】
5. 前記レッグベルトの一端は、縫製方式又は接続部材によってバックプレートに接続され、レッグベルトに長さ調整装置を設けることができる。リュックサックに一本のレッグバンドが設けられる場合は、レッグバンドの他端は、後から前へ股部を通って身体の前側に回り、腹ベルトに接続される。リュックサックに二本のレッグベルトが設けられる場合は、レッグベルトの他端は、後から前へ股部を通り、さらに太ももの付け根を迂回した後、バックプレート又は腹ベルトに接続される。二本のレッグベルトを設置する場合は、各レッグベルトの他端が身体の異なる側のバックプレート又は腹ベルトに接続されると、レッグ部交差式固定で固定されることができる。身体の同じ側のバックプレート又は腹ベルトに接続されると、レッグ回り式の固定で固定されることができる。改良として、バックプレート又は腹ベルトに接続された引っ張りベルトを設けることができ、該引っ張りベルトは、接続部材を介して前記レッグベルトに接続することができる。二本のレッグベルト及び二本の引っ張りベルトを設置する場合に、レッグベルトは、後から前へ股部を通った後、それぞれ身体の異なる側の引っ張りベルトに接続され、レッグ部交差式の固定で固定されることができる。レッグベルトがそれぞれ身体の同じ側の引っ張りベルトに接続されると、レッグ回り式の固定で固定されることができる。
【0019】
6. 前記腹ベルトは、縫製方式又は接続部材によってバックプレートに接続される。改良として、二本の腹ベルトを設けることができ、腹ベルト全体は面ファスナー粘着性材料で製造される。それぞれの腹ベルトの一端はバックプレートに接続され、他端は面ファスナーによって身体の前側に連結される。更なる改良として、前記一本の腹ベルトの前段に一つのループを有し、他本の腹ベルトはその中から下から上へ貫通し、折り返した後に面ファスナーで自身の表面に貼り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は本発明の第1の実施例におけるリュックサックの正面図である。
図2図2は本発明の第1の実施例におけるリュックサックの裏面図である。
図3図3は本発明の第1の実施例のリュックサックの側面斜視図である。
図4図4は本発明の第1の実施例のリュックサック補助側臥位の概略図である。
図5図5は本発明の第1の実施例のリュックサックの固定方式の概略図である。
図6図6は本発明の第1の実施例のリュックサックの寝返り過程におけるそのメインエアバッグの変化状況である。
図7図7は本発明の第1の実施例のリュックサックが異なる寝返り状態にある概略図である。
図8図8は本発明の第2の実施例のリュックサックの寝返り過程におけるそのメイン、サブエアバッグの変化状況である。
図9図9は本発明の第2の実施例のリュックサックのメイン、サブエアバッグの接続バルブの概略図である。
図10図10は本発明の第3の実施例のリュックサックの寝返り過程におけるそのメインエアバッグの変化状況である。
図11図11は本発明の第4の実施例のリュックサックの正面図である。
図12図12は本発明の第4の実施例のリュックサックの固定方式の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
本発明におけるリュックサックは、既知の材料で容易に製造することができ、大きな技術的努力を払う必要がない。
【0023】
本発明に記載される用語の「リュックサック」は、一本又は一組の閉じたベルトであり、人体の胴体部に固定されることができ、前記ベルトに一つ又は複数の本体が人体の後側に位置して有体物を収容することができるバッグを有する。
【0024】
本発明に記載される用語の「バックプレート」は、左右対称のシート状物であり、着用される時に、背部及び/又は臀部に位置する。
【0025】
本発明に記載される用語の「メインバッグ」及び「サブバッグ」とは、いずれも有体物を収容可能なバッグを意味し、それ自体が有体物を収容可能な場合のほか、本発明に記載されるバックプレートとともにバッグ状構造を構成して有体物を収容する場合も含む。
【0026】
本発明に記載される用語の「引っ張りベルト」は、一本又は一組の引っ張りベルトを指し、引っ張りベルトの一端がバックプレート又は腹ベルトに接続され、他端が肩ベルト又はレッグベルトに接続され、リュックサックを人体の胴体に固定するために用いられる。
【0027】
本発明に記載される用語の「面ファスナー」は、ペアで使用される2枚のテープであって、一方の表面はフック構造を有し、他方の表面はループ構造を有し、2枚のテープは対向して接着(フック)することができることを意味する。ここで、リュックサックは、技術の進歩により、従来の「面ファスナー」の一方のテープの代わりに、他のテープと接着(フック)できる特殊な表皮材を使用することができる。したがって本明細書において「面ファスナー」は従来の一対のテープを意味するだけでなく、リュックサックに接着できる単一のテープも意味する。
【0028】
本発明に記載される用語の「側臥位角度」は、側臥位者の背部とベッド面の角度を意味し、その範囲は0度から180度である。寝る姿勢が仰向けに近づくほど、側臥位角度が0度に近づくなる;寝る姿勢が腹臥位に近づくほど、側臥位角度は180度に近づくなる。好ましい側臥位角度は約90度である。
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】
図1、2、3、4、5、6、7は本発明の第一の実施例である。リュックサック1はバックプレート2を含み、バックプレート2はシート状物であり、脊柱を中心線として左右対称に背部に敷かれる。バックプレート2は、肩ベルト5、引っ張りベルト6及び腹ベルト7を接続するとともに、メインバッグ3を固定してその変位及び回転を回避し、及びメインバッグ3及びメインエアバッグ9の背部に対する支持力を分散することなどの機能を有する。バックプレート2は、複数層構造であってもよく、背部に近い側は、スキンケア材料であってもよく、中間層は、快適性を高めるために弾性緩衝材を含むことができ、さらに、リュックサック1の変形を避けるために比較的硬く及び比較的靭性を有する板状の成形材を含めることもできる。
【0031】
バックプレート2の上端の両側に、それぞれ二本の肩ベルト5が接続され、肩ベルトの前段にループ10が設けられる。バックプレート2の中下部の両側に、それぞれ二本の引っ張りベルト6が接続され、引っ張りベルトの前段に第一の面ファスナー11が設けられ、中段に第二の面ファスナー12が設けられる。引っ張りテープ6全体は、面ファスナーで接着可能な材料で形成する。着用する際に、一本の引っ張りベルト6を一本の肩ベルト5のループを通過した後に折り返し、面ファスナー11又は/及び12で引っ張りベルト6の表面に粘着し、リュックサック1の胴体の上部への固定を実現する。なお、第一の面ファスナー11は胸前交差式固定(図5-A)に用いられ、第二の面ファスナー12は両肩式固定(図5-B)に用いられ、具体的な方式は図5に詳しく説明する。
【0032】
バックプレート2の下部の両側に、さらにそれぞれ二本の腹ベルト7が接続され、腹ベルト7に面ファスナー13が設けられ、腹ベルト7全体はいずれも面ファスナーで接着可能な材料で形成する。着用する際に、他方の腹ベルト7の表面に面ファスナー13を接着し、二本の腹ベルト7を体の前側で連結させる。
【0033】
バックプレート2の中央部に開閉可能なメインバッグ3(図1においてメインバッグ3が開放状態にあり、図3において閉鎖状態にある)が設けられ、メインバッグ3における開閉及びロック装置は頭足方向のファスナー16であり、これによってメインバッグ3の充填物が入る。メインバッグ3の充填物は、メインエアバッグ9である。メインエアバッグ9にエアノズル15が設けられ、エアノズル15は、メインエアバッグ9を開閉することによって、空気の充填及び放出を実現することができる。メインエアバッグ9の膨張後の寸法及び形状は、メインバッグ3とほぼ同じである。エアバッグを充填物として携帯しやすく、空気の充填及び放出によって側臥位角度を調整することができ、またその変形しやすい利点を利用して寝返り動作を実現することができる。
【0034】
本実施形態は、メインエアバッグ9の膨らみを制御することにより、側臥位角度を調整することができる。同時に、メインバッグ3に調整ファスナー17が設けられ、メインバッグ3を異なる膨満度のメインエアバッグ9に合わせる。調整ファスナー17の左右の半部は、いずれもメインバッグ3の外面に一定の距離を保って固定されている。ファスナー17を開閉することにより、メインバッグ3の表面積、ひいてはメインバッグ3の寸法および/または形状を調整することができる。
【0035】
メインバッグ3の下方に、一つのメインバッグ3と連通するサブバッグ4が設けられ、メインバッグ3とサブバッグ4との連通箇所は接続部24である。サブバッグ4はリュックサック1に寝返り機能を提供することができ、具体的な過程は図6及び図7に詳しく説明する。サブバッグ4に、その大きさを調整する調整ファスナー18が設けられている。調整ファスナー18の左右の半部は、いずれもサブバッグ4の外面に一定の距離を保って固定されている。ファスナー18を開閉することにより、サブバッグ4の表面積、ひいてはサブバッグ4の大きさを調整し、メインエアバッグ9の最小隆起高さ21(図7参照)を間接的に調整することができる。
【0036】
図4は第一の実施例におけるリュックサック1が側臥位を補助する状況を示す。肩ベルト5、引っ張りベルト6及び腹ベルト7によって、リュックサック1を利用者の背部に固定させる。両肩と腰の三点が固定されている場合、リュックサック1は強固であり、胴周りに回転することはない。同時に、肩ベルト5、引っ張りベルト6及び腹ベルト7は、リュックサック1を固定することによる拘束力を分散する。メインエアバッグ9はメインバッグ3を膨らませ、リュックサック1を利用者の背部に隆起させ、利用者の背部を支持し、側臥位を保持することを補助し、同時に利用者が仰臥位になるのを妨げる。メインエアバッグ9の膨満度を調整し、同時にメインバッグ3の調整ファスナー17を調整することにより、リュックサック1の大きさを調整することができ、それにより側臥位角度を調整する。
【0037】
図5は第一の実施例におけるリュックサック1の二種類の固定方式を示す。プルタブ6及び腹ベルト7全体は、面ファスナーで粘着可能な材料である。図5-Aはリュックサック1の胸前交差式固定を示す。この場合に、二本の引っ張りベルト6は、それぞれ下から上へ体の反対側の肩ベルト5の前段のループ10を貫通し、折り返した後に第一の面ファスナー11によりそれが位置する引っ張りベルト6の表面に接着される。胸前交差式固定にかかる引っ張りベルト6が長いため、第一の面ファスナー11の位置はそれにちょうどマッチングする。このとき第二の面ファスナー12はループ10を貫通していない又はループ10を貫通した直後の位置にあり、それをそのまま引っ張りベルト6の表面に貼り付けて固定を補助することができる。図5-Aから分かるように、面ファスナー11の変更可能な接着位置は、ループ10とそれが位置する引っ張りベルト6とバックプレート2との接続箇所との間にある。短い肩ベルト5を使用すれば、好ましくは15cmであり、引っ張りベルト6の調整可能な範囲が全ての体型の利用者に適用可能である。
【0038】
図5-Bはリュックサック1の両肩式固定を示し、この時に二本の引っ張りベルト6はそれぞれ下から上へ体の同側の肩ベルト5の前段のループ10を貫通し、折り返した後に第二の面ファスナー12によりそれが位置する引っ張りベルト6の表面に接着される。両肩式固定にかかる引っ張りベルト6が短いため、第二の面ファスナー12の位置はちょうどそれに合わせる。引っ張りベルト6の前段の冗長部分は第一の面ファスナー11で肩ベルト5、引っ張りベルト6又は腹ベルト7に固定することができ、散乱を避ける。面ファスナー12の変更可能な接着位置は、ループ10とそれが位置する引っ張りベルト6とバックプレート2との接続箇所との間にあり、短い肩ベルト5を使用すれば、好ましくは15cmであり、引っ張りベルト6の調整可能な範囲が全ての体型の利用者に適用することができる。
【0039】
本実施例における二本の腹ベルト7は、その材質はいずれも面ファスナーで接着性材料であり、そのうち一本の腹ベルト7に面ファスナー13が設けられる。着用する時に、面ファスナー13をもう一本の腹ベルト7の表面に接着し、二本の腹ベルト7を体の前側に接続させることにより、リュックサック1を腰腹部への固定することが実現できる。
【0040】
図6及び図7は、本実施例におけるリュックサック1の寝返り機能を説明する。図6-A及び図7-Aでは、利用者は側臥位のままであり、寝返りを開始しておらず、メインエアバッグ9はサブバッグ4に入っていない。次に、利用者が寝返りを開始すると、メインエアバッグ9が受ける圧力が増大し、その弾性外壁が膨張してサブバッグ4に徐々に入り込み、メインバッグ3及びメインエアバッグ9の隆起高さを低下させる。図6-B及び図7-Bにおいて、利用者が仰臥位状態に移行すると、メインエアバッグ9がサブバッグ4を充満させ、このときのメインバッグ3及びメインエアバッグ9は最小隆起高さ21まで圧縮される。しかし、利用者が仰臥位の状態で安定平衡状態を実現することができず、その寝返り意思によって他方側に寝返りをし続け、側臥位状態に入り始める。図7-Cにおいて、利用者が他方側の側臥位状態に復帰すると、メインエアバッグ9が受ける圧力が減少して弾性的に収縮し、側臥位角度が増大し、理想的な側臥位角度と安定平衡状態とが実現される。
【0041】
この実施例において、メインエアバッグ9の全体の表面が弾性材であってもよいし、サブバッグ4の所でのみが弾性材であってもよい。適切な弾性材を選択することにより、メインエアバッグ9が変形する圧力閾値を調整することができ、異なる利用者に適応する。
【0042】
この実施例では、サブバッグ4の大きさを調整することによりメインバッグ3とメインエアバッグ9が受圧状態での最小隆起高さ21を調整することができ、異なる利用者に適応する。利用者はこの障害を克服して寝返りを完了させる一方、利用者は仰臥位状態で安定平衡状態を実現できず、側臥位状態に移行しなければならない。
【0043】
図8及び図9は本発明の第2の実施例であり、全体の構成は、第1の実施例と同様である。本実施形態の特徴部分は、メインバッグ3とサブバッグ4との連通箇所において、メインエアバッグ9の外壁が接続バルブ20を介して弾性サブエアバッグ19に連通されている点にある。図8-Aでは、利用者は側臥位のままを保持しており、このときのサブエアバッグ19は収縮状態にある。図8-Bにおいて、利用者は寝返りする中で仰臥位状態に移行し、この時にメインエアバッグ9が受圧して空気をサブエアバッグ19に入り、サブエアバッグ19が膨張してサブバッグ4を満たし、メインバッグ3とメインエアバッグ9を平坦にする。適切な弾性材を選択することにより、サブエアバッグ19が変形する圧力閾値を調整することができ、異なる利用者に適応する。
【0044】
この実施例では、接続バルブ20はバルブ枠22とバルブ体23の2つの部分からなる。バルブ枠22はメインエアバッグ9に固定され、バルブ体23はサブエアバッグ19に固定され、バルブ枠22とバルブ体23はネジ、回転係止、プラグ等の方式によって密封して接続することができる。前記バルブ枠22とバルブ体23の相互の入れ子挿入関係は他の実施例において交換することができる。この接続バルブ20により、異なる弾性のサブエアバッグ19を交換して使用することができる。図9-Aは、バルブ枠22とバルブ体23との接続前の側面図である。図9-Bは、バルブ枠22とバルブ体23とを接続した後の側面図である。図9-Cは、バルブ枠22とバルブ体23とを接続した後の平面図である。図9-Dに示すように、サブエアバッグ19が不要であれば、バルブ体23を蓋にして接続バルブ20を完全に封止することができる。また、新たなニーズの開発に伴い、後続でバルブ体23の内部に気流制御装置又は他のスマート装置を設置することが考えられ、リュックサック1の機能を向上させる。
【0045】
図10は本発明の第3の実施例であり、全体の構成は第1の実施例と同様である。本実施形態の特徴部分は、メインバッグ3とサブバッグ4とが一体化された状態で、メインバッグ3とサブバッグ4と連結部24との横断面が略同一である点にある。図10-Aでは、利用者が側臥位のままを保持しており、このときのメインエアバッグ9はメインバッグ3の空間を占めており、サブバッグ4の領域には入っていない。図10-Bにおいて、利用者は寝返りする中で仰臥位状態に移行する時、メインエアバッグ9が圧力を受けて弾性的に膨張し、サブバッグ4の空間を満たし、同時にメインバッグ3とメインエアバッグ9が平坦になり、利用者に寝返りを完了させる。この実施例では、メインエアバッグ9は側臥位状態でメインバッグ3とサブバッグ4が融合する空間内で頭足方向に沿って変位する可能性があるが、合理的な範囲内に制御すれば、利用者の側臥位姿勢に影響を与えず、メインエアバッグ9は背部に沿って脊柱方向に垂直な変位が発生しないためである。また、側臥位状態において、メインバッグ3とサブバッグ4とが融合する空間のうち、メインバッグで充填されていない空間が変化しないので、寝返り機能に影響を与えることもない。
【0046】
図11及び図12は本発明の第4の実施例である。本実施例のメインバッグ3、サブバッグ4、メインエアバッグ9及びその付属装置の構成は、第1の実施例と同様である。本実施例の特徴部分は、着用する時にメインバッグ3が腰臀部に位置し、サブバッグ4が臀部及び大腿後側に位置する点にある。それに合わせて、バックプレート2の形状及び寸法が調整される。固定方式において、本実施例は肩ベルト5と引っ張りベルト6を使用せず、腹ベルト7とレッグベルト8が係合するモードを採用する。着用する時に、腹ベルト7の固定方式は第一の実施例と同様であり、レッグベルト8の一端はバックプレート2の下部に固定され、他端は後から前へ利用者の股部を貫通し、さらに大腿を迂回し、最終的に面ファスナー14で腹ベルト7の身体側面に位置する外表面に接続され、レッグ回り式の固定で固定される。本実施例は両足と腰部の三点式固定であり、同様にリュックサック1が体回りに回転することを避けることができ、拘束力を効果的に分散することができる。また、サブバッグ4は臀部以下に設けられ、寝返りにより有利である。寝返りの過程で、通常、両脚がわずかに曲がるので、この時に太ももがサブバッグ4に対する圧力が小さく、サブバッグ4は仰臥位状態に回転する時に第一の実施例よりさらに膨出し、メインバッグ3及びメインエアバッグ9の最小隆起高さをより効果的に低減することができる。本実施例は寝返りやすく、着用が快適で、取り外しやすい等の利点を有し、特に妊婦の使用に適する。
【0052】
最後に説明されるように、以上の実施例は本発明の技術案を説明するためのものであって、制限のためのものではない。実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解されるように、本発明の技術案に対して行われる修正や等価置換は、いずれも本発明の技術案の趣旨及び範囲から逸脱しないものであり、それらはいずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12