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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】防災無線の戸別受信機用アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/42 20060101AFI20240816BHJP
   H01Q 9/26 20060101ALI20240816BHJP
   H01Q 9/42 20060101ALI20240816BHJP
   H01Q 1/12 20060101ALI20240816BHJP
   H01Q 1/50 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H01Q1/42
H01Q9/26
H01Q9/42
H01Q1/12 Z
H01Q1/50
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021052583
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022051497
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-05-15
(31)【優先権主張番号】P 2020157393
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】592236371
【氏名又は名称】サン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180149
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 修
(74)【代理人】
【識別番号】100066821
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 建治
(72)【発明者】
【氏名】松原 寛至
(72)【発明者】
【氏名】工藤 太一
(72)【発明者】
【氏名】藤高 丞士
(72)【発明者】
【氏名】三上 尚人
(72)【発明者】
【氏名】田中 真也
【審査官】赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3210231(JP,U)
【文献】米国特許第03961332(US,A)
【文献】特開2006-191347(JP,A)
【文献】特開平04-252620(JP,A)
【文献】特開2009-130492(JP,A)
【文献】実開平01-019178(JP,U)
【文献】実開昭60-085453(JP,U)
【文献】特開2005-354501(JP,A)
【文献】国際公開第2011/118436(WO,A1)
【文献】特開2005-236608(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0229383(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/42
H01Q 9/26
H01Q 9/42
H01Q 1/12
H01Q 1/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
(a)アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、
(b)前記垂直筒状体のアンテナから出力される給電線につながる雑音指数の小さな増幅器が具備されており、この増幅器は通常商用電源で動作すると共に、別設した電源部が前記増幅器と商用電源の間に接続して設けられ、停電時には前記電源部に内蔵された乾電池で動作すること、
(c)前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と、下方アンテナ素子としての下方同軸ケーブルの上下に2分割され、前記下方同軸ケーブルはコイル状に形成して構成され、その下方コイル状同軸ケーブルの上端の中心導体が前記上方アンテナ素子の下端に接続されていると共に、前記下方コイル状同軸ケーブルの下端は磁心に巻かれコモンモードチョークコイルとして動作をし、その端は給電線となっていること、
を特徴とする、防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【請求項2】
防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、及び、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする、防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【請求項3】
防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、及び、
前記垂直筒状体を保持するアンテナ保持具の中に、アンテナの出力につながる雑音指数の小さな増幅器が装填されており、この増幅器は通常商用電源で動作し、停電時には前記アンテナ保持具に内蔵された乾電池で動作すること、並びに、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする、防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【請求項4】
防災無線の戸別受信機に接続される室外設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配設された垂直筒状体の中に前記コイル状のアンテナ素子が装填されていると共に、当該垂直筒状体の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴が形成されており、垂直筒状体内部の温度が変化した時に前記負圧防止穴によって内部が負圧にならない構成であること、及び、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする、防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【請求項5】
防災無線の戸別受信機に接続される室外設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配設された垂直筒状体の中に前記コイル状のアンテナ素子が装填されていると共に、当該垂直筒状体の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴が形成されており、垂直筒状体内部の温度が変化した時に前記負圧防止穴によって内部が負圧にならない構成であること、及び、
前記垂直筒状体は、取付金具を介してベランダ又はエアコン室外機の吊下げ金具に取り付けられること、並びに、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする、防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【請求項6】
前記コイル状のアンテナ素子と垂直筒状体の全長は、各々略600~1250mmであることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載した防災無線の戸別受信機用アンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災無線の戸別受信機用アンテナの技術分野に属し、さらに言えば、防災行政無線の電波を高感度で室内(又は室外)で受信するために、室内等にコンパクト設計の高感度の受信専用アンテナを設置して戸別受信機に接続されるアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今自然災害が各地で多発している。その時々の変化する情報を伝達する手段は防災行政無線である。特に降雨時に情報を伝達できるのは、各戸に設置されている戸別受信機である。
この点、近年に建設された住宅においては、耐震、防音、耐久性に優れたものが多く、それらの住宅ではこの防災行政無線に使用されている周波数が60MHz帯であり、家の中に侵入するとき大きく減衰してしまい戸別受信機だけでは受信できない。そのため、家の外部に大きな受信アンテナを設置して、家の外壁に穴をあけたりエアコンダクトの穴を通して室内に同軸ケーブルを引き込んで受信する必要がある。
【0003】
これに関し、例えば下記特許文献1(実用新案登録第3210231号公報)には、 同文献1の符号を援用すると、特定周波数帯の室外電波に対応した集電部12と給電部13を備えるアンテナ本体10と、当該アンテナ本体10の下端部に着脱可能に装着固定され、当該アンテナ本体10を屋内の水平面に据置可能とする台座20を有することを特徴とする戸別受信機用外部アンテナが記載されている(同文献1の請求項1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3210231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した近年建設の住宅で、外壁に大きな穴をあけて同軸ケーブルを室内に引き込む作業は、かなりの費用が掛かり普及させるためには大きな負担を伴うこととなっている。また工事期間も長くかかっている。また、室外に設置するアンテナは全長が約1930mmほどあり、鉄筋コンクリート造りのマンションや2階建てのアバートなどには垂直に設置できる場所がないのが現状である。
また、戸別受信機には、ロッドアンテナと呼ばれる伸縮できるアンテナが付いているが、防災行政無線の周波数は60MHz帯であり、垂直偏波で送信されている。アンテナとして良好に動作させる波長は一般的に二分の一波長であり、この場合2.5mになる。しかし、当該ロッドアンテナは約1m程度であり、受信感度は低い。一方、戸別受信機には、ロッドアンテナで受信するほか外部入力端子が付いており、前述の外部アンテナの出力を接続することが出来るので、それを利用することができる。
【0006】
加えて、家の中は、近年設置される機器の電源部にスイッチング回路を用いたもの、例えばLEDシーリングライトや携帯電話の充電器、パーソナルコンピュータなどが多数設置されており、それらから多くのノイズが発せられている。そのため、それらのノイズが、受信する防災行政無線の信号品質(C/N)を劣化させているという問題もある。
なお、前記特許文献1の戸別受信機用外部アンテナは、例えば400MHzの特定周波数帯の室外電波に対応した集電部12と給電部13を備えるアンテナ本体10が使用され、そのアンテナ長は600~700mmで足りるが、防災行政無線の60MHzの周波数帯用としては、上述したように2.5mアンテナ長が必要になる。
したがって、本発明は上記課題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、防災行政無線の電波を高感度で室内や室外で受信するために、室内等にコンパクト設計の高感度の受信専用アンテナを設置して、その出力を戸別受信機の外部入力端子に接続し、自然災害情報の適時かつ正確な受信を実現する防災無線の戸別受信機用アンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明の防災無線の戸別受信機用アンテナは、
防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
(a)アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、
(b)前記垂直筒状体のアンテナから出力される給電線につながる雑音指数の小さな増幅器が具備されており、この増幅器は通常商用電源で動作すると共に、別設した電源部が前記増幅器と商用電源の間に接続して設けられ、停電時には前記電源部に内蔵された乾電池で動作すること、
(c)前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と、下方アンテナ素子としての下方同軸ケーブルの上下に2分割され、前記下方同軸ケーブルはコイル状に形成して構成され、その下方コイル状同軸ケーブルの上端の中心導体が前記上方アンテナ素子の下端に接続されていると共に、前記下方コイル状同軸ケーブルの下端は磁心に巻かれコモンモードチョークコイルとして動作をし、その端は給電線となっていること、
を特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、及び、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする。
【0009】
請求項3に記載した発明は、防災無線の戸別受信機に接続される室内設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置される垂直筒状体の中に、前記コイル状のアンテナ素子が装填され、前記垂直筒状体がアンテナ保持具により保持自在に構成されていること、及び、
前記垂直筒状体を保持するアンテナ保持具の中に、アンテナの出力につながる雑音指数の小さな増幅器が装填されており、この増幅器は通常商用電源で動作し、停電時には前記アンテナ保持具に内蔵された乾電池で動作すること、並びに、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする。
【0010】
請求項4に記載した発明は、防災無線の戸別受信機に接続される室外設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配設された垂直筒状体の中に前記コイル状のアンテナ素子が装填されていると共に、当該垂直筒状体の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴が形成されており、垂直筒状体内部の温度が変化した時に前記負圧防止穴によって内部が負圧にならない構成であること、及び、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする。
【0011】
請求項5に記載した発明は、防災無線の戸別受信機に接続される室外設置型のアンテナにおいて、
アンテナ素子がコイル状に形成され、その受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配設された垂直筒状体の中に前記コイル状のアンテナ素子が装填されていると共に、当該垂直筒状体の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴が形成されており、垂直筒状体内部の温度が変化した時に前記負圧防止穴によって内部が負圧にならない構成であること、及び、
前記垂直筒状体は、取付金具を介してベランダ又はエアコン室外機の吊下げ金具に取り付けられること、並びに、
前記コイル状のアンテナ素子は、上方アンテナ素子と下方アンテナ素子の上下に2分割され、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、前記上方アンテナ素子の下端と、下方アンテナ素子の上端が各々接続されて給電点が構成されていること、
を特徴とする。
【0012】
請求項6に記載した発明は、請求項1~5のいずれか1項に記載した防災無線の戸別受信機用アンテナにおける前記コイル状のアンテナ素子1と垂直筒状体2の全長Hが、各々略600~1250mmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1に係る防災無線の戸別受信機用アンテナによれば、防災無線の戸別受信機が接続される室内設置型のアンテナで、アンテナ素子がコイル状に形成され、受信アンテナ長が防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法(略600~1250mm)でコンパクトに設計されているので(請求項6参照)、防災行政無線の電波を高感度で室内の特には窓際で受信でき、自然災害情報のリアルタイムかつ正確な受信の実現に寄与する。
前記コイル状のアンテナ素子は、上下に2分割されたアンテナ素子を、垂直筒状体の略中央で貫通して設けられた出力コネクタに、各々接続されて給電点が構成され、室内に当該アンテナを容易に設置できる利便性に優れている。
また、前記垂直筒状体の上端部や下端部に蓋体が取り付けられているから、アンテナ素子が装填された垂直筒状体の中への塵埃の侵入が防止される。
さらに、前記コイル状のアンテナ素子が装填された垂直筒状体は、その外周や下部で嵌着して垂直状態を保持するアンテナ保持具によって電波の強い室内の壁際近くの壁面や窓枠に設置できる。或いは、垂直筒状体を下部から立設するアンテナ保持具によって床面や窓枠の下面に設置できる自在性に優れている。
加えて、垂直筒状体を垂直状に保持する保持具の中に、アンテナの出力につながる雑音指数の小さな増幅器を装填してコンパクト化を図れる。この増幅器は通常商用電源で動作し、停電時には前記アンテナ保持具に内蔵された乾電池で動作する構成を採用すれば、指定周波数に共振している帯域幅の狭い当該アンテナでも、電波が弱く雑音の多い室内における良好な受信を維持できる。
或いは、アンテナの出力と戸別受信機との間に雑音指数の小さな増幅器を具備して受信感度を向上させることができる上、乾電池内蔵の電源部を別設し、停電時にはその乾電池に動作する構成も採用可能で、アンテナの設置位置に応じて容易に仕様を変更することができる。なお、前記アンテナ出力につながる雑音指数の小さな増幅器を、この電源部の中に装填することも可能である。
【0014】
た、垂直筒状体2を突っ張り棒等により伸縮自在に構成すれば、窓枠を利用して高感度に受信する窓際に簡単に設置できて便利である。
そして、このアンテナによれば、コンパクト設計の前記垂直筒状体によって室外にも設置できると共に、垂直筒状体の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴が形成されているので、垂直筒状体の内部が太陽の熱により高温になっている状況下で雷雨等があり、筒状体内の温度が急激に低下しても、内部が負圧にならず、雨水の侵入が効果的に防止される。
その室外実施の場合、取付金具を介して垂直筒状体をベランダや、エアコン室外機の吊下げ金具に簡単に取り付けられる利便性にも優れている。
お、垂直筒状体やアンテナ保持具に設置した吸盤により、垂直筒状体が窓ガラスに固定自在に構成されているので、窓ガラスにアンテナを直接に取り付けて高感度に使用できる利便性がある。
【0015】
さらに、上下2分割タイプのアンテナ素子1の上下双方のアンテナ素子をコイル状の給電線たる同軸ケーブルにしたり、下方アンテナ素子のみに同軸ケーブルを採用可能な自在性があり、出力コネクタ5が不要で外観的にも優れる。その際、下方コイル状同軸ケーブルの下端にコモンモードチョークコイルを備え付けて実施すれば、アンテナとして必要な長さのアンテナ長が決定されると共に、当該アンテナ受信の安定性の増大に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の防災無線の戸別受信機用アンテナを示した全体図(A)と、内部構造を示した一部切欠の断面図(B)である。
図2】アンテナ保持具を介して垂直筒状体を室内の窓際へ設置した状態を示した斜視図(A)と、Aとは異なるアンテナ保持具の使用状況を示した部分斜視図(B)である。
図3】伸縮自在な突っ張り棒タイプの垂直筒状体の室内の窓枠への固定状態を示した斜視図である。
図4】室内での垂直筒状体の設置状況を示した全体図である。
図5】アンテナの増幅器を介した戸別受信機への接続要領を示した説明図である。
図6】増幅器が装填されたアンテナ保持具の実施要領を示した斜視図である。
図7】吸盤が設置されたアンテナ保持具の実施要領を示した部分斜視図である。
図8】垂直筒状体の室内の窓ガラスへの固定状態を示した斜視図である。
図9】下方コイル状同軸ケーブル採用を採用した異なるアンテナ素子の内部構造を示した断面図である。
図10】上下のアンテナ素子に同軸ケーブルを採用した異なる実施例の内部構造を示した断面図である。
図11図10のアンテナを示した全体図である。
図12】電源部を別設した実施例を示した説明図である。
図13】室外タイプの垂直筒状体(アンテナ素子)の内部構造を示した断面図である。
図14】室外での垂直筒状体(アンテナ素子)の設置状況を示した側面図である。
図15図14において給電線を加えた室外設置状況を示した側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の防災無線の戸別受信機用アンテナの好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
この戸別受信機用アンテナは、防災無線、特に防災行政無線の電波を高感度で室内や室外で受信するために、防災無線の戸別受信機9が、その外部入力端子22に接続された同軸ケーブルの給電線90(出力ケーブル)を介して給電点P(出力コネクタ5)で接続され、室内又は室外に設置自在なコンパクト設計に構成されている。
【0018】
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例を示している。アンテナ素子1がコイル状に形成され、そのコイル状アンテナ素子1の受信アンテナ長Hが、防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法、例えば、略600~1250mmに形成されている。当該コイル状のアンテナ素子1が、垂直方向に配置される垂直筒状体2の中に装填され、前記垂直筒状体2がアンテナ保持具3(後述)により保持自在に構成されている。即ち、前記コイル状のアンテナ素子1が装填された垂直筒状体2の全長Hは、コイル状アンテナ素子1に必要最小限で対応する同様の略600~1250mmで実施される。
【0019】
前記コイル状のアンテナ素子1は、図1Bに示したように、上方アンテナ素子10と下方アンテナ素子11の上下に2分割され、垂直筒状体2の略中央で貫通して設けられた出力コネクタ5に、前記上方アンテナ素子10の下端と、下方アンテナ素子11の上端がそれぞれ接続されて給電点Pが構成されている。但し、給電線90(出力ケーブル)が、出力コネクタ5を介さないで直接アンテナ素子1に接続する形態でも実施可能である。或いは、アンテナ素子1を前記のような上下のアンテナ素子10、11に2分割せずに、1本のアンテナ素子をコイル状に形成して実施することも可能である(図示は省略、以下同じ)。なお、前記垂直筒状体2の上端部20と下端部21には、塵埃の侵入を防ぐ蓋体4が取り付けられている。
【0020】
以下、本第1実施例を詳しく説明する。
部屋の室内の高さは一般的に2.4mである。そのため、部屋の中にアンテナを設置するためには、60MHz帯のアンテナとして理想的な二分の一波長(2.5m)のものは垂直に設置することができない。そこで、2.5mの線状アンテナを上述したようにコイル状に形成することにより、全長を短くしたアンテナが実現された。また、アンテナで重要な性能であるインピーダンス(例えば75Ω)を使用する周波数で達成し、なるべく大きな利得を達成することも重要である。これらの性能を使用する導体の線径とコイルの直径と全長を最適にすることにより、全長が略600mm~1250mmと短い長さで実施したものである。
【0021】
本実施例の場合、前記の垂直に配置される垂直筒状体2の直径は25mmで、全長は1250mmである。この中に上下いずれかの片側として全長約1380mmの導線を、直径10mmで44回小さく巻いたものを約600mmに延ばした上方アンテナ素子10と下方アンテナ素子11が、上下に2個装填されている。この中央を給電点Pとして同軸ケーブルの中心導体を上側のコイルに外部導体を下側コイルに接続して形成されている。アンテナは受信周波数が指定されているため、コイルの全長を調整することにより容易に合わせることが可能である。また、アンテナ素子1をコイル状に形成したことにより受信感度に選択性を持たせることが可能になった。これにより家の中で発生しているノイズに対する受信感度を低減でき、必要な信号のみを戸別受信機9に送ることができる。また、アンテナとしての全長は受信感度の要求に余裕があれば短くして実施してもよい。その場合600mmに延ばしていたコイルを300mmにした上下のアンテナ素子10、11で全長600mmの当該アンテナが実現できる。
【0022】
前記のアンテナを垂直に保持するアンテナ保持具3について説明する。防災行政無線は垂直偏波で送信されているため、この垂直配置の垂直筒状体2を保持する保持具が必要である。しかも、室内では、電波の強さは窓際が一番強く部屋の奥に入るにしたがって急激に減衰する。部屋の構造にもよるが8畳ほどの広さの部屋で、窓際と奥壁近くでは10dB以上の差があった。よって、受信アンテナをできるだけ窓際に設置することが好ましい。そのため、図2に示したように、窓際の窓枠Mの近くの壁面に当該アンテナ(垂直筒状体2)を設置する実施形態が好適である。
すなわち、このアンテナ保持具3は、図2Aに示したように、垂直筒状体2を外周で嵌着自在なC型の挟持部3Bを備えたベース部3Aで構成され、そのような保持具3が垂直筒状体2の上下2ケ所でそれぞれ挟持部3Bにより嵌着できるように、窓枠Mの近くの壁面にビス等で前記ベース部3Aが固定されている。
或いは、図2Bに示したように、前記挟持部3Bに代えて下部又は上部で嵌着して包持するお椀状の包持部3Cにより、垂直筒状体2の上端部20や下端部21を嵌着する形態も好適に実施される(図5図7参照)。
なお、上記のように窓際近辺に設置した当該アンテナ(垂直筒状体2)は、室内に設置された増幅器30を介して戸別受信機9と出力ケーブル90で接続されている(図5参照)。
【0023】
図3は、上記した保持具3を使用しないで、アンテナ(垂直筒状体2)を窓枠Mに簡単に設置できる突っ張り棒タイプの垂直筒状体2を示している。つまり、この突っ張り棒23は、垂直筒状体2の上端部20に、回動して伸縮調節自在な内管23aが取り付けられ、前記内管23aの上端に、窓枠Mの上枠に密着可能な水平状の固定部材23bが備わっている。よって、窓枠Mの内寸に応じて、突っ張り棒23の長さを調節して当該垂直筒状体2を垂直方向に保持して簡単に窓枠Mに設置することができる。
【0024】
図4は、転倒防止を兼ねた台座タイプのアンテナ保持具3を示しており、室内の所望場所や図3に示したような窓枠Mの下面上に、このアンテナ(垂直筒状体2)を持ち運んで設置できる。この台座タイプの保持具3は、所定高さの円盤状で狭い空間に設置できるよう転倒しない底部面積と重さで構成されている。その上部中央に、垂直筒状体2の下端部21が立設され、給電線90を介して給電点P(出力コネクタ5)で戸別受信機9が接続されている。
【0025】
また、図6に示したように、前記垂直筒状体2を保持する保持具3の中に、アンテナの出力につながる雑音指数の小さな増幅器30を装填する形態でも実施される。この増幅器30は、通常商用電源31(ACアダプタ)で動作し、停電時には前記台座3に内蔵された乾電池8で動作する構成とされている。或いは、前記台座3に乾電池8を内蔵した実施形態のほかに、図12に示したように、前記アンテナ素子1と一体化された増幅器30と商用電源31の間に電源部Eを接続して設け、停電時には前記電源部Eに内蔵された乾電池8で動作する形態も好適に実施される。また、増幅器30は電源部Eの中に設けたり、アンテナ本体の垂直筒状体2の中に設けた実施形態(図示は省略)も採用可能である。
【0026】
すなわち、これは、前記の台座3部分に雑音指数(NF)の小さい前置増幅器30を内蔵したアンテナ素子1と増幅器30が一体となったアンテナである。従来技術として地上デジタル放送受信用平面アンテナなどに増幅器を内蔵したものがあるが、従来のものは室内から同軸ケーブルに重畳された電源で動作しており、停電時には動作が停止してしまう。停電時はテレビも動作が停止しているため問題はなかった。本実施例では、防災行政無線をどんな時でも受信する必要があり、特に停電時は重要な行政連絡が送信されてくる可能性がある。そのため当該増幅器30には乾電池8が内蔵されており、通常は商用電源31で動作し、停電になったとき電源が乾電池8に切り替わる構造になっている。乾電池8には寿命があるため、電池容量が規定値より低下した場合は、電池切れを乾電池表示ランプ80で点滅表示する機能を有している。内蔵する増幅器30は、低雑音増幅器で雑音指数は1.8dB以下である。この増幅器30に接続される本アンテナは、前述のとおり指定周波数に共振している帯域幅の狭いアンテナであるため、両者の相乗効果により電波が弱く雑音の多い室内においても良好に受信できる。
【0027】
図7図8は、室内の窓ガラスGにアンテナ(垂直筒状体2)を直接取り付ける実施例を示している。
本実施例では、前記した垂直筒状体2自体の外周又はアンテナ保持具3に、垂直面が吸着面の吸盤6が設置されており、この吸盤6により垂直筒状体2が窓ガラスGに固定自在に構成されている。このアンテナは垂直筒状体2の長さ600~1250mmの細長いアンテナで、その上部と下部に当該吸盤6が各々設置されており、窓ガラスGの任意の場所に簡単に取り付けて実施できる。
なお、窓ガラスGの室外面に、この吸盤6を利用して当該垂直筒状体2を設置する実施形態も採用可能である。
【0028】
<第2実施例>
図9図12に示した第2実施例について説明する。
この実施例は、前記第1実施例の上方アンテナ素子10と下方アンテナ素子11の2分割タイプのコイル状のアンテナ素子1のうち、下方アンテナ素子11にコイル状の給電線たる同軸ケーブル11’を採用した形態である。この下方同軸ケーブル11’は、コイル状に巻かれて形成され、その下方コイル状同軸ケーブル11’の上端の中心導体が前記上方アンテナ素子10の下端に接続されている。外部導体は、どこにも接続されない開放状態になっている。と共に、前記下方コイル状同軸ケーブル11’の下端は、磁心に巻かれコモンモードチョークコイルCとして動作をし、その端は給電線(同軸ケーブル)90に接続されている。当該コモンモードチョークコイルCは、給電線(同軸ケーブル)90をフェライトコアーに9回ほど巻き付けた構成とされている。
したがって、下方コイル状同軸ケーブル11’は、コモンモードチョークコイルCを経由して垂直筒状体2の下方から出て、水平配置のアンテナ保持具3の内部(又は外部)に具備された増幅器30に接続され、アンテナ全体の下方部から給電線90(出力ケーブル)が出て、別設の電源部Eに接続されている。つまり、水平配置のアンテナ保持具3から出る給電線90を、図12に示したような別設の乾電池内蔵タイプの電源部Eに接続して実施し、停電時には前記電源部Eに内蔵された乾電池8で動作する形態を採用するのが好適である。
すなわち、この第2実施例では、第1実施例においてアンテナ素子1の中央部にあった出力コネクタ5(給電点)が不要になっている。その上、下方コイル状同軸ケーブル11’の下端に備え付けたコモンモードチョークコイルCによって、アンテナとして必要な長さのアンテナ長が決定されると共に、当該アンテナの受信の安定性が増大する。
なお、上述した上下2分割タイプのアンテナ素子1の下方アンテナ素子11にコイル状の同軸ケーブル11’を採用するのみならず、図10に示したように、上方アンテナ素子10にもコイル状の同軸ケーブル10’を採用してもよい。また、本アンテナの出力には必ずしも増幅器Eを接続せずアンテナ単体として用いてもよい。
【0029】
<第3実施例>
図13図15は、アンテナを室外のベランダB等に設置して実施する場合の第3実施例を示している。なお、図14で省略した給電線90(出力ケーブル)を、図15では明示している。
上述した第1実施例のアンテナのように、アンテナ素子1がコイル状に形成され、その受信アンテナ長Hが防災行政無線の電波の波長の二分の一より遥かに小さい略四分の一の寸法で成り、垂直方向に配置された垂直筒状体2の中に前記コイル状のアンテナ素子1が装填されている。図示を省略した室内設置の戸別受信機9が給電線90を介して、この室外設置型の垂直筒状体2の給電点Pである出力コネクタ5に接続されている。
本実施例の場合、アンテナ(垂直筒状体2)が屋外の厳しい天候条件下で使用されるので、図13に示したように、当該垂直筒状体2の下端部には、空気が流通自在な負圧防止穴7が形成され、垂直筒状体2内部の温度が変化した時に前記負圧防止穴7によって負圧が防止される。即ち、垂直筒状体2の内部が太陽の熱により高温になっている状況の時に雷雨等があり、垂直筒状体2の温度が急激に低下した場合、内部は負圧になろうとするが、負圧防止穴7により負圧にならないようになっている。この下部の負圧防止穴7は、図示例のように下端より少し内部に開けているため、暴風雨があっても垂直筒状体2の内部には雨水が侵入しない構造になっている。なお、この室外用の垂直筒状体2にも上述した蓋体4が取り付けられているが、それは雨水の侵入防止にも役立っている。
【0030】
前記の室外用の垂直筒状体2は、取付金具Kを介してベランダBや、エアコン室外機Sの吊下げ金具Tに取り付けられる構造となっている。
すなわち、室外に防災行政無線のアンテナを設置しようとすると、防災行政無線の周波数は60MHz帯であり、垂直偏波で送信されている。室外アンテナとして現在市販されているものは全長が約1930mm程度のものが一般的である。このアンテナを鉄筋コンクリートのマンションや2階建てのアパートに設置しようとすると1930mmの中間に取り付け金具があり、大変取り付けづらい。ベランダBに天井から吊り下げて取り付けられたエアコン室外機Sの吊り下げ金具Tに垂直にアンテナを取り付けようとすると、アンテナの端が天井に当たって取り付けられず、仕方なく水平にアンテナを取り付けてしまっている例もある。この場合、送信されてくる電波は垂直偏波であるため、受信感度はかなり落ちてしまう。この点、本実施例のアンテナは、上述したように、アンテナ素子1をコイル状にしたことにより防災行政無線の周波数の波長の四分の一より短い全長で、利得やVSWR(電圧定在波比)を最良とすることができる。そのため、本アンテナの全長は600mm~1250mmで実施可能となっている。この長さであればエアコン室外機Sの吊り下げ金具Tに取付金具Kで垂直に取り付けることができる。また、ベランダBのコンクリート手すり等にも取付金具Kを用いて取り付け可能になっている。
【0031】
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0032】
H 受信アンテナ長
P 給電点
1 アンテナ素子
10 上方アンテナ素子
10’ 上方コイル状同軸ケーブル
11 下方アンテナ素子
11’ 下方コイル状同軸ケーブル
2 垂直筒状体
20 上端部
21 下端部
22 外部入力端子
23 突っ張り棒
3 アンテナ保持具
30 増幅器
31 商用電源
4 蓋体
5 出力コネクタ
6 吸盤
7 負圧防止穴
8 乾電池
80 乾電池表示ランプ
9 戸別受信機
90 給電線(同軸ケーブル)
E 電源部
C コモンモードチョークコイル
G 窓ガラス
M 窓枠
K 取付金具
B ベランダ
S エアコン室外機
T 吊下げ金具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15