(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、印刷システム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240816BHJP
H04L 51/00 20220101ALI20240816BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240816BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
G06F3/12 387
G06F3/12 305
G06F3/12 392
H04L51/00
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
(21)【出願番号】P 2020062959
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】出浦 祐視
(72)【発明者】
【氏名】南川 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】奥野 哲也
(72)【発明者】
【氏名】疇地 悠
(72)【発明者】
【氏名】堀田 彩加
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-250001(JP,A)
【文献】特開2005-352584(JP,A)
【文献】特開2003-167694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
H04L 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を被印刷媒体上に形成する印刷装置とネットワーク経由で通信可能な通信I/F及び制御部を有する情報処理装置であって、
前記制御部は、
印刷用ファイルが添付され、前記印刷装置に割り当てられた印刷装置用メールアドレスを宛先とする、第1電子メールを外部装置から受信するメール受信処理と、
前記第1電子メールに添付された前記印刷用ファイルに基づく画像を前記被印刷媒体上に形成する場合に課金する料金を決定する料金決定処理と、
前記料金決定処理で決定した前記料金の第1金額と、その第1金額を支払うための支払用ページの第1URLと、を記載した第2電子メールを生成するメール生成処理と、
前記メール生成処理で生成した前記第2電子メールを、前記第1電子メールの返信として前記外部装置に送信するメール返信処理と、
前記第2電子メールに記載された前記第1URLへユーザがアクセスすることにより前記第1金額での決済が行われた後、前記印刷用ファイルに基づく印刷データ、若しくは、当該印刷データの格納先情報、を前記通信I/F経由で前記印刷装置へ送信する情報送信処理と、
を実行する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記メール受信処理では、
印刷設定用ページの第2URLへユーザがアクセスすることにより前記印刷用ファイルの印刷設定がなされた印刷設定値を含んだ前記第1電子メールを受信し、
前記料金決定処理では、
前記印刷用ファイルと前記印刷設定値とに基づき、前記料金を決定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記メール生成処理では、
前記印刷装置における前記印刷用ファイルの前記印刷設定値を変更可能な、印刷設定値変更用ページの第3URLをさらに記載した、前記第2電子メールを生成する
ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記メール生成処理では、
前記印刷装置における前記印刷用ファイルの前記印刷設定値の変更例を少なくとも1つさらに記載した、前記第2電子メールを生成する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記メール生成処理では、
前記印刷設定値の変更例に基づき前記被
印刷媒体上への前記画像の形成を行う場合に課金する料金の第2金額をさらに記載した、前記第2電子メールを生成する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記メール生成処理では、
前記第2金額で決済を行うための決済用ページの第4URLをさらに記載した、前記第2電子メールを生成する
ことを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、さらに。
前記印刷装置から受信したメールアドレス要求に応じて、当該印刷装置に対し、前記印刷装置用メールアドレスを割り当てる、メールアドレス割り当て処理を実行する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
第1URL、若しくは第3URL、若しくは第4URL、は対応する前記第2電子メールのメール本文中に記載されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項9】
画像を被印刷媒体上に形成する印刷部と、
第1制御部と、
を有する印刷装置と、
前記印刷装置とネットワーク経由で通信可能な通信I/Fと、
第2制御部と、
を有するデータ処理サーバと、
を備え、
前記第2制御部は、
印刷用ファイルが添付され、前記印刷装置に割り当てられた印刷装置用メールアドレスを宛先とする、第1電子メールを外部装置から受信するメール受信処理と、
前記第1電子メールに添付された前記印刷用ファイルに基づく画像を前記被印刷媒体上に形成する場合に課金する料金を決定する料金決定処理と、
前記料金決定処理で決定した前記料金の第1金額と、その第1金額を支払うための支払用ページの第1URLと、を記載した第2電子メールを生成するメール生成処理と、
前記メール生成処理で生成した前記第2電子メールを、前記第1電子メールの返信として前記外部装置に送信するメール返信処理と、
前記第2電子メールに記載された前記第1URLへユーザがアクセスすることにより前記第1金額での決済が行われた後、前記印刷用ファイルに基づく印刷データ、若しくは、当該印刷データの格納先情報、を前記通信I/F経由で前記印刷装置へ送信する情報送信処理と、を実行し、
前記第1制御部は、
前記情報送信処理で送信された前記印刷データを取得する、若しくは、前記情報送信処理で送信された前記格納先情報でアクセス可能な格納先から前記印刷データを取得する、
データ取得処理と、
前記データ取得処理で取得した前記印刷データに対応する前記画像を、前記印刷部により前記被印刷媒体上に形成する印刷処理と、
を実行する
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項10】
前記メール受信処理では、
印刷設定用ページの第2URLへユーザがアクセスすることにより前記印刷用ファイルの印刷設定がなされた印刷設定値を含んだ前記第1電子メールを受信し、
前記印刷処理では、
前記第2URLへのアクセスにより設定された印刷設定値に基づき、前記画像の形成を行う
ことを特徴とする請求項9記載の印刷システム。
【請求項11】
前記メール生成処理では、
前記印刷装置における前記印刷用ファイルの前記印刷設定値を変更可能な、印刷設定値変更用ページの第3URLをさらに記載した、前記第2電子メールを生成し、
前記印刷処理では、
前記第3URLへのアクセスにより変更された印刷設定値に基づき、前記画像の形成を行う
ことを特徴とする請求項10記載の印刷システム。
【請求項12】
画像を被印刷媒体上に形成する印刷装置とネットワーク経由で通信可能な通信I/F及び制御部を有する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
印刷用ファイルが添付され、前記印刷装置に割り当てられた印刷装置用メールアドレスを宛先とする、第1電子メールを外部装置から受信するメール受信ステップと、
前記第1電子メールに添付された前記印刷用ファイルに基づく画像を前記被印刷媒体上に形成する場合に課金する料金を決定する料金決定ステップと、
前記料金決定ステップで決定した前記料金の第1金額と、その第1金額を支払うための支払用ページの第1URLと、を記載した第2電子メールを生成するメール生成ステップと、
前記メール生成ステップで生成した前記第2電子メールを、前記第1電子メールの返信として前記外部装置に送信するメール返信ステップと、
前記第2電子メールに記載された前記第1URLへユーザがアクセスすることにより前記第1金額での決済が行われた後、前記印刷用ファイルに基づく印刷データ、若しくは、当該印刷データの格納先情報、を前記通信I/F経由で前記印刷装置へ送信する情報送信ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷用ファイルが添付された電子メールに基づき印刷のための処理を行う情報処理装置、印刷システム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載のように、スマートフォンが送信する電子メールを受信してその添付ファイルを画像形成装置に印刷出力させる、いわゆる電子メールプリント機能を実行する印刷制御装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、印刷対象とする画像の内容に応じてユーザに対し課金を行い、課金された料金の決済処理が完了してから画像の印刷を行う、電子決済に基づく印刷サービスが提唱されつつある。上記従来技術のような電子メールプリントに対し上記電子決済を適用する場合、課金により支払うべき金額がいくらであるかが事前に分かればユーザにとって便利であるが、そのような点に配慮した技術は、従来存在しなかった。
【0005】
本発明の目的は、電子メールに添付した印刷用ファイルに基づき印刷を行う電子メールプリントにおいて電子決済で支払うべき金額を事前に知ることができ、ユーザの利便性を向上できる、情報処理装置、印刷システム、及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、画像を被印刷媒体上に形成する印刷装置とネットワーク経由で通信可能な通信I/F及び制御部を有する情報処理装置であって、前記制御部は、印刷用ファイルが添付され、前記印刷装置に割り当てられた印刷装置用メールアドレスを宛先とする、第1電子メールを外部装置から受信するメール受信処理と、前記第1電子メールに添付された前記印刷用ファイルに基づく画像を前記被印刷媒体上に形成する場合に課金する料金を決定する料金決定処理と、前記料金決定処理で決定した前記料金の第1金額と、その第1金額を支払うための支払用ページの第1URLと、を記載した第2電子メールを生成するメール生成処理と、前記メール生成処理で生成した前記第2電子メールを、前記第1電子メールの返信として前記外部装置に送信するメール返信処理と、前記第2電子メールに記載された前記第1URLへユーザがアクセスすることにより前記第1金額での決済が行われた後、前記印刷用ファイルに基づく印刷データ、若しくは、当該印刷データの格納先情報、を前記通信I/F経由で前記印刷装置へ送信する情報送信処理と、を実行することを特徴とする。
【0007】
本願発明では、いわゆる電子メールプリントが実行される。すなわち、外部装置から、印刷装置用メールアドレスを宛先とし、かつ、印刷対象とする印刷用ファイルが添付された、第1電子メールが情報処理装置に送信されると、制御部の実行するメール受信処理において受信される。その後、料金決定処理において、当該第1電子メールに添付された印刷用ファイルに基づく画像を被印刷媒体上に形成する場合の、課金料金が決定される。
そして、メール生成処理において、上記決定された料金の第1金額と、当該第1金額を支払うための支払用ページの第1URLと、が記載された第2電子メールが生成された後、メール返信処理において、その第2電子メールが外部装置への返信として送信される。
【0008】
これにより、ユーザは、外部装置で受信された第2電子メールに記載された上記第1URLに対し当該外部装置を用いてアクセスすることで、電子決済により上記第1金額の支払いを行うことができる。このようにして第1金額での決済が完了すると、制御部の実行する情報送信処理において、上記印刷用ファイルに基づく印刷データ、若しくは、その印刷データの格納先情報が印刷装置へと送信する。これにより、印刷装置がその印刷データを取得して、対応する画像を被印刷媒体に印刷することができる。なお、この印刷データは、印刷用ファイルそのもののデータでもよいし、別途印刷用にラスタライズされたデータであってもよい。
【0009】
以上のように、本願発明においては、電子メールプリントにおいて課金される料金を電子決済にて支払う際、その支払うべき金額を、メールに基づくURLアクセスにより事前に知ることができる。その結果、ユーザにとっての利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子メールに添付した印刷用ファイルに基づき印刷を行う電子メールプリントにおいて電子決済で支払うべき金額を事前に知ることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態による印刷システムの全体概略構成を表す機能ブロック図である。
【
図2】モバイル端末、複合機、データ処理サーバ、取引サーバにより実行される処理を表すシーケンスフローである。
【
図3】EWS用のファイルに記載の所定URLにアクセスすることでモバイル端末等に表示される、Webサービスページの例を表す説明図である。
【
図4】モバイル端末等に表示されるメールアドレス表示ページの例を表す説明図である。
【
図5】モバイル端末に表示される印刷設定用ポータルページの一例を表す説明図である。
【
図6】モバイル端末に表示されるメール送信画面の一例を表す説明図である。
【
図7】モバイル端末、複合機、データ処理サーバ、取引サーバにより実行される処理を表すシーケンスフローである。
【
図8】モバイル端末に表示されるメール受信画面の一例を表す説明図である。
【
図9】モバイル端末に表示される支払用ポータルページの一例を表す説明図である。
【
図10】返信メールにおいて印刷設定変更を可能とする変形例において、モバイル端末、複合機、データ処理サーバ、取引サーバにより実行される処理を表すシーケンスフローである。
【
図11】モバイル端末に表示されるメール受信画面の一例を表す説明図である。
【
図12】モバイル端末に表示される支払用ポータルページの一例、及び、モバイル端末に表示される設定変更用ポータルページの一例、を表す説明図である。
【
図13】モバイル端末、複合機、データ処理サーバ、取引サーバにより実行される処理を表すシーケンスフローである。
【
図14】モバイル端末に表示される設定変更用ポータルページの一例を表す説明図である。
【
図15】モバイル端末に表示される支払用ポータルページの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態に係る印刷システムを
図1に示す。本実施形態は、顧客であるユーザが料金を支払って複合機200の印刷機能を使用するプリントサービスが提供される、印刷システム1の実施形態である。
【0013】
<印刷システムの概要>
図1において、この印刷システム1は、データ処理サーバ100と、複合機200と、モバイル端末300と、取引サーバ400と、を含んでいる。なお、データ処理サーバ100が情報処理装置の一例である。これらデータ処理サーバ100、複合機200、モバイル端末300、及び取引サーバ400は、ネットワークNTに接続されており、互いに通信可能である。
【0014】
<データ処理サーバ>
データ処理サーバ100は、例えば複合機200のメーカーが設置及び管理するサーバであり、プロセッサ110と、記憶装置115と、インタフェース190と、を有している。プロセッサ110が制御部の一例であり、第2制御部の一例でもある。また、インタフェース190が通信I/Fの一例である。これらプロセッサ110、記憶装置115、及びインタフェース190は、バス105を介して互いに接続されている。
【0015】
記憶装置115は、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、を備えている。
揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、取引ID記憶領域123と、印刷設定記憶領域124と、画像データ記憶領域125と、を有している。不揮発性記憶装置130は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、各種プログラムを記憶するプログラム記憶領域131と、料金テーブル記憶領域132と、を有している。なお、それぞれの記憶内容については後に詳述する。
【0016】
プログラム記憶領域131に格納された各種プログラムのうち、後述の
図2、
図7、
図10、
図13等のシーケンスフローの実行に係わる本実施形態の情報処理プログラムは、例えば不揮発性記憶装置130に予め格納されている。
【0017】
プロセッサ110は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ110は、プログラム記憶領域131に格納された上記情報処理プログラムを実行し、本実施形態の印刷システム1における情報処理方法を、複合機200の後述するプロセッサ210と協働して実行する。これによって、ネットワークNTに接続されたモバイル端末300、複合機200、取引サーバ400に対するデータ通信を含む、後述の
図2、
図7、
図10、
図13等に示す各種の処理が実行される。
【0018】
インタフェース190は、他の装置と通信するための有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
【0019】
<取引サーバ400>
取引サーバ400は、例えば、後述する適宜の決済アプリケーションプログラムを用いてネット決済を行うサービスを行う会社に設置されており、プロセッサと、記憶装置と、ネットワークNTに接続するためのインタフェースと、を有している(図示省略)。
【0020】
<複合機>
複合機200は、例えば、上記印刷サービスを提供する事業者によって保有されている。なお、複合機200は印刷装置の一例である。複合機200は、スキャナ部280と、印刷部290と、プロセッサ210と、記憶装置215と、表示部240と、ユーザが操作可能な操作部250と、通信インタフェース270と、を有している。これらスキャナ部280、印刷部290、プロセッサ210、記憶装置215、表示部240、操作部250、及び通信インタフェース270は、バス205を介して互いに接続されている。
【0021】
記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230とを、含んでいる。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、画像データを記憶可能なデータ保存領域222を備えている。不揮発性記憶装置230は、例えば、フラッシュメモリである。不揮発性記憶装置230は、プログラム記憶領域232を備えている。プログラム記憶領域232に格納された各種プログラムのうち、後述の
図2、
図7、
図10、
図13等のシーケンスフローの実行に係わる本実施形態の印刷プログラムは、例えば、ファームウェアとして不揮発性記憶装置230に予め格納されている。
【0022】
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ210は、プログラム記憶領域232に格納された上記印刷処理プログラムを実行し、本実施形態の印刷システム1による印刷方法をプロセッサ210と協働して実行する。これによって、プロセッサ210は、モバイル端末300から送信された画像データに基づき、印刷部290に画像を形成させることができる。なおプロセッサ210が第1制御部の一例である。なお、本願明細書においては、用紙に対し画像を形成することを、適宜、単に「印刷する」等と称する場合がある。
【0023】
表示部240は、例えば、液晶ディスプレイである。操作部250は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
【0024】
スキャナ部280は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に読取り対象物である原稿を読み取ることによって、読み取った画像を表す画像データを生成する。
【0025】
印刷部290は、図示しない搬送機構により給紙トレイ中の用紙を取り出して搬送しつつ、その搬送される用紙上に所定の方式で画像を印刷する。以下は、インクジェット方式で印刷が行われる場合を例にとって説明する。なお、用紙が被印刷媒体の一例である。
【0026】
<モバイル端末>
モバイル端末300は、この例ではユーザの所有するスマートフォン等のモバイル端末であり、無線通信を介してネットワークNTに接続される。モバイル端末300は、プロセッサと、記憶装置と、ネットワークNTに接続するためのインタフェースと、を有している(図示省略)。モバイル端末300が外部装置の一例である。なお、外部装置として、モバイル端末300に代えて、例えばパソコンやタブレットコンピュータ、等の他の情報端末を用いてもよい。
【0027】
<実施形態の特徴>
上記構成の印刷システム1において、本実施形態においては、モバイル端末300から画像データを含む印刷用ファイルをメールに添付し、データ処理サーバ100に送信することによって、当該印刷用ファイルの印刷を複合機200で行う。またそのときの印刷料金の支払いに係わる処理が、いわゆる電子決済によって行われる。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0028】
<処理の流れ>
本実施形態において、複合機200のプロセッサ210と、データ処理サーバ100のプロセッサ110と、取引サーバ400のプロセッサと、モバイル端末300のプロセッサと、により実行される処理を表す制御手順を、
図2、
図7により説明する。なお、以下、
図2、
図7、及び後述の
図10、
図13に関する説明においては、各プロセッサの記述を省略し、「複合機200のプロセッサにおいて」「複合機200のプロセッサにより」等、を単に「複合機200において」「複合機200により」等で記載する。
【0029】
<印刷ジョブの送受信>
図2において、まずユーザが、例えばモバイル端末300又はその他の適宜の端末等を適宜に操作することで、複合機200とデータ処理サーバ100とを接続して本実施形態の上記情報処理方法によるサービスを開始するよう指示する(S11)。
【0030】
図3に、いわゆるEWS(Embedded Web Server)用のファイル形式の表示データに基づき表示されるWebページにおいて、上記指示を行う場合の例を示す。例えば、複合機200から上記EWS用のファイル形式の表示データが出力され、上記モバイル端末300等において上記EWSに対応する所定URLへのアクセスがなされることで、
図3に示すWebサービスページ550が表示される。
このWebサービスページ550には、「Webサービスオン」ボタン551が備えられている。ユーザがモバイル端末300等における適宜の操作を介し、上記Webサービスページ550を表示させ、「Webサービスオン」ボタン551を操作することで、上記サービス開始の指示がモバイル端末300から複合機200に送信される(S11)。複合機200からはこれに応じてサービス開始依頼が送信され、データ処理サーバ100で受信される(S13)。なお、このサービス開始依頼がメールアドレス要求の一例である。
【0031】
上記サービス開始依頼の受信に応じて、データ処理サーバ100からPINコードが発行され、複合機200において受信される(S15)。このPINコードが用いられることで、複合機200とデータ処理サーバ100との無線通信の接続が確立される(S17)。接続が確立した後、データ処理サーバ100から複合機200に対するメールアドレスの割り当てが行われることで、上記サービスが開始される(S19)。なおこのS19でデータ処理サーバ100が実行する処理がメールアドレス割り当て処理の一例である。複合機200では、このサービス開始に応じて、上記割り当てられたメールアドレスが発行され、上記モバイル端末300等へ送信される(S21)。なお、この複合機200に対し割り当てられたメールアドレスを、以下適宜、単に「複合機200のメールアドレス」と称する。
【0032】
図4に、上記
図3の「Webサービスオン」ボタン551が操作された後、上記モバイル端末300等において上記Webサービスページ550から移行して表示される、上記発行されたメールアドレスを表示するメールアドレス表示ページ560を示す。このWebサービスページ550には、前述の「Webサービスオン」ボタン551のほかに、メールアドレス表示欄552と、ポータルサイト移行ボタン553と、が備えられている。メールアドレス表示欄552には、この例では、上記のようにしてデータ処理サーバ100から複合機200に割り当てられることで複合機200から発行された、「machine01@mfp.co.jp」のメールアドレスが表示されている。なお、この例におけるメールアドレス「machine01@mfp.co.jp」が印刷装置用メールアドレスの一例である。
【0033】
その後ユーザがモバイル端末300等を介し上記ポータルサイト移行ボタン553を操作することで、複合機200における印刷時の印刷設定を行うための、ポータルサイトの印刷設定用ページのURLへのアクセスがなされ、当該ページの表示を要求する表示指示がなされる(S23)。なお当該URLが第2URLの一例であり、以下適宜、このURLのことを単に「第2URL」と称する。モバイル端末300等からはこれに応じてポータルページ取得要求が送信され、データ処理サーバ100で受信される(S25)。データ処理サーバ100からこのポータルページ取得要求に対応する当該ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において印刷設定用のポータルページが表示される(S27)。
【0034】
図5に、モバイル端末300に表示される、上述した印刷設定用ポータルページ650の一例を示す。この印刷設定用ポータルページ650には、上記印刷設定を行うための欄として、印刷する部数を入力する部数設定欄651と、用紙サイズを選択する用紙サイズ設定欄652と、カラーかモノクロかの印刷色設定を選択する印刷色設定欄653と、が備えられている。この例では、部数設定欄651には「1」部と設定され、用紙サイズ設定欄652には「A4」サイズと設定され、印刷色設定欄653には「カラー」が設定されている。なお、各設定欄651,652,653におけるこれらの設定内容が印刷設定値の一例である。
【0035】
また印刷設定用ポータルページ650には、上記設定欄651,652,653のほかに、「この内容で設定する」ボタン654が設けられている。各設定欄651,652,653に所望の設定を行った後、ユーザが「この内容で設定する」ボタン654を操作することで当該印刷設定の指示がなされ(S31)、その設定の反映要求がモバイル端末300から送信され、データ処理サーバ100において受信される(S33)。これに対応してデータ処理サーバ100から上記印刷設定を反映した当該ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において、反映後の印刷設定用ポータルページが表示される(S35)。
【0036】
以上のようにして、複合機200における印刷実行時の印刷設定が完了する。この状態で、ユーザは、モバイル端末300を適宜に操作することで、複合機200で印刷したい所望の画像データを含む印刷用ファイルを電子メールに添付して、上記S21で受信したメールアドレス宛に送信する。このとき、モバイル端末300において、適宜のメーリングソフトウェアにより表示されるメール送信画面の一例を
図6に示す。
【0037】
図6において、このメール送信画面700には、送信先表示欄701と、件名欄702と、添付ファイル表示欄703と、本文欄704と、「送信する」ボタン705と、が備えられている。この例では、前述に沿い、送信先表示欄701には、複合機200のメールアドレスである「machine01@mfp.co.jp」が宛先として入力され、また添付ファイル表示欄703には、このメールに添付される、画像データを含む印刷用ファイルのファイル名「Document01.pdf」が表記されている。モバイル端末300におけるユーザの適宜の操作で「送信する」ボタン705が押されることで、印刷用ファイル「Document01.pdf」を添付したメールの送信が指示され(S37)、当該メールがモバイル端末300から送信される(S39)。前述のようにこのときのメールアドレスは、複合機200に対しデータ処理サーバ100から割り当てられたものである。しかしながら、当該メールアドレスに対し送信されたメールは、データ処理サーバ100で受信され、当該データ処理サーバ100の所定領域に格納されるように予め構成されている。すなわち、前述のようにしてモバイル端末300から送信されたメールはデータ処理サーバ100において受信される(S41)。このメールが第1電子メールの一例であり、S41がメール受信ステップの一例であり、S41で実行する処理がメール受信処理の一例である。なお、印刷用ファイルの形式は、「jpeg」形式、「pdf」形式、「tiff」形式、「gif」形式等、複合機200において印刷可能な形式であれば何でもよい。
【0038】
そして、
図7に移り、データ処理サーバ100では、S76で、上記S41で受信したメールに添付された印刷用ファイルが解析され、その印刷用ファイルに含まれる画像データの印刷を行う場合にユーザに課金されるべき、料金が計算される。なお、このS76が料金決定ステップの一例であり、S76で実行する処理が、料金決定処理の一例である。この計算の際には、例えば、揮発性記憶装置120の上記料金テーブル記憶領域132に記憶された所定の料金テーブルに基づき、料金が計算される。またその際には、前述のS33で受信された、上記印刷設定用ポータルページ650の各設定欄651,652,653等における印刷設定値が加味されて、計算が行われる。
【0039】
その後、S79で、データ処理サーバ100において、決済予約処理が行われる。具体的には、上記印刷用ファイルの画像データを印刷するサービスの実行に対し発行された商品IDと、S76での計算結果であるユーザの支払金額と、取引サーバ400での認証に用いるための認証情報と、決済完了確認用のURL(本実施形態ではデータ処理サーバ100のURL)であるconrifmURLと、が取引サーバ400へ送信される。
また、それらの送信に応じて取引サーバ400から送信された、ユーザがアクセスして料金支払いをするためのPaymentURLと、当該料金支払い手続きに係わる取引IDと、がデータ処理サーバ100において受信される。
【0040】
その後、データ処理サーバ100においては、S76での計算結果である支払金額と、S79で取得した上記PaymentURLと、が記載された、モバイル端末300への返信メールが作成される(S81)。なお上記PaymentURLが第1URLの一例であり、上記支払金額が第1金額の一例であり、返信メールが第2電子メールの一例であり、S81がメール生成ステップの一例であり、S81で実行する処理がメール生成処理の一例である。
【0041】
その後、データ処理サーバ100において、上記S81で生成された返信メールが、S41で受信したメールの返信として、モバイル端末300へと送信される(S83)。なお、このS83がメール返信ステップの一例であり、S83で実行される処理がメール返信処理の一例である。送信された上記返信メールは、モバイル端末300において受信される(S85)。この受信された返信メールが開封されたとき、モバイル端末300において上記メーリングソフトウェアにより表示されるメール受信画面の一例を
図8に示す。
【0042】
図8において、このメール受信画面710には、送信メール表示欄711と、計算結果表示欄712と、決済用URL表示欄713とが、備えられている。
【0043】
送信メール表示欄711は、前述のモバイル端末300から送信されたメールの概要を表示する欄であり、送信元表示欄711aと、件名欄711bと、添付ファイル表示欄711cと、本文欄711dと、が含まれている。この例では、前述に沿い、送信元表示欄711aには、複合機200のメールアドレスである「machine01@mfp.co.jp」が表記され、添付ファイル表示欄711cには、前述の「Document01.pdf」が表記されている。
【0044】
計算結果表示欄712には、前述の印刷設定用ポータルページ650の設定欄651,62,653での印刷設定の設定値の内容、すなわち、印刷部数「1」、用紙サイズ「A4」、色設定「カラー」が表記されている。さらに、上記S76で計算された支払金額がこの例では「180円」と表記されている。
決済用URL表示欄713には、上記PaymentURLの内容である、この例でURL「https://hogehoge.payment.html」と、「決済へ進む」の文字と、が表記されている。
【0045】
なお、
図8に示す例では、上記S76で計算された支払金額、及び、上記PaymentURL、が上記返信メールのメール本文に直接記載されていたが、これに限られない。例えば、図示を省略するが、返信メールの件名の欄に上記支払金額及びPaymentURLの少なくとも一方が記載されていてもよい。あるいは、それらのうち少なくとも一方が「CC」又は「BCC」の欄に記載されていたり、「CC」又は「BCC」に記載されたアクセス先のWebページ等に、それらのうち少なくとも一方が記載されていてもよい。
【0046】
メール受信画面710を確認したユーザがモバイル端末300での適宜の操作で決済用URL表示欄713の「https://hogehoge.payment.html」をクリックすると(S87)、支払用ポータルページがモバイル端末300において表示される(S89)。この支払用ポータルページの一例を
図9に示す。
【0047】
図9において、この支払用ポータルページ720には、支払金額表示欄721と、支払内訳表示欄722と、アプリケーション用決済ボタン724と、ブラウザ用決済ボタン725と、が備えられている。なお、この支払用ポータルページ720が支払用ページの一例である。
【0048】
支払金額表示欄721は、前述の例に沿い、この例では「180円」と表示されている。
支払内訳表示欄722は、単価表示欄722aと、ファイル形式・ページ数表示欄722bと、部数表示欄722cと、計算式表示欄722dと、が含まれている。
【0049】
単価表示欄722aでは、この例ではカラー印刷のA4サイズの単価が60円であることに対応して、「A4カラー1枚単価60円」と表示されている。
ファイル形式・ページ数表示欄722bでは、前述の内容に対応して、「pdfファイル 3ページ」と表示されている。
部数表示欄722cでは、部数が1部であることに対応して「部数 1」と表示されている。
計算式表示欄722dでは、以上の単価表示欄722a、ファイル形式・ページ数表示欄722b、部数表示欄722c、の表示内容に対応して料金が計算されたときの計算式が、上述の例に沿い、「3ページ*1部*60円 =180円」と表示されている。
【0050】
アプリケーション用決済ボタン724は、上記取引サーバ400に係わる決済アプリケーションプログラム上で、ネット決済を実行するためのボタンである。
ブラウザ用決済ボタン725は、上記取引サーバ400に係わる決済アプリケーションプログラム上ではなく、通常のブラウザ上で、ネット決済を実行するためのボタンである。
【0051】
上記支払用ポータルページ720の表示内容により、ユーザは今回のサービスの利用により自分が支払うべき料金を知ることができる。ユーザがモバイル端末300での適宜の操作でアプリケーション用決済ボタン724をクリックすることで、支払金額表示欄721及び支払内訳表示欄722の内容を了解して決済承認指示をしたことになる(S91)。この結果、決済承認通知が、モバイル端末300から前述の決済アプリケーション上において取引サーバ400へと通知される(S105)。なお、ブラウザ用決済ボタン725をクリックした場合も、上記同様、決済承認通知が、モバイル端末300からブラウザ上において取引サーバ400へと通知される(S105)。
【0052】
その後、上記承認の通知を受信した取引サーバ400から決済予約時(S79)でのPaymentURLに対応するConfirmURLがモバイル端末300へと送信され(S107)、このConfirmURLに基づきモバイル端末300から決済完了要求が送信され、データ処理サーバ100において受信される(S109)。これにより、データ処理サーバ100におけるS111がYes判定されて、決済完了確認処理が行われる(S113)。すなわち、ConfirmURLに対応する前述の認証情報、商品ID、及び取引IDが取引サーバ400へと送信される。またこれとともに、これに対応して取引サーバ400から送信されたreturncodeがデータ処理サーバ100において受信される。
【0053】
上記決済完了確認処理の後、データ処理サーバ100では、決済完了通知が送信され(S115)、モバイル端末300において受信される(S117)。そして、データ処理サーバ100から、S41で受信した印刷用ファイルに基づく印刷データが送信され(S125)、複合機200において受信される(S126)。上記印刷データとしては、印刷用ファイルのデータそのものでもよいし、印刷用に別途ラスタライズされたデータであってもよい。なお、上記S125が情報送信ステップの一例であり、S125でデータ処理サーバ100が実行する処理が情報送信処理の一例である。またS126で複合機200が実行する処理がデータ取得処理の一例である。
【0054】
なお、上記S125,S126での処理のように、データ処理サーバ100から複合機200へ直接印刷データを送信する手法に限られず、他の手法でもよい。
すなわち例えば、データ処理サーバ100において、取引サーバ400からの決済完了確認通知を受信したことに対応して、上記印刷データを、ネットワークNTに接続されている適宜の外部機器に格納してもよい。この場合、その後、データ処理サーバ100から複合機200へ上記外部機器のURL等のアクセス情報を含むデータ取得指示が送信される。複合機200では、上記送信されたデータ取得指示が受信される。そしてこのデータ取得指示の受信を契機に、複合機200はネットワークNTを介し上記外部機器にアクセスすることで、外部機器から上記印刷データを取得する。この場合、上記アクセス情報が格納先情報の一例である。またデータ処理サーバ100がデータ取得指示を送信する手順が情報送信ステップの一例であり、そのデータ取得指示を送信する処理が情報送信処理の一例である。また複合機200が外部機器から印刷データを取得する処理がデータ取得処理の一例である。
【0055】
その後、複合機200では、印刷部290により、S126で受信された印刷データに対応した画像データの、用紙上への印刷が行われる(S127)。またその際には、前述のS33で受信された、上記印刷設定用ポータルページ650の各設定欄651,652,653等における印刷設定値に基づき、印刷が行われる。このS127で実行する処理が印刷処理の一例である。その後、このシーケンスフローを終了する。
【0056】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の印刷システム1では、いわゆる電子メールプリントが実行される。すなわち、モバイル端末300から、複合機200に割り当てられたメールアドレスを宛先とし、かつ印刷用ファイルが添付された、メールがデータ処理サーバ100に送信される(S39)。その後、データ処理サーバ100において、当該メールに添付された印刷用ファイルに基づく印刷を行う場合の課金料金が計算される(S76)。
そして、上記計算された料金の金額と、当該金額を支払うための支払用ポータルページ720へのPaymentURLと、が記載された返信メールがデータ処理サーバ100において生成され(S81)、モバイル端末300へ返信として送信される(S83)。
これにより、ユーザは、モバイル端末300で受信された返信メールに記載された上記PaymentURLに対しモバイル端末300を用いてアクセスすることで、電子決済により上記課金された金額の支払いを行うことができる。このようにして決済が完了すると、上記印刷用ファイルに基づく印刷データが複合機200へと送信される(S125)。この結果、複合機200がその印刷データを取得して、対応する画像を用紙に印刷することができる(S127)。
以上のように、本実施形態においては、電子メールプリントにおいて課金される料金を電子決済にて支払う際、その支払うべき金額を、メールに基づくURLアクセスにより事前に知ることができる。その結果、ユーザにとっての利便性を向上することができる。
【0057】
また、本実施形態では特に、S41においてモバイル端末300からのメールを受信するよりも前に、S23で印刷設定用ポータルページ650の上記第2URLへユーザがアクセスすることができる。ユーザは、モバイル端末300等で上記第2URLにアクセスすることによって上記印刷設定用ポータルページ650を開き、そのポータルページ650において、印刷用ファイルを印刷するときの印刷設定値を所望に設定することができる。
【0058】
また、本実施形態では特に、ユーザによるサービス開始指示(S11)に対応して複合機200からサービス開始依頼が送信されると(S13)、これに応じて複合機200にメールアドレスが割り当てられる(S19)。これにより、それ以降、当該メールアドレスを宛先とした電子メールの送信による、電子メールプリントを円滑に実行することができる。
【0059】
また、本実施形態では特に、
図8のメール受信画面710に示すように、上記PaymentURLが、上記返信メール中の件名若しくは宛先等ではなく、メール本文中に記載されている。これにより、ユーザは、モバイル端末300において返信メールを受信し表示させて本文の内容を読みつつ、その本文中に記載されているPaymentURLへのワンタッチ操作で、それらURLで表されるウェブページ、すなわち支払用ポータルページ720に容易にアクセスすることができる(S87,S89)。
【0060】
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。そのような変形例を、以下順を追って説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0061】
(1)返信メールにおいて印刷設定変更を可能とした場合
本変形例において、複合機200のプロセッサ210と、データ処理サーバ100のプロセッサ110と、取引サーバ400のプロセッサと、モバイル端末300のプロセッサと、により実行される処理の要部を表す制御手順を、
図10に示す。
【0062】
すなわち、まず本変形例においても、上記
図2と同様のS11~S41が実行される。すなわち、印刷設定後に、印刷用ファイルを添付したメールがモバイル端末300から複合機200のメールアドレスに対し送信され、データ処理サーバ100において受信される(S41)。
上記S41の後、本変形例においては、データ処理サーバ100において、
図10に示すS75で、
図2に示したS33で受信したモバイル端末300による印刷設定値に対し変更を加えた、少なくとも1つの変更例が適宜の手法にて生成される。なおこのときの変更例の詳細については後述する。
【0063】
そして、データ処理サーバ100では、上記
図7のS76に対応するS76′で、S76と同様、上記S41で受信したメールに添付された印刷用ファイルに含まれる画像データの印刷時における料金の金額が、S33で受信した印刷設定値に基づき計算される。なお、上記実施形態と同様、この金額が第1金額の一例であり、本変形例においては以下適宜、この金額のことを単に「第1金額」と称する。そしてこのS76′ではさらに、上記画像データの印刷時に上記S75で生成した印刷設定値の変更例を適用した場合の料金の金額も、併せて計算される。この金額が第2金額の一例であり、本変形例においては以下適宜、この金額のことを単に「第2金額」と称する。なお、本変形例ではこのS76′が料金決定ステップの一例であり、S76′で実行する処理が、料金決定処理の一例である。
【0064】
その後、データ処理サーバ100では、上記
図7のS79に対応するS79′で、上記同様の決済予約処理が行われる。すなわち、前述の商品IDと、前述の認証情報と、S76′で計算した上記第1金額及び上記第2金額と、決済完了確認用のConfirmURLと、が取引サーバ400へ送信される。またこれに対応して取引サーバ400から送信された、第1金額を支払うためのPaymentURL及び第2金額を支払うためのPaymentURLと、取引IDと、がデータ処理サーバ100で受信される。なお、上記実施形態と同様、第1金額を支払うための上記PaymentURLが第1URLの一例であり、本変形例では以下適宜、このPaymentURLのことを単に「第1PaymentURL」と称する。また第2金額を支払うための上記PaymentURLは第4URLの一例であり、本変形例では以下適宜、このPaymentURLのことを単に「第4PaymentURL」と称する。
【0065】
そして、データ処理サーバ100においては、上記
図7のS81に対応するS81′で、前述同様、第1金額と、S79′で取得した上記第1PaymentURLと、が記載された、モバイル端末300への返信メールが作成される。このとき、上記S75で生成した印刷設定値の変更例の内容と、これに対応する上記第2金額と、これに対応してS79′で取得した上記第4PaymentURLと、も併せて返信メールに記載される。さらにこのS81′では、上記第1金額に係わる、S33で受信した印刷設定値をユーザが所望に変更するためのポータルページにアクセスするためのURLも併せて返信メールに記載される。このURLは第3URLの一例であり、本変形例では以下適宜、このURLのことを単に「第3URL」と称する。
【0066】
その後、上記
図7と同様、S83において、上記S81′で生成された返信メールが、S41で受信したメールの返信として、モバイル端末300へと送信される。なお、本変形例においてもこのS83がメール返信ステップの一例であり、S83で実行される処理がメール返信処理の一例である。
図7と同様、送信された上記返信メールは、S85においてモバイル端末300で受信される。
【0067】
受信された返信メールが開封されたとき、モバイル端末300において上記メーリングソフトウェアにより表示されるメール受信画面の一例を、上記実施形態の
図8に対応する
図11に示す。
【0068】
図11において、このメール受信画面710′には、まず、上記
図8のメール受信画面710と同様の送信メール表示欄711と、計算結果表示欄712と、が備えられている。これら送信メール表示欄711及び計算結果表示欄712の内容は上記
図8のメール受信画面710と同様であり、説明を省略する。なお、以下適宜、上記返信メールの記載内容について説明する際に、メール受信画面710′に含まれる上記表示欄711,712等の各表示欄等を引用し、単に「返信メールの表示欄」等と称する場合がある。
【0069】
<印刷設定を変更せずに決済する場合>
またメール受信画面710′には、上記
図8のメール受信画面710と同様の、上記第1PaymentURLが表記される決済用URL表示欄713が備えられている。本変形例では、送信メール表示欄711及び計算結果表示欄712の内容を確認したユーザが、後述のような印刷設定値の変更を行わない場合には、決済用URL表示欄713の「https://hogehoge.payment.html」をクリックする。すると、モバイル端末300における上記S85の後のS92がYes判定され、これに応じてモバイル端末300から決済要求が送信され、データ処理サーバ100で受信される(S102)。データ処理サーバ100ではこれに応じてS99で決済再予約処理が実行される。すなわち、上記第1金額に対するユーザの承認がなされていることから、上記
図10の上記S79′の処理のうち第1金額に係わる処理と同様の処理が再度行われる。つまり、前述の商品IDと、前述の認証情報と、S76′で計算した上記第1金額と、決済完了確認用のConfirmURLと、が取引サーバ400へ送信され、第1PaymentURLと、取引IDと、がデータ処理サーバ100で受信される。
【0070】
上記S99の後、データ処理サーバ100では、S102で受信した決済要求に対応する支払用ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において支払用ポータルページが表示される(S103)。本変形例におけるこの支払用ポータルページの一例を、上記実施形態の
図9に対応する
図12(a)に示す。
【0071】
図12(a)に示すように、この支払用ポータルページ720Aの内容は、上記
図9と同様である。すなわち、支払金額表示欄721には前述の例に沿い「180円」と表示されている。支払内訳表示欄722には、単価表示欄722aに「A4カラー1枚単価60円」、ファイル形式・ページ数表示欄722bに「pdfファイル 3ページ」、部数表示欄722cに「部数 1」と表示されている。また計算式表示欄722dには「3ページ*1部*60円 =180円」と表示されている。また、
図9と同様の、アプリケーション用決済ボタン724及びブラウザ用決済ボタン725も設けられている。本変形例において、この支払用ポータルページ720Aが支払用ページの一例である。
この場合も、ユーザがアプリケーション用決済ボタン724又はブラウザ用決済ボタン725をクリックすることで、
図13における決済承認指示となり(S91)、決済承認通知がモバイル端末300から取引サーバ400へと通知される(S105)。
【0072】
<印刷設定を所望に変更する場合>
図11に戻り、一方、メール受信画面710′にはさらに、上記第3URLが記載される印刷設定変更用URL表示欄714が備えられ、この例では、URL「https://hogehoge.setting.html」が表記されている。送信メール表示欄711及び計算結果表示欄712の内容を確認したユーザが印刷設定値の変更を行いたい場合には、印刷設定変更用URL表示欄714の「https://hogehoge.setting.html」をクリックする。すると、モバイル端末300における上記S85の後のS92がNo判定され、さらにその後のS93がYes判定され、これに応じてモバイル端末300から、設定変更用ポータルページ取得要求が送信され、データ処理サーバ100で受信される(S94)。データ処理サーバ100からこの設定変更用ポータルページ取得要求に対応する当該ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において設定変更用のポータルページが表示される(S95)。
【0073】
図12(b)に、モバイル端末300に表示される、上述した設定変更用ポータルページ850の一例を示す。この設定変更用ポータルページ850には、前述の
図5と同様、上記印刷設定を改めて行うための欄として、印刷する部数を入力する部数設定欄851と、用紙サイズを選択する用紙サイズ設定欄852と、カラーかモノクロかの印刷色設定を選択する印刷色設定欄853と、が備えられている。
図12(b)に示す例では、ユーザによる変更がなされる前の状態を表しており、前述の例に沿い、部数設定欄851には「1」部と設定され、用紙サイズ設定欄852には「A4」サイズと設定され、印刷色設定欄853には「カラー」が設定されている。なお、前述と同様、各設定欄851,852,853におけるこれらの設定内容が印刷設定値の一例である。また設定変更用ポータルページ850が印刷設定値変更用ページの一例である。
【0074】
またこの設定変更用ポータルページ850には、上記設定欄851,852,853の内容に対応する料金の金額を表す、金額表示欄854が設けられている。
図12(b)に示す、変更前の状態では、上述した、1部、A4サイズ、カラーの設定値に対応して前述のS76′で計算済の、「180円」が表示されている。
【0075】
この状態で、モバイル端末300での適宜の操作により、ユーザが上記設定欄851,852,853の少なくとも1つの内容を変更した場合、印刷設定値の変更指示がなされたことになり(S96)、その設定値変更の反映要求がモバイル端末300から送信される。送信された反映要求は、データ処理サーバ100において受信される(S97)。データ処理サーバ100では、上記S79′と同様の手法でこの設定値変更に対応した印刷時の料金が再計算された後(S98)、上記設定値変更及び料金再計算結果を反映した当該ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力される。これにより、モバイル端末300において、印刷設定値の変更を反映後のポータルページが表示される(S100)。
【0076】
図14(a)には、
図12(b)に示した状態から、例えば用紙サイズ設定欄852の内容を「A3」サイズに変更した場合における、上記設定変更用ポータルページ850の例を示している。この場合、この用紙サイズの変更によって金額表示欄854の表示が前述の「180円」から変わり、「360円」と表示されている。
【0077】
図14(b)には、
図12(b)に示した状態から、例えば印刷色設定欄853の内容を「モノクロ」に変更した場合における、上記設定変更用ポータルページ850の例を示している。この場合、この印刷色設定の変更によって金額表示欄854の表示が前述の「180円」から変わり、「90円」と表示されている。
【0078】
上記
図14(a)又は
図14(b)に示す、変更後の内容を反映した設定変更用ポータルページ850には、「決済へ進む」ボタン855が設けられている。ユーザが、「決済へ進む」ボタン855を操作することで、モバイル端末300における上記S100の後のS101がYes判定される。これに応じて、前述と同様、モバイル端末300からの決済要求がデータ処理サーバ100で受信され(S102)、S99で決済再予約処理が実行される。その後、データ処理サーバ100では、S102で受信した決済要求に対応する支払用ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において、支払用ポータルページが表示される(S103)。この支払用ポータルページは、前述の
図12(a)に示したものと同様であり、上記のような印刷設定値の変更後の料金支払いについての最終確認が行われる。前述と同様、ユーザがアプリケーション用決済ボタン724又はブラウザ用決済ボタン725をクリックすることで、
図13における決済承認指示となり(S91)、決済承認通知がモバイル端末300から取引サーバ400へと通知される(S105)。
設定変更用ポータルページ850の上記「決済へ進む」ボタン855が操作されない場合はS101がNo判定となり、S93に戻って前述の処理が繰り返される。
【0079】
<印刷設定の変更例の表記>
図11に戻り、メール受信画面710′にはさらに、印刷設定の上記設定値を変更する変更例が記載される、変更例表示欄715,717が備えられている。
【0080】
この例では、変更例表示欄715には、計算結果表示欄712に記載された変更前の内容すなわち、印刷部数「1」、用紙サイズ「A4」、色設定「カラー」のうち、用紙サイズを「B5」に変更した例が示されている。またこの変更に伴い、上記料金の支払金額が「150」円に変わることが示されている。
また変更例表示欄717には、さらに色設定を「モノクロ」に変更した例が示され、この変更に伴って上記料金の支払金額が「75」円に変わることも示されている。
【0081】
そして、変更例表示欄715,717それぞれの下方には、上記第4PaymentURLが記載された決済用URL表示欄716,718がそれぞれ備えられている。
決済用URL表示欄716には、上記第4PaymentURLの内容である、この例でURL「https://XXXX.payment.html」と、「この設定で決済へ進む」の文字と、が表記されている。変更例表示欄715の内容を確認したユーザが当該変更例に設定値を変更してそのまま決済を行いたい場合には、決済用URL表示欄716の「https://XXXX.payment.html」をクリックする。また、変更例表示欄717の内容を確認したユーザが当該変更例に設定値を変更してそのまま決済を行いたい場合には、決済用URL表示欄718の「https://YYYY.payment.html」をクリックする。
【0082】
上記クリックにより、前述と同様、モバイル端末300における上記S85の後のS92がYes判定され、これに応じてモバイル端末300から決済要求が送信され、データ処理サーバ100で受信される(S102)。データ処理サーバ100ではこれに応じてS99で決済再予約処理が実行される。すなわちこの場合、上記第2金額に対するユーザの承認がなされていることから、上記
図10の上記S79′の処理のうち第2金額に係わる処理と同様の処理が再度行われる。つまり、前述の商品IDと、前述の認証情報と、S76′で計算した上記第2金額と、決済完了確認用のConfirmURLと、が取引サーバ400へ送信され、第4PaymentURLと、取引IDと、がデータ処理サーバ100で受信される。
【0083】
上記S99の後、データ処理サーバ100では、S102で受信した決済要求に対応する支払用ポータルページの表示データがモバイル端末300へ出力されることで、モバイル端末300において支払用ポータルページが表示される(S103)。
【0084】
上記決済用URL表示欄716の「https://XXXX.payment.html」をクリックしたときに上記S103で表示される支払用ポータルページの一例を、上記
図12(a)に対応する
図15(a)に示す。
図15(a)に示すこの支払用ポータルページ720Bにおいて、変更例表示欄715の記載内容に沿い、支払金額表示欄721には「150円」と表示されている。また支払内訳表示欄722には、単価表示欄722aに「B5カラー1枚単価50円」、ファイル形式・ページ数表示欄722bに「pdfファイル 3ページ」、部数表示欄722cに「部数 1」と表示されている。また計算式表示欄722dには「3ページ*1部*50円 =150円」と表示されている。また、前述と同様の、アプリケーション用決済ボタン724及びブラウザ用決済ボタン725も設けられている。
【0085】
上記決済用URL表示欄718の「https://YYYY.payment.html」をクリックしたときに上記S103で表示される支払用ポータルページの一例を、上記
図12(a)に対応する
図15(b)に示す。
図15(b)に示すこの支払用ポータルページ720Cにおいて、変更例表示欄717の記載内容に沿い、支払金額表示欄721には「75円」と表示されている。また支払内訳表示欄722には、単価表示欄722aに「B5モノクロ1枚単価25円」、ファイル形式・ページ数表示欄722bに「pdfファイル 3ページ」、部数表示欄722cに「部数 1」と表示されている。また計算式表示欄722dには「3ページ*1部*25円 =75円」と表示されている。また、上記同様、アプリケーション用決済ボタン724及びブラウザ用決済ボタン725も設けられている。
なお、上記支払用ポータルページ720B,720Cが、決済用ページの一例である。
【0086】
上記
図15(a)の支払用ポータルページ720B及び
図15(b)の支払用ポータルページ720Cにおいて、ユーザがアプリケーション用決済ボタン724又はブラウザ用決済ボタン725をクリックすることで、前述と同様、
図13における決済承認指示となり(S91)、決済承認通知がモバイル端末300から取引サーバ400へと通知される(S105)。
【0087】
以上のようにして
図13におけるS105までが実行された後、その後の
図13におけるS107以降の各処理は上記実施形態の
図7と同様であり、詳細な説明を省略する。なお、S127で実行する印刷の際には、前述のようにして変更された印刷設定の設定値に基づき、印刷が行われることとなる。
【0088】
<変形例の効果>
以上のように構成した本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
【0089】
また上記に加え、本変形例では特に、生成される返信メールにおいて、決済用URL表示欄713の第1PaymentURLに加え、設定変更用ポータルページ850への第3URLが印刷設定変更用URL表示欄714に記載されている。このように、第1PaymentURLと第3URLとが併記されていることにより、ユーザは、現状の印刷設定値のまま特に変更不要である場合には第1PaymentURLへのアクセスにより決済処理へ進めばよく、印刷設定値を変更したければ第3URLへアクセスすればよい。すなわち、返信メールをモバイル端末300で開いて表示したメール受信画面710′における、第1PaymentURL又は第3URLへのワンタッチ操作で、いずれか一方を簡単に選択することができる。その結果、ユーザにとっての利便性を確実に高めることができる。
【0090】
また本変形例では特に、返信メールにおいて、変更例表示欄715,717に印刷設定値の変更例が少なくとも1つ、記載されている。これにより、ユーザは、現状の印刷設定値から多少なりとも設定変更したい場合に、当該変更例を参考にして変更態様を考えることができる。
【0091】
また本変形例では特に、返信メールの上記変更例表示欄715,717に、上記印刷設定値の変更例とともに、その例で印刷する場合に課金される料金の上記第2金額も併せて記載されている。これにより、ユーザは、その金額も併せて参酌しつつ、印刷設定値の変更態様を考えることができる。
【0092】
また本変形例では特に、返信メールの決済用URL表示欄716,718に、上記印刷設定値の変更例に係わる料金の第2金額とともに、その金額で決済する場合の決済用ページの第4URLも併せて記載されている。これにより、ユーザは、印刷設定値を当該変更例に変更してそのまま決済したい場合には、第2電子メールを外部装置で表示した状態での当該第4URLへのワンタッチ操作で、当該変更例への印刷設定値の変更及びそれに対応した料金決済を簡単に実行することができる。その結果、ユーザにとっての利便性をさらに確実に高めることができる。
【0093】
また本変形例では特に、前述の第1PaymentURL、第3URL、第4PaymentURLが、返信メール中の件名若しくは宛先等ではなく、メール本文中に記載されている。これにより、ユーザは、モバイル端末300において返信メールを受信し表示させて本文の内容を読みつつ、その本文中に記載されている上記各URLへのワンタッチ操作で、それらURLで表される各ウェブページ等に容易にアクセスすることができる(S95,S103)。
【0094】
(2)その他
すなわち、以上では、印刷に係わる料金について、前述の計算式を用いた「計算」による算出を例にとって説明しているが、料金を決定する手法はこれに限られない。すなわち、前述の料金テーブルにおいて、例えば印刷する用紙のページ数、及び、前述の印刷部数、用紙サイズ設定、印刷色設定等における印刷設定値、等を含む各種パラメータの複数の区分範囲それぞれに対し個別に料金金額が対応付けられていてもよい。そして、そのテーブルを参照し、特に演算をすることなく料金を決定してもよい。
例えば上記ページ数の例でいうと、1つのテーブルに、例えば印刷ページ数が〇ページ~△ページの場合××円、印刷ページ数が△ページ~□ページの場合××円、・・・・のように記録されている。そして印刷用ファイルの印刷データにおけるページ数が取得されたら、当該テーブルを参照することで、前述のような計算による算出を行わなくても、直接料金を決定することができる。
【0095】
また、以上は、複合機200がインクジェット方式で印刷を行う場合に本発明を適用した例で説明したがこれに限られない。すなわち、複合機200がレーザ方式で印刷を行う場合にも本発明は適用でき、上記同様の効果を得る。さらにはインクジェット方式やレーザ方式にも限られず、熱転写方式等の他の公知の方式で印刷を行う印刷装置に対しても適用可能である。
【0096】
また、以上において、
図2、
図7、
図10、
図13等に示すシーケンスフローは本発明を当該フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0097】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0098】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0099】
1 印刷システム
100 データ処理サーバ(情報処理装置の一例)
110 プロセッサ(制御部、第2制御部の一例)
190 インタフェース(通信I/Fの一例)
200 複合機(印刷装置の一例)
210 プロセッサ(第1制御部の一例)
300 モバイル端末(外部装置の一例)
720 支払用ポータルページ(支払用ページの一例)
720A 支払用ポータルページ(支払用ページの一例)
720B 支払用ポータルページ(決済用ページの一例)
720C 支払用ポータルページ(決済用ページの一例)
850 設定変更用ポータルページ(印刷設定値変更用ページの一例)