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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/26 20060101AFI20240816BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20240816BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
A61N1/26
A61N1/04
A61H7/00 300E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022557360
(86)(22)【出願日】2021-10-01
(86)【国際出願番号】 JP2021036471
(87)【国際公開番号】W WO2022080155
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2020174671
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501146513
【氏名又は名称】株式会社ジェイ クラフト
(73)【特許権者】
【識別番号】514079228
【氏名又は名称】ベレガ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003155
【氏名又は名称】弁理士法人バリュープラス
(72)【発明者】
【氏名】上野 博司
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-063140(JP,A)
【文献】登録実用新案第3047599(JP,U)
【文献】登録実用新案第3036599(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2020/0280680(US,A1)
【文献】特開2004-121327(JP,A)
【文献】特開2009-247526(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03505062(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/00- 1/44
A61H 7/00
A45D 42/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体へ通電させることのできるブラシにおいて、ブラシ本体と、ブラシ毛の先端に各々設けられた電極と、前記ブラシ本体における前記ブラシ毛が設けられた側の面における、該ブラシ本体の長尺方向の両端部のブラシ毛のそれぞれの先端に設けられたセンサと、センサの検知出力信号による頭皮の状態に基づいてブラシ毛の各電極からの出力を制御する制御部と、を備えたブラシ。
【請求項3】
ブラシ本体におけるブラシ毛を載置面側に向けて所定姿勢を維持して収納するスタンドを備えた請求項1又は2記載のブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体へ通電させつつ頭皮汚れや頭皮マッサージを行うことができるブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1~4には、頭皮に刺激を与えて、育毛組織を活性化させたり、血行を良くしたりして、育毛や脱毛予防、あるいは頭皮の状態や髪質の改善を図るものが提案されている。
【0003】
特許文献1(特開2020-62401号公報)には、外部から空気を吸入して送風口に向けて送風するブロワーと、送風される該空気を加温するヒーターと、該送風口の送風方向に付設され、使用者の頭皮に接触する櫛状又はブラシ状の複数のピンで構成され、該ピンの少なくとも一部が導電性材料で形成された導電性ブラシと、帯電装置と、を備え、該導電性材料で形成された電極部から使用者の頭皮に通電可能としたドライヤーが開示されている。
【0004】
特許文献2(特開2005-194640号公報)には、交流波形の微弱電流を頭皮に流す可撓性の一対の面状電極であって、該面状電極は絶縁帯で二つの領域に分離された少なくとも表面が銀からなる一対の導電性布からなる導電面を有し、該導電面が頭皮側となるように帽子状に加工したものであることを特徴とする頭皮刺戟用帽子式面状電極構造が開示されている。
【0005】
特許文献3(特開2002-369887号公報)には、複数のブラシ電極と、この複数の電極が植設され頭部を囲むように湾曲形成された横長帯状のフレーム体を構成するブラシ本体を有し、前記複数のブラシ電極を、前記フレーム体にその軸方向において外方に向けて弾力的に押圧付勢するよう構成して、前記複数のブラシ電極から成るブラシ電極群が前記フレーム体の湾曲の中央ないし両側に隣接して配列されると共に、前記フレーム体の両端には両側頭を押圧挟持すべく可撓性を有する一対の帯状の弾性支持体が設けられた頭皮通電用ブラシが開示されている。
【0006】
特許文献4(特開昭52-105058号公報)には、モータと、このモータの駆動により回転する送風ファンと、前記モータにより駆動される回転軸の中心より偏心させて挿通した偏心軸と、この偏心軸の両側に連結したクランクロッドと、このクランクロッドとリンク機構を介して連結され往復運動する一対の調整具とからなる美容器が開示されている。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1~4は、突いたり、振動させたり、電気刺激を与えたり、イオン導入したりすることで、頭皮の血流改善による育毛促進であったり、脱毛予防であったり、の毛質の改善を図るものであるが、いずれもその機械的又は電気的な出力強度は手動であって、頭皮性状、毛髪状態に応じて適切に変更されるといったものではなかった。
【0008】
すなわち、上記特許文献1~4は、頭皮や毛髪状態は頭部全域において一様ではないにも関わらず、例えばいわゆるダメージの大きい部位では例えば出力強度を高く(強く)しなければならないところ、使用者の好みで低く(弱く)使用して効果を実感できない、あるいは、例えばダメージが全くない部位では例えば出力強度を低く(弱く)しなければならないところ、使用者の好みで高く(強く)使用して余計なダメージを与えてしまう、といったような不具合が生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2020-62401号公報
【文献】特開2005-194640号公報
【文献】特開2002-369887号公報
【文献】特開昭52-105058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする問題は、上記特許文献1~4含めた従来のものは、頭皮や毛髪状態は頭部全域において一様ではないにも関わらず、その出力が一律で、使用者が逐一出力を調整するか、まったく調整していない点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、人体へ通電させることのできるブラシにおいて、ブラシ本体と、ブラシ毛の先端に各々設けられた電極と、前記ブラシ本体における前記ブラシ毛が設けられた側の面における、該ブラシ本体の長尺方向の両端部のブラシ毛のそれぞれの先端に設けられたセンサと、センサの検知出力信号による頭皮の状態に基づいてブラシ毛の各電極からの出力を制御する制御部と、を備える構成とした。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、センサにより頭皮における状態を検知して、その部位における頭皮の状態に適した、特定周波数の電流を付与することで電気刺激を、また、微弱電流を付与することでイオン導出・導入を、行うことができるから、電気効果又はイオン効果を無駄なく最大限に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のブラシを示し、(a)はブラシ毛を設けた側とは反対面から見た斜視図、(b)はブラシ毛を設けた側から見た斜視図、である。
図2】本発明のブラシを示し、(a)はブラシ毛を設けた側とは反対面から見た図、(b)は(a)の右側面から見た図、(c)は(a)の裏面から見た図、である。
図3】本発明のブラシにおけるスタンドを示し、(a)は斜視図、(b)はブラシ挿入方向上方から見た図、である。
図4】本発明のブラシにおけるスタンドを示し、(a)は右側面図、(b)は左側面図、である。
図5】本発明のブラシにおけるスタンドを示し、(a)は前方から見た図、(b)は後方から見た図、である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、頭皮や毛髪状態は頭部全域において一様ではないにも関わらず、その出力が一律で、使用者が逐一変えていた点を、ブラシ本体と、ブラシ毛の先端に各々設けられた電極と、前記ブラシ本体における前記ブラシ毛が設けられた側の面における、該ブラシ本体の長尺方向の両端部のブラシ毛のそれぞれの先端に設けられたセンサと、センサの検知出力信号による頭皮の状態に基づいてブラシ毛の各電極からの出力を制御する制御部と、を備える構成とすることで改善する。
【0015】
センサは、例えば頭皮に2点接触させて接触点間の頭皮の電気抵抗を検知する、例えば接触させての乾燥具合を電気抵抗又は静電容量で検知する、例えば頭皮に接触させて代謝物質や皮脂、シャンプーの残りかす、カビ、で構成されるいわゆるフケやごみを画像処理技術で検知する、例えば頭皮に押し付けて頭皮の硬さ(柔らかさ)を検知する、など髪や頭皮の状態を把握するためのあらゆる電子・電気素子及び技術が採用できる。
【0016】
そして、制御部は、上記センサで検知出力信号に基づいて、例えば変動する抵抗値に対して出力電流値を一定とするために電圧を制御したり、ブラシ毛の各々に設けられた電極からの出力パターンを制御したりする。
【0017】
こうすることで、電源を投入すれば、使用者は、部位に応じて任意で設定することなく通常のブラッシングを行うだけで、その部位毎の状態に合わせた常に最適の出力で頭皮のケアを行うことが可能となる。
【実施例
【0018】
以下、本発明のブラシについて図面を参照して説明する。本発明のブラシ1は、図1及び図2に示すように、例えば本例では、ブラシ本体2と、ブラシ毛2aの先端に各々設けられた電極2Aと、ブラシ本体2におけるブラシ毛2aが設けられた側の面に設けられたセンサ2Cと、センサの検知出力信号に基づいてブラシ毛の動作を制御する制御部3と、を備えている。
【0019】
ブラシ本体2は、ブラシ毛2aが設けられた面(以下、ブラシ面という)の裏面側に、このブラシ本体2の把持部2bに電極2Bが設けられており、ブラシ毛2aの先端に設けられた電極2Aが頭皮を介した人体と、この把持部2bに設けられた電極2Bが把持した手と、それぞれ接触することで人体を介した回路が形成され、電極2Aから所定の電流が付与される構成となっている。
【0020】
また、ブラシ本体2には、ブラシ面の裏面側に、電源スイッチ2c、ボリューム上下スイッチ2d、モード変更スイッチ2e、ボリュームインジケータ2fが設けられている。電源スイッチ2cは、本発明のブラシ1全体の作動のオン・オフを行うスイッチである。ボリューム上下スイッチ2dは、全体としての出力の上下を行うスイッチである。
【0021】
モード変更スイッチ2eは、本例においては、後述の、干渉波出力モード、イオン導入・導出モード、ポレーションモード、を切り替えるためのスイッチである。ボリュームインジケータ2fは、出力程度を表示するためのものである。
【0022】
ブラシ毛2a(電極2A)は、本例の場合、ブラシ面内部に不図示の緩衝機構が備えられており、頭の形状が突出した部位ではブラシ毛2aが没入する構成とされている。したがって、ブラシ毛2aは、頭皮に対して一定の当接具合となる。また、本例の場合、ブラシ毛2aは、前記緩衝機構にさらに微振動(進退運動、左右上下運動、円運動)を行う機構が設けられている。
【0023】
ブラシ面には、ブラシ本体2の長尺方向に4本、短尺方向に2本(列)と、長尺方向の両端に2本、総計10本のブラシ毛2aが並べられている。短尺方向の2列の間には、育毛促進の効果が期待される複数の赤色LED2Dが配置されている。そして、本例は、前記ブラシ毛2aの例の場合、4つのブラシ毛2a(電極2A)毎に一点鎖線で囲まれるAブロックとBブロックに分けられ、Aブロック、Bブロック内で干渉周波数の電流が流れる構成とされている。
【0024】
さらに、本例の場合、ブラシ面における、ブラシ本体2の長尺方向の両端部のブラシ毛2aのそれぞれの先端にはセンサ2C,2Cが設けられており、これらセンサ2C,2Cもブラシ面内部の不図示の緩衝機構が設けられており、頭皮に対して一定の当接具合となるように構成されている。
【0025】
ブラシ本体2の内部には、制御部3が設けられており、この制御部3は、センサ2C,2C、電極2A、電極2B、赤色LED2D、電源スイッチ2c、ボリューム上下スイッチ2d、モード変更スイッチ2e、ボリュームインジケータ2fと、直接または間接的に電気的に接続されている。また、制御部3は、本発明のブラシ1の動作プログラムと、センサ2C,2Cの検知結果に基づいた上記各モードの出力対応データベースが記憶されたROM(不図示)やチップを同一基板上に搭載している。
【0026】
上記構成の本発明のブラシ1は、上記のとおり、本例の場合、マッサージモード、干渉波出力モード、イオン導入・導出モード、ポレーションモード、が存在し、モード変更スイッチ2eで変更し、最初の出力(例えばここを調整しない場合は、中間出力となる)をボリューム上下スイッチ2dで決めると、センサ2C,2Cの頭皮状況に応じて制御部3がその部位毎に過不足のない適切な効果が得られるよう全体を制御する。
【0027】
マッサージモードは、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、制御部3が、頭皮が硬いと判断した場合は、その部位においてブラシ毛2aを振動させて頭皮マッサージを行う。なお、この振動の強弱も上記頭皮のインピーダンスに基づいたテーブルによって予めプログラムされている。
【0028】
干渉波出力モードは、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、上記電極2AのAブロック、Bブロックで、付与する電流の周波数と各電極2Aから付与される電流の周波数差(干渉周波数)と、干渉のさせ方を調整するものである。なお、干渉のさせ方とは、対局位置(一対)の電極2A毎に交互に電流を付与するとか、二対すべての電極2A,2A,2A,2Aを用いてオン、オフを繰り返して電流を付与するとかを意味する。
【0029】
イオン導出モードは、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、つまり汚れ具合に基づいて、上記電極のAブロック、Bブロックにおいて、プラス極に相当する電極2A、あるいは全ての電極2Aにプラスの弱電流(10μA~5mA)の電圧を調整して、マイナス極に帯電している、古い角質、埃、ダニの死骸などをブラシ毛2aに吸着するものである。
【0030】
イオン導入モードは、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、上記電極のAブロック、Bブロックにおいて、マイナス極に相当する電極2A、あるいは全ての電極2Aにマイナスの弱電流(10μA~5mA)の電圧を調整して、マイナス極に帯電している、例えば化粧水、育毛剤、頭皮調整剤、を同極反発の原理で頭皮に浸透させるものである。
【0031】
ポレーションモードは、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、例えばコラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタといったような頭皮の栄養成分を皮膚下に浸透させるべき部位について、電圧(マイナス50V~100V)を付与して、皮膚細胞間に空洞を作ってそこに上記栄養成分を浸透させるものである。
【0032】
また、赤色LED2Dは、電源スイッチ2cをオンにした状態で全て点灯するが、センサ2C,2C間における頭皮のインピーダンスを検知し、このインピーダンスに基づいて、個別に発光輝度を異ならせることができる。
【0033】
すなわち、本例では、頭皮のいわゆるコリや血流、汚れ具合、といった要素をセンサ2C,2C間のインピーダンスとして検知し、このインピーダンスの検知結果に応じて制御部3が、電流値、電圧値、周波数、を過不足なく適切に一定に制御するので、その部位における頭皮の状態に適した電気刺激、イオン導出・導入を行うことができるから、こうした効果を最大限に発揮することができる。
【0034】
また、本発明のブラシ1は、上記実施例では、頭部に使用する例を示したが、例えば顔に用いてもよい。この場合、例えば、センサ2C,2C間のインピーダンスを検知して顔の皮膚下の脂肪と筋肉との割合を制御部3により演算する。さらに、センサ2C,2Cは、一方、又は両方で、ブラシ1を皮膚に軽く押し付けた際のセンサ2C,2Cのブラシ面への沈み具合(荷重)を計測して制御部3に出力し、該制御部3はこれを弛み具合に換算する。
【0035】
制御部3は、センサ2C,2Cの顔の皮下脂肪と筋肉とのバランスと、弛み具合のテーブルに基づいて、例えば皮下脂肪が多く該脂肪が弛んでいる場合は、例えば皮下脂肪層に向けてブラシ毛2aを振動させて皮下脂肪の除去を行う制御を行う。
【0036】
また、センサ2C,2Cの顔の皮下脂肪と筋肉とのバランスと、弛み具合のテーブルに基づいて、例えば皮下脂肪が少なく筋肉が硬直しているような場合は、ブラシ毛2aの電極2Aから特定周波数の電流を流して、あるいは複数の電極2Aでもってそれら電極2Aから流れる電流の周波数を干渉させて、筋肉のマッサージや活性化させるといった制御を行う。
【0037】
また、本発明のブラシは、図3図5に示すように、スタンドを備えたものであってもよい。スタンド5を備えた構成は、次のとおりである、ブラシ1は、上記実施例と異なる構成としては、スタンド5との通信がはワイヤレスで可能とされると共に、有線接続されることで充電可能とされている点であり、それ以外は、同じ構成で構わない。
【0038】
スタンド5は、その上面が開放されて凹部5aが形成され、ここにブラシ1のブラシ毛2a、センサ2C,2Cが収納される。凹部5a内底面には、例えばハッチング領域には、UVA(紫外線A波)とUVC(紫外線C波)を照射する光源5Aが設けられている。
【0039】
スタンド5の後部には、スイッチ素子5cが設けられている。このスイッチ素子5cは、例えば本例では、ブラシ1の柄が接触したか否かを検知し、ブラシ1の柄が接触したことを検知した場合は上記の光源5Aをオンにしてブラシ面、ブラシ毛2a、センサ2Cを殺菌する。ブラシ1の柄がスイッチ素子5cから離間したことを検知した場合は上記の光源5Aのうち少なくともUVCを照射する光源5Aを直ちにオフにする。
【0040】
スタンド5の例えば本例では、右側面には、タッチ操作可能なディスプレイ5が設けられており、このディスプレイ5において様々は情報をモニターすることができ、また、このディスプレイ5からブラシ1を遠隔操作することも可能となっている。
【0041】
そして、スタンド5の内部には、スタンド5自体の制御と、ブラシ1との連動制御とを行う制御部6が内蔵されている。この制御部6には光源5A、ディスプレイ5B、及び通信用デバイスなどが接続されていると共に所定プログラムを記憶したROMなどが同一基板上に設けられてなる。
【0042】
スタンド5の後端面には、ブラシ1と有線にて接続するための端子5cと、不図示のコンセントに繋いだ電源コードが接続される給電端子5dが設けられている。スタンド5の前端面には、ブラシ1への充電中、あるいは蓄電量を色や点滅パターンで報知するインジケータ5eが設けられている。
【0043】
スタンド5を備えた本発明のブラシ1は、例えば次のように動作する。ブラシ1は、スタンド5に装着し、本例の場合、上記のとおり該ブラシ1と接続した電源コードが端子5cと接続されて充電中となっている。また、スタンド5は給電端子5dとコンセントとに亘って電源コードが接続されて給電中となっている。さらに、スタンド5は、ブラシ1が装着されているので、スイッチ素子5bにより該ブラシ1の柄が接触を検知して光源5AよりUVA,UVCが発光している状態となっている。
【0044】
ここで、ブラシ1から電源コードを外して、スタンド5から持ち上げると、スイッチ素子5bにより該ブラシ1の柄が非接触を検知して制御部光源5Aをオフにする。この後、ブラシ1の電源をオンにして、上記のブラシ1の動作を行う。本実施例では、ブラシ1の上記動作に伴ってスタンド5は、ディスプレイ5Bに例えば頭皮、例えば顔のモードに応じて、頭、顔の部位を分割表示する。
【0045】
そして、センサ2Cで検知、又は計測したデータが、ブラシ1からスタンド5へと出力されて、スタンド5における制御部6が受信データを変換してディスプレイ5Bに出力する。例えばブラシ1を頭皮に使う場合は、頭皮の汚れや、硬さ等、表示を異ならせて表示する。
【0046】
こうすることで、使用者がブラシ1の使用箇所の状況を資格的に使用することができ、例えば、実際にブラシ毛2aを作動させる前段階で、一度だけ、センサ2Cだけ作動させることでブラシ1の使用前における使用箇所の状況を把握しておいて、ブラシ1の使用中、又は使用後にディスプレイ5Bを見ると、ブラシ1の使用による効果が良くわかることとなる。
【0047】
また、ブラシ1の使用時では、ディスプレイ5Bにおいて、ブラシ1の移動をトレース表示するようにしている。このようにすることで、例えばブラシ1を移動させてよい箇所なのか、移動せずに重点的に使用する箇所なのかが把握でき、ブラシ1がより的確に使用することができる。
【0048】
さらに、本実施例ではディスプレイ5Bはタッチ操作が可能としているので、例えばディスプレイ5Bの表示において汚れている箇所をタッチすることで、より具体的な例えば数値を表示したり、その箇所においてブラシ1の動作の強弱等の微調整を行ったり、プログラムにない例えば赤色LED2Dを任意に発光させるなどのオプション操作が可能となっている。もっとも、このオプション操作は、全く無関係かつ安全上不適切な操作は選択肢として表示されないようにプログラムされている。
【0049】
なお、上記において、例えばブラシ1にマイクロスコープを内蔵し、スタンド5におけるディスプレイ5Bに撮像状況を表示させるといったことも可能である。さらに、スタンド5、又はブラシ1に、記憶手段を備えておき、使用の履歴をディスプレイ5Bに表示させることも可能である。
【0050】
また、スタンド5のプログラムにおいて、ブラシ1とスタンド5のメンテナンスモードを備えておけば、例えば使用時間に応じて清掃や故障個所などを使用者に報知するが可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 ブラシ
2 ブラシ本体
2A 電極
2B 電極
2C センサ
3 制御部
5 スタンド
5A 光源
5B ディスプレイ
6 制御部
図1
図2
図3
図4
図5