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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】マグネット式信号ケーブルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01B 13/00 20060101AFI20240816BHJP
   H01B 13/06 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
H01B13/00 551
H01B13/06
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2024085869
(22)【出願日】2024-05-27
【審査請求日】2024-05-28
(31)【優先権主張番号】202311227715.6
(32)【優先日】2023-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520308499
【氏名又は名称】岳 文勇
【氏名又は名称原語表記】WENYONG YUE
【住所又は居所原語表記】NO. 10,GAOXIN SOUTH FOURTH ROAD,NANSHAN DISTRICT,SHENZHEN,GUANGDONG,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】岳 文勇
【審査官】小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04565591(US,A)
【文献】特開2012-234638(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2017-0041445(KR,A)
【文献】特開2006-073350(JP,A)
【文献】登録実用新案第3233058(JP,U)
【文献】特開2014-071970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 13/00
H01B 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネット式信号ケーブルの製造方法であって、
複数の金属線を用意するステップと、
前記複数の金属線の周りに一層の少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であるゴム層を成形するステップと、
前記ゴム層が磁性を有するようにゴム層を磁化するステップと、
前記ゴム層の磁極を安定させるため、予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップを有し、
前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形する前記ステップは、
前記複数の金属線の周囲に金型を画定するステップと、
前記金型にゴム液を注入し、前記ゴム液は前記複数の金属線の周りを被覆するステップと、
前記ゴム液がゴム層を成形した後、前記金型を取り外すステップと、
前記ゴム層は第1面と第2面を備え、前記第1面と前記第2面を対向して配置させるステップと
を含むことを特徴とする、マグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項2】
前記ゴム層が磁化された後、前記第1面は、第1磁極を有し、前記第2面は第2磁極を有し、
前記第1磁極の極性は、前記第2磁極の極性とは逆である
ことを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項3】
前記第1面の幅は、3mm以上で、前記第2面の幅は3mm以上であることを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項4】
前記第1面の幅は、前記第2面の幅と等しいことを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項5】
前記第1面は、平面で、前記第2面は平面であることを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項6】
前記第1面と前記第2面は互いに平行であることを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項7】
磁気吸引層は、第1円弧面と、第2円弧面とを備え、前記第1円弧面と前記第2円弧面は対向して配置され、前記第1円弧面は前記第1面と前記第2面とを繋がり、前記第2円弧面は前記第1面と前記第2面とを繋がることを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項8】
前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を治具内に巻かれ、磁性を有する前記ゴム層を数周の磁気吸着巻きに形成させ、隣り合う2周の前記磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向させるステップをさらに含み、
前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップは、予め設定された温度で予め設定された時間内に治具に巻き付けられた磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップを含む
ことを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項9】
前記治具は、凹溝構造を備え、磁性を有する前記ゴム層の外面は前記凹溝構造に適合することを特徴とする、請求項に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項10】
前記予め設定された温度は、80℃~110℃の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項11】
前記予め設定された時間は、25分~35分の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項12】
前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップの後、及び前記ゴム層を磁化するステップの前に、前記ゴム層の外面に覆った保護層を成形するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項13】
前記保護層の厚さが0.6mm以下であることを特徴とする、請求項12に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項14】
前記ゴム層の外面に覆った保護層を成形するステップは、前記ゴム層の外面に一層の編組線を覆って保護層を成形することを特徴とする、請求項12に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項15】
前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、
磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を切断するステップとをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項16】
前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、
第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップと、
第2コネクタを前記複数の金属線の他端に溶接するステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【請求項17】
前記第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップの前に、
前記複数の金属線の一端にある磁性を有する前記ゴム層部分を除去するステップと、
前記複数の金属線の他端にある磁性を有する前記ゴム層部分を除去するステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載のマグネット式信号ケーブルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の技術分野に関し、特に、マグネット式信号ケーブルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
信号ケーブルは、電子機器に常用されている充電コンポーネントであり、信号ケーブルの長さは長く、通常、持ち運びの際に通常、束ねたり絡んだりするため、使用時に線材をほどかなければならないことが多く、非常に面倒で見た目も悪く、スペースも取ってしまう。市販されている従来の信号ケーブルは、一般に保管が不便であるという欠点があり、信号ケーブルが使用されていないとき、信号ケーブルの柔軟性の特性により、保管時に信号ケーブルが乱雑に見え、特にハンドバッグ、ポケット、リュックサックなどの狭いスペースに信号ケーブルを保管する必要がある応用シナリオでは、乱雑な信号ケーブルはより大きな保管スペースを取るだけでなく、使用者が同じスペースにある他の物品を取ることに著しく影響を与え、使用するのに不便で、見た目が非常に乱雑で、ユーザーエクスペリエンスも悪かった。
【0003】
信号ケーブルの収納を容易にするため、マグネット式収納の信号ケーブルが登場した。
【0004】
例えば特許文献1では、線材にマグネットブロックを嵌め込み、信号ケーブルを折り曲げる時、マグネットブロック同士の磁気吸着を通じて収納するマグネット収納信号ケーブルが開示されている。
【0005】
また、例えば特許文献2では、線材本体に1つ以上の磁気吸引部が設けられ、前記線材本体がコイル状に積み重ねられるよう巻かれて一緒に収納され、巻かれた後上下層間の磁気吸引部が互いに吸着し、巻かれた線材本体を固定するマグネット収納式信号ケーブルが開示されている。
【0006】
さらに、例えば特許文献3では、信号ケーブル本体に磁気リングを嵌め込み、信号ケーブルを収納しようとした時、磁気リングを通じて信号ケーブルをすっきりと収納できる収納に便利なマグネット式信号ケーブルが開示されている。
【0007】
しかしながら、上記の先行特許に開示された技術的手段では、信号ケーブルを折り曲げて収納する場合、磁気吸引部(又はマグネットブロック、或いは磁気リング)を使用して、巻かれた後上下層間の信号ケーブルを吸着して巻きを固定する。巻取りの際、上下層の信号ケーブル間の磁気吸引部(又はマグネットブロック、或いは磁気リング)を位置合わせして吸着する必要があるため、巻き取り時の操作が煩雑となり、磁気吸引部(又はマグネットブロック、或いは磁気リング)の距離制限を受け、巻いた後のコイル径を制御することが困難になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】中国特許第CN212392445U号公報
【文献】中国特許第CN211655236U号公報
【文献】中国特許第CN213717212U号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記技術的課題を解決するため、マグネット式信号ケーブルの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態は、次のステップを含むマグネット式信号ケーブルの製造方法を提供し、
複数の金属線を用意するステップ、
前記複数の金属線の周りに一層の少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であるゴム層を成形するステップステップ、
前記ゴム層が磁性を有するようにゴム層を磁化するステップ、及び
前記ゴム層の磁極を安定させるため、予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップ。
【0011】
本発明の代替的実施形態において、前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形する前記ステップは、
前記複数の金属線の周囲に金型を画定するステップ、
金型にゴム液を注入し、前記ゴム液は前記複数の金属線の周りを被覆するステップ、
前記ゴム液がゴム層を成形した後、前記金型を取り外すステップ、及び
ゴム層は第1面と第2面を備え、前記第1面と前記第2面を対向して配置させるステップを含む。
【0012】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層が磁化された後、前記第1面は、第1磁極を有し、前記第2面は第2磁極を有し、
前記第1磁極の極性は、前記第2磁極の極性とは逆である。
【0013】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面の幅は、3mm以上で、前記第2面の幅は3mm以上である。
【0014】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面の幅は、前記第2面の幅と等しい。
【0015】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面は、平面で、前記第2面は平面である。
【0016】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面と前記第2面は、互いに平行である。
【0017】
本発明の代替的実施形態において、磁気吸引層は、第1円弧面と、第2円弧面とを備え、前記第1円弧面と前記第2円弧面は対向して配置され、前記第1円弧面は前記第1面と前記第2面とを繋がり、前記第2円弧面は前記第1面と前記第2面とを繋がる。
【0018】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を治具内に巻かれ、磁性を有する前記ゴム層を数周の磁気吸着巻きに形成させ、隣り合う2周の前記磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向させるステップをさらに含み、
前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップは、予め設定された温度で予め設定された時間内に治具に巻き付けられた磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップを含む。
【0019】
本発明の代替的実施形態において、前記治具は、凹溝構造を備え、磁性を有するゴム層の外面は前記凹溝構造に適合する。
【0020】
本発明の代替的実施形態において、前記予め設定された温度は、80℃~110℃の範囲である。
【0021】
本発明の代替的実施形態において、前記予め設定された時間は、25分~35分の範囲である。
【0022】
本発明の代替的実施形態において、前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップの後、及び前記ゴム層を磁化するステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形するステップをさらに含む。
【0023】
本発明の代替的実施形態において、前記保護層の厚さは、0.6mm以下である。
【0024】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形する前記ステップは、
前記ゴム層の外面に一層の編組線を覆って一層の保護層を成形するステップを含む。
【0025】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を切断するステップをさらに含む。
【0026】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップ、及び
第2コネクタを前記複数の金属線の他端に溶接するステップを含む。
【0027】
本発明の代替的実施形態において、前記第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
複数の金属線の一端にある磁性を有するゴム層部分を除去するステップ、及び
複数の金属線の他端にある磁性を有するゴム層部分を除去するステップをさらに含む。
【0028】
本発明の代替的実施形態において、前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップの後、及び前記ゴム層を磁化するステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形するステップをさらに含み、
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、
磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を切断するステップ、
第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップ、
第2コネクタを前記複数の金属線の他端に溶接するステップ、及び
磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を治具内に巻かれ、磁性を有する前記ゴム層を数周の磁気吸着巻きに形成させ、隣り合う2周の前記磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向させるステップをさらに含み、
前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップは、予め設定された温度で予め設定された時間内に治具に巻き付けられた磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップを含む。
【0029】
本発明の代替的実施形態において、前記ゴム層が磁化された後、前記第1面は、第1磁極を有し、前記第2面は第2磁極を有し、
前記第1磁極の極性は、前記第2磁極の極性とは逆であり、
前記第1面の幅は、3mm以上で、前記第2面の幅は3mm以上であり、前記第1面の幅は、前記第2面の幅と等しく、前記第1面は、平面で、前記第2面は平面であり、前記第1面と前記第2面は互いに平行である。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施形態におけるマグネット式信号ケーブルは、積み重ねて巻かれることができ、マグネット式信号ケーブルの積み重ねて巻かれている過程中でマグネット式信号ケーブルの磁性により効果的に吸着されることができるため、マグネット式信号ケーブルの積み重ね巻きを安定させることができる。磁気吸着を達成するために追加の磁性装置を必要とせずに、本発明の実施形態は巻かれた後の磁気吸着巻きの直径の制御を容易にする。
【0031】
以下、本発明の実施形態又は従来技術内の技術的手段を明確に説明するため、実施形態又は従来技術の描写に使用する必要がある図面を簡単に説明する。以下に描写する図面は、本発明のいくつかの実施形態というのみであり、当業者にとって創造性の活動をしない前提で、これら図面に基づいてその他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造方法の第1のフロー図である。
図2】本発明の実施形態の図1に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの様子を示す図である。
図3】本発明の実施形態の図1に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの断面図である。
図4】本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造方法の第2のフロー図である。
図5】本発明の実施形態で提供される治具の概略構成図である。
図6】本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造工程中に治具に巻き付けられた場合の概略図である。
図7】本発明の実施形態の図4に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの様子を示す図である。
図8】本発明の実施形態の図4に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態中の図面を参照して、本発明の実施形態中の技術的手段を詳細に説明するが、説明する実施形態は本発明の一部の実施形態であり、全ての実施形態でないことは言うまでもない。本発明中の実施形態に基づいて、当業者は創造性の活動をしない前提で得られた全ての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0034】
本明細書で言及される「実施形態」は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。したがって本明細書全体の様々な場所で示される句は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではなく、他の実施形態と相互に排他的な独立した又は代替の実施形態でもない。当業者は、本明細書に記載の実施形態が他の実施形態と組み合わせることができることを明示的かつ暗黙的に理解しているものとする。
【0035】
図1に示すように、図1は、本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造方法の第1のフロー図である。マグネット式信号ケーブルの製造方法は、ステップ101、ステップ102、ステップ103及びステップ104を含み得る。
【0036】
ステップ101:複数の金属線を用意する。複数の金属線は、少なくとも2本の金属線、例えば5本の金属線として理解することができる。複数の金属線の素材は同じであり得、例えば複数の金属線は均しく金属銅で作られる。複数の金属線の素材は、金属銅に限定されないことは言うまでもない。例えば複数の金属線は、銅及びその他の金属の合金素材で作られる。本発明の実施形態で限定される複数の金属線は、信号伝送に使用可能な金属線材であれば本発明の実施形態の範囲に含まれることを理解されたい。
【0037】
本発明の代替的実施形態において、複数の金属線が動作中で互いに信号干渉が生じないように、各金属線の外面が一層の絶縁層で覆われる。次のステップにおいて複数の金属線に対して他の操作を実施することも容易になる。
【0038】
ステップ102:前記複数の金属線の周りに一層の少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であるゴム層を成形する。
【0039】
複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するプロセスにおいて、まず複数の金属線を位置決めする必要があることに留意されたい。
【0040】
例えば、まず、複数の金属線の同じ端、例えばA端を第1収納部材に固定し、複数の金属線を前記第1収納部材上に巻き付ける。
【0041】
次に、複数の金属線の他端、例えばB端を第2収納部材に固定することで、複数の金属線を位置決めすことができ、例えば複数の金属線を真っ直ぐにする。
【0042】
そして、前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形する。
【0043】
前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップにおいて、ゴム被覆機器などの工具を使用することができ、ゴム被覆機器は金型を含んでもよい。複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップは、次のいくつかのステップを含み得る。
【0044】
まず、前記複数の金属線の周囲に金型を画定するステップ。金型は、ゴム層の形状及びサイズを制御するために用いられる。例えば、ゴム層の横断面の形状及びサイズを制御する。以下、マグネット式信号ケーブルの構造図を参照しつつゴム層の横断面の形状及びサイズを説明する。
【0045】
次に、金型にゴム液を注入し、前記ゴム液は前記複数の金属線の周りを被覆するステップ。ゴム液は、少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であり、例えばゴム液はゴムと磁性粉末とを混合した混合物であることに留意されたい。金型にゴム液を注入する前、或いはゴム液を金型に注入する前に、ゴム液が効果的に流れて複数の金属線の周りを均一に被覆できるように、ゴム液を加熱する必要がある。
【0046】
そして、前記ゴム液がゴム層を成形した後、前記金型を取り外すステップ。これにより、複数の金属線の周りに一層のゴム層を形成できる。
【0047】
最後に、ゴム層及び複数の金属線を第2収納部材に一緒に巻き付けるステップ。例えば、複数の金属線のA端を第1収納部材から外し、モータを第2収納部材に接続し、モータが第2収納部材を回転駆動して、ゴム層及び複数の金属線を第2収納部材に一緒に巻き付ける。
【0048】
金型の制御により、ゴム層は第1面と第2面を備え、第1面と第2面を対向して配置させる。
【0049】
ステップ103:前記ゴム層が磁性を有するようにゴム層を磁化する。
【0050】
ゴム層を磁化するステップにおいて、複数の金属線及びゴム層も位置決めする必要があることに留意されたい。具体的な位置決め方法は、ステップ102の方法を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。
【0051】
複数の金属線及びその上のゴム層が位置決めされた後、磁化器などの工具で磁化操作を行うことができる。磁化処理により第1面は、第1磁極を有し、第2面は第2磁極を有する。
【0052】
第1磁極の極性は、第2磁極の極性とは逆であり、例えば第1磁極の極性がS極で、第2磁極の極性がN極であり、さらに例えば第1磁極の極性はN極で、第2磁極の極性はS極である。第1磁極の極性は、第2磁極の極性とは逆であることは、第1磁極と第2磁極が互いに引き付け合っているとも言える。
【0053】
ステップ104:前記ゴム層の磁極を安定させるため、予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップ。ステップ104が完了した後、マグネット式信号ケーブルが得られることが分かる。該マグネット式信号ケーブルは、図2及び図3に示され、図2は本発明の実施形態の図1に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの様子を示す図、図3は本発明の実施形態の図1に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの断面図である。
【0054】
ステップ104において、複数の金属線及び磁性を有するゴム層を一緒にオーブンに入れ、予め設定された温度及び予め設定された時間内で磁性を有するゴム層をベーキングして、磁性を有するゴム層を賦形できることで、磁性を有するゴム層がより柔らかくなり、磁極がより安定する。マグネット式信号ケーブルの巻き付けが容易になるだけでなく、巻かれた後のマグネット式信号ケーブルの相互吸引・安定性が向上して、積み重ねの安定性が向上できる。
【0055】
予め設定された温度は、80℃~110℃の範囲であり得、予め設定された温度は例えば85℃、90℃、95℃などである。
【0056】
予め設定された時間は、25分~35分の範囲であり得、予め設定された時間は例えば29分、30分、31分などである。
【0057】
本発明の実施形態において、ゴム層を磁化した後のゴム層を磁性層と定義するが、磁性を有するゴム層が磁性層であるとも理解できる。ベーキング処理後のゴム層を磁気吸引層と定義し、磁極が安定したゴム層が磁気吸引層とも理解できる。ゴム層の第1面は、磁性層の第1面又は磁気吸引層の第1面として理解できる。ゴム層の第2面は、磁性層の第2面又は磁気吸引層の第2面として理解することができる。
【0058】
図2及び図3に示すように、金型がゴム層の形状及びサイズを制限するため、第1面121Aの幅L1は、3mm以上、第2面122Aの幅L2は3mm以上となる。例えば、第1面121Aの幅L1は、3mm、3.2mm、3.5mmなどである。例えば第2面122Aの幅L2は、3mm、3.2mm、3.5mmなどである。
【0059】
本発明の代替的実施形態において、第1面121Aの幅L1と第2面122Aの幅L2は、3mm、3.2mm、3.5mmなどのように等しい。
【0060】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面121Aは、平面で、前記第2面122Aは平面である。
【0061】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面121Aと前記第2面122Aは、互いに平行である。
【0062】
本発明の実施形態は、上記のマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いてマグネット式信号ケーブル10Aを製造できることで、マグネット式信号ケーブル10Aは複数の金属線11Aと、磁気吸引層12Aとを備え得るようにすることが理解されよう。
【0063】
各金属線11Aの外面が一層の絶縁層14Aで覆われる。複数の金属線11Aは、互いに離隔されていてもよい。例えば磁気吸引層12Aは、複数の金属線11Aの周りに形成されるだけでなく、複数の金属線11Aの間に形成されてもよい。
【0064】
本発明の代替的実施形態において、前記磁気吸引層12Aは、第1円弧面123Aと、第2円弧面124Aとを備え、前記第1円弧面123Aと前記第2円弧面124Aは対向して配置され、前記第1円弧面123Aは前記第1面121Aと前記第2面122Aとを繋がり、前記第2円弧面124Aは前記第1面121Aと前記第2面122Aとを繋がる。
【0065】
マグネット式信号ケーブル10Aが巻かれて積み重ねた時、図2及び図3に示すように、マグネット式信号ケーブル10Aは数周の磁気吸着巻きを形成でき、隣り合う2周の磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向することに留意されたい。例えば、数周の磁気吸着巻きは、第1磁気吸着巻き15Aと、第2磁気吸着巻き16Aとを備え、第1磁気吸着巻き15Aと第2磁気吸着巻き16Aは互いに積み重ね、隣り合い、第1磁気吸着巻き15A及び第2磁気吸着巻き16Aの隣り合う2つの面、例えば第1面121Aと第2面122Aとは逆の極性を有するため、互いに引き付けることができる。第1磁気吸着巻き15Aと第2磁気吸着巻き16Aの隣り合う2つの面は遮蔽されているため、第1面121Aと第2面122Aを参考として説明するものとする。
【0066】
上記のマグネット式信号ケーブルの製造方法の各ステップ間にその他のステップをさらに含み得ることに留意されたい。例えば、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を治具内に巻かれ、磁性を有する前記ゴム層を数周の磁気吸着巻きに形成させ、隣り合う2周の前記磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向させるステップをさらに含み、前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップは、予め設定された温度で予め設定された時間内に治具に巻き付けられた磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップを含む。
【0067】
また、例えば、前記複数の金属線の周りに一層のゴム層を成形するステップの後、及び前記ゴム層を磁化するステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形するステップをさらに含む。
【0068】
また、例えば、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を切断するステップをさらに含む。
【0069】
また、例えば、前記ゴム層を磁化するステップの後及び前記予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップの前に、前記マグネット式信号ケーブルの製造方法は、第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップ、及び第2コネクタを前記複数の金属線の他端に溶接するステップを含む。
【0070】
以下、図面を参照しつつ例を示す。
【0071】
本発明の他の代替的実施形態において、図4を参照すると、図4は本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造方法の第2のフロー図である。マグネット式信号ケーブルの製造方法は、ステップ201、ステップ202、ステップ203、ステップ204、ステップ205、ステップ206、ステップ207、ステップ208及びステップ209を含み得る。
【0072】
ステップ201:複数の金属線を用意する。ステップ201は、ステップ101を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。
【0073】
ステップ202:前記複数の金属線の周りに一層の少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であるゴム層を成形する。ステップ202は、ステップ102を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。
【0074】
ステップ203:前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形する。前記保護層の厚さは、0.6mm以下である。保護層は、ゴム層を保護することができ、例えばゴム層が磁化された後、保護層はゴム層の微弱電流を低減または除去することができることで、ゴム層の亀裂を防止し、ゴム層が亀裂により割れることを防止することができる。保護層の厚さは、厚すぎてはいけないことに留意されたい。具体的には、保護層の厚さは0.6mm以下であり、保護層の厚さが0.6mmを超えた場合、ゴム層が磁化された後磁力が大幅に弱まり、マグネット式信号ケーブルの保管の利便性に影響を及ぼす。
【0075】
前記ゴム層の外面に一層の保護層を成形する前記ステップは、前記ゴム層の外面に一層の編組線を覆って一層の保護層を成形するステップを含む。保護層は編組線に限定されるものではなく、他の保護層構造を用いることもできることに留意されたい。
【0076】
前記ゴム層の外面に一層の編組線を覆って一層の保護層を成形するステップにおいて、複数の金属線及びゴム層も位置決めする必要があることに留意されたい。具体的な位置決め方法は、ステップ102の方法を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。
【0077】
ステップ204:前記ゴム層が磁性を有するように前記ゴム層を磁化するステップ。ステップ204は、ステップ103を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。
【0078】
ステップ205:磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を切断するステップ。切断機を用いて磁性を有するゴム層及び複数の金属線を一緒に切断して、所要の長さ仕様の複数の線材が得られる。
【0079】
予め複数の金属線を切断してから他のステップを実施できるため、このステップを省略することもできる。しかし、実際の加工・製造プロセスで、マグネット式信号ケーブルの各々に他のステップが行われるため、効率が悪くなる。したがって、本発明の実施形態は、ゴム層の磁化操作が完了してから切断ステップを実施し、効率を向上させることができる。
【0080】
ステップ206:第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接するステップ。第1コネクタは、携帯電話やラップトップコンピュータなどのモバイルデバイスに差し込むために用いられることができる。
【0081】
ステップ207:第2コネクタを前記複数の金属線の他端に溶接するステップ。第2コネクタは、充電器などの電源装置に差し込むために用いられることができる。
【0082】
ステップ206とステップ207の順番を入れ替えてもよいことに留意されたい。例えば、まず第2コネクタ溶を前記複数の金属線の他端に溶接し、次に第1コネクタを前記複数の金属線の一端に溶接する。
【0083】
ステップ206及びステップ207を実施する前に、まず複数の金属線の両端の磁性を有するゴム層を除去する必要があることが理解されよう。例:複数の金属線の一端にある磁性を有するゴム層部分を除去し、複数の金属線の他端にある磁性を有するゴム層部分を除去する。実際の製造プロセスにおいて、ケーブルストリッパーで複数の金属線の一端にある磁性を有するゴム層部分を除去し、ケーブルストリッパーで複数の金属線の他端にある磁性を有するゴム層部分を除去する。
【0084】
次に、ワイヤ溶接機で第1コネクタを複数の金属線の一端と溶接して固定し、ワイヤ溶接機で第2コネクタを複数の金属線の他端と溶接して固定することができる。
【0085】
実際の製造プロセスでは、射出成形機で第1コネクタと複数の金属線の一端を射出成形し、射出成形機で第2コネクタと複数の金属線の他端を射出成形することもできる。
【0086】
ステップ208:磁性を有する前記ゴム層及び前記複数の金属線を治具内に巻かれ、磁性を有する前記ゴム層を数周の巻き層構造に形成させ、隣り合う2周の巻き層構造の第1面と第2面を隣り合って対向させる。
【0087】
図5及び図6を参照すると、図5は、本発明の実施形態で提供される治具の概略構成図、図6は本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造工程中に治具に巻き付けられた場合の概略図である。
【0088】
治具20は、治具20の周縁側に凹溝構造22を形成するように、その周縁側に螺旋状を呈するバリア構造21を設けてもよい。マグネット式信号ケーブルの複数の金属線、磁性を有するゴム層は、凹溝構造22内に配置することができる。本発明の他の代替的実施形態において、マグネット式信号ケーブルの複数の金属線、磁性を有するゴム層及び保護層は、凹溝構造22内に配置され得る。
【0089】
本発明の代替的実施形態において、磁性を有するゴム層の外面は、凹溝構造22に適合できるため、バリア構造21がゴム層の外面を制限することができる。
【0090】
本発明の他の代替的実施形態において、保護層の外面は、凹溝構造22に適合するため、バリア構造21が
保護層の外面を制限することができる。
【0091】
ステップ209:予め設定された温度で予め設定された時間内に治具に巻き付けられた磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施す。ステップ209は、ステップ104を参照することができ、ここでその詳細な説明を省略する。磁性を有するゴム層を治具、例えば治具20に巻き付けてからベーキング処理を施すと、ゴム層の磁極をさらに増加させてより安定させることができることに留意されたい。磁気吸引層の磁極がより安定し、磁気吸引層の磁極を混乱させて無秩序な積層を引き起すのを防ぐことも理解されよう。これにより、磁気吸引層の磁極がより安定し、巻かれた後に形成された磁気吸着巻きを安定して積層することができる。
【0092】
図7を参照すると、図7は、本発明の実施形態の図4に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの様子を示す図、図8は本発明の実施形態の図4に示すマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブルの断面図である。上記のマグネット式信号ケーブルの製造方法を用いてマグネット式信号ケーブル10Bを製造できることで、マグネット式信号ケーブル10Bは複数の金属線11Bと、磁気吸引層12Bと、保護層13Bとを備え得るようにする。
【0093】
各金属線11Aの外面が一層の絶縁層14Aで覆われる。複数の金属線11Bは、互いに離隔されていてもよい。例えば磁気吸引層12Bは、複数の金属線11Bの周りに形成されるだけでなく、複数の金属線11Bの間に形成されてもよい。
【0094】
金型がゴム層の形状及びサイズを制限するため、第1面121Bの幅L3は、3mm以上、第2面122Bの幅L4は3mm以上となる。例えば、第1面121Bの幅L3は、3mm、3.2mm、3.5mmなどである。例えば第2面122Bの幅L4は、3mm、3.2mm、3.5mmなどである。
【0095】
本発明の代替的実施形態において、第1面121Bの幅L3と第2面122Bの幅L4は、3mm、3.2mm、3.5mmなどのように等しい。
【0096】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面121Bは、平面で、前記第2面122Bは平面である。
【0097】
本発明の代替的実施形態において、前記第1面121Bと前記第2面122Bは、互いに平行である。
【0098】
本発明の代替的実施形態において、前記磁気吸引層12Bは、第1円弧面123Bと、第2円弧面124Bとを備え、前記第1円弧面123Bと前記第2円弧面124Bは対向して配置され、前記第1円弧面123Bは前記第1面121Bと前記第2面122Bとを繋がり、前記第2円弧面124Bは前記第1面121Bと前記第2面122Bとを繋がる。
【0099】
マグネット式信号ケーブル10Bが巻かれて積み重ねた時、図7及び図8に示すように、マグネット式信号ケーブル10Bは数周の磁気吸着巻きを形成でき、隣り合う2周の磁気吸着巻きの第1面と第2面を隣り合って対向することに留意されたい。例えば、数周の磁気吸着巻きは、第1磁気吸着巻き15Bと、第2磁気吸着巻き16Bとを備え、第1磁気吸着巻き15Bと第2磁気吸着巻き16Bは互いに積み重ね、隣り合い、第1磁気吸着巻き15B及び第2磁気吸着巻き16Bの隣り合う2つの面、例えば第1面121Bと第2面122Bとは逆の極性を有するため、互いに引き付けることができる。第1磁気吸着巻き15Bと第2磁気吸着巻き16Bの隣り合う2つの面は遮蔽されているため、第1面121Bと第2面122Bを参考として説明するものとする。
【0100】
図6図8に示すように、マグネット式信号ケーブル10Bが充電線として使用できるように、第1コネクタ17Bと、第2コネクタ18Bとを備え得る。該マグネット式信号ケーブル10Bの両端もその他のコネクタを用いることができることは理解されよう。
【0101】
以上、本発明の実施形態で提供されるマグネット式信号ケーブルの製造方法、この方法を用いて製造されたマグネット式信号ケーブル、及び製造工程で用いられる治具について、詳細に説明し、本明細書は具体例を用いて本発明の原理及び実装方法を説明した。上記の実施形態の説明は、本発明の方法及び中核的技術思想を理解するのを助けるためにのみ使用されるものであり、当業者にとっては、本発明の思想に基づき具体的な実装及び応用範囲が変更されるであろう。要するに、本明細書の内容は本発明に対する限定と理解してはいけない。
【符号の説明】
【0102】
10B マグネット式信号ケーブル
11A 金属線
11B 金属線
12B 磁気吸引層
13B 保護層
14A 絶縁層
15B 第1磁気吸着巻き
16B 第2磁気吸着巻き
17B 第1コネクタ
18B 第2コネクタ
20 治具
21 バリア構造
22 凹溝構造
101 ステップ
102 ステップ
103 ステップ
104 ステップ
121B 第1面
122B 第2面
123B 第1円弧面
124B 第2円弧面

【要約】
【課題】 マグネット式信号ケーブルの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 マグネット式信号ケーブルの製造方法は、複数の金属線を用意するステップと、前記複数の金属線の周りに一層の少なくともゴムと磁性粉末とを混合してなる混合物であるゴム層を成形するステップと、前記ゴム層が磁性を有するようにゴム層を磁化するステップと、前記ゴム層の磁極を安定させるため、予め設定された温度で予め設定された時間内に磁性を有する前記ゴム層にベーキング処理を施すステップとを含む。
【選択図】 図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8