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特許7539113画面表示方法、プログラム及び画面表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】画面表示方法、プログラム及び画面表示システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240816BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021504084
(86)(22)【出願日】2020-03-02
(86)【国際出願番号】 JP2020008722
(87)【国際公開番号】W WO2020179738
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】P 2019038110
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高岡 涼子
(72)【発明者】
【氏名】岩田 和也
(72)【発明者】
【氏名】岡島 正浩
(72)【発明者】
【氏名】小島 雅人
(72)【発明者】
【氏名】野田 淳
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴司
(72)【発明者】
【氏名】中根 浩二
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 裕一
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-182778(JP,A)
【文献】特開2017-033326(JP,A)
【文献】特許第6263668(JP,B1)
【文献】特開2016-004384(JP,A)
【文献】特開2017-156882(JP,A)
【文献】国際公開第2014/083656(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における複数種類のタスクとそれぞれのタスクを実施すべき時刻との対応関係と、前記店舗の状況に関する店舗情報と、を取得する情報取得部と、
前記店舗情報およびタスクに関するタスク情報から算出される対象期間の作業の負荷の大きさに基づいて前記対象期間に発生するタスクと前記タスクの実施すべき時刻との対応関係を含む作業スケジュール情報を生成するスケジュール生成部と、
前記スケジュール生成部で生成された前記作業スケジュール情報を表示する表示部と、を備える、
画面表示システム。
【請求項2】
前記表示部は、
前記作業スケジュール情報に含まれる複数のタスクのうち、第1タスクに対応する第1オブジェクトを表示する第1領域と、
前記第1タスクとは別の種類のタスクである第2タスクに対応する第2オブジェクトを表示する第2領域と、を含む、
請求項1に記載の画面表示システム。
【請求項3】
操作部を有し、
前記操作部が、前記第1領域に表示されている前記第1オブジェクトに係る前記第1タスクを選択する操作を受け付けると、前記表示部は、
作業指示画面から作業選択画面に変更する、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項4】
前記作業スケジュール情報は前記第1タスクを複数含んでおり、
前記操作部が、前記作業指示画面において、前記複数の第1タスクのうちの1つの第1タスクからなる選択タスクに対応する前記第1オブジェクトを選択する操作を受け付けると、前記表示部は、前記選択タスクに関連し前記第1オブジェクトよりも表示面積の大きい詳細オブジェクトを含む前記作業選択画面を表示する、
請求項3に記載の画面表示システム。
【請求項5】
前記選択タスクの状態を完了状態とする完了処理を実行する制御部を更に有し、
前記操作部が、前記選択タスクが完了したことを示す作業者の操作を受け付けると、前記制御部は、前記完了処理を実行する、
請求項4に記載の画面表示システム。
【請求項6】
前記選択タスクの状態を未完了状態とするスキップ処理を実行する制御部を更に有し、
前記操作部が、前記選択タスクをスキップすることを示す作業者の操作を受け付けると、前記制御部は、前記スキップ処理を実行する、
請求項4に記載の画面表示システム。
【請求項7】
前記第1タスクは定期タスクであり、前記第2タスクは不定期タスクである、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項8】
前記第2タスクに係る作業は、会計に関連する作業と調理に関連する作業と接客に関連する作業との少なくとも1つを含む、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項9】
前記操作部が所定の操作がされることで、前記表示部は、前記第1領域に表示される前記第1オブジェクトを変更する、
請求項3に記載の画面表示システム。
【請求項10】
前記表示部は、前記第1領域に、前記作業スケジュール情報において対応付けられている指示タイミングよりも前のタイミングで前記第1タスクに対応する前記第1オブジェクトを表示する、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項11】
前記第1領域には、前記第1オブジェクトが複数表示され、
前記複数の第1オブジェクトは、対応する前記第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方に応じた順に並ぶ、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項12】
前記第1オブジェクトは、対応する前記第1タスクの優先度によって表示態様が異なる、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項13】
対応する前記第1タスクの状態が受諾状態又は完了状態になった前記第1オブジェクトを、前記第1領域から消去する消去処理を実行する制御部を更に有する、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項14】
対応する前記第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方によって決まる消去タイミングになった前記第1オブジェクトを、前記第1領域から消去する時限消去処理を実行する制御部を更に有する、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項15】
前記第1領域には、前記第1オブジェクトが複数表示され、
前記表示部は、前記複数の第1オブジェクトに対応するグループオブジェクトを前記第1領域に表示した状態で、前記グループオブジェクトを選択する操作を受け付けると、選択された前記グループオブジェクトに対応する前記複数の第1オブジェクトを、前記第1領域に表示する、
請求項2に記載の画面表示システム。
【請求項16】
1以上のプロセッサにて実行される画面表示方法であって、
前記1以上のプロセッサが、
店舗における複数種類のタスクとそれぞれのタスクを実施すべき時刻との対応関係と、前記店舗の状況に関する店舗情報と、を取得し、
前記店舗情報およびタスクに関するタスク情報から算出される対象期間の作業の負荷の大きさに基づいて前記対象期間に発生するタスクと前記タスクの実施すべき時刻との対応関係を含む作業スケジュール情報を生成し、
生成された前記作業スケジュール情報を表示する、
画面表示方法。
【請求項17】
請求項16に記載の画面表示方法を、前記1以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に画面表示方法、プログラム及び画面表示システムに関し、より詳細には、作業者の作業のスケジューリングを行うことで作業者の作業を支援する画面表示方法、プログラム及び画面表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、店舗情報管理装置と、複数の店舗業務端末と、を備えた店舗システムが記載されている。
【0003】
この店舗システムにおいては、店舗業務端末ごとに作業開始時刻、作業終了時刻及び各端末への送信時刻を作業指示情報として、予め店舗情報管理装置に登録している。店舗情報管理装置は、タイマ装置の持つ時刻と、各店舗業務端末への送信時刻との一致判定処理を行い、一致した作業指示情報について作業指示情報を抽出し、作業指示送信ファイルを作成し店舗業務端末へ送信する。各店舗業務端末では、受信した作業指示送信ファイルに基づき、作業指示内容の画面表示を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平10-208148号公報
【発明の概要】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のシステムでは、作業者に指示される作業は、予め店舗情報管理装置に登録された作業指示情報にて固定的に決められている。そのため、特許文献1に記載のシステムでは、例えば、団体客の来店及び作業者の欠勤等の突発的な状況の変化があった場合に、適切な作業の指示がされない可能性がある。
【0006】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、より適切な作業の指示を出すことが可能な画面表示方法、プログラム及び画面表示システムを提供することを目的とする。
【0007】
本開示の一態様に係る画面表示システムは、情報取得部と、スケジュール生成部と、表示部と、を備える。前記情報取得部は、店舗における複数種類のタスクとそれぞれのタスクを実施すべき時刻との対応関係と、前記店舗の状況に関する店舗情報と、を取得する。前記スケジュール生成部は、前記店舗情報およびタスクに関するタスク情報から算出される対象期間の作業の負荷の大きさに基づいて前記対象期間に発生するタスクと前記タスクの実施すべき時刻との対応関係を含む作業スケジュール情報を生成する。前記表示部は、前記スケジュール生成部で生成された前記作業スケジュール情報を表示する。
【0008】
本開示の一態様に係る画面表示方法は、1以上のプロセッサにて実行される。前記画面表示方法では、前記1以上のプロセッサが、店舗における複数種類のタスクとそれぞれのタスクを実施すべき時刻との対応関係と、前記店舗の状況に関する店舗情報と、を取得する。前記画面表示方法は、前記1以上のプロセッサが、前記店舗情報およびタスクに関するタスク情報から算出される対象期間の作業の負荷の大きさに基づいて前記対象期間に発生するタスクと前記タスクの実施すべき時刻との対応関係を含む作業スケジュール情報を生成する。前記画面表示方法は、前記1以上のプロセッサが、生成された前記作業スケジュール情報を表示する。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記画面表示方法を、前記1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1に係る店舗支援システムの構成を示す概略図である。
図2図2は、同上の店舗支援システムの構成を示すブロック図である。
図3図3は、同上の店舗支援システムの動作を示すフローチャートである。
図4図4は、同上の店舗支援システムにおいて作業者端末に表示される作業指示画面を示す概略図である。
図5図5は、同上の店舗支援システムにおける作業スケジュール情報の生成に係る処理を概念的に示す説明図である。
図6図6は、同上の店舗支援システムにおける作業スケジュール情報の生成に係る処理を示すフローチャートである。
図7図7は、同上の店舗支援システムにおける割当部の動作を示すフローチャートである。
図8図8Aは、同上の店舗支援システムにおける検知部の動作例を示す概略図である。図8Bは、同上の店舗支援システムにおける検知部の他の動作例を示す概略図である。
図9図9A図9Cは、実施形態1に係る画面表示方法における、第1タスクを受諾して完了する際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図10図10A図10Cは、同上の画面表示方法における、突発的にタスクが発生した際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図11図11A図11Cは、同上の画面表示方法における、第2タスクを受諾して完了する際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図12図12A図12Cは、同上の画面表示方法における、第1タスクを実行中に第2タスクを受諾して完了する際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図13図13A図13Cは、同上の画面表示方法における、第2タスクに関する応援要請を行う際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図14図14A図14Cは、同上の画面表示方法における、第1タスクを受諾後にスキップする際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図15図15A図15Cは、同上の画面表示方法における、第1領域に表示される第1オブジェクトを切り替える際の作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
図16図16は、実施形態1の第1変形例に係る店舗支援システムの構成を示すブロック図である。
図17図17A及び図17Bは、実施形態2に係る画面表示方法における、作業者端末に表示される画面の遷移を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る店舗支援システム10(図1参照)は、店舗9(図1参照)における作業のスケジューリングを行うことで店舗9での作業を支援するシステムである。本実施形態では、店舗支援システム10が、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、ドラッグストア、家電量販店又はホームセンター等の小売店の店舗9に導入される場合を例として説明する。
【0012】
本開示では、店舗9における作業のことを、タスク(task)ともいう。本開示でいう「タスク」は、店舗9において発生する作業であって、言い換えれば、店舗9の作業者91A,91B,91C(図1参照)に業務として課され、作業者91A,91B,91Cによって実行される作業である。つまり、店舗支援システム10にて管理される作業(タスク)を実行する主体である作業者91A,91B,91Cは、店舗9で働く店員である。本開示において、複数人の作業者91A,91B,91Cを特に区別しない場合には、複数人の作業者91A,91B,91Cの各々を「作業者91」ということもある。
【0013】
ここで、店舗9の内部で実行される作業だけでなく、例えば、店舗9の周辺道路の清掃等の、店舗9の外部で実行される作業も、タスクに含まれる。また、詳しくは後述するが、タスクは、定期的に発生する「定期タスク」と、不定期に発生する「不定期タスク」と、の2種類のタスクを含んでいる。例えば、店舗9がコンビニエンスストアであれば、定期タスクとしては、一例として、商品の陳列、棚卸及びトイレ清掃等がある。不定期タスクとしては、一例として、レジ対応、ファストフード対応(FF対応)、電気ポットの湯の補充、ファストフードの補充(作り置き)ごみ袋の交換、商品の品出し及び消耗品の補充等がある。ここでいう「ファストフード」は、店舗9内で調理される軽食を意味し、ホットスナック又はホットフードともいう。ただし、不定期タスクの中でも、例えば、電気ポットの湯の補充、ファストフードの補充(作り置き)、ごみ袋の交換、商品の品出し及び消耗品の補充等の定期的にも発生し得るタスクは「準定期タスク」とも呼ぶ。
【0014】
本実施形態に係る店舗支援システム10は、作業スケジュール情報を生成し、生成した作業スケジュール情報を出力する。本開示でいう「作業スケジュール情報」は、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す情報であって、店舗9におけるタスクの実行予定を規定する。本開示でいう「指示タイミング」は、タスクの実行を指示するタイミング、つまり作業者91がタスクを実行すべきタイミングを意味する。
【0015】
すなわち、タスクの中でも、定期タスク及び準定期タスクのように、指示タイミングが決まっているタスクは、作業スケジュール情報に含まれ、指示タイミングとの対応関係が作業スケジュール情報内で規定される。このように、作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されるタスクを「第1タスク」とも呼ぶ。一方、不定期タスクのうちの準定期タスク以外のタスクのように、指示タイミングが決まっていないタスクは、作業スケジュール情報に含まれない。このように、作業スケジュール情報に含まれないタスク、つまり作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されていないタスクを「第2タスク」とも呼ぶ。言い換えれば、作業スケジュール情報は、タスクの中でも第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表しており、第2タスクは、第1タスクとは別のタスクである。第1タスクの一例としては、定期タスク又は準定期タスクに当たる、商品の陳列、棚卸、トイレ清掃、電気ポットの湯の補充、ファストフードの補充(作り置き)、ごみ袋の交換、商品の品出し及び消耗品の補充等がある。第2タスクの一例としては、不定期タスクのうちの準定期タスク以外のタスクに当たる、レジ対応及びファストフード対応等がある。
【0016】
作業スケジュール情報の出力の態様としては、例えば、情報端末への送信、表示、音声出力、非一時的記録媒体への記録(書き込み)及び印刷(プリントアウト)等がある。詳しくは後述するが、本実施形態では、図1に示すように、店舗支援システム10は、サーバ装置1と、店舗9に設置されている管理装置2と、作業者91が携帯する作業者端末3A,3B,3Cと、を備えている。本開示において、複数台の作業者端末3A,3B,3Cを特に区別しない場合には、複数台の作業者端末3A,3B,3Cの各々を「作業者端末3」ということもある。
【0017】
作業スケジュール情報は、サーバ装置1にて生成され、サーバ装置1から管理装置2へ送信される。このとき、サーバ装置1から管理装置2に作業スケジュール情報が送信されることをもって、サーバ装置1においては作業スケジュール情報が出力される。管理装置2は、作業スケジュール情報に従って作業指示を作業者端末3へ送信することにより、作業者91に対してタスク(第1タスク)を通知しタスクの実行を指示する。
【0018】
ここで、店舗支援システム10は、指示タイミングにて、タスクを作業者91へ通知することでタスクの実行を指示してもよいし、指示タイミングよりも前の時点にて、指示タイミングと共にタスクを作業者91へ通知することでタスクの実行を指示してもよい。前者の場合、店舗支援システム10は、作業者91に対してリアルタイムでタスクを指示するので、作業者91は、タスクの通知を受けてすぐにタスクを実行する。後者の場合、店舗支援システム10は、作業者91に対して予約方式でタスクを指示するので、作業者91は、タスクの通知を受けてすぐにはタスクを実行せず、タスクと共に通知される指示タイミングでタスクを実行する。さらに、後者の場合の具体例として、タスクと共に通知される指示タイミングは、タスクを実行すべき時刻であってもよいし、タスクを実行すべき時点までの待機時間であってもよい。すなわち、本開示でいう「指示タイミング」は、タスクを実行すべきタイミングとして作業者91に認識されるタイミングであればよく、店舗支援システム10が作業者91にタスクを通知するタイミングに限らない。
【0019】
ところで、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスク(第1タスク)に関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。本開示でいう「店舗の状況」は、店舗9の現在の状況と、過去の実績等から推定される店舗9の将来の状況と、の両方を含む。例えば、店舗9がコンビニエンスストアであれば、店舗9の状況としては、一例として、店舗9における客数、売り上げ、商品の在庫状況及び作業者91(店員)の勤務時間割(勤務シフト)等がある。客数及び売り上げ等の現在の状況は、例えば、店舗9に設置された各種センサ(カメラを含む)の検知結果、及び後述のストアコンピュータ6、又はそれとは別のPOS(Point Of Sales)システムからの情報等により特定可能である。また、客数及び売り上げ等の将来の状況は、例えば、予約状況、店舗9の周辺の天気(予報を含む)、店舗9の周辺で開催されるイベント(スポーツの試合及びコンサート等)の有無及び時間帯等から推定可能である。
【0020】
すなわち、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスク(第1タスク)とタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報を用いる。これにより、店舗9の状況が変化すれば、店舗9の状況に応じて作業スケジュール情報も変化することになり、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能となる。そのため、店舗9の状況に、例えば、団体客の来店及び作業者91の欠勤等の突発的な状況の変化があった場合でも、店舗支援システム10は、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0021】
このように、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスク(第1タスク)とタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、出力することによって、店舗9における作業のスケジューリングを行って店舗9での作業を支援する。しかも、この店舗支援システム10では、作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報が用いられる。その結果、店舗支援システム10によれば、店舗9の状況を考慮せずに作業スケジュール情報が生成される構成に比較して、より適切な作業の指示を出すことが可能である。また、店舗支援システム10によれば、店長等の管理者が作業の指示を出す場合に比べると、管理者の経験値のばらつきの影響を受けない分だけ、作業について、安定して信頼性の高い指示を出すことが可能である。
【0022】
また、本実施形態に係る画面表示方法は、一例として、上述した店舗支援システム10に用いられ、作業者端末3に作業指示画面D1(図4参照)を表示させる方法である。作業指示画面D1は、作業者91に作業を指示するための画面である。本開示でいう作業指示画面D1等の「画面」は、作業者端末3等の表示部32(図4参照)に映し出される像(テキスト、グラフ及びアイコン等を含む)である。つまり、本実施形態に係る画面表示方法によれば、作業者端末3には、作業者91に作業を指示するための作業指示画面D1が表示される。したがって、作業者91は、この作業者端末3に表示される作業指示画面D1を見て、作業指示の確認を行うことができる。
【0023】
ここにおいて、本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)上で用いられる。つまり、画面表示方法は、コンピュータシステムを主構成とする作業者端末3にて、作業指示画面D1を表示する方法である。
【0024】
この画面表示方法は、取得処理と、表示処理と、を有している。取得処理は、取得情報を取得する処理である。取得情報は、作業者91の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する情報である。表示処理は、取得処理で取得した取得情報に基づいて、作業指示画面D1を作業者端末3に表示させる処理である。作業指示画面D1は、作業者91に作業を指示するための画面である。ここで、作業指示画面D1は、第1領域R1(図4参照)と、第2領域R2(図4参照)と、を含んでいる。第1領域R1は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクトI1(図4参照)を表示する領域である。第2領域R2は、第2タスクに対応する第2オブジェクトI2(図4参照)を表示する領域である。第2タスクは、作業者91の作業であって、第1タスクとは別のタスクである。
【0025】
このような画面表示方法によれば、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクと、作業者91の作業であって第1タスクとは別の第2タスクと、を作業指示画面D1に一覧可能な形で表示できる。したがって、例えば、作業スケジュール情報に含まれない、つまり指示タイミングと対応付けられていないレジ対応等の作業についても、これを第2タスクとすることで、第1タスクと併せて作業指示画面D1にて作業者91に指示できる。そのため、作業者91は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクと並行して、作業スケジュール情報に含まれない第2タスクについても、自ら行うべき作業として認識しやすくなる。その結果、画面表示方法では、作業スケジュール情報に含まれる作業と、作業スケジュール情報に含まれない作業との両方について、作業者91に実行させやすくなり、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0026】
また、本実施形態に係る店舗支援システム10は、指示部24(図2参照)と、検知部27(図2参照)と、実績出力部18(図2参照)と、を備えている。指示部24は、店舗9における複数人の作業者91により行われる作業である複数のタスクについて、定期タスクと、不定期タスクとの少なくとも一方のタスクを複数人の作業者91の各々に指示する。定期タスクは、作業スケジュール情報に基づいて生成される。作業スケジュール情報は、複数のタスクの各々と指示タイミングとの対応関係を表す情報である。不定期タスクは、不定期に発生する。検知部27は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの指示部24にて指示された作業者91による実行を検知する。実績出力部18は、各作業者91によるタスクの実行状況を表す実績情報を生成し、実績情報を出力する。ここで、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて、実績情報を生成する。
【0027】
ここにおいて、検知部27にて、あるタスクの実行が検知される対象の作業者91は、複数人の作業者91のうちの指示部24にて指示された作業者91、つまり指示部24にて、このタスクが指示された作業者91である。また、実績出力部18による実績情報の出力の態様としては、例えば、情報端末への送信、表示、音声出力、非一時的記録媒体への記録(書き込み)及び印刷(プリントアウト)等がある。本実施形態では一例として、実績出力部18は、実績情報をログ記録部15(図2参照)に出力することで、ログ記録部15に実績情報を記録する。
【0028】
このような構成によれば、店舗支援システム10は、タスクが指示された作業者91によるタスクの実行を検知部27にて検知し、その検知結果に基づいて、各作業者91によるタスクの実行状況を表す実績情報を自動的に生成し出力することが可能である。そのため、タスクを開始時又は完了時に、作業者91が実績情報を記録しなくても作業実績を残すことが可能になる。結果的に、作業の実績を残すことによる作業効率の低下が生じにくい、という利点がある。
【0029】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る店舗支援システム10について詳しく説明する。本実施形態では、店舗支援システム10が導入される店舗9としてコンビニエンスストアを例に説明する。つまり、店舗支援システム10にて管理される作業(タスク)の実行主体である作業者91は、コンビニエンスストアの店員(アルバイト及びパートタイマを含む)である。また、サーバ装置1は、複数の店舗9に設置されている管理装置2等と、ネットワーク4を介して接続可能であって、これにより、店舗支援システム10は、複数の店舗9を支援の対象とすることができる。ただし、本実施形態では、店舗支援システム10による支援の対象が1つの店舗9である場合について説明する。
【0030】
(2.1)全体構成
ここではまず、本実施形態に係る店舗支援システム10の全体構成について説明する。店舗支援システム10は、図1及び図2に示すように、上述した通り、サーバ装置1と、店舗9に設置されている管理装置2と、作業者91が携帯する作業者端末3と、を備えている。また、本実施形態に係る店舗支援システム10は、図1及び図2に示すように、ストアコンピュータ6と、複数のセンサ7A,7B,7Cと、管理者端末8と、検知部27と、発生検知部28と、を更に備えている。ただし、ストアコンピュータ6、複数のセンサ7A,7B,7C、及び管理者端末8の少なくとも一部は、店舗支援システム10の構成要素に含まれなくてもよい。本開示において、複数のセンサ7A,7B,7Cを特に区別しない場合には、複数のセンサ7A,7B,7Cの各々を「センサ7」ということもある。
【0031】
サーバ装置1は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。サーバ装置1は、例えば、インターネット等のネットワーク4に接続されている。サーバ装置1は、例えば、店舗支援システム10を提供するサービス会社、又は店舗9の運営会社等に設置される。サーバ装置1は、Paas(Platform as a Service)環境を用い、OS、ランタイム及びミドルウェアの管理が無いパブリッククラウド環境であることが好ましい。
【0032】
サーバ装置1は、図2に示すように、第1通信部11、取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、ログ記録部15、タスク生成部16、割当部17及び実績出力部18を有している。サーバ装置1では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、タスク生成部16、割当部17及び実績出力部18として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0033】
第1通信部11は、例えば、管理装置2及び作業者端末3等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第1通信部11は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介して管理装置2及び作業者端末3等と通信を行う。
【0034】
取得部12は、第1通信部11に接続されており、第1通信部11を介して、例えば、管理装置2等から種々の情報(データ)を取得する。本実施形態では、取得部12は、店舗9の状況に関する情報であって、作業スケジュール情報を生成するために用いられるタスク情報及び店舗情報を、管理装置2等から取得する。
【0035】
スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報を生成する。本実施形態では、スケジュール生成部13は、少なくとも取得部12が取得したタスク情報及び店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。作業スケジュール情報は、少なくとも複数のタスクについて、複数のタスクの各々と指示タイミングとの対応関係を表す情報である。
【0036】
出力部14は、スケジュール生成部13で生成された作業スケジュール情報を出力する。本実施形態では、出力部14は、作業スケジュール情報を第1通信部11から管理装置2に送信させることにより、作業スケジュール情報を出力する。
【0037】
ログ記録部15は、実績情報を記憶する非一時的記録媒体である。本開示でいう「実績情報」は、各作業者91によるタスクの実行状況を表す情報である。具体的には、実績情報は、完了したタスクに関するログであって、例えば、タスク名、タスクが完了した時刻、及びタスクを実行した作業者91の情報等を含む。
【0038】
実績出力部18は、各作業者91によるタスクの実行状況を表す実績情報を生成し、実績情報を出力する。ここで、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて、実績情報を生成する。上述したように、本実施形態では、実績出力部18は、実績情報をログ記録部15に出力することで、ログ記録部15に実績情報を記録する。つまり、実績出力部18は、ログ記録部15への実績情報の記録(書き込み)をもって、実績情報を出力する。
【0039】
実績出力部18が実績情報を生成する態様は、大別して2つある。1つ目の態様として、実績出力部18は、第1通信部11が作業者端末3から受信した完了通知に基づいて、実績情報を生成し、実績情報を出力(ログ記録部15に記録)する。本実施形態では、完了通知は、作業者端末3から管理装置2を介してサーバ装置1に間接的に送信されることと仮定するが、完了通知は、作業者端末3からサーバ装置1に直接的に送信されてもよい。
【0040】
2つ目の態様として、実績出力部18は、後述する検知部27の検知結果に基づいて、実績情報を生成し、実績情報を出力する。検知部27は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの割当部17にて割り当てられた作業者91による実行を検知する。したがって、この態様では、検知部27が作業者91によるタスクの実行を検知すると、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて、自動的に、実績情報を生成し、実績情報を出力することができる。
【0041】
また、実績出力部18は、2つ目の態様として、つまり検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合において、少なくとも検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成すればよく、下記のように検知部27の検知結果以外の情報を加味してもよい。
【0042】
すなわち、実績出力部18は、検知部27の検知結果に加え、作業スケジュール情報に基づいて、実績情報を生成する。つまり、実績出力部18での実績情報の生成に際しては、検知部27の検知結果だけでなく作業スケジュール情報(タスクと指示タイミングとの対応関係)も使用されることになる。
【0043】
さらに、実績出力部18は、検知部27の検知結果に加え、作業者情報に基づいて、実績情報を生成する。本開示でいう「作業者情報」は、複数人の作業者91に関する情報である。作業者情報は、例えば、作業者91の氏名及びスキル等を含んでいる。つまり、実績出力部18での実績情報の生成に際しては、検知部27の検知結果だけでなく作業者情報(作業者91のスキル等)も使用されることになる。
【0044】
さらに、実績出力部18は、検知部27の検知結果に加え、複数人の作業者91の各々における作業状況に基づいて、実績情報を生成する。本開示でいう「作業状況」は、各作業者91の現在のタスクの実行状況に関する情報である。作業状況は、例えば、各作業者91が何らかのタスクを実行中であるか否か等を含んでいる。つまり、実績出力部18での実績情報の生成に際しては、検知部27の検知結果だけでなく各作業者91の作業状況(何らかのタスクを実行中であるか否か等)も使用されることになる。
【0045】
このように、実績出力部18は、2つ目の態様として、つまり検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合に、検知部27の検知結果に加えて、作業スケジュール情報、作業者情報、及び各作業者91の作業状況も用いて、実績情報を生成する。
【0046】
タスク生成部16は、不定期タスクに関するタスク情報(以下、「不定期タスク情報」ともいう)を生成する。本実施形態では、タスク生成部16は、少なくとも取得部12が取得した店舗情報に基づいて、不定期タスク情報を生成する。不定期タスクには、上述したように、例えば、電気ポットの湯の補充、ごみ袋の交換、商品の品出し及び消耗品の補充等の定期的にも発生し得る準定期タスク、及びレジ対応及びファストフード対応等の準定期タスク以外の第2タスクが含まれる。
【0047】
割当部17は、作業者情報に基づいて、作業スケジュール情報における複数のタスクを複数人の作業者91に割り当てる。詳しくは「(2.2.3)割当部」の欄で説明するが、割当部17は、複数のタスクを複数人の作業者91の各々に通知し、複数人の作業者91のうち通知を受諾した作業者91にタスクを割り当てる。
【0048】
取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、ログ記録部15、タスク生成部16、割当部17及び実績出力部18の動作については、「(2.2)動作」の欄で更に詳しく説明する。
【0049】
管理装置2は、店舗9に設置されている。管理装置2は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。管理装置2は、店舗9に設置されたルータ5を介してネットワーク4に接続されている。
【0050】
管理装置2は、図2に示すように、第2通信部21、処理部22、インタフェース23、指示部24及び記憶部25を有している。管理装置2では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも処理部22及び指示部24として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0051】
第2通信部21は、例えば、サーバ装置1及び作業者端末3等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第2通信部21は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介してサーバ装置1と通信を行う。また、第2通信部21は、例えば、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の電波を媒体とする無線通信にて、作業者端末3との通信を行う。
【0052】
処理部22は、第2通信部21に接続されており、第2通信部21を介して、例えば、サーバ装置1等との間で種々の情報(データ)を授受する。また、処理部22は、モニタ26に接続されており、モニタ26に種々の情報が表示されるようにモニタ26を制御する。
【0053】
インタフェース23は、複数のセンサ7A,7B,7C、検知部27及び発生検知部28に接続されており、各センサ7、検知部27及び発生検知部28の検知結果を取得する。インタフェース23とセンサ7、検知部27及び発生検知部28との間の接続(通信)方式は、有線方式であってもよいし、無線方式であってもよい。本実施形態では、図1に示すように、インタフェース23には3つのセンサ7A,7B,7Cが接続されている。ただし、インタフェース23に接続されるセンサ7の数は、3つに限らず、1つ、2つ、又は4つ以上であってもよい。同様に、インタフェース23には検知部27及び発生検知部28は1つずつ接続されているが、インタフェース23に接続される検知部27及び発生検知部28の各々の数は、1つに限らず、2つ以上であってもよい。
【0054】
指示部24は、複数のタスクについて、定期タスクと、不定期に発生する不定期タスクと、の少なくとも一方のタスクを各作業者91に指示する。定期タスクは、作業スケジュール情報に基づいて生成される。作業スケジュール情報は、複数のタスクの各々と指示タイミングとの対応関係を表す情報である。
【0055】
ここで、指示部24は、作業指示を生成して出力し、作業指示によって各作業者91にタスクを指示する。本実施形態では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報に従って、作業指示を生成する。作業スケジュール情報に従って生成される作業指示は、定期タスク又は準定期タスクに当たる第1タスクの作業指示である。さらに、本実施形態では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業命令に従って、作業指示を生成する。作業命令に従って生成される作業指示は、不定期タスクのうちの準定期タスク以外のタスクに当たる第2タスクの作業指示である。よって、指示部24は、第1タスク及び第2タスクの両方について、その実行を指示する作業指示を生成する。指示部24は、生成した作業指示を、第2通信部21から作業者端末3へ送信することにより、作業指示を出力する。本開示でいう「作業指示」は、作業者91に対してタスクの実行を指示するためのデータであって、少なくともタスクを特定するための情報を含む。
【0056】
記憶部25は、非一時的記録媒体である。記憶部25は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報、及びインタフェース23がセンサ7、検知部27及び発生検知部28から取得した検知結果等を記憶する。
【0057】
作業者端末3は、店舗9の作業者91(店員)に携帯される。作業者端末3は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。作業者端末3は、ルータ5を介してネットワーク4に接続されている。
【0058】
本実施形態では、図1に示すように、店舗支援システム10は、3人の作業者91A,91B,91Cがそれぞれ携帯する3台の作業者端末3A,3B,3Cを備えている。ただし、店舗支援システム10が備える作業者端末3の台数は、3台に限らず、1台、2台、又は4台以上であってもよい。複数台の作業者端末3A,3B,3Cは同一の構成を有するので、図2では、作業者端末3Aについてのみ構成を図示し、作業者端末3B,3Cについては構成の図示を省略する。
【0059】
作業者端末3は、作業者91の腕に装着される。本実施形態では一例として、作業者91を右側方から見て作業者端末3が視認可能となるように、作業者端末3が作業者91の左腕に装着される使用形態を想定する。より詳細には、作業者端末3は、図1に示すように、作業者91の左腕のうち、肩と肘との間の二の腕部分に装着される。ここで、作業者端末3は、後述する表示部32の長辺が、肩と肘とを結ぶ直線に沿うように取り付けられる。つまり、表示部32の長辺は、二の腕部分の長手方向に沿うことになる。このような位置に作業者端末3が装着されることで、作業者91は、作業者端末3に表示される作業指示画面D1(図4参照)を見ながら、右手で作業者端末3を操作することが可能である。
【0060】
さらに、作業者端末3には、例えば、イヤホン又はヒアラブルデバイス等の、電気信号を音響信号に変換して出力する音響デバイスが接続される。音響デバイスは、例えば、作業者91の少なくとも一方の耳に装着される。作業者端末3は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の電波を媒体とする無線通信にて、音響デバイスとの通信を行う。これにより、作業者端末3は、作業者に対し、作業指示に応じた通知、又は時報等の通知を、音(音声を含む)にて実現可能である。
【0061】
作業者端末3は、図2に示すように、第3通信部31、表示部32、操作部33及び制御部34を有している。作業者端末3では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも制御部34として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。本実施形態では一例として、作業者端末3は汎用のスマートフォンである。この作業者端末3は、専用のアプリケーションソフト(プログラム)をインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、作業者端末3として機能する。
【0062】
第3通信部31は、例えば、サーバ装置1及び管理装置2等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第3通信部31は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介してサーバ装置1と通信を行う。また、第3通信部31は、例えば、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の電波を媒体とする無線通信にて、管理装置2との通信を行う。本実施形態では、作業者端末3は汎用のスマートフォンであるので、例えば、管理装置2からの作業指示の受信等、何らかの着信があった場合には、例えば、着信音、発光機能又はバイブレーション機能により、作業者91に着信を知らせるための着信通知を行う。着信音による着信通知は、音響デバイスでも実現可能である。
【0063】
表示部32は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を含んでいる。表示部32は、少なくとも管理装置2からコンテンツとして配信(送信)されるデータを、映像として表示するブラウザとして機能する。
【0064】
操作部33は、作業者91の操作を受け付けて、作業者91の操作に応じた信号を出力する。本実施形態では作業者端末3は汎用のスマートフォンであるので、操作部33は表示部32と一体化され、タッチパネルディスプレイを構成する。タッチパネルディスプレイにおいては、作業者端末3は、表示部32に表示される各画面上でのボタン等のオブジェクトの操作(タップ、スワイプ又はドラッグ等)が操作部33で検出されることをもって、ボタン等のオブジェクトが操作されたことと判断する。つまり、表示部32及び操作部33は、各種の表示に加えて、作業者91からの操作入力を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。
【0065】
ただし、作業者端末3のユーザインタフェースは、表示部32及び操作部33に限らず、例えば、作業者端末3の音声入力機能及び音声出力機能にて実現されてもよい。この場合、作業者91は、音声入力により作業者端末3の操作を行うことができ、音声出力により作業者端末3から情報の提示を受けることができる。音声入力機能及び音声出力機能における音声の入出力は、音響デバイスにて実現されてもよい。
【0066】
制御部34は、第3通信部31、表示部32及び操作部33の制御を行う。制御部34は、少なくとも管理装置2からの作業指示の受信時に、後述する作業指示画面D1(図4参照)が表示されるように表示部32を制御する。これにより、作業者端末3を携帯している作業者91は、この作業者端末3の表示部32に表示される作業指示画面D1を見て、作業指示の確認を行うことができる。ここで、制御部34は、作業指示の受信時に直ちに作業指示画面D1を表示してもよいし、又はプッシュ通知のみを行って作業者91による特定の操作(特定のオブジェクトの操作)があって初めて作業指示画面D1を表示してもよい。
【0067】
本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステム(ここでは作業者端末3)のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上で用いられる。つまり、コンピュータシステムを主構成とする作業者端末3は、1以上のプロセッサ(制御部34)が、グラフィカルユーザインタフェース上において、本実施形態に係る画面表示方法を実行し、表示部32に作業指示画面D1の表示を行う。さらに、作業者端末3は、グラフィカルユーザインタフェース上において、1以上のプロセッサ(制御部)が、作業指示画面D1上での作業者91の操作を受け付ける。画面表示方法の詳細については、「(3)画面表示方法」の欄で説明する。
【0068】
本実施形態では、図2に示すように、作業者端末3の制御部34に、上述した画面表示方法を実行するための機能を発揮する情報取得部341及び表示処理部342が含まれている。つまり、作業者端末3は、情報取得部341及び表示処理部342を制御部34に備えている。これら情報取得部341及び表示処理部342を含む制御部34は、画面表示方法を実行するための機能を発揮するのであって、画面表示システム100を構築する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示システム100は、情報取得部341と、表示処理部342と、を備えている。情報取得部341は、作業者91の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する取得情報を取得する。表示処理部342は、取得情報に基づいて、作業者91に作業を指示するための作業指示画面D1を作業者端末3に表示させる。作業指示画面D1は、第1領域R1(図4参照)と、第2領域R2(図4参照)と、を含む。第1領域R1は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクトI1(図4参照)を表示する領域である。第2領域R2は、作業者91の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクトI2(図4参照)を表示する領域である。
【0069】
ストアコンピュータ6は、店舗9に設置されている。ストアコンピュータ6は、POSシステムであって、店舗9における売り上げを表す売上情報、及び店舗9における商品別の在庫数を表す在庫情報等を保持している。本開示でいう「売上情報」は、商品の販売時点(日時)、販売数及び単価等の情報、並びに当日の売り上げ、当日の売り上げ、及び前年同月の売り上げ等、様々な期間についての売り上げの情報を含む。
【0070】
センサ7は、店舗9に設置されている。本開示では、「センサ7」はイメージセンサを搭載したカメラを含む。本実施形態では一例として、図1に示すように、センサ7Aはカメラであって、センサ7Bは電気ポット71に組み込まれた湯量センサであって、センサ7Cはごみ箱72に組み込まれた光学式センサである。センサ7Aは店舗9内の所定のエリアを撮像し、画像データを検知結果としてインタフェース23に出力する。センサ7Bは電気ポット71内の湯量を検知し、センサ7Cはごみ箱72内のごみの量を検知する。
【0071】
検知部27は、店舗9に設置されている。検知部27は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの割当部17にて割り当てられた作業者91による実行を検知する。基本的には、検知部27は、人(作業者91又は管理者等)の操作に依らずに、作業者91によるタスクの実行を検知する。つまり、作業者91が、作業者端末3等を操作して、タスクを実行したことを通知しなくても、検知部27にて、作業者によるタスクの実行を検知することが可能である。
【0072】
本実施形態では一例として、検知部27は、無線信号を受信する受信機にて実現される。受信機は、各作業者91が携帯するビーコン(beacon)又は電子タグ等の、無線信号を出力(発信)する発信機911(図8A参照)からの無線信号を受信する。ここで、発信機911は、定期的、不定期又は受信機からの要求に応じて無線信号を出力する。発信機911が出力する無線信号には、発信機911を携帯する各作業者91を識別するための情報(例えば作業者情報)を含んでいる。この種の受信機は、所定の受信可能エリア内に作業者91が進入すると、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を受信し、作業者91を識別するための情報を取得する。
【0073】
このような受信機からなる検知部27は、店舗9において、作業者91が特定のタスクを実行する場所(以下、「作業エリア」ともいう)に、受信可能エリアを設定する。これにより、作業者91が特定のタスクを実行するために作業エリアに進入すると、作業者91が受信可能エリアに進入することになり、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を検知部27が受信する。これにより、検知部27は、特定のタスクについて、作業者91による実行を検知することができる。
【0074】
発生検知部28は、第2タスクの発生を検知する。つまり、発生検知部28は、作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されるタスクである第1タスクとは別のタスクである第2タスクについて、その発生を検知する。
【0075】
本実施形態では、第2タスクに係る作業は、会計に関連する作業と調理に関連する作業と接客に関連する作業との少なくとも1つを含む。会計に関連する作業の例としては、レジ対応、ファストフードの販売等がある。調理に関連する作業の例としては、ファストフード対応(調理)等がある。接客に関連する作業の例としては、年齢確認等がある。
【0076】
本実施形態では一例として、発生検知部28は、人感センサにて実現される。人感センサからなる発生検知部28は、店舗9において、例えば、顧客92が作業者91からの応対を受ける場所(以下、「応対エリア」ともいう)に、人感知エリアを設定する。これにより、顧客92が作業者91からの応対を受けるために応対エリアに進入すると、顧客92が人感知エリアに進入することになり、この顧客92を発生検知部28が感知する。これにより、発生検知部28は、例えば、レジ対応等の顧客92に起因した作業(第2タスク)の発生を検知することができる。
【0077】
発生検知部28で第2タスクの発生が検知されると、第2タスクは割当部17にて複数人の作業者91のいずれかに割り当てられ、第2タスクは指示部24にて複数人の作業者91のいずれかに指示される。言い換えれば、指示部24は、発生検知部28の検知結果に基づいて、第2タスクを複数人の作業者91のいずれかに指示する。これにより、指示部24では、作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されている第1タスクについてだけでなく、作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されていない第2タスクについても、作業者91への指示が可能となる。
【0078】
管理者端末8は、例えば、店舗9の管理者(オーナ又は店長等)に携帯されている。本実施形態では一例として、管理者端末8は汎用のスマートフォンである。管理者端末8では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも管理者端末8として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0079】
また、本実施形態においては、図2に示すように、ネットワーク4にデータサーバ40が接続されている。データサーバ40は、店舗9の周辺の天気(予報を含む)、店舗9の周辺で開催されるイベント(スポーツの試合及びコンサート等)の有無等の情報を、周辺情報として配信する。データサーバ40から配信されるこれらの周辺情報は、店舗9の状況に関する店舗情報として、サーバ装置1(取得部12)に供給される。
【0080】
(2.2)動作
以下、上述したような構成の店舗支援システム10の動作について説明する。
【0081】
(2.2.1)作業指示
まず、作業者91に対して作業指示を出すための店舗支援システム10の動作について、図3及び図4を参照して説明する。ここでは、実績出力部18の動作について、上述した1つ目の態様として、つまり作業者端末3から受信した完了通知に基づいて、実績情報を生成する場合を例として説明する。上述した2つ目の態様に係る実績出力部18の動作、つまり実績出力部18が検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合の動作については、「(2.2.5)実績情報の生成」の欄で説明する。
【0082】
店舗支援システム10の動作が開始すると、図3に示すように、まずはサーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成を行う(S1)。作業スケジュール情報の生成に係る処理について詳しくは「(2.2.2)作業スケジュール情報の生成」の欄にて説明する。生成された作業スケジュール情報は、サーバ装置1の出力部14にて出力され、サーバ装置1(第1通信部11)から管理装置2に送信される。管理装置2は、受信した作業スケジュール情報を記憶部25に記憶する。
【0083】
ここにおいて、スケジュール生成部13は、店舗9の複数人の作業者91の作業である複数のタスクについての作業スケジュール情報を生成する。言い換えれば、スケジュール生成部13では、複数人の作業者91A,91B,91Cのタスクを総括的に管理する1つの作業スケジュールが生成される。
【0084】
次に、店舗支援システム10は、管理装置2の指示部24にて、作業スケジュール情報に従って作業指示を生成して送信する(S2)。本実施形態では、指示部24は、現在時刻が作業スケジュール情報において規定されている指示タイミングになると、この指示タイミングに対応するタスクの実行を指示する作業指示を送信する。作業指示は、管理装置2に登録されている複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対して、管理装置2の第2通信部21から無線通信により送信される。具体的には、管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対してマルチキャストにより一斉(同時)に作業指示を送信する。指示部24は、作業スケジュール情報において規定されている指示タイミングに作業指示を送信する構成に限らず、指示タイミングよりも前の時点にて、指示タイミングを示す情報を含む作業指示を送信し、作業者91に対し予約方式でタスクを指示してもよい。
【0085】
これにより、各作業者端末3は、作業指示を受信する(S3)。作業指示を受信した作業者端末3は、例えば、着信音、発光機能又はバイブレーション機能により着信通知を行い、作業指示画面D1(図4参照)を表示部32にて表示する。このとき、店舗支援システム10は、管理装置2にて、複数人の作業者91A,91B,91Cのいずれかにより作業指示が受諾されたか否かの判定を行う(S4)。作業指示が受諾されなかった場合(S4:No)、店舗支援システム10は、処理S1に戻り、サーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成(更新)を行う。
【0086】
一方、いずれかの作業者91が作業指示を受諾すると(S4:Yes)、店舗支援システム10は、管理装置2にて、作業指示で実行を指示したタスクが完了したか否かの判定を行う(S5)。タスクが完了しなかった場合(S5:No)、店舗支援システム10は、処理S1に戻り、サーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成(更新)を行う。一方、タスクが完了すると(S5:Yes)、店舗支援システム10は、サーバ装置1の実績出力部18にて実績情報を生成し、実績情報をログ記録部15に記録する(S6)。つまり、タスクの完了時に作業者端末3から管理装置2を介してサーバ装置1に送信される完了通知に基づいて、サーバ装置1のログ記録部15に実績情報が記録される。サーバ装置1に記録された実績情報は、例えば、管理者端末8又は管理装置2にて適宜閲覧可能である。
【0087】
下記表1に作業スケジュール情報の一例を示す。
【0088】
【表1】
【0089】
表1の例では、作業スケジュール情報は、作業指示時刻、優先度、タスク名、状況及び担当を含む。「作業指示時刻」は作業指示の送信時刻であって指示タイミングに相当する。「優先度」はタスクを優先すべき程度を表す度数(例えば、高、中及び低の3段階)である。「タスク名」はタスクの種類ごとに付された名称である。「状況」はタスクの進捗状況(例えば、完了、受付中及び未対応の3段階)、「担当」はタスクを実行した又は実行中の作業者91を識別するための名称である。
【0090】
下記表2に実績情報の一例を示す。
【0091】
【表2】
【0092】
表2の例では、実績情報は、作業指示時刻、優先度、タスク名、状況、標準時間、担当、受付時刻、完了時刻、所要時間、作業報告及び前回作業履歴を含み、タスクごとにログ記録部15に記録されている。「標準時間」はタスクの実行に要する標準的な時間であって、タスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報に相当する。「受付時刻」はタスクが受諾された時刻、「完了時刻」はタスクが完了した時刻(完了通知の送信時刻)、「所要時間」はタスクの実行に要した時間、「作業報告」はタスクの実行を示すデータのファイル名等、「前回作業履歴」はタスクの前回の実行時の情報である。
【0093】
店舗支援システム10は、以上説明した処理S1~S6を繰り返し実行することにより、作業者91に対して随時、作業指示を出す。
【0094】
ところで、作業者端末3が作業指示を受信した際には、作業者端末3は、図4に示すように、作業指示画面D1を表示する。本実施形態では一例として、作業指示画面D1は、図4に示すように、横方向(水平方向)の寸法が縦方向(垂直方向)の寸法よりも大きい、横長の画面である。図4は、表示部32に表示される作業指示画面D1の具体例を示しており、領域を示す一点鎖線及び参照符号は説明のために表記しているに過ぎず、実際には、これらの一点鎖線及び参照符号は表示部32に表示されない。
【0095】
作業者端末3が作業者91の二の腕部分に装着された状態においては、作業指示画面D1の長辺(表示部32の長辺)が、作業者91の肩と肘とを結ぶ直線に沿うことになる。本実施形態では、上述したように作業者端末3は、作業者91の左腕の二の腕部分に装着されるので、図4に矢印で示すように、作業指示画面D1の左側が「肩」側、作業指示画面D1の右側が「肘」側となる。そして、作業者91は、右手で作業者端末3を操作するので、作業指示画面D1においては、右端部(肘側の端部)に近づくほど操作しやすくなる。
【0096】
図4に示すように、作業指示画面D1は、第1領域R1と、第2領域R2と、を含む。第1領域R1は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクトI1を表示する領域である。第2領域R2は、作業者91の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクトI2を表示する領域である。さらに、作業指示画面D1は、メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4を含んでいる。
【0097】
作業者91は、作業者端末3に表示される画面(作業指示画面D1等)上で、作業指示の受諾(図3のS4)、及びタスクの完了報告(図3のS5)等のための操作を行う。作業者端末3に表示される画面の表示は、コンピュータシステム(ここでは作業者端末3)のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上で用いられる画面表示方法にて実現される。そのため、作業者端末3に表示される画面、及び画面上での作業者91の操作等について詳しくは、「(3)画面表示方法」の欄で説明する。
【0098】
また、上述した動作例では、サーバ装置1から管理装置2に作業スケジュール情報が送信され、管理装置2から作業者端末3に作業指示が送信される場合を示したが、この例に限らない。例えば、サーバ装置1は、管理装置2を介さずに、作業者端末3に対して作業スケジュール情報又は作業指示を送信してもよい。同様に、上述した動作例では、作業者端末3から管理装置2を介してサーバ装置1に完了通知が送信される場合を示したが、この例に限らない。例えば、作業者端末3は、管理装置2を介さずに、サーバ装置1に対して完了通知を送信してもよい。
【0099】
ところで、本実施形態に係る店舗支援システム10は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cを備えているので、これら複数台の作業者端末3A,3B,3Cで作業指示の受諾が重複して行われることを防止するために、以下の構成を採用している。
【0100】
すなわち、まず管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対して指示部24にて一斉に作業指示を送信する。ここで、作業者端末3において作業指示が受諾されると、作業者端末3は、管理装置2又はサーバ装置1に対して受諾通知を送信する。複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3からなる第1端末が受諾通知を管理装置2又はサーバ装置1に送信すると、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち第1端末とは異なる作業者端末3からなる第2端末に対して通知信号が送信される。
【0101】
一例として、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3Aが受諾通知を管理装置2に送信する場合には、作業者端末3Aが第1端末となり、作業者端末3B,3Cの各々は第2端末となる。この場合、第1端末である作業者端末3Aが受諾通知を送信すると、第2端末である作業者端末3B,3Cに対しては通知信号が送信されることになる。通知信号は、例えば第1端末(上記例では作業者端末3A)からの受諾通知を受けた管理装置2又はサーバ装置1から、第2端末(上記例では作業者端末3B,3C)に送信される。これにより、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3Aが受諾通知を管理装置2又はサーバ装置1に送信したことが、その他の作業者端末3B,3Cに通知されることになる。ここで、通知信号は、第1端末を特定するための情報、つまり上記例では受諾通知の送信元(第1端末)が作業者端末3Aであることを表す情報を、含んでいてもよい。
【0102】
作業者端末3は、通知信号を受信すると、表示部32での作業指示画面D1の表示を終了してもよい。つまり、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3(第1端末)で作業指示が受諾された場合、その他の作業者端末3(第2端末)では通知信号を受けて作業指示画面D1の表示が自動的に終了してもよい。
【0103】
(2.2.2)作業スケジュール情報の生成
次に、本実施形態に係る店舗支援システム10における作業スケジュール情報の生成に係る処理について、図5及び図6を参照して詳しく説明する。
【0104】
図5は、本実施形態におけるスケジュール生成部13での作業スケジュール情報の生成に係る処理を概念的に表している。すなわち、本実施形態では、スケジュール生成部13は、マスタデータ、作業者情報、不定期タスク情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データに基づいて、作業スケジュール情報を生成する。
【0105】
本開示でいう「マスタデータ」は、作業スケジュール情報の生成に用いられるデータであって、少なくとも指示タイミングの基準となる基準タイミング情報を含む。言い換えれば、マスタデータは、デフォルトの作業スケジュール情報に相当するデータであって、マスタデータがカスタマイズされることにより作業スケジュール情報が生成される。本実施形態においては、マスタデータは、タスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報を更に含む。また、本開示でいう「来客予測データ」は、店舗9に設置された各種センサ7の検知結果、及び予約状況、店舗9の周辺の天気、店舗9の周辺で開催されるイベントの有無及び時間帯、過去の来客実績データ等から推定(予測)される、将来の客数のデータである。本開示でいう「売上予測データ」は、店舗9に設置された各種センサ7の検知結果、及び予約状況、店舗9の周辺の天気、店舗9の周辺で開催されるイベントの有無及び時間帯、過去の売上実績データ等から推定(予測)される、将来の売り上げのデータである。また、来客予測データ及び売上予測データの推定には、例えば、店舗9で実施されるキャンペーンの情報、並びにチラシの配布状況及び広告の配信状況を含む宣伝状況等が用いられてもよい。
【0106】
ここで、作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データは、店舗9の状況に関する店舗情報に相当する。言い換えれば、店舗情報は、作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データを含んでいる。また、本実施形態においては、マスタデータは、基準タイミング情報以外に、タスクに関する情報も含んでおり、タスク情報に相当する。言い換えれば、タスク情報は、マスタデータ及び不定期タスク情報を含んでいる。要するに、スケジュール生成部13は、タスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。マスタデータは、管理者端末8又は管理装置2等において適宜作成又は編集等が可能である。
【0107】
本実施形態においては、スケジュール生成部13は、店舗9における売り上げを基軸として、作業スケジュール情報を生成する。すなわち、スケジュール生成部13では、タスクを確実に実行することよりも、店舗9の売り上げを向上させることを優先した場合に、有効なタイミングでタスクを実行させるように、タスク情報及び店舗情報に基づいて作業スケジュール情報を生成する。例えば、あるタスクについて、マスタデータにおいて規定される指示タイミングで実行させるよりも、指示タイミングを前倒し又は後倒しした方が店舗9の売り上げが向上するような場合、スケジュール生成部13はこのタスクの指示タイミングを変更する。このように、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成するので、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0108】
下記表3にマスタデータの一例を示す。
【0109】
【表3】
【0110】
表3の例では、マスタデータは、タスク名、標準時間、開始予定時刻、前倒し制限時刻、後倒し制限時刻、優先度、要求スキルレベル、前倒し可能フラグ、後倒し可能フラグ、延期可能フラグ、中断可能フラグ、レジからの距離、作業周期及び作業分類を含む。「標準時間」は、上述したようにタスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報に相当する。「開始予定時刻」はタスクを開始する予定時刻であって、指示タイミングの基準(デフォルト値)となる基準タイミング情報に相当する。「前倒し制限時刻」はタスクを前倒しする際のリミットとなる時刻、「後倒し制限時刻」は作業周期内でタスクを後倒しする際のリミットとなる時刻である。「要求スキルレベル」はタスクの実行に要求される作業者91のスキルレベル、「前倒し可能フラグ」はタスクの前倒しが可能か否かを表すフラグ、「後倒し可能フラグ」は作業周期内でタスクの後倒しが可能か否かを表すフラグである。本開示でいう「スキルレベル」は、作業者91の経験値等に応じた作業スキルを表す指標であって、例えば、初心者、レギュラ又はリーダ等で段階的に表される。「延期可能フラグ」はタスクの指示タイミングを、作業周期を超えて例えば翌日等に延期可能か否かを表すフラグ、「中断可能フラグ」はタスクを中断可能か否かを表すフラグである。「レジからの距離」は、タスクを実行する作業者91に推奨されるレジ(レジカウンタ)からの距離を表すデータであって、レジ(レジカウンタ)から近い順に、「レジ内」、「レジ近」及び「レジ遠」となる。「作業周期」は定期タスクについての繰り返しの周期、「作業分類」はタスクの種類であって、Q(Quality)、S(Service)、C(Cleanliness)のいずれかに分類される。
【0111】
下記表4に作業者情報の一例を示す。
【0112】
【表4】
表4の例では、作業者情報は、店員名、勤続年数、スキルレベル、勤務シフト情報及び作業実績評価を含む。「店員名」は作業者91を識別するための名称、「勤続年数」は作業者91ごとの店舗9での勤続年数である。「勤務シフト情報」は作業者91ごとの勤務時間割である。「作業実績評価」は作業者91が実行したタスクについての評価値(例えば、A,B,Cランクの3段階評価)である。このような作業者情報のうち「勤務シフト情報」については、例えば、管理装置2、作業者端末3又は管理者端末8のいずれかにおいて、作業者91又は管理者からの操作に応じて適宜入力される。
【0113】
図6は、作業スケジュール情報の生成に係る処理を示すフローチャートである。すなわち、スケジュール生成部13は、図6に示すように、マスタデータ、不定期タスク情報、売上情報、売上予測データ、来客予測データ及び作業者情報を順に読み込む(S11~S16)。ここで、例えば、マスタデータ、売上情報、売上予測データ、来客予測データ及び作業者情報については、取得部12によって、管理装置2又はストアコンピュータ6から取得される。不定期タスク情報については、タスク生成部16にて生成される。不定期タスク情報の生成に際し、サーバ装置1は、まずセンサ7の検知結果(センシング情報)を取得部12にて管理装置2から取得し、さらに、売上情報及び来客予測データを、取得部12にて管理装置2又はストアコンピュータ6から取得する。タスク生成部16は、店舗9の状況が、作業者91による処置が必要と判定すれば、この処置をタスクとして、このタスクに優先度を付与し、不定期タスク情報を生成する。これにより、不定期タスクに関するタスク情報である不定期タスク情報が自動的に生成される。
【0114】
次に、スケジュール生成部13は、処理S11~S16で読み込んだ店舗情報(作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データ)、及びタスク情報(マスタデータ及び不定期タスク情報)に基づいて、対象期間の作業負荷の大きさを予測する(S17)。本開示でいう「作業負荷」は、タスクを実行するのに必要な作業者91の労働力、つまり人的資源を意味する。本実施形態では一例として、作業負荷は、1時間当たりの1人の作業者91の労働力であるマン・アワー(MH:man-hour)を単位とする。例えば、作業者91が1人で作業に30分を要するタスクであれば、このタスクの作業負荷は「0.5」となる。本開示でいう「対象期間」は、作業スケジュール情報の生成の対象となる期間であって、「8:00-9:00」、「9:00-10:00」及び「10:00-11:00」という時間帯ごとに作業スケジュール情報を生成する場合、各時間帯が対象期間となる。
【0115】
次に、スケジュール生成部13は、店舗情報及びタスク情報に基づいて、タスクの指示タイミングを判定するための作業タイミング判定処理を行う(S18)。つまり、作業タイミング判定処理では、タスクと指示タイミングとの対応関係を決定する。作業タイミング判定処理においては、処理S17で求めた対象期間における作業負荷を用いて、タスクの指示タイミングを判定する。
【0116】
その後、スケジュール生成部13は、タスクと指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する(S19)。本開示でいう「作業スケジュール情報を生成」には、既存の作業スケジュールを更新(変更)する処理を含む。その結果、スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報の生成に、店舗情報から求まる対象期間の作業負荷の大きさを用いることになる。
【0117】
ところで、スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報の生成に、複数のタスクの各々の優先度を用いる。優先度は、タスクごとに付与されており、かつ店舗情報に応じて変更される。すなわち、優先度は固定値ではなく、店舗情報(作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データ)に応じて適宜変更させる。優先度の変更は、例えば、作業タイミング判定処理(S18)の前置処理として実行される。
【0118】
下記表5に優先度の変更条件の一例を示す。
【0119】
【表5】
【0120】
すなわち、表5の例では、優先度の変更条件は、「作業時間制約」、「売上影響」、「顧客印象への影響」及び「作業周期と経過時間との大小関係」の4項目を含む。「作業時間制約」はタスクの指示タイミングが可変であるか否か、つまり後述するタスクの前倒し又は後倒しが可能か否かによって、優先度を変更するための条件である。「作業時間制約」については、指示タイミングの変動幅が小さい程(固定の場合は変動幅は最小となる)、優先度が高くなる。「売上影響」は店舗9の売り上げへの影響の大きさによって、優先度を変更するための条件である。「売上影響」については、売り上げへの影響が大きい程、優先度が高くなる。「顧客印象への影響」は顧客92へ与える印象への影響の大きさによって、優先度を変更するための条件である。「顧客印象への影響」については、顧客印象への影響が大きい程、優先度が高くなる。「作業周期と経過時間との大小関係」は定期タスクについて作業周期と前回作業の完了時点からの経過時間との大小関係によって、優先度を変更するための条件である。「作業周期と経過時間との大小関係」については、作業周期が経過時間より小さい(短い)場合は優先度が高くなり、作業周期が経過時間より大きい(長い)場合は優先度が低くなる。
【0121】
具体例を挙げると、過去の売上情報から、ある商品の品出し作業が売り上げに大きく影響することが推定される場合、この商品の品出し作業の優先度が高くなる。また、あるファストフードの補充(作り置き)作業が売り上げに略影響しないことが推定される場合、このファストフードの補充(作り置き)作業の優先度が低くなる。また、例えば、来客予測データから昼食の時間帯に多くの来客が見込まれる場合、顧客印象への影響が大きくなるイートインスペースの清掃作業の優先度が高くなる。
【0122】
本実施形態に係る店舗支援システム10では、上述した処理S11~S19が繰り返されることにより、店舗情報が変動すれば、店舗情報の変動に連動して作業スケジュール情報が更新(変更)されることになる。すなわち、スケジュール生成部13は、店舗情報の変動に伴って作業スケジュール情報を更新する。したがって、本実施形態に係る店舗支援システム10は、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0123】
(2.2.3)割当部
本実施形態に係る店舗支援システム10は、割当部17にて、作業スケジュール情報における複数のタスクを、複数人の作業者91に割り当てる。要するに、本実施形態では、複数のタスクの各々を、いずれの作業者91に実行させるかまで、作業スケジュール情報において決定されることになる。
【0124】
本実施形態では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報に従って、生成した作業指示を、タスクが割り当てられている作業者91の作業者端末3のみに送信する。言い換えれば、店舗支援システム10は、タスクを実行する作業者91を指名(指定)する形で作業指示を出力することになる。本実施形態では、スケジュール生成部13が、複数人の作業者91で共用される1つの作業スケジュール情報を生成することと仮定する。つまり、1つの作業スケジュール情報において、複数のタスクの各々が、複数人の作業者91のいずれかに割り当てられることになる。
【0125】
店舗9において、例えば、レジカウンタ94(図8A参照)にセルフレジが設置されているような場合、顧客92が商品を購入する際には、顧客92の近く(つまりレジカウンタ94)に作業者91が居ない状況が起こり得る。このような状況下で、例えば、ファストフード対応等の、レジカウンタ94内で行う作業(タスク)については、レジカウンタ94から近い位置にいる作業者91にて実行されることが、効率面において好ましい。そこで、このような状況においては、割当部17は、レジカウンタ94内で行う作業を、複数人の作業者91のうちレジカウンタ94に近い作業者91に優先的に割り当てることが好ましい。
【0126】
以下、一例として、複数人の作業者91のうち、「要求スキルレベル」及び「レジからの距離」によって特定される作業者(以下、対象者ともいう)にタスクが割り当てられる場合の店舗支援システム10の動作について、図7を参照して説明する。
【0127】
すなわち、サーバ装置1は、マスタデータ及び作業者情報を順に読み込む(S21,S22)。ここで、例えば、マスタデータ及び作業者情報については、取得部12によって、管理装置2又はストアコンピュータ6から取得される。
【0128】
次に、サーバ装置1は、割当部17にて、処理S21,S22で読み込んだマスタデータ及び作業者情報に基づいて、対象者の有無を判定する(S23)。処理S23では、割当部17は、マスタデータに含まれる要求スキルレベルと作業者情報に含まれるスキルレベルとを比較して、スキルレベルが要求スキルレベル以上である場合に、対象者有り、と判断する。
【0129】
割当部17にて、対象者無し、と判断された場合(S23:No)、サーバ装置1は、処理S21に戻る。一方、割当部17にて、対象者有り、と判断された場合(S23:Yes)、サーバ装置1は、店員位置情報を取得する(S24)。本開示でいう「店員位置情報」は、店舗9内での作業者91の位置を表す情報であって、例えば、センサ7の検知結果(センシング情報)を用いて管理装置2にて監視され、取得部12によって、管理装置2から取得される。
【0130】
次に、サーバ装置1は、割当部17にて、処理S24で取得した店員位置情報に基づいて、対象者の有無を判定する(S25)。処理S25では、割当部17は、マスタデータに含まれる「レジからの距離」と店員位置情報とを比較して、いずれかの作業者91の位置が「レジからの距離」で規定される条件を満たす場合に、対象者有り、と判断する。具体例を挙げると、上述したファストフード対応等のレジカウンタ94内で行うタスクについては、「レジからの距離」は「レジ内」に設定されているので、作業者91の位置がレジ付近である場合に、「レジからの距離」で規定される条件を満たすことになる。
【0131】
割当部17にて、対象者無し、と判断された場合(S25:No)、サーバ装置1は、処理S21に戻る。一方、割当部17にて、対象者有り、と判断された場合(S25:Yes)、サーバ装置1は、対象者(最適者)に対して作業指示を送信する(S26)。このとき、最適者に該当する作業者91が複数人存在する場合には、サーバ装置1は、これら複数人の作業者91に対して、一斉に作業指示を送信してもよい。
【0132】
ただし、上述した例に限らず、スケジュール生成部13は、作業者91ごとに作業スケジュール情報を生成してもよい。この場合、スケジュール生成部13では、複数人の作業者91A,91B,91Cに一対一で対応する複数の作業スケジュール情報が生成される。
【0133】
また、割当部17は、作業スケジュール情報における複数のタスクを、作業者91のスキルレベルのみで、複数人の作業者91に割り当ててもよい。この場合、各タスクは、必ずしも1人の作業者91に割り当てられるのではなく、例えば、同じスキルレベルの作業者91が複数人存在するときには、これら複数人の作業者91に対して割り当てられることになる。
【0134】
(2.2.4)作業検知
上述したように、検知部27は、店舗9において、作業者91が特定のタスクを実行する場所(作業エリア)に、受信可能エリアを設定し、作業者91が受信可能エリアに進入したことをもって、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を受信する。これにより、検知部27は、特定のタスクについて、作業者91による実行を検知する。
【0135】
一例として、レジ対応の作業にあっては、図8Aに示すように、レジカウンタ94の内側(売り場とは反対側)であって、レジ93から一定距離(一例として、数十cm)の範囲に、作業エリアA1が設定される。これにより、レジ対応のために作業者91がレジ93前に移動すると、作業者91が作業エリアA1(受信可能エリア)に進入することになり、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を検知部27が受信する。これにより、検知部27は、レジ対応というタスクについて、作業者91による実行を検知することができる。
【0136】
また、図8Aの例では、レジ対応の作業に関して、レジカウンタ94の外側(売り場側)であって、レジ93から一定距離(一例として、数十cm)の範囲に、応対エリアA2が設定される。これにより、会計等のために顧客92がレジ93前に移動すると、顧客92が応対エリアA2(人感知エリア)に進入することになり、この顧客92を発生検知部28が検知する。これにより、発生検知部28は、レジ対応というタスクについて、その発生を検知することができる。
【0137】
ここで、発生検知部28は、人(作業者91又は顧客92)が、応対エリアA2を通過する場合に、誤って作業の発生を検知しないように、以下のような処理を採用することが好ましい。例えば、発生検知部28は、応対エリアA2に人(顧客92)が滞在している時間が一定時間に達し、応対エリアA2に居る人(顧客92)がレジ93を向いていることをもって、レジ対応というタスクの発生を検知してもよい。
【0138】
他の例として、業務用の大型の冷蔵庫95への飲料等の補充(いわゆる「ウォークイン補充」)の作業にあっては、図8Bに示すように、冷蔵庫95の裏側(売り場とは反対側)の範囲(ウォークインエリア)に、作業エリアA1が設定される。これにより、ウォークイン補充のために作業者91がウォークインエリアに移動すると、作業者91が作業エリアA1(受信可能エリア)に進入することになり、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を検知部27が受信する。これにより、検知部27は、ウォークイン補充というタスクについて、作業者91による実行を検知することができる。
【0139】
より詳細には、検知部27は、無線信号の検知をもって、作業者91によるタスクの実行の開始を検知する。発信機911が出力する無線信号には、発信機911を携帯する各作業者91を識別するための情報(例えば作業者情報)を含んでいるので、これにより、検知部27は、タスクの実行を開始した作業者91を特定可能である。つまり、検知部27では、少なくともタスクの実行が開始されたことに加えて、複数人の作業者91のうちのいずれの作業者91がタスクを実行しているか、を検知可能である。言い換えれば、検知部27は、タスクの実行と、その実行者である作業者91とを対応付けた形で検知可能である。そして、タスクは割当部17にていずれかの作業者91に割り当てられているため、割当情報、つまり、いずれのタスクにいずれの作業者91が割り当てられているか、という情報は既知である。
【0140】
したがって、このような割当情報を用いることで、検知部27では、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知できる。例えば、「レジ対応」というタスクが作業者91A,91B,91Cのうち作業者91Aに割り当てられている場合、検知部27は、作業者91Aがレジ93周辺の作業エリアA1に進入したことをもって、作業者91Aによる「レジ対応」の実行を検知する。この場合、仮に、「レジ対応」というタスクが割り当てられていない作業者91B,91Cがレジ93周辺の作業エリアA1に進入しても、検知部27は、「レジ対応」の実行を検知しない。
【0141】
発信機911からの無線信号を受信した検知部27は、例えば、作業者端末3を介して、管理装置2又はサーバ装置1に、検知結果を通知してもよい。タスクの実行と、その実行者である作業者91との対応付けは、管理装置2又はサーバ装置1にて行ってもよい。
【0142】
また、検知部27は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクの完了を更に検知する。例えば、検知部27は、発信機911からの無線信号を検知した後、この無線信号を検知できなくなることをもって、作業者91によるタスクの完了を検知する。つまり、作業者91が特定のタスクを完了して作業エリアA1から退出すると、作業者91が受信可能エリアから退出することになり、この作業者91が携帯する発信機911からの無線信号を検知部27が受信できなくなる。これにより、検知部27は、特定のタスクの完了を検知することができる。
【0143】
(2.2.5)実績情報の生成
以下に、上述した2つ目の態様に係る実績出力部18の動作、つまり実績出力部18が検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合の動作について説明する。
【0144】
実績出力部18は、基本的には、少なくとも検知部27の検知結果に基づいて、各作業者91によるタスクの実行状況を表す実績情報を生成し、実績情報を出力(ログ記録部15に記録)する。すなわち、検知部27では、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知できるので、その検知結果に基づいて、実績出力部18は、実績情報を自動的に生成することが可能である。
【0145】
例えば、「レジ対応」というタスクが作業者91A,91B,91Cのうち作業者91Aに割り当てられている場合、検知部27は、作業者91Aがレジ93周辺の作業エリアA1に進入したことをもって、作業者91Aによる「レジ対応」の実行を検知する。この場合、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて、作業者91Aが「レジ対応」を実行したことを表す、実績情報を自動的に生成する。一方、「レジ対応」というタスクが割り当てられていない作業者91B,91Cがレジ93周辺の作業エリアA1に進入したとしても、検知部27は、「レジ対応」の実行を検知しないので、実績出力部18は、「レジ対応」の実行を表す実績情報を生成しない。このように、検知部27が作業者91によるタスクの実行を検知すると、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて、自動的に、実績情報を生成し、実績情報を出力する。
【0146】
また、本実施形態では、タスクの開始と完了との両方を検知部27で検知している。そのため、タスクの実行に要した時間(所要時間)についても、実績情報に含めることができる。
【0147】
より詳細には、タスクが割り当てられた作業者91がタスクを実行したことが検知部27で検知されると、検知部27の検知結果が管理装置2からサーバ装置1に送信される。サーバ装置1は、検知部27の検知結果に基づいて、実績出力部18にて実績情報を生成し、ログ記録部15に実績情報を記録する。サーバ装置1に記録された実績情報は、例えば、管理者端末8又は管理装置2にて適宜閲覧可能である。このとき生成される実績情報は、一例として、上記「表2」に例示した情報と同様である。この場合、実績情報内の「受付時刻」は、検知部27にてタスクの実行の開始が検知された時刻となり、「完了時刻」は検知部27にてタスクの完了が検知された時刻となる。
【0148】
また、検知部27としての機能は、その一部がサーバ装置1に分散して設けられていてもよい。一例として、検知部27のうち、割当情報(いずれのタスクにいずれの作業者91が割り当てられているかという情報)を照合する機能は、サーバ装置1に設けられていてもよい。この場合、店舗9に設けられている受信機は、少なくともタスクの実行が開始されたことに加えて、複数人の作業者91のうちのいずれの作業者91がタスクを実行しているか、を検知し、その結果のみをサーバ装置1に送信すればよい。
【0149】
このように、本実施形態に係る店舗支援システム10では、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知部27にて検知し、その検知結果に基づいて、各作業者91によるタスクの実行状況を表す実績情報を自動的に生成し出力できる。そのため、タスクを開始時又は完了時に、作業者91が実績情報を記録しなくても作業実績を残すことが可能になる。
【0150】
また、本実施形態では、上述したように、検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合に、検知部27の検知結果に加えて、作業スケジュール情報、作業者情報、及び各作業者91の作業状況も用いて、実績情報を生成する。
【0151】
すなわち、実績出力部18は、作業スケジュール情報に基づくことで、タスクと指示タイミングとの対応関係を加味して、実績情報を生成できる。一例として、実績出力部18は、指示タイミングの前及び/又は後に設定された判定期間にのみ検知部27の検知結果を有効とし、判定期間外には検知部27の検知結果を無効とする。これにより、判定期間に、特定のタスクが割り当てられた作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスクについての実績情報を生成し、出力する。一方、判定期間外に、特定のタスクが割り当てられた作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスクについての実績情報を生成しない。その結果、指示タイミングの前及び/又は後に設定された判定期間に、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知部27が検知した場合にのみ、このタスクについての実績情報を残すことが可能である。つまり、判定期間外には作業者91が割り当てられたタスクを実行していない可能性が高い等、タスクの実行と指示タイミングとの間に相関があるため、この相関を利用することで、実績出力部18で生成される実績情報の信頼性の向上を図ることが可能である。
【0152】
また、実績出力部18は、作業者情報に基づくことで、各作業者91のスキル等を加味して、実績情報を生成できる。一例として、実績出力部18は、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに該当する作業者91についてのみ検知部27の検知結果を有効とし、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに該当しない作業者91については検知部27の検知結果を無効とする。これにより、特定のタスクが割り当てられており、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに該当する作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスクについての実績情報を生成し、出力する。一方、特定のタスクが割り当てられているものの、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに該当しない作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスク(特定のタスク)についての実績情報を生成しない。その結果、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに達する作業者91について、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知部27が検知した場合にのみ、このタスクについての実績情報を残すことが可能である。つまり、スキルレベルがタスクの要求スキルレベルに達しない作業者91が割り当てられたタスク(特定のタスク)を実行していない可能性が高いことを利用し、実績出力部18で生成される実績情報の信頼性の向上を図ることが可能である。
【0153】
また、実績出力部18は、複数人の作業者91の各々における作業状況に基づくことで、各作業者91の現在の状況(別のタスクを実行中であるか否か等)を加味して、実績情報を生成できる。一例として、実績出力部18は、いずれのタスクも実行中でない作業者91(つまり手すきの作業者91)についてのみ検知部27の検知結果を有効とし、別のタスクを実行中の作業者91については検知部27の検知結果を無効とする。これにより、特定のタスクが割り当てられており、手すきの作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスクについての実績情報を生成し、出力する。一方、特定のタスクが割り当てられているものの、別のタスクを実行中の作業者91による特定のタスクの実行を検知部27が検知した場合には、実績出力部18は、このタスク(特定のタスク)についての実績情報を生成しない。その結果、手すきの作業者91について、タスクが割り当てられた作業者91によるタスクの実行を検知部27が検知した場合にのみ、このタスクについての実績情報を残すことが可能である。つまり、別のタスクを実行中には作業者91が割り当てられたタスク(特定のタスク)を実行していない可能性が高いことを利用し、実績出力部18で生成される実績情報の信頼性の向上を図ることが可能である。
【0154】
このように、実績出力部18は、検知部27の検知結果に基づいて実績情報を生成する場合に、検知部27の検知結果に加えて、作業スケジュール情報、作業者情報、及び各作業者91の作業状況も用いることで、実績情報の信頼性の向上を図ることが可能である。
【0155】
(2.2.6)その他の機能
本実施形態に係る店舗支援システム10は、作業者91に作業指示を出す機能のほか、例えば、作業者91による顧客92(図1参照)の年齢確認を支援する、年齢確認処理の機能を更に有している。つまり、店舗支援システム10は、店舗9における作業者91の作業を管理する機能と、年齢確認処理の機能と、を有している。
【0156】
本開示でいう「年齢確認」は、例えば、煙草及び酒類等のように法令等によって特定年齢未満の人への販売が規制されている商品を販売する場合等において、対象者(購入者等)の年齢が特定年齢以上であるか否かを確認者(販売者等)が確認することを意味する。
【0157】
年齢確認処理に際して、管理装置2は、年齢確認の対象となる顧客92をセンサ7A(カメラ)にて撮像した画像の画像データを含む要求信号を、作業者端末3に送信する。作業者端末3は、受信した要求信号に含まれる画像データを用いて、顧客92の画像を含む年齢確認画面を表示する。この状態において、作業者91は、作業者端末3に表示されている年齢確認画面を見て顧客92の年齢確認を行う。このとき、作業者端末3は、年齢確認の成功又は失敗を選択する操作を作業者91から受け付けると、その操作に応じた年齢確認の結果を含む応答信号を管理装置2に送信する。
【0158】
要するに、店舗支援システム10においては、顧客92を撮像した画像の画像データが管理装置2から作業者端末3に送信されるので、作業者91は、作業者端末3に表示される年齢確認画面にて顧客92の画像を見て、顧客92の年齢確認を行うことができる。しかも、作業者端末3側で行われた年齢確認の結果は、作業者端末3から、要求信号の送信元である管理装置2に返信されるので、年齢確認のための一連の処理は、管理装置2側で開始され管理装置2側で完了することになる。
【0159】
したがって、店舗支援システム10によれば、例えば、セルフレジ(Self-checkout)等の導入により販売処理の少なくとも一部について自動化(無人化)を図りながらも、酒類及び煙草等、販売に際して年齢確認を必要とする特定商品についての販売が可能となる。しかも、作業者91は、作業者端末3を携帯していれば、顧客92から離れた場所に居たとしても、その場に居ながらにして、つまりその場から移動することなく、顧客92の年齢確認を行うことができる。また、顧客92においては、年齢確認のために、離れた場所に居る作業者91(店員)の到着を待つ必要がない。結果的に、店舗支援システム10によれば、人(作業者91及び顧客92)の手間を軽減しつつ、年齢確認を実現することができる。
【0160】
ここで、年齢確認処理をタスクに含めることとすれば、例えば、管理装置2から作業者端末3に対し、タスクの実行を指示する作業指示と、年齢確認処理のためのデータと、をまとめて送ることにより、作業の効率化を図ることができる。具体的には、管理装置2は、年齢確認を必要とする特定商品の顧客92への販売に際し、作業者端末3に対して年齢確認処理のタスクを指示する作業指示を送信する。このとき、管理装置2は、作業者91が作業者端末3を用いて年齢確認処理を実施するために必要な情報、つまり顧客92の画像等の情報を、作業指示と共に作業者端末3に送信する。
【0161】
作業者端末3が上述したような年齢確認処理の作業指示を受信すると、作業者91は、まず作業指示を受諾するための操作を行う。その後、受諾操作を行った作業者91は、作業者端末3に表示される画像の確認、及び年齢確認の成功又は失敗の選択操作等の、年齢確認処理に必要な作業を実施する。年齢確認処理を受諾した作業者91の作業者端末3からは、管理装置2に対して、年齢確認の結果を含む完了通知が送信される。
【0162】
(3)画面表示方法
本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上において実現される。以下に、本実施形態に係る画面表示方法について、図9A図15Cを参照して説明する。図9A図15Cは、表示部32に表示される画面の具体例を示しており、領域を示す一点鎖線及び参照符号は説明のために表記しているに過ぎず、実際には、これらの一点鎖線及び参照符号は表示部32に表示されない。また、図9A図15Cにおいて、表示部32に表示される各画面上でのボタン等のオブジェクトを操作(タップ、スワイプ又はドラッグ等)する人(作業者91)の指F1、及びその動きを想像線(2点鎖線)で示す。
【0163】
(3.1)第1タスクの受諾及び完了
まずは、作業者91が、作業指示画面D1上で、作業指示の受諾(図3のS4)、及びタスクの完了報告(図3のS5)等のための操作を行う際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図9A図9Cを参照して説明する。
【0164】
本実施形態に係る画面表示方法は、上述したように、取得処理と、表示処理と、を有している。取得処理は、取得情報を取得する処理である。取得情報は、作業者91の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する情報である。本実施形態では、作業者端末3は、作業スケジュール情報に基づく作業指示を受信しているので、取得処理では、この作業指示を取得情報として取得する。つまり、取得処理で取得される作業スケジュール情報に関する情報は、作業指示を含む。表示処理は、取得処理で取得した取得情報に基づいて、図9Aに示すような、作業指示画面D1を作業者端末3に表示させる処理である。作業指示画面D1は、作業者91に作業を指示するための画面である。作業指示画面D1は、取得情報(ここでは作業指示)に基づいて表示されるので、作業スケジュール情報(又は作業指示)によって、その表示内容が変わることになる。
【0165】
ここで、作業指示画面D1は、図9Aに示すように、第1領域R1と、第2領域R2と、を含んでいる。第1領域R1は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクトI1を表示する領域である。第2領域R2は、作業者91の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクトI2を表示する領域である。
【0166】
本実施形態では、作業指示画面D1を縦方向(作業指示画面D1の短辺に沿った方向)に二分したときに、下側が第1領域R1、上側が第2領域R2となるように、第1領域R1及び第2領域R2が設定されている。ここでは、図9Aに示すように、第1領域R1の方が、第2領域R2に比べて、作業指示画面D1を縦方向の寸法が大きい。そのため、作業指示画面D1の縦方向においては、作業指示画面D1の半分以上を第1領域R1が占めている。
【0167】
さらに、作業指示画面D1は、上述したように、第1領域R1及び第2領域R2に加えて、メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4を更に含んでいる。メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4は、作業指示画面D1における第2領域R2の上方に配置されている。メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4は、作業指示画面D1の横方向(作業指示画面D1の長辺に沿った方向)に並んでおり、時間表示領域R4はメニュー表示領域R3の右方に配置されている。メニュー表示領域R3は、一例として「スタッフA」という作業者91を特定する文字列、及びメニューボタンを表示する領域である。時間表示領域R4は、現在時刻(年月日も含む)を表示する領域であって、一例として「2018/09/14(金)19:17」という文字列が表示されている。
【0168】
作業指示画面D1について更に詳しく説明すると、第1領域R1には、第1オブジェクトI1が複数表示されている。複数の第1オブジェクトI1は、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方に応じた順に並んでいる。図9Aの例では、第1領域R1に5つの第1オブジェクトI11~I15が並べて表示されている。5つの第1オブジェクトI11~I15を特に区別しない場合には、5つの第1オブジェクトI11~I15の各々を単に「第1オブジェクトI1」ともいう。
【0169】
各第1オブジェクトI1は、作業指示画面D1の縦方向に長い長方形状の外形を有する。各第1オブジェクトI1は、作業者91の操作(タップ)を受け付けるためのオブジェクトである。各第1オブジェクトI1は、対応する第1タスクを特定するための特定情報を含み、一例として、第1タスクを表すアイコン(図像)を特定情報として含んでいる。さらに、各第1オブジェクトI1は、対応する第1タスクの指示タイミングを表す時刻情報を含み、一例として、指示タイミングの時刻を表す文字列を時刻情報として含んでいる。図9Aでは一例として、第1オブジェクトI11がファストフードの補充(作り置き)、第1オブジェクトI12が商品の品出し、第1オブジェクトI13が陳列、第1オブジェクトI14がチェック、第1オブジェクトI15が検品に、それぞれ対応する。そして、例えば、第1オブジェクトI11であれば、ファストフードの補充(作り置き)という第1タスクを表すアイコンと、指示タイミングの時刻を表す「18:00」という文字列と、を含んでいる。
【0170】
これら5つの第1オブジェクトI11~I15は、第1オブジェクトI11が右端となるように、作業指示画面D1において右側から第1オブジェクトI11,I12,I13,I14,I15の順に並べて配置されている。このような5つの第1オブジェクトI11~I15の並び順は、それぞれ対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方に応じた順である。
【0171】
本実施形態においては、第1タスクの優先度と指示タイミングとの両方に応じて、5つの第1オブジェクトI11~I15の並び順が決定されている。具体的には、作業指示画面D1において右側から指示タイミングが早い順に並ぶように、複数の第1オブジェクトI1が時系列順に並んでいる。さらに、指示タイミングが同じ第1オブジェクトI1が複数あれば、これら指示タイミングが同じ複数の第1オブジェクトI1については、作業指示画面D1において右側から優先度が高い順に並ぶように、複数の第1オブジェクトI1が優先度順に並んでいる。図9Aの例では、指示タイミングが「18:00」である第1オブジェクトI11は右端に位置し、指示タイミングが「19:00」である第1オブジェクトI12~I15は第1オブジェクトI11の左方に位置する。そして、指示タイミングが同じ第1オブジェクトI12~I15については、優先度が「中」である第1オブジェクトI12,I13が右側に位置し、優先度が「低」である第1オブジェクトI14,I15が左側に位置する。
【0172】
ただし、第1オブジェクトI11~I15の並び順は、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方によって決まればよい。そのため、第1オブジェクトI11~I15の並び順は、例えば、対応する第1タスクのみにより決まってもよく、対応する第1タスクの指示タイミングのみにより決まってもよい。
【0173】
ところで、上述したように、作業者91が、右手で作業者端末3を操作することを想定すると、作業指示画面D1においては、右端部(肘側の端部)に近づくほど操作しやすくなる。そのため、5つの第1オブジェクトI11~I15のうち、第1オブジェクトI11が最も操作しやすい位置にあり、第1オブジェクトI12,I13,I14,I15の順に操作しにくくなる。結果的に、第1オブジェクトI1は、対応するタスク(第1タスク)の指示タイミングが早いほど、又は優先度が高いほどに、作業指示画面D1において、操作しやすい位置に配置されることになる。
【0174】
第1オブジェクトI1は、対応する第1タスクの優先度によって表示態様が異なる。本開示でいう「表示態様」は、例えば、色(表示色)、テキストのフォント(サイズ及び太さを含む)、動き(変形及び明滅等を含む)、アイコンの形状及び大きさ(サイズ)等を含む。本実施形態では、第1オブジェクトI1の表示色が、対応する第1タスクの優先度によって異なっている。一例として、優先度が「高」である第1タスクに対応する第1オブジェクトI1は赤色、優先度が「中」である第1タスクに対応する第1オブジェクトI1は黄色、優先度が「低」である第1タスクに対応する第1オブジェクトI1は青色である。
【0175】
また、第2領域R2には、第2オブジェクトI2が複数表示されている。図9Aの例では、第2領域R2に2つの第2オブジェクトI21,I22が並べて表示されている。2つの第2オブジェクトI21,I22を特に区別しない場合には、2つの第2オブジェクトI21,I22の各々を単に「第2オブジェクトI2」ともいう。
【0176】
各第2オブジェクトI2は、作業指示画面D1の横方向に長い長方形状の外形を有する。各第2オブジェクトI2は、作業者91の操作(タップ)を受け付けるためのオブジェクトである。各第2オブジェクトI2は、対応する第2タスクを特定するための特定情報を含み、一例として、第2タスクを表すアイコン(図像)及びテキスト(文字列)を特定情報として含んでいる。図9Aでは一例として、第2オブジェクトI21がレジ対応、第2オブジェクトI22がファストフード対応(FF対応)に、それぞれ対応する。そして、例えば、第2オブジェクトI21であれば、レジ対応という第2タスクを表すアイコン及びテキスト(「レジ対応」)を含んでいる。
【0177】
図9Aの例において、作業指示画面D1に表示されている第1オブジェクトI1は、作業スケジュール情報に含まれるタスクのうち、現在、作業指示が出されているタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1である。つまり、作業者91が実行すべきタスクに対応する第1オブジェクトI1が、作業指示画面D1の第1領域R1に表示されている。そのため、作業指示画面D1の第1領域R1に表示される第1オブジェクトI1は、未完了の状態のタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1のみである。したがって、第1領域R1に表示される第1オブジェクトI1は、時間の経過に伴って、又はタスクが完了することをもって随時変化する、変動的なオブジェクトである。
【0178】
一方、作業指示画面D1に表示されている第2オブジェクトI2は、作業スケジュール情報にて指示タイミングが規定されていないタスク(第2タスク)に対応する。つまり、第2オブジェクトI2に対応するタスクについては、作業者91が実行すべきタイミングが規定されておらず、作業者91は、いつでも実行し得ることになる。そのため、作業指示画面D1の第2領域R2に表示される第2オブジェクトI2に対応するタスク(第2タスク)については、完了/未完了という概念がない。したがって、第2領域R2に表示される第2オブジェクトI2は、時間が経過しても変化しない、固定的なオブジェクトである。
【0179】
以下では、上述したような作業指示画面D1が表示されている状態において、「19:00」という指示タイミングに対応する「商品の品出し」というタスク(第1タスク)を、作業者91が実行する場合を例に説明する。さらに、ここでは一例として、図1に示すように、品出し作業中の作業者91A、清掃作業中の作業者91B、接客中の作業者91Cのうち、作業者91Aが作業指示を受諾する場合を想定する。
【0180】
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業指示画面D1を見て、作業指示を受諾するべく、図9Aに示す作業指示画面D1上で第1オブジェクトI12を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、作業指示が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信される(図3のS4:Yes)。このとき、作業者端末3Aの表示は、図9Aに示す作業指示画面D1から、図9Bに示す作業選択画面D2に遷移する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、第1遷移処理を有している。第1遷移処理は、第1領域R1に表示されている第1オブジェクトI1に係る第1タスクを選択する操作を受け付けると、作業者端末3の表示を、作業指示画面D1から作業選択画面D2に変更する処理である。ここでいう作業者91の操作は、第1オブジェクトI1のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0181】
ここにおいて、作業選択画面D2は、図9Bに示すように、第1領域R1に代えて、詳細オブジェクトI3を含んでいる。そのため、作業選択画面D2の縦方向においては、作業選択画面D2の半分以上を詳細オブジェクトI3が占めている。作業選択画面D2は、第1領域R1以外の構成については、作業指示画面D1と同様である。つまり、作業選択画面D2は、詳細オブジェクトI3に加えて、第2領域R2、メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4を含んでいる。
【0182】
詳細オブジェクトI3は、作業指示画面D1で選択された第1オブジェクトI1に対応するタスク(第1タスク)に関連し、かつ第1オブジェクトI1よりも表示面積の大きいオブジェクトである。すなわち、本実施形態では、作業スケジュール情報は第1タスクを複数含んでいる。第1遷移処理では、作業指示画面D1において、複数の第1タスクのうちの1つの第1タスクからなる選択タスクに対応する第1オブジェクトI1を選択する操作を受け付けると、詳細オブジェクトI3を含む作業選択画面D2を表示する。詳細オブジェクトI3は、選択タスクに関連し第1オブジェクトI1よりも表示面積の大きいオブジェクトである。ここでいう作業者91の操作は、第1オブジェクトI1のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0183】
また、本実施形態では、作業選択画面D2は、詳細オブジェクトI3内に、完了ボタンI31及びキャンセルボタンI32を含んでいる。完了ボタンI31には「完了」という文字列が表示され、キャンセルボタンI32には「キャンセル」という文字列が表示されている。完了ボタンI31は、作業者91がタスク(作業)を完了したときに作業者91によって操作(タップ)され、キャンセルボタンI32は、作業者91がタスク(作業)を中断するときに作業者91によって操作(タップ)される。
【0184】
作業者91Aは、詳細オブジェクトI3に対応するタスク(ここでは「商品の品出し」)の完了後に、作業者端末3Aに表示された作業選択画面D2上で、作業の完了を報告するべく、完了ボタンI31を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、タスクが完了したことを表す完了通知が管理装置2に送信され(図3のS5:Yes)、作業選択画面D2の表示が終了する。このとき、作業者端末3Aの表示は、図9Bに示す作業選択画面D2から、図9Cに示す作業指示画面D1に遷移する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、選択タスクの状態を完了状態とする完了処理を更に有している。そして、本実施形態に係る画面表示方法では、作業選択画面D2において、選択タスクが完了したことを示す作業者91の操作を受け付けると、完了処理を実行する。ここでいう作業者91の操作は、完了ボタンI31のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0185】
図9Cに示す作業指示画面D1では、完了状態となったタスク(ここでは「商品の品出し」)に対応する第1オブジェクトI1は削除されている。つまり、図9Cに示す作業指示画面D1では、「商品の品出し」というタスクに対応する第1オブジェクトI1が削除され、「20:00」という指示タイミングのタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI15が追加されている。
【0186】
また、作業者91B,91Cが携帯する作業者端末3B,3Cにおいても、図9Cに示す作業指示画面D1が表示される。ただし、作業者端末3B,3Cにおいては、作業者端末3Aに作業選択画面D2が表示されたタイミング、つまり詳細オブジェクトI3に対応するタスク(ここでは「商品の品出し」)が受諾状態になったことを受けて、作業指示画面D1が変化する。要するに、本実施形態では、対応する第1タスクの状態が受諾状態になったことをもって、第1オブジェクトI1を第1領域R1から消去している。ただし、この例に限らず、対応する第1タスクの状態が完了状態になったことをもって、第1オブジェクトI1を第1領域R1から消去してもよい。
【0187】
言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、消去処理を更に有している。消去処理は、対応する第1タスクの状態が受諾状態又は完了状態になった第1オブジェクトI1を、第1領域R1から消去する処理である。
【0188】
一方で、作業者91Aは、詳細オブジェクトI3に対応するタスク(ここでは「商品の品出し」)を中断する場合には、作業者端末3Aに表示された作業選択画面D2上で、キャンセルボタンI32を指F1で操作(タップ)する。これにより、タスクが中断されたことを表す中断通知が作業者端末3Aから管理装置2に送信される。管理装置2は、作業指示を受諾した作業者端末3Aから中断通知を受信した状態、又は作業者端末3Aから完了通知を受信しない状態のまま、指示タイミングから所定時間が経過した場合に、タスクが完了しなかったとの判定を行う(図3のS5:No)。このように、タスクが完了せず、つまりタスクが未完了のまま、指示タイミングから所定時間が経過した場合にも、作業指示画面D1の第1領域R1からは、このタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1は削除される。
【0189】
言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、時限消去処理を更に有する。時限消去処理は、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方によって決まる消去タイミングになった第1オブジェクトI1を、第1領域R1から消去する処理である。ここにおいて、本実施形態では一例として、消去タイミングは、指示タイミングから優先度に応じたタイムアウト時間が経過したタイミングである。つまり、指示タイミングから消去タイミングまでのタイムアウト時間は、タスクの優先度によって異なる。一例として、優先度が「高」である第1タスクのタイムアウト時間は5時間、優先度が「中」である第1タスクのタイムアウト時間は3時間、優先度が「低」である第1タスクのタイムアウト時間は1時間である。よって、本実施形態では、消去タイミングは、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの両方によって決まることになる。
【0190】
ただし、消去タイミングは、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方によって決まればよいので、例えば、対応する第1タスクのみにより決まってもよく、対応する第1タスクの指示タイミングのみにより決まってもよい。
【0191】
(3.2)突発作業
次に、突発的にタスク(第1タスク)が発生した際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図10A図10Cを参照して説明する。
【0192】
以下では、図10Aに示すような作業指示画面D1が表示されている状態において、「13:00」という指示タイミングに対応する「ごみ袋の交換」というタスク(第1タスク)が、突発的に発生する場合を例に説明する。さらに、ここでは一例として、現在時刻が「12:00」である場合を想定する。
【0193】
前提として、上述したように、本実施形態では、サーバ装置1は、センサ7の検知結果(センシング情報)等に基づいて、不定期タスク情報を生成している。これにより、不定期タスクに関するタスク情報である不定期タスク情報が自動的に生成される。このような不定期タスクは、突発的に発生し得る。例えば、センサ7Cがごみ箱72内のごみの量が上限値に達したことを検知すると、「13:00」という指示タイミングに対応する「ごみ袋の交換」が不定期タスクとして前倒しで発生する。
【0194】
このとき、作業者端末3の表示は、図10Aに示す作業指示画面D1から、図10Bに示す作業指示画面D1に遷移する。図10Bに示す作業指示画面D1では、突発的に発生した不定期タスク(ここでは「ごみ袋の交換」)に対応する第1オブジェクトI11が追加されている。この第1オブジェクトI11は、指示タイミングこそ「13:00」であるものの、特に緊急性を要するので、5つの第1オブジェクトI11~I15のうちの右端に割込表示されている。これにより、図10Aに示す作業指示画面D1に含まれる第1オブジェクトI15は、図10Bの作業指示画面D1では画面外に押し出されることになり、非表示となる。
【0195】
このように、本実施形態に係る画面表示方法は、突発表示処理を更に有する。突発表示処理は、第1領域R1に、作業スケジュール情報において対応付けられている指示タイミングよりも前のタイミングで第1タスクに対応する第1オブジェクトI1を表示する処理である。つまり、突発表示処理によれば、突発的に発生した不定期タスク(ここでは「ごみ袋の交換」)に対応する第1オブジェクトI11は、作業指示画面D1の第1領域R1に、本来の指示タイミング「13:00」よりも前のタイミングで、表示されることなる。
【0196】
その後の処理は、「(3.1)第1タスクの受諾及び完了」で説明した処理と同様である。すなわち、作業者91は、自身が携帯する作業者端末3に表示された作業指示画面D1を見て、作業指示を受諾するべく、図10Bに示す作業指示画面D1上で第1オブジェクトI11を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3の表示は、図10Bに示す作業指示画面D1から、図10Cに示す作業選択画面D2に遷移する。
【0197】
(3.3)第2タスクの受諾及び完了
次に、第2タスクを受諾して完了する際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図11A図11Cを参照して説明する。
【0198】
以下では、図11Aに示すような作業指示画面D1が表示されている状態において、「レジ対応」というタスク(第2タスク)を、作業者91が実行する場合を例に説明する。さらに、ここでは一例として、図1に示すように、品出し作業中の作業者91A、清掃作業中の作業者91B、接客中の作業者91Cのうち、作業者91Aが作業指示を受諾する場合を想定する。
【0199】
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業指示画面D1を見て、作業指示を受諾するべく、図11Aに示す作業指示画面D1上で第2オブジェクトI21を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、作業指示が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信される(図3のS4:Yes)。このとき、作業者端末3Aの表示は、図11Aに示す作業指示画面D1から、図11Bに示す作業受諾画面D3に遷移する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、第2遷移処理を有している。第2遷移処理は、第2領域R2に表示されている第2オブジェクトI2に係る第2タスクを選択する操作を受け付けると、作業者端末3の表示を、作業指示画面D1から作業受諾画面D3に変更する処理である。ここでいう作業者91の操作は、第2オブジェクトI2のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0200】
ここにおいて、作業受諾画面D3は、図11Bに示すように、第1領域R1に代えて、状況オブジェクトI4を含んでいる。そのため、作業受諾画面D3の縦方向においては、作業受諾画面D3の半分以上を詳細オブジェクトI3が占めている。また、作業受諾画面D3は、第2領域R2に代えて、要請領域R5を含んでいる。要請領域R5は、応援要請用の要請オブジェクトI5を表示する領域である。ここでは、第2オブジェクトI2が要請オブジェクトI5に置き換えられており、したがって、要請領域R5には2つの要請オブジェクトI51,I52が表示される。2つの要請オブジェクトI51,I52を特に区別しない場合には、2つの要請オブジェクトI51,I52の各々を単に「要請オブジェクトI5」ともいう。
【0201】
作業受諾画面D3は、第1領域R1及び第2領域R2以外の構成については、作業指示画面D1と同様である。つまり、作業受諾画面D3は、状況オブジェクトI4及び要請領域R5に加えて、メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4を含んでいる。
【0202】
状況オブジェクトI4は、作業指示画面D1で選択された第2オブジェクトI2に対応するタスク(第2タスク)に関連し、かつ第2オブジェクトI2よりも表示面積の大きいオブジェクトである。すなわち、本実施形態では、第2遷移処理では、作業指示画面D1において、第2タスクからなる選択タスクに対応する第2オブジェクトI2を選択する操作を受け付けると、状況オブジェクトI4を含む作業受諾画面D3を表示する。状況オブジェクトI4は、選択タスクに関連し第2オブジェクトI2よりも表示面積の大きいオブジェクトである。ここでいう作業者91の操作は、第2オブジェクトI2のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0203】
また、本実施形態では、作業受諾画面D3は、状況オブジェクトI4内に、完了ボタンI41を含んでいる。完了ボタンI41には「完了」という文字列が表示されている。完了ボタンI41は、作業者91がタスク(作業)を完了したときに作業者91によって操作(タップ)される。
【0204】
作業者91Aは、状況オブジェクトI4に対応するタスク(ここでは「レジ対応」)の完了後に、作業者端末3Aに表示された作業受諾画面D3上で、作業の完了を報告するべく、完了ボタンI41を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、タスクが完了したことを表す完了通知が管理装置2に送信され(図3のS5:Yes)、作業受諾画面D3の表示が終了する。このとき、作業者端末3Aの表示は、図11Bに示す作業受諾画面D3から、図11Cに示す作業指示画面D1に遷移する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法では、作業受諾画面D3において、選択タスクが完了したことを示す作業者91の操作を受け付けると、完了処理を実行する。ここでいう作業者91の操作は、完了ボタンI41のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0205】
図11Cに示す作業指示画面D1は、作業指示を受諾する前と同じである。つまり、第2タスクについて完了状態になった場合、対応する第2オブジェクトI2は削除されない。そのため、図11Bに示す作業受諾画面D3から遷移する作業指示画面D1は、作業受諾画面D3に遷移する前の図11Aの作業指示画面D1と同じである。
【0206】
(3.4)第1タスクを実行中における第2タスクの受諾及び完了
次に、第1タスクを実行中に第2タスクを受諾して完了する際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図12A図12Cを参照して説明する。このケースでは、基本的な処理は「(3.3)第2タスクの受諾及び完了」と同様であるので、以下では適宜説明を省略する。
【0207】
以下では、図12Aに示すような作業選択画面D2が表示されている状態において、「ファストフード対応」というタスク(第2タスク)を、作業者91が実行する場合を例に説明する。さらに、ここでは一例として、図1に示すように、品出し作業中の作業者91A、清掃作業中の作業者91B、接客中の作業者91Cのうち、作業者91Aが作業指示を受諾する場合を想定する。
【0208】
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業選択画面D2を見て、作業指示を受諾するべく、図12Aに示す作業選択画面D2上で第2オブジェクトI22を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、作業指示が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信される。このとき、作業者端末3Aの表示は、図12Aに示す作業選択画面D2から、図12Bに示す作業受諾画面D3に遷移する。
【0209】
作業者91Aは、状況オブジェクトI4に対応するタスク(ここでは「レジ対応」)の完了後に、作業者端末3Aに表示された作業受諾画面D3上で、作業の完了を報告するべく、完了ボタンI41を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、タスクが完了したことを表す完了通知が管理装置2に送信され、作業受諾画面D3の表示が終了する。このとき、作業者端末3Aの表示は、図12Bに示す作業受諾画面D3から、図12Cに示す作業指示画面D1に遷移する。
【0210】
要するに、作業者91が第1タスクを実行中に第2タスクを受諾した場合には、実行中の第1タスクは中断される。そのため、図12Cに示す作業指示画面D1は、実行中の第1タスク(ここでは「商品の品出し」)を中断した場合の作業指示画面D1と同じである。ただし、この場合、実行中の第1タスクを中断することは必須ではなく、作業者端末3の表示は、実行中の第1タスク(ここでは「商品の品出し」)を中断する前の作業選択画面D2に戻ってもよい。
【0211】
(3.5)応援要請
次に、第2タスクに関する応援要請を行う際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図13A図13Cを参照して説明する。
【0212】
以下では、作業者91Aが第2タスク(レジ対応)を実行中に、他のレジ対応のタスク(第2タスク)が発生し、第1タスクを実行中の作業者91B及び作業者91Cに対して応援要請を行う場合を例に説明する。
【0213】
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業受諾画面D3(図11B参照)上で、要請オブジェクトI51を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、応援要請が管理装置2に送信される。
【0214】
このとき、作業者91B,91Cが携帯する作業者端末3B,3Cの表示は、作業選択画面D2(図9B参照)から、図13Aに示す応援要請画面D4に遷移する。言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、応援要請処理を有している。応援要請処理は、いずれかの作業者端末3の作業受諾画面D3に表示されている要請オブジェクトI5を選択する操作を受け付けると、他の作業者端末3の表示を、応援要請画面D4に変更する処理である。ここでいう作業者91の操作は、要請オブジェクトI51のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0215】
応援要請画面D4は、図13Aに示すように、第1領域R1及び第2領域R2に代えて、依頼オブジェクトI6を含んでいる。そのため、応援要請画面D4の半分以上を依頼オブジェクトI6が占めている。応援要請画面D4は、第1領域R1及び第2領域R2以外の構成については、作業指示画面D1と同様である。つまり、応援要請画面D4は、依頼オブジェクトI6に加えて、メニュー表示領域R3及び時間表示領域R4を含んでいる。
【0216】
依頼オブジェクトI6は、応援要請の内容を通知するオブジェクトである。図13Aの例では、依頼オブジェクトI6は、レジ対応の応援要請を通知する。具体的には、依頼オブジェクトI6は、「19:18 スタッフAさんからレジ対応依頼があります。」という文字列を含んでいる。
【0217】
応援要請画面D4は、依頼オブジェクトI6内に、対応ボタンI61及び対応不可ボタンI62を含んでいる。対応ボタンI61には「対応」という文字列が表示され、対応不可ボタンI62には「対応不可」という文字列が表示されている。対応ボタンI61は、作業者91が応援要請(レジ対応)を受諾するときに作業者91によって操作(タップ)され、対応不可ボタンI62は、作業者91が応援要請(レジ対応)を拒否するときに作業者91によって操作(タップ)される。
【0218】
この場合に、作業者91Bが、自身が携帯する作業者端末3Bに表示された応援要請画面D4を見て、応援要請を受諾するべく、図13Aに示す応援要請画面D4上で対応ボタンI61を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Bからは、応援要請が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信される。このとき、作業者端末3Bの表示は、図13Aに示す応援要請画面D4から、図13Bに示す作業受諾画面D3に遷移する。
【0219】
その後の処理は、「(3.4)第1タスクを実行中における第2タスクの受諾及び完了」で説明した処理と同様である。つまり、作業者91Bは、状況オブジェクトI4に対応するタスク(ここでは「レジ対応」)の完了後に、作業者端末3Bに表示された作業受諾画面D3上で、作業の完了を報告するべく、完了ボタンI41を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Bからは、タスクが完了したことを表す完了通知が管理装置2に送信され、作業受諾画面D3の表示が終了する。このとき、作業者端末3Bの表示は、図13Bに示す作業受諾画面D3から、図13Cに示す作業選択画面D2に遷移する。 要するに、作業者91が第1タスクを実行中に第2タスクの応援要請を受諾した場合には、実行中の第1タスクは中断される。そのため、図13Cに示す作業選択画面D2は、実行中の第1タスク(ここでは「商品の品出し」)を中断する前の作業選択画面D2と同じである。
【0220】
(3.6)スキップ処理
次に、第1タスクを受諾後にスキップする際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図14A図14Cを参照して説明する。このケースでは、基本的な処理は「(3.1)第1タスクの受諾及び完了」と同様であるので、以下では適宜説明を省略する。
【0221】
以下では、図14Aに示すような作業指示画面D1が表示されている状態において、「11:00」という指示タイミングに対応する「ごみ袋の交換」というタスク(第1タスク)を、作業者91が一旦受諾したものの、スキップする場合を例に説明する。さらに、ここでは一例として、図1に示すように、品出し作業中の作業者91A、清掃作業中の作業者91B、接客中の作業者91Cのうち、作業者91Aが作業指示を受諾する場合を想定する。
【0222】
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業指示画面D1を見て、作業指示を受諾するべく、図14Aに示す作業指示画面D1上で第1オブジェクトI11を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、作業指示が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信される。このとき、作業者端末3Aの表示は、図14Aに示す作業指示画面D1から、図14Bに示す作業選択画面D2に遷移する。
【0223】
この状態において、作業者91は、詳細オブジェクトI3内の完了ボタンI31及びキャンセルボタンI32のいずれも操作せずに、詳細オブジェクトI3を作業選択画面D2の横方向(一例として右方向)にスワイプする。これにより、作業者端末3Aからは、タスクをスキップすることを表すスキップ通知が管理装置2に送信され、作業選択画面D2の表示が終了する。このとき、作業者端末3Aの表示は、図14Bに示す作業選択画面D2から、図14Cに示す作業指示画面D1に遷移する。
【0224】
ここで、スキップ通知がされることにより、作業者91Aが受諾したタスク(ここでは「ごみ袋の交換」)は、未完了状態、受諾状態及び完了状態のいずれでもなく、スキップ状態となる。スキップ状態は、作業者91によって実行の必要性が無いと判断されたことを示すタスクの状態である。そのため、スキップ状態のタスクについては、未完了状態のタスクとは異なり、対応する第1オブジェクトI1が作業指示画面D1の第1領域R1から削除される。よって、図14Cに示す作業指示画面D1では、図14Aの作業指示画面D1に含まれていた「ごみ袋の交換」に対応する第1オブジェクトI11は、削除されている。
【0225】
また、スキップ状態のタスクについては、受諾状態又は完了状態のタスクとは異なり、いずれの作業者91にも実行されていないため、作業者91の実績としては残らない。実績情報においては、スキップされたタスクについては「スキップ状態」として履歴が残る。つまり、スキップされたタスク(ここでは「ごみ袋の交換」)についての実績が、作業者91Aにつくことを回避できる。
【0226】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法は、選択タスクの状態を未完了状態とするスキップ処理を更に有している。作業選択画面D2において、選択タスクをスキップすることを示す作業者91の操作を受け付けると、スキップ処理を実行する。ここでいう作業者91の操作は、第1オブジェクトI1のタップに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0227】
(3.7)表示タスク切替機能
次に、第1領域R1に表示される第1オブジェクトI1を切り替える際の、作業者端末3に表示される画面の遷移について、図15A図15Cを参照して説明する。
【0228】
以下では、図15Aに示すような作業指示画面D1が表示されている状態において、第1領域R1に、将来のタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1、又は過去のタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1を表示させる場合を想定する。
【0229】
まず、将来のタスクを確認する場合、図15Aに示す作業指示画面D1において、作業者91は、いずれかの第1オブジェクトI1を作業指示画面D1の横方向の一方(一例として右方向)にスワイプする。これにより、作業者端末3の表示は、図15Aに示す作業指示画面D1から、図15Bに示す作業指示画面D1に遷移する。図15Bの作業指示画面D1では、将来のタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1が第1領域R1に表示されている。このとき表示される第1オブジェクトI1は、未完了状態のタスク(第1タスク)に対応する。これにより、図15Aに示す作業指示画面D1の表示と併せて、作業者91は、現在から先の10個のタスクを確認することができる。
【0230】
一方、過去のタスクを確認する場合、図15Aに示す作業指示画面D1において、作業者91は、いずれかの第1オブジェクトI1を作業指示画面D1の横方向の他方(一例として左方向)にスワイプする。これにより、作業者端末3の表示は、図15Aに示す作業指示画面D1から、図15Cに示す作業指示画面D1に遷移する。図15Cの作業指示画面D1では、過去のタスク(第1タスク)に対応する第1オブジェクトI1が第1領域R1に表示されている。このとき表示される第1オブジェクトI1は、未完了状態のタスク(第1タスク)に対応する。つまり、時限消去処理により、消去タイミングになった時点で第1領域R1から消去された第1オブジェクトI1が、図15Cの作業指示画面D1の第1領域R1に表示される。さらに、突発的に発生したタスク(第1タスク)については、図15Cの作業指示画面D1の第1領域R1には表示されない。これにより、作業者91は、未完了状態にある過去のタスクを確認することができる。
【0231】
言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、作業指示画面D1において、所定の操作がされることで、第1領域R1に表示される第1オブジェクトI1を変更する変更処理を更に有する。ここでいう作業者91の操作は、第1オブジェクトI1のスワイプに限らず、例えば、ポインティングデバイスを用いた操作、音声入力又はジェスチャ入力等であってもよい。
【0232】
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。実施形態1に係る画面表示方法と同様の機能は、画面表示システム100、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るプログラムは、実施形態1に係る画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。一態様に係る画面表示システム100は、情報取得部341と、表示処理部342と、を備える。情報取得部341は、取得情報を取得する。取得情報は、作業者91の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する情報である。表示処理部342は、取得情報に基づいて、作業指示画面D1を作業者端末3に表示させる処理である。作業指示画面D1は、作業者91に作業を指示するための画面である。ここで、作業指示画面D1は、第1領域R1と、第2領域R2と、を含んでいる。第1領域R1は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクトI1を表示する領域である。第2領域R2は、作業者91の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクトI2を表示する領域である。
【0233】
また、店舗支援システム10と同様の機能は、店舗支援方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る店舗支援方法は、指示処理と、検知処理と、実績出力処理と、を有する。指示処理は、店舗9における複数人の作業者91により行われる作業である複数のタスクについて、定期タスクと、不定期タスクとの少なくとも一方のタスクを複数人の作業者91の各々に指示する処理である。定期タスクは、作業スケジュール情報に基づいて生成される。作業スケジュール情報は、複数のタスクの各々と指示タイミングとの対応関係を表す情報である。不定期タスクは、不定期に発生する。検知処理は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの指示処理にて指示された作業者91による実行を検知する処理である。実績出力処理は、検知処理の検知結果に基づいて、複数人の作業者91の各々による複数のタスクの実行状況を表す実績情報を生成し、実績情報を出力する処理である。一態様に係るプログラムは、上記店舗支援方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0234】
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0235】
(4.1)第1変形例
実施形態1の第1変形例に係る店舗支援システム10Aは、図16に示すように、各作業者91にタスクを指示する指示部24が、店舗9の外部に設けられている点で、実施形態1に係る店舗支援システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0236】
すなわち、店舗支援システム10Aにおいては、指示部24を含む管理装置2が、店舗9の外部に設けられている。管理装置2は、サーバ装置1と同様に、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とし、インターネット等のネットワーク4に接続されている。管理装置2は、サーバ装置1と同様に、例えば、店舗支援システム10を提供するサービス会社、又は店舗9の運営会社等に設置される。管理装置2は、サーバ装置1と同様に、Paas環境を用い、OS、ランタイム及びミドルウェアの管理が無いパブリッククラウド環境であることが好ましい。本変形例に係る店舗支援システム10Aは、第2通信部21、処理部22、指示部24及び記憶部25を有している。
【0237】
また、本変形例に係る店舗支援システム10Aは、センサ制御装置29を備えている。センサ制御装置29は、店舗9に設置されている。センサ制御装置29は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。センサ制御装置29は、店舗9に設置されたルータ5を介してネットワーク4に接続されている。センサ制御装置29は、例えば、複数のセンサ7A,7B,7C、検知部27及び発生検知部28を制御することで、それぞれの検知結果に所定の信号処理等を施し、サーバ装置1、管理装置2及び作業者端末3等に出力可能である。
【0238】
センサ制御装置29は、図16に示すように、第4通信部291、処理部292及びインタフェース293を有している。第4通信部291は、実施形態1の第2通信部21(図2参照)に相当し、例えば、サーバ装置1、管理装置2及び作業者端末3等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。処理部292は、実施形態1の処理部22(図2参照)に相当し、第4通信部291を介して、例えば、サーバ装置1等との間で種々の情報(データ)を授受する。また、処理部292は、モニタ26に接続されており、モニタ26に種々の情報が表示されるようにモニタ26を制御する。インタフェース293は、実施形態1のインタフェース23(図2参照)に相当し、複数のセンサ7A,7B,7C、検知部27及び発生検知部28に接続されている。
【0239】
このような構成により、実施形態1の第1変形例に係る店舗支援システム10Aは、店舗9の外部に設けられた管理装置2が、指示部24にて、作業指示を生成して出力し、作業指示によって各作業者91にタスクを指示する。指示部24は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報に従って、作業指示を生成する。作業スケジュール情報に従って生成される作業指示は、定期タスク又は準定期タスクに当たる第1タスクの作業指示である。さらに、本変形例では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業命令に従って、作業指示を生成する。作業命令に従って生成される作業指示は、不定期タスクのうちの準定期タスク以外のタスクに当たる第2タスクの作業指示である。よって、指示部24は、第1タスク及び第2タスクの両方について、その実行を指示する作業指示を生成する。指示部24は、生成した作業指示を、第2通信部21から作業者端末3へ送信することにより、作業指示を出力する。
【0240】
また、本変形例では、検知部27は、センサ制御装置29を介してネットワーク4につながっているため、検知部27の検知結果は、センサ制御装置29を介して、サーバ装置1又は管理装置2に送信される。同様に、発生検知部28は、センサ制御装置29を介してネットワーク4につながっているため、発生検知部28の検知結果は、センサ制御装置29を介して、サーバ装置1又は管理装置2に送信される。
【0241】
ただし、検知部27が、センサ制御装置29に接続されることは必須ではなく、検知部27は、センサ制御装置29を介さずに検知結果をサーバ装置1又は管理装置2に送信してもよい。センサ制御装置29を介さずに検知結果をサーバ装置1又は管理装置2に送信する構成の一例としては、作業者端末3と通信可能な検知部27が考えられる。この場合に、検知部27は、作業者端末3に対して無線信号を出力(発信)する発信機として機能し、作業エリアA1(図8A参照)に作業者端末3に無線信号を送信する。つまり、作業エリアA1に作業者91が進入すると、この作業者91が携帯する作業者端末3に検知部27からの無線信号を受信する。このケースでは、特定のタスクの作業者91による実行を、作業者端末3側で検知することができる。言い換えれば、検知部27は、作業者端末3と共に、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの割当部17にて割り当てられた作業者91による実行を検知するための「検知部」として機能する。この場合において、作業者端末3は、検知結果をネットワーク4を介してサーバ装置1又は管理装置2に送信する。
【0242】
(4.2)その他の変形例
本開示における店舗支援システム10は、例えば、サーバ装置1、管理装置2及び作業者端末3等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における店舗支援システム10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0243】
また、店舗支援システム10における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは店舗支援システム10に必須の構成ではなく、店舗支援システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、店舗支援システム10の少なくとも一部の機能、例えば、サーバ装置1の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。画面表示システム100についても同様に、画面表示システム100における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは画面表示システム100に必須の構成ではなく、画面表示システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。
【0244】
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている店舗支援システム10の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、サーバ装置1と管理装置2とに分散されている店舗支援システム10の一部の機能が、全て管理装置2に集約されてもよく、この場合、サーバ装置1が省略可能である。サーバ装置1と管理装置2とに分散されている店舗支援システム10の一部の機能が、全てサーバ装置1に集約されてもよく、この場合、管理装置2が省略可能である。つまり、店舗支援システム10がサーバ装置1と管理装置2と作業者端末3とを備えることは、店舗支援システム10に必須の構成ではなく、サーバ装置1と管理装置2と作業者端末3との少なくとも1つが適宜省略されてもよい。例えば、管理装置2が省略される場合、作業指示はサーバ装置1にて生成され、サーバ装置1から作業者端末3に送信される。
【0245】
また、店舗支援システム10の一部の処理、例えば、タスクの優先度を変更する処理、及び作業負荷を予測する処理等について、機械学習等の技術が利用されてもよい。特に、どのような状況においてどのような作業スケジュール情報を生成することが、店舗9の売り上げの向上につながるか、という点において、機械学習等の技術が利用されることが好ましい。
【0246】
また、スケジュール生成部13が、少なくとも取得部12が取得したタスク情報及び店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成することは、店舗支援システム10に必須の構成ではない。つまり、スケジュール生成部13は、複数のタスクについて、複数のタスクの各々と指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報をすればよく、どのような情報に基づいて作業スケジュール情報を生成するかは、特に限定されない。
【0247】
また、検知部27は、複数のタスクのうちの少なくとも1つのタスクについて、複数人の作業者91のうちの割当部17にて割り当てられた作業者91による実行を検知する構成であればよく、発信機911からの無線信号を受信する受信機に限らない。例えば、検知部27は、イメージセンサ(カメラ)、光学式センサ又は接触式センサ等のセンサを含んでいてもよい。また、検知部27は、例えば、POSシステムに作業者91がログインしたことを検知してもよい。この場合、検知部27は、レジ対応の作業が割り当てられた作業者91がPOSシステムにログインしたことの検知をもって、作業者91によるレジ対応の実行を検知してもよい。
【0248】
また、受信機からなる検知部27に対して無線信号を出力する発信機911は、ビーコン又は電子タグ等の専用の発信機911に限らず、例えば、作業者端末3であってもよい。
【0249】
また、実績出力部18は、少なくとも検知部27の検知結果を用いて、実績情報を生成すればよく、作業スケジュール情報、作業者情報、及び各作業者91の作業状況を実績情報の生成に用いることは必須でない。例えば、実績出力部18は、検知部27の検知結果に加えて、作業スケジュール情報、作業者情報、及び各作業者91の作業状況のうちの1つ又は2つの情報に基づいて実績情報を生成してもよいし、検知部27の検知結果のみに基づいて実績情報を生成してもよい。
【0250】
また、店舗支援システム10の用途はコンビニエンスストアに限らず、コンビニエンスストア以外の店舗9に店舗支援システム10が設置されていてもよい。さらに、実施形態1に係る画面表示方法は、店舗9以外に利用されてもよい。例えば、工場、オフィス又は学校等において、種々の作業(タスク)を指示するために、画面表示方法が適用されてもよい。
【0251】
また、実施形態1では、例えば、レジ対応、年齢確認作業及びファストフード対応等の接客を伴う作業については、特に緊急性を要することから、作業スケジュール情報上のタスク(つまり第1タスク)からは除外しているが、これに限らず、第1タスクに含まれていてもよい。この場合において、これらの緊急性を要するタスクについては、優先度を最高値とすることが好ましい。
【0252】
また、実施形態1では、管理装置2の指示部24にて生成された作業指示が管理装置2から作業者端末3へ直接的に送信される例を示したが、この例に限らず、例えば、作業指示が管理装置2からサーバ装置1を介して作業者端末3へ間接的に送信されてもよい。
【0253】
また、年齢確認処理の機能は、店舗支援システム10に必須の構成でなく、年齢確認処理の機能が省略されていてもよい。
【0254】
また、割当部17は店舗支援システム10に必須の構成でなく、割当部17が省略されていてもよい。
【0255】
また、管理装置2は、作業指示をマルチキャストにより送信する構成に限らず、例えば複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対しユニキャストで順次、作業指示を送信してもよいし、ブロードキャストにより作業指示を送信してもよい。
【0256】
また、管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cの中から、作業指示の送信先から除外する作業者端末3を任意に選択可能に構成されていてもよい。この場合、例えば、休憩中の作業者91等、タスクを実行できない状態にある作業者91が携帯する作業者端末3を、作業指示の送信先から一時的に除外することができる。また、複数台の作業者端末3A,3B,3C間で直接的に通信を行うことにより、複数人の作業者91A,91B,91C間の連絡に複数台の作業者端末3A,3B,3Cが利用されてもよい。
【0257】
また、作業者端末3及び管理者端末8は、スマートフォンに限らず、例えば、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、又は、腕時計型若しくは眼鏡型等のウェアラブル端末等であってもよい。さらに、作業者端末3及び管理者端末8は、汎用の端末に限らず、店舗支援システム10の専用の端末であってもよい。
【0258】
また、作業者端末3は、作業者91の左腕のうちの二の腕部分に装着される構成に限らず、例えば、右腕に装着されてもよいし、二の腕部分以外に装着されてもよい。さらに、作業者端末3は、作業者91の腕以外の部位に直接的又は間接的に装着されてもよく、例えば、首に吊り下げる態様、ベルトに装着される態様、又はバッヂのように衣類に装着される態様等であってもよい。
【0259】
また、例えば、管理装置2と作業者端末3との間の通信方式は、電波を媒体とする無線通信に限らず、例えば、光を媒体とする光無線通信、又は一部に有線通信を含む通信方式等であってもよい。同様に、サーバ装置1と作業者端末3との間の通信方式は、電波を媒体とする無線通信に限らず、例えば、光を媒体とする光無線通信、又は一部に有線通信を含む通信方式等であってもよい。サーバ装置1と管理装置2との間の通信方式は、有線通信に限らず、例えば、電波を媒体とする無線通信、又は光を媒体とする光無線通信等であってもよい。
【0260】
(実施形態2)
本実施形態に係る店舗支援システム10は、図17A及び図17Bに示すように、複数の第1オブジェクトI1に対応するグループオブジェクトG1が適用されている点で、実施形態1に係る店舗支援システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0261】
図17A及び図17Bは、表示部32に表示される画面の具体例を示しており、領域を示す一点鎖線及び参照符号は説明のために表記しているに過ぎず、実際には、これらの一点鎖線及び参照符号は表示部32に表示されない。また、図17A及び図17Bにおいて、表示部32に表示される各画面上でのボタン等のオブジェクトを操作(タップ、スワイプ又はドラッグ等)する人(作業者91)の指F1、及びその動きを想像線(2点鎖線)で示す。
【0262】
本実施形態では、実施形態1と同様に、第1領域R1に第1オブジェクトI1が複数表示されることを前提とする。ここで複数の第1オブジェクトI1は1つのグループオブジェクトG1に対応する。言い換えれば、グループオブジェクトG1及び複数の第1オブジェクトI1はそれぞれが上位、下位の関係となる階層構造にあって、1つのグループオブジェクトG1の配下(下位)に、複数の第1オブジェクトI1が紐付けられている。そして、作業指示画面D1において、第1領域R1には、複数の第1オブジェクトI1を表示するだけでなく、複数の第1オブジェクトI1の上位に当たるグループオブジェクトG1を表示することが可能である。
【0263】
本実施形態では一例として、図17Aに示すように、第1領域R1に複数(ここでは3つ)のグループオブジェクトG11~G13が表示される。3つのグループオブジェクトG11~G13を特に区別しない場合には、3つのグループオブジェクトG11~G13の各々を単に「グループオブジェクトG1」ともいう。図17Aでは一例として、グループオブジェクトG11が清掃系のタスク、グループオブジェクトG12が補充系のタスク、グループオブジェクトG13がその他のタスクに、それぞれ対応する。例えば、清掃系のタスクは、店回りの清掃、ごみ袋の交換及びトイレ清掃等のタスク(第1タスク)を含む。
【0264】
図17Aに示す作業指示画面D1上で、作業者91は、例えば、グループオブジェクトG11を指F1で操作(タップ)する。これにより、作業者端末3の表示は、図17Aに示す作業指示画面D1から、図17Bに示す作業指示画面D1に遷移する。図17Bの作業指示画面D1では、第1領域R1に、グループオブジェクトG11に対応する複数の第1オブジェクトI11~I15が表示される。言い換えれば、作業指示画面D1でグループオブジェクトG1が選択されると、選択されたグループオブジェクトG1が、第1領域R1内で複数の第1オブジェクトI11~I15に展開される。
【0265】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法では、第1領域R1には、第1オブジェクトI1が複数表示されている。グループオブジェクトG1は、複数の第1オブジェクトI1に対応する。画面表示方法では、グループオブジェクトG1を第1領域R1に表示した状態で、グループオブジェクトG1を選択する操作を受け付けると、選択されたグループオブジェクトG1に対応する複数の第1オブジェクトI1を、第1領域R1に表示する。
【0266】
ところで、本実施形態においては、第1タスクの受諾から完了にかけての動作として、「(3.1)第1タスクの受諾及び完了」で説明した動作に代えて、以下に説明する動作を作用してもよい。
【0267】
すなわち、作業指示を受諾する場合、図17Aに示す作業指示画面D1上で、作業者91は、第1オブジェクトI1のグループオブジェクトG1を操作(タップ)することで、作業者端末3からは受諾通知が出力されてもよい。要するに、作業者91は、図17Bの作業指示画面D1上で、グループオブジェクトG1の下位に当たる第1オブジェクトI1を操作することなく、タスク(第1タスク)を受諾できる。これにより、作業者91がタスクを受諾する際の操作回数を少なく抑えることができる。
【0268】
この場合、図17Bに示すような、複数の第1オブジェクトI1が表示された作業指示画面D1に、個別完了ボタン及び/又は一括完了ボタンのオブジェクトが含まれることが好ましい。個別完了ボタンは複数の第1オブジェクトI1に一対一に対応するように複数設けられ、一括完了ボタンは複数の第1オブジェクトI1に対して1つ設けられる。個別完了ボタンは、対応する1つの第1タスクが完了したときに作業者91によって操作(タップ)され、一括完了ボタンは、対応する複数の第1タスクが完了したときに作業者91によって操作(タップ)される。つまり、複数の第1タスクのうちの1つの第1タスクのみ完了した場合、作業者91は、個別完了ボタンを操作(タップ)することで、作業者端末3からは、この第1タスクが完了したことを表す完了通知が送信される。一方、複数の第1タスクの全てが完了した場合、作業者91は、一括完了ボタンを操作(タップ)することで、作業者端末3からは、これら複数の第1タスクが全て完了したことを表す完了通知が送信される。これにより、作業者91がタスクの完了報告をする際の操作回数を少なく抑えることができる。
【0269】
実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0270】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る画面表示方法は、取得処理と、表示処理と、を有している。取得処理は、取得情報を取得する処理である。取得情報は、作業者(91)の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する情報である。表示処理は、取得処理で取得した取得情報に基づいて、作業指示画面(D1)を作業者端末(3)に表示させる処理である。作業指示画面(D1)は、作業者(91)に作業を指示するための画面である。作業指示画面(D1)は、第1領域(R1)と、第2領域(R2)と、を含んでいる。第1領域(R1)は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクト(I1)を表示する領域である。第2領域(R2)は、作業者(91)の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクト(I2)を表示する領域である。
【0271】
この態様によれば、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクと、作業者(91)の作業であって第1タスクとは別の第2タスクと、を作業指示画面(D1)に一覧可能な形で表示できる。したがって、例えば、作業スケジュール情報に含まれない、つまり指示タイミングと対応付けられていないレジ対応等の作業についても、これを第2タスクとすることで、第1タスクと併せて作業指示画面(D1)にて作業者(91)に指示できる。そのため、作業者(91)は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクと並行して、作業スケジュール情報に含まれない第2タスクについても、自ら行うべき作業として認識しやすくなる。その結果、画面表示方法では、作業スケジュール情報に含まれる作業と、作業スケジュール情報に含まれない作業との両方について、作業者(91)に実行させやすくなり、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0272】
第2の態様に係る画面表示方法は、第1の態様において、第1遷移処理を更に有する。第1遷移処理は、第1領域(R1)に表示されている第1オブジェクト(I1)に係る第1タスクを選択する操作を受け付けると、作業者端末(3)の表示を、作業指示画面(D1)から作業選択画面(D2)に変更する処理である。
【0273】
この態様によれば、作業指示画面(D1)において、第1オブジェクト(I1)に係る第1タスクを選択する操作を受け付けることができる。
【0274】
第3の態様に係る画面表示方法では、第2の態様において、作業スケジュール情報は第1タスクを複数含んでいる。第1遷移処理では、作業指示画面(D1)において、複数の第1タスクのうちの1つの第1タスクからなる選択タスクに対応する第1オブジェクト(I1)を選択する操作を受け付けると、作業選択画面(D2)を表示する。作業選択画面(D2)は、選択タスクに関連し第1オブジェクト(I1)よりも表示面積の大きい詳細オブジェクト(I3)を含む。
【0275】
この態様によれば、作業指示画面(D1)において、第1オブジェクト(I1)に係る第1タスクが選択されることで、選択タスクに関連する詳細オブジェクト(I3)を表示できる。
【0276】
第4の態様に係る画面表示方法は、第3の態様において、選択タスクの状態を完了状態とする完了処理を更に有する。作業選択画面(D2)において、選択タスクが完了したことを示す作業者(91)の操作を受け付けると、完了処理を実行する。
【0277】
この態様によれば、作業者(91)は、第1タスクを選択した後に、作業選択画面(D2)から画面を変更することなく、完了処理を実行させるための操作を行うことができる。
【0278】
第5の態様に係る画面表示方法は、第3又は4の態様において、選択タスクの状態を未完了状態とするスキップ処理を更に有する。作業選択画面(D2)において、選択タスクをスキップすることを示す作業者(91)の操作を受け付けると、スキップ処理を実行する。
【0279】
この態様によれば、作業者(91)は、第1タスクを選択した後に、作業選択画面(D2)から画面を変更することなく、スキップ処理を実行させるための操作を行うことができる。
【0280】
第6の態様に係る画面表示方法は、第1~5のいずれかの態様において、第2遷移処理を更に有する。第2遷移処理は、第2領域(R2)に表示されている第2オブジェクト(I2)に係る第2タスクを選択する操作を受け付けると、作業者端末(3)の表示を、作業指示画面(D1)から作業受諾画面(D3)に変更する処理である。
【0281】
この態様によれば、作業指示画面(D1)において、第2オブジェクト(I2)に係る第2タスクを選択する操作を受け付けることができる。
【0282】
第7の態様に係る画面表示方法では、第1~6のいずれかの態様において、第2タスクに係る作業は、会計に関連する作業と調理に関連する作業と接客に関連する作業との少なくとも1つを含む。
【0283】
この態様によれば、比較的緊急度の高い第2タスクについて、第1タスクと併せて作業者(91)に指示できる。
【0284】
第8の態様に係る画面表示方法は、第1~7のいずれかの態様において、変更処理を更に有する。変更処理は、作業指示画面(D1)において、所定の操作がされることで、第1領域(R1)に表示される第1オブジェクト(I1)を変更する処理である。
【0285】
この態様によれば、第1領域(R1)に表示される第1オブジェクト(I1)を、所定の操作にて変更可能となる。
【0286】
第9の態様に係る画面表示方法は、第1~8のいずれかの態様において、突発表示処理を更に有する。突発表示処理は、第1領域(R1)に、作業スケジュール情報において対応付けられている指示タイミングよりも前のタイミングで第1タスクに対応する第1オブジェクト(I1)を表示する処理である。
【0287】
この態様によれば、第1タスクが突発的に発生した場合にも、この第1タスクを前倒しで作業者(91)に指示できる。
【0288】
第10の態様に係る画面表示方法では、第1~9のいずれかの態様において、第1領域(R1)には、第1オブジェクト(I1)が複数表示される。複数の第1オブジェクト(I1)は、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方に応じた順に並ぶ。
【0289】
この態様によれば、例えば、優先度が高い、又は指示タイミングが早い第1タスクが、作業者(91)に認識されやすくなる。
【0290】
第11の態様に係る画面表示方法では、第1~10のいずれかの態様において、第1オブジェクト(I1)は、対応する第1タスクの優先度によって表示態様が異なる。
【0291】
この態様によれば、例えば、優先度が高い、又は低い第1タスクが、作業者(91)に認識されやすくなる。
【0292】
第12の態様に係る画面表示方法は、第1~11のいずれかの態様において、消去処理を更に有する。消去処理は、対応する第1タスクの状態が受諾状態又は完了状態になった第1オブジェクト(I1)を、第1領域(R1)から消去する処理である。
【0293】
この態様によれば、指示が不要になった第1タスクに対応する第1オブジェクト(I1)を消去することで、指示が必要な第1タスクに対応する第1オブジェクト(I1)が作業者(91)に認識されやすくなる。
【0294】
第13の態様に係る画面表示方法は、第1~12のいずれかの態様において、時限消去処理を更に有する。時限消去処理は、対応する第1タスクの優先度と指示タイミングとの少なくとも一方によって決まる消去タイミングになった第1オブジェクト(I1)を、第1領域(R1)から消去する処理である。
【0295】
この態様によれば、例えば、対応する第1タスクの優先度が低い、又は指示タイミングから長らく時間が経過した第1オブジェクト(I1)を、適切に消去できる。
【0296】
第14の態様に係る画面表示方法では、第1~13のいずれかの態様において、第1領域(R1)には、第1オブジェクト(I1)が複数表示される。グループオブジェクト(G1)は、複数の第1オブジェクト(I1)に対応する。グループオブジェクト(G1)を第1領域(R1)に表示した状態で、グループオブジェクト(G1)を選択する操作を受け付けると、選択されたグループオブジェクト(G1)に対応する複数の第1オブジェクト(I1)を、第1領域(R1)に表示する。
【0297】
この態様によれば、複数の第1オブジェクト(I1)をグループオブジェクト(G1)にて束ねるので、目的とする第1オブジェクト(I1)にたどり着きやすくなる。
【0298】
第15の態様に係るプログラムは、第1~14のいずれかの態様に係る画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0299】
この態様によれば、作業スケジュール情報に含まれる作業と、作業スケジュール情報に含まれない作業との両方について、作業者(91)に実行させやすくなり、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0300】
第16の態様に係る画面表示システム(100)は、情報取得部(341)と、表示処理部(342)と、を備える。情報取得部(341)は、取得情報を取得する。取得情報は、作業者(91)の作業である第1タスクと第1タスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報に関する情報である。表示処理部(342)は、取得情報に基づいて、作業指示画面(D1)を作業者端末(3)に表示させる。作業指示画面(D1)は、作業者(91)に作業を指示するための画面である。作業指示画面(D1)は、第1領域(R1)と、第2領域(R2)と、を含んでいる。第1領域(R1)は、作業スケジュール情報に含まれる第1タスクに対応する第1オブジェクト(I1)を表示する領域である。第2領域(R2)は、作業者(91)の作業であって第1タスクとは別の第2タスクに対応する第2オブジェクト(I2)を表示する領域である。
【0301】
この態様によれば、作業スケジュール情報に含まれる作業と、作業スケジュール情報に含まれない作業との両方について、作業者(91)に実行させやすくなり、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
【0302】
上記態様に限らず、実施形態1及び実施形態2に係る画面表示方法の種々の態様(変形例を含む)は、画面表示システム(100)、プログラム及びプログラムを記録した非一時的記録媒体にて具現化可能である。
【0303】
第2~14の態様に係る構成については、画面表示方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0304】
3 作業者端末
91 作業者
100 画面表示システム
341 情報取得部
342 表示処理部
D1 作業指示画面
D2 作業選択画面
D3 作業受諾画面
G1 グループオブジェクト
I1 第1オブジェクト
I2 第2オブジェクト
I3 詳細オブジェクト
R1 第1領域
R2 第2領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17