(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】油中水型乳化化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/37 20060101AFI20240816BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20240816BHJP
A61K 8/63 20060101ALI20240816BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20240816BHJP
A61K 8/27 20060101ALI20240816BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240816BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20240816BHJP
A61Q 1/12 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
A61K8/37
A61K8/06
A61K8/63
A61K8/29
A61K8/27
A61Q19/00
A61Q17/04
A61Q1/12
(21)【出願番号】P 2020157986
(22)【出願日】2020-09-19
【審査請求日】2023-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】592262543
【氏名又は名称】日本メナード化粧品株式会社
(72)【発明者】
【氏名】藤田 みづ帆
【審査官】佐々木 典子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-206573(JP,A)
【文献】特開2006-290787(JP,A)
【文献】特開2018-123129(JP,A)
【文献】特開2019-006725(JP,A)
【文献】特開2020-002055(JP,A)
【文献】特開2020-002056(JP,A)
【文献】国際公開第2020/095425(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(C)
(A)イソノナン酸エステル
(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)
(C)ネオペンタン酸オクチルドデシル
を含有し、成分(A)イソノナン酸エステルの含有量が15~30重量%であり、成分(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の含有量が0.01~1重量%であり、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、且つ、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛の含有量の合計が15重量%以上であることを特徴とする油中水型乳化化粧料。
【請求項2】
成分(C)ネオペンタン酸オクチルドデシルの含有量が1~10重量%であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、紫外線防御効果を有するとともに、のびがなめらかで、ずるつきが無く、肌なじみが良く、べたつきが無い油中水型乳化化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地表に届く紫外線波長領域は、UVA領域(320~400nm)とUVB領域(290~320nm)がある。そのうち、UVB領域の紫外線は過度に浴びると皮膚に紅斑を惹起させ、急性の炎症反応を起こし、その後黒化をもたらし、皮膚癌の原因の一つとなることが知られている。また、UVA領域の紫外線は、紅斑惹起は弱いが、真皮のコラーゲン線維やエラスチン線維を変質させ、皮膚の老化を促進させる光老化の原因となることが明らかになっている。そのため、UVA及びUVBの二つの波長領域の紫外線から肌を守ることは、化粧料の重要な機能の一つである。
【0003】
紫外線による肌への悪影響を防御するために、日焼け止め化粧料が使用されており、耐水性や耐汗性の点で、油中水型乳化組成物が良好であることが知られている。通常、日焼け止め化粧料には、紫外線防御効果を付与するために、有機系紫外線吸収剤や無機系紫外線散乱剤等が汎用されている(非特許文献1~3)。有機系紫外線吸収剤は、光エネルギーを吸収することによって紫外線を遮蔽するものであり、高い紫外線防御効果を得られる。しかし、敏感肌の人に対してアレルギー等の皮膚障害を起こす恐れがあるとの知見もあり、消費者の中には、有機系紫外線吸収剤の使用を好まない人もいる。無機系紫外線散乱剤は紫外線を散乱させることによって紫外線を遮蔽するものであり、従来から酸化チタンや酸化亜鉛などが用いられている。これらは広帯域にわたって紫外線を遮蔽することができ、さらに皮膚安全性が高いが、多量に配合するとのびが重くなるといった問題がある。
【0004】
この課題に対する具体的な試みとして、基材と紫外線散乱剤を含み、前記基材としてワセリンと揮発性油を含むことを特徴とする皮膚外用剤(特許文献1)が開示されているが、ずるつきを抑え、肌なじみを良くするには至っていない。また、リン脂質及びステリン類を配合せず、日焼け止め組成物の総質量に対して1~20質量%の尿素を配合することを特徴とする日焼け止め組成物(特許文献2)が開示されているが、のびのなめらかさを改善するには十分ではなく、べたつきを抑えるには至っていない。また、一般に、油中水型乳化組成物のずるつきやべたつきを抑え、肌なじみをよくするために、揮発性シリコーンや揮発性炭化水素が汎用されているが、環境負荷等の観点から、これらの使用を控えるべきだという知見もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-229643
【文献】特開2005-239668
【非特許文献】
【0006】
【文献】FRAGRANCE JOURNAL,27(5),page25-30(1999)
【文献】J.SOC.COSMET.CHEM.JAPAN,VOL.31,NO.4,page373-384(1997)
【文献】FRAGRANCE JOURNAL,28(5),page26-32(2000)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記課題を解決し、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、紫外線防御効果を有するとともに、のびがなめらかで、ずるつきが無く、肌なじみが良く、べたつきが無い油中水型乳化化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明は、
(A)イソノナン酸エステル
(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)
(C)ネオペンタン酸オクチルドデシル
を含有し、成分(A)の含有量が15~30重量%であり、成分(B)の含有量が0.01~1重量%であり、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、且つ、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛の含有量の合計が15重量%以上であることを特徴とする油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、成分(C)ネオペンタン酸オクチルドデシルの含有量が1~10重量%であることを特徴とする油中水型乳化化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の油中水型乳化化粧料は、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、紫外線防御効果を有するとともに、のびがなめらかで、ずるつきが無く、肌なじみが良く、べたつきが無い油中水型乳化化粧料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の成分(A)イソノナン酸エステルの含有量は、15~30重量%が好ましく、20~25重量%がより好ましい。成分(A)の含有量が15重量%未満であると、のびのなめらかさが不十分となる場合がある。一方、含有量が30重量%を超えると、ずるつきを与える場合がある。
【0012】
成分(A)イソノナン酸エステルは、特に限定されないが、具体的にはイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸エチルヘキシル等である。これらの中でも、のびのなめらかさを与える点、ずるつきを与えない点から、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシルがより好ましい。市販品としては、例えば、「サラコス99」(日清オイリオ社製)、「KAK 139」(高級アルコール工業社製)等が挙げられる。
【0013】
本発明の成分(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の含有量は、0.01~1重量%が好ましく、0.05~0.5重量%がより好ましい。成分(B)の含有量が0.01重量%未満であると、ずるつきを与える場合がある。一方、含有量が1重量%を超えると、べたつきを与え、のびのなめらかさが不十分となる場合がある。
【0014】
成分(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)は、市販品としては、例えば、「Plandool-H」(日本精化社製)等が挙げられる。
【0015】
本発明の成分(C)ネオペンタン酸オクチルドデシルの含有量は、特に限定されないが、1~10重量%が好ましく、3~7重量%がより好ましい。成分(C)の含有量が1重量%未満であると、のびのなめらかさや肌なじみが不十分となる場合がある。一方、含有量が10重量%を超えると、ずるつきを与える場合がある。
【0016】
成分(C)ネオペンタン酸オクチルドデシルは、市販品としては、例えば、「ELEFAC I-205」(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
【0017】
本発明における紫外線吸収剤は、特に限定されないが、例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン-4、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等が挙げられる。
【0018】
本発明における揮発性シリコーンは、35~87℃の引火点を有するものであり、特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。
【0019】
本発明における揮発性炭化水素は、35~87℃の引火点を有するものであり、特に限定されないが、例えば、イソドデカン、イソヘキサデカン、水添ポリイソブテン、シクロデカン、シクロドデカン、n-デカン、n-ドデカン等である。
【0020】
本発明に用いられる微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛は平均一次粒子径150nm以下のものであり、形状においては特に限定されない。表面処理を施して用いても未処理で用いてもよいが、よりのびのなめらかさを与える点から表面処理したものが好ましい。表面処理としては、特に限定されないが、水酸化AL、ジメチコン、ハイドロゲンジメチコン、ステアリン酸、シリカ、含水シリカが好ましい。
【0021】
さらに本発明の油中水型乳化化粧料は、発明の効果を損なわない範囲で、その使用目的に応じて色素、香料、キレート剤、多価アルコールなどの保湿剤、グリチルリチン酸ジカリウムなどの消炎剤、その他目的に応じた水溶性、油溶性の様々な成分を適宜含有することが可能である。
【実施例】
【0022】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、含有量については重量%で示す。
【0023】
表1~3に示す油中水型乳化化粧料を以下に示す方法により調製した。
(調製方法)
成分1~11を分散させ、成分12~16を加えた。
【0024】
(使用感評価方法)
20名の専門パネルにより、「のびのなめらかさ」、「ずるつきの無さ」、「肌なじみの良さ」、「べたつきの無さ」について評価を行った。評価は、「のびのなめらかさ」、「肌なじみの良さ」については「良い」、「悪い」の2段階、「ずるつきの無さ」、「べたつきの無さ」については「ある」、「無い」の2段階で行った。評価基準は以下の通りである。
[のびのなめらかさの評価]
◎:16名以上が、のびのなめらかさが良いと評価した。
○:11~15名が、のびのなめらかさが良いと評価した。
△:6~10名が、のびのなめらかさが良いと評価した。
×:のびのなめらかさが良いと評価した人が、5名以下。
[ずるつきの無さの評価]
◎:16名以上が、ずるつきが無いと評価した。
○:11~15名が、ずるつきが無いと評価した。
△:6~10名が、ずるつきが無いと評価した。
×:ずるつきが無いと評価した人が、5名以下。
[肌なじみの良さの評価]
◎:16名以上が、肌なじみが良いと評価した。
○:11~15名が、肌なじみが良いと評価した。
△:6~10名が、肌なじみが良いと評価した。
×:肌なじみが良いと評価した人が、5名以下。
[べたつきの無さの評価]
◎:16名以上が、べたつきが無いと評価した。
○:11~15名が、べたつきが無いと評価した。
△:6~10名が、べたつきが無いと評価した。
×:べたつきが無いと評価した人が、5名以下。
【0025】
【表1】
※1:KAK 139(高級アルコール工業社製)
※2:サラコス99(日清オイリオ社製)
※3:ES108109(高級アルコール工業社製)
※4:スクワラン(岸本特殊肝油社製)
※5:ODM(高級アルコール工業社製)
※6:Plandool-H(日本精化社製)
※7:ELEFAC I-205(日光ケミカルズ社製)
※8:SA-UT-A40 MiBrid Powder(三好化成社製)(一次粒子径:10~90nm、表面処理:水酸化Al、ステアリン酸、ジメチコン)
※9:SI06-4 ZnO V1(大東化成工業社製)(一次粒子径:25nm、表面処理:ジメチコン)
※10:SH200C-10(東レ・ダウコーニング社製)
※11:KF-56A(信越化学工業社製)
※12:アエロジル R976(日本アエロジル社製)
※13:NIKKOL DECAGLYN 5-HS(日光ケミカルズ社製)
※14:シスロール DPHS(クローダジャパン社製)
※15:KF-6017(信越化学工業社製)
※16:グリセリン RG・コ・P(日油社製)
※17:1,3-ブチレングリコール(ダイセル化学工業社製)
※18:KC一級 硫酸マグネシウム(シグマ アルドリッチ ジャパン社製)
※19:ケルデント(DSP五協フード&ケミカル社製)
【0026】
表1の結果より、本発明の実施品である実施例1~7では、評価した全ての項目において満足する結果が得られた。一方、比較例1に示したように、イソノナン酸エステルを含有しない場合、のびのなめらかさ、べたつきの無さにおいて満足する結果が得られなかった。また、比較例2に示したように、イソノナン酸エステルの含有量が15重量%未満である場合、のびのなめらかさ、べたつきの無さにおいて満足する結果が得られず、比較例3に示したように、イソノナン酸エステルの含有量が30重量%を超える場合、ずるつきの無さ、肌なじみの良さにおいて満足する結果が得られなかった。また、比較例4に示したように、イソノナン酸エステルの代わりにスクワランを含有した場合、のびのなめらかさにおいて満足する結果が得られず、比較例5に示したように、イソノナン酸エステルの代わりにミネラルオイルを含有した場合、のびのなめらかさとずるつきの無さにおいて満足する結果が得られなかった。
【0027】
【表2】
※20:Plandool-G(日本精化社製)
※21:CROLATAUM V(クローダジャパン社製)
【0028】
表2の結果より、本発明の実施品である実施例8~11では、評価した全ての項目において満足する結果が得られた。一方、比較例6に示したように、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)を含有しない場合、ずるつきの無さ、肌なじみの良さにおいて満足する結果が得られなかった。また、比較例7に示したように、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の含有量が0.01重量%未満である場合、ずるつきの無さ、肌なじみの良さにおいて満足する結果が得らえず、比較例8に示したように、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の含有量が1重量%を超える場合、のびのなめらかさ、べたつきの無さにおいて満足する結果が得られなかった。また、比較例9に示したように、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の代わりにダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)を含有した場合、のびのなめらかさ、べたつきの無さにおいて満足する結果が得られず、比較例10に示したように、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の代わりにワセリンを含有した場合、ずるつきの無さ、べたつきの無さにおいて満足する結果が得られなかった。
【0029】
【表3】
※22:ネオライト 100P(高級アルコール工業社製)
※23:ネオライト 180P(高級アルコール工業社製)
【0030】
表3の結果より、本発明の実施品である実施例12~17では、評価した全ての項目において満足する結果が得られた。一方、比較例11に示したように、ネオペンタン酸オクチルドデシルを含有しない場合、のびのなめらかさ、肌なじみの良さにおいて満足する結果が得られなかった。また、比較例12及び13に示したように、ネオペンタン酸オクチルドデシルの代わりにネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソステアリルを含有した場合、ずるつきの無さ、肌なじみの良さにおいて満足する結果が得られなかった。
【0031】
以下に、本発明のその他の実施例を示す。
【0032】
(実施例18;日中用クリーム)
(成分) (重量%)
1.イソノナン酸イソトリデシル※1 20.0
2.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル
/ベヘニル)※6 0.1
3.ネオペンタン酸オクチルドデシル※7 5.0
4.スクワラン※4 1.0
5.表面処理微粒子酸化チタン※8 8.0
6.表面処理微粒子酸化亜鉛※9 8.0
7.ジメチコン(6cs)※24 1.0
8.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン※11 残 余
9.ジメチルシリル化シリカ※12 1.5
10.ジステアルジモニウムヘクトライト※25 0.5
11.ペンタヒドロキシステアリンポリグリセリル酸PEG-10※13 1.0
12.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30※14 1.0
13.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン※26 1.0
14.精製水 35.0
15.グリセリン※16 5.0
16.DPG※27 10.0
17.硫酸Mg※18 0.5
18.グリチルリチン酸2K※28 0.1
(調製方法)
成分1~13を分散させ、成分14~18を加える。
※24:KF-96A-6cs(信越化学工業社製)
※25:BENTONE 38V(ELEMENTIS SPECIATIES社製)
※26:KF-6038(信越化学工業社製)
※27:ジプロピレングリコールLo+(ダウ・ケミカル社製)
※28:グリチルリチン酸ジカリウム(日本製紙パピリア社製)
【0033】
(実施例19;日中用クリーム)
(成分) (重量%)
1.イソノナン酸イソノニル※2 20.0
2.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル
/ベヘニル)※6 0.1
3.ネオペンタン酸オクチルドデシル※7 3.0
4.ホホバ種子油※29 1.0
5.表面処理微粒子酸化チタン※8 8.0
6.表面処理微粒子酸化亜鉛※9 10.0
7.ジメチコン(6cs)※24 1.0
8.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン※11 残 余
9.ジメチルシリル化シリカ※12 1.2
10.ジステアルジモニウムヘクトライト※25 0.5
11.ペンタヒドロキシステアリンポリグリセリル酸PEG-10※13 1.0
12.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30※14 1.5
13.PEG-10ジメチコン※15 1.0
14.精製水 33.0
15.グリセリン※16 5.0
16.BG※17 10.0
17.硫酸Mg※18 0.5
18.グリチルリチン酸2K※27 0.1
(調製方法)
成分1~13を分散させ、成分14~18を加える。
※29:NIKKOL ホホバ油E(日光ケミカルズ社製)
【0034】
本発明の実施品である、実施例18及び19はのびのなめらかさ、ずるつきの無さ、肌なじみの良さ、べたつきの無さの全てにおいて満足する結果が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、
(A)イソノナン酸エステル
(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)
(C)ネオペンタン酸オクチルドデシル
を含有し、成分(A)イソノナン酸エステルの含有量が15~30重量%であり、成分(B)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)の含有量が0.01~1重量%であり、紫外線吸収剤、揮発性シリコーン及び揮発性炭化水素を含有せず、且つ、微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛の含有量の合計が15重量%以上であることにより、紫外線防御効果を有するとともに、のびがなめらかで、ずるつきが無く、肌なじみが良く、べたつきが無い油中水型乳化化粧料が得られる。