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特許7539180空港用パレットトレーラー用車輪取付装置及び空港用パレットトレーラー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】空港用パレットトレーラー用車輪取付装置及び空港用パレットトレーラー
(51)【国際特許分類】
   B60B 33/00 20060101AFI20240816BHJP
   B62B 5/00 20060101ALI20240816BHJP
   B62B 3/00 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B60B33/00 F
B60B33/00 502D
B60B33/00 503Z
B62B5/00 J
B62B3/00 D
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023069688
(22)【出願日】2023-04-20
【審査請求日】2024-05-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522452042
【氏名又は名称】海老澤 知夏
(74)【代理人】
【識別番号】100184262
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 義則
(72)【発明者】
【氏名】海老澤 功一
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-166446(JP,A)
【文献】特開2013-112232(JP,A)
【文献】特開2004-66860(JP,A)
【文献】実開昭56-18202(JP,U)
【文献】実開昭56-1803(JP,U)
【文献】登録実用新案第3217439(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0263164(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 33/00
B62B 5/00
B62B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸穴を有しており、該車軸穴に向けて上端部から斜め下方に切り欠き部を有する一枚の車軸支持プレートと、
前記車軸支持プレートの前記車軸穴に挿通して取り付けられている車軸と、
前記車軸の前記車軸支持プレートから両側に突出している部分に取り外し可能に取り付けられている車輪と、
前記車軸支持プレートの前記切り欠き部に挿入されている部位と、当該部位から先端に延びる延出部とを含んでなり、該延出部の車軸方向の中間部位が切り欠けられて、該延出部が前記車軸支持プレートを部分的に挟んで前記車軸支持プレートに取り付けられている一枚又は複数枚の補強プレートと、
を備えており、
前記車軸の前記車軸支持プレートから両側に突出している部分に取り外し可能に車輪が取り付けられる、空港用パレットトレーラー用車輪取付装置。
【請求項2】
荷台フレームに取り付けられる取付プレートをさらに備えており、
前記車軸支持プレートは、前記取付プレートから下方に延びるように取り付けられており、
二枚の前記補強プレートは、前記車軸穴よりも上方において、互いに前後方向に離隔して前記車軸支持プレートに取り付けられており、
二枚の補助プレートが二枚の前記補強プレートを挟んで前記車軸支持プレートの前後方向に離隔して前記車軸支持プレートに取り付けられている、請求項1に記載の空港用パレットトレーラー用車輪取付装置。
【請求項3】
上下に貫通した穴を有しており、荷台フレームに取り付けられている上プレートと、
前記上プレートよりも下側に設けられており、前記上プレートの前記穴と同軸上に貫通穴を有する下プレートと、
前記上プレートの貫通した穴と前記下プレートの貫通穴に挿通されている軸部と、
前記上プレートの貫通した穴に取り付けられ、前記軸部を旋回自在とするテーパーローラーベアリングと、
前記上プレートと前記下プレートとの間に設けられ、前記上プレートに対して前記下プレートを旋回自在とするスラストベアリングと、
をさらに備えており、
前記車軸支持プレートは、前記下プレートから下方に延びる基部と、下斜めに延びる傾斜部とからなり、該傾斜部が前記車軸穴を有しており、
二枚の前記補強プレートのうち一方の前記補強プレートの上端は、他方の前記補強プレートの上端と前記軸部を挟んで離隔しており、一方の前記補強プレートの下端が前記車軸穴に向けて延びており、
一枚の補助プレートが、車軸方向の中間において、前記車軸支持プレートの前記基部に取り付けられている、請求項1に記載の空港用パレットトレーラー用車輪取付装置。
【請求項4】
荷台フレームと、
前記荷台フレームの前部の左右にそれぞれ取り付けられている請求項3に記載の空港用パレットトレーラー用車輪取付装置と、
前記荷台フレームの後部の左右にそれぞれ取り付けられている請求項2に記載の空港用パレットトレーラー用車輪取付装置と、
を備える、空港用パレットトレーラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空港用パレットトレーラー用車輪取付装置及び空港用パレットトレーラーに関する。
【背景技術】
【0002】
空港では、荷物を積載したコンテナなどをパレットトレーラー(パレット用トレーラーとも呼ばれる。)に搭載して牽引車で牽引している。パレットトレーラーは、荷台フレームの前後左右のそれぞれに車輪が取り付けられている(特許文献1)。特許文献2に開示されているキャスター装置では、トッププレートとボトムプレートのそれぞれのセンター孔にセンター軸が挿通していることによりトッププレートとボトムプレートとが相互に結合しており、ボトムプレートより下方に延びるように装着された一対の車輪保持部材が車輪を保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実願平2-63056号(実開平4-20846号)の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィルム
【文献】特開平9-290605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に開示されているような一対の車輪保持部材の間に車輪が設けられている場合、車輪を容易に取り外して交換することができない。車軸を構成する部品を分解する必要があり、メインテナンスの熟練者でも一本のタイヤでも数時間を要する。
【0005】
そこで、本発明の目的は、車輪を容易に交換し得る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置及び空港用パレットトレーラーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、空港用パレットトレーラー用車輪取付装置は、
車軸穴を有しており、該車軸穴に向けて上端部から斜め下方に切り欠き部を有する一枚の車軸支持プレートと、
前記車軸支持プレートの前記車軸穴に挿通して取り付けられている車軸と、
前記車軸の前記車軸支持プレートから両側に突出している部分に取り外し可能に取り付けられている車輪と、
前記車軸支持プレートの前記切り欠き部に挿入されている基部と、前記基部から先端に延びる延出部とを含んでなり、該延出部の車軸方向の中間部位が切り欠けられて、該延出部が前記車軸支持プレートを部分的に挟んで前記車軸支持プレートに取り付けられている一枚又は複数枚の補強プレートと、
を備えており、
前記車軸の前記車軸支持プレートから両側に突出している部分に取り外し可能に車輪が取り付けられる。
【0007】
上記目的を達成するために、空港用パレットトレーラーは、荷台フレームの前部の左右、後部の左右に前記空港用パレットトレーラー用車輪取付装置が取り付けられて構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車輪を容易に取り外して交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の概略を示す正面図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の概略を示す側面図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態における車軸支持プレートの概略を示す図である。
図4図4は、本発明の第1の実施形態における補強プレートの概略を示す図である。
図5図5は、本発明の第1の実施形態における補助プレートの概略を示す図である。
図6図6は、本発明の第1の実施形態における取付プレートの概略を示す図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の概略を示す正面図である。
図8図8は、本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の概略を示す側面図である。
図9図9は、本発明の第2の実施形態における車軸支持プレートの概略を示す図である。
図10図10は、本発明の第2の実施形態における第1の補強プレートの概略を示す図である。
図11図11は、本発明の第2の実施形態における第2の補強プレートの概略を示す図である。
図12図12は、本発明の第2の実施形態における補助プレートの概略を示す図である。
図13図13Aは本発明の第2の実施形態における上プレートの概略の底面図であり、図13Bはその断面図である。
図14図14Aは本発明の第2の実施形態における下プレートの概略の平面図であり、図14Bはその断面図である。
図15図15は、本発明の第3の実施形態に係る空港用パレットトレーラーの概略を示す側面図である。
図16図16は、本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の斜視図である。
図17図17は、本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10の概略を示す正面図であり、図2は本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10の概略を示す側面図である。本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10は、車軸支持プレート11と、車軸12と、補強プレート13と、補助プレート14と、取付プレート15とを備える。各プレートの概略を図3乃至図6に示している。本発明の第1の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10の斜視図を図16に示している。
【0012】
車軸支持プレート11は、図3に示されているように、上端部11aと、上端部11aよりも幅が狭い下端部11bと、前後の側端部11cとを有しており、上端部11aは凸部11dの対を前後方向に離隔して有しており、凸部11dは取付プレート15の位置決め用穴15a(図6参照)に挿入されている(図2参照)。凸部11dの対の間には、上端から下方斜めに延びる切り欠き部11eが形成されており、切り欠き部11eの延長線上に車軸穴11fを有する。切り欠き部11eは車軸穴11fに到達していない。下端部11bは車軸穴11fの円弧に沿って角が取れて多角形の一部を形成している。前後の側端部11cは、上端部11aと下端部11bとの間の中間部において前後の斜め下方に向けて凸部11gをそれぞれ有している。切り欠き部11eは側端部11cと略平行に形成されている。
【0013】
補強プレート13は、図4に示されているように、上端部13aから前後幅を一定として下方に延びる基部13bと、基部13bよりも狭い前後幅を一定にとして下方に延びる中間部13cと、中間部13cから下方に延びる延出部13fとからなる。延出部13fは、前後幅の中間に下端部13dから矩形状に切り欠いた切り欠き部13eを有する。延出部13fの下端部13dは、切り欠き部13eと逆側の前後側では緩やかな円弧状の側面を有する。
【0014】
車軸支持プレート11における切り欠き部11eは、車軸支持プレート11の上端から下端までの長さに対して1/5以上3/5以下の長さを有し、1/4以上1/2以下の長さ、より好ましくは1/3前後の長さを有する。1/3前後とは、例えば1/3-3/30以上1/3+3/30以下である。補強プレート13における切り欠き部13eは、補強プレート13の上端から下端までの長さに対して1/2以上1/3以下の長さを有する。補強プレート13の延出部13fにおいて前後方向の中間部位が下端部13dから切り欠けられていることで延出部13fが二つに分岐しており、延出部13fが車軸支持プレート11の車軸穴11fと切り欠き部11eとの間の部位11hを挟み、かつ、車軸支持プレート11の上端部11a側において前後方向の間において上端部11aから切り欠けられていることで上端部11aが切り欠き部11eにより分岐しており、上端部11aが補強プレート13を挟んでいる。よって、車軸支持プレート11と補強プレート13とが互いに組み付けられていることで、強度を保つことができる。また、車軸支持プレート11は前後方向に離隔して二つの切り欠き部11eを有しているため、一枚の車軸支持プレート11と二枚の補強プレート13とが互いに組み付けられていることで、より強度を保つことができる。図3に示しているように、車軸支持プレート11の前後に離隔している切り欠き部11eの下端側は、前後方向に離隔しており、交わっていない。
【0015】
補助プレート14は、図5に示されているように、上端部14aから前後幅を一定として下方に延びる基部14bと、基部14bよりも先端に延びるに従い前後幅が狭くなるように延びる延出部14cとからなる。延出部14cは、前後幅の中間に下端部14dから矩形状に切り欠いた切り欠き部14eを有する。延出部14cは、切り欠き部14eと逆側の前後側では緩やかな円弧状の側面を有する。補助プレート14は、車輪支持プレート11に取り付けられることで、車軸支持プレート11、補強プレート13及び補助プレート14を一体として強度を保つ長さを有する。補助プレート14の切り欠き部14eは、補助プレート14の上端部14aと下端部14dとの間の長さに対して1/2程度の長さを有する。補助プレート14は、補強プレート13のように車軸穴11fに達する長さを有しておらず、車軸支持プレート11の上下端の長さの約半分程度であり、補助プレート14の下端部14dは車軸支持プレート11の下端部11bまで延びていない。図5に示されているように、補助プレート14の下端部14dは、車軸支持プレート11の凸部11jの下端に達すれば十分である。
【0016】
取付プレート15は、図6に示されているように、平面視で方形状を有しており、四隅の角部に取付用の貫通穴15bが設けられており、前後端から中間部位において隣り合う貫通穴15bの間隔よりも内側に位置決め用穴15aの対が設けられている。取付プレート15の一端部、例えば前後方向に沿う一端部には荷台フレーム2の爪に係合する位置決め部位15cが形成されている。
【0017】
ここで、取付プレート15の下面への一方の補強プレート13、他方の補強プレート13、一方の補助プレート14及び他方の補助プレート14の取付構造について説明する。
【0018】
一方の補強プレート13の延出部13fは、下端部13dから切り欠けられた切り欠き部13eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、一方の補強プレート13の延出部13fが車軸支持プレート11における車軸穴11fと一方の切り欠き部11eとの間の部位11hを挟むと共に、一方の補強プレート13の中間部13cが車軸支持プレート11の一方の切り欠き部11eに挿入され、延出部13fと部位11h、中間部13cと車軸支持プレート11の切り欠き部11eの周囲とがそれぞれ溶接されて組み付けられる。一方の補強プレート13は切り欠き部13eを有し、車軸支持プレート11は切り欠き部11eを有しているため、一方の補強プレート13と車軸支持プレート11は互いに組み付けられて、強度を保つことができる。
【0019】
同様に、他方の補強プレート13の延出部13fは、下端部13dから切り欠けられた切り欠き部13eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、他方の補強プレート13の延出部13fが車軸支持プレート11における車軸穴11fと他方の切り欠き部11eとの間の部位11hを挟むと共に、他方の補強プレート13の中間部13cが車軸支持プレート11の他方の切り欠き部11eに挿入され、延出部13fと部位11h、中間部13cと車軸支持プレート11の切り欠き部11eの周囲とがそれぞれ溶接されて組み付けられる。他方の補強プレート13は切り欠き部13eを有し、車軸支持プレート11は切り欠き部11eを有しているため、他方の補強プレート13と車軸支持プレート11は互いに組み付けられて、強度を保つことができる。
【0020】
一方の補助プレート14の延出部14cは、下端部14dから切り欠けられた切り欠き部14eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、一方の補助プレート14の延出部14cが車軸支持プレート11の前後何れか一方の側端部11cにおける凸部11dを挟んで、一方の補助プレート14の基部14bが一方の側端部11cに当接し、延出部14cと凸部11d、基部14bと一方の側端部11cとがそれぞれ溶接されて組み付けられる。
【0021】
同様に、他方の補助プレート14の延出部14cは、下端部14dから切り欠けられた切り欠き部14eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、他方の補助プレート14の延出部14cが車軸支持プレート11の前後何れか他方の側端部11cにおける凸部11dを挟んで、他方の補助プレート14の基部14bが他方の側端部11cに当接し、延出部14cと凸部11d、基部14bと他方の側端部11cとがそれぞれ溶接されて組み付けられる。
【0022】
車軸支持プレート11の凸部11dがそれぞれ取付プレート15の位置決め用穴15aに挿入されて、車軸支持プレート11の上端部11aが取付プレート15の下面と溶接されて組み付けられる。
【0023】
図1に示されているように、車軸支持プレート11が、取付プレート15の車軸方向の中間位置に、下方向に延びるように取り付けられており、図2に示されているように、一方の補強プレート13と他方の補強プレート13とが前後対称になるように車軸支持プレート11に取り付けられ、一方の補助プレート14と他方の補助プレート14とが前後対称となるように車軸支持プレート11に取り付けられている。
【0024】
図1及び図16に示されているように、車軸本体16が車軸支持プレート11の車軸穴11fに挿通して溶接などにより取り付けられ、車軸本体16の車軸支持プレート11の両側から車軸方向の両側にはみ出している部分に車輪17がそれぞれ取り付けられる。よって、車軸本体16を分解することなく、車軸本体16の車軸支持プレート11の両側から部分的にはみ出している部分から車輪17を容易に取り外すことができる。車軸支持プレート11の両側に一つずつ車輪17が装着されるため、一つの車輪17のみを容易に取り外して交換することができる。車軸本体16は車軸12を構成する部品を組み立てられて構成される。
【0025】
ここで、車軸本体16は、図1に示されているように、両側に突出したピストンドル18に対して、オイルシール19とインナーベアリング20を車軸支持プレート11側に取り付け、ハブ21を装着して、先端側にアウターベアリング22とオイルシール23を取り付けて、プレートワッシャー24及びロックナット25を装着し、ロックナット25に割りピン26を挿入し、ハブキャップ27を装着して組み立てられる。ハブ21に車輪17のホイールを取り付け、締結部材28によりハブ21にホイールを固定することができる。締結部材28を外すことにより、ハブ21からホイールと共に車輪17を取り外すことができる。
【0026】
(第2の実施形態)
図7は本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30の概略を示す正面図であり、図8は本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30の概略を示す側面図である。本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30は、車軸支持プレート31と、車軸32と、第1の補強プレート33と、第2の補強プレート34と、補助プレート35と、上プレート36と、下プレート37と、旋回の軸部38と、を備える。各プレートの概略を図9乃至図14に示している。本発明の第2の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30の斜視図を図17に示している。
【0027】
車軸支持プレート31は、図9に示されているように、上端部31aと、上端部31aよりも幅が狭い下端部31bと、一方の側端部31cと、他方の側端部31dとを有している。一方の側端部31cは、上端部31aから略直交するように下方に延びる部位とその下端(後述する凸部31jの下端)から下端部31bに向けて傾斜する部位を有している。他方の側端部31dは車軸方向からみて上端部31aから直線状に傾斜するように斜め下方に延びている。一方の側端部31cにおける傾斜は他方の側端部31dのそれより小さい。他方の側端部31dの傾斜は一方の側端部31cのそれより大きい。下端部31bの幅の中央位置は、上端部31aの幅の中央位置と比べて、上プレート36に対して下プレート37の旋回する軸部38よりも他方の側端部31d側にオフセットしている。これらにより、車軸支持プレート31は、上端部31aから下方に延びる基部31xと、基部31xから下斜めに延びる傾斜部31yとからなり、傾斜部31yが車軸穴31iを有している。
【0028】
車軸支持プレート31において、上端部31aは、一方の側端部31c及び他方の側端部31dの間で切り欠いて収容部31eを有しており、収容部31eには軸部38の頭部が少なくとも部分的に挿入可能に構成されている。上端部31aにおいて他方の側端部31dに滑らかにつながるように凸部31fを有しており、凸部31fが下プレート37の位置決め用切り欠き部37bに挿入し得る。車軸支持プレート31は、収容部31eを挟んで互いに逆側に第1の切り欠き部31gと第2の切り欠き部31hを有しており、第1の切り欠き部31gと第2の切り欠き部31hは上端部31aから下斜めに延びており、第1の切り欠き部31g及び第2の切り欠き部31hの延長線上に車軸穴31iを有する。第1の切り欠き部31g及び第2の切り欠き部31hは車軸穴31iに達していない。一方の側端部31cは、上端部31aから略直交するように下方に延びる部位とその下端から下端部31bに向けて傾斜する部位とを有しており、上端部31aから略直交するように下方に延びる部位において、傾斜する部位寄りに凸部31jを有している。
【0029】
第1の補強プレート33は、図10に示されているように、上端部33aから幅を一定として下方に延びる基部33bと、基部33bよりも狭い幅を一定にとして下方に延びる中間部33cと、中間部33cから下方に延びる延出部33fとからなる。延出部33fは、幅の中間に下端部33dから矩形状に切り欠いた切り欠き部33eを有する。延出部33fは、切り欠き部33eと逆の両側では緩やかな円弧状の側面を有する。
【0030】
第2の補強プレート34は、図11に示されているように、上端部34aから幅を一定として下方に延びる基部34bと、基部34bよりも狭い幅を一定にとして下方に延びる中間部34cと、中間部34cから下方に延びる延出部34fとからなる。延出部34fは、幅の中間に下端部34dから矩形状に切り欠いた切り欠き部34eを有する。延出部34fは、切り欠き部34eと逆の両側では緩やかな円弧状の側面を有する。
【0031】
第2の補強プレート34の上端部34aの幅は、第1の補強プレート33の上端部33aの幅とほぼ同じである。第2の補強プレート34の中間部34cの幅は、第1の補強プレート33の中間部33cの幅とほぼ同じであり、第2の補強プレート34の延出部34fの幅は、第1の補強プレート33の延出部33fの幅とほぼ同じである。第2の補強プレート34における上端部34aと下端部34dとの間の長さは、第1の補強プレート33における上端部33aと下端部33dとの間の長さより長い。
【0032】
車軸支持プレート31における第1の切り欠き部31gは、車軸支持プレート31の上端から下端までの長さに対して1/5以上3/5以下の長さを有し、1/4以上1/2以下の長さ、より好ましくは1/3前後の長さを有する。1/3前後とは、例えば1/3-3/30以上1/3+3/30以下である。車軸支持プレート31における第2の切り欠き部31hは、車軸支持プレート31の上端から下端までの長さに対して1/5以上3/5以下の長さを有し、1/4以上1/2以下の長さ、より好ましくは1/3前後の長さを有する。1/3前後とは、例えば1/3-3/30以上1/3+3/30以下である。第1の切り欠き部31gは、第2の切り欠き部31hより上端部31aに対してより傾斜している。第2の切り欠き部31hは、第1の切り欠き部31gより長い。
【0033】
第1の補強プレート33における切り欠き部33eは、第1の補強プレート33の上端から下端までの長さに対して1/2以上1/3以下の長さを有する。第1の補強プレート33の延出部33fにおいて幅方向の中間部位が下端部33dから切り欠けられていることで延出部33fが二つに分岐しており、延出部33fが車軸支持プレート31の車軸穴31iと第1の切り欠き部31gとの間の部位31kを挟み、かつ、車軸支持プレート31の上端部31a側において上端部31aから切り欠けられていることで上端部31aが第1の切り欠き部31gにより分岐しており、上端部31aが第1の補強プレート33を挟んでいる。よって、車軸支持プレート31と第1の補強プレート33とが互いに組み付けられていることで、強度を保つことができる。
【0034】
第2の補強プレート34における切り欠き部34eは、第2の補強プレート34の上端から下端までの長さに対して1/2以上1/3以下の長さを有する。第2の補強プレート34の延出部34fにおいて幅方向の中間部位が下端部34dから切り欠けられていることで延出部34fが二つに分岐しており、延出部34fが車軸支持プレート31の車軸穴31iと第2の切り欠き部31hとの間の部位31kを挟み、かつ、車軸支持プレート31の上端部31a側において上端部31aから切り欠けられていることで上端部31aが第2の切り欠き部31hにより分岐しており、上端部31aが第2の補強プレート34を挟んでいる。よって、車軸支持プレート31と第2の補強プレート33とが互いに組み付けられていることで、強度を保つことができる。
【0035】
また、車軸支持プレート31は幅方向に離隔して第1の切り欠き部31gと第2の切り欠き部31hを有しているため、一枚の車軸支持プレート31と第1の補強プレート33とが互いに組み付けられ、一枚の車軸支持プレート31と第2の補強プレート34とが互いに組み付けられていることで、より強度を保つことができる。図9に示しているように、車軸支持プレート31の幅方向に離隔している第1の切り欠き部31gと第2の切り欠き部31hの下端側は、車軸支持プレート31の幅方向に離隔しており、交わっていない。
【0036】
補助プレート35は、図12に示されているように、上端部35aから幅を一定として下方に延びる基部35bと、基部35bよりも先端に延びるに従い幅が狭くなるように延びる延出部35cとからなる。延出部35cは、幅の中間に下端部35dから矩形状に切り欠いた切り欠き部35eを有する。延出部35cは、切り欠き部35eと逆の両側では緩やかな円弧状の側面を有する。上端部35aには、幅方向の両端からずれた位置に、凸部35fがそれぞれ設けられている。凸部35fは、下プレート37の位置決め用穴37cに挿入される。
【0037】
下プレート37は、図14A及び図14Bに示されているように、平面視で矩形状を有しており、中央に貫通穴37aを有する。
【0038】
ここで、下プレート37の下面への第1の補強プレート33、第2の補強プレート34及び補助プレート35の取付構造について説明する。
【0039】
第1の補強プレート33の延出部33fは、下端部33dから切り欠けられた切り欠き部33eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、第1の補強プレート33の延出部33fが車軸支持プレート31における車軸穴31iと一方の切り欠き部31gとの間の部位31kを挟むと共に、第1の補強プレート33の中間部33cが車軸支持プレート31の一方の切り欠き部31gに挿入され、延出部33fと部位31k、中間部33cと車軸支持プレート31の一方の切り欠き部31gの周囲とがそれぞれ溶接されて組み付けられる。第1の補強プレート33は切り欠き部33eを有し、車軸支持プレート31は一方の切り欠き部31gを有しているため、第1の補強プレート33と車軸支持プレート31は互いに組み付けられて、強度を保つことができる。
【0040】
同様に、第2の補強プレート34の延出部34fは、下端部34dから切り欠けられた切り欠き部34eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、第2の補強プレート34の延出部34fが車軸支持プレート31における車軸穴31iと他方の切り欠き部31hとの間の部位31kを挟むと共に、第2の補強プレート34の中間部34cが車軸支持プレート31の他方の切り欠き部31hに挿入され、延出部34fと部位31k、中間部34cと車軸支持プレート31の他方の切り欠き部31hの周囲とがそれぞれ溶接されて組み付けられる。第2の補強プレート34は切り欠き部34eを有し、車軸支持プレート31は他方の切り欠き部31hを有しているため、第2の補強プレート34と車軸支持プレート31は互いに組み付けられて、強度を保つことができる。
【0041】
補助プレート35の延出部35cは、下端部35dから切り欠けられた切り欠き部35eを有しているので、二つに分岐されている。そのため、補助プレート35の延出部35cが車軸支持プレート31の一方の側端部31cにおける凸部31jを挟んで、補助プレート35の基部35bが一方の側端部31cに当接し、延出部35cと凸部31j、基部35bと一方の側端部31cとがそれぞれ溶接されて組み付けられる。
【0042】
このようにして、下プレート37の下面に第1の補強プレート33、第2の補強プレート34及び補助プレート35が取り付けられる。図7に示されているように、車軸支持プレート31が、下プレート37の車軸方向の中間位置に、下方向に延びるように取り付けられており、図8に示されているように、第2の補強プレート34が第1の補強プレート33と補助プレート35との間に取り付けられ、第1の補強プレート33と第2の補強プレート34の各上端は貫通穴37a及び軸部38を挟んで互いに逆側に位置し、第1の補強プレート33と第2の補強プレート34の各下端は互いに貫通穴37aの鉛直下方よりも車軸側に位置ズレしている。車軸穴31iに車軸32を組み付けることで、車軸32により支持される各車輪47の回転力により、貫通穴37aのまわりに旋回自在となる。
【0043】
下プレート37の下面に第1の補強プレート33、第2の補強プレート34及び補助プレート35が組み付けられ、それと前後何れかにおいて、上プレート36に対して下プレート37が軸部38まわりに旋回自在に取り付けられる。
【0044】
上プレート36は、図13A及び図13Bに示されているように、平面視で矩形状を有しており、四隅の角部に取付用の貫通穴36aが設けられている。中央に貫通穴36bが設けられている。下プレート37は、図14A及び図14Bに示されているように、平面視で矩形状を有しており、中央に貫通穴37aが設けられている。上プレート36の下面には、円環状の窪み36cが貫通穴36bと同心円状に設けられている。下プレート37の上面には、円環状の窪み37dが貫通穴37aと同心円状に設けられている。上プレート36の窪み36cと下プレート37の窪み37dとは貫通穴36b、貫通穴37bに対して略同一の半径を有しており、図7及び図8に示されているように、窪み36cと窪み37dにはスラストベアリング39が圧入されており、その外側にリング状のフェルト40が取り付けられる。
【0045】
上プレート36の貫通穴36bにはテーパーローラーベアリング41が搭載され、旋回の軸部38が下プレート37の貫通穴37aからテーパーローラーベアリング41に挿通され、上プレート36の上方からオイルシール42を取り付けられて、押えプレート43を軸部38に装着して、ワッシャーなどの締結具44により締め付けられてロックナット45が取り付けられている。これにより、上プレート36に対して下プレート37が旋回自在となる。
【0046】
下プレート37において、四隅の角部が切断されて矩形状の縦横の端部に対して45度をなすように傾斜している。これにより、上プレート36に対して下プレート37が旋回する際に、上プレート36の貫通穴36aに挿入されている締結具との干渉を回避している(図17参照)。
【0047】
図7及び図17に示されているように、車軸本体46が車軸支持プレート31の車軸穴31iに挿通して溶接などにより取り付けられ、車軸本体46の車軸支持プレート31の両側から車軸方向の両側にはみ出している部分に車輪47がそれぞれ取り付けられる。よって、車軸本体46を分解することなく、車軸支持プレート31の両側から部分的にはみ出している車軸本体46から車輪47を容易に取り外すことができる。車軸支持プレート31の両側に2つの車輪47,47が装着されるため、一つの車輪47のみを容易に取り外して交換することができる。車軸本体46は車軸32を構成する部品を組み立てられて構成される。
【0048】
ここで、車軸本体46は、図7に示されているように、両側に突出したピストンドル48に対して、オイルシール49とインナーベアリング50を車軸支持プレート31側に取り付け、ハブ51を装着して、先端側にアウターベアリング52とオイルシール53を取り付けて、プレートワッシャー54及びロックナット55を装着し、ロックナット55に割りピン56を挿入し、ハブキャップ57を装着して組み立てられる。ハブ51に車輪47のホイールを取り付け、締結部材58によりハブ51にホイールを固定することができる。締結部材58を外すことにより、ハブ51からホイールと共に車輪47を取り外すことができる。
【0049】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る空港用パレットトレーラーについて説明する。図15は本発明の第3の実施形態に係る空港用パレットトレーラー1の概略を示す側面図である。
【0050】
図15に示すように、空港用パレットトレーラー1は、前方Frの牽引車(図示せず)により牽引される荷台フレーム2と、荷台フレーム2の前部の左右それぞれに取り付けられる空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30と、荷台フレーム2の後部の左右それぞれに取り付けられる空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10と、により構成される。図15には、荷台上にコンテナは示していない。荷台フレーム2は平面視で矩形状の骨格をなしており、荷台フレーム2の前端部に連結パーツ3の後端部が取り付けられ、連結パーツ3の前端部が牽引車に取り付けられ、空港用パレットトレーラー1が牽引車により牽引される。荷台フレーム2はシャーシーと呼ぶこともできる。空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10、30はキャスター装置と呼んでもよい。
【0051】
空港用パレットトレーラー1は、前輪及び後輪の左右それぞれにおいて、二本の車輪を搭載していることから、牽引車の前進、後進の何れにおいても、左右の前輪のそれぞれの二つの車輪の一方と他方とが逆に回転することにより、小回りが可能となる。
【0052】
本発明の何れの実施形態においても、空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10、30の各パネルは、何れも鋼材で構成されている。また、車軸支持プレート11、31、補強プレート13、第1の補強プレート33、第2の補強プレート34、補助プレート14、35は何れも同一ないし略同一の厚みを有することにより、各切り欠き部への対応するプレートを隙間なく挿入することが容易となり、強度的にもよい。符号14、35は車軸支持プレート11,31への取付位置が異なるため、補助プレートと命名しているが、補強プレートと呼ぶこともできる。
【0053】
本発明の実施形態は、図示した形態に限定されることなく、本発明のコンセプトに応じて適宜変更することもできる。例えば、第1の実施形態では、補強プレート13は二枚を有しているが、一枚を有するように構成してもよい。
【0054】
本発明に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10は、
車軸穴11fを有しており、車軸穴11fに向けて上端部11aから斜め下方に切り欠き部11eを有する一枚の車軸支持プレート11と、
車軸支持プレート11の車軸穴11fに挿通して取り付けられている車軸12と、
車軸支持プレート11の切り欠き部11eに挿入されている部位(中間部13cの一部又は全部と基部13b)と、当該部位から先端に延びる延出部13fとを含んでなり、延出部13fの車軸方向の中間部位が切り欠けられて、延出部13fが車軸支持プレート11を部分的に挟んで車軸支持プレート11に取り付けられている一枚又は複数枚の補強プレート13と、
を備え、
車軸12の車軸支持プレート11から両側に突出している部分に取り外し可能に車輪17が取り付けられる。
【0055】
本発明に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10において、さらに好ましくは、荷台フレーム2に取り付けられる取付プレート15をさらに備えており、
車軸支持プレート11は、取付プレート15から下方に延びるように取り付けられており、
二枚の補強プレート13は、車軸穴11fよりも上方において、互いに前後方向に離隔して車軸支持プレート11に取り付けられており、
二枚の補助プレート14が二枚の補強プレート13を挟んで車軸支持プレート11の前後方向に離隔して取り付けられている。
【0056】
本発明に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30は、
車軸穴31iを有しており、車軸穴31iに向けて上端部31aから斜め下方に切り欠き部31g,31hを有する一枚の車軸支持プレート31と、
車軸支持プレート31の車軸穴31iに挿通して取り付けられている車軸32と、
車軸支持プレート31の切り欠き部31gに挿入されている部位(中間部33cの一部又は全部と基部33b)と、当該部位から先端に延びる延出部33fとを含んでなり、延出部33fの車軸方向の中間部位が切り欠けられて、延出部33fが車軸支持プレート31を部分的に挟んで車軸支持プレート31に取り付けられている第1の補強プレート33と、
車軸支持プレート31の切り欠き部31hに挿入されている部位(中間部34cの一部又は全部と基部34b)と、当該部位から先端に延びる延出部34fとを含んでなり、延出部34fの車軸方向の中間部位が切り欠けられて、延出部34fが車軸支持プレート31を部分的に挟んで車軸支持プレート31に取り付けられている第2の補強プレート34と、
を備え、
車軸32の車軸支持プレート31から両側に突出している部分に取り外し可能に車輪47が取り付けられる。
【0057】
本発明に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30において、さらに好ましくは、
上下に貫通した穴36bを有しており、荷台フレーム2に取り付けられている上プレート36と、
上プレート36よりも下側に設けられており、上プレート36の穴36bと同軸上に貫通穴37aを有する下プレート37と、
上プレート36の貫通した穴36bと下プレート37の貫通穴37aに挿通されている軸部38と、
上プレート36の穴36bに取り付けられ、軸部38を旋回自在とするテーパーローラーベアリング41と、
上プレート36と下プレート37との間に設けられ、上プレート36に対して下プレート37を旋回自在とするスラストベアリング40と、
をさらに備えており、
車軸支持プレート31は、下プレート37から下方に延びる基部31xと、基部31xから下斜めに延びる傾斜部31yとからなり、傾斜部31yが車軸穴31iを有しており、
二枚の補強プレート33,34のうち一方の補強プレート(第1の補強プレート33)の上端は、他方の補強プレート(第2の補強プレート34)の上端と軸部38を挟んで離隔しており、補強プレート33,34の下端が車軸穴31iに向けて延びており、
一枚の補助プレート35が、車軸方向の中間において、車軸支持プレート31の基部31xに取り付けられている。
【0058】
本発明に係る空港用パレットトレーラー1は、
荷台フレーム2と、
荷台フレーム2の前部の左右にそれぞれ取り付けられている空港用パレットトレーラー用車輪取付装置30と、
荷台フレーム2の後部の左右にそれぞれ取り付けられている空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10と、
を備える。
【0059】
本発明の実施形態に係る空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10,30は、牽引される荷台フレームへ車輪を取り付ける装置であり、本発明の実施形態に係る空港用パレットトレーラー1は走行面から450mm以上550mm以下の高さ、好ましくは475mm以上525mm以下の高さを有し、車軸12、32は走行面から高さ150mm以上250mm以下、高さ175mm以上225mm以下の高さを有する。取付プレート15、上プレート36及び下プレート37は、何れも200mm以上400mm以下、好ましくは250mm以上350mm以下の一辺を有する。車輪17,47はゴム製のタイヤとホイールとを含んで構成される。
【符号の説明】
【0060】
1:空港用パレットトレーラー
2:荷台フレーム
3:連結パーツ
5:締結部材
10,30:空港用パレットトレーラー用車輪取付装置
11,31:車軸支持プレート
11a,31a:上端部
11e,31g,31h:切り欠き部(第1の切り欠き部、第2の切り欠き部)
11f,31i:車軸穴
12,32:車軸
13,33,34:補強プレート(第1の補強プレート、第2の補強プレート)
13a,33a,34a:上端部
13c,33c,34c:中間部
13f,33f,34f:延出部
14,34:補助プレート(第1の補助プレート、第2の補助プレート)
15:取付プレート
17,47:車輪
31x:基部
31y:傾斜部
36:上プレート
36b:貫通穴(貫通した穴)
37:下プレート
37a:貫通穴
38:軸部
40:スラストベアリング
41:テーパーローラーベアリング
【要約】      (修正有)
【課題】車輪を容易に取り外すことができる空港用パレットトレーラー用車輪取付装置及び空港用パレットトレーラーを提供する。
【解決手段】空港用パレットトレーラー用車輪取付装置10は、車軸穴を有しており、車軸穴に向けて上端部から斜め下方に切り欠き部を有する一枚の車軸支持プレート11と、車軸支持プレート11の車軸穴に挿通して取り付けられている車軸12と、車軸支持プレート11の切り欠き部11eに挿入されている部位と当該部位から先端に延びる延出部13fとを含んでなり、延出部13fの車軸方向の中間部位が切り欠けられて、延出部13fが車軸支持プレート11を部分的に挟んで車軸支持プレート11に組み付けられている一枚又は複数枚の補強プレート13と、を備えており、車軸12の車軸支持プレート11から両側に突出している部分に取り外し可能に車輪17が取り付けられる。
【選択図】図16
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17