(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】ユーザ機器、電子機器、無線通信方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20240816BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20240816BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20240816BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240816BHJP
H04W 72/1273 20230101ALI20240816BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20240816BHJP
【FI】
H04W16/28
H04B7/06 100
H04B7/08 022
H04W24/10
H04W72/1273
H04W72/20
(21)【出願番号】P 2021503919
(86)(22)【出願日】2019-07-17
(86)【国際出願番号】 CN2019096290
(87)【国際公開番号】W WO2020020025
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-07
【審判番号】
【審判請求日】2023-11-13
(31)【優先権主張番号】201810819735.5
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徐▲ジン▼
(72)【発明者】
【氏名】李東儒
(72)【発明者】
【氏名】任文静
(72)【発明者】
【氏名】陶小峰
(72)【発明者】
【氏名】曹建飛
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】本郷 彰
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/196491(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0132266(US,A1)
【文献】Samsung,Discussion on group-based beam reporting,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1714511,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1714511.zip>,2017年08月11日
【文献】Huawei, HiSilicon,DL beam management with reduced overhead,3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1701720,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1701720.zip>,2017年02月06日
【文献】InterDigital, Inc.,Remaining issues on beam management,3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1720630,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720630.zip>,2017年11月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器であって、
処理回路を含み、
前記処理回路は、
ネットワーク側機器のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択し、
選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を前記ネットワーク側機器に送信するように配置され、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループは、N個の送信ビームを含み、且つ前記ユーザ機器は、前記ネットワーク側機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、
K、N、Gは、1よりも大きい整数であり、
前記処理回路は、さらに、
前記選択されたG個の送信ビームグループに関する情報に、前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームの識別情報を含ませるように配置され、
各送信ビームの識別情報は、前記送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と、前記送信ビームの前記送信ビーム集合における識別情報とを含み、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれる
それぞれのN個の送信ビームはそれぞれN個のアンテナ板からのものであるユーザ機器。
【請求項2】
前記処理回路は、さらに、
前記ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいて、前記G個の送信ビームグループを選択し、各送信ビームグループにN個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含ませる、ように配置され、
CはN以上の整数である請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記C個の送信ビーム集合における各送信ビーム集合は、前記ネットワーク側機器の1つ又は複数のアンテナ板によって放射される全ての送信ビームを含む請求項2に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記処理回路は、さらに、
前記ネットワーク側機器のK個の送信ビームと前記ユーザ機器との間のチャネル品質に基づいて、前記G個の送信ビームグループを選択するように配置される請求項2に記載のユーザ機器。
【請求項5】
前記処理回路は、さらに、
所定期間内の各送信ビームと前記ユーザ機器との間のチャネル品質の平均値に基づいて、前記送信ビームと前記ユーザ機器との間のチャネル品質を決定するように配置される請求項4に記載のユーザ機器。
【請求項6】
前記処理回路は、さらに、
前記ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいて、全ての送信ビームグループを決定し、
各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームと前記ユーザ機器との間のチャネル品質に基づいて、各送信ビームグループの平均チャネル品質を決定し、
各送信ビームグループの平均チャネル品質に基づいて、前記G個の送信ビームグループを選択するように配置される請求項4に記載のユーザ機器。
【請求項7】
前記処理回路は、さらに、
前記選択されたG個の送信ビームグループに関する情報に、前記G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報をさらに含ませるように配置される請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項8】
送信ビームグループのチャネル品質情報は、前記送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームにおける各送信ビームのチャネル品質、又は、前記送信ビームグループの平均チャネル品質を含む請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項9】
前記処理回路は、さらに、
1つのチャネル状態情報CSIレポートを用いて、前記選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を搬送するように配置される請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項10】
前記処理回路は、さらに、
前記ネットワーク側機器から制御情報を受信し、
前記制御情報に基づいて、前記ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを決定するように配置される請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項11】
電子機器であって、
処理回路を含み、
前記処理回路は、
ユーザ機器からG個の送信ビームグループに関する情報を受信し、
前記G個の送信ビームグループから、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを選択するように配置され、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループはN個の送信ビームを含み、且つ、前記ユーザ機器は、前記電子機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、
NとGは、1よりも大きい整数であり、
前記処理回路は、さらに、
G個の送信ビームグループに関する情報に基づいて、前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームの識別情報を決定するように配置され、
各送信ビームの識別情報は、前記送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と、前記送信ビームの前記送信ビーム集合における識別情報とを含み、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれる
それぞれのN個の送信ビームはそれぞれN個のアンテナ板からのものである電子機器。
【請求項12】
前記処理回路は、さらに、
G個の送信ビームグループに関する情報に基づいて、前記G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報を決定するように配置される請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
送信ビームグループのチャネル品質情報は、前記送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームにおける各送信ビームのチャネル品質、又は、前記送信ビームグループの平均チャネル品質を含む請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記処理回路は、さらに、
前記ユーザ機器に制御情報を送信するように配置され、前記制御情報は、選択された、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループに関する情報を含む請求項11に記載の電子機器。
【請求項15】
前記処理回路は、さらに、
前記G個の送信ビームグループに関する情報を取得するために、前記ユーザ機器から1つのチャネル状態情報CSIレポートを受信するように配置される請求項11に記載の電子機器。
【請求項16】
ユーザ機器により実行される無線通信方法であって、
ネットワーク側機器のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択し、
選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を前記ネットワーク側機器に送信することを含み、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループはN個の送信ビームを含み、且つ、前記ユーザ機器は、前記ネットワーク側機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、
K、N、Gは、1よりも大きい整数であり、
前記選択されたG個の送信ビームグループに関する情報に、前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームの識別情報をさらに含ませ、
各送信ビームの識別情報は、前記送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と、前記送信ビームの前記送信ビーム集合における識別情報とを含み、
前記G個の送信ビームグループにおける各送信ビームグループに含まれる
それぞれのN個の送信ビームはそれぞれN個のアンテナ板からのものである無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年7月24日に中国専利局に提出した、出願番号が201810819735.5であって、発明の名称が「ユーザ機器、電子機器、無線通信方法及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、本願で、その全ての内容を援用するものとする。
【0002】
本開示の実施例は、全体的に無線通信分野に関し、具体的に、ユーザ機器、電子機器、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。より具体的に、本開示は、無線通信システムにおけるユーザ機器、無線通信システムにおけるネットワーク側機器である電子機器、無線通信システムにおけるネットワーク側機器により実行される無線通信方法、無線通信システムにおけるユーザ機器により実行される無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ビームフォーミングは、アンテナアレイに基づく信号前処理技術であり、ビームフォーミングは、アンテナアレイの各アレイ素子の重み付け係数を調整することで指向性のあるビームを生成し、大きなアレイゲインを得る。したがって、ビームフォーミング技術は、カバレッジの拡大、エッジスループットの改善、干渉の抑制に大きな利点がある。
【0004】
ビームフォーミング技術を採用する無線通信システムでは、ダウンリンク伝送の場合、ネットワーク側機器は、ユーザ機器が報告した複数の候補送信ビームから適切な送信ビームを選択してダウンリンク情報を送信することができる。この場合、ユーザ機器は複数の候補送信ビームを報告する必要がある。したがって、ユーザ機器が如何に候補送信ビームを適切に選択して報告するか、及びネットワーク側機器が如何にダウンリンク情報を送信するための送信ビームをユーザ機器に通知するかは、緊急に解決すべき技術的問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本開示は、以上の技術的問題の少なくとも1つを解決するために、ユーザ機器、電子機器、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【0006】
この部分は、本開示の一般的な概要を提供し、その全範囲又はその全ての特徴の包括的な開示ではない。
【0007】
本開示は、ビームフォーミング技術を利用するシステムにおけるビーム選択プロセスを改善するために、ユーザ機器、電子機器、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
本開示の一態様によれば、ユーザ機器を提供し、処理回路を含み、ネットワーク側機器のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択し、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を前記ネットワーク側機器に送信するように配置されており、前記G個の送信ビームグループのそれぞれはN個の送信ビームを含み、且つ前記ユーザ機器は、前記ネットワーク側機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、K、N、Gは、1よりも大きい整数である。
【0009】
本開示の他の態様によれば、電子機器を提供し、処理回路を含み、ユーザ機器からG個の送信ビームグループに関する情報を受信し、前記G個の送信ビームグループから、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを選択するように配置されており、前記G個の送信ビームグループのそれぞれはN個の送信ビームを含み、且つ、前記ユーザ機器は、前記電子機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、NとGとは1よりも大きい整数である。
【0010】
本開示の他の態様によれば、ユーザ機器により実行される無線通信方法を提供し、ネットワーク側機器のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択し、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を前記ネットワーク側機器に送信することを含んでおり、前記G個の送信ビームグループのそれぞれはN個の送信ビームを含み、且つ、前記ユーザ機器は、前記ネットワーク側機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、K、N、Gは、1よりも大きい整数である。
【0011】
本開示の他の態様によれば、ネットワーク側機器によって実行される無線通信方法を提供し、ユーザ機器からG個の送信ビームグループに関する情報を受信し、前記G個の送信ビームグループから、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを選択することを含んでおり、前記G個の送信ビームグループのそれぞれはN個の送信ビームを含み、且つ、前記ユーザ機器は、前記ネットワーク側機器が前記N個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、NとGとは1よりも大きい整数である。
【0012】
本開示の他の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、実行可能なコンピュータコマンドを含み、前記実行可能なコンピュータコマンドがコンピュータによって実行される場合に、前記コンピュータに本開示に記載の無線通信方法を実行させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0013】
本開示によるユーザ機器、電子機器、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を使用すると、ユーザ機器は、複数の送信ビームグループを選択し、選択された複数の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に送信することができ、ネットワーク側機器は受信した複数の送信ビームグループからダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを選択するようにすることができる。ここで、ユーザ機器は、ネットワーク側機器が各送信ビームグループに含まれる複数の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができる。こうして、ユーザ機器は複数の送信ビームグループを一回で報告することができ、これにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、ネットワーク側機器は、選択された送信ビームグループにおける複数の送信ビームを用いて同時にユーザ機器に情報を送信することができ、これにより、ビームフォーミング技術を採用するシステムにおけるビーム選択プロセスを改善する。
【0014】
本明細書で提供される説明から適用性領域は明らかになる。この要約における記載及び特定の例は、例示的な説明に過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書で記載される図面は、選択された実施例の例示のためのものであり、全ての可能な実施形態ではなく、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0016】
【
図1】
図1は、本開示の実施例によるユーザ機器の構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施例による、ユーザ機器が送信ビームグループを選択する模式図を示す。
【
図3】
図3は、本開示の実施例によるネットワーク側機器の複数のアンテナ板の模式図を示す。
【
図4】
図4は、本開示の実施例による、タイムウィンドウに基づいてチャネル品質を算出する模式図を示す。
【
図5】
図5は、本開示の実施例による、ネットワーク側機器である電子機器の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施例による、ユーザ機器によって実行される無線通信方法のフローチャートを示す。
【
図7】
図7は、本開示の実施例によるネットワーク側機器によって実行される無線通信方法のフローチャートを示す。
【
図8】
図8は、gNB(5Gシステムにおける基地局機器)の概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、gNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、スマートフォンの概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、カーナビゲーションの概略的な構成の例を示すブロック図である。
【0017】
本開示は、容易に様々に修正及び置換できるが、その特定の実施例は既に例として図面に示され、ここで詳細に記載する。なお、ここの特定の実施例に対する記載は本開示を開示の具体的な形式に限定するものではなく、本開示の目的は本開示の精神と範囲に入る全ての修正、等価置換をカバーすることである。また、幾つかの図面にわたって、相応する符号が相応する部品を指す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、図面を参照して本開示の例をより十分に記載する。以下の記載は例示的なものであり、本開示、応用又は用途を限定するものではない。
【0019】
本開示を詳しくするために、例示実施例を提供し、そして、当業者にその範囲を十分に伝える。多くの特定の細部、例えば、特定の部品、装置及び方法の例を述べて、本開示の実施例の詳しい理解を提供する。当業者にとって、必ずしも特定の細部を使用する必要がなく、例示実施例は多い異なる形態にて実施でき、それらは本開示の範囲を限定するものと理解されるべきではない。幾つかの例示実施例において、よく知られているプロセス、よく知られている構成及びよく知られている技術を詳細に記載しない。
【0020】
本開示によるネットワーク側機器は、任意のタイプのTRP(Transmit and Receive Port、送信と受信ポート)であってもよい。当該TRPは、送信と受信の機能を有し、例えば、ユーザ機器と基地局機器から情報を受信することができ、情報をユーザ機器と基地局機器に送信することもできる。一例では、TRPは、ユーザ機器にサービスを提供することができ、基地局機器によって制御される。即ち、基地局機器は、TRPを介してユーザ機器にサービスを提供する。また、本開示に記載されるネットワーク側機器は、基地局機器であってもよく、例えば、eNB(進化型ノードB)またはgNBであってもよい。
【0021】
本開示によるユーザ機器は、移動端末(例えば、スマートフォン、タブレットパソコンコンピュータ(PC)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ウオッチドッグ型移動ルータとデジタル撮像装置)又は車載端末(例えばカーナビゲーション機器)であってもよい。ユーザ機器は、マシンツーマシン(M2M)通信を実行する端末(マシン型通信(MTC)端末とも称する)として実現されてもよい。また、ユーザ機器は、上記端末の各々に取り付けられた無線通信モジュール(例えば単一のチップを含む集成回路モジュール)であってもよい。
【0022】
図1は、本開示の実施例によるユーザ機器100の構成例を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、ユーザ機器100は、選択ユニット110と、配置ユニット120と、通信ユニット130とを含むことができる。
【0024】
ここで、電子機器100における各ユニットは処理回路に含まれてもよい。なお、電子機器100は1つの処理回路を含んでもよいし、複数の処理回路を含んでもよい。さらに、処理回路は、別々の機能ユニットを含んで各種の異なる機能及び/又は操作を実行することができる。なお、これらの機能ユニットは、物理エンティティ又は論理エンティティであってもよく、また、異なる呼称のユニットは同一の物理エンティティにより実現されてもよい。
【0025】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、ネットワーク側機器のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択することができ、ここで、KとGとは1よりも大きい整数である。つまり、選択ユニット110はネットワーク側機器の複数の送信ビームから複数の送信ビームグループを選択することができる。
【0026】
本開示の実施例によれば、K個の送信ビームはネットワーク側機器の全ての送信ビームであってもよい。例えば、ネットワーク側機器が1つのアンテナ板を有する場合に、K個の送信ビームは当該アンテナ板上の全ての送信ビームであってもよく、ネットワーク側機器が複数のアンテナ板を有する場合に、K個の送信ビームは複数のアンテナ板上の全ての送信ビームであってもよい。ここで、ユーザ機器100は、事前にK個の送信ビームに関する情報を知ることができ、例えば、高層シグナリングにより予めネットワーク側機器からこれらのK個の送信ビームの情報を取得でき、これにより、選択ユニット110は、K個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択することができる。
【0027】
好ましくは、KはG以上であってもよい。より好ましくは、Kは2k、Gは2gであってもよく、kとgとは正の整数である。例えば、Kは2、4、8、16、32、64であってもよく、Gは2、4であってもよい。
【0028】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110が選択するG個の送信ビームグループのそれぞれは、N個の送信ビームを含むことができ、そして、ユーザ機器100は、ネットワーク側機器がN個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができる。つまり、ネットワーク側機器が1つの送信ビームグループにおけるN個の送信ビームを用いて同時にユーザ機器100にダウンリンク情報を送信する場合に、ユーザ機器は、これらの同時に送信されたダウンリンク情報を受信することができる。ここで、Nは1以上の整数であってもよく、即ち、各送信ビームグループは1つ又は複数の送信ビームを含むことができる。
【0029】
本開示の実施例によれば、ネットワーク側機器はユーザ機器100にGとNの値を配置することができる。例えば、ネットワーク側機器は、RRCシグナリングを含むがそれに限定されない高層シグナリングにより、ユーザ機器100にG及び/又はNの値を配置することができ、且つ、DCI情報を含むがそれに限定されない低層シグナリングにより、ユーザ機器100に配置されたG及び/又はNの値を動的に変更することができる。
【0030】
本開示の実施例によれば、配置ユニット120は、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を配置することができる。
【0031】
本開示の実施例によれば、通信ユニット130は、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に送信することができる。
【0032】
上記から分かるように、本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は、ネットワーク側機器の送信ビームから複数の送信ビームグループを選択し、複数の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に送信することができ、これにより、複数の送信ビームグループを一回で報告でき、これにより、シグナリングオーバーヘッドを低減し、ビームフォーミング技術を利用するシステムのビーム選択プロセスを改善する。
【0033】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいてG個の送信ビームグループを選択し、各送信ビームグループがN個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含むようにすることができ、なお、CはN以上の整数である。
【0034】
ここで、ユーザ機器100は、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合におけるK個の送信ビームに関する情報を事前に知ることができ、例えば、高層シグナリングにより予めネットワーク側機器からこれらのC個の送信ビーム集合におけるK個の送信ビームの情報を取得してもよく、各送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報、及び当該送信ビームの前記送信ビーム集合における識別情報を含むがそれに限定されない。次に、選択ユニット110は、C個の送信ビーム集合におけるK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択することができる。
【0035】
図2は、本開示の実施例によるユーザ機器が送信ビームグループを選択する模式図を示す。
【0036】
図2において、gNBはネットワーク側機器とし、UEはユーザ機器100としてもよい。
図2に示すように、gNBは4つの送信ビーム集合を有し、つまり、C=4であり、各送信ビーム集合は8つの送信ビームを有し、gNBは、合計32の送信ビームを有し、つまり、K=32である。ここで、N=2と仮定し、つまり、UEによって選択されたG個の送信ビームグループのそれぞれは2つの送信ビームを含む。
図2に示すように、UEは、送信ビーム集合2における送信ビーム5と、送信ビーム集合3における送信ビーム4を選択した。上記から分かるように、UEによって選択された2つの送信ビームは異なる送信ビーム集合からのものである。
図2に、UEによって選択された1つの送信ビームグループのみを示したが、UEは、このようにG個の送信ビームグループのそれぞれを選択し、各送信ビームグループが2つの送信ビーム集合のそれぞれからの2つの送信ビームを含むようにすることができる。
【0037】
図2において、C=4、K=32、且つ、N=2の場合、送信ビーム、送信ビーム集合及び送信ビームグループを説明する。もちろん、本開示は、これらの特定の値に限定されない。また、
図2に、4つの送信ビーム集合のそれぞれは8つの送信ビームを有するが、本開示は、それに限定されない。つまり、異なる送信ビーム集合は、異なる数の送信ビームを有し得る。
【0038】
本開示の実施例によれば、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合のそれぞれはネットワーク側機器の1つ又は複数のアンテナ板によって放射される全ての送信ビームを含んでもよい。つまり、Cはネットワーク側機器のアンテナ板の数以下である。
【0039】
本開示の実施例によれば、ネットワーク側機器の1つの送信ビーム集合はネットワーク側機器の1つのアンテナ板に対応してもよいし、ネットワーク側機器の複数のアンテナ板に対応してもよい。ネットワーク側機器の各送信ビーム集合がいずれもネットワーク側機器の1つのアンテナ板に対応する場合に、Cはネットワーク側機器のアンテナ板の数となる。
図2に示す例を例として、gNBは、4つのアンテナ板を有してもよく、送信ビーム集合1、送信ビーム集合2、送信ビーム集合3及び送信ビーム集合4は、それぞれ、4つのアンテナ板の1つに対応する。例えば、送信ビーム集合1における8つの送信ビームは、第1のアンテナ板が放射できる8つの送信ビームであり、送信ビーム集合2における8つの送信ビームは第2のアンテナ板が放射できる8つの送信ビームであり、送信ビーム集合3における8つの送信ビームは第3のアンテナ板が放射できる8つの送信ビームであり、送信ビーム集合4における8つの送信ビームは第4のアンテナ板が放射できる8つの送信ビームである。さらに、複数のアンテナ板に対応する送信ビーム集合が存在してもよい。この場合、Cはネットワーク側機器のアンテナ板の数よりも小さい。また、
図2に示す例を例として、gNBは5つのアンテナ板を有してもよく、送信ビーム集合1は第1のアンテナ板に対応し、送信ビーム集合2は第2のアンテナ板に対応し、送信ビーム集合3は第3のアンテナ板に対応し、送信ビーム集合4は第4のアンテナ板及び第5つのアンテナ板に対応してもよい。つまり、送信ビーム集合4における8つの送信ビームは第4のアンテナ板が放射できる全ての送信ビームと第5のアンテナ板が放射できる全ての送信ビームの集合である。
【0040】
図3は、本開示の実施例によるネットワーク側機器の複数のアンテナ板の模式図を示す。
図3に、gNBの2つのアンテナ板を示し、各アンテナ板上の十字マークは1つの送信ビームを示す。
図3に示すように、アンテナ板1は8つの送信ビームを有し、アンテナ板2も8つの送信ビームを有する。
【0041】
図3に示すように、ネットワーク側機器は1つ又は複数のアンテナ板を有してもよく、各アンテナ板は複数の送信ビームを有し得る。同一時点で、各アンテナ板はダウンリンク情報の送信に1つの送信ビームしか使用できない。つまり、同一時点で、異なるアンテナ板は、それぞれの1つの送信ビームを用いてダウンリンク情報を送信できる。本開示の実施例によれば、選択ユニット110によって選択された各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームはそれぞれN個の送信ビーム集合からのものであり、各送信ビーム集合は1つ又は複数のアンテナ板上の全ての送信ビームを含む。上記から分かるように、各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームはそれぞれN個のアンテナ板からのものであり、これらのN個のアンテナ板はネットワーク側機器の全てのアンテナ板であってもよく、ネットワーク側機器の一部のアンテナ板であってもよい。こうして、ネットワーク側機器は、同一の送信ビームグループにおけるN個の送信ビームを用いてダウンリンク情報を同時に送信することができ、ユーザ機器はこのような情報を同時に受信することができ、これにより、ビームフォーミング技術を利用するビーム選択プロセスを改善でき、ダウンリンク情報の送信効率を向上させる。
【0042】
以下、選択ユニット110が如何にネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合におけるK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択するかについて詳述し、各送信ビームグループはN個の送信ビームを含む。
【0043】
図1に示すように、ユーザ機器100は、ネットワーク側機器とユーザ機器100との間のチャネル品質を検出するための検出ユニット140を含むこともできる。具体的に、検出ユニット140は、ネットワーク側機器のいずれかの送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質を検出することができる。本開示において、様々なパラメータを用いてチャネル品質を示してもよく、RSRP(Reference Signal Receiving Power、参照信号受信電力)、RSRQ(Reference Signal Receiving Quality、参照信号受信品質)及びSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio、信号対干渉ノイズ比)などを含むがそれに限定されない。
【0044】
本開示の実施例によれば、検出ユニット140は、ネットワーク側機器のK個の送信ビームのそれぞれとユーザ機器100との間のチャネル品質を検出することができ、そして、選択ユニット110は、ネットワーク側機器のK個の送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質に基づいてG個の送信ビームグループを選択することができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、チャネル品質の瞬間値でチャネル品質を示してもよいし、所定期間内の平均値でチャネル品質を示してもよい。例えば、1つのタイムウィンドウを定義し、タイムウィンドウの時間長さは所定の期間である。いずれかの送信ビームについて、検出ユニット140は、タイムウィンドウ内の当該送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質の平均値を検出し、当該平均値で当該送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質を示すことができる。所定の期間、即ち、タイムウィンドウ内に、ユーザ機器100は同一の送信ビームに対して一回又は複数回の走査を行う可能性があり、したがって、当該送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質とを一回又は複数回検出することができる。したがって、本開示の実施例によれば、いずれかの送信ビームに対して、チャネル品質の平均値は当該送信ビームのチャネル品質を一回又は複数回検出した平均値を示す。
【0046】
図4は、本開示の実施例によるタイムウィンドウに基づいてチャネルの品質を算出する模式図を示す。
図4において、タイムウィンドウの長さ、即ち、所定の期間の長さはτであり、tは時間軸における1つの時間であり、当該時間は、検出ユニット140が定義したタイムウィンドウの開始時間であってもよい。タイムウィンドウにおける番号が4であるビームは
図2に示された送信ビーム集合3における送信ビーム4を示し、番号が5であるビームは
図2に示された送信ビーム集合2における送信ビーム5を示し、番号が5’であるビームは、タイムウィンドウ内に再び
図2に示された送信ビーム集合2における送信ビーム5を走査しチャネル検出を行うことを示す。つまり、番号が5であるビーム及び番号が5’であるビームは同一の送信ビームに対して行う二回の走査であり、区別の便宜上、異なる番号を使用する。本開示の実施例によれば、
図4に示すタイムウィンドウ内に送信ビーム集合3の送信ビーム4を一回走査したので、今回測定した結果を直接に送信ビーム集合3の送信ビーム4のチャネル検出結果とし、
図4に示すタイムウィンドウ内に送信ビーム集合2の送信ビーム5を2回走査したので、2回測定した結果の平均値を送信ビーム集合2の送信ビーム5のチャネル検出結果とする。なお、説明の便宜上、
図4に2つのビームの場合のみを示した。実際に、検出ユニット140は、類似する方法に従ってK個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質を決定することができる。
【0047】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいて全ての送信ビームグループを決定し、各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質に基づいて各送信ビームグループの平均チャネル品質を決定し、各送信ビームグループの平均チャネル品質に基づいてG個の送信ビームグループを選択することができる。
【0048】
以上のように、選択ユニット110は、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいてG個の送信ビームグループを選択し、各送信ビームグループがN個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含むようにすることができる。本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、C個の送信ビーム集合に基づいて全ての可能な送信ビームグループを決定することができ、各可能な送信ビームグループは、N個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含む。つまり、選択ユニット110は、当該送信ビームグループがN個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含むという条件を満たす全ての送信ビームグループを列挙することができる。
【0049】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、決定された各可能な送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質に基づいて各送信ビームグループの平均チャネル品質を決定することもできる。例えば、選択ユニットは、N個の送信ビームとユーザ機器100との間のチャネル品質の算術平均値を当該送信ビームグループの平均チャネル品質としてもよい。もちろん、他の平均値を算出する方法を利用することもでき、本開示では、それを限定しない。
【0050】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、各送信ビームグループの平均チャネル品質に基づいてG個の送信ビームグループを選択することができる。例えば、選択ユニット110は全ての可能な送信ビームグループから平均チャネル品質が最も良い前のG個の送信ビームグループを最終のG個の送信ビームグループとして選択してもよい。
【0051】
以下、C=2、K=8、N=2、G=4を例として、チャネル品質に基づいて送信ビームグループを選択することについて説明する。表1はK個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質の値を示す。表1において、各送信ビーム集合は4つの送信ビームを含むので、送信ビーム集合番号は[1,2]から選択され、送信ビーム番号は[1,2,3,4]から選択される。また、表1に、RSRQを例としてチャネル品質を示し、RSRQの値に従って8つの送信ビームをソートする。
【0052】
【0053】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、全ての可能な送信ビームグループを決定することができる。例えば、C=2、K=8、N=2、且つ各送信ビームグループが4つの送信ビームを含む場合に、16の可能な送信ビームグループを決定することができ、表2に示すようである。
【0054】
【0055】
表2の送信ビームの欄では、セミコロンをセパレータとして、各送信ビームに含まれる2つの送信ビームを示している。各送信ビームでは、コンマをセパレータとして、当該送信ビームの送信ビーム集合の番号と、当該送信ビームの送信ビーム集合における番号を示す。例えば、番号が1である送信ビームグループについて、2つの送信ビームを含み、1つの送信ビームの送信ビーム集合番号は1であり、送信ビーム番号は1であり、もう1つ送信ビームの送信ビーム集合番号は2であり、送信ビーム番号は1である。つまり、番号が1である送信ビームグループは、送信ビーム集合1における送信ビーム1と送信ビーム集合2における送信ビーム1とを含む。
【0056】
次に、選択ユニット110は表2における16個の送信ビームグループのそれぞれの平均チャネル品質を決定することができる。例えば、送信ビーム集合1における送信ビーム1のチャネル品質と、送信ビーム集合2における送信ビーム1のチャネル品質の平均値によって、番号が1である送信ビームグループの平均チャネル品質を決定してもよい。
【0057】
次に、選択ユニット110は、16個の送信ビームグループから平均チャネル品質が最も良い前の4つの送信ビームグループを最終の4つの送信ビームグループとして選択してもよい。表3は選択の4つの送信ビームグループの平均チャネル品質を示す。
【0058】
【0059】
上記の例において、選択ユニット110はRSRQの値に基づいてG個の送信ビームグループを選択することができる。つまり、選択ユニット110は、チャネル品質を示す1つのパラメータのみに基づいてG個の送信ビームグループを選択する。本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、チャネル品質を示す複数のパラメータに基づいてG個の送信ビームグループを選択することもできる。
【0060】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110は、第1のパラメータで示されるチャネル品質が所定の条件を満たす複数の送信ビームから全ての可能な送信ビームグループを決定し、各可能な送信ビームグループの平均チャネル品質を決定することができ、ここで、平均チャネル品質はチャネル品質を示す第2のパラメータで示される。次に、選択ユニット110は、平均チャネル品質が最も良い前のG個の送信ビームグループを選択してもよい。本開示の実施例によれば、第1のパラメータと第2のパラメータとは異なってもよく、且つRSRP、RSRQ、SINRなどであってもよい。
【0061】
つまり、選択ユニット110は、第1のパラメータに基づいて一回目のスクリーニングを行い、第2のパラメータに基づいて2回目のスクリーニングを行うことができる。例えば、選択ユニット110は、K個の送信ビームから第1のパラメータ(例えばRSRP)が所定の閾値条件を満たす複数の送信ビームを選択し、これらの複数の送信ビームから、全ての可能な送信ビームグループを決定し、さらに、第2のパラメータ(例えば平均RSRQ)が最も良い前のG個の送信ビームグループを選択してもよい。
【0062】
本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は1つ又は複数の表示チャネル品質のパラメータに基づいて、報告が必要な送信ビームグループを決定することにより、選択の送信ビームグループのチャネル品質を良くすることができる。
【0063】
本開示の実施例によれば、選択ユニット110がG個の送信ビームグループを選択した後に、配置ユニット120は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を配置し、通信ユニット130により選択のG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に報告することができる
【0064】
本開示の実施例によれば、配置ユニット120は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を配置し、それがG個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を含むようにすることができる。なお、各送信ビームの識別情報は、送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と送信ビームの送信ビーム集合における識別情報とを含んでもよい。
【0065】
表4は、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報の一例を示す。表4において、G=4、且つN=2である。表4に示すように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、4つの送信ビームグループのそれぞれに含まれる2つの送信ビームの識別情報を含み、各送信ビームの識別情報は、また、送信ビーム集合の識別情報と送信ビームの送信ビーム集合における識別情報を含む。
【0066】
【0067】
本開示の実施例によれば、配置ユニット120は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を配置し、それがG個の送信ビームグループの全ての送信ビームグループのチャネル品質情報を含むようにすることもできる。また、各送信ビームグループのチャネル品質情報は、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質、又は、送信ビームグループの平均チャネル品質を含む。表5と表6とは、それぞれ、この2つの場合における選択のG個の送信ビームグループに関する情報を示す。表5と表6で、G=4、且つN=2である。また、RSRQでチャネル品質を示す。
【0068】
【0069】
表5に示すように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、4つの送信ビームグループのそれぞれに含まれる2つの送信ビームの識別情報に加えて、各送信ビームグループの平均チャネル品質をさらに含む。
【0070】
【0071】
表6に示すように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、4つの送信ビーム組のそれぞれに含まれる2つの送信ビームの識別情報に加えて、各送信ビームグループに含まれる2つの送信ビームのそれぞれのチャネル品質をさらに含む。
【0072】
本開示の実施例によれば、配置ユニット120は、さらに、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を配置して、それがG個の送信ビームグループの一部の送信ビームグループのチャネル品質情報を含むようにすることができる。例えば、一部の送信ビームグループはG個の送信ビームグループのうち平均チャネル品質が最も良い送信ビームグループ、及び平均チャネル品質が最も悪い送信ビームグループを含んでもよい。
【0073】
同様に、一部の送信ビームグループのそれぞれのチャネル品質情報は、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質、又は、送信ビームグループの平均チャネル品質を含んでもよい。表7と表8とは、それぞれ、この2つの場合における選択のG個の送信ビームグループに関する情報を示す。表7と表8で、G=4、且つN=2である。また、RSRQでチャネル品質を示す。
【0074】
【0075】
表7に示すように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、4つの送信ビームグループのそれぞれに含まれる2つの送信ビームの識別情報に加えて、4つの送信ビームグループのうち平均チャネル品質が最も良い送信ビームグループの平均チャネル品質、及び4つの送信ビームグループのうち平均チャネル品質が最も悪い送信ビームグループの平均チャネル品質をさらに含む。
【0076】
【0077】
表8に示すように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、4つの送信ビームグループのそれぞれに含まれる2つの送信ビームの識別情報に加えて、4つの送信ビームグループのうち平均チャネル品質が最も良い送信ビームグループのそれぞれのチャネル品質、及び4つの送信ビームグループのうち平均チャネル品質が最も悪い送信ビームグループのそれぞれのチャネル品質をさらに含む。
【0078】
以上のように、表4~表8は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報の5つの実施例を示した。本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は、さらに、ネットワーク側機器から、これらの5つの報告方式に関する情報を受信することができる。つまり、ネットワーク側機器はユーザ機器100に具体的な報告方式を配置することができる。さらに、ユーザ機器100は、ネットワーク側機器に所望する報告方式を報告することもでき、これにより、ネットワーク側機器は、ユーザ機器100の報告に基づいて報告方式をさらに配置することができる。また、ユーザ機器100とネットワーク側機器との間は、デフォルトの報告方式を合意することもでき、ユーザ機器100が、ネットワーク側機器から配置の報告方式を受信しなかった場合に、デフォルトの報告方式を採用して報告することができる。
【0079】
以上のように、選択のG個の送信ビームグループに関する情報は、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を含んでもよいし、G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報を含んでもよい。ネットワーク側機器は、実際の場合に基づいてユーザ機器に報告方式を配置することができ、シグナリングオーバーヘッドを節約することに加えて、各送信ビームのチャネル品質を明確に示す。
【0080】
本開示の実施例によれば、選択のG個の送信ビームグループに関する情報はG個の送信ビームグループの順序情報をさらに含んでもよい。ここで、順序情報は、G個の送信ビームグループの平均チャネル品質に基づいて決定された順序情報であってもよい。つまり、ユーザ機器100が選択のG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に報告する場合に、平均チャネル品質が良い順に報告することができる。つまり、表4表8に示す例において、表に記載された送信ビームに関する順序は報告の順序であってもよい。
【0081】
また、本開示の実施例によれば、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal、チャネル状態情報参照信号)リソースの識別子、又は、SSB(Synchronization Signal Block、同期信号ブロック)リソースの識別子で送信ビームの識別子を示すことができる。これは、異なる送信ビームに対して、異なるリソースを用いてCSI-RSを送信するからである。つまり、送信ビームとCSI-RSリソースとは1対1で対応し、したがって、CSI-RSリソースの識別子を用いて送信ビームの識別子を示すことができる。CSI-RSの送信と類似して、異なるSSBを送信するためのビームについて、異なるリソースを用いてSSBを送信する。つまり、送信ビームとSSBリソースとは1対1で対応し、したがって、SSBリソースの識別子を用いて送信ビームの識別子を示すことができる。同様に、CSI-RSリソース集合の識別子、又は、SSBリソース集合の識別子を用いて送信ビーム集合の識別子を示すことができる。
【0082】
さらに、本開示の実施例によれば、チャネル品質を報告する場合、チャネル品質の絶対値であってもよいし、チャネル品質の相対値であってもよい。例えば、ユーザ機器100は1つの送信ビーム(参照送信ビーム)のチャネル品質の絶対値、又は、1つの送信ビームグループ(参照送信ビームグループ)の平均チャネル品質の絶対値のみを報告してもよく、他の送信ビームのチャネル品質、又は、他の送信ビームグループの平均チャネル品質について、参照送信ビームに対する相対値又は参照送信ビームグループに対する相対値のみを報告してもよい。こうして、シグナリングオーバーヘッドをさらに節約することができる。
【0083】
以上のように、配置ユニット120は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を配置することができる。その後、通信ユニット130により、選択のG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に送信することができる。
【0084】
本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は、1つのCSI(Channel State Information、チャネル状態情報)レポートによって、前記選択のG個の送信ビームグループに関する情報を搬送することができる。つまり、ユーザ機器100は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報を一回で(即ち、同時に)報告することができる。
【0085】
表9は、1つのCSIレポートの実施例を示す。表9で、N=2、且つG=2と仮定する。
【0086】
【0087】
表9に示すように、nはCSIレポートの番号を示す。CSIレポートのコンテンツは、2つの送信ビームグループにおける4つの送信ビームの識別情報を含んでもよい。なお、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#1、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#1で示される送信ビーム及びCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#2、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#2で示される送信ビームは1つの送信ビームグループであり、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#3、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#3で示される送信ビーム及びCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#4、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#4で示される送信ビームはもう1つの送信ビームグループである。また、必要な場合に、CSIレポートのコンテンツは4つの送信ビームの全て又は一部の送信ビームのチャネル品質情報をさらに含んでもよい。
【0088】
本開示の実施例によれば、送信ビームグループの番号を報告しなくてもよい。これは、CSIレポートにおいて、順序に従ってG個の送信ビームグループに含まれる全ての送信ビームの識別情報を報告するからである。つまり、表9に示す例において、前の2つの送信ビームは1つの送信ビームグループであり、後の2つの送信ビームはもう1つの送信ビームグループである。さらに、ネットワーク側機器はG及びNの値を配置することができ、即ち、ネットワーク側機器はG及びNの値を知っているので、CSIレポートのコンテンツに基づいて各送信ビームグループに含まれる送信ビームを決定することができる。こうして、CSIレポートのオーバーヘッドをさらに節約することができる。また、表9に、送信ビームグループに含まれる送信ビームのチャネル品質情報の例のみを示した。以上のように、CSIレポートは送信ビームグループの平均チャネル品質情報を含んでもよい。
【0089】
本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は、選択のG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器を報告した後に、通信ユニット130によりネットワーク側機器から制御情報を受信することができる。
【0090】
図1に示すように、本開示の実施例によれば、ユーザ機器100は、受信した制御情報に基づいて、ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループ、又は、送信ビームを決定するための決定ユニット150をさらに含むことができる。
【0091】
本開示の実施例によれば、ユーザ機器100はG個の送信ビームグループに関する情報を報告した後に、ネットワーク側機器は、G個の送信ビームグループから1つの送信ビームグループを選択でき、これにより、当該送信ビームグループにおける複数の送信ビームを用いてダウンリンク情報を同時に送信することができる。さらに、ネットワーク側機器は、さらに、G個の送信ビームグループから、1つの送信ビームグループにおける1つの送信ビームを選択することもでき、これにより、当該送信ビームのみを用いてダウンリンク情報を送信する。
【0092】
本開示の実施例によれば、ネットワーク側機器が1つの送信ビーム又は1つの送信ビームグループを用いて送信できるダウンリンク情報は、ダウンリンク制御情報とダウンリンクデータ情報とを含んでもよい。以下、ダウンリンク制御情報とダウンリンクデータ情報との2つの場合について説明する。
【0093】
本開示の実施例によれば、通信ユニット130は、DCI(Downlink Control Information、ダウンリンク制御情報)によって、制御情報を受信することができ、そして、決定ユニット150は、DCIから、ネットワーク側機器によって選択されたダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループ又は送信ビームを復調することができる。つまり、決定ユニット150は、DCIに基づいて、PDSCHチャネルを搬送する送信ビームグループ又は送信ビームを決定することができる。
【0094】
本開示の実施例によれば、通信ユニット130は、MAC CE(Control Element、制御ユニット)を含むがそれに限定されないMAC(medium access control、メディアアクセス制御)層シグナリングによって、制御情報を受信することができ、そして、決定ユニット150は、MAC CEから、ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループ又は送信ビームを復調することができる。つまり、決定ユニット150は、MAC CEに基づいて、PDCCHチャネルを搬送する送信ビームグループ又は送信ビームを決定することができる。
【0095】
以下、ネットワーク側機器が送信ビームを選択する場合と、ネットワーク側機器が送信ビームグループを選択する場合について、さらに説明する。
【0096】
ネットワーク側機器が送信ビームグループを選択する場合に、決定ユニット150は、DCIから、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループの識別子(即ち、番号)を復調することができる。なお、決定ユニット150は、MAC CEからダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループの識別子(即ち、番号)を復調することができる。つまり、DCIに、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループの番号を携帯し、MAC CEに、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループの番号を携帯する。
【0097】
以上のように、G個の送信ビームグループに関する情報は送信ビームグループの番号情報を含まなくてもよく、決定ユニット150が、送信ビームグループの番号を復調した場合に、報告されたG個の送信ビームグループの順序に従ってネットワーク側機器がどの送信ビームグループを選択したかを決定することができる。例えば、表9に示す例において、決定ユニット150は、送信ビームグループの番号が1であると復調した場合に、ネットワーク側機器が、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#1、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#1、及びCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#2、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#2を含む送信ビームのグループを選択したと決定でき、決定ユニット150は、送信ビームグループの番号が2であると復調した場合に、ネットワーク側機器が、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#3、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#3、及びCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#4、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#4を含む送信ビームのグループを選択したと決定できる。
【0098】
本開示の実施例によれば、決定ユニット150は、ネットワーク側機器がダウンリンク制御情報又はダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループを決定した後に、相応する受信ビームを用いて受信することができる。
【0099】
ネットワーク側機器が送信ビームを選択した場合に、決定ユニット150は、DCI又はMAC CEからTCI(Transmission Configuration Indication、伝送配置インディケーション)状態情報を復調し、TCI状態情報に基づいて、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビーム又はダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームを決定することができる。具体的に、決定ユニット150はDCIからTCI状態情報を復調し、TCI状態情報からダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームの識別情報を抽出することができ、当該送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別子、例えばCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子、及び当該送信ビームの送信ビーム集合における識別子、例えばCSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子を含む。決定ユニット150は、MAC CEからTCI状態情報を復調し、TCI状態情報から、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームの識別情報を抽出することができ、当該送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別子、例えばCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子、及び当該送信ビームの送信ビーム集合における識別子、例えばCSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子を含む。
【0100】
本開示の実施例によれば、決定ユニット150は、ネットワーク側機器がダウンリンク制御情報又はダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームを決定した後に、相応する受信ビームを利用して受信することができる。
【0101】
上記から分かるように、本開示の実施例によるユーザ機器100は、ネットワーク側機器の送信ビームから複数の送信ビームグループを選択し、ネットワーク側機器に複数の送信ビームグループに関する情報を送信することにより、複数の送信ビームグループを一回で報告することができ、これにより、シグナリングオーバーヘッドを低減する。さらに、ユーザ機器100が送信ビームを選択するプロセスにおいて、1つ又は複数のチャネル品質を示すパラメータを利用でき、これにより、選択された送信ビームグループのチャネル品質を良くする。要するに、本開示の実施例によるユーザ機器100は、ビームフォーミング技術を利用するシステムのビーム選択プロセスを改善することができる。
【0102】
図5は、本開示の実施例による無線通信システムにおけるネットワーク側機器として使用する電子機器500の構成のブロック図を示す。
図5に示すように、電子機器500は、選択ユニット510と、通信ユニット520とを含むことができる。
【0103】
ここで、電子機器500における各ユニットはいずれも処理回路に含まれてもよい。なお、電子機器500は1つの処理回路を含んでもよいし、複数の処理回路を含んでもよい。さらに、処理回路は、別々の機能ユニットを含んで各種の異なる機能及び/又は操作を実行することができる。なお、これらの機能ユニットは、物理エンティティ又は論理エンティティであってもよく、異なる呼称のユニットは同一の物理エンティティにより実現され得る。
【0104】
本開示の実施例によれば、通信ユニット520は、ユーザ機器からG個の送信ビームグループに関する情報を受信することができる。
【0105】
本開示の実施例によれば、選択ユニット510は、G個の送信ビームグループから、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループ又は送信ビームを選択することができる。
【0106】
ここで、G個の送信ビームグループのそれぞれは、N個の送信ビームを含み、且つ、ユーザ機器は、電子機器500がN個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、NとGとは1よりも大きい整数である。
【0107】
上記から分かるように、本開示の実施例による電子機器500は、ユーザ機器が送信した複数の送信ビームグループに関する情報から適切な送信ビームグループ又は送信ビームを選択することができ、これにより、選択の送信ビームグループがより合理的となり、これにより、ビームフォーミング技術を利用するシステムのビーム選択プロセスを改善する。
【0108】
本開示の実施例によれば、電子機器500はユーザ機器にG及びNの値を配置することができる。例えば、電子機器500は、RRCシグナリングを含むがそれに限定されない高層シグナリングによって、ユーザ機器100にG及び/又はNの値を配置することができ、且つ、DCI情報を含むがそれに限定されない低層シグナリングにより、ユーザ機器に配置されたG及び/又はNの値を動的に変更することができる。
【0109】
本開示の実施例によれば、電子機器500は、ユーザ機器にK個の送信ビーム及びC個の送信ビーム集合に関する情報を送信して、ユーザ機器がC個の送信ビーム集合のK個の送信ビームからG個の送信ビームグループを選択することもできる。例えば、電子機器500は高層シグナリングによってユーザ機器にK個の送信ビーム及びC個の送信ビーム集合に関する情報を送信してもよい。
【0110】
図5に示すように、本開示の実施例によれば、電子機器500は、ユーザ機器から受信したG個の送信ビームグループに関する情報を復調するための復調ユニット530をさらに含むことができる。
【0111】
本開示の実施例によれば、復調ユニット530は、G個の送信ビームグループに関する情報を復調することにより、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を決定することができる。ここで、各送信ビームの識別情報は、送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報、及び送信ビームの送信ビーム集合における識別情報を含んでもよい。
【0112】
本開示の実施例によれば、復調ユニット530は、さらに、G個の送信ビームグループに関する情報を復調することにより、G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報を決定することができる。ここで、全て又は一部の送信ビームグループのそれぞれのチャネル品質情報は、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質、又は、送信ビームグループの平均チャネル品質を含んでもよい。
【0113】
本開示の実施例によれば、復調ユニット530は、さらに、G個の送信ビームグループに関する情報を復調することにより、G個の送信ビームグループの順序を決定することができる。例えば、電子機器500は、G個の送信ビームグループがG個の送信ビームグループの平均チャネル品質が良い順にソートされることをユーザ機器と合意することができる。
【0114】
本開示の実施例によれば、電子機器500は、ユーザ機器に報告方式を配置し、即ち、ユーザ機器に、G個の送信ビームグループに関する情報がどの情報を含むかを配置することもできる。例えば、電子機器500は、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を報告する方式、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報及びG個の送信ビームグループの全ての送信ビームグループの平均チャネル品質を報告する方式、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報及びG個の送信ビームグループの全ての送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質を報告する方式、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報及びG個の送信ビームグループの一部の送信ビームグループの平均チャネル品質を報告する方式、及びG個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報及びG個の送信ビームグループの一部の送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質を報告する方式から、1つの報告方式を選択することができる。さらに、電子機器500は、ユーザ機器から、ユーザ機器の所望する報告方式を受信し、その後、実際の場合に基づいてユーザ機器に報告方式を配置することもできる。
【0115】
本開示の実施例によれば、電子機器500は、G個の送信ビームグループに関する情報を取得するために、ユーザ機器から1つのCSIレポートを受信することができる。つまり、G個の送信ビームグループに関する情報は1つのCSIレポートで一回に(即ち、同時に)受信される。
【0116】
本開示の実施例によれば、選択ユニット510は、復調ユニット530によって復調された情報に基づいて、適切な送信ビームグループ又は適切な送信ビームを選択することができる。つまり、選択ユニット510は、1つの送信ビームグループを選択して、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームを用いて同時にユーザ機器にダウンリンク情報を送信することができる。さらに、選択ユニット510は、1つの送信ビームグループにおける1つの送信ビームを選択して、当該送信ビームを用いてユーザ機器にダウンリンク情報を送信することもできる。
【0117】
本開示の実施例によれば、選択ユニット510は、平均チャネル品質が最も良い送信ビームグループを選択してもよいし、チャネル品質が最も良い送信ビームを選択してもよい。もちろん、本開示は、それに限定されず、選択ユニット510は、例えば、さらに、隣接セルによる送信ビームの配置情報などを考慮して適切な送信ビームグループ又は送信ビームを選択してもよい。
【0118】
本開示の実施例によれば、選択ユニット510は、適切な送信ビーム又は送信ビームグループを選択した後に、選択した送信ビーム又は送信ビームグループをユーザ機器に通知する必要がある。電子機器500は、制御情報により、送信ビーム又は送信ビームグループに関する情報を携帯することができる。
【0119】
図5に示すように、本開示の実施例によれば、電子機器500は、制御情報を配置するための配置ユニット540をさらに含むことができ、制御情報は、選択されたダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループ又は送信ビームに関する情報を含む。なお、電子機器500は、通信ユニット520によりユーザ機器に制御情報を送信することができる。
【0120】
本開示の実施例によれば、電子機器500が1つの送信ビーム又は1つの送信ビームグループを用いて送信できるダウンリンク情報は、ダウンリンク制御情報及びダウンリンクデータ情報を含んでもよい。以下、ダウンリンク制御情報及びダウンリンクデータ情報の二つの場合について説明する。
【0121】
本開示の実施例によれば、配置ユニット540はDCIを用いて制御情報を携帯することができ、当該制御情報は、選択された、ダウンリンクデータ情報を送信する送信ビームグループ又は送信ビームに関する情報を携帯する。
【0122】
本開示の実施例によれば、配置ユニット540は、MAC CEを含むがそれに限定されないMAC層シグナリングを用いて制御情報を携帯することができ、制御情報は、選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループ又は送信ビームに関する情報を含む。
【0123】
以下、電子機器500が送信ビームを選択する場合、及び電子機器500が送信ビームグループを選択する場合についてさらに説明する。
【0124】
電子機器500が送信ビームグループを選択した場合に、配置ユニット540は、DCIフォーマット1_1(DCI format 1_1)を用いて、選択されたダウンリンクデータ情報を送信する送信ビームグループに関する制御情報を携帯することができる。具体的に、制御情報は、選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループの識別子を含んでもよい。
【0125】
以上のように、電子機器500が受信したG個の送信ビームグループに関する情報は、送信ビームグループの番号情報を含まなくてもよく、電子機器500は、報告されたG個の送信ビームグループの順序に従って送信ビームグループの番号(即ち、識別子)を決定することができる。例えば、表9に示す例において、電子機器500が、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#1、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#1、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#2、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#2、CSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#3、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#3、及びCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子#4、CSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子#4の順に受信した場合に、前の両者が1つの送信ビームグループであり、後の両者が1つの送信ビームグループであると決定することができる。したがって、電子機器500は、前の両者からなる送信ビームグループの番号が1であると決定し、後の両者からなる送信ビームグループの番号が2であると決定することができる。したがって、電子機器500は、番号が1である送信ビームグループを選択した場合に、番号1を制御情報に組み込み、電子機器500は、番号が2である送信ビームグループを選択した場合に、番号2を制御情報に組み込む。
【0126】
本開示の実施例によれば、DCIフォーマット1_1を修正し、それにGBBI(Group based beam indication、グループベースのビームインディケーション)を含ませ、当該GBBIは、電子機器500によって選択された、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループの番号を示す。例えば、2進数で送信ビームグループの番号を示してもよく、Gのサイズに基づいて2進数のビット数を決定してもよい。例えば、G=4の場合、2ビットでGBBIを示してもよい。修正されたDCIフォーマット1_1のコードは以下のようであり、2ビットで送信ビームグループの番号を示すことは例示的である。
【0127】
The DCI format 1_1 with CRC scrambled by C-RNTI (TS 38.212)
- Carrier indicator - 0 or 3 bits
…
Group based beam indication (GBBI) - beam group id, 2bits.
…
【0128】
電子機器500が送信ビームグループを選択した場合に、配置ユニット540は、MAC CEを用いて、選択された、ダウンリンク制御情報を送信する送信ビームグループに関する制御情報を携帯してもよい。具体的に、制御情報は、選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループの識別子を含んでもよい。同様に、MAC CEを修正することで、それにGBBI(Group based beam indication)に含ませ、当該GBBIは電子機器500によって選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループの番号を示す。
【0129】
電子機器500が送信ビームを選択した場合に、配置ユニット540は、DCI又はMAC CEを用いてTCI状態情報を携帯してもよく、当該TCI状態情報は、ダウンリンクデータ情報又はダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームを含む。具体的に、配置ユニット540は、DCIに含まれるTCI状態情報を配置して、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームの識別情報を携帯することができ、当該送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別子、例えばCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子、及び当該送信ビームの送信ビーム集合における識別子、例えばCSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子を含む。さらに、配置ユニット540は、MAC CEに含まれるTCI状態情報を配置して、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームの識別情報を携帯することができ、当該送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別子、例えばCSI-RSリソース集合識別子又はSSBリソース集合識別子、及び当該送信ビームの送信ビーム集合における識別子、例えばCSI-RSリソース識別子又はSSBリソース識別子を含む。
【0130】
修正されたTCI状態情報のコードは以下のようである。なお、NZP-CSI-RS-Resource-SetIdは送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別子、即ち、CSI-RSリソース集合識別子を示し、NZP-CSI-RS-ResourceIdは、当該送信ビームの送信ビーム集合における識別子、即ち、CSI-RSリソース識別子を示す。
【0131】
TCI-State ::= SEQUENCE{
tci-StateId TCI-StateId,
…
}
QCL-Info ::= SEQUENCE{
cell ServCellIndex OPTIONAL,
bwp-Id BWP-Id OPTIONAL,
referenceSignal CHOICE{
csi-rs NZP-CSI-RS-Resource-SetId & NZP-CSI-RS-ResourceId,
ssb SSB-Index,
【0132】
以上のように、配置ユニット540は、DCI又は、MAC CEを用いて、選択されたダウンリンク情報を送信する送信ビームグループ又は送信ビームに関する情報を携帯することにより、ユーザ機器はネットワーク側機器が使用する送信ビームグループ又は送信ビームを知ることができ、これにより適切な受信ビームを選択する。
【0133】
本開示の実施例によれば、電子機器500が送信ビームグループを選択した場合に、送信ビームグループにおける複数の送信ビームが電子機器500の異なるアンテナ板に位置するので、電子機器500は、送信ビームグループにおける複数の送信ビームを用いて同時にユーザ機器にダウンリンク情報を送信することができ、これにより送信効率を向上させる。
【0134】
このように、本開示の実施例による電子機器500は、ユーザ機器が送信する複数の送信ビームグループに関する情報から、適切な送信ビームグループ又は送信ビームを選択することができ、これにより選択された送信ビームグループはより合理的となる。また、電子機器500は、ユーザ機器に複数の報告方式の1つを配置することもできる。なお、電子機器500は、送信ビームグループにおける複数の送信ビームを用いて同時にユーザ機器にダウンリンク情報を送信することができ、これにより送信効率を向上させる。要するに、本開示の実施例による電子機器500は、ビームフォーミング技術を利用するシステムのビーム選択プロセスを改善することができる。
【0135】
本開示の実施例による電子機器500は、ネットワーク側機器としてもよく、即ち電子機器500はユーザ機器100にサービスを提供し、したがって、以上で説明したユーザ機器100に関する全ての実施例はここで適用できる。
【0136】
次に、本開示の実施例による無線通信システムにおけるユーザ機器100によって実行される無線通信方法について詳細に説明する。
【0137】
図6は、本開示の実施例による無線通信システムにおけるユーザ機器100によって実行される無線通信方法のフローチャートを示す。
【0138】
図6に示すように、ステップS610において、ネットワーク側機器のK個の送信ビームから、G個の送信ビームグループを選択する。
【0139】
次に、ステップS620において、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報をネットワーク側機器に送信する。
【0140】
ここで、G個の送信ビームグループのそれぞれは、N個の送信ビームを含み、且つユーザ機器は、ネットワーク側機器がN個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、そして、K、N、Gは1よりも大きい整数である。
【0141】
好ましくは、G個の送信ビームグループを選択することは、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいて、G個の送信ビームグループを選択し、各送信ビームグループがN個の送信ビーム集合のそれぞれからのN個の送信ビームを含むようにすることを含み、その中、CはN以上の整数である。
【0142】
好ましくは、C個の送信ビーム集合のそれぞれは、ネットワーク側機器の1つ又は複数のアンテナ板によって放射される全ての送信ビームを含む。
【0143】
好ましくは、G個の送信ビームグループを選択することは、ネットワーク側機器のK個の送信ビームとユーザ機器との間のチャネル品質に基づいて、G個の送信ビームグループを選択することをさらに含む。
【0144】
好ましくは、無線通信方法は、所定期間内の各送信ビームとユーザ機器との間のチャネル品質の平均値に基づいて、送信ビームとユーザ機器との間のチャネル品質を決定することをさらに含む。
【0145】
好ましくは、G個の送信ビームグループを選択することは、ネットワーク側機器のC個の送信ビーム集合に基づいて全ての送信ビームグループを決定し、各送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームとユーザ機器との間のチャネル品質に基づいて、各送信ビームグループの平均チャネル品質を決定し、各送信ビームグループの平均チャネル品質に基づいて、G個の送信ビームグループを選択することを含む。
【0146】
好ましくは、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報は、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を含む。
【0147】
好ましくは、各送信ビームの識別情報は、送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と、送信ビームの送信ビーム集合における識別情報を含む。
【0148】
好ましくは、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報は、G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報をさらに含む。
【0149】
好ましくは、送信ビームグループのチャネル品質情報は、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質、又は、送信ビームグループの平均チャネル品質を含む。
【0150】
好ましくは、無線通信方法は、参照信号受信電力RSRP、参照信号受信品質RSRQ及び信号対干渉ノイズ比SINRのうちの1つ又は複数を用いてチャネル品質を示すことをさらに含む。
【0151】
好ましくは、無線通信方法は、ネットワーク側機器から制御情報を受信し、制御情報に基づいて、ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを決定することをさらに含む。
【0152】
好ましくは、無線通信方法は、ダウンリンク制御情報DCIによって制御情報を受信し、制御情報に基づいて、ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループを決定することをさらに含む。
【0153】
好ましくは、無線通信方法は、メディアアクセス制御MAC層シグナリングによって制御情報を受信し、制御情報に基づいて、ネットワーク側機器によって選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループを決定することをさらに含む。
【0154】
好ましくは、無線通信方法は、1つのチャネル状態情報CSIレポートを用いて、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報を搬送することをさらに含む。
【0155】
本開示の実施例によれば、上記の方法を実行する主体は本開示の実施例による電子機器100であってもよいので、以上の電子機器100に関する全ての実施例はここに適用され得る。
【0156】
次に、本開示の実施例による無線通信システムにおけるネットワーク側機器である電子機器500によって実行される無線通信方法について詳細に説明する。
【0157】
図7は、本開示の実施例による無線通信システムにおけるネットワーク側機器である電子機器500によって実行される無線通信方法のフローチャートを示す。
【0158】
図7に示すように、ステップS710において、ユーザ機器からG個の送信ビームグループに関する情報を受信する。
【0159】
次に、ステップS720において、G個の送信ビームグループから、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループを選択する。
【0160】
ここで、G個の送信ビームグループのそれぞれは、N個の送信ビームを含み、且つユーザ機器は、ネットワーク側機器がN個の送信ビームを用いて送信したダウンリンク情報を同時に受信することができ、NとGとは1よりも大きい整数である。
【0161】
好ましくは、無線通信方法は、G個の送信ビームグループに関する情報に基づいて、G個の送信ビームグループのそれぞれに含まれるN個の送信ビームの識別情報を決定することをさらに含む。
【0162】
好ましくは、各送信ビームの識別情報は、送信ビームの所在する送信ビーム集合の識別情報と送信ビームの送信ビーム集合における識別情報とを含む。
【0163】
好ましくは、無線通信方法は、G個の送信ビームグループに関する情報に基づいて、G個の送信ビームグループの全て又は一部の送信ビームグループのチャネル品質情報を決定することをさらに含む。
【0164】
好ましくは、送信ビームグループのチャネル品質情報は、送信ビームグループに含まれるN個の送信ビームのそれぞれのチャネル品質、又は、送信ビームグループの平均チャネル品質を含む。
【0165】
好ましくは、無線通信方法は、ユーザ機器に制御情報を送信することをさらに含み、制御情報は、選択された、ダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループに関する情報を含む。
【0166】
好ましくは、無線通信方法は、ダウンリンク制御情報DCIによって制御情報を送信することをさらに含み、制御情報は、選択された、ダウンリンクデータ情報を送信するための送信ビームグループに関する情報を含む。
【0167】
好ましくは、無線通信方法は、メディアアクセス制御MAC層シグナリングによって制御情報を送信することをさらに含み、制御情報は、選択された、ダウンリンク制御情報を送信するための送信ビームグループに関する情報を含む。
【0168】
好ましくは、無線通信方法は、G個の送信ビームグループに関する情報を取得するために、ユーザ機器から1つのチャネル状態情報CSIレポートを受信することをさらに含む。
【0169】
本開示の実施例によれば、上記の方法を実行する主体は本開示の実施例による電子機器500であってもよいので、以上の電子機器500に関する全ての実施例はここに適用され得る。
【0170】
本開示内容の技術は、各種の製品に応用できる。
【0171】
ネットワーク側機器は、任意のタイプのTRPとして実現されてもよい。当該TRPは送信及び受信機能を有してもよく、例えば、ユーザ機器及び基地局機器から情報を受信してもよいし、ユーザ機器及び基地局機器に情報を送信してもよい。典型的例において、TRPはユーザ機器にサービスを提供し、基地局機器によって制御される。なお、TRPは、以下に記載の基地局機器と類似する構成を有してもよいし、基地局機器における情報の送信及び受信に関する構成のみを有してもよい。
【0172】
ネットワーク側機器は、任意のタイプの基地局機器、例えばマクロeNBとスモールeNBとして実現されてもよく、任意のタイプのgNB(5Gシステムにおける基地局)として実現されてもよい。スモールeNBはマクロセルよりも小さいセルをカバーするeNB、例えばピコファラドeNB、マイクロeNB、ホーム(フェムト)eNBであってもよい。代わりに、基地局は、任意の他のタイプの基地局、例えばNodeBとベーストランシーバ基地局(BTS)として実現されてもよい。基地局は、無線通信を制御するように配置される本体(基地局機器とも称する)と、本体とは別の場所に設置された1つ又は複数のリモート無線ヘッド(RRH)とを含んでもよい。
【0173】
ユーザ機器は、移動端末(例えばスマートフォン、タブレットパソコンコンピュータ(PC)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ウオッチドッグ型移動ルータとデジタル撮像装置)又は車載端末(例えば自動車ナビゲーション装置)として実現されてもよい。ユーザ機器は、マシンツーマシン(M2M)通信を実行する端末(マシン型通信(MTC)端末とも称する)として実現されてもよい。また、ユーザ機器は、上記ユーザ機器のそれぞれに取り付けられた無線通信モジュール(例えば単一のチップを含む集成回路モジュール)であってもよい。
【0174】
図8は、本開示内容の技術を応用できるeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。gNB800は、1つ又は複数のアンテナ810及び基地局機器820を含む。基地局機器820と各アンテナ810とはRFケーブルを介して互いに接続されてもよい。
【0175】
アンテナ810の各々は、1つの又は複数のアンテナ素子(例えば、マルチ入力・マルチ出力(MIMO)アンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、基地局機器820による無線信号の送受信に用いられる。gNB800は、
図8に示したように複数のアンテナ810を含んでもよい。複数のアンテナ810は、gNB800が使用する複数の周波数帯域と共用してもよい。ここで、
図8にはgNB800が複数のアンテナ810を含む例を示したが、gNB800は1つのアンテナ810を含んでもよい。
【0176】
基地局機器820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823、及び無線通信インタフェース825を含む。
【0177】
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局機器820の上位層の様々な機能を操作する。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号におけるデータからデータパケットを生成し、生成されたパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドルすることによりバンドルドパケットを生成し、生成されたバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理、無線ベアラ制御、移動性管理、流入制御、及びスケジューリングのような制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、伝送パワーデータ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
【0178】
ネットワークインタフェース823は、基地局機器820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821はネットワークインタフェース823を介してコアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。この場合、gNB800とコアネットワークノード又は他のeNBとはロジックインタフェース(例えばS1インタフェースとX2インタフェース)により互いに接続される。ネットワークインタフェース823は有線通信インタフェース、又は無線バックホール回線に用いられる無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースであると、ネットワークインタフェース823は無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりも高い周波数帯域を無線通信に使用できる。
【0179】
無線通信インタフェース825は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE-Advanced)をサポートし、アンテナ810を介して、gNB800のセル内に位置する端末までの無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、一般的に、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827を含むことができる。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行でき、層(例えばL1、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータ収束プロトコル(PDCP))のさまざまな信号処理を実行することができる。コントローラ821の代わりに、BBプロセッサ826は上記ロジック機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は通信制御プログラムを記憶するメモリであってもよく、又はプログラムを実行するように配置されるプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよい。BBプロセッサ826の機能はプログラムの更新により変更可能である。当該モジュールは基地局機器820のスロットに挿入されるカードまたはブレードであってもよい。その代わりに、当該モジュールはカード又はブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は例えばミキサ、フィルタ及びアンプを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
【0180】
図8に示すように、無線通信インタフェース825は複数のBBプロセッサ826を含んでもよい。例えば、複数のBBプロセッサ826はgNB800が使用する複数の周波数帯域と共用されてもよい。
図8に示すように、無線通信インタフェース825は複数のRF回路827を含んでもよい。例えば、複数のRF回路827は複数のアンテナ素子と共用されてもよい。
図8は無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826と複数のRF回路827とを含む例を示したが、無線通信インタフェース825は1つのBBプロセッサ826又は1つのRF回路827を含んでもよい。
【0181】
図9は、本開示内容の技術を応用できるgNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。gNB930は1つ又複数のアンテナ940と、基地局機器950と、RRH960とを含む。RRH960は各アンテナ940とRFケーブルを介して互いに接続されてもよい。基地局機器950とRRH960は例えば光ファイバケーブルの高速回線で互いに接続されてもよい。
【0182】
アンテナ940の各々は、1つの又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、RRH960による無線信号の送受信のために用いられる。
図9に示すように、gNB930は複数のアンテナ940を含んでもよい。例えば、複数のアンテナ940はgNB930が使用する複数の周波数帯域と共用されてもよい。
図9はgNB930が複数のアンテ
ナ940を含む例を示したが、gNB930は1つのアンテナ940を含んでもよい。
【0183】
基地局機器950は、コントローラ951、メモリ952、ネットワークインタフェース953、無線通信インタフェース955、及び接続インタフェース957を含む。コントローラ951、メモリ952、及びネットワークインタフェース953は
図8を参考して記載されたコントローラ821、メモリ822、及びネットワークインタフェース823と同じである。
【0184】
無線通信インタフェース955は任意のセルラー通信方式(例えばLTE、LTE-Advanced)をサポートし、RRH960とアンテナ940とを介してRRH960に対応するセクタ内に位置する端末までの無線通信を提供する。無線通信インタフェース955は、一般的に、例えばBBプロセッサ956を含んでもよい。BBプロセッサ956が接続インタフェース957を介してRRH960のRF回路964と接続される他、BBプロセッサ956は
図8を参考して記載されたBBプロセッサ826と同じである。
図9に示すように、無線通信インタフェース955は複数のBBプロセッサ956を含んでもよい。例えば、複数のBBプロセッサ956はgNB 930が使用する複数の周波数帯域と共用されてもよい。
図9は無線通信インタフェース955が複数のBBプロセッサ956を含む例を示したが、無線通信インタフェース955は1つのBBプロセッサ956を含んでもよい。
【0185】
接続インタフェース957は、基地局機器950(無線通信インタフェース955)をRRH960に接続するためのインタフェースである。接続インタフェース957は基地局機器950(無線通信インタフェース955)をRRH960と接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0186】
RRH960は、接続インタフェース961と無線通信インタフェース963とを含む。
【0187】
接続インタフェース961は、RRH960(無線通信インタフェース963)を基地局機器950に接続するためのインタフェースである。接続インタフェース961は上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0188】
無線通信インタフェース963は、アンテナ940を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース963は、一般的に、例えばRF回路964を含んでもよい。RF回路964は、例えばミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ940を介して無線信号を送受信する。
図9に示すように、無線通信インタフェース963は複数のRF回路964を含んでもよい。例えば、複数のRF回路964は複数のアンテナ素子をサポートしてもよい。
図9は無線通信インタフェース963が複数のRF回路964を含む例を示したが、無線通信インタフェース963は1つのRF回路964を含んでもよい。
【0189】
図8と
図9に示されたgNB800とgNB930において、
図5を使用して説明された選択ユニット510、復調ユニット530及び配置ユニット540は、コントローラ821及び/又はコントローラ951により実現されてもよい。機能の少なくとも一部はコントローラ821及びコントローラ951により実現されてもよい。例えば、コントローラ821及び/又はコントローラ951は対応するメモリに記憶されているコマンドを実行することによりダウンリンク情報を送信するための送信ビームグループの選択、G個の送信ビームグループに関する情報の復調及び制御情報の配置の機能を実行する。
【0190】
図10は、本開示内容の技術を応用できるスマートフォン1000の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン1000は、プロセッサ1001、メモリ1002、記憶装置1003、外部接続インタフェース1004、撮像装置1006、センサ1007、マイクロフォン1008、入力装置2209、表示装置1010、スピーカ2211、無線通信インタフェース1012、1つ又は複数のアンテナスイッチ2215、1つ又は複数のアンテナ1016、バス1017、バッテリー1018、及び補助コントローラ1019を含む。
【0191】
プロセッサ1001は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってもよく、スマートフォン1000のアプリケーションレイヤ及びその他の層の機能を制御する。メモリ1002はRAMとROMを含み、データと、プロセッサ1001により実行されるプログラムを記憶する。記憶装置1003は記憶媒体、例えば半導体メモリ又はハードディスクを含んでもよい。外部接続インタフェース1004は、外部装置(例えばメモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイス)をスマートフォン1000に接続するためのインタフェースである。
【0192】
撮像装置1006は、画像センサ(例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor))を含み、キャプチャ画像を生成する。センサ1007は例えば、測定センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含んでもよい。マイクロフォン1008はスマートフォン1000に入力される音声を音声信号に変換する。入力装置1009は例えば表示装置1010のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力される操作又は情報を受信する。表示装置1010はスクリーン(例えば液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、スマートフォン1000の出力画像を表示する。スピーカ1011はスマートフォン1000から出力される音声信号を音声に変換する。
【0193】
無線通信インタフェース1012は、任意のセルラー通信方式(例えばLTE、LTE-Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース1012は、一般的に、例えばBBプロセッサ1013とRF回路1014とを含んでもよい。BBプロセッサ1013は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行してもよく、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行する。一方、RF回路1014は例えばミキサ、フィルタ及びアンプを含んでもよく、アンテナ1016を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース1012はBBプロセッサ1013とRF回路1014を集積したワンチップのモジュールであってもよい。
図10に示すように、無線通信インタフェース1012は複数のBBプロセッサ1013と複数のRF回路1014を含んでもよい。
図10は無線通信インタフェース1012が複数のBBプロセッサ1013と複数のRF回路1014を含む例を示したが、無線通信インタフェース1012は1つのBBプロセッサ1013又は1つのRF回路1014を含んでもよい。
【0194】
また、セルラー通信方式に加えて、無線通信インタフェース1012は他の種類の無線通信方式、例えば近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方案をサポートしてもよい。この場合、無線通信インタフェース1012は無線通信方式ごとのBBプロセッサ1013とRF回路1014を含んでもよい。
【0195】
アンテナスイッチ1015のそれぞれは、無線通信インタフェース1012に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ1016の接続先をハンドオーバーする。
【0196】
アンテナ1016のそれぞれは1つの又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インタフェース1012による無線信号の送受信のために用いられる。
図10に示すように、スマートフォン1000は複数のアンテナ1016を含んでもよい。
図10はスマートフォン1000が複数のアンテナ1016を含む例を示したが、スマートフォン1000は1つのアンテナ1016を含んでもよい。
【0197】
また、スマートフォン1000は無線通信方式ごとのアンテナ1016を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ1015はスマートフォン1000の構成から省略されてもよい。
【0198】
バス1017は、プロセッサ1001、メモリ1002、記憶装置1003、外部接続インタフェース1004、撮像装置1006、センサ1007、マイクロフォン1008、入力装置1009、表示装置1010、スピーカ1011、無線通信インタフェース1012及び補助コントローラ1019を互いに接続する。バッテリー1018は部分的に破線で示したフィーダー線を介して
図10に示すスマートフォン1000の各ブロックにパワーを供給する。補助コントローラ1019は例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン1000の必要最低限の機能を動作させる。
【0199】
図10に示すスマートフォン1000において、
図1に記載された選択ユニット110、配置ユニット120、検出ユニット140、決定ユニット150はプロセッサ1001又は補助コントローラ1019により実現されてもよい。機能の少なくとも一部はプロセッサ1001又は補助コントローラ1019により実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001又は補助コントローラ1019は、メモリ1002又は記憶装置1003に記憶されているコマンドを実行することで、G個の送信ビームグループの選択、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報の配置、チャネル品質の検出、及びネットワーク側機器によって選択された送信ビームグループの決定の機能を実行する。
【0200】
図11は、本開示内容の技術を応用できるカーナビゲーション装置1120の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置1120は、プロセッサ1121、メモリ1122、GPS(Global Positioning System)モジュール1124、センサ1125、データインタフェース1126、コンテンツプレーヤ1127、記憶媒体インタフェース1128、入力装置1129、表示装置1130、スピーカ1131、無線通信インタフェース1133、1つ又は複数のアンテナスイッチ1136、1つ又は複数のアンテナ1137及びバッテリー1138を含む。
【0201】
プロセッサ1121は、例えばCPU又はSoCであってもよく、カーナビゲーション装置1120のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ1122はRAMとROMを含み、データと、プロセッサ1121により実行されるプログラムを記憶する。
【0202】
GPSモジュール1124は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置1120の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ1125は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサのセンサ群を含んでもよい。データインタフェース1126は、図示しない端末を介して例えば、車載ネットワーク1141に接続され、車両で生成されるデータ(例えば車速データ)を取得する。
【0203】
コンテンツプレーヤ1127は、記憶媒体インタフェース1128に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力装置1129は例えば表示装置1130のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力される操作又は情報を受信する。表示装置1130は例えばLCD又はOLEDディスプレイのスクリーンを含み、ナビゲーション機能の画像又は再生されるコンテンツを表示する。スピーカ1131は、ナビゲーション機能の音声又は再生されるコンテンツを出力する。
【0204】
無線通信インタフェース1133は、任意のセルラー通信方式(例えばLTE、LTE-Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース1133は、一般的に、例えばBBプロセッサ1134とRF回路1135とを含んでもよい。BBプロセッサ1134は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行してもよく、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行する。一方、RF回路1135は例えばミキサ、フィルタ及びアンプを含んでもよく、アンテナ1137を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース1133はBBプロセッサ1134とRF回路1135を集積したワンチップのモジュールであってもよい。
図11に示すように、無線通信インタフェース1133は複数のBBプロセッサ1134と複数のRF回路1135を含んでもよい。
図11は無線通信インタフェース1133が複数のBBプロセッサ1134と複数のRF回路1135を含む例を示したが、無線通信インタフェース1133は1つのBBプロセッサ1134又は1つのRF回路1135を含んでもよい。
【0205】
また、セルラー通信方式に加えて、無線通信インタフェース1133は他の種類の無線通信方式、例えば、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式をサポートしてもよい。この場合、無線通信方式ごとに、無線通信インタフェース1133はBBプロセッサ1134とRF回路1135を含んでもよい。
【0206】
アンテナスイッチ1136のそれぞれは、無線通信インタフェース1133に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ1137の接続先をハンドオーバーする。
【0207】
アンテナ1137のそれぞれは、1つ又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インタフェース1133による無線信号の送受信のために用いられる。
図11に示すように、カーナビゲーション装置1120は複数のアンテナ1137を含んでもよい。
図11はカーナビゲーション装置1120が複数のアンテナ1137を含む例を示したが、カーナビゲーション装置1120は1つのアンテナ1137を含んでもよい。
【0208】
また、カーナビゲーション装置1120は無線通信方式ごとにアンテナ1137を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ1136はカーナビゲーション装置1120の構成から省略されてもよい。
【0209】
バッテリー1138は、破線で部分的に示したフィーダー線を介して、
図11に示したカーナビゲーション装置1120の各ブロックにパワーを供給する。また、バッテリー1138は、車両側から給電されるパワーを蓄積する。
【0210】
図11に示すカーナビゲーション1120において、
図1に記載された選択ユニット110、配置ユニット120、検出ユニット140、決定ユニットはプロセッサ1121により実現されてもよい。機能の少なくとも一部はプロセッサ1121により実現されてもよい。例えば、プロセッサ1121は、メモリ1122に記憶されているコマンドを実行することで、G個の送信ビームグループの選択、選択されたG個の送信ビームグループに関する情報の配置、チャネル品質の検出、及びネットワーク側機器によって選択された送信ビームグループの決定の機能を実行する。
【0211】
本開示内容の技術は、カーナビゲーション装置1120と、車載ネットワーク1141と、車両モジュール1142との1つ又は複数のブロックを含む車載システム(又は車両)1140として実現されてもよい。車両モジュール1142は車両データ(例えば車速、エンジン回転数、故障情報)を生成し、生成したデータを車載ネットワーク1141に出力する。
【0212】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は以上の例に限定されないことは言うまでもない。当業者は、添付した特許請求の範囲内において、各種の変更または修正することができ、これらの変更または修正についても、当然に本開示の技術的範囲に属する。
【0213】
例えば、図面に示されている機能ブロック図で破線のボックスで示されているユニットは、当該機能ユニットが相応する装置において選択可能であることを示しており、各選択可能な機能ユニットは必要な機能を達成するために適切な方法で組み合わせることができる。
【0214】
例えば、以上の実施例において1つのユニットに含まれる複数の機能は、別々の装置により実現されてもよい。代わりに、以上の実施例において複数のユニットにより実現される複数のユニットはそれぞれ別々の装置により実現されてもよい。また、以上の機能の1つは複数のユニットにより実現されてもよい。このような構成は本開示の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
【0215】
当該明細書において、フローチャートに記載されるステップは、上記順序で時間順に従って実行される処理だけではなく、必ずしも時間順に従う必要がなく並行又は独立に実行される処理を含む。したがって、時系列に従って処理するステップにおいて、当該順序を適宜に変更できることは言うまでもない。
【0216】
以上で、図面を結合して本開示の実施例について詳細に記載したが、以上で記載の実施形態は、本開示を説明するためのものであり、限定するものではない。当業者にとって、上記実施形態について、本発明の本質と範囲から逸脱せず各種の修正、変更を行える。したがって、本発明の範囲は付随する特許請求の範囲及びその均等意味により限定される。