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特許7539390手動式工作機械のための接続アセンブリ及び手動式工作機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】手動式工作機械のための接続アセンブリ及び手動式工作機械
(51)【国際特許分類】
   B25F 5/02 20060101AFI20240816BHJP
   F16L 37/133 20060101ALI20240816BHJP
   B24B 23/02 20060101ALI20240816BHJP
   B24B 55/10 20060101ALI20240816BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B25F5/02
F16L37/133
B24B23/02
B24B55/10
B25F5/00 G
【請求項の数】 35
(21)【出願番号】P 2021538837
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 EP2020071597
(87)【国際公開番号】W WO2021089206
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】102019129823.7
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518407205
【氏名又は名称】フェストール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トゥロジェキー、シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト、ハンス-ペーター
【審査官】荻野 豪治
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02954977(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0172362(US,A1)
【文献】特開2019-022914(JP,A)
【文献】登録実用新案第3026169(JP,U)
【文献】国際公開第2018/087937(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第1970168(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0048397(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0306283(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106956174(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/02
F16L 37/133
B24B 23/02
B24B 55/10
B25F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械(200)、特に表面仕上げ装置(200)の工具ヘッド(202)及び更なる機械モジュール(204)を接続するための接続アセンブリ(10)であって、
長手方向軸(12)に沿って互いに次に続く少なくとも2つの接続部(14、16、18)であって、接続部(14、16、18)が接続される接続セクション(20、22)を夫々備える接続部(14、16、18)を有し、前記接続セクション(20、22)は、夫々外側に向かって内側断面(24、26)を画定する接続アセンブリ(10)であって、
夫々の内側断面(24、26)の内側には電気プラグコネクタ(28、30)、クランプ要素(32、34)及び接続部(14、16)に夫々形成された流路(40、42)を接続する接続開口部(36、38)が設けられ、前記接続セクション(20、22)が互いにプラグ接続されると、クランプ要素(32、34)は一方のクランプ要素(32、34)が他方のクランプ要素(32、34)に係合し、プラグコネクタ(28、30)及び/又は接続開口部(36、38)が夫々互いに接続されることを特徴とする
接続アセンブリ(10)。
【請求項2】
前記接続部(14、16、18)は互いに着脱自在に接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項3】
前記クランプ要素(32、34)が断面(24、26)内のほぼ中央に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項4】
プラグコネクタ(28、30)が前記クランプ要素(32、34)の一方の側に配置されていること、及び前記クランプ要素(32、34)の前記プラグコネクタ(28、30)とは反対を向く側に、前記流路(40,42)の接続開口部(36,38)が配置されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項5】
前記接続セクション(20、22)は、夫々、前記接続部(14、16、18)の夫々を区分するように封入する一つ又は複数の部品からなるシース(44、46)を有していることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項6】
前記接続セクション(20、22)のうちの1つは、長手方向軸(12)に平行に突出するカラー(50)を有し、互いにプラグ接続されたときに、接続セクション(22)が反対側の接続セクション(20)を取り囲むことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項7】
カラー(50)は、前記接続セクション(20、22)の一つのシース(44,46)上に設けられることを特徴とする請求項5または6に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項8】
前記カラー(50)は、外向きに広がる内面(52)を有し、反対側の接続セクション(20)は外向きに先細りの外面(54)を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項9】
前記外向きに広がる内面(52)は円錐形に成形されることを特徴とする請求項8に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項10】
前記外向きに先細りの外面(54)は接続セクション(20)のシース(44)上に設けられることを特徴とする請求項5、8及び9の何れか一項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項11】
前記外向きに先細りの外面(54)は円錐形であることを特徴とする請求項8から10の何れか一項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項12】
接続セクション(20、22)は、夫々の接続部(14、16)の端面を覆う静止セクション(56、58)を有し、前記接続セクション(20、22)が互いにプラグ接続されると、前記静止セクション(56、58)は、互いに当接することを特徴とする請求項6から11の何れか一項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項13】
静止セクション(56、58)は、接続セクション(20、22)のそれぞれのシース(44、46)上に設けられることを特徴とする請求項5または12に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項14】
互いにプラグ接続されたときに反対側の接続セクション(22)に取り囲まれる接続セクション(20)は、夫々の接続部(14)の自由端とは反対側の端部に半径方向に
突出する突出部(60)を有することを特徴とする請求項6~13の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項15】
前記プラグコネクタ(28、30)は、少なくとも2極を有する多極コネクタとして夫々具現化されていることを特徴とする請求項1~14の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項16】
前記プラグコネクタ(28、30)、前記クランプ要素(32、34)及び/又は前記接続開口部(36、38)が、前記接続セクション(20、22)の端面に対して面一又は内方にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1~15の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項17】
少なくとも1つの前記プラグコネクタ(28、30)は、前記接続セクション(20、22)上又は前記接続部(14、16、18)上に夫々弾性要素(64)を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1~16の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項18】
前記プラグコネクタ(28、30)は、前記弾性要素(64)によって、好ましくは中央の初期位置に戻ることができることを特徴とする請求項17に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項19】
前記プラグコネクタ(28、30)には、特にプラグ接点に隣接して1つ以上のダスト除去開口部が形成されていることを特徴とする請求項1~18の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項20】
第1の前記接続部(14、16、18)と第2の前記接続部(16、18)との接続セクション(20、22)のプラグコネクタ(28、30)が、部分的または完全に相補的に形成されていることを特徴とする請求項1~19の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項21】
前記接続部(14、16、18)は、夫々、長手方向軸(12)と平行にまたはそれに沿って延びる壁(66、68)を有し、前記壁(66、68)は、前記接続部(14、16)の断面を夫々別々のセクション(70、72、74、76)に分割し、前記流路(40、42)は、夫々、第1のセクション(70、74)に配置され、前記プラグコネクタ(28、30)および前記クランプ要素(32、34)は、夫々、もう一つのセクション(72、76)に配置されていることを特徴とする請求項1~20の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項22】
前記接続セクション(20、22)の少なくとも一方に作動装置(80)が配置されており、前記作動装置(80)は、クランプ装置(82)を介して、前記接続セクション(22)上に配置された前記クランプ要素(34)に結合され、これによって前記クランプ要素(32、34)が係合したときに、前記接続部(14、16、18)は、前記作動装置(80)の作動によって互いにクランプ可能であることを特徴とする請求項1~21の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項23】
各端部に接続セクション(20、22)を有する更なる接続部(16)が設けられており、前記更なる接続部(16)を2つの接続部(14、18)間に延長ピースとして挿入して前記2つの接続部(14、18)に接続することができることを特徴とする請求項1~22に記載の接続アセンブリ(10)。
【請求項24】
工作機械(200)あって、工具ヘッド(202)と、更なる機械モジュール(204)と、前記工具ヘッド(202)と前記更なる機械モジュール(204)とを接続する請求項1~23の何れか1項に記載の接続アセンブリ(10)と、を有する工作機械(200)。
【請求項25】
前記工作機械(200)は表面仕上げ加工機(200)である、請求項24に記載の工作機械(200)。
【請求項26】
請求項1~23のいずれか1項に記載の接続アセンブリ(10)のための延長ピース(16)。
【請求項27】
工作機械(200)の工具ヘッド(202)と更なる機械モジュール(204)とを接続するための接続アセンブリ(10)用の延長ピース(16)であって、
両端に接続アセンブリ(10)の接続部(14、18)に接続可能な接続セクション(20、22)を有し、前記接続セクション(20、22)は、内側断面(24、26)を外側に向かって画定し、夫々の断面(24、26)内に電気プラグコネクタ(28、30)と、クランプ要素(32、34)と、前記延長ピース(16)内に形成された流路(42)への接続開口部(36、38)と、が設けられていることを特徴とする
延長ピース(16)。
【請求項28】
前記電気プラグコネクタ(28、30)、前記クランプ要素(32、34)及び前記接続開口部(36、38)は、前記延長ピース(16)の接続セクション(20、22)が前記接続アセンブリ(10)の接続部(14、18)にプラグ接続されると、前記クランプ要素(32、34)は一方のクランプ要素(32、34)他方のクランプ要素(32、34)に係合し、前記電気プラグコネクタ(28、30)及び/又は前記接続開口部(36、38)が夫々互いに接続されるように設けられていることを特徴とする請求項26又は27に記載の延長ピース(16)。
【請求項29】
前記延長ピース(16)の前記接続セクション(20、22)は、互いに相補的に形成されていることを特徴とする請求項26~28の何れか1項に記載の延長ピース(16)。
【請求項30】
前記クランプ要素(32、34)が前記断面(24、26)の内部のほぼ中央に配置されていることを特徴とする請求項27~29のいずれか1項に記載の延長ピース(16)。
【請求項31】
前記電気プラグコネクタ(28、30)は、前記クランプ要素(32、34)の一方の側に配置され、かつ前記クランプ要素(32、34)の前記電気プラグコネクタ(28、30)とは反対側に前記流路(42)の接続開口部(36、38)が配置されていることを特徴とする請求項26~30の何れか1項に記載の延長ピース(16)。
【請求項32】
前記電気プラグコネクタ(28、30)は、夫々少なくとも2極を有する多極コネクタとして設計されることを特徴とする、請求項26~31の何れか一項に記載の延長ピース(16)。
【請求項33】
前記電気プラグコネクタ(28、30)、前記クランプ要素(32、34)及び/又は前記接続開口部(36、38)は、前記接続セクション(20、22)の端面に対して面一又は内方にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項26~32の何れか1項に記載の延長ピース(16)。
【請求項34】
前記接続セクション(20、22)の一方に作動装置(80)が配置され、この接続セクション(22)上に配置された前記クランプ要素(34)にクランプ装置(82)を介して結合されていることを特徴とする請求項26~33の何れか1項に記載の延長ピース(16)。
【請求項35】
夫々長手方向軸(12)に平行または沿って延びる壁(68)を有し、前記壁(68)が、延長ピース(16)の断面を別々のセクション(74,76)に分割し、前記流路(42)が第1のセクション(74)に配置され、前記電気プラグコネクタ(30)及び前記クランプ要素(34)がもう一つのセクション(76)に夫々配置されていることを特徴とする請求項26~34の何れか1項に記載の延長ピース(16)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の前提部分の特徴を有する接続アセンブリに関する。本発明はまた、追加の独立項の特徴を有する工作機械に関する。最後に、本発明は、他の追加の独立項の特徴を有する延長ピースに関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械は、先行文献、例えば本出願人のDE 10 2007 012 394 A1から公知である。本文献には、クランプ装置によって互いに接続可能な複数のハンドルバー部品を有するハンドルバーを備える手動式工作機械が記載されている。従って、ハンドルバーの長さは、機械を手元の作業に適応させるために変更することができ、ハンドルバーは輸送目的のために分解することができる。これにより、工作機械の取り扱いが容易になる。
【0003】
ハンドルバーの部品の接続及び脱着には、いくつかの手の動きが必要である。例えば、2つのタイロッドを後方から係合するための部品と係合させ、2つの手動操作レバーによって前記タイロッド及び係合部品をクランプするために、ハンドルバー部品をこの位置に連結して保持しなければならない。さらに、電気コネクタプラグはプラグ接点に取り付ける必要がある。
【0004】
分解は逆の順序で行われ、そのためにはいくつかの手の動きも必要になる。この点で、最適化の可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】DE 10 2007 012 394 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、単純な構造手段を用いて、手動式工作機械、特にその組立及び分解の取り扱いを容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項1に記載の特徴を有する接続アセンブリによって、この目的を達成する。前記請求項によれば、前記接続アセンブリは、夫々の(内側)断面の内側に、電気プラグコネクタと、機械的クランプ要素と、前記夫々の接続部に形成された流路への接続開口部とが、前記接続部が互いにプラグ接続されると、前記クランプ要素が互いに背後に係合し、前記プラグコネクタ(電気プラグ接続)及び/又は前記接続開口部(流路接続)が互いに接続されるように設けられることを特徴とする。
【0008】
このような構成は、接続部に配置されたインターフェース(機械的クランプ接続、電気的プラグ接続及び/又は流路間の流路接続)が、接続部が互いにプラグ接続されると自動的に接続されるので、迅速かつ容易な取り扱いを促進する。したがって、接続部の接続及び脱着には、わずかな手の動きしか必要としない。このことはケガや破損のリスクを減少させる。プラグコネクタ、クランプ要素、及び関連する接続セクションの断面の内側の接続開口部の配置は、接続アセンブリのコンパクトな設計に寄与し、記載されたインターフェースは、ダスト、汚れ等の環境的影響から保護される。
【0009】
このような接続アセンブリを備えた工作機械は、例えば、手動式工作機械であってもよい。このことに関わりなく、接続アセンブリは、接続ライン、例えば、ホース又はパイプであってもよい。接続部は、例えば、管状セクションを有し、接続セクションは、管状セクションの一端部又は両端部に形成されることができる。
【0010】
さらなる機械モジュールは、ハンドル部とすることができる。任意に、ハンドル部は、夫々、工作機械を監視又は操作するための表示要素及び/又は操作要素を有することができる。接続部の(内側)断面は、例えば、内部チャンバとすることができる。
【0011】
好ましい実施形態では、接続部は、互いに着脱自在に接続可能である。したがって、接続アセンブリは、簡単な方法で組み立て又は分解することができる。例えば、接続アセンブリは、工作機械の使用のために組み立て、且つ輸送又は保管のために分解することができる。
【0012】
クランプ要素は、断面内のほぼ中央に配置することが有利である。接続部の均一なクランプ(円周を基準として)に貢献する。「ほぼ中央に」は、クランプ要素が、接続部の断面のほぼ半分の高さで、(断面積に基づいて)内側断面の中央の1~30%に配置されていることを意味すると理解できる。
【0013】
プラグコネクタは、便宜上、クランプ要素の一方の側に配置することができ、流路の接続開口部は、クランプ要素のプラグコネクタとは反対を向いている側に配置することができる。このことは、接続部のインターフェースの省スペース化及び左右対称配置に貢献する。言い換えれば、クランプ要素は、プラグコネクタと接続開口部との間に配置することができる。クランプ要素は、関連する接続部及びプラグコネクタの中心の長手方向軸又はその上に配置することができ、接続開口部は、中心の長手方向軸の側に、特に反対側、好ましくは直径方向に反対側に配置することができる。
【0014】
好ましい実施形態では、接続セクションは、夫々、夫々の接続セクションを区分するように囲む単一部分又は複数部分からなるシースを有することができる。これにより、接続部の端部、例えば、接続部の管状セクションの端部を保護することができる。シースは、例えば、スリーブの形態とすることができる。シースは、接続部又はその管状セクションから分離されるように、又は、例えばハイブリッド構成要素として設計される接続部(シースが接続部又はその管状セクションに直接取り付けられる)によって接続部又はその管状セクションと一致するように設計することができる。
【0015】
有利には、接続セクションの1つ(第1の接続部の接続セクション)、特にそのシース上に、長手方向軸に平行に突出するカラーを有することができ、それによって、該接続セクションは、互いにプラグ接続されるときに、反対の接続セクション(他の接続部の接続セクション)を包含する。接続セクションはカラーを介して案内されるので、互いにプラグ接続されることはこのように単純化される。これにより、接続セクションのインターフェースを互いに整列させることができる。カラーは、環境の影響から接続セクションのインターフェースを保護するのに貢献する。カラーは、好ましくは、全周カラーとなるように設計される。
【0016】
便宜上、カラーは、外向きに広がる、特に円錐形状の内面と、特にそのシース上の反対の接続部とを有することができ、特に、外向きにテーパを付けた、特に円錐形のテーパを付けた外面を有することができる。これにより、互いにプラグ接続される接続セクション(プラグコネクタ、クランプ要素、及び接続開口部)の夫々のインターフェースが互いに位置合わせされるので、接続セクションを互いにプラグ接続することが容易になる。
【0017】
好ましい実施形態では、接続セクションは、特にそれらのシース上に、夫々の接続部の端面を覆う静止セクション(resting section)を有することができ、この静止セクションは、接続部が互いにプラグ接続されると、互いに接触する。これにより、接続部が互いにプラグ接続されると、接続部が互いに接触する、規定された静止セクションが形成される。このようにして、例えば、接続部の管状セクションが互いに直接接触することを防止することができる。また、摩耗を最小限に抑えることができる。
【0018】
有利には、互いにプラグ接続されたときに反対側の接続セクションによって包含される接続セクションは、夫々の接続部の自由端とは反対を向いているその端部(後端)に半径方向に突出する突出部を有することができる。これにより、異物が侵入するリスクを低減できる。任意に、突出部は、接続部の差し込み方向への互いの差し込みを制限することができる。突起自体は、三角形又は台形の断面を有することができる。このようにして、接続セクションと接続部又はその管状セクションとの間の緩やかな移行を達成することができる。これは人間工学に有益な影響を与える。
【0019】
プラグコネクタは、便宜上、各々少なくとも2つの極(2極又は多極設計)を有する多極コネクタとして具現化することができる。これにより、電流(電源)と信号の伝送が可能になる。例えば、プラグコネクタの7極又は7線の設計が考えられる。
【0020】
好ましい実施形態では、プラグコネクタ、クランプ要素及び/又は接続開口部は、接続セクションの端面に対して面一又は内方にオフセットして配置することができる。換言すれば、これらの要素は、関連する接続セクションの端面から突出することはない。このことは、環境の影響からのある程度の保護をインターフェースに提供する。これにより、ユーザが負傷するリスクも軽減される。インターフェースの摩耗も最小限に抑えることができる。
【0021】
有利には、プラグコネクタの少なくとも1つは、接続セクション上又は接続部上の弾性要素を介して、特にプラグコネクタが接続セクション又は接続部に対して移動可能であるように、夫々取り付けることができる。したがって、プラグコネクタは、ある程度の遊びを有し、これによって接続部をより容易に互いに差し込むことができる。
【0022】
具体的には、プラグコネクタは、弾性要素によって、好ましくは中央の初期位置に戻すことができる。これにより、定義された初期位置が作成される。プラグコネクタが中心から外れて回転した場合、戻り要素によって初期位置に戻すことができる。
【0023】
好ましい実施形態では、プラグコネクタ内に、特にそのプラグ接点に隣接して、1つ又は複数のダスト除去開口部を形成することができる。これにより、電気プラグコネクタの機能を損なうダスト堆積のリスクが低減される。ダスト除去開口部は、流路接続部によって関連する接続部に形成された流路(吸引チャネル)に流路接続することができる。
【0024】
接続部の第1の接続部及び第2の接続部の接続セクションのプラグコネクタは、便宜上、互いに部分的に又は完全に相補的に形成することができる。つまり、接続セクションを互いにプラグ接続することができる(プラグコネクタの部分的又は完全に相補的な設計)。1つの接続セクションのプラグコネクタをプラグとして設計し、第2の接続セクションのプラグコネクタをソケットとして設計することができる。
【0025】
有利には、接続部は、夫々、それらの長手方向軸に平行に、又はそれらの長手方向軸に沿って延びる壁を有してよく、この壁は、接続部の断面を夫々別個の部分に分割し、ここで、流路(吸入チャネル)は、夫々、第1のセクションに配置され、プラグコネクタ及びクランプ要素は夫々、もう一つのセクションに配置される。従って、プラグコネクタ及びクランプ要素は流路から離れており、例えば、排出された研削ダストによって悪影響を受けることはない。
【0026】
好ましい実施形態では、接続セクションのうちの少なくとも1つに作動装置を配置することができ、その装置は、この接続部上に配置されたクランプ装置を介してこの接続部上に配置されたクランプ要素に結合され、その結果、接続部は、クランプ要素を係合したときに作動装置の作動によって互いにクランプ可能である。これにより、接続部を簡単かつ迅速に互いにクランプすることが可能になる。作動装置は、(手動で作動可能である)クランプレバー又は(電気的又は電子的に制御可能である)アクチュエータであり得る。
【0027】
有利には、各端部に接続セクションを有するさらなる接続部を設けることができ、その結果、さらなる接続部は、2つの接続部の間に延長ピースとして挿入され、特に、着脱自在に前記2つの接続部を接続することができる。したがって、接続アセンブリ及び工作機械の長さは、必要に応じて調整することができる。さらに接続部を挿入することで接続部を長くしたり、接続部を外すことで接続部を短くしたりすることができる。
【0028】
クランプ要素は、接続セクション上のクランプ要素として設計することができ、クランプ要素は、この接続セクション上に配置されたクランプ装置及び/又はアクチュエータ装置と相互作用する。クランプ要素は、クランプ爪として設計することができる。反対側の接続セクションでは、クランプ要素は、クランプ要素(クランプ爪)と係合することができるカウンタ要素として設計することができる。カウンタ要素は、フック状の要素又はフックであり得る。
【0029】
また、最初に言及した目的は、追加の独立クレームの特徴を有する好ましくは手動式の工作機械によって達成される。工作機械は、上記のように、工具ヘッドと、さらなる機械モジュールと、工具ヘッドと機械モジュールとを接続するための接続アセンブリとを有する。手動式工作機械は、表面仕上げ機械、例えば、ロングネックサンダとすることができる。工具ヘッドは、例えば、研削ヘッドとして設計することができる。さらなる機械モジュールは、例えば、ハンドル部品とすることができる。
【0030】
工作機械で達成できる利点に関しては、接続アセンブリに関する関連する記述を参照する。接続アセンブリに関連して記載された手段を使用して、工作機械をさらに発展させることができる。
【0031】
最初に言及した目的は、他の追加の独立クレームの特徴を有する接続アセンブリ用の延長ピースによっても達成される。延長ピースは、上述のように、接続アセンブリのためのさらなる延長部を構成する。
【0032】
延長ピースは、延長する目的で、延長ピースを2つの接続部の間に挿入し、それに接続することができるように、特に両端に夫々の接続セクションを有する。延長ピースで達成できる利点に関しては、接続アセンブリに関する関連する記述を参照する。
【0033】
有利には、接続アセンブリ用の延長ピースを使用して、好ましくは手動式の工作機械の工具ヘッド及びさらなる機械モジュールを接続することができる。延長ピースは、両端に、延長ピースが夫々接続アセンブリの接続部に接続可能である夫々の接続セクションを有し、延長ピースの接続セクションは、夫々、内側断面(例えば、内部チャンバ)を外部に向けて画定する。前記延長ピースは、夫々の断面内に、電気プラグコネクタ、機械的クランプ要素、及び該延長ピースに形成された流路への接続開口部が設けられていることを特徴とする。このようにして、(さらなる)接続部としての延長ピースは、上記の接続アセンブリの接続部と同様に有利に接続部に接続することができる。
【0034】
好ましい実施形態では、電気プラグコネクタ、機械的クランプ要素及び接続開口部は、延長ピースの接続セクションが接続アセンブリの接続セクションにプラグ接続されると、クランプ要素が互いの背後に係合し、プラグコネクタ及び/又は接続開口部が夫々互いに接続されるように設けることができる。これにより、延長ピースを追加の接続部に接続しやすくなる。
【0035】
延長ピースの接続セクションは、便宜上、互いに相補的(部分的に相補的又は完全に相補的)に形成することができる。言い換えれば、延長ピースの2つの接続セクションを互いに差し込むことができる。したがって、延長ピースは、接続アセンブリのさらなる接続部の間に容易に挿入することができる。また、接続アセンブリを長くするために、複数の延長ピースを互いに差し込むことも考えられる。
【0036】
クランプ要素は、有利には、断面内のほぼ中央に配置することができる。これは、延長ピースのさらなる接続部への均等なクランプ(円周に基づく)に寄与する。「実質的に中央に」は、クランプ要素が、接続セクションの断面の約半分の高さで、内側断面(断面積に基づく)の中央1~30%に配置されることを意味すると理解できる。
【0037】
プラグコネクタは、便宜上、クランプ要素の一方の側に配置することができ、流路の接続開口部は、クランプ要素のプラグコネクタとは反対を向いている側に配置することができる。接続部のインターフェースの省スペース化及び左右対称配置に貢献する。言い換えれば、クランプ要素は、プラグコネクタと接続開口部との間に配置することができる。クランプ要素は、延長ピース及びプラグコネクタ及び接続開口部の中心長手方向軸、特に好ましくは直径方向に対向する側に配置することができる。
【0038】
プラグコネクタは、便宜上、各々少なくとも2つの極(2極又は多極設計)を有する多極コネクタとして具現化することができる。これにより、電流(電源)と信号の伝送が可能になる。例えば、プラグコネクタの7極又は7線の設計が考えられる。延長ピースの両端に配置されたプラグコネクタは、電気的又は電子的ラインによって互いに電気的に接続されている。したがって、電流及び/又は制御信号は、電気プラグコネクタによって延長ピースを通して伝送され得る。
【0039】
好ましい実施形態では、プラグコネクタ、クランプ要素及び/又は接続開口部は、接続セクションの端面に対して面一又は内方にオフセットして配置することができる。換言すれば、これらの要素は、関連する接続セクションの端面から突出することはない。これは、ある程度の環境の影響からの保護をインターフェースに提供する。これにより、また、ユーザが負傷するリスクも軽減される。インターフェースの摩耗も最小限に抑えることができる。
【0040】
有利には、接続セクションの1つに作動装置を配置することができ、その装置は、この接続部上に配置されたクランプ装置を介してこの接続部上に配置されたクランプ要素に結合され、その結果、延長ピースは、クランプ要素が係合されたときに作動装置の作動によって、追加の接続部にクランプ可能である。これにより、延長ピースを追加の接続部に容易に且つ迅速にクランプすることができる。作動装置は、(手動で作動可能である)クランプレバー又は(電気的又は電子的に制御可能である)アクチュエータであり得る。
【0041】
好ましい実施形態では、延長ピースは、延長ピースの断面を別個のセクションに分割する、夫々長手方向軸に平行に、又は長手方向軸に沿って延びる壁を有し得、ここで、流路は、第1のセクションに配置され、プラグコネクタ及びクランプ要素(延長ピースの両方の接続部)は、夫々、もう一つのセクションに配置される。従って、プラグコネクタ及びクランプ要素は、流路から離れており、例えば、排出された研削ダストによって悪影響を受けることはない。
【0042】
接続アセンブリに関連して記載された手段は、延長ピースの接続セクションをさらに発展させるために使用することができる。
【0043】
本発明は、以下に、図面を参照してより詳細に説明する。同じ要素又は機能的に類似した要素には、同一の参照符号が付されているが、場合によっては1回のみである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1図1は、手動式工作機械の一実施形態の斜視図であって、2つの接続部を備える接続アセンブリの斜視図である。
図2図2は、図1の工作機械において、接続アセンブリにおいて延長ピースを追加の接続部として使用するものを示す。
図3図3は、図2の詳細Aの隣接する2つの接続部の2つの接続セクションを互いに差し込んだ拡大図である。
図4図4は、互いに差し込んでいないときの図3の接続セクションの平面斜視図である。
図5図5は、図3の接続セクションの内部及び個々の接続部を示す。
図6図6は、図3の接続セクション及び接続部の長手方向の部分断面図である。
図7図7は、図3の接続セクション及び接続部の長手方向縦断面であり、切断面は、接続部の断面を2つの別々のセクションに分割する壁に平行に配置されている
図8図8は、図7と同様の断面図であり、切断面は、横方向ボルトと交差するように配置されている。
図9図9は、互いに接続された図3の接続セクションのクランプ要素とカウンタ要素とを横切る切断面で切断した長手方向断面である。
図10図10は、図3の接続アセンブリをクランプ装置、クランプ要素、及びカウンタ要素を分離したところを示す。
図11図11は、図3の接続セクションの互いに接続していないときの長手方向断面であって、切断面がクランプ要素とカウンタ要素とを横切る断面図である。
図12図12は、互いに接続された図3の接続セクションの側面図である。
図13図13は、図3の接続アセンブリのカウンタ要素と接続コネクタとを単独で示す。
図14図14は、図2の接続アセンブリの延長ピースを単独で示す斜視図である。
図15図15は、図14の延長ピースの接続セクションの一方を示す。
図16図16は、図14の延長ピースの接続セクションの他方を示す。
図17図17は、図14の延長ピースの片側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、手動式工作機械であり、全体として参照符号200(以下、「工作機械」という。)で示す。一例として、工作機械200は、ロングネックサンダの形態の表面仕上げ機械200として設計される。
【0046】
工作機械200は、研削ヘッド202の形態の工具ヘッド202を有する。加えて、工作機械200は、ハンドル部204の形態の更なる機械モジュール204を有する。また、工作機械200は、研削ヘッド202とハンドル部204とを接続するための接続アセンブリ10を有する。
【0047】
ホース部206が研削ヘッド202上に配置され、その一端部は研削ヘッド202上に配置された吸引点(図示せず)に流路接続されている。ホース部206の他端は、ハンドル部204上に、具体的には接続アセンブリ10によって配置されたホース出口208に流路接続される。ホース(例えば、吸引ホース)をホース出口208に接続することができ、このホースの他端は、例えば、掃除機(図示せず)に接続することができる。このようにして、研削ヘッド202上に形成される研削ダストは、吸引点で吸引され、ホース部206、接続アセンブリ10(流路又は吸引チャネル)及びホース出口208を介して排出されることができる。
【0048】
また、研削ヘッド202には、通電ライン(電力の供給;参照符号なし)及び制御ライン(制御信号の供給;参照符号なし)が存在する。ライン及び制御ラインは、一端が研削ヘッド202上に配置された構成要素に電気的又は電子的に接続される。他端では、これらの構成要素は、ハンドル部204上に、特に接続アセンブリ10(電気プラグ接続)を介して配置された制御装置及び供給装置(参照符号なし)に電気的又は電子的に接続される。ハンドル部204は、ユーザの手でハンドル部204を握ることができるハンドルセクション210を有することができる。
【0049】
接続アセンブリ10は、接続部14及び更なる接続部18を有してよく、これらは互いに接続及び分離することができる(図1参照)。換言すれば、接続部14、18は互いに着脱自在に接続可能である。接続部18は、ハンドル部204上に形成され、後述する接続セクション22(図3f参照)に対応する接続部を有する。
【0050】
ハンドル部204及びその接続部は、例えばプラスチック材料で作製できる。
【0051】
接続部14は、一端に、ハンドル部204上に形成された接続セクション(参照符号なし)と互いにプラグ接続することができる、後述する接続セクション20(図3f参照)を有する。接続部14は、他端において研削ヘッド202を担持する接続ピース212に接続されている。
【0052】
任意に、接続アセンブリ10は、延長ピース16として2つの他の接続部14、18の間に挿入することができる(図2参照)、少なくとも1つの更なる接続部16を有することができる。この目的のために、延長ピース16は、以下にさらに説明するように、一端に接続セクション20を有し、他端に接続セクション22を有する。
【0053】
接続アセンブリ10は、具体的には、接続部14の接続セクション20及び接続部16の接続セクション22(図2及び図3fの「A」のマーク参照)を参照してより詳細に後述する。対応する接続アセンブリ10が、接続部14と接続部18との間、及び接続部16と接続部18との間に位置する(図2にのみ示されている「A」のマークを付す)。
【0054】
接続アセンブリ10は全体として接続ライン、例えば接続管を形成する。接続部14,16は夫々管状セクション、例えばアルミニウムパイプのセクションを有し、このアルミニウムパイプ上に接続セクション20、22が夫々形成されている。
【0055】
既に示されているように、接続アセンブリ10は、ロングネックサンダの形態の手動式工作機械200の研削ヘッド202とハンドル部204とを接続するために使用される。この目的のために、接続アセンブリ10は、長手方向軸12に沿って互いに続く(少なくとも)2つの接続部14、16を有する(図3f参照)。接続部14、16は互いに着脱自在に接続可能である。
【0056】
接続部14は、接続セクション20を有する。接続部16は、接続セクション22を有する。接続部14、16は、接続セクション20、22を介して、具体的には接続セクション20、22を互いに差し込むことによって、互いに接続可能である。接続セクション20、22は夫々、内側断面24、26を外部に向かって画定する(特に図5及び6を参照)。
【0057】
接続セクション20、22では、接続部14、16は夫々、関連する接続セクション20、22の内側断面24、26即ち内側チャンバ24、26に夫々配置された3つの異なるインターフェースを有する。インターフェースは、電気プラグ接続部、機械的クランプ接続部、及び流路接続部である。プラグ接続部と流路接続部との間にはクランプ接続部が空間的に配置され、接続セクションのほぼ中央に位置する。
【0058】
接続部14は、電気プラグ接続部の構成要素を形成する電気プラグコネクタ28を内側断面24内に有する。プラグコネクタ28は、例えばソケット(メス部)として設計することができる。加えて、接続部14は、機械的クランプ接続部の構成要素を形成するカウンタ要素32の形態のクランプ要素を有する。カウンタ要素32は、例えば、フック状要素即ちフック32として設計することができる。また、接続部14は、接続部14(吸引チャネル)に形成された流路40への接続開口部36を有し、これによって流路接続部の一部が形成されている。
【0059】
接続部16は、電気プラグ接続部の構成要素を形成する電気プラグコネクタ30を内側断面26内に有する。プラグコネクタ30は、例えば、プラグ(オス部)として設計することができる。さらに、接続部16は、機械的クランプ接続部の構成要素を形成するクランプ要素34を有する。クランプ要素34は、例えば、爪形要素即ちクランプ爪34として設計することができる。クランプ要素34は、クランプレバー80の形態の作動装置によって作動させることができる。また、接続部16は、接続部14に形成された流路42への接続開口部38を有し、流路接続部の一部が形成されている。
【0060】
接続部14については、以下により詳細に説明する。すでに示したように、接続部14は、管状セクションを有し、その両端の一方に接続セクション20が配置されている。接続セクション20は、接続部14を(その自由端において)区分するように囲むシース44を有する(図5及び図6参照)。端面において、シース44は、電気プラグコネクタ28、カウンタ要素32及び接続開口部36のための3つの通路(参照符号なし)を有する。
【0061】
シース44は、外側に、すなわち自由端に向かって、特に円錐形に先細りする外面54を有している。また、シース44は、接続部14の端面(管状セクションの端面)を覆う静止セクション56を有している。接続部14、16が互いにプラグ接続されると、静止セクション56は、接続部16の静止セクション58と接触することができる。接続部14の自由端とは反対を向いているその端部において、シース44は半径方向に突出する突出部60を有する。突出部60は、接続セクション20、22の挿入方向への互いの差込みを制限することができる。これにかかわらず、突出部60は、シース44から接続部14の管状セクションへの輪郭の滑らかな遷移を生成する。
【0062】
接続部14の管状セクションには、長手方向軸12に平行に、又はそれに沿って延びる壁66が設けられており、この壁は、接続部14の(内側)断面を2つの別々のセクション70、72に分割する。第1のセクション70には流路40が配置されている。カウンタ要素32及び電気プラグコネクタ28は、もう一つのセクション72内に配置される。
【0063】
プラグコネクタ28は、弾性要素64(図13参照)を介して接続部14に取り付けられている。プラグコネクタ28は、弾性要素64により、接続セクション20又は接続部14に対して移動可能である。プラグコネクタ28は、弾性要素64によって、好ましくは中央の初期位置に戻すことができる。プラグコネクタ28が中心から外れて回転した場合、弾性要素64によって戻すことができる。ダスト除去開口部は、プラグコネクタ28(図示せず)上に任意に形成することができる。これらの開口部は、プラグコネクタ28上のダストの堆積を減少させる。ダスト除去開口部は、流路40に流路接続することができる。
【0064】
カウンタ要素32は、横方向ボルト84(特に図6~10及び13を参照)によって接続部14に固定される。横方向ボルト84は、接続部14の断面24を通って長手方向軸12に横方向に突出する。その各端部と共に、断面84は、接続部14の壁(管状セクションの壁)に形成された通路88に係合する(図8参照)。
【0065】
カウンタ要素32は、接続部14上を移動可能に案内され、バネ106が介在して接続部14上に移動可能に取り付けられている。(フック状の)カウンタ要素32は、保持セクション108に遷移し、保持セクション108は、角度付きセクション110を有する(とくに図7及び図8を参照)。バネ106は、角度付きセクション110と横方向ボルト84(図8参照)との間に配置される。ばね106は、ねじ11と、ばね106を前記ねじ上に螺合するように案内する案内ブッシュ113によって、角度付きセクション110に締結される。ばね106は、特に圧縮ばね106として設計される。
【0066】
接続部16については、以下により詳細に説明する。すでに示したように、接続部16は、管状セクションを有し、その両端の一方に接続セクション22が配置されている。接続セクション22は、接続部16を(ここに示されるその自由端において)区分するように囲むシース46を有する(図4f.を参照)。端面には、シース46は、電気プラグコネクタ30、クランプ要素34及び接続開口部38のための複数の通路(参照符号なし)を有する。
【0067】
シース46は、長手方向軸12(図6参照)に平行に突出するカラー50を有し、それによって、接続セクション22は、接続部14、16が互いにプラグ接続されるとき、反対側の接続セクション20を取り囲む。カラー50は、外向きに、特に円錐状に広がる内面52を有する。内面52は、特に、接続セクション20の円錐状のテーパ外面44に対応するように設計されている。
【0068】
接続セクション22は、接続部16の端面(パイプ部の端面)を覆う静止セクション58をシース46上に有する。静止セクション58は、接続部14、16が互いにプラグ接続されると、接続セクション20の静止セクション56と接触することができる。
【0069】
ラグとして設計することができる突起112が、シース46上の接続セクション22上に設けられる。突起112は、前記クランプレバー80が、クランプ要素34がクランプされる位置にあるときに、クランプレバー80の自由端に接続されるように設計される。これにより、突起112は、クランプレバー80の輪郭に連続する(特に図6参照)。
【0070】
作動可能なクランプ装置82が接続部16の接続セクション22に設けられ、クランプ要素34に作用する(特に図7を参照)。クランプ要素34とカウンタ要素32は、接続セクション20、22が互いにプラグ接続されたときに互いに係合できるように設計されている。クランプ装置82を作動させることにより、クランプ要素34がカウンタ要素32と係合するとき、接続部14、16は互いにクランプ可能である。
【0071】
クランプ装置82は、手動で操作可能なクランプレバー80によって操作可能である。さらに、クランプ装置82は、クランプ要素34及びカウンタ要素32によって接続部14、16をクランプするために、クランプレバー80のみを作動させなければならないように設計されている。
【0072】
クランプ要素34は、クランプ装置82上に回転可能に取り付けられており、カウンタ要素32に対して予荷重をかけられている。その結果、接続セクション20、22が互いにプラグ接続されると、クランプ要素34とカウンタ要素32とが互いに係合する。このために、クランプ要素34に作用し、例えば接続部16の管状セクションの内壁に支持されるバネ92が設けられる(特に図8を参照)。ばね92は、特に圧縮ばね92である。
【0073】
クランプ要素34は、横方向ボルト86によって接続部16に固定される。横方向ボルト86は、接続部16の断面26を通って長手方向軸12に横方向に延びる。横方向ボルト86は、各端部において接続部16の壁に形成された通路90(図8参照)に係合する。
【0074】
クランプ装置82は、U字状の断面を有する軸受板として設計されている軸受部94を有する(特に図7図10の交点を参照)。軸受部94は、横方向ボルト86を包囲し、横方向ボルト86から離間し、横方向ボルト86の中心長手方向軸に直交する向きの支承軸98を有する支承点96を画定する(特に図10参照)。クランプレバー80は、レバー軸100によって軸受部94の支承点96に回動可能に取り付けられており、クランプ要素34は、偏心輪102(特に図8乃至図10参照)によってレバー軸100に連結されている。
【0075】
クランプ装置82は、クランプ要素34が解放された後(例えば、図4において反時計回りに)、クランプ要素34とカウンタ要素32とを係合させないようにクランプレバー80をさらに開方向に移動させることができるように設計することができ、したがって接続部14、16は互いに着脱可能である。
【0076】
任意に、手で(例えば、指で)作動可能なボタン104を接続部16の接続セクション22に設けることができ、これはクランプ要素34にボタンが作用し、ボタン104を作動させることによって、クランプ要素34とカウンタ要素32(クランプ装置82が解除されたとき)を係合から外すことができる(図9、11及び12参照)。
【0077】
接続部16の管状セクションにおいて、接続部16の(内側の)断面を2つの別個のセクション74、76に分割する壁体である長手方向軸12に平行に、又はそれに沿って延びる壁体68が設けられている。流路42は第1のセクション74に配置される。クランプ要素34及びクランプ装置82及び電気プラグコネクタ30は、もう一つのセクション76に配置される(図6参照)。
【0078】
接続部16のプラグコネクタ30は、任意に接続部16上の弾性要素を介して取り付けることができる。このようにプラグコネクタ30は、接続部16(図示せず)に対して移動可能である。プラグコネクタ30は、弾性要素によって、好ましくは中央の初期位置に戻すことができる。プラグコネクタ30が回転して中心から外れたときは、弾性要素によって初期位置に戻すことができる。
【0079】
任意に、プラグコネクタ30内に、特にそのプラグ接点に隣接して、1つ又は複数のダスト除去開口部を形成することができる。ダスト除去開口部は、接続部16内に形成された流路42に任意に流路接続することができる。
【0080】
図14図17は、延長ピースの形の接続部16を独立に示す。延長ピース16は長手方向12に延在する。延長ピース16は、一方の端部(図14の左側)に接続セクション22を有し、他方の端部(図14の右側)に接続セクション20を有する管状セクションを有する。
【0081】
延長ピース16の接続セクション22は、上述した接続部16の接続セクション22に対応して設計される(同じ又は機能的に類似した要素には、同一の参照符号が設けられる)。従って、繰り返しを避けるために、接続部16の接続セクション22に関する上記の文言を参照する。
【0082】
延長ピース16の接続セクション20は、上述した接続部14の接続セクション20に対応して設計される(同一又は機能的に類似した要素には、同一の参照符号が設けられる)。従って、繰り返しを避けるために、接続部14の接続セクション20に関する上記の文言を参照する。
【0083】
上記にもかかわらず、以下のことを留意すべきである。延長ピース16の管状セクションには、長手方向軸12に平行に、又はそれに沿って延在する壁68が設けられ、この壁は、延長ピース16の断面を2つの別々のセクション74、76に分割する。
【0084】
流路42は第1のセクション74に配置される。流路74は、延長ピース16の接続セクション22と接続セクション20との間に延在する。接続開口部36及び38はいずれも流路42に向かって開口する。
【0085】
もう一つのセクション76において、電気プラグコネクタ28及びカウンタ要素32が接続セクション20上に配置され、クランプ要素34及びクランプ装置82及び電気プラグコネクタ30が接続セクション22上に配置される。電気プラグコネクタ28及び電気プラグコネクタ30は、もう一つのセクション76を通って延びる電気的又は電子的ラインによって互いに電気的又は電子的に接続される。従って、電流及び/又は制御信号は、電気プラグコネクタ28、30によって延長ピース16を介して伝送することができる。
【0086】
接続アセンブリ10又は接続アセンブリ10を装備した手動式工作機械は、以下のように動作する(接続部14及び16を参照して説明する)。
【0087】
接続のために、接続部14、16は、まず、接続セクション20、22が互いにプラグ接続され得るように(例えば、図4、6又は11を参照)、接続セクション20、22が互いに整列されるように、互いに対して位置決めされる。
【0088】
次いで、接続セクション20、22を互いにプラグ接続し、クランプレバー80を閉じることができる(例えば、図3または9を参照)。クランプ要素34は、バネ92によってカウンタ要素32に対して予め荷重が掛けられているから、接続セグメントが一旦互いにプラグ接続されると、クランプ要素34とカウンタ要素32は互いに(互いに後ろに)係合する(例えば、図8参照)。
【0089】
加えて、接続セクションが互いにプラグ接続されるとき、プラグコネクタ28、30もまた、互いに接続される。接続セクションが互いにプラグ接続され、接続部が終了位置に到達したとき、例えば接続セクション20の静止セクション56が接続セクション22の静止セクション58に当接したときに、接続開口部36、38も、流路40と流路42とが互いに流路接続されるように、互いに整列される。
【0090】
クランプレバー80を枢動させることにより、クランプ装置82が作動し、この装置はクランプ要素34に作用し、クランプ要素は後方からカウンタ要素32と係合する(図9参照)。これにより、クランプ要素34は、接続部16内の偏心輪102によって、長手方向12に内側(軸方向)に引っ張られる。接続部14、16が、例えばタスクセクション56、58によって、接続セクション20、22で互いに接して静止し、クランプ要素34がクランプ要素32に引張力を加える結果、接続部14、16が互いに締め付けられる。
【0091】
この状態において、プラグコネクタ28、30間に電気プラグ接続が確立される。機械的クランプ接続は、カウンタ要素32及びクランプ要素34によって確立される。相互に位置合わせされた接続開口部36、38によって、接続部14、16間にも流路接続が確立される。
【0092】
脱着のためには、クランプレバー80を開方向に枢動させなければならず、その結果、クランプ装置82が作動し、クランプ要素34が解放される(引っ張り力が解放される)。クランプ要素34及びカウンタ要素32は、依然として互いに係合されている。
【0093】
クランプ要素34及びカウンタ要素32を係合から外すためには、クランプレバー80を更に開方向に枢動させるか、又は、その代りにボタン104を作動させなければならない。その結果、クランプ要素34は、カウンタ要素32から外れるように枢動される。このようにして、機械的クランプ接続が解除される。
【0094】
次いで、接続部14、16を互いに分離したり、引き離したりすることができる。電気プラグコネクタ28、20と接続開口部26、38とを分離することによって、電気プラグ接続及び接続部14、16間の流路接続も解放される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17