(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】V2X通信装置のためのリソースプールを軟分離する通信装置および通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/563 20230101AFI20240816BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20240816BHJP
H04W 72/30 20230101ALI20240816BHJP
H04W 72/40 20230101ALI20240816BHJP
【FI】
H04W72/563
H04W4/40
H04W72/30
H04W72/40
(21)【出願番号】P 2021549563
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(86)【国際出願番号】 SG2020050144
(87)【国際公開番号】W WO2020214087
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】10201903473S
(32)【優先日】2019-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】コウ ティアン ミン ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ホァン レイ
(72)【発明者】
【氏名】ンー チャン ワー
(72)【発明者】
【氏名】シム ホン チェン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】グプタ マーダヴ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03439388(EP,A1)
【文献】特表2017-537511(JP,A)
【文献】国際公開第2017/176099(WO,A1)
【文献】特表2019-512968(JP,A)
【文献】Qualcomm Incorporated,QoS management and congestion control for sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1905013,2019年04月12日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1905013.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
信号に関連する複数の送信プロファイル及び前記複数の送信プロファイルのそれぞれに対応する複数のマップを含むリソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる回
路と、
前記割り当てられたリソースを使用して前記信号をターゲット通信装置に送信する送信機と、
を備
え、
前記複数のマップの各マップが、前記複数のリソースの複数の加重値を含み、
前記複数のリソースの各リソースが割当てに利用可能であるように、各加重値が0より大きく、より大きい加重値が、前記リソースが割り当てられるより高い可能性を示し、
前記回路は、前記複数のマップから選択したマップの前記複数のリソースの複数の加重値と、前記選択したマップに対応する前記送信プロファイルとに基づいて前記複数のリソースから前記リソースを割り当てる、
通信装置。
【請求項2】
基地局または別の通信装置から前記リソース割当て情報を受信する受信機、をさらに備えている、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
基地局または1基または複数の別の通信装置から送信情報を受信する受信機であって、前記送信情報が、選択を回避するべき1つまたは複数のマップを示す、前記受信機、
をさらに備えており、
前記回路が、
前記送信情報に基づいて前記複数のマップからマップを選択し、
前記選択されるマップが、前記示された1つまたは複数のマップとは異なる、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
基地局または1基または複数の別の通信装置から送信情報を受信する受信機であって、前記送信情報が、選択されるべきマップを示す、前記受信機、
をさらに備えており、
前記回路が、
前記送信情報に基づいて前記複数のマップからマップを選択し、前記選択されるマップが、前記示されたマップと同じである、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
加重値0が、前記リソースが割り当てられないことを示す、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
通信方法であって、
通信装置によって、
信号に関連する複数の送信プロファイル及び前記複数の送信プロファイルのそれぞれに対応する複数のマップを含むリソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てるステッ
プと、
前記割り当てられたリソースを使用して前記通信装置から前記信号をターゲット通信装置に送信するステップと、
を含
み、
前記複数のマップの各マップが、前記複数のリソースの複数の加重値を含み、
前記複数のリソースの各リソースが割当てに利用可能であるように、各加重値が0より大きく、より大きい加重値が、前記リソースが割り当てられるより高い可能性を示し、
前記リソースを割り当てるステップにおいて、前記複数のマップから選択したマップの前記複数のリソースの複数の加重値と、前記選択したマップに対応する前記送信プロファイルとに基づいて前記複数のリソースから前記リソースを割り当てる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の開示は、新無線(NR:New Radio)通信における通信装置および通信方法に関し、より詳細には、V2X通信装置のためのリソースプールを軟分離する(soft-segregation)通信装置および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
V2X通信は、車両が公道およびその他の道路の利用者と対話することを可能にし、したがって自動運転車(autonomous vehicle)を実現するうえで重要な要素と考えられる。
【0003】
この過程を加速するため、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)は、高度なV2Xサービスの技術的解決策を明らかにする目的で、5G NRベースのV2X通信(同じ意味でNR V2X通信とも呼ばれる)を検討しており、このV2X通信では、車両(同じ意味で、V2Xアプリケーションをサポートする通信装置またはユーザ機器(UE)とも呼ばれる)は、近くの別の車両、インフラストラクチャノード、および/または歩行者と、自身のステータス情報をサイドリンク(SL)を通じて交換することができる。ステータス情報は、位置、速度、進行方向などに関する情報を含む。
【0004】
このようなV2X通信においては、少なくとも2つのSLリソース割当てモードが3GPPによって検討されている。リソース割当てモード1では、サイドリンク(SL)送信用にUEによって使用される(1つまたは複数の)サイドリンク(SL)リソースが、基地局(BS)によってスケジューリングされる。リソース割当てモード2では、基地局/ネットワークによって設定されるサイドリンク(SL)リソース、または事前に設定されるサイドリンク(SL)リソースの中で、UEがサイドリンク(SL)送信リソースを決定し、すなわち基地局はスケジューリングを行わない。特に、リソース割当てに関する3GPPの検討では、複数の異なる送信ブロック(TB)の複数の送信用に(1つまたは複数の)リソースが選択されるセミパーシステント(半静的)方式と、各送信ブロック(TB)の送信用にリソースが選択される動的方式の形において、モード2(a)の検出およびリソース選択手順が考慮されている。
【0005】
占有されるSLリソースを識別するために、以下の手法が検討されている。
- SL制御チャネル送信の復号
- SL測定
- SL送信の検出
【0006】
SLリソースの選択に関して、以下の側面が検討されている。
- 物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)送信および物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)送信(および定義されている他のSL物理チャネル/信号)用のリソースをUEがどのように選択するか
- リソース選択手順用にどの情報がUEによって使用されるか
【0007】
非特許文献1の14.1.1.6節によれば、UEは、すべての利用可能な「候補シングルサブフレームリソース」を、メトリックE
x,yを使用してソートすることができる。
- セットS
A内に残っている候補シングルサブフレームリソースR
x,yに対して、メトリックE
x,yは、次式によって表すことのできる、ステップ2で監視されるサブフレームにおけるサブチャネルx+k(k=0,...,L
subCH-1)で測定されるS-RSSIの線形平均として定義される。
【数1】
- UEは、メトリックE
x,yが最小である候補シングルサブフレームリソースR
x,yをセットS
AからセットS
Bに移動させる。セットS
B内の候補シングルサブフレームリソースの数が合計0.2・M
total以上になるまで、このステップを繰り返す。
【0008】
したがって、異なる送信タイプの間の衝突を回避するため、上述した欠点を解決することのできる通信装置および通信方法が必要とされている。さらには、以下の詳細な説明および添付の請求項を、添付の図面および本明細書中の背景技術と併せて読み進めることにより、他の望ましい特徴および特性が明らかになるであろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【文献】3GPP Technical Specification TS36.213
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明を制限することのない例示的な実施形態は、異なる送信タイプの間の衝突を回避するための、5G NRベースのV2X通信におけるリソースの割当てを促進する。
【0011】
一態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信装置を提供する。例えば、本通信装置はUEとすることができ、このUEは、車両に組み込まれているかまたは取り付けられている通信モジュールとすることができる。UEは、通信事業者/公衆陸上移動体通信網(PLMN)事業者の通信サービスを契約していることができる。本通信装置は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる回路であって、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性(likelihood)を示す、回路と、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する送信機と、を備えている。
【0012】
別の態様においては、本明細書に開示されている技術は、通信方法を提供する。本通信方法は、通信装置によって、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てるステップであって、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示す、ステップと、割り当てられたリソースを使用して通信装置から信号をターゲット通信装置に送信するステップと、を含む。
【0013】
なお、一般的な実施形態または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして、実施できることに留意されたい。
【0014】
開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面のさまざまな実施形態および特徴によって個別に得ることができ、ただしこのような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、これらの特徴すべてを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
この技術分野における通常の技術を有する者には、一例にすぎない以下の説明を図面を参照しながら読み進めることによって、本開示の実施形態が深く理解され容易に明らかになるであろう。
【
図1】異なる送信タイプの間の衝突を通信装置が回避することを可能にする5G NRベースのV2X通信の概略的な例100を示している。
【
図2】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第1の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離する(soft-segregated)ことができるかの例を示している。
【
図3】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第2の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離することができるかの例を示している。
【
図4】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第3の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離することができるかの例を示している。
【
図5】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第4の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離することができるかの例を示している。
【
図6】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第5の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離することができるかの例を示している。
【
図7】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の第6の実施形態に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離することができるかの例を示している。
【
図8】基地局またはUEから通信装置に情報を送信するための専用シグナリングの例を示している。
【
図9】
図1に示した5G NRベースのV2X通信の様々な実施形態に係る通信方法を図解した流れ図を示している。
【
図10】
図1~
図9に示した様々な実施形態に係る、5G NRベースのV2X通信を確立するために実施することのできる通信装置の概略的な例を示している。
【
図11】
図1~
図9に示した様々な実施形態に係る、5G NRベースのV2X通信を確立するために実施することのできる基地局の概略的な例を示している。
【0016】
図中の要素は簡潔かつ明確であるように図解されており、必ずしも正しい縮尺では描かれていないことが、当業者には理解されるであろう。本発明の実施形態を深く理解することを助けるため、例えば、図解、ブロック図、または流れ図の中のいくつかの要素の寸法が、他の要素に比べて誇張して描かれていることがある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示のいくつかの実施形態について、図面を参照しながら一例として説明する。図面内の類似する参照数字および参照文字は、類似する要素または等価の要素を指している。
【0018】
上述したように、UEは、例えば別のUEへの信号のSL送信に使用される、基地局/ネットワークによって設定されるSLリソースプールまたは事前に設定されるSLリソースプールの中で、SL送信リソースを決定することができる。
【0019】
モード2では、例えば、SL送信用の候補リソースは、SLリソースプールからランダム化(randomization)に基づいて選択される。リソース割当てにおける衝突を軽減または回避するための協調的方法は存在せず、例えばNR SLモード2では、送信用のSLリソースをUEが自律的に選択する。
【0020】
NRでは、緊急ブレーキメッセージなどの重要な機能のための送信は、より高いQoS(サービス品質)要件(より小さいレイテンシ、より高い信頼性など)を有し、例えばエンターテインメントビデオストリーミングの送信と同じリソースを選択するべきではない。また、UEの第1のグループ内のグループキャスト送信と、UEの第2のグループ内のグループキャスト送信が存在する状況では、第1のグループのUEは、第2のグループ内のグループキャストを無視するべきであり、なぜなら第1のグループのUEは意図された受信者ではないためである。
【0021】
以下の段落では、特定の例示的な実施形態について、通信装置がリソース割当てにおける衝突を軽減または回避することを有利に可能にする、通信装置と1基または複数のターゲット通信装置との間のV2X通信メカニズムに関連して、説明する。説明を簡潔にする目的で、本開示においては、SLリソースプールを同じ意味でリソースプール、リソース、または複数のリソースとも称する。
【0022】
図1は、異なる送信タイプの間の衝突を通信装置が回避することを可能にする、5G NRベースのV2X通信の概略的な例100を描いている。
【0023】
上で述べたように、通信装置を同じ意味でUEとも称する。UEは、例えば、1社または複数の通信/PLMN事業者の通信サービスを契約している、車両に組み込まれているかまたは取り付けられている通信モジュール、を含むことができる。説明を簡潔にする目的で、
図1に示した概略的な例100は、1基のUE/通信装置106を含む。
【0024】
概略的な例100においては、通信装置106は、通信/PLMN事業者(図示していない)と契約していることができ、通信事業者の基地局102と通信する。この例では、基地局102は次世代のNodeB(gNB)102である。基地局102をng-eNBとすることもでき、NGインタフェースを介して5Gコアネットワークに接続してもよいことが、当業者には理解されるであろう。
【0025】
様々な実施形態においては、通信装置106は受信機を含み、受信機は、動作時、
図1のステップ1に示したように基地局102から、または
図1のステップ2に示したように別の(1基または複数の)UEから、リソース割当て情報を受信する。リソース割当て情報は、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示す。簡潔さを目的として、
図1には受信機を示していない。これに代えて、リソース割当て情報を通信装置において事前に設定することができ、したがってリソース割当て情報を通信装置106のローカルメモリ(
図1には示していない)に格納することができ、したがって受信機が必要ない。
【0026】
様々な実施形態においては、通信装置106は回路をさらに含み、この回路は、動作時、
図1のステップ3に示したようにリソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる。簡潔さを目的として、
図1にはこの回路を示していない。
【0027】
様々な実施形態においては、通信装置106は送信機をさらに含み、送信機は、動作時、
図1のステップ4に示したように、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置108に送信する。簡潔さを目的として、
図1には送信機を示していない。
【0028】
上に示したように、リソース割当て情報は、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示していることができる。送信プロファイルは、次のタイプ、すなわち、サービスエンドポイント(送信機または(1基または複数の)受信機)、関連する優先順位(associate priority)、キャストのタイプ(ユニキャスト、グループキャスト、ブロードキャスト)、ユースケース(プラトゥーニング、高度な運転、拡張センサー、遠隔運転など)、QoS要件、および他の類似する送信タイプ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、リソース割当て情報がリソースの低い可能性を示しているときには、それに対応して、通信装置106の回路がそのリソースを割り当てる可能性が低く、回路が代わりに別のリソースを割り当てる可能性が高い。複数のリソースは、通信装置106が信号を送信するためのリソースをそこから割り当てることのできるSLリソースプールとすることができる。この複数のリソースは、別のUEがリソースを選択するときにも利用可能でありうるため、1基または複数のUEによって同じリソースが選択されることにより、衝突が起こる可能性がある。したがって本開示では、複数のリソースを、送信プロファイルに基づいて軟分離することができる。軟分離とは、複数のリソースがリソースのグループに分割されて、各グループが異なる送信プロファイルに優先的に使用され、ただし複数のリソースのすべてのリソースが、依然としてすべての送信プロファイルに関連する割当てにも利用可能であることを意味する。言い換えれば、
図2に示すように、ある送信プロファイルに関連付けられる信号には、リソースプールのある領域(例:信号に関連する送信プロファイルを優先させるリソースを含む領域)からリソースが割り当てられる可能性が高く、リソースプールの別の領域からリソースが割り当てられる可能性が低い。
【0029】
例えば、
図2の例のテンプレート210は、4×4配列のリソースプールを送信プロファイルに基づいてどのように軟分離することができるかを図解している。例のテンプレート210の長方形部分212は、優先順位0の送信を優先させるリソースプール内のリソースの領域を表すことができ、したがって、優先順位0の送信用には、長方形部分212からのリソースを割り当てる可能性が高く、優先順位7の送信、ユニキャスト送信、またはグループキャスト送信など別の送信プロファイルに対しては、部分212からのリソースを割り当てる可能性が低い。したがって、通信装置106の回路は、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、通信装置106の送信機は、割り当てられたリソースを使用して、その信号を送信する。
【0030】
様々な実施形態においては、リソース割当て情報は、複数のリソースからそのリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値(weighted value)を示すことができる。加重値は、リソースが割り当てられる可能性を示すために使用することのできる整数、確率値、割合、しきい値、率、または他の類似するパラメータとすることができる。加重値は、リソース割当て情報の少なくとも1つのビットによって示すことができる。別の実施形態においては、リソース割当て情報は、複数のリソースの各リソースの複数の加重値を示し、複数の加重値の各加重値は、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。例えば、通信装置106の回路は、各リソースについて、信号の送信プロファイルに基づいて複数の加重値から加重値を識別することができ、識別された加重値に基づいてリソースを割り当てる。
【0031】
図2の例を参照し、リソース割当て情報は、4つのマッププロファイル(202,204,206,208)を備えていることができ、各マッププロファイルは異なる送信プロファイルに対応している。マッププロファイル202は、優先順位0の送信に対応しており、マッププロファイル204は、優先順位7の送信に対応しており、マッププロファイル206は、グループキャスト送信に対応しており、マッププロファイル208は、ユニキャスト送信に対応している。各マッププロファイルは4×4配列であり、マッププロファイル内の要素(例:0.1)は、4×4配列リソースプール内のリソースにマッピングすることができ、そのリソースを割り当てる可能性に相当する。マッププロファイル202,204,206,208それぞれにおいて、例のテンプレート210に示したのと同じように、4×4リソースプールが軟分離される。例えば、マッププロファイル202の長方形部分222、マッププロファイル204の長方形部分224、マッププロファイル206の長方形部分226、およびマッププロファイル208の長方形部分228は、例のテンプレート210の長方形部分212に対応しており、これらの長方形部分にマッピングされているリソースは、優先順位0の送信用に割り当てられる高い可能性を有し、優先順位7の送信、ユニキャスト送信、またはグループキャスト送信など別の送信プロファイルに対して割り当てられる低い可能性を有する。
【0032】
さらに例2を参照し、4×4配列リソースプールの各リソースに対して、4つの適用可能な加重値(すなわち複数の加重値)が存在し、各加重値は、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。4×4リソースプールの左上のリソースを例にとると、このリソースの複数の加重値は、(マッププロファイル202からの)0.9、(マッププロファイル204からの)0.1、(マッププロファイル206からの)0.1、および(マッププロファイル208からの)0.1である。この例では、加重値0.9は、加重値0.1と比較して、割り当てられる高い可能性を示す。例えば、送信される信号が優先順位0の送信である場合、優先順位0の送信に対応するマッププロファイル(すなわちマッププロファイル202)が、4×4配列リソースプールにマッピングされる。マッププロファイル202の長方形部分222にマッピングされるリソースは、長方形部分222内の加重値0.9によって示されるように、信号の送信用に割り当てられる高い可能性を有する。これに対して、送信される信号が優先順位7の送信である場合、代わりに、優先順位7の送信に対応するマッププロファイル(すなわちマッププロファイル204)が、4×4配列リソースプールにマッピングされる。代わりにマッププロファイル204の長方形部分224にマッピングされるリソースは、長方形部分224内の加重値0.1によって示されるように、信号の送信用に割り当てられる低い可能性を有する。
【0033】
2つ以上の送信プロファイルが信号に関連するときには、加重値は、信号に関連するそれら2つ以上の送信プロファイルに基づくことができる。例えば、
図3に図示および説明するように、通信装置106の回路は、2つ以上の送信プロファイルに基づいて、2つ以上の加重値を識別し、複数のリソースの各リソースに対して、識別された2つ以上の加重値のうち最も高い加重値を識別し、識別された最も高い加重値に基づいて、複数のリソースからリソースを割り当てることができる。
【0034】
複数のリソースが軟分離されるいくつかの実施形態においては、複数のリソースの各リソースが割当てに利用可能であるように、各加重値が0より大きく、より大きい加重値は、リソースが割り当てられる、より高い可能性を示す。いくつかの例においては、加重値0は、そのリソースが割り当てられないことを示す。いくつかの別の例においては、より小さい加重値が、リソースが割り当てられるより高い可能性を示し、加重値0が、リソースが割り当てられる最も高い可能性を示す。
【0035】
様々な実施形態においては、
図4~
図8に示すように、リソース割当て情報は複数のマップを含むことができ、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。例えば、
図4は、2つのマップ400,410を示すリソース割当て情報の例を示している。各送信プロファイルに対する各リソースの加重値は、各マップにおいて異なっていることができる。通信装置106の回路は、複数のマップから、送信情報に基づいてマップを識別することができ、この送信情報は、輻輳レベル、CBR(チャネルビジー率:Channel Busy Ratio)、RSSI(受信信号強度インジケータ:Received signal strength indicator)、または他のサービス要件のパラメータまたはメトリックなど、無線環境の状態を示すことができる。送信情報は、基地局102または別のUE104から通信装置106の受信機によって受信することができる。これに代えて、送信情報は、無線を通じた無線環境の状態の、通信装置106による測定値とすることができる。この場合に回路は、各リソースについて、識別されたマップの複数の加重値から、信号に関連する送信プロファイルに基づいて加重値を識別し、識別された加重値に基づいてリソースを割り当てることができる。なお、gNB/基地局102がリソースプールに関連する情報を通信装置106に送ることができ、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプールのためのマップおよび/またはマッププロファイルを設定できることを理解されたい。
【0036】
いくつかの例においては、通信装置106の受信機は、基地局102または(1基または複数の)UE104から送信情報を受信することができ、送信情報は、選択を回避するべき1つまたは複数のマップを示す。この場合に通信装置106の回路は、複数のマップからマップを選択し、選択されるマップは、示された1つまたは複数のマップとは異なる。別の例においては、送信情報は、選択するべきマップを示すことができ、したがって通信装置106の回路は、複数のマップから、示されたマップを選択する。次に回路は、選択したマップの複数の加重値と、信号に関連する送信プロファイルとに基づいて、リソースを割り当てる。これにより、様々な状況に従って同じ/異なるマップを使用するように同じセル内のUE間で協調することが可能になり、これは有利である。
【0037】
様々な実施形態においては、マップは、無線リソース制御(RRC)を介して通信装置106にシグナリングする、または通信装置106においてASN.1(抽象構文記法1)で事前に設定することができる。様々な実施形態においては、固定時刻基準(fixed time reference)を用いてNRサイドリンクリソースプールにマップを周期的に適用することができる。
図7の例を参照すると、固定時刻基準は、リソースプール704のスロット0に位置し、この時刻は、そこからマッププロファイル702が周期的にリソースプールに適用される固定時刻である。このような実施形態においては、すべてのUEがリソースの選択においてマップの同じ固定時刻基準を使用することができ、したがってすべてのUEが、異なる送信タイプに対して同じ/類似する集中領域を有する。しかしながら、
図7に示したように、異なるUEが、固定時刻基準からの異なる時刻オフセットを適用して異なるリソース選択窓を使用することができる。いくつかの例においては、リソース割当て情報は、固定時刻基準からの時刻オフセットに基づく加重値を示すことができ、加重値は、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される。別の例においては、通信装置106の受信機は、固定時刻基準を示す送信情報を基地局から受信することができ、回路が動作時に時刻オフセットを選択し、この場合にリソース割当て情報は、固定時刻基準からの選択された時刻オフセットに基づく加重値を示す。
【0038】
上述したように、ターゲット通信装置は、同じ意味でターゲットUEとも称される。ターゲット通信装置は、通信装置106との直接接続を有する、車両に組み込まれているかまたは取り付けられている通信モジュールとすることができる。このような直接接続は、ターゲット通信装置と通信装置106との間のユニキャストレベルの接続とみなされる。
【0039】
これに代えて、ターゲット通信装置は、通信装置106が属するプラトゥーンのメンバー車両に組み込まれているかまたは取り付けられている通信モジュールとすることができる。例えば、通信装置106は、複数のターゲット通信装置とともにプラトゥーンを形成することができる。プラトゥーン内では、通信装置106は、それぞれの個々のターゲット通信装置とのユニキャストレベルの接続を有さなくてもよく、代わりにプラトゥーン内の複数のターゲット通信装置(図示していない)とのグループレベルの接続を有することができる。
【0040】
いくつかの実施形態においては、通信装置106を、ユニキャストレベルの接続を介してターゲット通信装置108に接続することができる。ユニキャストレベルの接続は、基地局102と通信装置106またはターゲット通信装置108との間の既存のRRC接続とは独立して存在する、サイドリンクベースのアクセス層(AS)レベルの接続とすることができる。
【0041】
いくつかの代替実施形態においては、通信装置106を、ターゲット通信装置108を含む複数のターゲット通信装置に接続することができる。通信装置106、ターゲット通信装置108、および別のターゲット通信装置(図示していない)は、プラトゥーンを形成することができ、グループキャストレベルの接続を介して相互接続することができる。グループキャストレベルの接続は、例えば、グループ/クラスター先頭車両(例:通信装置104)との既存の接続に依存することができる、またはこれに代えて、別のグループメンバーの存在に依存する何らかのメトリックに基づくことができる。グループキャストレベルの接続は、基地局102と通信装置106またはターゲット通信装置108または別のターゲット通信装置との間の既存のRRC接続とは独立して存在する、サイドリンクベースのアクセス層(AS)レベルの接続とすることができる。
【0042】
別の実施形態においては、ターゲット通信装置108が、通信装置106とのユニキャストレベルの接続を有することができることが、当業者には理解されるであろう。プラトゥーンは、ターゲット通信装置108および別のターゲット通信装置(図示していない)に加えて、
図1には示していないさらなるグループメンバー(すなわちターゲット通信装置)を含むことができる。
【0043】
いくつかの実施形態においては、通信装置106は、ユニキャストレベルの接続を介してターゲット通信装置108に接続されている。したがって、通信装置106とターゲット通信装置108との間にアクセス層(AS)レベルの接続が存在する。
【0044】
いくつかの別の実施形態においては、通信装置106は、ターゲット通信装置108を含む複数のターゲット通信装置に、グループキャストレベルの接続を介して接続されている。したがって、通信装置106と複数のターゲット通信装置との間にアクセス層(AS)レベルの接続が存在する。これらの実施形態においては、通信装置106および複数のターゲット通信装置がプラトゥーンを形成することができる。
【0045】
本開示においては、通信装置106の受信機は、基地局102および/またはUE104から、専用シグナリングまたは非専用シグナリングを介してリソース割当て情報を受信することができる。例えば、専用シグナリングは、
図8に示したRRCReconfigurationメッセージなどの無線リソース制御(RRC)シグナリングを含むことができ、非専用シグナリングは、SIB(システム情報ブロック)の送信を含むことができる。
【0046】
同様に、通信装置106の送信機は、別の専用シグナリングを介して、ターゲット通信装置108および/または複数のターゲット通信装置に信号を送信することができる。この別の専用シグナリングは、例えば、RRCシグナリング、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリング、またはアプリケーションに固有なシグナリング(例えば自動車のカメラストリーミングアプリケーション(car camera streaming application)が、特定の近傍範囲内の別の車両またはプラトゥーン内の別の車両によって使用できる無線リソースに関する情報を伝える)を含むことができる。
【0047】
図2は、本開示に係る、通信装置用のリソースプールをどのように軟分離できるかの例を示している。
【0048】
リソースを割り当てることができるように、通信装置106のリソースプールのためのマップ200を、事前設定によって、またはgNBのスケジューリングから、設定することができる。この例では、マップ200は4つのマッププロファイル(すなわち202,204,206,208)から構成されており、各プロファイルが異なる送信プロファイルに対応している。マッププロファイル202は優先順位0の送信に対応しており、マッププロファイル204は優先順位7の送信に対応しており、マッププロファイル206はグループキャスト送信に対応しており、マッププロファイル208はユニキャスト送信に対応している。さらに多くの送信プロファイルが可能であることを理解されたい。この例では、通信装置106のリソースプールは、4×4配列として表されている。したがって、各マッププロファイルが4×4配列であり、マッププロファイル内の要素(例:0.1)は、4×4配列リソースプール内のリソースにマッピングすることができ、4×4配列リソースプール内のリソースを割り当てる可能性に対応する。なお、リソースプールの実際のサイズは4×4配列よりもずっと大きいことがあり、したがってマッププロファイル202,204,206,208の各々もずっと大きくできることを理解されたい。同様に、リソースプールの実際のサイズが4×4配列よりも小さいことがあり、したがってマッププロファイル202,204,206,208の各々も小さくできることを理解されたい。
【0049】
マッププロファイル内の各要素は、対応するリソースを割り当てる可能性を示している。リソースを割り当てる可能性は、例えば、加重値によって表すことができる。したがって、マップのマッププロファイル内に示されている加重値は、複数の加重値を形成しており、複数の加重値の各加重値は、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。例えば、4つのマッププロファイル(202,204,206,208)が存在しており、4×4配列リソースプールの各リソースに対して、4つの適用可能な加重値(すなわち複数の加重値)が存在し、各加重値は、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。4×4リソースプールの左上のリソースを例にとると、このリソースの複数の加重値は、(マッププロファイル202からの)0.9、(マッププロファイル204からの)0.1、(マッププロファイル206からの)0.1、および(マッププロファイル208からの)0.1である。
【0050】
マッププロファイル202,204,206,208の各々において、それぞれの対応する送信プロファイルの各々に従って、通信装置106のリソースプールが軟分離される。軟分離の配置の一例は、例のテンプレート210に見ることができ、例のテンプレート210は、各送信タイプが集中している(各マッププロファイル202,204,206,208の)領域を示している。この例では、優先順位0の送信用のリソースは長方形部分212に集中しており、優先順位7の送信用のリソースは長方形部分214に集中しており、グループキャスト送信用のリソースは長方形部分220に集中しており、ユニキャスト送信用のリソースは長方形部分218に集中している。例えば、優先順位0の送信プロファイルに対応するマッププロファイル202では、長方形部分212に対応する位置にある要素の各々が、加重値0.9を有し、残りの要素はそれぞれ値0.1を有する。この例では、加重値0.9を有する要素は、加重値0.1を有する要素と比較して、その対応するリソースが割り当てられる可能性が9倍高いことを示している。なお、加重値は、リソースが割り当てられる可能性を示すために使用することのできる整数、確率値、割合、しきい値、率、または他の類似するパラメータとすることができることを理解されたい。加重値は、リソース割当て情報の少なくとも1つのビットによって示すことができる。
【0051】
マップ200を含むリソース割当て情報は、通信装置106において事前に設定することができる。これに代えて、通信装置106の受信機が、マップ200を含むリソース割当て情報を、基地局102または別の通信装置104から受信することができる。通信装置106の回路は、リソース割当て情報と、信号に関連する送信プロファイルとに基づいて、リソースプールからリソースを割り当てることができる。例えば、送信される信号が優先順位7の送信であると想定すると、通信装置の回路は、優先順位7の送信に対応するマッププロファイルに基づいて、複数のリソースからリソースを割り当てる。したがってこの例では、リソースの割当てにおいてマッププロファイル204が回路によって使用され、マッププロファイル204上の長方形部分214に位置するリソースの各々が、割り当てられる高い可能性を有する(長方形214以外の各要素の加重値0.1ではなく長方形214内の各要素の加重値0.9によって示されている)。次に通信装置106の送信機が、割り当てられたリソースを使用して、信号をターゲット装置108に送信する。なお、gNB/基地局102がリソースプールに関連する情報を通信装置106に送ることができ、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプールのためのマップ200および/またはマッププロファイル202,204,206,208を設定できることを理解されたい。
【0052】
無線を通じた異なる送信タイプの間の衝突の可能性を低減することができ、QoSも改善することができ、これは有利である。さらに、
図2に示したリソースの軟分離では、通信装置106の回路による割当てにおいて、依然としてリソースプール内のすべてのリソースを利用可能にすることが可能である。
【0053】
図3は、本開示に係る、2つ以上の送信プロファイルが信号に関連する場合のリソース割当ての例を示している。マッププロファイル302,304,306,308は、それぞれマッププロファイル202,204,206,208と同じである。この例では、送信される信号は、優先順位7の送信およびユニキャスト送信の両方である。したがって2つの送信プロファイル(優先順位7の送信およびユニキャスト送信)が信号に関連する。回路は、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てるために、(優先順位7の送信に対応する)マッププロファイル304および(ユニキャスト送信に対応する)マッププロファイル308を使用することができる。これは、例えば数学的合成、論理的合成、または任意の他の形式の合成によって、必要なマッププロファイルを合成することによって可能である。この例では、リソース割当てのために各加重値の高い方が通信装置106の回路によって使用されるように、マッププロファイル304およびマッププロファイル308の両方が数学的に合成される。各リソースを合成するための式は、以下に示した形で表すことができる。
【数2】
式中、P(L1)は、プロファイルL
1における候補リソースの加重値である。
P(L3)は、プロファイルL
3における候補リソースの加重値である。
P(L1&L3)は、プロファイルL
1およびプロファイルL
3の両方に属する送信用の候補リソースの加重値である。
Max[P(L1),P(L3)]は、P(L1)およびP(L2)の高い方の加重値である。
【0054】
マッププロファイル304およびマッププロファイル308の合成は、合成されたマッププロファイル310によって表すことができる。合成されたマッププロファイル310内の各要素は、マッププロファイル304およびマッププロファイル308内の各対応する要素の高い方の加重値を示す。例えば、マッププロファイル310の長方形部分324は、マッププロファイル304の長方形部分312からの加重値0.1ではなく、マッププロファイル308の長方形部分316からのより高い加重値0.9をとる。同様に、マッププロファイル310の長方形部分320は、マッププロファイル308の長方形部分318からの加重値0.1ではなく、マッププロファイル304の長方形部分314からのより高い加重値0.9をとる。したがって、通信装置106の回路は、合成されたマッププロファイル310に基づいて、複数のリソースからリソースを割り当てることができる。なお、上述した合成を、基地局102または別のUE104によって実行することもでき、その場合には合成されたマップを通信装置106に送ることができることを理解されたい。
【0055】
図4は、2つのマップ400,410を示すリソース割当て情報の例を示している。
図2と同様に、各マップは複数のマッププロファイルを含み、各マッププロファイルは異なる送信プロファイルに対応している。2つのマップ400および410の違いは、優先順位0の送信用のマッププロファイル内の加重値の分布である。マップ410では、優先順位0の送信用に、より多くの候補リソースが利用可能になる。例えば、マップ410のマッププロファイル412は、マップ400のマッププロファイル402よりも、高い加重値がより多く分布しており、図示したように、マッププロファイル402の長方形部分406内の4つの加重値0.9と比較して、マッププロファイル412の長方形部分416には6つの加重値0.9が含まれる。さらに、優先順位7の送信用には、マッププロファイル414の長方形部分418内の要素は、マッププロファイル404の長方形部分408内に示した通常の加重値0.9と比較して、より小さい加重値0.1を有し、すなわち長方形部分418内に表されたリソースは、優先順位7の送信用に割り当てられる可能性が低い。優先順位0の信号送信の場合、マップ400ではなくマップ410が使用されるならば、より多くの候補リソースが利用可能である。なお
図4には2つのマップを示してあるが、リソース割当て情報が3つ以上のマップを示すことも可能であることを理解されたい。
【0056】
図4に示した実施形態に基づくと、通信装置106の受信機は、基地局102または別の(1基または複数の)UE104からリソース割当て情報を受信することができ、リソース割当て情報はマップ400およびマップ410を含む。これに代えて、リソース割当て情報を通信装置106において設定することができる。なお、gNB/基地局102がリソースプールに関連する情報を通信装置106に送ることができ、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプールのためのマップ400,410および/またはマッププロファイルを設定できることを理解されたい。次に通信装置106の回路は、送信情報に基づいてマップ400,410からマップを識別し、送信情報は、輻輳レベル、CBR(チャネルビジー率)、RSSI(受信信号強度インジケータ)、または他のサービス要件のパラメータまたはメトリックなど、無線環境の状態を示すことができる。送信情報は、基地局102または別のUE104から通信装置106の受信機によって受信することができる。これに代えて、送信情報は、無線を通じた無線環境の状態の、通信装置106による測定値とすることができる。例えば、送信情報は、無線を通じたより多くの優先順位0の送信が存在し、したがって優先順位0の送信間の衝突が増大するであろうことを示すことができる。さらに、この例では、通信装置106の送信機によって送信される信号は、優先順位0の送信である。通信装置106の回路は、送信情報および信号の送信プロファイルに基づいて、マップ410を選択する、またはマップ410に切り替えて、選択されたマップ410のマッププロファイル412をリソースの割当てに適用し、なぜならマッププロファイル412は、信号(すなわち優先順位0の送信)に関連する送信プロファイルに対応するためである。マップ410を選択する、またはマップ410に切り替えることにより、マップ400を使用する場合と比較して優先順位0の送信用により多くの候補リソースが利用可能であり、これは有利である。なお、マップおよびマッププロファイルは、別のUE104との間の協調に従って、または別の各UEおよび通信装置106におけるランダム化されたマップの選択に従って、通信装置106によって、または基地局102からのgNBシグナリングを介して、動的または半静的に切り替える/設定できることを理解されたい。
【0057】
図5は、2つのマップ500,510を含むリソース割当て情報の別の例を示している。マップ500のマッププロファイル502およびマップ510のマッププロファイル512から理解できるように、マッププロファイル502が使用されるときには、グループキャスト送信用に長方形部分506によって表されるリソースを割り当てるより高い可能性が存在し、マッププロファイル512が使用されるときには、グループキャスト送信用に長方形部分516によって表されるリソースを割り当てるより高い可能性が存在する。同様に、マッププロファイル504が使用されるときには、ユニキャスト送信用に長方形部分508によって表されるリソースを割り当てるより高い可能性が存在し、マッププロファイル514が使用されるときには、ユニキャスト送信用に長方形部分518によって表されるリソースを割り当てるより高い可能性が存在する。
【0058】
図5に示した実施形態に基づくと、通信装置106の受信機は、基地局102または別の(1基または複数の)UE104からリソース割当て情報を受信することができ、リソース割当て情報はマップ500およびマップ510を含む。これに代えて、リソース割当て情報を通信装置106において設定することができる。なお、gNB/基地局102がリソースプールに関連する情報を通信装置106に送ることができ、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプールのためのマップ500,510および/またはマッププロファイルを設定できることを理解されたい。次に通信装置106の回路は、送信情報に基づいてマップ500,510からマップを識別し、送信情報は、輻輳レベル、CBR(チャネルビジー率)、RSSI(受信信号強度インジケータ)、または他のサービス要件のパラメータまたはメトリックなど、無線環境の状態を示すことができる。送信情報は、基地局102または別のUE104から通信装置106の受信機によって受信することができる。これに代えて、送信情報は、無線を通じた無線環境の状態の、通信装置106による測定値とすることができる。送信情報は、例えば、無線を通じた多数のグループキャスト送信が存在すること、ユニキャスト送信が少ないこと、グループキャスト送信のほとんどがUEのグループ2に属すことを示すことができる。
【0059】
いま、通信装置106がUEのグループ1のリーダー(leader)であり、送信される信号がグループキャスト送信であると想定すると、通信装置106は、設定されたマップセット内の複数の異なるマップに関して、グループ2のリーダーと協調することができる。例えば、グループ1のUEは自身のグループキャスト送信用にマップ500を使用し、一方でグループ2のUEは自身のグループキャスト送信用にマップ510を使用することを決定することができる。したがって、通信装置106の受信機は、基地局102から、または(別のUEによって表される)グループ2のリーダーUEから、送信情報を受信することができ、送信情報は、通信装置106が選択するべきマップ(この場合にはマップ500)を示している。これに代えて、送信情報は、通信装置106が選択を回避するべき1つまたは複数のマップ(この場合にはマップ510)を示していることができる。通信装置106は、送信情報および信号の送信プロファイルに基づいてマップ500を選択し、選択したマップ500のマッププロファイル502に基づいてリソースを割り当てる。次に通信装置106の送信機が、割り当てられたリソースを使用して、グループキャスト信号をターゲット通信装置108に送信する。さらに通信装置106は、グループ1の別のUEすべてと通信して、それぞれのグループキャスト送信用にマップ500を選択する、または切り替えるように伝えることができる。グループ2のUEは、それぞれのグループキャスト送信用にマップ510の送信プロファイル512に基づいてリソースを割り当てるので、グループ1のUEのグループキャストと、グループ2のUEのグループキャストとの間の衝突を回避することができ、これは有利である。なお、マップおよびマッププロファイルは、別のUE104との間の協調に従って、または別の各UEおよび通信装置106におけるランダム化されたマップの選択に従って、通信装置106によって、または基地局102からのgNBシグナリングを介して、動的または半静的に切り替える/設定することができることを理解されたい。
【0060】
図6は、リソースプールをどのように分離して特定の使用を阻止できるかの例を示している。マップ600は、
図2の例のテンプレート210に示したものと同じ軟分離の配置を使用して設定されている。これに対して、マップ610は、テンプレート602に示した軟分離の配置を使用して設定されており、例のテンプレート602の長方形部分612内の要素によって表されるリソースは、優先順位0の送信用にのみ利用可能である。したがって、長方形部分604,606,608内の要素の各々が、加重値0を有する。例えば、通信装置106がユニキャスト送信に関連する信号を送信しようとしており、通信装置106の回路が信号送信用のリソースをマップ610に基づいて割り当てるときには、マップ610内のユニキャストマッププロファイルの長方形部分608内の要素によって表されるリソースは、通信装置106の回路による割当て用に利用可能ではない。なぜなら長方形部分608内の要素の加重値がすべて0であり、部分608からリソースを割り当てる可能性が0であることを示しているためである。マップ610が使用されるときには、優先順位0の送信と他のタイプの送信との間に衝突が発生する可能性は小さく、これは有利である。
【0061】
図7は、マッププロファイル702をどのように複数のリソースにマッピングできるかの例を示している。マッププロファイル702の各要素は、複数のリソースにおけるリソースの加重値を示しており、各リソースはサブチャネル0~サブチャネル3の1つに属す。さらに、マッププロファイル702に表されている各タイムスロットt0,t1,t2,t3は、0.5ミリ秒の持続時間とすることができる。通信装置106と別のUEとの間で複数のリソースを共有することができる。信号に関連する送信プロファイルにかかわらず、リソースの割当てのための固定時刻基準を使用して、マッププロファイル702を複数のリソースに周期的に適用することができる。固定時刻基準は、通信装置106を含むすべてのUEを対象に基地局102によって決定することができる。
【0062】
リソースプール704に示したように、マッププロファイル702内の1つの候補リソースの時間間隔を、リソースプール704における少なくとも1つのスロットにマッピングすることができ、マップ702内の1つの候補リソースの周波数範囲を、リソースプール704における少なくとも1つの連続するサブチャネルにマッピングすることができる。リソースの割当てに関して複数のリソースを共有している通信装置106および別のUEによって、同じ固定時刻基準(すなわちリソースプール704のスロット0に位置する)が適用される。結果として、通信装置106を含むすべてのUEが、送信される信号の送信プロファイルにかかわらず、リソースの同じかまたは類似する軟分離の配置を有することができる。しかしながら各UEは、それぞれの送信用のリソースを割り当てるために異なるリソース選択窓を使用することができる。異なるUEのリソース選択窓の開始時刻は、異なることができる。開始時刻は、MAC層におけるパケット到着時刻やデバイス内の衝突処理などを考慮して、実装に依存する。さらには、各リソース選択窓における時間領域の窓のサイズも、必ずしも同じでなくてよい。例えば、通信装置は、固定時刻基準からの時刻オフセット0において開始されるリソース選択窓706を使用することができ、一方で別のUEは、固定時刻基準からの時刻オフセット0.5ミリ秒において開始される、より大きいリソース選択窓708を使用することができる。
【0063】
通信装置106の受信機は、基地局102から送信情報を受信することができ、送信情報は、固定時刻基準を示す。次に通信装置106の回路は、時刻オフセットを選択することができる。この例では、固定時刻基準はスロット0に位置し、リソース選択窓706のための固定時刻基準からの時刻オフセットは0である。したがって、リソース割当て情報は、選択された時刻オフセットおよび固定時刻基準に基づいて、各リソースの加重値を示すことができる。この場合に通信装置106の回路は、リソース割当て情報によって示される加重値に基づいて、リソースを割り当てることができ、通信装置106の送信機が、割り当てられたリソースを使用して信号を送信する。なお、gNB/基地局102がリソースプール704に関連する情報を通信装置106に送ることができ、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプール704のためのマッププロファイル702を設定できることを理解されたい。
【0064】
図8は、本開示に係る、基地局102または別の(1基または複数の)UE104から通信装置106にリソース割当て情報を送信するための専用シグナリングの例を示している。通信装置106などのRRC-Connectedモード2 UEに対しては、基地局102は、RRCシグナリングを使用して(
図2~
図6に示したような)マッププロファイルを設定することができ、これらをRRC情報要素(SIB(システム情報ブロック)またはRRCReconfigurationのいずれか)によって伝えることができる。UEは、受信したマッププロファイルを、自身のサイドリンクリソース選択に適用することができる。例えば、加重テンプレートV2X-Weight-Mapを、加重テンプレートメッセージ800に示したフォーマットにおいてRRC情報要素(例:SIB、RRCReconfigurationなど)によって伝えることができる。
【0065】
加重テンプレートメッセージ800においては、パラメータV2X-Weight-Map 802は、複数のマップからの選択されたマップを示し、パラメータV2X-WeightProfile 804は、信号に関連する送信プロファイルに基づくマッププロファイルを示し、パラメータV2X-WeightSubchannel 806は、複数のリソースからの候補リソースが属すサブチャネルを示し、パラメータWeightResourceCandidate 810は、複数のリソースからの候補リソースの加重値を示す。このようなテンプレートは、基地局102が通信装置106および/または別のUEから十分な定期的な測定報告を受信したとき、および/または、NAS(非アクセス層)レイヤからサービス要求を受信したときに、送ることができる。次に通信装置106の回路が、受信した加重テンプレートメッセージ800に基づいて、複数のリソースからリソースを割り当てることができる。
【0066】
加重テンプレートメッセージ800を使用すると、送信情報は、複数のマッププロファイル(例:
図2の202,204,206,208)のうちの1つのみのマッププロファイル(例:
図2の204)を示すことができることを理解されたい。別の例においては、送信情報は、複数のマッププロファイル(例:
図2の202,204,206,208)のうちの2つ以上のマッププロファイル(例:
図2の202,204,206,208)を示すことができる。例えば、送信情報が2つ以上のマッププロファイルを示すことができる場合、送信情報は、第1の送信プロファイル、第1の送信プロファイルの1つまたは複数の加重値、第2の送信プロファイル、第2の送信プロファイルの1つまたは複数の加重値、以下同様、を示す情報を含むことができる。さらに、リソース割当て情報は、送信プロファイルを示す1個または複数のビットと、その送信プロファイルの1つまたは複数の加重値を示すいくつかのビットとを含むことができる。
【0067】
図9は、本開示の様々な実施形態に係る通信方法を図解した流れ
図900を示している。この通信方法は、少なくとも次の2つのステップを含む。
【0068】
ステップ902: 通信装置によって、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当てるステップであって、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示している、ステップ。
【0069】
ステップ904: 割り当てられたリソースを使用して通信装置から信号をターゲット通信装置に送信するステップ。
【0070】
なお、
図2~
図8で説明したマッププロファイルを、PHY(物理)層の検出・報告手順に適用することもできることを理解されたい。例えば、非特許文献1の14.1.1.6節によれば、UEはすべての利用可能な「候補シングルサブフレームリソース」をメトリックE
x,yを使用してソートすることができ、無線環境が類似するUEは、セットS
Bの中に、類似する報告された候補シングルサブフレームリソースを有することがある。S
Aの中に20%より多くの候補シングルサブフレームリソースが残っている可能性があることを考慮すると、最良の20%の候補シングルサブフレームリソースが過負荷状態になる(overload)ことがあり、無線を通じた衝突の可能性が増大しうる。したがって、UEは、S
Aの中に残っている候補シングルサブフレームリソースに対して、マッププロファイルを使用して加重ソート(weighted sorting)を行うことができ、マッププロファイルは、率(例えば加重値など)の(事前に)設定されたマップである。したがってソートのために、率に各候補シングルサブフレームリソースのメトリックE
x,yを乗じることができる。
【0071】
なお、リソースを軟分離することによって、異なる送信タイプの間の衝突を軽減/回避することができるが、そのトレードオフ(代償)として、同じタイプの送信の間の衝突が増大する可能性があることを理解されたい。このトレードオフは、マップの適切な分離および加重値の割り当て、複数の異なるUEリソース選択窓を考慮してのマップの適切なタイミング基準点、無線状態に応じたマップまたはマッププロファイルの(再)設定、およびその他の類似する方策、によって改善することができる。さらには、マッププロファイルおよび加重値をどのように(事前)設定するかは、地域の規制機関(regional regulator)、チップセットのメーカー、車両のメーカー、基地局のシグナリング、アプリケーション層の設定、他の類似する要因、の少なくとも1つに依存しうる。異なるリソースプールは、複数の異なる送信タイプ用の異なるマップセットを有することができ、送信タイプの重なりが生じることがある。例えば、リソースプール1は、送信タイプA,B,C,D用のマッププロファイルを含むマップを使用して(事前に)設定することができ、リソースプール2は、送信タイプC,D,E,F用のマッププロファイルを含むマップを使用して(事前に)設定される。
【0072】
図10は、
図1~
図8に示した様々な実施形態に係る、5G NRベースのV2X通信を確立するために実施することのできる通信装置106の、部分的に枠で囲んだ概略的な図を示している。
【0073】
通信装置106の様々な機能および動作は、階層モデルに従って複数の層に配置されている。階層モデルでは、下位層は、3GPP 5G NRの仕様に従って上位層に報告し、上位層から命令を受けとる。簡潔さの目的で、本開示では階層モデルの詳細を説明しない。
【0074】
図10に示したように、通信装置106は、一般に、少なくとも1つの無線送信機1002、少なくとも1つの無線受信機1004、少なくとも1つのアンテナ1008、および少なくとも1つの回路1006、を備えており、回路1006は、基地局102および/または通信装置104からのリソース割当て情報および/または送信情報の受信の制御、および/または、ターゲット通信装置108への信号の送信の制御を含む、実行するように設計されているタスクをソフトウェアおよびハードウェアの支援下で実行するときに使用される。データ処理、ストレージ、および他の関連する制御装置を、適切な回路基板および/またはチップセットに設けることができる。様々な実施形態においては、動作時、少なくとも1つの無線送信機1002、少なくとも1つの無線受信機1004、および少なくとも1つのアンテナ1008を、少なくとも1つの回路1006によって制御することができる。
【0075】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報は、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示す。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0076】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示される。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0077】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示され、各加重値が、複数のリソースの各リソースが割り当てに利用可能であるように0より大きく、より高い加重値が、リソースが割り当てられるより高い可能性を示す。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0078】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示され、加重値0が、リソースが割り当てられないことを示す。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0079】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースの各リソースの複数の加重値を示し、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0080】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のマップを含み、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0081】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線受信機1004は、動作時、基地局または別の通信装置からリソース割当て情報を受信する。
【0082】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、リソース割当て情報がリソースの低い可能性を示すとき、少なくとも1つの回路1006が、動作時、複数のリソースの別のリソースを割り当てる。
【0083】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す、とき、少なくとも1つの無線受信機1004が、動作時、基地局または1基または複数の別の通信装置から送信情報を受信し、送信情報が、選択を回避するべき1つまたは複数のマップを示す。少なくとも1つの回路1006は、動作時、複数のマップからマップを選択し、選択されるマップが、示された1つまたは複数のマップとは異なる。
【0084】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す、とき、少なくとも1つの無線受信機1004が、動作時、基地局または1基または複数の別の通信装置から送信情報を受信し、送信情報が、選択されるべきマップを示す。少なくとも1つの回路1006は、動作時、複数のマップからマップを選択し、選択されるマップが、示されたマップと同じである。
【0085】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、2つ以上の送信プロファイルに基づく複数の加重値の加重値を示し、加重値が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0086】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの回路1006は、動作時、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、固定時刻基準からの時刻オフセットに基づく加重値を示し、加重値が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0087】
通信装置106のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線受信機1004は、動作時、基地局から送信情報を受信し、送信情報が、固定時刻基準を示す。少なくとも1つの回路1006は、動作時、時刻オフセットを選択し、リソース割当て情報に基づいて複数のリソースからリソースを割り当て、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、固定時刻基準からの選択された時刻オフセットに基づく加重値を示し、加重値が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される。少なくとも1つの無線送信機1002は、動作時、割り当てられたリソースを使用して信号をターゲット通信装置に送信する。
【0088】
図11は、
図1~
図8に示した様々な実施形態に係る、5G NRベースのV2X通信を確立するために実施することのできる基地局102の、部分的に枠で囲んだ概略的な図を示している。
【0089】
基地局102の様々な機能および動作は、階層モデルに従って複数の層に配置されている。階層モデルでは、下位層は、3GPP 5G NRの仕様に従って上位層に報告し、上位層から命令を受けとる。簡潔さの目的で、本開示では階層モデルの詳細を説明しない。
【0090】
図11に示したように、基地局102は、一般に、少なくとも1つの無線送信機1102、少なくとも1つのアンテナ1108、および少なくとも1つの回路1106、を備えており、回路1106は、通信装置106へのリソース割当て情報および/または送信情報の送信の制御を含む、実行するように設計されているタスクをソフトウェアおよびハードウェアの支援下で実行するときに使用される。データ処理、ストレージ、および他の関連する制御装置を、適切な回路基板および/またはチップセットに設けることができる。様々な実施形態においては、動作時、少なくとも1つの無線送信機1102および少なくとも1つのアンテナ1108を、少なくとも1つの回路1106によって制御することができる。
【0091】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示す。
【0092】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示される。
【0093】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示され、各加重値が、複数のリソースの各リソースが割当てに利用可能であるように、0より大きい。
【0094】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示され、各加重値が、複数のリソースの各リソースが割当てに利用可能であるように、0より大きく、より高い加重値が、リソースが割り当てられるより高い可能性を示す。
【0095】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される加重値を示し、加重値が、リソース割当て情報の少なくとも1個のビットによって示され、加重値0が、リソースが割り当てられないことを示す。
【0096】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、複数のリソースの各リソースの複数の加重値を示し、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。
【0097】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す。
【0098】
基地局102のいくつかの実施形態においては、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す、とき、少なくとも1つの無線送信機1102が、動作時、選択を回避するべき1つまたは複数のマップを示す送信情報を通信装置106に送信する。
【0099】
基地局102のいくつかの実施形態においては、リソース割当て情報が複数のマップを含み、複数のマップの各マップが、複数のリソースの複数の加重値を含み、複数の加重値の各加重値が、対応する送信プロファイルに基づいてリソースを割り当てる可能性を示す、とき、少なくとも1つの無線送信機1102が、動作時、選択されるべきマップを示す送信情報を通信装置106に送信する。
【0100】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、固定時刻基準からの時刻オフセットに基づく加重値を示し、加重値が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用される。
【0101】
基地局102のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つの無線送信機1102は、動作時、リソース割当て情報および送信情報を通信装置106に送信し、リソース割当て情報が、信号に関連する送信プロファイルに基づいて複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を示し、リソース割当て情報が、固定時刻基準からの時刻オフセットに基づく加重値を示し、加重値が、複数のリソースからリソースを割り当てる可能性を表すために使用され、送信情報が、固定時刻基準を示す。
【0102】
なお、gNB/基地局102が、リソースプールに関連する情報を送信機1102を介して通信装置106に送信することもでき、したがって通信装置106がそれに応じてリソースプールのためのマップおよび/またはマッププロファイルを設定できることを理解されたい。
【0103】
上述したように、本開示の実施形態は、通信装置がリソース割当てにおける衝突を軽減または回避することを有利に可能にする、V2X通信装置のためのリソースプールの軟分離を可能にする高度な通信システム、通信方法、および通信装置を提供する。
【0104】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0105】
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と呼ばれる)によって実施することができる。
【0106】
通信装置は、送受信機および処理/制御回路を備えていることができる。送受信機は、受信機および送信機を備えている、および/または、受信機および送信機として機能することができる。送信機および受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器等、および1つまたは複数のアンテナを含むRF(無線周波数)モジュール、を含むことができる。
【0107】
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレイヤー)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(リモート医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらのさまざまな組合せ、が挙げられる。
【0108】
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据え付け型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。
【0109】
通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システム、その他、およびこれらのさまざまな組合せを通じて、データを交換するステップを含むことができる。
【0110】
通信装置は、本開示の中で説明した通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラやセンサーなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサー、を備えていることができる。
【0111】
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
【0112】
特定の実施形態において示した本開示には、広範に説明した本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、多数の変更および/または修正を行い得ることが、当業者には理解されるであろう。したがって本明細書における実施形態は、あらゆる点において説明を目的としており、本発明を制限するものではないとみなされたい。