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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】UE
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20240816BHJP
   H04W 76/12 20180101ALI20240816BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20240816BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240816BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W76/12
H04W8/22
H04W88/06
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021554971
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 JP2020041352
(87)【国際公開番号】W WO2021090878
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2023-10-23
(31)【優先権主張番号】P 2019202260
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】菅原 靖夫
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/030474(WO,A1)
【文献】3GPP TS23.501 V16.2.0,2019年09月,pages 273-284
【文献】MediaTek Inc.,Discussion on the UP Establishment on the second access of a MA PDU Session in an ATSSS-incapable VPLMN[online],3GPP TSG SA WG2 #136AH S2-2000826,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_136AH_Incheon/Docs/S2-2000826.zip>,2020年01月07日
【文献】LG Electronics,Discussion on MA PDU establishment when VPLMN does not support ATSSS[online],3GPP TSG CT WG1 #121 C1-198405,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_121_Reno/Docs/C1-198405.zip>,2019年11月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と送受信部を備えるUE(User Equipment)であって、
3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うときは、
前記制御部は、3GPPアクセスを介して、第1のPDUセッション確立手続きを実行し、
前記第1のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、
前記ATSSS機能をUEがサポートすることを示す情報、前記ATSSS機能による通信の許可を要求することを示す情報、および前記第1のSA PDUセッションを識別する第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立要求を送信し、
前記ATSSS機能をネットワークがサポートすることを示す情報、前記ATSSS機能による通信を許可することを示す情報、前記2つのSA PDUセッションに対して適用するATSSS rules、第2のPDUセッション確立手続きの実行を指示することを示す情報、および前記第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立受諾を受信することにより、
前記制御部は、前記第1のSA PDUセッションを確立し、
前記第2のPDUセッション確立手続きの実行を指示することを示す情報を受信したことに基づいて、前記制御部は、前記non-3GPPアクセスを介して、前記第2のPDUセッション確立手続きを実行し、
前記第2のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、
前記第2のSA PDUセッションを識別する第2のPDUセッションID、および前記第1のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立要求を送信し、
前記第2のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立受諾を受信することにより、
前記制御部は、前記第2のSA PDUセッションを確立し、
前記ATSSS機能により、前記2つのSA PDUセッションを用いた通信が可能になる、
ことを特徴とするUE。
【請求項2】
制御部と送受信部を備えるUE(User Equipment)であって、
前記制御部は、3GPPアクセスを介して、第1のPDUセッション確立手続きを実行し、
前記第1のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、
3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPP アクセスを介した第2のSA PDUセッションとで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートすることを示す情報、および前記第1のSA PDUセッションを識別する第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立要求を送信し、
前記ATSSS機能をネットワークがサポートすることを示す情報、および前記第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立受諾を受信することにより、
前記制御部は、前記第1のSA PDUセッションを確立し、
前記2つのSA PDUセッションを用いた前記ATSSS機能による通信を行うために、前記第1のSA PDUセッションに対して、前記第2のSA PDUセッションを追加で確立するときは、
前記制御部は、前記non-3GPP アクセスを介して、前記第2のPDUセッション確立手続きを実行し、
前記第2のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、
前記ATSSS機能による通信の許可を要求することを示す情報、前記第2のSA PDUセッションを識別する第2のPDUセッションID、および前記第1のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立要求を送信し、
前記ATSSS機能による通信を許可することを示す情報、前記2つのSA PDUセッションに対して適用するATSSS rules、および前記第2のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立受諾を受信することにより、
前記制御部は、前記第2のSA PDUセッションを確立し、
前記ATSSS機能により、前記2つのSA PDUセッションを用いた通信が可能になる、
ことを特徴とするUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、UEに関する。本出願は、2019年11月7日に出願された日本国特許出願である特願2019-202260号に対して優先権の利益を主張するものであり、それを参照することにより、その内容の全てが本願に含まれる。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、第5世代(5G)の移動通信システムである5GS(5G System)のシステムアーキテクチャが検討されており、新しい手続きや新しい機能のサポートするための議論が行われている。5GS(5G System)では、多種多様なサービスを提供するために、新たなコアネットワークである5GC(5G Core Network)が検討されている。Release 16では、Release 15で規定されたPDU(Protocol Data Unit)セッション(シングルアクセスPDUセッション、SA PDUセッションとも称する)ではなく、マルチアクセスPDUセッション(MA PDUセッションとも称する)という特別なPDUセッションを用いて通信するATSSS(Access Traffic Steering, Switching and Splitting)機能を5GSでサポートするための議論が開始されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3を参照)。さらに、Release 17では、そのATSSS機能の改良技術を検討することが予定されており、例えば、上記MA PDUセッションを使わないATSSS機能をサポートするべきか、そのATSSS機能をサポートするとしたらどのような手法によりサポートするか等が検討される予定である(非特許文献4を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】3GPP TS 23.501 V16.2.0 (2019-09); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TS 23.502 V16.2.0 (2019-09); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TR 23.793 V16.0.0 (2018-12); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on access traffic steering, switch and splitting support in the 5G system architecture (Release 16)
【文献】SP-190558; 3GPP TSG SA Meeting#84 Newport Beach California, USA Jun 5-7, 2019; Study on Access Traffic Steering, Switch and Splitting support in the 5G system architecture Phase 2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記MA PDUセッションを使わないATSSS機能による通信の実現方法について、明らかになっていない。
【0005】
本発明の一態様は、以上のような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、上記MA PDUセッションを使わないATSSS機能による通信の実現方法を明確化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態のUEは、制御部と送受信部を備えるUE(User Equipment)であって、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うときは、前記制御部は、3GPPアクセスを介して、第1のPDUセッション確立手続きを実行し、前記第1のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、前記ATSSS機能をUEがサポートすることを示す情報、前記ATSSS機能による通信の許可を要求することを示す情報、および前記第1のSA PDUセッションを識別する第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立要求を送信し、前記ATSSS機能をネットワークがサポートすることを示す情報、前記ATSSS機能による通信を許可することを示す情報、前記2つのSA PDUセッションに対して適用するATSSS rules、第2のPDUセッション確立手続きの実行を指示することを示す情報、および前記第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立受諾を受信することにより、前記制御部は、前記第1のSA PDUセッションを確立し、前記第2のPDUセッション確立手続きの実行を指示することを示す情報を受信したことに基づいて、前記制御部は、前記non-3GPPアクセスを介して、前記第2のPDUセッション確立手続きを実行し、前記第2のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、前記第2のSA PDUセッションを識別する第2のPDUセッションID、および前記第1のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立要求を送信し、前記第2のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立受諾を受信することにより、前記制御部は、前記第2のSA PDUセッションを確立し、前記ATSSS機能により、前記2つのSA PDUセッションを用いた通信が可能になる、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一実施形態のUEは、制御部と送受信部を備えるUE(User Equipment)であって、前記制御部は、3GPPアクセスを介して、第1のPDUセッション確立手続きを実行し、前記第1のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPP アクセスを介した第2のSA PDUセッションとで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートすることを示す情報、および前記第1のSA PDUセッションを識別する第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立要求を送信し、前記ATSSS機能をネットワークがサポートすることを示す情報、および前記第1のPDUセッションIDを含む第1のPDUセッション確立受諾を受信することにより、前記制御部は、前記第1のSA PDUセッションを確立し、前記2つのSA PDUセッションを用いた前記ATSSS機能による通信を行うために、前記第1のSA PDUセッションに対して、前記第2のSA PDUセッションを追加で確立するときは、前記制御部は、前記non-3GPP アクセスを介して、前記第2のPDUセッション確立手続きを実行し、前記第2のPDUセッション確立手続きにおいて、前記送受信部は、前記ATSSS機能による通信の許可を要求することを示す情報、前記第2のSA PDUセッションを識別する第2のPDUセッションID、および前記第1のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立要求を送信し、前記ATSSS機能による通信を許可することを示す情報、前記2つのSA PDUセッションに対して適用するATSSS rules、および前記第2のPDUセッションIDを含む第2のPDUセッション確立受諾を受信することにより、前記制御部は、前記第2のSA PDUセッションを確立し、前記ATSSS機能により、前記2つのSA PDUセッションを用いた通信が可能になる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、上記MA PDUセッションを使わないATSSS機能による通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】移動通信システム1の概略を説明する図である。
図2】移動通信システム1の詳細構成、及び第1の通信状態を説明する図である。
図3】UEの装置構成を説明する図である。
図4】主にアクセスネットワーク装置の構成を説明する図である。
図5】主にコアネットワーク装置の構成を説明する図である。
図6】3GPPアクセスを介したPDUセッション確立手続きを説明する図である。
図7】第1の実施形態における2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うために実行される手続きを説明する図である。
図8】第2の実施形態における2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うために実行される手続きを説明する図である。
図9】non-3GPPアクセスを介したPDUセッション確立手続きを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、各実施形態で共通する部分の多い、移動通信システム、各装置の構成、実施形態で用いられる用語・識別情報や手続きについて説明した後、本発明を実施する為の実施形態について説明する。
【0011】
[1. 移動通信システムの概要]
ここでは、移動通信システムについて説明する。
【0012】
まず、図1は、移動通信システム1の概略を説明する為の図であり、図2は、その移動通信システム1の詳細構成、及び第1の通信状態を説明する為の図である。
【0013】
図1には、移動通信システム1は、UE(User Equipment)_10、アクセスネットワーク_100、アクセスネットワーク_102、コアネットワーク_200、DN(Data Network)_300により構成されることが記載されている。尚、これらの装置・ネットワークについて、UE、アクセスネットワーク、コアネットワーク、DN等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0014】
また、図2には、UE_10、基地局装置_110、基地局装置_120、AMF(Access and Mobility Management Function)_210、SMF(Session Management Function)_220、UPF(User Plane Function)_230、N3IWF(Non-3GPP InterWorking Function)_240、PCF(Policy Control Function)_250、DN_300等の装置・ネットワーク機能、及びこれらの装置・ネットワーク機能を互いに接続するインターフェースが記載されている。
【0015】
尚、5Gシステムである5GS(5G System)は、UE、アクセスネットワーク及びコアネットワークを含んで構成されるが、さらにDNが含まれても良い。
【0016】
UEは、3GPPアクセス(3GPPアクセスネットワーク、3GPP ANとも称する)及び/又はnon-3GPPアクセス(non-3GPPアクセスネットワーク、non-3GPP ANとも称する)を介して、ネットワークサービスに対して接続可能な装置である。UEは、携帯電話やスマートフォン等の無線通信が可能な端末装置であってよく、4GシステムであるEPS(Evolved Packet System)にも5GSにも接続可能な端末装置であってよい。UEは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)やeUICC(Embedded UICC)を備えてもよい。尚、UEのことをユーザ装置と表現してもよいし、端末装置と表現してもよい。尚、UEは、MA PDUセッションを用いないATSSS(Access Traffic Steering, Switching and Splitting)機能を利用可能であってよい。すなわち、UEは、ATSSS without MA PDU session capableであってよい。別の表現をすると、UEは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートしてよい。すなわち、UEは、ATSSS with multiple SA PDU sessions capableであってよい。
【0017】
また、アクセスネットワークは、5Gアクセスネットワーク(5G AN)と呼称してもよい。5G ANは、NG-RAN(NG Radio Access Network)及び/又はnon-3GPP アクセスネットワーク(non-3GPP AN)で構成される。NG-RANには、1以上の基地局装置が配置されている。その基地局装置はgNBであってよい。gNBは、NR(New Radio)ユーザプレーンと制御プレーンをUEに提供するノードであり、5GCに対してNGインターフェース(N2インターフェース又はN3インターフェースを含む)を介して接続するノードである。すなわち、gNBは、5GSのために新たに設計された基地局装置であり、EPSで使用されていた基地局装置(eNB)とは異なる機能を有する。また、複数のgNBがある場合は、各gNBは、例えばXnインターフェースにより、互いに接続している。尚、基地局装置_110は、gNBに対応する。
【0018】
また、以下では、NG-RANは、3GPPアクセスと称することがある。また、無線LANアクセスネットワークやnon-3GPP ANは、non-3GPPアクセスと称することがある。また、アクセスネットワークに配置されるノードを、まとめてNG-RANノードとも称することがある。
【0019】
また、以下では、アクセスネットワーク、及び/又はアクセスネットワークに含まれる装置に含まれる装置は、アクセスネットワーク装置と呼称する場合がある。
【0020】
なお、アクセスネットワーク_100は3GPPアクセスに対応し、アクセスネットワーク_102はnon-3GPPアクセスに対応する。
【0021】
また、アクセスネットワーク_100には基地局装置_110が配置され、アクセスネットワーク_102には基地局装置_120及び/又はTNAPが配置されている。尚、基地局装置_110及び/又は基地局装置_120及び/又はTNAPは、MA PDUセッションを用いないATSSS機能を利用可能であってよい。すなわち、基地局装置_110及び/又は基地局装置_120及び/又はTNAPは、ATSSS without MA PDU session capableであってよい。別の表現をすると、基地局装置_110及び/又は基地局装置_120及び/又はTNAPは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートしてよい。すなわち、基地局装置_110及び/又は基地局装置_120及び/又はTNAPは、ATSSS with multiple SA PDU sessions capableであってよい。
【0022】
また、アクセスネットワーク_102はUntrusted Non-3GPPアクセスまたはTrusted Non-3GPPアクセスと称する場合もある。図2の基地局装置120とN3IWFはUntrusted Non-3GPPアクセスの場合について記載している。すなわち、アクセスネットワーク_102がUntrusted Non-3GPPアクセスの場合には、基地局装置_120とN3IWFが用いられる。また、アクセスネットワーク_102がTrusted Non-3GPPアクセス(TNANとも称する)の場合には、基地局装置_120とN3IWFの代わりに、Trusted Non-3GPP Access Point(TNAPとも称する)とTrusted Non-3GPP Gateway Function(TNGFとも称する)が使用される。TNAPおよびTNGFは、アクセスネットワーク_102またはコアネットワーク_200に配置される。
【0023】
また、コアネットワークは、5GC(5G Core Network)に対応する。5GCには、例えば、AMF、UPF、SMF、PCF等が配置されている。ここで、5GCは、5GCNと表現されてもよい。尚、AMF及び/又はUPF及び/又はSMF及び/又はPCFは、MA PDUセッションを用いないATSSS機能を利用可能であってよい。すなわち、AMF及び/又はUPF及び/又はSMF及び/又はPCFは、ATSSS without MA PDU session capableであってよい。別の表現をすると、AMF及び/又はUPF及び/又はSMF及び/又はPCFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートしてよい。すなわち、AMF及び/又はUPF及び/又はSMF及び/又はPCFは、ATSSS with multiple SA PDU sessions capableであってよい。
【0024】
また、N3IWFは、アクセスネットワーク_102またはコアネットワーク_200に配置される。
【0025】
また、以下では、コアネットワーク、及び/又はコアネットワークに含まれる装置は、コアネットワーク装置と称する場合がある。
【0026】
コアネットワークは、アクセスネットワークとDNとを接続した移動体通信事業者(Mobile Network Operator; MNO)が運用するIP移動通信ネットワークの事であってもよいし、移動通信システム1を運用、管理する移動体通信事業者の為のコアネットワークでもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)等の仮想移動通信事業者や仮想移動体通信サービス提供者の為のコアネットワークでもよい。
【0027】
また、DNは、UEに通信サービスを提供するDNであってよい。DNは、パケットデータサービス網として構成されてもよいし、サービス毎に構成されてもよい。さらに、DNは、接続された通信端末を含んでもよい。従って、DNと接続する事は、DNに配置された通信端末やサーバ装置と接続する事であってもよい。さらに、DNとの間でユーザデータを送受信する事は、DNに配置された通信端末やサーバ装置とユーザデータを送受信する事であってもよい。
【0028】
また、以下では、アクセスネットワーク、コアネットワーク、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と呼称する場合がある。つまり、ネットワーク及び/又はネットワーク装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行するということは、アクセスネットワーク、コアネットワーク、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行することを意味する。
【0029】
また、UEは、アクセスネットワークに接続することができる。また、UEは、アクセスネットワークを介して、コアネットワークと接続する事ができる。さらに、UEは、アクセスネットワーク及びコアネットワークを介して、DNに接続する事ができる。すなわち、UEは、DNとの間で、ユーザデータを送受信(通信)する事ができる。ユーザデータを送受信する際は、IP(Internet Protocol)通信だけでなく、non-IP通信を用いてもよい。
【0030】
ここで、IP通信とは、IPを用いたデータ通信の事であり、IPパケットにより、データの送受信が行われる。IPパケットは、IPヘッダとペイロード部で構成される。ペイロード部には、EPSに含まれる装置・機能や、5GSに含まれる装置・機能が送受信するデータが含まれてよい。
【0031】
また、non-IP通信とは、IPを用いないデータ通信の事であり、IPパケットの構造とは異なる形式により、データの送受信が行われる。例えば、non-IP通信は、IPヘッダが付与されていないアプリケーションデータの送受信によって実現されるデータ通信でもよいし、マックヘッダやEthernet(登録商標)フレームヘッダ等の別のヘッダを付与してUEが送受信するユーザデータを送受信してもよい。
【0032】
[2. 各装置の構成]
次に、各実施形態で使用される各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)の構成について、図を用いて説明する。尚、各装置は、物理的なハードウェアとして構成されても良いし、汎用的なハードウェア上に構成された論理的な(仮想的な)ハードウェアとして構成されても良いし、ソフトウェアとして構成されても良い。また、各装置の持つ機能の少なくとも一部(全部を含む)が、物理的なハードウェア、論理的なハードウェア、ソフトウェアとして構成されても良い。
【0033】
尚、以下で登場する各装置・機能内の各記憶部(記憶部_330、記憶部_440、記憶部_540)は、例えば、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。また、各記憶部は、出荷段階からもともと設定されていた情報だけでなく、自装置・機能以外の装置・機能(例えば、UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDN)との間で、送受信した各種の情報を記憶する事ができる。また、各記憶部は、後述する各種の通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶することができる。また、各記憶部は、これらの情報をUE毎に記憶してもよい。
【0034】
[2.1. UE_10の装置構成]
まず、各実施形態で使用されるUEの装置構成例について、図3を用いて説明する。UEは、制御部_300、アンテナ_310、送受信部_320、記憶部_330で構成されている。制御部_300、送受信部_320、記憶部_330は、バスを介して接続されている。送受信部_320は、アンテナ_310と接続している。
【0035】
制御部_300は、UE全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_300は、UEにおける他の機能部(送受信部_320、記憶部_330)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_300は、必要に応じて、記憶部_330に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UEにおける各種の処理を実現する。
【0036】
送受信部_320は、アンテナ_310を介して、アクセスネットワーク内の基地局装置等と無線通信する為の機能部である。すなわち、UEは、送受信部_320を用いて、アクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0037】
具体的には、UEは、送受信部_320を用いることにより、基地局装置_110、基地局装置_120、TNAPと通信することができる。すなわち、UEは、3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_110と通信する。また、UEは、non-3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_120またはTNAPと通信する。より詳細には、UEは、Untrusted non-3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_120と通信し、UEは、Trusted non-3GPPアクセスを介して通信するときは、TNAPと通信する。このように、UEは、利用するアクセスネットワークに応じて、接続先を変更することができる。
【0038】
また、UEは、送受信部_320を用いることにより、コアネットワーク装置(AMF、SMF、UPF等)と通信することができる。
【0039】
UEは、N1インターフェース(UEとAMF間のインターフェース)を介して、AMFとNAS(Non-Access-Stratum)メッセージを送受信することができる。ただし、N1インターフェースは論理的なインターフェースであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、基地局装置_110、基地局装置_120、TNAPを介して行われる。具体的には、UEは、3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_110を介してAMFと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、基地局装置_120とN3IWFを介してAMFと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、TNAPとTNGFを介してAMFと通信することができる。UEとAMFとの間で交換される情報は主に制御情報である。
【0040】
また、UEは、N1インターフェースとN11インターフェース(AMFとSMF間のインターフェース)を用いて、SMFと通信することができる。具体的には、UEは、AMFを介して、SMFと通信することができる。尚、UEとAMFとの間の通信路は、上述の通り、アクセス(3GPPアクセス、Untrusted Non-3GPPアクセス、Trusted Non-3GPPアクセス)に応じて、3種類の経路を辿る場合があり得る。UEとSMFとの間で交換される情報は主に制御情報である。
【0041】
また、UEは、N3インターフェース(アクセスネットワークとUPF間のインターフェース)を用いて、UPFと通信することができる。具体的には、UEは、3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_110を介してUPFと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、基地局装置_120とN3IWFを介してUPFと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、TNAPとTNGFを介してUPFと通信することができる。UEとUPFとの間の通信路は、主にユーザデータを送受信するために使用される。
【0042】
また、UEは、N1インターフェースとN11インターフェースとN7インターフェース(SMFとPCF間のインターフェース)を用いて、PCFと通信することができる。具体的には、UEは、AMFおよびSMFを介して、PCFと通信することができる。尚、UEとAMFとの間の通信路は、上述の通り、アクセス(3GPPアクセス、Untrusted Non-3GPPアクセス、Trusted Non-3GPPアクセス)に応じて、3種類の経路を辿る場合があり得る。UEとPCFとの間で交換される情報は主に制御情報である。
【0043】
また、UEは、N3インターフェースとN6インターフェース(UPFとDN間のインターフェース)を用いて、DNと通信することができる。具体的には、UEは、3GPPアクセスを介して通信するときは、基地局装置_110とUPFを介してDNと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、基地局装置_120とN3IWFとUPFを介してDNと通信することができる。また、UEは、non-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)を介して通信するときは、TNAPとTNGFとUPFを介してDNと通信することができる。UEとDNとの間の通信路、すなわちSA PDUセッションは、主にユーザデータを送受信するために使用される。
【0044】
尚、上記は、UEと本明細書において代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、UEが、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0045】
記憶部_330は、UEの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0046】
また、UEは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするUEであってよく、コアネットワーク側から受信した制御情報は、記憶部_330に記憶されることが望ましい。そして、制御部_300は、コアネットワーク側から受信した制御情報、あるいは記憶部_330に記憶された制御情報に従って、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うのか否かを決定する機能を有してよい。また、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うことを決定する場合は、下記第1の実施形態に係る手続きと、下記第2の実施形態に係る手続きのいずれを実行するべきかを決定する機能を有してよい。制御部_300は、これらの決定に従って、適切に通信できるように、送受信部320を制御する。
【0047】
また、UEは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行う場合、SMFから受信したATSSS rulesに従って、上りリンクトラフィックをどちらのアクセスに対してルーティングするべきかを決定する機能を有してよい。
【0048】
また、UEは、PCFから受信したURSP rulesに基づいて、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うか否かを決定する機能を有してよい。
【0049】
[2.2. 基地局装置_110の装置構成]
次に、各実施形態で使用される基地局装置_110の装置構成例について、図4を用いて説明する。
【0050】
基地局装置_110は、3GPPアクセスに配置される基地局装置である。基地局装置_110は、制御部_400、アンテナ_410、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440で構成されている。制御部_400、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440は、バスを介して接続されている。送受信部_430は、アンテナ_410と接続している。また、基地局装置_110は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートする基地局装置であってよい。
【0051】
制御部_400は、基地局装置_110全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_400は、基地局装置_110における他の機能部(ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_400は、必要に応じて、記憶部_440に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、基地局装置_110における各種の処理を実現する。
【0052】
ネットワーク接続部_420は、基地局装置_110が、AMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、基地局装置_110は、ネットワーク接続部_420を用いて、AMF及び/又はUPF等との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。
【0053】
具体的には、基地局装置_110は、ネットワーク接続部_420を用いることにより、N2インターフェース(アクセスネットワークとAMF間のインターフェース)を介して、AMFと通信することができる。また、基地局装置_110は、ネットワーク接続部_420を用いることにより、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。
【0054】
送受信部_430は、アンテナ_410を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、基地局装置_110は、送受信部_430とアンテナ_410を用いて、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0055】
また、基地局装置_110は、UEからコアネットワーク装置宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのコアネットワーク装置にユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。また、基地局装置_110は、コアネットワーク装置からUE宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのUEにユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。
【0056】
尚、上記は、基地局装置_110と代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、基地局装置_110が、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0057】
記憶部_440は、基地局装置_110の各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0058】
[2.3. 基地局装置_120の装置構成]
次に、各実施形態で使用される基地局装置_120の装置構成例について、図4を用いて説明する。
【0059】
基地局装置_120は、non-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)に配置される基地局装置である。基地局装置_120は、制御部_400、アンテナ_410、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440で構成されている。制御部_400、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440は、バスを介して接続されている。送受信部_430は、アンテナ_410と接続している。また、基地局装置_120は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートする基地局装置であってよい。
【0060】
制御部_400は、基地局装置_120全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_400は、基地局装置_120における他の機能部(ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_400は、必要に応じて、記憶部_440に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、基地局装置_120における各種の処理を実現する。
【0061】
ネットワーク接続部_420は、基地局装置_120が、N3IWFと通信する為の機能部であり、N3IWFを介してAMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、基地局装置_120は、ネットワーク接続部_420を用いて、N3IWFとの間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。また、基地局装置_120は、ネットワーク接続部_420を用いて、AMF及び/又はUPF等との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。
【0062】
つまり、基地局装置_120は、ネットワーク接続部_420を用いることにより、Y2インターフェース(アクセスネットワークとN3IWF間のインターフェース)を介して、N3IWFと通信することができる。また、基地局装置_120は、N3IWFを介して、N2インターフェース(N3IWFとAMF間のインターフェース)を介して、AMFと通信することができる。また、基地局装置_120は、N3IWFを介して、N3インターフェース(N3IWFとUPF間のインターフェース)を介して、UPFと通信することができる。
【0063】
送受信部_430は、アンテナ_410を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、基地局装置_120は、送受信部_430とアンテナ_410を用いて、Y1インターフェース(アクセスネットワークとUE間のインターフェース)を介して、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0064】
また、基地局装置_120は、UEからコアネットワーク装置宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのコアネットワーク装置にユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。また、基地局装置_120は、コアネットワーク装置からUE宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのUEにユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。
【0065】
尚、上記は、基地局装置_120と代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、基地局装置_120が、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0066】
記憶部_440は、基地局装置_120の各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0067】
[2.4. TNAPの装置構成]
次に、各実施形態で使用されるTNAPの装置構成例について、図4を用いて説明する。TNAPは、non-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)に配置される基地局装置(アクセスポイントとも称する)である。TNAPは、制御部_400、アンテナ_410、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440で構成されている。制御部_400、ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440は、バスを介して接続されている。送受信部_430は、アンテナ_410と接続している。また、TNAPは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするTNAPであってよい。
【0068】
制御部_400は、TNAP全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_400は、TNAPにおける他の機能部(ネットワーク接続部_420、送受信部_430、記憶部_440)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_400は、必要に応じて、記憶部_440に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、TNAPにおける各種の処理を実現する。
【0069】
ネットワーク接続部_420は、TNAPが、TNGFと通信する為の機能部であり、TNGFを介してAMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、TNAPは、ネットワーク接続部_420を用いて、TNGFとの間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。また、TNAPは、ネットワーク接続部_420を用いて、AMF及び/又はUPF等との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。
【0070】
つまり、TNAPは、ネットワーク接続部_420を用いることにより、Taインターフェース(TNAPとTNGF間のインターフェース)を介して、TNGFと通信することができる。また、TNAPは、TNGFを介して、N2インターフェース(TNGFとAMF間のインターフェース)を介して、AMFと通信することができる。また、TNAPは、TNGFを介して、N3インターフェース(TNGFとUPF間のインターフェース)を介して、UPFと通信することができる。
【0071】
送受信部_430は、アンテナ_410を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、TNAPは、送受信部_430とアンテナ_410を用いて、Ytインターフェース(TNAPとUE間のインターフェース)を介して、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0072】
また、TNAPは、UEからコアネットワーク装置宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのコアネットワーク装置にユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。また、TNAPは、コアネットワーク装置からUE宛のユーザデータ及び/又は制御情報を受信した場合、そのUEにユーザデータ及び/又は制御情報を送信する機能を有している。
【0073】
尚、上記は、TNAPと代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、TNAPが、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0074】
記憶部_440は、TNAPの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0075】
[2.5. N3IWF_240の装置構成]
次に、各実施形態で使用されるN3IWFの装置/機能構成例について、図5を用いて説明する。N3IWFは、UEが5GSに対してnon-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)を介して接続する場合に、non-3GPPアクセスと5GCとの間に配置される装置及び/又は機能であり、具体的には、non-3GPPアクセス(Untrusted non-3GPPアクセス)またはコアネットワークに配置される。N3IWFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。また、N3IWFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするN3IWFであってよい。
【0076】
制御部_500は、N3IWF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、N3IWFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、N3IWFにおける各種の処理を実現する。
【0077】
ネットワーク接続部_520は、N3IWFが、基地局装置_120、及び/又はAMF、及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、N3IWFは、ネットワーク接続部_520を用いて、基地局装置_120との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。また、N3IWFは、ネットワーク接続部_520を用いて、AMF及び/又はUPF等との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。
【0078】
つまり、N3IWFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、Y2インターフェースを介して、基地局装置_120と通信することができる。また、N3IWFは、N2インターフェースを介して、AMFと通信することができる。また、N3IWFは、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。
【0079】
尚、上記は、N3IWFと代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、N3IWFが、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0080】
記憶部_540は、N3IWFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0081】
尚、N3IWFは、UEとIPsecトンネルを確立する機能、control planeについてN2インターフェースを終端する機能、user planeについてN3インターフェースを終端する機能、UEとAMFとの間のNASシグナリングをリレーする機能、PDUセッションやQoSに関してSMFからのN2シグナリングを処理する機能、PDUセッションのトラフィックをサポートするために、IPsec SA(Security Association)を確立する機能、UEとUPFとの間でuser planeパケットをリレーする機能(IPsecやN3トンネルのためにパケットをカプセル化/カプセル除去する機能を含む)、untrusted non-3GPPアクセスネットワーク内のローカルモビリティアンカーとしての機能、AMFを選択する機能などを有している。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0082】
[2.6. TNGFの装置構成]
次に、各実施形態で使用されるTNGFの装置/機能構成例について、図5を用いて説明する。TNGFは、UEが5GSに対してnon-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)を介して接続する場合に、non-3GPPアクセスと5GCとの間に配置される装置及び/又は機能であり、具体的には、non-3GPPアクセス(Trusted non-3GPPアクセス)またはコアネットワークに配置される。TNGFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。また、TNGFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするTNGFであってよい。
【0083】
制御部_500は、TNGF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、TNGFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、TNGFにおける各種の処理を実現する。
【0084】
ネットワーク接続部_520は、TNGFが、TNAP及び/又はAMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、TNGFは、ネットワーク接続部_520を用いて、TNAPとの間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。また、TNGFは、ネットワーク接続部_520を用いて、AMF及び/又はUPF等との間で、制御情報及び/又はユーザデータを送受信することができる。
【0085】
つまり、TNGFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、Y2インターフェースを介して、TNAPと通信することができる。また、TNGFは、N2インターフェースを介して、AMFと通信することができる。また、TNGFは、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。
【0086】
尚、上記は、TNGFと代表的な装置/機能との通信を記載しただけであり、TNGFが、上記以外の装置/機能、すなわち上記以外のコアネットワーク装置と通信することができるのは言うまでもない。
【0087】
記憶部_540は、TNGFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0088】
尚、TNGFは、N2インターフェースとN3インターフェースを終端する機能、UEがTNANを介して5GCに登録する場合に、承認者として振舞う機能、AMFを選択する機能、UEとAMFとの間のNASメッセージを透過的に(処理せずに)リレーする機能、PDUセッションやQoSをサポートするためSMFとN2シグナリングを処理する機能、UEとUPFとの間のPDUを透過的に(処理せずに)リレーする機能、TNAN内のローカルモビリティアンカーとしての機能などを有している。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0089】
[2.7. AMF_210の装置構成]
次に、各実施形態で使用されるAMFの装置構成例について、図5を用いて説明する。AMFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。AMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。また、AMFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするAMFであってよい。
【0090】
制御部_500は、AMF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、AMFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、AMFにおける各種の処理を実現する。
【0091】
ネットワーク接続部_520は、AMFが、5G AN内の基地局装置、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFと接続する為の機能部である。すなわち、AMFは、ネットワーク接続部_520を用いて、5G AN内の基地局装置、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0092】
図2を参照して詳細に説明すると、5GC内にあるAMFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N2インターフェースを介して、基地局装置と通信することができ、N8インターフェース(AMFとUDM間のインターフェース)を介して、UDMと通信することができ、N11インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N15インターフェース(AMFとPCF間のインターフェース)を介して、PCFと通信することができる。また、AMFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N1インターフェースを介して、UEとNASメッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。
【0093】
記憶部_540は、AMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0094】
尚、AMFは、N2インターフェースを用いたRANとの制御メッセージを交換する機能、N1インターフェースを用いたUEとのNASメッセージを交換する機能、NASメッセージの暗号化及び完全性保護を行う機能、登録管理(Registration management; RM)機能、接続管理(Connection management; CM)機能、到達可能性管理(Reachability management)機能、UE等の移動性管理(Mobility management)機能、UEとSMF間のSM(Session Management)メッセージを転送する機能、アクセス認証(Access Authentication、Access Authorization)機能、セキュリティアンカー機能(SEA; Security Anchor Functionality)、セキュリティコンテキスト管理(SCM; Security Context Management)機能、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)に対するN2インターフェースをサポートする機能、N3IWFを介したUEとのNAS信号の送受信をサポートする機能、N3IWFを介して接続するUEの認証する機能等を有している。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0095】
また、登録管理では、UEごとのRM状態が管理される。RM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。RM状態としては、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)と、登録状態(RM-REGISTERED state)がある。RM-DEREGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されていないため、AMFにおけるUEコンテキストが、そのUEに対する有効な位置情報やルーティング情報を持っていない為、AMFはUEに到達できない状態である。また、RM-REGISTERED stateでは、UEはネットワークに登録されているため、UEはネットワークとの登録が必要なサービスを受信することができる。尚、RM状態は、5GMM状態(5GMM state)と表現されてもよい。この場合、RM-DEREGISTERED stateは、5GMM-DEREGISTERED stateと表現されてもよいし、RM-REGISTERED stateは、5GMM-REGISTERED stateと表現されてもよい。
【0096】
言い換えると、5GMM-REGISTERED stateは、各装置が、5GMMコンテキストを確立した状態であってもよいし、PDUセッションコンテキストを確立した状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-REGISTERED stateである場合、UE_10は、ユーザデータや制御メッセージの送受信を開始してもよいし、ページングに対して応答してもよい。さらに、尚、各装置が5GMM-REGISTERED stateである場合、UE_10は、初期登録のための登録手続き以外の登録手続き、及び/又はサービス要求手続きを実行してもよい。
【0097】
さらに、5GMM-DEREGISTERED stateは、各装置が、5GMMコンテキストを確立していない状態であってもよいし、UE_10の位置情報がネットワークに把握されていない状態であってもよいし、ネットワークがUE_10に到達不能である状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-DEREGISTERED stateである場合、UE_10は、登録手続きを開始してもよいし、登録手続きを実行することで5GMMコンテキストを確立してもよい。
【0098】
また、接続管理では、UEごとのCM状態が管理される。CM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。CM状態としては、非接続状態(CM-IDLE state)と、接続状態(CM-CONNECTED state)がある。CM-IDLE状態では、UEはRM-REGISTERED stateにあるが、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っていない。また、CM-IDLE状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及びN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていない。一方、CM-CONNECTED stateでは、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っている。また、CM-CONNECTED stateでは、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及び/又はN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていてもよい。
【0099】
さらに、接続管理では、3GPPアクセスにおけるCM状態と、non-3GPPアクセスにおけるCM状態とで分けて管理されてもよい。この場合、3GPPアクセスにおけるCM状態としては、3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over 3GPP access)と、3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over 3GPP access)とがあってよい。さらに、non-3GPPアクセスにおけるCM状態としては、non-3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over non-3GPP access)と、non-3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over non-3GPP access)とがあってよい。尚、非接続状態はアイドルモード表現されてもよく、接続状態モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0100】
尚、CM状態は、5GMMモード(5GMM mode)と表現されてもよい。この場合、非接続状態は、5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode)と表現されてもよいし、接続状態は、5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode)と表現されてもよい。さらに、3GPPアクセスにおける非接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over 3GPP access)と表現されてもよいし、3GPPアクセスにおける接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over 3GPP access)と表現されてもよい。さらに、non-3GPPアクセスにおける非接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over non-3GPP access)と表現されてもよいし、non-3GPPアクセスにおける接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over non-3GPP access)と表現されてもよい。尚、5GMM非接続モードはアイドルモード表現されてもよく、5GMM接続モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0101】
また、AMFは、コアネットワーク内に1以上配置されてもよい。また、AMFは、1以上のNSI(Network Slice Instance)を管理するNFでもよい。また、AMFは、複数のNSI間で共有される共有CPファンクション(CCNF; Common CPNF(Control Plane Network Function))でもよい。
【0102】
[2.8. SMF_220の装置構成]
次に、各実施形態で使用されるSMFの装置構成例について、図5を用いて説明する。SMFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。SMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。また、SMFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするSMFであってよい。
【0103】
制御部_500は、SMF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、SMFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、SMFにおける各種の処理を実現する。
【0104】
ネットワーク接続部_520は、SMFが、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMと接続する為の機能部である。すなわち、SMFは、ネットワーク接続部_520を用いて、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0105】
図2を参照して詳細に説明すると、5GC内にあるSMFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N11インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N4インターフェース(SMFとUPF間のインターフェース)を介して、UPFと通信することができ、N7インターフェースを介して、PCFと通信することができ、N10インターフェース(SMFとUDM間のインターフェース)を介して、UDMと通信することができる。
【0106】
記憶部_540は、SMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0107】
尚、SMFは、PDUセッションの確立・修正・解放等のセッション管理(Session Management)機能、UEに対するIPアドレス割り当て(IP address allocation)及びその管理機能、UPFの選択と制御機能、適切な目的地(送信先)へトラフィックをルーティングする為のUPFの設定機能、NASメッセージのSM部分を送受信する機能、下りリンクのデータが到着したことを通知する機能(Downlink Data Notification)、AMF経由でN2インターフェースを介してANに送信される、AN特有の(ANごとの)SM情報を提供する機能、セッションに対するSSCモード(Session and Service Continuity mode)を決定する機能、ローミング機能等を有している。また、SMFは、PCFから受信したPCC rulesから、ATSSS rulesとN4 rulesを作成する機能を有する。ATSSS rulesはSMFからUEに対して送信されるSA PDUセッションを制御するための情報である。N4 rulesは、SMFからUPFに対して送信されるSA PDUセッションを制御するための情報である。また、SMFは、PCC rulesとATSSS rulesとN4 rulesを対応付けて管理する(マッピングとも称する)機能を有する。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0108】
[2.9. UPF_230の装置構成]
次に、各実施形態で使用されるUPFの装置構成例について、図5を用いて説明する。UPFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。UPFは、ユーザプレーンを扱うノードであってよい。また、UPFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするUPFであってよい。
【0109】
制御部_500は、UPF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、UPFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UPFにおける各種の処理を実現する。
【0110】
ネットワーク接続部_520は、UPFが、5G AN内の基地局装置、及び/又はSMF、及び/又はDNと接続する為の機能部である。すなわち、UPFは、ネットワーク接続部_520を用いて、5G AN内の基地局装置、及び/又はSMF、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0111】
図2を参照して詳細に説明すると、5GC内にあるUPFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N3インターフェースを介して、基地局装置と通信することができ、N4インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N6インターフェースを介して、DNと通信することができ、N9インターフェース(UPF間のインターフェース)を介して、他のUPFと通信することができる。
【0112】
記憶部_540は、UPFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0113】
尚、UPFは、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカーポイントとしての機能、DNに相互接続するための外部PDUセッションポイントとしての機能(つまり、DNとコアネットワークとの間のゲートウェイとして、ユーザデータを転送する機能)、パケットのルーティング及び転送する機能、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするBranching point機能、user planeに対するQoS (Quality of Service) 処理機能、上りリンクトラフィックの検証機能、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)をトリガする機能等を有している。また、UPFは、SMFから受信したN4 rulesに基づいて、SA PDUセッションが確立されている場合に、下りリンクトラフィックをどちらのアクセスに対してルーティングするべきかを決定する機能も有している。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0114】
また、UPFは、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。また、UPFは、IP通信を転送する機能を持ってもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワークと単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPFは、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0115】
尚、ユーザプレーン(user plane)は、UEとネットワークとの間で送受信されるユーザデータ(user data)のことである。ユーザプレーンは、PDUセッションを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、ユーザプレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及び/又はN3インターフェース、及び/又はN9インターフェース、及び/又はN6インターフェースを介して送受信されてもよい。以下、ユーザプレーンは、U-Planeと表現されてもよい。
【0116】
さらに、制御プレーン(control plane)は、UEの通信制御等を行うために送受信される制御メッセージのことである。制御プレーンは、UEとAMFとの間のNAS (Non-Access-Stratum)シグナリングコネクションを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、制御プレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及びN2インターフェースを用いて送受信されてもよい。以下、制御プレーンは、コントロールプレーンと表現されてもよいし、C-Planeと表現されてもよい。
【0117】
さらに、U-Plane(User Plane; UP)は、ユーザデータを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。さらに、C-Plane(Control Plane; CP)は、制御メッセージを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。
【0118】
[2.10. PCF_250の装置構成]
次に、各実施形態で使用されるPCFの装置構成例について、図5を用いて説明する。PCFは、制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540で構成されている。制御部_500、ネットワーク接続部_520、記憶部_540は、バスを介して接続されている。 また、PCFは、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするPCFであってよい。
【0119】
制御部_500は、PCF全体の動作・機能を制御する機能部である。尚、制御部_500は、PCFにおける他の機能部(ネットワーク接続部_520、記憶部_540)が有さない全ての機能を処理してもよい。制御部_500は、必要に応じて、記憶部_540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、PCFにおける各種の処理を実現する。
【0120】
ネットワーク接続部_520は、PCFが、SMF、及び/又はAF(Application Function)と接続する為の機能部である。すなわち、PCFは、ネットワーク接続部_520を用いて、SMF及び/又はAFとの間で、制御情報を送受信することができる。
【0121】
PCFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N7インターフェースを介して、SMFと通信することができる。また、PCFは、ネットワーク接続部_520を用いることにより、N5インターフェース(PCFとAF間のインターフェース)を介して、AF(Application Function)と通信することができる。
【0122】
記憶部_540は、UPFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0123】
尚、PCFは、統一されたポリシーフレームワークをサポートする機能、それらを強制するために制御機能(control plane function)に対してポリシールールを提供する機能、登録情報(subscription information)にアクセスする機能などを有している。また、PCFは、SA PDUセッションのためのポリシー(PCC rulesとも称する)、SA PDUセッションのためのポリシー、及びURSP rulesを生成する機能も有している。これらはSMFに送信され、その少なくとも一部はUEに送信される場合もあるし、UPFに送信される場合もある。これらの機能は、全て制御部_500によって制御される。
【0124】
[3. 各実施形態で用いられる、専門性の高い用語や識別情報の説明]
次に、各実施形態で用いられる、専門性の高い用語や識別情報について、予め説明する。
【0125】
[3.1. 各実施形態で用いられる専門性の高い用語の説明]
まず、各実施形態で用いられる専門性の高い用語について説明する。
【0126】
ネットワークとは、アクセスネットワーク、コアネットワーク、DNのうち、少なくとも一部を指す。また、アクセスネットワーク、コアネットワーク、DNのうち、少なくとも一部に含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と称してもよい。つまり、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワーク内の装置(ネットワーク装置、及び/又は制御装置)がメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。逆に、ネットワーク内の装置がメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。
【0127】
また、SM(セッションマネジメント)メッセージ(NAS (Non-Access-Stratum) SMメッセージとも称する)は、SMのための手続きで用いられるNASメッセージであってよく、AMFを介してUEとSMFの間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、SMメッセージには、PDUセッション確立要求メッセージ、PDUセッション確立受諾メッセージ、PDUセッション完了メッセージ、PDUセッション拒絶メッセージ、PDUセッション変更要求メッセージ、PDUセッション変更受諾メッセージ、PDUセッション変更応答メッセージ等が含まれてもよい。また、SMのための手続きには、PDUセッション確立手続きが含まれてもよい。
【0128】
また、5GS(5G System)サービスは、コアネットワークを用いて提供される接続サービスでよい。さらに、5GSサービスは、EPSサービスと異なるサービスでもよいし、EPSサービスと同様のサービスでもよい。
【0129】
また、non 5GSサービスは、5GSサービス以外のサービスでよく、EPSサービス、及び/又はnon EPSサービスが含まれてもよい。
【0130】
また、DNN(Data Network Name)は、コアネットワーク及び/又はDN等の外部ネットワークを識別する識別情報でよい。さらに、DNNは、コアネットワークを接続するUPF等のゲートウェイを選択するための情報として用いることもできる。DNNは、EPSにおけるAPN(Access Point Name)に相当するものであってもよい。
【0131】
また、PDUセッションとは、PDU接続性サービス(PDU connectivity service)を提供するDNとUEとの間の関連性として定義することができるが、具体的には、UEと外部ゲートウェイ又はDNとの間で確立される接続性であってもよい。UEは、5GSにおいて、アクセスネットワーク及びコアネットワークを介したPDUセッションを確立することにより、PDUセッションを用いて、DNとの間のユーザデータの送受信を行うことができる。ここで、この外部ゲートウェイとは、UPF、SCEF等であってよい。UEは、PDUセッションを用いて、DNに配置されるアプリケーションサーバー等の装置と、ユーザデータの送受信を実行する事ができる。また、PDU接続性サービスとは、UEとDNとの間でPDUの交換を提供するサービスである。また、このPDUセッションは、1つのアクセスネットワーク(3GPPアクセスネットワークまたはnon-3GPPアクセスネットワーク)におけるuser plane resourcesによって構成され、SA PDUセッションと称する場合もある。
【0132】
尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、PDUセッションに対して、1以上の識別情報を対応づけて管理してもよい。尚、これらの識別情報には、DNN、TFT、PDUセッションタイプ、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、及びSSC modeのうち1以上が含まれてもよいし、その他の情報がさらに含まれてもよい。さらに、PDUセッションを複数確立する場合には、PDUセッションに対応づけられる各識別情報は、同じ内容でもよいし、異なる内容でもよい。
【0133】
尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、上記MA PDUセッションに対して、1以上の識別情報、TFT、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、その他の情報を対応づけて管理してもよい。
【0134】
また、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信とは、1つの3GPPアクセスと1つのnon-3GPPアクセスを同時に使用することが可能なPDU接続性サービスを提供する2つのSA PDUセッションを用いた通信を意味してもよいし、ある時点で、1つの3GPPアクセス又は1つのnon-3GPPアクセスを使用することが可能なPDU接続性サービスを提供する1つのSA PDUセッションを用いた通信を意味してもよい。
【0135】
言い換えると、上記ATSSS機能に使用されるSA PDUセッションは、3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッションを指してもよいし、non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッションを指してもよいし、3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッションを指してもよい。
【0136】
また、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うということは、UEが3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッションのみを用いてDNと通信することを指してもよいし、UEがnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesのみを用いたSA PDUセッションのみを用いてDNと通信することを指してもよいし、3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いたSA PDUセッションを用いてDNと通信することを指してもよい。このような手法により、UEは、これらのSA PDUセッションを用いて、DNに配置されるアプリケーションサーバー等の装置と、ユーザデータの送受信を実行する事ができる。
【0137】
尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、上記ATSSS機能に使用されるSA PDUセッションに対して、1以上の識別情報、TFT、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、その他の情報を対応づけて管理してもよい。
【0138】
また、PDU(Protocol Data Unit又はPacket Data Unit)セッションタイプは、PDUセッションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、Ethernet(登録商標)、Unstructuredがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行うことを示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行うことを示す。Ethernet(登録商標)が指定された場合は、Ethernet(登録商標)フレームの送受信を行うことを示す。また、Ethernet(登録商標)は、IPを用いた通信を行わないことを示してもよい。Unstructuredが指定された場合は、Point-to-Point(P2P)トンネリング技術を用いて、DNにあるアプリケーションサーバー等にデータを送受信することを示す。P2Pトンネリング技術としては、例えば、UDP/IPのカプセル化技術を用いても良い。尚、PDUセッションタイプには、上記の他にIPが含まれても良い。IPは、UEがIPv4とIPv6の両方を使用可能である場合に指定する事ができる。尚、IPはIPv4v6とも表現されてもよい。
【0139】
また、ネットワークスライス(NS)とは、特定のネットワーク能力及びネットワーク特性を提供する論理的なネットワークである。UE及び/又はネットワークは、5GSにおいて、ネットワークスライス(NWスライス; NS)をサポートすることができる。
【0140】
また、ネットワークスライスインスタンス(NSI)とは、ネットワーク機能(NF)のインスタンス(実体)と、必要なリソースのセットで構成され、配置されるネットワークスライスを形成する。ここで、NFとは、ネットワークにおける処理機能であって、3GPPで採用又は定義されたものである。NSIはコアネットワーク内に1以上構成される、NSの実体である。また、NSIはNST(Network Slice Template)を用いて生成された仮想的なNF(Network Function)により構成されてもよい。ここで、NSTとは、要求される通信サービスや能力(capability)を提供する為のリソース要求に関連付けられ、1以上のNFの論理的表現である。つまり、NSIとは、複数のNFにより構成されたコアネットワーク内の集合体でよい。また、NSIはサービス等によって配送されるユーザデータを分ける為に構成された論理的なネットワークでよい。NSには、1以上のNFが構成されてよい。NSに構成されるNFは、他のNSと共有される装置であってもよいし、そうでなくてもよい。UE、及び/又ネットワーク内の装置は、NSSAI、及び/又はS-NSSAI、及び/又はUE usage type、及び/又は1以上のNSI ID等の登録情報、及び/又はAPNに基づいて、1以上のNSに割り当てられることができる。尚、UE usage typeは、NSIを識別するための使用される、UEの登録情報に含まれるパラメータ値である。UE usage typeはHSSに記憶されていてよい。AMFはUE usage typeに基づきSMFとUPFを選択してもよい。
【0141】
また、S-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)は、NSを識別するための情報である。S-NSSAIは、SST(Slice/Service type)のみで構成されてもよいし、SSTとSD(Slice Differentiator)の両方で構成されてもよい。ここで、SSTとは、機能とサービスの面で期待されるNSの動作を示す情報である。また、SDは、SSTで示される複数のNSIから1つのNSIを選択する際に、SSTを補間する情報であってもよい。S-NSSAIは、PLMNごとに特有な情報であってもよいし、PLMN間で共通化された標準の情報であってもよい。また、ネットワークは、デフォルトS-NSSAIとして、UEの登録情報に1以上のS-NSSAIを記憶してもよい。尚、S-NSSAIがデフォルトS-NSSAIである場合において、UEが登録要求メッセージにおいて有効なS-NSSAIをネットワークに送信しないときは、ネットワークは、UEに関係するNSを提供してもよい。
【0142】
また、NSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)は、S-NSSAIの集まりである。NSSAIに含まれる、各S-NSSAIはアクセスネットワーク又はコアネットワークがNSIを選択するのをアシストする情報である。UEはPLMNごとにネットワークから許可されたNSSAIを記憶してもよい。また、NSSAIは、AMFを選択するのに用いられる情報であってよい。
【0143】
また、SSC(Session and Service Continuity) modeは、5Gシステム(5GS)において、システム、及び/又は各装置がサポートするセッションサービス継続(Session and Service Continuity)のモードを示すものである。より詳細には、UEとUPFとの間で確立されたPDUセッションがサポートするセッションサービス継続の種類を示すモードであってもよい。なお、SSC modeはPDUセッション毎に設定されるセッションサービス継続の種類を示すモードであってもよい。さらに、SSC modeは、SSC mode 1、SSC mode 2、SSC mode 3の3つのモードから構成されていてもよい。尚、PDUセッションに対応づけられたSSC modeは、PDUセッションが存続している間は、変更されなくてもよい。
【0144】
また、SSC mode 1は、ネットワークが、UEに提供する接続性サービスを維持するモードである。尚、PDUセッションに対応づけられたPDUセッションタイプが、IPv4又はIPv6である場合、セッションサービス継続の際に、IPアドレスは維持されてもよい。
【0145】
さらに、SSC mode 1は、UEがネットワークに接続する際に用いるアクセステクノロジーに関わらず、同じUPFが維持され続けるセッションサービス継続のモードであってもよい。より詳細には、SSC mode 1は、UEのモビリティが発生しても、確立しているPDUセッションのPDUセッションアンカーとして用いられるUPFを変更せずに、セッションサービス継続を実現するモードであってもよい。
【0146】
また、SSC mode 2は、ネットワークが、UEに提供された接続性サービスと、対応するPDUセッションとを解放するモードである。尚、SSC mode 2では、PDUセッションに対応づけられたPDUセッションタイプが、IPv4、IPv6又はIPv4v6である場合、PDUセッションのアンカーを変更する際に、UEに割り当てられたIPアドレスは解放されてもよい。
【0147】
さらに、SSC mode 2は、UPFのサービングエリア内でのみ、同じUPFが維持され続けるセッションサービス継続のモードであってもよい。より詳細には、SSC mode 2は、UEがUPFのサービングエリア内にいる限り、確立しているPDUセッションが用いるUPFを変更せずに、セッションサービス継続を実現するモードであってもよい。さらに、SSC mode 2は、UPFのサービングエリアから出るような、UEのモビリティが発生した場合に、確立しているPDUセッションが用いるUPFを変更して、セッションサービス継続を実現するモードであってもよい。
【0148】
ここで、UPFのサービングエリアとは、1つのUPFがセッションサービス継続機能を提供することができるエリアであってもよいし、UEがネットワークに接続する際に用いるRATやセル等のアクセスネットワークのサブセットであってもよい。さらに、アクセスネットワークのサブセットとは、1又は複数のRAT、及び/又はセルから構成されるネットワークであってもよい。
【0149】
尚、SSC mode 2のPDUセッションのアンカーポイント(以下、PDUセッションアンカー、PSAとも呼称する)の変更は、各装置が、SSC mode 2のPSAを変更する手続きを実行することによって実現されてよい。尚、アンカー又はアンカーポイントを、端点と表現してもよい。
【0150】
また、SSC mode 3は、接続性が消失しないことを、ネットワークが担保しつつ、ユーザプレーンの変更がUEに明らかになるモードである。尚、SSC mode 3の場合、よりよい接続性サービスを実現するために、確立しているPDUセッションが切断される前に、新しいPDUセッションアンカーポイントを通るPDUセッションが確立されてもよい。さらに、SSC mode 3では、PDUセッションに対応づけられたPDUセッションタイプが、IPv4、IPv6又はIPv4v6である場合、PDUセッションのアンカーを変更する際に、UEに割り当てられたIPアドレスは維持されなくてもよい。
【0151】
さらに、SSC mode 3は、UEとUPFとの間で確立されたPDUセッション、及び/又は通信路を切断する前に、同じDNに対して、新たなUPFを介した新たなPDUセッション、及び/又は通信路を確立することを許可するセッションサービス継続のモードであってもよい。さらに、SSC mode 3は、UEがマルチホーミングになることを許可するセッションサービス継続のモードであってもよい。さらに、SSC mode 3は、複数のPDUセッション、及び/又はPDUセッションに対応づけられたUPFを用いたセッションサービス継続が許可されたモードであってもよい。言い換えると、SSC mode 3の場合、各装置は、複数のPDUセッションを用いてセッションサービス継続を実現してもよいし、複数のUPFを用いてセッションサービス継続を実現してもよい。
【0152】
ここで、各装置が、新たなPDUセッション、及び/又は通信路を確立する場合、新たなUPFの選択は、ネットワークによって実施されてもよいし、新たなUPFは、UEがネットワークに接続した場所に最適なUPFであってもよい。さらに、複数のPDUセッション、及び/又はPDUセッションが用いるUPFが有効である場合、UEは、アプリケーション、及び/又はフローの通信の新たに確立されたPDUセッションへの対応づけを、即座に実施してもよいし、通信の完了に基づいて実施してもよい。
【0153】
尚、SSC mode 3のPDUセッションのアンカーポイントの変更は、各装置が、各装置が、SSC mode 3のPSAを変更する手続きを実行することによって実現されてよい。
【0154】
また、デフォルトSSC modeは、特定のSSC modeが定まらない場合に、UE及び/又はネットワークが用いるSSC modeである。具体的には、デフォルトSSC modeは、アプリケーションからのSSC modeの要求がない場合、及び/又はアプリケーションに対してSSC modeを決めるためのUEのポリシーがない場合に、UEが用いるSSC modeであってもよい。また、デフォルトSSC modeは、UEからのSSC modeの要求がない場合に、ネットワークが用いるSSC modeであってもよい。
【0155】
なお、デフォルトSSC modeは、加入者情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はUEのポリシーに基づいて、DN毎に設定されていてもよいし、PDN毎に設定されていてもよいし、UE、及び/又は加入者毎に設定されていてもよい。さらに、デフォルトSSC modeは、SSC mode 1、SSC mode 2又はSSC mode 3を示す情報であってもよい。
【0156】
また、IPアドレス維持 (IP address preservation) は、同じIPアドレスを使い続けることができる技術である。IPアドレス維持がサポートされている場合、UEは、TA外へ移動した場合においても、ユーザデータの通信に対して同じIPアドレスを用い続けることが可能である。言い換えると、IPアドレス維持がサポートされている場合、各装置は、PDUセッションのアンカーポイントが変更される際においても、ユーザデータの通信に対して同じIPアドレスを用い続けることが可能であってよい。
【0157】
また、ステアリング機能は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をサポートするUEが、3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセスを介して、上記2つのSA PDUセッションのトラフィックをステアリング(steering)したり、切り替えたり(switching)、分けたり(splitting)する機能であってよい。ここで、ステアリング機能には、MPTCP(Multi-Path Transmission Control Protocol)機能と、ATSSS(Access Traffic Steering, Switching, Splitting)-LL(Low-Layer)機能とが含まれてよい。
【0158】
また、MPTCP機能は、IP層より上の層のステアリング機能であり、TCPトラフィックに適用される。MPTCP機能が適用されるトラフィックは、MPTCPフローと称する場合がある。また、UEのMPTCP機能は、3GPPアクセス及び/又はnon-3GPPアクセスのuser planeを使って、UPFのMPTCPプロキシ機能と通信することができる。また、UEは、SA PDUセッションを要求し、MPTCP capabilityを提供すると、MPTCP 機能がenabledになってよいし、UPFは、MPTCP 機能をenableすることに合意すると、UPFは、MPTCP Proxy 機能をenabledになってよい。また、ネットワークは、SA PDUセッションのための1つのIPアドレス/プレフィックスと、2つのIPアドレス/プレフィックス (link-specific multipathアドレスとも称する)を割り当てる。link-specific multipathアドレスのうちの1つは、3GPPアクセスを介したsubflowを確立するために使用され、もう1つは、non-3GPPアクセスを介したsubflowを確立するために使用される。また、link-specific multicastアドレスは、UEのMPTCP 機能でのみ使用。N6を介してroutingできない。また、ネットワークは、MPTCP proxy情報(MPTCP proxyのIPアドレス、port number、typeを含んでよい)をUEに送信することができる。ここで、typeはType 1(transport converter)であってよい。また、ネットワークは、MPTCP 機能を適用するべきアプリのリストをUEに示す場合がある。
【0159】
また、ATSSS-LL機能は、IP層より下の層のステアリング機能であり、全てのタイプのトラフィック(TCPトラフィック、UDP(User Data Protocol)トラフィック、ethernetトラフィック等)に適用される。ATSSS-LL機能が適用されるトラフィックを、Non-MPTCP flowと称する場合がある。また、UPFでは、ATSSS-LL機能と同じであるか、又は似たステアリング機能がサポートされてよい。また、UEのATSSS-LL機能は、ATSSS rulesとlocal conditionsに基づいて、上りトラフィックのsteering, switch, splitを決定する。また、UEは、SA PDUセッションを要求し、ATSSS-LL capabilityを提供すると、ATSSS-LL機能がenabledになってよいし、UEがATSSS-LL capabilityを提供すると、UPFにおけるATSSS-LL機能がenabledになってよい。
【0160】
また、ATSSS rulesは、1以上のATSSS ruleをリスト化したものである。ATSSS ruleは、ルール優先度(Rule Precedence)、及び/又はトラフィック記述子(Traffic Descriptor)、及び/又はアクセス選択記述子(Access Selection Descriptor)で構成されてよい。ここで、ATSSS ruleにおけるRule Precedenceは、UEにおいて評価されるATSSS rulesの順番を定義するものである。UEは、ATSSS rulesを受信した場合、つまり、1以上のATSSS ruleを受信した場合、各ATSSS ruleにおけるRule Precedenceを参照し、優先度の高いATSSS ruleから順番に評価してよい。
【0161】
また、ATSSS ruleにおけるTraffic Descriptorは、ATSSS ruleをいつ適用するかを示すものである。ATSSS ruleにおけるTraffic Descriptorは、アプリケーション記述子(Application descriptors)、及び/又はIP記述子(IP descriptors)、及び/又はnon-IP記述子(Non-IP descriptors)で構成されてよい。また、Application descriptorsは、トラフィックを生成するアプリケーションを識別する情報を示してよい。また、IP descriptorsは、IPトラフィックの送信先(destination)を識別する情報を示してよい。また、non-IP descriptorsは、non-IPトラフィック(例えば、ethernetトラフィックやunstructuredトラフィック)の送信先(destination)を識別する情報を示してよい。
【0162】
また、ATSSS ruleにおけるAccess Selection Descriptorは、ステアリングモード、及び/又はステアリング機能で構成されてよい。ステアリングモードは、サービスデータフロー(SDFとも称する)のトラフィックを3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスのどちらに分配するべきかを示す情報であって良い。また、ステアリングモードには、Active-Standby、Smallest Delay、Load-Balancing、Priority-basedの4つのモードが含まれてよい。
【0163】
また、Active-Standbyは、activeなアクセスとstandbyアクセスとを設定し、activeなアクセスが利用可能なときは、そのアクセスに対して、サービスデータフロー(SDF)をステアリングし、そのactiveなアクセスが利用不能になったときは、standbyアクセスにSDFを切り替えるモードであってよい。また、Active-Standbyは、activeなアクセスのみを設定し、standbyアクセスを設定しない場合は、activeなアクセスが利用可能なときは、そのアクセスに対して、サービスデータフロー(SDF)をステアリングし、そのactiveなアクセスが利用不能になったとしても、standbyアクセスにSDFを切り替えることはできないモードであってよい。
【0164】
また、Smallest Delayは、最小のRTT(Round-Trip Time)を持つアクセスに対して、サービスデータフロー(SDF)をステアリングするモードであってよい。また、このモードが設定された場合、UEとUPFは、3GPPアクセスを介して通信した場合のRTT、およびnon-3GPPアクセスを介して通信した場合のRTTを決定するための測定を行ってよい。
【0165】
また、Load-Balancingは、両方のアクセスに、サービスデータフロー(SDF)を分けるモードであってよい。また、Load-Balancingが指定される場合は、さらに、3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセスを介して送信されるべきサービスデータフロー(SDF)の割合を示す情報も含んでよい。
【0166】
また、Priority-basedは、優先度の高いアクセス(high priority access)に対して、そのアクセスが混雑していると判断されるまで、サービスデータフロー(SDF)の全てのトラフィックをステアリングするために使用するモードであってよい。また、そのアクセスが混雑している判断された場合は、そのSDFのトラフィックは、優先度の高いアクセスだけでなく、優先度の低いアクセス(low priority access)に対しても、SDFのトラフィックが送信されるモードであってよい。さらに、high priority accessが利用不能になった場合、SDFの全てのトラフィックがlow priority accessに対して送信されるモードであってよい。
【0167】
また、ステアリング機能は、サービスデータフロー(SDFとも称する)のトラフィックをステアリングするために、MPTCP機能とATSSS-LL機能のどちらを使用するべきかを示してよい。また、これは、UEがMPTCP機能とATSSS-LL機能のどちらもサポートする場合に、使用される情報であってよい。
【0168】
また、URSP(UE Route Selection Policy) rulesとは、1以上のURSP(UE Route Selection Policy Rule) ruleのりストで構成されてよい。また、各URSP ruleは、ルール優先度(Rule Precedence)、及び/又はトラフィック記述子(Traffic descriptor)、及び/又はルート選択記述子リスト(List of Route Selection Descriptors)で構成されてよい。ここで、URSP ruleにおけるRule Precedenceは、UEにおいて強制されるURSP rulesの順番を示す。UEは、URSP rulesを受信した場合、つまり、1以上のURSP ruleを受信した場合、各URSP ruleにおけるRule Precedenceを参照し、優先度の高いURSP ruleから順番に適用してよい。
【0169】
また、URSP ruleにおけるTraffic descriptorは、URSP ruleをいつ適用するかを示すものである。URSP ruleにおけるTraffic descriptorは、アプリケーション記述子(Application descriptors)、及び/又はIP記述子(IP descriptors)、及び/又はドメイン記述子(Domain descriptors)、及び/又はnon-IP記述子(Non-IP descriptors)、及び/又はDNN(Data Network Name)、及び/又は接続能力(Connection Capabilities)で構成されてよい。また、Application descriptorsは、OSのIDと、OSのアプリケーションIDを含んでよい。また、IP descriptorsは、IPトラフィックの送信先(destination)を識別する情報を示し、例えば、IPアドレス、IPv6ネットワークプレフィックス、ポート番号、プロトコル番号などを含んでよい。また、ドメイン記述子(Domain descriptors)は、送信先のFQDN(Fully Qualified Domain Name)を示してよい。また、non-IP descriptorsは、non-IPトラフィック(例えば、ethernetトラフィックやunstructuredトラフィック)の送信先(destination)を識別する情報を示してよい。また、DNNは、アプリケーションによって提供されるDNNに関する情報であって良い。また、Connection Capabilitiesは、UEがある能力(capability)を用いてネットワークへの接続を要求するときに、UEのアプリケーションによって提供される情報を示してよい。
【0170】
また、URSP ruleにおけるList of Route Selection Descriptorsは、1以上のルート選択記述子(Route Selection Descriptor)で構成されてよい。各Route Selection Descriptorは、ルール選択記述子の優先度(Route Selection Descriptor Precedence)、及び/又はルート選択の構成要素(Route selection components)で構成されてよい。Route Selection Descriptor Precedenceは、Route Selection Descriptorsが適用される順番を示す。UEは、Route Selection Descriptorsを受信した場合、つまり、1以上のRoute Selection Descriptorを受信した場合、各Route Selection DescriptorにおけるRule Precedenceを参照し、優先度の高いRoute Selection Descriptorから順番に適用してよい。また、Route Selection Descriptorは、SSCモード選択(SSC Mode Selection)、及び/又はネットワークスライス選択(Network Slice Selection)、及び/又はDNN選択(DNN Selection)、及び/又はPDUセッションタイプ選択(PDU Session Type Selection)、及び/又はノンシームレスオフロード指示(Non-Seamless Offload indication)、及び/又はアクセスタイプの好み(Access Type preference)で構成されてよい。また、SSC Mode Selectionは、アプリケーションのトラフィックを、指定されたSSCモードのPDUセッションを介して、ルーティングすることを示してよい。また、Network Slice Selectionは、示された1以上のS-NSSAIをサポートするPDUセッションを使って、アプリケーションのトラフィックをルーティングすることを示してよい。また、DNN Selectionは、示された1以上のDNNをサポートするPDUセッションを使って、アプリケーションのトラフィックをルーティングすることを示してよい。尚、DNNがTraffic descriptorで使用されている場合は、このRoute Selection Descriptorは、DNN Selectionを含まなくてよい。また、PDUセッションタイプ選択は、示されたPDUセッションタイプをサポートするPDUセッションを使って、アプリケーションのトラフィックをルーティングすることを示してよい。また、Non-Seamless Offload indicationは、アプリケーションのトラフィックを、non-3GPPアクセスに対するオフロードすることを示してよい。
【0171】
また、Access Type preferenceは、UEがPDUセッションを確立する必要がある場合、PDUセッションを確立するアクセスタイプを示してよい。ここでアクセスタイプとは、3GPP又はnon-3GPP又はマルチアクセス(Multi-Access)であってよい。また、マルチアクセスは、PDUセッションが、3GPPアクセスを介したSA PDUセッションと、non-3GPPアクセスを介したSA PDUセッションとして確立されるべきであることを示してよい。
【0172】
[3.2. 各実施形態で用いられる識別情報の説明]
次に、各実施形態で用いられる識別情報について説明する。
【0173】
まず、第1の識別情報は、DNNである。また、第1の識別情報は、UEが要求するDNNを示す情報であってよい。また、第1の識別情報は、確立を要求するSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNであってよい。
【0174】
また、第2の識別情報は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いた通信を行うためのATSSS機能をUEがサポートするか否かを示す情報であってよい。すなわち、第2の識別情報は、UEの能力情報であってよい。ここで、そのATSSS機能をUEがサポートするか否かを示す情報は、ATSSS capabilityとして表現されてもよい。また、第2の識別情報は、そのATSSS機能の1つの機能であるMPTCP機能をUEがサポートするか否かを示す情報、及び/又は、そのATSSS機能のもう1つの機能であるATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示す情報であってもよい。ここで、MPTCP機能をUEがサポートするか否かを示す情報は、MPTCP capabilityとして表現されてもよいし、ATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示す情報は、ATSSS-LL capabilityとして表現されてもよい。また、UEがMPTCP機能のみをサポートする場合、第2の識別情報はMPTCP capabilityであってよい。また、UEがATSSS-LL機能のみをサポートする場合、第2の識別情報にATSSS-LL capabilityであってよい。また、UEがMPTCP機能およびATSSS-LL機能をサポートする場合、第2の識別情報はMPTCP capabilityおよびATSSS-LL capabilityであってよい。
【0175】
また、第3の識別情報は、PDUセッションIDである。また、第3の識別情報は、UEが要求するPDUセッションIDを示す情報(PDUセッションを特定するための情報)であってよい。また、第3の識別情報は、SA PDUセッションを識別するためのPDUセッションIDであってよい。
【0176】
また、第4の識別情報は、PDUセッションタイプである。また、第4の識別情報は、UEが要求するPDUセッションタイプを示す情報であってもよい。また、第4の識別情報は、SA PDUセッションのタイプを識別するためのPDUセッションタイプであってよい。また、第4の識別情報は、IPv4、IPv6、IPv4v6、Unstructured、Ethernet(登録商標)のいずれかを示してよい。
【0177】
また、第5の識別情報は、SSC modeである。また、第5の識別情報は、UEが要求するSSC modeを示す情報であってよい。また、第5の識別情報は、SA PDUセッションに対するSSC modeであってよい。また、第5の識別情報は、SSC mode 1、SSC mode 2、SSC mode 3のいずれかを示してよい。
【0178】
また、第6の識別情報は、1以上のS-NSSAIである。また、第6の識別情報は、UEが要求する1以上のS-NSSAIを示す情報であってよい。また、第6の識別情報は、SA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。また、第6の識別情報は、両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して許可されている1以上のS-NSSAIであってよい。また、第6の識別情報は、UEが5GSに対して登録するために実行される登録手続き(Registration procedure)においてAMFから受信した登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAI(ネットワークによって許可されたNSSAI)に含まれる1以上のS-NSSAIであってよい。
【0179】
また、第7の識別情報は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うことを要求すること、又はその2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信の許可を要求することを示す情報である。また、第7の識別情報は、初期要求(Initial request)、及び/又はSA(Single Access) PDU(Protocol Data Unit) request、及び/又は既存のPDUセッション(Existing PDU Session)のいずれかを示すRequest typeを用いて、その情報の意味を伝えてもよい。尚、SA PDU Requestは、SA PDU Request indicationと表現してもよい。尚、2つのSA PDUセッションを用いた通信を行うためのATSSS機能をサポートしないネットワークがUEからSA PDU Requestを受信した場合は、SA PDU Requestは初期要求として解釈されてもよい。
【0180】
また、第8の識別情報は、PDUセッションIDである。また、第8の識別情報は、すでに確立しているSA PDUセッションを識別するためのPDUセッションIDであってよい。
【0181】
また、第9の識別情報は、上記第1~8の識別情報のうちの2以上の識別情報の内容を組み合わせた内容を持つ情報であってよい。また、第9の識別情報は、上記第1~8の識別情報における2以上の内容を組み合わせた情報であってもよい。
【0182】
また、第11の識別情報は、DNNである。また、第11の識別情報は、ネットワークによって決定及び/又は許可されたDNNを示す情報であってよい。また、第11の識別情報は、確立されるSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNであってよい。
【0183】
また、第12の識別情報は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いた通信を行うためのATSSS機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報であってよい。すなわち、第12の識別情報は、ネットワークの能力情報であってよい。ここで、そのATSSS機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報は、ATSSS capabilityとして表現されてもよい。また、第12の識別情報は、そのATSSS機能の1つの機能であるMPTCP機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報、及び/又は、そのATSSS機能のもう1つの機能であるATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報であってもよい。ここで、MPTCP機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報は、MPTCP capabilityとして表現されてもよいし、ATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示す情報は、ATSSS-LL capabilityとして表現されてもよい。また、ネットワークがMPTCP機能のみをサポートする場合、第2の識別情報はMPTCP capabilityであってよい。また、ネットワークがATSSS-LL機能のみをサポートする場合、第2の識別情報にATSSS-LL capabilityであってよい。また、ネットワークがMPTCP機能およびATSSS-LL機能をサポートする場合、第2の識別情報はMPTCP capabilityおよびATSSS-LL capabilityであってよい。
【0184】
また、第13の識別情報は、PDUセッションIDである。また、第13の識別情報は、ネットワークによって決定及び/又は許可されたPDUセッションIDを示す情報(PDUセッションを特定するための情報)であってよい。また、第13の識別情報は、確立されるSA PDUセッションを識別するためのPDUセッションIDであってよい。
【0185】
また、第14の識別情報は、PDUセッションタイプである。また、第14の識別情報は、ネットワークによって決定及び/又は許可されたPDUセッションタイプを示す情報であってもよい。また、第14の識別情報は、確立されるSA PDUセッションのタイプを識別するためのPDUセッションタイプであってよい。また、第14の識別情報は、IPv4、IPv6、IPv4v6、Unstructured、Ethernet(登録商標)のいずれかを示してよい。
【0186】
また、第15の識別情報は、SSC modeである。また、第15の識別情報は、ネットワークによって決定及び/又は許可されたSSC modeを示す情報であってよい。また、第15の識別情報は、確立されるSA PDUセッションに対するSSC modeであってよい。また、第5の識別情報は、SSC mode 1、SSC mode 2、SSC mode 3のいずれかを示してよい。
【0187】
また、第16の識別情報は、1以上のS-NSSAIである。また、第16の識別情報は、ネットワークによって決定及び/又は許可された1以上のS-NSSAIを示す情報であってよい。また、第16の識別情報は、確立されるSA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。また、第16の識別情報は、両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して許可されている1以上のS-NSSAIであってよい。また、第16の識別情報は、UEが5GSに対して登録するために実行される登録手続き(Registration procedure)においてAMFから受信した登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAI(ネットワークによって許可されたNSSAI)に含まれる1以上のS-NSSAIであってよい。
【0188】
また、第17の識別情報は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が、ネットワークによって許可されたことを示す情報であってよい。また、第17の識別情報は、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうちの少なくとも1つのSA PDUセッションの確立が、ネットワークによって許可されたことを示す情報であってもよい。
【0189】
また、第18の識別情報は、ATSSS rulesである。
【0190】
また、第19の識別情報は、第11~18の識別情報のうちの2以上の識別情報の内容を組み合わせた内容を持つ情報であってよい。また、第19の識別情報は、第11~18の識別情報における2以上の内容を組み合わせた情報であってもよい。
【0191】
また、第11、13~19の識別情報は、第1~9の識別情報、及び/又はネットワークの能力情報(第12の識別情報を含む)、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報等に基づいて、ネットワークによって決定される情報であってもよい。
【0192】
また、第11~19の識別情報は、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうち、まだ確立されていないSA PDUセッションを確立するために、PDUセッション確立手続きを実行することを指示することを意味してもよい。
【0193】
[4. 第1の実施形態]
本実施形態では、UEが3GPPアクセスを介してネットワークに登録されており、かつ、non-3GPPアクセスを介してネットワークに登録されている状態において、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション及びnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うための手続きについて、図7を用いて、説明する。
【0194】
尚、ここでは、3GPPアクセス、及び/又はnon-3GPPアクセス、及び/又5GC(5G Core Network)は、同一のオペレータが管理/運営する場合を例にとって説明するが、これらが異なるオペレータが管理/運営する場合にも適用可能である。
【0195】
まず、UEは、S700において、第1のSA PDUセッション及び第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うか否かを判断する。
【0196】
ここで、例えば、S700において、UEがそのATSSS機能をサポートする場合は、UEはそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、UEがそのATSSS機能をサポートする場合であって、そのATSSS機能による通信を行いたい場合、UEはそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、そのATSSS機能をサポートするUEに対して、そのATSSS機能による通信を行うことをユーザが予め設定していた場合、UEがそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、UEは、UE内に予め記憶されている情報、及び/又はアクセスネットワークから事前に受信した情報、及び/又はコアネットワークから事前に受信した情報(登録手続き等の手続きで受信した識別情報、及び/又はPCFから事前に受信しているURSP rules等を含む)などに基づいて、そのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。
【0197】
そして、UEがそのATSSS機能による通信を行うことを決定した場合には、S702の手続き及びS704の手続きを開始してよい。また、S702のPDUセッション確立手続きが3GPPアクセスを介して実行される場合、S704のPDUセッション確立手続きはnon-3GPPアクセスを介して実行される。また、S702のPDUセッション確立手続きがnon-3GPPアクセスを介して実行される場合、S704のPDUセッション確立手続きは3GPPアクセスを介して実行される。
【0198】
以下では、UEがS702のPDUセッション確立手続き(以下、第1のPDUセッション確立手続きとも称する)を3GPPアクセスを介して実行し、S704のPDUセッション確立手続き(以下、第2のPDUセッション確立手続きとも称する)をnon-3GPPアクセスを介して実行する場合を例にとって説明する。また、S702の手続きは、図6に示されるPDUセッション確立手続きであってよく、S704の手続きは、図9に示されるPDUセッション確立手続きであってよい。
【0199】
[4.1. 第1のPDUセッション確立手続き]
次に、S702のPDUセッション確立手続きの詳細について、図6を用いて説明する。
【0200】
まず、UEは、アクセスネットワークを介して、AMFにPDUセッション確立要求メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを送信することにより(S1300)、PDUセッション確立手続きを開始する。NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して送信されるメッセージであり、アップリンクNASトランスポート(UL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0201】
ここで、アクセスネットワークとは、3GPPアクセスである。すなわち、UEは、3GPPアクセスに含まれる基地局装置_110を介して、AMFにNASメッセージを送信する。
【0202】
また、UEは、PDUセッション確立要求メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージに、第1から7、9の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信することにより、UEが要求することを、ネットワーク側に通知することができる。
【0203】
ここで、第1の識別情報は、第1のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。
【0204】
また、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をUEがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをUEがサポートすることを示す。
【0205】
また、第3の識別情報は、第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDである。
【0206】
また、第4の識別情報は、第1のSA PDUセッションのPDUセッションタイプである。
【0207】
また、第5の識別情報は、第1のSA PDUセッションのSSC modeである。
【0208】
また、第6の識別情報は、第1のSA PDUセッションに対してUEが要求する1以上のS-NSSAIである。第6の識別情報は、本手続きを開始する前に実行された登録手続き(Registration procedure)における登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAIとして、ネットワークによって両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して接続が許可された1以上のS-NSSAIであってよい。
【0209】
また、第7の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うことを要求すること、又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信の許可を要求することを示してよい。
【0210】
尚、UEは、第1から7、9の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0211】
次に、AMFは、NASメッセージを受信すると、UEが要求していること、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0212】
ここで、AMFは、UEが両方のアクセスに登録されているが、UEから受信した第6の識別情報で示されるS-NSSAIが両方のアクセスに対して許可されていない場合には、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。また、AMFは、ATSSS機能をサポートしない場合、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。
【0213】
尚、両方のアクセスに登録されているとは、3GPPアクセスを介してネットワークに登録されており、かつ、non-3GPPアクセスを介してネットワークに登録されていることを意味してよい。
【0214】
また、両方のアクセスに対して許可されていないとは、3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていない、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていないことを意味してよい。
【0215】
また、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、各装置は、S1302以降のステップをスキップ、すなわち中止してもよい。この場合、UEは、PDUセッション確立要求メッセージを送信するタイミングで、タイマーを開始し、所定の期間内に、PDUセッション確立要求メッセージに対する応答メッセージである、PDUセッション確立受諾メッセージ又はPDUセッション確立拒絶メッセージを受信できなかったときは、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0216】
また、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、SMFに送信する必要はない。また、UEは、AMFから、このNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0217】
また、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、SMFに対して、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を送信し、SMFが、PDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、第1のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報が含まれてよい。また、UEは、SMFから、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0218】
次に、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部の転送先として、SMFを選択する(S1302)。尚、AMFは、NASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、転送先のSMFを選択してもよい。また、AMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするSMFを選択してもよい。ここでは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするSMF_220が選択されたものとする。
【0219】
次に、AMFは、選択されたSMFに、例えばN11インターフェースを介して、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を送信する(S1304)。また、AMFは、SMFに対して、UEが両方のアクセスに登録されていることを示す情報を送信してもよい。
【0220】
次に、SMFは、AMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが要求していること、及び/又はAMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0221】
ここで、SMFは、第1の条件判別をしてもよい。また、第1の条件判別は、UEの要求を受諾するか否かを判断する為のものであってよい。また、第1の条件判別において、SMFは、第1の条件判別が真か偽かを判定する。また、SMFは、第1の条件判別を真と判定した場合、図6の(A)の手続きを開始してよく、第1の条件判別を偽と判定した場合、UEの要求を拒絶する手続きを開始してよい。
【0222】
尚、第1の条件判別は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報(subscription information)、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0223】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、UEの接続先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEが要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEが要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、送受信された識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真と判定してよく、送受信された識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、第1のSA PDUセッションの確立、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、第1のSA PDUセッションの確立、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。尚、第1の条件判別の真偽を判定する条件は、前述した条件に限らなくてよい。
【0224】
次に、図6の(A)の手続きの各ステップを説明する。
【0225】
まず、SMFは、PCFを選択してもよい。例えば、SMFは、第7の識別情報を受信した場合、適切なPCFを選択してよい。また、SMFは、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうちの第1のSA PDUセッションを確立するために本手続きが実行されたことを検出した場合は、AMFから受信した情報などに基づき、適切なPCFを選択してよい。例えば、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするPCFを選択してもよい。ここでは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするPCF_250が選択されたものとする。
【0226】
次に、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、PCFに送信してよい(S1306)。
【0227】
また、SMFは、第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、さらに「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第1のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、3GPPアクセスを示してよい。
【0228】
次に、PCFは、SMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが第1のSA PDUセッションの確立を要求していること、及び/又はSMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0229】
尚、PCFは、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又は加入者情報(subscription information)等に基づいて、SMFにおける上記判断と同様の判断をさらに行ってもよい。この場合、PCFは、SMFからPCFに対して送信される情報として上記に記載した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を、SMFに対して送信してよい。
【0230】
また、PCFは、SMFにおいて上記判断が行われていることを検出したときは、この判断を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
【0231】
また、SMFにおいて上記判断を行わず、PCFでのみ上記判断を行ってもよい。この場合、SMFからPCFに対して送信される情報等(メッセージ、コンテナ、情報)は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を含んでよい。すなわち、SMFが上記判断をした場合に、SMFが生成してPCFに追加で送信していた上記の情報を、SMFはPCFに送信しなくてよい。この場合において、PCFが、第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、PCFは、SMFに対して、「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第1のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、3GPPアクセスを示してよい。
【0232】
そして、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを検出した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0233】
また、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第1のSA PDUセッションの確立、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0234】
そして、PCFがそのPCC rulesを生成した場合、PCC rulesをSMFに対して送信してよい。また、PCFは、SMFに対して、「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第1のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」、及び/又はPCC rulesを送信することで、第1のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してもよい。
【0235】
次に、SMFは、PCFから送信された情報を受信すると、それらの情報の内容を認識することができる。
【0236】
そして、SMFは、PCFからPCC rulesを受信した場合、PCC rulesから、ATSSS rules(第18の識別情報)とN4 rulesを生成する。ここで、ATSSS rulesは、SMFからUEに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、N4 rulesは、SMFからUPFに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、SMFは、PCC rulesとATSSS rulesとN4 rulesを対応付けて(マッピングして)管理してよい。
【0237】
また、第4の識別情報がIPv4、IPv6、IPv4v6のいずれかを示すときは、SMFは、第1のSA PDUセッションに対するIPアドレスまたはIPプレフィックスを割り当ててよい。また、第4の識別情報がethernet(登録商標)を示すときは、SMFは、第1のSA PDUセッションに対して、MACアドレスもIPアドレスも割り当てなくてよいが、MACアドレスを割り当ててもよい。また、第4の識別情報がunstructuredを示すときは、SMFは、第1のSA PDUセッションに対するIPv6アドレスを割り当ててよい。
【0238】
次に、SMFは、第1のSA PDUセッションに対するUPFを選択し、選択されたUPFに、例えばN4インターフェースを介して、N4セッション確立要求メッセージを送信する(S1308)。ここで、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はPCFから受信した情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、1以上のUPFを選択してもよい。また、複数のUPFが選択された場合、SMFは、各々のUPFに対してN4セッション確立要求メッセージを送信してもよい。また、第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするUPFを選択してよい。ここでは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするUPF_230が選択されたものとする。
【0239】
また、N4セッション確立要求メッセージは、N4 rulesを含んでよい。
【0240】
次に、UPFは、N4セッション確立要求メッセージを受信すると(S1308)、SMFから受信した情報の内容を認識することができる。また、UPFは、第1のSA PDUセッションのためのコンテキストを作成してよい。また、UPFは、SMFからN4 rulesを受信した場合には、N4 rulesに従って動作するように設定してよい。すなわち、UPFは、確立される第1のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスのどちらのアクセスに対してルーティングするべきかを設定してよい。また、UPFは、確立される第1のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、3GPPアクセスのみに対するルーティングの設定をし、non-3GPPアクセスに対するルーティングの設定をしなくてもよい。また、UPFにおけるN4 rulesの適用は、このタイミングではなく、第2のPDUセッション確立手続きのS1408の後に行われてもよい。さらに、UPFは、N4セッション確立要求メッセージの受信、及び/又は第1のSA PDUセッションのためのコンテキストの作成に基づいて、例えばN4インターフェースを介して、SMFにN4セッション確立応答メッセージを送信してよい(S1310)。
【0241】
次に、SMFは、N4セッション確立要求メッセージに対する応答メッセージとして、N4セッション確立応答メッセージを受信すると、UPFから受信した情報の内容を認識することができる。また、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信などに基づいて、UEに割り当てるアドレスのアドレス割り当てを行ってもよい。
【0242】
次に、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信、及び/又はUEに割り当てるアドレスのアドレス割り当ての完了などに基づいて、例えばN11インターフェースを介して、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を、AMFに送信する(S1312)。ここで、N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよく、さらに、PDUセッション確立受諾メッセージには、ATSSSコンテナIE(Information Element)が含まれてよい。
【0243】
次に、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を受信したAMFは、アクセスネットワークを介して、UEにNASメッセージを送信する(S1314)(S1316)。ここで、NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して、送信される。また、NASメッセージは、ダウンリンクNASトランスポート(DL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0244】
具体的には、AMFは、アクセスネットワークに対して、N2 PDUセッション要求メッセージを送信すると(S1314)、N2 PDUセッション要求メッセージを受信したアクセスネットワークは、UEに対して、NASメッセージを送信する(S1316)。ここで、N2 PDUセッション要求メッセージには、NASメッセージ、及び/又はN2 SM情報が含まれてよい。また、NASメッセージには、PDUセッションID(第13の識別情報)及び/又はN1 SMコンテナが含まれてよい。N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよい。
【0245】
ここで、アクセスネットワークとは、3GPPアクセスである。すなわち、AMFは、3GPPアクセスに含まれる基地局装置_110を介して、UEにNASメッセージを送信する。
【0246】
また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッション確立要求に対する応答メッセージであってよい。また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッションの確立が受諾されたことを示してよい。
【0247】
ここで、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求の少なくとも一部が受諾されたことを示してもよい。
【0248】
また、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11から19の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信してもよい。SMF及び/又はAMFは、これらの識別情報のうちの少なくとも1つを送信することにより、これらの識別情報の内容を、UEに通知することができる。
【0249】
例えば、第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージには、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれてよい。
【0250】
尚、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージにどの識別情報を含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMF及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定をしてもよい。
【0251】
ここで、第11の識別情報は、第1のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、第11の識別情報は、第1の識別情報と同じであってよい。
【0252】
また、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをネットワークがサポートすることを示す。
【0253】
また、第13の識別情報は、第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDであってよい。尚、第13の識別情報は、第3の識別情報と同じであってよい。
【0254】
また、第14の識別情報は、第1のSA PDUセッションのPDUセッションタイプであってよい。尚、第14の識別情報は、第4の識別情報と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0255】
また、第15の識別情報は、第1のSA PDUセッションのSSC modeであってよい。ここでは、第15の識別情報は、第5の識別情報と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0256】
また、第16の識別情報は、第1のSA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。ここでは、第16の識別情報は、第6の識別情報と同じであってよいし、異なってもよい。また、第16の識別情報は、第6の識別情報に含まれる1以上のS-NSSAIの中から選択された1以上のS-NSSAIであってもよい。
【0257】
また、第17の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してよい。
【0258】
また、第18の識別情報は、ATSSS rulesである。
【0259】
尚、UEは、第11から19の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ (例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0260】
また、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれて送信されることにより、第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを、UEに通知してもよい。
【0261】
また、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージが送信されることにより、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうち、まだ確立されていないSA PDUセッションを確立するために、PDUセッション確立手続きを実行することを指示することを、UEに通知してよい。
【0262】
次に、UEは、例えばN1インターフェースを介して、NASメッセージを受信する(S1316)。UEは、NASメッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。すなわち、UEは、第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたこと、及び/又はATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうち、まだ確立されていないSA PDUセッションを確立するために、PDUセッション確立手続きを実行することが指示されたことを認識することができる。
【0263】
以上で、図6の(A)の手続きは、正常に完了する。
【0264】
この段階で、UEを含む各装置は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションが確立された状態となる。UEを含む各装置は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信可能な状態となってよい。しかし、UEを含む各装置は、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションを、まだ確立していない状態である。
【0265】
そこで、UEは、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションを確立するために、non-3GPPアクセスを介して、S704のPDUセッション確立手続きを開始する。この手続きは、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうち、まだ確立されていないSA PDUセッションを確立するために、PDUセッション確立手続きを実行することが指示されたことの認識に基づいて、開始されてよい。
【0266】
次に、図6において、第1の条件判別が偽の場合に実行される、UEの要求を拒絶する手続きを説明する。この手続きは、上述のように、第1のSA PDUセッションの確立要求が拒絶される場合に開始されてよい。
【0267】
まず、SMFは、AMFを介して、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。具体的には、SMFは、例えばN11インターフェースを介して、AMFにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。AMFは、SMFからPDUセッション確立要求メッセージを受信すると、例えばN1インターフェースを用いて、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを含むNASメッセージを送信する。
【0268】
ここで、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。
【0269】
UEは、PDUセッション確立拒絶メッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを認識することができる。すなわち、UEは、第1のSA PDUセッションの確立要求が、ネットワークによって拒絶されたことを認識することができる。
【0270】
以上で、UEの要求を拒絶する手続きが完了する。また、UEの要求を拒絶する手続きが完了することは、PDUセッション確立手続きが正常に完了しなかったこと、又はPDUセッション確立手続が異常に完了したことを意味してよい。この場合、第1の(新たな)SA PDUセッションは確立できない。この場合、UEを含む各装置は、第1のSA PDUセッションは維持されているため、UEは、第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信できる状態である。また、この場合、図6の残りのステップは、スキップしてよい。
【0271】
[4.2. 第2のPDUセッション確立手続き]
次に、S704のPDUセッション確立手続きの詳細について、図9を用いて説明する。
【0272】
まず、UEは、アクセスネットワークを介して、AMFにPDUセッション確立要求メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを送信することにより(S1400)、PDUセッション確立手続きを開始する。NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して送信されるメッセージであり、アップリンクNASトランスポート(UL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。尚、PDUセッション確立要求メッセージは、本手続きより前に、例えばnon-3GPPアクセスを介した登録手続き等が実行されることにより、UEとAMFとの間でNASメッセージの送受信のために確立されたIPsec SAを利用して、AMFに送信されてよい。
【0273】
ここで、アクセスネットワークとは、non-3GPPアクセスである。また、上述のように、non-3GPPアクセスには、Untrusted non-3GPPアクセスと、Trusted non-3GPPアクセスがあってよい。ここでは、Untrusted non-3GPPアクセスの場合を例にとって説明する。
【0274】
ここでは、すなわち、UEは、non-3GPPアクセスに含まれる基地局装置_120を介して、AMFにNASメッセージを送信する。
【0275】
また、UEは、PDUセッション確立要求メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージに、第1から9の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信することにより、UEが要求することを、ネットワーク側に通知することができる。
【0276】
ここで、第1の識別情報は、第2のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第1の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第1の識別情報と同一であることが好ましい。
【0277】
また、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をUEがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをUEがサポートすることを示す。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第2の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第2の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第2の識別情報は、含めなくてもよい。
【0278】
また、第3の識別情報は、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDである。尚、第1のSA PDUセッションと第2のSA PDUセッションとは、異なるPDUセッションであるため、各SA PDUセッションを識別するため、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第3の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第3の識別情報と異なることが好ましい。
【0279】
また、第4の識別情報は、第2のSA PDUセッションのPDUセッションタイプである。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第4の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第4の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第4の識別情報は、含めなくてもよい。
【0280】
また、第5の識別情報は、第2のSA PDUセッションのSSC modeである。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第5の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第5の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第5の識別情報は、含めなくてもよい。
【0281】
また、第6の識別情報は、第2のSA PDUセッションに対してUEが要求する1以上のS-NSSAIである。第6の識別情報は、本手続きを開始する前に実行された登録手続き(Registration procedure)における登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAIとして、ネットワークによって両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して接続が許可された1以上のS-NSSAIであってよい。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第6の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第6の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第6の識別情報は、含めなくてもよい。
【0282】
また、第7の識別情報は、既存のPDUセッション(Existing PDU Session)を示してもよい。また、第7の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うことを要求すること、又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信の許可を要求することを示してもよい。尚、第7の識別情報は、含めなくてもよい。
【0283】
また、第8の識別情報は、すでに確立している第1のSA PDUセッションを識別するためのPDUセッションIDである。尚、第8の識別情報(第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションID)は、第3の識別情報(第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションID)と、異なるものとすることが好ましい。
【0284】
尚、UEは、第1から9の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0285】
尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第1~7、9の識別情報が、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第1~7、9の識別情報とそれぞれ同一である場合には、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第1~7、9の識別情報は送信しなくてもよい。
【0286】
次に、AMFは、NASメッセージを受信すると、UEが要求していること、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0287】
ここで、AMFは、UEが両方のアクセスに登録されているが、UEから受信した第6の識別情報で示されるS-NSSAIが両方のアクセスに対して許可されていない場合には、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。また、AMFは、ATSSS機能をサポートしない場合、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。
【0288】
尚、両方のアクセスに登録されているとは、3GPPアクセスを介してネットワークに登録されており、かつ、non-3GPPアクセスを介してネットワークに登録されていることを意味してよい。
【0289】
また、両方のアクセスに対して許可されていないとは、3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていない、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていないことを意味してよい。
【0290】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、各装置は、S1402以降のステップをスキップ、すなわち中止してもよい。この場合、UEは、PDUセッション確立要求メッセージを送信するタイミングで、タイマーを開始し、所定の期間内に、PDUセッション確立要求メッセージに対する応答メッセージである、PDUセッション確立受諾メッセージ又はPDUセッション確立拒絶メッセージを受信できなかったときは、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0291】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、SMFに送信する必要はない。また、UEは、AMFから、このNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0292】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、SMFに対して、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を送信し、SMFが、PDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報が含まれてよい。また、UEは、SMFから、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0293】
次に、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部の転送先として、SMFを選択する(S1402)。尚、AMFは、NASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、転送先のSMFを選択してもよい。また、AMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするSMFを選択してもよい。尚、AMFは、第1のPDUセッションに関連するSMF(SMF_220)を選択することが好ましい。ここでは、そのATSSS機能をサポートするSMF_220が選択されたものとする。
【0294】
次に、AMFは、選択されたSMFに、例えばN11インターフェースを介して、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を送信する(S1404)。また、AMFは、SMFに対して、UEが両方のアクセスに登録されていることを示す情報を送信してもよい。
【0295】
次に、SMFは、AMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが要求していること、及び/又はAMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0296】
ここで、SMFは、第1の条件判別をしてもよい。また、第1の条件判別は、UEの要求を受諾するか否かを判断する為のものであってよい。また、第1の条件判別において、SMFは、第1の条件判別が真か偽かを判定する。また、SMFは、第1の条件判別を真と判定した場合、図9の(A)の手続きを開始してよく、第1の条件判別を偽と判定した場合、UEの要求を拒絶する手続きを開始してよい。
【0297】
尚、第1の条件判別は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報(subscription information)、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0298】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、UEの接続先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEが要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEが要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、送受信された識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真と判定してよく、送受信された識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、第2のSA PDUセッションの確立、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、第2のSA PDUセッションの確立、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。尚、第1の条件判別の真偽を判定する条件は、前述した条件に限らなくてよい。
【0299】
次に、図9の(A)の手続きの各ステップを説明する。
【0300】
まず、SMFは、PCFを選択してもよい。例えば、SMFは、第7の識別情報を受信した場合、適切なPCFを選択してもよい。また、SMFは、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうちの第2のSA PDUセッションを確立するために本手続きが実行されたことを検出した場合は、AMFから受信した情報などに基づき、適切なPCFを選択してもよい。例えば、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするPCFを選択してもよい。但し、SMFは、第7の識別情報が既存のPDUセッション(Existing PDU Session)を示すとき、及び/又は第1のSA PDUセッションが確立済みであることを検出したときは、すでに選択済みのPCF、つまり第1のSA PDUセッションに関連するPCFを使用してもよい。ここでは、PCF_250が選択されたものとする。
【0301】
次に、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、PCFに送信してよい(S1406)。
【0302】
また、SMFは、第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、さらに「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、non-3GPPアクセスを示してよい。
【0303】
次に、PCFは、SMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが第2のSA PDUセッションの確立を要求していること、及び/又はSMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0304】
尚、PCFは、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又は加入者情報(subscription information)等に基づいて、SMFにおける上記判断と同様の判断をさらに行ってもよい。この場合、PCFは、SMFからPCFに対して送信される情報として上記に記載した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を、SMFに対して送信してよい。
【0305】
また、PCFは、SMFにおいて上記判断が行われていることを検出したときは、この判断を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
【0306】
また、SMFにおいて上記判断を行わず、PCFでのみ上記判断を行ってもよい。この場合、SMFからPCFに対して送信される情報等(メッセージ、コンテナ、情報)は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を含んでよい。すなわち、SMFが上記判断をした場合に、SMFが生成してPCFに追加で送信していた上記の情報を、SMFはPCFに送信しなくてよい。この場合において、PCFが、第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、PCFは、SMFに対して、「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、non-3GPPアクセスを示してよい。
【0307】
そして、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを検出した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0308】
また、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第2のSA PDUセッションの確立、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0309】
そして、PCFがそのPCC rulesを生成した場合、PCC rulesをSMFに対して送信してよい。また、PCFは、SMFに対して、「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」、及び/又はPCC rulesを送信することで、第2のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してもよい。
【0310】
次に、SMFは、PCFから送信された情報を受信すると、それらの情報の内容を認識することができる。
【0311】
そして、SMFは、PCFからPCC rulesを受信した場合、PCC rulesから、ATSSS rules(第18の識別情報)とN4 rulesを生成する。ここで、ATSSS rulesは、SMFからUEに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、N4 rulesは、SMFからUPFに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、SMFは、PCC rulesとATSSS rulesとN4 rulesを対応付けて(マッピングして)管理してよい。
【0312】
また、第4の識別情報がIPv4、IPv6、IPv4v6のいずれかを示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するIPアドレスまたはIPプレフィックスを割り当ててよい。また、第4の識別情報がethernet(登録商標)を示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対して、MACアドレスもIPアドレスも割り当てなくてよいが、MACアドレスを割り当ててもよい。また、第4の識別情報がunstructuredを示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するIPv6アドレスを割り当ててよい。
【0313】
次に、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するUPFを選択し、選択されたUPFに、例えばN4インターフェースを介して、N4セッション確立要求メッセージを送信する(S1408)。ここで、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はPCFから受信した情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、1以上のUPFを選択してもよい。また、複数のUPFが選択された場合、SMFは、各々のUPFに対してN4セッション確立要求メッセージを送信してもよい。また、第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするUPFを選択してよい。また、SMFは、ATSSS機能を用いた通信に利用される2つのSA PDUセッションのうちの1つである第1のSA PDUセッションが確立済みであることを検出したときは、その第1のSA PDUセッションに関連するUPFを選択してよい。ここでは、UPF_230が選択されたものとする。
【0314】
また、N4セッション確立要求メッセージは、N4 rulesを含んでよい。
【0315】
次に、UPFは、N4セッション確立要求メッセージを受信すると(S1408)、SMFから受信した情報の内容を認識することができる。また、UPFは、第2のSA PDUセッションのためのコンテキストを作成してよい。また、UPFは、SMFからN4 rulesを受信した場合には、N4 rulesに従って動作するように設定してよい。すなわち、UPFは、確立される第2のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスのどちらのアクセスに対してルーティングするべきかを設定してよい。また、UPFは、確立される第2のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、non-3GPPアクセスのみに対するルーティングの設定をしてもよい。さらに、UPFは、N4セッション確立要求メッセージの受信、及び/又は第2のSA PDUセッションのためのコンテキストの作成に基づいて、例えばN4インターフェースを介して、SMFにN4セッション確立応答メッセージを送信してよい(S1410)。
【0316】
次に、SMFは、N4セッション確立要求メッセージに対する応答メッセージとして、N4セッション確立応答メッセージを受信すると、UPFから受信した情報の内容を認識することができる。また、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信などに基づいて、UEに割り当てるアドレスのアドレス割り当てを行ってもよい。
【0317】
次に、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信、及び/又はUEに割り当てるアドレスのアドレス割り当ての完了などに基づいて、例えばN11インターフェースを介して、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を、AMFに送信する(S1412)。ここで、N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよく、さらに、PDUセッション確立受諾メッセージには、ATSSSコンテナIE(Information Element)が含まれてよい。
【0318】
次に、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を受信したAMFは、N3IWFに対して、N2 PDUセッション要求メッセージを送信する(S1414)。ここで、N2 PDUセッション要求メッセージには、N2 SM情報、及び/又はNASメッセージが含まれてよい。また、NASメッセージには、PDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はN1 SMコンテナが含まれてよい。
【0319】
次に、N3IWFは、アクセスネットワークを介して、UEとの間で、IPsec child SA(セキュリティアソシエーション)の確立手続きを実行し、UEとN3IWFとの間で、IPsec Child SAが確立された後、UEに対して、NASメッセージを送信する(S1416)。
【0320】
具体的には、N3IWFは、第2のSA PDUセッション又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションに対するIPsec Child SAを確立するために、RFC 7296に記載されるIKEv2規格に従って、IKE Create_Child_SA要求メッセージを、UEに送信する。ここで、IKE Create_Child_SA要求メッセージは、要求したIPsec Child SAがトンネルモードで動作することを示してよい。また、IKE Create_Child_SA要求メッセージには、このChild SAに関連するPDUセッションID、すなわち、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDが含まれてよい。
【0321】
次に、UEは、IPsec Child SAを受諾すると、IKE Create_Child_SA応答メッセージを、N3IWFに送信する。
【0322】
以上により、UEとN3IWFとの間で、IPsec Child SAが確立される。
【0323】
IPsec Child SAが確立された後、N3IWFは、基地局装置_120を介して、UEに対して、PDUセッション確立受諾メッセージを含むNASメッセージを送信することができる。また、NASメッセージは、ダウンリンクNASトランスポート(DL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0324】
また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッション確立要求に対する応答メッセージであってよい。また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッションの確立が受諾されたことを示してよい。
【0325】
ここで、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求の少なくとも一部が受諾されたことを示してもよい。
【0326】
また、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11から19の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信してもよい。SMF及び/又はAMFは、これらの識別情報のうちの少なくとも1つを送信することにより、これらの識別情報の内容を、UEに通知することができる。
【0327】
例えば、第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージには、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれてよい。
【0328】
尚、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージにどの識別情報を含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMF及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定をしてもよい。
【0329】
ここで、第11の識別情報は、第2のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第11の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第11の識別情報と同一であることが好ましい。
【0330】
また、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをネットワークがサポートすることを示す。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第12の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第12の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第12の識別情報は、含めなくてもよい。
【0331】
また、第13の識別情報は、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDであってよい。尚、第13の識別情報は、第3の識別情報と同じであってよい。
【0332】
また、第14の識別情報は、第2のSA PDUセッションのPDUセッションタイプであってよい。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第14の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第14の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第14の識別情報は、含めなくてもよい。
【0333】
また、第15の識別情報は、第2のSA PDUセッションのSSC modeであってよい。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第15の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第15の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第15の識別情報は、含めなくてもよい。
【0334】
また、第16の識別情報は、第2のSA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。ここでは、第16の識別情報は、第6の識別情報と同じであってよいし、異なってもよい。また、第16の識別情報は、第6の識別情報に含まれる1以上のS-NSSAIの中から選択された1以上のS-NSSAIであってもよい。尚、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第16の識別情報は、先の手続き(第1のPDUセッション確立手続き)における第16の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第16の識別情報は、含めなくてもよい。
【0335】
また、第17の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してよい。尚、第17の識別情報は、含めなくてもよい。
【0336】
また、第18の識別情報は、ATSSS rulesである。尚、第18の識別情報は、含めなくてもよい。
【0337】
尚、UEは、第11から19の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0338】
また、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれて送信されることにより、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを、UEに通知してもよい。
【0339】
次に、UEは、例えばN1インターフェースを介して、NASメッセージを受信する(S1316)。UEは、NASメッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。すなわち、UEは、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを認識することができる。
【0340】
以上で、図9の(A)の手続きは、正常に完了する。
【0341】
この段階で、UEを含む各装置は、すでに確立されている、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションに加えて、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションが確立された状態となる。UEは、これらの2つのSA PDUセッションを用いて、DNと通信可能な状態となってよい。
【0342】
最後に、図9において、第1の条件判別が偽の場合に実行される、UEの要求を拒絶する手続きを説明する。この手続きは、上述のように、第2のSA PDUセッションの確立要求が拒絶される場合に開始されてよい。
【0343】
まず、SMFは、AMFを介して、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。具体的には、SMFは、例えばN11インターフェースを介して、AMFにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。AMFは、SMFからPDUセッション確立要求メッセージを受信すると、例えばN1インターフェースを用いて、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを含むNASメッセージを送信する。
【0344】
ここで、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。
【0345】
UEは、PDUセッション確立拒絶メッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを認識することができる。すなわち、UEは、第2のSA PDUセッションの確立要求が、ネットワークによって拒絶されたことを認識することができる。
【0346】
以上で、UEの要求を拒絶する手続きが完了する。また、UEの要求を拒絶する手続きが完了することは、PDUセッション確立手続きが正常に完了しなかったこと、又はPDUセッション確立手続が異常に完了したことを意味してよい。この場合、第2の(新たな)SA PDUセッションは確立できない。この場合、第1のSA PDUセッションは維持されているため、UEは、第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信できる状態である。また、この場合、図9の残りのステップは、スキップしてよい。
【0347】
尚、ここでは、Untrusted non-3GPPアクセスの場合を例にとって説明したが、基地局装置_120とN3IWF_240を、TNAPとTNGFにそれぞれ置き換えることで、Trusted non-3GPPアクセスに対しても適用可能である。
【0348】
[5. 第2の実施形態]
本実施形態では、UEが3GPPアクセスを介してネットワークに対して登録されており、かつ、non-3GPPアクセスを介してネットワークに対して登録されている状態において、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッションまたはnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションを確立した後、第1のSA PDUセッション及び第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うために、確立されていないSA PDUセッションを確立(追加)する手続きについて、図8を用いて、説明する。
【0349】
尚、ここでは、3GPPアクセス、及び/又はnon-3GPPアクセス、及び/又5GC(5G Core Network)は、同一のオペレータが管理/運営する場合を例にとって説明するが、これらが異なるオペレータが管理/運営する場合にも適用可能である。
【0350】
UEは、S800において、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッションまたはnon-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッションを確立する。次に、UEは、S802において、第1のSA PDUセッション及び第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うか否かを判断する。そして、UEがそのATSSS機能による通信を行うことを決定した場合には、S800の手続きで確立されていないSA PDUセッションを確立するため、S804の手続きを開始してよい。
【0351】
また、S800のPDUセッション確立手続きが3GPPアクセスを介して実行される場合、S804のPDUセッション確立手続きはnon-3GPPアクセスを介して実行される。また、S800のPDUセッション確立手続きがnon-3GPPアクセスを介して実行される場合、S804のPDUセッション確立手続きは3GPPアクセスを介して実行される。ここでは、S800において、第1のSA PDUセッションが確立され、S804において、第2のSA PDUセッションが確立される場合を例にとって説明する。この場合、S800の手続きは、図6に示されるPDUセッション確立手続きであってよく、S804の手続きは、図9に示されるPDUセッション確立手続きであってよい。
【0352】
また、例えば、S802において、UEがそのATSSS機能をサポートする場合は、UEはそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、UEがそのATSSS機能をサポートする場合であって、そのATSSS機能による通信を行いたい場合、UEはそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、そのATSSS機能をサポートするUEに対して、そのATSSS機能による通信を行うことをユーザが予め設定していた場合、UEがそのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。また、UEは、UE内に予め記憶されている情報、及び/又はアクセスネットワークから事前に受信した情報、及び/又はコアネットワークから事前に受信した情報(登録手続き等の手続きで受信した識別情報、及び/又はPCFから事前に受信しているURSP rules等を含む)などに基づいて、そのATSSS機能による通信を行うことを決定してもよい。
【0353】
以下では、UEがS800のPDUセッション確立手続き(以下、第3のPDUセッション確立手続きとも称する)を3GPPアクセスを介して実行し、S804のPDUセッション確立手続き(以下、第4のPDUセッション確立手続きとも称する)をnon-3GPPアクセスを介して実行する場合を例にとって説明する。
【0354】
[5.1. 第3のPDUセッション確立手続き]
次に、S800のPDUセッション確立手続きの詳細について、図6を用いて説明する。
【0355】
まず、UEは、アクセスネットワークを介して、AMFにPDUセッション確立要求メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを送信することにより(S1300)、PDUセッション確立手続きを開始する。NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して送信されるメッセージであり、アップリンクNASトランスポート(UL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0356】
ここで、アクセスネットワークとは、3GPPアクセスである。すなわち、UEは、3GPPアクセスに含まれる基地局装置_110を介して、AMFにNASメッセージを送信する。
【0357】
また、UEは、PDUセッション確立要求メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージに、第1から6、9の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信することにより、UEが要求することを、ネットワーク側に通知することができる。
【0358】
ここで、第1の識別情報は、第1のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。
【0359】
また、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をUEがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをUEがサポートすることを示す。
【0360】
また、第3の識別情報は、第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDである。
【0361】
また、第4の識別情報は、第1のSA PDUセッションのPDUセッションタイプである。
【0362】
また、第5の識別情報は、第1のSA PDUセッションのSSC modeである。
【0363】
また、第6の識別情報は、第1のSA PDUセッションに対してUEが要求する1以上のS-NSSAIである。第6の識別情報は、本手続きを開始する前に実行された登録手続き(Registration procedure)における登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAIとして、ネットワークによって3GPPアクセスに対してのみ接続が許可された1以上のS-NSSAIであってもよいし、ネットワークによって両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して接続が許可された1以上のS-NSSAIであってよい。
【0364】
尚、UEは、第1から6、9の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0365】
次に、AMFは、NASメッセージを受信すると、UEが要求していること、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0366】
次に、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部の転送先として、SMFを選択する(S1302)。尚、AMFは、NASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、転送先のSMFを選択してもよい。また、AMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするSMFを選択してもよい。ここでは、SMF_220が選択されたものとする。
【0367】
次に、AMFは、選択されたSMFに、例えばN11インターフェースを介して、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を送信する(S1304)。また、AMFは、SMFに対して、UEが両方のアクセスに登録されていることを示す情報を送信してもよい。
【0368】
次に、SMFは、AMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが要求していること、及び/又はAMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0369】
ここで、SMFは、第1の条件判別をしてもよい。また、第1の条件判別は、UEの要求を受諾するか否かを判断する為のものであってよい。また、第1の条件判別において、SMFは、第1の条件判別が真か偽かを判定する。また、SMFは、第1の条件判別を真と判定した場合、図6の(A)の手続きを開始してよく、第1の条件判別を偽と判定した場合、UEの要求を拒絶する手続きを開始してよい。
【0370】
尚、第1の条件判別は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報(subscription information)、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0371】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、UEの接続先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEが要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEが要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、送受信された識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真と判定してよく、送受信された識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。尚、第1の条件判別の真偽を判定する条件は、前述した条件に限らなくてよい。
【0372】
次に、図6の(A)の手続きの各ステップを説明する。
【0373】
まず、SMFは、PCFを選択してもよい。ここでは、PCF_250が選択されたものとする。
【0374】
次に、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、PCFに送信してよい(S1306)。
【0375】
また、SMFは、第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、さらに「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」を、PCFに送信してもよい。
【0376】
次に、PCFは、SMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが第1のSA PDUセッションの確立を要求していること、及び/又はSMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0377】
尚、PCFは、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又は加入者情報(subscription information)等に基づいて、SMFにおける上記判断と同様の判断をさらに行ってもよい。この場合、PCFは、SMFからPCFに対して送信される情報として上記に記載した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を、SMFに対して送信してよい。
【0378】
また、PCFは、SMFにおいて上記判断が行われていることを検出したときは、この判断を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
【0379】
また、SMFにおいて上記判断を行わず、PCFでのみ上記判断を行ってもよい。この場合、SMFからPCFに対して送信される情報等(メッセージ、コンテナ、情報)は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を含んでよい。すなわち、SMFが上記判断をした場合に、SMFが生成してPCFに追加で送信していた上記の情報を、SMFはPCFに送信しなくてよい。この場合において、PCFが、第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、PCFは、SMFに対して、「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」を、PCFに送信してもよい。
【0380】
そして、PCFは、SMFに対して、「第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又はPCC rulesを送信することで、第1のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立を許可したことを示してもよい。
【0381】
次に、SMFは、PCFから送信された情報を受信すると、それらの情報の内容を認識することができる。
【0382】
次に、SMFは、第1のSA PDUセッションに対するUPFを選択し、選択されたUPFに、例えばN4インターフェースを介して、N4セッション確立要求メッセージを送信する(S1308)。ここで、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はPCFから受信した情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、1以上のUPFを選択してもよい。また、複数のUPFが選択された場合、SMFは、各々のUPFに対してN4セッション確立要求メッセージを送信してもよい。ここでは、UPF_230が選択されたものとする。
【0383】
次に、UPFは、N4セッション確立要求メッセージを受信すると(S1308)、SMFから受信した情報の内容を認識することができる。また、UPFは、第1のSA PDUセッションのためのコンテキストを作成してよい。また、UPFは、N4セッション確立要求メッセージの受信、及び/又は第1のSA PDUセッションのためのコンテキストの作成に基づいて、例えばN4インターフェースを介して、SMFにN4セッション確立応答メッセージを送信してよい(S1310)。
【0384】
次に、SMFは、N4セッション確立要求メッセージに対する応答メッセージとして、N4セッション確立応答メッセージを受信すると、UPFから受信した情報の内容を認識することができる。また、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信などに基づいて、UEに割り当てるアドレスのアドレス割り当てを行ってもよい。
【0385】
次に、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信、及び/又はUEに割り当てるアドレスのアドレス割り当ての完了などに基づいて、例えばN11インターフェースを介して、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を、AMFに送信する(S1312)。ここで、N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよく、さらに、PDUセッション確立受諾メッセージには、ATSSSコンテナIE(Information Element)が含まれてよい。
【0386】
次に、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を受信したAMFは、アクセスネットワークを介して、UEにNASメッセージを送信する(S1314)(S1316)。ここで、NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して、送信される。また、NASメッセージは、ダウンリンクNASトランスポート(DL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0387】
具体的には、AMFは、アクセスネットワークに対して、N2 PDUセッション要求メッセージを送信すると(S1314)、N2 PDUセッション要求メッセージを受信したアクセスネットワークは、UEに対して、NASメッセージを送信する(S1316)。ここで、N2 PDUセッション要求メッセージには、NASメッセージ、及び/又はN2 SM情報が含まれてよい。また、NASメッセージには、PDUセッションID(第13の識別情報)及び/又はN1 SMコンテナが含まれてよい。N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよい。
【0388】
ここで、アクセスネットワークとは、3GPPアクセスである。すなわち、AMFは、3GPPアクセスに含まれる基地局装置_110を介して、UEにNASメッセージを送信する。
【0389】
また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッション確立要求に対する応答メッセージであってよい。また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッションの確立が受諾されたことを示してよい。
【0390】
ここで、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求の少なくとも一部が受諾されたことを示してもよい。
【0391】
また、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11から16、19の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信してもよい。SMF及び/又はAMFは、これらの識別情報のうちの少なくとも1つを送信することにより、これらの識別情報の内容を、UEに通知することができる。
【0392】
例えば、第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可された場合、PDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージには、第11~16、19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれてよい。
【0393】
尚、SMF及び/又はAMFは、PDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージにどの識別情報を含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMF及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定をしてもよい。
【0394】
ここで、第11の識別情報は、第1のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、第11の識別情報は、第1の識別情報と同じであってよい。
【0395】
また、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをネットワークがサポートすることを示してよい。
【0396】
また、第13の識別情報は、第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDであってよい。尚、第13の識別情報は、第3の識別情報と同じであってよい。
【0397】
また、第14の識別情報は、第1のSA PDUセッションのPDUセッションタイプであってよい。尚、第14の識別情報は、第4の識別情報と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0398】
また、第15の識別情報は、第1のSA PDUセッションのSSC modeであってよい。ここでは、第15の識別情報は、第5の識別情報と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0399】
また、第16の識別情報は、第1のSA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。ここでは、第16の識別情報は、第6の識別情報と同じであってよいし、異なってもよい。また、第16の識別情報は、第6の識別情報に含まれる1以上のS-NSSAIの中から選択された1以上のS-NSSAIであってもよい。
【0400】
尚、UEは、第11から16、19の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0401】
また、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11~16、19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれて送信されることにより、第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可されたことを、UEに通知してもよい。
【0402】
次に、UEは、例えばN1インターフェースを介して、NASメッセージを受信する(S1316)。UEは、NASメッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。すなわち、UEは、第1のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションの確立が許可されたことを認識することができる。
【0403】
以上で、図6の(A)の手続きは、正常に完了する。
【0404】
この段階で、UEを含む各装置は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションが確立された状態となる。UEを含む各装置は、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信可能な状態となってよい。しかし、UEを含む各装置は、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションを、まだ確立していない状態である。
【0405】
次に、S802において、UEは、S802において、第1のSA PDUセッション及び第2のSA PDUセッションで構成される2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うか否かを判断し、ATSSS機能による通信を行うことを決定した場合は、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションを確立するために、non-3GPPアクセスを介して、S804のPDUセッション確立手続きを開始する。
【0406】
次に、図6において、第1の条件判別が偽の場合に実行される、UEの要求を拒絶する手続きを説明する。この手続きは、上述のように、第1のSA PDUセッションの確立要求が拒絶される場合に開始されてよい。
【0407】
まず、SMFは、AMFを介して、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。具体的には、SMFは、例えばN11インターフェースを介して、AMFにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。AMFは、SMFからPDUセッション確立要求メッセージを受信すると、例えばN1インターフェースを用いて、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを含むNASメッセージを送信する。
【0408】
ここで、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。
【0409】
UEは、PDUセッション確立拒絶メッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを認識することができる。すなわち、UEは、第1のSA PDUセッションの確立要求が、ネットワークによって拒絶されたことを認識することができる。
【0410】
以上で、UEの要求を拒絶する手続きが完了する。また、UEの要求を拒絶する手続きが完了することは、PDUセッション確立手続きが正常に完了しなかったこと、又はPDUセッション確立手続が異常に完了したことを意味してよい。この場合、第1の(新たな)SA PDUセッションは確立できない。この場合、UEを含む各装置は、第1のSA PDUセッションは維持されているため、UEは、第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信できる状態である。また、この場合、図6の残りのステップは、スキップしてよい。
【0411】
[5.2. 第4のPDUセッション確立手続き]
次に、S804のPDUセッション確立手続きの詳細について、図9を用いて説明する。
【0412】
まず、UEは、アクセスネットワークを介して、AMFにPDUセッション確立要求メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを送信することにより(S1400)、PDUセッション確立手続きを開始する。NASメッセージは、例えばN1インターフェースを介して送信されるメッセージであり、アップリンクNASトランスポート(UL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。尚、PDUセッション確立要求メッセージは、本手続きより前に、例えばnon-3GPPアクセスを介した登録手続き等が実行されることにより、UEとAMFとの間でNASメッセージの送受信のために確立されたIPsec SAを利用して、AMFに送信されてよい。
【0413】
ここで、アクセスネットワークとは、non-3GPPアクセスである。また、上述のように、non-3GPPアクセスには、Untrusted non-3GPPアクセスと、Trusted non-3GPPアクセスがあってよい。ここでは、Untrusted non-3GPPアクセスの場合を例にとって説明する。
【0414】
ここでは、すなわち、UEは、non-3GPPアクセスに含まれる基地局装置_120を介して、AMFにNASメッセージを送信する。
【0415】
また、UEは、PDUセッション確立要求メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージに、第1から9の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信することにより、UEが要求することを、ネットワーク側に通知することができる。
【0416】
ここで、第1の識別情報は、第2のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第1の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第1の識別情報と同一であることが好ましい。
【0417】
また、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をUEがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をUEがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をUEがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第2の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをUEがサポートすることを示す。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第2の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第2の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第2の識別情報は、含めなくてもよい。
【0418】
また、第3の識別情報は、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDである。尚、第1のSA PDUセッションと第2のSA PDUセッションとは、異なるPDUセッションであるため、各SA PDUセッションを識別するため、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第3の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第3の識別情報と異なることが好ましい。
【0419】
また、第4の識別情報は、第2のSA PDUセッションのPDUセッションタイプである。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第4の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第4の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第4の識別情報は、含めなくてもよい。
【0420】
また、第5の識別情報は、第2のSA PDUセッションのSSC modeである。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第5の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第5の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第5の識別情報は、含めなくてもよい。
【0421】
また、第6の識別情報は、第2のSA PDUセッションに対してUEが要求する1以上のS-NSSAIである。第6の識別情報は、本手続きを開始する前に実行された登録手続き(Registration procedure)における登録受諾(Registration Accept)メッセージに含まれるAllowed NSSAIとして、ネットワークによって両方のアクセス(3GPPアクセスおよびnon-3GPPアクセス)に対して接続が許可された1以上のS-NSSAIであってよい。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第6の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第6の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第6の識別情報は、含めなくてもよい。
【0422】
また、第7の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を行うことを要求すること、又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信の許可を要求することを示してもよい。また、第7の識別情報は、既存のPDUセッション(Existing PDU Session)を示してもよい。
【0423】
また、第8の識別情報は、すでに確立している第1のSA PDUセッションを識別するためのPDUセッションIDである。尚、第8の識別情報(第1のSA PDUセッションを識別するPDUセッションID)は、第3の識別情報(第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションID)と、異なるものとすることが好ましい。
【0424】
尚、UEは、第1から9の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ(例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0425】
尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第1~6、9の識別情報が、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第1~6、9の識別情報とそれぞれ同一である場合には、本手続き(第2のPDUセッション確立手続き)における第1~7、9の識別情報は送信しなくてもよい。
【0426】
次に、AMFは、NASメッセージを受信すると、UEが要求していること、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0427】
ここで、AMFは、UEが両方のアクセスに登録されているが、UEから受信した第6の識別情報で示されるS-NSSAIが両方のアクセスに対して許可されていない場合には、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。また、AMFは、ATSSS機能をサポートしない場合、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。
【0428】
尚、両方のアクセスに登録されているとは、3GPPアクセスを介してネットワークに登録されており、かつ、non-3GPPアクセスを介してネットワークに登録されていることを意味してよい。
【0429】
また、両方のアクセスに対して許可されていないとは、3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていない、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したネットワークへの接続が許可されていないことを意味してよい。
【0430】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、各装置は、S1402以降のステップをスキップ、すなわち中止してもよい。この場合、UEは、PDUセッション確立要求メッセージを送信するタイミングで、タイマーを開始し、所定の期間内に、PDUセッション確立要求メッセージに対する応答メッセージである、PDUセッション確立受諾メッセージ又はPDUセッション確立拒絶メッセージを受信できなかったときは、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0431】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、SMFに送信する必要はない。また、UEは、AMFから、このNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0432】
また、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、AMFは、SMFに対して、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を送信し、SMFが、PDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報が含まれてよい。また、UEは、SMFから、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0433】
次に、AMFは、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部の転送先として、SMFを選択する(S1402)。尚、AMFは、NASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、転送先のSMFを選択してもよい。また、AMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするSMFを選択してもよい。尚、AMFは、第1のPDUセッションに関連するSMF(SMF_220)を選択することが好ましい。ここでは、SMF_220がそのATSSS機能をサポートするものとし、SMF_220が選択されたものとする。
【0434】
尚、AMFは、第1のSA PDUセッションに関連するSMF(SMF_220)が2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしない場合、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、上述の3つの手法のいずれかの手段によって、UEに本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出させてよい。
【0435】
また、AMFが第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報を含むNASメッセージをUEに送信するときは、NASメッセージには、SMFが2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしていないことを示す理由値(cause value)を含んでもよい。
【0436】
また、SMFがPDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージをUEに送信するときは、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、SMFが2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしていないことを示す理由値(cause value)を含んでもよい。
【0437】
次に、AMFは、選択されたSMFに、例えばN11インターフェースを介して、UEから受信したNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を送信する(S1404)。また、AMFは、SMFに対して、UEが両方のアクセスに登録されていることを示す情報を送信してもよい。
【0438】
次に、SMFは、AMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが要求していること、及び/又はAMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0439】
ここで、SMFは、第1の条件判別をしてもよい。また、第1の条件判別は、UEの要求を受諾するか否かを判断する為のものであってよい。また、第1の条件判別において、SMFは、第1の条件判別が真か偽かを判定する。また、SMFは、第1の条件判別を真と判定した場合、図9の(A)の手続きを開始してよく、第1の条件判別を偽と判定した場合、UEの要求を拒絶する手続きを開始してよい。
【0440】
尚、第1の条件判別は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又は加入者情報(subscription information)、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0441】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、UEの接続先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEが要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真と判定してよく、UEが要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、送受信された識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真と判定してよく、送受信された識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、第2のSA PDUセッションの確立、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、第2のSA PDUセッションの確立、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する場合は、第1の条件判別は真と判定してよい。また、ネットワークが、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を拒絶する場合は、第1の条件判別は偽と判定してよい。尚、第1の条件判別の真偽を判定する条件は、前述した条件に限らなくてよい。
【0442】
次に、図9の(A)の手続きの各ステップを説明する。
【0443】
まず、SMFは、PCFを選択してもよい。例えば、SMFは、第7の識別情報を受信した場合、適切なPCFを選択してもよい。また、SMFは、そのATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションのうちの第2のSA PDUセッションを確立するために本手続きが実行されたことを検出した場合は、AMFから受信した情報などに基づき、適切なPCFを選択してもよい。例えば、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするPCFを選択してもよい。但し、SMFは、第7の識別情報が既存のPDUセッション(Existing PDU Session)を示すとき、及び/又は第1のSA PDUセッションが確立済みであることを検出したときは、すでに選択済みのPCF、つまり第1のSA PDUセッションに関連するPCFを使用してもよい。ここでは、PCF_250がそのATSSS機能をサポートするものとし、PCF_250が選択されたものとする。
【0444】
尚、SMFは、第1のSA PDUセッションに関連するPCF(PCF_250)が2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしない場合、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報が含まれてよい。また、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、PCFが2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしていないことを示す理由値(cause value)を含んでもよい。また、UEは、SMFから、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0445】
次に、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を、PCFに送信してよい(S1406)。
【0446】
また、SMFは、第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、さらに「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、non-3GPPアクセスを示してよい。
【0447】
次に、PCFは、SMFから送信された情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を受信すると、UEが第2のSA PDUセッションの確立を要求していること、及び/又はSMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。
【0448】
尚、PCFは、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又は加入者情報(subscription information)等に基づいて、SMFにおける上記判断と同様の判断をさらに行ってもよい。この場合、PCFは、SMFからPCFに対して送信される情報として上記に記載した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)を、SMFに対して送信してよい。
【0449】
また、PCFは、SMFにおいて上記判断が行われていることを検出したときは、この判断を行わなくてもよい(スキップしてもよい)。
【0450】
また、SMFにおいて上記判断を行わず、PCFでのみ上記判断を行ってもよい。この場合、SMFからPCFに対して送信される情報等(メッセージ、コンテナ、情報)は、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の少なくとも一部を含んでよい。すなわち、SMFが上記判断をした場合に、SMFが生成してPCFに追加で送信していた上記の情報を、SMFはPCFに送信しなくてよい。この場合において、PCFが、第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可する判断をする場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可する判断をする場合、PCFは、SMFに対して、「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」を、PCFに送信してもよい。ここで、「アクセスタイプ」は、non-3GPPアクセスを示してよい。
【0451】
そして、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを検出した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0452】
また、PCFが、SMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)に基づいて、第2のSA PDUセッションの確立、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可した場合、PCFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信に使用するPCC rulesを生成してよい。
【0453】
そして、PCFがそのPCC rulesを生成した場合、PCC rulesをSMFに対して送信してよい。また、PCFは、SMFに対して、「第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「non-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したことを示す情報」、及び/又は「2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したこと」、及び/又は「第2のSA PDUセッションに対応するアクセスを示す情報(アクセスタイプ)」、及び/又はPCC rulesを送信することで、第2のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立を許可したこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してもよい。
【0454】
次に、SMFは、PCFから送信された情報を受信すると、それらの情報の内容を認識することができる。
【0455】
そして、SMFは、PCFからPCC rulesを受信した場合、PCC rulesから、ATSSS rules(第18の識別情報)とN4 rulesを生成する。ここで、ATSSS rulesは、SMFからUEに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、N4 rulesは、SMFからUPFに対して送信される情報であり、ATSSS機能による通信に使用される2つのSA PDUセッションを制御するための情報である。また、SMFは、PCC rulesとATSSS rulesとN4 rulesを対応付けて(マッピングして)管理してよい。
【0456】
また、第4の識別情報がIPv4、IPv6、IPv4v6のいずれかを示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するIPアドレスまたはIPプレフィックスを割り当ててよい。また、第4の識別情報がethernet(登録商標)を示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対して、MACアドレスもIPアドレスも割り当てなくてよいが、MACアドレスを割り当ててもよい。また、第4の識別情報がunstructuredを示すときは、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するIPv6アドレスを割り当ててよい。
【0457】
次に、SMFは、第2のSA PDUセッションに対するUPFを選択し、選択されたUPFに、例えばN4インターフェースを介して、N4セッション確立要求メッセージを送信する(S1408)。ここで、SMFは、AMFから受信した情報等(メッセージ、コンテナ、情報)、及び/又はPCFから受信した情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMFが保持するコンテキスト等に基づいて、1以上のUPFを選択してもよい。また、複数のUPFが選択された場合、SMFは、各々のUPFに対してN4セッション確立要求メッセージを送信してもよい。また、第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、SMFは、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートするUPFを選択してよい。また、SMFは、ATSSS機能を用いた通信に利用される2つのSA PDUセッションのうちの1つである第1のSA PDUセッションが確立済みであることを検出したときは、その第1のSA PDUセッションに関連するUPFを選択してよい。ここでは、UPF_230がそのATSSS機能をサポートするものとし、UPF_230が選択されたものとする。
【0458】
尚、SMFは、第1のSA PDUセッションに関連するUPF(UPF_230)が2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしない場合、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶してもよい。第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶するとき、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを含むN1 SMコンテナを含むNASメッセージを、UEに送信してもよい。このとき、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、第2のSA PDUセッションの確立要求を拒絶することを示す情報が含まれてよい。また、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージには、UPFが2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能をサポートしていないことを示す理由値(cause value)を含んでもよい。また、UEは、SMFから、PDUセッション確立拒絶メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージを受信することにより、本手続きが正常に完了しなかったこと、又は本手続きが異常に完了したことを検出してよい。
【0459】
また、N4セッション確立要求メッセージは、N4 rulesを含んでよい。
【0460】
次に、UPFは、N4セッション確立要求メッセージを受信すると(S1408)、SMFから受信した情報の内容を認識することができる。また、UPFは、第2のSA PDUセッションのためのコンテキストを作成してよい。また、UPFは、SMFからN4 rulesを受信した場合には、N4 rulesに従って動作するように設定してよい。すなわち、UPFは、確立される第2のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスのどちらのアクセスに対してルーティングするべきかを設定してよい。また、UPFは、確立される第2のSA PDUセッションにおける下りリンクトラフィックについて、non-3GPPアクセスのみに対するルーティングの設定をしてもよい。さらに、UPFは、N4セッション確立要求メッセージの受信、及び/又は第2のSA PDUセッションのためのコンテキストの作成に基づいて、例えばN4インターフェースを介して、SMFにN4セッション確立応答メッセージを送信してよい(S1410)。
【0461】
次に、SMFは、N4セッション確立要求メッセージに対する応答メッセージとして、N4セッション確立応答メッセージを受信すると、UPFから受信した情報の内容を認識することができる。また、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信などに基づいて、UEに割り当てるアドレスのアドレス割り当てを行ってもよい。
【0462】
次に、SMFは、PDUセッション確立要求メッセージの受信、及び/又はUPFの選択、及び/又はN4セッション確立応答メッセージの受信、及び/又はUEに割り当てるアドレスのアドレス割り当ての完了などに基づいて、例えばN11インターフェースを介して、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を、AMFに送信する(S1412)。ここで、N1 SMコンテナには、PDUセッション確立受諾メッセージが含まれてよく、さらに、PDUセッション確立受諾メッセージには、ATSSSコンテナIE(Information Element)が含まれてよい。
【0463】
次に、N1 SMコンテナ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)を受信したAMFは、N3IWFに対して、N2 PDUセッション要求メッセージを送信する(S1414)。ここで、N2 PDUセッション要求メッセージには、N2 SM情報、及び/又はNASメッセージが含まれてよい。また、NASメッセージには、PDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はN1 SMコンテナが含まれてよい。
【0464】
次に、N3IWFは、アクセスネットワークを介して、UEとの間で、IPsec child SA(セキュリティアソシエーション)の確立手続きを実行し、UEとN3IWFとの間で、IPsec Child SAが確立された後、UEに対して、NASメッセージを送信する(S1416)。
【0465】
具体的には、N3IWFは、第2のSA PDUセッション又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションに対するIPsec Child SAを確立するために、RFC 7296に記載されるIKEv2規格に従って、IKE Create_Child_SA要求メッセージを、UEに送信する。ここで、IKE Create_Child_SA要求メッセージは、要求したIPsec Child SAがトンネルモードで動作することを示してよい。また、IKE Create_Child_SA要求メッセージには、このChild SAに関連するPDUセッションID、すなわち、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDが含まれてよい。
【0466】
次に、UEは、IPsec Child SAを受諾すると、IKE Create_Child_SA応答メッセージを、N3IWFに送信する。
【0467】
以上により、UEとN3IWFとの間で、IPsec Child SAが確立される。
【0468】
IPsec Child SAが確立された後、N3IWFは、基地局装置_120を介して、UEに対して、PDUセッション確立受諾メッセージを含むNASメッセージを送信することができる。また、NASメッセージは、ダウンリンクNASトランスポート(DL NAS TRANSPORT)メッセージであってよい。
【0469】
また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッション確立要求に対する応答メッセージであってよい。また、PDUセッション確立受諾メッセージは、PDUセッションの確立が受諾されたことを示してよい。
【0470】
ここで、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はPDUセッションID(第13の識別情報)、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求の少なくとも一部が受諾されたことを示してもよい。
【0471】
また、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11から19の識別情報のうちの少なくとも1つを含めて送信してもよい。SMF及び/又はAMFは、これらの識別情報のうちの少なくとも1つを送信することにより、これらの識別情報の内容を、UEに通知することができる。
【0472】
例えば、第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可された場合、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可された場合、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージには、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれてよい。
【0473】
尚、SMF及び/又はAMFは、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージにどの識別情報を含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はSMF及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定をしてもよい。
【0474】
ここで、第11の識別情報は、第2のSA PDUセッションの接続先となるDNを識別するDNNである。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第11の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第11の識別情報と同一であることが好ましい。
【0475】
また、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はMPTCP機能をネットワークがサポートするか否か、及び/又はATSSS-LL機能をネットワークがサポートするか否かを示してよい。具体的には、第12の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いて通信を行うATSSS機能、及び/又はMPTCP機能、及び/又はATSSS-LL機能のうちのいずれかをネットワークがサポートすることを示す。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第12の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第12の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第12の識別情報は、含めなくてもよい。
【0476】
また、第13の識別情報は、第2のSA PDUセッションを識別するPDUセッションIDであってよい。尚、第13の識別情報は、第3の識別情報と同じであってよい。
【0477】
また、第14の識別情報は、第2のSA PDUセッションのPDUセッションタイプであってよい。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第14の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第14の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第14の識別情報は、含めなくてもよい。
【0478】
また、第15の識別情報は、第2のSA PDUセッションのSSC modeであってよい。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第15の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第15の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第15の識別情報は、含めなくてもよい。
【0479】
また、第16の識別情報は、第2のSA PDUセッションに対する1以上のS-NSSAIであってよい。ここでは、第16の識別情報は、第6の識別情報と同じであってよいし、異なってもよい。また、第16の識別情報は、第6の識別情報に含まれる1以上のS-NSSAIの中から選択された1以上のS-NSSAIであってもよい。尚、本手続き(第4のPDUセッション確立手続き)における第16の識別情報は、先の手続き(第3のPDUセッション確立手続き)における第16の識別情報と同一であることが好ましい。尚、第16の識別情報は、含めなくてもよい。
【0480】
また、第17の識別情報は、2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信を許可したことを示してよい。
【0481】
また、第18の識別情報は、ATSSS rulesである。
【0482】
尚、UEは、第11から19の識別情報について、NASレイヤよりも下位レイヤ (例えば、RRCレイヤ、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージや、NASレイヤよりも上位レイヤ(トランスポートレイヤ、セッションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、アプリケーションレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。
【0483】
また、ATSSSコンテナIE、及び/又はPDUセッション確立受諾メッセージ、及び/又はN1 SMコンテナ、及び/又はNASメッセージ、及び/又はN2 SM情報、及び/又はN2 PDUセッション要求メッセージに、第11~19の識別情報のうちの少なくとも1つが含まれて送信されることにより、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを、UEに通知してもよい。
【0484】
次に、UEは、例えばN1インターフェースを介して、NASメッセージを受信する(S1316)。UEは、NASメッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び/又はNASメッセージに含まれる情報等(メッセージ、コンテナ、情報)の内容を認識することができる。すなわち、UEは、第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションの確立が許可されたこと、及び/又は2つのSA PDUセッションを用いたATSSS機能による通信が許可されたことを認識することができる。
【0485】
以上で、図9の(A)の手続きは、正常に完了する。
【0486】
この段階で、UEを含む各装置は、すでに確立されている、3GPPアクセスを介した第1のSA PDUセッション、又は3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第1のSA PDUセッションに加えて、non-3GPPアクセスを介した第2のSA PDUセッション、又はnon-3GPPアクセスを介したuser plane resourcesを用いた第2のSA PDUセッションが確立された状態となる。UEは、これらの2つのSA PDUセッションを用いて、DNと通信可能な状態となってよい。
【0487】
最後に、図9において、第1の条件判別が偽の場合に実行される、UEの要求を拒絶する手続きを説明する。この手続きは、上述のように、第2のSA PDUセッションの確立要求が拒絶される場合に開始されてよい。
【0488】
まず、SMFは、AMFを介して、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。具体的には、SMFは、例えばN11インターフェースを介して、AMFにPDUセッション確立拒絶メッセージを送信する。AMFは、SMFからPDUセッション確立要求メッセージを受信すると、例えばN1インターフェースを用いて、UEにPDUセッション確立拒絶メッセージを含むNASメッセージを送信する。
【0489】
ここで、SMFは、PDUセッション確立拒絶メッセージを送信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。
【0490】
UEは、PDUセッション確立拒絶メッセージを受信することで、PDUセッション確立要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを認識することができる。すなわち、UEは、第2のSA PDUセッションの確立要求が、ネットワークによって拒絶されたことを認識することができる。
【0491】
以上で、UEの要求を拒絶する手続きが完了する。また、UEの要求を拒絶する手続きが完了することは、PDUセッション確立手続きが正常に完了しなかったこと、又はPDUセッション確立手続が異常に完了したことを意味してよい。この場合、第2の(新たな)SA PDUセッションは確立できない。この場合、第1のSA PDUセッションは維持されているため、UEは、第1のSA PDUセッションを用いて、DNと通信できる状態である。また、この場合、図9の残りのステップは、スキップしてよい。
【0492】
尚、ここでは、Untrusted non-3GPPアクセスの場合を例にとって説明したが、基地局装置_120とN3IWF_240を、TNAPとTNGFにそれぞれ置き換えることで、Trusted non-3GPPアクセスに対しても適用可能である。
【0493】
[6. その他]
本発明の一態様に関わる装置で動作するプログラムは、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)等の揮発性メモリあるいはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0494】
尚、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現する為のプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する事によって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0495】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いる事も可能である。
【0496】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の1例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器等の端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0497】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0498】
1 移動通信システム
10 UE
100 アクセスネットワーク
102 アクセスネットワーク
110 基地局装置
120 基地局装置
200 コアネットワーク
210 AMF
220 SMF
230 UPF
240 N3IWF
250 PCF
300 DN
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9