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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】太陽電池製造方法及び太陽電池
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0224 20060101AFI20240816BHJP
   H01L 31/05 20140101ALI20240816BHJP
【FI】
H01L31/04 262
H01L31/04 570
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021569815
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(86)【国際出願番号】 JP2020047682
(87)【国際公開番号】W WO2021140897
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2023-10-20
(31)【優先権主張番号】P 2020001243
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成27年度国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発 先端複合技術型シリコン太陽電池、高性能CIS太陽電池の技術開発、結晶Si太陽電池をベースとした複合型太陽電池モジュールの開発」共同研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100131705
【弁理士】
【氏名又は名称】新山 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】兼松 正典
(72)【発明者】
【氏名】吉河 訓太
(72)【発明者】
【氏名】小西 克典
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/037672(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/158977(WO,A1)
【文献】特開2017-55113(JP,A)
【文献】特開2017-55117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の裏面に、それぞれ第1方向に延びる第1半導体層及び第2半導体層を前記第1方向と交差する第2方向に交互に形成する工程と、
前記第1半導体層及び第2半導体層を覆うよう前記半導体基板の裏面側に透明電極を積層する工程と、
第1の導電性ペーストを積層することにより、前記透明電極の前記第1半導体層に積層した領域にそれぞれ前記第1方向に延びる第1ベース電極を形成すると共に、前記透明電極の前記第2半導体層に積層した領域にそれぞれ前記第1方向に延びる第2ベース電極を形成する工程と、
絶縁性ペーストを積層することにより、それぞれ平面視で前記第1半導体層に内包されるよう前記透明電極及び前記第1ベース電極に跨って配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に並ぶ複数の第1絶縁部を形成すると共に、それぞれ平面視で前記第2半導体層に内包されるよう前記透明電極及び前記第2ベース電極に跨って配置され、前記第1方向及び前記第2方向に前記第1絶縁部と交互に配置される行列状に並ぶ複数の第2絶縁部を形成する工程と、
第2の導電性ペーストを積層することにより、前記第1ベース電極の前記第1絶縁部が積層されない領域に第1嵩上電極を形成すると共に、前記第2ベース電極の前記第2絶縁部が積層されない領域に第2嵩上電極を形成する工程と、
前記第1ベース電極、前記第2ベース電極、前記第1絶縁部、前記第2絶縁部、第1嵩上電極及び前記第2嵩上電極をマスクとするエッチングにより、前記透明電極を選択的に除去する工程と、
前記第2方向に延びる第1配線材及び第2配線材によって前記第1嵩上電極の間及び前記第2嵩上電極の間をそれぞれ接続する工程と、
を備える、太陽電池製造方法。
【請求項2】
前記透明電極を選択的に除去した後に、加熱により前記第1ベース電極及び前記第2ベース電極並びに前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部に含まれる樹脂を染み出させる工程をさらに備える、請求項1に記載の太陽電池製造方法。
【請求項3】
前記第1の導電性ペーストの積層、前記絶縁性ペーストの積層及び前記第2の導電性ペーストの積層をそれぞれスクリーン印刷により行う、請求項1又は2に記載の太陽電池製造方法。
【請求項4】
半導体基板と、
前記半導体基板の裏面に、それぞれ第1方向に延び、第1方向と交差する第2方向に交互に設けられる複数の第1半導体層及び複数の第2半導体層と、
それぞれの前記第1半導体層に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第1透明電極、及びそれぞれの前記第2半導体層に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第2透明電極と、
それぞれの前記第1透明電極に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第1ベース電極、及びそれぞれの前記第2透明電極に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第2ベース電極と、
それぞれの前記第1ベース電極の複数の部分に積層されるよう、前記第1方向及び前記第2方向に間隔を空けて行列状に配設される複数の第1嵩上電極、及びそれぞれの前記第2ベース電極の複数の部分に積層されるよう、前記第1方向及び前記第2方向に前記第1嵩上電極と互い違いに間隔を空けて行列状に配設される複数の第2嵩上電極と、
それぞれの前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極の間の部分を覆い、平面視で前記第1半導体層に内包されるよう前記第1透明電極及び前記第1ベース電極に跨って積層される第1絶縁部、及びそれぞれの前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極の間の部分を覆い、それぞれが平面視で前記第2半導体層に内包されるよう前記第2透明電極及び前記第2ベース電極に跨って積層される第2絶縁部と、
前記第1嵩上電極及び前記第1絶縁部の裏面側に配置され、前記第1嵩上電極の間を電気的に接続する第1配線材、及び前記第2嵩上電極及び前記第2絶縁部の裏面側に配置され、前記第2嵩上電極の間を電気的に接続する第2配線材と、
を備える、太陽電池。
【請求項5】
前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部は前記第1半導体層及び前記第2半導体層から離間しており、
前記第1絶縁部の前記第2方向の幅は前記第1透明電極の前記第2方向の幅よりも大きく、前記第2絶縁部の前記第2方向の幅は前記第2透明電極の前記第2方向の幅よりも大きい、請求項4に記載の太陽電池。
【請求項6】
前記第1ベース電極の前記第1絶縁部が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2絶縁部が積層される部分の前記第2方向の幅は、前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極が積層される部分の前記第2方向の幅よりも小さく、
前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部の前記第2方向の幅は、前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極が積層される部分の前記第2方向の幅と略等しい、請求項4又は5に記載の太陽電池。
【請求項7】
前記第1透明電極及び前記第2透明電極の側面が少なくとも部分的に樹脂により被覆されている、請求項4から6のいずれかに記載の太陽電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池製造方法及び太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板の裏面に交互に形成される複数の帯状の第1半導体層及び第2半導体層と、第1半導体層及び第2半導体層にそれぞれ積層される複数の帯状の第1ベース電極及び第2ベース電極と、第1ベース電極及び第2ベース電極に互い違いに積層される複数の第1嵩上電極及び第2嵩上電極と、複数の第1嵩上電極の間に架け渡すよう配置される第1配線材と、複数の第2嵩上電極の間に架け渡すよう配置される第2配線材と、を備えるバックコンタクト型の太陽電池が知られている。
【0003】
このような太陽電池において、第1ベース電極と第2配線材との短絡、及び第2ベース電極と第1配線材との短絡を防止するために、第1ベース電極の第2配線材と交差する領域及び第2ベース電極の第1配線材と交差する領域に絶縁材を積層する構成も知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-3724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような太陽電池において、ベース電極及び嵩上電極は、銀ペースト等の材料をスクリーン印刷することで比較的容易に形成することができる。また、ベース電極と配線材との短絡を防止する絶縁材も、スクリーン印刷によって配設することができる。半導体層から効率よく集電するためには、ベース電極の幅を大きくすることが望ましい。しかしながら、銀ペーストは比較的高価であるため、銀ペーストによって幅が大きいベース電極を形成すると、太陽電池のコストを押し上げるという不都合が生じる。そこで、本発明は、安価に高効率な太陽電池を製造できる太陽電池製造方法及び安価で高効率な太陽電池を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る太陽電池製造方法は、半導体基板の裏面に、それぞれ第1方向に延びる第1半導体層及び第2半導体層を前記第1方向と交差する第2方向に交互に形成する工程と、前記第1半導体層及び第2半導体層を覆うよう前記半導体基板の裏面側に透明電極を積層する工程と、第1の導電性ペーストを積層することにより、前記透明電極の前記第1半導体層に積層した領域にそれぞれ前記第1方向に延びる第1ベース電極を形成すると共に、前記透明電極の前記第2半導体層に積層した領域にそれぞれ前記第1方向に延びる第2ベース電極を形成する工程と、絶縁性ペーストを積層することにより、それぞれ平面視で前記第1半導体層に内包されるよう前記透明電極及び前記第1ベース電極に跨って配置され、前記第1方向及び前記第2方向に行列状に並ぶ複数の第1絶縁部を形成すると共に、それぞれ平面視で前記第2半導体層に内包されるよう前記透明電極及び前記第2ベース電極に跨って配置され、前記第1方向及び前記第2方向に前記第1絶縁部と交互に配置される行列状に並ぶ複数の第2絶縁部を形成する工程と、第2の導電性ペーストを積層することにより、前記第1ベース電極の前記第1絶縁部が積層されない領域に第1嵩上電極を形成すると共に、前記第2ベース電極の前記第2絶縁部が積層されない領域に第2嵩上電極を形成する工程と、前記第1ベース電極、前記第2ベース電極、前記第1絶縁部、前記第2絶縁部、第1嵩上電極及び前記第2嵩上電極をマスクとするエッチングにより、前記透明電極を選択的に除去する工程と、前記第2方向に延びる第1配線材及び第2配線材によって前記第1嵩上電極の間及び前記第2嵩上電極の間をそれぞれ接続する工程と、を備える。
【0007】
前記態様に係る太陽電池製造方法は、前記透明電極を選択的に除去した後に、加熱により前記第1ベース電極及び前記第2ベース電極並びに前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部に含まれる樹脂を染み出させる工程をさらに備えてもよい。
【0008】
前記態様に係る太陽電池製造方法において、前記第1の導電性ペーストの積層、前記絶縁性ペーストの積層及び前記第2の導電性ペーストの積層をそれぞれスクリーン印刷により行ってもよい。
【0009】
本発明の別の態様に係る太陽電池は、半導体基板と、前記半導体基板の裏面に、それぞれ第1方向に延び、第1方向と交差する第2方向に交互に設けられる複数の第1半導体層及び複数の第2半導体層と、それぞれの前記第1半導体層に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第1透明電極、及びそれぞれの前記第2半導体層に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第2透明電極と、それぞれの前記第1透明電極に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第1ベース電極、及びそれぞれの前記第2透明電極に前記第1方向に延びるよう積層される複数の第2ベース電極と、それぞれの前記第1ベース電極の複数の部分に積層されるよう、前記第1方向及び前記第2方向に間隔を空けて行列状に配設される複数の第1嵩上電極、及びそれぞれの前記第2ベース電極の複数の部分に積層されるよう、前記第1方向及び前記第2方向に前記第1嵩上電極と互い違いに間隔を空けて行列状に配設される複数の第2嵩上電極と、それぞれの前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極の間の部分を覆い、平面視で前記第1半導体層に内包されるよう前記第1透明電極及び前記第1ベース電極に跨って積層される第1絶縁部、及びそれぞれの前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極の間の部分を覆い、それぞれが平面視で前記第2半導体層に内包されるよう前記第2透明電極及び前記第2ベース電極に跨って積層される第2絶縁部と、前記第1嵩上電極及び前記第1絶縁部の裏面側に配置され、前記第1嵩上電極の間を電気的に接続する第1配線材、及び前記第2嵩上電極及び前記第2絶縁部の裏面側に配置され、前記第2嵩上電極の間を電気的に接続する第2配線材と、を備える。
【0010】
前記態様に係る太陽電池において、前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部は前記第1半導体層及び前記第2半導体層から離間しており、前記第1絶縁部の前記第2方向の幅は前記第1透明電極の前記第2方向の幅よりも大きく、前記第2絶縁部の前記第2方向の幅は前記第2透明電極の前記第2方向の幅よりも大きくてもよい。
【0011】
前記態様に係る太陽電池において、前記第1ベース電極の前記第1絶縁部が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2絶縁部が積層される部分の前記第2方向の幅は、前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極が積層される部分の前記第2方向の幅よりも小さく、前記第1絶縁部及び前記第2絶縁部の前記第2方向の幅は、前記第1ベース電極の前記第1嵩上電極が積層される領域及び前記第2ベース電極の前記第2嵩上電極が積層される部分の前記第2方向の幅と略等しくてもよい。
【0012】
前記態様に係る太陽電池において、前記第1透明電極及び前記第2透明電極の側面が少なくとも部分的に樹脂により被覆されていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、安価に高効率な太陽電池を製造できる太陽電池製造方法及び安価で高効率な太陽電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る太陽電池の構成を示す裏面図である。
図2図1の太陽電池のA-A線断面図である。
図3図1の太陽電池の一部の構成要素を取り除いた状態を示す裏面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る太陽電池製造方法の手順を示すフローチャートである。
図5図4の太陽電池製造方法の一工程を示す模式断面図である。
図6図4の太陽電池製造方法の図5の次の工程を示す模式断面図である。
図7図4の太陽電池製造方法の図6の次の工程を示す模式断面図である。
図8図4の太陽電池製造方法の図7の次の工程を示す模式断面図である。
図9図4の太陽電池製造方法の図8の次の工程を示す模式断面図である。
図10図4の太陽電池製造方法の図9の次の工程を示す模式断面図である。
図11図4の太陽電池製造方法の図10の次の工程を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る太陽電池1の構成を示す模式裏面図である。図2は、図1の太陽電池1のA-A線断面図である。なお、図1におけるハッチングは、各構成要素を区別しやすくするため付されるものであり、断面を意味するものではない。また、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、便宜上、見やすいように調整されている。
【0016】
太陽電池1は、いわゆるヘテロ接合バックコンタクト型の太陽電池セルである。太陽電池1は、半導体基板11と、半導体基板11の裏面(光の入射面と反対側の面)に配設される第1半導体層21及び第2半導体層22と、第1半導体層21及び第2半導体層22の裏面側にそれぞれ配設される第1透明電極31及び第2透明電極32と、第1透明電極31及び第2透明電極32の裏面側にそれぞれ配設される第1ベース電極41及び第2ベース電極42と、第1ベース電極41及び第2ベース電極42にそれぞれ複数配設される第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52と、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が配設されていない領域を被覆する第1絶縁部61及び第2絶縁部62と、第1嵩上電極51間及び第2嵩上電極52間をそれぞれ接続する第1配線材71及び第2配線材72と、第1透明電極31及び第2透明電極32の側面を少なくとも部分的に被覆する第1被覆部81及び第2被覆部82と、を備える。
【0017】
半導体基板11は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等の結晶シリコン材料で形成される。半導体基板11は、例えば結晶シリコン材料にn型ドーパントがドープされたn型の半導体基板である。n型ドーパントとしては、例えばリン(P)が挙げられる。半導体基板11は、受光面側からの入射光を吸収して光キャリア(電子および正孔)を生成する光電変換基板として機能する。半導体基板11の材料として結晶シリコンが用いられることにより、暗電流が比較的に小さく、入射光の強度が低い場合であっても比較的高出力(照度によらず安定した出力)が得られる。
【0018】
第1半導体層21及び第2半導体層22は、互いに異なる導電型を有する。例として、第1半導体層21はp型半導体から形成され、第2半導体層22はn型半導体から形成される。第1半導体層21及び第2半導体層22は、例えば所望の導電型を付与するドーパントを含有するアモルファスシリコン材料で形成することができる。p型ドーパントとしては、例えばホウ素(B)が挙げられ、n型ドーパントとしては、例えば上述したリン(P)が挙げられる。
【0019】
第1半導体層21及び第2半導体層22は、それぞれ第1方向に延びる帯状に形成される。太陽電池1では、複数の第1半導体層21及び複数の第2半導体層22が第1方向と交差する第2方向に交互に設けられる。第1半導体層21及び第2半導体層22は、半導体基板11の略全面を覆うように配設されることが好ましい。
【0020】
第1透明電極31は、それぞれの第1半導体層21に第1方向に延びるよう積層され、第2透明電極32は、それぞれの第2半導体層22に第1方向に延びるよう積層される。第1透明電極31及び第2透明電極32は、第1半導体層21及び第2半導体層22から集電し、第1ベース電極41及び第2ベース電極42に接続する薄層である。また、第1透明電極31及び第2透明電極32は、第1半導体層21及び第2半導体層22と、第1ベース電極41及び第2ベース電極42との材質の違い等によって生じる密着性の低下や界面における電気抵抗の増大を防止する中間層として機能する。
【0021】
第1透明電極31及び第2透明電極32は、互いに接触しないよう、第2方向に第1半導体層21及び第2半導体層22よりも小さい幅で、第1方向に第1半導体層21及び第2半導体層22の略全長に亘って積層されている。第1透明電極31及び第2透明電極32は、後述する第1ベース電極41及び第2ベース電極42並びに第1絶縁部61及び第2絶縁部62に対応して第2方向の幅が変化する。
【0022】
第1透明電極31と第2透明電極32とは、同じ材料から形成することができる。第1透明電極31及び第2透明電極32を形成する材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、酸化亜鉛(ZnO)等を挙げることができる。また、第1透明電極31及び第2透明電極32は、後述する第1ベース電極41及び第2ベース電極42よりも広い面積に積層されることで、第1ベース電極41及び第2ベース電極42による集電能力を向上することができる。
【0023】
第1ベース電極41は、それぞれの第1透明電極31に第1方向に延びるよう積層され、第2ベース電極42は、それぞれの第2透明電極32に第1方向に延びるよう積層される。第1ベース電極41及び第2ベース電極42は、第1透明電極31及び第2透明電極32を介して電力を収集する。
【0024】
図3に、第1嵩上電極51、第2嵩上電極52、第1配線材71及び第2配線材72を取り除いた状態の太陽電池1を示す。図示するように、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が積層される部分の第2方向の幅は、その間の部分、つまり第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1絶縁部61及び第2絶縁部62が積層される部分での第2方向の幅よりも大きい。
【0025】
より詳しくは、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が積層される部分における第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第2方向の幅は、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の必要な高さ及び第1配線材71及び第2配線材72との間の十分な接続面積を確保することができるように設定される。また、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が積層される領域における第2方向の幅は、第1透明電極31又は第2透明電極32の第2方向の幅よりも僅かに大きくてもよい。つまり、第1ベース電極41及び第2ベース電極42は、第2方向の端部に、第1透明電極31及び第2透明電極32を介さずに第1半導体層21及び第2半導体層22と隙間を空けて対向する領域を有してもよい。
【0026】
また、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1嵩上電極51の間又は第2嵩上電極52の間の領域、つまり第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1絶縁部61及び第2絶縁部62が積層される部分の第2方向の幅は、導電性を担保できる必要最小限の大きさとすることが好ましい。各構成要素の位置ずれを考慮して、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の幅は、第1絶縁部61及び第2絶縁部62に被覆される領域の第1方向の両端部を除く領域においてのみ小さくされることがより好ましい。
【0027】
第1ベース電極41及び第2ベース電極42は、導電性粒子と樹脂バインダーとを含む導電性ペーストから形成することができる。具体的な導電性ペーストとしては、代表的には銀ペーストを挙げることができる。導電性ペーストを用いることによって、電気抵抗を小さくできるような十分な厚みを有する第1ベース電極41及び第2ベース電極42を比較的安価に形成することができる。
【0028】
第1嵩上電極51は、それぞれの第1ベース電極41の複数の部分に積層されるよう、第1方向及び第2方向に間隔を空けて行列状に配列され、第2嵩上電極52は、それぞれの第2ベース電極42の複数の部分に積層されるよう、第1方向及び第2方向に第1嵩上電極51と互い違いに間隔を空けて行列状に配列される。第1嵩上電極51は、第1ベース電極41と第1配線材71との間に介在して第1配線材71を第2ベース電極42から離間させる。第2嵩上電極52は、第2ベース電極42と第2配線材72との間に介在して第2配線材72を第1ベース電極41から離間させる。
【0029】
第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52は、例えば銀ペースト等の導電性ペーストから形成されることができ、第1ベース電極41及び第2ベース電極42との接着性を向上するために、第1ベース電極41及び第2ベース電極42と同種の材料によって形成されることが好ましい。
【0030】
第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の高さは、第1配線材71及び第2配線材72との確実な接触が得られるよう、第1絶縁部61及び第2絶縁部62の高さよりも十分に大きいことが好ましい。第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の第2方向の幅は、効率よく高さを大きくするために、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の積層領域の幅と略等しいことが好ましい。第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の第1方向の長さは、第1嵩上電極51と第2配線材72との短絡及び第2嵩上電極52と第1配線材71との短絡を防止するために、第2方向から見て第1嵩上電極51と第2嵩上電極52とが重複しないよう第1方向の間隔よりも小さいことが好ましい。
【0031】
第1絶縁部61は、それぞれの第1ベース電極41の第1嵩上電極51の間の部分を覆い、平面視で第1半導体層21に内包されるよう第1透明電極31及び第1ベース電極41に跨って積層される。第2絶縁部62は、それぞれの第2ベース電極42の第2嵩上電極52の間の部分を覆い、平面視で第2半導体層22に内包されるよう第2透明電極32及び第2ベース電極42に跨って積層される。第1絶縁部61及び第2絶縁部62は第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の第1方向の端部に積層されてもよい。第1絶縁部61及び第2絶縁部62は、第1配線材71と第2ベース電極42との絶縁及び第2配線材72と第1ベース電極41との絶縁を確実にする。また、第1絶縁部61及び第2絶縁部62は、特に、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の断面積が小さい部分を被覆して水分等との接触を防止するので、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の断面積が小さい部分が腐食して導電性が大きく損なわれることや、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1透明電極31及び第2透明電極32からの剥離を防止することができる。
【0032】
第1絶縁部61及び第2絶縁部62の第2方向の幅は、第1ベース電極41及び第2ベース電極42の第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が積層される部分の第2方向の幅と略等しいことが好ましい。これにより、第1透明電極31及び第2透明電極32の第2方向の幅を略一定にすることができるので、第1透明電極31及び第2透明電極32の第2方向の幅を大きくして、集電抵抗をより小さくすることができる。また、第1絶縁部61及び第2絶縁部62の第1方向の長さは、第1嵩上電極51と第2配線材72との短絡及び第2嵩上電極52と第1配線材71との短絡を防止するために、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の第1方向の長さよりも大きいことが好ましい。
【0033】
第1絶縁部61及び第2絶縁部62は、絶縁性を有するペースト状の材料から形成することができる。第1絶縁部61及び第2絶縁部62を形成する材料としては、例えばエポキシ樹脂等を主成分とする熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。
【0034】
第1配線材71は、第1嵩上電極51及び第1絶縁部61の裏面側に配置され、第1嵩上電極51の間を電気的に接続し、第2配線材72は、第2嵩上電極52及び第2絶縁部62の裏面側に配置され、第2嵩上電極52間を電気的に接続する。
【0035】
第1配線材71及び第2配線材72は、例えば銅線等の導体によって形成することができる。第1配線材71及び第2配線材72と第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52とは、例えば半田、導電性接着材等によって接続することができる。第1配線材71及び第2配線材72として、外面を第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52と接続するための半田で被覆した金属線を用いてもよい。
【0036】
第1被覆部81及び第2被覆部82は、第1透明電極31及び第2透明電極32の第2方向両側の端面を被覆する。第1被覆部81及び第2被覆部82は、第1ベース電極41及び第2ベース電極42並びに第1絶縁部61及び第2絶縁部62の樹脂成分を染み出させることで形成することができる。第1被覆部81及び第2被覆部82を形成することによって、太陽電池1を用いて形成した太陽電池モジュール内に水分が浸入した場合にも、第1透明電極31及び第2透明電極32を保護し、太陽電池1の性能低下を抑制することができる。
【0037】
以上のように、太陽電池1は、集電のための第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52を真空設備が必要とされる成膜技術を利用せず、ペースト状の材料の印刷及び焼成によって形成することができるため、比較的安価に製造することができる。さらに、太陽電池1は、第1半導体層21及び第2半導体層22から電力を取り出す第1透明電極31及び第2透明電極32を備えることにより、第1ベース電極41、第2ベース電極42の第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の間の部分の幅を小さくすることができている。これにより、比較的高価な導電性ペーストの使用量が低減されているので、太陽電池1は、高効率でありながら比較的安価に製造することができる。
【0038】
続いて、太陽電池1を製造する方法について説明する。太陽電池1は、図4に示す太陽電池製造方法によって製造することができる。図4の太陽電池製造方法は、本発明に係る太陽電池製造方法の一実施形態である。
【0039】
本実施形態の太陽電池製造方法は、半導体基板11の裏面に第1半導体層21及び第2半導体層22を形成する工程(ステップS01:半導体層形成工程)と、第1半導体層21及び第2半導体層22を覆うよう半導体基板11の裏面側に透明電極30を積層する工程(ステップS02:透明電極積層工程)と、第1の導電性ペーストを積層することにより第1ベース電極41及び第2ベース電極42を形成する工程(ステップS03:ベース電極形成工程)と、絶縁性ペーストを積層することにより第1絶縁部61及び第2絶縁部62を形成する工程(ステップS04:絶縁部形成工程)と、第2の導電性ペーストを積層することにより、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52を形成する工程(ステップS05:嵩上電極形成工程)と、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52をマスクとして透明電極30のエッチングを行う工程(ステップS06:エッチング工程)と、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52を焼成する工程(ステップS07:焼成工程)と、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52に第1配線材71及び第2配線材72を接続する工程(ステップS08:配線材接続工程)と、を備える。
【0040】
ステップS01の半導体層形成工程では、図5に示すように、半導体基板11の裏面に、第1半導体層21及び第2半導体層22を第2方向に交互に並ぶよう形成する。具体的には、第1半導体層21及び第2半導体層22は、半導体基板11の裏面にマスクを形成し、例えばCVD等の成膜技術によって半導体材料を積層することによって順番に形成することができる。
【0041】
ステップS02の透明電極積層工程では、図6に示すように、第1半導体層21及び第2半導体層22を形成した半導体基板11の裏面側全体に、例えばCVDやPVD等の成膜技術によって第1透明電極31及び第2透明電極32を形成する材料を積層する。
【0042】
ステップS03のベース電極形成工程では、図7に示すように、第1の導電性ペーストを積層することにより、透明電極30の第1半導体層21に積層した領域に第1ベース電極41を形成すると共に、透明電極30の第2半導体層22に積層した領域に第2ベース電極42を形成する。第1の導電性ペーストは、スクリーン印刷によって選択的に積層することができる。また、ベース電極形成工程では、第1の導電性ペーストに含まれる溶剤を揮発させ、形成した第1ベース電極41及び第2ベース電極42が容易に変形しないようにするための乾燥を行うことが好ましい。この乾燥の条件は、例えば150℃で3分間程度とすることができる。
【0043】
ステップS04の絶縁部形成工程では、図8に示すように、絶縁性ペーストを積層することにより、第1絶縁部61及び第2絶縁部62を形成する。第1絶縁部61は、それぞれ平面視で前記第1半導体層21に内包されるよう透明電極30及び第1ベース電極41に跨って配置され、第1方向及び第2方向に行列状に並ぶよう形成される。第2絶縁部62は、それぞれ平面視で第2半導体層22に内包されるよう透明電極30及び第2ベース電極42に跨って配置され、第1方向及び第2方向に第1絶縁部61と交互に配置される行列状に並ぶよう形成される。絶縁性ペーストは、スクリーン印刷によって選択的に積層することができる。また、絶縁部形成工程においても、絶縁性ペーストに含まれる溶剤を揮発させ、形成した第1絶縁部61及び第2絶縁部62が容易に変形しないようにするための乾燥を行うことが好ましい。この乾燥の条件は、例えば150℃で3分間程度とすることができる。
【0044】
ステップS05の嵩上電極形成工程では、図9に示すように、第2の導電性ペーストを積層することにより、第1ベース電極41の第1絶縁部61が積層されない領域に第1嵩上電極51を形成すると共に、第2ベース電極42の第2絶縁部62が積層されない領域に第2嵩上電極52を形成する。第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52は、それぞれ第1方向及び第2方向に並ぶ行列状に配列され、且つ第1方向及び第2方向に交互に配置されるよう形成される。第2の導電性ペーストも、スクリーン印刷によって選択的に積層することができる。また、嵩上電極形成工程でも、第2の導電性ペーストに含まれる溶剤を揮発させ、形成した第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52が容易に変形しないようにするための乾燥を行うことが好ましい。この乾燥の条件も、例えば150℃で3分間程度とすることができる。
【0045】
ステップS06のエッチング工程では、図10に示すように、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52をマスクとするエッチングにより、透明電極30の第1半導体層21と第2半導体層22とに跨る領域を選択的に除去することによって、平面視で第1半導体層21に内包される第1透明電極31と、平面視で第2半導体層22に内包される第2透明電極32とを分離する。ITOから形成される透明電極30をエッチングすることができるエッチング液としては、例えば塩酸などを用いることができる。
【0046】
このとき、サイドエッチ効果により、分離された第1透明電極31及び第2透明電極32の第2方向の幅は、平面視でマスクとされた第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の包絡形状の第2方向の幅よりも僅かに小さくなる。このため、何らかの原因により位置ずれが生じて、第1絶縁部61又は第2絶縁部62が、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52の第2方向に隣接する部分と接触していた場合でも、接触部分の直下の透明電極30を除去して第1透明電極31と第2透明電極32とを分離することができる。
【0047】
ステップS07の焼成工程では、加熱により、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52を硬化させる。また、焼成工程では、加熱により、第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52を形成する第1の導電性ペースト、絶縁性ペースト及び第2の導電性ペーストの樹脂成分を染み出させて、図11に示すように、第1透明電極31及び第2透明電極32の第2方向両側の端面の一部または全部を被覆する第1被覆部81及び第2被覆部82を形成することができる。この焼成の条件は、例えば180℃で60分間程度とすることができる。
【0048】
ステップS08の配線材接続工程では、第2方向に延びる第1配線材71及び第2配線材72によって第2方向に並ぶ第1嵩上電極51の間及び第2嵩上電極52の間をそれぞれ接続する。これによって、図2に示すような太陽電池1を得ることができる。
【0049】
以上の太陽電池製造方法では、透明電極積層工程で前面に透明電極30を形成し、透明電極選択除去工程で第1ベース電極41、第2ベース電極42、第1絶縁部61、第2絶縁部62、第1嵩上電極51及び第2嵩上電極52をマスクとするエッチングを行うので、第1透明電極31第2透明電極32を形成するための専用のマスクを形成する必要がないので、比較的安価に高効率な太陽電池1を製造することができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。例えば、本発明に係る太陽電池は、上述した構成要素以外に、各構成要素間を絶縁する真性半導体層、光の反射を抑制する反射防止膜、電極等を保護する樹脂フィルムなどのさらなる構成要素を備えてもよい。また、本発明に係る太陽電池において、被覆部はなくてもよい。つまり、第1ベース電極及び第2ベース電極を形成する第1導電性ペースト、第1絶縁部及び第2絶縁部を形成する絶縁性ペースト並びに第1嵩上電極及び第2嵩上電極を形成する第2導電性ペーストとして、焼成時に樹脂成分が染み出しにくいものを使用してもよい。
【0051】
本発明に係る太陽電池製造方法において、エッチング工程の前に焼成を行ってもよい。この場合には、被覆部は形成されないので、第1導電性ペースト、絶縁性ペースト及び第2導電性ペーストとして、焼成時に樹脂成分が染み出しにくいものを使用することが好ましい。また、本発明に係る太陽電池製造方法において、絶縁部形成工程と嵩上電極形成工程との順番を入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 太陽電池
11 半導体基板
21 第1半導体層
22 第2半導体層
31 第1透明電極
32 第2透明電極
41 第1ベース電極
42 第2ベース電極
51 第1嵩上電極
52 第2嵩上電極
61 第1絶縁部
62 第2絶縁部
71 第1配線材
72 第2配線材
81 第1被覆部
82 第2被覆部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11