(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】霧化量の制御方法、装置及び霧化装置
(51)【国際特許分類】
B05D 3/00 20060101AFI20240816BHJP
B05B 12/04 20060101ALI20240816BHJP
B05B 12/08 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B05D3/00 B
B05D3/00 D
B05B12/04
B05B12/08
(21)【出願番号】P 2022188215
(22)【出願日】2022-11-25
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】202111537184.1
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522331161
【氏名又は名称】深▲せん▼摩尓霧化健康医療科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Moore Vaporization Health & Medical Technology Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】左召林
(72)【発明者】
【氏名】譚中華
【審査官】市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-501896(JP,A)
【文献】特開2011-073617(JP,A)
【文献】国際公開第2018/043735(WO,A1)
【文献】特開2012-066047(JP,A)
【文献】特開2015-230108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05D1/00-7/26
B05B1/00-17/08
A45D34/00
A61M11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するステップと、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップであって、前記霧化距離が第1閾値以上である場合、前記目標霧化電力は前記霧化装置の最大霧化電力であり、前記霧化距離が前記第1閾値未満である場合、前記目標霧化電力は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定されるステップと、
前記霧化装置の霧化量を調整するように、前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するステップと、を含
み、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップの前に、
環境パラメータを含む霧化影響パラメータを取得するステップと、
複数の候補曲線から前記霧化影響パラメータに対応する一本を選択して、前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる制御曲線とするステップと、を含む、ことを特徴とする霧化量の制御方法。
【請求項2】
前記制御曲線は、以下の式で示される第1制御曲線を含み、
【数1】
式中、xは前記霧化距離であり、y(x)は前記霧化距離に対応する前記目標霧化電力であり、D
1は前記第1閾値であり、W
maxは前記最大霧化電力であり、f
1(x)は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つ前記f
1(x)の傾きは霧化距離の増大に伴って減少する、ことを特徴とする請求項
1に記載の霧化量の制御方法。
【請求項3】
前記制御曲線は、以下の式で示される第2制御曲線を含み、
【数2】
式中、xは前記霧化距離であり、y(x)は前記霧化距離に対応する前記目標霧化電力であり、D
1は前記第1閾値であり、W
maxは前記最大霧化電力であり、f
2(x)は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つ前記f
2(x)の傾きは一定である、ことを特徴とする請求項
1に記載の霧化量の制御方法。
【請求項4】
前記制御方法は、前記目標霧化電力が前記最大霧化電力である場合に提示信号を送信するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の霧化量の制御方法。
【請求項5】
前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するステップは、さらに、前記霧化距離が予め設定された時間内に常に前記第1閾値より大きい場合、前記霧化装置をオフにすることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の霧化量の制御方法。
【請求項6】
前記霧化装置は霧化ユニット及び駆動ユニットを含み、前記駆動ユニットは駆動信号を出力するように構成され、前記霧化ユニットは前記駆動信号に基づいて霧化媒体を霧化するように構成され、
前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するステップは、
前記目標霧化電力に基づいて前記駆動ユニットに、前記霧化ユニットの電力を調整するように前記駆動信号を調整するための制御信号を出力するステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の霧化量の制御方法。
【請求項7】
霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するステップと、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップであって、前記霧化距離が第1閾値以上である場合、前記目標霧化電力は前記霧化装置の最大霧化電力であり、前記霧化距離が前記第1閾値未満である場合、前記目標霧化電力は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定されるステップと、
前記霧化装置の霧化量を調整するように、前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するステップと、を含み、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップの前に、
環境パラメータ及び/又は霧化媒体種類を含む霧化影響パラメータを取得するステップと、
複数の候補曲線から前記霧化影響パラメータに対応する一本を選択して、前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる制御曲線とするステップと、を含み、
前記制御曲線は、以下の式で示される第1制御曲線を含み、
【数3】
式中、xは前記霧化距離であり、y(x)は前記霧化距離に対応する前記目標霧化電力であり、D
1
は前記第1閾値であり、W
max
は前記最大霧化電力であり、f
1
(x)は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つ前記f
1
(x)の傾きは霧化距離の増大に伴って減少する、ことを特徴とする霧化量の制御方法。
【請求項8】
霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するステップと、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップであって、前記霧化距離が第1閾値以上である場合、前記目標霧化電力は前記霧化装置の最大霧化電力であり、前記霧化距離が前記第1閾値未満である場合、前記目標霧化電力は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定されるステップと、
前記霧化装置の霧化量を調整するように、前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するステップと、を含み、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップの前に、
環境パラメータ及び/又は霧化媒体種類を含む霧化影響パラメータを取得するステップと、
複数の候補曲線から前記霧化影響パラメータに対応する一本を選択して、前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる制御曲線とするステップと、を含み、
前記制御曲線は、以下の式で示される第2制御曲線を含み、
【数4】
式中、xは前記霧化距離であり、y(x)は前記霧化距離に対応する前記目標霧化電力であり、D
1
は前記第1閾値であり、W
max
は前記最大霧化電力であり、f
2
(x)は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つ前記f
2
(x)の傾きは一定である、ことを特徴とする霧化量の制御方法。
【請求項9】
霧化媒体を霧化するように構成される霧化ユニットと、
前記霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を検出するように構成される測距ユニットと、
前記霧化装置の霧化量を調整するように、前記霧化ユニットの電力を制御するように構成されるコントローラであって、コンピュータプログラムが格納されたメモリと、前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~
8のいずれか1項に記載の霧化量の制御方法を実現するプロセッサとを含む前記コントローラと、を含む、ことを特徴とする霧化装置。
【請求項10】
霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するように構成される距離取得モジュールと、
前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するように構成される目標霧化電力決定モジュールであって、前記霧化距離が第1閾値以上である場合、前記目標霧化電力は前記霧化装置の最大霧化電力であり、前記霧化距離が前記第1閾値未満である場合、前記目標霧化電力は前記霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定される前記目標霧化電力決定モジュールと、
前記霧化装置の霧化量を調整するように、前記目標霧化電力に基づいて前記霧化装置の電力を制御するように構成される調整モジュールと、
霧化影響パラメータ取得ユニット及び曲線選択ユニットを含む制御曲線取得モジュールであって、前記霧化影響パラメータ取得ユニットは、環境パラメータを含む霧化影響パラメータを取得するように構成され、前記曲線選択ユニットは、複数の候補曲線から前記霧化影響パラメータに対応する一本を選択して、前記霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる制御曲線とするように構成される前記制御曲線取得モジュールと、を含む、ことを特徴とする霧化量の制御装置。
【請求項11】
プロセッサによって実行されると、請求項1~
8のいずれか1項に記載の霧化量の制御方法を実現するコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化量制御の技術分野に関し、特に霧化量の制御方法、装置及び霧化装置とコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
個人のスキンケアに対する重視度が徐々に増大するにつれて、霧化装置は肌に対するケア、メンテナンスなどに広く用いられるようになっている。霧化装置は霧化媒体を霧化することによってエアロゾルを生成し、エアロゾルを霧化対象である皮膚に噴霧し、皮膚に対するケア、メンテナンスを実現する。
【0003】
従来技術における霧化装置では、霧化量を正確に制御しにくいため、エアロゾルの量が多すぎるとユーザの皮膚に液溜まりが発生すること、又はエアロゾルの量が少なすぎるとユーザの皮膚がエアロゾルに接触できないといった問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づいて、上記の技術的問題に対して、噴霧量を正確に調整することができる霧化量の制御方法、装置及び霧化装置とコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本発明は、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するステップと、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップであって、霧化距離が第1閾値以上である場合、目標霧化電力は霧化装置の最大霧化電力であり、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定されるステップと、前記霧化装置の霧化量を調整するように、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップと、を含む霧化量の制御方法を提供する。
【0006】
一実施例において、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップの前に、環境パラメータ及び/又は霧化媒体種類を含む霧化影響パラメータを取得するステップと、複数の候補曲線から霧化影響パラメータに対応する一本を選択して、霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる制御曲線とするステップと、を含む。
【0007】
一実施例において、制御曲線は、以下の式で示される第1制御曲線を含み、
【数1】
式中、xは霧化距離であり、y(x)は霧化距離に対応する目標霧化電力であり、D
1は第1閾値であり、W
maxは最大霧化電力であり、f
1(x)は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つf
1(x)の傾きは霧化距離の増大に伴って減少する。
【0008】
一実施例において、制御曲線は、以下の式で示される第2制御曲線を含み、
【数2】
式中、xは霧化距離であり、y(x)は霧化距離に対応する目標霧化電力であり、D
1は第1閾値であり、W
maxは最大霧化電力であり、f
2(x)は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つf
2(x)の傾きは一定である。
【0009】
一実施例において、目標霧化電力が最大霧化電力である場合に提示信号を送信する。
【0010】
一実施例において、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップは、さらに、霧化距離が予め設定された時間内に常に第1閾値より大きい場合、霧化装置をオフにすることを含む。
【0011】
一実施例において、霧化装置は霧化ユニット及び駆動ユニットを含み、駆動ユニットは駆動信号を出力するように構成され、霧化ユニットは駆動信号に基づいて霧化媒体を霧化するように構成され、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップは、目標霧化電力に基づいて駆動ユニットに、霧化ユニットの電力を調整するように駆動信号を調整するための制御信号を出力するステップを含む。
【0012】
他の態様では、本発明は、霧化媒体を霧化するように構成される霧化ユニットと、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を検出するように構成される測距ユニットと、霧化装置の霧化量を調整するように、霧化ユニットの電力を制御するように構成されるコントローラであって、コンピュータプログラムが格納されたメモリと、コンピュータプログラムを実行すると、上記のいずれか1つの実施例の霧化量の制御方法を実現するプロセッサとを含むコントローラと、を含む霧化装置を提供する。
【0013】
他の態様では、本発明は、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するように構成される距離取得モジュールと、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するように構成される目標霧化電力決定モジュールであって、霧化距離が第1閾値以上である場合、目標霧化電力は霧化装置の最大霧化電力であり、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定される目標霧化電力決定モジュールと、霧化装置の霧化量を調整するように、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するように構成される調整モジュールと、を含む霧化量の制御装置を提供する。
【0014】
他の態様では、本発明は、プロセッサによって実行されると、上記のいずれか1つの実施例の霧化量の制御方法を実現するコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
上記いずれか1つの実施例に基づいて、霧化距離が第1閾値未満である場合、霧化装置の電力を向上させることによって霧化量を適応的に調整し、エアロゾルが霧化対象に効果的に作用することを保証し、霧化対象から近すぎることによる液溜まり又は対象から遠すぎることによってエアロゾルが霧化対象に接触できないという問題の発生を回避する。霧化距離が第1閾値以上である場合、霧化装置を最大霧化電力で動作させることを維持し、霧化媒体及びエネルギーの浪費を回避することができ、エネルギー及び霧化媒体の使用量を節約する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は実施例又は従来技術の説明に必要がある図面を簡単に紹介しする。明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】一実施例における霧化量の制御方法のフローチャートである。
【
図2】一実施例において制御曲線を取得するフローチャートである。
【
図3】一実施例における第1制御曲線の概略図である。
【
図4】一実施例における第2制御曲線の概略図である。
【
図5】一実施例における霧化装置の構造ブロック図である。
【
図6】一実施例における駆動ユニットの回路概略図である。
【
図7】一実施例における霧化量の制御装置の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の理解を容易にするために、以下は関連図面を参照して本発明をより全面的に説明する。図面には本発明の実施例が示されているが、本発明は、様々な形態で実施することができ、本文に記載された実施例に限定されるものではない。逆に、これらの実施例を提供する目的は本発明の開示内容をより完全にすることである。
【0018】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明に属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。
【0019】
理解されるように、本願に使用される用語「第1」、「第2」などは本明細書において様々な素子を説明するために使用されるが、これらの素子はこれらの用語に限定されるものではない。これらの用語は、第1の素子と第2の素子とを区別するためのみに使用される。
【0020】
空間的関係の用語、例えば「…下」、「…の下」、「下の」、「…下に」、「…上に」、「上の」などは、ここで図面に示された一つの素子又は特徴と他の素子又は特徴との関係を説明するために使用される。なお、空間的な関係の用語には、図示した配向以外にも、使用時と動作時とでデバイスの異なる配向も含まれることを理解されたい。例えば、図面中のデバイスが反転する場合、「他の素子の下にある」又は「その下にある」又は「その下にいる」素子又は特徴は、他の素子又は特徴「の上にある」と説明する。したがって、「…の下」及び「…下」という例示的な用語は、上下の2つの配向を含むことができる。また、デバイスは、他の配向(例えば、90度回転又は他の配向)を含むことができ、ここで使用される空間記述語はそれに応じて解釈される。
【0021】
なお、一つの素子が他の素子に「接続される」と考えられる場合、それは他の素子に直接接続されてもよく、又は介在する素子によって他の素子に接続されてもよい。また、以下の実施例における「接続」は、接続される対象間に電気信号やデータの伝達があれば、「電気的接続」、「通信接続」などと解釈されるべきである。
【0022】
ここで、文脈が明らかに別の形態が示されない限り、単数形の「一」、「一つ」及び「該」は複数形を含むことができる。さらに理解すべきものとして、用語「含む/含有する」又は「有する」は、述べた特徴、全体、ステップ、操作、コンポーネント、部分又はそれらの組み合わせの存在を意味するが、1つ又はそれ以上の他の特徴、全体、ステップ、操作、コンポーネント、部分又はそれらの組み合わせが存在する可能性を排除するものではない。同時に、本明細書で使用される用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0023】
背景技術に述べたように、従来技術における霧化装置は霧化量を正確に制御しにくいという問題が存在している。本発明者の研究により、このような問題が発生する原因は、例えば霧化美容装置、霧化ケア装置などの従来の霧化装置の霧化量は常に固定値であることにある。ユーザが霧化装置に近づくと、霧化量が大きすぎてエアロゾルがユーザの皮膚に液溜まりを発生させる。ユーザが霧化装置から遠く離れていると、霧化量が小さすぎてエアロゾルがユーザの皮膚に接触できない。
【0024】
上記問題に基づき、本発明の実施例は霧化量の制御方法を提供する。
図1を参照すると、この制御方法はステップS102~ステップS106を含む。
【0025】
ステップS102において、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得する。
理解されるように、霧化対象は霧化装置の作用対象であり、ユーザの手、顔などの皮膚であってもよい。背景技術に述べた問題は霧化距離の変化に伴って霧化量を調整しないことによるものであるため、霧化距離を取得して霧化距離に基づいて霧化量を適応的に調整する必要がある。任意に、霧化距離は、超音波測距センサや赤外線測距センサなどの測距センサによって取得することができる。ユーザの霧化する必要のある異なる部位に基づいて正確な霧化距離を取得するために、ユーザ画像を収集するための画像収集装置や、測距センサの測距方向を調整するための位置調整装置を霧化装置に設けることができる。画像収集装置によってユーザ画像を収集し、部位選択指令に基づいてユーザ画像に対して画像認識処理を行って目標部位の位置を決定し、測距センサが目標部位を指向するように、目標部位の位置に基づいて位置調整装置を制御する。ユーザは霧化装置と対話することによって部位選択指令を霧化装置に送信することができる。
【0026】
ステップS104において、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定する。
ここで、霧化距離が第1閾値以上である場合、目標霧化電力は霧化装置の最大霧化電力であり、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定される。理解されるように、第1閾値は霧化装置が霧化対象に対して効果的に作用することができる最も遠い霧化距離であり、霧化装置の霧化電力に上限が存在し、霧化電力が大きすぎることによるエネルギーの浪費及び多くのエアロゾルが空気に散逸して霧化媒体が効果的に利用されないことを考慮すれば、霧化距離が第1閾値以上である場合に霧化装置の電力を継続的に向上させることによって霧化対象がエアロゾルに効果的に作用されることを保証することができない。いくつかの実施例において、目標霧化電力が最大霧化電力である場合に提示信号を送信する。ユーザは霧化装置との間の距離を正確に感知しにくいため、提示信号によってユーザに霧化装置との間の霧化距離が遠すぎることを通知することができ、ユーザが位置を調整する必要がある。提示信号は、霧化装置に設けられた提示ユニットから送信されてもよく、提示ユニットは、ブザー、振動モータ及び/又はLEDランプであってもよい。
【0027】
ステップS106において、前記霧化装置の霧化量を調整するように、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御する。
具体的には、霧化装置は霧化ユニットを含み、霧化ユニットは霧化媒体を霧化するように構成され、霧化装置の霧化量は、霧化ユニットの電力が大きいほど大きくなる。従って、霧化ユニットの電力を変更することにより、霧化装置の霧化量を調整することができる。また、上記ステップは、ユーザが霧化装置を使用する過程において複数回繰り返して実行することができ、霧化距離をリアルタイムに取得し且つ目標霧化電力をリアルタイムに調整し、霧化量に対する動的調整を実現する。
【0028】
本実施例における霧化装置の制御方法に基づいて、霧化距離が第1閾値未満である場合、霧化装置の電力を向上させることによって霧化量を適応的に調整し、エアロゾルが霧化対象に効果的に作用することを保証し、霧化対象から近すぎることによる液溜まり又は対象から遠すぎることによってエアロゾルが霧化対象に接触できないという問題の発生を回避する。霧化距離が第1閾値以上である場合、霧化装置を最大霧化電力で動作させることを維持し、霧化媒体及びエネルギーの浪費を回避することができ、エネルギー及び霧化媒体の使用量を節約する。
【0029】
一実施例において、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップは、さらに、霧化距離が予め設定された時間内に常に第1閾値より大きい場合、霧化装置をオフにすることを含む。理解されるように、霧化距離が長時間で第1閾値より大きい場合、霧化装置はユーザに効果的に作用しにくく、エネルギーを浪費するだけでなく良好な効果を取得できない。従って、本実施例のような場合には、霧化装置をオフにすることで、省エネルギー効果が得られる。一つの具体的な実施例において、予め設定された時間が30秒である。
【0030】
一実施例において、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップの前に、ステップS202及びS204を含む。
【0031】
ステップS202において、霧化影響パラメータを取得する。
霧化影響パラメータは、環境パラメータ及び/又は霧化媒体種類を含む。具体的には、環境パラメータは、霧化装置外の温度、湿度などの霧化媒体の霧化速度に影響する物理量であってもよい。また、同一の霧化装置の電力、同一の環境パラメータでの各霧化媒体の霧化速度をテストすることができ、霧化速度が近いものを同一の霧化媒体種類に分類する。上記説明から分かるように、霧化装置の電力が同じで、霧化影響パラメータが異なる場合、霧化媒体の霧化速度が異なる。環境パラメータは、温度センサ、湿度センサなどの対応するセンサによって取得することができる。霧化媒体種類は、一般的な霧化媒体を分類して製品説明書に添付することができ、ユーザが霧化装置と対話することによって霧化装置に霧化媒体種類を入力することに役立つ。霧化媒体種類が異なる霧化媒体は特定の化学成分を含むため、霧化装置に電気化学センサを設けることによって霧化媒体の成分を検出し、霧化装置に霧化媒体種類を自動的に取得させる。環境パラメータが温度を含むことを例とし、温度T1>温度T2に対して、目標霧化電力が最大霧化電力に達しない前に、温度T1に対応する候補曲線L1は温度T2に対応する候補曲線L2より高い。即ち、目標霧化電力が最大霧化電力に達しない前に、同一の霧化距離に対して、候補曲線L1の目標霧化電力は候補曲線L2の目標霧化電力より高い。環境パラメータが湿度を含むことを例とし、湿度M1>湿度M2に対して、目標霧化電力が最大霧化電力に達しない前に、湿度M1に対応する候補曲線L1は湿度M2に対応する候補曲線L2より低い。即ち、目標霧化電力が最大霧化電力に達しない前に、同一の霧化距離に対して、候補曲線L1の目標霧化電力は候補曲線L2の目標霧化電力より低い。
【0032】
ステップS204において、複数の候補曲線から霧化影響パラメータに対応する一本を選択して制御曲線とする。
ここで、制御曲線は霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる。理解させるように、制御曲線は、霧化距離と目標霧化電力との1対1の対応関係を反映することができる。本実施例において霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定することは、制御曲線によって実現される。しかし、ユーザが霧化装置を使用する時の霧化影響パラメータが異なるため、霧化装置に複数の候補曲線を記憶することができ、各候補曲線は対応する霧化影響パラメータに基づいて実験、分析を行って得られたものであり、霧化装置は霧化影響パラメータを取得した後にこれらの候補曲線から一本を選択して制御曲線とすることができ、それにより霧化装置は様々な環境及び霧化媒体種類で目標霧化電力を正確に選択することができる。
【0033】
一実施例において、制御曲線は第1制御曲線を含み、
図3を参照すると、第1制御曲線は下記である。
【数3】
式中、xは霧化距離であり、y(x)は霧化距離に対応する目標霧化電力であり、D
1は第1閾値であり、W
maxは最大霧化電力であり、f
1(x)は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つf
1(x)の傾きは霧化距離の増大に伴って減少する。理解されるように、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離の増大に伴って非線形の増大を呈し、霧化距離が小さい時にまず比較的速い速度で目標霧化電力を向上させ、ユーザは使用開始直後に霧化量が小さすぎる体験感を有さない。各候補曲線は第1制御曲線の形状と類似することができ、区別は各候補曲線におけるf
1(x)のパラメータ及び/又は第1閾値が異なることであり、各f
1(x)におけるパラメータは実験データをフィッティングして得ることができる。フィッティングはニューラルネットワーク、機械学習のアルゴリズムによって実現することができる。
【0034】
一実施例において、制御曲線は第2制御曲線を含み、
図4を参照すると、第2制御曲線は下記である。
【数4】
式中、xは霧化距離であり、y(x)は霧化距離に対応する目標霧化電力であり、D
1は第1閾値であり、W
maxは最大霧化電力であり、f
2(x)は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係を反映し且つf
2(x)の傾きは一定である。理解されるように、霧化距離が第1閾値未満である場合には、目標霧化電力は霧化距離の増大に伴って線形の増大を呈し、霧化距離を変化させると霧化量が均一に変化する。各候補曲線は第2制御曲線の形状と類似することができ、区別は各候補曲線におけるf
2(x)のパラメータ及び/又は第1閾値が異なることであり、各f
2(x)におけるパラメータは実験データをフィッティングして得ることができる。
【0035】
一実施例において、霧化装置は霧化ユニット及び駆動ユニットを含み、駆動ユニットは駆動信号を出力するように構成され、霧化ユニットは駆動信号に基づいて霧化媒体を霧化するように構成される。目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップは、目標霧化電力に基づいて駆動ユニットに制御信号を出力することを含む。制御信号は、霧化ユニットの電力を調整するように、駆動信号を調整するように構成される。理解されるように、霧化装置の電源は、駆動ユニットによって霧化ユニットに駆動信号を出力し、制御信号を変更することによって駆動信号を変更し、霧化ユニットに対する電力調整を実現することができる。
【0036】
理解されるように、
図1及び
図2のフローチャートにおける各ステップは、矢印で示す順序で表示されているが、必ずしも矢印で示す順序で実行される必要はない。本明細書に明確な説明がない限り、これらのステップの実行は厳密な順序に限定されず、これらのステップは他の順序で実行されてもよい。そして、
図1及び
図2における少なくとも一部のステップは、複数のステップ又は複数の段階を含むことができ、これらのステップ又は段階は必ずしも同一のタイミングで実行して完了する必要はなく、異なるタイミングで実行することができ、これらのステップ又は段階の実行順序も必ずしも順次行われる必要はなく、他のステップ又は他のステップにおけるステップ又は段階の少なくとも一部と順番に又は交互に実行することができる。
【0037】
本発明の実施例はさらに霧化装置を提供し、
図5を参照すると、霧化装置は霧化ユニット10、測距ユニット30及びコントローラ50を含む。霧化ユニット10は霧化媒体を霧化するように構成される。霧化ユニット10は超音波霧化、メッシュ式霧化又は圧縮霧化などの原理に基づく霧化ユニット10であってもよい。霧化媒体は水、各種の養生精油、養生薬液などの混合物であってもよい。測距ユニット30は、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を検出するように構成される。一つの具体的な実施例において、測距ユニット30は、赤外線測距センサ、超音波測距センサ及び/又はレーザ距離センサを含む。コントローラ50は、霧化装置の霧化量を調整するように、霧化ユニット10の電力を制御するように構成され、メモリとプロセッサを含み、メモリはコンピュータプログラムを格納しており、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行すると、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するステップと、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するステップであって、霧化距離が第1閾値以上である場合、目標霧化電力は霧化装置の最大霧化電力であり、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定されるステップと、霧化装置の霧化量を調整するように、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するステップとを実現する。
【0038】
本実施例における霧化装置に基づいて、霧化距離が第1閾値未満である場合、霧化装置の電力を向上させることによって霧化量を適応的に調整し、エアロゾルが霧化対象に効果的に作用することを保証し、霧化対象から近すぎることによる液溜まり又は対象から遠すぎることによってエアロゾルが霧化対象に接触できないという問題の発生を回避する。霧化距離が第1閾値以上である場合、霧化装置を最大霧化電力で動作させることを維持し、霧化媒体及びエネルギーの浪費を回避することができ、エネルギー及び霧化媒体の使用量を節約する。
【0039】
一実施例において、コントローラ50は、さらに、上記いずれか1つの実施例における霧化装置の制御方法のステップを実現するように構成される。
【0040】
一実施例において、霧化装置は、駆動ユニットをさらに含む。駆動ユニットは駆動信号を出力するように構成され、霧化ユニット10は駆動信号に基づいて霧化媒体を霧化するように構成される。一つの具体的な実施例において、
図6を参照するように、駆動ユニットはブーストチップU4を含む。コントローラ50のDCDC-ENピンは抵抗R18を介してスイッチランジスタQ4の制御端に接続され、スイッチランジスタQ4のソースは接地され、スイッチランジスタQ4のドレインはそれぞれスイッチランジスタQ3の制御端に接続され且つ抵抗R15を介して霧化装置の電源VBAT_OUTに接続される。スイッチランジスタQ3のソースはVBAT_OUTに接続され、スイッチランジスタQ3のドレインはそれぞれコンデンサC11、コンデンサC12及びコンデンサC14を介して接地され、スイッチランジスタQ3のドレインはさらにブーストチップU4の入力ピンIN、イネーブルピンENに接続され、スイッチランジスタQ3のドレインはさらにインダクタL1を介してブーストチップU4のLXピンに接続される。ブーストチップU4のGNDピンは接地され、ブーストチップU4のLXピンはショットキーダイオードD1の入力端に接続される。ショットキーダイオードD1の出力端は順に抵抗R14及び抵抗R19を介して接地され且つコンデンサC15及びコンデンサC16をそれぞれ介して接地され、ショットキーダイオードD1の出力端は抵抗R20を介して霧化ユニット10に駆動信号を出力する。コントローラ50のVDAJ_PWMピンは順に抵抗R17、抵抗R16を介して抵抗R14と抵抗R19の共通端子に接続され、さらに抵抗R14と抵抗R19の共通端子を介してブーストチップU4のフィードバックピンFBに接続される。抵抗R17と抵抗R16の共通端子は、コンデンサC13を介して接地される。
【0041】
上記回路の動作原理は、コントローラ50がDCDC_ENピンによってブーストチップU4をイネーブルし、さらにVADJ_PWMピンから出力された制御信号を調整することによってブーストチップU4から出力された駆動信号を変更することである。コントローラ50は、ADCサンプリングピンを介して抵抗R20の両端に接続されて駆動信号の電圧及び電流を取得し、霧化ユニット10のリアルタイム電力を算出し、且つ霧化ユニット10のリアルタイム電力に基づいて霧化ユニット10が目標霧化電力に達するか否かを決定する。
【0042】
図7を参照されるように、本発明の実施例は、距離取得モジュール120、目標霧化電力決定モジュール140及び調整モジュール160を含む霧化量の制御装置を提供する。距離取得モジュール120は、霧化装置と霧化対象との間の霧化距離を取得するように構成される。目標霧化電力決定モジュール140は、霧化距離に基づいて目標霧化電力を決定するように構成される。ここで、霧化距離が第1閾値以上である場合、目標霧化電力は霧化装置の最大霧化電力であり、霧化距離が第1閾値未満である場合、目標霧化電力は霧化距離と霧化電力との間の正の相関関係に基づいて決定される。調整モジュール160は、霧化装置の霧化量を調整するように、目標霧化電力に基づいて霧化装置の電力を制御するように構成される。
【0043】
本実施例における霧化装置の制御装置に基づいて、霧化距離が第1閾値未満である場合、霧化装置の電力を向上させることによって霧化量を適応的に調整し、エアロゾルが霧化対象に効果的に作用することを保証し、霧化対象から近すぎることによる液溜まり又は対象から遠すぎることによってエアロゾルが霧化対象に接触できないという問題の発生を回避する。霧化距離が第1閾値以上である場合、霧化装置を最大霧化電力で動作させることを維持し、霧化媒体及びエネルギーの浪費を回避することができ、エネルギー及び霧化媒体の使用量を節約する。
【0044】
一実施例において、霧化量の制御装置は、さらに制御曲線取得モジュールを含む。制御曲線取得モジュールは、霧化影響パラメータ取得ユニット及び曲線選択ユニットを含む。霧化影響パラメータ取得ユニットは、霧化影響パラメータを取得するように構成される。霧化影響パラメータは、環境パラメータ及び/又は霧化媒体種類を含む。曲線選択ユニットは、複数の候補曲線から霧化影響パラメータに対応する一本を選択して制御曲線とするように構成される。ここで、制御曲線は霧化距離に基づいて目標霧化電力を得るために用いられる。
【0045】
一実施例において、霧化装置は霧化ユニット10及び駆動ユニットを含み、駆動ユニットは駆動信号を出力するように構成され、霧化ユニット10は駆動信号に基づいて霧化媒体を霧化するように構成される。調整モジュール160は、目標霧化電力に基づいて駆動ユニットに制御信号を出力するように構成される。制御信号は、霧化ユニット10の電力を調整するように、駆動信号を調整するために用いられる。
【0046】
一実施例において、霧化量の制御装置は、さらに提示モジュールを含む。提示モジュールは、目標霧化電力が最大霧化電力である場合に提示信号を送信するように構成される。
【0047】
一実施例において、霧化量の制御装置は、さらに停止モジュールを含む。停止モジュールは、霧化距離が予め設定された時間内に常に第1閾値より大きい場合、霧化装置をオフにするように構成される。
【0048】
霧化量の制御装置に関する具体的な限定は、上記の霧化量の方法に対する限定を参照することができ、ここで説明を省略する。上記霧化量の制御装置における各モジュールの全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア及びその組み合わせによって実現することができる。上記各モジュールは、プロセッサが以上の各モジュールに対応する操作を呼び出して実行するために、ハードウェア形式でコンピュータ装置におけるプロセッサに内蔵され又は独立してもよく、ソフトウェア形式でコンピュータ装置におけるメモリに記憶されてもよい。説明すべきものとして、本発明の実施例におけるモジュールへの分割は、模式的なものであり、単に論理機能分割であり、実際に実現する時に別の分割方式があってもよい。
【0049】
他の態様では、本発明の実施例は、プロセッサによって実行されると、上記のいずれか1つの実施例に記載の霧化量の制御方法を実現するコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0050】
当業者に理解されるように、上記実施例の方法における全部又は一部のフローを実現することは、コンピュータプログラムによって関連するハードウェアを指示して完了することができ、コンピュータプログラムは不揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができ、該コンピュータプログラムを実行すると、上記各方法の実施例のフローを実現することができる。ここで、本発明に提供された各実施例に用いられるメモリ、記憶、データベース又は他の媒体への参照は、いずれも不揮発性及び揮発性メモリのうちの少なくとも1つを含むことができる。不揮発性メモリは、読出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、磁気テープ、フレキシブルディスク、フラッシュメモリ、光メモリなどを含むことができる。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)又は外部キャッシュメモリを含むことができる。説明として限定するものではなく、RAMは様々な形態、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)又はダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAM)などであってもよい。
【0051】
本明細書の説明において、参照用語「ある実施例」、「他の実施例」、「理想的な実施例」などの説明は該実施例又は例示に基づいて説明した具体的な特徴、構造、材料又は特徴は本発明の少なくとも一つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の概略的な説明は必ずしも同一の実施例又は例示を指すものではない。
【0052】
上述した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明の簡潔さのために、上述した実施例の各技術的特徴のすべての可能な組み合わせが記載されていないが、これらの技術的特徴の組み合わせが矛盾しない限り、本明細書の範囲内にあるとみなされるべきである。
【0053】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表現したに過ぎず、より具体的且つ詳細に説明されているが、本発明の特許の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。当業者にとっては、本発明のコンセプトから逸脱することなく、多くの変形や改良が可能であり、これらは本発明の保護範囲に含まれることに留意されたい。したがって、本発明の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に規定されるものとする。