(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】複素環化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20240816BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240816BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20240816BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/30 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20240816BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20240816BHJP
A61P 25/20 20060101ALI20240816BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20240816BHJP
A61K 31/5517 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
C07D487/04 144
C07D487/04 CSP
A61P43/00 111
A61P25/18
A61P25/00
A61P25/28
A61P13/12
A61P25/24
A61P9/10
A61P25/30
A61P25/16
A61P25/14
A61P21/00
A61P25/08
A61P25/20
A61K31/4985
C07D487/04 153
A61K31/5517
(21)【出願番号】P 2023500085
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2021101715
(87)【国際公開番号】W WO2022001767
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】202010636308.0
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011460143.2
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520317136
【氏名又は名称】武漢朗来科技発展有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、チンピン
(72)【発明者】
【氏名】クオ、シアオタン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、フォン
(72)【発明者】
【氏名】ロウ、チュン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、リー
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シアオヤー
(72)【発明者】
【氏名】チャン、イーハン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ヨンカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、チャオトン
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/055966(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/061162(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/212937(WO,A1)
【文献】特表2012-522793(JP,A)
【文献】国際公開第2020/092667(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/141957(WO,A1)
【文献】特表2012-509333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【化1】
(ただし、mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR
1R
2)-又は-(C=O)-であり、
R
1は、独立して水素;ハロゲン;R
1-1;1つ、2つ又は複数のR
1-3により置換されるR
1-2;-(C=O)NHR
1-4;-NH(C=O)R
1-5;-(C=O)OR
1-6;-S(=O)
2R
1-7;又は、-S(=O)R
1-8;であり、
R
1-1及びR
1-2は、独立してアミノ;C
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;C
6~C
20のアリール-C
1~C
40のアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル-C
1~C
40のアルキル;であり、
R
1-3、R
1-4、R
1-5、R
1-6、R
1-7及びR
1-8は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;-COOH;-NO
2;-S(=O)
2CH
3;-C(=O)NHCH
2CH
3;オキソ(=O);-NHC(=O)R
1-3-4;-C(=O)OR
1-3-5;R
1-3-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
1-3-3により置換されるR
1-3-2;であり、
R
1-3-1及びR
1-3-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
1-3-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
1-3-4は、独立して水素;R
1-3-4-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
1-3-4-3により置換されるR
1-3-4-2;であり、
R
1-3-4-1及びR
1-3-4-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
1-3-4-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
1-3-5は、独立して水素;R
1-3-5-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
1-3-5-3により置換されるR
1-3-5-2;であり、
R
1-3-5-1及びR
1-3-5-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
1-3-5-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
2は、独立して水素;ハロゲン;R
2-1;1つ、2つ又は複数のR
2-3により置換されるR
2-2;-(C=O)NHR
2-4;-NH(C=O)R
2-5;-(C=O)OR
2-6;-S(=O)
2R
2-7;又は、-S(=O)R
2-8;であり、
R
2-1及びR
2-2は、独立してアミノ;C
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;C
6~C
20のアリール-C
1~C
40のアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル-C
1~C
40のアルキル;であり、
R
2-3、R
2-4、R
2-5、R
2-6、R
2-7及びR
2-8は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;-COOH;-NO
2;-S(=O)
2CH
3;-C(=O)NHCH
2CH
3;オキソ(=O);-NHC(=O)R
2-3-4;-C(=O)OR
2-3-5;R
2-3-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
2-3-3により置換されるR
2-3-2;であり、
R
2-3-1及びR
2-3-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
2-3-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
2-3-4は、独立して水素;R
2-3-4-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
2-3-4-3により置換されるR
2-3-4-2;であり、
R
2-3-4-1及びR
2-3-4-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
2-3-4-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
2-3-5は、独立して水素;R
2-3-5-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
2-3-5-3により置換されるR
2-3-5-2;であり、
R
2-3-5-1及びR
2-3-5-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
2-3-5-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
nは、1又は2であり、
Gは、独立して-(CR
3R
4)-;又は-(C=O)-;であり、
R
3は、独立して水素;ハロゲン;R
3-1;1つ、2つ又は複数のR
3-3により置換されるR
3-2;-(C=O)NHR
3-4;-NH(C=O)R
3-5;-(C=O)OR
3-6;-S(=O)
2R
3-7;又は、-S(=O)R
3-8;であり、
R
3-1及びR
3-2は、独立してアミノ;C
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;C
6~C
20のアリール-C
1~C
40のアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル-C
1~C
40のアルキル;であり、
R
3-3、R
3-4、R
3-5、R
3-6、R
3-7及びR
3-8は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;-COOH;-NO
2;-S(=O)
2CH
3;-C(=O)NHCH
2CH
3;オキソ(=O);-NHC(=O)R
3-3-4;-C(=O)OR
3-3-5;R
3-3-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
3-3-3により置換されるR
3-3-2;であり、
R
3-3-1及びR
3-3-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
3-3-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
3-3-4は、独立して水素;R
3-3-4-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
3-3-4-3により置換されるR
3-3-4-2;であり、
R
3-3-4-1及びR
3-3-4-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
3-3-4-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
3-3-5は、独立して水素;R
3-3-5-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
3-3-5-3により置換されるR
3-3-5-2;であり、
R
3-3-5-1及びR
3-3-5-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
3-3-5-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
4は、独立して水素;ハロゲン;R
4-1;1つ、2つ又は複数のR
4-3により置換されるR
4-2;-(C=O)NHR
4-4;-NH(C=O)R
4-5;-(C=O)OR
4-6;-S(=O)
2R
4-7;又は、-S(=O)R
4-8;であり、
R
4-1及びR
4-2は、独立してアミノ;C
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;C
6~C
20のアリール-C
1~C
40のアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル-C
1~C
40のアルキル;であり、
R
4-3、R
4-4、R
4-5、R
4-6、R
4-7及びR
4-8は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;-COOH;-NO
2;-S(=O)
2CH
3;-C(=O)NHCH
2CH
3;オキソ(=O);-NHC(=O)R
4-3-4;-C(=O)OR
4-3-5;R
4-3-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
4-3-3により置換されるR
4-3-2;であり、
R
4-3-1及びR
4-3-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
4-3-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
4-3-4は、独立して水素;R
4-3-4-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
4-3-4-3により置換されるR
4-3-4-2;であり、
R
4-3-4-1及びR
4-3-4-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
1~C
40のアルコキシ;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
4-3-4-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
4-3-5は、独立して水素;R
4-3-5-1;又は、1つ、2つ又は複数のR
4-3-5-3により置換されるR
4-3-5-2;であり、
R
4-3-5-1及びR
4-3-5-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;C
2~C
40のアルケニル;C
2~C
40のアルキニル;C
3~C
20のシクロアルキル;ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である、3~20員ヘテロシクロアルキル;C
6~C
20のアリール;又は、ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリ-ル;であり、
R
4-3-5-3は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
Xは、N;又はCH;であり、
XがNである場合、Zは、CR
6であり、XがCHである場合、Zは、N又はCR
7であり、
R
6は、水素;ハロゲン;アミノ;1つ又は複数のR
6-2により置換されるC
1~C
4のアルキル;C
1~C
4のアルコキシ;又は-C(=O)-NH-R
6-1;であり、R
6-1は、C
1~C
4のアルキル;であり、R
6-2は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
R
7は、水素;ハロゲン;アミノ;1つ又は複数のR
7-2により置換されるC
1~C
4のアルキル;C
1~C
4のアルコキシ;又は-C(=O)-NH-R
7-1;であり、R
7-1は、C
1~C
4のアルキルであり、R
7-2は、独立して-CN、ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
Yは、-O-;-S-;-NR
8-;-CH
2-;-C(=O)-;又は-S(=O)-;であり、
R
8は、水素;1つ又は複数のR
8-2により置換されるC
1~C
4のアルキル;C
1~C
4のアルコキシ;又は-C(=O)-NH-R
8-1;であり、R
8-1は、C
1~C
4のアルキルであり、R
8-2は、独立して-CN;ハロゲン;-OH;-NH
2;オキソ(=O);-S(=O)
2CH
3;C
1~C
40のアルキル;1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルキル;C
1~C
40のアルコキシ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
40のアルコキシ;であり、
pは、1、2又は3であり、
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;-OH;C
1~C
4のアルキル;C
1~C
4のアルコキシ;-NR
9R
10;C
3~C
6のシクロアルキル;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;であり、R
9及びR
10は、独立してH;又はC
1~C
4のアルキル;である。)
【請求項2】
mは、1であり、
Aは、-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、独立して水素;又はR
1-1;であり、R
1-1は、独立してC
1~C
40のアルキルであり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、独立して-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、独立して水素;R
3-1;1つ、2つ又は複数のR
3-3により置換されるR
3-2;であり、R
3-1及びR
3-2は、独立してC
1~C
40のアルキルであり、R
3-3は、-OHであり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、R
6は、水素;ハロゲン;又は-C(=O)-NH-R
6-1;であり、R
6-1は、C
1~C
4のアルキルであり、
Yは、-NR
8-;-CH
2-;-C(=O)-;又は-S(=O)-;であり、R
8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;C
1~C
4のアルコキシ;-NR
9R
10;C
3~C
6のシクロアルキル;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;であり、R
9及びR
10は、独立してH;メチル;又はエチル;であることを特徴とする、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項3】
R
1は、水素であり、
R
3は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、R
6は、水素であり、
Yは、-CH
2-又は-C(=O)-であり、
R
5は、独立してシアノ、ハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルであることを特徴とする、請求項2に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項4】
R
1は、独立して水素;又はR
1-1;であり、R
1-1は、独立してメチル;又はエチル;であり、
R
3は、独立して水素;R
3-1;1つ、2つ又は複数のR
3-3により置換されるR
3-2;であり、R
3-1及びR
3-2は、独立してメチル;又はエチル;であり、R
3-3は、-OHであり、
Xは、CHであり、Zは、Nであり、
Yは、-O-;-S-;-NR
8-;-CH
2-;-C(=O)-;又は-S(=O)-;であり、R
8は、水素であり、
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;-OH;C
1~C
4のアルコキシ;-NR
9R
10;C
3~C
6のシクロアルキル;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;であり、R
9及びR
10は、独立してC
1~C
4のアルキル;であることを特徴とする、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項5】
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;-OH;メトキシ;エトキシ;-N(CH
3)
2;シクロプロピル;メチル;ジフルオロメチル;又はトリフルオロメチル;であることを特徴とする、請求項
1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項6】
mは、1であり、
Aは、-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、水素であり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、水素であり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、
R
6は、水素であり、
Yは、-CH
2-であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してハロゲン;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;である、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項7】
mは、1であり、
Aは、-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、水素であり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、水素であり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、
R
6は、水素であり、
Yは、-CH
2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してハロゲン;シアノ;-OH;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;であり、pが1である場合、R
5は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルであり、pが2である場合、前記1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルは、3つのハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項8】
前記式Iで表される複素環化合物の構造は式II又は式IIIで表された通りである、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【化2】
【請求項9】
前記式Iで表される複素環化合物の構造は式IV又は式Vで表された通りである、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【化3】
【請求項10】
前記式Iで表される複素環化合物の構造は式VI又は式VIIで表された通りである、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【化4】
【請求項11】
mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、独立して水素;又はR
1-1;であり、R
1-1は、独立してC
1~C
40のアルキル;であり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、独立して-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、独立して水素;R
3-1;1つ、2つ又は複数のR
3-3により置換されるR
3-2;であり、R
3-1及びR
3-2は、独立してC
1~C
40のアルキル;であり、R
3-3は、-OH;であり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、又はXは、CHであり、Zは、Nであり、
R
6は、水素;ハロゲン;又は-C(=O)-NH-R
6-1;であり、R
6-1は、C
1~C
4のアルキル;であり、
Yは、-O-;-S-;-NR
8-;-CH
2-;-C(=O)-;又は-S(=O)-;であり、R
8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;-OH;C
1~C
4のアルキル;C
1~C
4のアルコキシ;-NR
9R
10;C
3~C
6のシクロアルキル;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキル;であり、R
9及びR
10は、独立してC
1~C
4のアルキル;である、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項12】
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、独立して水素;又はR
1-1;であり、R
1-1は、独立してメチル;又はエチル;であり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、独立して水素;R
3-1;1つ、2つ又は複数のR
3-3により置換されるR
3-2;であり、R
3-1及びR
3-2は、独立してメチル;又はエチル;であり、R
3-3は、-OHであり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、又はXは、CHであり、Zは、Nであり、
R
6は、水素;ハロゲン;又は-C(=O)-NH-R
6-1;であり、R
6-1は、メチル;又はエチル;であり、
Yは、-O-;-S-;-NR
8-;-CH
2-;-C(=O)-;又は-S(=O)-;であり、R
8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してシアノ;ハロゲン;-OH;メトキシ;エトキシ;-NR
9R
10;シクロプロピル;メチル;ジフルオロメチル;又はトリフルオロメチル;であり、R
9及びR
10は、独立してメチル;又はエチル;である、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項13】
mは、1であり、
Aは、-(CR
1R
2)-であり、
R
1は、水素であり、
R
2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR
3R
4)-であり、
R
3は、水素であり、
R
4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR
6であり、
R
6は、水素であり、
Yは、-CH
2-;又は-C(=O)-;であり、
pは、1又は2であり、
R
5は、独立してハロゲン;シアノ;又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチル;であり、
Pが2である場合、前記R
5は、Yのオルト位及びパラ位に位置し、前記1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルは、3つのハロゲンにより置換されるメチルであり、
Yが-CH
2-であり、pが1である場合、R
5は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルである、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項14】
Aが、独立して-(CR
1R
2)-である場合、ここで、R
1及びR
2と連結された炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であり、
R
1-1が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルは、C
1~C
4のアルキルであり、
Gが独立して-(CR
3R
4)-である場合、ここで、R
3及びR
4と連結された炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であり、
R
3-1が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルはC
1~C
4のアルキルであり、
R
3-2が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルは、C
1~C
4のアルキルであり、
R
6がハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であり、
R
6-1がC
1~C
4のアルキルである場合、前記C
1~C
4のアルキルはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであり、
前記R
5は、独立して前記Yのオルト位、メタ位又はパラ位に位置し、
R
5が独立してハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であり、
R
5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである場合、前記複数は、2つ又は3つであり、
R
5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であり、
R
5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである場合、前記C
1~C
4のアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであることを特徴とする、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項15】
R
1-1が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルは、メチル又はエチルであり、
R
3-1が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルは、メチル又はエチルであり、
R
3-2が独立してC
1~C
40のアルキルである場合、前記C
1~C
40のアルキルは、メチル又はエチルであり、
R
6がハロゲンである場合、前記ハロゲンは、臭素であり、
R
6-1がC
1~C
4のアルキルである場合、前記C
1~C
4のアルキルは、メチルであり、
pが1である場合、前記R
5は、前記Yのオルト位に位置し、
pが2である場合、前記R
5は、前記Yのオルト位及びパラ位に位置し、
R
5が独立してハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素又は塩素であり、
R
5が独立して複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである場合、前記複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルは、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであることを特徴とする、請求項14に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項16】
前記
【化5】
は、
【化6】
である、請求項15に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項17】
前記、
【化7】
は、
【化8】
である、請求項15に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項18】
前記
【化9】
は、
【化10】
である、請求項16に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項19】
前記
【化11】
は、
【化12】
であることを特徴とする、請求項17に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体又はその薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【請求項20】
前記式Iで表される複素環化合物は、下記式のいずれか一つの化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物。
【化13】
【化14】
【化15】
【請求項21】
物質Y及び医薬補助剤を含み、前記物質Yは、請求項1~20のいずれか一項に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である、医薬組成物。
【請求項22】
TRPC5阻害剤の製造における物質Yの使用であって、前記物質Yは、請求項1~20のいずれか一項に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である、使用。
【請求項23】
医薬の製造における物質Yの使用であって、前記物質Yは、請求項1~20のいずれか一項に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物であり、前記医薬はTRPC5媒介性疾患を治療及び/又は予防するための医薬である、使用。
【請求項24】
前記TRPC5媒介性疾患は、精神疾患、神経疾患、神経変性疾患又は腎臓病であり、
前記精神疾患、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患、不安及び恐怖関連症群、記憶障害、衝動制御障害及び依存症に関する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよく、
前記腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症、微小変化型ネフローゼ症候群又は糖尿病性腎症であってもよい、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
前記失調状態の情緒処理に関連する疾患は、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症、産後うつ病、又は双極性障害であり、
前記不安及び恐怖関連症群は、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害又は分離不安障害であり、
前記記憶障害は、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中又はウェルニッケ・コルサコフ症候群である、
請求項24に記載の使用。
【請求項26】
医薬の製造における物質Yの使用であって、前記物質Yは、請求項1~20のいずれか一項に記載の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物であり、前記医薬は精神障害、神経障害、神経変性障害又は腎臓病を治療及び/又は予防するための医薬である、使用。
【請求項27】
前記精神障害、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患、不安及び恐怖関連症群、記憶障害、衝動制御障害及び依存症に関連する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよく、
及び/又は、前記腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症、微小変化型ネフローゼ症候群又は糖尿病性腎症である、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
前記失調状態の情緒処理に関連する疾患は、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症、産後うつ病、又は双極性障害であり、
前記不安及び恐怖関連症群は、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害又は分離不安障害であり、
前記記憶障害は、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中又はウェルニッケ・コルサコフ症候群である、
請求項27に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は出願日が2020年7月3日である中国特許出願2020106363080及び出願日が2020年12月11日である中国特許出願2020114601432の優先権を主張する。本出願は上記の中国特許出願の全文を引用する。
【0002】
本発明は、複素環化合物及びその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
細胞膜を通過するイオンの流れを調節するために、複数のイオンチャネルタンパク質が存在する。イオンチャネルタンパク質の適切な発現及び機能は、細胞機能の維持及び細胞内のコミュニケーションに重要である。多くの疾患は、膜電位の調節異常又は異常なカルシウム処理によって引き起こされる。膜電位及び細胞内のイオン流の調節におけるイオンチャネルの中心的な重要性を考えると、特定のイオンチャネルを促進又は阻害する医薬の同定は、研究ツール及び治療薬として注目を集めている。
【0004】
TRPC(Transient Receptor Potential Canonical)は、TRPC1-7を含むTRPスーパーファミリーの最も重要なサブファミリーの1つであり、ここで、TRPC2はヒトにおいて偽遺伝子であり、発現しない。アミノ酸配列の相同性及び構造的特徴により、TRPCsを2つのサブクラスに分けることができ、TRPC1、4、5は1つのサブクラスに属し、TRPC3、6、7は1つのサブクラスに属する。活性化方法に応じて、機能性TRPCは更にカルシウムバンク操作型カルシウムチャネル及び受容体作動性カルシウムチャネルに分けることができる。2つのモードで活性化されたTRPCチャネルは、非特異的なカチオンチャネルとして現れ、ナトリウム、カルシウムの流入、カリウムの流出を媒介することができる。
【0005】
陽イオンチャンネル(例えば、瞬間型受容器電位(TRP)陽イオンチャンネルのサブファミリーC、メンバー5(TRPC5))は、細胞膜を通過するカルシウム及びナトリウムイオンの流れを調節する。ナトリウム及びカルシウムの流入は、細胞の脱分極につながる。これにより、電位依存性イオンチャネルが活性化に必要な閾値に到達する可能性が高くなる。従って、非選択的カチオンチャネルの活性化は、電気的興奮性を高め、電位依存性イベントの頻度を増加させる。電位依存性イベントには、ニューロン活動電位、心臓活動電位、平滑筋収縮、心筋収縮及び骨格筋収縮などが含まれるが、これらに限定されない。
【0006】
非選択的陽イオンチャネル(TRPC5など)の活性化によるカルシウム流入も、細胞内の遊離カルシウム濃度を変化させる。カルシウムは、細胞内に遍在するセカンドメッセンジャー分子であり、細胞内のカルシウムレベルの変化は、シグナル伝達及び遺伝子発現に重大な影響を与える。従って、非選択的陽イオンチャネル(TRPC5など)の活性化は、遺伝子発現及び細胞表現型の変化につながる可能性がある。遺伝子発現イベントには、細胞表面受容体、イオンチャンネル及びキナーゼをコードするmRNAの産生などが含まれるが、これらに限定されない。遺伝子発現におけるこれらの変化は、細胞の過興奮性を引き起こす可能性がある。
【0007】
ホモポリマーTRPC5イオンチャネルは、主にニューロンで発現するシグナル伝達ゲート制御であり、Ca2+通過可能なチャネルである。TRPC5は、ホモマルチサブユニット構造(テトラマー(即ち、TRPC5ホモマルチマー))及びヘテロポリマーサブユニット構造(テトラマー(即ち、TRPC5-TRPC1ヘテロマルチマー))を形成
する。別途に説明しない限り、明細書で用語TRPC5(例えば、TRPC5アンタゴニストなどのTRPC5の調節剤を同定する)を使用する場合、用語TRPC5は一般に使用され、TRPC5ホモポリマー又はヘテロマルチマー(例えば、TRPC5-TPRC1又はTRPC5-TRPC4ヘテロマルチマー)の1つ又は2つを含む。文献におけるTRPC5の実例は下記に示された通りである。Nature.2008年1月3日、451(7174):69-72、Mol Pharmacol。2008年1月、73(1):42-9、J Biol Chem。2007年11月16日、282(46):33868-78、Biochem BiophysRes Commun。2008年1月11日、365(2):239-45、J Biol Chem。2006年11月3日、281(44):33487-96、Eur J Pharmacol。2005年3月14日、510(3):217-22、J Biol Chem。2006年2月24日、281(8):4977-82、Biochem Soc Trans。2007年2月、35(Pt1):101-4、Handb ExpPharmacol。2007、(179):109-23、J Biol Chem。2005年3月25日、280(12):10997-1006、JPhysiol。2006年1月15日、570(Pt2):219-35、及びNat Neurosci。(2003)6:837-45。
【0008】
TRPC5タンパク質の機能を調節することは、カルシウム恒常性、ナトリウム恒常性、膜分極及び/又は細胞内カルシウムレベルを調節する方法を提供し、更にTRPC5の機能を調節できる化合物は、様々な分野で使用することができ、カルシウム恒常性の維持、細胞内カルシウムレベルの調節、膜分極の調節、カルシウム及び/又はナトリウム恒常性又は恒常性不全(dyshomeostasis)関連疾患、病症又は症状の治療又は予防などが含まれるが、これらに限定されない。
【0009】
イオンチャネルを含むTRPC5を阻害する化合物は、例えば、ホモポリマー形態及び他のイオンチャネル(TRPC1又はTRPC3など)と共にヘテロポリマー形態(即ち、TRPC5-TRPC1及びTRPC1-TRPC3-TRPC5)で存在し得る過渡受容電位カチオンチャネルのサブファミリーC、メンバー5(TRPC5)の活動を調節することによって状態を治療するのに適している。
【0010】
巣状糸球体硬化症(FSGS)は、臨床病理学的症候群の1つであり、臨床症状は多量のタンパク尿又はネフローゼ症候群を特徴とし、糸球体硬化病変及び足細胞変性による足突起の融合又は消失を特徴とする。FSGSは中国の成人ネフローゼ症候群の約5%~10%を占め、患者は主に青壮年男性である。持続性ネフローゼ症候群の患者の50%以上が、5~10年以内に末期の腎疾患に進行する。
【0011】
健康な糸球体では、TRPC5は細胞質に隔離され、正常な濾過障害を維持し、足細胞損傷後、足細胞損傷はRAC1を活性化し、TRPC5の細胞質から細胞膜への移動を引き起こし、AT1受容体によるTRPC5チャネルのカルシウムイオン内流を促進し、更にRAC1活性を促進し、アクチンの再編成及び糸球体からの足細胞の分離を誘導し、足細胞の損失は濾過障害を破壊し、血清タンパク質が尿に漏れるようになる。
【0012】
現在臨床で使用されているFSGS治療薬は主にホルモン、免疫抑制剤、CNIs及びアルキル化剤であり、いずれも深刻な毒副作用があり、他の薬と併用した場合有効であり、再発しやすい。
【発明の概要】
【0013】
本発明が解決しようとする技術的問題は、既存のTRPC5阻害剤の単純な構造を有することであり、従って、本発明は複素環化合物及びその使用を提供する。この化合物は、
TRPC5に対して優れた阻害活性、肝ミクロソームにおいて優れた代謝安定性、より優れた臨床薬物動態学的特性を有する。
【0014】
本発明は、式Iで表される複素環化合物、その互変異生体、その薬学的に許容される塩
、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物を提供する。
【化1】
【0015】
ただし、mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR1R2)-又は-(C=O)-であり、
R1は、独立して水素、ハロゲン、R1-1、「1つ、2つ又は複数のR1-3により置換されるR1-2」、-(C=O)NHR1-4、-NH(C=O)R1-5、-(C=O)OR1-6、-S(=O)2R1-7、又は、-S(=O)R1-8であり、
R1-1及びR1-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R1-3、R1-4、R1-5、R1-6、R1-7及びR1-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R1-3-4、-C(=O)OR1-3-5、R1-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR1-3-3により置換されるR1-3-2」であり、
R1-3-1及びR1-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R1-3-4は、独立して水素、R1-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR
1-3-4-3により置換されるR1-3-4-2」であり、
R1-3-4-1及びR1-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R1-3-5は、独立して水素、R1-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR1-3-5-3により置換されるR1-3-5-2」であり、
R1-3-5-1及びR1-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキルC2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0016】
R2は、独立して水素、ハロゲン、R2-1、「1つ、2つ又は複数のR2-3により置換されるR2-2」、-(C=O)NHR2-4、-NH(C=O)R2-5、-(C=O)OR2-6、-S(=O)2R2-7、又は、-S(=O)R2-8であり、
R2-1及びR2-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R2-3、R2-4、R2-5、R2-6、R2-7及びR2-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R2-3-4、-C(=O)OR2-3-5、R2-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-3により置換されるR2-3-2」であり、
R2-3-1及びR2-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハ
ロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R2-3-4は、独立して水素、R2-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-4-3により置換されるR2-3-4-2」であり、
R2-3-4-1及びR2-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R2-3-5は、独立して水素、R2-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-5-3により置換されるR2-3-5-2」であり、
R2-3-5-1及びR2-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
nは、1又は2であり、
Gは、独立して-(CR3R4)-又は-(C=O)-であり、
【0017】
R3は、独立して水素、ハロゲン、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」、-(C=O)NHR3-4、-NH(C=O)R3-5、-(C=O)OR3-6、-S(=O)2R3-7、又は、-S(=O)R3-8であり、
R3-1及びR3-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R3-3、R3-4、R3-5、R3-6、R3-7及びR3-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R3-3-4、-C(=O)OR3-3-5、R3-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-3により置換されるR3-3-2」であり、
R3-3-1及びR3-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6-C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテ
ロアリール」であり、
R3-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R3-3-4は、独立して水素、R3-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-4-3により置換されるR3-3-4-2」であり、
R3-3-4-1及びR3-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R3-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R3-3-5は、独立して水素、R3-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-5-3により置換されるR3-3-5-2」であり、
R3-3-5-1及びR3-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり;
R3-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0018】
R4は、独立して水素、ハロゲン、R4-1、「1つ、2つ又は複数のR4-3により置換されるR4-2」、-(C=O)NHR4-4、-NH(C=O)R4-5、-(C=O)OR4-6、-S(=O)2R4-7、又は、-S(=O)R4-8であり、
R4-1及びR4-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R4-3、R4-4、R4-5、R4-6、R4-7及びR4-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R4-3-4、-C(=O)OR4-3-5、R4-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-3により置換されるR4-3-2」であり、
R4-3-1及びR4-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシ
クロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R4-3-4は、独立して水素、R4-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-4-3により置換されるR4-3-4-2」であり、
R4-3-4-1及びR4-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R4-3-5は、独立して水素、R4-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-5-3により置換されるR4-3-5-2」であり、
R4-3-5-1及びR4-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0019】
Xは、N又はCHであり、
XがNである場合、Zは、CR6であり、XがCHである場合、Zは、N又はCR7であり、
R6は、水素、ハロゲン、アミノ、1つ又は複数のR6-2により置換されるC1~C4のアルキルC1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、R6-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0020】
R7は、水素、ハロゲン、アミノ、1つ又は複数のR7-2により置換されるC1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R7-1であり、R7-1は、C1~C4のアルキルであり、R7-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
Yは、-O-、-S-、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、
【0021】
R8は、水素、1つ又は複数のR8-2により置換されるC1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R8-1であり、R8-1は、C1~C4のアルキルであり、R8-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(=O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
pは、1、2又は3であり、
【0022】
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、C1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ、-NR9R10、C3~C6のシクロアルキル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、
R9及びR10は、独立してH又はC1~C4のアルキルである。
【0023】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物は、式II又は式IIIで表された通りである。
【化2】
【0024】
ただし、A、X、Z、G、R5、m、n及びpの定義は、いずれも任意の実施の態様に記載された通りである。
【0025】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物は、式IV又は式Vで表された通りである。
【化3】
【0026】
ただし、A、G、R5、R6、m、n及びpの定義は、いずれも任意の実施の態様に記載された通りである。
【0027】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物は、式VI又は式VIIで表された通りである。
【化4】
【0028】
ただし、R5、R6及びpは、いずれも任意の実施の態様に記載された通りである。
【0029】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物の特定の基の定義は下記に記載された通りであり、下記の内容に記載されていない基の定義は前記の実施の態様に記載された通りである(以下略して「いくつかの実施の態様において」と言う)。
【0030】
mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、独立して-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、又は、Xは、CHであり、Zは、Nであり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-O-、-S-、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、C1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ、-NR9R10、C3~C6のシクロアルキル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、R9及びR10は、独立してC1~C4のアルキルである。
【0031】
いくつかの実施の態様において、
mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、独立して-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換される
R3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-NR8-又は-CH2-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0032】
いくつかの実施の態様において、
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-NR8-又は-CH2-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0033】
いくつかの実施の態様において、
mは、1であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素であり、
Yは、-CH2-であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0034】
いくつかの実施の態様において、:
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、C1~C4のアルコキシ、-NR9R10、C3~C6のシクロアルキル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、R9及びR10は、独立してC1~C4のアルキルである。
【0035】
いくつかの実施の態様において、
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してメチル又はエチルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してメチル又はエチルであり、R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、又は、Xは、CHであり、Zは、Nであり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、メチル又はエチルであり、
Yは、-O-、-S-、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、メトキシ、エトキシ、-NR9R10、シクロプロピル、メチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、R9及びR10は、独立してメチル又はエチルである。
【0036】
いくつかの実施の態様において、
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してメチル又はエチルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してメチル又はエチルであり、R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、メチル又はエチルであり、
Yは、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、メトキシ、エトキシ、-NR9R10、シクロプロピル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルであり、R9及びR10は、独立してメチル又はエチルである。
【0037】
いくつかの実施の態様において、
mは、1であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素であり、
Yは、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、シアノ、-OH、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0038】
いくつかの実施の態様において、
mは、1であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素であり、
Yは、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、シアノ、-OH、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、pが1である場合、R5は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、pが2である場合、前記1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルは、3つのハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0039】
いくつかの実施の態様において、
mは、1であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素であり、
Yは、-CH2-又は-C(=O)-であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、シアノ、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルであり、
pが2である場合、前記R5は、前記Yのオルト位及びパラ位に位置し、前記1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルは、3つのハロゲンにより置換されるメチルであり、
Yが-CH2-であり、pが1である場合、R5は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるメチルである。
【0040】
いくつかの実施の態様において、mは、1である。
いくつかの実施の態様において、Aは、-(CR1R2)-である。
いくつかの実施の態様において、R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してメチル又はエチルである。
いくつかの実施の態様において、R1は、水素である。
いくつかの実施の態様において、R2は、水素である。
いくつかの実施の態様において、nは、2である。
いくつかの実施の態様において、Gは、-(CR3R4)-である。
いくつかの実施の態様において、R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、R3-3は、-OHである。
いくつかの実施の態様において、R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してメチル又はエチルであり、R3-3は、-OHである。
いくつかの実施の態様において、R3は、水素である。
いくつかの実施の態様において、R4は、水素である。
【0041】
いくつかの実施の態様において、Xは、Nであり、Zは、CR6であり、R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、Xは、Nであり、Zは、CR6であり、R6は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Xは、CHであり、Zは、Nである。
いくつかの実施の態様において、Yは、-O-、-S-、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Yは、-NR8-、-CH2-、-C(=O)-又は-S(=O)-であり、R8は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Yは、-CH2-又は-C(=O)-である。
いくつかの実施の態様において、Yは、-C(=O)-である。
いくつかの実施の態様において、pは、1又は2である。
いくつかの実施の態様において、R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、C1~C4のアルコキシ、-NR9R10、C3~C6のシクロアルキル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルであり、R9及びR10は、独立してC1~C4のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、R5は、独立してシアノ、ハロゲン、C1~C4のアルコキシ、-NR9R10、C3~C6のシクロアルキル、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0042】
いくつかの実施の態様において、R5は、独立してシアノ、ハロゲン、-OH、メトキシ、エトキシ、-N(CH3)2、シクロプロピル、メチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。
いくつかの実施の態様において、R5は、独立してシアノ、ハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0043】
いくつかの実施の態様において、Aが独立して-(CR1R2)-である場合、ここで、R1及びR2と連結した炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R1-1が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル又はエチルであってもよい。
【0044】
いくつかの実施の態様において、Gが独立して-(CR3R4)-である場合、ここで、R3及びR4と連結した炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R3-1が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル又はエチルであってもよい。
【0045】
いくつかの実施の態様において、R3-2が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル又はエチルであってもよい。
【0046】
いくつかの実施の態様において、R3が独立して「1つのR3-3により置換されるR3-2」である場合、前記「1つのR3-3により置換されるR3-2」は、ヒドロキシメチルであってもよい。
いくつかの実施の態様において、R6がハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であってもよく、又は臭素であってもよい。
【0047】
いくつかの実施の態様において、R6-1がC1~C4のアルキルである場合、前記C1~C4のアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであってもよく、又はメチルであってもよい。
【0048】
いくつかの実施の態様において、前記R5は、独立して前記Yのオルト位、メタ位又はパラ位に位置する。
いくつかの実施の態様において、pが1である場合、前記R5は、前記Yのオルト位に位置してもよい。
いくつかの実施の態様において、pが2である場合、前記R5は、前記Yのオルト位及びパラ位に位置してもよい。
いくつかの実施の態様において、pが2である場合、前記R5は、前記Yのオルト位及びパラ位に位置してもよく、又は前記Yのオルト位及びメタ位に位置してもよい。
【0049】
いくつかの実施の態様において、R5が独立してハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であってもよく、又はフッ素又は塩素であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記複数は、2つ又は3つであってもよい。
いくつかの実施の態様において、当R5は、独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であってもよく、又はフッ素であってもよい。
【0050】
いくつかの実施の態様において、R5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記C1~C4のアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであり、又はメチルであってもよい。
【0051】
いくつかの実施の態様において、R5が独立して複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルは、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであってもよい。
【0052】
いくつかの実施の態様において、R5が独立してC1~C4のアルコキシである場合、前記C1~C4のアルコキシは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ又はtert-ブトキシである。
【0053】
いくつかの実施の態様において、R5が独立してC3~C6のシクロアルキルである場合、前記C3~C6のシクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
【0054】
いくつかの実施の態様において、R
5が独立してC
3~C
6のシクロアルキルである場合、前記C
3~C
6のシクロアルキルは、シクロプロピルである。
いくつかの実施の態様において、前記
【化5】
【0055】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化6】
【0056】
は、2-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2-ジフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、
【化7】
【0057】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化8】
【0058】
は、2-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2-ジフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、
【化9】
【0059】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化10】
【0060】
は、2-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、
【化11】
【0061】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化12】
【0062】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化13】
【0063】
【0064】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化15】
【0065】
【0066】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化17】
【0067】
【0068】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化19】
【0069】
【0070】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化21】
【0071】
【0072】
であってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物であって;
【化23】
【0073】
ただし、mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR1R2)-又は-(C=O)-であり、
R1は、独立して水素、ハロゲン、R1-1、「1つ、2つ又は複数のR1-3により置換されるR1-2」、-(C=O)NHR1-4、-NH(C=O)R1-5、-(C=O)OR1-6、-S(=O)2R1-7、又は、-S(=O)R1-8であり、
R1-1及びR1-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40の
アルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R1-3、R1-4、R1-5、R1-6、R1-7及びR1-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R1-3-4、-C(=O)OR1-3-5、R1-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR1-3-3により置換されるR1-3-2」であり、
R1-3-1及びR1-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R1-3-4は、独立して水素、R1-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR1-3-4-3により置換されるR1-3-4-2」であり、
R1-3-4-1及びR1-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R1-3-5は、独立して水素、R1-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR1-3-5-3により置換されるR1-3-5-2」であり、
R1-3-5-1及びR1-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R1-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0074】
R2は、独立して水素、ハロゲン、R2-1、「1つ、2つ又は複数のR2-3により置換されるR2-2」、-(C=O)NHR2-4、-NH(C=O)R2-5、-(C=O)OR2-6、-S(=O)2R2-7、又は、-S(=O)R2-8であり、
R2-1及びR2-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R2-3、R2-4、R2-5、R2-6、R2-7及びR2-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R2-3-4、-C(=O)OR2-3-5、R2-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-3により置換されるR2-3-2」であり、
R2-3-1及びR2-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R2-3-4は、独立して水素、R2-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-4-3により置換されるR2-3-4-2」であり、
R2-3-4-1及びR2-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R2-3-5は、独立して水素、R2-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR2-3-5-3により置換されるR2-3-5-2」であり、
R2-3-5-1及びR2-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R2-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
nは、1又は2であり、
Gは、独立して-(CR3R4)-又は-(C=O)-であり、
【0075】
R3は、独立して水素、ハロゲン、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」、-(C=O)NHR3-4、-NH(C=O)R3-5、-(C=O)OR3-6、-S(=O)2R3-7、又は、-S(=O)R3-8であり、
R3-1及びR3-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R3-3、R3-4、R3-5、R3-6、R3-7及びR3-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R3-3-4、-C(=O)OR3-3-5、R3-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-3により置換されるR3-3-2」であり、
R3-3-1及びR3-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R3-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R3-3-4は、独立して水素、R3-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-4-3により置換されるR3-3-4-2」であり、
R3-3-4-1及びR3-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R3-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R3-3-5は、独立して水素、R3-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR3-3-5-3により置換されるR3-3-5-2」であり、
R3-3-5-1及びR3-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R3-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)
、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
【0076】
R4は、独立して水素、ハロゲン、R4-1、「1つ、2つ又は複数のR4-3により置換されるR4-2」、-(C=O)NHR4-4、-NH(C=O)R4-5、-(C=O)OR4-6、-S(=O)2R4-7、又は、-S(=O)R4-8」であり、
R4-1及びR4-2は、独立してアミノ、C1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、C6~C20のアリール-C1~C40のアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」-C1~C40のアルキルであり、
R4-3、R4-4、R4-5、R4-6、R4-7及びR4-8は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、-COOH、-NO2、-S(=O)2CH3、-C(=O)NHCH2CH3、オキソ(=O)、-NHC(=O)R4-3-4、-C(=O)OR4-3-5、R4-3-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-3により置換されるR4-3-2」であり、
R4-3-1及びR4-3-2は、独立してC1~C40のアルキル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R4-3-4は、独立して水素、R4-3-4-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-4-3により置換されるR4-3-4-2」であり、
R4-3-4-1及びR4-3-4-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C1~C40のアルコキシ、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-4-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R4-3-5は、独立して水素、R4-3-5-1、又は、「1つ、2つ又は複数のR4-3-5-3により置換されるR4-3-5-2」であり、
R4-3-5-1及びR4-3-5-2は、独立してC1~C40のアルキル、C2~C40のアルケニル、C2~C40のアルキニル、C3~C20のシクロアルキル、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択される1つ又は複数である3~20員ヘテロシクロアルキル」、C6~C20のアリール、又は、「ヘテロ原子の数が1つ、2つ又は3つであり、ヘテロ原子がN、O及びSから選択され
る1つ又は複数である5~20員ヘテロアリール」であり、
R4-3-5-3は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
Xは、N又はCHであり、
XがNである場合、Zは、CR6であり、XがCHである場合、Zは、N又はCR7であり、
【0077】
R6は、水素、ハロゲン、アミノ、1つ又は複数のR6-2により置換されるC1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、R6-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
R7は、水素、ハロゲン、アミノ、1つ又は複数のR7-2により置換されるC1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R7-1であり、R7-1は、C1~C4のアルキルであり、R7-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
Yは、-O-、-S-、-NR8-又は-CH2-であり、
【0078】
R8は、水素、1つ又は複数のR8-2により置換されるC1~C4のアルキル、C1~C4のアルコキシ又は-C(=O)-NH-R8-1であり、R8-1は、C1~C4のアルキルであり、R8-2は、独立して-CN、ハロゲン、-OH、-NH2、オキソ(=O)、-S(O)2CH3、C1~C40のアルキル、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルキル」、C1~C40のアルコキシ、又は、「1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C40のアルコキシ」であり、
pは、1、2又は3であり、
【0079】
R5は、独立してシアノ、ハロゲン、C1~C4のアルキル又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0080】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物における特定の基の定義は、下記に記載されている通りであり、下記の内容に下述内容と関与しない基の定義は前記の任意のスキームに記載されている通りである(以下略して「いくつかの実施の態様において」と言う):
mは、1又は2であり、
Aは、独立して-(CR1R2)-であり、
R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルであり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、独立して-(CR3R4)-であり、
R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、
R3-3は、-OHであり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-NR8-又は-CH2-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0081】
いくつかの実施の態様において、
mは、1又は2であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルであり、
Yは、-NR8-又は-CH2-であり、R8は、水素であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0082】
いくつかの実施の態様において、
mは、1であり、
Aは、-(CR1R2)-であり、
R1は、水素であり、
R2は、水素であり、
nは、2であり、
Gは、-(CR3R4)-であり、
R3は、水素であり、
R4は、水素であり、
Xは、Nであり、Zは、CR6であり、
R6は、水素であり、
Yは、-CH2-であり、
pは、1又は2であり、
R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
【0083】
いくつかの実施の態様において、mは、1である。
いくつかの実施の態様において、Aは、独立して-(CR1R2)-である。
いくつかの実施の態様において、R1は、独立して水素又はR1-1であり、R1-1は、独立してC1~C40のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、R1は、水素である。
いくつかの実施の態様において、R2は、水素である。
いくつかの実施の態様において、nは、2である。
いくつかの実施の態様において、Gは、独立して-(CR3R4)-である。
いくつかの実施の態様において、R3は、独立して水素、R3-1、「1つ、2つ又は複数のR3-3により置換されるR3-2」であり、R3-1及びR3-2は、独立してC1~C40のアルキルであり、R3-3は、-OHである。
いくつかの実施の態様において、R3は、水素である。
いくつかの実施の態様において、R4は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Xは、Nであり、Zは、CR6であり、R6は、水素、ハロゲン又は-C(=O)-NH-R6-1であり、R6-1は、C1~C4のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、Xは、Nであり、Zは、CR6であり、R6は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Yは、-NR8-又は-CH2-であり、R8は、水素である。
いくつかの実施の態様において、Yは、-CH2-である。
いくつかの実施の態様において、pは、1又は2である。
いくつかの実施の態様において、R5は、独立してハロゲン、又は、1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである。
いくつかの実施の態様において、Aが独立して-(CR1R2)-である場合、ここで、R1及びR2と連結した炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R1-1が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル又はエチルであってもよい。
いくつかの実施の態様において、Gが独立して-(CR3R4)-である場合、ここで、R3及びR4と連結した炭素原子は、R配置炭素原子及び/又はS配置炭素原子であってもよい。
【0084】
いくつかの実施の態様において、R3-1が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル又はエチルであってもよい。
いくつかの実施の態様において、R3-2が独立してC1~C40のアルキルである場合、前記C1~C40のアルキルは、C1~C4のアルキルであってもよく、又はメチル若しくはエチルであってもよい。
いくつかの実施の態様において、R3が独立して「1つのR3-3により置換されるR3-2」である場合、前記「1つのR3-3により置換されるR3-2」は、ヒドロキシメチルであってもよい。
【0085】
いくつかの実施の態様において、R6がハロゲンである場合、前記ハロゲンはフッ素、塩素又は臭素であってもよく、又は臭素であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R6-1がC1~C4のアルキルである場合、前記C1~C4のアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであってもよく、又はメチルであってもよい。
【0086】
いくつかの実施の態様において、前記R5は、独立して前記Yのオルト位、メタ位又はパラ位に位置する。
いくつかの実施の態様において、pが1である場合、前記R5は、前記Yのオルト位に位置してもよい。
いくつかの実施の態様において、pが2である場合、前記R5は、前記Yのオルト位及びパラ位に位置してもよい。
いくつかの実施の態様において、R5が独立してハロゲンである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であってもよく、又はフッ素若しくは塩素であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記の複数は、2つ又は3つであってもよい。
【0087】
いくつかの実施の態様において、R5が独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記ハロゲンは、フッ素、塩素又は臭素であってもよく、又はフッ素であってもよい。
いくつかの実施の態様において、R5は、独立して1つ又は複数のハロゲンにより置換されるC1~C4のアルキルである場合、前記C1~C4のアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであってもよく、又はメチルであってもよい。
【0088】
いくつかの実施の態様において、R
5が独立して複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルである場合、前記複数のハロゲンにより置換されるC
1~C
4のアルキルは、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであってもよい。
いくつかの実施の態様において、前記
【化24】
【0089】
は、2-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2-ジフルオロメチル-4-フルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル又は2-クロロ-4-フルオロフェニルであってもよい。
【0090】
いくつかの実施の態様において、前記式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物において、前記式Iで表される複素環化合物は、下記式のいずれか一つの化合物である。
【化25】
【化26】
【化27】
【0091】
本発明は、更に物質Y及び医薬補助剤を含み、前記物質Yは、前記式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である、医薬組成物を提供する。
【0092】
本発明は、更にTRPC5阻害剤の製造における物質Yの使用を提供し、前記物質Yは、上記の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である。
【0093】
本発明は、更に医薬の製造における物質Yの使用を提供し、前記物質Yは、上記の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物であり、前記医薬はTRPC5媒介性疾患を治療及び/又は予防するための医薬である。
【0094】
前記使用において、前記TRPC5媒介性疾患は、精神疾患、神経疾患、神経変性疾患又は腎臓病であってもよい。
【0095】
前記精神疾患、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患(例えば、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症と産後うつ病、及び双極性障害などの境界性パーソナリティ障害又はうつ病)、不安及び恐怖関連症群(例えば、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害及び分離不安障害)、記憶障害(例えば、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中及びウェルニッケ・コルサコフ症候群)、衝動制御障害及び依存症に関する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん、及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよい。
【0096】
前記腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、微小変化型ネフローゼ症候群又は糖尿病性腎症であってもよい。
【0097】
本発明は、更に医薬の製造における物質Yの使用を提供し、前記物質Yは、上記の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物であり、前記医薬は精神障害、神経障害、神経変性障害又は腎臓病を治療及び/又は予防するための医薬である。
【0098】
前記使用において、前記精神疾患、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患(例えば、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症と産後うつ病、及び双極性障害などの境界性パーソナリティ障害又はうつ病)、不安及び恐怖関連症群(例えば、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害及び分離不安障害)、記憶障害(例えば、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中及びウェルニッケ・コルサコフ症候群)、衝動制御障害及び依存症に関連する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん、及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよい。
【0099】
前記使用において、前記腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、微小変化型ネフローゼ症候群病又は糖尿病性腎症である。
【0100】
本発明は、更に治療有効量の物質Yを患者に投与することを含む、TRPC5媒介性疾患を治療及び/又は予防するための方法を提供し、前記物質Yは、上記の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である。
【0101】
前記方法において、前記TRPC5媒介性疾患は、精神疾患、神経疾患、神経変性疾患又は腎臓病であってもよい。
【0102】
前記精神疾患、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患(例えば、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症と産後うつ病、及び双極性障害などの境界性パーソナリティ障害又はうつ病)、不安及び恐怖関連症群(例えば、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害及び分離不安障害)、記憶障害(例えば、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中及びウェルニッケ・コルサコフ症候群)、衝動制御障害及び依存症に関連する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん、及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよい。
【0103】
前記腎臓病は、腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、微小変化型ネフローゼ症候群又は糖尿病性腎症であってもよい。
【0104】
本発明は、更に治療有効量の物質Yを患者に投与することを含む、精神疾患、神経疾患、神経変性疾患又は腎臓病を治療及び/又は予防するための方法を提供し、前記物質Yは、上記の式Iで表される複素環化合物、その互変異性体、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物又はその薬学的に許容される塩の溶媒和物である。
【0105】
前記の方法において、前記精神疾患、神経疾患又は神経変性疾患は、失調状態の情緒処理に関連する疾患(例えば、大うつ病性障害、精神病性うつ病、気分変調症と産後うつ病、及び双極性障害などの境界性パーソナリティ障害又はうつ病)、不安及び恐怖関連症群(例えば、外傷後ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、対人恐怖症、全般性不安障害、社交不安障害、強迫性障害及び分離不安障害)、記憶障害(例えば、アルツハイマー病、健忘症、失語症、脳損傷、脳腫瘍、慢性疲労症候群、クロイツフェルト・ヤコブ病、解離性健忘、徘徊健忘、ハンチントン病、学習障害、睡眠障害、多重人格障害、疼痛、外傷後ストレス障害、統合失調症、運動障害、脳卒中及びウェルニッケ・コルサコフ症候群)、衝動制御障害及び依存症に関連する疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、てんかん、及び外傷又は老化を含むその他の損傷に起因する他の脳障害から選択されてもよい。
【0106】
前記方法において、前記腎臓病は、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、微小変化型ネフローゼ症候群又は糖尿病性腎症であってもよい。
【0107】
別途に説明しない限り、本発明の明細書及び特許請求の範囲で使用される用語は、以下の意味を有する。
【0108】
用語「薬学に許容される塩」とは、本発明の化合物と比較的に無毒で、薬学的に許容される酸又は塩基で製造された塩を指す。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される塩基でこれらの化合物の原型と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ビスマス、アンモニウム、ジエタノールアミン塩などが含まれるが、これらに限定されない。本発明で化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は、適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される酸をこれらの化合物の原型と接触することで酸付加塩を得ることができる。前記薬学的に許容される酸には、無機酸を含み、前記無機酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、リン酸、亜リン酸、硫酸などが含まれるが、これらに限定されない。前記薬学的に許容される酸は
、有機酸を含み、前記有機酸には、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、イソニコチン酸、酸性クエン酸、オレイン酸、タンニン酸、パントテン酸、酒石酸水素、アスコルビン酸、ゲンチジン酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、ギ酸、エタンスルホン酸、パモ酸(即ち、4,4’-メチレンビス(3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸)、アミノ酸(グルタミン酸、アルギニンなど)などが含まれるが、これらに限定されない。本発明の化合物に比較的酸性及び比較的塩基性の官能基を含む場合、塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。具体的には、Berge et al., “Pharmaceutical Salts”、Journal of Pharmaceutical Science 66: 1-19(1977)、又は、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties、Selection、and Use (P.Heinrich Stahl and Camille G.Wermuth、ed.,Wiley-VCH、2002)を参照することができる。
【0109】
用語「溶媒和物」とは、本発明の化合物を化学量論的又は非化学量論的量の溶媒と組み合わせることによって形成される物質を指す。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的又は非規則的配置で存在することができる。前記溶媒には、水、メタノール、エタノールなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0110】
用語「薬学的に許容される塩の溶媒和物」における「薬学的に許容される塩」及び「溶媒和物」は前述の通りであり、本発明の化合物1、比較的非毒性で薬学的に許容される酸又は塩基から製造された物質、且つ2、化学量論的又は非化学量論的量の溶媒との結合によって形成される物質を指す。前記「薬学的に許容される塩の溶媒和物」には、本発明の化合物の塩酸一水和物が含まれるが、これらに限定されない。
【0111】
化合物の定義において、任意の変量(例えばR1-3)が複数回出現する場合、各位置に現れるその変量の定義は、他の位置に出現する定義とは独立であり、それらの定義は互いに独立であり、お互いに影響しない。従って、ある基が1つ、2つ又は3つのR1-3基により置換される場合、即ち、その基は最大3つのR1-3により置換されてもよく、その位置R1-3の定義は、他の位置R1-3の定義とは互いに独立している。また、置換基及び/又は変数の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
【0112】
用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
【0113】
用語「アルキル」とは、1~40個の炭素原子を含む飽和直鎖又は分鎖の一価炭化水素基(例えば、C1~C6アルキル、C1~C4アルキル、C1~C3アルキルなど)を指す。アルキルの実例には、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、2-ブチル、2-メチル-2-プロピル、1-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル、3,3-ジメチル-2-ブチル、1-ヘプチル及び1-オクチルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0114】
用語「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素-炭素sp2二重結合を含む2~40個の炭素原子の直鎖又は分鎖の一価炭化水素(例えば、C2~C6アルケニル、また例え
ばC2~C4アルケニル)を指し、更に「シス」及び「トランス」方向又は「E」及び「Z」方向の基を含む。アルケニルの実例はビニル及びアリルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0115】
用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素-炭素sp三重結合を含む2~40個の炭素原子の直鎖又は分鎖の一価炭化水素(例えばC2~C6アルキニル、また例えばC2~C4アルキニル)を指す。アルキニルの実例はエチニル、プロピニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
用語「アルコキシ」とは、酸素架橋を介して結合したアルキルを指し、前記アルキルは上記で定義された通りである。アルコキシの実例には、メトキシ及びエトキシなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0116】
用語「シクロアルキル」とは、3~20個の炭素原子を含む飽和環状炭化水素原子基を指し、好ましくは3~12個の炭素原子を含み、より好ましくは3~6個の炭素原子を含む。シクロアルキルの実例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0117】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、3~20個の環原子を含む飽和環状基を指し、ここで、少なくとも1個の環原子は、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCである。当該基は、炭素基又はヘテロ原子基(即ち、可能な限り、C-結合又はN-結合の基であってもよく)であってもよい。ヘテロシクロアルキルの実例には、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、4-チオモルホリニル、チオキサニル及びピペラジニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0118】
用語「アリール」とは、6~20個の炭素原子を有する単環式、二環式又は多環式炭素環を指し、ここで、少なくとも1つは芳香環である。ここで、1つの環が非芳香環である場合、当該基は芳香環又は非芳香環を介して他の基に結合してもよい。アリールの実例には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、2,3-ジヒドロインデニル、ビフェニル、フェナントリル、アントラセニル及びアセナフテニルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0119】
用語「ヘテロアリール」とは、3~20個の環原子を有する単環式、二環式又は多環式環系を指し、ここで、少なくとも1つの環原子は独立して酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCであり、またここで、少なくとも1つの環は芳香環である。当該基は、炭素基又はヘテロ原子基(即ち、可能な限り、C-結合又はN-結合した基であってもよく)であってもよい。ここで、1つの環が非芳香環である場合、当該基は芳香環又は非芳香環を介して他の基に結合することができる。ヘテロアリールの実例には、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエフェニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、インドリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロール及びテトラヒドロキノリンなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0120】
用語「医薬品補助材」とは、医薬品の製造及び処方の調整に使用される賦形剤及び付加剤を指し、有効成分を除く、薬物製剤に含まれるすべての物質を指す。詳細については、中華人民共和国薬局方2020I-IV、又は、Handbook of Pharmaceutical Excipients(Raymond C Rowe、 2009
Sixth Edition)を参照することができる。
【0121】
用語「治療」とは、治療性治療方法を指す。特定の疾患に関して、治療とは、(1)疾患又は症状の1つ又は複数の生物学的表現を緩和すること、(2)(a)疾患につながる又は疾患を引き起こす生物学的カスケードの1つ又は複数のポイント又は(b)疾患の1つ又は複数の生物学的表現を干渉すること、(3)疾患に関連する1つ又は複数の症状、影響又は副作用、又は疾患又はその治療に関連する1つ又は複数の症状、影響又は副作用を改善すること、又は(4)疾患又は疾患の1つ又は複数の生物学的表現を減少することを指す。
【0122】
用語「予防」とは、疾患又は障害を獲得又は発症するリスクを減らすことを指す。
【0123】
用語「患者」といは、本発明の実施例により、当該化合物又は組成物を投与する予定であるか、既に投与された任意の動物であり、好ましくは、哺乳動物である。用語「哺乳動物」とは、任意の哺乳動物を含む。哺乳動物の例には、牛、馬、羊、豚、猫、犬、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サル、ヒトなどが含まれますが、これらに限定されないく、好ましくは、ヒトである。
【0124】
「治療有効量」という用語は、患者に投与する場合に、本願に記載の疾患又は症状を効果的に治療するために十分な化合物の量を指す。「治療有効量」は、化合物、疾患及びその重症度、ならびに治療される患者の年齢に応じて変更され、当業者は必要に応じて調整することができる。
【0125】
前記好ましい条件は、当分野の通常の知識を違反しない限り、任意に組み合わせて、本発明の各々の好ましい実施例を得ることができる。
【0126】
本発明で使用される試薬及び原料は市販品として入手できる。
【0127】
本発明の正の進歩的な効果は:当該化合物は、TRPC5に対して優れた阻害活性を有し、肝ミクロソームにおいて優れた代謝安定性、より優れた臨床薬物動態学的特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【
図1】単回胃内投与によるCD-1マウスの組織内の血中薬物濃度分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0129】
以下、実施例の形態によってさらに本発明を説明するが、これによって本発明をこれらの実施例の範囲内に限定するわけではない。以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、通常の方法及び条件、或いは商品の説明書に従って選ばれる。
【0130】
名詞及び代表的な試薬
以下の具体的な実験の説明で使用される名詞は、(別途に説明しない限り)それぞれ下記の試薬を表す。
NBS:N-ブロモスクシンイミド、DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン、EA:酢酸エチル、DCM:ジクロロメタン、DMF:N,N-ジメチルホルムアミド、THF:テトラヒドロフラン、i.v.:静脈内注射、p.o.:経口。
実施例1 化合物 4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)オン(L001)の製造
【化28】
【化29】
【0131】
1.1 化合物 5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L001-1)の製造
5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(700mg、5.68mmol)及びK2CO3(1.57g、11.37mmol)を一口フラスコに加え、H2O(8mL)及びTHF(8mL)を加え、溶解完了後(Boc)2Oを滴下し、添加完了後室温で一晩反応させた。TLC(DCM/MeOH=10/1)により完全に反応したことが示された。反応溶液にNaClを加えて飽和させ、EAで抽出し、有机相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濃縮して化合物L001-1(1.2g)を得、茶色固体であった。
【0132】
1.2 化合物 3-ブロモ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L001-2)の製造
5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.2g、5.37mmol)を一口フラスコに加え、DMF(10mL)を加え、溶解完了後NBS(1.15g、6.45mmol)をゆっくりと加え、添加完了後室温で一晩反応させた。TLC(DCM/MeOH=10/1)で完全に反応したことを示し、反応溶液(MeCN、H2O、0.05%のTFA)を製造・分離して
、化合物L001-2(700mg)を得、淡黄色固体を得た。
【0133】
1.3 化合物3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L001-3)の製造
2-(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド(791.1mg、3.31mmol)及びZn(8.27mmol)を一口フラスコに加え、無水THF(5mL)を加え、窒素ガスの保護下で、室温で一晩反応させ、Pd2(dba)3(91.6mg)、トリス(o-メチルフェニル)ホスフィン(50.3mg)及び3-ブロモ-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(500mg、1.65mmol)を一口フラスコに加え、窒素ガスの保護下で、70℃で2時間反応させ、TLC(純EA)により完全に反応したことが示され、EAで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した後濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物L001-3(80mg)を得、無色の液体であった。
【0134】
1.4 化合物 3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(L001-4)の製造
3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(60mg、157.3μmol)をDCM(2mL)に溶解させ、溶解完了後撹拌しながらHCl/1、4-ジオキサン(2mL、4N)を加え、添加完了後室温で3時間反応させた。TLC(純EAに1滴のアンモニアを加え)により完全に反応したことが示された。濃縮して化合物L001-4(45mg)を得、白色固体であった。
【0135】
1.5 化合物 4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)オン(L001)の製造
3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(43mg、152.9μmol)を一口フラスコに加え、4,5-ジクロロピリダジン-3(2H)-オン(211.1mg、1.28mmol)、DIEA(59.2mg、458.6μmol)及びDMF(2mL)を加え、窒素ガスの保護下で、100℃で一晩反応させた。TLC(DCM/MeOH=10/1)により完全に反応したことが示された。粗生成物を分取HPLC(H2O、MeCN、0.05%のTFA)で分離し、凍結乾燥後化合物L001を得、黄色固体(6.1mg、純度97.71%)であった。
LC-MS [M+H]+=410.05。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.08 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.80 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.65 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.53 (t, J=7.6
Hz, 1H), 7.33 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.96 (s, 2H), 4.24 (s, 2H), 4.12
(d, J=4.9 Hz, 2H), 3.93 (d, J=5.0 Hz, 2H)。
【0136】
実施例2 化合物
4-クロロ-5-(
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)
ピリダジン-3(2H)-オン(L002)の製造工程
【化30】
【化31】
【0137】
2.1 化合物 イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-カルバルデヒド(L002-1)の製造
アミノピラジン(10.0g、0.11mol)を無水エタノール(100mL)に溶解させ、2-ブロモマロンアルデヒド(15.8g、0.11mmol)を加え、混合物を90℃で2時間撹拌した。反応完了後、室温に冷却し、溶媒をスピン乾燥させて黒色粘稠物を得、30mLの塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4mmol/L)を加え、25℃で12時間撹拌し、反応完了後、50mLの水を加え、炭酸ナトリウム溶液でpHを約8に調節し、酢酸エチル(50mL×4)で抽出し、有機相を飽和食塩水(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒をスピン乾燥させた後、酢酸エチルで3回再結晶して3.5gの黄色固体を得、収率は22%であった。LC-MS [M+H]+=148.0。
【0138】
2.2 化合物(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メタノール(L002-2)の製造
2-ブロモ-5-フルオロベンゾトリフルオライド(7.47g、30.6mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、2mLの溶液を取り、窒素ガスの保護下でマグネシウム粉末(1.47g、61.2mmol)及びヨウ素(50mg、2mmol)を含む、テトラヒドロフラン(20mL)溶液に滴下し、送風機で溶液が澄清で透明になるまで加熱し、残りの2-ブロモ-5-フルオロベンゾトリフルオライドのテトラヒドロフラン溶液を反応系に一滴づつ加えた。混合物を70℃で1時間撹拌し、室温に冷却させ、-70℃の窒素ガスの保護下で、得られた混合物を更にイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-カルバルデヒド(3.00g、20.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液に滴下した。混合系を-70℃で2時間撹拌した。反応完了後、塩化アンモニウム溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1)で分離して、3.20gの黄色固体を得、収率は41%であった。LC-MS [M +H]+=312.07。
【0139】
2.3 化合物 (4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メタノール(L002-3)の製造
(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メタノール(1.10g、3.50mmol)をテトラヒドロフラン(25mL)に溶解させた。湿式Pd/C(10%,400mg)を加え、水素ガスの雰囲気で、室温で12時間撹拌した。反応完了後、濾過し、濾液をスピン乾燥させて1.00gの白色固体を得、収率は90%であった。LC-MS [M+H] +=316.2。
【0140】
2.4 化合物 3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L002-4)の製造
(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メタノール(1.00g、3.16mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)/水(5mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム(1.00g、9.48mmol)、ジ-tert-ブチルジカルボネート(0.83g、3.79mmol)を加え、25℃で2時間撹拌した。反応完了後、水(50mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒をスピン乾燥させて1.00gの黄色固体を得、収率は71%であった。LC-MS [M+H] +=416.4。
【0141】
2.5 化合物 3-(アセトキシ(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)メチル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L002-5)の製造
3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)(ヒドロキシ)メチル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.00g、2.40mmol)をピリジン(10mL)に溶解させ、無水酢酸(300mg、2.89mmol)を加え、25℃で2時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させて1.10gの淡黄色油状物(90%の粗生成物)を得た。LC-MS [M+H] +=457.9。
【0142】
2.6 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,
6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L002-6)の製造
3-(アセトキシ(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)メチル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.10g、2.40mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、湿式パラジウム/炭素(10%、100mg)加えた。水素ガスを通し、25℃で2時間撹拌した。反応完了後、パラジウム/炭素を濾過し、溶媒をスピン乾燥させて800mgの白色固体を得、収率は85%であった。
LC-MS [M +H]+=400.1。
2.7 化合物3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン塩酸塩(L002-7)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(500mg、1.25mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン(4mmol/L、5mL)溶液に溶解させ、混合物を25℃で2時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させて淡黄色物体450mgを得、粗生成物であった。LC-MS [M+H] +=300.1。
【0143】
2.8 化合物 4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L002-8)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン塩酸塩(336mg、1.0mmol)をn―ブタノール(1.5mL)に溶解させ、4,5-ジクロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(374mg、1.5mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(388mg、3.0mmol)を加え、窒素ガスの保護下で、混合物を120℃で3時間撹拌した。反応完了後、n-ブタノール溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30:1)で分離して200mgの黄色固体を得た。収率は71%であった。LC-MS [M+H] +=512.1。
【0144】
2.9 化合物 4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L002)の製造
4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(200mg、0.39mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン(2mL、4mmol/L)溶液に溶解させ、25℃で1時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、残留物をジクロロメタン(40mL)に溶解させ、得られた溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を分取クロマトグラフィーで精製して94.0mgの白色固体を得、収率は57%であった。LC-MS [M+H] +=427.9。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.13 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.73 (dd, J=9.3, 2.7 Hz, 1H), 7.57 (td, J=8.5, 2.7 Hz, 1H), 7.44 (dd, J=8.6, 5.5 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 5.00 (s, 2H), 4.23 (s, 2H), 4.17 (d, J=5.1 Hz, 2H), 3.96 (d, J=5.0 Hz, 2H)。
【0145】
実施例3 化合物 7-(5-クロロ-6-カルボニル-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド(L003)の製造
【化32】
【化33】
【0146】
3.1 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2-ヨード-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L003-1)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L002-6、0.50g、1.25mmol)をジクロロパタン(6mL)に溶解させ、N-ヨードスクシンイミド(0.42g、1.87mmol)を加えた。窒素ガスの保護下で、反応溶液を90℃で1時間撹拌した。反応完了後、室温に冷却し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えて5分間撹拌した後、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した後の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100:1)で分離して200mgの黄色油状物を得、収率は27%であった。LC-MS [M+H] +=525.8。
【0147】
3.2 化合物 7-(ブトキシカルボニル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2,7(
8H)-2-カルボン酸メチルエステル(L003-2)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2-ヨード-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(170mg、0.32mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(24mg、0.032mmol)及びトリエチルアミン(162mg、1.6mmol)をメタノール/N,N-二メチルカルボキサミド(3mL/3mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、一酸化炭素ガスを通し、70℃で16時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液をスピン乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=40/1)で精製して126mgの黄色固体生成物を得、収率は85%であった。LC-MS [M+H]+= 458。
【0148】
3.3 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2-(メチルカルバモイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L003-3)の製造
0℃でメチルアミン(2MのTHF溶液、0.75mL、1.5mmol)をトリメチルアルミニウム(2Mのヘキサン溶液、0.75mL、1.5mmol)に加え、0.25時間反応させた後、7-(ブトキシカルボニル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2,7(8H)-2-カルボン酸メチルエステル(126mg、0.28mmol)を上記反応溶液に加え、添加完了後、25℃に昇温させ、10時間撹拌した。塩酸(1N)を加えてpHを中性に調節し、スピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラム(ジクロロメタン/メタノール=30/1)で精製して80mgの黄色固体生成物を得、収率は63%であった。
LC-MS [M+H]+=457。
【0149】
3.4 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩(L003-4)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-2-(メチルカルバモイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(80mg、0.175mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(3mL、4N)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液をスピン乾燥させ、70mgの黄色固体を得た。LC-MS [M+H]+=357。
【0150】
3.5 化合物 7-(5-クロロ-6-カルボニル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド(L003-5)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド塩酸塩(70mg、0.175mmol)、4,5-ジクロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(50mg、0.192mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(68mg、0.525mmol)をn-ブタノール(1mL)に溶解させ、反応溶液を120℃で4時間撹拌し、反応完了後、スピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルプレートの薄層クロマトグラフィー(移動相は酢酸エチル)で精製して60mgの白色固体を得、収率は59%であった。 LC-MS [M+H]+=569。
【0151】
3.6 化合物 7-(5-クロロ-6-カルボニル-1,6-ジヒドロピリダジン-
4-イル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド(L003)の製造
7-(5-クロロ-6-カルボニル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-2-カルボキサミド(60mg、0.11mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(2mL、4N)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液をスピン乾燥させ、粗生成物をメタノール/ジクロロメタン溶液(10mL、1/15)に溶解させ、固体炭酸水素ナトリウムを加え、5分間撹拌し、濾過し、濾液をスピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルプレートの薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン=1/20)で精製して30mgの白色固体を得、収率は59%であった。
LC-MS [M+H]+=485。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.94 (s, 1H), 7.51 (dd, J=9.1, 2.8 Hz, 1H), 7.25 (t, J=8.5 Hz, 1H), 6.96 (dd, J=8.6, 5.2Hz, 1H), 4.75 (s, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.87 (d, J=5.0 Hz, 2H), 3.83 (d, J=5.0 Hz, 2H), 2.87 (s, 3H)。
【0152】
実施例4 化合物 4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L004)の製造
【化34】
【化35】
【0153】
4.1 4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(L004-1)の製造
室温で、ピラジン-2-アミン(6.4g、67.30mmol)をピリジン(100mL)に加え、塩化p-トルエンスルホニル(15.4g、8.07mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。減圧濃縮し、粗生成物をメタノール(30mL)で洗浄し、濾過し、6.80gの灰色固体としての4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(L004-1)を得、収率は36%であった。LC-MS [M+H]+= 249.9。
【0154】
4.2 化合物 N-(シアノメチル)-4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(L004-2)の製造
4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(6.8g、27.20mmol)をDMF(30mL)に加え、水素化ナトリウム(1.6g、40.80mmol、60%)を加え、反応溶液を室温で30分間撹拌し、次に、ブロモアセトニトリル(4.9g、40.80mmol)を添加して30分間撹拌を続けた後、60℃に加熱し、3時間反応させた。室温に戻した後、14時間撹拌を続けた。反応溶液を飽和塩化アンモニウム(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して茶色固体N-(シアノメチル)-4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(L004-2、3.5g、収率は45%)を得た。
LC-MS [M+H]+= 288.9。
【0155】
4.3 化合物 イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-3)の製造
N-(シアノメチル)-4-メチル-N-(ピラジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(1.8g、6.20mmol)をトリフルオロ酢酸(9.0mL)及び水(1.0mL)の混合溶媒に加え、40℃に加熱し、2.5時間反応させた。減圧濃縮し、濃縮した後の固体を飽和酢酸ナトリウム(40mL)に加え、1時間撹拌し、酢酸エチル(30mL×6)で抽出し、有機相を合わせ、減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して0.5gの黄色固体イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-3)を得、収率は60%であった。LC-MS [M+H]+= 315.1。
【0156】
4.4 化合物 N-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-4)の製造
イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(400mg、2.98mmol)、1-ブロモ-4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.45g、5.96mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(142mg、0.30mmol)及びCs2CO3(1.94g、5.96mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に加え、窒素ガスの保護下で、更にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(273mg、0.30mmol)を加え、得られた反応溶液を120℃に加熱し、15時間撹拌した。室温に冷却させ、30mLの水を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して250mgの茶色固体N-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-4)を得、収率は23%であった。LC-MS [M+H]+= 296.9。
【0157】
4.5 化合物 N-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-5)の製造
N-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(150mg、0.50mmol)をt-BuOH(40mL)に溶解させ、Pd/C(50mg)を加え、水素ガスの雰囲気で72時間撹拌し、濾過し、濾液を濃縮して150mgの茶色固体としてのN-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(L004-5)の粗生成物を得た。LC-MS [M+H]+= 300.9
【0158】
4.6 化合物 4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L004-6)の製造
N-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-アミン(140mg、0.46mmol)及び4,5-ジクロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(172mg、0.68mmol)をn-BuOH(0.7mL)に溶解させ、DIEA(178mg、1.40mmol)を加え、120℃に加熱し、3時間反応させた。反応溶液を室温に冷却させ、減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して50mgの茶色固体としての4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L004-6)を得、収率は21%であった。
LC-MS [M+H]+=512.8。
【0159】
4.7 化合物 4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L004)の製造
室温で、4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)オン(50mg、0.06mmol)をDCM(3mL)に加え、HClの1,4-ジオキサン(4N、1N)を加え、3時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、次に、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を分取クロマトグラフィーで精製して12.5mgの白色固体4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L004)を得、収率は47%であった。
LC-MS [M+H]+=428.8。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) 13.04 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.42 (dd, J=8.9, 2.8 Hz, 1H), 7.29 (d, J=10.8 Hz, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.60 (dd, J=9.1, 4.6 Hz, 1H), 4.65 (s, 2H), 3.78 (d, J=5.4 Hz, 4H)。
【0160】
実施例5 化合物 5-(2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロピリダジン-3(2H)-オン(L005)の製造
【化36】
【化37】
【0161】
5.1 化合物 2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L005-1)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(L002-6)(800mg、1.92mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、-70℃でN-ブロモスクシンイミド(513mg、2.88mmol)をバッチで加え、混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応完了後、水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(20mL×4)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/EA=8:1)で分離して、300mgの黄色固体を得た。収率は32%であった。LC-MS [M+H] +=478.5。
【0162】
5.2 化合物 2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン(L005-2)塩酸塩の製造
2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-カルボン酸tert-ブチルエステル(300mg、0.63mmol)をHCl/1,4-ジオキサン(3mL、4mmol/L)に溶解させ、得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。反応完了後、減圧濃縮し、260mgの淡黄色固体粗生成物を得た。LC-MS [M+H] +=377.8。
【0163】
5.3化合物 5-(2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L005-3)の製造
2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン塩酸塩(207mg、0.50mmol)をn-ブタノール(1mL)に溶解させ、4,5-ジクロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(187mg、0.70mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(256mg、2.00mmol)を加え、窒素ガスの保護下で、反応溶液を120℃で、3時間撹拌した。反応完了後、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30:1)で分離して200mgの黄色固体を得、収率は67%であった。LC-MS [M +H] +=590.4。
【0164】
5.4 化合物 5-(2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロピリダジン-3(2H)-オン(L005)の製造
5-(2-ブロモ-3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(150mg、0.25mmol)をHCl/1,4-ジオキサン(2mL、4mmol/L)に溶解させ、25℃で1時間撹拌した。減圧濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(25mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を酢酸エチルで2回再結晶して33.8mgの白色固体を得、収率は25%であった。LC-MS [M +H] +=505.7。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.05 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.68 (dd, J=9.2, 2.7 Hz, 1H), 7.48 (td, J=8.4, 2.6 Hz, 1H),7.01 (dd, J=8.7, 5.5 Hz, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.10 (s, 2H), 3.86 - 3.77 (m, 4H)。
【0165】
実施例6 化合物 4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L006)の製造
【化38】
【化39】
【0166】
6.1 化合物 5-メトキシ-2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(L006-1)の製造
1-Boc-1,4-ジアザ-5-シクロヘプタノン(500mg、2.32mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、0℃でトリメチルオキソニウムテトラフルオロホウ酸(377mg、2.552mmol)を加え、窒素ガスの雰囲気で、反応溶液を25℃で14時間撹拌した。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、水(20mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相を濾過し、濾液を濃縮した後、400mgの化合物L006-1の粗生成物を得、収率は67.6%であり、精製せず、次のステップに直接に使用した。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.60 (s, 3H),
3.53-3.49 (m, 6H), 2.57 - 2.56 (m, 2H),
1.46 (s, 9H)。
【0167】
6.2 化合物 (3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチルエステル(L006-2)の製造
2-ブロモ-5-フルオロトリフルオロメチルベンゼン(2.00g、8.2mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解させ、得られた溶液にN-Boc-アミノプロピン(4.66g、32.8mmol)、ヨウ化第一銅(15mg、0.082mmol)、ジイソプロピルアミン(960mg、9.51mmol)、ビス(トリフェニルホスフィノ)ジクロロパラジウム(230mg、0.33mmol)及び10%のトリ-tert-ブチルホスフィンのn-ヘキサン溶液(960mg、0.48mmol)を加えた。窒素ガスの雰囲気で、反応溶液を45℃で15時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)で分離して1.2gの淡黄色固体、不純物を含むN-Boc-アミノプロピン(次のステップで除去することができる)を得、純度は約30%であり、収率は14.6%であった。 LC-MS [M +H] +=261.9。
【0168】
6.3 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-アミン(L006-3)の製造
(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチル(1.2g、1.1mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解させ、0℃でHCl/1,4-ジオキサン(4N、4.5mL)を加え、窒素ガスの保護下で、25℃で15時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物を得、粗生成物に飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)を加え、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機相を濾過し、濾液を濃縮した後0.2gの淡黄色液体を得、収率は72.7%であった。LC-MS [M+H] +=218.0。
【0169】
6.4 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-カルボン酸tert-ブチルエステル(L006-4)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-アミン(200mg、0.92mmol)を無水メタノール(4mL)に溶解させ、得られた溶液に5-メトキシ-2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(316mg、1.38mmol)を加え、窒素ガスの保護下で、反応溶液を66℃で5時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50:1)で分離して200mgの淡黄色油状物を得、収率は44.5%であった。LC-MS [M +H] +=414.0。
【0170】
6.5 化合物 3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン(L006-5)の製造
3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-カルボン酸tert-ブチルエステル(200mg、0.48mmol)をDCM(3mL)に溶解させ、0℃でHCl/1,4-ジオキサン(4N、2mL)を加え、窒素ガスの保護下で、混合物を25℃で15時間撹拌した。減圧濃縮し、200mgの粗生成物を得、精製せず、次のステップに直接に使用した。
LC-MS [M +H] +=314.0。
【0171】
6.6 化合物 4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L006-6)の製造
粗生成物3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン(200mg、0.48mmol)をn-ブタノール(0.8mL)に溶解させ、得られた溶液に4,5-ジクロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(142mg、0.57mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(186mg、1.44mmol)を加えた。窒素ガスの保護下で、反応溶液を120℃で6時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=20:1)で分離して75mgの黄色油状物を得、収率は31.8%であった。
LC-MS [M +H] +=525.8。
【0172】
6.7 化合物 4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L006)の製造
4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(75mg、0.15mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、0℃でHCl/1,4-ジオキサン(4N、1mL)を加え、窒素ガスの保護下で、混合物を25℃で4時間撹拌した。溶媒をスピン乾燥させ、少量のジクロロメタン及びメタノールで粗生成物を溶解し、炭酸水素ナトリウムを加えて固体を中和し、濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を分取TLC(DCM/MeOH=15:1)で分離して25.5mgの淡黄色固体を得、収率は37.9%であった。
LC-MS [M +H] +=441.9。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.89 (s, 1H),
7.52 (dd, J=8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.36 - 7.31 (m, 1H), 7.21 (dd, J=8.8, 5.2Hz, 1H),
6.53 (s, 1H), 4.16 - 4.13 (m, 4H), 3.70
- 3.65 (m, 4H), 3.28 - 3.25 (m, 2H)。
【0173】
実施例7-12
実施例6の製造方法を参照し、下記の化合物を製造した:
【化40】
【化41】
【0174】
実施例13 化合物4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L013)の製造
【化42】
【化43】
【0175】
13.1化合物L013-01の製造
化合物L013-a(2.5g、10.2mmol)を1,4-ジオキサン(25mL)に溶解させ、化合物L013-b(4.66g、32.8mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(230mg、0.328mmol)、ヨウ化第一銅(15.6mg、0.082mmol)、トリエチルアミン(962mg、9.512mmol)及びトリ-tert-ブチルホスフィン(10%)(1.20g、0.05mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、45℃で12時間撹拌し、反応完了後、水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で分離して1.90gの化合物L013-01を得た。 LC-MS [M -55]+=262.1。
【0176】
13.2化合物L013-02の製造
化合物L013-01(1.90g、6.2mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(10mL、4mol/L)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、炭酸ナトリウム水溶液(20mL)でpHを約8に調節し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、450mgの化合物L013-02を得た。LC-MS [M+H]+=218.0。
【0177】
13.3化合物L013-03の製造
化合物L013-02(450mg、2.06mmol)を無水メタノール(4.5mL)に溶解させ、L013-c(567mg、2.48mmol)を加え、混合物を窒素ガスの保護下で、70℃で2時間撹拌した。反応完了後、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で分離して160mgの化合物L013-03を得た。LC-MS [M+H]+=399.8。
【0178】
13.4化合物L013-04の製造
化合物L013-03(160mg、0.324mmol)を塩化水素的1,4-ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌し、反応完了後、炭酸ナトリウム水溶液(10mL)でpHを約8に調節し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、化合物L013-04(100mg)を得た。
LC-MS [M+H]+=299.7。
【0179】
13.5化合物L013-05の製造
化合物L013-04(100mg、0.33mmol)をn-ブタノール(0.5mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(129mg、0.1mmol)及び化合物L013-d(100mg、0.40mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、120℃で3時間撹拌した。反応完了後、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=30/1)で分離して60mgの化合物L013-05を得た。
LC-MS [M+H]+=512.1。
【0180】
13.6化合物4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L013)の製造
化合物L013-05(40mg、0.078mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4mmol/L、1mL)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させ、粗生成物を高性能液体クロマトグラフィー(アセトニトリル~水(0.1%のギ酸))で精製して15.8mgの化合物L013を得た。LC-MS [M+H]+=427.7。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (s, 1H), 7.85 (dd, J=8.8, 5.6 Hz, 1H), 7.34 (t, J=6.8 Hz, 1H), 7.05 (d, J=9.5 Hz, 1H),
6.54 (s, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.12 (s, 2H), 3.91 (d, J=5.1 Hz, 2H), 3.83 (d, J=5.0 Hz, 2H)。
【0181】
実施例14 化合物4-((7-(5-クロロ-6-カルボニル-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(L014)の製造
【化44】
【化45】
【0182】
14.1化合物L014-01の製造
化合物L014-a(3.0g、12.0mmol)を1,4-ジオキサン(30mL)に溶解させ、化合物L013-b(6.82g、48mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロリドパラジウム(340mg、0.04mmol)、ヨウ化第一銅(20mg、0.01mmol)、トリエチルアミン(1.41g、13.9mmol)及びトリ-tert-ブチルホスフィン(10%)(1.40g、0.06mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、45℃で12時間撹拌し、反応完了後、水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)で分離して4.0gの化合物L014-01を得た。
LC-MS [M -55] +=269。
【0183】
14.2化合物L014-02の製造
化合物L014-01(1.90g、6.2mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(20mL、4mol/L)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、炭酸ナトリウム水溶液(20mL)でpHを約8に調節し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して1.0gの化合物L014-02を得た。LC-MS [M+H]+=225.0。
【0184】
14.3化合物L014-03の製造
化合物L014-02(1.0g、4.4mmol)を無水メタノール(10mL)に溶解させ、化合物L013-c(1.21g、5.28mmol)を加え、混合物を窒素ガスの保護下で、70℃で2時間撹拌した。反応完了後、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で分離して500mgの化合物L014-03を得た。LC-MS [M+H]+= 407.2。
【0185】
14.4化合物L014-04の製造
化合物L014-03(300mg、0.735mmol)を塩化水素の1,4ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、炭酸ナトリウム水溶液(20mL)でpHを約8に調節し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して200mgの化合物L014-04を得た。LC-MS [M+H] +=306.8。
【0186】
14.5化合物L014-05の製造
化合物L014-04(100mg、0.325mmol)をn-ブタノール(0.5mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(126mg、0.976mmol)及び化合物L013-d(97mg、0.390mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、120℃で3時間撹拌した。反応完了後、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=30/1)で分離して50mgの化合物L014-05を得た。LC-MS [M +H] +=519.2。
【0187】
14.6化合物4-((7-(5-クロロ-6-カルボニル-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(L014)の製造
化合物L014-05(50mg、0.10mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4mmol/L、1mL)に溶解させた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、炭酸ナトリウム水溶液(10mL)でpHを約8に調節し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、酢酸エチルで粗生成物を洗浄し、濾過し、ケーキを乾燥させた後22mgの化合物L014を得た。
LC-MS [M+H] +=435.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (s, 1H), 7.48 (dd, J=8.8, 2.6 Hz, 1H), 7.27 (dd, J=8.6, 6.3 Hz, 1H), 7.20 (td, J=8.5, 2.6 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 4.62 (s, 2H),
4.01 (s, 2H), 3.96 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.82 (t, J=5.2Hz, 2H)。
【0188】
実施例15 化合物4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L015)の製造
【化46】
【化47】
【0189】
15.1化合物L015-01の製造
化合物L015-a(10.0g、0.11mol)を無水エタノール(100mL)に溶解させ、化合物L015-b(15.8g、0.11mmol)を加え、混合物を90℃で2時間撹拌した。反応完了後、室温に冷却し、溶媒をスピン乾燥させて黒色粘稠物を得、30mLの塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4mmol/L)を加え、25℃で12時間撹拌し、反応完了後、50mLの水を加え、炭酸ナトリウム溶液でpHを約8に調節し、酢酸エチル(50mL×4)で抽出し、飽和食塩水(30mL×2)で有機相を洗浄し、有機相を更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液溶媒をスピン乾燥させた後、酢酸エチルで3回再結晶した後、3.5gの化合物L015-01を得た。
LC-MS [M+H]+=148.0。
【0190】
15.2化合物L015-02の製造
化合物L015-c(7.47g、30.6mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させ、2mLの溶液を取り、窒素ガスの保護下で、マグネシウム粉末(1.47g、61.2mmol)及びヨウ素(50mg、2mmol)を含むテトラヒドロフラン(20mL)溶液に滴下し、送風機で溶液が澄清で透明になるまで加熱し、残りの化合物L015-cのテトラヒドロフラン溶液を反応系に一滴づつ加えた。混合物を70℃で1時間撹拌し、室温に冷却させた。-70℃及び窒素ガスの保護下で、混合物を更に化合物L015-01(3.00g、20.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液に滴下した。混合系を-70℃で2時間撹拌した。反応完了後、塩化アンモニウム溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、飽和食塩水(30mL×2)で有機相を洗浄し、有機相を更に無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した後の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で分離して3.20gの化合物L015-02を得た。LC-MS [M+H]+ =312.07。
【0191】
15.3化合物L015-03の製造
化合物L015-02(1.10g、3.50mmol)をテトラヒドロフラン(25mL)に溶解させた。湿式Pd/C(10%、400mg)を加え、水素ガスの雰囲気で、室温で12時間撹拌した。反応完了後、濾過し、濾液をスピン乾燥させて1.00gの化合物L015-03を得た。LC-MS [M+H]+=316.2。
【0192】
15.4化合物L015-04の製造
化合物L015-03(200mg、0.63mmol)を無水ブタノール(1mL)に溶解させ、L013-d(189mg、0.76mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(245mg、1.90mmol)を加え、窒素ガスの保護下で、混合物を120℃で2時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で分離して160mgの化合物L015-04を得た。
LC-MS [M+H]+= 528.2。
【0193】
15.5化合物L015-05の製造
L015-04(200mg、0.297mmol)を無水ジクロロメタン(20mL)に溶解させ、デス・マーチン酸化剤(630mg、1.485mmol)を加えた。窒素ガスの保護下で、混合物を40℃で8時間撹拌した。反応完了後、水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを約9に調節し、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で分離して150mgの化合物L015-05を得た。
LC-MS [M+H]+ =526.2。
【0194】
15.6化合物4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L015)の製造
L015-05(150mg、0.28mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(2mL、4mol/L)に溶解させ、混合物を25℃で1時間撹拌した。溶媒をスピン乾燥させた後粗生成物を得、粗生成物を高圧液体クロマトグラフィーで精製して21.6mgの化合物L015を得た。
LC-MS [M+H]+=441.8。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.08 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.85 (dd, J=9.3, 2.5 Hz, 1H), 7.79 (dd, J=8.5, 5.5 Hz, 1H), 7.68 (td, J=8.5, 2.5 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.52 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.91 (t, J=5.3 Hz, 2H)。
【0195】
実施例16 化合物4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L016)の製造
【化48】
【化49】
【0196】
16.1 化合物L016-01の製造
L016-a(2.55g,11.3mmol)を無水テトラヒドロフラン(40mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、室温で反応溶液にイソプロピルマグネシウムブロマイド(2.8M、8.09mL、22.65mmol)を加え、得られた反応溶液を撹拌し、2時間反応させた。更に反応溶液にL015-01(2.0g、13.6mmol)を加え60℃に昇温させ、撹拌して2時間反応させ、反応完了後、反応溶液に飽和塩化ナトリウム水溶液(20mL)を加えてクエンチングさせ、更に酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で分離・精製して650mgの化合物L016-01を得た。
LC-MS [M+H]+= 294.0。
【0197】
16.2 化合物L016-02の製造
化合物L016-01(600mg、2.05mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた。更にパラジウム炭素(10%、60mg)を加え、水素ガスの雰囲気で、40℃で12時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液を濾過し、濾液を濃縮し、540mgの化合物L016-02を得た。
LC-MS [M+H]+= 298.0。
【0198】
16.3 化合物L016-03の製造
L016-02(500mg、1.68mmol)、L016-b(915.05mg、2.52mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(652mg、5.05mol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶解させ、60℃に昇温させ2時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液に水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製して510mgの化合物L016-03を得た。LC-MS [M+H] +=510.1。
【0199】
16.4 化合物L016-04の製造
L016-03(500mg、0.98mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させた。更にデス・マーチン試薬(831.8mg、1.96mmol)をバッチで加え、室温で1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製して210mgの化合物L016-04を得た。
LC-MS [M +H] += 508.0。
【0200】
16.5化合物4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L016)の製造
L016-04(200mg、0.39mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(2mL、4mol/L)に溶解させ、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させた後粗生成物を得、粗生成物を高圧液体クロマトグラフィーで精製して16.1mgの化合物L016を得た。
LC-MS [M+H]+=424.0;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.05 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90 - 7.86 (m, 1H), 7.82 - 7.74 (m, 2H), 7.67 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 4.81 (s, 2H), 4.51 (t, J=5.6 Hz, 2H), 3.92 - 3.88 (m, 2H)。
【0201】
実施例17 化合物4-クロロ-5-(3-(4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L017)の製造
【化50】
【化51】
【0202】
17.1 化合物L017-01の製造
化合物L017-a(4.36g、16.80mmol)を秤量して無水テトラヒドロフラン(80mL)に加え、窒素ガスで3回置換し、室温の条件でイソプロピルマグネシウムブロマイド(2.8M、5mL、14.00mmol)をゆっくりと加え、滴下完了後、室温の条件で2時間反応させた。更にL015-01(1.85g、12.60mmol)固体を反応体系に加え、40℃に昇温させ、当該温度で4時間反応させ、反応を完了させた。反応に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)をゆっくりと加えて反応をクエンチングさせ、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して2.5gの化合物L017-01を得た。
LC-MS [M+H]+= 328.0。
【0203】
17.2 化合物L017-02の製造
化合物L017-01(2.4g、7.32mmol)を秤量してテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、更にパラジウム/炭素(10%、1.0g)を加え水素ガスで3回置換し、水素ガスの雰囲気で40℃で16時間反応させた。反応完了後、反応溶液を濾過し、濾液を濃縮乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して1.0gの化合物L017-02を得た。LC-MS [M+H]+=332.0。
【0204】
17.3 化合物L017-03の製造
化合物L017-02(0.5g、1.06mmol)及び化合物L016-b(0.54g、1.48mmol)を秤量してジメチルスルホキシド(5.0mL)に溶解させ、更にジイソプロピルエチルアミン(0.41g、3.17mmol)を加え、反応溶液を80℃で16時間撹拌して反応させ、反応を完了させた。反応溶液を30℃に冷却させた後酢酸エチル(30mL)及び水(20mL)を加え、撹拌して分液し、水相を酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して0.4gの化合物F017-03を得た。LC-MS [M +H] += 544.0。
【0205】
17.4 化合物L017-04の製造
化合物L017-03(0.4g、734.81mmol)を秤量してジクロロメタン(8.0mL)に溶解させ、更にデス・マーチン試薬(0.94g、2.2mol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応を完了させた。反応溶液を濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して0.35gの化合物L017-04を得た。
LC-MS [M+H] += 542.0。
【0206】
17.5化合物4-クロロ-5-(3-(4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L017)の製造
L017-04(0.35g、645.35μmol)を反応フラスコに秤量し、塩化水素の1,4-ジオキサン(4M、4mL)を加え、室温の条件で3時間反応させた。反応を完了させた。反応溶液を濃縮し、粗生成物を高圧液体クロマトグラフィーで精製して42.8mgの化合物L017を得た。
LC-MS [M +H] += 458.0;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.06 (s, 1H), 8.01 (d, J=3.4 Hz, 2H), 7.90 (dd, J=8.2, 1.8 Hz, 1H), 7.74 (d, J=8.4 Hz, 1H),
7.37 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.51 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.91 (t, J=5.2Hz, 2H), 2.07 (s, 1H)。
【0207】
実施例18 化合物 4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L018A)及び化合物4-クロロ-5-(3-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L018B)の製造
【化52】
【化53】
【0208】
18.1化合物L018-01A&L018-01Bの製造
化合物L013-a(1g、4.11mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解させ、窒素ガスで置換した後、-78℃に冷却させ、2.5Mのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.8mL、4.52mmol)を加え、-78℃で1時間反応させた。反応系に化合物L015-01(605mg、4.11mmol)を加え、添加完了後室温に自然に昇温させ、一晩反応させ、反応を完了させた。反応溶液を水(80mL)にゆっくりと加えて希釈した後、更に酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1~15/1)で分離・精製して化合物L018-01A&L018-01B(600mg)を得た。LC-MS [M +H] += 312.0。
【0209】
18.2化合物L018-02A&L018-02Bの製造
化合物L018-01A&L018-01B(270mg、0.87mmol)をメタノール(20mL)に溶解させ、無水パラジウム/炭素(10%)を加え、水素ガスで置換した後、反応を室温の条件で3時間撹拌し、反応を完了させた。反応溶液を濾過し、更にメタノール(3mL)を加えて3回すすぎ、濾液を減圧濃縮して製品を得、精製せず、直接に次のステップに使用した。化合物L018-02A&L018-02B(230mg)を得た。LC-MS [M +H] +=316.0。
【0210】
18.3 L018-03A&L018-03Bの製造
L018-02A&L018-02B(230mg、0.73mmol)及びL016-b(291mg、0.80mmol)をジメチルスルホキシド(6mL)に溶解させ、更にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(283mg、2.19mmol)を加え、60℃で一晩反応させ、反応を完了させた。反応溶液を水(50mL)に注ぎ、更に酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1~20/1)で分離・精製してL018-03A&L018-03B(270mg)を得た。
LC-MS [M +H] +=528.0。
【0211】
18.4 化合物L018-04A&L018-04Bの製造
L018-03A&L018-03B(270mg、0.51mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、0℃でデス・マーチン酸化剤(434mg、1.02mmol)をバッチで加え、室温に昇温させて30分間反応させた。反応溶液に飽和チオ硫酸
ナトリウム水溶液(30mL)を加え、更にジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1~20/1)で精製してL018-04A&L018-04B(230mg)を得た。LC-MS [M +H] += 526.0。
【0212】
18.5 化合物4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L018A)及び化合物4-クロロ-5-(3-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L018B)の製造
化合物L018-04A&L018-04B(230mg、0.44mmol)を25mLの一口フラスコに置き、4Mの塩化水素のジオキサン溶液(5mL)を加え、室温の条件で30分間撹拌し、反応を完了させた。反応溶液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物を水/アセトニトリル系の分取高圧液体クロマトグラフィーで分離・精製し、凍結乾燥させた後化合物L018A(26.8mg)及び化合物L018B(37.0mg)を得た。
L018A: LC-MS [M+H] +=442.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.62 (t, J=8.4 Hz, 2H), 7.41 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.51 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.91 (t, J=5.2Hz, 2H)。
L018B:LC-MS [M+H] += 442.0;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.07 (s, 1H), 8.10-7.90
(m, 3H), 7.64 (t, J=9.2Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.52 (t, J=4.8 Hz, 2H), 3.91 (t, J=4.8 Hz, 2H)。
【0213】
実施例19 化合物4-(7-(5-クロロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-カルボニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(L019)の製造
【化54】
【化55】
【0214】
19.1 化合物L019-01の製造
化合物L014-03(2g,4.92mmol)、醋酸(295.52mg、4.92mmol)及び塩化鉄(II)四水和物(97.83mg、0.492mmol)をジメチルスルホキシド(20mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、反応を100℃で24時間反応させ、反応完了後、反応溶液に水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/5)で精製して化合物L019-01(600mg)を得た。
LC-MS [M+H]+=421.10。
【0215】
19.2 化合物L019-02の製造
L019-01(600mg、1.43mmol)を塩酸ジオキサン(4M、10mL)に溶解させ、室温の条件で2時間反応させた。反応完了後、濾過して得られたケーキは化合物L019-02(500mg)であった。LC-MS [M+H]+=321.05。
【0216】
19.3 化合物L019-03の製造
化合物L019-02(250mg、0.78mmol)、L013-d(233mg、0.94mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(504mg、3.9mmol)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解させた。反応を80℃で4時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液に水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製して化合物L019-03(200mg)を得た。LC-MS [M+H]+=533.10 。
【0217】
19.4 化合物4-(7-(5-クロロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-4-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-カルボニル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(L019)の製造
L019-03(200mg、0.37mmol)を塩酸のジオキサン(4M、10m
L)に溶解させ、室温の条件で2時間反応させ、反応を完了させた。溶媒をスピン乾燥させた後粗生成物を得、高圧液体クロマトグラフィーで精製して31mgの化合物L019を得た。LC-MS [M+H]+=449.00;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.06 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.31 (d, J=8.0 Hz, 1H),
8.01 (s, 1H), 7.91 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.52 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.92 (t, J=5.2Hz, 2H)。
【0218】
実施例20 化合物4-クロロ-5-(3-(4-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L020)の製造
【化56】
【化57】
【0219】
20.1 化合物L020-01の製造
化合物L020-a(1.5g、6.22mmol)を無水N,N-二メチルカルボキサミド(30mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、0℃で水素化ナトリウム(298mg、60%、7.46mmol)を加え、反応溶液を0.5時間撹拌し、更にヨウ化メチル(2.65g、18.7mmol)を加えた。添加完了後、室温にゆっくりと昇温させ、2時間撹拌を続けた。反応完了後、反応溶液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(PE:EA=6:1~2:1)で分離・精製して1.2gの化合物L020-01を得た。
【0220】
20.2 化合物L020-02の製造
化合物L020-01(1.2g、4.71mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、-78℃でn-ブチルリチウム(2.8mL、7.07mmol)を滴下し、当該温度で1時間撹拌し、更に化合物L015-01(692mg、4.71mmol)を加えた。添加完了後、室温にゆっくりと昇温させ、16時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで分離・精製して400mgの化合物L020-02を得た。LC-MS [M+H]+ =324.05。
【0221】
20.3 化合物L020-03の製造
化合物L020-02(400mg、1.24mmol)をメタノール(10mL)に溶解させ、次に、乾燥パラジウム炭素(10%、50mg)を加え、反応溶液を水素ガス(15Psi)で、40℃で16時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮して100mgの化合物L020-03粗生成物を得た。LC-MS [M+H]+ =328.10。
【0222】
20.4 化合物L020-04の製造
化合物L020-03(100mg、0.306mmol)及び化合物L016-b(91.4mg、0.367mmol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解させ、更にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(78.9mg、0.367mmol)を加え、100℃で2時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルプレートの薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して60mgの化合物L020-04を得た。
【0223】
20.5 化合物L020-05の製造
化合物L020-04(60mg、0.111mmol)をジクロロメタン(2mL)に分散させ、25℃で、得られた懸濁液にデス・マーチン試薬(71mg、0.167mmol)をバッチで加え、1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルプレートの薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して30mgの化合物L020-05を得た。
【0224】
20.6 化合物4-クロロ-5-(3-(4-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L020)の製造
化合物L020-05(30mg、55.8μmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(4M、2mL)に溶解させ、得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を室温で減圧濃縮し、NaHCO3水溶液でそのpH=9に調節し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、粗生成物を高圧液体クロマトグラフィーで精製して3.3mgの化合物L020を得た。
LC-MS [M+H]+ =454.05;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.04 (br.s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.67 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.33 (dd, J
=8.4, 2.5 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 4.82 (s, 2H), 4.53 - 4.48 (m, 2H), 3.94-3.88 (m, 5H)。
【0225】
実施例21 化合物4-クロロ-5-(3-(4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリ
ダジン-3(2H)-オン(L021)の製造
【化58】
【化59】
【0226】
21.1化合物L021-01の製造
反応フラスコに化合物L020-a(2g、8.3mmol)、3,4-2H-ジヒドロピラン(1.4g、16.6mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(41.6mg、0.83mmol)及びジクロロメタン(20mL)を順次に加え、撹拌して溶解させ、得られた反応溶液を室温で4時間撹拌して反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、粗生成物を高速分取クロマトグラフィー(6%の酢酸エチルの石油エーテル)で精製して2.7gの化合物L021-01を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.48-10.37 (m, 3H), 10.17-10.10 (m, 2H), 10.07-10.00
(m, 1H), 8.41-8.36 (m, 1H), 8.20-8.14 (m, 1H), 6.58 (t, J=3.0 Hz, 1H), 4.92 (dd, J1=8.8, J2=3.2Hz, 1H), 4.63 (d, J=3.2Hz, 1H), 4.44 (d, J=8.8 Hz, 1H)。
【0227】
21.2化合物L021-02の製造
化合物L021-02の製造は化合物L020-02の製造方法を参考し、そのステップ20.2における原料を化合物L020-01から化合物L021-01に変更した。660mgの化合物L021-02を得た。LC-MS [M+H]+=394.10。
【0228】
21.3 化合物L021-03の製造
化合物L021-03の製造は化合物L020-03の製造方法を参考し、そのステップ20.3における原料を化合物L020-02から化合物L021-02に変更した。500mgの化合物L021-03の粗生成物を得た。
【0229】
21.4 化合物L021-04の製造
化合物L021-04の製造は化合物L020-04の製造方法を参考し、そのステップ20.4における原料を化合物L020-03から化合物L021-03に変更した。380mgの化合物L021-04を得た。LC-MS [M+H]+=610.15。
【0230】
21.5 化合物L021-05の製造
化合物L021-04(300mg、0.49mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、炭酸水素ナトリウム(50mg、0.59mmol)、臭化ナトリウム(2.53mg、0.024mmol)を順次に加えた後反応溶液を0℃に冷却させた。更に2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-窒素酸化物(0.7mg、0.005mmol)及び次亜塩素酸ナトリウム(366mg、0.49mmol、10%の純度)を加え、反応溶液を室温で一晩撹拌した。反応完了後、反応溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)にゆっくりと注ぎ、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後濾過し、濾液をスピン乾燥させた。高速分取クロマトグラフィー(80~100%酢酸エチルの石油エーテル)で精製して150mgの化合物L021-05を得た。LC-MS [M+H]+=608.20。
【0231】
21.6 化合物4-クロロ-5-(3-(4-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L021)の製造
L021-05(150mg、0.34mmol)を一口フラスコに置き、反応に塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(3mL、4M)を加え、反応溶液を室温で2時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を低温でスピン乾燥させた後、炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)にゆっくりと注ぎ、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後濾過し、濾液をスピン乾燥させた。分取HPLCで精製して37.5mgの化合物L021を得た。
LC-MS [M+H]+=440.05;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.01 (s, 1H), 7.55 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.19 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.10 (dd, J1=8.4, J2=2.4 Hz, 1H), 4.81 (s, 2H), 4.49 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.90 (t, J=5.2Hz, 2H)。
【0232】
実施例22 化合物4-クロロ-5-(3-(4-(ジメチルアミノ)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L022)の製造
【化60】
【化61】
【0233】
化合物L015(200mg、453μmol)、ジメチルアミン塩酸塩(110mg、1.36mmol)、炭酸カリウム(250mg、1.81mmol)をN,N-二メチルカルボキサミド(3.0mL)に順次に加え、反応を100℃の条件で2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、濾液に酢酸エチル(10mL)を加え、次に、飽和塩化ナトリウム水溶液(20mL×2)で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、シリカゲルプレート薄層クロマトグラフィーで精製して粗生成物を得、分取HPLC(純水系)で精製し、凍結乾燥させた後化合物L022(68.7mg)を得た。
LC-MS [M+H]+=467.1;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 13.04 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.55 (d, J=8.8 Hz, 1H),
7.28 (s, 1H), 7.01 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.94 (dd, J=8.8, 2.4 Hz, 1H), 4.48 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.89 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.32 (s, 2H), 3.05 (s, 6H)。
【0234】
実施例23化合物4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L023)の製造
【化62】
【化63】
【0235】
23.1 化合物L023-01の製造
L023-a(1g、3.55mmol)及びトリフェニルホスフィン(2.8g、10.64mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解させ、室温で16時間撹拌した。反応完了後、反応溶液に水(200mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して450mgの化合物L023-01を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85 (dd, J1=8 Hz, J2=4 Hz, 1H), 7.74 (dd, J1=12Hz,
J2=4 Hz, 1H), 7.64 (td, J1=8 Hz, J2=4 Hz, 1H)。
【0236】
23.2 化合物L023-02の製造
化合物L023-01(400mg、2.02mmol)、L001-2(2.8g、10.64mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(186mg、0.21mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリイソプロピルビフェニル(190mg、0.41mmol)、炭酸セシウム(1.33g、4.04mmol)をジエチレングリコールジメチルエーテル(5mL)に溶解させ、窒素ガスで3
回置換し、反応を140℃で5時間反応させ、反応完了後、反応溶液に水(50mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製し、粗生成物を更に高圧液体クロマトグラフィーで精製して40mgの化合物L023-02を得た。LC-MS [M+H]+=418.05。
【0237】
23.3 化合物L023-03の製造
化合物L023-02(40mg、0.10mmol)を4Mの塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(2mL)に溶解させた。更にパラジウム炭素(10%、60mg)を加え、反応溶液を室温の条件で2時間撹拌して反応させ、反応を完了させた。反応溶液を濃縮して35mgの化合物L023-03を得た。
LC-MS [M+H]+=318.05。
【0238】
23.4 化合物L023-04の製造
化合物L023-03(30mg、0.094mmol)、L013-d(41mg、0.11mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(61mg、0.47mol)をジメチルスルホキシド(1mL)に溶解させ、60℃に昇温させ2時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液に水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮して40mgの化合物L023-04の粗生成物を得た。
【0239】
23.5 化合物4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L023)の製造
化合物L023-04(35mg、0.07mmol)を4Mの塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(2mL)に溶解させた。反応溶液を室温の条件で2時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液を濃縮し、高圧液体クロマトグラフィーで精製して6mgの化合物L023を得た。
LC-MS [M+H]+=445.00。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.01 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.70 (dd, J=9.0, 2.8 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.44 (td, J=8.5, 2.8 Hz, 1H), 6.95 (dd, J=8.9, 5.1 Hz, 1H), 4.71 (s, 2H), 3.89 - 3.75 (m, 4H)。
【0240】
実施例24化合物4-クロロ-5-(3-((4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホキシド)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリ
ダジン-3(2H)-オン(L024)の製造
【化64】
【化65】
【0241】
化合物L023(18mg、0.04mmol)を醋酸:過酸化水素=1:1(4mL)に溶解させ、反応溶液を室温の条件で36時間撹拌した。反応完了後、反応溶液に亜硫酸ナトリウム(10mL)を加えてクエンチングさせ、更に炭酸水素ナトリウムでpH=8に調節し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、高圧液体クロマトグラフィーで精製して8.3mgの化合物L024を得た。
LC-MS [M+H]+=462.00。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.06 (s, 1H), 8.42 (dd, J1=8 Hz, J2=4 Hz, 1H), 7.96 - 7.92(m, 2H), 7.15 (d, J=52Hz, 1H), 6.93 (d, J=20 Hz, 1H), 4.73 (s, 2H), 4.37
- 4.32 (m, 1H), 4.12 - 4.06 (m, 1H), 3.95 - 3.82 (m, 2H)。
【0242】
実施例25 化合物4-クロロ-5-(3-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L025)の製造
【化66】
【化67】
【0243】
25.1 化合物L025-01の製造
化合物L025-a(10.00g、49.30mmol)及びジエチルアミノサルファートリフルオリド(15.90g、98.30mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解させ、反応溶液を-10℃で16時間撹拌して反応させた。反応完了後、反応溶液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で分離・精製して7gの化合物L025-01を得た。
【0244】
25.2 化合物L025-02の製造
化合物L025-01(2.00g、8.89mmol)を無水テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、-78℃の条件でn-ブチルリチウム(2.5M、3.91mL、9.78mmol)を加えて0.5時間反応させた。更に反応にL015-01(1.44g、9.78mmol)を加えて-78℃の条件で2時間反応させ、反応完了後、反応溶液を飽和塩化ナトリウム水溶液(20mL)に加えてクエンチングさせ、更に酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、次に無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で分離・精製して1.1gの化合物L025-02を得た。
LC-MS [M+H]+=294.05。
【0245】
25.3 化合物L025-03の製造
化合物L025-02(244mg、0.85mmol)をメタノール(3mL)に溶解させた。更に二酸化白金(38.70mg、0.17mmol)を加え、水素ガスの雰囲気で、45℃で2時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液を濾過し、濾液を濃縮し、300mgの化合物L025-03を得た。
【0246】
25.4 化合物L025-04の製造
化合物L025-03(300mg、1.04mmol)、L013-d(300mg、1.30mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(250mg、2.00mmol)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解させ、80℃に昇温させ2時間反応させ、反応を完了させた。反応溶液に水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製して220mgの化合物L025-04を得た。LC-MS [M+H]+=510.20。
【0247】
25.5 化合物L025-05の製造
化合物L025-04(200mg、0.39mmol)、H2O(0.5mL)、炭酸水素ナトリウム(49.40mg、0.59mmol)及び臭化ナトリウム(2.00mg、0.02mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、0℃の条件で2,2,6,6-テトラメチルピペリデイノオキシ(2.00mg、0.01mmol)を加え、当該温度で次亜塩素酸ナトリウム(10%、30mg、0.40mmol)を滴下した。更に0℃の条件で1時間撹拌した。反応完了後、反応溶液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液でクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製して110mgの化合物L025-05を得た。LC-MS [M+H]+=508.05。
【0248】
25.6 化合物4-クロロ-5-(3-(2-(ジフルオロメチル)-4-フルオロベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L025)の製造
化合物L025-05(80mg、0.16mmol)を塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(3mL、4mol/L)に溶解させ、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、溶媒をスピン乾燥させた後粗生成物を得、粗生成物を高圧液体クロマトグラフィーで精製して18.1mgの化合物L025を得た。
LC-MS [M+H]+=424.05;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ13.06 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.78 - 7.72 (m, 1H), 7.61 - 7.57 (m, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.04 (t, J=56 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H), 4.54 (t, J=8 Hz, 2H), 3.92 (t, J=8 Hz, 2H)。
【0249】
実施例26 化合物4-クロロ-5-(3-(4-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L026)の製造
【化68】
【化69】
【0250】
26.1 化合物L026-01の製造
化合物L026-01の製造は化合物L025-02の製造方法を参考し、そのステップ25.2における原料を化合物L025-01から化合物L026-aに変更した。130mgの化合物L026-01を得た。LC-MS [M+H]+=308.10。
【0251】
26.2 化合物L026-02の製造
化合物L026-02の製造は化合物L025-03の製造方法を参考し、そのステップ25.3における原料を化合物L025-02から化合物L026-01に変更した。100mgの化合物L026-02を得た。LC-MS [M+H]+=312.10。
【0252】
26.3 化合物L026-03の製造
化合物L026-03の製造は化合物L025-04の製造方法を参考し、そのステップ25.4における原料を化合物L025-03から化合物L026-02に変更し、化合物L013-dから化合物L016-bに変更した。110mgの化合物L026-03を得た。LC-MS [M+H]+=524.15。
【0253】
26.4 化合物L026-04の製造
L026-03(100mg、0.19mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃でデス・マーチン酸化剤(122mg、0.29mmol)をバッチで加え、室温に昇温させて30分間反応させた。反応溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム(30mL)
を加え、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルプレートの薄層クロマトグラフィー(DCM/MeOH=25/1)で精製して80mgの化合物L026-04を得た。LC-MS [M+H]+=522.15。
【0254】
26.5 化合物4-クロロ-5-(3-(4-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L026)の製造
化合物L026の製造は化合物L025の製造方法を参考し、そのステップ25.6における原料を化合物L025-05から化合物L026-04に変更した。15.4mgの化合物L026を得た。
LC-MS [M+H]+=438.05;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.05 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.68 - 7.62 (m, 2H), 7.30 (s, 1H), 4.81 (s, 2H),
4.54 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.90 (t, J=5.3 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H)。
【0255】
実施例27 化合物5-(3-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロ
ピリダジン-3(2H)-オン(L027)の製造
【化70】
【化71】
【0256】
27.1 化合物L027-01の製造
化合物L027-01の製造は化合物L006-2の製造方法を参考し、そのステップ
6.2における原料を化合物2-ブロモ-5-フルオロトリフルオロメチルベンゼンから化合物L027-aに変更し、触媒をビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウムからPd(dppf)Cl2に変更した。2.42gの化合物L027-01を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) 8.05 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.87 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.42 (t, J=5.2Hz, 1H), 4.04 (d, J=5.6 Hz, 2H), 1.40 (s, 9H)。
【0257】
27.2 化合物L027-02の製造
化合物L027-02の製造は化合物L006-3の製造方法を参考し、そのステップ6.3における原料を化合物(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチルエステルから化合物L027-01に変更した。80.0mgの化合物L027-02を得た。
LC-MS [M+H]+ =268.00。
【0258】
27.3 化合物L027-03の製造
化合物L027-03の製造は化合物L006-4の製造方法を参考し、そのステップ6.4における原料を化合物(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)プロプ-2-イン-1-イル)カルバミン酸tert-ブチルエステルから化合物L027-02に変更し、化合物5-メトキシ-2,3,6,7-テトラヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルから化合物L027-cに変更した。60.0mgの化合物L027-03を得た。
LC-MS [M+H]+=450.1。
【0259】
27.4 化合物L027-04の製造
化合物L027-04の製造は化合物L006-5の製造方法を参考し、そのステップ6.5における原料を化合物3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-カルボン酸tert-ブチルエステルから化合物L027-03に変更した。45.0mgの化合物L027-04を得た。LC-MS [M+H]+=350.0。
【0260】
27.5 化合物L027-05の製造
化合物L027-05の製造は化合物L006-6の製造方法を参考し、そのステップ6.6における原料を化合物3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-カルボン酸tert-ブチルエステルから化合物L027-03に変更した。40mgの化合物L027-05を得た。LC-MS [M+H]+=562.10。
【0261】
27.6 化合物5-(3-(2,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)-4-クロロピリダジン-3(2H)-オン(L027)の製造
化合物L027の製造は化合物L006の製造方法を参考し、そのステップ6.7における原料を化合物4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6,8,9-テトラヒドロ-7H-イミダゾ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-7-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンから化合物L027-05に変更し、15.2mgの化合物L027を得た。LC-MS [M+H]+=478.00。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):13.03 (s, 1H), 8.03 (d, J=8.8 Hz, 2H), 7.95 (s, 1H), 7.49 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.56 (s, 1H), 4.
65 (s, 2H), 4.22 (s, 2H), 3.91 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.82 (t, J=5.2Hz, 2H)。
【0262】
実施例28 化合物4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L028)の製造
【化72】
【化73】
【0263】
28.1 化合物L028-01の製造
化合物L028-a(2.2g、12.15mmol)をDMF(25mL)に溶解させ、L028-b(2.63g、13.36mmol)及び炭酸カリウム(3.36g、24.29mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、70℃で2時間撹拌し、反応完了後、水(50mL)を加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、飽和食塩水(20mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で分離して2.5gの化合物L028-01を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.28 (dd, J=8.7, 3.0 Hz, 1H), 7.21 - 7.14 (m, 1H), 6.
96 (dd, J=9.0, 3.9 Hz, 1H), 4.83 (t, J=5.4 Hz, 1H), 4.04 (d, J=5.1 Hz, 2H), 3.84
- 3.74 (m, 2H), 3.70 - 3.60 (m, 2H), 1.24 (t, J=7.2Hz, 6H)。
【0264】
28.2 化合物L028-02の製造
化合物L028-01(2.5g、8.41mmol)をTHF(5mL)に溶解させ、濃塩酸(12.06mol/L、5mL)を滴下し、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、炭酸ナトリウム溶液(20mL)でpHを約8に調節し、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×2)で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で分離して1.5gの化合物L028-02を得た。1H
NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.86 (s, 1H), 7.35 (dd, J=8.1, 3.0 Hz, 1H), 7.22 - 7.17 (m, 1H), 6.84 (dd, J=9.0, 3.9 Hz, 1H), 4.62 (d, J=0.9 Hz, 2H)。
【0265】
28.3 化合物L028-03の製造
化合物L028-02(600mg、2.68mmol)をクロロホルム(6mL)に溶解させ、D-プロリン(62mg、0.54mmol)及びN-クロロスクシンイミド(359mg、2.69mmol)を加え、混合物を窒素ガスの保護下で、0℃で30分間撹拌し、更に反応溶液を室温に昇温させて2時間撹拌した。アミノピラジン(256mg、2.69mmol)を加え、室温で1時間撹拌を続け、溶媒をスピン乾燥させた。n-ブタノール(4mL)を加え、混合物を窒素ガスの保護下で、100℃で2時間撹拌した。反応完了後、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル=2/1)で分離して180mgの化合物L028-03を得た。LC-MS [M+H]+=298.1。
【0266】
28.4 化合物L028-04の製造
化合物L028-03(180mg、0.60mmol)をTHF(3mL)に溶解させ、Pd/C(10%、32mg、0.30mmol)を加えた。混合物を水素ガスの雰囲気で、25℃で9時間撹拌した。反応完了後、珪藻土で濾過し、濾液を濃縮して180mgの化合物L028-04を得た。
LC-MS [M+H] +=301.8。
【0267】
28.5化合物L028-05の製造
化合物L028-04(180mg、0.59mmol)をn-ブタノール(1.0mL)に溶解させ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(231mg、1.78mmol)及び化合物L013-d(223mg、0.89mmol)を加えた。混合物を窒素ガスの保護下で、120℃で3時間撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、粗生成物を分取プレート薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で分離して90mgの化合物L028-05を得た。LC-MS [M+H]+=514.2。
【0268】
28.6 化合物4-クロロ-5-(3-(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L028)の製造
化合物L028-05(90mg、0.17mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、塩化水素の1,4-ジオキサン的溶液(4mmol/L、2mL)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮して75.7mgの化合物L028を得た。
LC-MS [M+H] +=430.1。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.11 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.83 (dd, J=8.0, 3.2Hz, 1H), 7.71 - 7.65 (m, 1H), 7.52 (dd, J=9.2, 4.4 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 4.94 (s,
2H), 4.05 (t, J=4.8 Hz, 2H), 3.94 (t, J=5.2Hz, 2H)。
【0269】
実施例29 化合物4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L029)の製造
【化74】
【化75】
【0270】
29.1 化合物L029-01の製造
化合物L029-01の製造は化合物L028-01の製造方法を参考し、そのステップ28.1における原料を化合物L028-aから化合物L029-aに変更し、1.2gの化合物L029-01を得た。
1 H NMR(300 MHz,DMSO-d6)7.69(dd, J=8.5,
6.6 Hz, 1H), 7.28(d, J=11.2Hz, 1H), 6.9
5(s, 1H), 4.82(t, J=5.3 Hz, 1H), 4.11(d,
J=5.4 Hz, 2H), 3.64(dddd, J=16.5, 14.1,
7.1, 2.4 Hz, 4H), 1.13(t,J=7.0Hz, 6H)。
【0271】
29.2 化合物L029-02の製造
化合物L029-02の製造は化合物L028-02の製造方法を参考し、そのステップ28.2における原料を化合物L028-01から化合物L029-01に変更し、1.2gの化合物L029-02の粗生成物を得、精製せず、直接に次のステップに使用した。
【0272】
29.3 化合物L029-03の製造
化合物L029-03の製造は化合物L028-03の製造方法を参考し、そのステップ28.3における原料を化合物L028-02から化合物L029-02に変更し、200mgの化合物L029-03を得た。LC-MS [M+H]+=297.8。
【0273】
29.4 化合物L029-04の製造
化合物L029-04の製造は化合物L028-04の製造方法を参考し、そのステップ28.4における原料を化合物L028-03から化合物L029-03に変更し、50mgの化合物L029-04を得た。LC-MS [M+H]+=301.8。
【0274】
29.5 化合物L029-05の製造
化合物L029-05の製造は化合物L028-05の製造方法を参考し、そのステップ28.5における原料を化合物L028-04から化合物L029-04に変更し、40mgの化合物L029-04を得た。LC-MS [ M+H]+=513.6。
【0275】
29.6 化合物4-クロロ-5-(3-(5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェノキシ)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L029)の製造
化合物L029の製造は化合物L028の製造方法を参考し、そのステップ28.6における原料を化合物L028-05から化合物L029-05に変更し、12.0mgの化合物L029を得た。
LC-MS [M+H]+=429.6。
1H NMR(400 MHz,CD3OD): 7.97(s, 1H), 7.80(dd, J =8.7, 6.0 Hz,1H), 7.10-7.04(m, 1H), 7.01(dd, J=9.8, 2.1 Hz, 1H), 6.77(s,
1H),4.73(s, 2H), 3.97(dd, J=10.6, 4.3 Hz,4H)。
【0276】
実施例30 化合物4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,5-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L030)の製造
【化76】
【化77】
【0277】
30.1 化合物L030-01の製造
化合物L030-a(1.0g、9.17mmol)を秤量して反応フラスコに加え、更に反応フラスコに化合物L030-b(1.87g、9.17mmol)、HATU(5.23g、13.7mmol)及びDIPEA(3.55g、27.5mmol)を順次に加え、次に、DMF(20mL)を加えて上記反応物を溶解させ、得られた反応溶液を50℃で2時間撹拌した。反応溶液にEtOAc(50mL)及び水(20mL)を加え、撹拌した後分液し、水相をEtOAc(30mL)で2回抽出し、合并した有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=4:1~2:1)で精製した後濃縮して2.5gの化合物L030-01を得た。
【0278】
30.2 化合物L030-02の製造
化合物L030-01(2.4g、8.13mmol)を秤量し、POCl3(20mL)を加えて溶解し、得られた反応溶液を90℃で2時間撹拌した。反応溶液を20℃に冷却させ、反応溶液を冰水(30mL)にゆっくりと滴下し、EtOAc(50mL)を加え、0.5MのNaOH水溶液でpHを7~8に調節し、撹拌した後分液し、水相をEtOAc(50mL)で2回抽出し、合并した有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1~1:1)で精製した後濃縮して1.1gの化合物L030-02を得た。LC-MS [M+H]+=278.05。
【0279】
30.3 化合物L030-03の製造
化合物L030-02(500mg、1.8mmol)を秤量し、Pd/C(50mg、10%)及びMeOH(20mL)を加え、水素ガスで3回置換し、水素ガスの雰囲気で、50℃で16時間撹拌した。反応溶液を濾過し、ケーキをMeOH(10mL)で2回洗浄し、濾液を合わせ、45℃で減圧濃縮して440mgの化合物L030-03を得た。LC-MS [M+H]+=282.10。
【0280】
30.4 化合物4-クロロ-5-(3-(2-(トリフルオロメチル)ベンジル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,5-a]ピラジン-7(8H)-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(L030)の製造
化合物L030-03(440mg、1.56mmol)及びL030-c(284mg、1.7mmol)を秤量し、更に、ここにDIPEA(600mg、4.7mmol)及びDMF(10mL)を加え、100℃で16時間撹拌した。反応溶液にEtOAc(50mL)及び水(20mL)を加え、撹拌した後分液し、水相をEtOAc(30mL)2回抽出し、合并した有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をH2O/アセトニトリル系で製造・精製して、製造溶液を45℃で濃縮した後凍結乾燥して89mgの化合物L030を得た。LC-MS [M+H]+= 410.00;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.13 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.85 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.6 Hz, 1H), 7.61 (t, J=7.6
Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.32 (d, J=7.6 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.24
(t, J=5.4 Hz, 2H), 3.91 (t, J=5.4 Hz, 2H)。
【0281】
比較例
化合物C001及びC002は、TRPC5阻害剤として特許WO2019055966A2に開示された化合物である。
【表1】
【0282】
効果実施例1 生物活性テスト実験
TRPC5は、カルシウムイオンの透過性を有する一種の非選択的陽イオンチャネルであるため、本実験ではTRPC5アゴニストであるEnglerin A(EA)、TRPC5阻害剤Pico145を陽性対照として選択し、Fluo-4 AM蛍光色素を使
用し、TRPC5-HEK 293細胞内Ca2+を検出する方法により、TRPC5チャネルに対する化合物の影響を間接的に反映させた。
【0283】
1.細胞培養
1.1 TRPC5の蘇生
蘇生液:100%のDMEM高糖
選択培地:DMEM高糖+10%のFBS+1%のP/S+1%のHEPES+ブラストサイジン(Blasticidin、5μg/mL)+ハイグロマイシン(Hygromycine、50μg/mL)
誘導培地:DMEM高糖+10%のFBS+1%のP/S+1%のHEPES+ドキシサイクリン(Doxycycline、1μg/mL)
蘇生ステップ:液体窒素槽から取り出し、アイスボックスでウォーターバスに移し、氷の小片を含むまで輪に溶解させて凍結液を蘇生液に移し、1000rpmで5分間遠心分離し、上清を捨て、選択培地に移し、CO2インキュベーター(5%のCO2、95%の湿度、37℃)で拡大培養させた。
【0284】
1.2 TRPC5細胞プレート
リアルタイム蛍光実験の14時間前にPBSで細胞を洗浄し、TEで細胞を消化した後、誘導培地でを20万細胞/mLに希釈し、PDL(母液10mg/mL、最終濃度10μg/mL)をコートした96ウェル黒底透過性プレートに100μL/ウェル、即ち2万細胞/ウェルに接続した。
【0285】
2.緩衝液の製造
500mLのTRPC5カルシウム信号検出用の外部溶液:4.0908gのNaCl、0.1864gのKCl、0.111のCaCl2、0.0476gのMgCl2、0.9のGlucose、1.1915のHEPES。
カルシウム蛍光色素:TRPC5カルシウム信号検出用の外部溶液には、最終濃度4μMのFluo-4(0.5%BSAを含む)が含まれる。
【0286】
3.化合物の製造
アゴニスト:Englerin A(EA)
濃度:EAは約0.35nMのEC50でTRPC5を活性化するため、0.3nMのEAを使用した。
陽性阻害剤:Pico145(HC608)
濃度:100nM
試験化合物
通常の調製で、8×薬液で、各V底板ウェルあたり60μLにした。
【0287】
4.データの処理
ウェルの減水、ベースラインの除去(remove baseline)、AUC
結果は表2に示された通りである。
【表2】
【0288】
効果実施例2 肝ミクロソームの半減期試験
本発明の化合物の体外代謝安定性について、様々な肝ミクロソーム培養法を使用して測定した。肝ミクロソーム反応系(1mg/mLの肝ミクロソームタンパク質、25U/mLの6-リン酸グルコース脱水素酵素、1mMのNADP、6mMのD-6-リン酸グルコース、5mMのMgCl
2)に、適切な量の試験化合物を追加し、37℃の水浴で培養して反応を開始させ、各時点で100μLの反応溶液を取り、400μLの0℃に予冷した内部標準作業溶液(200ng/mLのデキサメタゾン、ビスクロロフェノール酸、トルブタミド、ラベタロールを含むアセトニトリル溶液)を遠心チューブに入れて反応を終結させ、4℃の遠心分離機で10000gを10分間遠心分離し、上清を取りLC-MSで分析・検出し、各肝ミクロソームにおける試験化合物の体外代謝半減期を得た。
結果は表3に示された通りである。
【表3】
【0289】
表3のデータは、肝ミクロソームにおける本発明の化合物の代謝安定性が、比較化合物C001及びC002より有意に向上されたことを示し、肝ミクロソームにおける本発明化合物の代謝安定性が良好であり、より良好な臨床薬物動態的特性を有していることを示した。
【0290】
効果実験例3 本発明の化合物のマウス体内における薬物動態研究
SPF級マウス(SPF(Beijing)Biotechnology Co.,Ltd.)を順化後一晩絶食させ(水は飲ませた)、それぞれ胃内投与及び尾静脈注射により、3mg/kg又は1mg/kgの本発明の化合物を投与した。投与後の特定の時点でマウスの血漿を採取し、LC-MS/MS(AB SCIEX Qtrap4500)で血漿中の化合物の濃度を検出し、統計分析し、各化合物のPKパラメーター(WinNonlin V5.2、Pharsight)を計算し、マウスの体内における本発明の化合物の薬物動態特性を反映した。
【0291】
本発明の実施例の化合物に対して上記の実験を実行した結果、本発明の化合物がマウスの体内において良好な薬物動態特性を有し、比較的に低用量を投与した場合、高い体内曝露量及び高い経口バイオアベイラビリティを有し、部分化合物の経口バイオアベイラビリティは>30%を達っし、部分化合物の経口バイオアベイラビリティは>50%を達した。下記の表4は、代表的な化合物の実験データを示した。
【表4】
【0292】
効果実験例4 CD-1マウスにおける本発明化合物の単回胃内投与の組織分布に関する研究
実験スキーム:
1.1)実験機器
【表5】
【0293】
1.2実験準備
マウス:CD-1マウス、SPF級、9匹、オス、体重18~22g(由来:SPF(Beijing)Biotechnology Co.,Ltd.証明書番号:110324200103036532)。
飼育条件:通常レベルの飼育動物屋で飼育し、食物と水を自由に摂取させ、3匹/ケージに飼育し、12/12時間明暗サイクルで調節し(7:00am/7:00pm)、温度を23±1℃に設定した。
投与:化合物L015を正確に秤量した後、まず、必要な体積の20%のsolutolを加え、20分間超音波処理した後、肉眼で見える明らかな粒子がなくなるまで1.5時間攪拌し、中間層の薬液を取って投与した。2部の上・中・下懸濁液、2部の清澄液の中間層を取り、各部をそれぞれ100μLで正確に1.5mLのEPチューブに吸入し、投与前に試料を取り、次に-80℃の冷蔵庫で保存し、血漿試料と一緒に生物分析検出を実行した。
【0294】
1.3投与スキーム
動物を無作為に3群に分け、化合物L015を3つの異なる時点で、3匹/群、オス、すべてのマウスに単回胃内投与を実行し、投与量はいずれも10mL/kgであり、具体的な群分け及び投与状況は下記に示した通りである。
【表6】
【0295】
備考:(i)動物証明書番号:110324200103036532、CD-1マウス、SPF(Beijing)Biotechnology Co.,Ltd.(ii)3群のマウスには投与前に一晩絶食させ、水は飲ませ、投与4時間後に食物を投与し、(iii)組織を取る時間は1、3、10mpkマウスのPK結果を参照し、L015、10mg/kgをマウスにを胃内投与した後、0.167時間が吸収期であり、試験化合物の血中濃度は1時間でピークに達し、約10時間で排泄期となる。
【0296】
1.4試料の収集及び製造
各群の動物は、投与完了後、それぞれ各時点の5分前に1%のペントバルビタールナトリウム(投与体積0.06mL/10g)を腹腔内注射して麻酔し、約0.3mLの血液を抗凝固EPチューブ(4μLのEDTA-K2を含み、375mg/mL)に採取し、3回ゆっくり上下反転させ、アイスボックス(30分以内)に保存し、4℃で3500×gで10分間遠心分離し、上清を除去して標識されたEPチューブに移し、生物学的分析
検出に送った。当日検査が不可能な場合、試料は検出まで-80℃で保存する必要がある(複数回凍結/解凍しないように注意を要する)。
採血後、速やかに腹腔を開き、ラットの腹部大動脈及び静脈を切り開き、血液を抜き取り、それぞれラットの心臓、肝臓、脾臓、肺、腎臓、脳を採取した。組織採取後、直ちに生理食塩水で表面の残留血液を洗浄し、濾紙で吸収し乾燥させ、結合組織を除去して秤量した。ホモジナイズチューブを氷水浴に入れ、高速ホモジナイザーで十分にホモジナイズして組織試料ホモジネートを製造し、生物学的分析検出に送った。当日検査が不可能な場合、試料は検出するまで-80℃で保存する必要がある(複数回解凍/凍結しないように注意を要する)。
【0297】
1.5試料分析方法
1.5.1実験機器:
高速液体クロマトグラフィーポンプ(Pump):Exion LC AD Pump、Sciex社
オートサンプラー(Auto sampler:Exion LC AD Autosampler、Sciex社
カラムオーブン(column Oven):Exion LC AD Column
Oven、Sciex社
質量分析計(Mass spectrometer):AB Sciex Qtrap
4500
高速冷却遠心機(centrifuge):Thermo Fisher、ST16R、GG1206085-093
分析天秤(Electronic balance):Mettler Toledo、MS-105D、GG1206363
マイクロボルテックス(Vortex):Shanghai Huxi Analysis Instrument Factory Co.,LTD、WH-2、GG1206487
【0298】
1.5.2 実験材料:マウス血漿及び組織
1.5.3 分析物:L015
1.5.4 内部標準:ラベタロール(Labetalol)
1.5.5 分析方法:液体質量分析法
1.5.6 質量分析条件:
1.5.6.1 質量分析パラメーター
イオン源:Ion Electrospray(ESI)
イオン化モード(Ionization mode):正イオンモード(Positive)
検出モード(Mode):多重反応モニタリング(MRM)
イオンスプレー電圧(Ion Spray Voltage):5500
イオンスプレー温度(Turbo Ion Spray Temp):550℃
カーテンガス(Curtain Gas):35
衝突セルガス (CAD Gas):Medium
噴霧ガス (Nebulizing Gas、Gas1):55.00
補助ガス (Auxiliary Gas、Gas2):55.00
【表7】
【0299】
1.5.7液相法:
カラム:Agilent poroshell 120 EC-C18(4.6×50mm、2.7μm)
移動相A(Mobile PhaseA):0.1%のギ酸水溶液
移動相B(Mobile PhaseB):0.1%のギ酸のメタノール溶液
オートサンプラ洗浄溶液(Rinse Port Wash Solution)メタノール:水:アセトニトリル:イソプロパノール=1:1:1:1
カラム温度(Column Temperature):40℃
流速(Flow Rate):0.8mL/分
オートサンプラー温度(Sample Tray Temp):15℃
注入体積(Injection Volume):10μL(L015)
押え上げ量(Needle Stroke):49mm
オートサンプラー洗浄設定(Rinse Pump Setting):インレットポートのみを洗浄した
オートサンプラー洗浄モード(Rinse Mode):吸引前に洗浄した
オートサンプラー洗浄体積(Rinse Volume):500μL
洗浄時浸す時間(Rinse Dip Time):2秒
【表8】
【0300】
1.5.8前処理方法:
試料の前処理プロセス:3μLの作業溶液を取り、57μLのブランクマトリックスを1.5mLの遠心チューブに加え、200ng/mLのトルブタミド、ラベタロールを混合した0.1%のギ酸を含む240μLのアセトニトリルでタンパク質を沈殿させ、1分間ボルテックス混合し、試料を4℃の遠心機で13000rpmで15分間遠心分離した。100μLの上清を取り、別の96ディープウェルプレートに入れ、100μLの0.1%のFAを含むメタノール:水(1:3、v:v)溶液を加え、1分間振とうして混合し、96ウェルプレート遠心機で3500rpmで5分間遠心分離した後、試料を直接に注入した。
【0301】
1.6データ分析
各時点の血漿及び各組織中の化合物L015の濃度を算出し、データを分析した。
【0302】
1.7 実験結論:
20%のsolutolを溶媒として使用し、10mg/kgの化合物L015をオスのCD-1マウスに単回胃内投与した後、胃内投与0.167時間で、化合物L015は肝臓(3260ng/g)と腎臓(1467ng/g)に大きく分布し(それぞれ血漿濃度の5.55倍、2.50倍)、ここで、脳の薬剤濃度は少なく(
血中濃度の0.05倍)、投与1時間後及び10時間後においても、化合物L015は主に肝臓、腎臓に分布し(それぞれ血漿濃度の4.53~5.05倍、2.51~1.50倍)、ここで、脳での化合物L015の濃度はそれぞれ161ng/g、25.9ng/g(それぞれ血中濃度の0.19~0.09倍)であり、10mg/kgのL015は脳内に少なく分布し、具体的には
図1に示された通りである。従って、本発明の化合物は主に肝臓及び標的器官(腎臓)に分布し、化合物標的器官の高い分布は投与量を減らし、安全性リスクを減らした。