(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおける報告
(51)【国際特許分類】
H04W 72/21 20230101AFI20240816BHJP
H04W 52/30 20090101ALI20240816BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20240816BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W52/30
H04W88/02 150
(21)【出願番号】P 2023504324
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(86)【国際出願番号】 SE2021050726
(87)【国際公開番号】W WO2022019818
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-03-24
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】バーリストレーム, マティアス
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-509811(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0018124(US,A1)
【文献】InterDigital,Summary of MPE mitigation in FR2,3GPP TSG RAN WG2 #110-e R2-2006300,2020年06月15日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,UE FR2 MPE enhancements and solutions,3GPP TSG RAN WG2 #110-e R2-2004906,2020年05月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局(1012)に報告するための無線デバイス(710)によって実施される方法であって、前記無線デバイスに、
最大許容露光量(MPE)指示の報告のための第1の報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準
と、電力ヘッドルーム報告のための第2の報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第2の基準と、前記1つまたは複数の第1の基準に関連する第1のタイマーと、前記1つまたは複数の第2の基準に関連する第2のタイマーとが設定され、前記方法は、
- 基地局に、前記第1の基準の達成によってトリガされる第1の報告メッセージを送信すること(602)と、
- 前記第1の報告メッセージの送信に応答して、前記第1の基準に関連する前記第1のタイマー
と前記第2の基準に関連する前記第2のタイマーとを始動すること(604)と、
- 前記始動された第1のタイマーがアクティブである間、前記第1の基準の達成によってトリガされるさらなる
第1の報告メッセージを送信することを抑制すること(606)と、
- 前記第1のタイマーがアクティブであ
り且つ前記第2のタイマーが非アクティブである間、前記第2の基準のうちの1つまたは複数の達成の検出に応答して、前記基地局(1012)に
、前記第2の基準の達成によってトリガされる第2の報告メッセージを送信することと
、
- 前記第2の報告メッセージの送信に応答して、前記第1のタイマーと前記第2のタイマーとを始動することと
を含
み、
前記第1の報告メッセージおよび前記第2の報告メッセージの各々は、前記無線デバイス(710)の送信電力がMPE要件により低減されるという指示と、前記無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量の指示とのうちの1つまたは複数を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のタイマーは、前記第1の報告メッセージ中の、前記無線デバイス(710)の送信電力がMPE要件により低減されるという前記指示が、前の報告メッセージ中の、前記無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減されるという指示とは異なるという決定にさらに応答して始動される、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のタイマーは、前記第1の報告メッセージ中の、前記無線デバイス(710)の送信電力がMPE要件により低減される前記量が、前の報告メッセージ中の、前記無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量とは異なるという決定にさらに応答して始動される、請求項
1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の第2の基準が、MPE要件以外の報告要件に関係する、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記無線デバイス(710)に、各サービングセルについてそれぞれの第1のタイマーおよび第2のタイマーが設定された、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記無線デバイス(710)が、
前記さらなる
第1の報告メッセージをトリガすることを抑制することによって、前記さらなる
第1の報告メッセージを送信することを抑制する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記無線デバイス(710)が、
前記さらなる
第1の報告メッセージの送信のためのトリガに基づいて働くことを抑制することによって、前記さらなる
第1の報告メッセージを送信することを抑制する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記無線デバイス(710)が、
前記さらなる
第1の報告メッセージの送信をアボートすることによって、前記さらなる
第1の報告メッセージを送信することを抑制する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記無線デバイス(710)が、
前記さらなる
第1の報告メッセージの送信を延期することによって、前記さらなる
第1の報告メッセージを送信することを抑制する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記
第1の報告メッセージ
および前記第2の報告メッセージの各々が媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント(CE)を含む、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
基地局(1012)に報告するための無線デバイス(710)であって、前記無線デバイスに、
最大許容露光量(MPE)指示の報告のための第1の報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準
と、電力ヘッドルーム報告のための第2の報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第2の基準と、前記1つまたは複数の第1の基準に関連する第1のタイマーと、前記1つまたは複数の第2の基準に関連する第2のタイマーとが設定され、前記無線デバイスは、
- 前記無線デバイスに、
基地局に、前記第1の基準の達成によってトリガされる第1の報告メッセージを送信すること(602)と、
前記第1の報告メッセージの送信に応答して、前記第1の基準に関連する前記第1のタイマー
と前記第2の基準に関連する前記第2のタイマーとを始動すること(604)と、
前記始動された第1のタイマーがアクティブである間、前記第1の基準の達成によってトリガされるさらなる報告メッセージを送信することを抑制すること(606)と、
前記第1のタイマーがアクティブであ
り且つ前記第2のタイマーが非アクティブである間、前記第2の基準のうちの1つまたは複数の達成の検出に応答して、前記基地局(1012)に
、前記第2の基準の達成によってトリガされる第2の報告メッセージを送信することと
、
前記第2の報告メッセージの送信に応答して、前記第1のタイマーと前記第2のタイマーとを始動することと
を行わせるように設定された処理回路(720)と、
- 前記無線デバイスに電力を供給するように設定された電力供給回路(787)と
をさらに備え
、
前記第1の報告メッセージおよび前記第2の報告メッセージの各々は、前記無線デバイス(710)の送信電力が最大許容露光量(MPE)要件により低減されるという指示と、前記無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量の指示とのうちの1つまたは複数を含む、無線デバイス(710)。
【請求項12】
前記無線デバイスが、請求項2から
10のいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに設定された、請求項
11に記載の無線デバイス(710)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、通信ネットワークに関し、詳細には、無線通信ネットワークにおける報告に関する。
【背景技術】
【0002】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連のある技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目標、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになる。
【0003】
NR(および、LTE)MAC仕様では、ユーザ機器(UE)が送信のために利用可能などれくらいの電力を有するかに関する情報を搬送する、電力ヘッドルーム報告(PHR)と呼ばれるMAC制御エレメント(CE)がある。UEによってサービング基地局に送信されるPHRは、送信のためにUEにおいて利用可能な電力ヘッドルームの量、すなわち、現在の送信のために使用されている電力に加えて、UEにおいて利用可能である電力の量の指示を含んでいる。
【0004】
このMAC CEのNRバージョンは、単一エントリPHR MAC CEと複数エントリPHR MAC CEの両方について以下で説明される。単一エントリPHR MAC CEは、単一のセルについての電力ヘッドルームデータを報告し、複数エントリPHR MAC CEは、複数のセルについての電力ヘッドルームデータを報告する。
【0005】
マルチエントリPHR MAC CEでは、第1のオクテットは、各Cビットが、UEが使用するように設定された(サービングセルとしても知られる)セルに対応するビットマップであり、UEがそのようなセルについての情報を含む場合、対応するビットは1にセットされ、他の場合、0にセットされる。第1のオクテットに続くのは、報告中に含まれるセルについての電力ヘッドルーム情報を搬送する2オクテットエントリのセットである。それらの2オクテットエントリの各々が、Pフィールド、Vフィールド、PHフィールド、2つのRビット(すなわち、将来の目的のために使用され得る予約済みビット)、およびP_CMAXフィールドを有する。2オクテットエントリにおける第2のオクテットは、いくつかの状況においてのみ存在する。単一エントリPHR MAC CEは、同様であるが、1つのセルのみについての電力ヘッドルーム情報を含んでいる。単一エントリPHR MAC CEは、PフィールドまたはVフィールドを有しない。
【0006】
以下の引用は、3GPP技術仕様(TS)38.321、v16.0.0からとられ、単一エントリPHR MAC CEおよび複数エントリPHR MAC CEについてより詳細に説明する。
【0007】
単一エントリPHR MAC CE
単一エントリPHR MAC CEは、表6.2.1-2において指定されているLCIDを伴うMACサブヘッダによって識別される。
【0008】
単一エントリPHR MAC CEは、固定サイズを有し、以下のように規定された(および、
図1に示されている)2オクテットからなる。
- R:0にセットされた予約済みビット。
- 電力ヘッドルーム(PH):このフィールドは、電力ヘッドルームレベルを指示する。フィールドの長さは6ビットである。報告されるPHおよび対応する電力ヘッドルームレベルが、
図2に示されている(dB単位の対応する測定された値がTS38.133において指定されている)。
- P
CMAX,f,c:このフィールドは、先行するPHフィールドの計算のために使用される(TS38.21において指定されている)P
CMAX,f,cを指示する。報告されるP
CMAX,f,cおよび対応する公称UE送信電力レベルが、
図3に示されている(dBm単位の対応する測定された値がTS38.133において指定されている)。
【0009】
複数エントリPHR MAC CE
複数エントリPHR MAC CEは、表6.2.1-2において指定されているLCIDを伴うMACサブヘッダによって識別される。
【0010】
複数エントリPHR MAC CEは、可変サイズを有し、ビットマップ、他のMACエンティティのSpCellについての、タイプ2 PHフィールド、および(報告される場合)関連するPCMAX,f,cフィールドを含んでいるオクテット、PCellについての、タイプ1 PHフィールド、および(報告される場合)関連するPCMAX,f,cフィールドを含んでいるオクテットを含む。複数エントリPHR MAC CEは、ServCellIndexに基づいて昇順で、ビットマップ中で指示されるPCell以外のサービングセルについての、タイプX PHフィールド、および(報告される場合)関連するPCMAX,f,cフィールドを含んでいるオクテット、のうちの1つまたは複数をさらに含む。Xは、TS38.213およびTS36.213に従って、1または3のいずれかである。
【0011】
他のMACエンティティのSpCellについてのタイプ2 PHフィールドの存在は、値真をもつphr-Type2OtherCellによって設定される。
【0012】
設定されたアップリンクを伴うサービングセルの最も高いServCellIndexが8よりも小さいとき、サービングセルごとのPHの存在を指示するために、単一オクテットビットマップが使用され、他の場合、4オクテットが使用される。
【0013】
MACエンティティは、(1つまたは複数の)設定されたグラントと、PHR MAC CEが、PDCCH上で受信されるアップリンクグラント上で報告された場合、PHRがトリガされたときから、節5.4.3.1において規定されているように、LCPの結果としてPHRのためのMAC CEに適応することができる新しい送信のための第1のULグラントが受信されるPDCCHオケージョンまで(そのPDCCHオケージョンを含む)の、または、PHR MAC CEが設定されたグラント上で報告された場合、TS38.213の節7.7において規定されているように、PUSCH送信-PUSCH準備時間の第1のアップリンクシンボルまでの、受信されたダウンリンク制御情報とを考慮することによって、アクティブ化されるサービングセルについてのPH値が実際の送信に基づくのか参照フォーマットに基づくのかを決定する。
【0014】
UEが動的電力共有をサポートしない帯域組合せでは、UEは、他のMACエンティティにおけるPCellを除いた他のMACエンティティにおけるサービングセルについての電力ヘッドルームフィールドとPCMAX,f,cフィールドとを含んでいるオクテットを省略し得、PCellについての電力ヘッドルームおよびPCMAX,f,cの報告される値は、UE実装形態次第である。
【0015】
PHR MAC CEは、以下のように規定される。
- C
i:このフィールドは、TS38.331において指定されているServCellIndex iを伴うサービングセルについてのPHフィールドの存在を指示する。1にセットされたC
iフィールドは、ServCellIndex iを伴うサービングセルについてのPHフィールドが報告されることを指示する。0にセットされたC
iフィールドは、ServCellIndex iを伴うサービングセルについてのPHフィールドが報告されないことを指示する。
- R:0にセットされた予約済みビット。
- V:このフィールドは、PH値が実際の送信に基づくのか参照フォーマットに基づくのかを指示する。タイプ1 PHでは、0にセットされたVフィールドは、PUSCH上の実際の送信を指示し、1にセットされたVフィールドは、PUSCH参照フォーマットが使用されることを指示する。タイプ2 PHでは、0にセットされたVフィールドは、PUCCH上の実際の送信を指示し、1にセットされたVフィールドは、PUCCH参照フォーマットが使用されることを指示する。タイプ3 PHでは、0にセットされたVフィールドは、SRS上の実際の送信を指示し、1にセットされたVフィールドは、SRS参照フォーマットが使用されることを指示する。さらに、タイプ1 PH、タイプ2 PH、およびタイプ3 PHでは、0にセットされたVフィールドは、関連するP
CMAX,f,cフィールドを含んでいるオクテットの存在を指示し、1にセットされたVフィールドは、関連するP
CMAX,f,cフィールドを含んでいるオクテットが省略されることを指示する。
- 電力ヘッドルーム(PH):このフィールドは、電力ヘッドルームレベルを指示する。フィールドの長さは6ビットである。報告されるPHおよび対応する電力ヘッドルームレベルが、
図2に示されている(NRサービングセルについての、dB単位の対応する測定された値が、TS38.133において指定されており、E-UTRAサービングセルについての、dB単位の対応する測定された値が、TS36.133において指定されている)。
- P:このフィールドは、MACエンティティが、(TS38.101-1、TS38.101-2、およびTS38.101-3において指定されているP-MPR
cによって可能にされるような)電力管理による電力バックオフを適用するかどうかを指示する。MACエンティティは、電力管理による電力バックオフが適用されなかった場合、対応するP
CMAX,f,cフィールドが異なる値を有したであろう場合、Pフィールドを1にセットするものとする。
- P
CMAX,f,c:存在する場合、このフィールドは、先行するPHフィールドの計算のために使用される、NRサービングセルについての(TS38.213において指定されている)P
CMAX,f,cを指示し、E-UTRAサービングセルについての(TS36.213において指定されている)P
CMAX,cまたはP
-
CMAX,cを指示する。報告されるP
CMAX,f,cおよび対応する公称UE送信電力レベルが、
図3に示されている(NRサービングセルについての、dBm単位の対応する測定された値は、TS38.133において指定されており、E-UTRAサービングセルについての、dB単位の対応する測定された値は、TS36.133において指定されている)。
【0016】
MPE拡張
最大許容露光量(MPE:Maximum Permissible Exposure)拡張特徴が、以下のように要約され得る。UEがどれくらいの出力電力を使用することができるかに関する規制要件がある。これらの要件は、たとえば、人体までの距離に依存し、ユーザがアンテナに極めて近い場合、UEは、人体がさらされるエネルギーの量がある限界を下回ることを保証するために、UEが使用する出力送信電力を低減する。
【0017】
UEがこのタイプの電力バックオフを実施するとき、UEにおける利用可能な出力電力の量が低減されるので、ネットワークとの通信は影響を及ぼされる。ネットワークは、定期的に、ある送信電力を使用して送信を実施するようにUEを設定する。しかしながら、MPEバックオフがアクティブであるとき、UEは、ネットワークによって設定された値を下回る、低減された出力電力を使用して送信を実施することになる。これは、UEに新しい送信出力電力を設定するときに、またはUEをその送信のための好適な数のリソースブロックを伴ってスケジュールするときに考慮され得るので、ネットワークがこの予期しないバックオフに気づかされることが有益である。
【0018】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。UEが、MPE指示を含むPHR MAC CEを送る場合、UEは、現在の仕様に従って、禁止タイマーが満了するまで別のPHR MAC CEを送ることを可能にされないことになる。MPE指示が著しく変化する場合、これは、UEが、新しい値を指示するために新しいPHR MAC CEを送ることを可能にされないことになるので、ネットワークがその情報を受信しないことを意味する。
【0019】
本開示のいくつかの態様およびそれらの実施形態は、これらまたは他の課題のソリューションを提供し得る。
【発明の概要】
【0020】
本開示のいくつかの実施形態によれば、UEは、PHR MAC CEについての2つの禁止タイマー、すなわち、MPE指示に関連する1つの(新しい)禁止タイマーと、MPE指示について適用されないように制限されたもの(既存のもの)とを維持する。
【0021】
本明細書で開示される問題点のうちの1つまたは複数に対処する様々な実施形態が、本明細書で提案される。たとえば、一実施形態は、基地局に報告するための無線デバイスによって実施される方法を提供する。無線デバイスに、報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準および1つまたは複数の第2の基準と、1つまたは複数の第1の基準に関連する第1のタイマーと、1つまたは複数の第2の基準に関連する第2のタイマーとが設定される。本方法は、基地局に、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされる第1の報告メッセージを送信することと、第1の報告メッセージの送信に応答して、第1の基準および第2の基準のうちの1つに関連する第1のタイマーまたは第2のタイマーを始動することと、始動された第1のタイマーまたは始動された第2のタイマーがアクティブである間、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされるさらなる報告メッセージを送信することを抑制することとを含む。
【0022】
本開示のさらなる態様は、本明細書で説明される方法を実施するための装置を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態は、PHY MAC CEの送信についての禁止タイマーがアクティブである(すなわち、稼働している)場合でも、ネットワークにMPEステータスの変化を通知することなど、1つまたは複数の技術的利点を提供し得る。
【0024】
本開示の例をより良く理解するために、および本開示の例がどのように実現され得るかをより明らかに示すために、次に、単に例として、以下の図面への参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】単一エントリPHR MAC CEを示す概略図である。
【
図2】報告されるPHおよび対応する電力ヘッドルームレベルを示す表である。
【
図3】報告されるP
CMAX,f,cおよび対応する公称UE送信電力レベルを示す表である。
【
図4】設定されたアップリンクを伴うサービングセルの最も高いServCellIndexが8よりも小さいときの複数エントリPHR MAC CEを示す概略図である。
【
図5】設定されたアップリンクを伴うサービングセルの最も高いServCellIndexが8に等しいかまたはそれよりも高いときの複数エントリPHR MAC CEを示す概略図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、無線デバイスまたはUEによって実施される方法のフローチャートである。
【
図7】いくつかの実施形態による、無線ネットワークの概略図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の概略図である。
【
図9】いくつかの実施形態による、仮想化環境の概略図である。
【
図10】いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す図である。
【
図11】いくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータを概略的に示す図である。
【
図12】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図13】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図14】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図15】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図16】いくつかの実施形態による、仮想化装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、添付の図面を参照しながら、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれており、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。また、追加情報が、付録において提供される(1つまたは複数の)ドキュメントにおいて見つけられ得る。
【0027】
本開示のいくつかの態様を理解するために重要である一態様は、いくつかのMAC CEの送信がMAC仕様においてどのようにモデル化されるかである。PHR MAC CEは、一例として使用される。
【0028】
PHR MAC CEは、「トリガ」され得る。PHR MAC CEについてのいくつかのトリガがあり、たとえば、周期的タイマーが満了する、パスロスが設定されたしきい値超だけ変化したという決定が行われるなどである。
【0029】
しかしながら、トリガリング自体は、UEがMAC CEを送ることを引き起こさないことになる。代わりに、UEは、PHR MAC CEを送るための機会があるとき、PHR MAC CEがトリガされたか否かを決定する別のプロセスを有する。PHR MAC CEがトリガされなかった場合、UEは、そのような機会においてPHR MAC CEを送らない。このようにして、UEは、機会があるとき、およびPHR MAC CEがトリガされたときのみ、PHR MAC CEを送る。このコンテキストでは、送信のための機会は、PHR MAC CEが、送信のために利用可能なリソースに、より優先度の高いデータ/指示が含められた後に、適合することが可能であることに対応し得る。
【0030】
MAC CEについての複数のトリガが行われ得るが、UEは1つのMAC CEのみを送ることに留意されたい。1つのトリガは、MAC CEの送信に十分である。たとえば、周期的PHR MAC CE報告についてのタイマーが満了した場合、およびパスロスがしきい値超変化した場合、PHR MAC CEについて2つのトリガがあることになるが、送信機会が来たとき、UEは1つのPHR MAC CEのみを送る。
【0031】
PHR MAC CEトリガを取り消すことも可能であることにさらに留意されたい。
【0032】
したがって、本開示は、無線デバイス(またはUE)が、詳細には、たとえば、利用可能な送信電力を制限するために、MPE要件がUEにおいて適用されたという指示、または他の指示を含んでいるMAC CEのコンテキストにおいて、基地局にMAC CEを送信する、または送信することを抑制する実施形態を含む。これが適用され得る1つの例示的なシナリオは、MPE指示がPHR MAC CEにおいて搬送される場合である。PHR MAC CEは、いくつかの他の指示、たとえば、電力ヘッドルーム指示を含んでいる。
【0033】
図6は、特定の実施形態による方法を図示する。方法は、(以下で説明される無線デバイス710またはUE800などの)無線デバイスまたはUE、あるいは(以下で説明される装置1600などの)仮想装置によって実施され得る。方法は、基地局(たとえば、以下で説明されるネットワークノード760などの基地局)に報告メッセージを送信するためのものであり、詳細には、無線デバイスが基地局に報告メッセージを送信することを抑制し得る状況について説明する。方法の適用のための好適な報告メッセージは、MAC CE、および詳細には、1つまたは複数のMPE指示を含んでいるように適応され得るMAC CEを含む。本明細書で使用されるMPE指示は、MPE要件が、たとえば、無線デバイスにおける利用可能な送信電力が、最大許容露光量を取り巻く規制により低減されるように、無線デバイスにおいて適用されるという指示である。可能なMPE指示は、利用可能な送信電力(すなわち、電力ヘッドルーム)がMPEにより低減されるという指示、および/または電力ヘッドルーム報告における電力ヘッドルーム値(または等価的に、最大出力電力)が電力バックオフ(たとえば、MPE)により低減される量の指示を含む。たとえば、電力ヘッドルーム(PHR)MAC CEまたは他のPHRメッセージは、1つまたは複数のMPE指示を含んでいることがある。電力ヘッドルーム値が電力バックオフにより低減される量の指示は、量についての値、または対応する量にマッピングするインデックスを含み得る。マッピングは、基地局からの送信を通して無線デバイスにおいて設定されるか、またはデバイスにおいてハードコーディングされ得る。
【0034】
無線デバイスに、そのような報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準および1つまたは複数の第2の基準が設定され得る。無線デバイスは、基地局からの設定メッセージ(たとえば、RRCメッセージ、システム情報など)を通してそのように設定され得るか、またはその設定は、たとえば、通信規格の遵守のためにデバイスにおいてハードコーディングされ得る。
【0035】
1つまたは複数の第1の基準は、無線デバイスにおいて実装されるMPE要件に関係し得る。たとえば、ある第1の基準は、たとえば、無線デバイスにおける利用可能な送信電力を低減するための、MPE要件のアクティブ化を含み得る。したがって、報告メッセージの送信は、利用可能な送信電力を低減するMPE要件のアクティブ化(または非アクティブ化)時にトリガされ得る。別の第1の基準は、利用可能な送信電力がMPE要件により低減される量の変化に関係し得る。たとえば、報告メッセージの送信は、利用可能な送信電力がMPE要件により低減される量が、しきい値量超だけ変化したときにトリガされ得る。さらなる第1の基準は、基地局へのMPE要件の周期的報告に関係し得る。したがって、送信タイマーが、MPE指示を含んでいる報告メッセージの送信時(または、たとえば、MPE理由の場合、1つまたは複数の第1の基準のうちの1つによってトリガされる報告メッセージの送信時)に始動され得る。送信タイマーが満了すると、さらなる報告メッセージの送信がトリガされる。
【0036】
1つまたは複数の第2の基準は、MPE以外の要件に関係し得る。以下の例は、詳細には、PHRメッセージの送信のためのトリガに関係する。しかしながら、異なる報告メッセージについて異なる基準が適用され得ることを、当業者は諒解されよう。たとえば、ある第2の基準は、(たとえば、非MPE理由の場合)電力ヘッドルームがしきい値量超だけ変化することを含み得る。別の第2の基準は、基地局へのPHRの周期的報告に関係し得る。したがって、送信タイマーは、(たとえば、非MPE理由の場合)PHRメッセージの送信時に始動され得る。送信タイマーが満了すると、さらなるPHRメッセージの送信がトリガされる。
【0037】
無線デバイスに、複数のサービングセルが設定される場合、異なる第1の基準および第2の基準が各サービングセルにおいて適用され得る。たとえば、無線デバイスに、報告メッセージの送信のための異なる期間、あるいは報告メッセージのトリガリングの前にMPE指示または電力ヘッドルームが変化するべきである異なるしきい値が設定され得る。
【0038】
本開示の実施形態によれば、無線デバイスに、本明細書では第1の禁止タイマーおよび第2の禁止タイマーとも呼ばれる、第1のタイマーおよび第2のタイマーも設定される。第1のタイマーおよび第2のタイマーは、無線のすべてのサービングセルに適用され得、または代替的に、無線デバイスに、サービングセルごとに第1のタイマーおよび第2のタイマーが設定され得る。同じく、無線デバイスは、基地局からの設定メッセージ(たとえば、RRCメッセージ、システム情報など)を通してそのように設定され得るか、またはその設定は、たとえば、通信規格の遵守のためにデバイスにおいてハードコーディングされ得る。
【0039】
第1のタイマーは、1つまたは複数の第1の基準に関連し、アクティブである(たとえば、稼働している)間、1つまたは複数の第1の基準によってトリガされた報告メッセージの送信を禁止するように働く。いくつかの実施形態では、第1のタイマーは、1つまたは複数の第1の基準によってのみトリガされた報告メッセージの送信を禁止するように働く。したがって、報告メッセージが第1の基準と第2の基準の両方によってトリガされた場合、報告メッセージの送信は禁止されないことになる。第2のタイマーは、1つまたは複数の第2の基準に関連し、アクティブである間、1つまたは複数の第2の基準によってトリガされた報告メッセージの送信を禁止するように働く。同じく、いくつかの実施形態では、第2のタイマーは、1つまたは複数の第2の基準によってのみトリガされた報告メッセージの送信を禁止するように働く。したがって、報告メッセージが第1の基準と第2の基準の両方によってトリガされた場合、報告メッセージの送信は禁止されないことになる。
【0040】
方法は、ステップ602において開始し、無線デバイスは、基地局(たとえば、以下で説明されるネットワークノード760などのサービング基地局)に、第1の報告メッセージを送信する。第1の報告メッセージの送信は、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされる。
【0041】
ステップ604において、無線デバイスは、第1の報告メッセージをトリガした基準に関連するタイマーを始動する。第1の基準のうちの1つまたは複数が、第1の報告メッセージの送信をトリガした場合、第1のタイマーが始動(たとえば、開始または再開)され、第2の基準のうちの1つまたは複数が、第1の報告メッセージの送信をトリガした場合、第2のタイマーが始動され、第1の基準と第2の基準の両方が、第1の報告メッセージの送信をトリガした場合、第1のタイマーおよび第2のタイマーは両方とも始動される。
【0042】
一実施形態では、第1のタイマーは、追加または代替として、第1の報告メッセージ中のMPE指示についての値が、直前の(すなわち、直近の前の)報告メッセージ中のそのMPE指示についての値とは異なるという決定に応答して始動され得る。報告メッセージが、報告メッセージが第1の基準によってトリガされたか否かのMPE指示をどのように含んでいることがあるかが、以下で説明される。そのMPE指示が、(たとえば、しきい値量超だけ)前の報告メッセージ中のMPE指示とは異なる場合、第1のタイマーが始動され得る。
【0043】
ステップ606において、始動されたタイマーがアクティブである(すなわち、稼働している)間、無線デバイスは、第1の報告メッセージと同じ基準によってトリガされたさらなる報告メッセージを送信することを抑制する。したがって、第1のタイマーがアクティブである間、無線デバイスは、1つまたは複数の第1の基準によってトリガされたさらなる報告メッセージを送信することを抑制する。第2のタイマーがアクティブである間、無線デバイスは、1つまたは複数の第2の基準によってトリガされたさらなる報告メッセージを送信することを抑制する。
【0044】
無線デバイスは、いくつかの異なるやり方で、さらなる報告メッセージを送信することを抑制し得る。たとえば、無線デバイスは、報告メッセージをトリガすることを抑制し得る。したがって、報告メッセージは、決してトリガまたは送信されない。別の手法は、報告メッセージがトリガされるが、無線デバイスがトリガに基づいて働くことを抑制し、したがって、トリガされた報告メッセージが送信されないことである。また別の手法は、無線デバイスが報告メッセージをトリガし、無線デバイスがトリガリングに基づいて(たとえば、トリガされた報告メッセージを送信のためのデータパケットに割り振ることによって)働くが、次いで、トリガされた報告メッセージが送信されるべきであるとき、無線デバイスが、その報告メッセージが送られるべきであるか否かを決定することである。その報告メッセージが送られるべきでない場合、無線デバイスは、送信をアボートすることができる。また別の手法は、無線デバイスが報告メッセージを送信することを後の時間に延期することである。
【0045】
いくつかの実施形態では、無線デバイスは、第1の報告メッセージと同じ基準によってのみトリガされたさらなる報告メッセージを送信することを抑制し得る。したがって、さらなる報告メッセージが第1の基準と第2の基準の両方によって送信されるが、第1のタイマーおよび第2のタイマーのうちの1つのみがアクティブである場合、無線デバイスはさらなる報告メッセージを送信し得る。
【0046】
第1のタイマーがアクティブであるが、第2のタイマーが非アクティブである場合、たとえば、無線デバイスは、したがって、1つまたは複数の第2の基準によってトリガされたさらなる報告メッセージを送信し得る。それにもかかわらず、いくつかの実施形態では、無線デバイスは、第1のタイマーがアクティブであるにもかかわらず、さらなる報告メッセージ中にMPE指示を含め得る。MPE指示は、MPE指示についての最新の値であり得る(すなわち、無線デバイスは、MPE指示の前のまたは直近の送信から、MPE指示についての値を再決定し得る)か、あるいはMPE指示は、MPE指示の前のまたは直近の送信中に含まれている値に対応し得る。たとえば、MPE指示についての最新の値は、第1の基準のうちの1つまたは複数が満たされた(すなわち、第1のタイマーがアクティブであるにもかかわらず、さらなる報告メッセージが第1の基準によってトリガされた)という決定に応答して、含められ得る。
【0047】
上述のように、無線デバイスは、各サービングセルについてのMPE指示を送信するように設定され得、無線デバイスに、サービングセルごとのそれぞれの第1のタイマーが設定され得る。この場合、(「第1のサービングセル」と呼ばれる)あるサービングセルについての第1のタイマーが稼働している間、無線デバイスは、第1のサービングセルについての1つまたは複数の第1の基準によってトリガされた報告メッセージを送信することを抑制する。
【0048】
しかしながら、さらなる報告メッセージは、第1のタイマーがアクティブでない(「第2のサービングセル」と呼ばれる)別のサービングセルにおいて、1つまたは複数の第1の基準によってトリガされた場合に送信され得る。したがって、第2のサービングセルに関するMPE指示を含んでいるさらなる報告メッセージが、送信され得る。しかしながら、それにもかかわらず、さらなる報告メッセージは、(第1のサービングセルについてアクティブな第1のタイマーにもかかわらず)第1のサービングセルについてのMPE指示をも含み得る。第1のサービングセルについてのMPE指示は、MPE指示についての最新の値であり得る(すなわち、無線デバイスは、MPE指示の前のまたは直近の送信から、第1のサービングセルについてのMPE指示についての値を再決定し得る)か、あるいはMPE指示は、MPE指示の前のまたは直近の送信中に含まれている第1のサービングセルについての値に対応し得る。たとえば、MPE指示についての最新の値は、第1の基準のうちの1つまたは複数が第1のサービングセルにおいて満たされた(すなわち、それのそれぞれの第1のタイマーがアクティブであるにもかかわらず、さらなる報告メッセージが第1のサービングセルにおける第1の基準によってトリガされた)という決定に応答して、含められ得る。
【0049】
このシナリオにおける第2のサービングセルについての第1のタイマーは、さらなる報告メッセージの送信時に始動され、さらなる報告メッセージが複数のサービングセルについての第1の基準によってトリガされた場合、それらのサービングセルについてのそれぞれの第1のタイマーは、さらなる報告メッセージの送信時に始動される。一実施形態では、このシナリオにおける第1のサービングセルについての第1のタイマーは、さらなる報告メッセージの送信時に再開されない。代替的に、第1のサービングセルについての第1のタイマーは、第1のサービングセルについてのMPE指示の最新の値がさらなる報告メッセージ中に含まれる場合のみ、再開され得る。
【0050】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、
図7に示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、
図7の無線ネットワークは、ネットワーク706、ネットワークノード760および760b、ならびにWD710、710b、および710cのみを図示する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含み得る。示されている構成要素のうち、ネットワークノード760および無線デバイス(WD)710は、追加の詳細とともに図示される。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にし得る。
【0051】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを含み、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0052】
ネットワーク706は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0053】
ネットワークノード760およびWD710は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、リレー局、ならびに/あるいは有線接続を介してかまたは無線接続を介してかにかかわらず、データおよび/または信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加し得る、任意の他の構成要素またはシステムを備え得る。
【0054】
本明細書で使用されるネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供するための、および/または、無線ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0055】
図7では、ネットワークノード760は、処理回路770と、デバイス可読媒体780と、インターフェース790と、補助機器784と、電源786と、電力回路787と、アンテナ762とを含む。
図7の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード760は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード760の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体780は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0056】
同様に、ネットワークノード760は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード760が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが、複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード760は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体780)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ762がRATによって共有され得る)。ネットワークノード760は、ネットワークノード760に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な示されている構成要素の複数のセットをも含み得る。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップまたはチップのセット、およびネットワークノード760内の他の構成要素に統合され得る。
【0057】
処理回路770は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路770によって実施されるこれらの動作は、処理回路770によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報にコンバートすることによって、処理すること、取得された情報またはコンバートされた情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報またはコンバートされた情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0058】
処理回路770は、単体で、またはデバイス可読媒体780などの他のネットワークノード760構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード760機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。たとえば、処理回路770は、デバイス可読媒体780に記憶された命令、または処理回路770内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路770は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、処理回路770は、無線周波数(RF)トランシーバ回路772とベースバンド処理回路774とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路772とベースバンド処理回路774とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路772とベースバンド処理回路774との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体780、または処理回路770内のメモリに記憶された、命令を実行する処理回路770によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路770によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路770は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路770単独に、またはネットワークノード760の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード760によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0061】
デバイス可読媒体780は、限定はしないが、永続ストレージ、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路770によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体780は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路770によって実行されることが可能であり、ネットワークノード760によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体780は、処理回路770によって行われた計算および/またはインターフェース790を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路770およびデバイス可読媒体780は、統合されていると見なされ得る。
【0062】
インターフェース790は、ネットワークノード760、ネットワーク706、および/またはWD710の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。示されているように、インターフェース790は、たとえば有線接続上でネットワーク706との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末794を備える。インターフェース790は、アンテナ762に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ762の一部であり得る、無線フロントエンド回路792をも含む。無線フロントエンド回路792は、フィルタ798と増幅器796とを備える。無線フロントエンド回路792は、アンテナ762および処理回路770に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ762と処理回路770との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路792は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路792は、デジタルデータを、フィルタ798および/または増幅器796の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号にコンバートし得る。無線信号は、次いで、アンテナ762を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ762は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路792によってデジタルデータにコンバートされる。デジタルデータは、処理回路770に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0063】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード760は別個の無線フロントエンド回路792を含まないことがあり、代わりに、処理回路770は、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路792なしでアンテナ762に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路772の全部または一部が、インターフェース790の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース790は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末794と、無線フロントエンド回路792と、RFトランシーバ回路772とを含み得、インターフェース790は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路774と通信し得る。
【0064】
アンテナ762は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ762は、無線フロントエンド回路790に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ762は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ762は、ネットワークノード760とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード760に接続可能であり得る。
【0065】
アンテナ762、インターフェース790、および/または処理回路770は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ762、インターフェース790、および/または処理回路770は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0066】
電力回路787は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード760の構成要素に供給するように設定される。電力回路787は、電源786から電力を受信し得る。電源786および/または電力回路787は、それぞれの構成要素に好適な形態で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード760の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源786は、電力回路787および/またはネットワークノード760中に含まれるか、あるいは電力回路787および/またはネットワークノード760の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード760は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路787に電力を供給する。さらなる例として、電源786は、電力回路787に接続された、または電力回路787中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0067】
ネットワークノード760の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくつかの態様を提供することを担当し得る、
図7に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード760は、ネットワークノード760への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード760からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード760のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能にし得る。
【0068】
本明細書で使用される無線デバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。別段に記載されていない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換的に使用され得る。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連する他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0069】
示されているように、無線デバイス710は、アンテナ711と、インターフェース714と、処理回路720と、デバイス可読媒体730と、ユーザインターフェース機器732と、補助機器734と、電源736と、電力回路737とを含む。WD710は、WD710によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、WD710内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0070】
アンテナ711は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、インターフェース714に接続される。いくつかの代替実施形態では、アンテナ711は、WD710とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD710に接続可能であり得る。アンテナ711、インターフェース714、および/または処理回路720は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ711は、インターフェースと見なされ得る。
【0071】
示されているように、インターフェース714は、無線フロントエンド回路712とアンテナ711とを備える。無線フロントエンド回路712は、1つまたは複数のフィルタ718と増幅器716とを備える。無線フロントエンド回路714は、アンテナ711および処理回路720に接続され、アンテナ711と処理回路720との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路712は、アンテナ711に結合されるか、またはアンテナ711の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD710は別個の無線フロントエンド回路712を含まないことがあり、むしろ、処理回路720は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ711に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路722の一部または全部が、インターフェース714の一部と見なされ得る。無線フロントエンド回路712は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路712は、デジタルデータを、フィルタ718および/または増幅器716の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号にコンバートし得る。無線信号は、次いで、アンテナ711を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ711は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路712によってデジタルデータにコンバートされる。デジタルデータは、処理回路720に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0072】
処理回路720は、単体で、またはデバイス可読媒体730などの他のWD710構成要素と併せてのいずれかで、WD710機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路720は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体730に記憶された命令、または処理回路720内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0073】
示されているように、処理回路720は、RFトランシーバ回路722、ベースバンド処理回路724、およびアプリケーション処理回路726のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。いくつかの実施形態では、WD710の処理回路720は、SOCを備え得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路722、ベースバンド処理回路724、およびアプリケーション処理回路726は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路724およびアプリケーション処理回路726の一部または全部は1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路722は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路722およびベースバンド処理回路724の一部または全部は同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路726は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路722、ベースバンド処理回路724、およびアプリケーション処理回路726の一部または全部は、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路722は、インターフェース714の一部であり得る。RFトランシーバ回路722は、処理回路720のためのRF信号を調整し得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体730に記憶された命令を実行する処理回路720によって提供され得、デバイス可読媒体730は、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路720によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路720は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路720単独に、またはWD710の他の構成要素に限定されないが、全体としてWD710によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0075】
処理回路720は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路720によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路720によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報にコンバートすることによって、処理すること、取得された情報またはコンバートされた情報をWD710によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報またはコンバートされた情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0076】
デバイス可読媒体730は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、表などのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路720によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体730は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路720によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路720およびデバイス可読媒体730は、統合されていると見なされ得る。
【0077】
ユーザインターフェース機器732は、人間のユーザがWD710と対話することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであり得る。ユーザインターフェース機器732は、ユーザへの出力を作り出すように、およびユーザがWD710への入力を提供することを可能にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD710にインストールされるユーザインターフェース機器732のタイプに応じて変動し得る。たとえば、WD710がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD710がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。ユーザインターフェース機器732は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含み得る。ユーザインターフェース機器732は、WD710への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路720が入力情報を処理することを可能にするために、処理回路720に接続される。ユーザインターフェース機器732は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器732はまた、WD710からの情報の出力を可能にするように、および処理回路720がWD710からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器732は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器732の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD710は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から利益を得ることを可能にし得る。
【0078】
補助機器734は、概してWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊化されたセンサー、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器734の構成要素の包含およびタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動し得る。
【0079】
電源736は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD710は、電源736から、本明細書で説明または指示される任意の機能を行うために電源736からの電力を必要とする、WD710の様々な部分に電力を配信するための、電力回路737をさらに備え得る。電力回路737は、いくつかの実施形態では、電力管理回路を備え得る。電力回路737は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD710は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路737はまた、いくつかの実施形態では、外部電源から電源736に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源736の充電のためのものであり得る。電力回路737は、電源736からの電力に対して、その電力を、電力が供給されるWD710のそれぞれの構成要素に好適であるようにするために、任意のフォーマッティング、コンバーティング、または他の修正を実施し得る。
【0080】
図8は、本明細書で説明される様々な態様による、UEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連するデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連しないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連しないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連するか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表し得る。UE800は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。
図8に示されているUE800は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、
図8はUEであるが、本明細書で説明される構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0081】
図8では、UE800は、入出力インターフェース805、無線周波数(RF)インターフェース809、ネットワーク接続インターフェース811、ランダムアクセスメモリ(RAM)817と読取り専用メモリ(ROM)819と記憶媒体821などとを含むメモリ815、通信サブシステム831、電源833、および/または任意の他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路801を含む。記憶媒体821は、オペレーティングシステム823と、アプリケーションプログラム825と、データ827とを含む。他の実施形態では、記憶媒体821は、他の同様のタイプの情報を含み得る。いくつかのUEは、
図8に示されている構成要素のすべてを利用するか、またはそれらの構成要素のサブセットのみを利用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動し得る。さらに、いくつかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0082】
図8では、処理回路801は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路801は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態マシンなど、マシン可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶されたマシン命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態マシン、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路801は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に好適な形態での情報であり得る。
【0083】
図示された実施形態では、入出力インターフェース805は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE800は、入出力インターフェース805を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、UE800への入力およびUE800からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。UE800は、ユーザがUE800に情報をキャプチャすることを可能にするために、入出力インターフェース805を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含み得る。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同様のセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0084】
図8では、RFインターフェース809は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース811は、ネットワーク843aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク843aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク843aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース811は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース811は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装し得る。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0085】
RAM817は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス802を介して処理回路801にインターフェースするように設定され得る。ROM819は、処理回路801にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM819は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体821は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。一例では、記憶媒体821は、オペレーティングシステム823と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム825と、データファイル827とを含むように設定され得る。記憶媒体821は、UE800による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶し得る。
【0086】
記憶媒体821は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体821は、UE800が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、あるいはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体821中に有形に具現され得、記憶媒体821はデバイス可読媒体を備え得る。
【0087】
図8では、処理回路801は、通信サブシステム831を使用してネットワーク843bと通信するように設定され得る。ネットワーク843aとネットワーク843bとは、同じ1つまたは複数のネットワークまたは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム831は、ネットワーク843bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム831は、IEEE802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機833および/または受信機835を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機833および受信機835は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0088】
示されている実施形態では、通信サブシステム831の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム831は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含み得る。ネットワーク843bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク843bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源813は、UE800の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0089】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE800の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE800の複数の構成要素にわたって区分され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム831は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路801は、バス802上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路801によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路801と通信サブシステム831との間で区分され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0090】
図9は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境900を示す概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含み得る、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0091】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部または全部は、ハードウェアノード930のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境900において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0092】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション920によって実装され得る。アプリケーション920は、処理回路960とメモリ990とを備えるハードウェア930を提供する、仮想化環境900において稼働される。メモリ990は、処理回路960によって実行可能な命令995を含んでおり、それにより、アプリケーション920は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0093】
仮想化環境900は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路960を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス930を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路960は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ990-1を備え得、メモリ990-1は、処理回路960によって実行される命令995またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)970を備え得、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)970は物理ネットワークインターフェース980を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路960によって実行可能なソフトウェア995および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、マシン可読記憶媒体990-2をも含み得る。ソフトウェア995は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ950をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン940を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0094】
仮想マシン940は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ950またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス920の事例の異なる実施形態が、仮想マシン940のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0095】
動作中に、処理回路960は、ソフトウェア995を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ950をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ950は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ950は、仮想マシン940に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0096】
図9に示されているように、ハードウェア930は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア930は、アンテナ9225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア930は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション920のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)9100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0097】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理ストレージ上にコンソリデートするために使用され得る。
【0098】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン940は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン940の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン940のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア930のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0099】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ930の上の1つまたは複数の仮想マシン940において稼働する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、
図9中のアプリケーション920に対応する。
【0100】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機9220と1つまたは複数の受信機9210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット9200は、1つまたは複数のアンテナ9225に結合され得る。無線ユニット9200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード930と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード930と無線ユニット9200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム9230を使用して、実現され得る。
【0102】
図10を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1011とコアネットワーク1014とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1010を含む。アクセスネットワーク1011は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局1012a、1012b、1012cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア1013a、1013b、1013cを規定する。各基地局1012a、1012b、1012cは、有線接続または無線接続1015上でコアネットワーク1014に接続可能である。カバレッジエリア1013c中に位置する第1のUE1091が、対応する基地局1012cに無線で接続するか、または対応する基地局1012cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1013a中の第2のUE1092が、対応する基地局1012aに無線で接続可能である。この例では複数のUE1091、1092が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局1012に接続している状況に等しく適用可能である。
【0103】
通信ネットワーク1010は、それ自体、ホストコンピュータ1030に接続され、ホストコンピュータ1030は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ1030は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク1010とホストコンピュータ1030との間の接続1021および1022は、コアネットワーク1014からホストコンピュータ1030に直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク1020を介して進み得る。中間ネットワーク1020は、パブリックネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク1020は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク1020は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0104】
図10の通信システムは全体として、接続されたUE1091、1092とホストコンピュータ1030との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1050として説明され得る。ホストコンピュータ1030および接続されたUE1091、1092は、アクセスネットワーク1011、コアネットワーク1014、任意の中間ネットワーク1020、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1050を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1050は、OTT接続1050が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局1012は、接続されたUE1091にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1030から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局1012は、UE1091から発生してホストコンピュータ1030に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングに気づいている必要がない。
【0105】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、
図11を参照しながら説明される。通信システム1100では、ホストコンピュータ1110が、通信システム1100の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1116を含む、ハードウェア1115を備える。ホストコンピュータ1110は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路1118をさらに備える。特に、処理回路1118は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1110は、ホストコンピュータ1110に記憶されるかまたはホストコンピュータ1110によってアクセス可能であり、処理回路1118によって実行可能である、ソフトウェア1111をさらに備える。ソフトウェア1111はホストアプリケーション1112を含む。ホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110において終端するOTT接続1150を介して接続するUE1130など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション1112は、OTT接続1150を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0106】
通信システム1100は、通信システム中に提供される基地局1120をさらに含み、基地局1120は、基地局1120がホストコンピュータ1110およびUE1130と通信することを可能にするハードウェア1125を備える。ハードウェア1125は、通信システム1100の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース1126、ならびに基地局1120によってサーブされるカバレッジエリア(
図11に図示せず)中に位置するUE1130との少なくとも無線接続1170をセットアップおよび維持するための無線インターフェース1127を含み得る。通信インターフェース1126は、ホストコンピュータ1110への接続1160を容易にするように設定され得る。接続1160は直接であり得るか、あるいは、接続1160は、通信システムのコアネットワーク(
図11に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局1120のハードウェア1125は、処理回路1128をさらに含み、処理回路1128は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局1120は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1121をさらに有する。
【0107】
通信システム1100は、すでに言及されたUE1130をさらに含む。UE1130のハードウェア1135は、UE1130が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続1170をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース1137を含み得る。UE1130のハードウェア1135は、処理回路1138をさらに含み、処理回路1138は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE1130は、UE1130に記憶されるかまたはUE1130によってアクセス可能であり、処理回路1138によって実行可能である、ソフトウェア1131をさらに備える。ソフトウェア1131はクライアントアプリケーション1132を含む。クライアントアプリケーション1132は、ホストコンピュータ1110のサポートのもとに、UE1130を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1110では、実行しているホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110において終端するOTT接続1150を介して、実行しているクライアントアプリケーション1132と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション1132は、ホストアプリケーション1112から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1150は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション1132は、クライアントアプリケーション1132が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0108】
図11に示されているホストコンピュータ1110、基地局1120およびUE1130は、それぞれ、
図10のホストコンピュータ1030、基地局1012a、1012b、1012cのうちの1つ、およびUE1091、1092のうちの1つと同様または同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、
図11に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、
図10のものであり得る。
【0109】
図11では、OTT接続1150は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局1120を介したホストコンピュータ1110とUE1130との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE1130からまたはホストコンピュータ1110を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続1150がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行い得る。
【0110】
UE1130と基地局1120との間の無線接続1170は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続1170が最後のセグメントを形成するOTT接続1150を使用して、UE1130に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、電力ヘッドルームの報告を改善し、したがって、アップリンク送信についてのリソースブロックのより正確な(適切な)スケジューリングを可能にし得る。そのような実施形態は、それにより、より安定したOTT接続1150などの利益を提供し得る。
【0111】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1110とUE1130との間のOTT接続1150を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続1150を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ1110のソフトウェア1111およびハードウェア1115でまたはUE1130のソフトウェア1131およびハードウェア1135で、またはその両方で実装され得る。実施形態では、OTT接続1150が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア1111、1131が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続1150の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局1120に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局1120に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1110の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア1111および1131が、ソフトウェア1111および1131が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続1150を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0112】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図12への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ1210において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1210の(随意であり得る)サブステップ1211において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1220において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ1230において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ1240において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0113】
図13は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図13への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ1310において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1320において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して通り得る。(随意であり得る)ステップ1330において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0114】
図14は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図14への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ1410において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ1420において、UEはユーザデータを提供する。ステップ1420の(随意であり得る)サブステップ1421において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1410の(随意であり得る)サブステップ1411において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ1430において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ1440において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0115】
図15は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図15への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ1510において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ1520において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ1530において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0116】
図16は、無線ネットワーク(たとえば、
図7に示されている無線ネットワーク)における装置1600の概略ブロック図を示す。装置は、無線デバイスまたはネットワークノード(たとえば、
図7に示されている無線デバイス710またはネットワークノード760)において実装され得る。装置1600は、
図6に関して説明された例示的な方法、および、場合によっては、本明細書で開示される任意の他のプロセスまたは方法を行うように動作可能である。また、
図6の方法は、必ずしも装置1600のみによって行われるとは限らないことを理解されたい。その方法の少なくともいくつかの動作は、1つまたは複数の他のエンティティによって実施され得る。
【0117】
仮想装置1600は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを備え得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、送信ユニット1602、始動ユニット1604、抑制ユニット1606、および装置1600の任意の他の好適なユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0118】
装置1600に、報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準および1つまたは複数の第2の基準と、1つまたは複数の第1の基準に関連する第1のタイマーと、1つまたは複数の第2の基準に関連する第2のタイマーとが設定される。
図16に示されているように、装置1600は、送信ユニット1602と、始動ユニット1604と、抑制ユニット1606とを含む。送信ユニット1602は、基地局に、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされる第1の報告メッセージを送信するように設定される。始動ユニット1604は、第1の報告メッセージの送信に応答して、第1の基準および第2の基準のうちの1つに関連する第1のタイマーまたは第2のタイマーを始動するように設定される。抑制ユニット1606は、始動された第1のタイマーまたは始動された第2のタイマーがアクティブである間、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされるさらなる報告メッセージを送信することを抑制するように設定される。
【0119】
「ユニット」という用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での通常の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能を行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体および/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。
【0120】
誤解を避けるために、以下の文は、本開示の実施形態を提示する。
【0121】
グループAの実施形態
1. 基地局に報告するための無線デバイスによって実施される方法であって、無線デバイスに、報告メッセージの送信をトリガするための1つまたは複数の第1の基準および1つまたは複数の第2の基準と、1つまたは複数の第1の基準に関連する第1のタイマーと、1つまたは複数の第2の基準に関連する第2のタイマーとが設定され、方法は、
- 基地局に、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされる第1の報告メッセージを送信することと、
- 第1の報告メッセージの送信に応答して、第1の基準および第2の基準のうちの1つに関連する第1のタイマーまたは第2のタイマーを始動することと、
- 始動された第1のタイマーまたは始動された第2のタイマーがアクティブである間、第1の基準および第2の基準のうちの1つによってトリガされるさらなる報告メッセージを送信することを抑制することと
を含む、方法。
2. 第1の報告メッセージの送信が、1つまたは複数の第1の基準のうちの1つによってトリガされ、第1のタイマーがアクティブである間、第2の基準のうちの1つまたは複数の検出に応答して、基地局にさらなる報告メッセージを送信することをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
3. 第1の報告メッセージは、無線デバイスの送信電力が最大許容露光量(MPE)要件により低減されるという指示と、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量の指示とのうちの1つまたは複数を含む、実施形態2に記載の方法。
4. 第1のタイマーは、第1の報告メッセージ中の、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減されるという指示が、前の報告メッセージ中の、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減されるという指示とは異なるという決定にさらに応答して始動される、実施形態3に記載の方法。
5. 第1のタイマーは、第1の報告メッセージ中の、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量が、前の報告メッセージ中の、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量とは異なるという決定にさらに応答して始動される、実施形態3または4に記載の方法。
6. さらなる報告メッセージは、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減されるという指示と、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量の指示とのうちの1つまたは複数を含む、実施形態2から5のいずれか1つに記載の方法。
7. 1つまたは複数の第1の基準が、電力バックオフによる送信電力の低減を報告するための要件に関係する、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8. 1つまたは複数の第1の基準が、最大許容露光量(MPE)指示を報告するための要件に関係する、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9. MPE指示は、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減されるという指示と、無線デバイスの送信電力がMPE要件により低減される量の指示とのうちの1つまたは複数を含む、実施形態8に記載の方法。
10. 1つまたは複数の第2の基準が、MPE要件以外の報告要件に関係する、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11. 無線デバイスに、各サービングセルについてそれぞれの第1のタイマーおよび第2のタイマーが設定された、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12. 無線デバイスが、さらなる報告メッセージをトリガすることを抑制することによって、さらなる報告メッセージを送信することを抑制する、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
13. 無線デバイスが、さらなる報告メッセージの送信のためのトリガに基づいて働くことを抑制することによって、さらなる報告メッセージを送信することを抑制する、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
14. 無線デバイスが、さらなる報告メッセージの送信をアボートすることによって、さらなる報告メッセージを送信することを抑制する、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
15. 無線デバイスが、さらなる報告メッセージの送信を延期することによって、さらなる報告メッセージを送信することを抑制する、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
16. 報告メッセージが媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント(CE)を含む、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
17. 報告メッセージが電力ヘッドルーム報告を含む、実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法。
18.
- ユーザデータを提供することと、
- 基地局への送信を介してユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングすることと
をさらに含む、実施形態1から17のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
グループBの実施形態
19. 無線デバイスであって、
- 無線デバイスに、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施することを行わせるように設定された処理回路と、
- 無線デバイスに電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、無線デバイス。
20. ユーザ機器(UE)であって、
- 無線信号を送り、受信するように設定されたアンテナと、
- アンテナおよび処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整するように設定された、無線フロントエンド回路と、
- UEに、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施することを行わせるように設定された処理回路と、
- 処理回路に接続され、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にするように設定された、入力インターフェースと、
- 処理回路に接続され、処理回路によって処理されたUEからの情報を出力するように設定された、出力インターフェースと、
- 処理回路に接続され、UEに電力を供給するように設定された、バッテリーと
を備える、ユーザ機器(UE)。
21. ホストコンピュータを含む通信システムであって、
- ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
- ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
- UEが、無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの構成要素が、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、通信システム。
22. セルラネットワークが、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む、実施形態21に記載の通信システム。
23.
- ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された、
実施形態21または22に記載の通信システム。
24. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいてユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
25. UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに含む、実施形態24に記載の方法。
26. ホストコンピュータを含む通信システムであって、
- ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース
を備え、
- UEが、無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの処理回路が、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、通信システム。
27. UEをさらに含む、実施形態26に記載の通信システム。
28. 基地局をさらに含み、基地局が、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されたユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える、実施形態26または27に記載の通信システム。
29.
- ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定された、
実施形態26から28のいずれか1つに記載の通信システム。
30.
- ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより要求データに応答してユーザデータを提供するように設定された、
実施形態26から29のいずれか1つに記載の通信システム。
31. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されたユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
32. UEにおいて、基地局にユーザデータを提供することをさらに含む、実施形態31に記載の方法。
33.
- UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信されるべきユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することと
をさらに含む、実施形態31または32に記載の方法。
34.
- UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
- UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、入力データが、ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストプリケーションを実行することによって提供される、入力データを受信することと
をさらに含み、
- 送信されるべきユーザデータが、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される、実施形態31から33のいずれか1つに記載の方法。
35. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、基地局から、基地局がUEから受信した送信から発生したユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
36. 基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに含む、実施形態35に記載の方法。
37. 基地局において、ホストコンピュータへの受信されたユーザデータの送信を始動することをさらに含む、実施形態35または36に記載の方法。
【0123】
付録
以下は、本開示のいくつかの態様が、NR MAC仕様(3GPP TS38.321 v16.0.0)においてどのように実装され得るかを示す数個の例である。
変更は、変更マークで示されている。
【0124】
例A
例Aでは、UEは、すべてのサービングセルについて共通である1つのmpe-ProhibitTimerを維持する。タイマーが満了し、MPE値が少なくとも設定されたしきい値超変化した場合、UEは、MPE指示を含むPHR MAC CEをトリガすることになる。
MAC CEを送るとき、UEは、何がPHR MAC CEをトリガしたかにかかわらず、常にmpe-ProhibitTimerとphr-ProhibitTimerとを開始する。
例示的な実装形態の始まり
【0125】
5.4.6 電力ヘッドルーム報告
以下の情報をサービングgNBに提供するために、電力ヘッドルーム報告プロシージャが使用される。
- タイプ1電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのUL-SCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ2電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、他のMACエンティティ(すなわち、EN-DC、NE-DC、およびNGEN-DCの場合、E-UTRA MACエンティティ)のSpCell上のUL-SCH送信およびPUCCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ3電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのSRS送信についての推定された電力との間の差。
RRCは、以下のパラメータを設定することによって、電力ヘッドルーム報告を制御する。
- phr-PeriodicTimer、
- phr-ProhibitTimer、
- phr-Tx-PowerFactorChange、
- phr-Type2OtherCell、
- phr-ModeOtherCG、
- multiplePHR、
- mpe-ProhibitTimer。
電力ヘッドルーム報告(PHR)は、以下のイベントのうちのいずれかが行われた場合、トリガされるものとする。
- phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびパスロスが、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、パスロス参照として使用される、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、phr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した、
注1: 上記で評価された1つのセルについてのパスロス変動は、パスロス参照が間に変化したかどうかにかかわらず、現在の時間において現在のパスロス参照に関して測定されたパスロスと、PHRの最後の送信の送信時間において、その時間において使用中のパスロス参照に関して測定されたパスロスとの間のものである。
- mpe-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびMPE指示が、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、mpe-ReportThreshold dB超変化した、
- phr-PeriodicTimerが満了する、
- 機能を無効にするために使用されない、上位レイヤによる電力ヘッドルーム報告機能の設定または再設定時、
- 設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのSCellのアクティブ化、
- PSCellの追加(すなわち、PSCellが新たに追加されるかまたは変更される)、
- MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有し、設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのアクティブ化されるサービングセルのいずれかについて、以下が真であるとき、phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、
- 送信のために割り当てられたULリソースがある、またはこのセル上のPUCCH送信がある、ならびに、このセルについての(TS38.101-1[14]、TS38.101-2[15]およびTS38.101-3[16]において指定されているP-MPRcによって可能にされるような)電力管理による必要とされる電力バックオフが、MACエンティティが送信のために割り当てられたULリソースまたはこのセル上のPUCCH送信を有したとき、PHRの最後の送信からphr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した。
注2: MACエンティティは、電力管理による必要とされる電力バックオフが一時的に(たとえば、最高数十ミリ秒間)のみ減少するとき、PHRをトリガすることを回避するべきであり、MACエンティティは、PHRが他のトリガリング条件によってトリガされたとき、PCMAX,f,c/PHの値のそのような一時的な減少を反映することを回避するべきである。
MACエンティティが新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1> それが、最後のMACリセットから、新しい送信のために割り当てられた第1のULリソースである場合、
2> phr-PeriodicTimerを開始する、
1> 電力ヘッドルーム報告プロシージャが、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったと決定した場合、
1> 割り当てられたULリソースが、節5.4.3.1において規定されているように、LCPの結果として、MACエンティティが送信するように設定されたPHRのためのMAC CEと、そのサブヘッダとに適応することができる場合、
2> 値真をもつmultiplePHRが設定された場合、
3> 任意のMACエンティティに関連する設定されたアップリンクを伴う各アクティブ化されるサービングセルについて、
4> TS38.213[6]の節7.7において指定されているように、対応するアップリンクキャリアについてのタイプ1またはタイプ3電力ヘッドルームの値を取得する、
4> このMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、あるいは、
4> 設定された場合、他のMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有し、phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
5> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
5> includeMPEが真にセットされた場合、
6> PHRがphr-MPE-PeriodicTimerの満了によりトリガされた場合、
7> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
6> 他の場合、
7>物理レイヤから報告された直近の値を、対応するMPEフィールドについての値として適用する。
3> 値真をもつphr-Type2OtherCellが設定された場合、
4>他のMACエンティティがE-UTRA MACエンティティである場合、
5> 他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについてのタイプ2電力ヘッドルームの値を取得する、
5> phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
6> 物理レイヤから、他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについての対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する。
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.9において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、複数エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> 他の場合(すなわち、単一エントリPHRフォーマットが使用される)、
3> PCellの対応するアップリンクキャリアについての物理レイヤから、タイプ1電力ヘッドルームの値を取得する、
3> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
3> includeMPEが真にセットされた場合、
4> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.8において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、単一エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> phr-PeriodicTimerを開始または再開する、
2> mpe-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> phr-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> (1つまたは複数の)すべてのトリガされたPHRを取り消す。
例示的な実装形態の終わり
【0126】
例B
例Bは例Aと同様であるが、UEは、UEが、たとえば、MPE指示がしきい値超だけ変化したという、MPE理由のためのトリガによりPHR MAC CEを送る場合、mpe-ProhibitTimerのみを開始する。PHR MAC CEが非MPE理由のためにトリガされた場合、(一般的なタイマーと呼ばれる)phr-ProhibitTimerのみが、UEによって開始される。タイマーが開始される部分についての以下で使用されるif-else節がない理由は、両方とも真であり得ること、すなわち、PHR MAC CEが、MPE理由と非MPE理由の両方により開始されていることがあることであり、if-else節は、UEに、これらのタイマーのうちの1つのみを開始させることになるが、この例示的な実装形態の意図は、UEが両方を開始することが可能であるべきであることであることに留意されたい。
したがって、例Bと例Aの1つの顕著な違いは、PHRが(少なくとも)MPE指示の変化によりトリガされた場合、mpe-ProhibitTimerが開始または再開され、PHRが(少なくとも)MPE指示の変化によりトリガされなかった場合、phr-ProhibitTimerが開始または再開されることである。
例示的な実装形態の始まり
【0127】
5.4.6 電力ヘッドルーム報告
以下の情報をサービングgNBに提供するために、電力ヘッドルーム報告プロシージャが使用される。
- タイプ1電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのUL-SCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ2電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、他のMACエンティティ(すなわち、EN-DC、NE-DC、およびNGEN-DCの場合、E-UTRA MACエンティティ)のSpCell上のUL-SCH送信およびPUCCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ3電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのSRS送信についての推定された電力との間の差。
RRCは、以下のパラメータを設定することによって、電力ヘッドルーム報告を制御する。
- phr-PeriodicTimer、
- phr-ProhibitTimer、
- phr-Tx-PowerFactorChange、
- phr-Type2OtherCell、
- phr-ModeOtherCG、
- multiplePHR、
- mpe-ProhibitTimer。
電力ヘッドルーム報告(PHR)は、以下のイベントのうちのいずれかが行われた場合、トリガされるものとする。
- phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびパスロスが、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、パスロス参照として使用される、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、phr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した、
注1: 上記で評価された1つのセルについてのパスロス変動は、パスロス参照が間に変化したかどうかにかかわらず、現在の時間において現在のパスロス参照に関して測定されたパスロスと、PHRの最後の送信の送信時間において、その時間において使用中のパスロス参照に関して測定されたパスロスとの間のものである。
- mpe-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびMPE指示が、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、mpe-ReportThreshold dB超変化した、
- phr-PeriodicTimerが満了する
- 機能を無効にするために使用されない、上位レイヤによる電力ヘッドルーム報告機能の設定または再設定時、
- 設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのSCellのアクティブ化、
- PSCellの追加(すなわち、PSCellが新たに追加されるかまたは変更される)、
- MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有し、設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのアクティブ化されるサービングセルのいずれかについて、以下が真であるとき、phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、
- 送信のために割り当てられたULリソースがある、またはこのセル上のPUCCH送信がある、ならびに、このセルについての(TS38.101-1[14]、TS38.101-2[15]およびTS38.101-3[16]において指定されているP-MPRcによって可能にされるような)電力管理による必要とされる電力バックオフが、MACエンティティが送信のために割り当てられたULリソースまたはこのセル上のPUCCH送信を有したとき、PHRの最後の送信からphr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した。
注2: MACエンティティは、電力管理による必要とされる電力バックオフが一時的に(たとえば、最高数十ミリ秒間)のみ減少するとき、PHRをトリガすることを回避するべきであり、MACエンティティは、PHRが他のトリガリング条件によってトリガされたとき、PCMAX,f,c/PHの値のそのような一時的な減少を反映することを回避するべきである。
MACエンティティが新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1> それが、最後のMACリセットから、新しい送信のために割り当てられた第1のULリソースである場合、
2> phr-PeriodicTimerを開始する、
1> 電力ヘッドルーム報告プロシージャが、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったと決定した場合、
1> 割り当てられたULリソースが、節5.4.3.1において規定されているように、LCPの結果として、MACエンティティが送信するように設定されたPHRのためのMAC CEと、そのサブヘッダとに適応することができる場合、
2> 値真をもつmultiplePHRが設定された場合、
3> 任意のMACエンティティに関連する設定されたアップリンクを伴う各アクティブ化されるサービングセルについて、
4> TS38.213[6]の節7.7において指定されているように、対応するアップリンクキャリアについてのタイプ1またはタイプ3電力ヘッドルームの値を取得する、
4> このMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、あるいは、
4> 設定された場合、他のMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有し、phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
5> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
5> includeMPEが真にセットされた場合、
6> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する。
3> 値真をもつphr-Type2OtherCellが設定された場合、
4>他のMACエンティティがE-UTRA MACエンティティである場合、
5> 他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについてのタイプ2電力ヘッドルームの値を取得する、
5> phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
6> 物理レイヤから、他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについての対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する。
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.9において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、複数エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> 他の場合(すなわち、単一エントリPHRフォーマットが使用される)、
3> PCellの対応するアップリンクキャリアについての物理レイヤから、タイプ1電力ヘッドルームの値を取得する、
3> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
3> includeMPEが真にセットされた場合、
4> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.8において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、単一エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> phr-PeriodicTimerを開始または再開する、
2> PHRが(少なくとも)MPE指示の変化によりトリガされた場合、
3> mpe-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> PHRが(少なくとも)MPE指示の変化によりトリガされなかった場合、
3> phr-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> (1つまたは複数の)すべてのトリガされたPHRを取り消す。
例示的な実装形態の終わり
【0128】
例C
例Cでは、UEは、各サービングセルについて1つのmpe-ProhibitTimerを維持する。サービングセルについてのタイマーが満了し、そのサービングセルについてのMPE値が(たとえば、少なくとも設定されたしきい値超だけ)変化した場合、UEは、MPE指示を含むPHR MAC CEをトリガすることになる。
この例では、UEは、MAC CE送信をトリガした(1つまたは複数の)サービングセルについてのみ、mpe-ProhibitTimerを開始することになる。2つ以上あり得ることに留意されたい。
例Aと比較して、たとえば、この実装形態は、サービングセルごとにタイマーを含むことがわかり得る。
例示的な実装形態の始まり
【0129】
5.4.6 電力ヘッドルーム報告
以下の情報をサービングgNBに提供するために、電力ヘッドルーム報告プロシージャが使用される。
- タイプ1電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのUL-SCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ2電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、他のMACエンティティ(すなわち、EN-DC、NE-DC、およびNGEN-DCの場合、E-UTRA MACエンティティ)のSpCell上のUL-SCH送信およびPUCCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ3電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのSRS送信についての推定された電力との間の差。
RRCは、以下のパラメータを設定することによって、電力ヘッドルーム報告を制御する。
- phr-PeriodicTimer、
- phr-ProhibitTimer、
- phr-Tx-PowerFactorChange、
- phr-Type2OtherCell、
- phr-ModeOtherCG、
- multiplePHR、
- mpe-ProhibitTimer(サービングセルごとに1つ)。
電力ヘッドルーム報告(PHR)は、以下のイベントのうちのいずれかが行われた場合、トリガされるものとする。
- phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびパスロスが、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、パスロス参照として使用される、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、phr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した、
注1: 上記で評価された1つのセルについてのパスロス変動は、パスロス参照が間に変化したかどうかにかかわらず、現在の時間において現在のパスロス参照に関して測定されたパスロスと、PHRの最後の送信の送信時間において、その時間において使用中のパスロス参照に関して測定されたパスロスとの間のものである。
- アクティブ化されるサービングセルについて、mpe-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびMPE指示が、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、MACエンティティのサービングセルについて、mpe-ReportThreshold dB超変化した、
- phr-PeriodicTimerが満了する、
- 機能を無効にするために使用されない、上位レイヤによる電力ヘッドルーム報告機能の設定または再設定時、
- 設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのSCellのアクティブ化、
- PSCellの追加(すなわち、PSCellが新たに追加されるかまたは変更される)、
- MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有し、設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのアクティブ化されるサービングセルのいずれかについて、以下が真であるとき、phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、
- 送信のために割り当てられたULリソースがある、またはこのセル上のPUCCH送信がある、ならびに、このセルについての(TS38.101-1[14]、TS38.101-2[15]およびTS38.101-3[16]において指定されているP-MPRcによって可能にされるような)電力管理による必要とされる電力バックオフが、MACエンティティが送信のために割り当てられたULリソースまたはこのセル上のPUCCH送信を有したとき、PHRの最後の送信からphr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した。
注2: MACエンティティは、電力管理による必要とされる電力バックオフが一時的に(たとえば、最高数十ミリ秒間)のみ減少するとき、PHRをトリガすることを回避するべきであり、MACエンティティは、PHRが他のトリガリング条件によってトリガされたとき、PCMAX,f,c/PHの値のそのような一時的な減少を反映することを回避するべきである。
MACエンティティが新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1> それが、最後のMACリセットから、新しい送信のために割り当てられた第1のULリソースである場合、
2> phr-PeriodicTimerを開始する、
1> 電力ヘッドルーム報告プロシージャが、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったと決定した場合、
1> 割り当てられたULリソースが、節5.4.3.1において規定されているように、LCPの結果として、MACエンティティが送信するように設定されたPHRのためのMAC CEと、そのサブヘッダとに適応することができる場合、
2> 値真をもつmultiplePHRが設定された場合、
3> 任意のMACエンティティに関連する設定されたアップリンクを伴う各アクティブ化されるサービングセルについて、
4> TS38.213[6]の節7.7において指定されているように、対応するアップリンクキャリアについてのタイプ1またはタイプ3電力ヘッドルームの値を取得する、
4> このMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、あるいは、
4> 設定された場合、他のMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有し、phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
5> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
5> includeMPEが真にセットされた場合、
6> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
6>PHR MAC CEがこのサービングセルによってトリガされた場合、
7>このサービングセルについてのmpe-ProhibitTimerを開始する。
3> 値真をもつphr-Type2OtherCellが設定された場合、
4>他のMACエンティティがE-UTRA MACエンティティである場合、
5> 他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについてのタイプ2電力ヘッドルームの値を取得する、
5> phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
6> 物理レイヤから、他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについての対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する。
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.9において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、複数エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> 他の場合(すなわち、単一エントリPHRフォーマットが使用される)、
3> PCellの対応するアップリンクキャリアについての物理レイヤから、タイプ1電力ヘッドルームの値を取得する、
3> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
3> includeMPEが真にセットされた場合、
4> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.8において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、単一エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> phr-PeriodicTimerを開始または再開する、
2> phr-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> (1つまたは複数の)すべてのトリガされたPHRを取り消す。
例示的な実装形態の終わり
【0130】
例D
例Dは例Cと同様であるが、UEは、PHR MAC CEをトリガした(1つまたは複数の)サービングセル(2つ以上あり得る)についての最新のMPE値のみを報告する。
例示的な実装形態の始まり
【0131】
5.4.6 電力ヘッドルーム報告
以下の情報をサービングgNBに提供するために、電力ヘッドルーム報告プロシージャが使用される。
- タイプ1電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのUL-SCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ2電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、他のMACエンティティ(すなわち、EN-DC、NE-DC、およびNGEN-DCの場合、E-UTRA MACエンティティ)のSpCell上のUL-SCH送信およびPUCCH送信についての推定された電力との間の差、
- タイプ3電力ヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、アクティブ化されるサービングセルごとのSRS送信についての推定された電力との間の差。
RRCは、以下のパラメータを設定することによって、電力ヘッドルーム報告を制御する。
- phr-PeriodicTimer、
- phr-ProhibitTimer、
- phr-Tx-PowerFactorChange、
- phr-Type2OtherCell、
- phr-ModeOtherCG、
- multiplePHR、
- mpe-ProhibitTimer(サービングセルごとに1つ)。
電力ヘッドルーム報告(PHR)は、以下のイベントのうちのいずれかが行われた場合、トリガされるものとする。
- phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびパスロスが、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、パスロス参照として使用される、MACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されるサービングセルについて、phr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した、
注1: 上記で評価された1つのセルについてのパスロス変動は、パスロス参照が間に変化したかどうかにかかわらず、現在の時間において現在のパスロス参照に関して測定されたパスロスと、PHRの最後の送信の送信時間において、その時間において使用中のパスロス参照に関して測定されたパスロスとの間のものである。
- アクティブ化されるサービングセルについて、mpe-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、およびMPE指示が、任意のMACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティにおけるPHRの最後の送信から、MACエンティティのサービングセルについて、mpe-ReportThreshold dB超変化した、
- phr-PeriodicTimerが満了する、
- 機能を無効にするために使用されない、上位レイヤによる電力ヘッドルーム報告機能の設定または再設定時、
- 設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのSCellのアクティブ化、
- PSCellの追加(すなわち、PSCellが新たに追加されるかまたは変更される)、
- MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有し、設定されたアップリンクを伴う任意のMACエンティティのアクティブ化されるサービングセルのいずれかについて、以下が真であるとき、phr-ProhibitTimerが満了するかまたは満了した、
- 送信のために割り当てられたULリソースがある、またはこのセル上のPUCCH送信がある、ならびに、このセルについての(TS38.101-1[14]、TS38.101-2[15]およびTS38.101-3[16]において指定されているP-MPRcによって可能にされるような)電力管理による必要とされる電力バックオフが、MACエンティティが送信のために割り当てられたULリソースまたはこのセル上のPUCCH送信を有したとき、PHRの最後の送信からphr-Tx-PowerFactorChange dB超変化した。
注2: MACエンティティは、電力管理による必要とされる電力バックオフが一時的に(たとえば、最高数十ミリ秒間)のみ減少するとき、PHRをトリガすることを回避するべきであり、MACエンティティは、PHRが他のトリガリング条件によってトリガされたとき、PCMAX,f,c/PHの値のそのような一時的な減少を反映することを回避するべきである。
MACエンティティが新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1> それが、最後のMACリセットから、新しい送信のために割り当てられた第1のULリソースである場合、
2> phr-PeriodicTimerを開始する、
1> 電力ヘッドルーム報告プロシージャが、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったと決定した場合、
1> 割り当てられたULリソースが、節5.4.3.1において規定されているように、LCPの結果として、MACエンティティが送信するように設定されたPHRのためのMAC CEと、そのサブヘッダとに適応することができる場合、
2> 値真をもつmultiplePHRが設定された場合、
3> 任意のMACエンティティに関連する設定されたアップリンクを伴う各アクティブ化されるサービングセルについて、
4> TS38.213[6]の節7.7において指定されているように、対応するアップリンクキャリアについてのタイプ1またはタイプ3電力ヘッドルームの値を取得する、
4> このMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、あるいは、
4> 設定された場合、他のMACエンティティが、このサービングセル上の送信のために割り当てられたULリソースを有し、phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
5> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
5> includeMPEが真にセットされた場合、
6>PHR MAC CEがこのサービングセルによってトリガされた場合、
7> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
7>このサービングセルについてのmpe-ProhibitTimerを開始する、
6> 他の場合、
7>物理レイヤから報告された直近の値を、対応するMPEフィールドについての値として適用する。
3> 値真をもつphr-Type2OtherCellが設定された場合、
4>他のMACエンティティがE-UTRA MACエンティティである場合、
5> 他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについてのタイプ2電力ヘッドルームの値を取得する、
5> phr-ModeOtherCGが上位レイヤによってrealにセットされた場合、
6> 物理レイヤから、他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellについての対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する。
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.9において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、複数エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> 他の場合(すなわち、単一エントリPHRフォーマットが使用される)、
3> PCellの対応するアップリンクキャリアについての物理レイヤから、タイプ1電力ヘッドルームの値を取得する、
3> 物理レイヤから、対応するPCMAX,f,cフィールドについての値を取得する、
3> includeMPEが真にセットされた場合、
4> 物理レイヤから、対応するMPEフィールドについての値を取得する、
3> 物理レイヤによって報告された値に基づいて、節6.1.3.8において規定されているように、多重化およびアセンブリプロシージャに、単一エントリPHR MAC CEを生成し、送信するように命令する。
2> phr-PeriodicTimerを開始または再開する、
2> phr-ProhibitTimerを開始または再開する、
2> (1つまたは複数の)すべてのトリガされたPHRを取り消す。
【0132】
略語
以下の略語のうちの少なくともいくつかが本開示で使用され得る。略語間の不整合がある場合、その略語が上記でどのように使用されるかが選好されるべきである。以下で複数回リストされる場合、最初のリスティングが(1つまたは複数の)後続のリスティングよりも選好されるべきである。
MPE 最大許容露光量
1x RTT CDMA2000 1x無線送信技術
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
5G 第5世代
ABS オールモストブランクサブフレーム
ARQ 自動再送要求
AWGN 加算性白色ガウス雑音
BCCH ブロードキャスト制御チャネル
BCH ブロードキャストチャネル
CA キャリアアグリゲーション
CC キャリアコンポーネント
CCCH SDU 共通制御チャネルSDU
CDMA 符号分割多重化アクセス
CGI セルグローバル識別子
CIR チャネルインパルス応答
CP サイクリックプレフィックス
CPICH 共通パイロットチャネル
CPICH Ec/No 帯域中の電力密度で除算されたチップごとのCPICH受信エネルギー
CQI チャネル品質情報
C-RNTI セルRNTI
CSI チャネル状態情報
DCCH 専用制御チャネル
DL ダウンリンク
DM 復調
DMRS 復調用参照信号
DRX 間欠受信
DTX 間欠送信
DTCH 専用トラフィックチャネル
DUT 被試験デバイス
E-CID 拡張セルID(測位方法)
E-SMLC エボルブドサービングモバイルロケーションセンタ
ECGI エボルブドCGI
eNB E-UTRANノードB
ePDCCH 拡張物理ダウンリンク制御チャネル
E-SMLC エボルブドサービングモバイルロケーションセンタ
E-UTRA 拡張UTRA
E-UTRAN 拡張UTRAN
FDD 周波数分割複信
FFS さらなる検討が必要
GERAN GSM EDGE無線アクセスネットワーク
gNB NRにおける基地局
GNSS グローバルナビゲーション衛星システム
GSM 汎欧州デジタル移動電話方式
HARQ ハイブリッド自動再送要求
HO ハンドオーバ
HSPA 高速パケットアクセス
HRPD 高速パケットデータ
LOS 見通し線
LPP LTE測位プロトコル
LTE Long-Term Evolution
MAC 媒体アクセス制御
MBMS マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス
MBSFN マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク
MBSFN ABS MBSFNオールモストブランクサブフレーム
MDT ドライブテスト最小化
MIB マスタ情報ブロック
MME モビリティ管理エンティティ
MSC モバイルスイッチングセンタ
NPDCCH 狭帯域物理ダウンリンク制御チャネル
NR 新無線
OCNG OFDMAチャネル雑音生成器
OFDM 直交周波数分割多重
OFDMA 直交周波数分割多元接続
OSS 運用サポートシステム
OTDOA 観測到達時間差
O&M 運用保守
PBCH 物理ブロードキャストチャネル
P-CCPCH 1次共通制御物理チャネル
PCell 1次セル
PCFICH 物理制御フォーマットインジケータチャネル
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
PDP プロファイル遅延プロファイル
PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
PGW パケットゲートウェイ
PHICH 物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル
PLMN パブリックランドモバイルネットワーク
PMI プリコーダ行列インジケータ
PRACH 物理ランダムアクセスチャネル
PRS 測位参照信号
PSS 1次同期信号
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
RACH ランダムアクセスチャネル
QAM 直交振幅変調
RAN 無線アクセスネットワーク
RAT 無線アクセス技術
RLM 無線リンク管理
RNC 無線ネットワークコントローラ
RNTI 無線ネットワーク一時識別子
RRC 無線リソース制御
RRM 無線リソース管理
RS 参照信号
RSCP 受信信号コード電力
RSRP 参照シンボル受信電力または
参照信号受信電力
RSRQ 参照信号受信品質または
参照シンボル受信品質
RSSI 受信信号強度インジケータ
RSTD 参照信号時間差
SCH 同期チャネル
SCell 2次セル
SDU サービスデータユニット
SFN システムフレーム番号
SGW サービングゲートウェイ
SI システム情報
SIB システム情報ブロック
SNR 信号対雑音比
SON 自己最適化ネットワーク
SS 同期信号
SSS 2次同期信号
TDD 時分割複信
TDOA 到達時間差
TOA 到達時間
TSS 3次同期信号
TTI 送信時間間隔
UE ユーザ機器
UL アップリンク
UMTS Universal Mobile Telecommunication System
USIM ユニバーサル加入者識別モジュール
UTDOA アップリンク到達時間差
UTRA ユニバーサル地上無線アクセス
UTRAN ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク
WCDMA ワイドCDMA
WLAN ワイドローカルエリアネットワーク