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特許7539573RTCを含むエアロゾル生成装置及びその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】RTCを含むエアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20240816BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240816BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023521663
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(86)【国際出願番号】 KR2021014781
(87)【国際公開番号】W WO2022086201
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0137443
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒョン チン
(72)【発明者】
【氏名】リ、チェミン
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/220348(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0279689(US,A1)
【文献】特開2008-104251(JP,A)
【文献】特開2008-136664(JP,A)
【文献】特開2016-214648(JP,A)
【文献】特開2001-028085(JP,A)
【文献】特表2020-527053(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
バッテリと、
前記バッテリにより動作し、基準時刻から計測される時刻情報を出力するRTC(Real-time clock)と、
不揮発性メモリと、
プロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
既設定の動作が遂行される場合、前記時刻情報を前記不揮発性メモリに保存し、
前記RTCが初期化される場合、初期基準時刻(initial reference time)及び前記初期基準時刻からの累積経過時間(accumulated elapsed time)に基づいて前記基準時刻を補正することで、前記時刻情報を復元し、
前記既設定の動作が再び遂行される場合、前記補正された基準時刻からの経過時間を反映するアップデートされた時刻情報(updated time information)を保存するエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記不揮発性メモリに既保存の時刻情報及び前記初期基準時刻に基づいて前記累積経過時間を計算し、前記累積経過時間に基づいて前記エアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記初期基準時刻は、前記エアロゾル生成装置の製造過程で供給者によって設定されて前記プロセッサに保存される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記RTCは、
前記プロセッサがリセット(reset)またはブーティング(booting)される場合、前記エアロゾル生成装置の異常動作が感知される場合、または前記RTCへの電力供給が中止される場合、初期化される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記初期基準時刻に累積経過時間を加算することで、前記基準時刻を補正する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記既設定の動作は、前記プロセッサのリセットまたはブーティング、船積みモードの終了、喫煙動作の終了、充電動作の開始、及びユーザ入力の受信のうち、少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記アップデートされた時刻情報を前記不揮発性メモリに上書き(overwrite)する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記RTCは、
前記エアロゾル生成装置が船積みモードから解除された場合、前記時刻情報に係わる計測を開始する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
ユーザ入力に応答して前記時刻情報を出力するユーザインターフェースをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、MCU(Micro Controller Unit)によって具現され、前記RTCは、前記MCUに内蔵される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
エアロゾル生成装置のバッテリにより動作するRTC(Real-time clock)を用いて、基準時刻から計測される時刻情報を獲得する段階と、
既設定の動作が遂行される場合、前記時刻情報を不揮発性メモリに保存する段階と、
前記RTCが初期化される場合、初期基準時刻及び前記初期基準時刻からの累積経過時間に基づいて前記基準時刻を補正することで、前記時刻情報を復元する段階と、
前記既設定の動作が再び遂行される場合、前記補正された基準時刻からの経過時間を反映するアップデートされた時刻情報を前記不揮発性メモリに保存する段階と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RTC(Real-timeclock)を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル生成装置を用いてシガレットまたは、エアロゾル生成物質を燃焼させずに加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに関する需要が増加している。
【0003】
一般的に、エアロゾル生成装置は、販売日または製造日より約1年間の保証期間を有する。保証期間満了後、製品の交換または修理のためには、顧客が費用を支払わねばならないので、保証期間の管理は、A/S(After-Sales Service)観点で重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル生成装置が多様な国家に輸出される過程でエアロゾル生成装置の製造日と販売日との間の期間が長くなり、これは、特に保証期間が販売日から始まるとき、保証期間に関する問題を発生させうる。また、代理販売(proxy sales)のような多様な販売チャネルによって、保証期間記録の中央管理が困難にもなる。これと関連して、エアロゾル生成装置の保証期間を管理するための技術が必要である。
【0005】
本開示によって解決される技術的課題は、前述したような課題に限定されず、他の技術的課題が以下の実施例によって解決されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つ以上の実施例は、基準時刻から計測される時刻情報を出力するRTC(Real-time clock);不揮発性メモリ;及び既設定の動作が遂行される場合、前記時刻情報を前記不揮発性メモリに保存し、前記RTCが初期化される場合、初期基準時刻(initial reference time)及び前記初期基準時刻からの累積経過時間(accumulated elapsed time)に基づいて前記基準時刻を補正することで、前記時刻情報を復元し、前記既設定の動作が再び遂行される場合、前記補正された基準時刻からの経過時間を反映するアップデートされた時刻情報(updated time information)を保存するプロセッサを含む、エアロゾル生成装置を提供しうる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、RTC(Real-timeclock)を含むエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供しうる。具体的に、本開示によるエアロゾル生成装置は、基準時刻から計測される時刻情報を出力するRTCを用いてエアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得することができる。RTCは、エアロゾル生成装置のプロセッサ(例えば、MCU(Micro Controller Unit))に内蔵され、プロセッサを介してバッテリの電力を間接的に供給されうる。
【0008】
但し、RTCは、プロセッサのリセットまたはブーティングによって電力供給が中止される場合、デフォルト基準時刻(default reference time)にリセットされうるところ、使用日数に係わる情報が損失されうる。エアロゾル生成装置は、RTCのリセットを防止するために、RTCに持続的に電力を供給する別途の補助電源(例えば、コインバッテリ)を含みうるが、その場合、エアロゾル生成装置の製造コストが上昇しうる。また、エアロゾル生成装置に含まれるバッテリは、加熱性能のために、RTCの電源入力ピンが支援する電圧よりも高い電圧を有するので、バッテリをRTCに直接連結するには、別途の降圧のための回路(例えば、レギュレータ)が要求される。その結果、エアロゾル生成装置の製造コストが上昇しうる。
【0009】
本発明に係るエアロゾル生成装置は、時刻情報を不揮発性メモリに保存し、RTCが初期化される場合、初期同期化時刻(例えば、初期基準時刻)及び累積経過時間に基づいて基準時刻を補正することで、時刻情報を復元しうる。すなわち、本発明に係るエアロゾル生成装置は、RTCが初期化されても、不揮発性メモリに保存された情報を用いて既存の時刻情報を復元することができる。したがって、別途の補助電源または降圧回路の設置による製造コストの上昇なしにも、エアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報が正確に保持されうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
図3】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
図4】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
図5】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
図6】例示的な実施例によって、RTCを用いてエアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得する過程を説明するための図面である。
図7】例示的な実施例によって、RTCが初期化される場合、RTCの時刻情報を復元する過程を説明するための図面である。
図8】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置は、基準時刻から計測される時刻情報を出力するRTC(Real-time clock);不揮発性メモリ;及び既設定の動作が遂行される場合、前記時刻情報を前記不揮発性メモリに保存し、前記RTCが初期化される場合、初期基準時刻(initial reference time)及び前記初期基準時刻からの累積経過時間(accumulated elapsed time)に基づいて前記基準時刻を補正することで、前記時刻情報を復元し、前記既設定の動作が再び遂行される場合、前記補正された基準時刻からの経過時間を反映するアップデートされた時刻情報(updated time information)を保存するプロセッサを含みうる。
【0012】
前記プロセッサは、前記不揮発性メモリに既保存の時刻情報及び前記初期基準時刻に基づいて前記累積経過時間を計算し、前記累積経過時間に基づいて前記エアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得しうる。
【0013】
前記初期基準時刻は、前記エアロゾル生成装置の製造過程で供給者によって設定されて前記プロセッサに保存されうる。
【0014】
前記RTCは、前記プロセッサがリセット(reset)またはブーティング(booting)される場合、前記エアロゾル生成装置の異常動作が感知される場合、または前記RTCへの電力供給が中止される場合、初期化されうる。
【0015】
前記プロセッサは、前記初期基準時刻に累積経過時間を加算することで、前記基準時刻を補正することができる。
【0016】
前記既設定の動作は、前記プロセッサのリセットまたはブーティング、船積み(shipping)モードの終了、喫煙動作の終了、充電動作の開始、及びユーザ入力の受信のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0017】
前記プロセッサは、前記アップデートされた時刻情報を前記不揮発性メモリに上書き(overwrite)することができる。
【0018】
前記RTCは、前記エアロゾル生成装置が船積みモードから解除された場合、前記時刻情報に係わる計測を開始しうる。
【0019】
前記エアロゾル生成装置は、ユーザ入力が受信されることにより、前記RTCが出力する時刻情報を外部に出力するユーザインターフェースをさらに含みうる。
【0020】
前記プロセッサは、MCU(Micro Controller Unit)に該当し、前記RTCは、前記MCUに内蔵されうる。
【0021】
また、本開示の他の側面によれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、RTCを用いて基準時刻から計測される時刻情報を獲得する段階;既設定の動作が遂行される場合、前記時刻情報を不揮発性メモリに保存する段階;前記RTCが初期化される場合、初期基準時刻及び前記初期基準時刻からの累積経過時間に基づいて前記基準時刻を補正することで、前記時刻情報を復元する段階;及び前記既設定の動作が再び遂行される場合、前記補正された基準時刻から前記既設定の動作が遂行された時刻までの経過時間が反映されたアップデートされた時刻情報を前記不揮発性メモリに保存する段階;を含む。
【0022】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0023】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0024】
本明細書において使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを限定し、リストの個別的な構成要素を限定しない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むとも理解される。
【0025】
1つのエレメントまたはレイヤが他のエレメントまたはレイヤの「上部に(over)」、「上に(above)」、「連結された(connected to)」または「結合された(coupled to)」と指称されたとき、これは、他のエレメントまたはレイヤの直上に、上に、連結されるか、結合されるものでもあり、または中間のエレメントまたはレイヤが存在してもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されたときには、中間に別途のエレメントまたはレイヤが存在していないと理解されねばならない。
【0026】
以下、添付された図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、互いに異なる様々な形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0027】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1ないし図4は、エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【0029】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、及びヒータ13000を含む。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、蒸気化器14000をさらに含む。図4を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、誘導コイル13500をさらに含む。また、エアロゾル生成装置10000の内部空間には、エアロゾル生成物品20000が挿入されうる。エアロゾル生成装置10000及びエアロゾル生成物品20000は、エアロゾル生成システムを構成することができる。
【0030】
図1ないし図4に図示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1ないし図4に図示された構成要素外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれうることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解するであろう。
【0031】
一方、図2及び図3には、エアロゾル生成装置10000にヒータ13000が含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ13000は省略されうる。また、図2及び図3において、エアロゾル生成装置10000は、エアロゾル生成物品20000と共に使用されると図示されているが、必要によって、エアロゾル生成物品20000は省略されうる。その場合、エアロゾル生成装置10000は、蒸気化器14000のみを含みうる。
【0032】
図1には、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000が一列に配置されていると図示されている。また、図2には、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000が一列に配置されていると図示されている。また、図3には、蒸気化器14000及びヒータ13000が並列に配置されていると図示されている。また図4には、誘導コイル13500がヒータ13000を取り囲むように配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置10000の内部構造は、図1ないし図4に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置10000の設計によって、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000、誘導コイル13500、及び蒸気化器14000の配置は変更されうる。
【0033】
エアロゾル生成物品20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、エアロゾル生成装置10000は、ヒータ13000及び/または蒸気化器14000を作動させ、エアロゾル生成物品20000及び/または蒸気化器14000からエアロゾルを発生させうる。ヒータ13000及び/または蒸気化器14000によって発生したエアロゾルは、エアロゾル生成物品20000を通過してユーザに伝達される。
【0034】
必要によって、エアロゾル生成物品20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置10000は、ヒータ13000を加熱することができる。
【0035】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000または蒸気化器14000が加熱されうるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0036】
制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000、ヒータ13000、誘導コイル13500及び蒸気化器14000だけではなく、エアロゾル生成装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断しうる。
【0037】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、制御部12000が他の形態のハードウェアとして具現されてもよいということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解するであろう。
【0038】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱されうる。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。ヒータ13000は、誘導コイル13500から生成された可変磁場によっても加熱されうる。その場合、誘導コイル13500がバッテリ11000から供給された電力によって可変磁場を発生させうる。
【0039】
一例において、図1に図示されたように、エアロゾル生成物品20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、エアロゾル生成物品20000の内部に位置しうる。したがって、加熱されたヒータ13000は、エアロゾル生成物品20000内のエアロゾル生成物質と直接接触し、エアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0040】
他の例において、図2ないし図4に図示されたように、エアロゾル生成物品20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、エアロゾル生成物品20000の外部に位置しうる。したがって、ヒータ13000から発生した熱がエアロゾル生成物品20000の外部から内部のエアロゾル生成物質に伝達されうる。
【0041】
一例において、図1ないし図3に図示されたように、ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000は、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13000が加熱されうる。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10000に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0042】
他の例において、図4に図示されたように、ヒータ13000は、誘導加熱によって熱を生成することができる。その場合、エアロゾル生成装置13000は、可変磁場(alternating magnetic field)を生成するための誘導コイル13500をさらに含みうる。誘導コイル13500は、バッテリ11000から電力が供給されることにより、可変磁場を発生させ、ヒータ13000は、可変磁場に応答して加熱されるサセプタを含みうる。サセプタは、金属または炭素を含みうる。例えば、サセプタは、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0043】
また、サセプタは、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような半金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。しかし、ヒータ13000に含まれるサセプタは、可変磁場が印加されることにより、希望温度まで加熱されるものであれば、上述した例に限定されない。
【0044】
ヒータ13000は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってエアロゾル生成物品20000の内部または、外部を加熱することができる。
【0045】
また、エアロゾル生成装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されうる。この際、複数個のヒータ13000は、エアロゾル生成物品20000の内部に挿入されるように配置され、エアロゾル生成物品20000の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ13000の一部は、エアロゾル生成物品20000の内部に挿入されるようにも配置され、残りは、エアロゾル生成物品20000の外部にも配置されうる。また、ヒータ13000の形状は、図1ないし図4に図示された形状に限定されず、多様な形状にも製作される。
【0046】
蒸気化器14000は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品20000を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルがエアロゾル生成物品を通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0047】
例えば、蒸気化器14000は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含みうるが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置10000に含まれてもよい。
【0048】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14000から/に脱/付着されるように製作され、蒸気化器14000と一体として製作されうる。
【0049】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含みうる。
【0050】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素として伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。
【0051】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置されうる。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0052】
例えば、蒸気化器14000は、カートリッジ(cartridge)、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0053】
一方、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000、誘導コイル13500及び蒸気化器14000以外に、汎用的な構成をさらに含みうる。例えば、エアロゾル生成装置10000は、時刻情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含みうる。また、エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ(例えば、パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット感知センサなど)を含みうる。また、エアロゾル生成装置10000は、エアロゾル生成物品20000が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出可能な構造によっても作製される。
【0054】
図1ないし図4には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10000とが結合された状態でヒータ13000が加熱されうる。
【0055】
エアロゾル生成物品20000は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、エアロゾル生成物品20000は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分とに区分される。または、エアロゾル生成物品20000の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されうる。
【0056】
エアロゾル生成装置10000の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置10000の内部に第1部分の一部のみ挿入され、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0057】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置10000に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてエアロゾル生成物品20000の内部に流入されうる。
【0058】
図5は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0059】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置50は、プロセッサ510、RTC 520及び不揮発性メモリ530を含みうる。エアロゾル生成装置50及びプロセッサ510は、それぞれ図1ないし図4のエアロゾル生成装置10000及び制御部12000に対応するところ、重複説明は、省略する。
【0060】
図5に図示されたエアロゾル生成装置50には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図5に図示されていない他の構成要素がエアロゾル生成装置50にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解するであろう。例えば、エアロゾル生成装置50は、図1ないし図4を参照して説明したバッテリ11000、ヒータ13000、誘導コイル13500及び蒸気化器14000をさらに含みうる。
【0061】
プロセッサ510は、MCU(Micro Controller Unit)に該当し、RTC 520は、プロセッサ510に内蔵されうる。プロセッサ510は、エアロゾル生成装置50に含まれるメインバッテリ(例えば、図1ないし図4のバッテリ11000)によって電力を供給され、RTC 520は、プロセッサ510を介して間接的に電力を供給されうる。
【0062】
RTC 520は、基準時刻から計測される時刻情報を出力しうる。例えば、基準時刻が1970年1月1日0時である場合、RTC 520は、1970年1月1日0時よりの経過時間を計測することができる。その場合、RTC 520が時刻情報の計測を開始した後、1年が経過すれば、RTC 520は、1971年1月1日0時の時刻情報を出力することができる。
【0063】
RTC 520は、電力供給が続く間、初期基準時刻から計測される時刻情報をリアルタイムに出力することができるが、RTC 520への電力供給が中止される場合、RTC 520の基準時刻が初期化されることにより、既存の時刻情報が損失されうる。例えば、RTC 520は、プロセッサ510がリセット(reset)またはブーティング(booting)される場合、または、エアロゾル生成装置50の異常動作が感知されることにより、RTC 520への電力供給が中止される場合、初期化されうる。RTC 520が初期化されれば、デフォルト基準時刻から計測される時刻情報がRTC 520によって出力されうる。デフォルト基準時刻は、RTC 520に既定の特定時刻(例えば、1970年1月1日12:00 a.m.)でもある。
【0064】
RTC 520のデフォルト基準時刻は、エアロゾル生成装置50が製造される時点とは無関係に決定されるので、RTC 520の基準時刻は、エアロゾル生成装置50が製造されるとき、特定時点(例えば、製造時点)(以後、「初期同期化時刻」または「初期基準時刻」)に同期化されうる。すなわち、RTC 520の基準時刻は、デフォルト基準時刻(例えば、1970年1月1日12:00 a.m.)から初期同期化時刻(すなわち、初期基準時刻)(例えば、2020年1月1日12:00 a.m.)にアップデートされうる。その場合、エアロゾル生成装置50の製造過程で初期同期化時刻が供給者によって決定され、RTC 520の基準時刻が初期同期化時刻に同期化(すなわち、アップデート)されうる。
【0065】
前述したように、エアロゾル生成装置50が製造される時点と、エアロゾル生成装置50が最終消費者に販売される時点との間にも、時間差が存在しうる。エアロゾル生成装置50が運送または保管中の状態では、エアロゾル生成装置50がユーザによって使用されている状態ではないので、RTC 520を用いた使用日数計算が遂行されてはならない。したがって、エアロゾル生成装置50が船積みモードから解除される場合(すなわち、船積みモードが終了する場合)にのみRTC 520による時刻情報の計測が開始されうる。船積みモードは、エアロゾル生成装置50を購買したユーザが初めてそれを使用する場合、終了すると見なされうる。例えば、エアロゾル生成装置50の充電が開始される場合(例えば、エアロゾル生成装置50の充電ポートが外部電源に連結される場合)、船積みモードが終了する。一旦、船積みモードが終了すれば、RTC 520が時間測定を開始し、初期同期化時刻(例えば、2020年1月1日12:00a.m.)に測定された時間(例えば、2日)を加えることで、初期同期化時刻から経過された時刻を出力(例えば、出力時刻情報は、2020年1月3日12:00 a.m.)させうる。
【0066】
不揮発性メモリ530は、RTC 520から出力される時刻情報を保存することができる。不揮発性メモリ530は、エアロゾル生成装置50の製造または出荷(shipment)時点に初期化されうる。RTC 520が時刻情報に係わる計測を開始した後、不揮発性メモリ530は、RTC 520から出力される時刻情報を受信及び保存することができる。時刻情報の測定開始前には、RTC 520は現在基準時刻を出力することができる。
【0067】
プロセッサ510は、RTC 520から出力される時刻情報を不揮発性メモリ530に周期的に保存することができる。但し、それに制限されるものではない。例えば、プロセッサ510は、既設定の動作が遂行される場合、不揮発性メモリ530に時刻情報を保存することもできる。既設定の動作は、プロセッサ510のリセットまたはブーティング、船積みモードからの解除、喫煙動作(例えば、ヒータの加熱動作)の終了、充電動作の開始、ユーザ入力(例えば、タッチまたはボタン入力)の受信のうち、少なくとも1つを含みうるが、それらに必ずしも制限されるものではない。プロセッサ510は、既設定の動作が遂行されたと判断される場合、RTC 520から出力される時刻情報を不揮発性メモリ530に保存することができる。
【0068】
RTC 520が初期化される場合、プロセッサ510は、初期同期化時刻及び累積経過時間に基づいて基準時刻を補正することで、初期化発生前に測定された時刻情報を復元しうる。すなわち、RTC 520が初期化されても、プロセッサ510は、不揮発性メモリ530に保存された情報を用いて既存の(すなわち、以前に測定された)時刻情報を復元しうる。したがって、別途の補助電源または降圧回路の設置による製造コストの上昇なしにも、エアロゾル生成装置50の使用日数に係わる情報が保持されうる。不揮発性メモリ530は、電力供給が中断されても、既保存の情報を保持するので、プロセッサ510のリセットまたはブーティングが発生しても不揮発性メモリ530に既保存の時刻情報の損失が防止されうる。
【0069】
一方、プロセッサ510は、時刻情報が復元された後に既設定の動作が再び遂行される場合、補正された基準時刻から既設定の動作が再び遂行された時刻までの経過時間が反映されたアップデートされた時刻情報を不揮発性メモリ530に保存することができる。プロセッサ510は、アップデートされた時刻情報を不揮発性メモリ530に上書き(overwrite)しうる。このようにプロセッサ510は、RTC 520が初期化される度に基準時刻を補正することで、時刻情報を復元することができる。したがって、プロセッサ510は、不揮発性メモリ530に予め保存されていた情報に関する追加的な演算なしに、使用日数をアップデートすることができる。以下、図6及び図7を参照して、プロセッサ510がRTC 520及び不揮発性メモリ530を用いて使用日数に係わる情報を管理する過程をさらに詳細に説明する。
【0070】
図6は、例示的な実施例によって、RTCを用いてエアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得する過程を説明するための図面である。
【0071】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置(例えば、図5のエアロゾル生成装置50)に含まれるRTC(例えば、図5のRTC 520)が経時的に出力する時刻情報の例示が図示されている。前述したように、エアロゾル生成装置の製造過程でRTCが出力する時刻は、デフォルト基準時刻から初期同期化時刻(すなわち、初期基準時刻)にアップデートされうる。初期同期化時刻とデフォルト基準時刻との間の期間は、同期化時間(A)と称され、エアロゾル生成装置に保存されうる。
【0072】
RTCは、エアロゾル生成装置の船積みモードが解除されることにより、時刻情報に係わる計測を開始することができる。例えば、エアロゾル生成装置の船積みモードが終了した後、第1経過時間(a)が経過した場合、RTCは、第1時刻を出力しうる。この時点に既設定の動作が遂行されれば、RTCから出力される第1時刻に係わる情報は、不揮発性メモリ(例えば、図5の不揮発性メモリ530)に保存されうる。第1時刻に係わる情報には、同期化時間(A)及び第1経過時間(a)に係わる情報が含まれる。
【0073】
第1時刻から第2経過時間(b)が経過すれば、RTCは、第2時刻を出力しうる。この時点に既設定の動作が再び遂行される場合、RTCから出力される第2時刻に係わる情報は、不揮発性メモリに保存されうる。第2時刻に係わる情報には、同期化時間(A)、第1経過時間(a)及び第2経過時間(b)に係わる情報が含まれうる。
【0074】
初期同期化時刻または同期化時間(A)は、エアロゾル生成装置のプロセッサに既に知られている。したがって、プロセッサは、不揮発性メモリに既保存の時刻情報(例えば、第2時刻に係わる情報)及び初期同期化時刻に基づいて累積経過時間(a+b)を計算することができる。例えば、プロセッサは、不揮発性メモリに保存された第2時刻から初期同期化時刻を減算することで、累積経過時間(a+b)を計算しうる。また、プロセッサは、第2時刻と初期化時刻との間の時間(A+a+b)から同期化時間(A)を減算することで、累積経過時間(a+b)を計算することもできる。
【0075】
プロセッサは、累積経過時間(a+b)に基づいてエアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得しうる。累積経過時間(a+b)は、エアロゾル生成装置の使用日数に対応する。
【0076】
図7は、例示的な実施例によって、RTCが初期化される場合、RTCの時刻情報を復元する過程を説明するための図面である。
【0077】
RTC(例えば、図5のRTC 520)は、初期化イベントが発生する場合、初期化されうる。初期化イベントの例示は、プロセッサ(例えば、図5のプロセッサ510)がリセットまたはブーティングされる場合、エアロゾル生成装置(例えば、図5のエアロゾル生成装置50)の異常動作が感知される場合、及びRTC 520への電力供給が中止される場合(例えば、図1ないし図4のバッテリ11000のようなバッテリが消尽される場合)を含みうるが、それに制限されるものではない。例えば、ボタンを介したユーザ入力が既設定の時間以上持続される場合、エアロゾル生成装置のハードウェアリセットが発生することにより、エアロゾル生成装置に含まれた構成要素に対する電力供給が一時的に中断されていてまた再開されうる。その過程で、RTCへの電力供給が中断され、RTCは、初期化されうる。
【0078】
タイミング図(710)を参照すれば、従来のエアロゾル生成装置でRTC初期化が発生した場合、RTCが出力する時刻情報の例示が図示されている。従来のエアロゾル生成装置でRTCが初期化される場合、RTCは、デフォルト基準時刻を出力する。これにより、RTCが出力していた既存の時刻情報が損失されうる。
【0079】
タイミング図(720)を参照すれば、本発明に係るエアロゾル生成装置で基準時刻補正によって既存の時刻情報が復元される過程が図示されている。不揮発性メモリ(例えば、図5の不揮発性メモリ530)は、電力供給が中断されても、既存の情報を保持するところ、プロセッサは、不揮発性メモリに保存された時刻情報を用いてRTCの基準時刻を補正しうる。例えば、初期同期化時刻から累積経過時間(a+b)が経過する場合(すなわち、RTCによって出力される時刻情報が第2時刻を示す場合)RTCが初期化されると仮定すれば、プロセッサは、初期同期化時刻に累積経過時間(a+b)を加算することで、基準時刻を補正しうる。
【0080】
RTCは、補正された基準時刻(例えば、第2時刻)を基準に時刻情報に係わる計測を再開しうる。例えば、RTC初期化が遂行された後(すなわち、基準時刻が第2時刻に補正された後)、第3経過時間(c)が経過されれば、RTCは、第3時刻を出力することができる。この時点に、既設定の動作が遂行されれば、RTCから出力される第3時刻に係わる情報は、不揮発性メモリに保存されうる。第3時刻に係わる情報には、同期化時間(A)、第1経過時間(a)、第2経過時間(b)及び第3経過時間(c)に係わる情報が含まれうる。このように、RTCが初期化されても、使用日数に係わる情報は、累積経過時間(a+b+c)を反映することができる。
【0081】
再び図5に戻り、エアロゾル生成装置50は、ユーザ入力が受信されることにより、RTC 520が出力する時刻情報を外部に出力するユーザインターフェース(図示せず)をさらに含みうる。ユーザインターフェースは、LCD(Liquid Crystal Display), OLED(Organic Light Emitting Diodes), LED(Light Emitting Diode)のようなディスプレイでもある。例えば、エアロゾル生成装置50は、ボタンまたはタッチスクリーンのようなユーザ入力手段によってユーザ入力が受信されることにより、RTC 520が出力する時刻情報をディスプレイに表示しうる。
【0082】
また、ユーザインターフェースは、データ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI、WI-FIDirect、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含みうる。エアロゾル生成装置50は、ユーザインターフェースを介して別途の外部装置と連結され、RTC 520が出力する時刻情報を外部装置に伝送しうる。その場合、RTC 520が出力する時刻情報は、外部装置に備えられた別途のプログラムを介して接近されうる。但し、それに制限されるものではない。
【0083】
図8は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0084】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、図5に図示されたエアロゾル生成装置50によって遂行される段階で構成される。したがって、以下で説明されていない内容であるにしても、図5のエアロゾル生成装置50について以上で記述された内容は、図8の方法にも適用されうる。
【0085】
段階810において、エアロゾル生成装置は、RTCを用いて基準時刻から計測される時刻情報(すなわち、経過時間)を獲得しうる。RTCは、エアロゾル生成装置が船積みモードから解除された場合、時刻情報に係わる計測を開始しうる。
【0086】
段階820において、エアロゾル生成装置は、既設定の動作が遂行される場合、時刻情報を不揮発性メモリに保存することができる。既設定の動作は、プロセッサのリセットまたはブーティング、船積みモードからの解除、喫煙動作の終了、充電動作の開始、及びユーザ入力の受信のうち、少なくとも1つを含みうる。エアロゾル生成装置は、既設定の動作が遂行されたと判断される場合、時刻情報を不揮発性メモリに保存することができる。
【0087】
エアロゾル生成装置は、不揮発性メモリに既保存の時刻情報及び初期同期化時刻に基づいて累積経過時間を計算し、累積経過時間に基づいてエアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報を獲得しうる。初期同期化時刻は、エアロゾル生成装置の製造過程で供給者によって設定され、エアロゾル生成装置に保存されていてもよい。例えば、初期同期化時刻は、エアロゾル生成装置のプロセッサまたはメモリに保存されていてもよい。
【0088】
段階830において、エアロゾル生成装置は、RTCが初期化される場合、初期同期化時刻及び累積経過時間に基づいて基準時刻を補正することで、時刻情報を復元することができる。RTCは、プロセッサがリセットまたはブーティングされる場合、エアロゾル生成装置の異常動作が感知される場合、または、RTCへの電力供給が中止される場合(例えば、バッテリが消尽された場合)に初期化されうる。エアロゾル生成装置は、初期同期化時刻に累積経過時間を加算した時刻で基準時刻を補正することができる。
【0089】
段階840において、エアロゾル生成装置は、既設定の動作が再び遂行される場合、補正された基準時刻から既設定の動作が再び遂行された時刻までの経過時間が反映されたアップデートされた時刻情報を不揮発性メモリに保存することができる。エアロゾル生成装置は、アップデートされた時刻情報を不揮発性メモリに上書きすることができる。
【0090】
一実施例によるエアロゾル生成装置において、不揮発性メモリから累積経過時間と現在の経過時間を読取り、累積経過時間と現在の経過時間との和を計算し、以後、不揮発性メモリにその合計を保存する追加的な過程なしに、RTCが現在出力する時刻情報が不揮発性メモリに上書きされうる。また、エアロゾル生成装置は、既知の情報である初期同期化時刻を不揮発性メモリに保存された時刻情報から減算する比較的単なる過程を通じてエアロゾル生成装置の使用日数を計算することができる。
【0091】
すなわち、本開示によれば、RTCが初期化されても、RTCが現在出力する時刻情報が初期基準時刻からの累積経過時間を含むように基準時刻に対する補正が遂行されうる。したがって、エアロゾル生成装置の使用日数に係わる情報が正確に保持及び管理されうる。
【0092】
一方、図8のエアロゾル生成装置の動作方法は、その方法を行う命令語を含む1つ以上のプログラムが記録されたコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録されうる。コンピュータで読取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical media)、及びROM(Read Only Memory)、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけではなく、インタープリターなどを使用してコンピュータによっても実行される高級言語コードを含む。
【0093】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、請求範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8