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  • 特許-銅張積層板及びその形成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-15
(45)【発行日】2024-08-23
(54)【発明の名称】銅張積層板及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 15/082 20060101AFI20240816BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20240816BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20240816BHJP
   H05K 1/09 20060101ALI20240816BHJP
【FI】
B32B15/082 B
B32B15/08 J
H05K1/03 630H
H05K1/03 610R
H05K1/09 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023533278
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 US2021072822
(87)【国際公開番号】W WO2022133404
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-05-31
(31)【優先権主張番号】63/126,111
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Saint-Gobain Performance Plastics, Corporation
【住所又は居所原語表記】31500 Solon Road Solon, 44139 OH USA
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダムチュク、ジェニファー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス、デール
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト、メーガン
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィチャンドラン、セトゥマダヴァン
(72)【発明者】
【氏名】バス、ジェラルド ティー.
【審査官】大村 博一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05506049(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0062976(US,A1)
【文献】特開2007-098692(JP,A)
【文献】特開2012-184422(JP,A)
【文献】特表2020-507888(JP,A)
【文献】特開2015-111625(JP,A)
【文献】特開2016-046433(JP,A)
【文献】国際公開第2019/031071(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/168718(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0339493(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
H05K 1/03,1/09,1/16
C08J 5/00-5/02;5/12-5/22
B29C 41/00-41/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅張積層板であって、
銅箔層と、前記銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、前記フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を備え、前記誘電体コーティングは、
樹脂マトリックス成分と、
セラミックフィラー成分と、を含み、
前記セラミックフィラー成分は第1のフィラー材料を含み、
前記誘電体コーティングが、0ミクロン以下の平均厚さ、および0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を有する、銅張積層板。
【請求項2】
前記フルオロポリマー系接着剤層が、少なくとも.2ミクロンかつミクロン以下の平均厚さを有する、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項3】
前記フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項4】
前記第1のフィラー材料は、以下の粒径分布スパン(PSDS)を含み、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、前記第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、前記第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、前記第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項5】
前記第1のフィラー材料が、シリカを含む、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項6】
前記樹脂マトリックスが、ペルフルオロポリマーを含む、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項7】
前記樹脂マトリックス成分の含有量が、前記誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも0体積%かつ3体積%以下である、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項8】
前記ペルフルオロポリマーの含有量が、前記誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも0体積%かつ3体積%以下である、請求項に記載の銅張積層板。
【請求項9】
前記セラミックフィラー成分の含有量が、前記誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも0体積%かつ7体積%以下である、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項10】
前記第1のフィラー材料の含有量が、前記セラミックフィラー成分の総体積に対して少なくとも0体積%かつ00体積%以下である、請求項1に記載の銅張積層板。
【請求項11】
銅張積層板を含むプリント回路基板であって、前記銅張積層板は、
銅箔層と、前記銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、前記フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を備え、前記誘電体コーティングは、
樹脂マトリックス成分と、
セラミックフィラー成分と、を含み、
前記セラミックフィラー成分は第1のフィラー材料を含み、
前記誘電体コーティングが、20ミクロン以下の平均厚さ、および0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を有する、プリント回路基板。
【請求項12】
前記フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
銅張積層板を形成する方法であって、前記方法が、
銅箔層を提供することと、
前記銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、
樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、
前記形成混合物を、前記フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、
前記誘電体コーティングが、0ミクロン以下の平均厚さ、および0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、銅張積層板及びその形成方法に関する。特に、本開示は、誘電体コーティングを有する銅張積層板及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
銅張積層板(Copper-clad laminate、CCL)は、導電性銅箔の2つの層の上に又はそれらの間に積層された誘電体材料を含む。その後の作業が、そのようなCCLをプリント回路基板(printed circuit board、PCB)に変換する。PCBを形成するために使用される場合、導電性銅箔は選択的にエッチングされてスルーホールを有する回路が形成され、スルーホールは、層間に穿孔され金属化、すなわちめっきされて、多層PCB内の層間に導電性を確立する。したがって、CCLは優れた熱機械的安定性を呈しなければならない。PCBはまた、製造作業中に、例えばはんだ付け、並びに使用中に、過度に高い温度に日常的に曝される。したがって、それらは、変形することなく200℃を超える連続温度で機能しなければならず、吸湿に抵抗しながら劇的な温度変動に耐えなければならない。CCLの誘電体層は、導電層間のスペーサとして機能し、導電性を遮断することによって電気信号損失及びクロストークを最小限に抑えることができる。誘電体層の誘電率(絶対誘電率)が低いほど、層を通る電気信号の速度が高くなる。したがって、温度及び周波数、並びに材料の分極率に依存する低い誘電正接が、高周波用途にとって非常に重要である。それに応じて、PCB及び他の高周波用途で使用することができる改善された誘電体材料及び誘電体層が望まれる。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様によれば、銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。誘電体コーティングは、約20ミクロン以下の平均厚さを有し得る。
【0004】
別の態様によれば、銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。第1のフィラー材料の粒径分布は、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を有してもよい。
【0005】
更に別の態様によれば、銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。第1のフィラー材料は、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(particle size distribution span、PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい。
【0006】
別の態様によれば、プリント回路基板は、銅張積層板を含み得る。銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。誘電体コーティングは、約20ミクロン以下の平均厚さを有し得る。
【0007】
更に別の態様によれば、プリント回路基板は、銅張積層板を含み得る。銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。第1のフィラー材料の粒径分布は、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を有してもよい。
【0008】
別の態様によれば、プリント回路基板は、銅張積層板を含み得る。銅張積層板は、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る。誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。セラミックフィラー成分は、第1のフィラー材料を含んでもよい。第1のフィラー材料は、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい。
【0009】
別の態様によれば、銅張積層板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。誘電体コーティングは、約20ミクロン以下の平均厚さを有し得る。
【0010】
更に別の態様によれば、銅張積層板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。第1のフィラー材料の粒径分布は、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を有してもよい。
【0011】
別の態様によれば、銅張積層板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。第1のフィラー前駆体材料は、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい。
【0012】
別の態様によれば、プリント回路基板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。誘電体コーティングは、約20ミクロン以下の平均厚さを有し得る。
【0013】
更に別の態様によれば、プリント回路基板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。第1のフィラー材料の粒径分布は、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を有してもよい。
【0014】
別の態様によれば、プリント回路基板を形成する方法は、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み得る。セラミックフィラー前駆体成分は、第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。第1のフィラー前駆体材料は、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
実施形態は、例として示されており、添付の図面に限定されない。
図1】本明細書に記載される実施形態による、銅張積層板の形成方法を示す図を含む。
図2】本明細書に記載される実施形態により形成される銅張積層板の構成を示す図を含む。
図3】本明細書に記載される実施形態による、プリント回路基板の形成方法を示す図を含む。
図4】本明細書に記載される実施形態により形成されるプリント回路基板の構成を示す図を含む。
【0016】
当業者は、図中の要素が簡略化及び明瞭化を目的として例解されており、必ずしも縮尺どおりに描画されていないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の考察は、教示の特定の実施態様及び実施形態に焦点を当てている。詳細な説明は、特定の実施形態を説明するのを助けるために提供されており、本開示又は教示の範囲又は適用性に関する限定として解釈されるべきではない。本明細書で提供される本開示及び教示に基づいて、他の実施形態を使用することができることが理解されるであろう。
【0018】
「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではないが、明示的に列挙されていない他の特徴、又はそのような方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すのではない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(又は存在し)、Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、及び、AとBとの両方が真である(又は存在する)。
【0019】
本明細書に記載の実施形態は、概して、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングとを含み得る銅張積層板を対象とする。特定の実施形態によれば、誘電体コーティングは、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み得る。
【0020】
最初に銅張積層板を形成する方法について言及すると、図1は、本明細書に記載の実施形態による銅張積層板を形成するための形成方法100を示す図を含む。特定の実施形態によれば、形成方法100は、銅箔層を提供する第1のステップ110と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布する第2のステップ120と、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成する第3のステップ130と、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成する第4のステップ140と、を含み得る。
【0021】
更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層は、特定の平均厚さを有し得る。例えば、フルオロポリマー系接着剤層は、少なくとも約0.2ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.5ミクロン、又は更には少なくとも約3.0ミクロンであり得る。更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層の平均厚さは、約7ミクロン以下、例えば、約6.5ミクロン以下、約6.0ミクロン以下、約5.5ミクロン以下、約5.0ミクロン以下、約4.9ミクロン以下、約4.8ミクロン以下、約4.7ミクロン以下、又は約4.6ミクロン以下、又は約4.5ミクロン以下、又は約4.4ミクロン以下、又は約4.3ミクロン以下、又は約4.2ミクロン以下、又は約4.1ミクロン以下、又は約4.1ミクロン以下、又は約4.0ミクロン以下、又は約3.9ミクロン以下、又は約3.8ミクロン以下、又は約3.7ミクロン以下、又は約3.6ミクロン以下、又は更には約3.5ミクロン以下であってもよい。フルオロポリマー系接着剤層の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。フルオロポリマー系接着剤層の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0022】
更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層は、特定の材料を含み得る。例えば、フルオロポリマー系接着剤層は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(modified polytetrafluoroethylene、mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(fluorinated ethylene-propylene、FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(perfluoroalkoxy polymer resin、PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(modified perfluoroalkoxy polymer resin、mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなってもよい。
【0023】
特定の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分は、形成方法100によって形成された銅張積層板の性能を改善し得る特定の特性を有し得る第1のフィラー前駆体材料を含み得る。
【0024】
特定の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定のサイズ分布を有してもよい。本明細書に記載される実施形態の目的で、材料の粒径分布、例えば、第1のフィラー前駆体材料の粒径分布は、粒径分布D値、D10、D50及びD90の任意の組み合わせを使用して記載できる。粒径分布からのD10値は、粒子の10%がその値よりも小さく、粒子の90%がその値よりも大きい粒径値として定義される。粒径分布からのD50値は、粒子の50%がその値よりも小さく、粒子の50%がその値よりも大きい粒径値として定義される。粒径分布からのD90値は、粒子の90%がその値よりも小さく、粒子の10%がその値よりも大きい粒径値として定義される。本明細書に記載される実施形態の目的で、特定の材料の粒径測定は、レーザー回折分光法を使用して行われる。
【0025】
特定の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定のサイズ分布D10値を有してもよい。例えば、第1のフィラー前駆体材料のD10は、少なくとも約0.2ミクロン、例えば、少なくとも約0.3ミクロン、又は少なくとも約0.4ミクロン、又は少なくとも約0.5ミクロン、又は少なくとも約0.6ミクロン、又は少なくとも約0.7ミクロン、又は少なくとも約0.8ミクロン、又は少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は更には少なくとも約1.2ミクロン、であってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD10は、約1.6ミクロン以下、例えば、約1.5ミクロン以下、又は更には約1.4ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料のD10は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料のD10は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0026】
他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定のサイズ分布D50値を有してもよい。例えば、第1のフィラー前駆体材料のD50は、少なくとも約0.6ミクロン、又は少なくとも約0.7ミクロン、又は少なくとも約0.8ミクロン、又は少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は少なくとも約1.2ミクロン、又は少なくとも約1.3ミクロン、又は少なくとも約1.4ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約1.6ミクロン、又は少なくとも約1.7ミクロン、又は少なくとも約1.8ミクロン、又は少なくとも約1.9ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.1ミクロン、又は更には少なくとも約2.2ミクロンなどの、少なくとも約0.5ミクロンであってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD50は、約2.7ミクロン以下、例えば、約2.6ミクロン以下、又は約2.5ミクロン以下、又は更には約2.4ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料のD50は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料のD50は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0027】
他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定のサイズ分布D90値を有してもよい。例えば、第1のフィラー前駆体材料のD90は、少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は少なくとも約1.2ミクロン、又は少なくとも約1.3ミクロン、又は少なくとも約1.4ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約1.6ミクロン、又は少なくとも約1.7ミクロン、又は少なくとも約1.8ミクロン、又は少なくとも約1.9ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.1ミクロン、又は少なくとも約2.2ミクロン、又は少なくとも約2.3ミクロン、又は少なくとも約2.4ミクロン、又は少なくとも約2.5ミクロン、又は少なくとも約2.6ミクロン、又は更には少なくとも約2.7ミクロンなどの、少なくとも約0.8ミクロンであってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD90は、約8.0ミクロン以下、例えば、約7.5ミクロン以下、又は約7.0ミクロン以下、又は約6.5ミクロン以下、又は約6.0ミクロン以下、又は約5.5ミクロン以下、又は約5.4ミクロン以下、又は約5.3ミクロン以下、又は約5.2ミクロン以下、又は更には約5.1ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料のD90は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料のD90は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0028】
更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、レーザー回折分光法を使用して測定される特定の平均粒径を有してもよい。例えば、第1のフィラー前駆体材料の平均粒径は、約10ミクロン以下、例えば、約9ミクロン以下、又は約8ミクロン以下、又は約7ミクロン以下、又は約6ミクロン以下、又は約5ミクロン以下、又は約4ミクロン以下、又は約3ミクロン以下、又は更には約2ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料の平均粒径は、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料の平均粒径は、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0029】
更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定の粒径分布スパン(PSDS)を有するものとして記載されてもよく、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい。例えば、第1のフィラー前駆体材料のPSDSは、約5以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は更には約2.5以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料のPSDSは、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料のPSDSは、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0030】
更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、Brunauer-Emmett-Teller(BET)表面積分析法(窒素吸着)を使用して測定される特定の平均表面積を有するものとして説明することができる。例えば、第1のフィラー前駆体材料は、約9.9m/g以下、又は約9.5m/g以下、又は約9.0m/g以下、又は約8.5m/g以下、又は約8.0m/g以下、又は約7.5m/g以下、又は約7.0m/g以下、又は約6.5m/g以下、又は約6.0m/g以下、又は約5.5m/g以下、又は約5.0m/g以下、又は約4.5m/g以下、又は約4.0m/g以下、又は更には約3.5m/g以下などの、約10m/g以下の平均表面積を有してもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、少なくとも約1.2m/g、例えば、少なくとも約2.2m/gの平均表面積を有してもよい。第1のフィラー前駆体材料の平均表面積は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料の平均表面積は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0031】
他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、特定の材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、シリカ系化合物を含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、シリカ系化合物から構成されてもよい。他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料はシリカを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料は、シリカから構成されてもよい。
【0032】
更に他の実施形態によれば、形成混合物は、特定の含有量のセラミックフィラー前駆体成分を含んでもよい。例えば、セラミックフィラー前駆体成分の含有量は、第1の形成混合物の総体積に対して少なくとも約30体積%、例えば、少なくとも約31体積%、又は少なくとも約32体積%、又は少なくとも約33体積%、又は少なくとも約34体積%、又は少なくとも約35体積%、又は少なくとも約36体積%、又は少なくとも約37体積%、又は少なくとも約38体積%、又は少なくとも約39体積%、又は少なくとも約40体積%、又は少なくとも約41体積%、又は少なくとも約42体積%、又は少なくとも約43体積%、又は少なくとも約44体積%、又は少なくとも約45体積%、又は少なくとも約46体積%、又は少なくとも約47体積%、又は少なくとも約48体積%、又は少なくとも約49体積%、又は少なくとも約50体積%、又は少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は更には少なくとも約54体積%であり得る。更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分の含有量は、形成混合物の総体積に対して、約57体積%以下、例えば、約56体積%以下、又は更には約55体積%以下であってもよい。セラミックフィラー前駆体成分の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。セラミックフィラー前駆体成分の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0033】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分は、特定の含有量の第1のフィラー前駆体材料を含んでもよい。例えば、第1のフィラー前駆体材料の含有量は、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約80体積%、例えば、少なくとも約81体積%、又は少なくとも約82体積%、又は少なくとも約83体積%、又は少なくとも約84体積%、又は少なくとも約85体積%、又は少なくとも約86体積%、又は少なくとも約87体積%、又は少なくとも約88体積%、又は少なくとも約89体積%、又は更には少なくとも約90体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー前駆体材料の含有量は、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約100体積%以下、例えば、約99体積%以下、又は約98体積%以下、又は約97体積%以下、又は約96体積%以下、又は約95体積%以下、又は約94体積%以下、又は約93体積%以下、又は更には約92体積%以下であってもよい。第1のフィラー前駆体材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー前駆体材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0034】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分は、第2のフィラー前駆体材料を含んでもよい。
【0035】
更に他の実施形態によれば、第2のフィラー前駆体材料は、特定の材料を含んでもよい。例えば、第2のフィラー前駆体材料は、高誘電率セラミック材料、例えば、少なくとも約14の誘電率を有するセラミック材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、第2のフィラー前駆体材料は、高誘電率セラミック材料、例えば、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0036】
更に他の実施形態によれば、第2のフィラー前駆体材料は、TiOを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第2のフィラー前駆体材料は、TiOから構成されてもよい。
【0037】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分は、特定の含有量の第2のフィラー前駆体材料を含んでもよい。例えば、第2のフィラー前駆体材料の含有量は、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約1体積%、例えば、少なくとも約2体積%、又は少なくとも約3体積%、又は少なくとも約4体積%、又は少なくとも約5体積%、又は少なくとも約6体積%、又は少なくとも約7体積%、又は少なくとも約8体積%、又は少なくとも約9体積%、又は更には少なくとも約10体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、第2のフィラー前駆体材料の含有量は、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約20体積%以下、例えば、約19体積%以下、又は約18体積%以下、又は約17体積%以下、又は約16体積%以下、又は約15体積%以下、又は約14体積%以下、又は約13体積%以下、又は約12体積%以下であってもよい。第2のフィラー前駆体材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第2のフィラー前駆体材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0038】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー前駆体成分は、特定の含有量の非晶質材料を含んでもよい。例えば、セラミックフィラー前駆体成分は、少なくとも約97%、例えば、少なくとも約98%、又は更には少なくとも約99%の非晶質材料を含んでもよい。非晶質材料の含有量は、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。非晶質材料の内容物の含有量は、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0039】
他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分は、特定の材料を含んでもよい。例えば、樹脂マトリックス前駆体成分は、ペルフルオロポリマーを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分は、ペルフルオロポリマーから構成されてもよい。
【0040】
更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分のペルフルオロポリマーは、テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene、TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(hexafluoropropylene、HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分のペルフルオロポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0041】
更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分のペルフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分のペルフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせから構成されてもよい。
【0042】
更に他の実施形態によれば、形成混合物は、特定の含有量の樹脂マトリックス前駆体成分を含んでもよい。例えば、樹脂マトリックス前駆体成分の含有量は、形成混合物の総体積に対して、少なくとも約45体積%、例えば、少なくとも約46体積%、又は少なくとも約47体積%、又は少なくとも約48体積%、又は少なくとも約49体積%、又は少なくとも約50体積%、又は少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は少なくとも約54体積%、又は更には少なくとも約55体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス前駆体成分の含有量は、形成混合物の総体積に対して、約63体積%以下、又は約62体積%以下、又は約61体積%以下、又は約60体積%以下、又は約59体積%以下、又は約58体積%以下、又は更には約57体積%以下である。樹脂マトリックス前駆体成分の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。樹脂マトリックス前駆体成分の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0043】
更に他の実施形態によれば、形成混合物は、特定の含有量のペルフルオロポリマーを含んでもよい。例えば、ペルフルオロポリマーの含有量は、形成混合物の総体積に対して、少なくとも約45体積%、例えば、少なくとも約46体積%、又は少なくとも約47体積%、又は少なくとも約48体積%、又は少なくとも約49体積%、又は少なくとも約50体積%、又は少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は少なくとも約54体積%、又は更には少なくとも約55体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、ペルフルオロポリマーの含有量は、形成混合物の総体積に対して、約63体積%以下、例えば、約62体積%以下、又は約61体積%以下、又は約60体積%以下、又は約59体積%以下、又は約58体積%以下、又は更には約57体積%以下であってもよい。ペルフルオロポリマーの含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。ペルフルオロポリマーの含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0044】
ここで、形成方法100に従って形成された銅張積層板の実施形態を参照すると、図2は、銅張積層板200の図を含む。図2に示すように、銅張積層板200は、銅箔層202と、銅箔層202を覆うフルオロポリマー系接着剤層203と、フルオロポリマー系接着剤層203の表面を覆う誘電体コーティング205と、を含み得る。特定の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、樹脂マトリックス成分210及びセラミックフィラー成分220を含み得る。
【0045】
更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層203は、特定の平均厚さを有し得る。例えば、フルオロポリマー系接着剤層203は、少なくとも約0.2ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.5ミクロン、又は更には少なくとも約3.0ミクロンであり得る。更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層203の平均厚さは、約7ミクロン以下、例えば、約6.5ミクロン以下、約6.0ミクロン以下、約5.5ミクロン以下、約5.0ミクロン以下、約4.9ミクロン以下、約4.8ミクロン以下、約4.7ミクロン以下、又は約4.6ミクロン以下、又は約4.5ミクロン以下、又は約4.4ミクロン以下、又は約4.3ミクロン以下、又は約4.2ミクロン以下、又は約4.1ミクロン以下、又は約4.1ミクロン以下、又は約4.0ミクロン以下、又は約3.9ミクロン以下、又は約3.8ミクロン以下、又は約3.7ミクロン以下、又は約3.6ミクロン以下、又は更には約3.5ミクロン以下であってもよい。フルオロポリマー系接着剤層203の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。フルオロポリマー系接着剤層203の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0046】
更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層203は、特定の材料を含み得る。例えば、フルオロポリマー系接着剤層203は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、フルオロポリマー系接着剤層は、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなってもよい。
【0047】
特定の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220は、銅張積層板200の性能を改善することができる特定の特性を有することができる第1のフィラー材料を含んでもよい。
【0048】
特定の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、特定のサイズ分布を有してもよい。本明細書に記載される実施形態の目的で、材料の粒径分布、例えば、第1のフィラー材料の粒径分布は、粒径分布D値、D10、D50及びD90の任意の組み合わせを使用して記載できる。粒径分布からのD10値は、粒子の10%がその値よりも小さく、粒子の90%がその値よりも大きい粒径値として定義される。粒径分布からのD50値は、粒子の50%がその値よりも小さく、粒子の50%がその値よりも大きい粒径値として定義される。粒径分布からのD90値は、粒子の90%がその値よりも小さく、粒子の10%がその値よりも大きい粒径値として定義される。本明細書に記載される実施形態の目的で、特定の材料の粒径測定は、レーザー回折分光法を使用して行われる。
【0049】
特定の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、特定のサイズ分布D10値を有してもよい。例えば、第1のフィラー材料のD10は、少なくとも約0.2ミクロン、例えば、少なくとも約0.3ミクロン、又は少なくとも約0.4ミクロン、又は少なくとも約0.5ミクロン、又は少なくとも約0.6ミクロン、又は少なくとも約0.7ミクロン、又は少なくとも約0.8ミクロン、又は少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は更には少なくとも約1.2ミクロン、であってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD10は、約1.6ミクロン以下、例えば、約1.5ミクロン以下、又は更には約1.4ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー材料のD10は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料のD10は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0050】
他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分420の第1のフィラー材料は、特定のサイズ分布D50値を有してもよい。例えば、第1のフィラー材料のD50は、少なくとも約0.5ミクロン、例えば、少なくとも約0.6ミクロン、又は少なくとも約0.7ミクロン、又は少なくとも約0.8ミクロン、又は少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は少なくとも約1.2ミクロン、又は少なくとも約1.3ミクロン、又は少なくとも約1.4ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約1.6ミクロン、又は少なくとも約1.7ミクロン、又は少なくとも約1.8ミクロン、又は少なくとも約1.9ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.1ミクロン、又は更には少なくとも約2.2ミクロン、であってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD50は、約2.7ミクロン以下、例えば、約2.6ミクロン以下、又は約2.5ミクロン以下、又は更には約2.4ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー材料のD50は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料のD50は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0051】
他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、特定のサイズ分布D90値を有してもよい。例えば、第1のフィラー材料のD90は、少なくとも約0.9ミクロン、又は少なくとも約1.0ミクロン、又は少なくとも約1.1ミクロン、又は少なくとも約1.2ミクロン、又は少なくとも約1.3ミクロン、又は少なくとも約1.4ミクロン、又は少なくとも約1.5ミクロン、又は少なくとも約1.6ミクロン、又は少なくとも約1.7ミクロン、又は少なくとも約1.8ミクロン、又は少なくとも約1.9ミクロン、又は少なくとも約2.0ミクロン、又は少なくとも約2.1ミクロン、又は少なくとも約2.2ミクロン、又は少なくとも約2.3ミクロン、又は少なくとも約2.4ミクロン、又は少なくとも約2.5ミクロン、又は少なくとも約2.6ミクロン、又は更には少なくとも約2.7ミクロンなどの、少なくとも約0.8ミクロンであってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料のD90は、約8.0ミクロン以下、例えば、約7.5ミクロン以下、又は約7.0ミクロン以下、又は約6.5ミクロン以下、又は約6.0ミクロン以下、又は約5.5ミクロン以下、又は約5.4ミクロン以下、又は約5.3ミクロン以下、又は約5.2ミクロン以下、又は更には約5.1ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー材料のD90は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料のD90は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0052】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、レーザー回折分光法を使用して測定される特定の平均粒径を有し得る。例えば、第1のフィラー材料の平均粒径は、約10ミクロン以下、例えば、約9ミクロン以下、又は約8ミクロン以下、又は約7ミクロン以下、又は約6ミクロン以下、又は約5ミクロン以下、又は約4ミクロン以下、又は約3ミクロン以下、又は更には約2ミクロン以下であってもよい。第1のフィラー材料の平均粒径は、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料の平均粒径は、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0053】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、特定の粒径分布スパン(PSDS)を有するものとして記載されてもよく、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい。例えば、第1のフィラー材料のPSDSは、約5以下、例えば、約4.5以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、又は約3.0以下、又は更には約2.5以下であってもよい。第1のフィラー材料のPSDSは、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料のPSDSは、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0054】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、Brunauer-Emmett-Teller(BET)表面積分析法(窒素吸着)を使用して測定される特定の平均表面積を有するものとして説明することができる。例えば、第1のフィラー材料は、約10m/g以下、例えば、約9.9m/g以下、又は約9.5m/g以下、又は約9.0m/g以下、又は約8.5m/g以下、又は約8.0m/gm/g以下、又は約7.5m/g以下、又は約7.0m/g以下、又は約6.5m/g以下、又は約6.0m/g以下、又は約5.5m/g以下、又は約5.0m/g以下、又は約4.5m/g以下、又は約4.0m/g以下、又は更には約3.5m/g以下の平均表面積を有し得る。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料は、少なくとも約1.2m/g、例えば、少なくとも約2.2m/gの平均表面積を有してもよい。第1のフィラー材料の平均表面積は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料の平均表面積は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0055】
他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第1のフィラー材料は、特定の材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、第1のフィラー材料は、シリカ系化合物を含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料は、シリカ系化合物から構成されてもよい。他の実施形態によれば、第1のフィラー材料はシリカを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料は、シリカから構成されてもよい。
【0056】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、特定の含有量のセラミックフィラー成分220を含み得る。例えば、セラミックフィラー成分220の含有量は、誘電体コーティング205の総体積に対して少なくとも約30体積%、例えば、少なくとも約31体積%、又は少なくとも約32体積%、又は少なくとも約33体積%、又は少なくとも約34体積%、又は少なくとも約35体積%、又は少なくとも約36体積%、又は少なくとも約37体積%、又は少なくとも約38体積%、又は少なくとも約39体積%、又は少なくとも約40体積%、又は少なくとも約41体積%、又は少なくとも約42体積%、又は少なくとも約43体積%、又は少なくとも約44体積%、又は少なくとも約45体積%、又は少なくとも約46体積%、又は少なくとも約47体積%、又は少なくとも約48体積%、又は少なくとも約49体積%、又は少なくとも約50体積%、又は少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は更には少なくとも約54体積%であり得る。更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の含有量は、誘電体コーティング400の総体積に対して約57体積%以下、例えば、約56体積%以下、又は更には約55体積%以下であり得る。セラミックフィラー成分220の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。セラミックフィラー成分220の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0057】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220は、特定の含有量の第1のフィラー材料を含んでもよい。例えば、第1のフィラー材料の含有量は、セラミックフィラー成分220の総体積に対して、少なくとも約80体積%、例えば、少なくとも約81体積%、又は少なくとも約82体積%、又は少なくとも約83体積%、又は少なくとも約84体積%、又は少なくとも約85体積%、又は少なくとも約86体積%、又は少なくとも約87体積%、又は少なくとも約88体積%、又は少なくとも約89体積%、又は更には少なくとも約90体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、第1のフィラー材料の含有量は、セラミックフィラー成分220の総体積に対して、約100体積%以下、例えば、約99体積%以下、又は約98体積%以下、又は約97体積%以下、又は約96体積%以下、又は約95体積%以下、又は約94体積%以下、又は約93体積%以下、又は更には約92体積%以下であってもよい。第1のフィラー材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第1のフィラー材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0058】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220は、第2のフィラー材料を含んでもよい。
【0059】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第2のフィラー材料は、特定の材料を含んでもよい。例えば、第2のフィラー材料は、高誘電率セラミック材料、例えば、少なくとも約14の誘電率を有するセラミック材料を含んでもよい。特定の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第2のフィラー材料は、高誘電率セラミック材料、例えば、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0060】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220の第2のフィラー材料は、TiOを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、第2のフィラー材料は、TiOから構成されてもよい。
【0061】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220は、特定の含有量の第2のフィラー材料を含んでもよい。例えば、第2のフィラー材料の含有量は、セラミックフィラー成分220の総体積に対して、少なくとも約1体積%、例えば、少なくとも約2体積%、又は少なくとも約3体積%、又は少なくとも約4体積%、又は少なくとも約5体積%、又は少なくとも約6体積%、又は少なくとも約7体積%、又は少なくとも約8体積%、又は少なくとも約9体積%、又は更には少なくとも約10体積%であってもよい。更に他の実施形態によれば、第2のフィラー材料の含有量は、セラミックフィラー成分220の総体積に対して、約20体積%以下、例えば、約19体積%以下、又は約18体積%以下、又は約17体積%以下、又は約16体積%以下、又は約15体積%以下、又は約14体積%以下、又は約13体積%以下、又は約12体積%以下であってもよい。第2のフィラー材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。第2のフィラー材料の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0062】
更に他の実施形態によれば、セラミックフィラー成分220は、特定の含有量の非晶質材料を含んでもよい。例えば、セラミックフィラー成分220は、少なくとも約97%、例えば、少なくとも約98%、又は更には少なくとも約99%の非晶質材料を含んでもよい。非晶質材料の含有量は、上記の任意の値の間の任意の値であって、上記の任意の値を含む値であってもよいことが理解されるであろう。非晶質材料の内容物の含有量は、上記の値の間の範囲内の任意の値であって、上記の値を含む値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0063】
他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210は、特定の材料を含んでもよい。例えば、樹脂マトリックス成分210は、ペルフルオロポリマーを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210は、ペルフルオロポリマーからなってもよい。
【0064】
更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210のペルフルオロポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210のペルフルオロポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0065】
更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210のペルフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210のペルフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせからなってもよい。
【0066】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング200は、特定の含有量の樹脂マトリックス成分210を含み得る。例えば、樹脂マトリックス成分210の含有量は、誘電体コーティング200の総体積に対して少なくとも約50体積%、例えば、少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は少なくとも約54体積%、又は更には少なくとも約55体積%であり得る。更に他の実施形態によれば、樹脂マトリックス成分210の含有量は、誘電体コーティング200の総体積に対して約63体積%以下、又は約62体積%以下、又は約61体積%以下、又は約60体積%以下、又は約59体積%以下、又は約58体積%以下、又は更には約57体積%以下である。樹脂マトリックス成分210の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。樹脂マトリックス成分210の含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0067】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、ペルフルオロポリマーの特定の材料を含み得る。例えば、ペルフルオロポリマーの含有量は、誘電体コーティング205の総体積に対して少なくとも約50体積%、例えば、少なくとも約51体積%、又は少なくとも約52体積%、又は少なくとも約53体積%、又は少なくとも約54体積%、又は更には少なくとも約55体積%であり得る。更に他の実施形態によれば、ペルフルオロポリマーの含有量は、誘電体コーティング205の総体積に対して約63体積%以下、例えば、約62体積%以下、又は約61体積%以下、又は約60体積%以下、又は約59体積%以下、又は約58体積%以下、又は更には約57体積%以下であり得る。ペルフルオロポリマーの含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であってもよいことが理解されるであろう。ペルフルオロポリマーの含有量は、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0068】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、X線回折を使用して測定される特定の気孔率を含み得る。例えば、基板205の多孔率は、約10体積%以下、例えば、約9体積%以下、又は約8体積%以下、又は約7体積%以下、又は約6体積%以下、又は更には約5体積%以下であってもよい。誘電体コーティング205の気孔率は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の気孔率は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0069】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、特定の平均厚さを有し得る。例えば、誘電体コーティング205の平均厚さは、少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロン、又は少なくとも約1ミクロン、又は少なくとも約2ミクロン、又は少なくとも約3ミクロン、又は少なくとも約4ミクロン、又は更には少なくとも約5ミクロンであり得る。更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205の平均厚さは、約20ミクロン以下、例えば、約18ミクロン以下、又は約16ミクロン以下、又は約14ミクロン以下、又は約12ミクロン以下、又は更には約10ミクロン以下であり得る。誘電体コーティング205の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の平均厚さは、上記の最小値のうちのいずれかと最大値のうちのいずれかとの間かつそれらを含む範囲内であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0070】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、5GHz、20%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(dissipation factor、Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0071】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、5GHz、80%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0072】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、10GHz、20%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0073】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、10GHz、80%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0074】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、28GHz、20%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0075】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、28GHz、80%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0076】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、39GHz、20%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0077】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、39GHz、80%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0078】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、76~81GHz、20%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。
【0079】
更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、76~81GHz、80%RHの間の範囲で測定される特定の誘電正接(Df)を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約0.005以下、例えば、約0.004以下、又は約0.003以下、又は約0.002以下、又は約0.0019以下、又は約0.0018以下、又は約0.0017以下、又は約0.0016以下、又は約0.0015以下、又は約0.0014以下の誘電正接を有し得る。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む任意の値であり得ることが理解されよう。誘電体コーティング205の誘電正接は、上記の値のうちのいずれかの間かつそれらを含む範囲内であり得ることが更に理解されよう。更に他の実施形態によれば、誘電体コーティング205は、IPC-TM-650 2.4.24 Rev.C Glass Transition Temperature and Z-Axis Thermal Expansion by TMAに従って測定される特定の熱膨張係数を有し得る。例えば、誘電体コーティング205は、約80ppm/℃以下の熱膨張係数を有し得る。
【0080】
更に他の実施形態によれば、銅張積層板201は、IPC-TM-650 2.4.24 Rev.C Glass Transition Temperature and Z-Axis Thermal Expansion by TMAに従って測定される特定の熱膨張係数を有し得る。例えば、銅張積層板201は、約45ppm/℃以下の熱膨張係数を有し得る。
【0081】
本明細書に記載される任意の銅張積層板は、銅張積層板のコーティングと任意の銅箔層との間に追加のポリマー系層を含み得ることが理解されよう。また本明細書で述べたように、追加のポリマー系層は、本明細書に記載されるようなフィラーを含んでもよく(すなわち、充填ポリマー層であってもよく)、又はフィラーを含まなくてもよい(すなわち、非充填ポリマー層であってもよい)。
【0082】
次に、プリント回路基板を形成する方法を参照すると、図3は、本明細書に記載される実施形態による、プリント回路基板を形成するための形成方法300を示す図を含む。特定の実施形態によれば、形成方法300は、銅箔層を提供する第1のステップ310と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布する第2のステップ320と、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成する第3のステップ330と、形成混合物を、銅箔層を覆う誘電体コーティングに形成して、銅張積層板を形成する第4のステップ340と、銅張積層板をプリント回路基板に形成する第5のステップ350と、を含み得る。
【0083】
形成方法100に関連して本明細書で提供される全ての説明、詳細、及び特性は、形成方法300の対応する態様に更に適用され得るか、又はそれを説明し得ることが理解されよう。
【0084】
ここで、形成方法300に従って形成されたプリント回路基板の実施形態を参照すると、図4はプリント回路基板400の図を含む。図4に示されるように、プリント回路基板400は、銅箔層402と、銅箔層402を覆うフルオロポリマー系接着剤層403と、フルオロポリマー系接着剤層403の表面を覆う誘電体コーティング405と、を含み得る銅張積層板401を含み得る。特定の実施形態によれば、誘電体コーティング405は、樹脂マトリックス成分410及びセラミックフィラー成分420を含み得る。
【0085】
この場合も、誘電体コーティング205及び/又は銅張積層板200に関して本明細書で提供される全ての説明は、プリント回路基板400の全ての構成要素を含むプリント回路基板200の修正態様に更に適用され得ることが理解されよう。
【0086】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態のいくつかを本明細書に記載する。本明細書を読んだ後、当業者は、それらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙される実施形態のうちのいずれか1つ以上に従うことができる。
【0087】
実施形態1.銅張積層板であって、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み、セラミックフィラー成分が、第1のフィラー材料を含み、誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを有する、銅張積層板。
実施形態2.銅張積層板であって、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み、セラミックフィラー成分が、第1のフィラー材料を含み、第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、銅張積層板。
実施形態3.銅張積層板であって、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、第1のフィラー材料を含むセラミックフィラー成分と、を含み、第1のフィラー材料が、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい、銅張積層板。
実施形態4.フルオロポリマー系接着剤層が、少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有する、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態5.フルオロポリマー系接着剤層が、約7ミクロン以下の平均厚さを有する、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態6.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態7.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなる、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態8.フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態9.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態10.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態11.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態12.第1のフィラー材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を更に含む、実施形態1に記載の銅張積層板。
実施形態13.第1のフィラー材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態14.第1のフィラー材料が、約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態15.第1のフィラー材料が、約10m/g以下の平均表面積を更に含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態16.第1のフィラー材料が、シリカ系化合物を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態17.第1のフィラー材料が、シリカを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態18.樹脂マトリックスが、ペルフルオロポリマーを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態19.ペルフルオロポリマーが、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態18に記載の銅張積層板。
実施形態20.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態18に記載の銅張積層板。
実施形態21.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせからなる、実施形態18に記載の銅張積層板。
実施形態22.樹脂マトリックス成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態23.樹脂マトリックス成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態24.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態18に記載の銅張積層板。
実施形態25.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態18に記載の銅張積層板。
実施形態26.セラミックフィラー成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約30体積%である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態27.セラミックフィラー成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約57体積%以下である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態28.第1のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して、少なくとも約80体積%である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態29.第1のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して、約100体積%以下である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態30.セラミックフィラー成分が、第2のフィラー材料を更に含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態31.第2のフィラー材料が、高誘電率セラミック材料を含む、実施形態30に記載の銅張積層板。
実施形態32.高誘電率セラミック材料が、少なくとも約14の誘電率を有する、実施形態31に記載の銅張積層板。
実施形態33.セラミックフィラー成分が、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、実施形態31に記載の銅張積層板。
実施形態34.第2のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して少なくとも約1体積%である、実施形態30に記載の銅張積層板。
実施形態35.第2のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して約20体積%以下である、実施形態30に記載の銅張積層板。
実施形態36.セラミックフィラー成分が、少なくとも約97%非晶質である、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態37.誘電体コーティングが、約10体積%以下の気孔率を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態38.銅張積層板が、約10体積%以下の多孔率を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態39.誘電体コーティングが、少なくとも約1ミクロンの平均厚さを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態40.誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態41.誘電体コーティングが、約3.5以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態42.誘電体コーティングが、約0.001以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態43.誘電体コーティングが、約80ppm/℃以下の熱膨張係数(全軸)を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態44.銅張積層板が、銅箔層と誘電体コーティングとの間に少なくとも約6lb/inの剥離強度を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態45.誘電体コーティングが、約0.05%以下の吸湿を含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態46.銅箔層が、少なくとも約6ミクロンの平均厚さを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態47.銅箔層が、約36ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態1、2、及び3のいずれか1つに記載の銅張積層板。
実施形態48.銅張積層板を含むプリント回路基板であって、銅張積層板が、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み、セラミックフィラー成分が、第1のフィラー材料を含み、誘電体コーティングが、20ミクロン以下の平均厚さを有する、プリント回路基板。
実施形態49.銅張積層板を含むプリント回路基板であって、銅張積層板が、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、セラミックフィラー成分と、を含み、セラミックフィラー成分が、第1のフィラー材料を含み、第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、プリント回路基板。
実施形態50.銅張積層板を含むプリント回路基板であって、銅張積層板が、銅箔層と、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層と、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングと、を含み、誘電体コーティングが、樹脂マトリックス成分と、第1のフィラー材料を含むセラミックフィラー成分と、を含み、第1のフィラー材料が、約5ミクロン以下の平均粒径、及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に有し得、PSDSは、(D90-D10)/D50に等しく、D90は、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10は、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50は、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい、プリント回路基板。
実施形態51.フルオロポリマー系接着剤層が、少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有する、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態52.フルオロポリマー系接着剤層が、約7ミクロン以下の平均厚さを有する、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態53.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つのプリント回路基板。
実施形態54.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなる、実施形態48、49、及び50のいずれか1つのプリント回路基板。
実施形態55.フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態56.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6以下のD10を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態57.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態58.第1のフィラー材料の粒径分布が、少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態59.第1のフィラー材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を更に含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態60.第1のフィラー材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態61.第1のフィラー材料が、約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー材料のD50粒径分布測定値に等しい、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態62.第1のフィラー材料が、約10m/g以下の平均表面積を更に含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態63.第1のフィラー材料が、シリカ系化合物を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態64.第1のフィラー材料が、シリカを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態65.樹脂マトリックスが、ペルフルオロポリマーを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態66.ペルフルオロポリマーが、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態65に記載のプリント回路基板。
実施形態67.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態65に記載のプリント回路基板。
実施形態68.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせからなる、実施形態65に記載のプリント回路基板。
実施形態69.樹脂マトリックス成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態70.樹脂マトリックス成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態71.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態65に記載のプリント回路基板。
実施形態72.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態65に記載のプリント回路基板。
実施形態73.セラミックフィラー成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態74.セラミックフィラー成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約57体積%以下である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態75.第1のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して、少なくとも約80体積%である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態76.第1のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して、約100体積%以下である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態77.セラミックフィラー成分が、第2のフィラー材料を更に含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態78.第2のフィラー材料が、高誘電率セラミック材料を含む、実施形態77に記載のプリント回路基板。
実施形態79.高誘電率セラミック材料が、少なくとも約14の誘電率を有する、実施形態78に記載のプリント回路基板。
実施形態80.セラミックフィラー成分が、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む、実施形態78に記載のプリント回路基板。
実施形態81.第2のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して少なくとも約1体積%である、実施形態77に記載のプリント回路基板。
実施形態82.第2のフィラー材料の含有量が、セラミックフィラー成分の総体積に対して約20体積%以下である、実施形態77に記載のプリント回路基板。
実施形態83.セラミックフィラー成分が、少なくとも約97%非晶質である、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態84.誘電体コーティングが、約10体積%以下の気孔率を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態85.銅張積層板が、約10体積%以下の多孔率を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態86.誘電体コーティングが、少なくとも約1ミクロンの平均厚さを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態87.誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態88.誘電体コーティングが、約0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態89.誘電体コーティングが、約0.0014以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態90.誘電体コーティングが、約80ppm/℃以下の熱膨張係数(全軸)を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態91.銅張積層板が、銅箔層と誘電体コーティングとの間に少なくとも約6lb/inの剥離強度を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態92.誘電体コーティングが、約0.05%以下の吸湿を含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態93.銅箔層が、少なくとも約6ミクロンの平均厚さを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態94.銅箔層が、約36ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態48、49、及び50のいずれか1つに記載のプリント回路基板。
実施形態95.銅張積層板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを有する、方法。
実施形態96.銅張積層板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、セラミックフィラー前駆体成分が、第1のフィラー前駆体材料を含み、第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6ミクロン以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、方法。
実施形態97.銅張積層板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、セラミックフィラー前駆体成分が、第1のフィラー前駆体材料を含み、第1のフィラー前駆体材料が、約5ミクロン以下の平均粒径及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい、方法。
実施形態98.フルオロポリマー系接着剤層が、少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有する、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態99.フルオロポリマー系接着剤層が、約7ミクロン以下の平均厚さを有する、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態100.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態101.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなる、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態102.フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態103.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6ミクロン以下のD10を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態104.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態105.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態106.第1のフィラー前駆体材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を更に含む、実施形態95に記載の方法。
実施形態107.第1のフィラー前駆体材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態108.第1のフィラー前駆体材料が、約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態109.第1のフィラー前駆体材料が、約10m/g以下の平均表面積を更に含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態110.第1のフィラー前駆体材料が、シリカ系化合物を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態111.第1のフィラー前駆体材料が、シリカを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態112.樹脂マトリックス前駆体成分が、ペルフルオロポリマーを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態113.ペルフルオロポリマーが、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態112に記載の方法。
実施形態114.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態112に記載の方法。
実施形態115.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせからなる、実施形態112に記載の方法。
実施形態116.樹脂マトリックス前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態117.樹脂マトリックス前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態118.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態112に記載の方法。
実施形態119.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態112に記載の方法。
実施形態120.セラミックフィラー前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態121.セラミックフィラー前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約57体積%以下である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態122.第1のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約80体積%である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態123.第1のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約100体積%以下である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態124.セラミックフィラー前駆体成分が、第2のフィラー前駆体材料を更に含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態125.第2のフィラー前駆体材料が、高誘電率セラミック材料を含む、実施形態124に記載の方法。
実施形態126.高誘電率セラミック材料が、少なくとも約14の誘電率を有する、実施形態125に記載の方法。
実施形態127.セラミックフィラー前駆体成分が、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO、又はそれらの任意の組み合わせを更に含む実施形態125の方法。
実施形態128.第2のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約1体積%である、実施形態124に記載の方法。
実施形態129.第2のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約20体積%以下である、実施形態124に記載の方法。
実施形態130.セラミックフィラー前駆体成分が、少なくとも約97%非晶質である、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態131.誘電体コーティングが、約10体積%以下の気孔率を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態132.銅張積層板が、約10体積%以下の多孔率を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態133.誘電体コーティングが、少なくとも約1ミクロンの平均厚さを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態134.誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態135.誘電体コーティングが、約0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を備える、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態136.誘電体コーティングが、約0.0014以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を備える、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態137.誘電体コーティングが、約80ppm/℃以下の熱膨張係数(全軸)を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態138.銅張積層板が、銅箔層と誘電体コーティングとの間に少なくとも約6lb/inの剥離強度を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態139.誘電体コーティングが、約0.05%以下の吸湿を含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態140.銅箔層が、少なくとも約6ミクロンの平均厚さを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態141.銅箔層が、約36ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態95、96、及び97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態142.プリント回路基板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを有する、方法。
実施形態143.プリント回路基板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、セラミックフィラー前駆体成分が、第1のフィラー前駆体材料を含み、第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6ミクロン以下のD10、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50、及び少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、方法。
実施形態144.プリント回路基板を形成する方法であって、銅箔層を提供することと、銅箔層を覆うフルオロポリマー系接着剤層を塗布することと、樹脂マトリックス前駆体成分とセラミックフィラー前駆体成分とを合わせて、形成混合物を形成することと、形成混合物を、フルオロポリマー系接着剤層を覆う誘電体コーティングに形成することと、を含み、セラミックフィラー前駆体成分が、第1のフィラー前駆体材料を含み、第1のフィラー前駆体材料が、約5ミクロン以下の平均粒径及び約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を更に含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい、方法。
実施形態145.フルオロポリマー系接着剤層が、少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有する、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態146.フルオロポリマー系接着剤層が、約7ミクロン以下の平均厚さを有する、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態147.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態148.フルオロポリマー系接着剤層が、フルオロポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)などのテトラフルオロエチレンのコポリマー及びターポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、及び変性ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(mPFA)、並びにそれらの誘導体及びブレンドからなる、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態149.フルオロポリマー系接着剤層が、PFA層である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態150.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.2ミクロンかつ約1.6ミクロン以下のD10を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態151.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.5ミクロンかつ約2.7ミクロン以下のD50を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態152.第1のフィラー前駆体材料の粒径分布が、少なくとも約0.8ミクロンかつ約4.7ミクロン以下のD90を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態153.第1のフィラー前駆体材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を更に含む、実施形態152に記載の方法。
実施形態154.第1のフィラー前駆体材料が、約10ミクロン以下の平均粒径を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態155.第1のフィラー前駆体材料が、約5以下の粒径分布スパン(PSDS)を含み、PSDSが、(D90-D10)/D50に等しく、D90が、第1のフィラー前駆体材料のD90粒径分布測定値に等しく、D10が、第1のフィラー前駆体材料のD10粒径分布測定値に等しく、D50が、第1のフィラー前駆体材料のD50粒径分布測定値に等しい、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態156.第1のフィラー前駆体材料が、約10m/g以下の平均表面積を更に含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態157.第1のフィラー前駆体材料が、シリカ系化合物を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態158.第1のフィラー前駆体材料が、シリカを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態159.樹脂マトリックス前駆体成分が、ペルフルオロポリマーを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態160.ペルフルオロポリマーが、テトラフルオロエチレン(TFE)のコポリマー、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)のターポリマー、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態159に記載の方法。
実施形態161.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、実施形態159に記載の方法。
実施形態162.ペルフルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシポリマー樹脂(PFA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又はこれらの任意の組み合わせからなる、実施形態159に記載の方法。
実施形態163.樹脂マトリックス前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態164.樹脂マトリックス前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態165.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約50体積%である、実施形態159に記載の方法。
実施形態166.ペルフルオロポリマーの含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約63体積%以下である、実施形態159に記載の方法。
実施形態167.セラミックフィラー前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して少なくとも約30体積%である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態168.セラミックフィラー前駆体成分の含有量が、誘電体コーティングの総体積に対して約57体積%以下である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態169.第1のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約80体積%である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態170.第1のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約100体積%以下である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態171.セラミックフィラー前駆体成分が、第2のフィラー前駆体材料を更に含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態172.第2のフィラー前駆体材料が、高誘電率セラミック材料を含む、実施形態171に記載の誘電体コーティング。
実施形態173.高誘電率セラミック材料が、少なくとも約14の誘電率を有する、実施形態172に記載の誘電体コーティング。
実施形態174.セラミックフィラー前駆体成分が、TiO、SrTiO、ZrTi、MgTiO、CaTiO、BaTiO又はこれらの任意の組み合わせを更に含む、実施形態172に記載の誘電体コーティング。
実施形態175.第2のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、少なくとも約1体積%である、実施形態171に記載の方法。
実施形態176.第2のフィラー前駆体材料の含有量が、セラミックフィラー前駆体成分の総体積に対して、約20体積%以下である、実施形態171に記載の方法。
実施形態177.セラミックフィラー前駆体成分が、少なくとも約97%非晶質である、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態178.誘電体コーティングが、約10体積%以下の気孔率を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態179.銅張積層板が、約10体積%以下の多孔率を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態180.誘電体コーティングが、少なくとも約1ミクロンの平均厚さを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態181.誘電体コーティングが、約20ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態182.誘電体コーティングが、約0.005以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を備える、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態183.誘電体コーティングが、約0.0014以下の誘電正接(5GHz、20%RH)を備える、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態184.誘電体コーティングが、約80ppm/℃以下の熱膨張係数(全軸)を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態185.銅張積層板が、銅箔層と誘電体コーティングとの間に少なくとも約6lb/inの剥離強度を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態186.誘電体コーティングが、約0.05%以下の吸湿を含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態187.銅箔層が、少なくとも約6ミクロンの平均厚さを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態188.銅箔層が、約36ミクロン以下の平均厚さを含む、実施形態142、143、及び144のいずれか1つに記載の方法。
【実施例
【0088】
本明細書中に記載される概念は、以下の実施例において更に記載され、これは、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない。
【0089】
実施例1
サンプル誘電体基板S1~S12を、本明細書に記載される特定の実施形態に従って構成し形成した。
【0090】
各サンプル誘電体基板を、キャストフィルムプロセスを使用して形成した。このプロセスでは、フルオロポリマーで前処理されたポリイミドキャリアベルトが、コーティングタワーの基部において、水性形成混合物(すなわち、樹脂マトリックス成分とセラミックフィラー成分との組み合わせ)を含有するディップパンを通過する。次いで、コーティングされたキャリアベルトが、計量バーがコーティングされたキャリアベルトから過剰な分散液を除去する計量ゾーンを通過する。計量ゾーンの後、コーティングされたキャリアベルトは、水を蒸発させるために82℃~121℃の温度に維持された乾燥ゾーンを通過する。次いで、乾燥したフィルムを有するコーティングされたキャリアベルトは、315℃~343℃の温度に維持されたベークゾーンを通過する。最後に、キャリアベルトは、349℃~399℃の温度に維持された溶融ゾーンを通過して、樹脂マトリックス材料を焼結、すなわち合体させる。次いで、コーティングされたキャリアベルトは、冷却プレナムを通過し、そこから、フィルムの更なる層の形成を開始するために、後続のディップパンに又はストリッピング装置のいずれかに導くことができる。所望のフィルム厚さが達成されると、フィルムはキャリアベルトから剥離される。
【0091】
各サンプル誘電体基板S1~S12の樹脂マトリックス成分は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。各誘電体基板S1~S12の更なる構成及び組成の詳細を以下の表1に要約する。
【0092】
【表1】
【0093】
サンプル誘電体基板S1~S12で使用されるシリカ系成分タイプの粒径分布測定値(すなわち、D10、D50、及びD90)、粒径分布スパン、平均粒径、及びBET表面積を含む特性を以下の表2に要約する。
【0094】
【表2】
【0095】
各サンプル誘電体基板S1~S12の性能特性を以下の表3に要約する。要約された性能特性は、5GHzにて測定されたサンプル誘電体基板の誘電率(「Dk(5GHz)」)、20%RHにて5GHzで測定された基板の誘電正接(「Df(5GHz、20%RH)」)、80%RHにて5GHzで測定されたサンプル誘電体基板の誘電正接(「Df(5GHz、80%RH)」)、及びサンプル誘電体基板の熱膨張係数(coefficient of thermal expansion、「CTE」)を含む。
【0096】
【表3】
【0097】
実施例2
比較のために、比較サンプル誘電体基板CS1~CS10を構成し形成した。
【0098】
各比較サンプル誘電体基板を、キャストフィルムプロセスを使用して形成した。このプロセスでは、フルオロポリマーで前処理されたポリイミドキャリアベルトが、コーティングタワーの基部において、水性形成混合物(すなわち、樹脂マトリックス成分とセラミックフィラー成分との組み合わせ)を含有するディップパンを通過する。次いで、コーティングされたキャリアベルトが、計量バーがコーティングされたキャリアベルトから過剰な分散液を除去する計量ゾーンを通過する。計量ゾーンの後、コーティングされたキャリアベルトは、水を蒸発させるために82℃~121℃の温度に維持された乾燥ゾーンを通過する。次いで、乾燥したフィルムを有するコーティングされたキャリアベルトは、315℃~343℃の温度に維持されたベークゾーンを通過する。最後に、キャリアベルトは、349℃~399℃の温度に維持された溶融ゾーンを通過して、樹脂マトリックス材料を焼結、すなわち合体させる。次いで、コーティングされたキャリアベルトは、冷却プレナムを通過し、そこから、フィルムの更なる層の形成を開始するために、後続のディップパンに又はストリッピング装置のいずれかに導くことができる。所望のフィルム厚さが達成されると、フィルムはキャリアベルトから剥離される。
【0099】
各比較サンプル誘電体基板CS1~CS10の樹脂マトリックス成分は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。各誘電体基板CS1~CS10の更なる構成及び組成の詳細を以下の表4に要約する。
【0100】
【表4】
【0101】
サンプル誘電体基板CS1~CS9で使用されるシリカ系成分タイプの粒径分布測定値(すなわち、D10、D50、及びD90)、粒径分布スパン、平均粒径、及びBET表面積を含む特性を以下の表2に要約する。
【0102】
【表5】
【0103】
各サンプル誘電体基板CS1~S9の性能特性を以下の表6に要約する。要約された性能特性は、5GHzにて測定されたサンプル誘電体基板の誘電率(「Dk(5GHz)」)、20%RHにて5GHzで測定された基板の誘電正接(「Df(5GHz、20%RH)」)、80%RHにて5GHzで測定されたサンプル誘電体基板の誘電正接(「Df(5GHz、80%RH)」)、及びサンプル誘電体基板の熱膨張係数(「CTE」)を含む。
【0104】
【表6】
【0105】
実施例3
サンプル誘電体基板S13~S28を、本明細書に記載されている特定の実施形態に従って構成し、かつ形成した。
【0106】
各サンプル誘電体基板を、キャストフィルムプロセスを使用して形成した。このプロセスでは、フルオロポリマーで前処理されたポリイミドキャリアベルトが、コーティングタワーの基部において、水性形成混合物(すなわち、樹脂マトリックス成分とセラミックフィラー成分との組み合わせ)を含有するディップパンを通過する。次いで、コーティングされたキャリアベルトが、計量バーがコーティングされたキャリアベルトから過剰な分散液を除去する計量ゾーンを通過する。計量ゾーンの後、コーティングされたキャリアベルトは、水を蒸発させるために82℃~121℃の温度に維持された乾燥ゾーンを通過する。次いで、乾燥したフィルムを有するコーティングされたキャリアベルトは、315℃~343℃の温度に維持されたベークゾーンを通過する。最後に、キャリアベルトは、349℃~399℃の温度に維持された溶融ゾーンを通過して、樹脂マトリックス材料を焼結、すなわち合体させる。次いで、コーティングされたキャリアベルトは、冷却プレナムを通過し、そこから、フィルムの更なる層の形成を開始するために、後続のディップパンに又はストリッピング装置のいずれかに導くことができる。所望のフィルム厚さが達成されると、フィルムはキャリアベルトから剥離される。
【0107】
各サンプル誘電体基板S13~S28の樹脂マトリックス成分は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。接合層のタイプ、厚さ及びパーセントに関する詳細を含む、各誘電体基板S13~S28の更なる構成及び組成の詳細を、以下の表7に要約する。
【0108】
【表7】
【0109】
サンプル誘電体基板S13~S28で使用されるシリカ系成分タイプの粒径分布測定値(すなわち、D10、D50、及びD90)、粒径分布スパン、平均粒径、及びBET表面積を含む特性を上記の表2に要約する。
【0110】
各サンプル誘電体基板S13~S28の性能特性を以下の表8に要約する。要約された性能特性は、5GHzにて測定されたサンプル誘電体基板の誘電率(「Dk(5GHz)」)、20%RHにて5GHzで測定された基板の誘電正接(「Df(5GHz、20%RH)」)、80%RHにて5GHzで測定されたサンプル誘電体基板の誘電正接(「Df(5GHz、80%RH)」)、及びサンプル誘電体基板の熱膨張係数(「CTE」)を含む。
【0111】
【表8】
【0112】
一般的な説明又は実施例において、上で説明される活動の全てが必要とされるわけではなく、特定の活動の一部が必要とされない場合があり、説明される活動に加えて1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。なおも更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0113】
利益、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上で説明されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0114】
本明細書に記載の実施形態の明細書及び図面は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び図面は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的かつ包括的な説明として役立つことを意図するものではない。別個の実施形態が単一の実施形態中に組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明されている様々な特徴が、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内の各々の値全てを含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読んだ後にのみ当業者に明らかとなってもよい。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は別の変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、本開示から導出することができる。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4