IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ROMSの特許一覧

特許7539654店舗システム、物流システム、及び物流支援方法
<>
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図1
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図2
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図3
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図4
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図5
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図6
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図7
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図8
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図9
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図10
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図11
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図12
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図13
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図14
  • 特許-店舗システム、物流システム、及び物流支援方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】店舗システム、物流システム、及び物流支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240819BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20240819BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
G06Q30/06
B65G61/00 416
B65G61/00 414
B65G1/137 E
B65G1/137 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020024604
(22)【出願日】2020-02-17
(65)【公開番号】P2021128707
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】519288043
【氏名又は名称】株式会社ROMS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】清水 純平
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-184420(JP,A)
【文献】特開2012-053764(JP,A)
【文献】特開2018-115040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 61/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの商品を販売するサテライト店舗ごとの発注情報の入力操作を受け付ける端末装置と、
サテライト店舗ごとの発注情報を前記端末装置から取得し、取得した発注情報に基づき、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗への補充前に自動倉庫で保管するベース店舗の発注情報を生成し、生成した発注情報を、前記ベース店舗の発注情報に応じて前記少なくとも1つの商品を前記ベース店舗に配送させる本部システムに送信するサーバ装置と、
前記少なくとも1つの商品の配送スケジュールを示す納品情報を前記本部システムから受信し、受信した納品情報を参照して、前記少なくとも1つの商品が前記ベース店舗に配送されて前記自動倉庫で保管されているかどうかを判断し、前記少なくとも1つの商品が前記自動倉庫で保管されているときに、サテライト店舗ごとの発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品の、サテライト店舗ごとの仕分けを制御又は支援する制御装置と
を備え
前記自動倉庫は、それぞれ1つ以上の商品が入った複数の容器を収納し、前記複数の容器のうち、前記少なくとも1つの商品が入った容器を搬出し、
前記仕分けには、前記自動倉庫により搬出された容器から前記少なくとも1つの商品を取り出すピッキングが含まれ、
前記制御装置は、前記少なくとも1つの商品に付された識別情報、若しくは前記少なくとも1つの商品の画像をマニピュレータに入力して、前記マニピュレータに前記少なくとも1つの商品を識別させることで、前記マニピュレータによる前記ピッキングを制御するか、又は前記少なくとも1つの商品に付された識別情報をリーダに入力して、人に前記少なくとも1つの商品を前記リーダで識別させるか、若しくは前記少なくとも1つの商品の画像をディスプレイに表示して、前記人に前記少なくとも1つの商品を目で識別させることで、前記人による前記ピッキングを支援する店舗システム。
【請求項2】
前記端末装置は、サテライト店舗ごとの売上情報と、サテライト店舗ごとの商品陳列棚の状況との少なくともいずれかに基づき、サテライト店舗ごとの仮の発注情報を生成し、生成した仮の発注情報の承認操作又は変更操作を、サテライト店舗ごとの発注情報の入力操作として受け付ける請求項に記載の店舗システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、サテライト店舗ごとの発注情報で示される、前記少なくとも1つの商品の発注量を集計することで前記ベース店舗の発注情報を生成する請求項1又は請求項に記載の店舗システム。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の店舗システムと、
前記本部システムと
を備える物流システム。
【請求項5】
店舗システムが、少なくとも1つの商品を販売するサテライト店舗ごとの発注情報の入力操作を受け付け、
前記店舗システムが、サテライト店舗ごとの発注情報に基づき、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗への補充前に自動倉庫で保管するベース店舗の発注情報を生成し、
前記店舗システムが、前記ベース店舗の発注情報を本部システムに送信し、
前記本部システムが、前記ベース店舗の発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品を前記ベース店舗に配送させ、
前記本部システムが、前記少なくとも1つの商品の配送スケジュールを示す納品情報を前記店舗システムに送信し、
前記店舗システムが、前記納品情報を参照して、前記少なくとも1つの商品が前記ベース店舗に配送されて前記自動倉庫で保管されているかどうかを判断し、
前記少なくとも1つの商品が前記自動倉庫で保管されているときに、前記店舗システムが、サテライト店舗ごとの発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品をサテライト店舗ごとに仕分けさせ、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗に配送させ
前記自動倉庫は、それぞれ1つ以上の商品が入った複数の容器を収納し、前記複数の容器のうち、前記少なくとも1つの商品が入った容器を搬出し、
前記仕分けには、前記自動倉庫により搬出された容器から前記少なくとも1つの商品を取り出すピッキングが含まれ、
前記店舗システムは、前記少なくとも1つの商品に付された識別情報、若しくは前記少なくとも1つの商品の画像をマニピュレータに入力して、前記マニピュレータに前記少なくとも1つの商品を識別させることで、前記マニピュレータに前記ピッキングを行わせるか、又は前記少なくとも1つの商品に付された識別情報をリーダに入力して、人に前記少なくとも1つの商品を前記リーダで識別させるか、若しくは前記少なくとも1つの商品の画像をディスプレイに表示して、前記人に前記少なくとも1つの商品を目で識別させることで、前記人に前記ピッキングを行わせる物流支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、店舗システム、物流システム、及び物流支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本店の発注データに記述された発注数と、本店の近隣にあるサテライト店舗の発注データに記述された発注数とが印刷された仕分けリストをプリンタに発行させる技術が記載されている。店員は、仕分けリストを参照して、納品された商品を本店用及びサテライト店舗用に仕分けする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-053764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、仕分けの効率性が低い。
【0005】
本開示の目的は、仕分けの効率性の向上である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る店舗システムは、
少なくとも1つの商品を販売するサテライト店舗ごとの発注情報に基づき、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗への補充前に自動倉庫で保管するベース店舗の発注情報を生成し、生成した発注情報を、前記ベース店舗の発注情報に応じて前記少なくとも1つの商品を前記ベース店舗に配送させる本部システムに送信するサーバ装置と、
前記少なくとも1つの商品が前記ベース店舗に配送されて前記自動倉庫で保管されているときに、サテライト店舗ごとの発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品の、サテライト店舗ごとの仕分けを制御又は支援する制御装置と
を備える。
【0007】
本開示に係る物流支援方法では、
店舗システムが、少なくとも1つの商品を販売するサテライト店舗ごとの発注情報に基づき、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗への補充前に自動倉庫で保管するベース店舗の発注情報を生成し、
前記店舗システムが、前記ベース店舗の発注情報を本部システムに送信し、
前記本部システムが、前記ベース店舗の発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品を前記ベース店舗に配送させ、
前記少なくとも1つの商品が前記ベース店舗に配送されて前記自動倉庫で保管されているときに、前記店舗システムが、サテライト店舗ごとの発注情報に応じて、前記少なくとも1つの商品をサテライト店舗ごとに仕分けさせ、前記少なくとも1つの商品を各サテライト店舗に配送させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、仕分けの効率性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係る物流システムの構成を示す図である。
図2】第1実施形態に係るベース店舗の斜視図である。
図3】第1実施形態に係る商品管理システムの構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る商品管理システムの斜視図である。
図5】第1実施形態に係る商品管理システムのマニピュレータの斜視図である。
図6】第1実施形態に係る商品管理システムのラックの斜視図である。
図7】第1実施形態に係る商品管理システムのクレーンの斜視図である。
図8】第1実施形態に係る物流システムの動作を示すフローチャートである。
図9】第1実施形態に係る商品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図10】第2実施形態に係る商品管理システムの構成を示すブロック図である。
図11】第2実施形態に係る商品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図12】第4実施形態に係る商品管理システムの構成を示すブロック図である。
図13】第4実施形態に係るベース店舗の斜視図である。
図14】第4実施形態に係る商品管理システムの斜視図である。
図15】第4実施形態に係る商品管理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、いくつかの実施形態について、図を参照して説明する。
【0011】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0012】
(第1実施形態)
図1から図4を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0013】
本実施形態に係る物流システム300は、店舗システム320と、本部システム310とを備える。
【0014】
店舗システム320は、少なくとも1つの商品202を販売するサテライト店舗340ごとの発注情報341に基づき、少なくとも1つの商品202を各サテライト店舗340への補充前に自動倉庫110で保管するベース店舗230の発注情報231を生成する。店舗システム320は、ベース店舗230の発注情報231を本部システム310に送信する。
【0015】
本部システム310は、ベース店舗230の発注情報231に応じて、少なくとも1つの商品202をベース店舗230に配送させる。
【0016】
少なくとも1つの商品202がベース店舗230に配送されて自動倉庫110で保管されているときに、店舗システム320は、サテライト店舗340ごとの発注情報341に応じて、少なくとも1つの商品202をサテライト店舗340ごとに仕分けさせる。店舗システム320は、少なくとも1つの商品202を各サテライト店舗340に配送させる。
【0017】
本実施形態によれば、自動倉庫110で保管されている商品202がサテライト店舗340ごとに仕分けされるため、仕分けの効率性が向上する。
【0018】
各サテライト店舗340は、本実施形態ではクローズドなマーケットのセルフレジ型無人店舗であるが、ベース店舗230よりも小規模な店舗であればよい。各サテライト店舗340は、マンション350又はオフィスビル360に設置される。本実施形態の一変形例として、各サテライト店舗340は、ガソリンスタンド、駅、又は事務所に設置されてもよい。本実施形態の別の変形例として、各サテライト店舗340は、街の中に設置されてもよい。
【0019】
ベース店舗230は、本実施形態では無人店舗であるが、有人及び無人のハイブリッド型で運営される店舗でもよい。ベース店舗230は、本実施形態では、コンビニエンスストア又はスーパーマーケットなどの、小売業者の店舗の役割と、各サテライト店舗340向けのマイクロDCの役割との両方を持つが、後者の役割のみを持っていてもよい。「DC」は、distribution centerの略である。DCとは、ストック及び配送拠点のことである。
【0020】
ベース店舗230には、商品管理システム100が設置される。
【0021】
本実施形態に係る商品管理システム100において、自動倉庫110は、それぞれ1つ以上の商品200が入った複数の容器210を収納する。自動倉庫110は、それら複数の容器210のうち、各サテライト店舗340での販売用の少なくとも1つの商品202が入った第1容器212を搬出する。制御装置120により制御又は支援される仕分けには、自動倉庫110により搬出された第1容器212から少なくとも1つの商品202を取り出すピッキングが含まれる。
【0022】
本実施形態では、商品202を配送する配送スタッフが、その商品202を収納位置から手で取る代わりに、自動倉庫110が、その商品202が入った第1容器212を収納位置から自動的に取り出す。そのため、収納位置の周辺スペースが、人が通れないほど狭くてもよく、また収納位置の高さが、人の手が届かないほど高くてもよい。よって、商品管理システム100が設置される場所の敷地面積に応じて収納可能な商品数、すなわち、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0023】
上述したように、ベース店舗230は、本実施形態では、マイクロDCの役割だけでなく、小売業者の店舗の役割も持っている。そのため、自動倉庫110は、複数の容器210のうち、ベース店舗230での販売用の少なくとも1つの商品201が入った第2容器211を搬出する。制御装置120は、自動倉庫110により搬出された第2容器211から少なくとも1つの商品201を取り出すピッキングを制御又は支援する。
【0024】
本実施形態では、商品201を購入したユーザ220が、その商品201を収納位置から手で取る代わりに、自動倉庫110が、その商品201が入った第2容器211を収納位置から自動的に取り出す。そのため、収納位置の周辺スペースが、人が通れないほど狭くてもよく、また収納位置の高さが、人の手が届かないほど高くてもよい。よって、商品管理システム100が設置される場所の敷地面積に応じて収納可能な商品数、すなわち、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0025】
それぞれの商品200は、ベース店舗230、又はいずれかのサテライト店舗340で販売される。商品200の種類としては、例えば、食品、日用品、及び雑誌があるが、これら以外にも様々な種類があってよいし、又は逆に1種類又は2種類しかなくてもよい。商品200の種類は、本実施形態ではSKUとして区別される。「SKU」は、stock keeping unitの略語である。
【0026】
それぞれの容器210は、本実施形態ではトートであるが、例えば、カートン、バッグ、ボックス、パレット、ケース、又はバケットでもよい。
【0027】
本実施形態では、マニピュレータ130がピッキングを行う。そのため、制御装置120は、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。ピッキングの制御方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、商品200に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は商品200の画像をマニピュレータ130に入力して、マニピュレータ130に商品200を識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。「RFID」は、radio-frequency identificationの略語である。
【0028】
本実施形態では、自動倉庫110が、商品200が入った容器210を収納位置から自動的に取り出すだけでなく、マニピュレータ130が、商品200を、自動倉庫110により取り出された容器210から自動的に取り出す。そのため、配送スタッフ又はユーザ220が商品200を容器210から手で取り出す必要がなく、利便性が向上する。あるいは、店員が商品200を容器210から手で取り出す必要がなく、ベース店舗230の人員不足を解消することができる。
【0029】
本実施形態の一変形例として、マニピュレータ130の代わりに、配送スタッフ、ユーザ220、又は店員などの人が、商品200を、自動倉庫110により取り出された容器210から手で取り出してもよい。その場合、制御装置120は、人によるピッキングを支援する。ピッキングの支援方法としては、任意の方法を用いてよいが、この変形例では、商品200に付されたバーコード、2次元コード、又はRFIDなどの識別情報をリーダに入力して、人に商品200をリーダで識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。あるいは、商品200の画像をディスプレイに表示して、人に商品200を目で識別させ、容器210から取り出させるという方法を用いることができる。
【0030】
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る店舗システム320の構成を説明する。
【0031】
店舗システム320は、サーバ装置321及び商品管理システム100のほかに、商取引プラットフォーム322、ベース店舗230の発注用の端末装置323、サテライト店舗340ごとの発注用の端末装置324、及びサテライト店舗340ごとのPOS用の端末装置325を備える。「POS」は、point of saleの略語である。
【0032】
サーバ装置321は、データセンターなど、ベース店舗230の外部に設置されてもよいし、又はベース店舗230に設置されてもよい。サーバ装置321は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバコンピュータである。
【0033】
商取引プラットフォーム322は、データセンターなど、ベース店舗230の外部に設置されてもよいし、又はベース店舗230に設置されてもよい。商取引プラットフォーム322は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステム上に構築されるプラットフォームである。
【0034】
端末装置323は、管理スタッフ又は店員によって保持されてもよいし、又はベース店舗230に設置されてもよい。端末装置323は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。「PC」は、personal computerの略語である。
【0035】
端末装置324は、管理スタッフによって保持されてもよいし、又は各サテライト店舗340に設置されてもよい。端末装置324は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。
【0036】
端末装置325は、管理スタッフによって保持されてもよいし、又は各サテライト店舗340に設置されてもよい。端末装置325は、例えば、POS端末などの専用機器、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。
【0037】
店舗システム320は、さらに、既存のコンビニエンスストア又はスーパーマーケットなどの有人店舗370で使用されるPOSシステム327、及び有人店舗370の発注用の端末装置328を備える。一変形例として、店舗システム320は、POSシステム327及び端末装置328を備えなくてもよい。すなわち、店舗システム320は、有人店舗370の発注を扱わなくてもよい。
【0038】
図3から図7を参照して、本実施形態に係る商品管理システム100の構成を説明する。
【0039】
商品管理システム100は、自動倉庫110、制御装置120、及びマニピュレータ130のほかに、データベース140、入力装置150、出力装置160、コンベヤ170、及び受取りボックス180を備える。
【0040】
自動倉庫110は、ベース店舗230内の、各商品200の収納のための収納エリア101に設置される。収納エリア101は、ベース店舗230内の、商品200のピッキングのためのピッキングエリア102に隣接する。ピッキングエリア102は、ベース店舗230内の、商品200の受取りのための受取りエリア103に隣接する。自動倉庫110は、「AS/RS」とも呼ばれる。自動倉庫110は、本実施形態ではクレーン式のAS/RSであるが、例えば、回転棚式又はシャトル式のAS/RSであってもよい。
【0041】
自動倉庫110には、それぞれ1つ以上の商品200が入った複数の容器210が搬入される。自動倉庫110は、搬入された複数の容器210を収納する。
【0042】
各容器210には、1種類の商品200しか入っていなくてもよいし、又は2種類以上の商品200が入っていてもよい。2種類以上の商品200が同じ容器210に入っている場合は、それら2種類以上の商品200が、各商品200の種類に応じてソートされていてもよい。ソート方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、その容器210の中をディバイダによって複数のスペースに分け、各商品200を種類別のスペースに入れるという方法を用いることができる。ソート作業は、各容器210がベース店舗230に配送される前に行われてもよいし、各容器210がベース店舗230に配送されてから自動倉庫110へ搬入される前に行われてもよいし、又はベース店舗230の中でマニピュレータ130を用いて行われてもよい。
【0043】
制御装置120は、収納エリア101、ピッキングエリア102、受取りエリア103、又はその他のエリアに設置される。制御装置120は、コンピュータである。
【0044】
マニピュレータ130は、ピッキングエリア102に設置される。マニピュレータ130の台数は、任意の台数でよいが、図4の例では1台である。マニピュレータ130は、例えば、図5に示すような多関節ロボットと、当該ロボットのピッキング対象を上方から撮影するカメラと、当該ロボットの動作を制御するモーションコントローラとを含むシステムである。例えば、マニピュレータ130は、カメラで得られた商品200の撮影画像をモーションコントローラによって解析することで商品200を識別する。そして、マニピュレータ130は、多関節ロボットのピッキング動作をモーションコントローラによって制御することで商品200を容器210から取り出す。
【0045】
データベース140は、本実施形態では、制御装置120と同じように、収納エリア101、ピッキングエリア102、受取りエリア103、又はその他のエリアに設置されるが、データセンターなど、ベース店舗230の外部に設置されてもよい。データベース140は、例えば、RDBMSである。「RDBMS」は、relational database management systemの略語である。データベース140は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0046】
データベース140は、自動倉庫110の在庫情報240を保持する。在庫情報240には、各容器210に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は各容器210の、自動倉庫110における収納位置を示す情報と、各容器210に入っている商品200の種類を示す情報との組合せが含まれる。在庫情報240は、各容器210が自動倉庫110へ搬入される際、及び各容器210が自動倉庫110から搬出される際に更新される。
【0047】
入力装置150は、受取りエリア103、又はユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。入力装置150は、例えば、ベース店舗230の正面に設置される。入力装置150は、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力装置150は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0048】
出力装置160は、入力装置150と同じように、受取りエリア103、又はユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。出力装置160は、例えば、ベース店舗230の正面に設置される。出力装置160は、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力装置160は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0049】
コンベヤ170は、ピッキングエリア102に設置される。コンベヤ170は、例えば、ベルトコンベヤ又はチェーンコンベヤである。
【0050】
受取りボックス180は、受取りエリア103に設置される。受取りボックス180は、例えば、自動又は手動で開閉可能なボックスである。
【0051】
自動倉庫110は、1台以上のラック111、及び1台以上のクレーン112を備える。
【0052】
ラック111の台数は、任意の台数でよいが、図4の例では2台である。ラック111は、任意の数の容器210を収納できるように構成されてよいが、図4の例では、縦方向に12個、横方向に12個、奥行き方向に1個の容器210を収納することができる高密度ラックとして構成されている。ラック111は、一部のスペースがマニピュレータ130を設置するスペースに置き換えられてもよい。図4の例では、2台中1台のラック111の、縦方向に6個、横方向に4個の容器210を収納できるスペースが、マニピュレータ130を設置するスペースに置き換えられている。ラック111は、任意の構造でよいが、本実施形態では、図6に示すような垂直棚を水平方向に組み合わせた構造になっている。
【0053】
クレーン112の台数は、ラック111の台数によって決まり、図4の例では1台である。クレーン112は、ラック111の面する通路に設置される。図4の例では、1台のクレーン112が、2台のラック111間の通路に設置されている。この通路は、クレーン112を設置できる幅があれば、人が通れないほど狭くてもよい。クレーン112は、本実施形態では図7に示すようなミニロードクレーンであるが、例えば、ユニットロードクレーン又はミッドロードクレーンであってもよい。
【0054】
本実施形態では、ラック111、クレーン112、又はこれらの組合せをモジュールとして扱うことで、自動倉庫110の拡張性を高めている。すなわち、商品管理システム100が設置されるベース店舗230の敷地面積及び必要な品数などの様々な要件に応じて、自動倉庫110の構成を簡単に決定又は変更することができる。さらに、商品管理システム100の自動倉庫110以外の構成要素、又は商品管理システム100の構成要素の組合せをモジュールとして扱うことで、商品管理システム100全体の拡張性を高めてもよい。すなわち、商品管理システム100が設置されるベース店舗230の様々な要件に応じて、商品管理システム100の全体構成を簡単に決定又は変更することができるようにしてもよい。例えば、商品管理システム100の自動倉庫110又はその他の構成要素を少数のモジュール、又は小規模なモジュールで構成することで、ベース店舗230だけでなく、サテライト店舗340としての、沿道のコンビニエンスストア、ガソリンスタンド内、事務所内、オフィスビル360内、若しくはマンション350内の小型コンビニエンスストア、又は駅の小さな売店にも商品管理システム100を簡単に導入できる。あるいは、商品管理システム100の自動倉庫110又はその他の構成要素を多数のモジュール、又は大規模なモジュールで構成することで、ベース店舗230としての大型コンビニエンスストア又は大型スーパーマーケットに商品管理システム100を簡単に導入できる。また、商品管理システム100が導入されたベース店舗230又はサテライト店舗340が閉鎖になった場合、商品管理システム100の各モジュールを他店舗、又はその他の場所で再利用することができる。
【0055】
本実施形態では、自動倉庫110は、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている商品200の種類に応じて、互いに温度設定の異なる2つ以上の区画に分けて収納する。例えば、2台のラック111が、全体で冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯に対応する4つの区画に分けられ、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている商品200の種類に応じて、これら4つの区画に分けて収納する。その場合、冷凍の区画には、冷凍食品などの、冷凍保存が必要な商品200が入った容器210が収納される。冷蔵の区画には、要冷蔵の商品200が入った容器210が収納される。定温の区画には、酒類などの、定温保管が必要な商品200が入った容器210が収納される。常温の区画には、その他の商品200が入った容器210が収納される。
【0056】
制御装置120は、制御部121、記憶部122、通信部123、入力部124、及び出力部125を備える。
【0057】
制御部121は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部121は、制御装置120の各部を制御しながら、制御装置120の動作に関わる情報処理を実行する。
【0058】
記憶部122は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部122は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部122には、制御装置120の動作に用いられる情報と、制御装置120の動作によって得られた情報とが記憶される。
【0059】
通信部123は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェース、又はLTE、4G、若しくは5Gなどの移動通信規格に対応したインタフェースである。「LAN」は、local area networkの略語である。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部123は、制御装置120の動作に用いられる情報をデータベース140又はその他の外部機器から受信し、また制御装置120の動作によって得られる情報をデータベース140又はその他の外部機器へ送信する。
【0060】
入力部124は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。「USB」は、universal serial busの略語である。入力部124は、入力装置150を介して、制御装置120の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。
【0061】
出力部125は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。出力部125は、出力装置160を介して、制御装置120の動作によって得られる情報を出力する。
【0062】
制御装置120の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部121に相当するプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置120の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、制御装置120の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを制御装置120として機能させる。すなわち、コンピュータは、制御プログラムに従って制御装置120の動作を実行することにより制御装置120として機能する。
【0063】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したDVD又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0064】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0065】
制御装置120の一部又は全ての機能が、制御部121に相当する専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置120の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0066】
本実施形態に係る本部システム310は、1つ以上のサーバコンピュータで構築されたシステムである。
【0067】
図8を参照して、本実施形態に係る物流システム300の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物流支援方法に相当する。
【0068】
ユーザ220は、サテライト店舗340で買い物をする際に、そのサテライト店舗340へチェックインする。チェックインの方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、サテライト店舗340ごとに一意の2次元コード345をスマートフォンなどのモバイル機器で読むことで、ユーザ220がどこの店舗で買い物をしようとしているのかをPOSシステムなどの決済システムに認識させるという方法を用いることができる。2次元コード345は、各サテライト店舗340に貼られている。ユーザ220は、商品202を購入する際に、その商品202のバーコード344をモバイル機器でスキャンしてオンラインで決済を行うことで、商品202の代金を支払う。
【0069】
ステップS11において、店舗システム320は、サテライト店舗340ごとの発注情報341に基づき、ベース店舗230の発注情報231を生成する。
【0070】
具体的には、店舗システム320のサーバ装置321が、サテライト店舗340ごとの発注情報341に基づき、ベース店舗230の発注情報231を生成する。発注情報231の生成方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、サテライト店舗340ごとの発注情報341で示される、少なくとも1つの商品202の発注量を集計することでベース店舗230の発注情報231を生成するという方法を用いることができる。
【0071】
本実施形態では、端末装置324が、サテライト店舗340ごとの発注情報341の入力操作を受け付ける。そのため、サーバ装置321は、サテライト店舗340ごとの発注情報341を端末装置324から取得する。
【0072】
具体的には、端末装置324は、管理スタッフがサテライト店舗340ごとの売上情報342と、サテライト店舗340ごとの商品陳列棚343の状況との少なくともいずれかを見て、発注情報341を入力する操作を受け付ける。例えば、端末装置324に相当するタブレットは、各サテライト店舗340を回る管理スタッフによって保持される。当該タブレットは、管理スタッフが、サテライト店舗340ごとに、端末装置325に相当するPOS端末で売上情報342を見て、今後売れそうだと予測した商品202の発注情報341を入力する操作を受け付ける。当該タブレットは、管理スタッフが、サテライト店舗340ごとに、商品陳列棚343の状況を見て、現在足りていないと判断した商品202の発注情報341を入力する操作を受け付ける。一変形例として、当該タブレットは、管理スタッフが、サテライト店舗340ごとに、売上情報342と、商品陳列棚343の状況と、各SKUの配送サイクルとに応じて、現在足りていないと判断したか、又は現在足りていても、今後足りなくなりそうだと予測した商品202の発注情報341を入力する操作を受け付けてもよい。
【0073】
あるいは、端末装置324は、サテライト店舗340ごとの売上情報342と、サテライト店舗340ごとの商品陳列棚343の状況との少なくともいずれかに基づき、サテライト店舗340ごとの仮の発注情報を生成する。端末装置324は、生成した仮の発注情報の承認操作又は変更操作を、サテライト店舗340ごとの発注情報341の入力操作として受け付ける。例えば、端末装置324に相当するタブレットは、端末装置325に相当するPOS端末から、各サテライト店舗340の売上情報342を受信する。当該タブレットは、サテライト店舗340ごとに、受信した売上情報342を参照して、今後売れそうな商品202を予測する。当該タブレットは、各サテライト店舗340に設置されたカメラなどのセンサから、各サテライト店舗340の商品陳列棚343の状況を検出した結果を受信する。当該タブレットは、サテライト店舗340ごとに、受信した結果を参照して、現在足りていない商品202を判断する。当該タブレットは、サテライト店舗340ごとに、今後売れそうだと予測したか、又は現在足りていないと判断した商品202の仮の発注情報を生成する。一変形例として、当該タブレットは、サテライト店舗340ごとに、売上情報342と、商品陳列棚343の状況と、各SKUの配送サイクルとに応じて、現在足りていないと判断したか、又は現在足りていても、今後足りなくなりそうだと予測した商品202の仮の発注情報を生成してもよい。当該タブレットは、管理スタッフが、サテライト店舗340ごとに、仮の発注情報を承認するか、又は変更する操作を、発注情報341を入力する操作として受け付ける。
【0074】
サーバ装置321は、端末装置324に入力された発注情報341を、端末装置323を介して取得する。例えば、端末装置323は、ベース店舗230に戻った管理スタッフが、端末装置324に相当するタブレットに入力した発注情報341をサーバ装置321に入力する操作を受け付ける。
【0075】
本実施形態の一変形例として、サーバ装置321は、端末装置324に入力された発注情報341を端末装置324から直接取得してもよい。この変形例では、端末装置323は不要となる。
【0076】
本実施形態では、端末装置325が、サテライト店舗340ごとの売上情報342の入力操作を受け付ける。サーバ装置321は、端末装置325に入力された売上情報342を、商取引プラットフォーム322を介して取得する。サーバ装置321は、サテライト店舗340ごとの売上情報342に基づき、ベース店舗230の売上情報232を生成する。売上情報232の生成方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、サテライト店舗340ごとの売上情報342で示される売上高を集計することでベース店舗230の売上情報232を生成するという方法を用いることができる。
【0077】
本実施形態では、端末装置328が、有人店舗370の発注情報371の入力操作を受け付ける。サーバ装置321は、端末装置328に入力された発注情報371を端末装置328から直接取得する。さらに、サーバ装置321は、有人店舗370の売上情報372をPOSシステム327から取得する。
【0078】
ステップS12において、店舗システム320は、ベース店舗230の発注情報231を本部システム310に送信する。
【0079】
具体的には、店舗システム320のサーバ装置321が、ステップS11で生成した発注情報231を本部システム310に送信する。
【0080】
本実施形態では、サーバ装置321は、ベース店舗230の売上情報232を本部システム310にさらに送信する。
【0081】
本実施形態では、サーバ装置321は、有人店舗370の発注情報371と、有人店舗370の売上情報372とを本部システム310にさらに送信する。
【0082】
ステップS13において、本部システム310は、ベース店舗230の発注情報231を受信する。本部システム310は、受信した発注情報231に応じて、少なくとも1つの商品202をベース店舗230に配送させる。
【0083】
具体的には、本部システム310は、ステップS12で送信された発注情報231を受信する。本部システム310は、受信した発注情報231を工場380に送信して、発注情報231で示される発注量分の商品202を工場380に製造させ、製造された商品202を工場380から直接又は配送センター390を介してベース店舗230に配送させる。あるいは、本部システム310は、受信した発注情報231を配送センター390に送信して、発注情報231で示される発注量分の商品202を配送センター390からベース店舗230に配送させる。ベース店舗230には、各サテライト店舗340分の商品202が混ざって配送される。本部システム310は、商品202の量及び配送スケジュールを示す納品情報233を店舗システム320のサーバ装置321及び制御装置120に送信する。
【0084】
本実施形態では、本部システム310は、有人店舗370の発注情報371をさらに受信する。本部システム310は、受信した発注情報371を工場380に送信して、発注情報371で示される発注量分の商品を工場380に製造させ、製造された商品を工場380から直接又は配送センター390を介して有人店舗370に配送させる。あるいは、本部システム310は、受信した発注情報371を配送センター390に送信して、発注情報371で示される発注量分の商品を配送センター390から有人店舗370に配送させる。
【0085】
ステップS14において、少なくとも1つの商品202がベース店舗230に配送されて自動倉庫110で保管されているときに、店舗システム320は、サテライト店舗340ごとの発注情報341に応じて、少なくとも1つの商品202をサテライト店舗340ごとに仕分けさせる。ステップS15において、店舗システム320は、少なくとも1つの商品202を各サテライト店舗340に配送させる。
【0086】
具体的には、店舗システム320の制御装置120が、サテライト店舗340ごとの発注情報341に応じて、少なくとも1つの商品202の、サテライト店舗340ごとの仕分けを制御する。
【0087】
本実施形態では、制御装置120は、本部システム310から送信された納品情報233を参照して、少なくとも1つの商品202がベース店舗230に配送されて自動倉庫110で保管されているかどうかを判断する。
【0088】
制御装置120が仕分けを制御する動作の詳細を説明する。
【0089】
制御装置120の制御部121は、サテライト店舗340ごとの発注情報341を参照して、少なくとも1つの商品202を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した商品202が入った第1容器212を特定する。第1容器212の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240から、商品202が入った第1容器212の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した第1容器212をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、収納している複数の容器210のうち、少なくとも1つの商品202が入った第1容器212をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。具体的には、クレーン112が、ラック111の面する通路を移動して、その第1容器212を取り出し、取り出した第1容器212をピッキングエリア102へ搬出する。
【0090】
制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。ピッキングは、自動倉庫110により搬出された第1容器212から少なくとも1つの商品202をピッキングエリア102で取り出す動作である。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、商品202に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は商品202の画像は、発注情報341で直接又は間接的に指定される。
【0091】
本実施形態では、マニピュレータ130は、ピッキングを行う前に、複数種類の商品200の外観を学習する。外観の学習方法としては、機械学習又はその他のAIによる学習などの任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、ベース店舗230で保管される商品200のSKUごとに、商品200の画像をメモリに読み込むという方法を用いることができる。「AI」は、artificial intelligenceの略語である。マニピュレータ130は、ピッキングを行う際に、自動倉庫110により搬出された第1容器212に入っている商品200の外観を観察する。外観の観察方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、第1容器212に入っている商品200をカメラで撮影するという方法を用いることができる。マニピュレータ130は、学習及び観察の結果に応じて少なくとも1つの商品202を識別する。商品202の識別方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、メモリに読み込んだ画像と、カメラの撮影画像とを比較して、カメラで撮影された商品200の中から目標の商品202を識別するという方法を用いることができる。
【0092】
制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品202、又はその商品202がピッキング時に移し入れられたトートなどの第4容器を、その商品202を受取りエリア103へ搬送させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品202、又はその商品202がピッキング時に移し入れられた第4容器を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0093】
本実施形態の一変形例として、制御装置120の制御部121が人によるピッキングを支援する場合も、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品202、又はその商品202がピッキング時に移し入れられた第4容器を受取りエリア103へ搬送する。
【0094】
本実施形態によれば、商品202を配送する配送スタッフが、その商品202を仕分けする必要がなく、受取りエリア103で受け取ってそのまま配送することができる。
【0095】
図9を参照して、ユーザ220がベース店舗230を訪れたときの、本実施形態に係る商品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る商品管理方法に相当する。
【0096】
ステップS21において、制御装置120の制御部121は、データベース140を検索して、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている商品200の種類の一覧250を生成する。一覧250の生成方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、ベース店舗230で販売される商品200のSKUごとに、データベース140に保持された在庫情報240から商品名、在庫の有無、及び数量などの情報を抽出し、抽出した情報を掲載した、階層構造を持つページ群を一覧250として生成するという方法を用いることができる。制御部121は、出力部125を介して、出力装置160に、生成した一覧250を出力させる。すなわち、出力装置160は、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている商品200の種類の一覧250をユーザ220に向けて出力するように制御される。例えば、出力装置160に相当するディスプレイは、一覧250を画面に表示する。
【0097】
ステップS22において、入力装置150は、ユーザ220による少なくとも1つの商品201の注文操作を受け付ける。
【0098】
入力装置150は、注文操作の一部として、ユーザ220が出力装置160により出力された一覧250から少なくとも1つの商品201を選択する操作を受け付ける。例えば、入力装置150に相当する、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンは、ユーザ220がディスプレイにより表示されたページ上で購入したい商品201をショッピングカートに追加する操作を受け付ける。注文操作は、ユーザ220がショッピングカートに追加した商品201の代金を支払う操作などの、商品201の購入を確定させる操作によって完了する。商品201の代金の支払い方法としては、任意の方法を用いてよいが、例えば、ベース店舗230に設置されたPOSシステムなどの決済システムを介して、現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント、又は仮想通貨による決済を行うという方法を用いることができる。決済システムは、ユーザ220の携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器に表示されるか、又はユーザ220の会員カードに印刷されたバーコード又は2次元コードなどの識別情報を読み取ってユーザ220を識別してもよい。あるいは、決済システムは、ユーザ220のモバイル機器又は会員カードに記録されたIDなどの識別情報を読み取ってユーザ220を識別してもよい。「ID」は、identifierの略語である。決済システムは、商品管理システム100の一部として提供されてもよいし、又は商品管理システム100と接続して連携する別のシステムとして提供されてもよい。前者の場合、決済システムは、小売業者の既存のシステムと接続して連携するシステムでもよいし、又は小売業者の既存のシステムと接続せずに稼動するスタンドアローンのシステムでもよい。後者の場合、すなわち、決済システムが商品管理システム100とは別のシステムである場合、決済システムは、小売業者の既存のシステムに含まれない新型のシステムでもよいし、小売業者の既存のシステムに含まれる従来型のシステムでもよい。
【0099】
本実施形態では、制御装置120の制御部121は、注文操作が完了する前に、注文操作によって注文される商品201を予測する。注文される商品201の予測方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、ユーザ220が商品201をショッピングカートに追加したときに、その商品201が購入されると予測するという方法を用いることができる。制御部121は、自動倉庫110に収納された複数の容器210のうち、予測した商品201が入った第2容器211の、ラック111における収納位置に応じてクレーン112を移動させる。制御部121は、注文操作が完了する前に、クレーン112が第2容器211を取り出すことのできる位置に到達した場合は、注文操作が完了するまでクレーン112を待機させる。
【0100】
ステップS23において、制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた注文操作で選択された商品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した商品201が入った第2容器211を特定する。第2容器211の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240から、商品201が入った第2容器211の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した第2容器211をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、入力装置150で受け付けられた注文操作に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの商品201が入った第2容器211をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。具体的には、クレーン112が、ラック111の面する通路を移動して、その第2容器211を取り出し、取り出した第2容器211をピッキングエリア102へ搬出する。
【0101】
ステップS24において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。ピッキングは、自動倉庫110により搬出された第2容器211から少なくとも1つの商品201をピッキングエリア102で取り出す動作である。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、商品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は商品201の画像は、入力装置150で受け付けられた注文操作で直接又は間接的に指定される。
【0102】
ステップS25において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を、その商品201をユーザ220が受取りエリア103で受け取るのに用いられる受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0103】
本実施形態の一変形例として、ステップS24において、制御装置120の制御部121が人によるピッキングを支援する場合も、ステップS25において、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を受取りエリア103へ搬送する。
【0104】
本実施形態によれば、商品201を購入するユーザ220が、その商品201を商品陳列棚から手で取ってレジまで持っていく必要がなく、受取りエリア103で受け取ってそのまま持って帰ることができる。
【0105】
上述のように、本実施形態では、自動倉庫110は、それぞれ1つ以上の商品200が入った複数の容器210を収納する。自動倉庫110は、複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの商品201が入った第2容器211を、受取りエリア103に隣接するピッキングエリア102へ搬出する。制御装置120は、自動倉庫110により搬出された第2容器211から少なくとも1つの商品201をピッキングエリア102で取り出すピッキングを制御する。
【0106】
したがって、本実施形態によれば、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0107】
本実施形態では、ミニロードクレーンは、高密度ラックに格納されたトートのローディング及びアンローディングのタスクを担う。ミニロードクレーンは、高密度ラック間のスペースを移動しながらトートを運ぶための水平移動レールと、高密度ラックからトートを取り出すためのテレスコープ機構が設けられた垂直移動プラットフォームとを備える。高密度ラックは、奥行き方向に2個以上のトートを収納することができてもよい。
【0108】
多関節ロボットは、自動的に交換可能なアームエンドツーリングを備える。多関節ロボットは、タッチスクリーン付きのディスプレイであるフロントユーザパネルを用いて出された注文を処理するために、商品201をトートから直接取り出すピッキングのタスクを担う。
【0109】
したがって、本実施形態によれば、ショッピングプロセスを完全に自動化することができる。すなわち、ベース店舗230を完全に無人化することができる。ただし、ベース店舗230を有人及び無人のハイブリッド型で運営してもよい。例えば、24時間営業のコンビニエンスストアに従来の商品陳列棚及びレジとともに本実施形態に係る商品管理システム100を設置し、朝から夜までは有人、夜中は無人でコンビニエンスストアを営業してもよい。
【0110】
本実施形態によれば、商業地にある、敷地面積の狭いショップ又はキオスクで働く人々の代わりに、ロボット及び自動化モジュールによって注文を処理することができる。
【0111】
本実施形態によれば、ベース店舗230において、人の手を介さずに収納エリア101から受取りエリア103まで商品201を持っていくことができる。さらに、収納エリア101の品数密度を高めることができる。
【0112】
本実施形態の一変形例として、POSシステムなどの決済システム、IMS、及びERPシステムなどの、小売業者の既存の各種システムを商品管理システム100と接続して連携させるためのAPIが規定されてもよい。「IMS」は、inventory management systemの略語である。「ERP」は、enterprise resource planningの略語である。「API」は、application programming interfaceの略語である。この変形例によれば、APIを介して、商品管理システム100をターンキーシステムとして提供することができる。
【0113】
本実施形態の一変形例として、制御装置120の制御部121は、各容器210の収納位置を、各容器210に入っている商品200の注文頻度に応じて変更してもよい。具体的には、制御部121は、頻繁に注文される商品200が入ったトートをマニピュレータ130に近いラック111に収納してもよい。この変形例によれば、サイクルタイムを短縮することができる。
【0114】
本実施形態の一変形例として、配送センター390からトートが配送されたときに、店員又はトラック運転手が搬入ポイントにトートを置き、トートに付されたバーコードなどの識別ラベルを、搬入ポイントに設けられたスキャナでスキャンしてもよい。その場合、制御装置120の制御部121は、スキャナによって識別されたトートの中身に応じて、トートの、自動倉庫110における収納位置を決定する。クレーン112は、制御部121により決定された収納位置にトートを収納する。
【0115】
本実施形態の一変形例として、配送センター390から第1トートが配送されたときに、店員が第1トートの中身を別のトートである第2トートに移し替えながらソート作業を行ってもよい。そして、店員が搬入ポイントに第2トートを置き、第2トートに付されたバーコードなどの識別ラベルを、搬入ポイントに設けられたスキャナでスキャンしてもよい。その場合、制御装置120の制御部121は、スキャナによって識別された第2トートの中身に応じて、第2トートの、自動倉庫110における収納位置を決定する。クレーン112は、制御部121により決定された収納位置に第2トートを収納する。制御部121は、在庫情報240を更新して、第2トートの識別情報、又は収納位置を示す情報と、第2トート内のSKUを示す情報との組合せをデータベース140に追加する。第2トート内のSKUを示す情報は、例えば、ソート作業中に、第2トート内の商品200に付されたバーコードなどの識別ラベルをスキャンすることで取得される。
【0116】
(第2実施形態)
図10を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0117】
第1実施形態では、ユーザ220が、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を受取りエリア103で受け取るが、本実施形態では、移動ロボット280又はドローン290が、その商品201を受取りエリア103で受け取ってユーザ220へ配送する。
【0118】
図10を参照して、本実施形態に係る商品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る商品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0119】
商品管理システム100は、移動ロボット280及びドローン290の少なくともいずれかを備える。
【0120】
移動ロボット280は、例えば、4輪ロボット又は6輪ロボットである。
【0121】
ドローン290は、例えば、マルチコプターである。
【0122】
図11を参照して、ユーザ220が図1に示すようなユーザインタフェース326を用いて電子商取引サイトで少なくとも1つの商品201を注文したときの、本実施形態に係る商品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る商品管理方法に相当する。ユーザ220がベース店舗230を訪れたときの、第1実施形態に係る商品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を省略する。
【0123】
ステップS31において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、インターネットなどのネットワーク330経由で送信された、少なくとも1つの商品201の注文情報260を受信する。注文情報260には、ユーザ220が電子商取引サイトで注文した商品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は商品201の画像が含まれる。
【0124】
ステップS32において、制御装置120の制御部121は、受信した注文情報260に対応する商品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した商品201が入った第2容器211を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した第2容器211をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、制御装置120で受信された注文情報260に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの商品201が入った第2容器211をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。
【0125】
ステップS33の処理については、図9のステップS24の処理と同じであるため、説明を省略する。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、商品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は商品201の画像は、制御装置120で受信された注文情報260で直接又は間接的に指定される。
【0126】
ステップS34において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を、受取りエリア103で待機する移動ロボット280又はドローン290へ搭載させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290は、その商品201を受取りエリア103で受け取る。
【0127】
ステップS35において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、移動ロボット280又はドローン290に、搭載した商品201をユーザ220へ配送させる。すなわち、移動ロボット280又はドローン290は、受取りエリア103で受け取った商品201をユーザ220へ配送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290に入力される、ユーザ220の自宅住所、又はユーザ220が指定した任意の配送先住所などの宛先情報は、制御装置120で受信された注文情報260で直接又は間接的に指定される。
【0128】
本実施形態によれば、商品201を購入したユーザ220が、その商品201を受け取るためにベース店舗230を訪れる必要がなく、利便性が向上する。
【0129】
(第3実施形態)
第1実施形態では、配送スタッフが、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品202、又はその商品202がピッキング時に移し入れられた第4容器を受取りエリア103で受け取るが、本実施形態では、第2実施形態に係る移動ロボット280又はドローン290が、その商品201又は第4容器を受取りエリア103で受け取って配送先のサテライト店舗340へ配送する。
【0130】
図8のステップS14において、制御装置120が仕分けを制御する動作を説明する。マニピュレータ130によるピッキングまでの動作については、第1実施形態に係る制御装置120の動作と共通するため、説明を省略する。
【0131】
制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品202、又はその商品202がピッキング時に移し入れられたトートなどの第4容器を、受取りエリア103で待機する移動ロボット280又はドローン290へ搭載させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201、又はその商品202がピッキング時に移し入れられた第4容器を受取りエリア103へ搬送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290は、その商品201又は第4容器を受取りエリア103で受け取る。
【0132】
制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、移動ロボット280又はドローン290に、搭載した商品201又は第4容器を配送先のサテライト店舗340へ配送させる。すなわち、移動ロボット280又はドローン290は、受取りエリア103で受け取った商品201又は第4容器を配送先のサテライト店舗340へ配送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290に入力される、配送先のサテライト店舗340の位置情報は、配送先のサテライト店舗340の発注情報341で直接又は間接的に指定される。
【0133】
本実施形態によれば、配送スタッフが商品202を配送する必要がなく、人員不足を解消することができる。
【0134】
(第4実施形態)
図12から図14を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0135】
第1実施形態では、ユーザ220がベース店舗230を訪れたときにピッキングが行われるが、本実施形態では、ユーザ220がベース店舗230を訪れる前にピッキングが行われる。
【0136】
図12図13、及び図14を参照して、本実施形態に係る商品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る商品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0137】
商品管理システム100は、収納庫190を備える。
【0138】
収納庫190は、ベース店舗230内の、ユーザ220が受け取る商品201の一時的な収納のための事前注文エリア104に設置される。収納庫190は、本実施形態ではクレーン式のAS/RSであるが、例えば、回転棚式又はシャトル式のAS/RSであってもよいし、又はAS/RS以外の倉庫であってもよい。
【0139】
図15を参照して、ユーザ220が図1に示すようなユーザインタフェース326を用いて電子商取引サイトで少なくとも1つの商品201を注文したときの、本実施形態に係る商品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る商品管理方法に相当する。ユーザ220がベース店舗230を訪れたときの、第1実施形態に係る商品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を省略する。ユーザ220が電子商取引サイトで少なくとも1つの商品201を注文したときの、第2実施形態に係る商品管理システム100の動作と共通する部分についても、説明を省略する。図15の動作は、ユーザ220が電子商取引サイトで少なくとも1つの商品201を注文したときに開始され、その商品201が一旦収納されたら停止し、ユーザ220がベース店舗230を訪れたときに再開される。
【0140】
ステップS41からステップS43の処理については、図11のステップS31からステップS33の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0141】
ステップS44において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を一旦収納させる。すなわち、収納庫190は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を一旦収納するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーンが、収納庫190のラックの面する通路を移動して、その商品201がピッキング時に移し入れられた第3容器213を収納する。データベース140は、第3容器213に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は第3容器213の、収納庫190における収納位置を示す情報を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。認証情報271は、制御装置120で受信された注文情報260の一部として電子商取引サイトから提供されてもよいし、又は第3容器213が収納庫190へ搬入される際に制御部121により新たに生成され、インターネットなどのネットワーク330経由でユーザ220に通知されてもよい。
【0142】
本実施形態の一変形例として、ステップS43において、制御装置120の制御部121が人によるピッキングを支援する場合も、ステップS44において、収納庫190は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの商品201を一旦収納する。
【0143】
ステップS45において、入力装置150は、ユーザ220による、少なくとも1つの商品201を受け取るための認証情報270の入力操作を受け付ける。例えば、入力装置150に相当する、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンは、ユーザ220が電子商取引サイト又は制御装置120からネットワーク330経由で通知された引換え番号を入力する操作を受け付ける。制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた入力操作で入力された認証情報270を取得する。
【0144】
制御部121は、取得した認証情報270をデータベース140と照合して、認証に失敗した場合は、動作を終了する。すなわち、制御部121は、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されていない場合は、動作を終了する。一方、制御部121は、認証に成功した場合、すなわち、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されている場合は、ステップS46において、データベース140を検索して、その認証情報271に対応する第3容器213を特定する。第3容器213の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、認証情報271に対応付けてデータベース140に保持された、第3容器213の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、特定した第3容器213を受取りエリア103へ搬出させる。すなわち、収納庫190は、入力装置150で受け付けられた入力操作に応じて、少なくとも1つの商品201を受取りエリア103へ搬出するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーンが、収納庫190のラックの面する通路を移動して、その商品201が入った第3容器213を取り出し、取り出した第3容器213を受取りエリア103へ搬出する。
【0145】
本実施形態によれば、商品201を注文したユーザ220が、自動倉庫110による搬出、及びマニピュレータ130によるピッキングが終わるのをベース店舗230で待つ必要がなく、その商品201を、ベース店舗230に着いてから短時間で受け取ることができる。
【0146】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0147】
100 商品管理システム
101 収納エリア
102 ピッキングエリア
103 受取りエリア
104 事前注文エリア
110 自動倉庫
111 ラック
112 クレーン
120 制御装置
121 制御部
122 記憶部
123 通信部
124 入力部
125 出力部
130 マニピュレータ
140 データベース
150 入力装置
160 出力装置
170 コンベヤ
180 受取りボックス
190 収納庫
200 商品
201 商品
202 商品
203 商品
210 容器
211 第2容器
212 第1容器
213 第3容器
220 ユーザ
230 ベース店舗
231 発注情報
232 売上情報
233 納品情報
240 在庫情報
250 一覧
260 注文情報
270 認証情報
271 認証情報
280 移動ロボット
290 ドローン
300 物流システム
310 本部システム
320 店舗システム
321 サーバ装置
322 商取引プラットフォーム
323 端末装置
324 端末装置
325 端末装置
326 ユーザインタフェース
327 POSシステム
328 端末装置
330 ネットワーク
340 サテライト店舗
341 発注情報
342 売上情報
343 商品陳列棚
344 バーコード
345 2次元コード
350 マンション
360 オフィスビル
370 有人店舗
371 発注情報
372 売上情報
380 工場
390 配送センター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15