(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】ToF基盤の3Dイメージセンサ、及びそのイメージセンサを具備した電子装置
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240819BHJP
G01S 17/89 20200101ALI20240819BHJP
G01S 7/481 20060101ALI20240819BHJP
H01L 31/10 20060101ALI20240819BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20240819BHJP
H04N 25/76 20230101ALI20240819BHJP
H04N 25/77 20230101ALI20240819BHJP
【FI】
H01L27/146 A
G01S17/89
G01S7/481 A
H01L31/10 A
H04N25/70
H04N25/76
H04N25/77
(21)【出願番号】P 2019104266
(22)【出願日】2019-06-04
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2018-0084272
(32)【優先日】2018-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎 究
(72)【発明者】
【氏名】金 永 燦
(72)【発明者】
【氏名】崔 成 浩
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-164094(JP,A)
【文献】国際公開第2017/022218(WO,A1)
【文献】特開2012-216693(JP,A)
【文献】特表2000-517427(JP,A)
【文献】国際公開第2017/056346(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0002089(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0198183(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0274744(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0084409(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0190709(US,A1)
【文献】国際公開第2017/022220(WO,A1)
【文献】特開2006-217410(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0096901(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
G01S 17/89
G01S 7/481
H01L 31/10
H04N 25/70
H04N 25/76
H04N 25/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ToF(time of flight)基盤の三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサであって、
ピクセルの中心部分に
4個の四分面に分けて対称構造に配置され
た4-タップピクセル構造を有する4個の第1フォトゲートと、
前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を除去し
、前記第1フォトゲートの外部の2個の前記四分面の間に一つずつ対称構造に配置され
た4個の第1ゲートと、
前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し
て前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を
備えることを特徴とする
3Dイメージセンサ。
【請求項2】
4個の前記第1フォトゲート
及び4個の前記第1ゲートは、前記ピクセルの中心に対して対称構造を有することを特徴とする請求項1に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1フォトゲートとフローティングディフュージョン(FD)領域との間に、電荷保存構造が配置され
ることを特徴とする請求項1に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項4】
前記電荷保存構造は、ストレージダイオード構造、ストレージゲート構造、及びストレージダイオードとストレージゲートとの複合構造のいずれか1つの構造を有し、
前記複合構造は、前記ストレージゲートの下部に、前記ストレージダイオードが形成された構造を有することを特徴とする請求項3に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項5】
前記4個
の第1フォトゲート
の中心部分に配置された第2フォトゲートを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項6】
前記第2フォトゲートに、前記第1フォトゲートに印加される高電圧と低電圧との間の中間電圧が印加されるか、或いは
前記第2フォトゲートの下部
にn型ドーピング
されて前記第2フォトゲートに前記低電圧が印加されるか、又は
前記第2フォトゲートの下部にp型ドーピングされ
て前記第2フォトゲート
に前記高電圧が印加されることを特徴とする請求項5に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項7】
前記ゲートグループは、対応する前記第1フォトゲートが配置された前記四分面の外郭部分に配置され、4個の前記ゲートグループが前記ピクセルの中心に対して対称をなし、
前記ゲートグループは、ストレージゲート、第1トランスファゲート、リセットゲート、ソースフォロワゲート及び選択ゲートを含み、
前記ストレージゲートは、対応する前記第1フォトゲートが配置された前記四分面の外郭コーナー部分に配置され、
前記第1トランスファゲート
及びリセットゲートは、
2つの前記
外郭コーナーの
間のいずれか一辺に沿って配置され、
前記ソースフォロワゲート
及び選択ゲートは、
前記2つの前記
外郭コーナーの
間の一辺に直交する他の一辺に沿って配置され、
前記第1フォトゲート
に対応する前記ストレージゲート間に、第2トランスファゲートが選択的に配置され
ることを特徴とする請求項
1に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項8】
ToF(time of flight)基盤の三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサであって、
ピクセルの中心を通る直線に対して両側に分けて対称構造に配置された2-タップピクセル構造を有する2個の第1フォトゲートと、
前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を除去し、2個の前記第1フォトゲート間に、前記直線方向に前記ピクセルの上部と下部とに配置され
た第1ゲートと、
前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備して前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を備えることを特徴とする3Dイメージセンサ。
【請求項9】
前記ゲートグループは、ストレージゲート、トランスファゲート、リセットゲート、ソースフォロワゲート及び選択ゲートを含み、
前記ストレージゲート及びトランスファゲートは、対応する前記第1フォトゲートの外部に配置され、
前記リセットゲート、ソースフォロワゲート及び選択ゲートは、対応する前記第1フォトゲートに隣接して配置されるか、或いは2個の前記ピクセル間に配置された
フローティングディフュージョン(FD
)領域周辺に配置され、前記FD領域に隣接する2個の前記ピクセルの前記第1フォトゲートが共有するように配置され
ることを特徴とする請求項
8に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項10】
前記第1ゲートは、前記ピクセルの外郭部分に配置され、
2個の前記第1フォトゲート間
に配置され
た第2フォトゲートを更に含むことを特徴とする請求項
8に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項11】
前記第2フォトゲートに、前記第1フォトゲートに印加される高電圧と低電圧との間の中間電圧が印加されるか、或いは
前記第2フォトゲートの下部にn型ドーピングされて前記第2フォトゲートに前記低電圧が印加されるか、又は前記第2フォトゲートの下部にp型ドーピングされて前記第2フォトゲートに前記高電圧が印加されることを特徴とする請求項10に記載の3Dイメージセンサ。
【請求項12】
光を生成して対象体に照射する光照射部と、
前記対象体から反射された光を受光して電荷を生成する三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサ部と、
受光部から電荷をToF(time of flight)方式で処理して深さ映像を生成する信号処理部と、を備え、
前記3Dイメージセンサ部は、
ピクセルの中心部分に4個の四分面に分けて対称構造に配置された4-タップピクセル構造を有する4個の第1フォトゲートと、
前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を除去し、前記第1フォトゲートの外部の2個の前記四分面の間に一つずつ対称構造に配置された4個の第1ゲートと、
前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備して前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を含むことを特徴とする電子装置。
【請求項13】
前記4個の第1フォトゲートの中心部分に配置された第2フォトゲートを更に含むことを特徴とする請求項12に記載の電子装置。
【請求項14】
前記ゲートグループは、対応する前記第1フォトゲートに隣接して配置されるか、或いは2個の前記ピクセルが取り囲むフローティングディフュージョン(FD)領域周辺に配置され、前記FD領域に隣接する2個の前記ピクセルの前記第1フォトゲートが共有するように配置されることを特徴とする請求項12に記載の電子装置。
【請求項15】
光を生成して対象体に照射する光照射部と、
前記対象体から反射された光を受光して電荷を生成する三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサ部と、
受光部から電荷をToF(time of flight)方式で処理し
て深さ映像を生成する信号処理部と、を
備え、
前記3Dイメージセンサ部は、
ピクセルの
中心を通る直線に対して両側に分けて対称構造に配置され
た2-タップピクセル構造を有する2個の第1フォトゲートと、
前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷
を除去し、2個の前記第1フォトゲート間に、前記直線方向に前記ピクセルの上部と下部とに配置された第1ゲートと、
前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し
て前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を含むことを特徴とする電子装置。
【請求項16】
前記第1ゲートは、前記ピクセルの外郭部分に配置され、
2個の前記第1フォトゲート
間に配置され
た第2フォトゲートを更に含むことを特徴とする請求項
15に記載の電子装置。
【請求項17】
前記ゲートグループは、対応する前記第1フォトゲートに隣接して配置されるか、或いは2個の前記ピクセルが取り囲むフローティングディフュージョン(FD)領域
周辺に配置され、前記FD領域に隣接す
る2個の前記ピクセルの前記第1フォトゲートが共有するように配置され
ることを特徴とする請求項
15に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサに係り、より詳しくは、ToF(time of flight)基盤の3Dイメージセンサ、及びそのイメージセンサを含んだ電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ToF基盤の三次元(3D)イメージセンサは、ターゲット対象体(object)または測定対象体までの距離を測定することにより、ターゲット対象体に関わる3D映像を生成する。具体的には、ToF基盤の3Dイメージセンサは、光源(light source)から放射されたパルス状の光信号が、ターゲット対象体によって反射されて戻るまでの時間を測定し、ターゲット対象体までの距離を計算し、それにより、ターゲット対象体の3Dイメージを生成する。光源から出力される光信号として、例えば、マイクロ波(microwave)、光波(light wave)または超音波(ultrasonic wave)などが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、外部光の影響が少なく、タップ対称が優秀であり、高速動作が可能なマルチタップ構造を含んだToF基盤の3Dイメージセンサ、及びそのイメージセンサを含んだ電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の技術的思想は、ピクセルの中心部分に対称構造に配置された少なくとも2個の第1フォトゲート(photogate)と、前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷(overflow charge)を除去し、前記ピクセルの外郭部分に対称構造に配置された少なくとも2個の第1ゲートと、前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し、前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を含む、ToF(time of flight)基盤の三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサを提供する。
【0006】
また、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、ピクセルの中心部分に対称構造に配置された少なくとも2個のフォトゲートと、前記フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を排出し、前記フォトゲートによって取り囲まれた構造で、前記ピクセルの中心部分に対称構造に配置された第1ゲートと、前記フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し、前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を含むToF基盤の3Dイメージセンサを提供する。
【0007】
さらに、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、ピクセルの中心部分に対称構造に配置された少なくとも2個の第1フォトゲートと、前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を排出させ、前記ピクセルの中心部分または外郭部分に、対称構造に配置された第1ゲートと、前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し、前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループと、を含む、ToF基盤の3Dイメージセンサを提供する。
【0008】
一方、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、光を生成して対象体に照射する光照射部と、前記対象体から反射された光を受光して電荷を生成する3Dイメージセンサ部と、受光部から電荷をToF方式で処理し、深さ映像を生成する信号処理部と、を含み、前記3Dイメージセンサ部は、ピクセルの中心部分に対称構造に配置された少なくとも2個の第1フォトゲートと、前記第1フォトゲートで生成されたオーバーフロー電荷を排出させ、前記ピクセルの中心部分または外郭部分に、対称構造に配置された第1ゲートと、前記第1フォトゲートで生成された電荷を保存して伝送する複数個のゲートを具備し、前記ピクセルの外郭部分に配置されたゲートグループを含む電子装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術的思想によるToF基盤の3Dイメージセンサは、ピクセルが、マルチタップピクセル構造とオーバーフローゲートとを含むことにより、光バースト変調方式を採用し、外部光の影響を最小化させ、また復調動作時間を最小化させることができる。また、ピクセルのフォトゲート、保存用及び伝送用のゲート、及びオーバーフローゲートが対称に配置されてタップ対称が具現されることにより、サブピクセル間の均衡ある信号伝達がなされ、信号の歪曲や変形がない優秀な信号伝達特性が具現され、それにより、対象体に係わる精密な3D映像を獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図2】
図1の4-タップピクセルに対応する等価回路図である。
【
図3】
図1のI-I’の部分を切断して示す断面図である。
【
図4】
図1の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに対応する等価回路図である。
【
図6】
図3に対応し、
図5の4-タップピクセルに関わる断面図である。
【
図7】
図3に対応し、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる断面図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに対応する等価回路図である。
【
図9】
図8の4-タップピクセルに関わる断面図であり、
図3に対応する。
【
図10】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図11】
図10の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図13】
図12の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
【
図15】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図16】
図15のII-II’の部分を切断して示す断面図である。
【
図17】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図18】
図17のIII-III’の部分を切断して示す断面図である。
【
図19】
図17のIII-III’の部分を切断して示す断面図である。
【
図20】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図21】
図20の2-タップピクセルに対応する等価回路図である。
【
図22】一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図23】一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図24】一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図25】本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
【
図26】
図25の2-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
【
図28】本発明の一実施形態による3Dイメージセンサを具備した電子装置に関わる概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、添付した図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同一構成要素については、同一参照符号を使用し、それらについての重複説明は、省略する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるToF(time of flight)基盤の三次元(3D:3-dimensional)イメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図であり、
図2は、
図1の4-タップピクセルに対応する等価回路図であり、
図3は、
図1のI-I’の部分を切断して示す断面図であり、
図4は、
図1の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
【0013】
図1乃至
図4を参照すれば、本実施形態のToF基盤の3Dイメージセンサ(以下、「3Dイメージセンサ」とする)1100において、ピクセル100は、多重タップ(multi-tap)ピクセル構造に該当する4-タップピクセル構造を有する。ピクセル100が4-タップピクセル構造を有することにより、3Dイメージセンサ1100は、対象体(object)に対する迅速な深さセンシングまたは距離センシングが可能である。
【0014】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、光照射部1200(
図28)の光バースト変調(light burst modulation)方式に対応し、グローバルシャッタ(global shutter)方式を採用し、オーバーフロー(overflow)電荷を排出させて除去するためのオーバーフローゲート(OG)180を含む。ここで、光バースト変調方式は、光を短時間に高パワーで照射する方式であり、外部光の影響を最小化させ、また3Dイメージセンサの復調動作を最小化させる。グローバルシャッタ方式は、全体ピクセルを同時にリセットさせ、光信号を累積する方式であり、ロウ(row)単位でピクセル動作を制御するローリングシャッタ(rolling shutter)方式と反対の概念である。グローバルシャッタ方式は、光バースト変調方式と共に、外部光流入を最小化させることに寄与する。一方、光バースト変調方式の場合、光信号を読み取って出力する間、不要な外部光によってオーバーフロー電荷が発生しうる。それにより、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、そのようなオーバーフロー電荷を排出させて除去するためのオーバーフローゲート180を含む。一方、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、光バースト変調方式に限定されるものではない。例えば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、光バースト変調方式ではない一般的な光変調方式にも適用される。
【0015】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100において、ピクセル100は、4個のタップに対応するサブピクセルTA、TB、TC、TDを含んでもよい。サブピクセルTA、TB、TC、TDのそれぞれは、電荷を生成するフォトゲート110と、電荷を保存して伝送する保存用及び伝送用のゲート、そしてオーバーフロー電荷を除去するためのオーバーフローゲート180を含む。保存用及び伝送用のゲートは、例えば、タップトランスファゲート120、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170を含む。
【0016】
ここで、ストレージゲート130は、電荷保存構造のうちの一つであり、トランスファゲート140を介して、電荷をフローティングディフュージョン(FD:floating diffusion)領域145に伝達する前に、電荷を一時的に保存する。電荷保存構造は、ストレージゲート130単独でも具現される。また、該電荷保存構造は、
図7に図示するように、ストレージゲート130の下部に、ストレージダイオードSDが追加して形成された構造により具現される。このように、ピクセル100内に、電荷保存構造が含まれることにより、正確な(true)CDS(correlated double sampling)動作が可能になり、読み取りノイズ(read noise)が最小化される。
【0017】
以下、第1サブピクセルTAに含まれたゲートの参照番号には、「1」を付し、第2サブピクセルTBに含まれたゲートの参照番号には、「2」を付し、第3サブピクセルTCに含まれたゲートの参照番号には、「3」を付し、第4サブピクセルTDに含まれたゲートの参照番号には、「4」を付す。例えば、第1サブピクセルTAは、第1フォトゲート(PGA)110-1、第1タップトランスファゲート(TGA)120-1、第1ストレージゲート(SG1)130-1、第1トランスファゲート(TG1)140-1、第1リセットゲート(RG1)150-1、第1ソースフォロワゲート(SF)160-1、第1選択ゲート(SEL1)170-1及び第1オーバーフローゲート(OG)180-1を含む。一方、PGA、PGB、PGC、PGDと、TGA、TGB、TGC、TGDにおいて、A、B、C、Dの区別は、位相に係わるタップ区別のためのものであり、SG1及びSG2、TG1及びTG2、RG1及びRG2、並びにSEL1及びSEL2において、1、2の区別は、共に動作する同一行(row)のサブピクセルのゲートを、他行のサブピクセルのゲートと区別するためのものである。一方、ソースフォロワゲートSFは、外部の電圧印加によって動作せず、FD領域145の電圧によって動作するので、別途の区別表示がない。
【0018】
参考として、ピクセル100のタップ構造は、生成された電荷を、電荷保存構造で、位相別に区別して伝達するタップがいくつ配置されるかということによって決定され、代表的には、1-タップ、2-タップ及び4-タップ構造に分類される。1-タップ構造は、1つのタップを利用し、0゜、90゜、180゜、270゜位相別にそれぞれ伝送する方式であり、2-タップ構造は、2個のタップを利用し、0゜と180゜との位相、及び90゜と270゜との位相に対して伝送する方式であり、4-タップ構造は、4個のタップを利用し、全ての位相に対して伝送する方式である。1-タップ構造は、各位相に対応し、4回センシングが必要であり、2-タップ構造は、2回センシングが必要であり、4-タップ構造は、1回のセンシングで十分である。従って、2-タップ構造と4-タップ構造は、1-タップ構造に比べ、高速で動作できる。ここで、2-タップ構造と4-タップ構造とのピクセルについては、多重タップピクセル構造と言う。
【0019】
一方、タップの機能は、フォトゲートまたはタップトランスファゲートによって遂行される。例えば、該フォトゲートが電荷を生成しながら、直接電荷を電荷保存構造に伝達するタップの機能を行う。そのような構造の場合は、フォトゲートの個数により、タップ構造が決定される。また、一実施形態により、フォトゲートの代わりに、フォトダイオードが配置され、該フォトダイオードで生成された電荷を、電荷保存構造に伝達するタップトランスファゲートが別途に配置される。そのような構造の場合は、該タップトランスファゲートの個数により、タップ構造が決定される。
【0020】
しかし、ピクセルは、前述の2つのタップ構造に限られるものではなく、多様なタップ構造を有することができる。例えば、本実施形態のToF基盤の3Dイメージセンサ1100のように、ピクセル100は、フォトゲート110、並びにそれに対応するタップトランスファゲート120をそれぞれ4個ずつ含んでもよく、そのような構造は、4-タップピクセル構造に該当する。ここで、タップトランスファゲート120は、グローバルシャッタ機能を支援する。また、
図5の回路図から分かるように、ピクセル100Iは、フォトゲート110及びフォトダイオード190、並びにそれらに対応するタップトランスファゲート120を含んでもよく、この構造も、4-タップピクセル構造に該当する。ここで、フォトゲート110とフォトダイオード190とが共に形成された構造については、
図5及び
図6の説明部分において、さらに詳細に説明する。
【0021】
本実施形態のToF基盤の3Dイメージセンサ1100において、ピクセル100は、サブピクセルTA、TB、TC、TDが、xy平面で対称をなす構造を有する。具体的に説明すれば、xy平面が、x軸とy軸とを介して、4個の四分面に分けられるとき、
図1に図示しているように、第1サブピクセルTAは、第2四分面に配置され、第2サブピクセルTBは、第1四分面に配置され、第3サブピクセルTCは、第3四分面に配置され、第4サブピクセルTDは、第4四分面に配置され、それぞれに含まれたゲートは、中心に対して対称構造を有する。
【0022】
例えば、第1サブピクセルTAが0゜位相のタップに対応するとき、第4サブピクセルTDが180゜位相のタップに対応し、第1サブピクセルTAと第4サブピクセルTDとのそれぞれに含まれたゲートは、中心に対して対称をなす。具体的には、第1フォトゲート(PGA)110-1と第4フォトゲート(PGD)110-4は、第2四分面と第4四分面の中心に隣接して配置される。第1ストレージゲート(SG1)130-1と第4ストレージゲート(SG2)130-4は、第2四分面と第4四分面のコーナー部分に配置される。第1タップトランスファゲート(TGA)120-1と第4タップトランスファゲート(TGD)120-4は、それぞれ第1フォトゲート(PGA)110-1と第1ストレージゲート(SG1)130-1との間、そして第4フォトゲート(PGD)110-4と第4ストレージゲート(SG2)130-4との間に配置される。第1トランスファゲート(TG1)140-1と第1リセットゲート(RG1)150-1とが第2四分面の上辺にx方向に沿って配置され、第4トランスファゲート(TG2)140-4と第4リセットゲート(RG2)150-4とが、第4四分面の下辺にx方向に沿って配置される。第1選択ゲート(SEL1)170-1と第1ソースフォロワゲート(SF)160-1とが、第2四分面の左側側辺にy方向に沿って配置され、第4選択ゲート(SEL2)170-4と第4ソースフォロワゲート(SF)160-4が、第4四分面の右側側辺にy方向に沿って配置される。一方、第1オーバーフローゲート(OG)180-1は、第1四分面と第2四分面との間のフォトゲート110の外部に、そして第4オーバーフローゲート(OG)180-4は、第3四分面と第4四分面との間のフォトゲート110の外部に配置される。結果として、第1サブピクセルTAのゲートは、第4サブピクセルTDのゲートと、xy平面の中心に対して正確に対称をなす。また、第2サブピクセルTBと第3サブピクセルTCとのゲートも、xy平面の中心に対して互いに対称をなす。
【0023】
図3は、第2フォトゲート110-2で生成された電荷が移動する経路を示しているが、第2フォトゲート110-2に高電圧Vhighが印加されれば、半導体基板101上のウェル領域102にフィールドFが形成され、基板101の背面を介して入射された光が、フィールドF近くで電子・正孔対に変換されることにより、電荷が生成される。ここで、ウェル領域102は、例えば、p-領域でもある。第2フォトゲート110-2で生成された電荷、例えば、電子は、第2タップトランスファゲート120-2を介して、第2ストレージゲート130-2に伝達されて臨時保存されていて、第2トランスファゲート140-2を介して、第2FD領域145-2に伝達される。一方、正孔は、
図1のピクセル100の外郭部分に配置されたグラウンドGを介して排出される。
【0024】
一方、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、ピクセル部と周辺回路部とを具備し、ピクセル部内に、多数のピクセル100が二次元アレイ構造に配置される。
図4は、ピクセル100の二次元アレイ構造の一部であり、隣接する4のピクセル100-I、100-II、100-III、100-IVが配置された構造を示す。該周辺回路部は、ピクセル部周辺に配置され、ロウドライブ回路、カラム信号処理回路、イメージバッファメモリ、出力回路、制御回路などを含む。
【0025】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、ピクセル100が、4-タップピクセル構造とオーバーフローゲート180とを含むことにより、光バースト変調方式を採用し、外部光の影響を最小にし、また復調動作時間を最短化できる。また、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、ピクセル100のフォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート(タップトランスファゲート120、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)、及びオーバーフローゲート180が対称構造に配置され、タップ対称が具現されることにより、サブピクセル間の均衡ある信号伝達がなされ、信号の歪曲や変形がない優秀な信号伝達特性が具現され、それにより、対象体に係わる精密な3D映像を獲得できる。さらに、本実施形態の3Dイメージセンサ1100は、フォトゲート110とトランスファゲート140との間で電荷保存構造を含むことにより、正確なCDS動作を可能にし、読み取りノイズを最小化できる。
【0026】
図5は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに対応する等価回路図であり、
図6は、
図5の4-タップピクセルに関わる断面図であり、
図3に対応する。
図1乃至
図4の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0027】
図5及び
図6を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100Iは、ピクセル100Iがフォトダイオード190をさらに含むという点において、
図1の3Dイメージセンサ1100と異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100Iにおいて、フォトゲート110の下部に、フォトダイオード190が形成される。フォトダイオード190は、フォトゲート110下部のウェル領域102に、ドーピングを介して形成できる。例えば、フォトダイオード190は、n0領域192とp0領域194とを含む。そのように、フォトゲート110下部に、フォトダイオード190を形成することにより、フィールドをさらに深く形成できる。従って、本実施形態の3Dイメージセンサ1100Iは、フォトゲート110とフォトダイオード190とを介して、さらに多くの電荷を生成できる。
【0028】
一方、図示していないが、本実施形態の3Dイメージセンサ1100Iのピクセル100Iに関わる平面図は、
図1の3Dイメージセンサ1100のピクセル100に関わる平面図と実質的に同一である。言い替えれば、フォトダイオード190は、フォトゲート110の下部に形成されるので、平面図上には、示されない。付け加えて、
図6において、第2フォトゲート110-2に対応し、1つのフォトダイオード190が形成されているように図示しているが、実質的には、フォトダイオード190は、4個のフォトゲート110-1、110-1、110-3、110-4の全てに一つ形成される。
【0029】
図7は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる断面図であり、
図3に対応する。
図1乃至
図6の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0030】
図7を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIは、ピクセル100IIが、ストレージダイオードSDをさらに含むという点で、
図1の3Dイメージセンサ1100と異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIにおいて、第2ストレージゲート130-2下部のウェル領域102に、ストレージダイオードSDが形成される。ストレージダイオードSDは、上部にn0領域SDnを含み、下部にp0領域SDpを含んでもよい。
【0031】
図1の3Dイメージセンサ1100としては、ストレージゲート130だけが電荷保存機能を行ったが、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIは、ストレージゲート130とストレージダイオードSDとが、共に電荷保存機能を行う。それにより、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIとしては、電荷保存機能が強化される。一方、一実施形態により、ストレージゲート130が省略され、ストレージダイオードSDだけが形成されもする。そのような構造の場合、ストレージダイオードSDが、単独で電荷保存機能を行う。
【0032】
図8は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに対応する等価回路図であり、
図9は、
図8の4-タップピクセルに関わる断面図であり、
図3に対応する。
図1乃至
図7の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0033】
図8及び
図9を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIIは、ピクセル100IIIが、タップトランスファゲートを含まないという点において、
図7の3Dイメージセンサ1100IIと異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100IIIとしては、
図7の3Dイメージセンサ1100IIのように、第2ストレージゲート130-2下部のウェル領域102に、ストレージダイオードSDが形成される。また、第2フォトゲート110-2と第2ストレージゲート130-2との間に、タップトランスファゲートが存在しない。それは、ストレージダイオードSDが、ストレージゲート130下部に形成された構造の場合、ストレージゲート130が、タップトランスファゲートの機能、例えば、グローバルシャッタを支援する機能を行うことができるからである。
【0034】
図1乃至
図9の3Dイメージセンサ1100、1100I、1100II、1100III全体を考慮し、電荷保存構造とタップトランスファゲートとについて整理すれば、電荷保存構造は、
i)ストレージゲート130だけ存在する構造、
ii)ストレージダイオードSDだけ存在する構造、及び
iii)ストレージゲート130とストレージダイオードSDとが共に存在する複合構造、
のうちいずれか1つの構造を有する。また、タップトランスファゲートは、ストレージゲート130とストレージダイオードSDとが共に存在する複合構造において、選択的に含まれる。すなわち、該複合構造においては、ストレージゲート130が、タップトランスファゲートの機能を行うことができるので、タップトランスファゲートが省略されてもよい。しかし、ストレージゲート130だけ存在するか、あるいはストレージダイオードSDだけが存在する場合は、タップトランスファゲートは、省略されずに存在する。
【0035】
一方、
図7及び
図9の3Dイメージセンサ1100II、1100IIIにおいて、ピクセル100II、100IIIに第2フォトゲート110-2だけを図示しているが、ピクセル100II、100IIIの構造は、それに限定されるものではない。例えば、
図7及び
図9の3Dイメージセンサ1100II、1100IIIにおいて、ピクセル100II、100IIIは、フォトゲート110の下部に形成されたフォトダイオードを含んでもよい。
【0036】
図10は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図であり、
図11は、
図10の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図である。
図1乃至
図9の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0037】
図10及び
図11を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100aは、ピクセル100aに、オーバーフローゲート180cが、xy平面の中心部分に配置されるという点で、
図1の3Dイメージセンサ1100と異なる。例えば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100aにおいて、4個のタップに対応するサブピクセルTA、TB、TC、TDは、xy平面の4個の四分面上にも配置される。また、サブピクセルTA、TB、TC、TDそれぞれに含まれたフォトゲート110と、保存用及び伝送用のゲート(タップトランスファゲート120、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)は、xy平面の中心に対して対称に配置される。
【0038】
一方、本実施形態の3Dイメージセンサ1100aにおいて、オーバーフローゲート180cは、ピクセル100aの中心、すなわち、xy平面の中心に配置される。それにより、オーバーフローゲート180cは、4個のフォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4によって取り囲まれた構造に配置される。
図10において、オーバーフローゲート180cが、点線によって4個の部分に区分されている。しかし、それは、オーバーフローゲート180cが対称的に4個配置されるという意味ではなく、1つのオーバーフローゲート180cが、中心に対して対称構造を有することを表示したものでもある。実際、オーバーフローゲート180cは、xy平面の中心に一つ形成され、中心に対して対称になるように、ゲート電極の構造が基板上に形成される。例えば、オーバーフローゲート180cは、
図10に図示しているように、中心部分が中空の同軸(coaxial)環状を有する。
【0039】
一方、
図11は、本実施形態の3Dイメージセンサ1100aにおいて、ピクセル100aの二次元アレイ構造の一部であり、隣接する4のピクセル100a-I、100a-II、100a-III、100a-IVが配置された構造を示す。
【0040】
図12は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図であり、
図13は、
図12の4-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図であり、
図14は、
図13の構造の一部に関わる等価回路図である。
図1乃至
図11の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0041】
図12乃至
図14を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100bは、ピクセル100bが4個のサブピクセルTA、TB、TC、TDを含むが、保存用及び伝送用のゲートにおいて、リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sは、4個のピクセル110b-I、100b-II、100b-III、100b-IVの当該サブピクセルによって共有される構造に配置される。さらに具体的に説明すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100bにおいて、ピクセル100bのサブピクセルTA、TB、TC、TD、並びにそれに対応するフォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4、ストレージゲート130-1、130-2、130-3、130-4及びトランスファゲート140-1、140-2、140-3、140-4は、xy平面の4個の四分面に対称構造に配置される。ここで、タップトランスファゲートを省略して図示しているが、
図7乃至
図9の説明部分で説明したように、タップトランスファゲートは、ピクセル100bに含まれても含まれなくともよい。
【0042】
また、オーバーフローゲート180cは、
図10の3Dイメージセンサ1100aでのように、xy平面中心に、フォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4に取り囲まれた構造に配置される。しかし、オーバーフローゲートは、それに限定されるものではなく、
図1の3Dイメージセンサ1100でのように、2個の四分面間のフォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4外部に対称的に配置されもする。
【0043】
リセットゲート150-sは、x方向に、ピクセル100bの両側面の外郭部分に配置される。また、ソースフォロワゲート160-sと選択ゲート170-sは、y方向に、ピクセル100bの上部と下部との外郭部分に配置される。一方、y方向に、リセットゲート150-sの下部に、ダミー(dummy)ゲート152が配置されるが、一実施形態により、ダミーゲート152は、省略されてもよい。
【0044】
リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sは、サブピクセルTA、TB、TC、TDそれぞれに対応して一つずつ配置されるものではなく、4個のピクセルの当該サブピクセルによって共有されるように配置される。また、FD領域145sも、4個のピクセルの当該サブピクセルによって共有されるように配置される。具体的には、
図13及び
図14を介してわかるように、中心のFD領域145sは、4個のピクセル100b-I、100b-II、100b-III、100b-IVのサブピクセルTD、TC、TB、TAによって共有される。また、FD領域145sを共有するサブピクセルTD、TC、TB、TAは、同一位相、例えば、180゜位相のタップに対応する。
【0045】
一方、FD領域145sの上側に配置されたリセットゲート150-sが、FD領域145sと連結され、サブピクセルTD、TC、TB、TAによって共有され、FD領域145sの左側に配置されたソースフォロワゲート160-sと選択ゲート170-sとが、サブピクセルTD、TC、TB、TAによって共有される。一実施形態により、サブピクセルTD、TC、TB、TAによって共有されるリセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sの位置は、変わることができる。例えば、FD領域145sを基準に、下側と右側とに配置されたリセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sが、サブピクセルTD、TC、TB、TAによって共有される。
【0046】
図15は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図であり、
図16は、
図15のII-II’の部分を切断して示す断面図である。
図1乃至
図14の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0047】
図15及び
図16を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100cは、ピクセル100cが中央部分に配置されたミドルフォトゲート(PGM)115mをさらに含むという点において、
図1の3Dイメージセンサ1100と異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100cにおいて、ピクセル100c内において、フォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート(タップトランスファゲート120、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)、及びオーバーフローゲート180は、
図1の3Dイメージセンサ1100と類似した構造に配置される。しかし、
図1の3Dイメージセンサ1100とは異なり、ピクセル100cの中央部分に、ミドルフォトゲート115mが、4個のフォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4によって取り囲まれるように配置される。
【0048】
ミドルフォトゲート115mとしては、フォトゲート110に印加される高電圧と低電圧との間の中間レベルの電圧が印加される。例えば、フォトゲート110に印加される高電圧が1Vであり、低電圧が0Vである場合、ミドルフォトゲート115mには、0.5Vが印加される。ここで、フォトゲート110に印加される高電圧及び低電圧、並びにミドルフォトゲート115mに印加される中間レベルの電圧は、前記数値に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0049】
図16は、ミドルフォトゲート115mの配置による効果を示しているが、第1フォトゲート110-1に高電圧Vhighを印加し、第4フォトゲート110-4に低電圧Vlowを印加し、ミドルフォトゲート115mに、中間レベルの電圧Vmidが印加された場合、図示しているように、エネルギー準位が形成され、それにより、電荷、例えば、電子の移動が速くなり、信号特性が改善される。
【0050】
図17は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの4-タップピクセルに関わる平面図であり、
図18及び
図19は、
図17のIII-III’の部分を切断して示す断面図である。
図1乃至
図16の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0051】
図17乃至
図19を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100dまたは1100eは、ピクセル100dまたは100eが中央部分に配置されたローフォトゲート(PGL)115lまたはハイフォトゲート(PGH)115hをさらに含むという点において、
図1の3Dイメージセンサ1100と異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100dまたは1100eにおいて、ピクセル100d内または100e内において、フォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート(タップトランスファゲート120、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)、及びオーバーフローゲート180は、
図1の3Dイメージセンサ1100と類似した構造に配置される。しかし、
図1の3Dイメージセンサ1100とは異なり、ピクセル100dまたは100eの中央部分に、ローフォトゲート115lまたはハイフォトゲート115hが、4個のフォトゲート110-1、110-2、110-3、110-4によって取り囲まれるように配置される。
【0052】
ローフォトゲート115lには、フォトゲート110に印加される高電圧と低電圧とのうち低電圧が印加される。例えば、フォトゲート110に印加される高電圧が1Vであり、低電圧が0Vである場合、ローフォトゲート115lには、0Vが印加される。ここで、フォトゲート110に印加される高電圧及び低電圧、並びにローフォトゲート115lに印加される低電圧は、前記数値に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0053】
図18に図示しているように、ローフォトゲート115lの下部には、n型ドーピング領域(n-type)が形成される。NMOSを基準に、そのようにn型ドーピング領域(n-type)が形成されれば、点線のようなエネルギー準位が形成され、閾値電圧Vthが低くなる。それにより、ローフォトゲート115lに、低電圧Vlow、例えば、0Vが印加されても、先ほどの、
図15の3Dイメージセンサ1100cのミドルフォトゲート115mによる効果と類似して信号特性が改善される。
【0054】
ハイフォトゲート115hには、フォトゲート110に印加される高電圧と低電圧とのうち高電圧が印加される。例えば、フォトゲート110に印加される高電圧が1Vであり、低電圧が0Vである場合、ハイフォトゲート115hには、1Vが印加される。ここで、フォトゲート110に印加される高電圧及び低電圧、並びにハイフォトゲート115hに印加される高電圧は、前記数値に限定されるものではない。
【0055】
図19に図示しているように、ハイフォトゲート115hの下部に、p型ドーピング領域(n-type)が形成される。NMOSを基準に、そのようにp型ドーピング領域(p-type)が形成されれば、点線のようなエネルギー準位が形成され、閾値電圧Vthが高くなる。それにより、ハイフォトゲート115hに、高電圧Vlow、例えば、1Vが印加されれば、先ほどの、
図15の3Dイメージセンサ1100cのミドルフォトゲート115mによる効果と類似して、信号特性が改善される。
【0056】
図20は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図であり、
図21は、
図20の2-タップピクセルに対応する等価回路図である。
図1乃至
図19の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0057】
図20及び
図21を参照すれば、本実施形態のToF基盤の3Dイメージセンサ1100fは、ピクセル100fが多重タップピクセル構造に該当する2-タップピクセル構造を有する。ピクセル100fが2-タップピクセル構造を有することにより、3Dイメージセンサ1100fは、対象体に係わる比較的迅速なデプスセンシングを行うことができる。また、本実施形態の3Dイメージセンサ1100fは、光照射部1200(
図28)の光バースト変調方式に対応し、グローバルシャッタ方式を採用し、オーバーフロー電荷を排出させて除去するためのオーバーフローゲート(OG)180を含んでもよい。一方、本実施形態の3Dイメージセンサ1100fは、光バースト変調方式に限定されるものではなく、一般的な光変調方式にも適用される。
【0058】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100fにおいて、ピクセル100fは、2個のタップに対応するサブピクセルTA、TBを含む。サブピクセルTA、TBそれぞれは、電荷を生成するフォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート、及びオーバーフローゲート180を含む。保存用及び伝送用のゲートは、例えば、ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170を含む。
【0059】
ストレージゲート130は、
図1の3Dイメージセンサ1100について説明した通りである。また、
図7乃至
図9の説明部分で説明したように、電荷保存構造は、ストレージゲート130に限られるものではなく、ストレージダイオードSD構造、またはストレージゲート130とストレージダイオードSDとが複合された構造などにより形成される。一方、ストレージゲート130とストレージダイオードSDとが複合された構造に形成された場合、タップトランスファゲートは、省略されてもよい。
図20及び
図21において、タップトレンストゲートが省略された構造を図示しているが、ストレージゲート130下部に、ストレージダイオードSDが形成されたものであると予測できる。
【0060】
以下において、第1サブピクセルTAに含まれたゲートの参照番号には、「1」を付し、第2サブピクセルTBに含まれたゲートの参照番号には、「2」を付す。例えば、第1サブピクセルTAは、第1フォトゲート110-1、第1ストレージゲート130-1、第1トランスファゲート140-1、第1リセットゲート150-1、第1ソースフォロワゲート160-1、第1選択ゲート170-1及び第1オーバーフローゲート180-1を含む。
【0061】
本実施形態のToF基盤の3Dイメージセンサ1100fにおいて、ピクセル100fは、サブピクセルTA、TBが、xy平面で対称をなす構造を有する。具体的に説明すれば、xy平面がy軸を介して、2個の領域に分けられるとき、
図20に図示しているように、第1サブピクセルTAは、左側領域に配置され、第2サブピクセルTBは、右側領域に配置され、y軸に対して対称構造を有する。
【0062】
例えば、第1サブピクセルTAが、0゜位相と90゜位相とのタップに対応するとき、第2サブピクセルTBは、180゜位相と270゜位相とのタップに対応し、第1サブピクセルTAと第2サブピクセルTBとのそれぞれに含まれたゲートは、xy平面のy軸に対して対称をなす。具体的には、第1フォトゲート110-1と第2フォトゲート110-2は、左側領域と右側領域とに、y軸に隣接して配置される。第1ストレージゲート130-1と第2ストレージゲート130-2は、左側領域と右側領域との外郭において、第1フォトゲート110-1と第2フォトゲート110-2とに隣接して配置される。第1トランスファゲート140-1と第1リセットゲート150-1とが左側領域の上部に、x方向に沿って配置され、第2トランスファゲート140-2と第2リセットゲート150-2とが、右側領域の上部に、x方向に沿って配置される。第1選択ゲート170-1と第1ソースフォロワゲート160-1とが左側領域の下部に、x方向に沿って配置され、第2選択ゲート170-2と第2ソースフォロワゲート160-2とが、右側領域の下部に、x方向に沿って配置される。一方、第1オーバーフローゲート180-1は、左側領域と右側領域との間のフォトゲート110外部上部に配置され、第2オーバーフローゲート180-2は、左側領域と右側領域との間のフォトゲート110外部下部に配置される。結果として、第1サブピクセルTAのゲートは、第2サブピクセルTBのゲートと、xy平面のy軸に対して正確に対称をなす。
【0063】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100fは、ピクセル100fが、2-タップピクセル構造とオーバーフローゲート180とを含むことにより、光バースト変調方式を採用して外部光の影響を最小にし、また復調動作時間を最短化させる。また、本実施形態の3Dイメージセンサ1100fは、ピクセル100fのフォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート(ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)、及びオーバーフローゲート180が対称構造に形成され、タップ対称が具現されることにより、信号の歪曲や変形がない優秀な信号伝達特性が具現される。さらに、本実施形態の3Dイメージセンサ1100fは、フォトゲート110とトランスファゲート140との間に電荷保存構造を含むことにより、読み取りノイズを最小化させる。
【0064】
図22乃至
図24は、一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図である。
図1乃至
図21の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0065】
図22を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100gは、ピクセル100gに、オーバーフローゲート180cが、xy平面の中心部分に配置されるという点で、
図20の3Dイメージセンサ1100fと異なる。例えば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100gにおいて、2個のタップに対応するサブピクセルTA、TBは、y軸によって区分されるxy平面の2個の領域上にも配置される。また、サブピクセルTA、TBそれぞれに含まれたフォトゲート110と、保存用及び伝送用のゲート(ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)は、xy平面のy軸に対して対称構造に配置される。
【0066】
一方、本実施形態の3Dイメージセンサ1100gにおいて、オーバーフローゲート180cは、ピクセル100fの中心、すなわち、xy平面の中心に配置される。それにより、オーバーフローゲート180cは、2個のフォトゲート110-1、110-2によって取り囲まれた構造に配置される。
図22において、オーバーフローゲート180cが、点線によって2個の部分に区分されている。しかし、それは、オーバーフローゲート180cが、対称的に2個配置されるという意味ではなく、1つのオーバーフローゲート180cが、y軸に対して対称構造を有することを表示したものでもある。実際、オーバーフローゲート180cは、xy平面の中心部分に一つが形成され、y軸に対して対称になるように、ゲート電極の構造が、基板上に形成される。
【0067】
図23を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100hは、ピクセル100hが中央部分に配置されたミドルフォトゲート115mをさらに含むという点において、
図20の3Dイメージセンサ1100fと異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100hにおいて、ピクセル100h内において、フォトゲート110、保存用及び伝送用のゲート(ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)、及びオーバーフローゲート180は、
図20の3Dイメージセンサ1100fと類似した構造に配置される。しかし、
図20の3Dイメージセンサ1100fとは異なり、ピクセル100hの中央部分に、ミドルフォトゲート115mが、2個のフォトゲート110-1、110-2間に配置される。
【0068】
ミドルフォトゲート115mには、フォトゲート110に印加される高電圧と低電圧との間の中間レベルの電圧が印加される。そのようなミドルフォトゲート115mによる効果は、
図15の3Dイメージセンサ1100cで説明した通りである。一方、図示していないが、ミドルフォトゲート115mの代わりに、ローフォトゲートまたはハイフォトゲートが配置される。ローフォトゲートの場合は、下部にn型ドーピング領域が形成され、低電圧が印加される。ハイフォトゲートの場合は、下部にp型ドーピング領域が形成され、高電圧が印加される。ローフォトゲートとハイフォトゲートとによる効果は、
図17のイメージセンサ1100dまたは1100eで説明した通りである。
【0069】
図24を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100iは、ピクセル100iが2個のミドルフォトゲート115m-1、115m-2を含み、フォトゲート110が、三角形構造を有するという点において、
図23の3Dイメージセンサ1100hと異なる。具体的には、本実施形態の3Dイメージセンサ1100iにおいて、2個のフォトゲート110-1、110-2と、2個のミドルフォトゲート115m-1、115m-2は、三角形構造を有し、xy平面の中心に対して対称構造を有する。一方、保存用及び伝送用のゲート(ストレージゲート130、トランスファゲート140、リセットゲート150、ソースフォロワゲート160及び選択ゲート170)と、オーバーフローゲート180は、y軸に対して対称構造を有する。一方、オーバーフローゲート180は、第1ミドルフォトゲート115m-1の外部上部側と、第2ミドフォトゲート115m-2の外部下部側とに一つずつ配置される。
【0070】
本実施形態の3Dイメージセンサ1100iは、中央部分に配置されたミドルフォトゲート115mとフォトゲート110とを中心に対して対称になるように配置することにより、信号特性をさらに均一にできる。一方、ミドルフォトゲート115mによる効果は、
図15の3Dイメージセンサ1100cで説明した通りである。また、ミドルフォトゲート115mは、ローフォトゲートやハイフォトゲートによっても代替され、ローフォトゲートやハイフォトゲートによる効果は、
図17のイメージセンサ1100dまたは1100eで説明した通りである。
【0071】
図25は、本発明の一実施形態によるToF基盤の3Dイメージセンサの2-タップピクセルに関わる平面図であり、
図26は、
図25の2-タップピクセルが4個隣接して配置された構造を示す平面図であり、
図27は、
図26の構造の一部に係わる等価回路図である。
図1乃至
図24の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0072】
図25乃至
図27を参照すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100jは、ピクセル100jが2個のサブピクセルTA、TBを含むが、保存用及び伝送用のゲートにおいて、リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sは、2個のピクセル110b-I、100b-IIの当該サブピクセルによって共有される構造に配置される。さらに具体的に説明すれば、本実施形態の3Dイメージセンサ1100jにおいて、ピクセル100jのサブピクセルTA、TB、並びにそれに対応するフォトゲート110-1、110-2、ストレージゲート130-1、130-2及びトランスファゲート140-1、140-2は、y軸に対称構造に、xy平面に配置される。
【0073】
また、本実施形態の3Dイメージセンサ1100jは、
図24の3Dイメージセンサ1100iと類似して、2個のミドルフォトゲート115m-1、115m-2を含み、フォトゲート110-1、110-2と、ミドルフォトゲート115m-1、115m-2とが中心に対して対称構造を有する。ここで、タップトランスファゲートを省略して図示しているが、前述のように、該タップトランスファゲートは、ピクセル100jに含まれても含まれなくともよい。また、オーバーフローゲート180は、
図24の3Dイメージセンサ1100iでのように、第1ミドルフォトゲート115m-1の外部上部側と、第2ミドフォトゲート115m-2の外部下部側に一つずつ配置される。しかし、オーバーフローゲート180は、それに限定されるものではなく、
図10の3Dイメージセンサ1100aでのピクセル100a構造と類似して、中心部分に、フォトゲート110-1、110-2とミドルフォトゲート115m-1、115m-2とによって取り囲まれた構造にも配置される。一方、フォトゲート110及び/またはミドルフォトゲート115mは、
図20、
図22及び
図23のような構造にも配置される。
【0074】
FD領域145sは、トランスファゲート140-2の右側部分に配置され、リセットゲート150-sは、y方向に、FD領域145s下部側に配置される。また、ソースフォロワゲート160-sと選択ゲート170-sは、y方向に、リセットゲート150-s下部側に、x方向に沿って配置される。
図25には図示していないが、
図26により分かるように、トランスファゲート140-1の左側部分にも、FD領域145s、リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sが配置される。
【0075】
リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sは、サブピクセルTA、TBそれぞれに対応して一つずつ配置されるものではなく、2個のピクセルの当該サブピクセルによって共有されるように配置される。また、FD領域145sも、2個のピクセルの当該サブピクセルによって共有されるように配置される。具体的には、
図26及び
図27により分かるように、中心のFD領域145sは、2個のピクセル100j-I、100j-IIのサブピクセルTB、TAによって共有される。また、FD領域145sを共有するサブピクセルTB、TAは、同一位相のタップに対応する。
【0076】
一方、FD領域145sの下側に配置されたリセットゲート150-sが、FD領域145sと連結され、サブピクセルTB、TAによって共有され、リセットゲート150-sの下側に配置されたソースフォロワゲート160-sと選択ゲート170-sとが、サブピクセルTB、TAによって共有される。一実施形態により、サブピクセルTB、TAによって共有されるリセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sの位置は、変わることができる。例えば、FD領域145sを基準に、上方に、リセットゲート150-s、ソースフォロワゲート160-s及び選択ゲート170-sが配置され、サブピクセルTB、TAによって共有される。
【0077】
図28は、本発明の一実施形態による3Dイメージセンサを具備した電子装置に関わる概略的な構成図である。
図1乃至
図27の説明部分において、すでに説明した内容は、簡単に説明するか、あるいは省略する。
【0078】
図28を参照すれば、本実施形態の電子装置1000は、3Dイメージセンサ1100、光照射部1200、レンズ1300、制御部1400及び信号処理部1500を含んでもよい。3Dイメージセンサ1100は、例えば、
図1の3Dイメージセンサ1100である。しかし、それに限られるものではなく、ここで、
図5、
図7、
図8、
図10、
図12、
図15、
図17、
図20、
図22及び
図25の3Dイメージセンサ1100a乃至1100jが、電子装置1000に採用されることは言うまでもない。
【0079】
光照射部1200は、光を生成して対象体201に照射する。光照射部1200は、例えば、赤外線、近赤外線(NIR:near infra-red)、紫外線(UV)、可視光線などを生成し、対象体201に照射する。光照射部1200は、LEDアレイまたはレーザ(LASER)装置などによっても具現される。前述のように、光照射部1200は、光バースト変調方式で変調された光Liを対象体201に照射する。
【0080】
レンズ1300は、対象体201で反射された光Lrを集光し、3Dイメージセンサ1100に伝達する。制御部1400は、3Dイメージセンサ1100、光照射部1200、信号処理部1500を全般的に制御する。信号処理部1500は、3Dイメージセンサ1100で生成した電荷を、ToF方式により、互いに異なる位相で測定した電荷量に基づいて、信号処理モジュールを介して、対象体に係わる深み映像、すなわち、3D映像を生成する。
【0081】
以上、本発明について、図面に図示した実施形態を参照して説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であることを理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の、ToF基盤の3Dイメージセンサ、及びそのイメージセンサを具備した電子装置は、例えば、3D映像関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
100、100I、100II、100III、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j ピクセル
110 フォトゲート
115h ハイフォトゲート
115l ローフォトゲート115m ミドルフォトゲート
120 タップトランスファゲート
130 ストレージゲート
140 トランスファゲート
145、145s FD領域
150 リセットゲート
160 ソースフォロワゲート
170 選択ゲート
180、180c オーバーフローゲート
190 フォトダイオード
1000 電子装置
1100、1100I、1100II、1100III、1100a、1100b、1100c、1100d、1100e、1100f、1100g、1100h、1100i、1100j 3Dイメージセンサ
1200 光照射部
1300 レンズ
1400 制御部
1500 信号処理部