(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】熱電モジュール
(51)【国際特許分類】
H10N 10/13 20230101AFI20240819BHJP
H10N 10/17 20230101ALI20240819BHJP
F25B 21/02 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
H10N10/13
H10N10/17 Z
F25B21/02 R
(21)【出願番号】P 2021549658
(86)(22)【出願日】2020-02-26
(86)【国際出願番号】 KR2020002720
(87)【国際公開番号】W WO2020175900
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0022586
(32)【優先日】2019-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0024010
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ロー,ミョンレ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-325561(JP,A)
【文献】特開2015-154082(JP,A)
【文献】特開平11-294891(JP,A)
【文献】特開2017-188594(JP,A)
【文献】特開平10-220909(JP,A)
【文献】実開昭62-098251(JP,U)
【文献】特開2007-150231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 10/13
H10N 10/17
F25B 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング;
前記ハウジング内に収容される熱電素子;
前記熱電素子の側部に配置されるシーリング部材;
および
前記熱電素子に配置される熱伝達部材を含み、
前記熱電素子は第1基板、前記第1基板上に配置された複数の第1電極、前記複数の第1電極上に配置された複数の熱電レッグ、前記複数の熱電レッグ上に配置された複数の第2電極、前記
複数の第2電極上に配置された第2基板を含み、
前記第1基板は低温部であり、前記第2基板は高温部であり、
前記熱伝達部材は、前記第1基板の下に配置される第1熱伝達部材、そして前記第2基板上に配置される第2熱伝達部材を含み、
前記ハウジングは第1ハウジングおよび第2ハウジングを含み、
前記第1ハウジング側には前記第1熱伝達部材が配置され、
前記第2ハウジング側には前記第2熱伝達部材が配置され、
前記第1ハウジングの内部空間の体積は前記第2ハウジングの内部空間の体積より大きく、
前記ハウジングは前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの間に配置されて前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを互いに隔離させる隔離部材をさらに含み、
前記隔離部材は、前記第1基板および前記第2基板と平行な方向に配置され、
前記シーリング部材は、前記熱電素子と前記隔離部材との間に配置され、
前記シーリング部材は前記第1電極、前記第2電極、前記複数の熱電レッグのうち少なくとも一つの側面に接触する、熱電モジュール。
【請求項2】
前記第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材は複数の溝を含む、請求項1に記載の熱電モジュール。
【請求項3】
前記
第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材は
前記
複数の溝
のそれぞれに隣接して配置される複数の突出パターンを含み、
前記突出パターンは
空気流路内に空気が進入する方向に対して一定の傾斜角を有するように配置される、請求項2に記載の熱電モジュール。
【請求項4】
前記第1熱伝達部材の表面積は前記第2熱伝達部材の表面積より大きく、
前記第2熱伝達部材の表面積に対する前記第1熱伝達部材の表面積比は1.1~5である、請求項2又は3に記載の熱電モジュール。
【請求項5】
前記第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材のうち少なくとも一つは平板状の複数の基材が互いに離隔するように配置され、
前記平板状の複数の基材は少なくとも一つの折り曲げ部を含み、
前記第1熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数は前記第2熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数より多い、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の熱電モジュール。
【請求項6】
前記第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材のうち少なくとも一つは平板状の基材が所定間隔を有するように規則的に折り畳まれた複数の折り畳みユニットを含み、
前記複数の折り畳みユニットは少なくとも一つの折り曲げ部を含み、
前記第1熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数は前記第2熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数より多い、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の熱電モジュール。
【請求項7】
前記折り曲げ部は複数個であり、
前記複数個の折り曲げ部は空気流路の方向に沿って繰り返し配置される、請求項5又は6に記載の熱電モジュール。
【請求項8】
前記折り曲げ部は複数個であり、
前記複数個の折り曲げ部は前記第1基板から前記第1熱伝達部材へ向かう方向または前記第2基板から前記第2熱伝達部材へ向かう方向に繰り返し配置される、請求項5又は6に記載の熱電モジュール。
【請求項9】
前記第2ハウジングの内部空間に対する前記第1ハウジングの内部空間の体積比は1.1~3である、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の熱電モジュール。
【請求項10】
前記隔離部材は前記第1基板および前記第2基板のうち一つに連結されるか、前記第1基板および前記第2基板の間に配置される、請求項9に記載の熱電モジュール。
【請求項11】
前記ハウジングは、空気が流入する流入口と、前記流入口から流入した前記空気が
前記第1熱伝達部材を通過して
前記ハウジングから排出される送風口と、前記流入口から流入した前記空気が
前記第2熱伝達部材を通過して
前記ハウジングから排出される排出口を含む、
請求項10に記載の熱電モジュール。
【請求項12】
前記送風口は前記第1ハウジングに配置され、
前記排出口は前記第2ハウジングに配置され、そして、
前記送風口と前記排出口は、前記隔離部材によって隔離される、
請求項11に記載の熱電モジュール。
【請求項13】
前記送風口を通じて空気が排出される方向と、前記排出口を通じて空気が排出される方向は、互いに異なる、
請求項11又は12に記載の熱電モジュール。
【請求項14】
前記送風口は、前記第1ハウジングの底面に配置され、前記排出口は前記第2ハウジングの側面に配置される、
請求項11乃至13のいずれか1項に記載の熱電モジュール。
【請求項15】
前記隔離部材は、前記シーリング部材と接続される、
請求項
1に記載の熱電モジュール。
【請求項16】
前記シーリング部材は、断熱成分を含む、
請求項
15に記載の熱電モジュール。
【請求項17】
前記第1熱伝達部材の高さは、前記第2熱伝達部材の高さよりも大きい、
請求項2乃至8のいずれか1項に記載の熱電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱電モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
熱電現象は材料内部の電子(electron)と正孔(hole)の移動によって発生する現象であって、熱と電気の間の直接的なエネルギー変換を意味する。
【0003】
熱電素子は熱電現象を利用する素子を総称し、P型熱電材料とN型熱電材料を金属電極の間に接合させてPN接合対を形成する構造を有する。
【0004】
熱電素子は電気抵抗の温度変化を利用する素子、温度差によって起電力が発生する現象であるゼーベック効果を利用する素子、電流による吸熱または発熱が発生する現象であるペルティエ効果を利用する素子などに区分され得る。
【0005】
熱電素子は家電製品、電子部品、通信用部品、アウトドア製品などに多様に適用されている。例えば、熱電素子は冷温装置、発電用装置などに適用され得る。
【0006】
熱電素子が冷温装置に適用される場合、装置内に流入した空気は熱電素子の低温部側で冷却され、高温部側で加熱された後に排出される。この時、低温部側は周辺の空気より温度が低くなり、高温部側は周辺の空気より温度が高くなるが、この時、低温部基板と高温部基板には周辺空気との熱交換が有利であるように熱伝達部材が設置される。
【0007】
熱電モジュールは熱伝達部材と周辺の空気の熱交換が円滑であるほど冷却または発熱性能が向上する。この時、低温部基板に設置された熱伝達部材と周辺の空気の間の熱交換が充分でない場合、低温部の冷却性能が低下し熱電モジュールの性能が低下する問題がある。したがって、熱電モジュールの性能を向上させるための低温部熱伝達部材の熱交換構造の設計が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が達成しようとする技術的課題は熱電モジュールの熱交換構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係る熱電モジュールは、ハウジング、そして前記ハウジング内に収容される熱電素子;前記熱電素子の側部に配置されるシーリング部材;および前記熱電素子上に配置される熱伝達部材を含み、前記熱電素子は第1基板、前記第1基板上に配置された複数の第1電極、前記複数の第1電極上に配置された複数の熱電レッグ、前記複数の熱電レッグ上に配置された複数の第2電極、前記第2電極上に配置された第2基板を含み、前記熱伝達部材は複数の溝を含み、前記シーリング部材は前記第1電極、前記第2電極、前記複数の熱電レッグのうち少なくとも一つの側面に接触することができる。
【0010】
前記熱伝達部材は前記第1基板の下に配置される第1熱伝達部材、そして
【0011】
前記第2基板上に配置される第2熱伝達部材を含むことができる。
【0012】
前記熱伝達部材は前記それぞれの溝に隣接して配置される複数の突出パターンを含み、前記突出パターンは前記空気流路内に空気が進入する方向に対して一定の傾斜角を有するように配置され得る。
【0013】
前記第1基板は低温部であり、前記第2基板は高温部であり、前記第1熱伝達部材の表面積は前記第2熱伝達部材の表面積より大きく、前記第2熱伝達部材の表面積に対する前記第1熱伝達部材の表面積比は1.1~5であり得る。
【0014】
前記第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材のうち少なくとも一つは平板状の複数の基材が互いに離隔するように配置され、前記平板状の複数の基材は少なくとも一つの折り曲げ部を含み、前記第1熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数は前記第2熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数より多くてもよい。
【0015】
前記第1熱伝達部材および前記第2熱伝達部材のうち少なくとも一つは平板状の基材が所定間隔を有するように規則的に折り畳まれた複数の折り畳みユニットを含み、前記複数の折り畳みユニットは少なくとも一つの折り曲げ部を含み、前記第1熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数は前記第2熱伝達部材に含まれた折り曲げ部の個数より多くてもよい。
【0016】
前記折り曲げ部は複数個であり、前記複数個の折り曲げ部は空気流路の方向に沿って繰り返し配置され得る。
【0017】
前記折り曲げ部は複数個であり、前記複数個の折り曲げ部は前記第1基板から前記第1熱伝達部材へ向かう方向または前記第2基板から前記第2熱伝達部材へ向かう方向に繰り返し配置され得る。
【0018】
前記ハウジングは第1ハウジングおよび第2ハウジングを含み、前記第1ハウジング側には第1熱伝達部材が配置され、前記第2ハウジング側には第2熱伝達部材が配置され、前記第1ハウジングの内部空間の体積は前記第2ハウジングの内部空間の体積より大きく、前記第2ハウジングの内部空間に対する前記第1ハウジングの内部空間の体積比は1.1~3であり得る。
【0019】
前記ハウジングは前記第1ハウジングと前記第2ハウジングの間に配置されて前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを互いに隔離させる隔離部材をさらに含み、前記隔離部材は前記第1基板および前記第2基板のうち一つに連結されるか、前記第1基板および前記第2基板の間に配置され得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施例に係る熱電モジュールは、低温部の熱交換部材の熱交換面積と熱交換時間を増大させることによって低温部の冷却温度をより低温に下げることができるため、熱電モジュールの冷却性能を向上させることができる。
【0021】
特に、高温部対比低温部の熱交換部材の熱交換面積と熱交換時間を増大させることによって、高温部の発熱による熱気の干渉は減らしながら低温部の冷却効率を改善して熱電モジュールの性能をより向上させることができる。
【0022】
本発明の実施例に係る熱電モジュールは熱交換部材が占める面積対比熱交換面積を増大させて、熱電モジュールの生産性を維持しつつ熱電モジュールの性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの断面図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る熱電モジュールの斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱伝達部材である。
【
図6】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱伝達部材である。
【
図7】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図8】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図9】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図10】本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図11】本発明の他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図12】本発明の他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図13】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図14】本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。
【
図15】本発明の一実施例に係る熱電モジュールを含む冷温装置の断面図である。
【
図16】本発明の一実施例に係る冷温装置の側断面図である。
【
図17】一実施例に係る冷温装置に含まれたハウジングの多様な変形例である。
【
図18】一実施例に係る冷温装置に含まれたハウジングの多様な変形例である。
【
図19】一実施例に係る冷温装置に含まれたハウジングの多様な変形例である。
【
図20】一実施例に係る冷温装置に含まれたハウジングの多様な変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい一実施例を詳細に説明する。
【0025】
ただし、本発明の技術思想は説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使うことができる。
【0026】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるであろう。
【0027】
また、本発明の実施例で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0028】
本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0029】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。
【0030】
このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0031】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0032】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0033】
以下では、本発明の実施例に係る熱電モジュール10に関して図面を参照して説明することにする。
【0034】
図1~
図3を参照すると、熱電素子100は第1基板170、第1樹脂層110、複数の第1電極120、複数のP型熱電レッグ130、複数のN型熱電レッグ140、複数の第2電極150、第2樹脂層160および第2基板180を含む。
【0035】
複数の第1電極120は第1樹脂層110と複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140の下面の間に配置され、複数の第2電極150は第2樹脂層160と複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140の上面の間に配置される。これに伴い、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140は複数の第1電極120および複数の第2電極150によって電気的に連結される。第1電極120と第2電極150の間に配置され、電気的に連結される一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は単位セルを形成することができる。
【0036】
各第1電極120上には一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140が配置され得、各第2電極150上には各第1電極120上に配置された一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140のうち一つが重なるように一対のN型熱電レッグ140およびP型熱電レッグ130が配置され得る。
【0037】
ここで、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はビズマス(Bi)およびテルル(Te)を主原料として含むビズマステルライド(Bi-Te)系熱電レッグであり得る。P型熱電レッグ130は全体重量100wt%に対してアンチモン(Sb)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビズマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Se-Teで、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。N型熱電レッグ140は全体重量100wt%に対してセレン(Se)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、テルル(Te)、ビズマス(Bi)およびインジウム(In)のうち少なくとも一つを含むビズマステルライド(Bi-Te)系主原料物質99~99.999wt%とBiまたはTeを含む混合物0.001~1wt%を含む熱電レッグであり得る。例えば、主原料物質がBi-Sb-Teで、BiまたはTeを全体重量の0.001~1wt%でさらに含むことができる。
【0038】
P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140はバルク型でまたは積層型で形成され得る。一般的にバルク型P型熱電レッグ130またはバルク型N型熱電レッグ140は、熱電素材を熱処理してインゴット(ingot)を製造し、インゴットを粉砕して篩分けして熱電レッグ用粉末を取得した後、これを焼結し、焼結体をカッティングする過程を通じて得られ得る。この時、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は多結晶熱電レッグであり得る。多結晶熱電レッグのために、熱電レッグ用粉末を焼結する時、100MPa~200MPaで圧縮することができる。例えば、P型熱電レッグ130の焼結時、熱電レッグ用粉末を100~150MPa、好ましくは110~140MPa、さらに好ましくは120~130MPaで焼結することができる。そして、N型熱電レッグ130の焼結時、熱電レッグ用粉末を150~200MPa、好ましくは160~195MPa、さらに好ましくは170~190MPaで焼結することができる。このように、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は多結晶熱電レッグである場合、P型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の強度が高くなり得る。これに伴い、本発明の実施例に係る熱電素子100が振動があるアプリケーション、例えば車両などに適用される場合にもP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140にクラックが発生する問題を防止することができるし、熱電素子100の耐久性および信頼性を高めることができる。
【0039】
この時、一対のP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140は同一の形状および体積を有するか、互いに異なる形状および体積を有し得る。例えば、P型熱電レッグ130とN型熱電レッグ140の電気伝導特性が異なるため、N型熱電レッグ140の高さまたは断面積をP型熱電レッグ130の高さまたは断面積と異なるように形成してもよい。
【0040】
本発明の一実施例に係る熱電素子の性能は熱電性能指数(figure of merit、ZT)で示すことができる。熱電性能指数ZTは数学式1のように示すことができる。
【数式1】
【0041】
【0042】
ここで、αはゼーベック係数[V/K]であり、σは電気伝導度[S/m]であり、α2σはパワー因子(PowerFactor、[W/mK2])である。そして、Tは温度であり、kは熱伝導度[W/mK]である。kはa・cp・ρで表すことができ、aは熱拡散度[cm2/S]であり、cpは比熱[J/gK]であり、ρは密度[g/cm3]である。
【0043】
熱電素子の熱電性能指数を得るために、Zメーターを利用してZ値(V/K)を測定し、測定したZ値を利用して熱電性能指数ZTを計算することができる。
【0044】
ここで、第1樹脂層110とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される複数の第1電極120、そして第2樹脂層160とP型熱電レッグ130およびN型熱電レッグ140の間に配置される複数の第2電極150は銅(Cu)、銀(Ag)およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0045】
そして、第1樹脂層110と第2樹脂層160の大きさは異なるように形成されてもよい。例えば、第1樹脂層110と第2樹脂層160のうち一つの体積、厚さまたは面積は他の一つの体積、厚さまたは面積より大きく形成され得る。これに伴い、熱電素子の吸熱性能または放熱性能を高めることができる。
【0046】
この時、P型熱電レッグ130またはN型熱電レッグ140は円筒状、多角柱状、楕円柱状などを有し得る。
【0047】
第1基板170および第2基板180は第1樹脂層110、複数の第1電極120、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140、複数の第2電極150、第2樹脂層160等を支持することができる。第1基板170および第2基板180は金属であり得る。これに伴い、第1基板170、第2基板180または第1金属支持シーブおよび第2金属支持体と混用され得る。本発明の実施例により第1基板170および第2基板180が使われる場合、セラミック基板に比べて亀裂が発生する可能性が少なく、これに伴い、耐久性が向上し得、熱伝導性能が顕著に高いこともある。
【0048】
第1基板170の面積は第1樹脂層110の面積より大きくてもよく、第2基板180の面積は第2樹脂層160の面積より大きくてもよい。すなわち、第1樹脂層110は第1基板170の縁から所定距離だけ離隔した領域内に配置され得、第2樹脂層160は第2基板180の縁から所定距離だけ離隔した領域内に配置され得る。
【0049】
この時、第1基板170の幅の長さは第2基板180の幅の長さより大きいか、第1基板170の厚さは第2基板180の厚さより大きくてもよい。
【0050】
この時、第1基板170および第2基板180の厚さは100μm以上、好ましくは120μm以上、さらに好ましくは140μm以上であり得、平坦度は0.05mm以下であり得る。第1基板170および第2基板180の厚さがこのような条件を満足する場合、熱電モジュールの物理的強度が高くなり得、車両などのように振動が強く発生するアプリケーションに熱電モジュールが適用されても基板の変形が防止され得る。
【0051】
そして、第1基板170および第2基板180は銅を含むことができ、さらに好ましくは99.9%以上の純銅からなり得る。純銅のCTE(Coefficient of Thermal Expansion)は約17.6m/mKであって、黄銅のCTEである約19.9m/mKより低い。第1基板170および第2基板180が純銅からなる場合、熱的変化に対する応力が減少し得る。これに伴い、熱電モジュールが車両などのように高温に露出するアプリケーションに適用されても、基板の変形による熱電レッグの離脱を防止できるため、熱電モジュールの耐久性および信頼性が高くなり得る。
【0052】
第1樹脂層110および第2樹脂層160はPDMS(polydimethylsiloxane)を含むシリコン樹脂組成物と無機充填材からなってもよい。
【0053】
ここで、無機充填材は樹脂層の68~88vol%で含まれ得る。無機充填材が68vol%未満で含まれると熱伝導効果が低下し得、無機充填材が88vol%を超過して含まれると樹脂層と金属器板間の接着力が低くなり得、樹脂層が容易にこわれ得る。
【0054】
第1樹脂層110および第2樹脂層160の厚さは0.02~0.6mm、好ましくは0.1~0.6mm、さらに好ましくは0.2~0.6mmであり得、熱伝導度は1W/mK以上、好ましくは10W/mK以上、さらに好ましくは20W/mK以上であり得る。第1樹脂層110と第2樹脂層160の厚さがこのような数値範囲を満足する場合、第1樹脂層110および第2樹脂層160が温度変化により収縮および膨張を繰り返しても、第1樹脂層110と第1基板170間の接合および第2樹脂層160と第2基板180間の接合には影響を及ぼさないことができる。
【0055】
無機充填材は酸化アルミニウムおよび窒化物のうち少なくとも一つを含むことができ、窒化物は窒化ホウ素および窒化アルミニウムのうち少なくとも一つを含むことができる。ここで、窒化ホウ素は板状の窒化ホウ素が固まった窒化ホウ素凝集体であり得る。
【0056】
第1樹脂層110および第2樹脂層160が酸化アルミニウムを含むと、第1樹脂層110および第2樹脂層160の高い熱伝導性能を得ることができる。
【0057】
この時、第1樹脂層110および第2樹脂層160がPDMSおよび酸化アルミニウムを含む樹脂組成物からなる場合、第1樹脂層110および第2樹脂層160は弾性の絶縁層となり得る。第1樹脂層110および第2樹脂層160が弾性を有すると、温度変化により収縮および膨張を繰り返しても、熱衝撃が緩和され得、これに伴い、熱電素子100が車両などのように高温に露出するアプリケーションに適用されても、熱電レッグの離脱を防止できるため、熱電素子100の耐久性および信頼性が高くなり得る。
【0058】
このように、第1基板170と複数の第1電極120の間に第1樹脂層110が配置されると、別途のセラミック基板がなくても第1基板170と複数の第1電極120の間の熱伝達が可能であり、第1樹脂層110自らの接着性能によって別途の接着剤または物理的な締結手段が不要である。これに伴い、熱電モジュールの全体のサイズを減らすことができ、熱電モジュールの耐久性を高めることができる。
【0059】
一方、本発明の実施例に係る熱電モジュールはシーリング部材190をさらに含む。
【0060】
シーリング部材190は第1樹脂層110の側面と第2樹脂層160の側面に配置され得る、すなわち、シーリング部材190は第1基板170と第2基板180の間に配置され、第1樹脂層110の側面、複数の第1電極120の最外郭、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140の最外郭、複数の第2電極150の最外郭および第2樹脂層160の側面を囲むように配置され得る。これに伴い、第1樹脂層110、複数の第1電極120、複数のP型熱電レッグ130、複数のN型熱電レッグ140、複数の第2電極150および第2樹脂層は外部の湿気、熱、汚染などからシーリングされ得る。
【0061】
ここで、シーリング部材190は第1樹脂層110の側面、複数の第1電極120の最外郭、複数のP型熱電レッグ130および複数のN型熱電レッグ140の最外郭、複数の第2電極150の最外郭および第2樹脂層160の側面から所定距離離隔して配置されるシーリングケース192、シーリングケース192と第2基板180の間に配置されるシーリング材194、シーリングケース192と第1基板170の間に配置されるシーリング材196を含むことができる。このように、シーリングケース192はシーリング材194、196を媒介として第1基板170および第2基板180と接触することができる。これに伴い、シーリングケース192が第1基板170および第2基板180と直接接触する場合、シーリングケース192を通じて熱伝導が起きることになり、その結果、△Tが低くなる問題を防止することができる。
【0062】
ここで、シーリング材194、196はエポキシ樹脂およびシリコン樹脂のうち少なくとも一つを含むか、エポキシ樹脂およびシリコン樹脂のうち少なくとも一つが両面に塗布されたテープを含むことができる。シーリング材194、196はシーリングケース192と第1基板170の間およびシーリングケース192と第2基板180の間を気密にする役割をし、第1樹脂層110、複数の第1電極120、複数のP型熱電レッグ130、複数のN型熱電レッグ140、複数の第2電極150および第2樹脂層160のシーリング効果を高めることができ、仕上げ材、仕上げ層、防水材、防水層などと混用され得る。
【0063】
一方、シーリングケース192には電極に連結されたワイヤー200、202を引き出すためのガイド溝(G)が形成され得る。このために、シーリングケース192はプラスチックなどからなる射出成形物であり得、シーリングカバーと混用され得る。
【0064】
図示してはいないが、シーリング部材190を囲むように断熱材がさらに含まれてもよい。またはシーリング部材190は断熱成分を含んでもよい。
【0065】
一方、本発明の実施例に係る熱電モジュールは空調装置、例えば車両の空調装置に適用され得る。さらに具体的には、本発明の実施例に係る熱電モジュールは車両の通風シート内に埋め立てられ得る。
【0066】
図4は本発明の一実施例に係る熱電モジュールの斜視図であり、
図5~
図7は本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる熱伝達部材である。
【0067】
図4を参照すると、熱電モジュール1000は熱電素子100および第1熱伝達部材600と第2熱伝達部材610を含む。ここで、熱電素子100は
図1~
図4に係る熱電素子であり得る。
【0068】
本発明の実施例によると、第1熱伝達部材600上に熱電素子100の第1基板170が配置され、熱電素子100の第2基板180上に第2熱伝達部材610が配置される。
【0069】
熱電モジュール1000が温風または冷風を発生させる装置に適用される場合、第1基板170および第2基板180のうち少なくとも一つが低温部となり、他の一つが高温部となり得る。
【0070】
本発明の実施例によると、第1基板170が高温部となる場合、第1熱伝達部材600および第2熱伝達部材はそれぞれ複数の空気流路を形成することができる。この時、第1熱伝達部材600の表面積は第2熱伝達部材の表面積より大きくてもよい。この時、第2熱伝達部材の表面積に対する第1熱伝達部材の表面積比は1.1~5であり得、好ましくは2~4であり得、さらに好ましくは2.5~3.5であり得る。
【0071】
以下、実施例に係る熱電モジュールを通じて本発明をより詳細に説明する。
【0072】
下記の表1は第1熱交換部材の表面積と第2熱交換部材の表面積比による第2熱交換部材の温度を測定した表である。
【0073】
実験例に係る熱電モジュールはいずれも
図4のような構造であって、熱電素子100、第1熱伝達部材600と第2熱伝達部材610を含む。
【0074】
ただし、第1実験例は第1熱交換部材と第2熱交換部材の表面積比が1;1となるように実験し、第2実験例は1:1.5となるように実験し、第3実験例は1:3となるように実験し、第4実験例は1:5となるように実験した。
【0075】
【0076】
前記表1を参照すると、第1熱交換部材対比第2熱交換部材の表面積が増加するほど熱交換能が増加して第2熱交換部材、すなわち高温部の温度が上昇することが分かる。しかし、第1熱交換部材対比第2熱交換部材の表面積が3倍以上増加する場合、第2熱交換部材でそれ以上の熱交換能の上昇は起きない。
【0077】
本発明の他の実施例に係る第1基板170が低温部となる場合にも、同様に第1熱伝達部材の表面積を第2熱伝達部材の表面積より大きくして低温部の熱交換時間がさらに長くなるようにして吸熱性能をさらに向上させることができる。
【0078】
この時、第2熱伝達部材の表面積に対する第1熱伝達部材の表面積比も1.1~5であり得、好ましくは2~4であり得、さらに好ましくは2.5~3.5であり得る。本場合においても、第2熱交換部材対比第1熱交換部材の表面積が3倍以上増加する場合、第1熱交換部材でそれ以上の熱交換能の上昇は起きない。
【0079】
このような本発明に係る熱電モジュールは、低温部に設置された熱交換部材の熱交換面積と熱交換時間を増大させることによって低温部の冷却温度をより低温に下げることができるため、熱電モジュールを冷温装置に適用する場合、熱電モジュールの冷却性能を向上させることができ、高温部の第2熱交換部材対比低温部の第1熱交換部材の熱交換面積と熱交換時間を増大させることによって、高温部の発熱による熱気の干渉は減らしながら低温部の冷却効率を改善して熱電モジュールの性能をより向上させることができる。
【0080】
ここで、第1熱伝達部材600は
図5~
図7に図示された構造を有することができる。説明の便宜のために第1熱伝達部材600のみを例示として説明しているが、これに制限されるものではなく、第2熱伝達部材610も第1熱伝達部材600と同一の構造を有することができる。
【0081】
図5~
図7を参照すると、第1熱伝達部材600は空気と面接触を遂行できるように、第1平面602と第1平面602の反対面である第2平面604の平板状の基材に一定の空気の移動路である空気流路C1を形成するように、規則的に折り畳まれた折り畳みユニット601を含むことができる。
【0082】
図5~
図7で図示した通り、このような折り畳みユニット601は一定のピッチP1、P2と高さT1を有する曲率パターンが形成されるように、基材を折り畳む(folding)構造すなわち、折り畳む構造で形成する方式で具現することも可能であり、このような折り畳みユニット601は
図5に図示された構造だけでなく、
図7に図示されたように多様な変形形態で形成され得る。すなわち、本発明の実施例に係る第1熱伝達部材600は空気が面接触する平面を2面を具備し、接触する表面積を最大化するための流路パターンが形成される構造で具現され得る。
図5に図示された構造では、空気が流入する流入部の流路C1方向で流入する場合、前述した第1平面602と前記第1平面602の反対面である第2平面604と空気が均一に接触しながら移動して流路の末端C2方向に進行され得るようにするところ、単純な平板状との接触面より同一空間ではるかに多くの空気との接触を誘導できるようになるところ、吸熱や発熱の効果がさらに増進されることになる。ここで、C1からC2に向かう方向は
図4の第1方向または第1方向の反対方向であり得る。
【0083】
特に、空気の接触面積をさらに増大させるために、本発明の実施例に係る第1熱伝達部材600は
図5および
図6に図示されたように、基材の表面に突出型抵抗パターン606を含んで構成され得る。このような抵抗パターン606は単位流路パターンを考慮する時、第1曲面B1および第2曲面B2にそれぞれ形成され得る。
【0084】
ひいては、抵抗パターン606は
図6の部分拡大図のように、空気が進入する方向に一定の傾斜角θを有するように傾いた突出構造物で形成されて空気との摩擦を最大化できるようにして、接触面積や接触効率をさらに高め得るようにする。さらに、抵抗パターン606の前の部分の基材面に溝608を形成して抵抗パターン606と接触する空気の一部を前記溝(以下、「流動溝608」という。)を形成して基材の前面と後面を通過して接触の頻度や面積をさらに高め得るようにすることができる。また、
図6に図示された例では、抵抗パターンが空気の流動方向に抵抗を最大化するように配置される構造で形成したが、この形状に限定されるものではなく、抵抗設計により抵抗の程度を調節できるように突出する抵抗パターンの方向を反対に設計するようにすることができ、
図6では抵抗パターン606がヒートシンクの外表面に形成されるように具現したが、その反対にヒートシンクの内表面に形成する構造にも変形が可能である。
【0085】
例えば、
図7を参照すると、(a)一定のピッチP1で曲率を有するパターンを繰り返し形成したり、(b)折り畳みユニット601の単位パターンが尖部を有するパターン構造の繰り返し構造で具現したり、(c)および(d)に図示されたように単位パターンが多角形構造の断面を有するように多様に変化させることができる。以上の折り畳みユニット601はパターンの表面B1、B2に
図6で前述した抵抗パターンが備えられ得ることは言うまでもない。
【0086】
図7で図示されたものは、折り畳みユニット601が一定のピッチを有する構造で一定の周期を有するように形成したものであるが、これとは異なり、単位パターンのピッチを均一にせず、パターンの周期も不均一に具現するように変形することができ、ひいては各単位パターンの高さT1も不均一に変形できることはもちろんである。
【0087】
以下では本発明の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材600の空気流路C1の表面積を広げるための変形例に関して説明することにする。
【0088】
図8~
図10は本発明の一実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材600の変形例である。ここで、第1熱伝達部材600は
図5~
図7に図示された通り、平板状の基材が所定間隔を有するように規則的に折り畳まれた複数の折り畳みユニット601を含むことができる。
【0089】
各折り畳みユニット601は少なくとも一つの折り曲げ部600Cを含むことができる。
図9を参照すると、折り畳みユニット601は複数の折り曲げ部600Cを含むことができる。この時、複数の折り曲げ部600Cは空気流路C1方向、すなわち第1基板170と平行な方向に繰り返し配置され得る。
【0090】
この時、
図9を参照すると、折り畳みユニット601は複数の折り曲げ部600Cを含み、各折り曲げ部600Cは断面がU字状を有するように形成され、複数の折り曲げ部600Cは同一の形状で形成され、複数の折り曲げ部600Cは空気流路C1方向に沿って繰り返し配置され得る。
【0091】
一方、
図10を参照すると、折り畳みユニット601は複数の折り曲げ部600Cを含み、複数の折り曲げ部600Cは断面がV字状を有するように形成され、複数の折り曲げ部600Cは同一の形状で形成され、複数の折り曲げ部600Cは空気流路C1方向に沿って繰り返し配置され得る。
【0092】
図面には図示されていないが、複数の折り曲げ部600Cは断面が多角形状を有するように形成され得る。また、折り畳みユニット601は一つの折り曲げ部600Cを含み、縁に対比して中央部位が膨らんだり凹んだ形状であってもよい。一方、折り畳みユニット601は折り曲げ部を含まずに一方向に曲がりながらカーブ(Curve)を形成することができ、曲がった形状は不均一に変形され得る。
【0093】
この時、図面には図示されていないが、第2熱伝達部材610は
図5で図示した第1熱伝達部材600の構造のように、平板状の基材が所定間隔を有するように規則的に折り畳まれた複数の折り畳みユニットを含むことができ、複数の折り畳みユニットは少なくとも一つの折り曲げ部を含んだり、カーブ(Curve)を形成するように曲がることができる。ただし、第1熱伝達部材600の折り畳みユニット601は第2熱伝達部材610の折り畳みユニットに比べて折り曲げ部の個数が多いか、または曲がった角度が大きく形成され得る。これは、第1熱伝達部材600の空気流路の表面積を第2熱伝達部材610の空気流路の表面積より大きく形成するためである。
【0094】
図11および
図12は、本発明の他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。ここで、第1熱伝達部材700は平板状の複数の基材701が互いに離隔配置され得、複数の基材701の間に空気流路が形成される。
【0095】
図11を参照すると、平板状の基材701は複数の折り曲げ部700Cを含むことができる。この時、各折り曲げ部700Cは断面がU字状を有するように形成され、複数の折り曲げ部700Cは同一の形状で形成され、複数の折り曲げ部700Cは空気流路C1方向に沿って繰り返し配置され得る。
【0096】
一方、
図12を参照すると、平板状の基材701は複数の折り曲げ部700Cを含み、各折り曲げ部700Cは断面がV字状を有するように形成され、複数の折り曲げ部700Cは同一の形状で形成され、複数の折り曲げ部700Cは空気流路C1方向に沿って繰り返し配置され得る。
【0097】
図面には図示されていないが、複数の折り曲げ部700Cは断面が多角形状を有するように形成され得る。また、平板状の基材701は一つの折り曲げ部700Cを含み、縁に対比して中央部位が膨らんだり凹んだ形状であってもよい。一方、平板状の基材701は折り曲げ部を含まずに一方向に曲がってカーブ(Curve)を形成することができ、曲がった形状は不均一に変形され得る。
【0098】
この時、図面には図示されていないが、第2熱伝達部材610は
図11および
図12で図示した第1熱伝達部材700の構造のように、平板状の複数の基材が互いに離隔配置され得、平板状の複数の基材は少なくとも一つの折り曲げ部を含んだり、カーブ(Curve)を形成するように曲がることができる。ただし、第1熱伝達部材700の平板状の基材701は第2熱伝達部材の平板状の基材に比べて折り曲げ部の個数が多いか、または曲がった角度が大きく形成され得る。これは、第1熱伝達部材700の空気流路の表面積を第2熱伝達部材の空気流路の表面積より大きく形成するためである。
【0099】
図13および
図14は、本発明のさらに他の実施例に係る熱電モジュールに含まれる第1熱伝達部材の変形例である。ここで、第1熱伝達部材600および第2熱伝達部材610は
図5~
図7に図示された通り、平板状の基材が所定間隔を有するように規則的に折り畳まれた複数の折り畳みユニットを含むことができる。一方、図面には図示されていないが、本実施例は第1熱伝達部材および第2熱伝達部材を互いに離隔配置された平板状の複数の基材で具現した構造にも適用可能である。
【0100】
図13を参照すると、前記第1熱伝達部材600の高さh1は第2熱伝達部材610の高さh2より大きく形成され得る。ここで、第2熱伝達部材610の高さh2に対する第1熱伝達部材600の高さh1の比は1.1~5であり得、好ましくは2~4であり得、さらに好ましくは2.5~3.5であり得る。この時、第1熱伝達部材600の表面積が第2熱伝達部材610の表面積より第1基板170および第2基板180に垂直である方向、すなわち第3方向に増大され得る。
【0101】
図14を参照すると、第1熱伝達部材600の高さh3と第2熱伝達部材610の高さhは同一に固定し、各熱伝達部材の表面積を異ならせて適用することができる。
【0102】
この時、第1熱伝達部材600に含まれた平板状の基材または折り畳みユニットは複数の折り曲げ部600C2を含むことができ、複数の折り曲げ部600C2は第1基板170から垂直である方向、すなわち第3方向に繰り返し配置され得る。
【0103】
以下では本発明の一実施例に係る冷温装置に関して
図15および
図16を参照して説明することにする。本実施例に係る冷温装置は
図1で示した熱電モジュールを含む。したがって、本実施例で
図1で示した熱電モジュールについては同一の図面符号を付し、重複する説明は省略する。
【0104】
図15は本発明の一実施例に係る冷温装置の断面図であり、
図16は本発明の一実施例に係る冷温装置の側断面図である。
【0105】
ここで、冷温装置に流入する空気の流れと一致する方向を第1方向とし、第1基板170および第2基板180と平行して第1方向に直交する方向を第2方向とし、第1基板170から第2基板180に向かう方向を第3方向とする。
【0106】
図15および
図16を参照すると、冷温装置1000は第1ハウジング210および第2ハウジング220を含むハウジング200、ハウジング200の内部に流入した空気を循環させるファン(図示されず)、そして前記ハウジング200内に収容され、ファン(図示されず)によって送風される空気の一部を冷却させ、残りの一部を加熱する熱電モジュール10を含む。
【0107】
熱電モジュール10は第1ハウジング210側に配置される第1熱伝達部材410、第2ハウジング220側に配置される第2熱伝達部材420、そして第1熱伝達部材410と第2熱伝達部材420の間に配置される熱電素子を含む。
【0108】
熱電モジュール10はハウジング200の内部空間に収容される。この時、ハウジング200は合成樹脂であり得、例えばプラスチックであり得る。ハウジング200は第1ハウジング210および第2ハウジング220を含むことができる。この時、第1ハウジング210側には第1熱伝達部材600が配置され、第2ハウジング220側には第2熱伝達部材610が配置され得る。
【0109】
本発明の実施例によると、第1ハウジング210の内部空間の体積は前記第2ハウジング220の内部空間の体積より大きくてもよい。前記第2ハウジング220の内部空間の体積に対する前記第1ハウジング210の内部空間の体積比は1.1~5、好ましくは1.1~3、さらに好ましくは1.5~2.5であり得る。
【0110】
図16を参照すると、ハウジング200は空気が内部に流入する流入口201と、流入した空気が第1熱伝達部材600を通過してハウジング200から排出される送風口203と、流入した空気が第2熱伝達部材610を通過してハウジング200から排出される排出口205を含むことができる。
【0111】
この時、送風口203は第1ハウジング210の一側に配置され、排出口205は第2ハウジング220の他の一側に配置され得る。すなわち、送風口203と排出口205は隔離部材230によって隔離されて、第1熱伝達部材600および第2熱伝達部材610を通過した空気が混ざることなく送風口203または排出口205を通過することができる。
【0112】
まず、流入口201を通じてファン(図示されず)から空気がハウジング200の内部に流入して熱電モジュール10側に進行することができる。熱電モジュール10に含まれる第1熱伝達部材600および第2熱伝達部材610は、空気の流路がファン側から送風口203側に向かう方向に配置され得る。冷温装置1000が冷却用装置として利用される場合、熱電モジュール10の第1基板は低温部となって第1熱伝達部材600は冷却され、第2基板は高温部となって第2熱伝達部材610は加熱される。これに伴い、ファン(図示されず)によって循環して熱電モジュール10側に進行した空気の一部は第1熱伝達部材600を通過して冷却され、他の一部は第2熱伝達部材610を通過して加熱され得る。この時、冷却された空気は送風口203に送風され、加熱された空気は排出口205に排出され得る。これとは反対に、冷温装置1000が温熱用装置として利用される場合、熱電モジュール10の第1基板は高温部となって第1熱伝達部材600は加熱され、第2基板は低温部となって第2熱伝達部材610は冷却される。これに伴い、ファンによって循環して熱電モジュール400側に進行した空気のうち一部は第1熱伝達部材410を通過して加熱され、他の一部は第2熱伝達部材610を通過して冷却され得る。この時、加熱された空気は送風口203に送風され、冷却された空気は排出口205に排出され得る。
【0113】
すなわち、ファン(図示されず)によって循環した後に第1熱伝達部材600を通過した空気は送風口203から送風されて、冷却または温熱に利用され得る。そして、第2熱伝達部材420を通過した排出口205から排出されて外部に捨てられ得る。
【0114】
さらに具体的には、送風口203を通じて空気が排出される方向D1と排出口205を通じて空気が排出される方向D2は互いに異なり得る。これに伴い、冷温装置1000の性能を具現するために冷却または加熱されて送風口203に排出された空気および送風口203に排出される空気の冷却または加熱のために使われた後に捨てられるために排出管204に排出された空気は互いに混ざることなく、冷却または温熱性能を高めることができる。
【0115】
このために、送風口203は第1ハウジング210の底面に配置され、排出口205は底面と異なる、第2ハウジング220の側面に配置され得る。この時、側面はファン(図示されず)によって循環した後、熱電モジュール10によって冷却および加熱された空気が第1熱伝達部材600および第2熱伝達部材610を通過した後に向かう方向に配置された面であり得る。そして、底面は側面に垂直に向かう面であり得る。
【0116】
このように、流入口201、送風口203および排出口205の方向が互いに異なると、送風口203に送風された空気または排出口205に排出された空気が再び流入口201に流入する問題を最小化できるため、冷温装置の冷温性能を高めることが可能である。
【0117】
図面に表示されてはいないが、流入口201、送風口203および排出口205のうちいずれか一つ以上は、選択的に空気の流入または送風または排出方向を追加で制御するための別途の空気移動通路をさらに連結することができる。このような場合、流入口201、送風口203および排出口205に選択的に連結された空気移動通路の最終流入または最終送風または最終排出方向は互いに異なり得る。
【0118】
ハウジング200は第1ハウジング210と第2ハウジング220の間に配置されて第1ハウジング210と前記第2ハウジング220を互いに隔離させる隔離部材230をさらに含むことができる。隔離部材230は合成樹脂であり得、例えばプラスチックであり得、ハウジング200と一体に形成され得る。
【0119】
ここで、隔離部材230は第1基板170および第2基板180と平行な方向に配置される。この時、隔離部材230は第1および第2基板170180の間に位置することができる。そして、隔離部材230と熱電モジュール400の間にはシーリング部材190が配置され得る。シーリング部材190は第1ハウジング210と第2ハウジング220を気密にして第2ハウジング220で加熱された空気が第1ハウジング210に流入することを遮断する。
【0120】
シーリング部材190は隔離部材230と熱電モジュール10の間を気密にする役割をし、第1電極120、P型熱電レッグ130、N型熱電レッグ140および第2電極150のシーリング効果を高めることができ、仕上げ材、仕上げ層、防水材、防水層などと混用され得る。ただし、シーリング部材190に関する以上の説明は例示に過ぎず、シーリング部材190は多様な形態に変形され得る。図示してはいないが、シーリング部材190を囲むように断熱材がさらに含まれてもよい。またはシーリング部材190は断熱成分を含んでもよい。
【0121】
以下では、本発明の実施例に係る冷温装置に含まれるハウジングの多様な変形例について、
図17~
図20を参照して説明することにする。
【0122】
図17~
図20は、本発明の一実施例に係る冷温装置に含まれたハウジングの多様な変形例である。
【0123】
第1ハウジング210の内部空間は第2ハウジング220の内部空間に比べて多様な形状に体積が大きくなり得る。
図17を参照すると、第1ハウジング210の内部空間は第2ハウジング220の内部空間に比べて第2方向により大きく形成され得る。
図18を参照すると、第1ハウジング210の内部空間は第2ハウジング220の内部空間に比べて第3方向により大きく形成され得る。
図19を参照すると、第1ハウジング210の内部空間は第2ハウジング220の内部空間に比べて第2方向および第3方向により大きく形成され得る。さらに具体的には、第2ハウジング220の内部空間の体積に対する第1ハウジング210の内部空間の体積の比は1.1~5、好ましくは1.1~3、さらに好ましくは1.5~2.5であり得る。
【0124】
隔離部材230は第1基板170および第2基板180と平行するように配置され得る。この時、隔離部材230は第1基板170および第2基板180のうち選択されたいずれか一つと連結され得る。特に、
図20のように、隔離部材230が第2基板180に連結された場合、第1ハウジング210の内部空間を第2ハウジング220の内部空間より大きく確保するのに有利である。この時、隔離部材230と第1基板170および第2基板180のうち選択された一つとの離隔距離は0~1mm以下であり得る。
【0125】
以下、実験例に係る冷温装置を通じて本発明をより詳細に説明する。
【0126】
下記の表2は第1ハウジングの内部空間の体積と第2ハウジングの内部空間の体積比による消費電力を測定した表である。
【0127】
実験例に係る冷温装置はいずれも、第1ハウジングおよび第2ハウジングを含むハウジングと、前記第1ハウジング側に配置される第1熱伝達部材、前記第2ハウジング側に配置される第2熱伝達部材、そして前記第1熱伝達部材と前記第2熱伝達部材の間に配置される熱電素子を含む。
【0128】
ただし、第1比較例は第1ハウジングの内部空間の体積および第2ハウジングの内部空間の体積比が1:1となるように実験し、第1実験例は体積比が1.5:1となるように実験し、第2実験例は体積比が2:1となるように実験し、第3実験例は体積比が3:1となるように実験した。
【0129】
【0130】
前記表2を参照すると、第1ハウジングの内部空間の体積および第2ハウジングの内部空間の体積比が大きくなるほど消費電力が次第に減少してから再び増加するものと確認された。実験によると、第1ハウジングの内部空間の体積および第2ハウジングの内部空間の体積比は2:1であるときに消費電力が最も効果的に減少することが分かる。
【0131】
下記の表2は冷温装置を駆動した時に隔離部材と第1基板または第2基板の間の隔離距離による第2熱伝達部材(高温部)の温度を測定した表である。
【0132】
実験例に係る冷温装置はいずれも、第1ハウジングおよび第2ハウジングを含むハウジングと、第1ハウジング側に配置される第1熱伝達部材、前記第2ハウジング側に配置される第2熱伝達部材、そして前記第1熱伝達部材と前記第2熱伝達部材の間に配置される熱電素子を含む。
【0133】
ただし、第2比較例は第1ハウジングと第2ハウジングを区分する隔離部材を含まず、第4実験例~第6実験例は
図13の構造のように第1ハウジングと第2ハウジングの間に隔離部材を含んだ。
【0134】
ただし、第4実験例~第6実験例は隔離部材と第1または第2基板との間の隔離距離を異ならせた。第4実験例は隔離部材と第1または第2基板の間の隔離距離が0mmであり、第5実験例は隔離距離が1mmとなるように実験し、第6実験例は隔離距離が2mmとなるように実験した。
【0135】
【0136】
前記表3を参照すると、第4実験例と第5実験例は隔離部材がない第2比較例に比べて第2熱伝達部材(高温部)の温度が1℃~2℃落ちたが、第6実験例は第2比較例と比較して第2熱伝達部材(高温部)の温度差が0.1℃未満と測定された。すなわち、隔離部材と第1または第2基板の間の隔離距離は0~1mmであるときに冷温装置の高温部の温度が効果的に低減され、隔離距離が2mmを超過する場合、隔離部材の効果は微々たるものであることが分かる。
【0137】
このような本発明の実施例に係る冷温装置は、低温部の流量を増やし流速を低下させて低温部の温度を下げることによって、冷温装置の低温部と高温部の全体温度を下げ、熱電モジュールの抵抗を減少させることができ、これに伴い、消費電力を低減することができる。
【0138】
このように、本発明の実施例に係る熱電モジュールは冷温装置に適用され得る。ここで、冷温装置は冷却機能および温熱機能のうち少なくとも一つを含む装置であり得、空調装置または通風装置となり得る。
【0139】
本発明の実施例に係る熱電モジュールは家具、家電、車両、椅子、ベッド、服、カバンなどのように冷却機能および温熱機能のうち少なくとも一つが必要なアプリケーションに多様に適用され得る。
【0140】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。