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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】外科用器具のための組織停止部
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20240819BHJP
【FI】
A61B17/072
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021564535
(86)(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 IB2020053744
(87)【国際公開番号】W WO2020222082
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】62/840,715
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/846,312
(32)【優先日】2020-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バクスター・ザ・サード・チェスター・オー
(72)【発明者】
【氏名】ラインバック・リチャード・エル
(72)【発明者】
【氏名】ファン・ジファン・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ヒュイール・ジョフリー・シー
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0000464(US,A1)
【文献】特開2004-344661(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0168639(US,A1)
【文献】米国特許第5820009(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/068―17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープル留め器具であって、
カートリッジジョーであって、
カートリッジ組織圧縮表面と、
前記カートリッジジョーの横方向側面の一方である第1の横方向カートリッジ側面と、
前記カートリッジジョーの横方向側面の他方である第2の横方向カートリッジ側面と、
複数のステープルキャビティが長手方向に並んだ第1のステープルキャビティの長手方向列と、
複数のステープルキャビティが長手方向に並んだ第2のステープルキャビティの長手方向列と、
前記ステープルキャビティ内に取り外し可能に格納されたステープルと、
前記第1の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第1のカートリッジ組織停止部と、
前記第2の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第2のカートリッジ組織停止部と、を備える、カートリッジジョーと、
開放位置と完全クランプ位置との間で前記カートリッジジョーに対して回転可能なアンビルジョーであって、
アンビル組織圧縮表面と、
前記アンビルジョーが前記完全クランプ位置にあるときに、前記ステープルキャビティと位置合わせされるステープル成形ポケットの長手方向列と、
第1の横方向アンビル側面と、
第2の横方向アンビル側面と、
前記第1の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第1のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記カートリッジ組織圧縮表面の下方に延在する第1の底縁部を備える、第1のアンビル組織停止部と、
前記第2の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第2のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記カートリッジ組織圧縮表面の下方に延在する第2の底縁部を備える、第2のアンビル組織停止部と、を備える、アンビルジョーと、を備え、
前記第1のアンビル組織停止部は前記第1のカートリッジ組織停止部に対して横方向に位置付けられ、前記第2のアンビル組織停止部は前記第2のカートリッジ組織停止部に対して横方向に位置付けられ、
前記第1のステープルキャビティの長手方向列は、長手方向に並んだ前記複数のステープルキャビティのうちの最も近位に位置する、第1の最近位ステープルキャビティを含み、前記第2のステープルキャビティの長手方向列は、長手方向に並んだ前記複数のステープルキャビティのうちの最も近位に位置する、第2の最近位ステープルキャビティを含み、
前記第1の最近位ステープルキャビティは、前記第1のカートリッジ組織停止部及び前記第1のアンビル組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在し、前記第2の最近位ステープルキャビティは、前記第2のカートリッジ組織停止部及び前記第2のアンビル組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在し、
横方向から見た際に、前記アンビルジョーの運動範囲の全体にわたって、前記第1のカートリッジ組織停止部と前記第1のアンビル組織停止部との間、及び、前記第2のカートリッジ組織停止部と前記第2のアンビル組織停止部との間に重なり合いが存在
ステープルカートリッジから前記ステープルを排出するために、発射ストローク中に未発射位置から発射位置に向かって遠位側に移動可能な発射部材を更に備え、
前記アンビルジョーは、前記アンビルジョーが前記開放位置にあるときに、前記発射部材の遠位前進を阻止し、前記発射部材を前記未発射位置に保持するように構成された停止部を備え、
前記停止部は、前記アンビルジョーが前記完全クランプ位置にあるときに、前記発射部材が前記発射ストロークを実施することを可能にするように、且つ、前記アンビルジョーが前記開放位置へと開放されているときに、前記発射部材を前記未発射位置へと近位側に移動させるように構成されている、外科用ステープル留め器具。
【請求項2】
前記発射部材に形成されたロックアウトタブと、前記カートリッジジョーの底部に画定された肩部と、を備え、前記発射部材が前記未発射位置にある場合に前記発射部材が前記肩部の上に持ち上げられることで前記肩部と前記ロックアウトタブとが接触しないことにより、前記発射部材の発射ストロークを可能とさせるように構成されたロックアウトを備える、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項3】
前記第1の底縁部は、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第1のカートリッジ組織停止部の下方に延在し、前記第2の底縁部は、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第2のカートリッジ組織停止部の下方に延在する、請求項に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項4】
前記第1のアンビル組織停止部は、前記第1の底縁部と前記アンビル組織圧縮表面との間に延在する第1の角度付き部分を備え、前記第2のアンビル組織停止部は、前記第2の底縁部と前記アンビル組織圧縮表面との間に延在する第2の角度付き部分を備える、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項5】
前記第1の最近位ステープルキャビティは前記第1のアンビル組織停止部に対して全体的に近位側に延在し、前記第2の最近位ステープルキャビティは前記第2のアンビル組織停止部に対して全体的に近位側に延在する、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項6】
前記第1の最近位ステープルキャビティは、前記第2の最近位ステープルキャビティに対して少なくとも部分的に近位側に延在する、請求項5に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項7】
記発射部材は、前記発射ストローク中に前記カートリッジジョーの長手方向カム表面と長手方向にスライド可能に係合するように構成された第1のカムを備え、また前記発射部材は、前記発射ストローク中に前記アンビルジョーの長手方向カム表面と長手方向にスライド可能に係合するように構成された第2のカムを更に備える、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項8】
前記アンビルジョーは、前記発射部材が前記未発射位置にあるときに前記第2のカムを受容するように構成されたクリアランス開口部を備える、請求項7に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項9】
前記停止部は、前記クリアランス開口部に対して遠位側に位置付けられている、請求項に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項10】
前記停止部は、前記第1のアンビル組織停止部の遠位縁部及び前記第2のアンビル組織停止部の遠位縁部に対して近位側に位置付けられている、請求項に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項11】
前記発射部材は組織切断縁部を備え、前記組織切断縁部は、前記発射部材が前記未発射位置にあるときに、前記第1のアンビル組織停止部及び前記第2のアンビル組織停止部の遠位縁部に対して近位側に位置付けられている、請求項に記載の外科用ステープル留め器具。
【請求項12】
前記カートリッジジョーの少なくとも一部分は交換可能である、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年4月30日出願の米国仮特許出願第62/840,715号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ADAPTIVE CONTROL SYSTEM」の利益を主張するものであり、その開示の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、外科用器具に関し、また、様々な状況において組織をステープル留めし、切断するために設計された、外科用ステープル留め器具及び切断器具並びにそれらと共に使用するためのステープルカートリッジに関する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本明細書に記載する実施形態の様々な特徴は、それらの利点と共に、以下の添付図面と併せて以下の説明によって理解することができる。
図1】少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図1B図1の外科用器具の左側面図である。
図1C図1の外科用器具の右側面図である。
図1D図1の外科用器具の正面図である。
図1E図1の外科用器具の背面図である。
図1F図1の外科用器具の平面図である。
図1G図1の外科用器具の底面図である。
図2図1の外科用器具の部分斜視図である。
図3図1の外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図4図3のシャフトのノズルの斜視図である。
図5図1の外科用器具の配向スイッチの立面図である。
図6】配向センサを含んだハンドルと、その配向センサによって検出可能な磁気素子を備えたシャフトと、を備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分斜視図である。
図7】ハンドルと、そのハンドルの両側にある関節運動アクチュエータとを備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分立面図である。
図8図7の外科用器具の部分平面図である。
図9】ハンドルと、シャフトの両側にある関節運動アクチュエータを含んだ回転シャフトとを備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図10図9のシャフトの端面図である。
図11】ハンドルと、シャフトの両側にある2つの関節運動アクチュエータを含んだ回転シャフトとを備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図12図11のシャフトの端面図である。
図13】2つの位置とそれら2つの位置の間にある戻り止めとを含んだスライド可能な関節運動アクチュエータを備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図14】第1の側及び第2の側と、第1の側が接触されたときに照射する第1の側内の第1のライトと、第2の側が接触されたときに照射する第2の側内の第2のライトと、を含んだ容量性スイッチを示す。
図15】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のエンドエフェクタを関節運動させるための二段ロッカースイッチを示す。
図16】エンドエフェクタと、そのエンドエフェクタが関節運動されている方向を指示するために照明される、エンドエフェクタの両側に位置付けられたライトと、を備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分上面図である。
図17図16の外科用器具の部分立面図である。
図18】エンドエフェクタが関節運動されている方向を指示するために照明される方向指示器を備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分立面図である。
図19】左関節運動位置、右関節運動位置、及び中心又はホーム位置の3つの位置を含んだスライド可能な関節運動スイッチを含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図20】長手方向軸線に沿って作動可能な関節運動ジョイスティックを含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の立面図である。
図21】エンドエフェクタと、2つ以上の軸線を中心としてエンドエフェクタを関節運動させるように作動可能な関節運動ジョイスティックとを含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の立面図である。
図22A】複数の関節運動制御部を含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の正面図である。
図22B図22Aの外科用器具の部分側面図である。
図23】4方向触覚式関節運動制御部を含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の立面図である。
図24】センター又はホームアクチュエータを含んだ4方向触覚式関節運動制御部を含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分立面図である。
図25】4方向容量性サーフェスを含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の立面図である。
図26A】エンドエフェクタと、そのエンドエフェクタが関節運動されている方向を指示するために照明される、エンドエフェクタの両側に位置付けられたライトと、を含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具を示す。
図26B図26Aの外科用器具の斜視図である。
図27】関節運動継手と、関節運動継手の周りで関節運動可能なエンドエフェクタと、関節運動継手の周りでエンドエフェクタを回転させるように構成された並進可能な関節運動アクチュエータと、を含む、少なくとも1つの実施形態による外科用器具を示す。
図28】関節運動可能なエンドエフェクタ、関節運動継手の周りでエンドエフェクタを回転させるように構成された関節運動アクチュエータ、並びに、エンドエフェクタが関節運動される方向及び/又は関節運動されている方向を指示する、関節運動アクチュエータ上のデマ-ケーションの部分斜視図である。
図29】ハンドルと、ハンドルから延在する回転可能なシャフトと、長手方向軸線の周りでシャフトを回転させるように構成されたハンドル上の回転可能なアクチュエータと、を備える、少なくとも1つの実施形態による外科用器具の斜視図である。
図30】回転位置にあるシャフトを示す、図29の外科用器具の斜視図である。
図31】ハンドルハウジングの一部分を取り除いて示された、図29の外科用器具の斜視図である。
図32】いくつかの構成要素を取り除いて示された、図1の外科用器具の関節運動継手の部分詳細図である。
図33図1の外科用器具と共に使用可能な少なくとも1つの代替的実施形態による関節運動継手の部分詳細図である。
図34図33の実施形態のエンドエフェクタのフレームから延在する関節運動駆動ピンの部分斜視図である。
図35】関節運動位置にあるエンドエフェクタを示す、図33の実施形態の部分詳細図である。
図36】別の関節運動位置にあるエンドエフェクタを示す、図33の実施形態の部分詳細図である。
図37】別の関節運動位置にあるエンドエフェクタを示す、図33の実施形態の部分詳細図である。
図38】開放構成で示されている、図1の外科用器具のエンドエフェクタの断面図である。
図39】エンドエフェクタの組織止め具を示す、図1の外科用器具のエンドエフェクタの部分断面図である。
図40】ステープルカートリッジジョーとエンドエフェクタのアンビルジョーとの間の枢動継手を示す、図1の外科用器具のエンドエフェクタの部分断面図である。
図41】ステープルカートリッジジョー内に位置付けられたステープルカートリッジを有さない、図40のステープルカートリッジジョーの部分平面図である。
図42図40のアンビルジョーの部分斜視図である。
図43図40の枢動継手の部分上面図である。
図44】ステープルカートリッジジョー内のステープルカートリッジを伴わずに示された、少なくとも1つの実施形態によるエンドエフェクタのステープルカートリッジジョーの部分断面図である。
図45A】開放構成にある、図44のエンドエフェクタの部分断面図である。
図45B】閉鎖構成にある、図44のエンドエフェクタの部分断面図である。
図46】未発射位置にある発射部材を示す、図1の外科用器具のエンドエフェクタの部分断面図である。
図47】ステープルカートリッジジョーへのステープルカートリッジの近位挿入を停止するように構成されたアンビルジョー上のカートリッジ止め具を示す、図1の外科用器具のエンドエフェクタの部分断面図である。
図48】エンドエフェクタが開放構成にある間に未発射位置にある図46の発射部材の位置を制御するように構成されたサーフェスを示す、図1の外科用器具のアンビルジョーの部分斜視図である。
図49図1の外科用器具の部分立面図である。
図50図1の外科用器具の部分斜視図である。
図51】少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分立面図である。
図52図51の外科用器具の部分斜視図である。
図53】少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分立面図である。
図54図53の外科用器具の部分斜視図である。
図55図1の外科用器具の斜視図である。
図56】少なくとも1つの実施形態による外科用器具の部分斜視図である。
図57図56の外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図58図56の外科用器具によって実装される制御アルゴリズムである。
図59】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図60】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図61】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図62】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のシャフトの部分斜視図である。
図63】少なくとも1つの実施形態による外科用器具のスリップリングアセンブリの斜視図である。
図64図63のスリップリングアセンブリの別の斜視図である。
図65図63の外科用器具のシャフト構成要素の斜視図である。
図66図63の外科用器具の部分斜視図である。
図67】少なくとも1つの実施形態によるシャフト配向センサアレイを表す略図である。
図68】アンビルジョーとカートリッジジョーとを備えるエンドエフェクタの部分立面図であり、アンビルジョーは、第1の動作配向と、第1の動作配向とは異なる第2の動作配向との間で回転可能な遠位部分を備え、アンビルジョーの遠位部分は、第1の動作配向にあるところを示されている。
図69図68のアンビルジョーの部分斜視図であり、アンビルジョーの遠位部分が部分的に回転された配向で示されている。
図69A図68のアンビルジョーの遠位部分を保持するコネクタを示す。
図70図68のエンドエフェクタの部分立面図であり、アンビルジョーの遠位部分が第2の動作配向で示されている。
図71図68のエンドエフェクタの部分斜視図であり、アンビルジョーの遠位部分が第2の動作配向で示されている。
図72】少なくとも1つの実施形態による近位関節運動ロッドの遠位端部の斜視図である。
図73】少なくとも1つの実施形態による関節運動駆動部の近位関節運動ロッドと遠位関節運動ロッドとの間のインターフェースの斜視図である。
図73A図73の近位関節運動ロッドと関節運動ロックとの間のインターフェースの詳細図である。
図74図72の近位関節運動ロッドと図73の遠位関節運動ロッドとの間のインターフェースの斜視図である。
図74A図72の近位関節運動ロッドと図73Aの遠位関節運動ロックとの間のインターフェースの詳細図である。
図75図73Aの関節運動ロックの斜視図である。
図76図73Aの関節運動ロックの別の斜視図である。
図77図73の遠位関節運動ロッドの運動範囲を示す。
図78】制御システムが関節運動システムの位置を評価及び取得するためのアルゴリズムである。
図79】ステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のエンドエフェクタ及びステープル発射システムの速度チャートアルゴリズムを示す。
図80】少なくとも1つの実施形態による、図1の外科用器具のエンドエフェクタ及びステープル発射システムの速度チャートアルゴリズムを示す。
図81】ステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のエンドエフェクタ及びステープル発射システムの速度チャートアルゴリズムを示す。
図82A】3つのステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル及び発射力のグラフを示す。
図82B図82Aの発射速度よりも速い発射速度における3つのステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル及び発射力のグラフを示す。
図83A】1.35mm厚の空腸組織を貫くステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル、発射力、及び発射速度のグラフを示す。
図83B】4mm厚の胃組織を貫くステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル、発射力、及び発射速度のグラフを示す。
図84A】組織類似体と比較して、組織を貫く発射力を比較するグラフを示す。
図84B】組織類似体と比較して、組織を貫く発射力を比較するグラフを示す。
図85A】いくつかのステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル及び発射力のグラフを表すグラフを示す。
図85B】いくつかのステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムによって経験されるデューティサイクル及び発射力のグラフを表すグラフを示す。
図86A】薄い空腸組織を貫くステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
図86B】厚い空腸組織を貫くステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
図86C】胃組織を貫くステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
図87】制御システムがステープル発射ストロークの速度を増加させたステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
図88】制御システムがステープル発射ストロークの全体を通じて同じ速度を実質的に維持したステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
図89】制御システムがステープル発射ストロークの速度を減少させたステープル発射ストローク中の、図1の外科用器具のステープル発射システムのデューティサイクルのグラフを示す。
【0004】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な実施形態を1つの形態で例示するものであり、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本願の出願人はまた、本願と同日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-「METHOD FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP1/190177-1M、
-「ARTICULATION ACTUATORS FOR A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP2/190177-2、
-「ARTICULATION DIRECTIONAL LIGHTS ON A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP3/190177-3、
-「SHAFT ROTATION ACTUATOR ON A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP4/190177-4、
-「ARTICULATION CONTROL MAPPING FOR A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP5/190177-5、
-「INTELLIGENT FIRING ASSOCIATED WITH A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP6/190177-6、
-「INTELLIGENT FIRING ASSOCIATED WITH A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP7/190177-7、
-「ROTATABLE JAW TIP FOR A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP8/190177-8、及び
-「ARTICULATION PIN FOR A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願、代理人整理番号END9169USNP10/190177-10。
【0006】
本願の出願人は、2019年2月21日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第16/281,658号、発明の名称「METHODS FOR CONTROLLING A POWERED SURGICAL STAPLER THAT HAS SEPARATE ROTARY CLOSURE AND FIRING SYSTEMS」、
-米国特許出願第16/281,670号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A LOCKOUT KEY CONFIGURED TO LIFT A FIRING MEMBER」、
-米国特許出願第16/281,675号、発明の名称「SURGICAL STAPLERS WITH ARRANGEMENTS FOR MAINTAINING A FIRING MEMBER THEREOF IN A LOCKED CONFIGURATION UNLESS A COMPATIBLE CARTRIDGE HAS BEEN INSTALLED THEREIN」、
-米国特許出願第16/281,685号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING CO-OPERATING LOCKOUT FEATURES」、
-米国特許出願第16/281,693号、発明の名称「SURGICAL STAPLING ASSEMBLY COMPRISING A LOCKOUT AND AN EXTERIOR ACCESS ORIFICE TO PERMIT ARTIFICIAL UNLOCKING OF THE LOCKOUT」、
-米国特許出願第16/281,704号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH FEATURES FOR BLOCKING ADVANCEMENT OF A CAMMING ASSEMBLY OF AN INCOMPATIBLE CARTRIDGE INSTALLED THEREIN」、
-米国特許出願第16/281,707号、発明の名称「STAPLING INSTRUMENT COMPRISING A DEACTIVATABLE LOCKOUT」、
-米国特許出願第16/281,741号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A JAW CLOSURE LOCKOUT」、
-米国特許出願第16/281,762号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH CARTRIDGE COMPATIBLE CLOSURE AND FIRING LOCKOUT ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第16/281,666号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH IMPROVED ROTARY DRIVEN CLOSURE SYSTEMS」、
-米国特許出願第16/281,672号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH ASYMMETRIC CLOSURE FEATURES」、
-米国特許出願第16/281,678号、発明の名称「ROTARY DRIVEN FIRING MEMBERS WITH DIFFERENT ANVIL AND CHANNEL ENGAGEMENT FEATURES」、及び
-米国特許出願第16/281,682号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH SEPARATE ROTARY DRIVEN CLOSURE AND FIRING SYSTEMS AND FIRING MEMBER THAT ENGAGES BOTH JAWS WHILE FIRING」。
【0007】
本願の出願人は、2019年2月19日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第62/807,310号、発明の名称「METHODS FOR CONTROLLING A POWERED SURGICAL STAPLER THAT HAS SEPARATE ROTARY CLOSURE AND FIRING SYSTEMS」、
-米国仮特許出願第62/807,319号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH IMPROVED LOCKOUT SYSTEMS」、及び
-米国仮特許出願第62/807,309号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES WITH IMPROVED ROTARY DRIVEN CLOSURE SYSTEMS」。
【0008】
本願の出願人は、2018年3月28日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第62/649,302号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」、
-米国仮特許出願第62/649,294号、発明の名称「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」、
-米国仮特許出願第62/649,300号、発明の名称「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」、
-米国仮特許出願第62/649,309号、発明の名称「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」、
-米国仮特許出願第62/649,310号、発明の名称「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」、
-米国仮特許出願第62/649,291号、発明の名称「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」、
-米国仮特許出願第62/649,296号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」、
-米国仮特許出願第62/649,333号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」、
-米国仮特許出願第62/649,327号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」、
-米国仮特許出願第62/649,315号、発明の名称「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」、
-米国仮特許出願第62/649,313号、発明の名称「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」、
-米国仮特許出願第62/649,320号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国仮特許出願第62/649,307号、発明の名称「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、及び
-米国仮特許出願第62/649,323号、発明の名称「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」。
【0009】
本願の出願人は、2018年3月30日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第62/650,887号、発明の名称「SURGICAL SYSTEMS WITH OPTIMIZED SENSING CAPABILITIES」。
【0010】
本願の出願人は、2018年12月4日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第16/209,423号、発明の名称「METHOD OF COMPRESSING TISSUE WITHIN A STAPLING DEVICE AND SIMULTANEOUSLY DISPLAYING THE LOCATION OF THE TISSUE WITHIN THE JAWS」。
【0011】
本願の出願人は、2018年8月20日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これら各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第16/105,101号、発明の名称「METHOD FOR FABRICATING SURGICAL STAPLER ANVILS」、
-米国特許出願第16/105,183号、発明の名称「REINFORCED DEFORMABLE ANVIL TIP FOR SURGICAL STAPLER ANVIL」、
-米国特許出願第16/105,150号、発明の名称「SURGICAL STAPLER ANVILS WITH STAPLE DIRECTING PROTRUSIONS AND TISSUE STABILITY FEATURES」、
-米国特許出願第16/105,098号、発明の名称「FABRICATING TECHNIQUES FOR SURGICAL STAPLER ANVILS」、
-米国特許出願第16/105,140号、発明の名称「SURGICAL STAPLER ANVILS WITH TISSUE STOP FEATURES CONFIGURED TO AVOID TISSUE PINCH」、
-米国特許出願第16/105,081号、発明の名称「METHOD FOR OPERATING A POWERED ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT」、
-米国特許出願第16/105,094号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH PROGRESSIVE JAW CLOSURE ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第16/105,097号、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLUTCHING ARRANGEMENTS TO CONVERT LINEAR DRIVE MOTIONS TO ROTARY DRIVE MOTIONS」、
-米国特許出願第16/105,104号、発明の名称「POWERED ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLUTCHING AND LOCKING ARRANGEMENTS FOR LINKING AN ARTICULATION DRIVE SYSTEM TO A FIRING DRIVE SYSTEM」、
-米国特許出願第16/105,119号、発明の名称「ARTICULATABLE MOTOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH DEDICATED ARTICULATION MOTOR ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第16/105,160号、発明の名称「SWITCHING ARRANGEMENTS FOR MOTOR POWERED ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
-米国意匠特許出願第29/660,252号、発明の名称「SURGICAL STAPLER ANVILS」。
【0012】
本願の出願人は、以下の米国特許出願及び米国特許を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/386,185号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND REPLACEABLE TOOL ASSEMBLIES THEREOF」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168642号)、
-米国特許出願第15/386,230号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168649号)、
-米国特許出願第15/386,221号、発明の名称「LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL END EFFECTORS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168646号)、
-米国特許出願第15/386,209号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS AND FIRING MEMBERS THEREOF」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168645号)、
-米国特許出願第15/386,198号、発明の名称「LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL END EFFECTORS AND REPLACEABLE TOOL ASSEMBLIES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168644号)、
-米国特許出願第15/386,240号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS AND ADAPTABLE FIRING MEMBERS THEREFOR」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168651号)、
-米国特許出願第15/385,939号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168629号)、
-米国特許出願第15/385,941号、発明の名称「SURGICAL TOOL ASSEMBLIES WITH CLUTCHING ARRANGEMENTS FOR SHIFTING BETWEEN CLOSURE SYSTEMS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION FEATURES AND ARTICULATION AND FIRING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168630号)、
-米国特許出願第15/385,943号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168631号)、
-米国特許出願第15/385,950号、発明の名称「SURGICAL TOOL ASSEMBLIES WITH CLOSURE STROKE REDUCTION FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168635号)、
-米国特許出願第15/385,945号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168632号)、
-米国特許出願第15/385,946号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168633号)、
-米国特許出願第15/385,951号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH JAW OPENING FEATURES FOR INCREASING A JAW OPENING DISTANCE」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168636号)、
-米国特許出願第15/385,953号、発明の名称「METHODS OF STAPLING TISSUE」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168637号)、
-米国特許出願第15/385,954号、発明の名称「FIRING MEMBERS WITH NON-PARALLEL JAW ENGAGEMENT FEATURES FOR SURGICAL END EFFECTORS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168638号)、
-米国特許出願第15/385,955号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH EXPANDABLE TISSUE STOP ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168639号)、
-米国特許出願第15/385,948号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168584号)、
-米国特許出願第15/385,956号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH POSITIVE JAW OPENING FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168640号)、
-米国特許出願第15/385,958号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR PREVENTING FIRING SYSTEM ACTUATION UNLESS AN UNSPENT STAPLE CARTRIDGE IS PRESENT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168641号)、
-米国特許出願第15/385,947号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168634号)、
-米国特許出願第15/385,896号、発明の名称「METHOD FOR RESETTING A FUSE OF A SURGICAL INSTRUMENT SHAFT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168597号)、
-米国特許出願第15/385,898号、発明の名称「STAPLE-FORMING POCKET ARRANGEMENT TO ACCOMMODATE DIFFERENT TYPES OF STAPLES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168599号)、
-米国特許出願第15/385,899号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING IMPROVED JAW CONTROL」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168600号)、
-米国特許出願第15/385,901号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE AND STAPLE CARTRIDGE CHANNEL COMPRISING WINDOWS DEFINED THEREIN」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168602号)、
-米国特許出願第15/385,902号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CUTTING MEMBER」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168603号)、
-米国特許出願第15/385,904号、発明の名称「STAPLE FIRING MEMBER COMPRISING A MISSING CARTRIDGE AND/OR SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168605号)、
-米国特許出願第15/385,905号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168606号)、
-米国特許出願第15/385,907号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN END EFFECTOR LOCKOUT AND A FIRING ASSEMBLY LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168608号)、
-米国特許出願第15/385,908号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A FUSE」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168609号)、
-米国特許出願第15/385,909号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A MULTIPLE FAILED-STATE FUSE」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168610号)、
-米国特許出願第15/385,920号、発明の名称「STAPLE-FORMING POCKET ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168620号)、
-米国特許出願第15/385,913号、発明の名称「ANVIL ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168614号)、
-米国特許出願第15/385,914号、発明の名称「METHOD OF DEFORMING STAPLES FROM TWO DIFFERENT TYPES OF STAPLE CARTRIDGES WITH THE SAME SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168615号)、
-米国特許出願第15/385,893号、発明の名称「BILATERALLY ASYMMETRIC STAPLE-FORMING POCKET PAIRS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168594号)、
-米国特許出願第15/385,929号、発明の名称「CLOSURE MEMBERS WITH CAM SURFACE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT CLOSURE AND FIRING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168626号)、
-米国特許出願第15/385,911号、発明の名称「SURGICAL STAPLERS WITH INDEPENDENTLY ACTUATABLE CLOSING AND FIRING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168612号)、
-米国特許出願第15/385,927号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH SMART STAPLE CARTRIDGES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168625号)、
-米国特許出願第15/385,917号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES WITH DIFFERENT CLAMPING BREADTHS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168617号)、
-米国特許出願第15/385,900号、発明の名称「STAPLE-FORMING POCKET ARRANGEMENTS COMPRISING PRIMARY SIDEWALLS AND POCKET SIDEWALLS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168601号)、
-米国特許出願第15/385,931号、発明の名称「NO-CARTRIDGE AND SPENT CARTRIDGE LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168627号)、
-米国特許出願第15/385,915号、発明の名称「FIRING MEMBER PIN ANGLE」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168616号)、
-米国特許出願第15/385,897号、発明の名称「STAPLE-FORMING POCKET ARRANGEMENTS COMPRISING ZONED FORMING SURFACE GROOVES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168598号)、
-米国特許出願第15/385,922号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FAILURE RESPONSE MODES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168622号)、
-米国特許出願第15/385,924号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH PRIMARY AND SAFETY PROCESSORS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168624号)、
-米国特許出願第15/385,910号、発明の名称「ANVIL HAVING A KNIFE SLOT WIDTH」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168611号)、
-米国特許出願第15/385,903号、発明の名称「CLOSURE MEMBER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168604号)、
-米国特許出願第15/385,906号、発明の名称「FIRING MEMBER PIN CONFIGURATIONS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168607号)、
-米国特許出願第15/386,188号、発明の名称「STEPPED STAPLE CARTRIDGE WITH ASYMMETRICAL STAPLES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168585号)、
-米国特許出願第15/386,192号、発明の名称「STEPPED STAPLE CARTRIDGE WITH TISSUE RETENTION AND GAP SETTING FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168643号)、
-米国特許出願第15/386,206号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE WITH DEFORMABLE DRIVER RETENTION FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168586号)、
-米国特許出願第15/386,226号、発明の名称「DURABILITY FEATURES FOR END EFFECTORS AND FIRING ASSEMBLIES OF SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168648号)、
-米国特許出願第15/386,222号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS HAVING END EFFECTORS WITH POSITIVE OPENING FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168647号)、
-米国特許出願第15/386,236号、発明の名称「CONNECTION PORTIONS FOR DEPOSABLE LOADING UNITS FOR SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168650号)、
-米国特許出願第15/385,887号、発明の名称「METHOD FOR ATTACHING A SHAFT ASSEMBLY TO A SURGICAL INSTRUMENT AND,ALTERNATIVELY,TO A SURGICAL ROBOT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168589号)、
-米国特許出願第15/385,889号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A MANUALLY-OPERABLE RETRACTION SYSTEM FOR USE WITH A MOTORIZED SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168590号)、
-米国特許出願第15/385,890号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING SEPARATELY ACTUATABLE AND RETRACTABLE SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168591号)、
-米国特許出願第15/385,891号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A CLUTCH CONFIGURED TO ADAPT THE OUTPUT OF A ROTARY FIRING MEMBER TO TWO DIFFERENT SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168592号)、
-米国特許出願第15/385,892号、発明の名称「SURGICAL SYSTEM COMPRISING A FIRING MEMBER ROTATABLE INTO AN ARTICULATION STATE TO ARTICULATE AN END EFFECTOR OF THE SURGICAL SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168593号)、
-米国特許出願第15/385,894号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168595号)、
-米国特許出願第15/385,895号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING FIRST AND SECOND ARTICULATION LOCKOUTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168596号)、
-米国特許出願第15/385,916号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168575号)、
-米国特許出願第15/385,918号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168618号)、
-米国特許出願第15/385,919号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168619号)、
-米国特許出願第15/385,921号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGE WITH MOVABLE CAMMING MEMBER CONFIGURED TO DISENGAGE FIRING MEMBER LOCKOUT FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168621号)、
-米国特許出願第15/385,923号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168623号)、
-米国特許出願第15/385,925号、発明の名称「JAW ACTUATED LOCK ARRANGEMENTS FOR PREVENTING ADVANCEMENT OF A FIRING MEMBER IN A SURGICAL END EFFECTOR UNLESS AN UNFIRED CARTRIDGE IS INSTALLED IN THE END EFFECTOR」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168576号)、
-米国特許出願第15/385,926号、発明の名称「AXIALLY MOVABLE CLOSURE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR APPLYING CLOSURE MOTIONS TO JAWS OF SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168577号)、
-米国特許出願第15/385,928号、発明の名称「PROTECTIVE COVER ARRANGEMENTS FOR A JOINT INTERFACE BETWEEN A MOVABLE JAW AND ACTUATOR SHAFT OF A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168578号)、
-米国特許出願第15/385,930号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTOR WITH TWO SEPARATE COOPERATING OPENING FEATURES FOR OPENING AND CLOSING END EFFECTOR JAWS」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168579号)、
-米国特許出願第15/385,932号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTOR WITH ASYMMETRIC SHAFT ARRANGEMENT」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168628号)、
-米国特許出願第15/385,933号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT WITH INDEPENDENT PIVOTABLE LINKAGE DISTAL OF AN ARTICULATION LOCK」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168580号)、
-米国特許出願第15/385,934号、発明の名称「ARTICULATION LOCK ARRANGEMENTS FOR LOCKING AN END EFFECTOR IN AN ARTICULATED POSITION IN RESPONSE TO ACTUATION OF A JAW CLOSURE SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168581号)、
-米国特許出願第15/385,935号、発明の名称「LATERALLY ACTUATABLE ARTICULATION LOCK ARRANGEMENTS FOR LOCKING AN END EFFECTOR OF A SURGICAL INSTRUMENT IN AN ARTICULATED CONFIGURATION」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168582号)、
-米国特許出願第15/385,936号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATION STROKE AMPLIFICATION FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2018/0168583号)、
-米国特許出願第14/318,996号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGES INCLUDING EXTENSIONS HAVING DIFFERENT CONFIGURATIONS」(現在は、米国特許出願公開第2015/0297228号)、
-米国特許出願第14/319,006号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING FASTENER CAVITIES INCLUDING FASTENER CONTROL FEATURES」(現在は、米国特許第10,010,324号)、
-米国特許出願第14/318,991号、発明の名称「SURGICAL FASTENER CARTRIDGES WITH DRIVER STABILIZING ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,833,241号)、
-米国特許出願第14/319,004号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH FIRING ELEMENT MONITORING ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,844,369号)、
-米国特許出願第14/319,008号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING NON-UNIFORM FASTENERS」(現在は、米国特許出願公開第2015/0297232号)、
-米国特許出願第14/318,997号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING DEPLOYABLE TISSUE ENGAGING MEMBERS」(現在は、米国特許出願公開第2015/0297229号)、
-米国特許出願第14/319,002号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING TISSUE CONTROL FEATURES」(現在は、米国特許第9,877,721号)、
-米国特許出願第14/319,013号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLIES AND STAPLE RETAINER COVER ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2015/0297233号)、及び
-米国特許出願第14/319,016号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE INCLUDING A LAYER ATTACHED THERETO」(現在は、米国特許出願公開第2015/0297235号)。
【0013】
本願の出願人は、2016年6月24日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/191,775号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING WIRE STAPLES AND STAMPED STAPLES」(現在は、米国特許出願公開第2017/0367695号)、
-米国特許出願第15/191,807号、発明の名称「STAPLING SYSTEM FOR USE WITH WIRE STAPLES AND STAMPED STAPLES」(現在は、米国特許出願公開第2017/0367696号)、
-米国特許出願第15/191,834号、発明の名称「STAMPED STAPLES AND STAPLE CARTRIDGES USING THE SAME」(現在は、米国特許出願公開第2017/0367699号)、
-米国特許出願第15/191,788号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING OVERDRIVEN STAPLES」(現在は、米国特許出願公開第2017/0367698号)、及び
-米国特許出願第15/191,818号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING OFFSET LONGITUDINAL STAPLE ROWS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0367697号)。
【0014】
本願の出願人は、2016年6月24日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国意匠特許出願第29/569,218号、発明の名称「SURGICAL FASTENER」(現在は、米国意匠特許第D826,405号)、
-米国意匠特許出願第29/569,227号、発明の名称「SURGICAL FASTENER」(現在は、米国意匠特許第D822,206号)、
-米国意匠特許出願第29/569,259号、発明の名称「SURGICAL FASTENER CARTRIDGE」、及び
-米国意匠特許出願第29/569,264号、発明の名称「SURGICAL FASTENER CARTRIDGE」。
【0015】
本願の出願人は、2016年4月1日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/089,325号、発明の名称「METHOD FOR OPERATING A SURGICAL STAPLING SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281171号)、
-米国特許出願第15/089,321号、発明の名称「MODULAR SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY」(現在は、米国特許第10,271,851号)、
-米国特許出願第15/089,326号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY INCLUDING A RE-ORIENTABLE DISPLAY FIELD」、(現在は、米国特許出願公開第2017/0281172号)、
-米国特許出願第15/089,263号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE ASSEMBLY WITH RECONFIGURABLE GRIP PORTION」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281165号)、
-米国特許出願第15/089,262号、発明の名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH MANUALLY ACTUATABLE BAILOUT SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281161号)、
-米国特許出願第15/089,277号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING END EFFECTOR WITH ANVIL CONCENTRIC DRIVE MEMBER」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281166号)、
-米国特許出願第15/089,296号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SURGICAL TOOL ASSEMBLY WITH A SURGICAL END EFFECTOR THAT IS SELECTIVELY ROTATABLE ABOUT A SHAFT AXIS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281168号)、
-米国特許出願第15/089,258号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SHIFTABLE TRANSMISSION」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281178号)、
-米国特許出願第15/089,278号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO PROVIDE SELECTIVE CUTTING OF TISSUE」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281162号)、
-米国特許出願第15/089,284号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A CONTOURABLE SHAFT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281186号)、
-米国特許出願第15/089,295号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A TISSUE COMPRESSION LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281187号)、
-米国特許出願第15/089,300号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING AN UNCLAMPING LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281179号)、
-米国特許出願第15/089,196号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW CLOSURE LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281183号)、
-米国特許出願第15/089,203号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW ATTACHMENT LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281184号)、
-米国特許出願第15/089,210号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281185号)、
-米国特許出願第15/089,324号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SHIFTING MECHANISM」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281170号)、
-米国特許出願第15/089,335号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT COMPRISING MULTIPLE LOCKOUTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281155号)、
-米国特許出願第15/089,339号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281173号)、
-米国特許出願第15/089,253号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO APPLY ANNULAR ROWS OF STAPLES HAVING DIFFERENT HEIGHTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281177号)、
-米国特許出願第15/089,304号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A GROOVED FORMING POCKET」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281188号)、
-米国特許出願第15/089,331号、発明の名称「ANVIL MODIFICATION MEMBERS FOR SURGICAL STAPLERS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281180号)、
-米国特許出願第15/089,336号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES WITH ATRAUMATIC FEATURES」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281164号)、
-米国特許出願第15/089,312号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING AN INCISABLE TISSUE SUPPORT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281189号)、
-米国特許出願第15/089,309号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING ROTARY FIRING SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281169号)、及び
-米国特許出願第15/089,349号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING LOAD CONTROL」(現在は、米国特許出願公開第2017/0281174号)。
【0016】
本願の出願人はまた、2015年12月30日に出願された以下に特定する米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/984,488号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR BATTERY PACK FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0189018号)、
-米国特許出願第14/984,525号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0189019号)、及び
-米国特許出願第14/984,552号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH SEPARABLE MOTORS AND MOTOR CONTROL CIRCUITS」(現在は、米国特許第10,265,068号)。
【0017】
本願の出願人はまた、2016年2月9日に出願された以下に特定する米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/019,220号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ARTICULATING AND AXIALLY TRANSLATABLE END EFFECTOR」(現在は、米国特許第10,245,029号)、
-米国特許出願第15/019,228号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE LINK ARTICULATION ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224342号)、
-米国特許出願第15/019,196号、名称「SURGICAL INSTRUMENT ARTICULATION MECHANISM WITH SLOTTED SECONDARY CONSTRAINT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224330号)、
-米国特許出願第15/019,206号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH AN END EFFECTOR THAT IS HIGHLY ARTICULATABLE RELATIVE TO AN ELONGATE SHAFT ASSEMBLY」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224331号)、
-米国特許出願第15/019,215号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH NON-SYMMETRICAL ARTICULATION ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224332号)、
-米国特許出願第15/019,227号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH SINGLE ARTICULATION LINK ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224334号)、
-米国特許出願第15/019,235号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH TENSIONING ARRANGEMENTS FOR CABLE DRIVEN ARTICULATION SYSTEMS」(現在は、米国特許第10,245,030号)、
-米国特許出願第15/019,230号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH OFF-AXIS FIRING BEAM ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224335号)、及び
-米国特許出願第15/019,245号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0224343号)。
【0018】
本願の出願人はまた、2016年2月12日に出願された以下に特定する米国特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/043,254号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第10,258,331号)、
-米国特許出願第15/043,259号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0231626号)、
-米国特許出願第15/043,275号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0231627号)、及び
-米国特許出願第15/043,289号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2017/0231628号)。
【0019】
本願の出願人は、2015年6月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/742,925号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH POSITIVE JAW OPENING ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第10,182,818号)、
-米国特許出願第14/742,941号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH DUAL CAM ACTUATED JAW CLOSING FEATURES」(現在は、米国特許第10,052,102号)、
米国特許出願第14/742,933号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR PREVENTING FIRING SYSTEM ACTUATION WHEN A CARTRIDGE IS SPENT OR MISSING」(現在は、米国特許第10,154,841号)、
-米国特許出願第14/742,914号、発明の名称「MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2016/0367255号)、
-米国特許出願第14/742,900号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH COMPOSITE FIRING BEAM STRUCTURES WITH CENTER FIRING SUPPORT MEMBER FOR ARTICULATION SUPPORT」(現在は、米国特許出願公開第2016/0367254号)、
-米国特許出願第14/742,885号、発明の名称「DUAL ARTICULATION DRIVE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2016/0367246号)、及び
-米国特許出願第14/742,876号、発明の名称「PUSH/PULL ARTICULATION DRIVE SYSTEMS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第10,178,992号)。
【0020】
本願の出願人は、2015年3月6日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/640,746号、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,808,246号)、
-米国特許出願第14/640,795号、発明の名称「MULTIPLE LEVEL THRESHOLDS TO MODIFY OPERATION OF POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2016/02561185号)、
-米国特許出願第14/640,832号、発明の名称「ADAPTIVE TISSUE COMPRESSION TECHNIQUES TO ADJUST CLOSURE RATES FOR MULTIPLE TISSUE TYPES」、(現在は、米国特許出願公開第2016/0256154号)、
-米国特許出願第14/640,935号、発明の名称「OVERLAID MULTI SENSOR RADIO FREQUENCY(RF)ELECTRODE SYSTEM TO MEASURE TISSUE COMPRESSION」(現在は、米国特許出願公開第2016/0256071号)、
-米国特許出願第14/640,831号、発明の名称「MONITORING SPEED CONTROL AND PRECISION INCREMENTING OF MOTOR FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,895,148号)、
-米国特許出願第14/640,859号、発明の名称「TIME DEPENDENT EVALUATION OF SENSOR DATA TO DETERMINE STABILITY,CREEP,AND VISCOELASTIC ELEMENTS OF MEASURES」(現在は、米国特許第10,052,044号)、
-米国特許出願第14/640,817号、発明の名称「INTERACTIVE FEEDBACK SYSTEM FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,924,961号)、
-米国特許出願第14/640,844号、発明の名称「CONTROL TECHNIQUES AND SUB-PROCESSOR CONTAINED WITHIN MODULAR SHAFT WITH SELECT CONTROL PROCESSING FROM HANDLE」(現在は、米国特許第10,045,776号)、
-米国特許出願第14/640,837号、発明の名称「SMART SENSORS WITH LOCAL SIGNAL PROCESSING」(現在は、米国特許第9,993,248号)、
-米国特許出願第14/640,765号、発明の名称「SYSTEM FOR DETECTING THE MIS-INSERTION OF A STAPLE CARTRIDGE INTO A SURGICAL STAPLER」(現在は、米国特許出願公開第2016/0256160号)、
-米国特許出願第14/640,799号、発明の名称「SIGNAL AND POWER COMMUNICATION SYSTEM POSITIONED ON A ROTATABLE SHAFT」(現在は、米国特許第9,901,342号)、及び
-米国特許出願第14/640,780号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A LOCKABLE BATTERY HOUSING」(現在は、米国特許第10,245,033号)。
【0021】
本願の出願人は、2015年2月27日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN INSPECTION STATION」(現在は、米国特許第10,045,779号)、
-米国特許出願第14/633,546号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO ASSESS WHETHER A PERFORMANCE PARAMETER OF THE SURGICAL APPARATUS IS WITHIN AN ACCEPTABLE PERFORMANCE BAND」(現在は、米国特許第10,180,463号)、
-米国特許出願第14/633,560号、発明の名称「SURGICAL CHARGING SYSTEM THAT CHARGES AND/OR CONDITIONS ONE OR MORE BATTERIES」(現在は、米国特許出願公開第2016/0249910号)、
-米国特許出願第14/633,566号、発明の名称「CHARGING SYSTEM THAT ENABLES EMERGENCY RESOLUTIONS FOR CHARGING A BATTERY」(現在は、米国特許第10,182,816号)、
-米国特許出願第14/633,555号、発明の名称「SYSTEM FOR MONITORING WHETHER A SURGICAL INSTRUMENT NEEDS TO BE SERVICED」(現在は、米国特許出願公開第2016/0249916号)、
-米国特許出願第14/633,542号、発明の名称「REINFORCED BATTERY FOR A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,931,118号)、
-米国特許出願第14/633,548号、発明の名称「POWER ADAPTER FOR A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第10,245,028号)、
-米国特許出願第14/633,526号、発明の名称「ADAPTABLE SURGICAL INSTRUMENT HANDLE」(現在は、米国特許第9,993,258号)、
-米国特許出願第14/633,541号、発明の名称「MODULAR STAPLING ASSEMBLY」(現在は、米国特許第10,226,250号)、及び
-米国特許出願第14/633,562号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO TRACK AN END-OF-LIFE PARAMETER」(現在は、米国特許第10,159,483号)。
【0022】
本願の出願人は、2014年12月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/574,478号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING AN ARTICULATABLE END EFFECTOR AND MEANS FOR ADJUSTING THE FIRING STROKE OF A FIRING MEMBER」(現在は、米国特許第9,844,374号)、
-米国特許出願第14/574,483号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING LOCKABLE SYSTEMS」(現在は、米国特許第10,188,385号)、
-米国特許出願第14/575,139号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,844,375号)、
-米国特許出願第14/575,148号、発明の名称「LOCKING ARRANGEMENTS FOR DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES WITH ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTORS」(現在は、米国特許第10,085,748号)、
-米国特許出願第14/575,130号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH AN ANVIL THAT IS SELECTIVELY MOVABLE ABOUT A DISCRETE NON-MOVABLE AXIS RELATIVE TO A STAPLE CARTRIDGE」(現在は、米国特許出願公開第10,245,027号)、
-米国特許出願第14/575,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH IMPROVED CLOSURE ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第10,004,501号)、
-米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,943,309号)、
-米国特許出願第14/575,154号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND IMPROVED FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,968,355号)、
-米国特許出願第14/574,493号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A FLEXIBLE ARTICULATION SYSTEM」(現在は、米国特許第9,987,000号)、及び
-米国特許出願第14/574,500号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKABLE ARTICULATION SYSTEM」(現在は、米国特許第10,117,649号)。
【0023】
本願の出願人は、2013年3月1日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第13/782,295号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CONDUCTIVE PATHWAYS FOR SIGNAL COMMUNICATION」(現在は、米国特許第9,700,309号)、
-米国特許出願第13/782,323号、発明の名称「ROTARY POWERED ARTICULATION JOINTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,782,169号)、
-米国特許出願第13/782,338号、発明の名称「THUMBWHEEL SWITCH ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2014/0249557号)、
-米国特許出願第13/782,499号、発明の名称「ELECTROMECHANICAL SURGICAL DEVICE WITH SIGNAL RELAY ARRANGEMENT」(現在は、米国特許第9,358,003号)、
-米国特許出願第13/782,460号、発明の名称「MULTIPLE PROCESSOR MOTOR CONTROL FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,554,794号)、
-米国特許出願第13/782,358号、発明の名称「JOYSTICK SWITCH ASSEMBLIES FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,326,767号)、
-米国特許出願第13/782,481号、発明の名称「SENSOR STRAIGHTENED END EFFECTOR DURING REMOVAL THROUGH TROCAR」(現在は、米国特許第9,468,438号)、
-米国特許出願第13/782,518号、発明の名称「CONTROL METHODS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH REMOVABLE IMPLEMENT PORTIONS」(現在は、米国特許出願公開第2014/0246475号)、
-米国特許出願第13/782,375号、発明の名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE DEGREES OF FREEDOM」(現在は、米国特許第9,398,911号)、及び
-米国特許出願第13/782,536号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SOFT STOP」(現在は、米国特許第9,307,986号)。
【0024】
本願の出願人はまた、2013年3月14日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第13/803,097号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」(現在は、米国特許第9,687,230号)、
-米国特許出願第13/803,193号、発明の名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,332,987号)、
-米国特許出願第13/803,053号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,883,860号)、
-米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」(現在は、米国特許出願公開第2014/0263541号)、
-米国特許出願第13/803,210号、発明の名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,808,244号)、
-米国特許出願第13/803,148号、発明の名称「MULTI-FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2014/0263554号)、
-米国特許出願第13/803,066号、発明の名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,629,623号)、
-米国特許出願第13/803,117号、発明の名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,351,726号)、
-米国特許出願第13/803,130号、発明の名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,351,727号)、及び
-米国特許出願第13/803,159号、発明の名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,888,919号)。
【0025】
本願の出願人はまた、2014年3月7日に出願された以下の特許出願を所有しており、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/200,111号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,629,629号)。
【0026】
本願の出願人はまた、2014年3月26日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/226,106号、発明の名称「POWER MANAGEMENT CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許出願公開第2015/0272582号)、
-米国特許出願第14/226,099号、発明の名称「STERILIZATION VERIFICATION CIRCUIT」(現在は、米国特許第9,826,977号)、
-米国特許出願第14/226,094号、発明の名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」(現在は、米国特許出願公開第2015/0272580号)、
-米国特許出願第14/226,117号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」(現在は、米国特許第10,013,049号)、
-米国特許出願第14/226,075号、発明の名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」(現在は、米国特許第9,743,929号)、
-米国特許出願第14/226,093号、発明の名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第10,028,761号)、
-米国特許出願第14/226,116号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」(現在は、米国特許出願公開第2015/0272571号)、
-米国特許出願第14/226,071号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」(現在は、米国特許第9,690,362号)、
-米国特許出願第14/226,097号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」(現在は、米国特許第9,820,738号)、
-米国特許出願第14/226,126号、発明の名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第10,004,497号)、
-米国特許出願第14/226,133号、発明の名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2015/0272557号)、
-米国特許出願第14/226,081号、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT」(現在は、米国特許第9,804,618号)、
-米国特許出願第14/226,076号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」(現在は、米国特許第9,733,663号)、
-米国特許出願第14/226,111号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」(現在は、米国特許第9,750,499号)、及び
-米国特許出願第14/226,125号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」(現在は、米国特許第10,201,364号)。
【0027】
本願の出願人はまた、2014年9月5日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/479,103号、発明の名称「CIRCUITRY AND SENSORS FOR POWERED MEDICAL DEVICE」(現在は、米国特許第10,111,679号)、
-米国特許出願第14/479,119号、発明の名称「ADJUNCT WITH INTEGRATED SENSORS TO QUANTIFY TISSUE COMPRESSION」(現在は、米国特許第9,724,094号)、
-米国特許出願第14/478,908号、発明の名称「MONITORING DEVICE DEGRADATION BASED ON COMPONENT EVALUATION」(現在は、米国特許第9,737,301号)、
-米国特許出願第14/478,895号、発明の名称「MULTIPLE SENSORS WITH ONE SENSOR AFFECTING A SECOND SENSOR’S OUTPUT OR INTERPRETATION」(現在は、米国特許第9,757,128号)、
-米国特許出願第14/479,110号、発明の名称「POLARITY OF HALL MAGNET TO IDENTIFY CARTRIDGE TYPE」(現在は、米国特許第10,016,199号)、
-米国特許出願第14/479,098号、発明の名称「SMART CARTRIDGE WAKE UP OPERATION AND DATA RETENTION」(現在は、米国特許第10,135,242号)、
-米国特許出願第14/479,115号、発明の名称「MULTIPLE MOTOR CONTROL FOR POWERED MEDICAL DEVICE」(現在は、米国特許第9,788,836号)、及び
-米国特許出願第14/479,108号、発明の名称「LOCAL DISPLAY OF TISSUE PARAMETER STABILIZATION」(現在は、米国特許出願公開第2016/0066913号)。
【0028】
本願の出願人はまた、2014年4月9日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第14/248,590号、発明の名称「MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKABLE DUAL DRIVE SHAFTS」(現在は、米国特許第9,826,976号)、
-米国特許出願第14/248,581号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CLOSING DRIVE AND A FIRING DRIVE OPERATED FROM THE SAME ROTATABLE OUTPUT」(現在は、米国特許第9,649,110号)、
-米国特許出願第14/248,595号、発明の名称「SURGICAL SYSTEM COMPRISING FIRST AND SECOND DRIVE SYSTEMS」(現在は、米国特許第9,844,368号)、
-米国特許出願第14/248,588号、発明の名称「POWERED LINEAR SURGICAL STAPLER」(現在は、米国特許出願公開第2014/0309666号)、
-米国特許出願第14/248,591号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A GAP SETTING SYSTEM」(現在は、米国特許第10,149,680号)、
-米国特許出願第14/248,584号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH ALIGNMENT FEATURES FOR ALIGNING ROTARY DRIVE SHAFTS WITH SURGICAL END EFFECTOR SHAFTS」(現在は、米国特許第9,801,626号)、
-米国特許出願第14/248,587号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLER」(現在は、米国特許第9867612号)、
-米国特許出願第14/248,586号、発明の名称「DRIVE SYSTEM DECOUPLING ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第10,136,887号)、及び
-米国特許出願第14/248,607号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH STATUS INDICATION ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,814,460号)。
【0029】
本願の出願人はまた、2013年4月16日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらは各々、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第61/812,365号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」、
-米国仮特許出願第61/812,376号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH POWER」、
-米国仮特許出願第61/812,382号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH MOTOR AND PISTOL GRIP」、
-米国仮特許出願第61/812,385号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE WITH MULTIPLE ACTUATION MOTORS AND MOTOR CONTROL」、及び
-米国仮特許出願第61/812,372号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」。
【0030】
本願の出願人は、2017年12月28日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの各々の開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第62/611,341号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」、
-米国仮特許出願第62/611,340号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS」、及び
-米国仮特許出願第62/611,339号、発明の名称「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」。
【0031】
本願の出願人は、2018年3月28日に出願された以下の米国仮特許出願を所有しており、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国仮特許出願第62/649,302号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」、
-米国仮特許出願第62/649,294号、発明の名称「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」、
-米国仮特許出願第62/649,300号、発明の名称「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」、
-米国仮特許出願第62/649,309号、発明の名称「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」、
-米国仮特許出願第62/649,310号、発明の名称「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」、
-米国仮特許出願第62/649,291号、発明の名称「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」、
-米国仮特許出願第62/649,296号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」、
-米国仮特許出願第62/649,333号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」、
-米国仮特許出願第62/649,327号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」、
-米国仮特許出願第62/649,315号、発明の名称「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」、
-米国仮特許出願第62/649,313号、発明の名称「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」、
-米国仮特許出願第62/649,320号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国仮特許出願第62/649,307号、発明の名称「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、及び
-米国仮特許出願第62/649,323号、発明の名称「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」。
【0032】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,641号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」、
-米国特許出願第15/940,648号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH CONDITION HANDLING OF DEVICES AND DATA CAPABILITIES」、
-米国特許出願第15/940,656号、発明の名称「SURGICAL HUB COORDINATION OF CONTROL AND COMMUNICATION OF OPERATING ROOM DEVICES」、
-米国特許出願第15/940,666号、発明の名称「SPATIAL AWARENESS OF SURGICAL HUBS IN OPERATING ROOMS」、
-米国特許出願第15/940,670号、発明の名称「COOPERATIVE UTILIZATION OF DATA DERIVED FROM SECONDARY SOURCES BY INTELLIGENT SURGICAL HUBS」、
-米国特許出願第15/940,677号、発明の名称「SURGICAL HUB CONTROL ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第15/940,632号、発明の名称「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」、
-米国特許出願第15/940,640号、発明の名称「COMMUNICATION HUB AND STORAGE DEVICE FOR STORING PARAMETERS AND STATUS OF A SURGICAL DEVICE TO BE SHARED WITH CLOUD BASED ANALYTICS SYSTEMS」、
-米国特許出願第15/940,645号、発明の名称「SELF DESCRIBING DATA PACKETS GENERATED AT AN ISSUING INSTRUMENT」、
-米国特許出願第15/940,649号、発明の名称「DATA PAIRING TO INTERCONNECT A DEVICE MEASURED PARAMETER WITH AN OUTCOME」、
-米国特許出願第15/940,654号、発明の名称「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」、
-米国特許出願第15/940,663号、発明の名称「SURGICAL SYSTEM DISTRIBUTED PROCESSING」、
-米国特許出願第15/940,668号、発明の名称「AGGREGATION AND REPORTING OF SURGICAL HUB DATA」、
-米国特許出願第15/940,671号、発明の名称「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」、
-米国特許出願第15/940,686号、発明の名称「DISPLAY OF ALIGNMENT OF STAPLE CARTRIDGE TO PRIOR LINEAR STAPLE LINE」、
-米国特許出願第15/940,700号、発明の名称「STERILE FIELD INTERACTIVE CONTROL DISPLAYS」、
-米国特許出願第15/940,629号、発明の名称「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」、
-米国特許出願第15/940,704号、発明の名称「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」、
-米国特許出願第15/940,722号、発明の名称「CHARACTERIZATION OF TISSUE IRREGULARITIES THROUGH THE USE OF MONO-CHROMATIC LIGHT REFRACTIVITY」、及び
-米国特許出願第15/940,742号、発明の名称「DUAL CMOS ARRAY IMAGING」。
【0033】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,636号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」、
-米国特許出願第15/940,653号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL HUBS」、
-米国特許出願第15/940,660号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」、
-米国特許出願第15/940,679号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR LINKING OF LOCAL USAGE TRENDS WITH THE RESOURCE ACQUISITION BEHAVIORS OF LARGER DATA SET」、
-米国特許出願第15/940,694号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR MEDICAL FACILITY SEGMENTED INDIVIDUALIZATION OF INSTRUMENT FUNCTION」、
-米国特許出願第15/940,634号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」、
-米国特許出願第15/940,706号、発明の名称「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」、及び
-米国特許出願第15/940,675号、発明の名称「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」。
【0034】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,627号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,637号、発明の名称「COMMUNICATION ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,642号、発明の名称「CONTROLS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,676号、発明の名称「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,680号、発明の名称「CONTROLLERS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,683号、発明の名称「COOPERATIVE SURGICAL ACTIONS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,690号、発明の名称「DISPLAY ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、及び
-米国特許出願第15/940,711号、発明の名称「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」。
【0035】
本明細書に記載され、添付の図面に示されるように、実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため、詳細に記載されていない。読者は、本明細書に説明及び図示された実施形態は、非限定的な例であり、したがって本明細書に開示された特定の構造的及び機能的詳細は、代表的及び例示的であり得ることを、理解するであろう。「特許請求の範囲」の範囲から逸脱することなく、それに対する変形及び変更を行うことができる。
【0036】
「備える、含む(comprise)」(また、「comprises」及び「comprising」などのcompriseの任意の語形)、「有する(have)」(また、「has」及び「having」などのhaveの任意の語形)、「含む(include)」(また、「includes」及び「including」などのincludeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(また、「contains」及び「containing」などのcontainの任意の語形)という用語は、オープンエンドの連結動詞である。結果として、1つ以上の要素を「備える、含む(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、又は「含有する(contains)」外科用システム、デバイス、又は装置は、それらの1つ以上の要素を有するが、それらの1つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ以上の特徴を「備える、含む(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、又は「含有する(contains)」システム、デバイス、又は装置の要素は、それらの1つ以上の特徴を有するが、それらの1つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
【0037】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0038】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科処置を行うための、様々な例示的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば切開外科処置と関連するものを含む、多くの外科処置及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、もとからある開口部を通じて、組織に形成された切開部又は穿刺孔を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接挿入することもでき、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセスデバイスを通じて挿入することもできる。
【0039】
外科用ステープル留めシステムは、シャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備えることができる。エンドエフェクタは、第1のジョー及び第2のジョーを備える。第1のジョーは、ステープルカートリッジを備える。ステープルカートリッジは、第1のジョー内に挿入可能であり、かつ第1のジョーから取り外し可能であるが、ステープルカートリッジが第1のジョーから取り外し可能でない、又は第1のジョーから少なくとも容易に交換可能ではない、他の実施形態が想到される。第2のジョーは、ステープルカートリッジから排出されたステープルを変形させるように構成されているアンビルを備える。第2のジョーは、閉鎖軸線を中心に第1のジョーに対して枢動可能であるが、第1のジョーが第2のジョーに対して枢動可能である、他の実施形態が想定される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、すなわち関節運動させることができるように構成されている関節継手を更に備える。エンドエフェクタは、関節継手を通って延在する関節運動軸線を中心にして回転可能である。関節継手を含まない他の実施形態も想到される。
【0040】
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在するデッキ部と、を含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側に位置付けられ、アンビルは、組織の第2の側に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動させられて、デッキ部に対して組織を押し付けて及びクランプする。続いて、カートリッジ本体内に取り外し可能に格納されているステープルを、組織内に展開することができる。カートリッジ本体は、内部に画定されたステープルキャビティを含み、ステープルは、ステープルキャビティ内に取り外し可能に格納される。ステープルキャビティは、6つの長手方向列に配置されている。3列のステープルキャビティが長手方向スロットの第1の側に位置付けられ、3列のステープルキャビティが長手方向スロットの第2の側に位置付けられている。ステープルキャビティ及びステープルの他の配置も可能であり得る。
【0041】
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバによって支持されている。駆動器は、第1の、すなわち未発射位置と、ステープルキャビティからステープルを排出する、第2の、すなわち発射済み位置との間で移動可能である。駆動器は、カートリッジ本体の底部周辺に延在する保持具によってカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持し、保持具をカートリッジ本体に対して保持するように構成されている、弾性部材を含む。駆動器は、スレッドによってそれらの未発射位置とそれらの発射済み位置との間で移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で移動可能である。スレッドは、駆動器の下を摺動し、駆動器を持ち上げるように構成されている複数の傾斜面を含み、ステープルがその上に支持され、アンビルに向かう。
【0042】
上記に加えて、スレッドは発射部材によって遠位側に移動される。発射部材は、スレッドに接触し、スレッドを遠位端部に向かって押すように構成されている。カートリッジ本体内に画定された長手方向スロットは、発射部材を受容するように構成されている。アンビルは、発射部材を受容するように構成されているスロットも含む。発射部材は、第1のジョーに係合する第1のカムと、第2のジョーに係合する第2のカムと、を更に備える。発射部材を遠位側に前進させる際、第1のカム及び第2のカムは、ステープルカートリッジのデッキ部とアンビルとの間の距離、すなわち組織隙間を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間に捕捉された組織を切除するように構成されているナイフも備える。ステープルがナイフよりも前方に排出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位に位置付けられることが望ましい。
【0043】
外科用器具10000が図1に示されている。外科用器具10000は、ハンドル10100と、ハンドル10100から延在するシャフト10200と、エンドエフェクタ10400と、を備える。エンドエフェクタ10400は、ステープルカートリッジを受容するように構成された第1のジョー10410と、第1のジョー10410に対して移動可能な第2のジョー10420と、を備える。第2のジョー10420は、内部に画定されたステープル成形ポケットを含んだアンビルを備える。外科用器具10000は、外科用器具10000の閉鎖システムを駆動し、非クランプ位置とクランプ位置との間で第2のジョー10420を移動させるように構成されている、閉鎖アクチュエータ10140を更に備える。図3を参照すると、閉鎖アクチュエータ10140は、閉鎖アクチュエータ10140が閉鎖されるときに遠位側に前進される閉鎖管10240と動作可能に連結されている。そのような例において、閉鎖管10240は、第2のジョーと接触し、第2のジョー10420をそのクランプ位置へと下向きにカム駆動及び/又は押圧する。第2のジョー10420は、枢動軸線の周りで第1のジョーに枢動可能に連結される。それでいて、代替的な実施形態では、第2のジョーは、そのクランプ位置へと移動される際に並進及び回転し得る。更に、様々な代替的な実施形態において、外科用器具は、アンビルジョーに対して非クランプ位置とクランプ位置との間で移動可能なステープルカートリッジを備える。いずれにしても、ハンドル10100は、閉鎖アクチュエータ10140をそのクランプ位置に解放可能に保持するように構成されたロックを備える。ハンドル10100は、解放アクチュエータ10180a、10180bを更に備え、いずれか一方が作動されると、エンドエフェクタが再開放され得るように閉鎖アクチュエータ10140をロック解除する。様々な代替的な実施形態において、ハンドル10100は、臨床医によって作動されると、閉鎖管10240を近位側及び/又は遠位側に移動させるように構成された電気モータを備える。
【0044】
エンドエフェクタ10400は、関節運動継手10500の周りでシャフト10200に取り付けられ、また関節運動軸線の周りで平面内で回転可能である。シャフト10200は長手方向軸線を規定し、エンドエフェクタ10400は、エンドエフェクタ10400が長手方向軸線と整列される位置と、エンドエフェクタ10400が長手方向軸線に対して横方向に角度をなして延在する位置との間で関節運動可能である。ハンドル10100は、電気モータと、電気モータの動作を制御するように構成された制御システムと、を備える。電気モータはブラシレスDCモータを含むが、しかしながら、電気モータは、例えばブラシ付きDCモータなどの任意の好適なモータを含み得る。2018年12月11日に発行された米国特許第10,149,683号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2018年5月10日に公開された米国特許出願公開第2018/0125481号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。ハンドル10100は、外科用器具10000に給電するハンドルハウジングに取り付け可能な交換式及び/又は充電式電池10300を更に備える。2014年1月21日に発行された米国特許第8,632,525号、発明の名称「POWER CONTROL ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS AND BATTERIES」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。電気モータは、外科用器具10000の発射駆動部10250と動作可能に連結されるものであり、ステープル発射ストロークを通じて発射駆動部10250の発射部材を駆動するように構成されている。電気モータは、発射駆動部10250の並進可能なラックと係合されるギアを含む回転出力部を備える。電気モータは、ステープル発射ストロークを通じて発射部材を駆動するために第1の方向に動作され、また、発射部材を後退させるため及び/又は発射駆動部10250をリセットするために第2の、すなわち反対の方向に動作される。外科用器具10000は、モータ制御システムと通信するアクチュエータ10150を更に備え、このアクチュエータは、作動又は回転されると、モータ制御システムに信号を送信して電気モータを第1の方向に動作させ、ステープル発射ストロークを開始する。アクチュエータ10150が解放されると、モータ制御システムは電気モータを停止させる。アクチュエータ10150が再作動されると、モータ制御システムは、ステープル発射ストロークを継続するために再び第1の方向に電気モータを動作させる。発射部材がステープル発射ストロークの終わりに到達すると、制御システムは、臨床医からの入力を待ち受けている電気モータを停止させる。臨床医がこのような時点でアクチュエータ10150を解放すると、制御システムは、電気モータの動作を逆転させて、発射部材をその未発射位置へと後退させる。ハンドル10100は、モータ制御システムと通信する後退アクチュエータを更に備え、この後退アクチュエータは、臨床医によって作動されると電気モータの方向を逆転させて発射駆動部を後退させる。後退アクチュエータが押下されると、ステープル発射ストロークは、発射部材がステープル発射ストロークの終わりに到達しているかどうかにかかわらず終了される。
【0045】
外科用器具10000の電気モータはまた、関節運動駆動システムを選択的に駆動してエンドエフェクタ10400を関節運動させるために使用される。より具体的には、関節運動駆動システムは、発射駆動部と選択的に係合可能な関節運動駆動器を備え、また関節運動駆動器が発射駆動部と係合されるとき、関節運動駆動器は、エンドエフェクタ10400を関節運動させるために電気モータの動作によって近位側及び遠位側に移動可能である。電気モータがその第1の方向に動作されるとき、そのような例では、エンドエフェクタ10400は、第1の方向に関節運動されて関節運動駆動器を遠位側に押圧する。同様に、エンドエフェクタ10400は、電気モータがその第2の方向に動作されて関節運動駆動器を近位側に引くとき、第2の方向に関節運動される。関節運動駆動器が発射駆動部と係合されていないとき、電気モータの動作がエンドエフェクタ10400を関節運動させることはない。その代わりに、そのような例では、電気モータは発射駆動部のみを移動させる。そうはいっても、エンドエフェクタ10400を関節運動させるための発射駆動部の移動がステープル発射ストロークを実施させるわけではないことを理解されたい。エンドエフェクタ10400を関節運動させるために必要とされる運動範囲は、ステープル発射ストロークの運動範囲と比較して小さく、また、エンドエフェクタ10400が関節運動している間にステープルが排出されず、組織が切断されないように、ステープル発射ストロークの開始点に対して近位側に生じる。外科用器具10000は関節ロックを更に備え、その関節ロックは、関節運動駆動器が発射駆動部によって長手方向に移動されたときにロック解除し、次いで、関節運動駆動器が発射駆動部によって駆動されていないときにエンドエフェクタ10400を定位置にロックする。米国特許第9,629,629号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(2017年4月25日発行)の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。上記のとおりではあるが、外科用器具は、関節運動駆動システムを駆動するための発射モータに加えて、別個の関節運動モータを備え得る。
【0046】
上記に加えて、図2を参照すると、ハンドル10100は、フレーム10110と、ハウジング10120と、関節運動アクチュエータ10160と、を備えている。関節運動アクチュエータ10160は、例えば、ハウジング10120上で垂直に配向され、モータ制御システムと通信するロッカースイッチを備える。ロッカースイッチは、エンドエフェクタ10400を関節運動させるために、ある軸線を中心として上向き及び下向きに回転可能である。関節運動アクチュエータ10160の上方部分は、臨床医によって、エンドエフェクタ10400を左に関節運動させるために押圧され、関節運動アクチュエータ10160の下方部分は、エンドエフェクタ10400を右に関節運動させるために押圧される。このような配置構成は、直感的なインターフェースを臨床医に提供するが、しかしながら、任意の適切な配置構成が用いられ得る。ハンドル10100は、モータ制御システムと通信するホームアクチュエータ10170を更に備える。ホームアクチュエータ10170が臨床医によって作動されると、モータ制御システムは、電気モータを動作させて、外科用器具10000のシャフト10200の長手方向軸線に沿ってエンドエフェクタ10400を再センタリングする。この目的のため、制御システムは、エンドエフェクタの位置を追跡するように構成されており、それにより、ホームアクチュエータ10170が作動されると、制御システムは、電気モータを正しい方向に動作させて、エンドエフェクタ10400を正しい方向にかつ正しい量だけ関節運動させるようになっている。様々な例において、外科用器具10000は、例えば、関節運動駆動器の位置を追跡するように構成されたリニアエンコーダを備え、それにより、ホームアクチュエータ10170が作動されると、制御システムはエンドエフェクタ10400を適切に中心に配することができる。
【0047】
上記に加えて、シャフト10200はハンドル10100に対して回転可能である。シャフト10200は、ハンドル10100のフレーム10110に取り付けられたフレーム10210を備える。シャフト10200がハンドル10100から容易に取り外し可能である実施形態では、シャフトフレーム10210はハンドルフレーム10110から分離し得る。シャフト10200がハンドル10100から取り外し可能でない実施形態では、シャフトフレーム10210とハンドルフレーム10110は一体的に形成され得る。いずれにしても、シャフト10200は、シャフト10200の閉鎖管10240に固定的に装着されたノズル又は把持部10220を備える。把持部10220は、その中に画定された指用溝部10222と、指用溝部10222の間に延在する隆起部10224とを備え、この隆起部は、それに対して臨床医が指を押し付けることができる壁を提供し、また臨床医がシャフト10200をその長手方向軸線の周りに回転させるのを支援する。
【0048】
特に上記に加えて、エンドエフェクタ10400は、シャフト10200がその長手方向軸線を中心に回転されるときにシャフト10200と共に回転する。したがって、エンドエフェクタ10400は、シャフト10200が臨床医によって時計回りに回転されると時計回りに回転し、シャフト10200が臨床医によって反時計回りに回転されると反時計回りに回転する。様々な代替的な実施形態では、外科用システム10000は、長手方向軸線の周りでシャフト10200を回転させるように構成された電気モータを備える。いずれの場合も、シャフト10200は、アンビル10420がステープルカートリッジジョー10410の真上に位置付けられる上死点(TDC)から、最大360度の位置範囲内の任意の他の好適な位置へと回転可能である。例えば、シャフト10200は、アンビル10420がハンドル10100の右に面する右90度の位置、又はアンビル10420がハンドル10100の左に面する左90度の位置へと回転可能である。シャフト10200はまた、ステープルカートリッジジョー10410がアンビル10420の真上に位置付けられる下死点(BDC)の位置へと回転可能である。
【0049】
上述のように、エンドエフェクタ10400は、関節運動継手10500の周りで関節運動可能であると同時に、シャフト10200と共に回転可能である。上述のように、エンドエフェクタ10400がそのTDC位置にあるとき、エンドエフェクタ10400がある平面内で回転されると、関節運動制御部10160は、ユーザーにとって直感的なものとなり、すなわち、左に関節運動させるには上に押し、右に関節運動させるには下に押すというものになる。この装置構成はまた、シャフト10200が、そしてエンドエフェクタ10400が、右又は左に90度回転された後であっても直感的なものとなる。しかしながら、シャフト10200及びエンドエフェクタ10400がいずれかの方向に90度を超えて回転されたとき、関節運動制御部10160は臨床医にとって反直感的なものとなり得る。実際に、関節運動制御部10160は後ろ向きに見えることがある。これを念頭に置いて、外科用器具10000の制御システムは、シャフト10200とエンドエフェクタ10400がいずれかの方向に90度を超えて回転されたときに、外科用器具が関節運動制御部10160に応答する様式を反転させるように構成されている。そのような例では、制御部は、右に関節運動させるためには上に押し、左に関節運動させるためには下に押すことになる。この目的のために、以下により詳細に記載されるように、外科用器具10000は、ハンドル10100に対するシャフト10200の配向を検出するように構成され、すなわち、エンドエフェクタ10400がハンドル10100に対して少なくとも部分的に逆さまになっているかどうかを検出し、次いで、関節運動制御部10160に対する外科用器具10000の応答性が逆転される代替動作制御モードに移行するように構成される。そのような構成により、外科用器具10000は様々な例でより容易に使用されようになり得る。
【0050】
図2図5を参照するが、外科用器具10000は、制御システムと通信する、ハンドル10100に装着されたスイッチ10130を備え、このスイッチは、ハンドル10100に対するシャフト10200の回転を検出するように構成されている。スイッチ10130は、ハンドルフレーム10110に固定的に装着されたスイッチ本体10132と、制御システムと通信するスイッチ回路の一部である3つの電気接点10133と、を備える。スイッチ10000は、スイッチ本体10132に回転可能に接続されたスイッチアーム10134と、スイッチ本体10132上に位置付けられた電気接点10136と、を更に備える。スイッチアーム10134は、例えば真鍮などの導電性材料で構成され、スイッチアーム10134が電気接点10136と接触するときにスイッチ回路を閉鎖する。スイッチアーム10134は、シャフト10200が左又は右90度の位置を超えて回転されたとき、開放位置(図5)と閉鎖位置との間で回転される。より具体的には、把持部又はノズル10220は、その上に画定されたカム10230を含み、そのカムは、シャフト10200及びエンドエフェクタ10400が少なくとも部分的に上下に逆さまになっているときに、スイッチアーム10134をその閉鎖位置へと押圧する。シャフト10200が90度の位置を越えて上向きに回転されると、カム10230は、スイッチアーム10134がその開放位置へと弾性的に移動し、スイッチ回路を開放することを可能にする。スイッチアーム10134は、スイッチアーム10134と把持部10220との間の相対回転を容易にするために、それに装着されたローラ10135を備える。
【0051】
外科用器具11000が図6に示されている。外科用器具11000は、多くの点において外科用器具10000と類似している。外科用器具11000は、ハンドル11100と、ハンドル11100から延在するシャフト11200と、を備える。ハンドル11100はフレーム11110を備え、シャフト11200は、ハンドルフレーム11110に取り付けられたフレーム11210を備える。シャフト11200は、把持部又はノズル11220と、把持部11220の一方の側に位置付けられた第1の磁気要素11230sと、把持部11220の反対側に位置付けられた第2の磁気要素11230nと、を備える。換言すれば、第1の磁気要素11230sと第2の磁気要素11230nは、180度離して装着される。ハンドル11100は、例えば、ハンドルフレーム11110に装着されたホール効果センサなどの少なくとも1つのセンサ11130を含んだ制御システムを更に備え、その制御システムは、磁気要素11230s及び11230nの位置を感知し、またこの情報を用いてハンドル11100に対するシャフト11200の配向を決定するように構成されたものである。特に、第1の磁気要素11230sは、ハンドル11100に向かう方向に面するS極と、ハンドル11100から離れる方向に面するN極とを有する永久磁石を含み、第2の磁気要素11230nは、ハンドル11100に向かう方向に面するN極と、ハンドル11100から離れる方向に面するS極とを有する永久磁石を含む。磁気要素11230s及び11230nは、ホール効果センサによって放射される磁界を擾乱し、また、シャフト11200が少なくとも部分的に上下に逆さまにあるとき、シャフト11200のそのような配向に関連する擾乱は、センサ11130を含んだ感知回路を介して外科用器具11000の制御システムによって検出される。そのような例では、上記と同様に、制御システムは第2の動作モードへと移行するが、この第2の動作モードは、上述のように、関節運動制御部10160に対する外科用器具11000の応答性を反転させるものである。
【0052】
外科用器具12000が図7及び図8に示されている。外科用器具12000は、多くの点において外科用器具10000と類似している。外科用器具12000は、ハンドル12100と、ハンドル12100から延在するシャフト12200と、を備える。ハンドル12100は、ハウジングと、ハンドルハウジングの第1の側に位置付けられた第1の関節運動制御部12160aと、ハンドルハウジングの第2の側又は反対側に位置付けられた第2の関節運動制御部12160bと、を備える。第1の関節運動制御部12160aは、第1の制御回路を介して外科用器具12000の制御システムと通信し、第2の関節運動制御部12160bは、第2の制御回路を介して制御システムと通信している。制御システムは、ステープル発射駆動部の電気モータを、第1の関節運動制御部12160aが作動されるときには第1の方向にシャフト12200のエンドエフェクタを関節運動させるために第1の方向に、また第2の関節運動制御部12160bが作動されるときには第2の方向又は反対の方向にエンドエフェクタを関節運動させるために第2の方向又は反対の方向に動作させるように構成される。ハンドル12100は、ハンドル12100の第1の側に位置付けられたセンタリング又はホームアクチュエータ10170aと、ハンドル12100の第2の側にある第2のセンタリング、又はホームアクチュエータ10170bと、を更に備える。上記と同様に、アクチュエータ10170a及び10170bは制御システムと通信し、この制御システムは、センタリングアクチュエータ10170a又は10170bのいずれかの作動が、制御システムに電気モータを動作させてエンドエフェクタを再センタリングさせるように構成されている。
【0053】
外科用器具13000が図9及び図10に示されている。外科用器具13000は、多くの点において外科用器具10000と類似している。外科用器具13000は、ハンドル13100と、ハンドル13100から延在するシャフト13200と、を備える。シャフト13200は、ハウジングと、シャフトハウジングの第1の側に位置付けられた第1の関節運動制御部13260aと、シャフトハウジングの第2の側又は反対側に位置付けられた第2の関節運動制御部13260bと、を備える。第1の関節運動制御部13260aは、第1の制御回路を介して外科用器具13000の制御システムと通信し、第2の関節運動制御部13260bは、第2の制御回路を介して制御システムと通信している。制御システムは、ステープル発射駆動部の電気モータを、第1の関節運動制御部13260aが作動されるときには第1の方向にシャフト13200のエンドエフェクタ10400を関節運動させるために第1の方向に、また第2の関節運動制御部13260bが作動されるときには第2の方向又は反対の方向にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために第2の方向又は反対の方向に動作させるように構成される。別の言い方をすれば、エンドエフェクタ10400は、作動される関節運動制御部の方向に関節運動する。第1の関節運動制御部13260aは、シャフト13200の把持部又はノズル13220上に画定された第1の指用隆起部上に位置付けられ、第2の関節運動制御部13260bは、把持部13220上に画定された第2の指用隆起部上に位置付けられる。特に、関節運動制御部13260a及び13260bは、180度離れて位置付けられる。それに代わって、関節運動制御部13260a及び13260bは、把持部13220内に画定された指用溝部内に位置付けられてもよいが、任意の好適な装置構成が用いられ得る。この構成は、使用中に臨床医の手によって容易にアクセス可能な位置に関節運動制御部を有するという利点を提供し、その結果、関節運動制御部13260a及び13260bの相対的配置及び関節運動方向が固定されるため、それらは直感的な様式で使用可能となる。
【0054】
外科用器具14000が図11及び図12に示されている。外科用器具14000は、多くの点において外科用器具13000と類似している。外科用器具14000は、ハンドル13100と、ハンドル13100から延在するシャフト14200と、を備える。シャフト14200は、ハウジングと、シャフトハウジングの第1の側に位置付けられた第1の関節運動制御部14260aと、シャフトハウジングの第2の側に位置付けられた第2の関節運動制御部14260bと、を備える。第1の関節運動制御部14260aは、第1の制御回路を介して外科用器具14000の制御システムと通信し、第2の関節運動制御部14260bは、第2の制御回路を介して制御システムと通信している。制御システムは、ステープル発射駆動部の電気モータを、第1の関節運動制御部14260aが作動されるときには第1の方向にシャフト14200のエンドエフェクタ10400を関節運動させるために第1の方向に、また第2の関節運動制御部14260bが作動されるときには第2の方向又は反対の方向にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために第2の方向又は反対の方向に動作させるように構成される。第1の関節運動制御部14260aは、シャフト14200の把持部又はノズル14220上に画定された第1の指用溝部内に位置付けられ、第2の関節運動制御部14260bは、把持部14220内に画定された第2の指用溝部内に位置付けられるが、任意の適切な装置構成が用いられてよい。
【0055】
上記に加えて、シャフト14200は、シャフトハウジングの第2の側に位置付けられた第3の関節運動制御部14260cと、シャフトハウジングの第1の側に位置付けられた第4の関節運動制御部14260dと、を更に備える。第3の関節運動制御部14260cは、第3の制御回路を介して外科用器具14000の制御システムと通信し、第4の関節運動制御部14260bは、第4の制御回路を介して制御システムと通信している。制御システムは、ステープル発射駆動部の電気モータを、第3の関節運動制御部14260cが作動されるときには第2の方向にシャフト14200のエンドエフェクタを関節運動させるために第2の方向に、また第4の関節運動制御部14260dが作動されるときには第1の方向にエンドエフェクタを関節運動させるために第1の方向に動作させるように構成される。第3の関節運動制御部14260cは、シャフト14200の把持部14220内に画定された第3の指用溝部内に位置付けられ、第4の関節運動制御部14260dは、把持部14220内に画定された第4の指用溝部内に位置付けられるが、任意の適切な装置構成が用いられてよい。
【0056】
外科用器具15000が図13に示されている。外科用器具15000は、多くの点において外科用器具10000と類似している。外科用器具15000は、ハンドル15100と、ハンドル15100から延在するシャフト10200と、を備える。ハンドル15100は、外科用器具15000の制御システムと通信する関節運動アクチュエータ15160を備える。垂直に装置構成される関節運動アクチュエータ10160とは対照的に、関節運動アクチュエータ15160は水平に装置構成される。関節運動アクチュエータ15160は、シャフト10200の長手方向軸線に平行であるかあるいは少なくとも実質的に平行である平面内で回転可能な回転可能な要素を備える。回転可能な要素は、ハンドル15100の右にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために遠位側に、またハンドル15100の左にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために近位側に回転可能である。このことは、エンドエフェクタ10400がいずれかの方向にTDC位置から90度を超えて回転されるときの制御応答性反転により、エンドエフェクタ10400が上向きに回転されるかあるいは下向きに回転されるかにかかわらず当てはまる。そうはいっても、関節運動アクチュエータ15160の制御は、上記のように反転され得る。関節運動アクチュエータ15160は、第1の関節運動制御回路の一部である遠位側接触部と、第2の関節運動制御回路の一部である近位側接触部と、を備える。回転可能な要素は、遠位側接触部と係合し、回転可能な要素がその遠位位置にあるときに第1の関節運動制御回路を閉鎖する。回転可能な要素は、回転可能な要素がその遠位位置にあるときに近位側接触部と接触せず、したがって、第2の関節運動制御回路は開放される。同様に、回転可能な要素は、近位側接触部と係合し、回転要素がその近位位置にあるときに第2の関節運動制御回路を閉鎖する。それに対応して、回転可能な要素は、回転可能な要素がその近位位置にあるときに遠位側接触部と接触せず、したがって、第1の関節運動制御回路は開放される。
【0057】
上記に加えて、関節運動アクチュエータ15160は、回転可能な要素の運動範囲の中央に戻り止めを備える。この戻り止めは、回転可能な要素が関節運動アクチュエータ15160の一方の側から他方に移動する際に回転可能な要素の運動に抵抗するように構成される。回転可能な要素の運動に対するそのような抵抗は、その点を越えて回転要素を移動させると、エンドエフェクタ10400を反対方向に関節運動させることになることを臨床医に合図することになり得る。更に、このような戻り止めは、エンドエフェクタ10400がいずれの方向にも関節運動しないように、回転可能な要素を留置させるための場所を提供する。回転可能な要素は、その中心又は留置位置と整列可能な隆起部を備え、この隆起部は、回転可能な要素を移動させるために臨床医によって押し込み可能であり、また引張り可能である。このような隆起部は、臨床医に、回転可能な要素が回転される方向の触感覚を、したがってエンドエフェクタ10400が関節運動されている方向の感覚を提供する。
【0058】
上記のとおりではあるが、外科用器具の制御応答性の反転が無効化され得る様々な実施形態が想定される。少なくとも1つの例において、外科用器具のハンドルは、制御システムと通信するアクチュエータを備え、このアクチュエータは、作動されると、制御システムにその第2の動作モード又は反転動作モードに移行させない。少なくとも1つのこのような例において、ハンドルは、例えば発光ダイオード(LED)などのインジケータを更に備え、そのインジケータは、外科用器具のステータス、すなわち、エンドエフェクタがそのTDC位置から90度を超えて回転されたときに関節運動制御部が反転するかどうかを指示するために照明される。特定の例では、外科用器具は、制御システムのマイクロプロセッサと通信する入力スクリーンを備え、その入力スクリーンは、制御システムがその第2の動作モード又は反転動作モードに移行するのを防止するための入力を受信することができる。上記に加えて、あるいは上記の代わりに、外科用器具がその第2の動作モードに移行する反転ポイントが調整されてもよい。少なくとも1つのこのような実施形態において、臨床医は、例えば、エンドエフェクタのTDC位置からのいずれかの方向において、反転ポイントを85度に変更することができる。臨床医の好みに適合するように、例えば、80度、95度、又は100度などの任意の好適な数が使用され得る。少なくとも1つの実施形態において、外科用器具は、臨床医からの入力を受信して関節運動制御反転ポイントを調整するように構成された、制御システムのマイクロプロセッサと通信する入力スクリーンを備える。
【0059】
使用中、臨床医が関節運動制御部を使用している間は、関節運動制御部が予想外に反転しないことが望ましい。臨床医がエンドエフェクタを関節運動させ始めると、制御システムは、エンドエフェクタ及びシャフトが関節運動中に反転ポイントを越えて回転された場合でも、臨床医が関節運動制御を解放するまで、関節運動制御モードを維持する。関節運動が停止されると、制御システムは、エンドエフェクタ及びシャフトが依然として逆さまの位置にある場合、関節運動制御部を再配向するか、あるいは反転された関節運動制御モードに切り替えることができる。特定の実施形態では、制御システムは、関節運動制御部を即座に反転させない。その代わりに、制御システムはタイマー回路を備え、かつ/又は制御システムのマイクロプロセッサは、制御を反転させる前に一定の時間待機するようにプログラムされる。少なくとも1つの例において、制御システムは、例えば、関節運動制御部を反転させる前に関節運動制御部が使用された最後の時間から5秒間、待機する。それに代わって、制御システムは、例えば、2秒又は10秒間、待機してもよい。そのような装置構成は、外科用器具のユーザーとの混乱を防止するのに役立ち得る。様々な実施形態において、外科用器具は、関節運動制御が反転されたときに制御システムによって起動される、制御システムと通信する触覚フィードバック発生器を備える。例えば、モータノイズ、光、音、及び/又は振動フィードバックが用いられ得る。いくつかの実施形態では、シャフト及び/又はハンドルは、シャフトがいずれかの方向にその反転ポイントを越えて回転されたときに可聴的にクリックする機械的スイッチを備える。
【0060】
外科用器具32000が図56及び図57に示されており、この外科用器具32000は、ハンドル32100と、シャフト32200とを備える。ハンドル32100は、関節運動制御部32160と、外科用器具32000の制御システムと通信する関節運動反転スイッチ32130と、を備える。関節運動反転スイッチ32130は、例えば、外科用器具32000の制御システムのためのハードウェア及びソフトウェアを含む、プリント制御基板(PCB)などの制御基板に装着される。シャフト32200がその90度左又は右の位置を越えて回転されると、シャフト32200は、制御システムによって検出される関節運動反転スイッチ32130に接触する。この時点で、制御システムは、関節運動制御をいつ反転させるべきか又は反転させるべきかどうかを決定するためのアルゴリズムに従う。これを制御し得るアルゴリズム32900が図58に示されているが、任意の好適なアルゴリズムが用いられてよい。上記と同様に、シャフト32200は、関節運動反転スイッチ32130に接触するように構成されたカム32230を備える。上記の結果として、関節運動反転スイッチ32130は、シャフト32200の180度の回転にわたって開放され、つまり「オフ」となり、またシャフト32200の他の180度の回転にわたって閉鎖され、つまり「オン」となる。カム32230は、シャフト32200のシュラウドの中へと成形されるが、任意の好適な装置構成を備えてよい。上記のとおりではあるが、カム32230のスローは、シャフト32200又はカム32230の回転におけるいかなる横方向の浮動又は偏心によっても、関節運動反転スイッチ32130が偶発的に閉鎖又は開放されないように設計されている。この目的のために、シャフト32200は、シャフト32200及びカム32230の回転を制御するための固定軸受を備える。特に、関節運動反転スイッチ32130は、流体の侵入を防止するために封止される。
【0061】
様々な例において、外科用器具は、関節運動制御部がそれらの通常の関節運動制御モードで動作するかあるいはそれらの反転された関節運動制御モードで動作するかを臨床医が選択することを可能にするように構成された入力部を備える。少なくとも1つの例において、外科用器具のハンドルは、外科用器具の制御システムと通信する入力スイッチを備える。入力スイッチが開放されているとき、例えば、アルゴリズムは、既定の一連の判定基準に従って関節運動制御の向きを制御する。入力スイッチが臨床医によって閉鎖されているとき、アルゴリズムは、関節運動制御の向きを制御するために、既定の一連の判定基準を使用しない。その代わりに、アルゴリズムは、臨床医によって選択された関節運動制御の向きを使用する。少なくとも1つの例において、ハンドルは、制御システムと通信する3つの入力スイッチ、すなわち、「アンビルアップ」関節運動制御を使用するように制御システムに指示する第1のスイッチと、「アンビルダウン」関節運動制御を使用するように制御システムに指示する第2のスイッチと、自動制御を使用するように制御システムに指示する第3のスイッチと、を備える。いくつかの実施形態では、外科用器具は、本明細書に記載される自動反転制御を有さず、第1及び第2のスイッチ入力のみを備え得る。そのような構成は、外科用器具のコスト及び/又は複雑性を大幅に低減し得る。
【0062】
様々な例において、上記に加えて、反転ポイントは、シャフト10200の回転における特定のポイントであり得る。特定の例では、図55を参照すると、グレーゾーンが反転ポイントの周囲に存在し得る。例を挙げれば、グレーゾーンは、例えば、反転ポイントの両側への20度を含み得る。シャフト10200がグレーゾーンにある間、制御システムのアルゴリズムは、シャフト10200が反転ポイントを越えて回転されている可能性があっても関節運動制御を反転させないように構成される。このような装置構成により、関節運動制御を繰り返し反転させることなく、シャフト10200をグレーゾーン内で前後に回転させることが可能となる。しかしながら、シャフト10200がグレーゾーンの外に回転されると、制御システムアルゴリズムは、関節運動制御を反転させるために必要な任意の他の判定基準に従って、関節運動制御を反転させる。様々な例において、「アンビルアップ」配向の範囲と「アンビルダウン」配向の範囲との間に境界が存在する。360度回転可能なシャフトの場合、互いに-180度離れた2つのそのような境界が存在する。これらの境界のそれぞれは、「アンビルアップ」配向の範囲及び「アンビルダウン」配向の範囲の中へと延在する配向の遷移範囲内に位置付けられる。シャフト10200が「アンビルアップ」配向から遷移範囲内へと回転されるとき、制御システムは関節運動制御を反転させないが、シャフト10200を遷移範囲から「アンビルダウン」配向へと更に回転させることによって、関節運動制御が反転することになる。同様に、制御システムは、シャフト10200が「アンビルダウン」配向から遷移範囲内へと回転されるときに関節運動制御を反転させないが、シャフト10200を遷移範囲から「アンビルアップ」配向へと更に回転させることによって、関節運動制御が反転することになる。少なくとも1つの例において、各遷移ゾーンは、例えば、「アンビルアップ」範囲から5度の配向、及び「アンビルダウン」範囲から5度の配向を含む。他の実施形態では、各遷移ゾーンは、例えば、「アンビルアップ」範囲から10度の配向、及び「アンビルダウン」範囲から10度の配向を含む。
【0063】
様々な実施形態において、上記に加えて、シャフト10200の上下の配向は、ハンドル及び/又はシャフトを回転可能に支持するハウジングに対して測定される。そのような例では、ハンドルは、その重力配向にかかわらず頂部及び底部を含み、シャフト10200の上向きの配向は、ハンドルの頂部に関連付けられ、シャフト10200の下向きの配向は、ハンドルの底部に関連付けられる。少なくとも1つのこのような実施形態では、シャフト10200は、例えば加速度計及び/又はジャイロスコープなどの重力センサを備え、ハンドルは重力センサを備える。このような実施形態では、シャフト重力センサ及びハンドル重力センサは、重力センサからのデータを使用してシャフトとハンドルとの間の相対的配向を評価するように構成された制御システムと通信する。他の実施形態では、シャフト10200の上下の配向は、ハンドルの重力配向にかかわらず、重力に対して測定される。少なくとも1つのこのような実施形態において、シャフト10200は、制御システムと通信する重力センサを備え、シャフト10200の上向きの配向は、垂直上向きの位置に関連付けられ、シャフト10200の下向きの配向は垂直下向きの位置に関連付けられる。
【0064】
関節運動制御部16160が図14に示されている。関節運動制御部16160は、第1の容量性スイッチ16162と第2の容量性スイッチ16164とを備える。第1の容量性スイッチ16162と第2の容量性スイッチ16164は、軸線16167の反対側に位置付けられる。第1の容量性スイッチ16162は、外科用器具の制御システムと通信する第1の関節運動制御回路の一部であり、第2の容量性スイッチ16164は、制御システムと通信する第2の関節運動制御回路の一部である。第1の容量性スイッチ16162の容量は、第1の容量性スイッチ16162上に臨床医が指を置いたときに変化し、これは制御システムによって検出され、この変化に応答して、制御システムは、外科用器具のエンドエフェクタを右に関節運動させる。第2の容量性スイッチ16164の容量は、第2の容量性スイッチ16164上に臨床医が指を置いたときに変化し、これは制御システムによって検出され、この変化に応答して、制御システムは、外科用器具のエンドエフェクタを左に関節運動させる。様々な例において、軸線16167は、臨床医によって触れられた場合でも、第1の容量性スイッチ16162又は第2の容量性スイッチ16164の容量を検出可能に又は十分に変化させないデッドゾーンを含む。
【0065】
二段階17160が図15に示されている。スイッチ17160がその第1の段階へと押し込まれると、第1の関節運動制御回路が閉鎖される。第1の関節運動制御回路は、外科用器具の制御システムと通信している。第1の関節運動制御回路が閉鎖されたことを制御システムが検出すると、制御システムは、関節運動駆動モータを第1の方向に動作させて、外科用器具のエンドエフェクタを第1の方向に関節運動させる。スイッチ17160がその第2の段階へと押し込まれると、第2の関節運動制御回路が閉鎖される。様々な例において、第1の段階は第1の戻り止めを備え、第2の段階は第2の戻り止めを備える。少なくとも1つのそのような例において、スイッチ17160は、例えば、2つの異なる深さに押し込み可能な二重戻り止めスイッチを備える。いずれの場合も、第2の関節運動制御回路は、外科用器具の制御システムと通信している。第2の関節運動制御回路が閉鎖されたことを制御システムが検出すると、制御システムは、関節運動駆動モータを第2の方向に動作させて、外科用器具のエンドエフェクタを第2の方向に関節運動させる。上記に加えて、第2の関節運動制御回路は、第1の関節運動制御回路が閉鎖されたときに開放され、同様に、第1の関節運動制御回路は、第2の関節運動制御回路が閉鎖されたときに開放される。上記のとおりではあるが、代替的な実施形態では、関節運動制御回路は、関節運動モータを動作させるために、それぞれの段階にあるときに開放されてもよい。
【0066】
上記に加えて、多くの臨床医は、開腹手術を実施するときに患者を見ること、及び/又は腹腔鏡手術を実施するときに内視鏡モニターを見ることを好む。したがって、臨床医は通常、保持している外科用器具を見ることはなく、その代わりに、外科用器具の触感覚及び/又は直感的なデザインに依存して外科用器具を動作させる。別の言い方をすれば、臨床医は、器具を関節運動させている方向を確認するために、保持している器具のハンドルを見下ろすことを好まない場合がある。そうはいっても、図16及び図17を参照すると、外科用器具は、例えばエンドエフェクタ18400などのエンドエフェクタが関節運動されている方向を指示するように構成されたインジケータライトを備えるシャフト18200を備えてもよい。関節運動インジケータライトは、臨床医が外科用器具のエンドエフェクタ18400を直接的にあるいは内視鏡システムモニターを通して見ている間、臨床医にとって視認可能である。様々な例において、内視鏡システムは、カメラ、ライト、並びに/又は、制御システム及び/若しくはカメラの出力を表示するように構成されたビデオモニタを含んだ制御ハブと通信する任意の他の好適な光学デバイスを含む細長可撓性シャフトを備える。そのような例では、エンドエフェクタ18400及びインジケータライトは、ビデオモニタ上で視認可能である。
【0067】
上記に加えて、図16及び図17を再び参照すると、シャフト18200は、第1の電気回路を介して外科用器具の制御システムと通信する、エンドエフェクタ18400の右側に位置付けられた第1のインジケータライト18260aを備える。制御システムがエンドエフェクタ18400を右に関節運動させる入力を受け取ると、制御システムは、エンドエフェクタ18400を右に関節運動させる方向に関節運動駆動モータを動作させ、また第1のインジケータライト18260aを照明する。制御システムがこの入力をもはや受信しなくなると、制御システムは、関節運動駆動モータ及び第1のインジケータライト18260aを非アクティブにする。同様に、シャフト18200は、第2の電気回路を介して外科用器具の制御システムと通信する、エンドエフェクタ18400の左側に位置付けられた第2のインジケータライト18260bを備える。制御システムがエンドエフェクタ18400を左に関節運動させる入力を受け取ると、制御システムは、エンドエフェクタ18400を左に関節運動させる方向に関節運動駆動モータを動作させ、また第2のインジケータライト18260bを照明する。制御システムがこの入力をもはや受信しなくなると、制御システムは、関節運動駆動モータ及び第2のインジケータライト18260bを非アクティブにする。
【0068】
上述のように、第1のインジケータライト18260a及び第2のインジケータライト18260bは、臨床医がエンドエフェクタ18400を見ているときに容易に観察可能な位置に、エンドエフェクタ18400上に位置付けられる。インジケータライト18260a及び18260bは、関節運動継手10500に対して遠位側に位置付けられているが、しかしながら、代替的な実施形態では、インジケータライト18260a及び18260bは、関節継手10500の近位側に位置付けられる。様々な実施形態において、外科用器具は、2セット以上のインジケータライトを備える。少なくとも1つのこのような実施形態において、第1のセットのインジケータライト18260a、18260bは、関節運動継手10500に対して遠位側に位置付けられ、第2のセットのインジケータライト18260a、18260bは、関節運動継手10500に対して近位側に位置付けられる。シャフト18200’上にインジケータライト18260a’及び18260b’を備える代替的な実施形態が図18に示されている。インジケータライト18260a’は、右向きの矢印の形状をなすLEDを備え、インジケータライト18260b’は、左向きの矢印の形状をなすLEDを備える。右向きの矢印18260a’は、エンドエフェクタの右を指しているが、起こり得るシャフト18200’の回転により、必ずしも外科用器具ハンドル及び/又は臨床医の右を指すわけではない。同様に、左向きの矢印18260b’は、エンドエフェクタの左を指しているが、起こり得るシャフト18200’の回転により、必ずしも外科用器具ハンドル及び/又は臨床医の左を指すわけではない。別の言い方をすれば、矢印は、照明されているとき、エンドエフェクタが関節運動されている方向を指す。例えば、矢印が内視鏡モニター上でエンドエフェクタと共に観察可能であることを考慮すると、臨床医は、関節運動アクチュエータを作動させると矢印が照射されるときにエンドエフェクタが移動する方向の感覚を身につけることになる。臨床医が関節運動アクチュエータを作動させたときに、照明された矢印が臨床医の予想とは反対であることが、臨床医によって観察された場合、臨床医は迅速に反応し、関節運動アクチュエータを正しい方向に再作動させることができる。様々な代替的な実施形態において、矢印18260a’及び18260b’は、それらが作動されると色を変化させ得る。例えば、矢印18260a’は、エンドエフェクタが右に関節運動されていないときは赤色に照明されるが、エンドエフェクタが右に関節運動されているときには緑色に照明される。同様に、矢印18260b’は、エンドエフェクタが左に関節運動されていないときは赤色に照明されるが、エンドエフェクタが左に関節運動されているときには緑色に照明される。
【0069】
様々な実施形態において、上記に加えて、関節運動インジケータライトは、シャフトの外側ハウジング内に埋め込まれてもよく、かつ/又はシャフトの外側ハウジング上に位置付けられてもよい。特定の実施形態では、インジケータライトは、シャフトの内側に位置付けられるが、例えば、シャフト内に画定された窓及び/又は開口部を通してシャフトの外側から視認可能である。
【0070】
外科用器具26000が図26A及び図26Bに示されている。外科用器具26000は、ハンドル26100と、ハンドル26100から延在するシャフト12200と、を備える。シャフト12200は、ステープルカートリッジジョー26410とアンビルジョー10420とを含むエンドエフェクタ26400を備える。エンドエフェクタ26400は、エンドエフェクタ26400の第1の側に位置付けられた第1の関節運動インジケータライト26460aと、エンドエフェクタ26400の第2の側に位置付けられた第2の関節運動インジケータライト26460bと、を更に備える。上記と同様に、外科用器具26000の制御システムは、エンドエフェクタ26400が第1の方向に関節運動されるときに第1の関節運動インジケータライト26460aを照明する。そのような例では、制御システムは、第2の関節運動インジケータライト26460bを照明しない。それに対応して、外科用器具26000の制御システムは、エンドエフェクタ26400が第2の方向に関節運動されるときに第2の関節インジケータライト26460bを照明する。そのような例では、制御システムは、第1の関節運動インジケータライト26460aを照明しない。インジケータライト26460a及び26460bは、ステープルカートリッジジョー26410のフレームに装着され、かつ/又はそのフレーム内に埋め込まれる。そうはいっても、インジケータライト26460a及び26460bは、ステープルカートリッジジョー26410内に位置付けられたステープルカートリッジに装着され、かつ/又はそのステープルカートリッジ内に埋め込まれてもよい。そのような例において、ステープルカートリッジジョー26410は、ステープルカートリッジがステープルカートリッジジョー26410内に着座されているときにステープルカートリッジ内の電気回路と通信するように配置された外科用器具の制御システムと通信する電気回路を備える。
【0071】
上述のように、外科用器具の関節運動システムは、エンドエフェクタを第1の方向に関節運動させるために近位側に、またエンドエフェクタを第2の方向に関節運動させるために遠位側に移動可能である関節運動駆動器を含み得る。図27を参照すると、外科用器具は、ハンドル26100と、ハンドル26100から延在するシャフト12200と、関節運動継手10500を中心としてシャフト12200に回転可能に接続されたエンドエフェクタ10400と、を備え得る。シャフト12200は、関節運動駆動システムに動作可能に連結された近位端部と、エンドエフェクタ10400に連結された遠位端部と、を備えた関節運動駆動器10260を備える。この目的のために、関節運動駆動器10260は、関節運動継手10500を越えて遠位側に延在し、この実施形態では、外科用器具を保持する臨床医にとって部分的に視認可能である。臨床医にとって視認可能な関節運動駆動器10260の一部分もまた、内視鏡モニターを通して臨床医にとって視認可能である。実際に、臨床医は、内視鏡モニターを通じて関節運動駆動器10260の運動を観察することが可能となり得る。関節運動駆動器10260の視認可能部分は、例えば、その上にしるし24640a’及び24640b’などのしるしを含み、これは関節運動駆動器10260の動きをエンドエフェクタ10400の動きと相関させるものである。少なくとも1つの例において、しるしは、遠位側に向けられた矢印24640a’と、関節運動駆動器10260が遠位側に移動された場合にエンドエフェクタ10400が回転される方向を指示する円形矢印と、を含んだ第1のセットのしるしを含み得る。しるしはまた、近位側に向けられた矢印24640b’と、関節運動駆動器10260が近位側に移動された場合にエンドエフェクタ10400が回転される方向を指示する反対方向の円形矢印と、を含んだ第2のセットのしるしを含み得る。臨床医にとって容易に視認可能となり得る横方向延在部分を備える、代替的な関節運動駆動器10260’が図28に示されている。このような場合、上記のしるしは、横方向延在部分上に位置付けられる。
【0072】
外科用器具19000が図19に示されている。外科用器具19000は、多くの点において外科用器具15000と類似している。外科用器具19000は、ハンドル19100と、ハンドル19100から延在するシャフト10200と、を備える。ハンドル19100は、外科用器具19000の制御システムと通信する関節運動アクチュエータ19160を備える。垂直に装置構成される関節運動アクチュエータ10160とは対照的に、関節運動アクチュエータ19160は水平に装置構成される。関節運動アクチュエータ19160は、シャフト10200の長手方向軸線に平行であるかあるいは少なくとも実質的に平行である軸線に沿ってスライド可能なスライド可能な要素19162を備える。少なくとも1つの例では、関節運動アクチュエータ19160の軸線はシャフト10200の長手方向軸線と整列される。スライド可能な要素19162は、外科用器具19000のハンドル19100上のスロット19164内に位置付けられる。スライド可能な要素19162は、ハンドル19100の右にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために遠位側に、またハンドル19100の左にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために近位側にスライド可能である。このことは、エンドエフェクタ10400がいずれかの方向にTDC位置から90度を超えて回転されるときの制御応答性反転により、エンドエフェクタ10400が上向きに回転されるかあるいは下向きに回転されるかにかかわらず当てはまる。そうはいっても、関節運動アクチュエータ19160の制御は、上記のように反転され得る。
【0073】
関節運動アクチュエータ19160は、第1の関節運動制御回路の一部である遠位側接触部と、第2の関節運動制御回路の一部である近位側接触部と、を備える。スライド可能な要素19162は、遠位側接触部と係合し、スライド可能な要素19162がその遠位位置にあるときに第1の関節運動制御回路を閉鎖する。スライド可能な要素19162は、スライド可能な要素19162がその遠位位置にあるときに近位側接触部と接触せず、したがって、第2の関節運動制御回路は開放される。同様に、スライド可能な要素19162は、近位側接触部と係合し、スライド可能な要素19162がその近位位置にあるときに第2の関節運動制御回路を閉鎖する。それに対応して、スライド可能な要素19162は、スライド可能な要素19162がその近位位置にあるときに遠位側接触部と接触せず、したがって、第1の関節運動制御回路は開放される。いずれにしても、関節運動アクチュエータ19160は、スライド可能な要素19162の運動範囲の中央に戻り止め19163を備える。この戻り止め19163は、スライド可能な要素19162が関節運動アクチュエータ19160の一方の側から他方に移動する際にスライド可能な要素19162の運動に抵抗するように構成される。スライド可能な要素19162の運動に対するそのような抵抗は、その点を越えてスライド可能な要素19162を移動させると、エンドエフェクタ10400を反対方向に関節運動させることになることを臨床医に合図することになり得る。更に、このような戻り止め19163は、エンドエフェクタ10400がいずれの方向にも関節運動されないように、スライド可能な要素19162を留置させるための場所を提供する。
【0074】
外科用器具20000が図20に示されている。外科用器具20000は、多くの点において外科用器具10000と類似している。外科用器具20000は、ハンドル20100と、ハンドル20100から延在するシャフト12200と、を備える。ハンドル20100は、外科用器具20000の制御システムと通信する関節運動アクチュエータ20160を備える。関節運動アクチュエータ20160は、シャフト12200の長手方向軸線に整列され、かつその長手方向軸線に平行であるかあるいは少なくとも実質的に平行である平面内で移動可能な二次元ジョイスティックを備える。ジョイスティックは、ハンドル20100の右にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために遠位側に、またハンドル20100の左にエンドエフェクタ10400を関節運動させるために近位側に移動可能である。少なくとも1つの例において、ジョイスティックは、外科用器具20000の制御システムと通信するセンサシート内に位置付けられた内側端部を有するハンドルを備える。ジョイスティックは、臨床医がジョイスティックハンドルの外側端部を操作するとき、臨床医によってセンサシート内で枢動可能である。ジョイスティックのこのような移動は、センサシートからの入力に応答して関節運動システムを動作させる制御システムによって検出可能である。関節運動アクチュエータ20160は、制御システムがエンドエフェクタ10400を関節運動させないセンサシート内で、センタリングされた位置又は少なくとも実質的にセンタリングされた位置にジョイスティックハンドルを付勢するように構成された、例えば、バネなどの1つ以上の付勢機構を備える。
【0075】
上述のように、エンドエフェクタ10400は、ある平面内で関節運動可能である。代替的な実施形態では、外科用器具は、第2の関節運動継手を備える。このような実施形態では、エンドエフェクタ10400は、2つ以上の平面内で回転可能である。様々な実施形態において、外科用器具は、エンドエフェクタ10400が三次元球状の位置範囲内で回転することを可能にする関節運動継手を備える。図21を参照すると、外科用器具21000は、エンドエフェクタ10400のそのような関節運動を可能にする関節運動継手21500を含んだシャフト21200を備えている。外科用器具21000は、外科用器具21000の制御システムと通信する関節運動アクチュエータ21160を含んだハンドル21100を更に備える。関節運動アクチュエータ21160は、近位向き、遠位向き、上向き、下向き、及び複合的な方向に移動可能な三次元ジョイスティックを備える。ジョイスティックは、ハンドル20100の右にエンドエフェクタを関節運動させるために遠位側に、またハンドル21100の左にエンドエフェクタを関節運動させるために近位側に移動可能である。ジョイスティックは、例えば、エンドエフェクタを上向きに関節運動させるために上向きに移動可能であり、またエンドエフェクタを下向きに関節運動させるために下向きに移動可能である。ジョイスティックはまた、例えば、上向きでかつ右の方向にエンドエフェクタを移動させるために、上向きでかつ遠位向きの方向に移動可能である。ジョイスティックはまた、例えば、下向きでかつ左の方向にエンドエフェクタを移動させるために、下向きでかつ近位向きの方向に移動可能である。少なくとも1つの例において、ジョイスティックは、外科用器具21000の制御システムと通信するセンサシート内に位置付けられた内側端部を有するハンドルを備える。ジョイスティックは、臨床医がハンドルの外側端部を操作するとき、臨床医によってセンサシート内で旋回可能である。ジョイスティックのこのような移動は、センサシートからの入力に応答して関節運動システムを動作させる制御システムによって検出可能である。関節運動アクチュエータ21160は、制御システムがエンドエフェクタ10400を関節運動させないセンサシート内で、中心に合わせられた位置又は少なくとも実質的に中心に合わせられた位置にジョイスティックハンドルを付勢するように構成された、例えば、バネなどの1つ以上の付勢機構を備える。
【0076】
外科用器具22000が図22A及び図22Bに示されている。外科用器具22000は、多くの点において外科用器具21000と類似している。外科用器具22000は、ハンドル22100と、ハンドル22100から延在するシャフト21200と、を備える。ハンドル22100は、ハンドル22100の側方に位置付けられた関節運動アクチュエータ21160を備え、それに加えて、ハンドル22100の前方に位置付けられた関節運動アクチュエータ22160を備える。関節運動アクチュエータ21160と同様に、関節運動アクチュエータ22160は、外科用器具21000の制御システムと通信する三次元ジョイスティックを備え、3次元場で外科用器具21000のエンドエフェクタを関節運動させることが可能である。前方の関節運動アクチュエータ22160は、ハンドル22100のピストル把持部を保持する臨床医の人差し指によって容易にアクセス可能である。関節運動アクチュエータ22160を備えるが、関節運動アクチュエータ22160を備えない代替的な実施形態が想定される。
【0077】
図23を参照すると、外科用器具23000は、エンドエフェクタ10400の三次元関節運動を可能にする関節運動継手21500を含んだシャフト21200を備えている。外科用器具23000は、ハウジング23120を含んだハンドル23100を更に備え、それに加えて、外科用器具23000の制御システムと通信する関節運動アクチュエータ23160を備える。関節運動アクチュエータ23160は、近位向き、遠位向き、上向き、下向き、及び複合的な方向に移動可能な4方向触覚制御部を備える。4方向触覚制御部は、エンドエフェクタをハンドル23100の右に関節運動させるために遠位側に移動可能であり、またエンドエフェクタをハンドル23100の左に関節運動させるために近位側に移動可能である。4方向触覚制御部は、エンドエフェクタを上向きに関節運動させるために上向きに移動可能であり、またエンドエフェクタを下向きに関節運動させるために下向きに移動可能である。4方向触覚制御部はまた、例えば、上向きでかつ右の方向にエンドエフェクタを移動させるために、上向きでかつ遠位向きの複合的な方向に移動可能である。4方向触覚制御部はまた、例えば、下向きでかつ左の方向にエンドエフェクタを移動させるために、下向きでかつ近位向きの複合的な方向に移動可能である。少なくとも1つの例において、4方向触覚制御部は、右、左、上、及び下のそれぞれの方向に対して1つの4つの押し込み可能なアクチュエータを備え、これらのそれぞれは、外科用器具23000の制御システムと通信する制御回路の一部である。4方向触覚制御部の動きは、関節運動アクチュエータ23160からの入力に応答して関節運動システムを三次元の範囲で動作させる制御システムによって検出可能である。関節運動アクチュエータ23160は、制御システムがエンドエフェクタ10400を関節運動させない、センタリングされた位置又は少なくとも実質的にセンタリングされた位置に4方向触覚制御部を付勢するように構成された、例えば、バネなどの1つ以上の付勢機構を備える。
【0078】
外科用器具24000が図24に示されている。外科用器具24000は、多くの点において外科用器具23000と類似している。外科用器具24000は、関節運動アクチュエータ24160を含んだハンドル24100を備える。関節運動アクチュエータ23160と同様に、関節運動アクチュエータ24160は、4方向触覚制御部を備える。そうはいっても、関節運動アクチュエータ24160は、一体的な再センタリング機構を備える。より具体的には、関節運動アクチュエータ24160は、外科用器具24000の制御システムと通信する、関節運動アクチュエータ24160の中央に位置付けられた押し込み可能なアクチュエータを備える。中央のアクチュエータが押し込まれると、制御システムは、上述のアクチュエータ10170の作動と同様に、エンドエフェクタ10400をシャフト10200の長手方向軸線と再整列させるように動作する。上記の結果として、再センタリングアクチュエータは、4方向アクチュエータの中央に位置付けられて、コンパクトでかつ直感的な構成配置をなす。
【0079】
外科用器具25000が図25に示されている。外科用器具25000は、多くの点において外科用器具24000と類似している。外科用器具25000は、関節運動アクチュエータ25160を含んだハンドル25100を備える。関節運動アクチュエータ23160と同様に、関節運動アクチュエータ25160は、外科用器具25000の制御システムと通信する4方向制御部を備える。そうはいっても、4方向制御部は、臨床医が関節運動アクチュエータ25160の表面の全体にわたって指をタップ及び/又はドラッグして三次元範囲でエンドエフェクタの関節運動を制御することを可能にする容量性サーフェスを備える。少なくとも1つの例において、関節運動アクチュエータは、タッチスクリーンと、例えば臨床医の指の存在及び/又は運動を検出するように構成された、タッチスクリーンの下に位置付けられた容量性センサのアレイと、を備える。使用中、例えば、容量性サーフェスの上部をタップすることは、エンドエフェクタ10400を上向きに関節運動させることになり、容量性サーフェスの底部をタップすることは、エンドエフェクタ10400を下向きに関節運動させることになり、容量性サーフェスの遠位端部をタップすることは、エンドエフェクタ10400を右に関節運動させることになり、容量性サーフェスの近位端部をタップすることは、エンドエフェクタ10400を左に関節運動させることになる。関節運動スクリーンの中心をタップすると、エンドエフェクタ10400がシャフト21200の長手方向軸線に沿って再センタリングされる。関節運動アクチュエータ25160の表面上で回転運動が行われると、制御システムは、その回転運動によって指示された方向及び/又は速度でエンドエフェクタ10400を回転させる。様々な例において、外科用器具25000の制御システムは、外科用器具25000の関節運動システムを駆動するために使用される電気モータの速度を制御するためのパルス幅変調(PWM)制御回路を備える。少なくとも1つの実施形態において、制御システムは、関節運動モータの速度を制御するためのPWM制御回路に加えて、あるいはその代わりに、周波数変調(FM)制御回路を備える。
【0080】
上述のように、外科用器具のエンドエフェクタは、2つ以上の方向及び/又は平面で回転可能であり得る。これを達成するために、様々な実施形態において、外科用器具は、エンドエフェクタを左右の様式で移動させるための第1のモータ駆動システムと、エンドエフェクタを上下の様式で移動させるための第2のモータ駆動システムと、を備える。両方のモータ駆動システムが、外科用器具の制御システムと通信し、また、1つ又は複数の関節運動アクチュエータからの入力によって指示された方向にエンドエフェクタを位置付けるために、制御システムによって逐次的にかつ/又は同時的に駆動可能である。
【0081】
上記の外科用器具の多くは、長手方向軸線の周りでシャフトを回転させるために臨床医によって把持されるように構成された把持部を備える。様々な例において、臨床医は把持部を片手で保持することができ、また、例えば手から人差し指を伸ばして把持部を把持し、シャフトを回転させることができる。しかしながら、このような構成は、臨床医が幾分か大きな手を有することを必要とする。そのような外科用器具は片手で操作され得るが、使用がより容易となり得る外科用器具27000が図29及び図30に示されている。外科用器具27000は、ハンドル27100と、長手方向軸線の周りで回転可能な、ハンドル27100から延在するシャフト27200と、を備える。ハンドル27100は、ハンドルフレーム27110と、シャフト27200を回転可能に支持するハウジングと、を備える。ハンドル27100は、ハンドルハウジング27110の前側に位置付けられたアクチュエータ27220を更に備え、このアクチュエータは、臨床医によって回転されると、シャフト27200をその長手方向軸線Lの周りで回転させる。アクチュエータ27220は、ハンドルハウジング27110に回転可能に装着され、シャフト27200の長手方向軸線に対して平行であるかあるいは少なくとも実質的に平行である軸線Aの周りで回転可能である。アクチュエータ27220は、その外周の周りに延在するギア歯のリングを備え、そのギア歯のリングは、伝動ギア27225を介して、シャフト27200の外周の周りに延在するギア歯のリングと動作可能に係合され、そのため、アクチュエータ27220がその軸線の周りで回転されると、シャフト27200はその長手方向軸線の周りで回転されるようになっている。そうはいっても、アクチュエータ27220のギア歯は、シャフト27200のギア歯と直接係合することはなく、その代わりに、ハンドル27100に回転可能に装着された中間ギア27225が、アクチュエータ27220及びシャフト27200のギア歯と直接係合される。このような構成によって、アクチュエータ27220とシャフト27200の運動が同期することになり、すなわち、アクチュエータ27220を右に回転させると、シャフト27200が右に回転することになり、アクチュエータ27220を左に回転させると、シャフト27200が左に回転することになる。中間ギア27225の導入がなければ、シャフト27200は反対方向に回転するが、そのような装置構成は、器具の安定性を促進するトルクバランスを提供し得る。
【0082】
上記に加えて、シャフト27200の回転が電気モータによって駆動される実施形態が想定される。様々な実施形態において、アクチュエータ27220は、第1の方向に回転されると、電気モータを動作させてシャフト27200を第1の方向に回転させる。同様に、電気モータは、アクチュエータ27220が第2の方向に回転されるとき、シャフト27200を第2の方向に回転させる。少なくとも1つの実施形態において、電動モータの出力シャフトは、シャフト27200の周りのギア歯のリングと動作可能に噛み合うピニオンギアを備える。更に、少なくとも1つの実施形態において、アクチュエータ27220は、外科用器具の制御システムと通信するアクチュエータ27220の回転方向及び回転度を検出するように構成された1つ以上のセンサを備える。このデータにより、制御システムは、電気モータの方向及び速度を制御するように構成されている。例えば、アクチュエータ27220が第1の方向に少量、回転される場合、シャフト27220は、第1の方向にゆっくりと回転されるのに対し、アクチュエータ27220が第1の方向により大量に回転されるとき、シャフト27220は第1の方向に素早く回転される。
【0083】
上記に加えて、アクチュエータ27220は、第1の端部及び第2の端部を含んだバーを備える。バーの配向は、シャフト27200の配向と同期される。バーの第1の端部が第2の端部の真上にあるとき、すなわち、第1の端部がシャフト27200に最も近接するとき、シャフト27200はその上死点(TDC)位置にある。それに対応して、シャフト27200は、バーの第2の端部が第1の端部の真上にあるとき、すなわち、第2の端部がシャフト27200に最も近接するとき、その下死点(BDC)位置にある。この装置構成の結果として、外科用器具のユーザーは、アクチュエータ27220の配向に基づいて、シャフト27200の配向の直感的感覚を得る。
【0084】
外科用器具30000が図51及び図52に示されている。外科用器具は、多くの点において外科用器具10000と類似している。垂直型の関節運動アクチュエータ10160とは対照的に、外科用器具30000のハンドルは、水平型の関節運動アクチュエータ30160を備える。水平型の関節運動アクチュエータ30160は、エンドエフェクタを右に回転させるためには遠位側に揺動され、エンドエフェクタを左に回転させるためには近位側に揺動され得るロッカースイッチを備える。外科用器具31000が図53及び図54に示されている。外科用器具は、多くの点において外科用器具10000と類似している。垂直型の関節運動アクチュエータ10160とは対照的に、外科用器具31000のハンドルは、関節運動アクチュエータ31160を備える。関節運動アクチュエータ31160は、ある平面内でエンドエフェクタを関節運動させるために近位側から遠位側に揺動され、別の平面内でエンドエフェクタを関節運動させるために上から下に揺動され得る多軸ロッカースイッチを備える。様々な例において、関節運動平面は互いに直交するが、任意の好適な様式で配置され得る。
【0085】
上述のように、外科用器具の制御システムは、所定の基準に従って、特定の場合に外科用器具の制御を反転しかつ/又は別の方法で再配向するアルゴリズムを備え得る。様々な例において、同様に上述されたように、アルゴリズムは、ハンドルに対するシャフトの回転に基づいて、外科用器具の関節運動制御を反転するように構成され得る。図59を参照すると、外科用器具が、外科用器具の制御システムと通信する、ホール効果センサ33130及び/又は任意の他の好適なセンサを備えたハンドルを備え、それに加えて、シャフト33200のシュラウド又は把持部10220の周りに円状又は環状のパターンをなして配列された磁石33230のアレイを含んだシャフト33200を備えている。各磁石33230はN極(N)とS極(S)とを備え、磁石33230は、図59に示される様式で配列され、すなわち、磁石33230のうちのいくつかのN極はハンドルに面し、いくつかのS極はハンドルに面している。シャフト33200がハンドルに対して回転されると、磁石33230のこの装置構成により、制御システムはシャフト33200の位置を追跡し、ハンドルに対するシャフト33200の配向又は回転を把握することができる。例えば、任意の連続する3つの磁石33230内で、磁石33230のパターンは、所与の回転方向に固有の識別可能なシグネチャを生成する。そうはいっても、別個の磁石の任意の好適な個数及び/又は配列が用いられ得る。12個の磁石33230が使用されるが、例えば6個の磁石など、12個未満の磁石が使用されてもよい。更に、13個以上の磁石が使用されてもよい。
【0086】
図60を参照すると、外科用器具が、外科用器具の制御システムと通信する、ホール効果センサ34130及び/又は任意の他の好適なセンサを備えたハンドルを備え、それに加えて、シャフト34200のシュラウド又は把持部10220に取り付けられた連続する環状磁石34230を含んだシャフト34200を備えている。様々な例において、環状磁石34230は、ホール効果センサによって検出可能な磁気マイクロ構造を伴って埋め込まれたディスク又はリングを含む。環状磁石34230は、その外周の周りに、連続的ではあるが変動する磁気パターンを備え、それにより、シャフト34200の配向又は回転を制御システムが評価するための追跡可能なパターンが提供される。他の実施形態では、環状磁石34230は、制御システムによって追跡可能な、その外周の周りにある間欠的な磁気パターンを備える。
【0087】
図61を参照すると、外科用器具が、外科用器具の制御システムと通信するRFIDリーダ35130を備えたハンドルを備え、それに加えて、シャフト35200のシュラウド又は把持部10220の周りにあるRFIDチップ35230の円状又は環状のアレイを含んだシャフト35200を備えている。各RFIDチップは、RFIDリーダ35130によって検出可能な固有の識別情報を備え、この情報を用いて、制御システムは、ハンドルに対するシャフト35200の配向又は回転を評価することが可能である。特に、RFIDリーダ35130は、RFIDチップ35230を読み取るための限定された範囲を有し、したがって、最も隣接するRFIDチップ35230を読み取ることが可能であるだけでよい。いくつかの例では、RFIDリーダ35130は、2つの最も隣接するRFIDチップ35230を読み取るのに十分な範囲を有し得る。シャフト35200は、4つのRFIDチップ35230を備えるが、任意の好適な数のRFIDチップ35230を備えてよい。そうはいっても、制御システムによってなされる評価の精度又は分離は、様々な事例においてより多数のRFIDチップによって改善され得る。
【0088】
図62を参照すると、外科用器具が、外科用器具の制御システムと通信する、ホール効果センサ36130a及び/又は任意の他の好適なセンサを備えたハンドルを備え、それに加えて、シャフト36200のシュラウドの周りに円状又は環状のパターンをなして配列された磁石36230aのアレイを含んだシャフト36200を備えている。ハンドルはまた、外科用器具の制御システムと通信するRFIDリーダ36130bを備え、それに加えて、シャフト36200のシュラウドの周りにあるRFIDチップ36230bの円状又は環状のアレイを備えている。制御システムは、ホール効果センサ36130a及びRFIDリーダ36130bからのデータを使用して、ハンドルに対するシャフト36200の配向を評価するように構成されている。特に、RFIDチップ36230bは磁石36230aの中間に配置されるが、それにより、隣接する磁石36230a間の検出可能な分解能が制御システムに提供される。同様に、磁石36230aがRFIDチップ36230bの中間に配置されるが、それにより、RFIDチップ36230b間の検出可能な分解能が制御システムに提供される。
【0089】
外科用器具37000が図63図66に示されている。外科用器具37000は、ハンドル37100と、ハンドル37100から延在するシャフト37200と、を備える。外科用器具37000は、ハンドル37100とシャフト37200との間にスリップ継手37900を更に備える。スリップ継手37900は、ハンドル37100とシャフト37200との間の電気的インターフェースを備える。スリップ継手37900は、シャフト37200に装着された環状リング37930を備える。4つの環状リング37930が図63及び図64に示されているが、スリップ継手は、任意の好適な数のリングを備えてよい。スリップ継手37900は、ハンドル37100内に電気接点37130を更に備える。例えば、スリップ継手37900は、第1の環状リング37930と係合された第1の電気接点37130と、第2の環状リング37930と係合された第2の電気接点37130と、を備える。そうはいっても、スリップ継手37900は、ハンドルとシャフトとの間の電力及び/又は信号通信を維持するために、任意の好適な数の電気接点を備えてよい。シャフト37200の回転の全体、すなわち全て360度にわたって、電気接点37130は依然として、それらのそれぞれの環状リング37930と電気的に接触したままである。様々な例において、各電気接点37130は、電気接点をその対応する環状リング37930に向かって付勢するように構成されたバネ要素を備える。電気接点37130は、制御システムが回路の抵抗、及び/又は制御システムとスリップ継手37900との間の回路の任意の他の電気的特性を評価し得るように、別個の回路を介して外科用器具37000の制御システムと通信する。これにより、スリップ継手37900の電気接点及びリングは、任意の好適な回路構成の一部であり得る。
【0090】
上記に加えて、スリップ継手37900は、ハンドル37100に対するシャフト37200の絶対位置センサとして使用され得る。より具体的には、中間環状リング37930、すなわち、第1のリング37930と第2のリング37930との間の環状リング37930が、シャフト37200の配向を評価するために制御システムによって使用され得る。この目的のために、スリップ継手37900は、中間環状リング37930及び制御システムと電気通信する中間電気接点37130を中間電気回路の一部として備える。中間環状リング37930は、第1及び第2の環状リング37930と比較して高抵抗の材料から構成され、例えば、10,000オームの抵抗を提供する。中間環状リング37930は、第1の環状リング37930に電気的に結合された第1の部分と、第2の環状リング37930に電気的に結合された第2の環状部分と、それらの間の小さい破断点と、を有する。シャフト37200がハンドル37100に対して回転されると、中間電気接点37130は中間環状リング37930に沿ってスライドし、中間電気回路の抵抗及び電圧は、中間接点37130による破断点の閉鎖及び開放により、制御システムによって検出可能な方法で変化する。中間電気回路からの信号は、制御システムのアナログ・デジタル変換器によってデジタル化され、そこからのデータは、シャフト37200の配向を評価するために制御システムによって使用可能である。様々な例において、ハンドル37100に対するシャフト37200の配向又は回転を決定するのに十分な分解能を有する信号を提供するために、中間環状リング37930及び/又は中間接点37130内の任意の好適な数の間隙が用いられ得る。
【0091】
様々な実施形態において、スリップリングを通過する電気回路の一部である抵抗材料が外科用器具のシャフト内に埋め込まれる。シャフトが回転すると、電気回路の抵抗が変化するが、これは、ハンドルに対するシャフトの角度配向を評価するために、外科用器具の制御システムによって検出可能である。
【0092】
外科用器具38000の表現が図67に示されている。外科用器具38000は、ハンドル38100と、ハンドル38100から延在するシャフト38200と、を備える。ハンドル38100は、ハンドル38100のフレーム及び/又はハウジングに付着されたホール効果センサ38130の環状アレイを備える。ホール効果センサ38130は、図67に示されるように、ハンドル38100内の外周に沿って位置付けられる。ホール効果センサ38130は、電気回路を介して制御システムと通信している。シャフト38200は、シャフト38200のシュラウドに装着された磁石38230を備え、この磁石は、ホール効果センサ38130の外周と整列されるかあるいは少なくとも実質的に整列される。シャフト38200がその長手方向軸線の周りで回転されると、磁石38230はセンサ外周に沿って移動する。センサ38130は、センサ38130のうちの1つ以上が磁石38230の位置を検出し得るように位置付け及び装置構成され、したがって、制御システムは、どのホール効果センサ38130が磁石38230によって生成された磁気歪み及び歪み強度を検出したかに基づいて、ハンドル38100に対するシャフト38200の配向を決定し得る。
【0093】
様々な実施形態において、外科用器具は、ハンドルに対するシャフトの配向を検出するように構成された1つ以上の光学センサを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、外科用器具のハンドルは、発光器と、外科用器具の制御システムと通信する光検出器と、を備える。シャフトは、シャフトと共に回転する反射表面を備える。発光器は、反射表面へと光を発し、その光は再び光検出器へと反射される。反射表面は、異なる反射率を有する異なる部分を備え、それによって、再び光検出器へと反射される光にパターンが生成される。この情報により、制御システムは、ハンドルに対するシャフトの配向を評価し得る。様々な例において、反射表面は、例えば、2進数のオフ-オン又は低-高の反射応答信号を生成するための開口部と中実領域とを備える。
【0094】
様々な実施形態において、外科用器具は、カムの深さを測定し、それをシャフトの回転角度に関連付けるために機械的カムと共に使用される、例えば線形可変差動変圧器などの電気機械変換器を備える。様々な実施形態において、外科用器具のハンドルは、制御システムと通信する磁力計を備え、それに加えて、シャフトは磁力計によって検出可能な磁石を備える。
【0095】
様々な実施形態において、外科用器具のシャフトは、ハンドルに対するシャフトの配向を評価するために制御システムによって使用される、シャフト内のジャイロスコープセンサを備える。少なくとも1つのこのような実施形態では、ハンドルはまた、ハンドルとシャフトとの相対的な配向が評価され得るように、制御システムと通信するジャイロスコープセンサを備える。様々な実施形態において、外科用器具のシャフトは、ハンドルに対するシャフトの配向を評価するために制御システムによって使用される傾斜センサを備える。少なくとも1つの実施形態では、SQ-MIN-200センサが使用され得る。SQ-MIN-200センサは、それが傾斜又は振動されると、チャタリングによって開放及び閉鎖する常時閉型センサのように作用する。そうはいっても、例えば、任意の好適な全方向センサが使用されてもよい。
【0096】
様々な実施形態において、検出可能要素が、シャフトのクランプ駆動部又は閉鎖管上に位置付けられ得る。シャフトが回転されると、閉鎖管はシャフトと共に回転する。したがって、ハンドルの1つ以上のセンサは、シャフト上の検出可能要素を介してハンドルに対するシャフトの配向を検出することができる。本明細書に記載されるように、エンドエフェクタを閉鎖するために閉鎖管が並進されると、検出可能要素は1つ以上のセンサに対して移動する。検出可能要素のこのような並進はまた、エンドエフェクタの閉鎖を確認するために使用され得る。少なくとも1つの例において、検出可能要素の回転及び並進を検出するために、ホール効果センサが使用され得る。様々な例において、外科用器具の制御システムは、エンドエフェクタが閉鎖されている間にエンドエフェクタが関節運動することを防止するように構成される。この装置構成は、関節運動制御の応答性のみならず、制御システムが関節運動制御部からの入力に全て応答するべきであるか否かを判定するために、制御システムにフィードバックを提供する。
【0097】
図27及び図28を再び参照すると、様々な実施形態において、外科用器具10000の関節運動アクチュエータ10260の遠位端部は、関節運動アクチュエータ10260の近位及び遠位並進がエンドエフェクタ10400を関節継手10500の周りで回転させるように、エンドエフェクタ10400に取り付けられる。図32を参照すると、外科用器具10000のシャフト10200は、関節運動アクチュエータ10260をスライド可能に支持するシャフトフレーム10210を備える。図32には示されていないが、シャフト10200は、フレーム10210から延在する枢動ピン10215を更に備える。枢動ピン10215は、エンドエフェクタ10400のステープルカートリッジジョー10410に画定された枢動アパーチャ10415内に緊密に受容され、この枢動アパーチャは関節運動継手10500の関節運動軸線AAを規定する。関節運動駆動器10260は、内部に画定されたアパーチャ10262を含んだ遠位端部を備え、エンドエフェクタ10400は、ステープルカートリッジジョー10410の近位端部からアパーチャ10262の中へと延在する関節運動ピン10460を更に備える。上述のように、関節運動アクチュエータ10260が並進されると、アパーチャ10262の側壁は、関節運動ピン10460と係合し、関節運動アクチュエータ10260が並進される方向に応じて、関節運動ピン10460を押すかあるいは引く。2015年8月11日発行の米国特許第9,101,358号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2019年2月2日発行の米国特許第5,865,361号、名称「SURGICAL STAPLING APPARATUS」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0098】
上記に加えて、エンドエフェクタ10400は、エンドエフェクタ軸線EAを規定し、シャフト10200は、長手方向シャフト軸線LSAを規定する。エンドエフェクタ10400が非関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAは、長手方向シャフト軸線LSAと整列されるかあるいは少なくとも実質的に整列される。図32に示されるように、エンドエフェクタ10400が関節運動位置にあるとき、エンドエフェクタ軸線EAは長手方向軸線LSAを横断する。アパーチャ10262は、関節運動ピン10460と関節運動駆動器10260との間の相対運動に適応するために細長いものとなっているが、しかしながら、大きな関節運動角度の場合、関節運動駆動器10260は結合及び/又は屈曲することができ、その結果、関節運動駆動部10260が関節運動ピン10460から分離することになり得る。これを念頭に置いて、エンドエフェクタ10400は、関節運動駆動器10260を関節運動ピン10460と係合した状態に保つように構成された保持プレート10600を更に備える。保持プレート10600は、平面的な部分又は少なくとも実質的に平面的な部分を備え、この平面的な部分は、関節運動駆動器10260の遠位端部の上で延在し、中に画定されたアパーチャ10660を備え、その側壁は関節運動ピン10460と係合される。結果として、関節運動駆動器10260は、ステープルカートリッジジョー10410と保持プレート10600との間に閉じ込められ、そのため、関節運動駆動器10260はステープルカートリッジジョー10410から意図せずに係合解除されることはない。保持プレート10600は、ステープルカートリッジジョー10410に固定的に装着され、そのため、保持プレート10600とステープルカートリッジジョー10410との間に相対移動があるとしても、ごく小さなものとなる。ステープルカートリッジジョー10410は保持ラグ10430を備え、保持プレート10600は、中に画定されたアパーチャ10630を備え、その側壁は、保持ラグ10430と係合されて保持プレート10600をステープルカートリッジジョー10410に対して保持する。様々な例において、保持プレート10600は、バネ及び/又は付勢部材を備え得る。
【0099】
ここで図33を参照すると、保持プレート10600に加えてあるいはそれに代わって、外科用器具10000’は、エンドエフェクタ10400’と、エンドエフェクタをシャフト10200’に回転可能に接続する関節継手10500’と、を備えている。上記に加えて、関節継手10500’は、シャフト10200のシャフトフレーム10210’から延在するピン10560’を備え、このピンは、ステープルカートリッジジョー10410’に画定されたアパーチャ内に緊密に受容され、このアパーチャは、関節運動継手10500’の関節運動軸線AAを規定する。外科用器具10000’はまた関節運動駆動器10260’を備え、関節運動駆動器は、中に画定されたスロット10262’を含んだ遠位端部10264’を備える。上記と同様に、ステープルカートリッジジョー10410’は、ステープルカートリッジジョー10410’から延在する関節運動ピン10460’を備え、この関節運動ピンは、遠位端部10264’のスロット10262’の中へと延在し、スロット10262’の側壁と関節運動ピン10460’との相互作用がエンドエフェクタ10400’を関節運動継手10500’の周りで駆動する。特に、関節運動継手10500’のピン10560’は、関節運動駆動器10260’が長手方向に移動するためのクリアランスを設けるために、中に画定されたクリアランスリリーフ10564’を備える。ステープルカートリッジジョー10410’はまた、ステープルカートリッジジョー10410’が関節運動継手10500’の周りで回転するためのクリアランスを与えるために、中に画定されたクリアランスリリーフ10414’を備える。図34図37を参照すると、関節運動駆動器10260’がステープルカートリッジジョー10410’から分離されるのを防止するために、関節運動ピン10460’は、円筒状部分10462’から延在する保持肩部10464’を備えている。保持肩部10464’は、エンドエフェクタ10400’の関節運動全体にわたって関節運動駆動器10260’の遠位端部10264’の一部分の上に延在する。したがって、エンドエフェクタ10400’が最後まで左に関節運動されるか(図35)、最後まで右に関節運動されるか(図37)、あるいはその間の任意の個所まで関節運動されるかにかかわらず、保持肩部10464’は、関節運動駆動器10260’がステープルカートリッジジョー10410’から係合解除されることを防止するか、あるいは少なくともその可能性を限定する。
【0100】
様々な実施形態において、上記に加えて、クリアランスリリーフ10414’は、関節運動駆動器10260’が関節運動ピン10460’から分離することを防止する保持肩部又はリップを備える。関節運動ピン10460’の保持肩部10464’は、保持肩部10464’の幅がスロット10262’の幅よりも広くなるようにサイズ決め及び構成される。そうはいっても、スロット10262’はその幅よりも長い長さを備え、これによって、関節運動駆動器10260’が関節運動ピン10460’に組み付けられ得るように、保持肩部10464’がスロット10262’を介して関心を持たれることを可能にする。スロット10262’の幅は、シャフトの長手方向軸線に対して平行な軸線に沿って規定され、スロット10262’の長さは、シャフトの長手方向軸線に直交する軸線に沿って規定される。そのような構成により、エンドエフェクタと関節運動駆動器10260’との間の結合を最小限に抑えながら、エンドエフェクタをシャフトに対して関節運動させることが可能となる。そうはいっても、関節運動駆動器10260’は、関節運動駆動器10260’がエンドエフェクタの端部関節運動に適応するように弾性的に屈曲することを可能にする可撓性材料から構成される。
【0101】
上述のように、エンドエフェクタ10400は、例えばステープルカートリッジ10430などの交換可能なステープルカートリッジを受容するように構成されたステープルカートリッジジョー10410と、ステープルカートリッジ10430から排出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルジョー10420と、を備える。ステープルカートリッジジョー10410は、底部支持体と、ステープルカートリッジ10430を受容するように構成された、上向きに延在する2つの横側壁と、を含んだチャネルを備える。ステープルカートリッジ10430は、近位端部10432と、遠位端部10434と、近位端部10432と遠位端部10434との間に延在するデッキ10433と、を備える。ステープルカートリッジ10430がステープルカートリッジジョー10410の中へと挿入されると、近位端部10432bは、ステープルカートリッジジョー10410とアンビルジョー10420との間の定位置へと案内され、次いでステープルカートリッジジョー10410の中へと着座される。アンビルジョー10420は、近位端部10422と、遠位端部10424と、近位端部10422と遠位端部10424との間に延在する組織圧縮表面10423と、アンビルジョー10420をステープルカートリッジジョー10410に回転可能に接続する枢動部10421と、を備える。図44を参照すると、アンビルジョー10420は、ステープルカートリッジジョー10410に画定されたアパーチャ10411の中へと延在する横方向ピンを備える。上述のように、アンビルジョー10420は、ステープル留め器具10000の閉鎖駆動部によって閉鎖位置又はクランプ位置へと回転可能である。閉鎖駆動部が後退されると、アンビルジョー10420が開放される。図38図43を参照すると、ステープル留め器具10000は、閉鎖駆動部が後退されたときにアンビルジョー10420を開放するように構成された1つ以上の付勢部材又はバネ10446を更に備える。外科用器具10000は、2つの開放バネ10446を備えるが、任意の好適な個数の付勢部材を備えてよい。いずれにしても、各バネ10446は、ステープルカートリッジジョー10410に画定された凹部10416内に位置付けられる。凹部10416は、バネ10446が圧縮荷重下で座屈しないように、バネ10446を緊密に受容するが、しかしながら、凹部10416は、アンビルジョー10420が閉鎖されているときのバネ10446のいかなる横方向の膨張にも対応するようにサイズ決め及び構成される。
【0102】
主に図42を参照すると、アンビルジョー10420は、アンビル10420の近位端部10422に隣接する横方向タブ10426を備え、この横方向タブはバネ10446と接触する。アンビルジョー10420が閉鎖されると、バネ10446は、横方向タブ10426と凹部10416の底部との間で圧縮される。閉鎖システムが後退されると、バネ10446は弾性的に再拡張し、横方向タブ10426を上向きに押し上げてアンビルジョー10420をその開放位置又はクランプ解除位置へと回転させる。特に、主に図40を参照すると、ステープルカートリッジジョー10410は、その上に画定された停止部分10419を有し、この停止部分は、アンビル10420がその完全開放位置に到達したときにアンビル10420の近位端部10422によって接触される。アンビル10420は、ステープルカートリッジジョー10410の停止部分10419と接触する近位停止表面10429を備える。このような例では、アンビルジョー10420はそれ以上には開放され得ない。上記の結果として、バネ10446は、アンビルジョー10420が再び閉鎖されるまで、ステープルカートリッジジョー10410の停止部分10419に対してアンビルジョー10420を保持する。
【0103】
アンビルジョー10420がその開放位置にあるとき、ステープルカートリッジジョー10410は、組織のうちのステープル留めされるべき一方の側に位置付けられ、アンビルジョー10420は反対側に位置付けられる。そのような例において、エンドエフェクタ10400は、組織がステープルカートリッジジョー10410とアンビルジョー10420との間に適切に位置付けられるまで、組織に対して移動される。アンビルジョー10420は、ステープルカートリッジジョー10410に並んで下向きに延在する横方向組織停止部10427を備え、横方向組織停止部は、エンドエフェクタ10400内に位置付けられた組織がステープルカートリッジ10430内のステープルキャビティの上に位置付けられることを確実にするように構成されている。主に図39を参照すると、組織停止部10427は、最近位のステープルキャビティ10440に対して遠位側に延在する。少なくとも1つの例において、組織停止部10427は、ステープルキャビティ10440の各長手方向列内の少なくとも1つのステープルキャビティ10440に対して遠位側に延在する。結果として、組織停止部10427は、エンドエフェクタ10400内に捕捉された組織が、ステープル留めされることなく組織切断ナイフによって切断されることがないことを確実にする。アンビルジョー10420が閉鎖されると、組織停止部10427は、ステープルカートリッジジョー10410に対して移動する。組織停止部10427は、組織が組織停止部10427とステープルカートリッジジョー10410の横方向側面との間に偶発的に挟持されることがないようにサイズ決め及び構成されている。より具体的には、図39に示されるように、組織停止部10427の底縁部10428は、アンビルジョー10420がその完全開放位置にあるときにも、ステープルカートリッジジョー10410の横方向側面に並んで延在するように構成されている。特に、ステープルカートリッジジョー10410の横方向側面10415はデッキ10433の上方に上向きに延在し、そのため、側面から見ると、アンビルジョー10420の運動範囲の全体にわたって、組織停止部10427とステープルカートリッジジョー10410の横方向側面10415との間に重なり合いが存在することが確実となる。
【0104】
様々な実施形態において、上記に加えて、組織停止部10427の遠位縁部は、アンビルジョー10420の運動範囲の全体にわたってデッキ10433の下方に延在する。したがって、アンビルジョー10420が完全開放位置及び完全クランプ位置にあるとき、組織停止部10427の遠位縁部はデッキ10433の上部表面の下方に延在する。そのような構成は、アンビルジョー10420が移動されるときに組織が挟持される可能性を低減する。特定の実施形態では、ステープルカートリッジは、組織停止部10427に並んでデッキ10433から上向きに延在する組織停止部を備える。上記と同様に、組織停止部10427の遠位縁部は、アンビルジョー10420の運動範囲の全体にわたってカートリッジ組織停止部の下方に延在する。そのような構成はまた、アンビルジョー10420が移動されるときに組織が挟持される可能性を低減する。更に、これらの装置構成は、ステープルカートリッジジョー10410がアンビルジョー10420に対して移動する実施形態において有用であろう。
【0105】
上述のように、また主に図44図45A、及び図45Bを参照すると、エンドエフェクタ10400は、より広い頂部開口部10416’を含む、内部に画定されたバネ用凹部10416を含んだステープルカートリッジジョー10410を備えている。バネ用凹部10416は依然としてバネ10446を支持し、それらが座屈することを防ぐが、バネ用凹部10416のより広い頂部開口部10416’は、アンビルジョー10420がその閉鎖位置にあるときに、横方向タブ10426のためのクリアランスを提供する。このような構成では、横方向タブ10426は、ステープルカートリッジジョー10410の中へと移動して、バネ10446を圧縮することができる。そのような例において、バネ10446は、アンビルジョー10420によって高度に圧縮され得るが、それによって、アンビルジョー10420が閉鎖駆動部によって解放されるときに、バネ10446からの強い開放力が確保される。上記のとおりではあるが、より広い頂部開口部10416’のない実施形態も想定される。そのような実施形態では、バネは、バネ10446の長さに沿ってバネ用凹部10416によって緊密に受容される。
【0106】
ステープル留め器具10000の発射駆動部の組織切断部材10251が図46及び図47に示されており、組織切断部材は、遠位ノーズ10258と、ステープル発射ストローク中にエンドエフェクタ10400を通過する組織切断縁部10259と、を含んだ本体を備える。組織切断部材10251は、アンビルジョー10420と係合するように構成された頂部カム部材10255と、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジジョー10410と係合するように構成された底部カム部材10256と、を更に備える。アンビルジョー10420の長手方向スロット内の長手方向カム表面10425が図46で確認され得るが、この長手方向カム表面は、ステープル発射ストローク中に頂部カム部材10255によって係合される。ステープルカートリッジジョー10410はまた、底部カム部材10256によって係合される長手方向カム表面10419を有する。カム部材10255及び10256は、ステープル発射ストローク中にジョー10410とジョー10420とを互いに対して位置付けし、またステープル発射ストローク全体にわたってジョー10410及びジョー10420をそれらの閉鎖構成に保つ。カム部材10255及び10256はまた、ステープルカートリッジ内のステープル駆動器とアンビルジョー10420に画定された成形ポケットとの間のステープル成形間隙を設定する。
【0107】
特に、図46及び図47は、開放位置にあるアンビルジョー10420、及び未発射位置、すなわちステープル発射ストロークが開始する前の位置にある組織切断部材10251を示す。アンビルジョー10420は、その中に画定されたクリアランスポケット10450を備え、このクリアランスポケットは、組織切断部材10251がその未発射位置にあるとき、組織切断部材10251の頂部カム部材10255と整列される。そのような構成により、組織切断部材10251がその未発射位置にあるとき、組織切断部材10251は、アンビルジョー10420の長手方向カム表面10425及びステープルカートリッジジョー10410の対応するカム表面のすぐ近位側に留置されることが可能となる。このような装置構成は、所与のステープルライン長に対して、より短く、より操作しやすいエンドエフェクタを提供する。更に、組織切断部材10251は組織切断縁部10259を備え、この組織切断縁部は、組織切断部材がその未発射位置にあるとき、ステープルカートリッジに画定されたステープルキャビティに対して近位側に、かつ組織停止部の遠位縁部に対して近位側に位置付けられる。結果として、エンドエフェクタ内に挿入される組織は、組織切断部材10251が発射ストローク中にその未発射位置から遠位側に前進されるまで、組織切断縁部10259によって切断される可能性が低くなる。
【0108】
上記に加えて、組織切断部材10251は、ステープル発射ストロークの開始時に未発射位置にあることが望ましい。組織切断部材10251がステープル発射ストロークの始まりの際に未発射位置にない場合、ステープル留め器具10000の欠落カートリッジ/使用済みカートリッジのロックアウトが偶発的にバイパスされ得る。図41を参照すると、ステープル留め器具10000のロックアウトは、ステープルカートリッジジョー10410の底部に画定された肩部10417を備える。適切な未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの始まりの際にステープルカートリッジジョー10410内に着座されており、また組織切断部材10251がステープル発射ストロークの始まりの際に未発射位置にある場合、組織切断部材10251は、ロックアウト肩部10417の上に持ち上げられる。より具体的には、図46を参照すると、組織切断部材10251のノーズ10258は、発射部材10251のロックアウトタブ10257及び/又は発射部材10251の任意の他の部分がロックアウト肩部10417と接触しないように、ステープルカートリッジ内のステープル駆動スレッドによって支持される。しかしながら、ステープルカートリッジがステープルカートリッジジョー10410内に着座されていない場合、ステープルカートリッジがステープルカートリッジジョー10410に着座されるが、既に使用されたステープルカートリッジ又は不正なステープルカートリッジがステープルカートリッジジョー10410内に着座された場合、スレッドは組織切断部材10251のノーズ10258を支持することはなく、ロックアウトタブ10257は、ステープル発射ストロークの始まりの際にロックアウト肩部10417と接触し、それによってステープル発射ストロークを阻止する。しかしながら、組織切断部材10251が、ステープル発射ストロークの始まりの際にロックアウト肩部10417に対して幾分か遠位側に位置付けられている場合、外科用器具10000のロックアウトによってもたらされる利点は失われる。
【0109】
米国特許第7,143,923号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A FIRING LOCKOUT FOR AN UNCLOSED ANVIL」(2006年12月5日発行)、米国特許第7,044,352号、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING」(2006年5月16日発行)、米国特許第7,000,818号、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」(2006年2月21日発行)、米国特許第6,988,649号、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」(2006年1月24日発行)、及び米国特許第6,978,921号、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING AN E-BEAM FIRING MECHANISM」(2005年12月27日発行)の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0110】
上記のとおりではあるが、図48を参照すると、アンビルジョー10420は、その上に画定された肩部又は停止部10455を備えており、この肩部又は停止部は、アンビルジョー10420がその開放位置へと移動されるときに、組織切断部材10251の頂部カム部材10255と接触するように構成されている。そのような例において、アンビルジョー10420は、組織切断部材10251が偶発的に移動されているか、あるいは過度に遠く遠位側に位置付けられていても、組織切断部材10251をその未発射位置に位置付ける。いくつかの例では、最後のステープル発射ストローク後に組織切断部材10251がその未発射位置に完全に戻されていない場合があるため、そのような装置構成は、外科用器具10000が少なくとも1回既に使用され、ステープル発射システムがリセットされるか、あるいは後退された後に特に有用である。上記の結果、外科用器具10000のロックアウトが偶発的にバイパスされる可能性が低減される。特に、肩部10455及びクリアランスポケット10450は、組織停止部10427の遠位縁部に対して近位側に位置付けられ、これにより、組織切断部材10251は、エンドエフェクタ内に捕捉された組織に対して近位側に位置付けられ、その結果、組織が組織切断部材10251に対して偶発的に切除されないことが確実となる。
【0111】
上述のように、関節運動駆動器10260は、関節運動継手10500の周りでエンドエフェクタ10400を関節運動させるために、近位側及び遠位側に並進可能である。そうはいっても、関節運動駆動器10260は実際には、関節運動駆動システムの遠位関節運動駆動器である。図72及び図74図76を参照すると、関節運動駆動システムは、遠位関節運動駆動器10260を移動させる並進可能な近位関節運動駆動器10270を更に備えている。関節運動駆動システムはまた、以下により詳細に記載されるように、近位関節運動駆動器10270と遠位関節運動駆動器10260との中間に位置付けられた関節運動ロック10280を備える。近位関節運動駆動器10270は、関節運動ロッド10272と、関節運動ロッド10272から延在する近位押し込み突出部10274と、関節運動ロッド10272から延在する遠位引き込み突出部10276と、を備える。近位関節運動駆動器10270が遠位側に押し込まれると、近位押し込み突出部10274は関節運動ロック10280に接触し、関節運動ロック10280をロック解除し、遠位関節運動駆動器10260を遠位側に駆動してエンドエフェクタ10400を関節運動させる。近位関節運動駆動器10270が停止されると、関節運動ロック10280は、エンドエフェクタ10400を定位置に自動的に再ロック及び保持する。近位関節運動駆動器10270が近位側に引き込まれると、遠位引き込み突出部10276は関節運動ロック10280に接触し、関節運動ロック10280をロック解除し、遠位関節運動駆動器10260を近位側に引き込んでエンドエフェクタ10400を関節運動させる。上記と同様に、関節運動ロック10280は、近位関節運動駆動器10270が停止すると自動的に再ロックする。関節運動ロック10280がロックされると、エンドエフェクタ10400は、後方に駆動されることを防止されるか、あるいは意図せずにその位置から離れて移動されることを防止される。関節運動ロック10280がロック解除されると、エンドエフェクタ10400は、新しい位置に関節運動され得る。
【0112】
上記に加えて、図72を参照すると、空間10275が、近位関節運動駆動器10270の突出部10274と突出部10276との間に画定されている。遠位関節運動駆動器10260は、同様の装置構成を備える。より具体的には、遠位関節運動駆動器10260は、近位突出部10269と、遠位突出部10267とを備え、それらの間に画定された空間を有する。近位関節運動駆動器10270の突出部10274及び10276は、遠位関節運動駆動器10260の突出部10267と10269との間に画定されたこの空間内に位置付けられ、その内部で移動する。関節運動ロック10280は、遠位関節運動駆動器10260を通じて延在する静止ロッド10282と、静止ロッド10282に回転可能かつスライド可能に装着されたロック部材10284と、を備える。ロック部材10284は、ロック部材10284の2つのセットの間に位置付けられたバネ10286によってロック位置へと付勢され、それにより、ロック部材10284は静止ロッド10282に食い込む。しかしながら、近位関節運動ロッド10270が並進されると、近位関節運動ロッド10270はロック部材10284を押圧してそれらのロック位置から回転させ、それにより、エンドエフェクタ10400が関節運動され得るようになる。
【0113】
上記に加えて、近位関節運動駆動器10270の突出部10274及び10276は、ロック部材10284に直接接触する。図74Aを参照すると、突出部10274及び10276はそれぞれ、それらから延在する突出部又はバンプ10277を備え、それらの突出部又はバンプはロック部材10284と係合する。バンプ10277は、近位関節運動駆動器10270がロック部材10284に対して押圧するための大きな押圧面積を提供する。比較として、近位関節運動駆動器10270’が図73及び図73Aに示されているが、これは、突出部10274’及び10276’上にバンプ10277を有していない。図73及び73Aの装置構成は依然として有用であるが、近位関節運動駆動器10270’とロック部材10284との間の接触領域は、近位関節運動駆動器10270とロック部材10284との間の接触領域よりも小さい。ロック部材10284との接触面積がより大きくなる結果として、近位関節運動駆動器10270内の応力及びひずみは、近位関節運動駆動器10270’の応力及びひずみよりも小さい。更に、バンプ10277のこの装置構成は、近位関節運動駆動器10270とロック部材10284との間のトルクアームを増加させ、それによって関節運動ロック10280をロック解除するために必要な力を低下させ得る。
【0114】
本明細書では、ハンドルに対するシャフトの配向を決定するための様々な機構及び方法が記述される。これらの機構の多くは、リアルタイムでかつシャフトの以前の配向とは無関係に、シャフトの配向を評価することが可能である。このような装置構成は、例えば、外科用器具が電力を失ったときに特に有用である。外科用器具が再給電すると、制御システムは、例えば、シャフトの配向、及び関節運動制御の適切な応答性を即座に評価することができる。更に、本明細書に開示される外科用器具は、外科用器具が再給電されたときにエンドエフェクタの関節運動角度を即座に評価するように構成され得る。再給電時に、制御システムは、エンドエフェクタが閉鎖構成にあるか、あるいは開放構成にあるかを評価する。エンドエフェクタが再給電時に閉鎖構成にある場合、制御システムは、ステープル発射モード中に外科用器具が電力を失ったと判断し、ステープル発射システムを後退させるよう臨床医に促す。エンドエフェクタが再給電時に開放構成にある場合、又はエンドエフェクタが再給電時に開放位置にある場合、制御システムは、患者から外科用器具を取り除くために、エンドエフェクタが臨床医によって直線状にされ得るか、あるいは別様に好適に配向され得るように、関節運動駆動システムがステープル発射システムに結合されていることを確認しようとする。図78は、関節運動システムがステープル発射駆動部と係合されることを制御システムによって確実にするためのアルゴリズム39000を示す。このアルゴリズムでは、関節運動駆動部が未だ発射駆動部に連結されていない場合、それに連結されるように、制御システムは、最右方エンドエフェクタ位置に関連付けられる位置と、最左方エンドエフェクタ位置に関連付けられる位置との間でステープル発射駆動部を掃引する。エンドエフェクタのこれらの最右方及び最左方の配向は、図77に示されるように、関節運動駆動器10260の最遠位及び最近位の位置に対応する。これらの位置もまた、それぞれ関節運動駆動器10270の最遠位及び最近位の位置である。制御システムは、関節運動駆動システムの最遠位(最右方の配向)及び最近位(最左方の配向)の位置に関する情報を記憶するための1つ以上の不揮発性デバイスメモリを備える。したがって、この情報は、再給電時に制御システムによって利用可能であり、制御システムは、その評価をこの範囲に限定することができる。様々な実施形態において、外科用器具は、関節運動駆動部がステープル発射駆動部に機械的に結合されているかどうかを評価するように構成されたセンサを備え得る。
【0115】
上記に加えて、アルゴリズム39000は、外科用器具の始動又は初期化の際に関節運動ボタンが押下されているかどうかを制御システムが評価する工程39100を含む。関節運動ボタンが押下されていないと工程39100で判断された場合、アルゴリズムは論理経路39200に従う。論理経路39200において、制御システムは、関節運動駆動器10260を遠位側に押してエンドエフェクタを右に関節運動させるために、工程39300で関節運動システムを駆動する電気モータを作動させる。次いで、制御システムは、工程39400で所定の時間量だけ待機してから工程39600に進み、ここで制御システムはモータを反対方向に作動させて、関節運動駆動器10260を近位側に引き込み、エンドエフェクタを左に関節運動させる。次に、制御システムは、工程39700で再び所定の時間量だけ待機し、この時間の後、工程39800で入力コマンドを待機する。様々な実施形態において、制御システムは、適切な時間量をカウントするためのタイマー回路を備える。他方で、工程39100で左関節運動制御が作動されていることを制御システムが検出した場合、アルゴリズム39000は論理経路39500に従い、エンドエフェクタを左に関節運動させる。工程39100で右関節運動制御が作動されていることを制御システムが検出した場合、アルゴリズム39000は、エンドエフェクタを右に関節運動させる論理経路に従う。
【0116】
ステープル発射ストローク中、上記に加えて、ステープルカートリッジのステープルは、発射部材によって徐々に排出される。発射部材は、ステープル発射ストロークの開始時にステープルカートリッジの近位ステープルを、またステープル発射ストロークの終わりに遠位ステープルを排出する。ステープルカートリッジの全てのステープルが、ステープルカートリッジの反対側に位置付けられたアンビル内のステープル成形ポケットと適切に接触する場合、ステープルは適切に成形され、ステープル発射力は低くなる。ステープルの一部がステープル成形ポケットを失う場合、そのようなステープルは誤変形し、それによってステープル発射ストロークを実施するのに必要な力が増加し得る。ステープル発射ストロークを減速させることは、ステープル成形を改善し、ステープル発射ストロークを実施するのに必要な力を低下させることになり得る。様々な例において、ステープル発射システムによって印加されている力を検出することは、例えば、1つ以上の力センサ及び/又はひずみゲージを通して直接検出され得る。他の例において、力を検出することは、例えば、ステープル発射駆動部の電気モータへの電流を測定する電流センサ又は電流計回路によって達成され得る。2019年3月22日に出願された米国特許出願公開第16/361,793号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ADAPTIVE CONTROL SYSTEM」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。これらのアプローチは、様々な例において好適であり得るが、以下に記載されるのは、ステープル発射ストローク中のステープル発射システムのデューティサイクルを評価する実施形態及び方法である。
【0117】
上記に加えて、外科用器具10000の制御システムは、発射駆動電気モータの速度を制御するように構成されたパルス幅変調(PWM)制御回路を備える。PWM制御回路は、発射駆動電気モータに電圧パルスを適用して、ステープル発射ストロークを実行する。様々な例において、PWM制御回路は、発射駆動電気モータの速度を増加させ、それに応じて、ステープル発射ストロークの速度を増加させるために、発射駆動電気モータに印加される電圧パルスの持続時間を増加させる。他の例において、PWM制御回路は、発射駆動電気モータの速度を減少させ、それに応じてステープル発射ストロークの速度を減少させるために、発射駆動電気モータに印加される電圧パルスの持続時間を減少させる。いずれの場合も、PWM制御回路は、モータに印加される電圧パルスの大きさを実質的に増加又は減少させることなく、これらのパルス長調整を行うことができる。そうはいっても、電圧パルスの大きさ又は特定の電圧パルスが変更され得る実施形態も想定される。いずれの場合も、以下により詳細に記載されるように、制御システムは、PWM回路を介してパルスの持続時間を調整することによって、一定又はほぼ一定の速度でステープル発射駆動部を駆動するように構成される。2013年8月6日発行の米国特許第8,499,992号、発明の名称「DEVICE AND METHOD FOR CONTROLLING COMPRESSION OF TISSUE」の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0118】
PWM回路によって電圧が電気モータに印加される時間(オン時間)を合計時間(オン時間+オフ時間)で除した比が、ステープル発射駆動モータのデューティサイクルである。したがって、デューティサイクルは、0%(完全にオフ)~100%(完全にオン)の間、すなわち、周期的な中断のない一定電圧の範囲に及び得る。オン及びオフという用語は、非ゼロ電圧及びゼロ電圧を示唆するが、しかしながら、オン及びオフという用語は、それぞれ高電圧及び低電圧を含む。低又はオフという用語は、ゼロ電圧と、高電圧又はオン電圧よりも小さい大きさを有する非ゼロ電圧と、を含む。上記を考慮すると、発射駆動電気モータのデューティサイクルを表現する別の方法は、電圧がPWM回路によって電気モータに印加される時間(高時間)を合計時間(高時間+低時間)で除した比である。
【0119】
PWM制御回路は、電圧パルスを発射駆動電気モータに一定の間隔で印加する。しかしながら、制御システムは、電圧パルス間隔の周波数を変化させるための周波数変調(FM)制御回路を備えることができる。様々な例において、FM制御回路は、電圧パルス間の間隔を減少させて、発射駆動電気モータ及びステープル発射ストロークの速度を増加させる。それに応じて、FM制御回路は、電圧パルス間の間隔を増加させて、発射駆動電気モータ及びステープル発射ストロークの速度を減少させる。上記に加えて、あるいは上記の代わりに、制御システムは、発射駆動電気モータに印加される電圧の大きさを増加させて、発射駆動電気モータ及びステープル発射ストロークの速度を増加させ、及び/又は発射駆動電気モータに印加される電圧の大きさを減少させて、発射駆動電気モータ及びステープル発射ストロークの速度を減少させることができる。
【0120】
外科用器具10000の制御システムは、ステープル発射部材の速度を制御するためのアルゴリズムを備える。図79を参照すると、制御システムは、低速度、中間速度、及び高速度でステープル発射部材を駆動するように構成されたアルゴリズム50000を含んでいる。低速度は、6mm/s、又は約6mm/sである。中間速度は、12mm/s、又は約12mm/sである。高速度は、20mm/s、又は約20mm/sである。そうはいっても、制御システムは、任意の好適な数の速度及び/又は任意の好適な速度でステープル発射駆動部を動作させるように構成され得る。制御システムは、モータ速度センサを介してステープル発射駆動部の速度を監視し、ステープル発射駆動部の電気モータに印加される電圧パルスの長さを調整して、ステープル発射駆動部の速度を目標速度にするように構成される。例えば、ステープル発射行程の所与の点におけるステープル発射駆動部の目標速度が12mm/sであり、実際の速度が11mm/sである場合、制御システムは、電気モータに印加される電圧パルスの長さを増加させて、ステープル発射駆動部の速度を増加させる。換言すれば、制御システムは、発射駆動電気モータのデューティサイクルを増加させて、ステープル発射駆動部の速度を増加させる。それに対応して、制御システムは、ステープル発射駆動部の速度が目標速度を超える場合、ステープル発射駆動部の速度が目標速度に到達するまで、発射駆動電気モータに印加される電圧パルスの長さを短くするように構成される。換言すれば、制御システムは、発射駆動電気モータのデューティサイクルを低下させて、ステープル発射駆動部の速度を減少させるように構成される。特に、ステープル発射駆動部の目標速度は、以下により詳細に記載されるように、ステープル発射ストローク中に変化し得る。
【0121】
上述のように、ステープル発射駆動部の発射部材は、ステープル発射ストローク中に遠位側に移動される。図47及び図79を参照すると、発射部材が近位未発射位置から遠位側に前進されて、発射部材の頂部カム部材10255をアンビル10420に画定された内部スロット10425のランプ上に移動させている。近位未発射位置と内部スロットランプの遠位端部との間の距離は、例えば、15mm、又は約15mmである。適切な未使用のステープルカートリッジがエンドエフェクタ内に着座された場合、発射部材のこの初期の15mmの運動を用いることで、エンドエフェクタを閉鎖すること及び/又は上記の発射ロックアウトを通過させることが可能となる。そうはいっても、この運動範囲にある間、制御システムは、12mm/sの中間速度で発射部材を遠位側に移動させ、この速度でステープル発射部材を駆動するのに必要なデューティサイクルを評価する。デューティサイクルがこの初期範囲において40%~60%である場合、制御システムは、12mm/sの中間速度でステープル発射駆動部を駆動し続ける。デューティサイクルが60%を超える場合、制御システムは、ステープル発射駆動部の目標速度を6mm/sの低速度に低下させる。そのような例は、アンビル10420とステープルカートリッジ10430との間に厚い組織が存在する場合に生じ得る。他方で、デューティサイクルがこの初期範囲の間に40%未満である場合、制御システムは、目標速度を20mm/sの高速度に増加させる。そのような例は、アンビル10420とステープルカートリッジ10430との間に薄い組織が存在する場合に生じ得る。図79では、この初期範囲の端部は、点Aによって画定され、特に、ステープルは、この初期範囲の間、配備又は発射されない。点Aの後、発射部材は、発射部材がステープル発射ストロークの終了に達するまで、かつ/又は臨床医が発射トリガーを解放することによってステープル発射ストロークを停止するまで、発射部材が遠位側に前進されるときにステープルを発射する。
【0122】
図79のアルゴリズム50000を参照すると、ステープル発射部材が、最初の15mmにわたって中間速度の12mm/sで駆動され、次いでステープル発射ストロークの残りにわたって高速度の20mm/sで駆動されたことが認められ得る。上述のように、速度におけるこのようなシフトは、ステープル発射ストロークの最初の15mmの間にデューティサイクルが40%未満であったことを制御システムが測定したために生じたものである。しかしながら、発射部材が最初の15mmにおけるロックアウトによって遮断されていれば、デューティサイクルは、直ちに100%にスパイクしているはずであり、制御システムは、かかる漸近的なデューティサイクルスパイクに応答して、ステープル発射ストロークを即座に停止するように構成されている。発射部材がこの最初の15mmの距離を通過すると、様々な例において、ステープル発射ストロークの残りは、例えば、約30mm、約45mm、又は約60mmを含む。これらの長さは、多くのステープルカートリッジにおいて現在望ましい種々のステープルパターン長さを表しているが、任意の好適なステープルパターン長さが用いられてよい。いくつかの実施形態において、制御システムは、発射駆動デューティサイクルの初期評価後に発射部材の目標速度を調整するために、ステープル発射駆動部のデューティサイクルを再評価しない。しかしながら、図79の実施形態の制御システムは、ステープル発射ストロークの全体にわたってステープル発射駆動部のデューティサイクルを評価し続ける。ステープル発射ストロークにおける点Cにおいて、制御システムは、上述の基準に従って、目標速度に対する別の調整を行うか、あるいは目標速度を維持する。図79に示されるように、ステープル発射駆動部のデューティサイクルは、点Cにおいて40%~60%であると判定され、したがって、制御システムは目標速度20mm/sを維持した。点Cは、点Aとステープル発射ストロークの端部との間の半分、すなわち、ステープルパターンへの半分である。そうはいっても、点Cは任意の好適な位置にあってよい。更に、制御システムは、ステープル発射ストローク中の任意の好適な数の点において、ステープル発射駆動部の目標速度を調節するように構成され得る。少なくとも1つの例において、制御システムは、例えば、ステープル発射ストローク中、15mm毎に目標速度調整を行うことができる。30mmのステープルカートリッジに対して、制御システムは、図79に示されるように、合計2つの目標速度調整を行うことができる。45mmのステープルカートリッジに対して、制御システムは、15mm間隔で合計3つの目標速度調整を行うことができ、また、60mmのステープルカートリッジに対して、制御システムは、例えば、15mm間隔で合計4つの目標速度調整を行うことができる。
【0123】
上記の例では、制御システムは、全ての目標速度調整点においてデューティサイクルを評価するために同じ基準セットを使用した。そうはいっても、図80を参照すると、制御システムが異なる目標速度調整点で異なるセットのデューティサイクル基準を使用する実施形態も想定される。例えば、制御システムは、第1の目標速度調整点において第1のセットのデューティサイクル基準、第2の目標速度調整点において第2のセットのデューティサイクル基準を使用することができる。少なくとも1つの例において、図80のアルゴリズム51000を参照すると、制御システムは、デューティサイクルが第1の目標速度調整点において45%未満である場合、ステープル発射駆動部の目標速度を増加させる。そうはいっても、制御システムは、デューティサイクルが40%未満である場合、第2の目標速度調整点においてステープル発射駆動部の目標速度を増加させる。任意の好適な閾値が用いられてよい。図80に示される実施形態では、60%の上側デューティサイクル閾値は、アルゴリズム51000における第1の目標速度調整点及び第2の目標速度調整点の両方において同じである。デューティサイクルが60%を超えている場合、制御システムは、電圧パルスを短縮して、ステープル発射システムを減速させる。他の実施形態では、上側デューティサイクル閾値は、第1の目標速度調整点及び第2の目標速度調整点において異なり得る。
【0124】
上記に加えて、図81を参照すると、制御システムのアルゴリズムは、点Aにおいて中間速度から高速まで目標速度を増加させているが、次いで点Cにおいて目標速度を高速度から中間速度まで低下させている。点Cにおいて、制御システムは、発射駆動電気モータのデューティサイクルが60%超であったと判断し、目標速度を1レベル、すなわち、高速度から中間速度まで低下させた。特に、制御システムは各チェックポイントにおいて目標速度を1レベルだけ上昇又は低下させるように構成されているため、制御システムは、点Cにおいて高速度から低速度へと目標速度を低下させなかった。ステープル発射駆動部の目標速度を高速度から低速度に低下させるために、デューティサイクルは、2つのチェックポイントにおいて上側デューティサイクル閾値を超える必要がある。これらのチェックポイントは、連続したチェックポイントであっても、連続していないチェックポイントであってもよい。そうはいっても、制御システムが安全デューティサイクル閾値を含む実施形態が想定され、この安全デューティサイクル閾値は、超えた場合、制御システムに、そのチェックポイントの前のステープル発射駆動部の速度にかかわらず、ステープル発射駆動部の目標速度を低速度に低下させるものである。
【0125】
図82Aは、ステープル発射駆動部のデューティサイクルグラフ(i)及び発射力グラフ(ii)の2つのグラフを示す。デューティサイクルグラフ(i)と発射力グラフ(ii)は、3つの異なるステープル発射ストロークを表すように相関される。図82Aのステープル発射ストロークのうちの2つは、発射力が低いとき、40%のデューティサイクル閾値を下回ったままである。このようなステープル発射ストロークでは、制御システムは、現在のアルゴリズムに従って各チェックポイントにおいてステープル発射システムの目標速度を増加させるが、他のアルゴリズムも可能である。図82Aのステープル発射ストロークのうちの1つは、発射力が高いため、100%のデューティサイクルに達する。デューティサイクルが目標速度調整点で60%を超えているとき、制御システムは、現在のアルゴリズムに従ってステープル発射システムの目標速度を減少させるが、他のアルゴリズムも可能である。特に、このステープル発射のデューティサイクルは、ステープル発射ストロークの開始時に60%閾値を超えず、その結果、制御システムは、デューティサイクルが60%の上限閾値を超えていなかった場合、チェックポイントの後まで、目標速度を実際に低下させない場合がある。
【0126】
図82Bは、ステープル発射駆動部のデューティサイクルグラフ(i)及び発射力グラフ(ii)の2つのグラフを示す。デューティサイクルグラフ(i)と発射力グラフ(ii)は、3つの異なるステープル発射ストロークを表すように相関される。図82Bのステープル発射ストロークのうちの2つは、発射力が比較的低いとき、40%のデューティサイクル閾値と60%のデューティサイクル閾値との間に留まる。このようなステープル発射ストロークでは、制御システムは、現在のアルゴリズムに従ってステープル発射システムの目標速度を変更しないが、他のアルゴリズムも可能である。図82Bのステープル発射ストロークのうちの1つは、しかしながら、発射力が高いため、100%のデューティサイクルに達する。デューティサイクルが目標速度調整点で60%を超えているとき、制御システムは、現在のアルゴリズムに従ってステープル発射システムの目標速度を減少させるが、他のアルゴリズムも可能である。この場合、デューティサイクルは、ステープル発射部材の近位未発射開始位置に対して約20mm遠位側において上側デューティサイクル閾値を超えた。別の言い方をすれば、デューティサイクルは、ステープル発射駆動部がステープルを発射し始めるとすぐに、すなわち、上記の15mmの初期範囲を5mm越えたところで、60%超にジャンプした。その結果、制御システムは、例えば、30mmのチェックポイントの後まで、高いデューティサイクルに反応しない場合がある。
【0127】
特に、上記に加えて、図82A及び図82Bのグラフ、並びにいくつかの他のグラフは、ステープル発射ストロークに沿ったドットの流れを示す。これらのドットは、制御システムによって取られたデータサンプルを表す。ドットの接近度は、かなり高いデータサンプル速度を表すが、より低いデータサンプル速度又はより高いデータサンプル速度が使用されてもよい。これらの図に見られるように、データは、特にデューティサイクルデータが上側又は下側のデューティサイクル閾値付近にあるときに、制御システムを異常データに反応させ得る特定の量のジッター又はチャターの影響を受けている。様々な例において、制御システムは、目標速度評価点におけるデューティサイクルを決定するために、多数の収集されたデータポイントにわたるデータの平均及び/又は他の統計的評価を使用するデータ平滑化アルゴリズムを利用し得る。少なくとも1つのこのような例において、制御システムは、例えば、アルゴリズム基準を評価するために使用されるデューティサイクル値を決定するために、3つの連続したデューティサイクル測定の平均を使用する。
【0128】
図83Aは、ステープル発射駆動部のデューティサイクルグラフ(i)、発射力グラフ(ii)、及び発射速度グラフ(iii)の3つのグラフを示す。デューティサイクルグラフ(i)、発射力グラフ(ii)、及び発射速度グラフ(iii)は、ステープル発射ストロークを表すように相関される。ステープル発射ストロークのデューティサイクルは、ステープルの変形へと約15mm向かう約30mmのマークにおいて、40%の下側デューティサイクル閾値未満から、60%の上側デューティサイクル閾値超へとジャンプしている。このデューティサイクルのジャンプは、発射力が増加したことによるものではなく、むしろ、このデューティサイクルのジャンプは、制御システムがその目標速度選択基準に従ってステープル発射駆動部の速度を増加させるためにデューティサイクルを増加させたことによるものである。図83Bは、約20mmにおけるデューティサイクルの同様のジャンプを示しているが、しかしながら、このデューティサイクルのジャンプは、ステープル発射部材がステープルを変形させている間に高い抵抗に遭遇し、また制御システムが、ステープル発射速度をその目標速度に維持するために、電気モータに印加していた電圧パルスの長さを増加させることによって応答したことによるものである。別の言い方をすれば、制御システムは、ステープル発射システムの中間速度、すなわち12mm/sを維持することに苦労していたため、デューティサイクルをスパイクした。この状況は、制御システムが30mmの目標速度チェックポイントにおいてデューティサイクルを再び低下させる一方で、ステープル発射ストロークの速度を低い目標速度、すなわち6mm/sの目標速度に低下させるが故に、長く継続することはなかった。
【0129】
図84A及び図84Bは、実際の組織をステープル留め及び切断するためのステープル発射駆動部の発射力が、例えば発泡体などの組織類似体をステープル留め及び切断するための発射力と適合することを表すグラフを示す。
【0130】
図85A及び図85Bは、胃組織をステープル留め及び切断するときに生じたいくつかのステープル発射ストロークの例を示す。これらのステープル発射ストロークは、非常に類似したデューティサイクルパターンに追従した。例えば、ステープル発射ストロークの全てが、下側デューティサイクル閾値未満で開始し、それに応じて、制御システムは、中間速度から高速度へとステープル発射ストロークの速度を増加させた。これを行うために、制御システムは、第1のチェックポイントにおいてステープル駆動システムの電気モータに印加される電圧パルスの持続時間を増加させた。しかしながら、そうすることで、デューティサイクルは、上側デューティサイクル閾値を上回ってジャンプし、また、次のチェックポイントにおいて制御システムは、電圧パルスを短縮してデューティサイクルを低下させ、ステープル発射ストロークを再びその中間速度へと減速する。特に、一例では、ステープル発射駆動部の速度は、高速度に維持された。この例では、変形されているステープルは、他のステープル発射ストローク中に使用されるステープルと比較してより小さく、それらのデューティサイクルは、閾値のすぐ下に留まった。
【0131】
図86Aは、薄い空腸組織をステープル留めしている間の2つのステープル発射ストロークのデューティサイクルを示し、これらのステープル発射ストロークのうちの1つはエンドエフェクタが関節運動されたときに生じたものであり、もう1つはエンドエフェクタが関節運動されなかったときに生じたものである。図86Aに見られるように、2つのデューティサイクル曲線は非常に類似しており、特にデューティサイクルの約60%~約80%において非常に類似している。図86Bは、厚い空腸組織をステープル留めしている間の2つのステープル発射ストロークのデューティサイクルを示し、これらのステープル発射ストロークのうちの1つはエンドエフェクタが関節運動されたときに生じたものであり、もう1つはエンドエフェクタが関節運動されなかったときに生じたものである。図86Bに見られるように、2つのデューティサイクル曲線は非常に類似しており、特にデューティサイクルの約60%~約80%において非常に類似している。また、特に、デューティサイクルは、薄い空腸組織(図86A)と比較して、厚い空腸組織(図86B)の場合に幾分か高い。図86Cは、胃組織をステープル留めしている間の2つのステープル発射ストロークのデューティサイクルを示し、これらのステープル発射ストロークのうちの1つはエンドエフェクタが関節運動されたときに生じたものであり、もう1つはエンドエフェクタが関節運動されなかったときに生じたものである。図86Cに見られるように、2つのデューティサイクル曲線は非常に類似しており、特に、ステープル発射駆動部が発射部材の近位未発射位置から約15mmのところでステープルを変形させ始めると、最大デューティサイクルに到達している。
【0132】
図87は、ステープル発射ストロークのデューティサイクルを示すグラフ63000を含む。グラフ63000に示されるように、デューティサイクルは、ステープル発射ストロークの最初の30mm(初期移動の15mm及びステープル発射の15mm)にわたって40%であるか、あるいはそれをわずかに下回り、次いでステープル発射駆動部の速度を増加させるために制御システムによって上昇される。上記と同様に、この例においてデューティサイクルを増加させることは、デューティサイクルを60%の上側デューティサイクル閾値を超えてオーバーシュートさせることになり、これがステープル発射ストロークの残りの部分、すなわち、最後の30mmにわたって維持された。
【0133】
図88は、ステープル発射ストロークのデューティサイクルを示すグラフ64000を含む。グラフ64000に示されるように、デューティサイクルは40%デューティサイクル閾値未満で始まるが、その後、上側デューティサイクル閾値と下側デューティサイクル閾値との間のゾーンへと徐々に増加する。そのようなゾーンでは、制御システムは、ステープル発射システムの速度を増加又は減少させず、かつ/又は他の方法で、ステープル発射システムの速度を中間目標速度に維持する以外に、発射駆動電気モータのデューティサイクルを調整しない。したがって、急激な変化を伴わずに、滑らかなデューティサイクル曲線が見られる。
【0134】
図89は、ステープル発射ストロークのデューティサイクルを示すグラフ65000を含む。グラフ65000に示されるように、デューティサイクルは、約40%の下側デューティサイクル閾値で開始し、次いで、発射部材が15mmの点でステープルを変形させ始めるとすぐに上向きに進行する。実際に、デューティサイクルは、30mmにおいて次のチェックポイントが到達するまで、ほぼ100%まで増加し、ここで上記のように、制御システムは、デューティサイクルを低下させてステープル発射駆動部を減速させる。図89は、このポイントにおけるデューティサイクルの劇的な低下を示しているが、残りのステープル発射ストロークにわたって、上側デューティサイクル閾値をちょうど越えた上昇状態に戻っている。
【0135】
下側デューティサイクル閾値は、多くの例で40%であり、他の例では45%であると記載されている。そうはいっても、下側デューティサイクル閾値は、例えば、30%、33%、35%又は50%などの任意の好適な値であってよい。同様に、上側デューティサイクル閾値は、60%として記述される。そうはいっても、上側デューティサイクル閾値は、例えば、50%、55%、65%、67%、70%、又は75%などの任意の好適な値であってよい。
【0136】
上述のように、ステープル発射ストロークは、臨床医が発射トリガーを解放したときに停止する。臨床医が発射トリガーをもう一度作動させると、ステープル発射ストロークが再開する。そのような例において、制御システムは、ステープル発射ストロークの速度を、ステープル発射ストロークが停止される直前の速度に戻す。制御システムは、ステープル発射ストローク中にステープル発射ストロークの速度を記憶するための1つ以上のメモリデバイスを備え、これにより、制御システムは、ステープル発射ストロークを再開するために、記憶された速度にアクセスすることができる。制御システムがこのデータへのアクセスを有さない場合、制御システムは、例えば、その中間速度でステープル発射ストロークを再開することができる。
【0137】
本明細書に記載されるように、外科用器具10000は、ステープル発射ストロークの速度を評価し、ステープル発射ストロークの測定された速度を目標速度と比較するように構成される。外科用器具10000は、ステープル発射ストロークの速度を測定するように構成された制御システムと通信するエンコーダを備える。少なくとも1つの例において、ステープル発射駆動部内のギアが、ステープル発射ストロークの速度を評価するためにエンコーダによって観察される。そのギアは、ステープル発射ストローク中にギアが回転される際にエンコーダの前方を通過する歯を備える。ステープル発射駆動部の速度を評価するために、歯がエンコーダを通過する速度が制御システムによって使用される。少なくとも1つの例において、ギアは、ステープル発射ストローク全体の間に完全な一回転を行う。上記に加えて、あるいは上記の代わりに、ギアは金属で構成され、制御システムは、金属ギア歯がホール効果センサを通過する速度を感知するように構成されたホール効果センサを備える。様々な実施形態において、制御システムは、ステープル発射駆動部の並進成分の速度を評価するように構成される。
【0138】
本明細書に記載されるように、制御システムのアルゴリズムは、ステープル発射駆動部の速度が適合されるべきかどうかを評価し、またその方向、すなわち、より低速か又はより高速かを評価するために、発射駆動電気モータのデューティサイクルを使用する。ステープル発射ストロークの速度を適合させるために、様々な他のアルゴリズムによって、発射駆動電気モータのデューティサイクルに加えてデータが使用される。例えば、速度適応アルゴリズムによって、例えば、エンドエフェクタの関節運動角度、初期電池電圧、動作電池電圧、モータを通る電流、PID誤差、及び/又は外科用器具の製造プロセス中に行われるPWM回路の任意の特性評価が利用され得る。これらのパラメータは、とりわけ、ステープル発射ストロークの速度を適合させるべきかどうか、速度が適合されるべき方向、及び/又は適合の量を決定するために、数学的動作又は評価式で使用され得る。使用されるパラメータは、瞬間的な測定値及び/又はいくつかの読み取り値にわたって平均化された測定値であり得る。使用されるパラメータには、測定値の変化率、又は勾配の変化が含まれ得る。パラメータの値は、評価式に従って、加算、減算、乗算、及び/又は除算され得る。
【0139】
図68図71は、アンビルジョー40420とステープルカートリッジジョー10410とを備えるエンドエフェクタ40000を示す。アンビルジョー40420は、近位部分40100と、近位部分40100に取り付けられた遠位部分又は先端部40200と、を備える。遠位部分40200は、エンドエフェクタ40000を使用する前に直線状のアンビル先端部と角度付きのアンビル先端部との間で選択する能力を臨床医に提供するために、第1の動作配向(図68)と第2の動作配向(図70及び図71)との間で回転可能である。
【0140】
近位部分40100は、第1の角度40120及び第2の角度40130によって特徴付けられ得る角度付きの遠位端部を備える。第1の角度40120は、近位部分40100の頂部によって画定される頂部表面を基準として測定され、第2の角度40130は、近位部分40100の底部によって画定される底部平面を基準として測定される。様々な例において、第1の角度40120と第2の角度40130は補角である。少なくとも1つの例において、第1の角度40120と第2の角度40130は実質的に補角である。遠位部分40200は、近位部分40100の遠位端部に取り付けられた角度付き近位端部を備える。遠位部分40200の角度付き近位端部は、第1の角度40220及び第2の角度40230によって特徴付けられ得る。様々な例において、第1の角度40220と第2の角度40230は補角である。少なくとも1つの例において、第1の角度40220と第2の角度40230は実質的に補角である。様々な例において、第1の角度40120と第1の角度40220は補角であり、また第2の角度40130と第2の角度40230も補角である。この構成により、アンビルジョー40420の近位部分40100と遠位部分40200は、相補的な角度付きの取り付け平面を有することが可能となり、ここで、近位部分40100の遠位面40110と遠位部分40200の近位面40210は、第1の配向と第2の配向の両方において、互いに当接する。
【0141】
図69及び図69Aを参照すると、取り付け機構を利用して、遠位部分40200は、近位部分40100に対して回転可能であり、それにより、遠位部分40200は異なる配向へと回転され得る。遠位部分40200を図70に示される第2の配向へと移動させるために、遠位部分40200は、図68に示される第1の配向から180度回転される。この構成により、ユーザーは、直線状のアンビルジョーと角度付きのアンビルジョーとの間でアンビルジョー40420を変更することが可能となる。図70及び71に示される第2の配向において、第1の角度40120と第2の角度40230は互いに当接し、それに応じて、第1の角度40220と第2の角度40130も互いに当接する。第2の配向(図70)にある取り付けインターフェースの角度は、第1の配向(図68)にあったときと同様の補角ではない。
【0142】
使用される取り付け機構は、任意の好適な取り付け機構であり得る。少なくとも1つの例において、図69Aを参照すると、取り付け機構は、近位部分40100及び遠位部分40200に固定された可撓性回転可能ピン40300を備える。このような機構は、近位部分40100と遠位部分40200とを互いに取り付けられた状態に維持しながら、異なる配向間における回転可能部分の回転を可能にする。各部分を第1の動作配向又は第2の動作配向のいずれかに保持するために、1つ以上のバネ部材及び/又は戻り止めがピンと共に使用されてよい。取り付け機構は、近位部分40100及び/又は遠位部分40200のいずれかに埋め込まれてよい。取り付け機構は、回転可能な遠位部分40200の偶発的な部分的回転を防止するために、部分40200をいずれかの配向に付勢するように構成された双安定コンプライアンス機構を含んでもよい。取り付け機構は、バネ式戻り止め、リビングヒンジ、スライド部材、及び/又は様々な他の係止部材を備えてよい。取り付け機構はまた、近位部分40100と遠位部分40200との間の干渉及び/又は摩擦嵌めインターフェースを含んでもよい。
【0143】
上記に加えて、また再び図69Aを参照すると、可撓性ピン40300は、近位アンビル部分40100に画定されたチャンバ内に装着された球状の第1の端部40310と、遠位アンビル部分40200に画定されたチャンバ内に装着された球状の第2の端部40320と、第1の端部40310と第2の端部40320とを接続する可撓性コネクタ40330と、を備えている。球状の第1の端部40310及び球状の第2の端部40320は、可撓性ピン40300が近位部分40100に対して回転し得るように、かつ/又は遠位部分40200が可撓性ピン40300に対して回転し得るように、それぞれのチャンバ内で回転し得る。いずれの場合も、上述のように、このような相対回転は遠位部分40200の回転を可能にする。可撓性コネクタ40330の長さは、可撓性コネクタ40300が、遠位部分40200のあらゆる配向に対して、弾性的に伸張された状態にあるように選択される。その結果、可撓性コネクタ40330は、遠位部分40200を第1のアンビル部分40100に対して引っ張るように作用する。近位部分40100がステープル成形ポケットを含み、遠位部分40200がステープル成形ポケットを含まないことを考慮すれば、ピン40300によって提供される保持力は、ステープル成形力に耐える必要はなく、またエンドエフェクタ40000が患者体内に位置付けられている間に遠位部分40200を定位置に保持するのに十分である。バネがチャンバ内でヘッドを近位側に引き、したがって近位部分40100と遠位部分40200を一緒に保持するように、ピンはソケット内でバネ押しされ得る。遠位部分40200を各配向の間で回転させるために、遠位部分40200は、バネが遠位部分40200を近位部分40100に対して引き得るように、遠位側に引かれて付勢力を克服し、別の配向へと捻じられ、解放され得る。遠位部分40200と近位部分との間の境界は、互いに対する偶発的な移動を防止するために、そこから延在するインターロック機構を更に含んでもよい。例えば、歯は、遠位部分40200がその第1及び第2の配向にあるときに、一方の部分から、他方の部分に画定された対応するスロットの中へと延在してもよいが、遠位部分40200が近位部分40100から引き離されるときには延在しなくてもよい。
【0144】
少なくとも1つの例において、遠位部分40200は、例えば、取り付け機構の周囲で組み立てられる2つの半体を備える。それら2つの半体は、例えば、ピンの周りに半体を一緒に保持するためにエラストマーを利用してもよい。少なくとも1つの例において、取り付け機構の周りに2つの半体を一緒に組み立てるために、スナップ嵌め機構が使用され得る。
【0145】
様々な例において、近位部分40100及び遠位部分40200は、1種類以上の材料から構成される。例えば、近位部分40100が1種類以上の材料から構成されてよく、また遠位部分40200が1種類以上の材料から構成されてもよい。少なくとも1つの例において、遠位部分40200は、取り付け境界に向かって金属から構成され、金属部分から遠位側に延在するオーバーモールドされた軟質先端部から構成される。軟質先端部は、例えば、ゴム及び/又はプラスチックから構成されてもよい。アンビルジョー40410は、近位部分40100と遠位部分40200との間に位置付けられた中間構成要素を更に備えてもよい。中間構成要素は、取り付け機構の1つ以上の部品を収容し得る。中間構成要素はまた、近位部分40100と遠位部分40200との間に、審美的に心地よくかつ/又は機能的な遷移部を提供してもよく、このことは、近位部分40100と遠位部分40200とが2種類以上の材料を含むシナリオにおいて有用となり得る。
【0146】
少なくとも1つの例において、第1の部分40100及び第2の部分40200は、第1の部分40100に対する第2の部分40200の回転によって提示される任意の鋭い縁部を除去するように設計された縁部を備える。
【0147】
上述のように、本明細書に開示される外科用器具は、制御システムを含んでもよい。制御システムの各々は、1つ以上のプロセッサ及び/又はメモリデバイスを有する回路基板を備えることができる。とりわけ、制御システムは、例えば、センサデータを記憶するように構成される。これらはまた、例えば、ステープル留め器具に取り付けられたステープルカートリッジのタイプを識別するデータを記憶するように構成されている。より具体的には、ステープルカートリッジのタイプは、ステープル留め器具に取り付けられたときにセンサによって識別することができ、センサデータを制御システムに記憶することができる。この情報は、ステープルカートリッジが使用するのに適しているかどうかを評価するために、制御システムによって得ることができる。
【0148】
本明細書で説明する外科用器具システムは、電気モータにより動作するが、しかしながら、本明細書に記載された外科用器具システムは、任意の好適な様式で動作することができる。特定の例では、本明細書に開示されるモータは、ロボット制御式システムの1つ又は複数の部分を備えることができる。例えば、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,072,535号)は、ロボット外科用器具システムのいくつかの例をより詳細に開示しており、この開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。2017年5月18日公開の国際公開第2017/083125号、発明の名称「STAPLER WITH COMPOSITE CARDAN AND SCREW DRIVE」、2017年5月18日公開の国際公開第2017/083126号、発明の名称「STAPLE PUSHER WITH LOST MOTION BETWEEN RAMPS」、2015年10月8日公開の国際公開第2015/153642号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SHIFTABLE TRANSMISSION」、2017年3月17日出願の米国特許出願公開第2017/0265954号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DUAL DISTAL PULLEYS」、2017年2月15日出願の米国特許出願公開第2017/0265865号、発明の名称「STAPLER WITH CABLE-DRIVEN ADVANCEABLE CLAMPING ELEMENT AND DISTAL PULLEY」、及び2017年3月29日出願の米国特許出願公開第2017/0290586号、発明の名称「STAPLING CARTRIDGE」は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0149】
本明細書に記載される外科用器具システムは、ステープルの展開及び変形に関連して説明されてきたが、しかしながら、本明細書に記載される実施形態は、これに限定されない。例えば、クランプ又はタックなど、ステープル以外の締結要素を展開する様々な実施形態が想定される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、様々な実施形態も想到される。例えば、様々な実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成されている電極を備え得る。また例えば、特定の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を封止するために振動エネルギーを加えることができる。
【0150】
以下の開示の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
-1995年4月4日発行の米国特許第5,403,312号、発明の名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
-2006年2月21日発行の米国特許第7,000,818号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
-2008年9月9日発行の米国特許第7,422,139号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
-2008年12月16日発行の米国特許第7,464,849号、発明の名称「ELECTRO-MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
-2010年3月2日発行の米国特許第7,670,334号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
-2010年7月13日発行の米国特許第7,753,245号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
-2013年3月12日発行の米国特許第8,393,514号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
-米国特許出願第11/343,803号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」(現在は、米国特許第7,845,537号)、
-2008年2月14日出願の、米国特許出願第12/031,573号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
-2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031,873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」(現在は、米国特許第7,980,443号)、
-米国特許出願第12/235,782号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」(現在は、米国特許第8,210,411号)、
-米国特許出願第12/235,972号、発明の名称「MOTORIZED SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許第9,050,083号)。
-米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」(現在は、米国特許第8,608,045号)、
-2009年12月24日出願の米国特許出願第12/647,100号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」(現在は、米国特許第8,220,688号)、
-2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」、(現在は、米国特許第8,733,613号)、
-2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、(現在は、米国特許第8,561,870号)、
-米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,072,535号)、
-2012年6月15日出願の米国特許出願第13/524049号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」(現在は、米国特許第9,101,358号)、
2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」(現在は、米国特許第9,345,481号)、
2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」(現在は、米国特許出願公開第2014/0263552号)、
-2006年1月31日出願の米国特許出願公開第2007/0175955号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び
-2010年4月22日出願の米国特許出願公開第2010/0264194号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」(現在は、米国特許第8,308,040号)。
【0151】
特定の実施形態と共に本明細書で様々なデバイスについて説明したが、それらの実施形態に対して修正及び変更が実施されてもよい。特定の特徴、構造又は特性を、1つ以上の実施形態で、任意の好適な様式で組み合わせてもよい。したがって、一実施形態に関して図示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、無制限に、1つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と全て、あるいは、部分的に組み合わされてよい。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態に従って、所与の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変形形態を全て包含することが意図される。
【0152】
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、あるいは複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整には、デバイスの分解工程、それに続くデバイスの特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後のデバイスの再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。具体的には、再調整の施設及び/又は外科チームは、デバイスを分解することができ、デバイスの特定の部品を洗浄及び/又は交換した後、デバイスをその後の使用のために再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本発明の範囲内にある。
【0153】
本明細書に開示のデバイスは、手術前に処理され得る。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、x線、及び/又は高エネルギー電子などの、容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開封されるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、β線、γ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、及び/又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
【0154】
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適合を包含するものとする。
【0155】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープル留め器具であって、
カートリッジジョーであって、
カートリッジ組織圧縮表面と、
第1の横方向カートリッジ側面と、
第2の横方向カートリッジ側面と、
第1のステープルキャビティの長手方向列と、
第2のステープルキャビティの長手方向列と、
前記ステープルキャビティ内に取り外し可能に格納されたステープルと、
前記第1の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第1のカートリッジ組織停止部と、
前記第2の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第2のカートリッジ組織停止部と、を備える、カートリッジジョーと、
開放位置と完全クランプ位置との間で前記カートリッジジョーに対して回転可能なアンビルジョーであって、
アンビル組織圧縮表面と、
前記第2のジョーが前記完全クランプ位置にあるときに、前記ステープルキャビティと位置合わせされるステープル成形ポケットの長手方向列と、
第1の横方向アンビル側面と、
第2の横方向アンビル側面と、
前記第1の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第1のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記カートリッジ組織圧縮表面の下方に延在する第1の遠位縁部を備える、第1のアンビル組織停止部と、
前記第2の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第2のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記カートリッジ組織圧縮表面の下方に延在する第2の遠位縁部を備える、第2のアンビル組織停止部と、を備える、アンビルジョーと、を備える、外科用ステープル留め器具。
(2) 前記第1のアンビル組織停止部は前記第1のカートリッジ組織停止部に対して横方向に位置付けられ、前記第2のアンビル組織停止部は前記第2のカートリッジ組織停止部に対して横方向に位置付けられている、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(3) 前記第1の遠位縁部は、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第1のカートリッジ組織停止部の下方に延在し、前記第2の遠位縁部は、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第2のカートリッジ組織停止部の下方に延在する、実施態様2に記載の外科用ステープル留め器具。
(4) 前記第1のアンビル組織停止部は、前記第1の遠位縁部と前記アンビル組織圧縮表面との間に延在する第1の角度付き部分を備え、前記第2のアンビル組織停止部は、前記第2の遠位縁部と前記アンビル組織圧縮表面との間に延在する第2の角度付き部分を備える、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(5) 前記第1のステープルキャビティの長手方向列は第1の最近位ステープルキャビティを含み、前記第2のステープルキャビティの長手方向列は第2の最近位ステープルキャビティを含み、前記第1の最近位ステープルキャビティは、前記第1のカートリッジ組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在し、前記第2の最近位ステープルキャビティは、前記第2のカートリッジ組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在する、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
【0156】
(6) 前記第1のステープルキャビティの長手方向列は第1の最近位ステープルキャビティを含み、前記第2のステープルキャビティの長手方向列は第2の最近位ステープルキャビティを含み、前記第1の最近位ステープルキャビティは、前記第1のアンビル組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在し、前記第2の最近位ステープルキャビティは、前記第2のアンビル組織停止部に対して少なくとも部分的に近位側に延在する、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(7) 前記第1の最近位ステープルキャビティは前記第1のアンビル組織停止部に対して全体的に近位側に延在し、前記第2の最近位ステープルキャビティは前記第2のアンビル組織停止部に対して全体的に近位側に延在する、実施態様6に記載の外科用ステープル留め器具。
(8) 前記第1の最近位ステープルキャビティは、前記第2の最近位ステープルキャビティに対して少なくとも部分的に近位側に延在する、実施態様7に記載の外科用ステープル留め器具。
(9) 前記ステープルカートリッジから前記ステープルを排出するために、発射ストローク中に未発射位置から発射位置に向かって遠位側に移動可能な発射部材を更に備え、前記発射部材は、前記発射ストローク中に前記ステープルカートリッジジョーと係合するように構成された第1のカムを備え、また前記発射部材は、前記発射ストローク中に前記アンビルジョーと係合するように構成された第2のカムを更に備える、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(10) 前記アンビルジョーは、前記発射部材が前記未発射位置にあるときに前記第2のカムを受容するように構成されたクリアランス開口部を備える、実施態様9に記載の外科用ステープル留め器具。
【0157】
(11) 前記アンビルジョーは、前記アンビルジョーが前記開放位置にあるときに、前記発射部材の遠位前進を阻止し、前記発射部材を前記未発射位置に保持するように構成された停止部を備え、前記停止部は、前記アンビルジョーが前記完全クランプ位置にあるときに、前記発射部材が前記発射ストロークを実施することを可能にするように構成されている、実施態様10に記載の外科用ステープル留め器具。
(12) 前記停止部は、前記アンビルジョーが前記開放位置へと開放されているときに、前記発射部材を前記未発射位置へと近位側に移動させるように構成されている、実施態様11に記載の外科用ステープル留め器具。
(13) 前記停止部は、前記クリアランス開口部に対して遠位側に位置付けられている、実施態様11に記載の外科用ステープル留め器具。
(14) 前記停止部は、前記第1の遠位縁部及び前記第2の遠位縁部に対して近位側に位置付けられている、実施態様11に記載の外科用ステープル留め器具。
(15) 前記発射部材は組織切断縁部を備え、前記組織切断縁部は、前記発射部材が前記未発射位置にあるときに、前記第1の遠位縁部及び前記第2の遠位縁部に対して近位側に位置付けられている、実施態様11に記載の外科用ステープル留め器具。
【0158】
(16) 前記カートリッジジョーの少なくとも一部分は交換可能である、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(17) 外科用ステープル留め器具であって、
カートリッジジョーであって、
カートリッジ組織圧縮表面と、
第1の横方向カートリッジ側面と、
第2の横方向カートリッジ側面と、
第1のステープルキャビティの長手方向列と、
第2のステープルキャビティの長手方向列と、
前記ステープルキャビティ内に取り外し可能に格納されたステープルと、
前記第1の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第1のカートリッジ組織停止部と、
前記第2の横方向カートリッジ側面に沿って前記カートリッジ組織圧縮表面から上向きに延在する第2のカートリッジ組織停止部と、を備える、カートリッジジョーと、
開放位置と完全クランプ位置との間で前記カートリッジジョーに対して回転可能なアンビルジョーであって、
アンビル組織圧縮表面と、
前記第2のジョーが前記完全クランプ位置にあるときに、前記ステープルキャビティと位置合わせされるステープル成形ポケットの長手方向列と、
第1の横方向アンビル側面と、
第2の横方向アンビル側面と、
前記第1の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第1のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第1のカートリッジ組織停止部の下方に延在する第1の遠位縁部を備える、第1のアンビル組織停止部と、
前記第2の横方向アンビル側面から前記カートリッジジョーに対して下向きに延在する第2のアンビル組織停止部であって、前記アンビルジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第2のカートリッジ組織停止部の下方に延在する第2の遠位縁部を備える、第2のアンビル組織停止部と、を備える、アンビルジョーと、を備える、外科用ステープル留め器具。
(18) 前記カートリッジジョーの少なくとも一部分は交換可能である、実施態様17に記載の外科用ステープル留め器具。
(19) 外科用器具であって、
第1のジョーであって、
第1の組織圧縮表面と、
第1の横方向側面と、
第2の横方向側面と、を備える、第1のジョーと、
開放位置と完全クランプ位置との間で前記第1のジョーに対して回転可能な第2のジョーであって、
第2の組織圧縮表面と、
前記第1のジョーに対して下向きに延在する第1の組織停止部であって、前記第2のジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第1の組織圧縮表面の下方に延在する第1の遠位縁部を備える、第1の組織停止部と、
前記第1のジョーに対して下向きに延在する第2の組織停止部であって、前記第2のジョーが前記開放位置及び前記完全クランプ位置にあるときに、前記第1の組織圧縮表面の下方に延在する第2の遠位縁部を備える、第2の組織停止部と、を備える、第2のジョーと、を備える、外科用器具。
図1
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
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図21
図22A
図22B
図23
図24
図25
図26A
図26B
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45A
図45B
図46
図47
図48
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図52
図53
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図55
図56
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図62
図63
図64
図65
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図67
図68
図69
図69A
図70
図71
図72
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図73A
図74
図74A
図75
図76
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図80
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図82A
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図84A
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図85A
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図86A
図86B
図86C
図87
図88
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