IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼネラル・エレクトリック・カンパニイの特許一覧

<>
  • 特許-電力変換装置および方法 図1
  • 特許-電力変換装置および方法 図2
  • 特許-電力変換装置および方法 図3
  • 特許-電力変換装置および方法 図4
  • 特許-電力変換装置および方法 図5
  • 特許-電力変換装置および方法 図6
  • 特許-電力変換装置および方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】電力変換装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/08 20060101AFI20240819BHJP
   H02M 7/487 20070101ALI20240819BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20240819BHJP
【FI】
H02M1/08 A
H02M7/487
H02M7/48 Z
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022094404
(22)【出願日】2022-06-10
(65)【公開番号】P2023026317
(43)【公開日】2023-02-24
【審査請求日】2022-06-13
(31)【優先権主張番号】17/401,402
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】ディ・パン
(72)【発明者】
【氏名】イチャオ・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ユンタオ・シュ
(72)【発明者】
【氏名】ユカイ・ワン
【審査官】東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-129545(JP,A)
【文献】特開2016-52198(JP,A)
【文献】特開2016-34178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00-1/44
H02M 7/42-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換器であって、
ゲート駆動回路のセットと通信可能に結合されるスイッチング素子のセットであって、各ゲート駆動回路は、対応するスイッチング素子にそれぞれの信号を提供するように構成され、前記対応するスイッチング素子は、それぞれの前記信号に切り替え可能に応答する、スイッチング素子のセットと、
制御装置モジュールであって、
前記電力変換器の出力状態を制御するように、および、
前記電力変換器の前記出力状態に基づいて、前記ゲート駆動回路のそれぞれのゲート抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを選択的に変化させるように
構成される制御装置モジュールと
を備え、
前記電力変換器の前記出力状態は、正電圧の出力状態、負電圧の出力状態、および中性電圧の出力状態のうちの1つであり、
前記電力変換器の前記出力状態が前記中性電圧の出力状態となるように決定されるとき、前記制御装置モジュールは、各それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させて、それぞれの前記ゲート駆動回路のそれぞれの前記ゲート抵抗を増加させるように構成される、電力変換器。
【請求項2】
前記ゲート駆動回路のそれぞれのゲート抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを前記選択的に変化させることは、前記対応するスイッチング素子のスイッチング速度に変化をもたらす、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項3】
前記ゲート駆動回路のそれぞれのゲート抵抗を前記選択的に変化させることは、各それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に動作させることを含む、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項4】
前記電力変換器の前記中性電圧の出力状態は、前記電力変換器の出力電圧のゼロ交差に基づく、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項5】
前記電力変換器の前記出力状態が前記正電圧の出力状態および前記負電圧の出力状態の一方であるとき、前記制御装置モジュールは、それぞれの前記ゲート駆動回路のそれぞれの前記ゲート抵抗を低下させるために、ゲート駆動回路の下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させるように構成される、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項6】
それぞれの前記ゲート駆動回路におけるそれぞれの前記ゲート抵抗は、それぞれの前記ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチの動作に応答して変化可能である、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項7】
前記制御装置モジュールは、前記スイッチング素子の少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの少なくとも1つを決定するように、ならびに、前記電力変換器の前記出力状態と、前記スイッチング素子の少なくとも前記下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの決定された前記少なくとも1つとに基づいて前記ゲート駆動回路の対応する下位セットのそれぞれのゲート抵抗を選択的に変化させるように、さらに構成される、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項8】
各ゲート駆動回路によって提供されるそれぞれの前記信号はDC電圧信号である、請求項1に記載の電力変換器。
【請求項9】
電力変換器のフェーズレッグを動作させるための方法であって、前記フェーズレッグは、出力端子と、入力端子のセットと、スイッチの第1のセットとを備え、前記スイッチの第1のセットは、前記入力端子のセットと前記出力端子との間に配置され、ゲート駆動回路のセットのそれぞれのゲート駆動回路に通信可能に結合され、それぞれの前記ゲート駆動回路からのそれぞれの駆動信号に切り替え可能に応答し、前記方法は、
それぞれの前記駆動信号を各ゲート駆動回路から前記スイッチの第1のセットの対応するスイッチへ提供するステップと、
それぞれの前記駆動信号に基づいて前記スイッチの第1のセットを選択的に動作させることによって、前記フェーズレッグの出力状態を、中性出力電圧を有する中性状態、第1の出力電圧を有する第1の状態、および、第2の出力電圧を有する第2の状態のうちの1つとの間で切り替え可能に移行させるステップと、
前記フェーズレッグの前記出力状態に基づいて、前記ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれのゲート抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを選択的に変化させるステップと
を含み、
前記フェーズレッグの前記出力状態は、正電圧の出力状態、負電圧の出力状態、および中性電圧の出力状態のうちの1つであり、
前記フェーズレッグの前記出力状態が前記中性電圧の出力状態になるように決定されるとき、前記ゲート駆動回路の前記下位セットの各それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させて、それぞれの前記ゲート駆動回路のそれぞれの前記ゲート抵抗を増加させることをさらに含む、方法。
【請求項10】
前記ゲート駆動回路の前記下位セットのそれぞれのゲート抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを前記選択的に変化させるステップは、対応するスイッチング素子の下位セットのスイッチング速度に変化をもたらす、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記ゲート駆動回路の前記下位セットのそれぞれのゲート抵抗を前記選択的に変化させるステップは、それぞれの前記ゲート駆動回路の前記ゲート抵抗の増加または低下の一方を行うために、前記ゲート駆動回路の前記下位セットのそれぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に動作させることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項12】
記正電圧は前記第1の出力電圧であり、前記負電圧は前記第2の出力電圧であり、かつ前記中性電圧は前記中性出力電圧である、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記フェーズレッグの前記中性電圧の出力状態は、前記フェーズレッグの出力電圧のゼロ交差に基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記フェーズレッグの前記出力状態が正電圧の出力状態および負電圧の出力状態の一方であるとき、それぞれの前記ゲート駆動回路のそれぞれの前記ゲート抵抗を低下させるために、ゲート駆動回路の前記下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれのゲート抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを前記選択的に変化させるステップは、ゲート駆動回路の前記下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを動作させることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項16】
前記スイッチの第1のセットの少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの少なくとも1つを決定するステップと、前記フェーズレッグの前記出力状態と、前記スイッチの第1のセットの少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの決定された前記少なくとも1つとに基づいて前記ゲート駆動回路の対応する下位セットのそれぞれのゲート抵抗を選択的に変化させるステップとをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項17】
各ゲート駆動回路によって提供されるそれぞれの前記駆動信号はDC電圧信号である、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年8月13日に出願された米国特許出願第17/401,402号への優先権、およびその便益を主張し、本明細書においてその全体が組み込まれている。
【0002】
連邦政府により資金援助された研究および開発に関する記載
本発明は、National Aeronautics and Space Administration(NASA)によって与えられた契約番号80GRC019C0014の下で、政府の支援により行われた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【0003】
本開示は、電力変換器と、電力変換器を動作させる方法とに関し、より詳細には、電力変換器のためのアクティブゲート駆動回路に関する。
【背景技術】
【0004】
3レベルのアクティブニュートラルポイントクランプ(ANPC)変換器などの従来の電力変換器は、直流電流(DC)電力を、3レベルの出力を有する交流電流(AC)電力に変換するために用いられる。これらのANPC変換器は、電力変換において助けとなるスイッチのセットを用いる。典型的には、炭化ケイ素(SiC)金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)または絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのSiCスイッチを用いるANPC変換器が、高電圧または高電力に耐えることが望ましいときに使用される。各々のスイッチは、スイッチを伝導状態と非伝導状態との間で移行させるために、制御信号をスイッチのゲート端子に選択的に提供することができるそれぞれのゲート駆動回路によって動作させられ得るか、またはトグルスイッチで切り替えられ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
当業者に向けられた、最良のモードを含む本記載の完全かつ有効な開示が、添付の図を参照する本明細書において述べられている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本明細書に記載されている様々な態様による、3レベルANPC変換器のブロック図である。
図2】本明細書に記載されている様々な態様による、図1のANPC変換器のフェーズレッグの概略図である。
図3】本明細書に記載されている様々な態様による、図2のフェーズレッグの出力電圧を表す例示的な信号のグラフである。
図4】本明細書に記載されている様々な態様による、図3の出力電圧を生成するための図2のフェーズレッグの動作状態の移行を示す状態図である。
図5】従来のゲート駆動回路を示す図である。
図6】本明細書に記載されている様々な態様による、ゲート駆動回路の概略図である。
図7】本明細書に記載されている様々な態様による、電力変換器のフェーズレッグを動作させる方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の態様は、回路によって実施される機能に拘わらず、回路での任意の環境、装置、または方法において実施され得る。
【0008】
本明細書で使用されているように、「セット」、または要素の「セット」という用語は、「1つだけ」を含む任意の数の要素であり得る。また、「電圧」、「電流」、および「電力」などの用語が本明細書で使用され得るが、これらの用語が、電気回路の態様、または回路動作を記載するときに相互に関連付けられ得ることが、当業者に明らかであろう。したがって、本明細書で使用されているように、「電力」という用語は、電圧、電流、または、電圧と電流の両方を表すことができる。
【0009】
接続の言及(例えば、取り付けられた、結合された、接続された、および接合された)は、幅広く解釈されるものであり、他に示されていない場合、要素の集まりの間の中間部材、および、要素間の相対移動を含むことができる。それによって、接続の言及は、2つの要素が直接接続され、互いに対して固定した関係であることを必ずしも暗示していない。非限定的な例では、接続または切断は、それぞれの要素の間の電気的接続を提供、有効化、または無効化などをするように選択的に構成され得る。非限定的な例示的な電力分配バスの接続または切断は、バスに適用される電気負荷の電力供給を有効化または無効化するように構成されるスイッチング、バスタイロジック、または任意の他のコネクタを用いて有効化または動作し得る。また、本明細書で使用されているように、「電気的接続」または「電気的に結合された」は、有線または無線での接続を含み得る。例示の図面は、例示の目的のためだけであり、本明細書に添付されている図面において反映された寸法、位置、順番、および相対的な大きさは変化する可能性がある。
【0010】
本明細書で使用されているように、「制御装置」、または、例えば「制御装置モジュール」もしくは「スイッチングモジュール」といった「モジュール」は、動作可能なコンポーネントの動作をもたらすために、コンポーネント命令、制御、動作、または任意の形態の通信を提供するように構成または適合させられるコンポーネントを備え得る。このような制御装置またはモジュールは、限定されることはないが、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラム可能ロジックデバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フルオーソリティデジタルエンジン制御(FADEC)、比例制御装置(PC)、比例積分制御装置(PI)、比例微分制御装置(PD)、比例積分微分制御装置(PID)、ハードウェアアクセラレーション論理制御装置(例えば、符号化、復号化、コード変換など)など、またはそれらの組み合わせを含め、任意の知られているプロセッサ、マイクロコントローラ、または論理デバイスを備え得る。別個の要素を備えると本明細書では記載されているが、非限定的な態様において、このような制御装置およびモジュールは、単一のプロセッサまたはマイクロコントローラなどの共用のデバイスを含む、1つまたは複数のデバイスに組み込まれ得る。このような制御装置またはモジュールの非限定的な例は、本明細書に記載されている技術的動作または動作を可能にするまたは達成するために、様々な方法、機能性、処理タスク、計算、比較、または値の感知もしくは測定などを含む、動作または機能の結果をもたらすために、プログラムコードを実行、動作、またはその他の方法で遂行するように構成または適合され得る。動作または機能的結果は、1つもしくは複数の入力、保存されたデータ値、感知もしくは測定された値、または、真もしくは偽の表示などに基き得る。「プログラムコード」と記載されているが、動作可能または遂行可能な命令のセットの非限定的な例には、特定のタスクを実施する技術的効果を有するか、または、特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、アルゴリズムなどがあり得る。別の非限定的な例において、制御装置モジュールまたはスイッチングモジュールが、転移性、揮発性もしくは非一時性、または非揮発性の記憶装置のいずれであれ、記憶装置を含む、プロセッサによってアクセス可能であるデータ保存コンポーネントを備えることができる。記憶装置の追加の非限定的な例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、またはディスク、DVD、CD-ROM、フラッシュドライブ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブなどの1つまたは複数の異なる種類のポータブル電子メモリ、または、これらの種類の記憶装置の任意の適切な組み合わせがあり得る。一例では、プログラムコードは、プロセッサによってアクセス可能な機械読み取り可能な形式で、記憶装置内に保存され得る。また、記憶装置は、本明細書に記載されているように、機能的または動作可能な結果に影響を与えるために命令、制御、または動作を提供するとき、プロセッサによってアクセス可能な様々なデータ、データ型、感知もしくは測定されたデータ値、入力、生成もしくは処理されたデータなどを保存することができる。
【0011】
様々な非限定的な態様が、MOSFET、IGBT、またはそれらの組み合わせを含め、様々なスイッチングデバイスを用いて本明細書で説明および記載されているが、他の態様はそのように限定されない。他の非限定的な態様は、電気信号に応答して低抵抗状態と高抵抗状態との間で状態を切り替えることができる任意の所望のスイッチングデバイスを備え得る。例えば、様々な態様におけるスイッチングデバイスは、例えば、トランジスタ、ゲート整流サイリスタ、電界効果トランジスタ(FET)、IGBT、MOSFET、ゲートターンオフサイリスタ、静電誘導トランジスタ、静電誘導サイリスタ、またはそれらの組み合わせを含む任意の所望の種類のスイッチング素子を、限定なしに備えることができる。
【0012】
例示の図面は、例示の目的のためだけであり、本明細書に添付されている図面において反映された寸法、位置、順番、および相対的な大きさは変化する可能性がある。さらに、図に示されている様々なコンポーネントの数および配置も、本開示に関連付けられる態様の非限定的な例である。例えば、様々なコンポーネントが相対的な位置で示されているが、本開示の態様はそのように限定されておらず、そのため、コンポーネントはそれらの概略的な説明に基づいて限定されることはない。
【0013】
電力変換器は、入力電圧波形を特定の出力電圧波形へと変換する電力供給部または電力処理回路である。電力変換器と関連付けられた制御装置は、電力変換器で用いられるスイッチの伝導期間を選択的に制御することによって、電力変換器の動作を管理する。電力変換器によって用いられるスイッチは、典型的には半導体スイッチングデバイス(例えば、MOSFET、IGBTなど)である。
【0014】
制御装置との組み合わせで、駆動回路(例えば、ゲート駆動回路)が、制御装置からのコマンド信号(例えば、パルス幅変調(PWM)信号)に応答して半導体スイッチの動作を制御するために、駆動信号を各半導体スイッチの制御端子(例えば、ゲート端子)に選択的に提供するために従来から用いられている。
【0015】
アクティブニュートラルポイントクランプ(ANPC)変換器などの従来の電力変換器が、AC駆動部および柔軟なAC伝送システムで広く使用されている。例えばインバータ動作において、ANPC変換器が使用されるとき、DCリンク電圧が可変交流電圧および可変周波数へ変換され得る。2レベルの電圧出力を有する従来のハーフブリッジ式変換器と対照的に、ANPC変換器は、出力において追加の電圧レベルを含み得る。例えば、出力電圧は、正のDC(DC+)と負のDC(DC-)とを含むことができ、ゼロまたは中性の電圧出力とすることができる。
【0016】
典型的なANPC変換器は、高電圧に耐えることが望まれるとき、MOSFETなどの炭化ケイ素(SiC)を用いる。理解されるように、SiCのMOSFETスイッチは、IGBTなどの他のスイッチと比べて比較的速くスイッチングし、それによって比較的小さいスイッチング損失をもたらす。しかしながら、SiCのMOSFETのより速いスイッチング速度はまた、整流ループインダクタンスにより、従来のANPC変換器で用いられるSiCのMOSFETにわたってより大きな電圧ストレスをもたらす可能性もある。
【0017】
本明細書で詳細に記載されているように、アクティブニュートラルポイントクランプ(ANPC)変換器などの電力変換器のフェーズレッグを動作させるための装置デバイスおよび方法の様々な非限定的な態様が提示される。装置および方法の使用は、ANPC変換器について、向上した動作効率および動作寿命をもたらすことができる。特に、装置および方法は、ANPC変換器の対応する半導体スイッチについて、ゲート駆動回路のゲート抵抗を選択的に増加および低下させることを可能にすることによって(例えば、ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗)、例えば、それぞれのゲート駆動回路へのPWMコマンド信号のゼロ交差の間、電圧ストレスを低減する。さらに、装置および方法は、変換器の状態またはモードに基づいて、ANPC変換器の半導体スイッチのスイッチング速度を選択的に増加または低下させることを可能とすることによって、スイッチの前後での電圧ストレスを低減する。結果として、ANPC変換器の耐用期間および信頼性を向上させ得る。
【0018】
図1は、本開示の態様による、3レベルANPC電力変換器100のブロック図である。非限定的な態様において、電力変換器100は、直流電流(DC)電力を交流電流(AC)電力に変換するように動作するインバータを備え得る。態様において、電力変換器100は、入力ポート102と、出力ポート104と、入力ポート102と出力ポート104との間に配置されたフェーズレッグ106、108、110のセットとを備える。また、電力変換器100は、フェーズレッグ106、108、110のセットに通信可能に結合された変調器112も備え得る。
【0019】
入力ポート102は、正入力端子114と、中性入力端子116と、負入力端子118とを備え得る。正入力端子114と、中性入力端子116と、負入力端子118とは、以後において集合的に入力端子114~118と称され得る。正入力端子114は正電圧で維持でき、負入力端子118は負電圧で維持でき、中性入力端子116は中性電圧で維持できる。非限定的な態様において、正電圧および負電圧はゼロではない電位であり得るが、中性電圧は、ゼロの電位であり得る、または、実質的にゼロの電位の近くであり得る。いくつかの態様では、中性電圧はゼロでない電位でもあり得る。入力端子114~118は、フェーズレッグ106~110の各々の入力端子に電気的に結合されている(図2参照)。
【0020】
図1の例では、三相出力電圧が電力変換器100の出力ポート104において利用可能であり得る。出力ポート104は、電力変換器100に結合される任意の目標電子デバイス(図示されていない)または負荷に三相出力電圧を供給するために、出力端子120、122、124を備える。より具体的には、単相電圧が出力端子120、122、124の各々を介して供給され得る。これらの出力端子120、122、124は、以後において集合的に出力端子120~124と称され得る。いくつかの態様では、出力ポート104の出力端子120~124は、フェーズレッグ106~110の各々の出力端子(図2参照)に電気的に結合される。出力端子120~124の各々における出力電圧は、第1のレベル、第2のレベル、および中性レベルなどの3つのレベルを含む。
【0021】
例として、第1のレベルは正電圧レベルとすることができる一方で、第2のレベルは負電圧レベルとすることができる。別の例として、第1のレベルは負電圧レベルとすることができる一方で、第2のレベルは正電圧レベルとすることができる。さらに、中性レベルは、ゼロ電圧とすることができるか、または、実質的にゼロ電圧の近くとすることができる。特定の態様では、中性電圧はゼロでない電圧とすることができる。
【0022】
フェーズレッグ106、108、110は入力ポート102および出力ポート104に電気的に結合されている。フェーズレッグ106、108、110の各々は、入力ポート102から受けたDC電力をAC電力に変換し、生成されたAC電力を相電圧および相電流として出力ポート104に供給するように構成されている。より具体的には、フェーズレッグ106、108、110は、生成されたAC電力を提供するために、対応する出力端子120、122、124に結合されている。いくつかの態様では、フェーズレッグ106~110のうちの1つまたは複数は、DC電力をAC電力に切り替え可能に変換するように配置されるスイッチのセット(図2参照)を備え得る。
【0023】
変調器112はフェーズレッグ106~110に通信可能に結合されている。図1に示されている非限定的な態様では、変調器112は電力変換器100の一部として示されている。他の態様では、変調器112は電力変換器100から遠隔に配置され得る。いくつかの態様では、変調器112は、フェーズレッグ106~110によるDC電力からAC電力への変換を容易にするために、フェーズレッグ106~110の動作を制御するように構成された制御装置モジュール126を備え得る。制御装置モジュール126は、特別にプログラムされた汎用コンピュータなどのハードウェア要素、マイクロプロセッサなどの電子プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、FPGA、マイクロコントローラ、またはそれらの組み合わせを備え得る。さらに、制御装置モジュール126は、入力/出力ポート(I/O)と、電子記憶装置などの保存媒体とを備え得る。マイクロプロセッサの様々な例には、限定されることはないが、縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャ式のマイクロプロセッサ、または複合命令セットコンピューティング(CISC)アーキテクチャ式のマイクロプロセッサがある。さらに、マイクロプロセッサはシングルコア式またはマルチコア式であり得る。代替で、制御装置モジュール126は、プロセッサ、論理ゲートを伴う回路基板などのハードウェア要素を用いて、または、パーソナルコンピュータ(PC)もしくはマイクロコントローラなどのプロセッサにおいて実行されるソフトウェアとして、実施され得る。
【0024】
制御装置モジュール126はフェーズレッグ106~110に通信可能に結合され得る。より具体的には、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ106~110のそれぞれのスイッチ210~220(図2参照)に通信可能に結合でき、AC電力へのDC電力の変換を容易にするようにスイッチ210~220の切り替えを選択的に制御するように構成され得る。本明細書でより詳細に記載されているように、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ106~110のスイッチ210~220のそれぞれのスイッチング速度が、電力変換器100のそれぞれのフェーズレッグ106~110の出力状態に基づいて選択的に調整され、結果的にフェーズレッグ106~110のスイッチ210~220への電圧ストレスに低減をもたらすように、フェーズレッグ106~110を動作させるように構成され得る。
【0025】
電力変換器100における3つのフェーズレッグ106~110の使用が、出力ポート104における三相出力を生成するのを助けることは、留意され得る。図1の電力変換器100が3つのフェーズレッグ106~110を有するとして示されているが、他の態様はそのように限定されず、2つ以下または4つ以上のフェーズレッグを有する電力変換器の使用も考えられることは、理解されよう。例えば、1つのフェーズレッグを伴う電力変換器が、単相の出力電圧を生成することができる。他の非限定的な例として、2つのフェーズレッグを伴う電力変換器が、二相の出力電圧を生成することができる。
【0026】
ここで図2を参照すると、本開示の態様による、図1の電力変換器100のフェーズレッグ106など、フェーズレッグ200の1つの非限定的な態様の概略図が示されている。いくつかの態様では、フェーズレッグ108および110などの他のフェーズレッグが、図2に示されているフェーズレッグ200の構成と同様の構成を有し得る。また、図2図1のコンポーネントを参照して示されている。
【0027】
いくつかの態様では、フェーズレッグ200は、第1の入力端子202、第2の入力端子204、および中性入力端子206など、入力端子のセットを備え得る。フェーズレッグ200はまた、スイッチの第1のセット209と出力端子208とを備え得る。スイッチの第1のセット209は、第1のスイッチ210と、第2のスイッチ212と、第3のスイッチ214と、第4のスイッチ216と、第5のスイッチ218と、第6のスイッチ220とを備え得る。第1のスイッチ210、第2のスイッチ212、第3のスイッチ214、第4のスイッチ216、第5のスイッチ218、および第6のスイッチ220は、以後において集合的にスイッチ210~220と称され得る。スイッチの第1のセット209はまた、対応するゲート駆動回路250のセットを備え得る。例えば、それぞれのゲート駆動回路250は各スイッチ210~220に通信可能に結合され得る。例えば、それぞれのゲート駆動回路250は、各それぞれのスイッチ210~220のゲート端子に通信可能に結合され得る。ゲート駆動回路250のセットは、コマンド信号(例えば、PWM電圧信号)を受信するために、変調器112の制御装置モジュール126に通信可能に結合され得る。
【0028】
図2には示されていないが、フェーズレッグ200の第1の入力端子202、第2の入力端子204、および中性入力端子206は、図1の電力変換器100の正入力端子114、負入力端子118、中性入力端子116にそれぞれ通信可能に結合され得る。また、フェーズレッグ200の出力端子208は、図1の電力変換器100の出力端子124に通信可能に結合され得る。さらに、スイッチ210~220の各々のそれぞれのゲート端子は、電力変換器100の変調器112に動作可能に結合され得る。より具体的には、スイッチ210~220の各ゲート端子は、変調器112の制御装置モジュール126に通信可能に結合され得る。
【0029】
説明および理解を容易にするために、図2は、6個のスイッチ210~220を有するフェーズレッグ200の1つの非限定的な態様を示している。しかしながら、7個以上または5個以下のスイッチを備えるフェーズレッグ200を有する態様も考えられる。さらに、図2の非限定的な態様において、スイッチ210~216は、SiCのMOSFETを備えるとして説明および記載されており、スイッチ218~220は、IGBTを備えるとして説明および記載されており、各スイッチ218~220は、半導体スイッチ要素と逆並列ダイオードとを備え得る。他の態様はそのように限定されず、他の種類のスイッチを有するフェーズレッグ200も考えられる。スイッチ210~220の他の非限定的な例は、トランジスタ、ゲート整流サイリスタ、FET、MOSFET、IGBT、ゲートターンオフサイリスタ、静電誘導トランジスタ、静電誘導サイリスタ、またはそれらの組み合わせを含み得る。さらに、スイッチ210~220を形成するために使用される材料は、限定されることはないが、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、SiC、窒化ガリウム、またはそれらの組み合わせを備え得る。
【0030】
理解されるように、SiCスイッチモジュール(例えば、MOSFET)は2個以上のスイッチを備えることができる。そのため、いくつかの非限定的な態様において、3つのこのようなSiCモジュールが、図2のフェーズレッグ200を形成するために使用され得る。例として、第1のSiCスイッチモジュール(図示されていない)が第1のスイッチ210と第2のスイッチ212とを備えることができ、第2のSiCスイッチモジュール(図示されていない)が第3のスイッチ214と第4のスイッチ216とを備えることができ、第3のIGBTスイッチモジュール(図示されていない)が第5のスイッチ218と第6のスイッチ220とを備えることができる。他の種類のスイッチモジュールが、本開示の範囲を限定することなく使用され得ることが理解されるであろう。
【0031】
図2の非限定的な態様に示されているように、第1のスイッチ210と、第2のスイッチ212と、第3のスイッチ214と、第4のスイッチ216とは電気的に直列に結合され得る。より具体的には、スイッチ210~216は、第1のスイッチ210のソース端子が第2のスイッチ212のドレン端子に接続され、第2のスイッチ212のソース端子が第3のスイッチ214のドレン端子に接続され、第3のスイッチ214のソース端子が第4のスイッチ216のドレン端子に接続されるように、電気的に直列に結合され得る。
【0032】
さらに、第1のスイッチ210は第1の入力端子202に動作可能に結合され、第4のスイッチ216は第2の入力端子204に動作可能に結合される。より具体的には、図2に示されているように、第1のスイッチ210のドレン端子が第1の入力端子202に接続できる一方で、第4のスイッチ216のソース端子が第2の入力端子204に接続できる。
【0033】
さらに、第1のノード226が、第2のスイッチ212と第3のスイッチ214との相互接続点を表している。第1のノード226は中性入力端子206に通信可能に結合されている。また、符号228は、第1のスイッチ210と第2のスイッチ212とのノードまたは相互接続点を表している。第5のスイッチ218は、ノード228と出力端子208との間で通信可能に結合されている。より具体的には、図2の非限定的な例では、第5のスイッチ218のコレクタ端子がノード228に接続されており、第5のスイッチ218のエミッタ端子が出力端子208に接続されている。さらに、符号230は、第3のスイッチ214と第4のスイッチ216とのノードまたは相互接続点を表している。第6のスイッチ220は、ノード230と出力端子208との間で通信可能に結合されている。特に、第6のスイッチ220のエミッタ端子がノード230に接続され、第6のスイッチ220のコレクタ端子が出力端子208に接続されている。
【0034】
さらに、いくつかの態様では、フェーズレッグ200はまた、コンデンサ222および224を備え得る。コンデンサ222は、第1の入力端子202と中性入力端子206との間に接続されている。また、コンデンサ224は、第2の入力端子204と中性入力端子206との間に接続されている。
【0035】
制御装置モジュール126は、限定されることはないが、中性状態、第1の中間中性状態、第1の状態、第2の中間中性状態、または第2の状態を含む、1つまたは複数の動作状態にフェーズレッグ200を動作させるように構成され得る(図4参照)。
【0036】
いくつかの態様では、フェーズレッグ200は、中性状態、第1の中間中性状態、または第2の中間中性状態のいずれかで動作させられるとき、出力端子208において中性レベルを有する出力電圧を生成するように構成され得る。さらに、フェーズレッグ200は、第1の状態で動作させられるとき、出力端子208において第1のレベルを有する出力電圧を生成するように構成され得る。同様の様態で、フェーズレッグ200は、第2の状態で動作させられるとき、出力端子208において第2のレベルを有する出力電圧を生成するように構成され得る。フェーズレッグ200の例の出力電圧を表す信号が、図3に示されている。
【0037】
フェーズレッグ200の状態を、中性状態と、第1の中間中性状態と、第1の状態と、第2の中間中性状態と、第2の状態との間で移行させるために、制御装置モジュール126は、スイッチ210~220のうちの1つまたは複数を伝導状態に選択的に動作させ、残りのスイッチを非伝導状態に動作させるように構成され得る。理解されるように、伝導状態で動作させられるスイッチは電流を通過させるが、非伝導状態で動作させられるスイッチは、それ自体を通る電流の流れを妨げる。
【0038】
制御装置モジュール126は、コマンド信号(例えば、PWMコマンド信号)をスイッチ210~220のそれぞれのゲート駆動回路250に提供することによって、スイッチ210~220を伝導状態または非伝導状態に動作させるように構成され得る。
【0039】
図2の態様において、スイッチ210~216はNチャネルのSiCのMOSFETとして示されており、スイッチ218~220はIGBTとして示されている。したがって、スイッチ210~220のいずれかを伝導状態で動作させるために、より高い度合い(H)を有する制御信号または駆動信号を、対応するゲート端子に供給することが望ましい。より高い度合いを有する制御信号または駆動信号が、対応するソース端子またはエミッタ端子に提供される信号の度合いより大きい度合いを有する制御信号または駆動信号を表していることは、留意され得る。同様に、スイッチ210~220のいずれかを非伝導状態で動作させるために、より低い度合い(L)を有する制御信号または駆動信号を、対応するゲート端子に供給することが望ましい。より低い度合いを有する制御信号が、対応するソース端子またはエミッタ端子に提供される信号の度合いより小さい度合いを有する制御信号または駆動信号を表していることは、留意され得る。さらに、PチャネルのSiCのMOSFETがスイッチ210~220として使用される場合、制御信号のレベルが置き換えられ得ることに、留意され得る。
【0040】
したがって、スイッチ210~220のいずれかを伝導状態で動作させるために、制御装置モジュール126は、駆動信号を、より高い度合いを有するそれぞれのゲート駆動回路250を介して、それぞれのスイッチ210~220のゲート端子に供給するように構成され得る。同様に、スイッチ210~220のいずれかを非伝導状態で動作させるために、制御装置モジュール126は、駆動信号を、より低い度合い(L)を有するゲート駆動回路250を介して、それぞれのスイッチ210~220のゲート端子に供給するように構成され得る。
【0041】
図3は、本開示の態様による、フェーズレッグ200などのフェーズレッグの出力電圧302を表している例示的な信号を示しているグラフ表示300である。図3図2のコンポーネントを参照して記載されている。
【0042】
出力電圧302は、フェーズレッグ200の出力端子208において得られる。符号304はX軸を表しており、符号306はY軸を表している。X軸304およびY軸306は、時間および出力電圧302の大きさをそれぞれ表している。さらに、符号308、310、および312は、出力電圧302の第1のレベル、第2のレベル、および中性レベルをそれぞれ表している。さらに、符号314および316は、出力電圧302の第1のサイクルおよび第2のサイクルをそれぞれ表している。図示を容易にするために、出力電圧302の2回のサイクル(つまり、第1のサイクル314および第2のサイクル316)が図3に示されている。出力電圧302が2回を越えるサイクルを含み得ることが、理解されよう。さらに、図3の例では、第1のサイクル314は正のサイクルとして示されているが、第2のサイクル316は負のサイクルとして示されている。他の態様はそのように限定されておらず、他の態様では、フェーズレッグ200は、任意の数の第1のサイクル314、任意の数の第2のサイクル316、または、第1のサイクル314および第2のサイクル316の任意の組み合わせもしくはパターンを有する出力電圧302を生成することができる。さらに、第1のサイクル314だけ、または、第2のサイクル316だけを有する出力電圧302を生成するためのフェーズレッグ200の使用も考えられる。
【0043】
図3では、T01は、フェーズレッグ200の第1の中間中性状態に対応する全体時間を表しており、T02は、フェーズレッグ200の第2の中間中性状態に対応する全体時間を表しており、Tは、中性状態の全体時間を表しており、Tminは、出力電圧302の第1のレベル308、第2のレベル310、および第3のレベル312のいずれかに対応する最小パルス継続期間を表しており、Tは、フェーズレッグ200の出力電圧302の第1のサイクル314または第2のサイクル316などの単一のサイクルの期間を表している。
【0044】
図4は、本明細書の態様による、図3の出力電圧302を生成するための、図2のフェーズレッグ200の動作状態の移行を示す状態図400である。図4は、図2および図3と関連して記載されている。出力状態または動作状態は、中性状態402と、第1の中間中性状態404と、第1の状態406と、第2の中間中性状態408と、第2の状態410とを含み得る。矢印が、所要の動作状態に対応する非限定的な続いての動作状態を概して示すために使用されており、所与の動作状態から非限定的な続いての動作状態への移行を概して示すために使用されている両矢印は、いずれの方向でも起こり得る。
【0045】
フェーズレッグ200の動作中、時間t=0において、フェーズレッグ200が中性状態402において動作しており、第1のレベル308を有する出力電圧302が、第1のサイクル314において示されているように望まれると想定する場合、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を第1の中間中性状態404へ移行させ、続いて第1の状態406へ移行させるように構成される。さらに、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を第1の所定の時間にわたって第1の状態406で維持するように構成され得る。第1の所定の時間は、出力電圧302の所望の周波数およびデューティサイクルに基づいて、制御装置モジュール126によって計算され得る。
【0046】
非限定的な態様において、第1の所定の時間の経過に続いて、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を中性状態402へ戻すように移行させるように構成され得る。他の態様では、図4に示されているように、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を、第1の状態406から中性状態402へ直接移行させるように構成され得る。他の態様では、図4において両矢印によって示されているように、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を、第1の状態406から第1の中間中性状態404を介して中性状態402へと移行させるように構成され得る。
【0047】
さらに、第2のレベル310を有する出力電圧302を生成するために、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を第2の中間中性状態408へ移行させ、続いて第2の状態410へ移行させるように構成され得る。さらに、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を第2の所定の時間にわたって第2の状態410で維持するように構成され得る。第2の所定時間は、出力電圧302の所望の周波数およびデューティサイクルに基づいて、制御装置モジュール126によって計算され得る。第2の所定時間の経過に続いて、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を中性状態402へ戻すように移行させるように構成され得る。一態様では、図4に示されているように、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を、第2の状態410から中性状態402へ直接移行させるように構成され得る。代替で、図4において両矢印によって示されているように、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200を、第2の状態410から第2の中間中性状態408を介して中性状態402へと移行させるように構成されてもよい。
【0048】
Table 1(表1)は、動作状態402~410に対応する出力電圧302のレベルと、図2のスイッチ210~220の対応状態とを示している。理解されるように、数字「1」または「0」によって、各スイッチ210~220のそれぞれの状態はTable 1(表1)に示されており、数字「1」は、「オン」または伝導状態にあるスイッチ210~220を示しており、数字「0」は、「オフ」または非伝導状態にあるスイッチ210~220を示している。
【0049】
【表1】
【0050】
いくつかのANPC変換器は、例えば、変換器のAC出力側においてIGBTのセットをスイッチングデバイスとして有するハイブリッドスイッチング配置を用いることができる。例えば、第5のスイッチ218および第6のスイッチ220について、MOSFETの代わりにIGBTをそれぞれ用いる。このような場合、変換器の出力電圧が極性を変化させるとき(例えば、IGBTのオフの後)、少数キャリアがIGBTデバイスのNドリフト領域に残り得る、または保管され得る。電荷再組み合わせが(例えば、速いスイッチング速度で)完了する前に続いて電圧がIGBTデバイスにわたって加えられるとき、残っているかまたは保管されているキャリアは流れ出し、デバイスにおいて「電流衝突」を引き起こす。IGBTデバイスにおいて流れる「電流衝突」と、大きな整流ループとは、IGBTデバイスにわたって大きな電圧ストレスを引き起こす可能性がある。同様に、シリコンダイオードの逆回復は、出力電圧の極性変化の後にIGBTデバイスにわたって大きな電圧ストレスを引き起こし得る。
【0051】
第5のスイッチ218および第6のスイッチ220にわたってこのような大きな電圧ストレスを低減するために、他のスイッチ(例えば、スイッチ210~216)のゲート抵抗が増加させられ得る。しかしながら、増加されたゲート抵抗値は、PWM電圧信号コマンドの極性変化のない期間中に必要以上に大きくなる。したがって、第5のスイッチ218および第6のスイッチ220にわたる電圧オーバシュートを低減するためにスイッチの第1のセット209のスイッチ210~220のゲート抵抗を単純に増加させることは、残っているスイッチ210~216のスイッチング損失の増加と、変換器200の動作効率の低減とをもたらすことになる。
【0052】
例えば、図5は従来のゲート駆動回路の概略図を示している。典型的には、ゲート駆動回路は、例えば、ゲート端子とそれぞれ結合されているNチャネルMOSFETおよびPチャネルMOSFETで具現化されるといった、相補的な第1のスイッチQ1および第2のスイッチQ2を備える。コマンド信号Sc(例えば、PWM信号)が、ゲート駆動回路の第1のスイッチQ1および第2のスイッチQ2のゲート端子に結合する分岐点「S1」に提供される。駆動信号Sdが、第1のスイッチQ1および第2のスイッチQ2のドレン端子に結合する分岐点「S2」に提供される。典型的な電力変換器において、第1のスイッチQ1と第2のスイッチQ2とは、正の作動電位(「+V」で指定されている)と、負の作動電位(「-V」で指定されている)とを定めるために、電力端子間に接続され得る。正の作動電位+Vおよび負の作動電位-Vは、分岐点S1における電位を参照するそれぞれの作動電位である。スイッチQ1、Q2は、MOSFETであることができ、入力信号Spwmに応答してそれぞれ選択的に作動させることができる。上方のスイッチQ1が「オン」状態にあり(つまり、伝導であり)、下方のスイッチQ2が「オフ」状態にある(つまり、非伝導である)とき、駆動信号Sdは正の作動電位Vにあり、ゲート充電電流が矢印「Io」によって示された方向に流れる。下方のスイッチQ2がオン状態にあり、上方のスイッチQ1がオフ状態にあるとき、駆動信号出力Sdは負の作動電位-Vまたはゼロにあり、放電電流が、矢印「Io」によって示された方向と反対の方向に流れる。充電および放電の電流Ioの値は、「ターンオンレジスタ」R1および「ターンオフレジスタ」R2とそれぞれ呼ばれることもあるレジスタR1およびR2の値に依存することになる。
【0053】
スイッチング動作中、各々のスイッチQ1、Q2のスイッチング挙動(例えば、スイッチング速度)は、典型的には、ターンオンレジスタR1またはターンオフレジスタR2のそれぞれの抵抗値によってそれぞれ少なくとも部分的に定められ得る。ターンオンレジスタR1またはターンオフレジスタR2は、通常、所定の固定抵抗値を有するレジスタで具現化され、各スイッチQ1、Q2のドレン端子またはソース端子にそれぞれ結合される。従来のターンオンレジスタR1またはターンオフレジスタR2は、所望のスイッチング速度または駆動信号出力Sdに基づいて選択された抵抗値を有し得る。ターンオンレジスタR1またはターンオフレジスタR2はまた、出力電流Ioの度合いを制限することができ、対応するスイッチQ1、Q2を、スイッチQ1、Q2を損傷させ得る電圧過渡(例えば、アバランシェ降伏)から保護することができる。例えば、ターンオンレジスタR1およびターンオフレジスタR2について比較的大きい抵抗値を使用することは、(より小さい抵抗値に対して)増加した程度の電圧過渡保護を提供することができるが、各スイッチQ1、Q2のそれぞれの入力容量の充電または放電の速さを遅くすることになり、それによって、各スイッチQ1、Q2のスイッチング速度をより遅くすることになる。逆に、ターンオンレジスタR1およびターンオフレジスタR2について比較的小さい抵抗値を使用することは、(より大きい抵抗値に対して)比較的小さい程度の電圧過渡保護を提供することができるが、ゲート駆動回路によって駆動される半導体スイッチのそれぞれの入力容量の充電または放電の速さを速め、それによって、ターンオンレジスタR1およびターンオフレジスタR2について比較的大きい抵抗値が配置される場合より、より速いスイッチング速度をもたらすことになる。各ターンオンレジスタR1およびターンオフレジスタR2の値は、典型的には、計算された最悪の場合の条件に基づいて選択またはあらかじめ決定され、変換器のすべての出力状態または動作状態におけるスイッチング速度にとって最適であるわけではない。したがって、従来のゲート駆動回路は、変換器のすべての動作状態においてターンオンレジスタR1およびターンオフレジスタR2の値の比較的大きい抵抗値を有し、これにより、最適なスイッチング速度およびスイッチング損失より小さくなり得る。
【0054】
図6は、態様によるゲート駆動回路250の非限定的な例を示している。例えば、ゲート駆動回路250は、電力変換器100のそれぞれのフェーズレッグ200のスイッチ210~220に対応し得る。このような態様において、制御装置モジュール126からのそれぞれのコマンド信号53に応答して、各ゲート駆動回路は、対応するスイッチ210~220を選択的に動作させるように構成され得る。説明および理解を容易にするために、図6は、他のスイッチ212~220が明確性のために省略されている状態で、スイッチ210のみについて図示して示されている。スイッチ210の動作への参照がスイッチ212~220にそれぞれ適用できることは、理解されるであろう。本明細書でより詳細に記載されるように、ゲート駆動回路250は、それぞれのフェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410に基づいて、抵抗(例えば、ゲート抵抗80、90)および対応するスイッチ210への電流(例えば、ゲート電流Ig)のうちの1つを選択的に調整または変更するように構成され得る。制御装置モジュール126は、センサのセット40、または、電力変換器100の動作と関連付けられたデータの他の供給源と通信可能に結合され得る。例えば、センサのセット40は、電力変換器100の動作と関連付けられる動作温度を示す情報を提供するように構成された温度センサ41、電力変換器100の動作と関連付けられる電流を示す情報を提供するように構成された電流センサ42、電力変換器100の動作と関連付けられる電圧を示す情報を提供するように構成された電圧センサ43、またはそれらの組み合わせを備え得る。センサのセット40は、フェーズレッグ200の対応するスイッチ210~220の状況を示す情報を提供するように構成されたスイッチセンサ44を備え得る。したがって、ゲート駆動回路250は、制御装置モジュール126に提供されるそれぞれのフェーズレッグ200の出力状態、温度データ、電流データ、電圧データ、もしくはスイッチ210の状況のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせに基づいて、ゲート抵抗80、90およびゲート電流Igのうちの1つを、対応するスイッチ210に選択的に調整または変更するように構成され得る。記載を容易にするために、図6のゲート駆動回路250は、第1のスイッチ210に通信可能に結合されるとして示されており、他の態様では、それぞれのゲート駆動回路250がフェーズレッグ200の残りのスイッチ210~220に同様に通信可能に結合され得ることは、理解されるであろう。例えば、フェーズレッグ200の非限定的な態様は、ゲート駆動回路250のセットと通信可能に結合されるスイッチング素子のセット209を備え得る。各ゲート駆動回路250は、それぞれのゲート駆動信号を、対応するスイッチ210~220に提供するように構成することができ、各スイッチ210~220はそれぞれの駆動信号に切り替え可能に応答する。このような電力変換器100は、電力フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410を制御し、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410に基づいて、ゲート駆動回路250の対応する下位セットのそれぞれの抵抗80、90およびゲート電流Igのうちの1つを選択的に変化させるように構成される制御装置モジュール126を備え得る。
【0055】
ゲート駆動回路250は、ゲート駆動回路入力側51と、ゲート駆動回路出力側52とを備え得る。ゲート駆動回路250は、第1のゲート制御スイッチ61および第2のゲート制御スイッチ62を備えるゲート制御スイッチの第2のセット60と、第1の速度制御スイッチ71および第2の速度制御スイッチ72を備えるゲート制御スイッチの第3のセット70とをさらに備え得る。ゲート駆動回路250は、レジスタの第1のセット80と、レジスタの第2のセット90と、レジスタの第3のセット99とをさらに備え得る。レジスタの第1のセット80は第1のレジスタ81と第2のレジスタ82とを備え得る。レジスタの第2のセット90は、第1のレジスタ81および第2のレジスタ82とそれぞれ電気的に並列に配置された第3のレジスタ93および第4のレジスタ94を備え得る。レジスタの第3のセット99は第5のゲートレジスタ105と第6のゲートレジスタ107とを備え得る。電圧供給源56が、第1の制御電圧Vc1および第2の制御電圧Vc2などの制御電圧を、レジスタの第1のセット80を介してゲート制御スイッチの第2のセット60へと提供するために、ゲート駆動回路250に結合され得る。ゲート制御スイッチの第3のセット70はさらに、レジスタの第2のセット90を介して、第1の制御電圧Vc1および第2の制御電圧Vc2を選択的および追加として提供することができる。ゲート駆動回路入力側51は、入力ノード54を介して制御装置モジュール126に通信可能に結合され得る。非限定的な態様において、第1のゲート端子64は、第5のゲートレジスタ105を介して入力ノード54に通信可能に結合され、第2のゲート端子67は、第6のゲートレジスタ107を介して入力ノード54に通信可能に結合され得る。制御装置モジュール126は、PWM信号などのコマンド信号53を入力ノード54に提供するように構成され得る。第1のゲート制御スイッチ61および第2のゲート制御スイッチ62は、コマンド信号53に応答してそれぞれ選択的に作動させられ得る。ゲート駆動回路出力側52は、ゲート駆動信号57を提供することによって、対応するスイッチ210を動作または駆動させるために、ゲート駆動回路出力ノード55を介して、対応するスイッチ210の信号入力端子201(例えば、ゲート端子)に通信可能に結合され得る。
【0056】
非限定的な態様において、第1のゲート制御スイッチ61は、第1のソース端子65と、第1のゲート端子64と、第1のドレン端子63とを有するMOSFET式スイッチを備え得る。非限定的な態様において、第2のゲート制御スイッチ62は、第2のソース端子66と、第2のゲート端子67と、第2のドレン端子68とを有するMOSFET式スイッチを備え得る。第1のゲート制御スイッチ61と第2のゲート制御スイッチ62とはゲート駆動回路出力ノード55において結合され得る。例えば、示されているように、第1のソース端子65および第2のソース端子66はゲート駆動回路出力ノード55に通信可能に結合され得る。非限定的な態様において、第1のゲート端子64および第2のゲート端子67は、それぞれ、第5のゲートレジスタ105および第6のゲートレジスタ107を介して入力ノード54に通信可能に結合され得る。
【0057】
図示されている例では、第1のゲート制御スイッチ61が「オン」状態にあり(例えば、伝導であり)、第2のゲート制御スイッチ62が「オフ」状態にある(例えば、非伝導である)とき、コマンド信号53は正の作動電位Vc1にあり、充電電流またはゲート電流Igが矢印「Ig」によって示された方向に流れる。逆に、第2のゲート制御スイッチ62がオン状態にあり、第1のゲート制御スイッチ61がオフ状態にあるとき、ゲート電流Igは負の作動電位Vc2にあり、放電電流が、矢印「Ig」によって示された方向と反対の方向に流れる。
【0058】
本明細書でより詳細に記載されるように、第1の速度制御スイッチ71および第2の速度制御スイッチ72の状態に依存して、ゲート電流Ig(例えば、充電電流または放電電流)の値は、第1のレジスタ81および第3のレジスタ93(つまり、ターンオン抵抗)の値と、第2のレジスタ82および第4のレジスタ94(つまり、ターンオフ抵抗)の値とに依存し得る。
【0059】
正の作動電位Vc1および負の作動電位Vc2は、入力ノード54における電位を参照するそれぞれの作動電位である。第1のゲート制御スイッチ61は、第1のレジスタ81を介して第1の制御電圧Vc1を受け入れるために、電圧供給源56に通信可能に結合され得る。非限定的な態様において、第1の制御電圧Vc1は正のDC電圧であり得る。第2のゲート制御スイッチ62は、第2のレジスタ82を介して第2の制御電圧Vc2を受け入れるために、電圧供給源56に通信可能に結合され得る。非限定的な態様において、第2の制御電圧Vc2は負のDC電圧であり得る。態様では、第1のゲート制御スイッチ61は、コマンド信号53(例えば、PWM信号)が正電圧であるとき、オン状態または伝導状態に選択的に切り替えるかまたはトグルスイッチで切り替えるように構成され得る。第1のゲート制御スイッチ61は、コマンド信号53が負電圧であるとき、オフ状態または非伝導状態に選択的に切り替えるかまたはトグルスイッチで切り替えるように構成され得る。逆に、第2のゲート制御スイッチ62は、コマンド信号53が負電圧であるとき、オン状態または伝導状態に選択的に切り替えるかまたはトグルスイッチで切り替えるように構成され得る。第2のゲート制御スイッチ62は、コマンド信号53が正電圧であるとき、オフ状態に選択的に切り替えるかまたはトグルスイッチで切り替えるように構成され得る。
【0060】
説明および理解を容易にするために、ゲート制御スイッチの第2のセット60およびゲート制御スイッチの第3のセット70のスイッチは、MOSFET式のスイッチを備えるとして概して記載されている。しかしながら、他の態様はそのように限定されず、ゲート制御スイッチの第2のセット60およびゲート制御スイッチの第3のセット70のスイッチは、任意の所望の種類のスイッチングデバイスを備え得る。非限定的な態様において、ゲート制御スイッチの第2のセット60およびゲート制御スイッチの第3のセット70のスイッチは、電気信号に応答して低抵抗状態またはオン状態(伝導)と高抵抗状態またはオフ状態(非伝導)との間で状態を切り替えることができる任意の所望のスイッチングデバイスを備え得る。例えば、様々な態様におけるゲート制御スイッチの第2のセット60とゲート制御スイッチの第3のセット70のスイッチは、本開示の範囲から逸脱することなく、限定なしに、MOSFET、JFET、IGBT、ゲート整流サイリスタ、電界効果トランジスタ(FET)、IGBT、MOSFET、ゲートターンオフサイリスタ、静電誘導トランジスタ、静電誘導サイリスタ、またはそれらの組み合わせなど、任意の所望の種類のスイッチング素子を備え得る。
【0061】
非限定的な態様では、第1のレジスタ81は、第1のゲート制御スイッチ61の第1のドレン端子63と直列に結合でき、第2のレジスタ82は、第2のゲート制御スイッチ62の第2のドレン端子68と直列に結合できる。第1のレジスタ81および第2のレジスタ82のそれぞれの抵抗値(例えば、オームでの抵抗値)は、対応するフェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410が、第1の出力電圧を有する第1の状態、または、第2の出力電圧を有する第2の状態のいずれかを含むとき、スイッチ210の最適化されたスイッチング速度を提供するための所定の抵抗値であり得る。
【0062】
先に説明されているように、制御装置モジュール126は、限定されることはないが、中性状態、第1の中間中性状態、第1の状態、第2の中間中性状態、または第2の状態を含め、1つまたは複数の動作状態にフェーズレッグ200を動作させるように構成され得る(図4参照)。したがって、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200の動作状態に基づいて、ゲート制御スイッチの第3のセット70を、選択的に作動させる、トグルスイッチで切り替える、または動作させるように、さらに構成され得る。
【0063】
例えば、フェーズレッグ状態の移行が、第1の状態と第1の中間中性状態(例えば、正の出力電圧)との間となる、または、フェーズレッグ状態の移行が第2の状態と第2の中間中性状態(例えば、負の出力電圧)との間となるように、フェーズレッグ200の動作状態がなっているとき、制御装置モジュール126は、ゲート制御スイッチの第3のセット70のスイッチを、閉じるように、または、閉状態(つまり、「オン」または伝導状態)で維持するように構成され得る。この配置では、第3のレジスタ93および第4のレジスタ94は、それぞれ、第1のレジスタ81および第2のレジスタ82とそれぞれ並列に回路に動作可能に結合されている。したがって、それによって、スイッチ210についての充電電流および放電電流は、それぞれ、第1のレジスタ81および第3のレジスタ93の並列の組み合わせの低減したターンオン抵抗、および、第2のレジスタ82および第4のレジスタ94の並列の組み合わせの低減したターンオフ抵抗に少なくとも基づいて、増加させられる。
【0064】
他の非限定的な例では、制御装置モジュール126が、フェーズレッグの出力電圧の極性を変化させるためにフェーズレッグ200を動作させているとき、制御装置モジュール126は、フェーズレッグ200の動作状態に基づいて、ゲート制御スイッチの第3のセット70を、選択的に作動させる、トグルスイッチで切り替える、または動作させるように、さらに構成され得る。例えば、フェーズレッグ200の出力電圧が、第2のレベル(例えば、負電圧)から中性レベルを介して第1のレベル(例えば、正電圧)へと移行しているとき、制御装置モジュール126は、第1の速度制御スイッチ71を「オフ」または非伝導状態に、開ける、トグルスイッチで切り替える、または維持するように構成され得る。この配置では、第3のレジスタ93および第4のレジスタ94は回路250において動作可能ではない。したがって、それによって、スイッチ210についての充電電流および放電電流は、それぞれ、第3のレジスタ93および第4のレジスタ94の並列回路の寄与が除かれた状態で、第1のレジスタ81の増加したターンオン抵抗、および、第2のレジスタ82の増加したターンオフ抵抗に少なくとも基づいて、低減させられる。
【0065】
この構成であれば、ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗についての比較的大きい抵抗値が、増加した程度の電圧過渡保護を提供するために、フェーズレッグ200の状態に基づいて選択的に提供され得るが、駆動されるスイッチ210~220の比較的遅いスイッチング速度を、短い所定または選択の期間にわたってもたらすだけである。逆に、この構成であれば、ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗についての比較的小さい抵抗値が、比較的速いスイッチング速度を、比較的長い所定または選択の期間にわたって提供するために、フェーズレッグ200の状態に基づいて選択的に提供され得る。このように、各ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗の値は、すべての出力状態402、404、406、408、410におけるスイッチング速度についての所望の最適化された動作、または、フェーズレッグ200の動作状態に基づいて、選択またはあらかじめ決定され得る。
【0066】
第1の速度制御スイッチ71および第2の速度制御スイッチ72を備える速度制御スイッチの第1のセット70と、第3のレジスタ93および第4のレジスタ94を備えるレジスタの第2のセット90とがそれぞれ、第1のレジスタ81および第2のレジスタ82と電気的に並列に配置されている図6を参照して、様々な非限定的な態様が理解を容易にするために記載されてきたが、他の態様はそのように限定されない。他の非限定的な態様では、任意の数のスイッチング配置、および、任意の所望のそれぞれの抵抗値を有する任意の所望の数のレジスタが、本明細書において、本開示の範囲から逸脱することなく用いられ得る。例えば、他の非限定的な態様では、速度制御スイッチの第1のセット70は複数の第1の速度制御スイッチ71を備えてもよく、レジスタの第2のセット90は、それぞれが互いと直列に配置され、第1のレジスタ81と並列に配置される複数の第3のレジスタ93を備えてもよいことが、考えられる。同様に、他の非限定的な態様では、速度制御スイッチの第1のセット70は複数の第2の速度制御スイッチ72を備えてもよく、レジスタの第2のセット90は、それぞれが互いと直列に配置され、第2のレジスタ82と並列に配置される複数の第4のレジスタ94を備えてもよいことが、考えられる。
【0067】
このような態様において、複数の第3のレジスタ93および複数の第4のレジスタ94の各々は所定の抵抗値を有し得る。各第3のレジスタ93および第4のレジスタ94の所定の抵抗値は、それぞれ、複数の第2のレジスタ93および複数の第4のレジスタ94における他のレジスタと同じ値であり得る。他の態様では、各第3のレジスタ93および第4のレジスタ94の所定の抵抗値は、それぞれ、複数の第2のレジスタ93および複数の第4のレジスタ94における他のレジスタと異なる抵抗値であり得る。様々な態様において、フェーズレッグ200の状態に依存して、複数の第1の速度制御スイッチ71のうちの1つもしくは複数の速度制御スイッチ71、または、複数の第2の速度制御スイッチ72のうちの1つもしくは複数の速度制御スイッチ72は、所定のターンオン抵抗またはターンオフ抵抗を提供するために選択的に動作させられ得る。つまり、このような配置であれば、ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗についての所定の比較的大きい抵抗値が、増加した程度の電圧過渡保護を提供するために、フェーズレッグ200の状態に少なくとも基づいて、1つまたは複数のレジスタを用いて選択的に提供され得る。逆に、この構成であれば、ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗についての比較的小さい抵抗値が、比較的速いスイッチング速度を、比較的長い所定または選択の期間にわたって提供するために、フェーズレッグ200の状態に少なくとも基づいて、1つまたは複数のレジスタを用いて選択的に提供され得る。このように、各ターンオン抵抗およびターンオフ抵抗の値は、すべての出力状態402、404、406、408、410におけるスイッチング速度についての所望の最適化された動作、または、フェーズレッグ200の動作状態に基づいて、複数の選択可能な抵抗値から選択され得る。
【0068】
他の非限定的な態様において、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410は、電圧に関する出力状態402、404、406、408、410のみに基づくことに限定される必要はない。例えば、非限定的な態様において、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410は、電気出力状態402、404、406、408、410とフェーズレッグ200の温度状態との組み合わせに基づくことができる。他の非限定的な態様において、フェーズレッグ200の出力状態は、電圧出力状態402、404、406、408、410とフェーズレッグ200の電流状態との組み合わせに基づくことができる。なおも他の非限定的な態様において、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410は、電圧出力状態402、404、406、408、410とスイッチ210~220の電圧状態との組み合わせに基づくことができる。なおも他の非限定的な態様において、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410は、電力変換器100における1つまたは複数のスイッチングデバイスのスイッチング速度を決定するために、電流と電圧と温度との組み合わせに基づいて決定されることができる。
【0069】
図7は、電力変換器100のフェーズレッグ200を動作させる方法700を示しており、フェーズレッグ200は、それぞれのゲート駆動回路250に通信可能に結合され、それぞれのゲート駆動回路250からそれぞれのゲート駆動信号57に切り替え可能に応答するスイッチ210~220のセットを備える。方法700は、ステップ710において、それぞれのゲート駆動信号57を各々それぞれのゲート駆動回路250からスイッチのセットの対応するスイッチ210~220に提供することによって開始し、ステップ720において、それぞれのゲート駆動信号57に基づいて、スイッチ210~220のセットを選択的に動作させることによって、フェーズレッグの出力状態402、406、408、410を、中性出力電圧を有する中性状態402、第1の出力電圧を有する第1の状態406、および第2の出力電圧を有する第2の状態410のうちの1つとの間で切り替え可能に移行させる。方法700は、ステップ730において、フェーズレッグ200の出力状態402、404、406、408、410を決定することを含み得る。方法はまた、ステップ740において、フェーズレッグ200の出力状態402、406、408、410に基づいて、ゲート駆動回路250の下位セットのそれぞれの抵抗および電流のうちの少なくとも1つを選択的に変化させることを含み得る。
【0070】
示されている順序は、例示の目的のためだけであり、方法の一部分が異なる論理的順番で進行することができること、追加または介在する部分が含まれ得ること、方法の記載された部分が複数の部分へと分割され得ること、または、方法の記載された部分が、記載された方法を損なうことなく省略され得ることが理解されるため、方法700をいかなる形でも限定するように意味されていない。
【0071】
さらに、本明細書に記載されているシステムおよび方法は、シャットダウン動作(例えば、故障状態またはトリップ状態に応じて)の間に適用され得る。例えば、半導体デバイスのすべてが、より遅いターンオフ速度で素早くターンオフまたはトリップし、それによって、デバイスの少なくともいくつかにおけるさらなる遅れを回避するように構成されることができる。
【0072】
まだ記載されていない範囲まで、様々な態様の異なる特徴および構造が、望まれているように互いとの組み合わせで使用できる。1つの特徴がすべての態様において例示できていないのは、それができないと解釈されるように意味されているのではなく、記載の簡潔性のために行われている。したがって、異なる態様の様々な特徴は、新たな態様が明示的に記載されていようがなかろうが、新たな態様を形成するために望まれるように混合および整合され得る。本明細書に記載されている特徴の組み合わせまたは置換は、本開示によって網羅されている。
【0073】
本発明のさらなる態様は、以下の項の主題によって提供される。
【0074】
1. 電力変換器であって、ゲート駆動回路のセットと通信可能に結合されるスイッチング素子のセットであって、各ゲート駆動回路は、対応するスイッチング素子にそれぞれの信号を提供するように構成され、スイッチング素子は、それぞれの信号に切り替え可能に応答する、スイッチング素子のセットと、電力変換器の出力状態を制御するように、および電力変換器の出力状態に基づいて、ゲート駆動回路のそれぞれの抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを選択的に変化させるように構成される制御装置モジュールとを備える電力変換器。
【0075】
2. ゲート駆動回路のそれぞれの抵抗およびそれぞれのゲート電流のうちの1つを選択的に変化させることは、対応するスイッチング素子のスイッチング速度に変化をもたらす、任意の前項に記載の電力変換器。
【0076】
3. ゲート駆動回路のそれぞれの抵抗を選択的に変化させることは、各それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に動作させることを含む、任意の前項に記載の電力変換器。
【0077】
4. 電力変換器の出力状態は、正電圧、負電圧、および中性電圧のうちの1つである、任意の前項に記載の電力変換器。
【0078】
5. 電力変換器の中性電圧出力状態は、電力変換器の出力電圧のゼロ交差に基づく、任意の前項に記載の電力変換器。
【0079】
6. 電力変換器の出力状態が中性電圧となるように決定されるとき、制御装置モジュールは、各それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させて、それぞれのゲート駆動回路の抵抗を増加させるように構成される、任意の前項に記載の電力変換器。
【0080】
7. 電力変換器の出力状態が正電圧および負電圧の一方であるとき、制御装置モジュールは、それぞれのゲート駆動回路の抵抗を低下させるために、ゲート駆動回路の下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させるように構成される、任意の前項に記載の電力変換器。
【0081】
8. それぞれの駆動回路のそれぞれの抵抗は、それぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチの動作に応答して変化可能である、任意の前項に記載の電力変換器。
【0082】
9. 制御装置モジュールは、スイッチング素子の少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの少なくとも1つを決定するように、ならびに、電力変換器の出力状態と、スイッチング素子の少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの決定された少なくとも1つとに基づいてゲート駆動回路の対応する下位セットのそれぞれの抵抗を選択的に変化させるように、さらに構成される、任意の前項に記載の電力変換器。
【0083】
10. 各ゲート駆動回路によって提供されるそれぞれの信号はDC電圧信号である、任意の前項に記載の電力変換器。
【0084】
11. 電力変換器のフェーズレッグを動作させるための方法であって、フェーズレッグは、出力端子と、入力端子のセットと、スイッチの第1のセットであって、入力端子のセットと出力端子との間に配置され、ゲート制御回路のセットのそれぞれのゲート制御回路に通信可能に結合され、それぞれのゲート制御回路からのそれぞれの駆動信号に切り替え可能に応答する、スイッチの第1のセットとを備え、それぞれの駆動信号を各ゲート制御回路からスイッチの第1のセットの対応するスイッチへ提供するステップと、それぞれの信号に基づいてスイッチの第1のセットを選択的に動作させることによって、フェーズレッグの出力状態を、中性出力電圧を有する中性状態、第1の出力電圧を有する第1の状態、および、第2の出力電圧を有する第2の状態のうちの1つとの間で切り替え可能に移行させるステップと、フェーズレッグの出力状態に基づいて、ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれの抵抗およびそれぞれの電流のうちの1つを選択的に変化させるステップとを含む方法。
【0085】
12. ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれの抵抗およびそれぞれの電流のうちの1つを選択的に変化させるステップは、対応するスイッチング素子の下位セットのスイッチング速度に変化をもたらす、任意の前項に記載の方法。
【0086】
13. ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれの抵抗を選択的に変化させるステップは、それぞれのゲート駆動回路の抵抗の増加および低下の一方を行うために、ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれのゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に動作させることを含む、任意の前項に記載の方法。
【0087】
14. 電力変換器の出力状態は、正電圧、負電圧、および中性電圧のうちの1つである、任意の前項に記載の方法。
【0088】
15. 電力変換器の中性出力状態は、電力変換器の出力電圧のゼロ交差に基づく、任意の前項に記載の方法。
【0089】
16. 電力変換器の出力状態が中性電圧になると決定されるとき、それぞれのゲート駆動回路の抵抗を増加させるために、ゲート駆動回路の下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させることをさらに含む、任意の前項に記載の方法。
【0090】
17. 電力変換器の出力状態が正電圧および負電圧の一方であるとき、それぞれのゲート駆動回路の抵抗を低下させるために、ゲート駆動回路の下位セットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを選択的に作動させることをさらに含む、任意の前項に記載の方法。
【0091】
18. ゲート駆動回路の下位セットのそれぞれの抵抗およびそれぞれの電流のうちの1つを選択的に変化させるステップは、ゲート駆動回路のサブセットの各ゲート駆動回路におけるそれぞれの速度制御スイッチを動作させることを含む、任意の前項に記載の方法。
【0092】
19. スイッチの第1のセットの少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの少なくとも1つを決定するステップと、フェーズレッグの出力状態と、スイッチの第1のセットの少なくとも下位セットの温度、電圧、電流、およびスイッチング状態のうちの決定された少なくとも1つとに基づいてゲート駆動回路の対応する下位セットのそれぞれの抵抗を選択的に変化させるステップとをさらに含む、任意の前項に記載の方法。
【0093】
20. 各ゲート駆動回路によって提供されるそれぞれの信号はDC電圧信号である、任意の前項に記載の方法。
【符号の説明】
【0094】
40 センサのセット
41 温度センサ
42 電流センサ
43 電圧センサ
44 スイッチセンサ
51 ゲート駆動回路入力側
52 ゲート駆動回路出力側
53 コマンド信号
54 入力ノード
55 ゲート駆動回路出力ノード
56 電圧供給源
57 ゲート駆動信号
60 ゲート制御スイッチの第2のセット
61 第1のゲート制御スイッチ
62 第2のゲート制御スイッチ
63 第1のドレン端子
64 第1のゲート端子
65 第1のソース端子
66 第2のソース端子
67 第2のゲート端子
68 第2のドレン端子
70 ゲート制御スイッチの第3のセット
71 第1の速度制御スイッチ
72 第2の速度制御スイッチ
80 レジスタの第1のセット
81 第1のレジスタ
82 第2のレジスタ
90 レジスタの第2のセット
93 第3のレジスタ
94 第4のレジスタ
99 レジスタの第3のセット
100 3レベルANPC電力変換器
102 入力ポート
104 出力ポート
105 第5のゲートレジスタ
107 第6のゲートレジスタ
106、108、110 フェーズレッグ
112 変調器
114 正入力端子
116 中性入力端子
118 負入力端子
120、122、124 出力端子
126 制御装置モジュール
200 フェーズレッグ
202 第1の入力端子
204 第2の入力端子
206 中性入力端子
208 出力端子
209 スイッチの第1のセット、スイッチング素子のセット
210 第1のスイッチ
212 第2のスイッチ
214 第3のスイッチ
216 第4のスイッチ
218 第5のスイッチ
220 第6のスイッチ
222、224 コンデンサ
226 第1のノード
228、230 ノード、相互接続点
250 ゲート駆動回路
300 信号を示しているグラフ表示
302 出力電圧
304 X軸
306 Y軸
314 出力電圧302の第1のサイクル
316 出力電圧302の第2のサイクル
400 フェーズレッグ200の動作状態の移行を示す状態図
402 中性状態、出力状態
404 第1の中間中性状態、出力状態
406 第1の状態、出力状態
408 第2の中間中性状態、出力状態
410 第2の状態、出力状態
Ig 充電電流、ゲート電流
01 フェーズレッグ200の第1の中間中性状態に対応する全体時間
02 フェーズレッグ200の第2の中間中性状態に対応する全体時間
中性状態の全体時間
Tmin 最小パルス継続期間
単一のサイクルの期間
Vc1 第1の制御電圧、正の作動電位
Vc2 第2の制御電圧、負の作動電位
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7