(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】空気圧式物質搬送システムにおける物質搬送方法及び空気圧式物質搬送システム
(51)【国際特許分類】
B65F 5/00 20060101AFI20240819BHJP
【FI】
B65F5/00 101
(21)【出願番号】P 2022542991
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(86)【国際出願番号】 FI2020050763
(87)【国際公開番号】W WO2021144497
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2023-10-25
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】521172734
【氏名又は名称】マリキャップ・オサケイフティオ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨーラン・スンドホルム
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/079784(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 5/00~ 9/00
B65G 3/00~53/28
B65G 53/32~53/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気圧式物質搬送システムにおいて物質を搬送するための方法であって、物質搬送システムは、少なくとも1つの物質、特に廃棄物の投入点(60)と、前記投入点(60)の供給容器に媒体連通するよう接続可能な物質搬送パイプ(100)と、少なくとも前記物質の搬送時に前記物質搬送パイプに圧力差および/または搬送空気流を提供する手段とを備え、前記圧力差および/または搬送空気流を提供する手段は、少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)を備え、物質搬送システムは、少なくとも1つの分離装置(90A,90B)をさらに備え、搬送された物質は、前記物質搬送システムの出口端で搬送空気から分離され、
前記方法では、第1段階において、前記物質は、前記投入点(60)から搬送パイプ(100,100A,100B,100C,100D,100E)を介して前記投入点(60)および前記分離装置(90A,90B)の間に配置された中間容器(200,200A,200B)の少なくとも1つの容器空間(202,202A,202B)へ、第1の期間(t1)において前記少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)によって提供された吸引/圧力差および/または搬送空気流によって搬送され、前記方法の第2段階において、前段階において前記中間容器(200,200A,200B)の前記少なくとも1つの容器空間(202,202A,202B)に搬送された前記物質は、第2の期間(t2)において、前記少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)によって提供された吸引/圧力差および/または搬送空気流によって、前記分離装置(90A,90B)に搬送され、
前記方法の前記第1段階において、前記物質は、物質搬送方向において前記投入点(60)および前記中間容器(200,200A,200B)の間に位置する搬送パイプ部分(100,100A,100B,100C,100D,63)内に搬送され、前記搬送パイプ部分は、第1の公称直径(D1)を有し、前記中間容器(200,200A,200B)から、前記物質は、第2のパイプ部分(105,105A,105B)内を前記分離装置(90A,90B)へ搬送され、第2の搬送パイプ部分は、第2の公称直径(D2)を有し、前記物質搬送方向において前記中間容器の前に位置する前記搬送パイプ部分(100,100A,100B,100C,100D,63)の前記第1の公称直径(D1)は、前記中間容器および前記分離装置の間の前記第2の搬送パイプ部分の前記第2の公称直径(D2)よりも大きいことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記方法において、前記物質は、前記第1段階において、物質搬送パイプ(100,100A,100B,100C,100D)を介して、少なくとも2つの中間容器(200A,200B)の少なくとも一方の容器空間(202A,202B)へ選択的に搬送されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法において、前記物質は、前記第2段階において、前記中間容器(200,200A,200B)の前記容器空間(202,202A,202B)から、前記物質搬送パイプ(105,105A,105B)を介して、少なくとも2つの分離装置(90A,90B)の少なくとも一方に選択的に搬送されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記物質搬送方向において前記中間容器(200,200A,200B)および前記分離装置(90A,90B)の間の前記第2の搬送パイプ部分の前記公称直径(D2)と、前記中間容器(200,200A,200B)より前に位置する前記搬送パイプ部分の前記公称直径(D1)との比率、すなわち(D2)/(D1)は、1/2~3/4、好ましく3/5であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1段階は、前記第1の期間(t1)の間続き、前記第2段階は、前記第2の期間(t2)の間続き、前記第1段階の前記第1の期間(t1)の持続時間は、前記第2段階の前記第2の期間(t2)の持続時間よりも短いことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記物質が前記中間容器(200,200A,200B)から前記分離装置(90A,90B)に搬送される前記第2段階は、前記物質が前記投入点の前記供給容器から前記中間容器(200,200A,200B)に搬送される2つの第1段階の間の期間に実行されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2段階において、前記物質がいくつかの中間容器(200A,200B)から同時にいくつかの分離装置(90A,90B)に搬送されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記中間容器の前記容器空間(202,202A,202B)から前記搬送パイプ(105,105A,105B)に導かれた前記物質は
、成形装置(107)によって処理されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法において、前記第1段階では、前記部分真空発生器(125A,125B)の吸引側は、前記中間容器(200,200A,200B
)に作用するように接続されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法において、前記第1段階では、いくつかの部分真空発生器(125A,125B)の吸引側は、前記中間容器(200,200A,200B)、およびさらに前記投入点および前記中間容器の間の物質搬送パイプ部分(100,100A,100B,100C,100D)に作用するよう接続されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法の前記第2段階では、前記部分真空発生器の吸引側は、前記分離装置(90A,90B)の前記容器空間および物質搬送パイプ部分(105,105A,105B)を介して前記中間容器(200,200A,200B)の出口開口部(204,20A,204B)に作用するよう接続されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2段階では、置換空気調整手段(109,109A,109B)によって置換空気が前記中間容器に導かれることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1段階において、前記搬送空気流の一部が前記中間容器(200,200A,200B)の入口開口部(201,201A,201B)を迂回するよう構成されていることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法において、前記物質は
、廃棄物投入点である物質投入点(60)から供給されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
空気圧式物質搬送システムであって、物質搬送システムは、少なくとも1つの物質、特に廃棄物の投入点(60)と、前記投入点(60)の供給容器に媒体連通するように接続可能な物質搬送パイプ(100)と、少なくとも前記物質の搬送時に前記物質搬送パイプ内に圧力差および/または搬送空気流を提供する手段とを備え、前記圧力差および/または搬送空気流を提供する手段は、少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)を備え、物質搬送システムは、前記物質搬送システムの出口端で搬送された物質が搬送空気から分離される少なくとも1つの分離装置(90A,90B)をさらに備え、
前記システムにおいて、前記搬送パイプには、中に少なくとも1つの容器空間(202,202A,202B)がある少なくとも1つの中間容器(200,200A,200B)が設けられ、前記少なくとも1つの中間容器(200,200A,200B)は、前記投入点(60)および前記分離装置(90A,90B)の間で前記搬送パイプに接続可能であり、前記システムでは、前記物質は、第1段階において、前記投入点(60)から前記搬送パイプ、第1の公称直径(D1)を有する搬送パイプ部分に沿って、前記中間容器(200,200A,200B)へ、その中の前記容器空間(202,202A,202B)へ、前記少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)によって前記搬送パイプ内に提供された吸引/圧力差および/または搬送空気流によって搬送されるよう構成され、前記システムでは、前記中間容器(200,200A,200B)に搬送された前記物質は、第2段階において、前記少なくとも1つの部分真空発生器(125A,125B)によって提供された吸引/圧力差および/または搬送空気流によって、前記中間容器(200,200A,200B)から前記分離装置(90A,90B)へ第2の公称直径(D2)を有する第2の搬送パイプ部分(105,105A,105B)内を搬送されるよう構成され、前記第1の公称直径(D1)は、前記第2の公称直径(D2)よりも大きいことを特徴とするシステム。
【請求項16】
物質搬送方向において前記中間容器(200,200A,200B)および前記分離装置(90A,90B)の間の前記第2の搬送パイプ部分の前記第2の公称直径(D2)と、前記中間容器(200,200A,200B)より前に位置する前記搬送パイプ部分の前記第1の公称直径(D1)との比率、すなわち(D2)/(D1)は、1/2~3/4、好ましく3/5であることを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記物質搬送パイプには、少なくとも2つの中間容器(200A,200B)が設けられ、前記少なくとも2つの中間容器(200A,200B)内の容器空間(202A,202B)に、搬送される物質が選択的に搬送されるよう構成されることを特徴とする、請求項15または16に記載のシステム。
【請求項18】
前記出口端に配置された前記分離装置(90A,90B)は、物質搬送容器で
あることを特徴とする、請求項15~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記中間容器(200,200A,200B)は
、コンベヤ(206)が設けられた容器空間(202,202A,202B)を備えることを特徴とする、請求項15~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムが前記中間容器(200,200A,200B)から前記搬送パイプ(105,105A,105B)に導かれる物質を処理するため
の成形装置(107)を備えることを特徴とする、請求項15~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記中間容器の上部には、前記搬送空気が通過することができる少なくとも1つの分離壁(205A,205B)が設けられていることを特徴とする、請求項15~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記システムにおいて、前記物質は、各中間容器(200,200A,200B)から、それぞれの搬送パイプ部分(105,105A,105B)に沿って前記分離装置(90A,90B)に搬送されるように構成されていることを特徴とする、請求項15~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記中間容器(200,200A,200B)は、調整手
段が設けられた置換空気チャネルを備えることを特徴とする、請求項15~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記中間容器に関連して、前記搬送空気流の一部が前記中間容器(200,200A,200B)の入口開口部(201,201A,201B)を迂回するようなバイパスチャネル(220)が配置されることを特徴とする、請求項15~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記物質投入点(60)
が廃棄物投入点であることを特徴とする、請求項15~24のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによる空気圧式物質搬送システムにおける方法に関する。
【0002】
本発明はまた、請求項15に記載の空気圧式物質搬送システムに関する。
【0003】
本発明は、一般に、部分真空搬送システムなどの空気圧式物質搬送システムに関し、特に、家庭廃棄物の搬送など、廃棄物の収集および搬送に関する。
【背景技術】
【0004】
廃棄物が吸引によって配管内を運ばれるシステムは知られている。搬送気流の吸引・置換空気などの圧力差を利用して、廃棄物は、搬送パイプ内で長距離搬送される。装置は、さまざまな設備の廃棄物などの物質を搬送するために、または、都市部で廃棄物またはリサイクル可能な物質を搬送するために使用される。部分真空装置が圧力差を提供するために使用される装置の典型であり、この装置では、部分真空発生器によって搬送パイプ内に負圧が提供される。部分真空発生器には、部分真空ポンプ、送風機、エジェクタ装置などがある。搬送パイプには通常、少なくとも1つの弁部材があり、その開閉によって、搬送パイプに流入する置換空気が調整される。部分真空搬送システムには、通常、エネルギーの消費量が多い、パイプ内の空気流量が多い、騒音の問題、排出パイプ内の粉塵や微粒子などの問題が含まれる。さらに、特に搬送パイプの長さが数千メートルにも及ぶ長距離では、圧力損失が増加する。これにより、搬送システムの十分な動作を確保するために、非常に大きなパイプ径と、それに応じて効率的な部分真空発生器、ポンプ送風機などの装置が必要である。これに対応して、物質の出口側のシステムでは、物質が搬送空気から分離される個別の分離装置が使用されている。分離装置の下には通常、搬送空気から分離された物質が分離装置から移動する物質容器がある。システムの出口端では、分離装置とその下にある物質容器のスペース要件が高く、特に垂直方向に大きくなる。これは、コストの面で非常に高価なソリューションにつながる。パイプサイズが大きいため、広い設置スペースが必要である。
【0005】
廃棄物投入装置またはゴミシュートに関連して、物質成形機、特に回転成形機を使用することにより、通常より使用されるパイプのサイズを小さくすることができた。回転成形機は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に開示されている。ただし、廃棄物の搬送距離が非常に長い場合、搬送配管の圧力損失が高くなる場合がある。
【0006】
本発明の目的は、前記システムをさらに発展させ、物質搬送システムに関連する完全に新規な解決策を提供することであり、それによって従来の解決策の問題を回避することができる。本発明の別の目的は、部分真空搬送システムに適した解決策を提供することであり、この解決策は、搬送パイプのパイプサイズがシステムの少なくとも一部で大きいシステムに適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2011/098666号
【文献】国際公開第2011/098667号
【文献】国際公開第2011/098668号
【文献】国際公開第2011/8669号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、中間容器の前の搬送パイプの少なくとも一部が第1のパイプサイズを有し、中間容器と物質容器との間の搬送パイプが第2のパイプサイズを有するという考えに基づく。本発明の一実施形態によれば、第2のパイプサイズは第1のパイプサイズよりも小さい。この方法では、物質は投入点から第1の期間に高速で中間容器に搬送される。第2段階では、第1の期間よりもかなり長い期間、物質が中間容器からシステムの出口端にある分離容器に運ばれる。
【0009】
本発明による方法は、主に、特許請求の範囲に記載された特徴によって特徴付けられる。
【0010】
本発明による方法の実施形態は、請求項2~14に記載の特徴によってさらに特徴付けられる。
【0011】
本発明によるシステムは、主に、請求項15の特徴部分に記載された特徴によって特徴付けられる。
【0012】
本発明によるシステムの実施形態は、請求項16~25に記載の特徴によってさらに特徴付けられる。
【0013】
本発明による解決策は、多くの重要な利点を有する。物質を二段階で搬送する方式で、第一段階で投入口を空にし、物質は、分岐搬送パイプ、物質搬送パイプ、さらに物質搬送パイプから中間容器まで搬送され、第2段階では、物質は中間容器から収集容器に運ばれ、システムの出口端にある分離装置に運ばれる。第1段階で廃棄物を中間容器に搬送する際、同じ搬送パイプ内または中間容器から出口端までの区間では搬送空気のみを同時に搬送するため、圧力損失を低く抑えることができ、全パイプ区間の圧力損失を少なくすることができる。
【0014】
このシステムでは、輸送パイプのサイズが中間容器の前と中間容器の後とで異なる可能性があることは、特別な利点であると考えることができる。したがって、必要に応じて、物質搬送パイプの中間容器の前で物質搬送方向に大きなパイプサイズを使用し、中間容器の後に小さなパイプサイズを使用することができる。
【0015】
一実施形態によれば、より大きなサイズのパイプを備えたパイプによって、廃棄物は投入点から中間容器に導かれる。中間容器は、物質投入点から物質出口端までの区間に配置され得る。一実施形態によれば、中間容器は、物質収集ステーションに配置される。収集ステーションは、出口端の近くに配置するか、出口端も収集ステーション内に配置することが望ましい。
【0016】
物質を搬送する場合、同じ物質種に属する物質は、投入点から中間容器に搬送され得る。したがって、中間容器は、空にする期間に、同じ物質種に属する物質のすべてまたは大部分が中間容器に収まるようなサイズにすることができる。物質搬送システムを適した部分に分割することも可能である。
【0017】
物質は、中間容器から、より小さなサイズの物質搬送パイプで分離容器に搬送される。分離容器にはプレス機が設けられる場合がある。分離容器は、物質輸送容器でもあることが望ましい。
【0018】
物質は、投入点から中間容器へ速い速度で搬送され得る。これにより、投入点が物質供給用途から外れる時間を最小限に抑えることができる。中間容器から分離容器に物質を搬送する第2段階は、第1段階の空にする期間の間に実施することができる。空にする作業の合間に時間があるため、投入点排出期間よりも遅い速度で実施される場合がある。
【0019】
本発明による解決策によって、エネルギーの使用も最適化され得る。なぜなら、単なる大きなパイプでは、例えば別個の分離装置から収集ステーションの輸送容器までの廃棄物の処理に時間がかかり、収集速度が遅くなるからである。中間容器に直接吸引することで、時間のかかる物質のプロセスが不要となり、このデメリットを回避することができる。
【0020】
部分真空ポンプなどの部分真空発生器の特性は、本発明による解決策において効率的に利用することができる。第1の段階、すなわち投入点から中間容器への物質の収集においては、より大きな公称直径を有するパイプでは、高いポンプ出力が使用される。公称直径の小さいパイプで中間容器から物質を搬送する場合、第1段階のポンプ出力の約3分の1で済む。したがって、必要に応じて、中間容器を空にし、投入点から中間容器への第1段階の搬送で使用される出力に対応するポンプ出力で2つまたは3つの物質画分を同時に出口端の分離容器に搬送することができる。
【0021】
本発明による解決策は、容積がよりコンパクトな収集ステーションを有することを可能にする。パイプサイズが大きく、個別の分離装置と輸送容器が使用される方式に比べ、収集ステーションの建設規模が縮小される。本発明による解決策では、パイプおよび構成要素のサイズははるかに小さく、必要に応じてコンパクトな形状に形成することができる。本発明により、従来よりも縦方向に小さな集合ステーションを設けることも可能になる。ハイサイクロン式の分離装置は必要なく、輸送容器でもあるダイレクト真空容器を分離装置としても使用することができる。大きな公称直径を有するパイプサイズが使用され、搬送に必要な大きな空気流、例えば、21.000m3/h(これはDN500パイプを必要とする)を伴う先行技術によるシステムにおいて、ダイレクト真空容器は、その分離能力が限られているため、分離装置として利用できない場合がある。本発明による解決策では、中間容器から分離装置として使用されるダイレクト真空容器まで、より小さい公称直径を有するパイプサイズを使用することができ、それにより、物質の搬送に必要な空気流はかなり少なくなる(例えばDN300パイプは、7.000m3/hしか必要としない)。それにより、輸送容器としても機能するダイレクト真空容器は、本発明によれば、分離装置として効率的に利用することができる。
【0022】
本発明による解決策では、中間容器は、システムの可能な他の容器への追加として使用することができ、それによって、物質搬送システムの総容量が増加する。
【0023】
より長い搬送距離では、互いに距離を置いて連続して配置されたいくつかの中間ステーションと、それらの間の平行な搬送パイプまたは媒体チャネルを使用することができる。投入点から第1中間容器までの第1段階を1本の搬送パイプで実現し、第1中間容器から第2中間容器または廃棄物ステーションまでの次の段階を2本の平行な搬送パイプで実現し、第2の中間容器から廃棄ステーションまでの次の段階は、例えば3本の搬送パイプで実現するように、搬送パイプまたは媒体チャネルが構築される。これは、より長い搬送距離にさらに拡張することができる。搬送距離が長い場合、圧力損失の関係で投入点と廃棄物容器の間に中間容器が必要になると考える。距離が長いとパイプ1本あたりの圧力損失が大きくなり、第2段階で2本、第3段階で3本のパイプが必要となる。後段に複数のパイプを平行に使用し、中間ステーションへの吸引を行うことで、前段の物質を効率よく搬送することができる。したがって、同様の内径を有する平行な搬送パイプを、中間容器と、例えば収集ステーションに配置された分離容器との間で使用することが好ましい。本発明によれば、負圧は、いくつかの搬送パイプまたは媒体チャネルを介して提供される。
【0024】
投入点および/または中間容器に関連して物質成形機を使用することにより、パイプの直径を小さくすることができ、同時に長い搬送距離での圧力損失を制御することができる。したがって、本発明の一実施形態によれば、物質搬送パイプの直径は、少なくとも中間容器と出口端の分離容器との間で縮小されてもよい。実施形態によって、搬送パイプの直径が小さくなり、物質の搬送に必要な搬送空気量が小さくなるため、かなりの節約が達成される。
【0025】
以下のセクションでは、添付の図面を参照して、例として本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態による1つのシステムを第1の動作状態の図として示す。
【
図2】本発明の一実施形態による1つのシステムの一部を第2の動作状態の図として示す。
【
図3】本発明の別の実施形態による1つのシステムを、第1の動作状態の図として示す。
【
図4】本発明の別の実施形態による1つのシステムの一部を第2の動作状態の図として示す。
【
図5】本発明の別の実施形態による1つのシステムの一部を図として示す。
【
図6】中間容器の上壁および側壁の一部が切断/除去された、本発明の一実施形態による中間容器を示す。
【
図7】第1の動作状態にある本発明の一実施形態による1つのシステムの一部を示す、
【
図7a】
図7による実施形態で具現化された部分の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の段落で他の機能と組み合わせて提示される機能は、必要に応じて個別に適用することもできる。
【0028】
図1は、本発明による実施形態による1つの空気圧式物質搬送システムを簡略図として示している。空気圧式物質搬送システムの実施形態は、一実施形態によれば、廃棄物またはリサイクル可能な物質の収集および搬送システムであってもよい。空気圧式物質搬送システムでは、物質搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dの投入点60から搬送空気流の圧力差により物質搬送システムの出口端まで物質を搬送することができる。出口端で、搬送された物質は、分離装置90A、90Bにおいて搬送空気流から分離され得る。分離装置は、例えば分離容器であってもよい。物質を搬送する際に必要な圧力差と搬送空気流は、例えば部分真空発生器125A、125Bによって提供され、その吸引側は物質搬送パイプ100内で作用するように接続される。同時に物質搬送パイプに置換空気を導入する場合がある。
【0029】
図1は、物質搬送パイプ100を示す。物質搬送パイプ100に沿って、少なくとも1つ、典型的には数本の分岐搬送パイプ63を配置することができる。物質搬送パイプ100は、例えば弁部材101によって、いくつかの搬送パイプ部分100A、100B、100C、100Dに分割することができる。一実施形態では、物質搬送パイプ100は、分岐搬送パイプ63が接続される1つまたは複数のパイプ部分を備えることができる。一実施形態によれば、物質搬送パイプ100は、いくつかの搬送パイプ部分100A、100Bから形成されてもよい。搬送パイプ部分100A、100Bは、搬送パイプ100から分岐する搬送パイプ部分を含んでもよい。
図1の実施形態では、物質搬送パイプ100は2つの分岐を含む。物質搬送パイプの第1の分岐は、1つまたは複数のパイプ部分100A、100Cを含んでもよい。物質搬送パイプの第2の分岐は、1つまたは複数のパイプ部分100B、100Dを含んでもよい。物質搬送パイプ内またはその分岐搬送パイプに沿って、物質投入点60を配置することができる。投入点60は、搬送物質、特に廃棄物用の供給容器、または搬送物質、特に家庭廃棄物などの廃棄物が搬送システムに供給されるゴミシュートであり得る。システムは、搬送物質が搬送パイプに供給されるいくつかの投入点60を備えてもよい。投入点60には、分岐搬送パイプ63に接続可能な供給容器66があってもよい。物質は、物質搬送パイプ100に導かれるために、投入点の投入口61から供給されてもよい。投入点の投入口61は、開閉可能なハッチを備えてもよい。投入点の供給容器66と分岐搬送パイプ63との間に弁部材62があってもよい。弁部材62を開閉することにより、投入点から搬送パイプへ物質を搬送することができる。したがって、投入点60は、分岐搬送パイプ63に接続され、さらに物質搬送パイプ100に接続されてもよい。分岐搬送パイプ63には、1以上の投入点60が接続されていてもよい。物質搬送パイプの搬送パイプ部分および/または分岐搬送パイプ部分および/または投入点には、物質搬送パイプへの置換空気のアクセスを許可および防止する手段を設けることができる。一実施形態によれば、置換空気のアクセスを許可および防止する手段は、置換空気弁102を備えることができる置換空気接続部または開口部を備えることができ、それによって搬送パイプへの置換空気のアクセスを調整することができる。置換空気接続または開口部に関連して、消音器103および/またはフィルタ装置を配置することができる。
【0030】
投入点60の供給容器を空にするときに必要な置換空気は、投入点を介して導入することができる。一実施形態によれば、投入点に関連して、別個の置換空気接続64があってもよい。
【0031】
投入点60および/またはその供給容器66を空にすることは、物質搬送方向において出口端または中間容器200により近い位置する投入点の供給容器が最初に空にされ、物質搬送方向に対して次に最も近くに位置する投入点の供給容器が次に空にされるというように、投入点の所望の供給容器が空になるまで繰り返されるという順序に従って実行されてもよい。対応する空にする順序は、分岐搬送パイプの投入容器にも適用され、物質搬送方向において分岐搬送パイプ63の主搬送パイプに近い位置する供給容器が最初に空にされ、物質搬送方向に対して次に近い位置にある供給容器が次に空にされるというように、投入点の所望の供給容器が空になるまで繰り返される。
【0032】
投入点60から分岐搬送パイプ63に供給された物質は、物質搬送パイプ100、パイプ部分、およびそれに沿って出口端に向かって搬送される。
【0033】
一実施形態によれば、物質搬送システムは、中間容器200を備えることができる。投入点60から、分岐搬送パイプおよび物質搬送パイプなどの物質搬送パイプ内で、部分真空発生器によって提供される搬送空気流および/または圧力差によって、中間容器200に物質を搬送することができる。中間容器200は、物質搬送パイプ内、典型的には、物質搬送システムの投入点60と出口端との間の搬送パイプ内に配置され得る。出口端は、典型的には、搬送物質が分離装置、例えば分離容器90A、90B内で搬送空気から分離される物質収集ステーション300に位置し得る。中間容器200は、中間容器の壁に配置された入口開口部201を介して、物質搬送パイプによって物質が導入される容器空間202を備えることができる。搬送パイプ100は、物質入口側から中間容器の入口開口部201まで中間容器に配置することができる。一実施形態によれば、中間容器200の入口開口部201は、中間容器の壁211内に配置することができる。
図6は、1つの中間容器の実施形態を示している。中間容器200は、物質が入口開口部201を介して供給され得る容器空間202を備え得る。中間容器の容器空間202には、物質を一時的に保管することができる。中間容器を空にするために、中間容器に導入された物質は、中間容器の出口開口部204から搬送パイプ105に供給され、さらに分離装置90A、90Bに導入される。中間容器200の容器空間202と搬送パイプ105との間には、弁部材106が配置され、この弁部材106の開閉により、中間容器200の供給容器202から、物質出口開口部204を介して、搬送パイプ105へ、さらには廃棄物システムの分離装置への物質の搬送を調整することができる。
【0034】
中間容器200には、中間容器200の上部に媒体チャネル203A、203Bが設けられてもよい。媒体チャネル203A、203Bは、部分真空発生器125A、125Bの吸引側が接続されて、物質を投入点60または供給容器66から、物質搬送パイプ100を介して中間容器の容器空間202内へ搬送するように作用する、いわゆる吸引開口部であってもよい。中間容器200の容器空間202の上部には、分離壁205A、205Bが設けられ、これは、搬送物質w(
図6に示される)が容器空間202に残される一方で、容器空間から吸引開口部203Aまたは203Bを介して搬送空気流が通る開口部を備える。中間容器200には、コンベヤ206を設けることができる。一実施形態によれば、コンベヤ206は、アクチュエータ207によって駆動されるスクリューコンベヤであってもよい。コンベヤ206は、中間容器内の物質を搬送するように配置され得る。
【0035】
図6の実施形態では、中間容器200は、端壁211、212を接続することができる上壁213を備える。端壁211、212は、上壁213から下方に延び、互いに離間している。中間容器は、側壁214、216を備えることができる。側壁は、上壁213から下方に延在することができる。側壁は互いに離間している。側壁は、端壁211、212を連結してもよい。側壁214、216の下部215、217は、容器の底部218に向かって延びていてもよい。対向する側壁の下部215、217は、互いに向かって、つまり斜め内側に延びていてもよい。したがって、容器空間202は、下部が下方に先細りのチャンバー空間として形成され得る。中間容器200のコンベヤ206は、容器空間202の下部に配置されてもよい。コンベヤは、側壁214、216の下部215、217によって区切られた容器空間202の下向きの先細部分に配置することができる。コンベヤ206は、中間容器の容器空間202から物質出口開口部204に向かう物質wの搬送を容易にするために、容器空間202内に配置されてもよい。一実施形態によれば、コンベヤがアクチュエータ207によって操作されると、物質は容器空間202内を物質出口開口部204に向かって移動することができる。一実施形態によれば、コンベヤは、アクチュエータ207によって逆方向にも動作させることができ、それによって、物質は、出口開口部204から離れて物質空間内を移動することができる。コンベヤ206は、例えばスクリューコンベヤであってもよく、コンベヤスクリューがアクチュエータ207によって回転されると、そのコンベヤスクリューのねじ面が物質を搬送することができる。中間容器に関連して、一実施形態によれば、供給容器202と搬送パイプ105との間に、物質成形機107を配置することができる。物質成形機107によって、物質は、中間容器から出る物質搬送パイプ105によりよく適合するように、詰め込まれる、または成形され得る。一実施形態によれば、物質成形機は、いわゆる回転成形機であり、物質は、第1の側から第2の側へ1つまたは複数の環状の回転可能な加工部材の開口部を通って導かれる。回転成型機の加工部材は、より小さな公称サイズの搬送パイプに収まるように、物質をパック、つまり物質の体積を圧縮する。
図6の実施形態では、物質は、物質成形機を通って搬送パイプ105まで垂直方向とは実質的に異なる方向に導かれてもよい。
図6の実施形態では、物質は、略水平方向に物質成形機に搬送されてもよい。
図6の実施形態によれば、中間容器200は、フレーム内に形成することができ、その支持構造はいわゆる標準搬送容器の寸法に対応する。したがって、中間容器は、標準搬送容器を移動するために設計された搬送機器を使用して、設置場所に簡単に搬送することができる。一実施形態では、中間容器200は、物質成形機器なしで提供されてもよい。
【0036】
図7および
図7aは、一実施形態による、中間容器に関連して配置されたバイパスチャネルを示す。バイパスチャネル220は、搬送空気流の一部が中間容器200、200A、200Bの入口開口部201、201A、201Bをバイパスするように配置される。バイパスチャネルは、中間容器の上部から、少なくとも1つの追加のチャネル221A、221Bが物質搬送方向において中間容器の前で搬送パイプ100に配置され得るチャネルセクションを含み得る。これにより、搬送空気流の一部は、中間容器の入口開口部201を迂回することができる。一実施形態によれば、追加チャネル221A、221Bの中間容器への接続点は、中間容器の容器空間202とは反対側の分離壁205A、205Bの側に向かって配置することができる。チャネルセクション220は、接続セクション222によって物質搬送パイプ100に結合されてもよい。チャネルセクション220は、中間容器内で発生する可能性のある空気流の乱れを減少させることができる。部分真空発生器によって提供される吸引効果の一部は、中間容器の吸引開口部203A、203Bを介して、中間容器の容器空間202とは反対側に面する分離壁205A、205Bの側、上壁213および側壁214または216によって画定されるチャネル空間を介して追加のチャネル221A、221Bおよび搬送パイプ100へ伝導され得る。したがって、搬送気流全体が入口開口部201から中間容器に入る必要はない。これにより、中間容器の容器空間内の乱流が減少する場合がある。
【0037】
中間容器200の前の搬送パイプの少なくとも一部は、第1のパイプサイズD1を有することができ、中間容器200と物質分離容器90A、90Bとの間の搬送パイプは、第2のパイプサイズD2を有することができる。本発明の一実施形態によれば、第2のパイプサイズD2は、第1のパイプサイズD1より小さくてもよい。
【0038】
別の実施形態によれば、中間容器200も異なり得る。中間容器200は、寸法、例えば公称直径が搬送パイプよりも大きなパイプ部分として形成され得る単純な容器として形成され得る。
【0039】
物質収集ステーション300はまた、物質出口端であってもよい。収集ステーションには、
図1のように、圧力差および/または搬送パイプ内の搬送空気流を提供するための手段が装備されている場合がある。圧力差および/または搬送空気流を提供するための手段は、部分真空発生器125A、125Bおよびそのアクチュエータ126A、126Bを備えることができる。さらに、置換空気を導入するための手段が必要であり、これは、たとえば、投入点および/または搬送パイプに関連する、システムのさまざまな部分に配置される場合がある。各部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、例えばチャネル120A、120B、116A、116Bなどの媒体接続によって、中間容器202を介して直接、および/またはチャネル115A、115Bおよび収集ステーションの物質搬送システムの出口端にある1または複数の分離装置90A、90Bを介して搬送パイプ105A、105、105B、105へ、さらに中間容器、さらには搬送パイプ100に至るように接続可能である。
【0040】
図1は、投入点61の供給容器66が中間容器200へ向かって搬送パイプによって空になる動作状態を簡略図として示す。この図は、1つの投入点が空になる様子を示している。小さな矢印は、搬送空気流(および中間容器への物質の搬送)を示す。
【0041】
動作状態では、実施形態のいくつかの部分真空発生器を利用して、搬送空気流を提供することができる。部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、媒体チャネル120A、117A、116A;120B、117B、116Bに沿って作用するように中間容器200の上部に配置された吸引口203A、203Bに接続することができる。実施形態では、1つまたは複数の部分真空発生器の出力を利用することができる。媒体チャネル116A、116Bの弁113A、113Bが開いていてもよく、それによって、部分真空発生器の吸引効果が中間容器の吸引開口部203A、20Bを介して中間容器の容器空間202に作用することができ、さらに、中間容器の上部に配置された入口開口部201を介して、物質搬送パイプ100内に、さらにその物質搬送パイプ部分100A、100Cに作用することができる。物質搬送パイプ100が1つまたは複数のゾーン弁101を備える場合、物質搬送パイプは、
図1のように、中間容器200および投入点61の供給容器66の間で物質搬送パイプ部分100A、100B、100C、100Dに分割することができ、ゾーン弁101も開位置に配置することができる。物質は、投入点61から分岐搬送パイプ63へ移動することができる。物質は、分岐搬送パイプからさらに搬送パイプ部分100C、搬送パイプ部分100Aに移動することができる。搬送パイプ部分100Aから、物質(および搬送空気流)は、中間容器200の容器空間202に移動することができる。物質w(
図6)は、中間容器の容器空間202に残される。搬送空気流は、分離壁205A、205Bの開口部を通過し、さらに吸引開口部203A、203Bを介して中間容器から出ることができる。搬送空気流はさらに媒体チャネル116A、116Bに沿って通過し、媒体チャネル120A、120Bおよび場合によってはその中に配置された粒子フィルタ117A、117Bを介して部分真空発生器125A、125Bに、吸引側を介して吹込側へ、さらに排気パイプ130に達することができる。
【0042】
図1の実施形態では、例えば廃棄物容器であり得る収集ステーション300に、いくつか、例えば2つの分離装置90A、90Bがあってもよい。分離装置は、中間容器の出口開口部204から来る物質搬送パイプ105に一度に1つずつ接続可能であってもよい。各分離装置90A、90Bの入口開口部は、中間容器200から来る物質搬送パイプ105と媒体連通するように接続されてもよい。物質搬送パイプ105には、1つ以上の弁部材110を設けることができる。弁部材110から、搬送パイプ部分105Aまたは105Bが、対応する分離装置90A、90Bに通じていてもよい。弁部材110の位置を調整することにより、搬送パイプ105から分離装置90A、90Bへのアクセスを開放することができる。各分離装置90A、90Bの上部には、媒体チャネル115A、115Bを設けることができる。媒体チャネル115A、115Bには、部分真空発生器125A、125Bの吸引側への接続を開閉する弁部材114A、114Bを設けることができる。部分真空発生器から中間容器の上部の吸引開口部203A、203Bへの媒体チャネル116A、116Bの接続が、たとえば弁113A、113Bによって閉じられる場合、部分真空発生器の吸引は、中間容器の出口開口部204につながる物質搬送パイプ105内の分離装置90A、90Bを介して作用するように接続されてもよい。
図1の実施形態では、媒体チャネル115A、115Bは、媒体チャネル116A、116Bに接続し、さらに粒子フィルタ117A、117Bを介して媒体チャネル120A、120Bに接続し、部分真空発生器の吸引側に接続するように配置することができる。
【0043】
媒体チャネル115A、115Bは、弁部材114A、114Bによって、粒子分離器117A、117Bにつながる次の媒体チャネル116A、16Bにさらに接続可能である。粒子分離器117A、117Bの上部から、媒体チャネル120A、120Bがさらに部分真空発生器125A、125Bの吸引側に通じている。部分真空発生器の吹出側には、排気ダクト130に通じる通路が設けられている。
【0044】
弁部材114A、114Bによって、部分真空発生器125A、125Bによって提供される吸引圧/負圧は、所望の分離装置90A、90Bと接続され得る。選択された分離装置90A、90Bからの弁110により接続を開くことによって、吸引/負圧効果を搬送パイプ部分105A、105Bから搬送パイプ部分105にさらに接続することができる。
【0045】
本発明によれば、物質搬送方向において中間容器の前に位置する搬送パイプ部分100A、100B、100C、100Dの分岐搬送パイプ63に接続された1つ以上の投入点60を最初に空にすることができる。この目的のために、部分真空発生器の吸引側は、中間容器200の吸引開口部203A、203Bおよび中間容器の入口開口部を介して、さらに各搬送パイプ部分100A…100Dに接続される。
【0046】
図1のポンプ装置の吸引側に作用する部分真空発生器によって提供される負圧は、弁62が開いている場合に、圧力差の効果によって廃棄物を供給容器66から分岐搬送パイプに移動させ、さらに、対応する搬送パイプ部分100A、100B、100C、100Dを介して中間容器200の容器空間に移動させ、搬送された物質が搬送空気から分離され、容器空間202に残される。
【0047】
図1の状況では、投入点60の供給容器は、所望の投入点が空になるまで、分岐搬送パイプを介して主搬送パイプへ、さらに中間容器の中間容器201へと空にされる。通常、この空になる段階はできるだけ短時間で済むように構成されているため、投入点は、物質がそこから供給することができる状態から外れるのはできるだけ短時間になる。
【0048】
この方法の一実施形態は、物質Wが、1つまたは複数の第1の期間t1で投入点60から中間容器200に運ばれることを特徴とする。
【0049】
一実施形態によれば、物質は、中間容器200から、分離容器90A、90Bなどの物質出口端まで、少なくとも1つの第2の期間t2で運ばれる。
【0050】
一実施形態によれば、物質が中間容器から出口端、例えば分離容器内に運ばれる第2の期間t2は、2および/またはそれ以上の第1の期間t1の間の時間帯に予定されている。
【0051】
一実施形態によれば、第2の期間t2は、1つまたは複数の第1の期間t1よりも長い持続時間を有する。
【0052】
一実施形態によれば、出口端に物質分離容器があり、容器は、搬送空気から物質を分離するための手段を備える。分離容器は、搬送容器の場合もある。
【0053】
分岐搬送パイプ63の数は、システムの大きさに依存する。したがって、分岐搬送パイプ63は、
図1に示されているものよりかなり多くても少なくてもよい。投入点60の数は、現場のニーズにより異なる。
【0054】
図2は、中間容器200の容器空間202が空になり、分離容器90Aの容器空間が満たされている第2の動作状態を示している。したがって、物質は、中間容器の容器空間202から、物質搬送パイプ105に沿って、少なくとも1つの分離容器90A、90Bに搬送され得る。物質成形機107によって、物質搬送パイプ105に収まるように物質がパックされるように加工され得る。物質搬送方向の物質通路を形成する物質搬送パイプ105の公称寸法D2は、中間容器200より前の物質搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dの公称寸法D1より小さくてもよい。
【0055】
物質搬送パイプを介して、中間容器と分離容器の間の接続が開かれる。中間容器の出口開口部204と分離容器90A、90Bとの間に少なくとも1つの弁106、108があってもよく、それによって中間容器から分離容器への接続は、弁106、108を開くことによって提供されてもよい。部分真空発生器125Aの吸引は、媒体チャネル115Aを介して分離容器90A内に、さらに物質搬送パイプ部分105Aを介して物質搬送パイプ105内に作用するように接続されている。分離容器から、吸引は、物質搬送パイプ部105に作用する。吸引と、置換空気接続を介して中間容器に導入される置換空気は、物質を搬送する際に必要な圧力差を提供する。置換空気は、中間容器への置換空気のアクセスを、例えば弁部材109によって開放することによって導くことができる。これにより、物質は中間容器200の容器空間から搬送パイプ105に移動する。容器空間からの物質の運搬は、
図6に示されるコンベヤ206を使用することによって強化され得る。
【0056】
搬送物質の通過は、分離容器90A、90Bの1つにつながる物質搬送パイプ部分115A、115Bへの弁110の位置を変更することによって制御することができる。物質は、例えば、物質の種類に応じて、所望の分離容器90A、90Bに送られてもよい。材質の種類は、例えば、混合ゴミ、資源ゴミ、紙、ガラス、金属などの廃棄物の種類である。分離容器の容器空間がいっぱいになったら、分離容器90Aを別の空の分離容器に交換することができる。用途によっては、中間容器から別の分離容器90Bに物質を移動させることもある。これは、弁110によって、中間容器200から、他の分離容器90Bが接続された物質搬送パイプ部分105Bへの通路を切り替えることによって達成され得る。
【0057】
図2において、物質は、弁110によって、物質搬送パイプ105からパイプ部分105Aを介して分離容器90Aの容器空間に通過するように導かれる。分離容器90Aに関しては、物質プレス91Aを用いてパックすることができる。つまり物質を分離容器の容器空間に圧縮することができる。
図2の矢印は、中間容器から分離容器への搬送空気の移動を示している。物質は、分離容器内で搬送空気流から分離される。分離容器から搬送空気の流れ方向に向かって、矢印は主に、媒体チャネル115A、116A、120Aおよび排気パイプ130における搬送空気流の通過を示す。搬送空気流には、分離器容器の後でさえ、粒子分離器117Aおよび場合によってはフィルタで搬送空気流から分離される可能性のあるある程度の物質粒子が存在する可能性がある。
【0058】
図3は、搬送パイプ100がいくつかの中間容器を備える代替案を示している。図の例では、2つの中間容器200A、200Bが設けられている。中間容器の構成要素の参照番号は、主に
図1の番号付けに対応しているが、参照番号の後に中間容器を示す文字A(中間容器200Aの構成要素の場合)またはB(中間容器200Bの構成要素の場合)が追加されている。中間容器前の物質搬送パイプには弁体110(2)が設けられる。搬送された物質は、物質搬送パイプ100から1つまたは複数の中間容器に移動するように誘導され得る。物質は、例えば、中間容器200Aまたは200Bに移動するように向けられてもよい。図において、弁110(2)は、物質が第1の中間容器200Aの容器空間202Aに搬送され得る位置に配置される。搬送物質は、例えば搬送物質の種類などに応じて、所望の中間容器に仕向けることができる。システムの容器容量は、必要な方法で充填および空にすることができるいくつかの中間容器を使用することによって増やすことができる。
図3において、物質搬送方向において中間容器200A、200Bの容器空間202A、202Bの後ろの物質通路に物質成形機107A、107Bを設けてもよい。物質成形機107A、107Bにより、物質をより詰め込んだ形状に成形することができる。物質成形機107A、107Bにより、物質搬送パイプ105A、105Bに収まるように物質を成形することができる。物質搬送方向の物質通路を形成する物質搬送パイプ105A、105Bの公称寸法D2は、中間容器200A、200Bの前に使用される物質搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dの公称寸法D1より小さくてもよい。
【0059】
図3の実施形態は、各部分真空発生器の吸引側を接続する手段を備え、中間容器の第1の吸引開口部および/または第2の中間容器の吸引開口部に接続する。一実施形態によれば、第1の部分真空発生器125Aの吸引側は、第1の中間容器の第1の吸引開口部203AAおよび第2の中間容器の第1の吸引開口部203BAで作用するように接続手段に接続されてもよい。第2の部分真空発生器125Bの吸引側は、第1の中間容器の第2の吸引開口部203ABおよび第2の中間容器の第2の吸引開口部203BBで作用するように接続手段に接続されてもよい。第1の部分真空発生器の吸引側を第1の中間容器に接続するための手段は、媒体チャネル120A、116Aを備えることができる。媒体チャネルには、少なくとも1つの弁部材113AAを設けることができる。弁部材113AAにより、吸引側から中間容器の第1吸引開口部203AAまでの所定の通路を開閉することができる。第1の部分真空発生器の吸引側125Aを第2の中間容器200Bに接続するための手段は、媒体チャネル120A、116A、116Bを備えることができる。媒体チャネル120A、116A、116Bには、少なくとも1つの弁部材113BAを設けることができる。弁部材により、吸引側から第2の中間容器の吸引開口部203BAまでの所定の通路を開閉することができる。
【0060】
第2の部分真空発生器の吸引側を第2の中間容器200Bに接続するための手段は、媒体チャネル120B、116Bを備えることができる。媒体チャネル120B、116Bには、少なくとも1つの弁部材113BBを設けることができる。弁部材113BBにより、吸引側から第2の中間容器の吸引開口部203BBまでの所定の通路を開閉することができる。第2の部分真空発生器125Bの吸引側を第1の中間容器200Aに接続するための手段は、媒体チャネル120B、116B、116BAを備えることができる。媒体チャネル120B、116B、116BAには、少なくとも1つの弁部材113ABを設けることができる。弁部材113ABにより、吸引側から第1の中間容器の吸引開口部203ABまでの所定の通路を開閉することができる。
【0061】
一実施形態によれば、物質搬送方向で第1の中間容器200Aの前に位置する搬送パイプ部分100A、100B、100C、100Dの分岐搬送パイプ63に接続された1つまたは複数の投入点60を最初に空にすることができる。この目的のために、部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、少なくとも1つの第1の中間容器200Aの吸引開口部203AA、203ABおよび中間容器の入口開口部201Aを介して所与の搬送パイプ部分100A…100Dそれぞれに作用するように接続され得る。したがって、物質搬送パイプ部分100から第1の中間容器への接続は、弁110(2)によって提供され得る。第1の部分真空発生器125Aの吸引側は、通路を開けることによって第1の中間容器200Aの吸引開口部203AAに作用するように接続することができる。これは、例えば弁113AAを開くことによって行うことができる。対応して、第2の部分真空発生器125Bの吸引側は、第1の中間容器200Aの少なくとも1つの吸引開口部で作用するように接続することができる。一実施形態によれば(例えば、
図3の場合)、これは、第2の部分真空発生器125Bの吸引側を接続して、第1の中間容器200Aの第2の吸引開口部203Bで作用させることによって達成され得る。これは、例えば、媒体チャネルの弁113ABを開くことによって行うことができる。一実施形態によれば、例えば
図3の実施形態では、いくつかの部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、搬送パイプ100内の第1の中間容器200Aを介して投入点61を空にする段階(および中間容器充填段階)で作用するように接続されてもよい。したがって、第1の公称寸法D1を有する第1の物質搬送パイプ内の中間容器内への物質の効率的な搬送を効率的に達成することができる。
【0062】
第1の中間容器200Aが満たされる場合、または別の理由で第2の中間容器200Bが投入点61からの物質で満たされる場合、いくつかの部分真空発生器125A、125Bの吸引側が接続されて、中間容器内の第2の中間容器200Bの吸引開口部203BA、203BBの少なくとも1つ、さらに搬送パイプ部分100(B)、100、100A、100B、100C、100Dを介して作用することができる。この実施形態の1つの動作状態が
図4に示されている。したがって、搬送パイプ部分100は、弁110(2)によって、第2の中間容器200Bの容器空間と媒体連通状態に接続され得る。次に、第1の部分真空発生器125Aの吸引側が、通路を開くことによって第2の中間容器200Bの吸引開口部203BAに作用するように接続されてもよい。これは、例えば弁113BAを開くことによって行うことができる。対応して、第2部分真空発生器の吸引側は、第2の中間容器200Bの少なくとも1つの吸引開口部で作用するように接続することができる。一実施形態によれば、例えば
図4の場合、これは、第2の部分真空発生器125Bの吸引側を接続して、通路を開くことによって第2の中間容器200Bの第2の吸引開口部203BBで作用するように接続することによって達成することができる。これは、媒体チャネルの弁113BBを開くことによって達成され得る。
図4の実施形態では、いくつかの部分真空発生器125A、125Bの吸引側が、搬送パイプ100内の第2の中間容器200Bを介して投入点61の空にする段階(および中間容器充填段階)で作用するように接続されている。
【0063】
図1のポンプ装置の吸引側で作用する部分真空発生器によって提供される負圧は、弁62が開くと、投入容器66から分岐搬送パイプへの圧力差の効果によって物質を移動させ、さらに、対応する搬送パイプ部分100A、100B、100C、100D、100(B)を介して中間容器200Bの容器空間202Bに入る。容器空間202Bでは、搬送された物質が搬送空気流から分離され、容器空間202Bに残される。
【0064】
図1、
図3、および
図4の状況では、投入点60の供給容器は、所望の投入点が空になるまで、分岐搬送パイプを介して主搬送パイプへ、さらに中間容器200、200A、200Bへと空にされる。通常、この空にする段階はできるだけ短時間で済むように構成されているため、投入点は、物質がそこから供給することができる状態でなくなるのはできるだけ短時間になる。
【0065】
図5は、本発明のシステムのさらに別の実施形態を示しており、いくつか、例えば2つの中間容器200A、200Bが存在する。各中間容器200A、200Bから、収集ステーション、容器300につながる搬送パイプ部分105A、105Bがある。第1の中間容器200Aから、第1の搬送パイプ部分105Aがあり、これは、
図5によれば、分離容器90A、90Bの少なくとも1つに接続可能である。第2の中間容器200Bからは、分離容器90A、90Bの少なくとも1つに接続可能な搬送パイプ部分105Bが存在する。
図5の実施形態では、第1の中間容器200Aから、第1の搬送パイプ部分105Aが第1の分離装置90Aに通じている。第2の中間容器200Bから、第2の搬送パイプ部分105Bが第2の分離装置90Bに通じている。これにより、第1の中間容器200Aを第1の搬送パイプ部分105Aに沿って第1の分離装置へ、好ましくは分離容器90Aへ空にすることができ、第2の中間容器200Bを第2の搬送パイプ部分105Bに沿って第2の分離装置へ、好ましくは分離容器90Bへ空にすることができる。
【0066】
したがって、物質は、第1の中間容器の容器空間202Aから、物質搬送パイプ105Aに沿って第1の分離容器90Aに搬送され得る。物質成形機107Aを用いて、公称寸法D2の小さい搬送パイプ105Aに適合するようにパッキング加工され得る。中間容器200Aの前に物質を搬送する搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dは、搬送方向において中間容器200Aより後の搬送パイプ105Aの公称寸法D2よりも大きい公称寸法D1を有する。
【0067】
第1の中間容器200Aの出口開口部204Aと分離容器90Aとの間の物質搬送パイプには、少なくとも1つの弁106A、108Aがあってもよく、それによって中間容器から分離容器90Aへの接続は、弁106A、108Aを開くことによって提供される。第1の部分真空発生器125Aの吸引は、媒体チャネル115Aを介して第1の分離容器90A内、さらに物質搬送パイプ部105A内に作用するように接続されており、これにより物質は第1の中間容器200Aの容器空間から搬送パイプ105Aへ移動する。分離容器からは、物質搬送パイプ部分105A内でさらに吸引作用が働く。吸引と、例えば弁部材109Aを開放することにより置換空気接続を介して導かれる置換空気と、中間容器への置換空気のアクセスとが圧力差を提供し、それにより、物質は、第1の中間容器200Bの容器空間から搬送パイプ105Bに移動する。容器空間からの物質の搬送は、
図6に示されるコンベヤ206を使用することによって強化され得る。
【0068】
したがって、物質は、物質搬送パイプ105Bに沿って第2の中間容器の容器空間202Bから第2の分離容器90Bに搬送され得る。物質成形機107Bを用いて、公称寸法D2の小さい搬送パイプ105Bに収まるように物質をパッキング加工してもよい。中間容器200Bの前の物質を搬送する搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dは、物質搬送方向において中間容器200Bより後の搬送パイプ105Bの公称寸法D2よりも大きい公称寸法D1を有する。
【0069】
第2の中間容器200Bの出口開口部204Bと分離容器90Bとの間の物質搬送パイプには、少なくとも1つの弁106B、108Bがあってもよい。中間容器から分離容器90Bへの接続は、弁106B、108Bを開くことによって提供され得る。中間容器から分離容器90Bへの接続は、弁106B、108Bを閉じることによって閉じることができる。第2の部分真空発生器125Bの吸引は、第2の分離容器90B内の媒体チャネル115Bを介して作用するように接続されてもよい。分離容器からは、物質搬送パイプ部分105Bに吸引力が作用する。吸引と、例えば弁部材109Bを開放することにより置換空気接続を介して導かれる置換空気と、置換空気の中間容器へのアクセスとが、圧力差を提供し、それにより、物質は、第2の中間容器200Bの容器空間から搬送パイプ105Bに移動する。容器空間からの物質の搬送は、
図6に示されるコンベヤ206を使用することによって強化され得る。
【0070】
一実施形態によれば、物質は、第1の部分真空発生器によって提供される搬送空気流によって、第1の中間容器200Aから第1の分離容器90Aへと、第2の部分真空発生器によって供給される搬送空気流によって、第2の中間容器200Bから第2の分離容器90Bへと同時に搬送され得る。一実施形態によれば、実施形態の第2段階で使用される搬送パイプの公称寸法D2は、第1段階での搬送に使用される搬送パイプの公称寸法D1より小さい。公称寸法は、一実施形態によれば、例えば公称直径または平均直径を意味し得る。
【0071】
搬送パイプ部分100は、一実施形態では、弁部材102を備えた置換空気接続を備えることができる。弁部材102は、例えば物質が搬送パイプおよび投入点60の弁62内で搬送される場合に開かれる。
【0072】
説明では、2つの部分真空発生器125A、125Bが上記の例で使用された。部分真空発生器も複数ある場合があり、通常は2グループなどグループ分けして使用する場合がある。
【0073】
部分真空発生器によって、物質の搬送に必要な負圧、圧力差、および/または搬送空気流が、搬送パイプおよび/またはその一部に提供される。システムの実施形態に応じて、部分真空発生器が記載されているよりも多い場合もあれば、少ない場合もある。
【0074】
中間容器200内で物質成形機17を使用することにより、中間容器と収集ステーションとの間の通常のものと比較して、搬送パイプのかなり小さいパイプ直径、例えば約200~300mm程度の公称パイプ直径が達成される。
【0075】
実施形態によって、搬送パイプの直径が小さくなり、物質の搬送に必要な搬送空気量が小さくなるため、かなりの節約が達成される。
【0076】
したがって、本発明は、廃棄物搬送システムのような空気圧式物質搬送システムにおいて物質を搬送するための方法に関し、物質搬送システムは、少なくとも1つの物質、特に廃棄物投入点60、投入点60の供給容器に媒体連通するよう接続可能な物質搬送パイプ100、少なくとも物質の搬送時に物質搬送パイプ内に圧力差および/または搬送空気流を提供する手段を備え、圧力差および/または搬送空気流を提供する手段は、少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bを備え、物質搬送システムは、少なくとも1つの分離装置90A、90Bをさらに備え、搬送された物質は、物質搬送システムの出口端で搬送空気から分離される。この方法では、物質は、第1段階において、投入点60から物質搬送パイプ100、100A、100B、100C、100D、100Eを介して、投入点60と分離装置90A、90Bとの間に配置される中間容器200、200A、220Bの少なくとも1つの容器空間202、202A、202Bに、第1の期間t1において少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bによって提供される吸引/圧力差および/または搬送空気流によって搬送され、方法の第2段階において、前段階で中間容器200、200A、200Bの少なくとも1つの容器空間202、202A、202Bに搬送された物質が、第2の期間t2において、少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bによって提供される吸引/圧力差および/または搬送空気流によって、分離装置90A、90Bに搬送される。
【0077】
一実施形態によれば、この方法では、物質は、第1段階において、物質搬送パイプ100、100A、100B、100C、100Dで、少なくとも2つの中間容器200A、200Bのうちの少なくとも1つへ、容器空間202A、202Bに選択的に搬送される。
【0078】
一実施形態によれば、方法において、物質は、第2段階において、中間容器200、200A、200Bの容器空間202、202A、202Bから、物質搬送パイプ105、105A、105Bで少なくとも2つの分離装置90A、90Bの少なくとも1つに選択的に搬送される。
【0079】
一実施形態によれば、方法の第1段階において、物質は、物質搬送方向において投入点60と中間容器200、200A、200Bとの間の位置する搬送パイプ部分100、100A、100B、100C、100D、63内で搬送され、その搬送パイプ部分は第1の公称直径D1を有する。
【0080】
一実施形態によれば、物質は、中間容器200、200A、200Bから、搬送パイプ部分105、105A、105Bで分離装置90A、90Bに搬送され、その搬送パイプ部分は第2の公称直径D2を有する。
【0081】
一実施形態によれば、物質搬送方向において中間容器の前に位置する搬送パイプ部分100、100A、100B、100C、100D、63の第1の公称直径D1は、中間容器および分離装置の間の搬送パイプ部分の第2の公称直径D2よりも大きい。
【0082】
一実施形態によれば、中間容器200、200A、200Bと分離装置90A、90Bとの間の物質搬送方向における搬送パイプ部分の第2の公称直径D2と、中間容器200、200A、200Bの前に位置する搬送パイプ部分の第1の公称直径D1との比率は、すなわちD2/D1は、1/2~3/4、好ましくは3/5である。
【0083】
一実施形態によれば、第1の段階は第1の期間t1の間続き、第2の段階は第2の期間t2の間続き、それによって第1の段階の第1の期間t1の持続時間は、第2段階の第2の期間t2の持続時間よりも短い。
【0084】
一実施形態によれば、物質が中間容器200、200A、200Bから分離容器90A、90Bに搬送される第2段階は、物質が投入点の供給容器から中間容器200、200A、200Bに搬送される2つの第1段階の間の期間に実施される。
【0085】
一実施形態によれば、第2段階において、物質は、いくつかの中間容器200A、200Bから同時にいくつかの分離容器90A、90Bに運ばれる。
【0086】
一実施形態によれば、中間容器の容器空間202、202A、202Bから搬送パイプ105、105A、105Bに導かれた物質は、回転成形機などの成形装置107によって処理される。
【0087】
この方法の一実施形態によれば、第1段階において、部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、中間容器200、200A、200B内、例えばその上部で作用するように接続される。
【0088】
この方法の一実施形態によれば、第1段階では、いくつかの部分真空発生器125A、125Bの吸引側は、中間容器200、200A、200B、さらに投入点と中間容器の間の物質搬送パイプ部分100、100A100B、100C、100内に作用するよう接続される。
【0089】
一実施形態によれば、方法の第2段階では、部分真空発生器の吸引側が接続されて、分離容器90A、90Bの容器空間および物質搬送パイプ部分105、105A、105Bを介して中間容器200、200A、200Bの開口部204、204A、204Bに作用する。
【0090】
一実施形態によれば、第2段階において、置換空気は、置換空気調節手段109、109A、109Bによって中間容器内に導かれる。
【0091】
一実施形態によれば、第1段階において、置換空気流の一部は、中間容器200、200A、200Bの入口開口部201、201A、201Bを迂回するように構成される。
【0092】
一実施形態によれば、この方法において、物質は、ゴミ箱またはゴミシュートなどの廃棄物投入点である物質投入点60から供給される。
【0093】
本発明はまた、廃棄物搬送システムのような空気圧式物質搬送システムに関し、物質搬送システムは、少なくとも1つの物質、特に廃棄物投入点60、投入点60の供給容器に媒体連通するよう接続可能な物質搬送パイプ100、少なくとも物質の搬送時に物質搬送パイプ内に圧力差および/または搬送空気流を提供する手段を備え、圧力差および/または搬送空気流を提供する手段は、少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bを備え、物質搬送システムは、少なくとも1つの分離装置90A、90Bをさらに備え、搬送される物質は、物質搬送システムの出口端で搬送空気から分離される。システムでは、搬送パイプには少なくとも1つの中間容器200、200A、200Bが設けられ、その中に少なくとも1つの容器空間202、202A、202Bがあり、投入点60と分離装置90A、90Bとの間の搬送パイプに接続可能であり、システムにおいて、物質は、第1段階において、第1の公称直径D1を有する搬送パイプ部分を有する搬送パイプに沿って投入点60から中間容器200、200A、200B内へ、および容器空間202、202A、202Bに、少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bによって搬送パイプ内に供給される吸引/圧力差および/または搬送空気流によって搬送されるように構成され、システムにおいて、中間容器200、200A、200Bに搬送される物質は、第2段階において、少なくとも1つの部分真空発生器125A、125Bによって供給される吸引/差圧および/または搬送空気流によって、中間容器200、200A、200Bから第2の公称直径D2を有する搬送パイプ部分105、105A、105B内の分離装置90A、90Bに搬送されるように構成され、第1の公称直径D1は第2の公称直径D2よりも大きい。
【0094】
一実施形態によれば、物質搬送方向において中間容器200、200A、200Bと分離装置90A、90Bとの間の搬送パイプ部分の第2の公称直径D2と、中間容器200、200A、200Bの前に位置する搬送パイプ部分の第1の公称直径D1との比率、すなわちD2/D1は1/3~3/4、好ましくは3/5である。
【0095】
一実施形態によれば、物質搬送パイプには少なくとも2つの中間容器200A、200Bが設けられ、その容器空間202A、202B内に搬送される物質が選択的に搬送されるように構成される。
【0096】
一実施形態によれば、出口端に配置された分離装置90A、90Bは、物質搬送容器、好ましくはいわゆるダイレクト真空容器である。
【0097】
一実施形態によれば、中間容器200、200A、200Bは、スクリューコンベヤなどのコンベヤ206が設けられた容器空間202、202A、202Bを備える。
【0098】
一実施形態によれば、システムは、中間容器200、200A、200Bから搬送パイプ105、105A、105Bに導かれる物質を処理するための回転成形機などの成形装置107を備える。
【0099】
一実施形態によれば、中間容器の上部には、搬送空気が通過できる少なくとも1つの分離壁205A、205Bが設けられる。
【0100】
一実施形態によれば、システムにおいて、各中間容器200、200A、200Bから、物質は、それぞれの搬送パイプ部分105、105A、105Bに沿って分離装置90A、90Bに搬送されるように構成される。
【0101】
一実施形態によれば、中間容器200、200A、200Bは、調整手段、例えば弁部材109、109A、109Bが設けられた置換空気チャネルを備える。
【0102】
一実施形態によれば、中間容器に関連して、搬送空気流の一部が中間容器200、200A、200Bの入口開口部201、201A、201Bを迂回するようにバイパスチャネル220が配置される。
【0103】
一実施形態によれば、物質投入点(60)は、ゴミ箱またはゴミシュートなどの廃棄物投入点である。
【0104】
適切なサイズの物質部分が投入点から搬送パイプに移動するように、投入点の出口弁が開閉される。ゴミ箱やゴミシュートなどの投入点から物質が投入され、投入後、自動または手動で出口弁が開く。
【0105】
本発明が上述の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内で修正され得ることは、当業者には明らかである。説明で他の機能と組み合わせて提示される可能性のある機能は、必要に応じて個別に適用することもできる。
【符号の説明】
【0106】
17 物質成形機
60 投入点
62 弁部材
63 分岐搬送パイプ
66 供給容器
90 分離装置,分離容器
100 物質搬送パイプ部分
101 弁部材
102 置換空気弁
105 物質搬送パイプ部分
106 弁部材
107 物質成形機
109 置換空気調節手段,弁部材
110 弁
113 弁部材
114 弁部材
115 媒体チャネル
116 媒体チャネル
117 粒子フィルタ
120 媒体チャネル
125 部分真空発生器
126 アクチュエータ
130 排気パイプ
200 中間容器
201 入口開口部
202 容器空間
203 吸引開口部
204 出口開口部
205 分離壁
206 コンベヤ
207 アクチュエータ
220 バイパスチャネル
300 物質収集ステーション