(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】パンツタイプ吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/53 20060101AFI20240819BHJP
A61F 13/49 20060101ALI20240819BHJP
A61F 13/534 20060101ALI20240819BHJP
A61F 13/535 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
A61F13/53 200
A61F13/49 400
A61F13/534 100
A61F13/535 100
A61F13/535 200
(21)【出願番号】P 2022568910
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 SE2020050495
(87)【国際公開番号】W WO2021230782
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】オーサ・リンドストローム
(72)【発明者】
【氏名】ベルト・デーレン
(72)【発明者】
【氏名】モア・オラウソン・ウェッタールンド
【審査官】冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-217159(JP,A)
【文献】特開2013-46663(JP,A)
【文献】特表2015-519186(JP,A)
【文献】特開2016-104233(JP,A)
【文献】特開2017-64328(JP,A)
【文献】特開2019-170901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
夜間の使用または寝たきりのユーザーのためのパンツ型おむつ、生理用パンツ、または失禁パンツなどのような、
成人用のパンツタイプ吸収性物品(1)であって、
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、シャーシー(2)と、トップシート(3)と、バックシート(4)と、前記トップシート(3)と前記バックシート(4)との間に配置されている吸収性部材(5)とを含み、
前記吸収性部材(5)は、吸収性部材前方縁部(6)および吸収性部材後方縁部(7)を有しており、前記シャーシー(2)は、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の長手方向(L)に見たときに、前方セクション(8)と、後方セクション(9)と、前記前方セクション(8)と前記後方セクション(9)との間に位置付けされているクロッチセクション(10)とを含み、
前記前方セクション(8)および前記後方セクション(9)は、それらのそれぞれの反対側の長手方向側縁部(11、12、13、14)に沿って互いに接合され、ウエスト開口部および1対の脚部開口部を画定しており、
前記前方セクション(8)は、前方弾性材(15)を含み、前記後方セクション(9)は、後方弾性材(16)を含み、
前記前方弾性材(15)および前記後方弾性材(16)のそれぞれは、前記それぞれの反対側の長手方向側縁部(11、12、13、14)の間で、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の横断方向(T)に延在しており、
前記吸収性部材(5)は、第1の吸収性層(17)および第2の吸収性層(20)を含み、
前記第1の吸収性層(17)は、前記トップシート(3)と前記第2の吸収性層(20)との間に配置されており、前記第1の吸収性層(17)は、第1の吸収性層前方縁部(18)および第1の吸収性層後方縁部(19)を有しており、
前記第2の吸収性層(20)は、前記パンツタイプ吸収性物品の平面において所定のサイズおよび形状を有しており、前記第2の吸収性層の前記サイズおよび形状は、前記パンツタイプ吸収性物品の前記平面における前記吸収性部材のサイズおよび形状を画定しており、
前記第1の吸収性層(17)は、前記長手方向(L)に見たときに、前記第2の吸収性層(20)よりも短くなっており、それによって、前記第2の吸収性層(20)のみが、前記吸収性部材(5)の前方部分(5a)において、および、前記吸収性部材(5)の後方部分(5e)において存在しており、
前記前方弾性材(15)は、前記吸収性部材(5)の前記前方部分(5a)の上に延在しており、前記後方弾性材(16)は、前記吸収性部材(5)の前記後方部分(5e)の上に延在しており、
前記第1の吸収性層前方縁部(18)は、前記吸収性部材前方縁部(6)から前方縁部距離(d1)を伴って配置されており、前記第1の吸収性層後方縁部(19)は、前記吸収性部材後方縁部(7)から後方縁部距離(d2)を伴って配置されており、
前記第1の吸収性層(17)および前記第2の吸収性層(20)のそれぞれは、超吸収性ポリマー粒子を含
み、
クロッチ部分(5c)における前記吸収性部材(5)には、少なくとも2つのチャネル(21、22)が設けられており、
前記チャネル(21、22)は、前記長手方向(L)に延在しており、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の長手方向中心線(C)のそれぞれの側に延在しており、
前記第1の吸収性層(17)は、前記第2の吸収性層(20)よりも
重量%で1.6倍以上高い量の超吸収性ポリマー粒子を含み、
前記吸収性部材(5)は、標準的なテスト方法ISO 11948-1にしたがって測定されるときに、1100ml以上の合計吸収能力を有しており、
前記前方縁部距離(d1)と前記後方縁部距離(d2)との間の比は、1.5以上であることを特徴とする、パンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項2】
前記吸収性部材(5)は、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の前記長手方向(L)に見たときに、前記前方部分(5a)と前記クロッチ部分(5c)との間に配置されている鼠径部部分(5b)と、クロッチ部分(5c)と前記
後方部分(5e)との間に配置されている臀部部分(5d)とを有しており、
前記第1の吸収性層(17)は、前記吸収性部材(5)の前記鼠径部部分(5b)から前記
後方部分(5e)まで延在しており、前記第1の吸収性層(17)は、前記横断方向(T)に見たときに、前記鼠径部部分(5b)の中に配置されているより幅の広いセクションと、前記吸収性部材(5)の前記クロッチ部分(5c)の中に配置されているより幅の狭いセクションとを有する、形状決めされた吸収性層である、請求項1に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項3】
前記クロッチ部分(5c)の長さは、前記吸収性部材(5)の長さの20%から25%であり、前記吸収性部材前方縁部(6)に対して、および、前記吸収性部材後方縁部(7)に対して、等しい距離に配置されている、請求項
2に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項4】
前記臀部部分(5d)の長さは、前記吸収性部材(5)の前記長さの25%から35%である、請求項
2又は3に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項5】
前記臀部部分(5d)と前記後方部分(5e)との間の移行部(T2)は、前記第1の吸収性層後方縁部(19)に対応している、請求項
2から4のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項6】
前記臀部部分(5d)の面積は、前記吸収性部材(5)の合計面積の少なくとも35%である、請求項
2から5のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項7】
前記吸収性部材(5)の合計吸収能力の40%以上は、前記臀部部分(5d)において提供される、請求項
2から6のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項8】
前記鼠径部部分(5b)の長さは、前記吸収性部材(5)の前記長さの15%から25%である、請求項
2から7のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項9】
前記前方部分(5a)と前記鼠径部部分(5b)との間の移行部(T1)は、前記第1の吸収性層前方縁部(18)に対応している、請求項
2から8のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項10】
第1の吸収性層前方縁部(18)は、前記長手方向(L)に見たときに、前記前方弾性材(15)の最後部と同じレベルに配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項11】
前記前方縁部距離(d1)と前記後方縁部距離(d2)との間の前記比は、1.7以上で
ある、請求項1から10のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項12】
側部弾性部材(23、24)が、前記吸収性部材(5)の前記クロッチ部分(5c)の外側に、前記クロッチ部分(5c)に沿って、前記吸収性部材(5)のそれぞれの側に配置されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項13】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、前記トップシート(3)と前記第1の吸収性層(17)との間に配置されている移送層(25)を含み、
前記移送層(25)は、移送層前方縁部(26)と、移送層後方縁部(27)とを有しており、
前記移送層前方縁部(26)は、前記吸収性部材前方縁部(6)から第2の前方縁部距離(d3)を伴って配置されており、
前記移送層後方縁部(27)は、前記吸収性部材後方縁部(7)から第2の後方縁部距離(d4)を伴って配置されており、
前記第2の前方縁部距離(d3)と前記第2の後方縁部距離(d4)との間の比は、1以上である、請求項1から12のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項14】
前記移送層(25)は、30gsm以上
の基本重量を有している、請求項13に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項15】
超吸収性ポリマーの重量%の量は
、前記第2の吸収性層(20)においてよりも、前記第1の吸収性層(17)において、重量%で最大で4倍高い、請求項1から14のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項16】
前記第1の吸収性層(17)は、前記第1の吸収性層(17)の全体の30重量%以上の超吸収性ポリマー粒子の量を含
む、請求項1から15のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項17】
前記第2の吸収性層(20)は、前記第2の吸収性層(20)の全体の10重量%以上の超吸収性ポリマー粒子の量を含
む、請求項1から16のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項18】
2つの長手方向に延在する前記チャネル(21、22)は、前記第2の吸収性層(20)の中に提供されて
いる、請求項1から17のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項19】
前記吸収性部材(5)の前記
後方部分(5e)の面積は、前記吸収性部材(5)の前記クロッチ部分(5c)の面積よりも1.3倍から2.8倍大きい、請求項1から18のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項20】
前記鼠径部部分(5b)は、前記前方弾性材(15)から自由になっている、請求項
2から
9のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項21】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、前記第2の吸収性層(20)の衣服に面する側に配置されているクロッチ弾性部材(30)を含み、前記クロッチ弾性部材(30)は、前記吸収性部材(5)の前記クロッチ部分(5c)の下に、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の長手方向中心線(C)に沿って延在している、請求項1から20のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項22】
第3の中央チャネル(33)は、前記第2の吸収性層(20)の中に提供されており、前記第3の
中央チャネル(33)は、前記パンツタイプ吸収性物品(1)の前記長手方向中心線に沿って延在しており、前記クロッチ弾性部材(30)と一致している、請求項21に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項23】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、0gsmから5.5gsmの範囲内のRewet 3値を有している、請求項1から22のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項24】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、1gsmから12gsmの範囲内
のRewet 4値を有している、請求項1から23のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項25】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、5gsmから23gsmの範囲内のRewet 5値を有している、請求項1から24のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【請求項26】
前記パンツタイプ吸収性物品(1)は、2gsmから13gsmの範囲内のRewet 6値を有している、請求項1から25のいずれか一項に記載のパンツタイプ吸収性物品(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パンツ型おむつ、生理用パンツ、または失禁パッドなどのような、パンツタイプ吸収性物品に関する。より具体的には、本開示は、夜間にまたは寝たきりのユーザーのために使用するように適合されたパンツタイプ吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨てのパンツタイプ吸収性物品は、画定されたコア領域ならびに伸縮性のある前方領域および後方領域を有し、快適なフィット感を提供し、物品が着用者の尻の上で引き上げられたり引き下げられたりすることを可能にする。パンツタイプ物品は、物品が汚れたときに、着用者または介護者が物品を容易に着用および除去することを可能にするように設計されている。吸収性コアが、吸収性物品のクロッチ部分(crotch portion)に配設されており、従来では、後方領域および前方領域に関して対称的に配設されている。
【0003】
夜間に使用される使い捨てのパンツタイプ吸収性物品は、比較的に多量の液体排出に耐え、長時間にわたって乾燥したままである必要がある。夜間における着用者の姿勢および動きは、日中の使用を意図した吸収性物品の要件とは異なる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、快適性が改善され、リウェット(rewet)および漏出が低減された状態の、夜間使用を意図した、または、寝たきりのユーザーを意図した、パンツタイプ物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のおよび他の目的は、請求項1によるパンツタイプおむつによって提供され得る。さらなる実施形態は、従属請求項に、以下の説明に、および、図面に記載されている。
【0006】
本開示によるパンツタイプ吸収性物品、たとえば、パンツ型おむつ、生理用パンツ、または失禁パンツなどは、シャーシーを含み、シャーシーは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置されている吸収性部材とを含む。吸収性部材は、吸収性部材前方縁部および吸収性部材後方縁部を有している。シャーシーは、吸収性物品の長手方向に見たときに、前方セクションと、後方セクションと、前方セクションと後方セクションとの間に位置付けされているクロッチセクションとを含む。前方セクションおよび後方セクションは、2つの反対側の長手方向側縁部に沿って互いに接合され、ウエスト開口部および1対の脚部開口部を画定している。前方セクションは、前方弾性材を含み、後方セクションは、後方弾性材を含み、前方弾性材および後方弾性材のそれぞれは、それぞれの反対側の長手方向側縁部の間で、吸収性物品の横断方向に延在している。吸収性部材は、第1の吸収性層および第2の吸収性層を含む。第1の吸収性層は、トップシートと第2の吸収性層との間に配置されている。第1の吸収性層は、第1の吸収性層前方縁部および第1の吸収性層後方縁部を有している。第2の吸収性層は、吸収性物品の平面において所定のサイズおよび形状を有しており、第2の吸収性層のサイズおよび形状は、吸収性物品の平面における吸収性部材のサイズおよび形状を画定している。第1の吸収性層は、長手方向に見たときに、第2の吸収性層よりも短くなっており、第2の吸収性層のみが、吸収性部材の前方部分において、および、吸収性部材の後方部分において存在しているようになっている。前方弾性材は、吸収性部材の前方部分の上に延在しており、後方弾性材は、吸収性部材の後方部分の上に延在している。第1の吸収性層前方縁部は、吸収性部材前方縁部から前方縁部距離を伴って配置されており、第1の吸収性層後方縁部は、吸収性部材後方縁部から後方縁部距離を伴って配置されている。第1の吸収性層および第2の吸収性層のそれぞれは、超吸収性ポリマー粒子を含む。吸収性部材には、そのクロッチ部分の中において、少なくとも2つのチャネルが設けられており、チャネルは、長手方向に延在しており、吸収性物品の長手方向中心線のそれぞれの側に延在している。第1の吸収性層は、第2の吸収性層よりも大量の超吸収性ポリマー粒子を含む。吸収性部材は、標準的なテスト方法ISO 11948-1にしたがって測定されるときに、1100ml以上の合計吸収能力を有することが可能である。前方縁部距離と後方縁部距離との間の比は、1.5以上である。
【0007】
「吸収性物品」という用語は、尿および便のような身体の滲出液を吸収して閉じ込めるために、着用者の皮膚に対して設置される製品を指す。そのうえ、本発明は、使い捨ての吸収性物品を指し、それは、使用後に洗濯されるか、または、その他の方法で復元されるかもしくは吸収性物品として再使用されることを意図していない物品を意味している。本発明は、「使い捨てのパンツタイプ吸収性物品」を指し、それは、吸収性物品の衣服に面する側に配設されている外側カバーと、外側カバーの着用者に面する側においてクロッチ部分の中に配置されている吸収性コアとを有している。そのようなパンツタイプ吸収性物品の例は、パンツ型おむつ、生理用パンツ、および失禁パンツである。本開示による吸収性物品は、成人用失禁物品であることが可能である。
【0008】
本開示は、夜の間の使用を意図した吸収性物品、または、寝たきりのユーザーのための重度の失禁物品に関する。吸収性物品漏出のほとんど1/3が、夜の間に起こるということが見出されている。介護者は、一晩に何度も起きて吸収性物品をチェックする必要があり、自分自身および看護人の両方の睡眠を妨げる。定期的に妨害される睡眠は、重大な医療上の健康リスクになる可能性がある。本開示によるパンツタイプ吸収性物品では、吸収性部材は1100ml以上の合計吸収能力を有した状態になっており、第1の吸収性層が第2の吸収性層よりも大量の超吸収性ポリマー粒子を含むという事実は、長時間にわたってより乾燥したトップシートを提供するということが見られ、夜の間に乾燥した感触を着用者に提供する。これは、より良好な睡眠をユーザーに提供する。また、より乾燥したトップシートは、着用者にとって皮膚刺激のリスクを減少させる。
【0009】
第1の吸収性層が吸収性部材に対して後方に移動されているので、吸収性部材の後方部分は、横たわっている着用者のための異なる吸収性の必要性に応えるために、より高い程度の吸収性を提供されている。その理由は、最終的に尿のほとんどがコアの後方部分の中に貯蔵されることになるからである。同じ吸収性物品を一晩中着用することは、皮膚の水分過剰および皮膚炎のリスクを意味する。吸収性部材の中に提供されている少なくとも2つのチャネルは、吸収性物品のクロッチ部分を形状決めし、液体が、横断方向に見たときに、クロッチ部分の中央領域にガイドされ、また、吸収性物品が高い程度の吸収性を提供されている後方にガイドされるようになっている。
【0010】
吸収性部材は、吸収性物品の長手方向に見たときに、前方部分とクロッチ部分との間に配置されている鼠径部部分(groin portion)と、クロッチ部分とバック部分との間に配置されている臀部部分とを有することが可能である。第1の吸収性層は、吸収性部材の鼠径部部分からバック部分まで延在することが可能である。第1の吸収性層は、鼠径部部分、クロッチ部分、臀部部分の上を、吸収性部材の臀部部分とバック部分との間の移行部まで延在することが可能である。第1の吸収性層は、横断方向に見たときに、鼠径部部分の中に配置されているより幅の広いセクションと、吸収性部材のクロッチ部分の中に配置されているより幅の狭いセクションとを有する、形状決めされた吸収性層であることが可能である。
【0011】
第1の吸収性層は、鼠径部部分から、たとえば、吸収性部材の鼠径部部分と前方部分との間の横断方向の移行部などから、延在することが可能である。第1の吸収性層は、第1の吸収性層の最前部において、すなわち、鼠径部部分の中に配置されている部分において、より幅が広くなっていることが可能であり、クロッチ部分において、より幅が狭くなっていることが可能である。それによって、第1の吸収性層は、着用者の解剖学的構造に一致し、吸収性コアを鼠径部部分においてボウル形状に形状決めする。その理由は、着用者の大腿部が鼠径部部分の中のより幅の広い部分を圧迫することとなり、それによって、液体をクロッチ部分にガイドすることとなり、そこで、吸収性能力が、液体を貯蔵するために利用可能であるからである。着用者の大腿部はクロッチ部も圧迫し、このセクションをボウル形状に形成することとなるので、液体は、また、吸収性物品の中へ吸収される前に、一時的にそこに貯蔵され得る。
【0012】
吸収性部材は、250mm以上の、たとえば、300mm以上または400mm以上などの合計長さを有することが可能である。吸収性部材は、最大で1000mmの合計長さを有することが可能である。
【0013】
クロッチ部分の長さは、吸収性部材の長さの20%から25%であることが可能であり、吸収性部材前方縁部に対して、および、吸収性部材後方縁部に対して、等しい距離に配置され得る。
【0014】
臀部部分の長さは、吸収性部材の長さの25%から35%であることが可能である。
【0015】
臀部部分の面積は、吸収性部材の合計面積の少なくとも35%であることが可能である。臀部部分の面積は、吸収性部材の合計面積の35%から45%であることが可能である。
【0016】
臀部部分と後方部分との間の移行部は、第1の吸収性層後方縁部に対応することが可能である。
【0017】
したがって、臀部部分は、より大きなおよび/またはより長い部分であることが可能であり、したがって、吸収性物品臀部部分において追加的な保護を提供する。これは、高い合計吸収性および上側の第1の吸収性層の中のより大量の超吸収性粒子を組み合わせて、夜間の吸収性物品にとって、とりわけ有利であることが見出されている。
【0018】
随意的に、吸収性部材の合計吸収能力の40%以上は、臀部部分において提供され得る。
【0019】
鼠径部部分の長さは、吸収性部材の長さの15%から25%であることが可能である。前方部分と鼠径部部分との間の移行部は、第1の吸収性層前方縁部に対応することが可能である。
【0020】
第1の吸収性層前方縁部は、長手方向に見たときに、前方弾性材の最後部と同じレベルに配置され得る。本明細書において「同じレベルにある」は、長手方向Lに見たときに、±20mm、たとえば、±10mmなどの差に対応することが可能である。したがって、吸収性コアの前方部分は、前方弾性材の下に配置されている単一コア層部分であり、より嵩張らない前方部分を備えた高度の吸収性物品を提供し、着用者の腹部に対してぴったりとフィットする。したがって、これは、快適でより審美的に魅力的な夜用製品を提供する。しかし、前方部分が着用者にぴったりとフィットするという事実は、サイドフロント漏出に対しても保護する。
【0021】
第1の吸収性層後方縁部は、長手方向に見たときに、後方弾性材の最前部と同じレベルに配置され得る。したがって、吸収性コアの後方部分は、後方弾性材の下に配置されている単一コア層部分であり、平坦な後方部分を備えた高度の吸収性物品を提供し、着用者の背中に対してぴったりとフィットする。後方部分が着用者の背中に対してぴったりとフィットするという事実は、後方漏出に対して追加となる保護を提供する。これは、また、快適でより審美的に魅力的な夜用製品を提供する。
【0022】
前方縁部距離と後方縁部距離との間の比は、1.7以上であり、随意的に、最大で2.8であることが可能である。
【0023】
側部弾性部材が、吸収性部材のクロッチ部分の外側に、クロッチ部分に沿って、吸収性部材のそれぞれの側に配置され得る。たとえば、側部弾性部材は、弾性材料、たとえば、発泡弾性材のバンドまたはストリングであることが可能である。たとえば、側部弾性部材は、1mmから15mmの、たとえば、2mmから10mmなどの幅を有することが可能である。
【0024】
吸収性物品は、トップシートと第1の吸収性層との間に配置されている移送層を含むことが可能である。移送層は、移送層前方縁部と、移送層後方縁部とを有することが可能である。移送層前方縁部は、吸収性部材前方縁部から第2の前方縁部距離を伴って配置され得、移送層後方縁部は、吸収性部材後方縁部から第2の後方縁部距離を伴って配置されている。第2の前方縁部距離と第2の後方縁部距離との間の比は、1以上であることが可能である。
【0025】
従来では、移送層は、吸収性部材の後方縁部よりも前方縁部の近くに配置されている。本開示のこの態様によれば、移送層は、吸収性部材の横断方向の中心線に対して、中央に配置されているか、または、後方に配置されている。移送層は、トップシートと吸収性部材との間に配置され、液体が吸収性部材によって吸収される前に液体を受け取って広げることが可能である。夜用物品のための液体排出として、より大量の液体が、吸収性構造体の中に受け入れられて閉じ込められ得る。移送層が吸収性部材に対して物品の中に中央にまたは後方に配置されているという事実は、クロッチおよび臀部部分の中の迅速な流入を保証し、また、本開示の特定のコア構築体と組み合わせて、夜間の漏出を大幅に低減させることが見出されている。夜用物品を使用するときに、ユーザーが仰向けに横たわっているときに、尿のいくらかは、皮膚の上を進行し、背中エリアまでより多く吸収性物品にぶつかり、したがって、濡れるポイントは、クロッチ部分から臀部部分およびバック部分に配置されている。したがって、このエリアにおける迅速な流入によって、背中エリアにおける漏出を防止することが重要である。
【0026】
移送層は、30gsm以上の、随意的に、40gsm以上の基本重量を有することが可能である。
【0027】
移送層は、たとえば、不織材料、たとえば、スパンボンド不織材料などであることが可能である。
【0028】
超吸収性ポリマーの重量%の量は、第2の吸収性層においてよりも、第1の吸収性層において1.6倍以上高くなっていることが可能であり、好ましくは、第2の吸収性層においてよりも、第1の吸収性層において、重量%で1.7倍以上高くなっていることが可能である。超吸収性ポリマーの重量%の量は、第2の吸収性層においてよりも、第1の吸収性層において、重量%で最大で4倍高くなっていることが可能である。
【0029】
第1の吸収性層は、第1の吸収性層の全体の30重量%以上の超吸収性ポリマー粒子の量を含むことが可能である。第1の吸収性層は、第1の吸収性層の全体の30重量%から90重量%の範囲内の超吸収性ポリマー粒子の量を含むことが可能である。
【0030】
第2の吸収性層は、第2の吸収性層の全体の10重量%以上の超吸収性ポリマー粒子の量を含むことが可能であり、随意的に、第2の吸収性層の全体の10重量%から80重量%の範囲内の量を含むことが可能である。
【0031】
2つのチャネルが、第2の吸収性層の中に提供され得る。2つのチャネルは、吸収性物品の長手方向中心線のそれぞれの側に提供され得る。2つのチャネルは、第1の吸収性層のそれぞれの長手方向側縁部の外側に提供され得る。
【0032】
吸収性部材のバック部分の面積は、吸収性部材のクロッチ部分の面積よりも1.3倍から2.8倍大きくなっていることが可能である。
【0033】
鼠径部部分は、前方弾性材から自由になっていてもよい。
【0034】
吸収性物品は、第2の吸収性層の衣服に面する側に配置されているクロッチ弾性部材を含むことが可能であり、クロッチ弾性部材は、吸収性部材のクロッチ部分の下に、パンツタイプ吸収性物品の長手方向中心線に沿って延在している。クロッチ弾性部材は、長手方向に延在する弾性部材であることが可能であり、それは、弾性的なストリングまたは弾性的なバンドの形態になっていることが可能である。
【0035】
パンツタイプ吸収性物品は、第3の中央チャネルを含むことが可能であり、第3の中央チャネルは、第2の吸収性層の中に提供されており、第3のチャネルは、パンツタイプ吸収性物品の長手方向中心線に沿って延在しており、クロッチ弾性部材と一致している。
【0036】
パンツタイプ吸収性物品は、本明細書で開示されているRewet Under Pressure方法にしたがって測定されるときに、および、第3の投与量の後に、0gsmから5.5gsmの範囲内のRewet 3値を有することが可能である。
【0037】
パンツタイプ吸収性物品は、本明細書で開示されているRewet Under Pressure方法にしたがって測定されるときに、および、第4の投与量の後に、1gsmから12gsmの範囲内の、たとえば、2gsmから11gsmなどの範囲内のRewet 4値を有することが可能である。
【0038】
パンツタイプ吸収性物品は、本明細書で開示されているRewet Under Pressure方法にしたがって測定されるときに、および、第5の投与量の後に、5gsmから23gsmの範囲内のRewet 5値を有することが可能である。
【0039】
パンツタイプ吸収性物品は、本明細書で開示されているRewet Under Pressure方法にしたがって測定されるときに、および、Rewet 5測定から6時間後に(テスト開始の約7時間後に)、2gsmから13gsmの範囲内のRewet 6値を有することが可能である。
【0040】
パンツタイプ吸収性物品シャーシーは、伸縮性のあるウエスト部分、すなわち、前方弾性材を含み、それは、たとえば、弾性部材(たとえば、弾性的な糸など)などを含み、それは、不織材料の衣服に面する側の外側カバーと不織材料の着用者に面する側に提供されているさらなる材料層との間に収縮可能に貼付されている。また、シャーシーは、弾性的なラミネート、たとえば、反対側において第1および第2の非弾性的な繊維状不織材料に結合されている弾性フィルムを含む弾性的なラミネートなどを含むことも可能である。非弾性的な繊維状不織材料を弾性フィルム層に結合することによって、および、その後に、複合材料を引き伸ばし、非弾性材料が破壊することを引き起こすことによって、ラミネートは作製され得る。弾性フィルム材料は、通気性材料のものであることが可能である。
【0041】
本発明は、非限定的な例によって、および、添付の図面を参照して、以降でさらに説明されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本開示によるパンツタイプ吸収性物品の平面図である。
【
図2】本開示によるパンツタイプ吸収性物品の平面図である。
【
図3】組み立てられたときの
図1に示されているパンツタイプ吸収性物品の斜視図である。
【
図4】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法において使用するための固定具を示す図である。
【
図5a】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法において使用するための2つの脚部ブロックのうちの1つを示す図である。
【
図5b】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法において使用するための2つの脚部ブロックのうちの1つを示す図である。
【
図6a】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法において使用するための臀部テンプレートを示す図である。
【
図6b】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法において使用するための臀部テンプレートを示す図である。
【
図7】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法におけるテストの前に、サイドシームに沿ってカットされてマークされた引き伸ばされた吸収性物品を示す図である。
【
図8a】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法においてテストされている吸収性物品を示す図である。
【
図8b】本明細書で開示されているようなRewet under Pressure方法においてテストされている吸収性物品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図面は概略的なものであるということ、および、個々のコンポーネント、たとえば、材料の層などは、必ずしも縮尺通りに描かれているとは限らないということが理解されるべきである。図に示されているパンツタイプ吸収性物品は、単なる例として提供されており、本発明を限定するものであると考えられるべきではない。したがって、発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって決定される。
【0044】
図1は、パンツ型おむつの形態の、本開示によるパンツタイプ吸収性物品1の平面図である。パンツ型おむつ1は、シャーシー2を含み、シャーシー2は、トップシート3と、バックシート4と、トップシート3とバックシート4との間に配置されている吸収性部材5とを含む。吸収性部材5は、吸収性部材前方縁部6および吸収性部材後方縁部7を有している。シャーシー2は、パンツ型おむつ1の長手方向Lに見たときに、前方セクション8と、後方セクション9と、前方セクション8と後方セクション9との間に位置付けされているクロッチセクション10とを含む。前方セクション8および後方セクション9は、それらのそれぞれの反対側の長手方向側縁部11、12、13、14に沿って互いに接合され、ウエスト開口部および1対の脚部開口部を画定している(
図3に示されている)。シャーシー2の前方セクション8は、前方弾性材15を含み、シャーシー2の後方セクション9は、後方弾性材16を含む。前方弾性材15および後方弾性材16のそれぞれは、それぞれの反対側の長手方向側縁部11、12、13、14の間で、吸収性物品1の横断方向Tに延在しており、ここでは、それぞれの反対側の長手方向側縁部11、12、13、14の間で吸収性物品1の横断方向Tに延在する弾性的な糸の形態になっている。吸収性部材5は、第1の吸収性層前方縁部18および第1の吸収性層後方縁部19を有する第1の吸収性層17と、第2の吸収性層20とを含む。第2の吸収性層20は、吸収性物品1の平面において所定のサイズおよび形状を有しており、第2の吸収性層20のサイズおよび形状は、パンツ型おむつ1の平面における吸収性部材5のサイズおよび形状を画定している。第1の吸収性層17は、長手方向Lに見たときに、第2の吸収性層20よりも短くなっており、第2の吸収性層20のみが、吸収性部材5の前方部分5aにおいて、および、吸収性部材5の後方部分5eにおいて存在しているようになっている。前方弾性材15は、吸収性部材5の前方部分5aの上に延在しており、後方弾性材16は、吸収性部材5の後方部分5eの上に延在しており、それによって、吸収性部材5の前方部の中におよび後方部分5eの中に平坦なエリアを形成している。そのうえ、吸収性部材5は、クロッチ部分5cと、前方部分5aとクロッチ部分5cとの間に配置されている鼠径部部分5bとを含み、臀部部分5dが、長手方向Lに見たときに、後方部分5eとクロッチ部分5cとの間に配置されている。クロッチ部分5cの長さは、吸収性部材5の長さの20%から25%であり、吸収性部材前方縁部6に対して、および、吸収性部材後方縁部7に対して、等しい距離に配置され得、すなわち、鼠径部部分5bとクロッチ部分5cとの間の移行部は、吸収性部材前方縁部6から、吸収性部材後方縁部7と比較されたクロッチ部分5cと臀部部分5dとの間の移行部の距離と等しい距離に配置されている。鼠径部部分5bの長さは、吸収性部材5の長さの15%から25%であり、前方部分5aと鼠径部部分5bとの間の移行部T1は、第1の吸収性層前方縁部18に対応している。そのうえ、移行部T1は、長手方向Lに見たときに、前方弾性材15の最後部と同じレベルに配置されており、したがって、鼠径部部分5bは、前方弾性材15から自由になっている。本明細書において「同じレベルにある」は、長手方向Lに見たときに、±20mm、たとえば、±10mmなどの差に対応することが可能である。
【0045】
臀部部分5dの長さは、吸収性部材5の長さの25%から35%であり、臀部部分5dの面積は、吸収性部材5の合計面積の35%以上である。臀部部分5dと後方部分5eとの間の移行部T2は、この
図1では、第1の吸収性層後方縁部19に対応しており、移行部T2は、長手方向Lに見たときに、後方弾性材16の最前部と同じレベルに配置されており、したがって、臀部部分5dは、後方弾性材16から自由になっている。本明細書において「同じレベルにある」は、長手方向Lに見たときに、±20mm、たとえば、±10mmなどの差に対応することが可能である。
【0046】
吸収性部材5には、2つのチャネル21、22が設けられており、2つのチャネル21、22は、パンツ型おむつ1の長手方向Lに延在しており、パンツ型おむつ1の長手方向中心線Cのそれぞれの側に延在している。
図1では、チャネル21、22は、第2の吸収性層20の中に、および、第1の吸収性層17のそれぞれの長手方向側縁部の外側に提供されている。
【0047】
第1の吸収性層前方縁部18は、吸収性部材前方縁部6から前方縁部距離d1を伴って配置されており、第1の吸収性層後方縁部19は、吸収性部材後方縁部7から後方縁部距離d2を伴って配置されている。前方縁部距離d1と後方縁部距離d2との間の比d1/d2は、1.5以上であり、随意的に、1.7以上である。
【0048】
吸収性コアは、セルロースのフラッフパルプを含むことが可能であり、第1および第2の吸収性層17、20のそれぞれは、超吸収性ポリマー粒子を含み、第1の吸収性層17は、第2の吸収性層20よりも大量の超吸収性ポリマー粒子を含む。吸収性部材5は、標準的なテスト方法ISO11948-1にしたがって測定されるときに、1100ml以上の合計吸収能力を有している。
【0049】
液体浸透性のトップシート3は、当業者によって知られているような任意の適切なトップシート材料であることが可能であり、また、不織材料、たとえばスパンボンド不織材料、メルトブローン不織材料、カード式不織材料、水流交絡不織材料、湿式不織材料などから構成された繊維状トップシート材料であることが可能である。適切な不織材料は、天然繊維(たとえば、木材パルプまたは綿繊維など)、合成熱可塑性繊維(たとえば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、およびブレンドなど)、ならびに、それらの組み合わせ、または、天然繊維および合成繊維の混合物から構成され得る。トップシート材料のさらなる例は、多孔性発泡体である。トップシート材料として適した材料は、柔らかくて皮膚に刺激がないものであるべきであり、体液、たとえば、尿または月経液などによって容易に浸透されるべきである。トップシート材料は、非吸収性繊維、たとえば、合成熱可塑性繊維など、たとえば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、およびブレンド、ならびに、それらの組み合わせなどから、本質的に構成され得る。合成繊維は、ポリエステル、ポリアミド、および/またはポリオレフィン(たとえば、ポリプロピレンおよびポリエチレンなど)を含む、単成分繊維、二成分繊維、または多成分繊維であることが可能である。
【0050】
バックシート4は、任意の適切なバックシート材料、たとえば、通気性または非通気性のプラスチックフィルムなどであることが可能である。通気性材料の例は、微小孔性のポリマーフィルム、スパンボンド層およびメルトブローン層からの不織ラミネート、微小孔性のポリマーフィルムからのラミネート、ならびに不織材料である。
【0051】
図2は、本開示によるパンツ型おむつ1を図示している。パンツ型おむつ1は、シャーシー2を含み、シャーシー2は、トップシート3と、バックシート4と、トップシート3とバックシート4との間に配置されている吸収性部材5とを含む。吸収性部材5は、吸収性部材前方縁部6および吸収性部材後方縁部7を有している。移送層25が、トップシート3と吸収性部材5との間に配置されている。吸収性部材5は、前方部分5aと、後方部分5eと、クロッチ部分5cとを含む。パンツ型おむつ1の長手方向Lに見たときに、鼠径部部分5bが、前方部分5aとクロッチ部分5cとの間に配置されており、臀部部分5dが、後方部分5eとクロッチ部分5cとの間に配置されている。
【0052】
吸収性部材5は、第1の吸収性層17および第2の吸収性層20を含む。第1の吸収性層17は、第1の吸収性層前方縁部18および第1の吸収性層後方縁部19を有している。第1の吸収性層17は、より幅の広い前方セクションおよび後方セクションを有しており、クロッチ領域において、より幅の狭いセクションを有している。第1の吸収性層のより幅の広い前方セクションは、吸収性部材5の鼠径部部分5bの中に配置されている。第2の吸収性層20は、鼠径部部分5bを除いて、第1の吸収性層17よりも幅が広くなっており、ここで、第1の吸収性層および第2の吸収性層20は、本質的に同じ幅を有している。
【0053】
第1の吸収性層17は、長手方向Lに見たときに、第2の吸収性層20よりも短くなっており、第2の吸収性層20のみが、吸収性部材5の前方部分5aおよび後方部分5eにおいて存在しているようになっている。第1の吸収性層17は、上側吸収性層であり、移送層25と第2の吸収性層20との間に配置されている。移送層25は、移送層前方縁部26および移送層後方縁部27を有している。移送層前方縁部26は、吸収性部材前方縁部6から第2の前方縁部距離d3を伴って配置されており、移送層後方縁部27は、吸収性部材後方縁部7から第2の後方縁部距離d4を伴って配置されている。第2の前方縁部距離d3と第2の後方縁部距離d4との間の比d3/d4は、1以上である。
【0054】
シャーシー2は、パンツ型おむつ1の長手方向Lに見たときに、前方セクション8と、後方セクション9と、前方セクション8と後方セクション9との間に位置付けされているクロッチセクション10とを含む。前方セクション8および後方セクション9は、それらのそれぞれの反対側の長手方向側縁部11、12、13、14に沿って互いに接合され、ウエスト開口部および1対の脚部開口部を画定している。シャーシー2の前方セクション8は、前方弾性材15を含み、シャーシー2の後方セクション9は、後方弾性材16を含み、前方弾性材15および後方弾性材16のそれぞれは、それぞれの反対側の長手方向側縁部11、12、13、14の間で、吸収性物品1の横断方向Tに延在している。前方弾性材15は、吸収性部材5の前方部分5aの上に延在しており、後方弾性材16は、吸収性部材5の後方部分5eの上に延在しており、それによって、吸収性部材5の前方部の中におよび後方部分の中に平坦なエリアを形成している。
【0055】
第2の吸収性層20には、2つのチャネル21、22が設けられており、2つのチャネル21、22は、パンツ型おむつ1の長手方向Lに延在しており、パンツ型おむつ1の長手方向中心線Cのそれぞれの側に延在している。また、第2の吸収性層20は、第3の中央チャネル33を含む。第3の中央チャネル33は、吸収性部材5のクロッチ部分5cの中において、パンツ型おむつ1の長手方向Lに延在しており、長手方向中心線Cと一致している。そのうえ、第3の中央チャネル33は、鼠径部部分5bの中に部分的に延在している。
【0056】
図2に図示されているパンツ型おむつ1のシャーシー2は、クロッチ弾性部材30を含む。クロッチ弾性部材30は、複数の平行な弾性ストランドまたは1ピースの弾性フィルムの形態になっていることが可能である。クロッチ弾性部材30は、吸収性部材5のクロッチ部分5cの下に延在しており、パンツ型おむつ1の長手方向中心線Cに沿って、鼠径部部分5bの中に部分的に延在している。第3のチャネル33は、クロッチ弾性部材30と一致している。
【0057】
図3は、組み立てられた使用構成にある、
図1からのパンツ型おむつを図示している。パンツ型おむつ1は、シャーシー2と、トップシート3と、バックシート4と、トップシート3とバックシート4との間に配置されている吸収性部材5とを含む。シャーシー2は、前方セクション8と、後方セクション9とを含み、前方セクション8には、長手方向前方側縁部11、12の間に延在する弾性的な糸の形態の前方弾性材15が設けられており、後方セクション9には、長手方向後方側縁部13、14の間に延在する弾性的な糸の形態の後方弾性材16が設けられている。前方セクション8および後方セクション9は、第1および第2のサイドシーム31、32において互いに接合されており、ウエスト開口部および1対の脚部開口部を画定している。前方弾性材15は、吸収性部材5の前方部分5aの上に延在しており、着用者の腹部において平坦な部分を提供している。吸収性部材5の鼠径部部分5bは、減少する幅を有しており、吸収性部材5の最も幅の狭い部分は、鼠径部部分5bの中に配置されている。
【0058】
テスト方法 - Rewet Under Pressure
Rewet Under Pressureテスト方法は、繰り返し濡らした後の重度の失禁物品のための使用条件をシミュレートして、繰り返し濡らした後のおよび圧力下での製品のリウェット値を測定するための方法である。
【0059】
機器
1.研磨されたアルミニウムから作製された固定具101(
図4に示されている)。固定具101は、200×420mmを測定する第1のプレート102と、200×300mmを測定する第2のプレート103とを含む。第2のプレート103は、第1のプレート102に対して60°の角度αで配置されている。
2.硬質プラスチック材料から作製された2つの脚部ブロック104、105(
図4および
図5a~
図5cを参照)。脚部ブロック104、105は、その最も高い高さにおいて測定されたときに、35mmの高さhをそれぞれ有しており、それぞれの脚部ブロック104、105の最も長い長さにおいて測定されたときに、120mmの長さlをそれぞれ有している。それぞれの脚部ブロック104、105の幅は、中心線Cに沿ってとられたときに、45mmである。脚部ブロック104、105は、それぞれの内側の垂直方向の長方形側面104a、105aをそれぞれ含み、長方形側面104a、105aは、35×55mmをそれぞれ測定しており、固定具101の中に配置されているときに、おむつの長手方向側面に押し付けられるように配置されている。内側の長方形側面104a、105aのそれぞれの側において、脚部ブロック104、105は、それぞれの第1のブロック側壁部104b、105bおよび第2のブロック側壁部104c、105cを有している。ブロック側壁部104b、105b、104c、105cは、上向きにおよび内向きに角度を付けられており、それぞれの内側の長方形側面104a、105aとそれぞれの第1および第2の長方形側壁部104d、104e、105d、105e(20×20mmの寸法をそれぞれ有する)との間に配置されている。サイドブロック104、105の第2の長方形側壁部104e、105eは、第1のプレート102と第2のプレート103との間の接合部と垂直方向に整合されている。脚部ブロック104、105は、固定具101の交差方向に移動可能であり、たとえば、スクリューまたは磁石を介して、適切な位置にロックされ得る。
3.距離テンプレート(図示せず)。40×80mmを測定する長方形スチールブロックであり、約20mmの高さを有する。
4.PMMA(ポリ(メチルメタクリレート))または類似物から作製された臀部テンプレート106(
図4および
図6a~
図6bに示されている)。それは、175mmの長さl
107、150mmの幅w
107、および6mmの厚さt
107を有する底部プレート107を有している。臀部テンプレート106は、45mmの高さh
108を有するテンプレート壁部108を有している。テンプレート壁部108は、3つの壁部セクション108a、108b、108cを有しており、第1の側壁部セクション108a、前方壁部セクション108b、および、第2の側壁部セクション108cを備えている。前方壁部セクション108bは、50mmの幅、および、45mmの高さを有している。底部プレート107の長手方向側面107a、107bは、底部プレート107の後方端縁部からそれぞれの側壁部セクション108a、108cまで測定されたときに、115mmの長さをそれぞれ有している。
5.金属ウェイト109。10kg。
6.液体ポンプ111(
図8bに示されている)。10ml/秒の送達レートが可能である。ポンプ111は、3mmの内部直径を有するチューブ112に接続されている。
7.コラーゲンフィルム。Viscofan、Spainから入手可能である。フィルムは、Coffi(透明、物品番号706)と指定されている。フィルムは、プラスチックに包まれて、冷蔵庫の中に貯蔵されるべきである。リウェット値測定に関して、8枚のシートがスタックされ、寸法70×80mmにカットされるかまたはパンチされる。(8シートの)パッドは、小さなステープルによって、適切に一緒に保持される。次いで、パッドは、テストの前に密閉可能なポリエチレンポーチの中に設置されている。コラーゲンフィルムは、ピンセットによって取り扱われるべきである。
8.テスト流体。0.9%NaCl溶液。
【0060】
手順
23℃および相対湿度50%に設定された安定した実験室環境において、評価が行われる。吸収性物品は、テストの前に24時間にわたって、この同じ環境において調整される。少なくとも6つの同一の吸収性物品がテストされる。手順は、これらの吸収性物品のうちの1つに関して説明される。
【0061】
テストされることとなる吸収性物品1は、サイドシームに沿ってカットされ、弾性材を除去し、
図7に図示されているように、実験台の上に平坦に引き伸ばされる。吸収性物品1の前方セクション8および後方セクション9がマークされる(前方部は、ユーザーの胃に面する)。吸収性部材5の前方縁部6が識別される。吸収性部材5の合計長さ(100%)に基づいて、交差方向の基準線rが、吸収性部材6の前方縁部から吸収性部材の合計長さの40%の距離において、吸収性物品のトップシートの上に引かれる。基準線rから70mm前方の液体追加のための第1の入口ポイントP1をマークする(吸収性物品1の横断方向Tに中心を合わせられている)。リウェット値測定のためのコラーゲンパッドの設置のためのガイドとして、基準線rから65mm後方に第2のポイントP2をマークする(横断方向Tに中心を合わせられている)。
【0062】
吸収性部材5の基準線rの上に中心を合わせられた40×80mmの距離テンプレートを設置する(テンプレート長さ方向は、吸収性物品の長手方向Lと一致している)。距離テンプレートの外側の任意の長手方向の漏出バリアを持ち上げ、吸収性部材5の長手方向側面を上向きにわずかに折り曲げる(漏出バリアが存在しない場合には、距離テンプレートの側部に沿って吸収性部材の長手方向縁部を上向きに持ち上げる)。第1のプレート102の上に配置されている脚部ブロック104、105を外向きに押し、スペースを作り、また、臀部テンプレート106が固定具101から除去された状態で、
図8aに図示されているように、吸収性物品1の前方セクション8が第2のプレート103の上に置かれた状態で、固定具101の中に吸収性物品1を設置する。それぞれの脚部ブロック104、105の中心線Cと基準線rを整合させる。次いで、脚部ブロック104、105を距離テンプレートに押し付け、この位置においてブロック104、105をロックする。吸収性物品1の前方セクション8および後方セクション9を慎重に引き伸ばし、折り目および凸凹を除去する(脚部ブロック間のアライメントが影響を受けないことを確認する)。
図8aおよび
図8bに図示されているように、クランプ110によって吸収性物品1を第1および第2のプレート2、3に固定する。吸収性部材5の後方部の上に臀部テンプレート106を設置し、それを前方に押し、脚部ブロック104、105に対してそれを整合させる。垂直方向の壁部セクション108a、108cは、中間壁部セクション108bに向けて内向きに角度を有しており、脚部ブロック104、105のそれぞれの第1のブロック側壁部104b、105bに対してぴったりとフィットするように設計されている。距離テンプレートを除去する。
図8bに図示されているように、臀部テンプレート106の上に中心を合わせられた10kgの金属ウェイト109を設置する。液体ポンプ111に接続されている流体出口チューブ112を液体入口ポイントの上方に配置し、すなわち、吸収性物品1の平面に対して90°の角度で配置する。流体出口チューブは、液体入口ポイントP1の10mm上方に配置されている。
【0063】
次いで、合計で5回の100ml投与量が、吸収性物品1に追加される。それぞれの投与量が吸収されたときに(すなわち、おむつ表面の上に溜まった流体が存在しなくなったときに)ストップウォッチが開始され、15分の待機時間の後に、後続の投与量が導入される。
【0064】
第3の、第4の、および第5の投与量の10分後に、リウェット値が測定される。この目的のために、10kgウェイトおよび臀部テンプレート106を除去する。液体および湿分がなくなるように、臀部テンプレート106の底部側(吸収性物品1に面することが意図される)を拭く。コラーゲンパッド(8シート)の重さを量り、次いで、パッドの長さ方向が吸収性物品1の長手方向Lと整合された状態で、吸収性物品1の上にそれを設置する。コラーゲンパッドは、基準線rから65mm後方に配置されている第2のポイントとコラーゲンパッドの前方縁部を整合させることによって配置される。コラーゲンパッドの長さは、おむつの後方部に向けて、基準線rから離れるように位置決めされる。次いで、臀部テンプレート106をコラーゲンフィルムの上方に置いて戻し、臀部テンプレート106の中心の上に10kgウェイトを慎重に下ろす。30秒後に、ウェイトおよび臀部テンプレート106が除去され、コラーゲンパッドの重さが量られ、液体ピックアップ量が決定される(湿ったコラーゲン重量マイナス乾燥コラーゲン重量)。次いで、臀部テンプレート106および10kgウェイトが置いて戻され、投与スケジュールが継続する。Rewet 3値が、第3の投与量の後に測定され、Rewet 4値が、第4の投与量の後に測定され、Rewet 5が、第5の投与量の後に測定される。第5の投与量の後に、吸収性物品1は、固定具101の中に入れられ、6時間にわたって10kgウェイトの圧力の下に置かれ、Rewet 6値が、6時間後に測定された。その結果は、コラーゲンパッドの面積に関して、グラムからグラム毎平方メートル(gsm)へ再計算される。
【0065】
全手順は、約7,5時間を要し、それは、一晩の睡眠に相当する。
【0066】
比較テスト
実施例の吸収性物品と参照吸収性物品との間の比較テストが、圧力下でのトップシートの乾燥度、すなわち、本明細書で開示されているRewet Under Pressure方法にしたがって測定されるときの圧力下のリウェット値を比較するために実施された。
【0067】
下記のTable 1(表1)は、実施例および参照物品の第1および第2の吸収性層の中の吸収性材料の量を図示している。
【0068】
現在市販されている参照物品は、Essity Hygiene and Health ABからのTena Pant Superである。実施例の吸収性物品および参照物品は、同じRothwell、全容量、2010mlの値を有している。物品の両方は、吸収性部材を含み、吸収性部材は、第1の吸収性層と、第2の吸収性層と、上側の第1の吸収性層とトップシートとの間に配置されている移送層とを有している。それぞれの層の寸法は、実施例と参照物品との間で実質的に同じである。実施例の吸収性物品において、移送層は、参照物品と比較して、吸収性部材の後方縁部に向けて60mmのところに配置されている。実施例の吸収性物品に関して、第1の吸収性層は、参照物品と比較して、吸収性部材の後方縁部に向けて25mm以上のところに配置されている。
【0069】
【0070】
下記に示されているTable 2(表2)は、現在市販されている参照吸収性物品と比較された、本開示による実施例の吸収性物品からのテストデータを示している。
【0071】
【0072】
Table 2(表2)からわかるように、リウェット値は、実施例の吸収性物品に関して著しく低くなっており、繰り返し濡らした後および長期間にわたっての両方において、実施例の吸収性物品のトップシートがより乾燥していることを実証している。
【符号の説明】
【0073】
1 パンツ型おむつ、吸収性物品
2 シャーシー
3 トップシート
4 バックシート
5 吸収性部材
5a 前方部分
5b 鼠径部部分
5c クロッチ部分
5d 臀部部分
5e 後方部分
6 吸収性部材前方縁部
7 吸収性部材後方縁部
8 前方セクション
9 後方セクション
10 クロッチセクション
11 長手方向側縁部
12 長手方向側縁部
13 長手方向側縁部
14 長手方向側縁部
15 前方弾性材
16 後方弾性材
17 第1の吸収性層
18 第1の吸収性層前方縁部
19 第1の吸収性層後方縁部
20 第2の吸収性層
21 チャネル
22 チャネル
23 側部弾性部材
24 側部弾性部材
25 移送層
26 移送層前方縁部
27 移送層後方縁部
30 クロッチ弾性部材
31 第1のサイドシーム
32 第2のサイドシーム
33 第3のチャネル
101 固定具
102 第1のプレート
103 第2のプレート
104 脚部ブロック、サイドブロック
104a 長方形側面
104b 第1のブロック側壁部
104c 第2のブロック側壁部
104d 第1の長方形側壁部
104e 第2の長方形側壁部
105 脚部ブロック、サイドブロック
105a 長方形側面
105b 第1のブロック側壁部
105c 第2のブロック側壁部
105d 第1の長方形側壁部
105e 第2の長方形側壁部
106 臀部テンプレート
107 底部プレート
107a 長手方向側面
107b 長手方向側面
108 テンプレート壁部
108a 第1の側壁部セクション
108b 前方壁部セクション
108c 第2の側壁部セクション
109 金属ウェイト
110 クランプ
111 液体ポンプ
112 流体出口チューブ
C 長手方向中心線、中心線
d1 前方縁部距離
d2 後方縁部距離
d3 第2の前方縁部距離
d4 第2の後方縁部距離
h 高さ
h108 高さ
L 長手方向
l 長さ
l107 長さ
P1 第1の入口ポイント
P2 第2のポイント
r 基準線
T 横断方向
T1 移行部
T2 移行部
t107 厚さ
w107 幅
α 角度