(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240819BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20240819BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240819BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240819BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G02F1/1368
G09F9/00 346A
G09F9/00 366A
G09G3/20 611C
G09G3/20 621M
G09G3/20 623R
G09G3/20 680G
G09G3/36
(21)【出願番号】P 2022579355
(86)(22)【出願日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 JP2021043428
(87)【国際公開番号】W WO2022168411
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2021016569
(32)【優先日】2021-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小出 元
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2006-0133242(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0030724(KR,A)
【文献】特開2018-18156(JP,A)
【文献】国際公開第2010/100783(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0012711(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
G09G 3/00 - 3/38
G02F 1/1333, 1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に形成された複数のゲート線及び複数のソース線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のゲート線に接続された第1電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第1信号が与えられる第1リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第2リード線と、を有する半導体基板と、
前記第1リード線に電気的に接続された第3リード線と、前記第2リード線に電気的に接続された第4リード線と、を有し、前記半導体基板に連結された配線基板と、
前記配線基板に設けられ、前記第3リード線と前記第4リード線との間に電気的に接続された第1インダクタと
、
第2インダクタと、を備え、
前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のソース線に接続された第2電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第5リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第2電子回路に電気的に接続された第6リード線と、前記複数のゲート線及び前記複数のソース線が設けられた表示領域と、前記表示領域の外側の非表示領域と、前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置した複数の画素電極と、をさらに有し、
前記配線基板は、前記第5リード線に電気的に接続された第7リード線と、前記第6リード線に電気的に接続された第8リード線と、をさらに有し、
前記第2インダクタは、前記配線基板に設けられ、前記第7リード線と前記第8リード線との間に電気的に接続され、
前記第1電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数の画素電極に電気的に接続され、前記複数の画素電極を駆動するためのゲート線駆動回路であり、
前記第2電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数のソース線に接続されるデマルチプレクサである、電子機器。
【請求項2】
第3インダクタをさらに備え、
前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され
第3信号が与えられる
第9リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された
第10リード線と、をさらに有し、
前記配線基板は、前記
第9リード線に電気的に接続された
第11リード線と、前記
第10リード線に電気的に接続された
第12リード線と、をさらに有し、
前記
第3インダクタは、前記配線基板に設けられ、前記
第11リード線と前記
第12リード線との間に電気的に接続されている、請求
項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置し複数の電極を有する共通電極と、前記絶縁基板の上方に形成され前記非表示領域に位置した第3電子回路と、をさらに有し、
前記第3電子回路は、前記複数の電極に電気的に接続され、前記複数の電極を駆動するための回路である、請求
項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1インダクタは、コイルである、請求
項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記コイルは、前記配線基板の内部に形成されている、請求
項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1インダクタは、フェライトビーズである、請求
項1に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体基板及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置等の電子機器に対するEMC(Electro-Magnetic Compatibility)規格が厳しくなっている。例えば、表示装置からの放射ノイズ(EMI:Electro-Magnetic Interference)のレベルを低減することが求められている。そこで、液晶表示パネル等の表示パネルにおいて、各種駆動信号、電源等からAM周波数帯域の放射ノイズのレベルが大きくなる問題を解消することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態は、放射ノイズを低減することのできる半導体基板及び半導体基板を備えた電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
また、一実施形態に係る電子機器は、
絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に形成された複数のゲート線及び複数のソース線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のゲート線に接続された第1電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第1信号が与えられる第1リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第2リード線と、を有する半導体基板と、前記第1リード線に電気的に接続された第3リード線と、前記第2リード線に電気的に接続された第4リード線と、を有し、前記半導体基板に連結された配線基板と、前記配線基板に設けられ、前記第3リード線と前記第4リード線との間に電気的に接続された第1インダクタと、第2インダクタと、を備え、前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のソース線に接続された第2電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第5リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第2電子回路に電気的に接続された第6リード線と、前記複数のゲート線及び前記複数のソース線が設けられた表示領域と、前記表示領域の外側の非表示領域と、前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置した複数の画素電極と、をさらに有し、前記配線基板は、前記第5リード線に電気的に接続された第7リード線と、前記第6リード線に電気的に接続された第8リード線と、をさらに有し、前記第2インダクタは、前記配線基板に設けられ、前記第7リード線と前記第8リード線との間に電気的に接続され、前記第1電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数の画素電極に電気的に接続され、前記複数の画素電極を駆動するためのゲート線駆動回路であり、前記第2電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数のソース線に接続されるデマルチプレクサである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るセンサ付き液晶表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した液晶表示装置の基本構成及び等価回路を概略的に示す図である。
【
図4】
図4は、上記液晶表示装置の一部の構造を示す断面図である。
【
図5】
図5は、上記液晶表示装置の一部を示す回路図である。
【
図6】
図6は、上記第1の実施形態におけるセンサの構成を概略的に示す平面図である。
【
図7】
図7は、センシング方法の一例の原理を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係るセンサ付き液晶表示装置の一部を示す回路図である。
【
図9】
図9は、
図8の複数のインダクタのうち一のインダクタ及び磁性体を示す平面図である。
【
図10】
図10は、上記第2の実施形態に係る第1基板の一部を
図9の線X-Xに沿って示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るセンサ付き表示装置について詳細に説明する。本実施形態において、電子機器である表示装置が液晶表示装置である場合について説明する。
図1は、本実施形態に係るセンサ付き液晶表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【0010】
図1に示すように、液晶表示装置DSPは、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルPNL、液晶表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップIC1、静電容量型のセンサSE、センサSEを駆動する駆動ICチップIC2、液晶表示パネルPNLを照明するバックライトユニットBL、制御モジュールCM、フレキシブル配線基板FPC1、FPC2、FPC3などを備えている。
【0011】
液晶表示パネルPNLは、平板状の第1基板SUB1と、第1基板SUB1に対向配置された平板状の第2基板SUB2と、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に挟持された液晶層(後述する液晶層LC)と、を備えている。なお、本実施形態において、第1基板SUB1をアレイ基板と、第2基板SUB2を対向基板と、それぞれ言い換えることができる。液晶表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域(アクティブエリア)DAを備えている。この液晶表示パネルPNLは、バックライトユニットBLからのバックライトを選択的に透過することで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型である。なお、液晶表示パネルPNLは、透過表示機能に加えて、外光を選択的に反射することで画像を表示する反射表示機能を備えた半透過型であってもよい。
【0012】
バックライトユニットBLは、第1基板SUB1の背面側に配置されている。このようなバックライトユニットBLとしては、種々の形態が適用可能であり、また、光源として発光ダイオード(LED)を利用したもの等が適用可能であり、詳細な構造については説明を省略する。なお、液晶表示パネルPNLが反射表示機能のみを備えた反射型である場合には、バックライトユニットBLは省略される。
【0013】
センサSEは、複数の検出電極Rxを備えている。これらの検出電極Rxは、例えば液晶表示パネルPNLの画像を表示する画面側の外面ESの上方に設けられている。このため、検出電極Rxは、外面ESに接していてもよく、又は外面ESから離れて位置していてもよい。後者の場合、外面ESと検出電極Rxとの間には、絶縁層等の部材が介在している。本実施形態において、検出電極Rxは外面ESに接している。ここで、外面ESは、第2基板SUB2の第1基板SUB1と対向する面とは反対側の面であり、画像を表示する表示面を含んでいる。また、図示した例では、各検出電極Rxは、概ね列方向Yに延出し、列方向Yに交差する行方向Xに並んでいる。液晶表示パネルPNLの厚み方向Zは、それぞれ行方向X及び列方向Yに直交している。本実施形態において、行方向Xが第1方向であり、列方向Yが第2方向であり、厚み方向Zが第3方向である。なお、各検出電極Rxは、行方向Xに延出し列方向Yに並んでいてもよいし、島状に形成され行方向X及び列方向Yにマトリクス状に配置されていてもよい。ここでは、行方向X及び列方向Yは、互いに直交している。
【0014】
第1駆動部としての駆動ICチップIC1は、液晶表示パネルPNLの第1基板SUB1上に搭載されている。フレキシブル配線基板FPC1は、配線基板として、例えばフレキシブル回路基板(FPC:flexible printed circuit)で構成されている。フレキシブル配線基板FPC1は、液晶表示パネルPNLと制御モジュールCMとを接続している。フレキシブル配線基板FPC2は、センサSEの検出電極Rxと制御モジュールCMとを接続している。第2駆動部としての駆動ICチップIC2は、フレキシブル配線基板FPC2上に搭載されている。フレキシブル配線基板FPC3は、バックライトユニットBLと制御モジュールCMとを接続している。ここで、制御モジュールCMをアプリケーションプロセッサと言い換えることができる。
【0015】
駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、フレキシブル配線基板FPC2等を介して接続されている。例えば、フレキシブル配線基板FPC2が第1基板SUB1上に接続された分岐部FPCBを有している場合、駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、分岐部FPCB及び第1基板SUB1上の配線を介して接続されていてもよい。また、駆動ICチップIC1及び駆動ICチップIC2は、フレキシブル配線基板FPC1及びFPC2を介して接続されていてもよい。駆動ICチップIC2は、センサSEの駆動時期を知らせるタイミング信号を駆動ICチップIC1に与えることができる。又は、駆動ICチップIC1は、後述する共通電極CEの駆動時期を知らせるタイミング信号を駆動ICチップIC2に与えることができる。又は、制御モジュールCMは、駆動ICチップIC1及びIC2にタイミング信号を与えることができる。上記タイミング信号により、駆動ICチップIC1の駆動と、駆動ICチップIC2の駆動との同期化を図ることができる。
【0016】
図2は、
図1に示した液晶表示装置DSPの基本構成及び等価回路を概略的に示す図である。
図2に示すように、液晶表示装置DSPは、液晶表示パネルPNLなどに加えて、表示領域DAの外側の非表示領域NDAに位置した駆動ICチップIC1などを備えている。本実施形態において、駆動ICチップIC1は、ソース線駆動回路SDを備えている。液晶表示パネルPNLは、非表示領域NDAに位置したゲート線駆動回路GD1,GD2、共通電極駆動回路CD1,CD2、及びデマルチプレクサDMを備えている。
【0017】
なお、駆動ICチップIC1の替わりに、液晶表示パネルPNLが非表示領域NDAに位置したソース線駆動回路SDを備えてもよい。非表示領域NDAの形状は、表示領域DAを囲む額縁状(矩形枠状)である。
【0018】
液晶表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、複数の画素PXを備えている。複数の画素PXは、行方向X及び列方向Yにマトリクス状に設けられ、m×n個配置されている(但し、m及びnは正の整数である)。また、液晶表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、n本のゲート線G(G1~Gn)、m本のソース線S(S1~Sm)、共通電極CEなどを備えている。
【0019】
ゲート線Gは、行方向Xに略直線的に延出し、表示領域DAの外側に引き出され、ゲート線駆動回路GD1,GD2に電気的に接続されている。また、ゲート線Gは、列方向Yに間隔を置いて並べられている。
【0020】
ソース線Sは、列方向Yに略直線的に延出し、表示領域DAの外側に引き出され、デマルチプレクサDMに電気的に接続されている。デマルチプレクサDMは、駆動ICチップIC1(ソース線駆動回路SD)に電気的に接続されている。また、ソース線Sは、行方向Xに間隔を置いて並べられ、ゲート線Gと交差している。なお、ゲート線G及びソース線Sは、必ずしも直線的に延出していなくてもよく、それらの一部が屈曲していてもよい。
【0021】
共通電極CEは、少なくとも表示領域DA内に設けられ、共通電極駆動回路CD1,CD2に電気的に接続されている。共通電極CEは、複数の電極Txを有している。電極Txは、それぞれ複数の画素PXで共用されている。共通電極CEの詳細については後述する。
【0022】
図中、ゲート線駆動回路GD1及び共通電極駆動回路CD1は表示領域DAの左側に位置し、ゲート線駆動回路GD2及び共通電極駆動回路CD2は表示領域DAの右側に位置している。なお、液晶表示パネルPNLは、少なくとも単個のゲート線駆動回路GDと単個の共通電極駆動回路CDとを備えていればよい。例えば、液晶表示パネルPNLは、ゲート線駆動回路GD2及び共通電極駆動回路CD2無しに形成されてもよい。
【0023】
共通電極駆動回路CDは表示領域DAとゲート線駆動回路GDとの間に位置しているが、共通電極駆動回路CDとゲート線駆動回路GDとの位置関係については
図2の関係に限定されるものではない。例えば、表示領域DAと共通電極駆動回路CDとの間にゲート線駆動回路GDが位置してもよい。
【0024】
第1基板SUB1のうち、第2基板SUB2と対向していない領域には、OLB(outer lead bonding)の複数のパッドpが並べられている。駆動ICチップIC1(ソース線駆動回路SD)、デマルチプレクサDM、ゲート線駆動回路GD1,GD2、共通電極駆動回路CD1,CD2等の複数の電子回路は、リード線LEを介してパッドpに電気的に接続されている。
【0025】
なお、上記複数の電子回路は、TFT(薄膜トランジスタ)等の能動素子を使用している。上記のことから、第1基板SUB1は半導体基板である。また、電子回路の構成は、一般に知られており、特開2014-199605号公報、特開2015-230400号公報などに開示された電子回路の構成を実施形態に適用可能である。
【0026】
フレキシブル配線基板FPC1は、第1基板SUB1(液晶表示パネルPNL)に連結されている。フレキシブル配線基板FPC1と第1基板SUB1との接続には、例えば、ACF(異方性導電フィルム)を利用した熱圧着法が用いられる。この方法により、第1基板SUB1の複数のパッドpと、フレキシブル配線基板FPC1の複数のパッドとの電気的接続が確保される。
【0027】
図3は、
図2に示した画素PXを示す等価回路図である。
図3に示すように、各画素PXは、画素スイッチング素子PSW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC等を備えている。画素スイッチング素子PSWは、例えばTFTで形成されている。画素スイッチング素子PSWは、ゲート線G及びソース線Sと電気的に接続されている。
【0028】
画素スイッチング素子PSWは、トップゲート型のTFT及びボトムゲート型のTFTの何れであってもよい。また、画素スイッチング素子PSWの半導体層は、例えば、ポリシリコンによって形成されているが、アモルファスシリコンや酸化物半導体などによって形成されていてもよい。画素電極PEは、画素スイッチング素子PSWに電気的に接続されている。画素電極PEは、共通電極CEと対向している。共通電極CE、絶縁層及び画素電極PEは、保持容量CSを形成している。
【0029】
図4は、液晶表示装置DSPの一部の構造を示す断面図である。
図4に示すように、液晶表示装置DSPは、上述した液晶表示パネルPNL及びバックライトユニットBLに加えて、第1光学素子OD1、第2光学素子OD2等も備えている。なお、図示した液晶表示パネルPNLは、表示モードとしてIPS(In-Plane Switching)の一例であるFFS(Fringe Field Switching)モードに対応した構成を有しているが、他の表示モードに対応した構成を有してもよい。
【0030】
例えば、液晶表示パネルPNLは、FFSモード等の主として基板主面に略平行な横電界を利用するIPS(In-Plane Switching)モードに対応した構成を有していてもよい。横電界を利用する表示モードでは、例えば第1基板SUB1に画素電極PE及び共通電極CEの双方が備えられた構成が適用可能である。又は、液晶表示パネルPNLは、TN(Twisted Nematic)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、VA(Vertical Aligned)モード等の主として基板主面に略垂直な縦電界を利用するモードに対応した構成を有してもよい。縦電界を利用する表示モードでは、例えば第1基板SUB1に画素電極PEが備えられ、第2基板SUB2に共通電極CEが備えられた構成が適用可能である。なお、ここでの基板主面とは、互いに直交する行方向Xと列方向Yとで規定されるX-Y平面と平行な面である。
【0031】
液晶表示パネルPNLは、第1基板SUB1、第2基板SUB2、及び液晶層LCを備えている。第1基板SUB1と第2基板SUB2とは所定の隙間を保持した状態で貼り合わされている。液晶層LCは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間の隙間に封入されている。
【0032】
第1基板SUB1は、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第1絶縁基板10を用いて形成されている。第1基板SUB1は、第1絶縁基板10の第2基板SUB2に対向する側に、ソース線S、共通電極CE、画素電極PE、第1絶縁層11、第2絶縁層12、第3絶縁層13、第1配向膜AL1などを備えている。例えば、画素電極PE及び共通電極CEは、第1絶縁基板10の上方に形成され、表示領域DAに位置している。
【0033】
第1絶縁層11は、第1絶縁基板10の上に配置されている。なお、詳述しないが、本実施形態では、例えばトップゲート構造の画素スイッチング素子が適用されている。このような実施形態では、第1絶縁層11は、厚み方向Zに積層された複数の絶縁層を含んでいる。例えば、第1絶縁層11は、第1絶縁基板10と画素スイッチング素子の半導体層との間に介在するアンダーコート層、半導体層とゲート電極との間に介在するゲート絶縁層、ゲート電極とソース・ドレイン電極との間に介在する層間絶縁層などの各種絶縁層を含んでいる。
【0034】
ゲート線(G)は、ゲート電極と同様に、ゲート絶縁層と層間絶縁層との間に配置されている。ソース線Sは、第1絶縁層11の上に形成されている。また、画素スイッチング素子のソース電極やドレイン電極なども第1絶縁層11の上に形成されている。図示した例では、ソース線Sは、列方向Yに延出している。
【0035】
第2絶縁層12は、ソース線S及び第1絶縁層11の上に配置されている。共通電極CEは、第2絶縁層12の上に形成されている。共通電極CEは、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)、インジウ亜鉛酸化物、(Indium Zinc Oxide:IZO)、酸化亜鉛(Zinc Oxide:ZnO)などの透明な導電材料によって形成されている。なお、図示した例では、共通電極CEの電極Tx上に金属層MLが形成され、共通電極CEを低抵抗化している。但し、金属層MLは省略してもよい。
【0036】
第3絶縁層13は、共通電極CE及び第2絶縁層12の上に配置されている。画素電極PEは、第3絶縁層13の上に形成されている。各画素電極PEは、隣合う一対のソース線Sの間にそれぞれ位置し、共通電極CE(電極Tx)と対向している。また、各画素電極PEは、共通電極CEと対向する位置にスリットSLを有している。このような画素電極PEは、例えば、ITO、IZOなどの透明な導電材料によって形成されている。第1配向膜AL1は、画素電極PE及び第3絶縁層13を覆っている。
【0037】
一方、第2基板SUB2は、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第2絶縁基板20を用いて形成されている。第2基板SUB2は、第2絶縁基板20の第1基板SUB1に対向する側に、ブラックマトリクスBM、カラーフィルタCFR,CFG,CFB、オーバーコート層OC、第2配向膜AL2などを備えている。
【0038】
ブラックマトリクスBMは、第2絶縁基板20の内面に形成され、各画素を区画している。カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、それぞれ第2絶縁基板20の内面に形成され、それらの一部がブラックマトリクスBMに重なっている。カラーフィルタCFRは、赤色画素に配置された赤色フィルタであり、赤色の樹脂材料によって形成されている。カラーフィルタCFGは、緑色画素に配置された緑色フィルタであり、緑色の樹脂材料によって形成されている。カラーフィルタCFBは、青色画素に配置された青色フィルタであり、青色の樹脂材料によって形成されている。
【0039】
図示した例は、カラー画像を構成する最小単位である単位画素が赤色画素、緑色画素、及び青色画素の3個の色画素によって構成された場合に相当する。但し、単位画素は、上記の3個の色画素の組み合わせによるものに限らない。例えば、単位画素は、赤色画素、緑色画素、及び青色画素に加えて、白色画素の4個の色画素によって構成されてもよい。この場合、白色フィルタあるいは透明フィルタが白色画素に配置されてもよいし、白色画素のフィルタそのものを省略してもよい。
オーバーコート層OCは、カラーフィルタCFR,CFG,CFBを覆っている。オーバーコート層OCは、透明な樹脂材料によって形成されている。第2配向膜AL2は、オーバーコート層OCを覆っている。
【0040】
検出電極Rxは、第2絶縁基板20の表面(外面ES)の上方に形成されている。この検出電極Rxの詳細な構造については後述する。この実施形態において、検出電極Rxは、ITO、IZOなどの透明な導電材料によって形成されている。なお、検出電極Rxは、導電材料として、例えば金属によって形成されていてもよい。検出電極Rxの電気抵抗値を低くすることにより、検出に要する時間を短縮することができる。
【0041】
このため、検出電極Rxを金属で形成することは、液晶表示パネルPNLの大型化及び高精細化に対して有利になる。又は、検出電極Rxは、金属(例えば、金属線)と透明な導電材料(例えば、透明な導電層)との組合せ(集合体)によって形成されていてもよい。
【0042】
各検出電極Rxは、第3絶縁層13、第1配向膜AL1、液晶層LC、第2配向膜AL2、オーバーコート層OC、カラーフィルタCFR,CFG,CFB、及び第2絶縁基板20を介して複数の電極(センサ駆動電極)Txと対向している。
【0043】
第1光学素子OD1は、第1絶縁基板10とバックライトユニットBLとの間に配置されている。第2光学素子OD2は、検出電極Rxの上方に配置されている。第1光学素子OD1及び第2光学素子OD2は、それぞれ少なくとも偏光板を含んでおり、必要に応じて位相差板を含んでいてもよい。第1光学素子OD1に含まれる偏光板の吸収軸と、第2光学素子OD2に含まれる偏光板の吸収軸とは、互いに直交している。また、この例では、液晶表示装置DSPの入力面ISは第2光学素子OD2の表面である。液晶表示装置DSPは入力面ISに指等の入力手段が接触又は接近した個所の位置情報を検出することができる。
【0044】
次に、上記したIPSの一例であるFFSモードの液晶表示装置DSPにおいて画像を表示する表示駆動時の動作について説明する。
まず、液晶層LCに電圧が印加されていないオフ状態について説明する。オフ状態は、画素電極PEと共通電極CEとの間に電位差が形成されていない状態に相当する。このようなオフ状態では、液晶層LCに含まれる液晶分子は、第1配向膜AL1及び第2配向膜AL2の配向規制力によりX-Y平面内において一方向に初期配向している。
【0045】
バックライトユニットBLからのバックライトの一部は、第1光学素子OD1の偏光板を透過し、液晶表示パネルPNLに入射する。液晶表示パネルPNLに入射した光は、偏光板の吸収軸と直交する直線偏光である。このような直線偏光の偏光状態は、オフ状態の液晶表示パネルPNLを通過した際にほとんど変化しない。このため、液晶表示パネルPNLを透過した直線偏光のほとんどが、第2光学素子OD2の偏光板によって吸収される(黒表示)。このようにオフ状態で液晶表示パネルPNLが黒表示となるモードをノーマリーブラックモードという。
【0046】
続いて、液晶層LCに電圧が印加されたオン状態について説明する。オン状態は、画素電極PEと共通電極CEとの間に電位差が形成された状態に相当する。つまり、共通電極CEに対しては共通電極駆動回路CDからコモン駆動信号(コモン電圧)が供給される。その一方で、画素電極PEには、定電圧であるコモン電圧に対して電位差を形成するような映像信号が供給される。これにより、オン状態では、画素電極PEと共通電極CEとの間に横電界(フリンジ電界)が形成される。
【0047】
このようなオン状態では、液晶分子は、X-Y平面内において、初期配向方向とは異なる方位に配向する。オン状態では、第1光学素子OD1の偏光板の吸収軸と直交する直線偏光は、液晶表示パネルPNLに入射し、その偏光状態は、液晶層LCを通過する際に液晶分子の配向状態に応じて変化する。このため、オン状態においては、液晶層LCを通過した少なくとも一部の光は、第2光学素子OD2の偏光板を透過する(白表示)。
【0048】
図5は、液晶表示装置DSPの一部を示す回路図である。
図5に示すように、駆動ICチップIC1には、リード線LEなどを介してフレキシブル配線基板FPC1から信号が入力される。駆動ICチップIC1はデマルチプレクサDMに映像信号を出力し、デマルチプレクサDMは、入力される映像信号を複数のソース線Sに選択的に出力する。
【0049】
共通電極駆動回路CD1,CD2、ゲート線駆動回路GD1,GD2、及びデマルチプレクサDMは、第1絶縁基板10の上方に形成されている。
ゲート線駆動回路GD1,GD2は、ゲート線Gを介して複数の画素スイッチング素子PSWに電気的に接続されている。ゲート線駆動回路GD1,GD2は、画素スイッチング素子PSWのオン(導通状態)及びオフ(非導通状態)を切替えるタイミングを制御するための回路である。
【0050】
共通電極駆動回路CD1,CD2は、共通電極CE(複数の電極Tx)に電気的に接続されている。共通電極駆動回路CD1,CD2は、共通電極CE(複数の電極Tx)を駆動するための回路である。
【0051】
デマルチプレクサDMは、複数のソース線S及び複数の画素スイッチング素子PSWを介して複数の画素電極PEに電気的に接続されている。デマルチプレクサDMは、複数の画素電極PEを駆動するための回路であり、複数の画素電極PEに映像信号を与える。
【0052】
複数のリード線LEは、第1絶縁基板10の上方に形成されている。リード線LEa1,LEb1,LEc1,LEd1,LEe1,LEi1,LEj1,LEk1は、それぞれ駆動ICチップIC1と対応するパッドpとに電気的に接続されている。
【0053】
リード線LEa2は、共通電極駆動回路CD1と対応するパッドpとに電気的に接続されている。例えば、リード線LEa2は、共通電極駆動回路CD1の内部を延在している。
リード線LEb2,LEc2は、それぞれゲート線駆動回路GD1と対応するパッドpとに電気的に接続されている。例えば、リード線LEb2,LEc2は、それぞれゲート線駆動回路GD1の内部を延在している。
リード線LEd2,LEe2は、それぞれデマルチプレクサDMと対応するパッドpとに電気的に接続されている。例えば、リード線LEd2,LEe2は、デマルチプレクサDMの内部を延在している。
リード線LEi2は、共通電極駆動回路CD2と対応するパッドpとに電気的に接続されている。例えば、リード線LEi2は、共通電極駆動回路CD2の内部を延在している。
リード線LEj2,LEk2は、それぞれゲート線駆動回路GD2と対応するパッドpとに電気的に接続されている。例えば、リード線LEj2,LEk2は、ゲート線駆動回路GD2の内部を延在している。
【0054】
第1基板SUB1の複数のリード線LEは、ゲート線G、ソース線S、及び金属層MLの一以上と同一材料で同時に形成されてもよい。
【0055】
フレキシブル配線基板FPC1は、複数のリード線LEを有している。
リード線LEa3は、対応するパッドpを介してリード線LEa1に電気的に接続されている。リード線LEa4は、対応するパッドpを介してリード線LEa2に電気的に接続されている。
【0056】
リード線LEb3は、対応するパッドpを介してリード線LEb1に電気的に接続されている。リード線LEb4は、対応するパッドpを介してリード線LEb2に電気的に接続されている。
リード線LEc3は、対応するパッドpを介してリード線LEc1に電気的に接続されている。リード線LEc4は、対応するパッドpを介してリード線LEc2に電気的に接続されている。
【0057】
リード線LEd3は、対応するパッドpを介してリード線LEd1に電気的に接続されている。リード線LEd4は、対応するパッドpを介してリード線LEd2に電気的に接続されている。
リード線LEe3は、対応するパッドpを介してリード線LEe1に電気的に接続されている。リード線LEe4は、対応するパッドpを介してリード線LEe2に電気的に接続されている。
【0058】
リード線LEi3は、対応するパッドpを介してリード線LEi1に電気的に接続されている。リード線LEi4は、対応するパッドpを介してリード線LEi2に電気的に接続されている。
リード線LEj3は、対応するパッドpを介してリード線LEj1に電気的に接続されている。リード線LEj4は、対応するパッドpを介してリード線LEj2に電気的に接続されている。
リード線LEk3は、対応するパッドpを介してリード線LEk1に電気的に接続されている。リード線LEk4は、対応するパッドpを介してリード線LEk2に電気的に接続されている。
【0059】
液晶表示装置DSPは、複数のインダクタLをさらに備えている。複数のインダクタLは、フレキシブル配線基板FPC1に設けられている。
インダクタLaは、リード線LEa3とリード線LEa4との間に電気的に接続されている。リード線LEa3、インダクタLa、及びリード線LEa4は、直列に接続されている。
インダクタLbは、リード線LEb3とリード線LEb4との間に電気的に接続されている。
インダクタLcは、リード線LEc3とリード線LEc4との間に電気的に接続されている。
インダクタLdは、リード線LEd3とリード線LEd4との間に電気的に接続されている。
インダクタLeは、リード線LEe3とリード線LEe4との間に電気的に接続されている。
【0060】
インダクタLiは、リード線LEi3とリード線LEi4との間に電気的に接続されている。
インダクタLjは、リード線LEj3とリード線LEj4との間に電気的に接続されている。
インダクタLkは、リード線LEk3とリード線LEk4との間に電気的に接続されている。
【0061】
本実施形態において、各々のインダクタLは、フェライトビーズであり、フレキシブル配線基板FPC1に実装されている。但し、インダクタLは、コイルであってもよい。例えば、上記コイルは、フレキシブル配線基板FPC1の内部に形成されてもよい。又は、上記コイルは、外付けタイプのコイルであり、フレキシブル配線基板FPC1に実装されてもよい。
【0062】
駆動ICチップIC1は、共通電極駆動回路CD1,CD2、ゲート線駆動回路GD1,GD2、及びデマルチプレクサDMのそれぞれの駆動を制御する。
リード線LEa1には駆動ICチップIC1から駆動信号TSVcomが与えられ、駆動信号TSVcomは、リード線LEa1、リード線LEa3、インダクタLa、リード線LEa4、及びリード線LEa2を介して共通電極駆動回路CD1に与えられる。
【0063】
リード線LEb1には駆動ICチップIC1からゲートイネーブル信号ENBが与えられ、ゲートイネーブル信号ENBは、リード線LEb1、リード線LEb3、インダクタLb、リード線LEb4、及びリード線LEb2を介してゲート線駆動回路GD1に与えられる。
【0064】
リード線LEc1には駆動ICチップIC1からクロック信号CKVが与えられ、クロック信号CKVは、リード線LEc1、リード線LEc3、インダクタLc、リード線LEc4、及びリード線LEc2を介してゲート線駆動回路GD1に与えられる。
なお、ゲート線駆動回路GD1に複数種類のゲートイネーブル信号ENBが同時に与えられてもよい。その場合、別途リード線LE及びインダクタLbを用意し、駆動ICチップIC1とゲート線駆動回路GD1とを電気的に接続すればよい。
【0065】
リード線LEd1には駆動ICチップIC1から制御信号ASW1が与えられ、制御信号ASW1は、リード線LEd1、リード線LEd3、インダクタLd、リード線LEd4、及びリード線LEd2を介してデマルチプレクサDMに与えられる。
【0066】
リード線LEe1には駆動ICチップIC1から制御信号ASW2が与えられ、制御信号ASW2は、リード線LEe1、リード線LEe3、インダクタLe、リード線LEe4、及びリード線LEe2を介してデマルチプレクサDMに与えられる。
そして、制御信号ASW1,ASW2により、デマルチプレクサDMの内部のアナログスイッチの駆動が制御される。
【0067】
リード線LEi1には駆動ICチップIC1から駆動信号TSVcomが与えられ、駆動信号TSVcomは、リード線LEi1、リード線LEi3、インダクタLi、リード線LEi4、及びリード線LEi2を介して共通電極駆動回路CD2に与えられる。
【0068】
リード線LEj1には駆動ICチップIC1からゲートイネーブル信号ENBが与えられ、ゲートイネーブル信号ENBは、リード線LEj1、リード線LEj3、インダクタLj、リード線LEj4、及びリード線LEj2を介してゲート線駆動回路GD2に与えられる。
【0069】
リード線LEk1には駆動ICチップIC1からクロック信号CKVが与えられ、クロック信号CKVは、リード線LEk1、リード線LEk3、インダクタLk、リード線LEk4、及びリード線LEk2を介してゲート線駆動回路GD2に与えられる。
なお、ゲート線駆動回路GD2に複数種類のゲートイネーブル信号ENBが同時に与えられてもよい。
【0070】
次に、本実施形態の液晶表示装置DSPが備える静電容量型のセンサSEについて説明する。
図6は、本実施形態におけるセンサSEの構成を概略的に示す平面図である。
図6において、上記駆動ICチップIC1の図示を省略している。
【0071】
図6に示すように、本実施形態のセンサSEは、第1基板SUB1側の共通電極CE、並びに第2基板SUB2側の検出電極Rx及び引き出し線Lαなどを備えている。つまり、共通電極CEは、表示用の電極として機能するとともに、センサ駆動電極として機能する。
【0072】
共通電極CE及び検出電極Rxは、少なくとも表示領域DAに配置されている。共通電極CEは、複数の電極(センサ駆動電極)Txを有している。図示した例では、複数の電極Txは、表示領域DAにおいて、それぞれ行方向Xに略直線的に延在し、列方向Yに間隔を置いて並び、帯状に形成されている。
【0073】
また、本実施形態では、便宜的に、共通電極CEが8個の電極Txを有するものとして説明する。但し、電極Txの個数は特に限定されるものではなく種々変更可能であり、共通電極CEは、8個を除く複数個の電極Txを有していてもよい。
【0074】
本実施形態において、共通電極駆動回路CD1,CD2は、画像を表示する表示駆動時に、電極Txにコモン駆動信号を与える。共通電極駆動回路CD1,CD2は、センシングを行うセンシング駆動時に、電極Txに書込み信号を書込む。
【0075】
検出電極Rxは、表示領域DAにおいて、それぞれ行方向Xに間隔をおいて並び、列方向Yに略直線的に延出している。つまり、ここでは、検出電極Rxは、電極Txと交差する方向に延出している。なお、検出電極Rxの個数やサイズ、形状は特に限定されるものではなく種々変更可能である。
【0076】
複数のリード線Lαは、非表示領域NDA内にて液晶表示パネルPNLの外面ESの上方に設けられ、検出電極Rxに接続されている。ここでは、リード線Lαは、検出電極Rxと一対一で電気的に接続されている。また、各々のリード線Lαは、非表示領域NDAにて、液晶表示パネルPNLの外面ESの上方に配置された対応するパッドに接続されている。液晶表示パネルPNLの外面ESにフレキシブル配線基板FPC2が連結され、外面ESの上方のパッドにフレキシブル配線基板FPC2が接続されている。リード線Lαの各々は、検出電極Rxからのセンサ出力値を取り出すために使用される。
【0077】
駆動ICチップIC2は、センシングを行うセンシング駆動時に、電極Txと検出電極Rxとの間に発生したセンサ信号の変化を示す読取り信号を上記検出電極Rxから読取る。
【0078】
検出回路RCは、例えば、駆動ICチップIC2に内蔵されている。この検出回路RCは、検出電極Rxからの読取り信号(センサ出力値)に基づいて、液晶表示装置DSPの入力面ISへの導体の接触あるいは接近を検出する。さらに、検出回路RCは、導体が接触あるいは接近した個所の位置情報を検出することも可能である。なお、検出回路RCは、制御モジュールCMに備えられていてもよい。
【0079】
次に、上記した液晶表示装置DSPの入力面ISへの指の接触あるいは接近を検出するためのセンシングを行うセンシング駆動時の動作について説明する。すなわち、複数の電極Txには、共通電極駆動回路CDから書込み信号が順に書込まれる。このような状態で、センサSEによるセンシングが行われる。
【0080】
ここで、センシング方法の一例の原理について
図7を参照しながら説明する。
図7は、センシング方法の一例の原理を説明するための図である。
図7に示すように、検出電極Rxは、電極Txとの間にセンサ信号を発生させる。電極Txと検出電極Rxとの間には、容量Ccが存在する。すなわち、検出電極Rxは電極Txと静電容量結合する。
【0081】
複数の電極Txには、順次、所定の周期でパルス状の書込み信号(センサ駆動信号)Vwが書込まれる。この例では、各電極Txに、順次、書込み信号Vwが書込まれる。また、利用者の指が特定の検出電極Rxと電極Txとが交差する位置に近接して存在するものとする。検出電極Rxに近接している利用者の指により、容量Cxが生じる。
【0082】
電極Txにパルス状の書込み信号Vwが書込まれたときに、特定の検出電極Rxからは、他の検出電極から得られるパルスよりもレベルの低いパルス状の読取り信号(センサ出力値)Vrが得られる。すなわち、表示領域DAにおける利用者の指の位置情報である入力位置情報を検出する際、共通電極駆動回路CD1,CD2は電極Txに書込み信号Vwを書込み、電極Txと検出電極Rxとの間にセンサ信号を発生させる。駆動ICチップIC2は、検出電極Rxに接続されて上記センサ信号(例えば、検出電極Rxに生じる静電容量)の変化を示す読取り信号Vrを読取る。
【0083】
図6に示した検出回路RCでは、書込み信号Vwが各電極Txに書込まれるタイミングと、各検出電極Rxからの読取り信号Vrと、に基づいて、センサSEのX-Y平面内での指の2次元位置情報を検出することができる。また、上記の容量Cxは、指が検出電極Rxに近い場合と、遠い場合とで異なる。このため、読取り信号Vrのレベルも指が検出電極Rxに近い場合と、遠い場合とで異なる。したがって、検出回路RCでは、読取り信号Vrのレベルに基づいて、センサSEに対する指の近接度(センサSEの法線方向の距離)を検出することもできる。
【0084】
上記のように構成された第1の実施形態に係る液晶表示装置DSPによれば、液晶表示装置DSPは、インダクタLを備えている。液晶表示パネルPNLからの放射ノイズ(EMI)のレベルの低減を目的として、電子回路に信号を与えるための配線にインダクタLを接続している。インダクタLは、EMI除去素子である。これにより、液晶表示装置DSPがインダクタL無しに構成されている場合と比較して放射ノイズの低減を図ることができる。
【0085】
駆動ICチップIC1が駆動する対象(例えば、リード線LEa2及び共通電極駆動回路CD1)の時定数が気になる場合、電気抵抗より上述したインダクタLを使用する方が有利である。インダクタLを使用することで、時定数を落とさずに、言い換えると時定数が大きくなることを抑制しつつ、放射ノイズの対策を行うことができる。
上記のことから、放射ノイズを低減することのできる液晶表示装置DSPを得ることができる。
【0086】
(第2の実施形態)
次に、本第2の実施形態について説明する。液晶表示装置DSPは、本第2の実施形態で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図8は、第2の実施形態に係るセンサ付き液晶表示装置DSPの一部を示す回路図である。
図8に示すように、第1基板SUB1の非表示領域NDAにおいて、インダクタLを形成するための面積に余裕がある場合、インダクタLは第1基板SUB1に設けられてもよい。本実施形態において、複数のインダクタLは第1基板SUB1の非表示領域NDAに設けられている。
【0087】
インダクタLaは、リード線LEa1とリード線LEa2との間に電気的に接続されている。
インダクタLbは、リード線LEb1とリード線LEb2との間に電気的に接続されている。
インダクタLcは、リード線LEc1とリード線LEc2との間に電気的に接続されている。
インダクタLdは、リード線LEd1とリード線LEd2との間に電気的に接続されている。
インダクタLeは、リード線LEe1とリード線LEe2との間に電気的に接続されている。
【0088】
インダクタLiは、リード線LEi1とリード線LEi2との間に電気的に接続されている。
インダクタLjは、リード線LEj1とリード線LEj2との間に電気的に接続されている。
インダクタLkは、リード線LEk1とリード線LEk2との間に電気的に接続されている。
【0089】
本実施形態において、各々のインダクタLは、コイルであり、第1絶縁基板10の上方に形成されている。但し、インダクタLは、外付けタイプのコイルであってもよく、フレキシブル配線基板FPC1に実装されてもよい。又は、インダクタLは、フェライトビーズであってもよい。
【0090】
次に、複数のインダクタLを代表してインダクタLaについて説明する。
図9は、
図8の複数のインダクタLのうち一のインダクタLa及び磁性体MAを示す平面図である。
図9に示すように、インダクタLは、第1配線WL1と、第2配線WL2と、を有している。第1配線WL1は、巻回して形成されている。本実施形態において、第1配線WL1の巻き数は12である。第1配線WL1のライン&スペースに関し、L/S=2.5/2.5μmである。
【0091】
そのため、最内周に位置する第1配線WL1の区間の内側の辺から、最外周に位置する第1配線WL1の区間の外側の辺までの距離DIに関し、DI=(2.5μm+2.5μm)×12=60μmである。
【0092】
また、最内周に位置する第1配線WL1の左側の区間の内側の辺から、最内周に位置する第1配線WL1の右側の区間の内側の辺までの幅をWIとする。最内周に位置する第1配線WL1の上側の区間の内側の辺から、最内周に位置する第1配線WL1の下側の区間の内側の辺までの長さをLNとする。幅WIは行方向Xの幅であり、長さLNは列方向Yの長さである。WI=LN=140μmである。
【0093】
第1配線WL1の最外周に位置する端部は、リード線LEa2に電気的に接続されている。第1配線WL1の最内周に位置する端部は、第2配線WL2に電気的に接続されている。第2配線WL2は、第1配線WL1と複数回交差して延出し、第1配線WL1に電気的に接続された一端部と、リード線LEa1に電気的に接続された他端部と、を有している。
【0094】
本実施形態において、インダクタLaは、第1配線WL1と、第1配線WL1とは異なる層に形成された第2配線WL2と、で形成されている。第1配線WL1、リード線LEa1、リード線LEa2等は、ソース線Sと同一材料で同時に形成されている。例えば、第1配線WL1及びリード線LEa2は、物理的に連続して形成されている。第2配線WL2は、金属層MLと同一材料で同時に形成されている。
インダクタLaのインダクタンスは実質的に1μHであり、インダクタLaの抵抗成分は実質的に200Ωである。
【0095】
図10は、本第2の実施形態に係る第1基板SUB1の一部を
図9の線X-Xに沿って示す断面図である。
図10において、磁性体MAの図示は省略している。
図10に示すように、インダクタLaの第1配線WL1、リード線LEa1、リード線LEa2等は、ソース線Sと同一材料で同時に形成され、第2絶縁層12によって覆われている。第2絶縁層12は、例えばアクリル樹脂などにより形成される有機絶縁層である。第2配線WL2は、第2絶縁層12の上に形成され、第3絶縁層13によって覆われている。第2配線WL2は、第2絶縁層12に形成された貫通孔を通り第1配線WL1及びリード線LEa1に接続されている。第3絶縁層13は例えば無機材料から成る無機絶縁層である。
【0096】
第1配線WL1、ソース線S等の配線は、例えば、それぞれ三層積層構造(Ti系/Al系/Ti系)が採用され、Ti(チタン)、Tiを含む合金などTiを主成分とする金属材料からなる下層と、Al(アルミニウム)、Alを含む合金などAlを主成分とする金属材料からなる中間層と、Ti、Tiを含む合金などTiを主成分とする金属材料からなる上層と、を有している。
【0097】
第2配線WL2、金属層ML等の配線に関しても、例えば、三層積層構造(Ti系/Al系/Ti系)が採用されている。
なお、ゲート線Gは、Mo(モリブデン)、MoW(モリブデン・タングステン)等のMoを含む合金で形成されている。
【0098】
上述したインダクタLaの構成は、例示であって、種々変形可能である。
少なくとも、第1配線WL1の巻き数及びライン&スペース、距離DI、幅WI、並びに長さLNは、変形可能である。
【0099】
第1配線WL1はソース線Sと異なる金属で形成されてもよく、第2配線WL2は金属層MLと異なる金属で形成されてもよい。例えば、第1配線WL1は金属層MLと同一材料で同時に形成されてもよく、第2配線WL2はゲート線Gと同一材料で同時に形成されてもよい。
また、第1配線WL1は、複数種類の金属配線を連結することで形成されてもよい。例えば、第1配線WL1は、ソース線Sと同一材料で同時に形成される部分と、金属層MLと同一材料で同時に形成される部分と、を含んでもよい。
【0100】
磁性体MAは、インダクタLaを覆っている。磁性体MAは、シート状に形成され、インダクタLaの上方を覆っている。インダクタLaは、第1絶縁基板10と磁性体MAとで挟まれている。本実施形態において、磁性体MAは、平面視において、インダクタLaの巻回部分の全体を覆っている。
【0101】
磁性体MAは、第1基板SUB1のうち第2基板SUB2から外れた領域に位置している。そのため、インダクタLも、第2基板SUB2に重なっていない方が望ましい。
また、磁性体MAは、単個のインダクタLを覆ってもよいが、2以上のインダクタLをまとめて覆ってもよい。何れにおいても、磁性体MAはインダクタLがつくる磁界を受けることができればよい。これにより、インダクタLのインダクタンスを上げることができる。
【0102】
上記のように構成された第2の実施形態に係る液晶表示装置DSPにおいても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができ、放射ノイズを低減することのできる液晶表示装置DSPを得ることができる。
【0103】
インダクタLを第1基板SUB1に形成することができる。外付けのインダクタ無しに液晶表示装置DSPを形成することができる。そのため、製造コストを抑制することができる。また、フレキシブル配線基板FPC1にインダクタLを設けなくともよいため、フレキシブル配線基板FPC1の設計の簡素化を図ることができる。ひいては、液晶表示装置DSP全体の設計自由度の向上を図ることができる。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0105】
例えば、複数の電極Txは、表示領域DAにおいて、それぞれ列方向Yに略直線的に延出し、行方向Xに間隔を置いて並んでもよい。その場合、複数の検出電極Rxは、列方向Yに間隔を置いて並び、行方向Xに略直線的に延出してもよい。
共通電極駆動回路CDは、表示領域DAとデマルチプレクサDMとの間に位置してもよい。
半導体基板である第1基板SUB1に連結される配線基板は、FPCに限定されるものではなく、プリント回路板(PCB:printed circuit board)であってもよい。
【0106】
上述した実施形態では、電子機器として、液晶表示装置を例に開示した。しかし、上述した実施形態は、他の液晶表示装置、有機EL(electroluminescent)表示装置、その他の自発光型表示装置、あるいは電気泳動素子等を有する電子ペーパ型表示装置等、あらゆるフラットパネル型の表示装置に適用可能であり、表示装置以外の電子機器にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、半導体基板として、第1基板(アレイ基板)SUB1を例に開示した。しかし、半導体基板は、表示装置の基板への適用に限定されるものではなく、例えば、入力位置情報を検出するセンサ基板にも適用可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]絶縁基板と、
前記絶縁基板の上方に形成された複数のゲート線及び複数のソース線と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のゲート線に接続された第1電子回路と、
前記絶縁基板の上方に形成され第1信号が与えられる第1リード線と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第2リード線と、
前記絶縁基板の上方に設けられ前記第1リード線と前記第2リード線との間に電気的に接続された第1インダクタと、を備える、半導体基板。
[2]前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第3リード線と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第4リード線と、
前記絶縁基板の上方に設けられ前記第3リード線と前記第4リード線との間に電気的に接続された第2インダクタと、をさらに備える、[1]に記載の半導体基板。
[3]前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のソース線に接続された第2電子回路と、
前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第3リード線と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記第2電子回路に電気的に接続された第4リード線と、
前記絶縁基板の上方に設けられ前記第3リード線と前記第4リード線との間に電気的に接続された第2インダクタと、をさらに備える、[1]に記載の半導体基板。
[4]前記複数のゲート線及び前記複数のソース線が設けられた表示領域と、
前記表示領域の外側の非表示領域と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置した複数の画素電極と、をさらに備え、
前記第1電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数の画素電極に電気的に接続され、前記複数の画素電極を駆動するためのゲート線駆動回路であり、
前記第2電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数のソース線に接続されるデマルチプレクサである、[3]に記載の半導体基板。
[5]前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置し複数の電極を有する共通電極と、
前記絶縁基板の上方に形成され前記非表示領域に位置した第3電子回路と、をさらに備え、
前記第3電子回路は、前記複数の電極に電気的に接続され、前記複数の電極を駆動するための回路である、[4]に記載の半導体基板。
[6]前記第1インダクタは、前記非表示領域に位置している、[5]に記載の半導体基板。
[7]前記第1インダクタは、前記非表示領域に位置している、[4]に記載の半導体基板。
[8]前記第1インダクタは、コイルである、[1]に記載の半導体基板。
[9]前記コイルは、前記絶縁基板の上方に形成されている、[8]に記載の半導体基板。
[10]前記第1インダクタは、フェライトビーズである、[1]に記載の半導体基板。
[11]絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に形成された複数のゲート線及び複数のソース線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のゲート線に接続された第1電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第1信号が与えられる第1リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第2リード線と、を有する半導体基板と、
前記第1リード線に電気的に接続された第3リード線と、前記第2リード線に電気的に接続された第4リード線と、を有し、前記半導体基板に連結された配線基板と、
前記配線基板に設けられ、前記第3リード線と前記第4リード線との間に電気的に接続された第1インダクタと、を備える、電子機器。
[12]第2インダクタをさらに備え、
前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第5リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第1電子回路に電気的に接続された第6リード線と、をさらに有し、
前記配線基板は、前記第5リード線に電気的に接続された第7リード線と、前記第6リード線に電気的に接続された第8リード線と、をさらに有し、
前記第2インダクタは、前記配線基板に設けられ、前記第7リード線と前記第8リード線との間に電気的に接続されている、[11]に記載の電子機器。
[13]第2インダクタをさらに備え、
前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され前記複数のソース線に接続された第2電子回路と、前記絶縁基板の上方に形成され第2信号が与えられる第5リード線と、前記絶縁基板の上方に形成され前記第2電子回路に電気的に接続された第6リード線と、をさらに有し、
前記配線基板は、前記第5リード線に電気的に接続された第7リード線と、前記第6リード線に電気的に接続された第8リード線と、をさらに有し、
前記第2インダクタは、前記配線基板に設けられ、前記第7リード線と前記第8リード線との間に電気的に接続されている、[11]に記載の電子機器。
[14]前記半導体基板は、前記複数のゲート線及び前記複数のソース線が設けられた表示領域と、前記表示領域の外側の非表示領域と、前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置した複数の画素電極と、をさらに有し、
前記第1電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数の画素電極に電気的に接続され、前記複数の画素電極を駆動するためのゲート線駆動回路であり、
前記第2電子回路は、前記非表示領域に位置し、前記複数のソース線に接続されるデマルチプレクサである、[13]に記載の電子機器。
[15]前記半導体基板は、前記絶縁基板の上方に形成され前記表示領域に位置し複数の電極を有する共通電極と、前記絶縁基板の上方に形成され前記非表示領域に位置した第3電子回路と、をさらに有し、
前記第3電子回路は、前記複数の電極に電気的に接続され、前記複数の電極を駆動するための回路である、[14]に記載の電子機器。
[16]前記第1インダクタは、コイルである、[11]に記載の電子機器。
[17]前記コイルは、前記配線基板の内部に形成されている、[16]に記載の電子機器。
[18]前記第1インダクタは、フェライトビーズである、[11]に記載の電子機器。