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特許7540021多極変換装置とそれを備えたマルチタップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】多極変換装置とそれを備えたマルチタップ
(51)【国際特許分類】
   H01R 31/02 20060101AFI20240819BHJP
【FI】
H01R31/02 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023011698
(22)【出願日】2023-01-30
(65)【公開番号】P2023111893
(43)【公開日】2023-08-10
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】202220245486.5
(32)【優先日】2022-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523032962
【氏名又は名称】東莞市万旅電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dongguan Wontravel Electric Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 1 Yuanshanzai Road, Henggangtou, Xin’an District, Changan Town, Dongguan, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】林 良冠
(72)【発明者】
【氏名】李 小龍
(72)【発明者】
【氏名】胡 磊
(72)【発明者】
【氏名】熊 軍文
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-064387(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2022/0013967(US,A1)
【文献】特開2000-315538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアホルダーを備え、前記コアホルダーは、少なくとも3つの側面に対となる第一スロットと第二スロットが設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロットが交差して第一装着スロットを形成し、各第一装着スロットに第一導電シートが装着され、第一導電シートは、第一スロットに配置された第一導電部を備え、隣接する2つの側面にある第二スロットが交差して第二装着スロットを形成し、各第二装着スロットに第二導電シートが装着され、第二導電シートは、第二スロットに配置された第二導電部を備え
背面合わせの2つの側面及び前記背面合わせの2つの側面に隣接する少なくとも1つの側面に前記第一スロットと第二スロットが設けられる
ことを特徴とする多極変換装置。
【請求項2】
2組の背面合わせの2つの側面に前記第一スロットと第二スロットが設けられることを特徴とする請求項に記載の多極変換装置。
【請求項3】
コアホルダーを備え、前記コアホルダーは、少なくとも3つの側面に対となる第一スロットと第二スロットが設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロットが交差して第一装着スロットを形成し、各第一装着スロットに第一導電シートが装着され、第一導電シートは、第一スロットに配置された第一導電部を備え、隣接する2つの側面にある第二スロットが交差して第二装着スロットを形成し、各第二装着スロットに第二導電シートが装着され、第二導電シートは、第二スロットに配置された第二導電部を備え、
前記第一導電シート及び第二導電シートは、コアホルダーの1つの側面に突出する導電延長部を備え、突出する導電延長部が配置される前記コアホルダーの側面に回路基板が設けられ、回路基板と導電延長部が電気的に接続されることを特徴とする多極変換装置。
【請求項4】
前記回路基板に導電延長部に対応する挿着孔が成形され、回路基板の入力端が挿着孔に配置され、挿着孔を導電延長部に套設することにより、前記入力端と導電延長部が電気的に接続され、挿着孔に近い前記回路基板の縁に接続孔が設けられ、回路基板の出力端が接続孔に配置されることを特徴とする請求項に記載の多極変換装置。
【請求項5】
コアホルダーを備え、前記コアホルダーは、少なくとも3つの側面に対となる第一スロットと第二スロットが設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロットが交差して第一装着スロットを形成し、各第一装着スロットに第一導電シートが装着され、第一導電シートは、第一スロットに配置された第一導電部を備え、隣接する2つの側面にある第二スロットが交差して第二装着スロットを形成し、各第二装着スロットに第二導電シートが装着され、第二導電シートは、第二スロットに配置された第二導電部を備え、
前記コアホルダーの少なくとも1つの側面に、その上にある第一スロット及び第二スロットと対となる第三スロットが設けられ、第三スロットに第三導電シートが装着され、第三導電シートは、同じ側面にある第一導電部及び第二導電部と組み合わせて使用される第三導電部を備えることを特徴とする多極変換装置。
【請求項6】
前記第三スロットは、貫通スロットであり、第三導電シートは、それぞれ2つの側面にある第一導電部及び第二導電部と対となる第三導電部を備えることを特徴とする請求項に記載の多極変換装置。
【請求項7】
前記第一スロットは、隣接する2つの側面の移行部に近い位置に設けられ、前記第二スロットは、隣接する2つの側面の移行部に近い位置に設けられることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか一項に記載の多極変換装置。
【請求項8】
前記コアホルダーは、対向配置される第一ホルダーと第二ホルダーとを備え、第一ホルダーと第二ホルダーは、着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか一項に記載の多極変換装置。
【請求項9】
前記第一ホルダーと第二ホルダーの背面合わせの側面の少なくとも一方に、第一スロットと第二スロットが同時に設けられることを特徴とする請求項8に記載の多極変換装置。
【請求項10】
第一ホルダーに第二ホルダーの方向に向かって延びる位置決めスリーブが設けられ、第二ホルダーに位置決めスリーブにフィットし位置決めスリーブに挿入可能な位置決め棒が設けられることを特徴とする請求項8に記載の多極変換装置。
【請求項11】
ハウジングと、請求項1~のいずれかに記載の多極変換装置とを備え、前記ハウジングに対応するピン貫通孔が設けられることを特徴とするマルチタップ。
【請求項12】
ハウジング内にあるガードフレームも備え、前記ガードフレームは、多極変換装置を収容するための収容スペースを確保しておき、ガードフレームでのピン貫通孔に対応する位置に、対応するピンガイド孔が設けられ、前記ピンガイド孔は、電子・電気製品プラグのピンを通過させることができることを特徴とする請求項11に記載のマルチタップ。
【請求項13】
ガードフレームは、対向配置される第一スロットフレームと第二スロットフレームとを備え、前記第一スロットフレーム及び第二スロットフレームの対向する側面が開放され突き合わされて収容空間を形成することを特徴とする請求項12に記載のマルチタップ。
【請求項14】
前記第一スロットフレームと第二スロットフレームは、コアホルダーに移動可能に套設され、第一スロットフレームと第二スロットフレームにコアホルダーの内側方向に向かって延びるリミット部が設けられ、コアホルダーにリミット部が入り込むためのリミットスロットが設けられることを特徴とする請求項13に記載のマルチタップ。
【請求項15】
電源に接続するための電源コードも備え、前記電源コードは、ハウジングとガードフレームを順番に通過した後、コアホルダー内部に入り込み、第一導電シート及び第二導電シートに、または第一導電シート、第二導電シート及び第三導電シートに電気的に接続され、前記コアホルダーは、電源コードを挟み込んで固定することを特徴とする請求項13に記載のマルチタップ。
【請求項16】
前記コアホルダーは、第一ホルダーと第二ホルダーとを備え、第一ホルダーと第二ホルダーの電源コードが入り込む側に、対向配置される第一位置決め部と第二位置決め部が設けられ、前記第一位置決め部と第二位置決め部は、クランプ孔を形成し、前記電源コードは、クランプ孔を通過し第一位置決め部と第二位置決め部との間でクランプされることを特徴とする請求項15に記載のマルチタップ。
【請求項17】
ハウジングの内部に第一導電シート及び第二導電シートに直接または回路基板を介して電気的に接続されるUSB充電モジュールも設けられ、ハウジングにUSBジャックが設けられることを特徴とする請求項11に記載のマルチタップ。
【請求項18】
ガードフレームでのピンガイド孔に対応する位置に安全扉とリターンスプリングが設けられ、安全扉は、ピンガイド孔の閉位置と開位置の間で移動でき、リターンスプリングは、安全扉にピンガイド孔を閉じる位置に移動させるための弾性力を加えることを特徴とする請求項11に記載のマルチタップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源ソケットの技術分野に関し、特に多極変換装置とそれを備えたマルチタップに関する。
【背景技術】
【0002】
あまりにも多くのスペースを占有することなく、複数の電子・電気製品のプラグを同時に1つのソケットに差し込むようにするために、従来のマルチタップは、ハウジングの複数の側面(例えば、上面及び左右の側面)に、複数の電気・電子製品プラグのピンをそれぞれ差し込むための差込口が設けられる。
【0003】
従来のマルチタップは、一般に、ハウジングと多極変換装置を備え、ハウジングの上、下、左、右、前面の少なくとも3つの側面に、ソケットパネルが設けられ、各ソケットパネルは、少なくとも1つの差込口ユニット(各差込口ユニットは、2ピンまたは3ピンプラグに対応する2つまたは3つの差込口で構成される)を備え、多極変換装置は、複数のコアホルダーと複数の導電シートを備え、各コアホルダーにはソケットパネルにある差込口ユニットに対応する装着スロットが設けられ、導電シートは、対応する装着スロットに埋め込まれ、使用時、電子・電気製品プラグのピンが装着スロットに差し込まれ、対応する接続シートと接触し回路をオンにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のマルチタップは、スペースを取らずに複数のプラグを同時に差し込むことができるが、ソケットパネルの数量に応じてハウジング内に互いに独立した複数のコアホルダーが設けられ、さらに、各コアホルダーのソケットパネルと反対側の側面に装着スロットが成形され対応する導電シートが装着される。複数のコアホルダーを配置し導電シートを別々に装着するこの方法は、製品の体積が大きくなり、組み立てが面倒で製造コストも高くなるだけでなく、配線ポートが多くなるので、マルチタップ内での配線が乱雑になり、安全上の問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、多極変換装置とそれを備えたマルチタップを提供し、マルチタップの体積を減らし、組み立て効率を向上させ、使用の安全性を向上させることを目的とする。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る多極変換装置は、コアホルダーを備え、前記コアホルダーは、少なくとも3つの側面に対となる第一スロットと第二スロットが設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロットが交差して第一装着スロットを形成し、各第一装着スロットに第一導電シートが装着され、第一導電シートは、第一スロットに配置された第一導電部を備え、隣接する2つの側面にある第二スロットが交差して第二装着スロットを形成し、各第二装着スロットに第二導電シートが装着され、第二導電シートは、第二スロットに配置された第二導電部を備える。
【0007】
本発明に係るマルチタップは、ハウジングと、多極変換装置とを備え、多極変換装置は、上述の多極変換装置であり、前記ハウジングに対応するピン貫通孔が設けられる。
【0008】
本発明は、コアホルダーの少なくとも3つの側面に対となる第一設置スロットと第二設置スロットが設けられ、コアホルダーの隣接する2つの側面にある第一スロットが交差して第一導電シートを設置するための第一設置スロットを形成し、コアホルダーの隣接する2つの側面にある第二スロットが交差して第二導電シートを設置するための第二設置スロットを形成することにより、隣接する2つの側面にある第一スロットが同じ第一導電シートを共用し、隣接する2つの側面にある第二スロットが同じ第二導電シートを共用するので、コアホルダーの体積を小さくするとともに、第一導電シートと第二導電シートの使用量を減らし、組立効率を向上させることができるため、マルチタップはよりコンパクトで精巧になり、携帯しやすくなり、コストも低くなる。また、本発明は、コアホルダーと導電シートを共用することにより、配線ポートを減らし、マルチタップの内部配線をより簡潔にし、マルチタップの安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る多極変換装置の三次元概略図一である。
図2】本発明の一実施形態に係る多極変換装置の三次元概略図二である。
図3】本発明の一実施形態に係る多極変換装置の分解概略図である。
図4】本発明の一実施形態に係る多極変換装置、ガードフレーム及び電源コードなどの組立概略図である。
図5】本発明の一実施形態に係る多極変換装置、ガードフレーム及び電源コードなどの分解概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態における技術的解決策について明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施形態は、本発明の実施形態の一部にすぎず、それらのすべてではない。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力をすることなく得た他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0011】
本発明の実施形態に方向表示(上、下、左、右、前、後、上部、下部、内側、外側、垂直、水平、縦方向、反時計回り、時計回り、円周方向、半径方向、軸方向など)がある場合、その方向表示は、特定の姿勢(図面に示すように)における構成要素間の相対的な位置関係及び移動状況を説明するためにのみ使用され、特定の姿勢が変化すると、それに応じて方向表示も変化することに留意されたい。
【0012】
また、本発明の実施形態において「第一」又は「第二」を含む記載がある場合、「第一」又は「第二」の記載は、説明のためのものであり、相対的な重要性を示したり暗示したり、示された技術的特徴の数を暗示したりするものとして解釈されるべきではない。従って、「第一」又は「第二」として限定される特徴は、これらの特徴の少なくとも1つを明示的または暗示的に含むことができる。なお、各実施形態の技術的解決策は互いに組み合わせることができるが、それは当業者が実現できることに基づくものでなければならず、技術的解決策の組み合わせが矛盾するか、実現できない場合、そのような技術的解決策の組み合わせは存在せず、本発明によって要求される保護範囲内にもないと考えるべきである。
【0013】
本発明は、多極変換装置を開示する。
【0014】
図1~5に示すように、本発明の一実施形態に係る多極変換装置は、マルチタップのハウジング(図示せず)内に装着され、電源に電気的に接続可能である。また、本発明の一実施形態に係る多極変換装置は、コアホルダー1を備え、コアホルダー1は、一般に絶縁材料(プラスチックなど)でできており、少なくとも3つの側面に対となる第一スロット110と第二スロット120が設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロット110が交差して第一装着スロット11を形成し、各第一装着スロット11に第一導電シート2が装着され、第一導電シート2は、第一スロット110(ここでいう第一スロット110は、同一の第一装着スロット11内の全ての第一スロット110を指す。)に配置された第一導電部21を備え、隣接する2つの側面にある第二スロット120が交差して第二装着スロット12を形成し、各第二装着スロット12に第二導電シート3が装着され、第二導電シート3は、第二スロット120(ここでいう第二スロット120は、同一の第二装着スロット12内の全ての第二スロット120を指す。)に配置された第二導電部31を備える。電子・電気製品プラグ(図示せず)の対応するピン(図示せず)が第一スロット110及び第二スロット120に差し込んだ後、対応する第一導電部21及び第二導電部31にそれぞれ当接し、電気的な接続を実現する。
【0015】
本発明は、コアホルダー1の少なくとも3つの側面に対となる第一装着スロット110と第二装着スロット120が設けられ、隣接する2つの側面にある第一スロット110が交差して第一導電シート2を装着するための第一装着スロット11を形成し、隣接する2つの側面にある第二スロット120が交差して第二導電シート3を装着するための第二装着スロット12を形成することにより、隣接する2つの側面にある第一スロット110が同じ第一導電シート2を共用し、隣接する2つの側面にある第二スロット120が同じ第二導電シート3を共用するので、コアホルダー1の体積を小さくするとともに、第一導電シート2と第二導電シート3の使用量を減らし、組立効率を向上させることができるため、マルチタップはよりコンパクトで精巧になり、携帯しやすくなり、コストも低くなる。また、本発明は、コアホルダーと導電シートを共用することにより、配線ポートを減らし、マルチタップの内部配線をより簡潔にし、マルチタップの安全性を向上させることができる。
【0016】
コアホルダー1の少なくともどの3つの側面に第一スロット110と第二スロット120を設けるように選択するかは、使用上の必要性に応じて決定できることを理解されたい。例えば、第一スロット110と第二スロット120が設けられる3つの側面が互いに背面合わせでなくてもよく、第一スロット110と第二スロット120が設けられる少なくとも2つの側面が背面合わせであってもよい。好ましい実施形態では、背面合わせの2つの側面及び前記背面合わせの2つの側面に隣接する少なくとも1つの側面に第一スロット110と第二スロット120が設けられる。即ち、3つの側面に第一スロット110と第二スロット120が設けられる場合、背面合わせの2つの側面及び前記背面合わせの2つの側面に隣接する1つの側面に第一スロット110と第二スロット120が設けられる。4つの側面に第一スロット110及び第二スロット120が設けられる場合、2組の背面合わせの2つの側面に第一スロット110及び第二スロット120が設けられ、これによって類推する。
【0017】
具体的には、第一スロット110は、コアホルダー1の隣接する2つの側面の移行部に近い位置(または隣接する2つの側面の曲がり角に近い位置)に設けられ、同様に、第二スロット120は、コアホルダー1の隣接する2つの側面の移行部に近い位置に設けられる。これによって、隣接する2つの側面にある第一スロット110同士間、及び隣接する2つの側面にある第二スロット120同士間の間隔を短くすることにより、コアホルダー1及び第一導電シート2、第二導電シート3の体積を減らし、マルチトップをよりコンパクトにする。
【0018】
さらに、第一導電シート2と第二導電シート3は、それぞれコアホルダー1の1つの側面(好ましくは、第一スロット110と第二スロット120が設けられていないコアホルダー1の側面)に突出する導電延長部22、32を備え、突出する導電延長部22、32が配置されるコアホルダー1の側面に回路基板5が設けられ、回路基板5と導電延長部22、32が電気的に接続される。
【0019】
本発明の一実施形態では、回路基板5に導電延長部22、32に対応する挿着孔51、52が成形され、回路基板5の入力端が挿着孔51、52に配置され、挿着孔51、52を導電延長部22、32に套設することにより、前記入力端と導電延長部22、32が電気的に接続され、挿着孔51、52に近い回路基板5の縁に接続孔53、54が設けられ、回路基板5の出力端が接続孔53、54に配置される。接続孔53、54は、USB充電モジュールなどのマルチトップ内の電源供給を必要とする他のモジュールの外部接続に使用され、第一導電シート2と第二導電シート3に通電した後、マルチトップ内の電源供給を必要とする他のモジュールに電源を供給する。回路基板5は、挿入孔51、52を導電延長部22、32に套設することが従来のはんだ付け接続に取って代わるので、分解と組立に便利であり、組立効率が高く、コストが低い。
【0020】
本発明の一実施形態では、コアホルダー1は、対向配置される第一ホルダー1aと第二ホルダー1bとを備え、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bは、着脱可能に接続されたり、超音波溶着されたりする。
【0021】
具体的には、第一ホルダー1aに第二ホルダー1bの方向に向かって延びる位置決めスリーブ15が設けられ、第二ホルダー1bに位置決めスリーブ15にフィットし位置決めスリーブ15に挿入可能な位置決め棒16が設けられることにより、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bを位置決めし、両者の接続強度を向上させ、また、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bとの対向面と位置決めスリーブ15とで、電源コードを入れることができる回避領域(図示せず)を形成する。
【0022】
コアホルダー1が接続されている第一ホルダー1aと第二ホルダー1bを備える場合、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bに第一スロット110と第二スロット120をどのように配置するかは、使用上の必要性に応じて決定できることを理解されたい。例示的に、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bの背面合わせの側面の少なくとも1つに、第一スロット110と第二スロット120が同時に設けられる。図1及び図2に示すように、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bの背面合わせの2つの側面に、第一スロット110と第二スロット120が設けられる。
【0023】
以上の実施形態は、2極の多極変換装置の実施例であり、使用時に、第一導電シート2または第二導電シート3の一方が活線導電シートとして使用され、もう一方が中性線導電シートとして使用され、どちらが活線導電シートとして使用されるかは、どちらが電源の活線に接続されているかによって異なる。
【0024】
電子・電気製品のプラグは、2ピンプラグまたは3ピンプラグがあり、電子・電気製品の3ピンプラグに対応するために、本発明の別の実施形態では、コアホルダー1の少なくとも1つの側面に、その上にある第一スロット110及び第二スロット120と対となる第三スロット13が設けられ、第三スロット13は、止まりスロットまたは貫通スロットであり、第三スロット13に第三導電シート4が装着され、第三導電シート4は、同じ側面にある第一導電部21及び第二導電部31と組み合わせて使用される第三導電部41を備える。
【0025】
具体的には、第三スロット13は、貫通スロットであり、第三導電シート4は、少なくとも2つの側面にある第一導電部21及び第二導電部31と対となる第三導電部41を備える。好ましくは、第三スロット4は、背面合わせの2つの側面にある第一導電部21及び第二導電部31と対となる第三導電部41を備える。
【0026】
具体的には、第三導電シート4は、バックル構造またはねじによって第三スロット13に固定される。
【0027】
図1~5に示すように、本発明は、マルチトップも開示する。
【0028】
本発明に係るマルチトップは、ハウジング(図示せず)と多極変換装置とを備え、多極変換装置の構造は、上述の実施形態を参照し、前記ハウジングに、電子・電気製品プラグのピンが通過するためのピン貫通孔(図示せず)が設けられ、最終的に対応するスロットに差し込まれ、対応する導電部に電気的に接続される。マルチトップは、上述の多極変換装置のすべての実施形態のすべての技術的解決策を採用しているため、少なくとも、上述の実施形態の技術的解決策によるすべての有益な効果を有し、ここでは繰り返さない。電子・電気製品のプラグが2ピンプラグである場合、上述のスロットは、第一スロット110と第二スロット120とを備え、導電部は、第一導電部21と第二導電部21とを備え、電子・電気製品のプラグが3ピンプラグである場合、上述のスロットは、第一スロット110と第二スロット120と第三スロット13とを備え、導電部は、第一導電部21と第二導電部31と第三導電部41とを備える。
【0029】
本発明の一実施形態では、ハウジング内にあるガードフレーム6も備え、ガードフレーム6は、多極変換装置を収容するための収容スペース60を確保しておき、ガードフレーム6でのピン貫通孔61に対応する位置に、対応するピンガイド孔61が設けられ、ピンガイド孔61は、電子・電気製品プラグのピンを通過させる。ガードフレームは、コアホルダー1を保護すると同時に、第一導電シート2、第二導電シート3及び第三導電シート4のリミッターとして機能し、第一導電シート2、第二導電シート3及び第三導電シート4がそれぞれ第一装着スロット11、第二装着スロット12及び第三装着スロット13から緩んだり抜けたりしないようにする。
【0030】
具体的には、ガードフレーム6は、対向配置される第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bとを備え、第一スロットフレーム6a及び第二スロットフレーム6bの対向する側面が開放され突き合わされて収容空間60を形成する。第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bが突き合わされた後、ハウジング(図示せず)の内壁によって直接制限され、第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bが緩んだり分離したりするのを防ぐことができる。第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bとの接続強度を向上させるために、第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bとをネジ、バックル、超音波溶接、ホットリベットまたは締まりばめなどによって固定することもできる。
【0031】
本発明の一実施形態では、第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bによって囲まれた収容スペース60は、コアホルダー1にフィットし、第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bは、移動可能にコアホルダー1に套設され、第一スロットフレーム6aと第二スロットフレーム6bにコアホルダー1の内側方向に延びるリミット部62が設けられ、ガードフレーム6の取り付けをガイドし、ガードフレーム6とコアホルダー1との接続強度を向上させるために、コアホルダー1にリミット部62が入り込むためのリミットスロットが設けられる。リミットスロットを別々に設けることができるが、第三スロット13を前記リミットスロットとして兼用することもでき、第三スロット13をリミットスロットとして兼用する場合、リミット部62は、囲いパネルの形状となり、第三導電部41に套設され第三導電部41のリミッターとして機能することができる。
【0032】
第一導電シート2及び第二導電シート3、または第一導電シート2、第二導電シート3及び第三導電シート4は、通常、ピンまたは電源コードを介して電源に電気的に接続され、ピンを介して電源に電気的に接続される場合、前記ピンの一端は、コアホルダー1に差し込まれ、対応する第一導電シート2及び第二導電シート3に、または対応する第一導電シート2、第二導電シート3及び第三導電シート4にそれぞれ電気的に接続され、ピンのもう一方の端は、ハウジングから突き出ていることを理解されたい。
【0033】
電源コード8を介して電源に電気的に接続される場合、電源コード8の一端は、ハウジングとガードフレーム6を順番に通過した後、コアホルダー1内部に入り込み、第一導電シート2及び第二導電シート3に、または第一導電シート2、第二導電シート3及び第三導電シート4に電気的に接続され、コアホルダー1は、電源コードを挟み込んで固定する。具体的には、コアホルダー1は、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bとを備え、第一ホルダー1aと第二ホルダー1bの電源コードが入り込む側に、対向配置される第一位置決め部14aと第二位置決め部14b設けられ、第一位置決め部14aと第二位置決め部14bは、クランプ孔を形成し、電源コード8は、クランプ孔を通過し第一位置決め部14aと第二位置決め部14bとの間でクランプされる。
【0034】
さらに、ハウジング(図示せず)の内部に第一導電シート2と第二導電シート3に直接または回路基板5を介して電気的に接続されるUSB充電モジュール(図示せず)も設けられ、ハウジングにUSB充電モジュールのコネクタを差し込むためのUSBジャック(図示せず)が設けられることにより、変換ソケットの機能を追加する。
【0035】
ガードフレーム6でのピンガイド孔61に対応する位置に安全扉7とリターンスプリング71が設けられ、安全扉7は、ピンガイド孔61の閉位置と開位置の間で移動でき、リターンスプリング71は、安全扉7にピンガイド孔61を閉じる位置に移動させるための弾性力を加える。電子・電気製品のプラグを差し込むとき、安全扉7は、電子・電気製品プラグのピン(活線ピン及び中性線ピン、または活線ピン、中性線ピン及びアース線ピンなど、図示せず)の推力により、リターンスプリング71に打ち勝ってピンガイド孔61が開く位置に移動する。電気・電子製品のプラグを引き抜くとき、安全扉は、リターンスプリング71の弾性力により、ピンガイド孔61を再び閉じ、防塵や安全保護などの役割を果たす。安全扉7及びリターンスプリング71の取り付け方は様々であることを理解されてい。例えば、ガードフレーム6の外側にガイドシュート(図示せず)が設けられ、ガイドシュート内に安全扉がスライド可能に設置され、リターンスプリング71の一端が安全扉7に当接し、もう一方の端がガードフレーム6に当接する。安全扉7及びリターンスプリング71を具体的にどのように配置するかについては、従来技術では多くの解決策があり、ここでは繰り返さない。
【0036】
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明の特許範囲を限定するものではなく、本発明の構想の下で、本発明の明細書及び図面の内容を使用してなされた同等の構造変換、または他の関連する技術分野での直接的/間接的な使用は、すべて本発明の特許保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5