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特許7540062ポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-16
(45)【発行日】2024-08-26
(54)【発明の名称】ポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240819BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023180317
(22)【出願日】2023-10-19
【審査請求日】2023-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(72)【発明者】
【氏名】アリ トゥバ
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-026133(JP,A)
【文献】特開2023-088782(JP,A)
【文献】特許第7464111(JP,B2)
【文献】特開2020-154683(JP,A)
【文献】特開2009-075745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成されるポイント付与部と、
ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成される特定部と、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成される送信部であって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、送信部と、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される引き替え部と、
を備える、ポイントプログラムの運用システム。
【請求項2】
前記特定部は、各顧客により事前登録された1以上の指定特典を、その顧客に対する前記1以上の候補特典として特定するように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項3】
前記一の決済処理は、前記決済金額を受け取る事業者が操作する決済端末と前記顧客が操作する顧客端末とを介して行われ、
前記特定部は、前記決済端末又は前記事業者のうち少なくとも一方の情報に基づいて前記1以上の候補特典を特定するように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項4】
前記1以上の候補特典は、前記決済金額を受け取る事業者により事前登録された1以上の推奨特典を含む、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項5】
前記1以上の候補特典は、1以上の関連特典を含み、
前記1以上の関連特典は、前記決済金額を受け取る事業者の業種と同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典、あるいは前記一の決済処理で取引された商品又はサービスと同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典を含む、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項6】
前記特定部は、前記決済金額を受け取る事業者の所在地又は前記事業者が操作する決済端末の位置情報に基づいて前記1以上の候補特典の少なくとも1つを特定するように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項7】
前記特定部は、前記決済金額を受け取る事業者又は前記事業者の関連事業者に対する投資商品を前記1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定するように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項8】
前記1以上の候補特典のうちの1つが投資商品である場合に、前記決済完了画面には、前記投資商品についての相場のトレンドを示すグラフが表示される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項9】
前記特定部は、前記一の決済処理により付与されるポイント数で引き替え可能な特典であって、引き替えに必要なポイント数が規定されている特典又は引き替えに必要な最低ポイント数が定められた特典を前記1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定するように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項10】
前記引き替え部は、
前記一の決済処理で付与されたポイント数が、当該一の決済処理の結果を示す一の決済完了画面において選択された特典との引き替えに足りない場合は当該付与されたポイントを前記選択された特典との引き替えのために貯蓄するように構成され、さらに、
前記一の決済処理の後の別の決済処理の結果を示す別の決済完了画面において選択された特典が、前記一の決済完了画面において選択された特典と同じであり、かつ、前記別の決済処理で付与されたポイント数と、貯蓄されたポイント数とを加算した合計ポイント数が、前記選択された特典との引き替えに足りる場合に、前記特典引き替え処理を行うように構成される、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項11】
前記1以上の候補特典の品目は、複数の候補特典の品目を含み、
前記複数の候補特典は、寄付金である特典と投資商品である特典との少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項12】
前記一の決済処理は、
前記決済金額と、
前記決済金額を支払う顧客が操作する顧客端末から送信された顧客識別情報と、
前記決済金額を受け取る事業者が操作する決済端末から送信された事業者識別情報と、
に基づいて実行され、
前記決済情報は、前記事業者識別情報と、前記決済金額と、特定された前記1以上の候補特典に係る候補特典情報と、を含み、
前記送信部は、前記決済情報を前記顧客端末に送信するように構成される、
請求項1~11のうち何れか一項に記載のポイントプログラムの運用システム。
【請求項13】
1以上のサービスサーバを備え、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成され、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成され、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成され、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれ、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される、
ポイントプログラムの運用システム。
【請求項14】
1以上のサービスサーバに、
一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与することと、
ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定することと、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信することであって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、ことと、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うことと、
実行させることを含む、ポイントプログラムの運用方法。
【請求項15】
コンピュータに、
一の決済処理のための画面を表示させることと、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させることであって、前記決済完了画面には、1以上の候補特典の品目が含まれ、前記1以上の候補特典は、前記一の決済処理に伴って付与されたポイントと引き替えられる特典の候補である、ことと、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替えるための特典引き替え指示を送信させることと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗又はECサイトを運営する事業者は、顧客の購買意欲の向上又は継続的な利用の促進のために、取引額に応じたポイントを顧客に付与し、そのポイント数に応じた特典を顧客に提供することがある。このように、ポイント数に応じて特典を提供するロイヤルティプログラムは、一般に、「ポイントプログラム」と呼ばれる。近年は、複数の企業が共通のポイントを運用するマルチポイントプログラムも提供されている。
【0003】
「ポイント」は、特典との引き替えを媒介する単位を表す。顧客は、獲得したポイントを貯蓄した後、商品の購入に対する割引サービス又は特別なノベルティ商品といった、顧客ロイヤルティを促進するための特典と引き替えることができる。
【0004】
ポイントプログラムがポイントを金銭的価値に換算するための比率を設定している場合、顧客はその換算後の金額に相当する特典を選択して、それまでに貯蓄したポイントと引き替えることができる。ポイントと引き替え可能な特典は年々多様化している。例えば特許文献1は、ポイントと引き替え可能な特典の事例として、為替、株式、馬券、又はくじといった投資品目を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2004/003805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
顧客は、特典を得るために、ポイント数を考慮しつつ、多様な特典の中から希望する特典を選んだり、引き替えのための手続きをしたりする必要がある。そのため、特典の選択肢が増えるにつれ、顧客が特典を得るための手続きは複雑になる、という課題がある。
【0007】
本開示は、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができるポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係るポイントプログラムの運用システムは、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成されるポイント付与部と、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成される特定部と、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成される送信部であって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、送信部と、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される引き替え部と、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係るポイントプログラムの運用システムは、1以上のサービスサーバを備え、前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成され、前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成され、前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成され、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれ、前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される。
【0010】
本開示の一態様に係る運用方法は、1以上のサービスサーバに、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与することと、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定することと、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信することであって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、ことと、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うことと、実行させることを含む。
【0011】
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、一の決済処理のための画面を表示させることと、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させることであって、前記決済完了画面には、1以上の候補特典の品目が含まれ、前記1以上の候補特典は、前記一の決済処理に伴って付与されたポイントと引き替えられる特典の候補である、ことと、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替えるための特典引き替え指示を送信させることと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は実施形態に係る運用システムの構成を示す概略図である。
図2図2図1の運用システムを構成する装置の電気的構成を例示するブロック図である。
図3図3は顧客端末に表示される決済完了画面の一部を例示する図である。
図4図4は複数の候補特典の品目を含む決済完了画面が表示された顧客端末を例示する図である。
図5図5は1の候補特典の品目を含む決済完了画面が表示された顧客端末を例示する図である。
図6図6は決済画面からの引き替えを説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1図6を参照しつつ、ポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びコンピュータプログラムの例を説明する。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される内容に加え、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0014】
[ポイントプログラムの概要]
図1に示すように、運用システム11は、複数の管理機能を実現するために、1以上のサービスサーバ12を備える。1以上のサービスサーバ12は、ポイントの付与及びポイントの特典との引き替えを行うように構成される。運用システム11の各種管理機能、例えばポイントの付与及び特典との引き替えは、1つのサービスサーバ12によって実現してもよいし、複数のサービスサーバ12により実現してもよい。
【0015】
複数の特典は、引き替えに必要なポイント数が規定されている定額特典と、引き替えに必要なポイント数が規定されていない従量特典とを含む。定額特典の例は、特定のポイント数で引き替え可能なノベルティ商品であり、従量特典の例は、任意のポイント数を商品又はサービスの値引きに充てられる値引きサービスである。
【0016】
ポイントプログラムは、複数の事業者が共通のポイントを付与したり、複数の団体が特典を提供したりするマルチポイントプログラムであってもよいし、単一の事業者がポイント及び特典を提供するポイントプログラムであってもよい。マルチポイントプログラムでは、ポイントの付与と特典の提供とを同一の事業者が行ってもよいし、ポイントの付与のみ、又は特典の提供のみを行う事業者又は団体があってもよい。
【0017】
ポイントプログラムに登録した消費者を顧客と言う。本例では、便宜上、顧客に特典を与えるためのロイヤルティプログラムを「ポイントプログラム」と称しており、ポイントの貯蓄量はポイント数として表される。ただし、特典と引き替えるための媒介の単位は「ポイント」に限らず、例えば、「マイル」、「マネー」、「コイン」、「ダラー」、「スタンプ」、「キャッシュ」といった任意の他の名称に代えることができる。
【0018】
顧客は、獲得したポイントを様々な特典と引き替えることができる。ノベルティ商品のような定額特典には、ポイントプログラムによって引き替えに必要なポイント数が設定される。特典となる商品には、為替、株式、投資信託といった金融商品を含むが、これらに限らない。特典になり得るサービス利用料の例は、電気代、ガス代、保険料、車両等のレンタル料、又は寄付金であるが、これらに限らない。
【0019】
ポイントプログラムは、電子決済サービスと連携していてもよい。例えば、1以上のサービスサーバ12の少なくとも1つは、電子決済サービスを提供するように構成されてもよい。1以上のサービスサーバ12は、ポイントの付与及び特典との引き替えといったポイントサービスを提供する1以上のポイントサービスサーバと、電子決済サービスを提供する1以上の決済サーバとを含んでもよい。
【0020】
ただし、顧客から見れば、顧客から支払いを受ける店舗を初めとする事業者がその電子決済を行ったり、電子決済に伴ってポイントを付与したりする形になる。そのため、決済端末14を操作したり決済金額を受け取ったりする事業者を決済者といったり、「事業者がポイントを付与する」といったりすることがある。
【0021】
電子決済サービスを利用する顧客が使用する顧客端末15には、電子決済の支払いをするための決済用アプリケーションがインストールされてもよい。顧客端末15には、ポイントを管理するためのポイント管理用アプリケーションがインストールされてもよい。決済用アプリケーションは、ポイントプログラムと連携していてもよい。これらアプリケーションは、コンピュータである顧客端末15に所定の動作を実行させるためのコンピュータプログラムを含む。
【0022】
顧客は、決済用アプリケーションを用いて支払い、すなわち電子決済をした場合に、決済金額に応じたポイントを獲得することができる。顧客は、ポイント管理用アプリケーションを用いて、例えば、保有ポイントの確認、ポイントの獲得履歴の確認、ポイントの特典への引き替え、及びポイント引き替え履歴の確認をすることができる。
【0023】
運用システム11は、1以上のデータベース13を備えてもよい。1以上のデータベース13は、ポイントプログラムに参加する複数の顧客、複数の決済者、及び、複数の特典に関するデータを含む。1以上のデータベース13は、顧客データベース、決済データベース、及び特典データベースといった、複数のデータベースを含んでもよい。あるいは、データベース13は、顧客データベース、決済データベース、及び特典データベースといった、複数のデータベースを統合したデータベースであってもよい。
【0024】
顧客データベースは、ポイントプログラムに登録した複数の顧客の各々に係る顧客データを格納している。顧客データベースは、各顧客について、顧客識別情報、保有ポイント数、ポイント獲得履歴、及びポイント引き替え履歴を含んでもよい。顧客データベースは、電子決済サービスの利用履歴を含んでもよい。
【0025】
決済データベースは、ポイントプログラムに加盟した複数の事業者(決済者)の各々に係る決済者データを格納している。決済者データは、各事業者について、事業者識別情報、事業者に係る情報、ポイント発行履歴、及び決済履歴を含んでもよい。事業者識別情報は、店舗識別情報を含むか、又は、店舗識別情報に代えてもよい。事業者に係る情報は、例えば、事業者又は店舗の名称、所在地、事業者の関連団体又は関連事業者、事業者の事業内容、事業者又は決済端末14の識別情報、決済端末14の位置情報を含むが、これらに限られない。
【0026】
特典データベースは、複数の特典に係る特典データと、それら特典を提供する複数の団体の各々に係る特典提供者データとを格納している。特典提供者データは、特典を提供する各団体について、団体識別情報、提供する特典のリスト、特典の提供履歴、及び団体に係る情報を含んでもよい。団体に係る情報は、例えば、団体の名称、団体の所在地、団体の活動地域、団体の関連団体又は関連事業者、団体の活動内容、活動内容の種類、特典サーバ16の識別情報、特典サーバ16の位置情報を含むが、これらに限られない。
【0027】
サービスサーバ12は、データベース13の一部又は全部を含んでもよいし、ネットワーク17を通じてデータベース13にアクセス可能であってもよい。サービスサーバ12は、ネットワーク17を通じて複数の決済端末14及び複数の顧客端末15と通信可能である。サービスサーバ12は、さらに、ネットワーク17を通じて複数の特典サーバ16と通信可能であってもよい。
【0028】
ネットワーク17は、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ端末、無線通信網、無線基地局、専用回線等を含む。図1に示す装置の全ての組み合わせが相互に通信可能である必要はなく、ネットワーク17は、一部にローカルなネットワークを含んでもよい。
【0029】
各決済端末14は、ポイントプログラムに加盟する事業者(決済者)によって操作される。決済端末14は、店舗に設置されてもよいし、例えばタクシー又は移動販売車のような移動体に搭載されてもよい。移動体に搭載された決済端末14の位置情報は、代表的な位置又は範囲をデータベース13に格納していてもよいし、例えばGPSにより得られる情報を利用してもよい。各決済端末14は、POS(Point of sales)レジであってもよいし、決済を行うように構成されたアプリケーションがインストールされたPC又はタブレットのような携帯機器であってもよい。決済端末14による決済は、顧客端末15を介して行われるモバイル決済又はコード決済であってもよい。
【0030】
各特典サーバ16は、特典の提供者としてポイントプログラムに参加する団体によって管理される。特典の提供者は、例えば、決済端末14を管理する店舗又は事業者であってもよいし、商品の販売に伴う決済は行わずに、特典のみを提供する営利団体又は非営利団体といった団体であってもよい。例えば特典が株式又は投資信託といった投資商品である場合、特典の提供者は投資信託の販売会社又は証券会社であってもよい。投資商品を特典として選択する顧客は、予めそれら投資商品の販売会社に口座を開設しておくとよい。
【0031】
[サーバ及び端末の構成]
図2に、サーバ12,16及び端末14,15の一例であるコンピュータの基本的な構成を示す。本例では、スマートフォン又はタブレットのような携帯端末もコンピュータの一例である。コンピュータは、例えば、1以上のプロセッサ31、1以上のメモリ32、及び通信IF(interface)33を備える。コンピュータは、さらに、入力装置34及びディスプレイ35を有してもよい。1以上のプロセッサ31、1以上のメモリ32、通信IF33、入力装置34及びディスプレイ35は、通信バス36により互いに接続される。サーバ12,16及び端末14,15の構成は、互いに異なっていてもよい。
【0032】
1以上のプロセッサ31は、例えば、各種ソフトウェア処理を実行するように構成される処理回路である。処理回路は、ソフトウェア処理の少なくとも一部を処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、ソフトウェア処理は、1又は複数のソフトウェア処理回路及び1又は複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路(processing circuitry)によって実行されればよい。
【0033】
1以上のプロセッサ31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はその他の演算装置である。プロセッサ31は、与えられる信号に応じて、又は、予め定められた条件が成立したことに応じて、メモリ32に格納されているコンピュータプログラムに含まれる一連の命令を実行する。
【0034】
1以上のメモリ32は、例えば、RAM(Random Access Memory)、又はその他の揮発性メモリを含んでもよい。メモリ32は、プログラム及びデータを一時的に格納するように構成されてもよい。1以上のメモリ32は、恒久的にプログラムを含むデータを保管するストレージを含んでもよい。プログラムは、アプリケーション及びオペレーティングシステムを含む。ストレージは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、ハードディスク装置、フラッシュメモリ、又はその他の不揮発性記憶装置であってもよい。ストレージは、メモリカードのように、着脱可能な記憶装置であってもよい。サーバ12,16及び端末14,15で使用されるアプリケーションを含むデータの少なくとも一部は、ネットワーク17を通じて通信可能なクラウドサーバに格納されていてもよい。
【0035】
通信IF33は、ネットワーク17に接続するように構成される。通信IF33は、ネットワーク17に接続されている他の装置と通信するように構成される。通信IF33は、例えば、LAN、又はその他の有線通信IFとして実現される。通信IF33は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又はその他の無線通信IFとしても実現され得るが、これらに限定されない。
【0036】
入力装置34は、例えば、キーボード及びマウスであり、ボタン、キー、スイッチ、タッチパッド、又はマイクを含んでもよい。ディスプレイ35は、例えば、液晶モニタ又は有機EL(Electro Luminescence)モニタであってもよいし、入力装置34を兼ねたタッチパネルを有するタッチスクリーンであってもよい。
【0037】
[電子決済とポイントプログラムの連携]
1以上のサービスサーバ12は、決済処理、ポイント付与処理、及びポイントの特典への引き替え処理を行うように構成される。以下、電子決済サービスの一例であるコード決済と、決済処理と併せて行われるポイント付与処理、及びポイント引き替え処理について説明する。
【0038】
コード決済は、決済端末14が顧客端末15の画面に表示された顧客コードを読み取るストアスキャン方式であってもよいし、事業者が提示するストアコードを顧客端末15が読み取るユーザスキャン方式であってもよい。ストアコードは、ポイントプログラムに加盟する事業者を示す事業者識別情報と紐付けられている。コードは、例えばQRコード(登録商標)であってもよいし、バーコードであってもよい。
【0039】
顧客コードは、顧客識別情報と紐付けられている。顧客コードは、決済用アプリケーションの動作により、顧客端末15のディスプレイ35に表示される。この顧客コードを表示する画面が、ストアスキャン方式における電子決済のための画面の一例である。ユーザスキャン方式の場合、決済用アプリケーションの動作により、事業者が提示するストアコードを読み取るための読み取り画面が顧客端末15のディスプレイ35に表示される。この読み取り画面が、ユーザスキャン方式における電子決済のための画面である。ユーザスキャン方式の場合、決済者は、決済端末14に代えて、ストアコードが印字された印刷物を用いて電子決済に対応してもよい。
【0040】
コードの読み取り後、決済端末14又は顧客端末15のディスプレイ35には支払い画面が表示される。支払い画面には、支払い金額の一部又は全部にポイントを利用するために、使用ポイント数の入力欄が表示されてもよい。支払いにポイントを使用するか否かは、予めポイント管理用アプリケーションを用いて設定されていてもよい。
【0041】
支払い画面において決済金額及び利用ポイント数を含む情報が入力された後、その決済内容が確定されると、決済端末14又は顧客端末15からサービスサーバ12に決済情報が送信される。決済情報は、顧客識別情報、事業者識別情報(店舗識別情報)、決済金額、及び、ポイント利用がある場合は利用ポイント数を含む。決済情報は、さらに、決済に係る取引情報、例えば、購入した商品に係る情報を含んでもよい。サービスサーバ12は、決済情報を受信すると、決済処理を行う。
【0042】
サービスサーバ12は、決済処理の後、ポイント付与処理を行う。より詳細には、サービスサーバ12は、ポイントプログラムの規定に従って、決済金額に応じたポイントを、支払いを行った顧客に付与するように、データベース13を更新する。ポイントは、決済の内容又は決済方法に応じて、即時に付与されてもよいし、規定期間の後に付与されてもよい。
【0043】
図3に示すように、決済用アプリケーションは、決済処理の後、顧客端末15のディスプレイ35に決済完了画面20を表示する。決済用アプリケーションは、決済完了画面20に、その決済で獲得したポイント数又は獲得予定のポイント数を表示するようにしてもよい。顧客が、例えば決済金額の一部又は全部の支払いにポイントを利用した場合、決済用アプリケーションは、決済完了画面20に利用されたポイント数を表示してもよい。
【0044】
[ポイント管理用アプリケーションを使用した特典の引き替え]
顧客が貯めたポイントを特定の特典に引き替える場合、ポイント管理用アプリケーションを操作して、複数の特典の中から引き替えを希望する特典を選択する。ポイント管理用アプリケーションは、その選択結果をサービスサーバ12に送信する。サービスサーバ12は、選択された特典の情報を受信すると、特典引き換え処理をする。
【0045】
より詳細には、サービスサーバ12は、選択された特典を提供する団体が管理する特典サーバ16に引き替え要求を送信する。引き替え要求は、例えば、特典の名称及び数量、並びに引き替えを希望する顧客の顧客識別情報を含む。特典サーバ16は、受信した引き替え要求に基づいて、対応する顧客に特典を提供するための処理を行う。
【0046】
サービスサーバ12は、特典引き換え処理の一部として、引き替えに充てられるポイント数を顧客データベースの保有ポイント数から減算する。サービスサーバ12は、引き替え日時、引き替えに使用されたポイント数、及び引き替えられた特典の品目を顧客データベースに格納する。サービスサーバ12は、特典引き換え処理が完了すると、引き換え完了情報を顧客端末15に送信してもよい。引き換え完了情報は、引き替えが完了した特典の品目及び数量、引き替え日時、又は特典の提供者といった情報を含んでもよい。引き換え完了情報は、例えばポイント管理用アプリケーションにより、顧客端末15の画面に引き換え完了画面として表示されてもよい。
【0047】
[決済用アプリケーションを使用した特典の引き替え]
サービスサーバ12は、顧客による決済用アプリケーションの操作を起因として特典引き換え処理を行うように構成されてもよい。この場合、顧客は、ポイント管理用アプリケーションに代えて、決済用アプリケーションを操作して、ポイントを特典に引き替えるための指示を出す。決済用アプリケーションは、ポイント管理用アプリケーションとは異なり、限定的なポイント引き替え機能を提供してもよい。例えば、決済用アプリケーションは、一の決済処理に伴って付与されたポイントを、その決済処理の一連の手順の中で特典に引き替えるように構成されてもよい。
【0048】
図4及び図5に示すように、決済用アプリケーションは、一の決済処理の決済完了画面20に、その決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典の品目を表示してもよい。決済用アプリケーションは、表示された品目に係る特典の引き替えのみを受け付けるように構成されてもよい。
【0049】
サービスサーバ12は、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与する。その後、サービスサーバ12は、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、この一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定する。そして、サービスサーバ12は、一の決済処理の結果を示す決済完了画面20を表示させるための決済完了情報を顧客端末15に送信する。決済完了情報は、例えば、決済金額を受け取る事業者の識別情報(店舗識別情報)、決済日時、決済金額、決済に使用されたポイント数、その決済で獲得する又は獲得する予定のポイント数、及び、1以上の候補特典の各々に係る情報を含む。
【0050】
決済完了情報を受信した顧客端末15には、1以上の候補特典の品目が含まれる決済完了画面20が表示される。決済完了画面20は、1以上の候補特典の品目を表示した選択枠21を含んでもよい。選択枠21はポップアップウィンドウとして、決済完了画面20に重ねて表示されてもよいし、決済金額の表示枠と並ぶ別の枠として決済完了画面20に表示されてもよい。各候補特典の品目は、選択枠21中の選択ボタン22として表示されてもよい。
【0051】
顧客が選択ボタン22の1つをクリックすると、その選択ボタン22に表示された品目が選択される。サービスサーバ12は、顧客により、決済完了画面20において1以上の候補特典の品目のうちの1つが選択された場合に、一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行う。すなわち、一の決済処理で付与されたポイントが、その決済完了画面20から、他のアプリケーション又は他の画面に遷移することなく、速やかに特典との引き替えに使用される。
【0052】
このように、決済完了画面20から、その決済で取得したポイントを特典と引き替えることを「決済画面からの引き替え」という。顧客が選択ボタン22を選択することなく選択枠21(例えば、ポップアップウィンドウ)又は決済完了画面20を閉じると、決済用アプリケーションは決済画面からの引き替えを実行せずにポイント付与処理を終了する。
【0053】
サービスサーバ12は、各顧客から、その顧客が将来的に引き替えを希望する1以上の特典の品目の登録を受け付けるように構成されてもよい。このように顧客により事前登録される特典を指定特典といい、事前登録される特典の品目を指定特典品目と言う。例えばポイント管理用アプリケーションは、図示しない特典指定画面において、1以上の指定特典品目の登録を受け付けると、その1以上の指定特典品目をサービスサーバ12に送信する。サービスサーバ12は、受信した1以上の指定特典品目を対応する顧客のデータとして、顧客データベースに登録する。
【0054】
サービスサーバ12は、各顧客により事前登録された1以上の指定特典を、その顧客に対する1以上の候補特典として特定してもよい。複数の指定特典品目が登録される場合、それらの優先順位も併せて登録可能であってもよい。複数の指定特典品目が登録されている場合、登録された優先順位に従って指定特典品目が選択枠21に表示されてもよい。
【0055】
サービスサーバ12は、決済金額を受け取る事業者から、選択枠21に表示される1以上の候補特典の登録を受け付けるように構成されていてもよい。このように事業者により事前登録される特典を推奨特典といい、事前登録される特典の品目を推奨特典品目と言う。1以上の推奨特典品目は、対応する事業者のデータとして、決済データベースに登録される。
【0056】
サービスサーバ12は、各事業者により事前登録された1以上の推奨特典を、その事業者が請け負う決済処理における1以上の候補特典として特定してもよい。複数の推奨特典品目が登録される場合、それらの優先順位も併せて登録可能であってもよい。複数の推奨特典品目が登録されている場合、登録された優先順位に従って推奨特典品目が選択枠21に表示されてもよい。
【0057】
サービスサーバ12は、一の決済処理により付与されるポイント数で引き替え可能な特典を、1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定してもよい。こうした引き替え可能なポイント数に基づく候補特典の特定は、指定特典、推奨特典、又はその他の特典に対して適用されてもよい。また、このポイント数の条件に基づいて特定される候補特典は、引き替えに必要なポイント数が規定されている定額特典であってもよいし、引き替えに必要な最低ポイント数が定められた従量特典であってもよい。例えば、ポイントプログラムが1ポイント=1円と規定している場合に、寄付金の最低受付金額が100円=100ポイントであれば、100ポイント以上が付与された決済処理の決済完了画面20において、その寄付金が候補特典として表示される。
【0058】
従量特典への引き替えをする場合、一の決済処理で付与される全ポイント数を引き替えに充てるように設定されてもよい。あるいは、一の決済処理で付与されるポイント数を任意に入力できる入力欄を決済完了画面20に設けて、任意のポイント数を引き替えに充てられるようにしてもよい。その他、例えば100ポイント毎など、規定のポイント数を引き替えに充てられるようにしてもよい。
【0059】
候補特典が投資信託のような金融商品である場合、一回の決済で獲得したポイント数が買い付けに必要なポイント数(金銭に換算した場合の基準価額)に達している場合に、決済用アプリケーションがその特典品目を選択枠21に表示させるようにしてもよい。すなわち、指定特典品目として登録されている指定特典であっても、獲得ポイントで決済画面からの引き替えができない場合には、決済用アプリケーションはその指定特典品目を選択枠21に表示しなくてもよい。類似の例として、例えば共同購入するくじ又はクーポンのような特典の場合、購入数などの購入条件を満たして引き替え可能となった場合に、決済用アプリケーションがその特典品目を選択枠21に表示させるようにしてもよい。
【0060】
一の決済処理が、決済端末14と顧客端末15とを介して行われる場合、サービスサーバ12は、決済端末14又は当該決済端末14を操作する事業者のうち少なくとも一方の情報に基づいて1以上の候補特典を特定してもよい。この場合、候補特典は、事前登録されている特典でなくてもよい。例えば、決済金額を受け取る事業者又はその関連事業者の株式が特典として提供されている場合、サービスサーバ12は、その事業者又はその事業者の関連事業者に対する投資商品を1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定してもよい。
【0061】
図4に示すように、1以上の候補特典の品目は、複数の候補特典の品目を含んでもよい。また、複数の候補特典は、寄付金である特典と投資商品である特典との少なくとも一方を含んでもよい。寄付金又は投資商品が従量特典である場合、任意のポイント数で引き替え可能であるためである。
【0062】
複数の選択ボタン22が選択枠21に表示される場合、複数の選択ボタン22の各々に係る特典がどのような種類であるかを示す種別マーク23(23a,23b、23c)が付されてもよい。種別マーク23は、例えば、保有ポイントを合算して引き替え可能な特典であることを示す合算マーク23a、指定特典であることを示す指定マーク23b、又は推奨特典であることを示す推奨マーク23cを含んでもよいが、これらに限らない。
【0063】
図5に示すように、1以上の候補特典のうちの少なくとも1つが投資商品である場合、決済完了画面20には、その投資商品についての相場のトレンドを示すグラフ24が表示されてもよい。グラフ24には、より詳細な情報又は拡大したグラフを表示するためのハイパーリンクが設定されていてもよい。
【0064】
1以上の候補特典が複数の投資商品を含む場合、全ての投資商品についてグラフ24を表示してもよいし、表示スペースに応じて特定の1つの投資商品についてのみグラフ24を表示してもよい。この場合、決済用アプリケーションは、例えば、事前登録された優先順が高い指定特典、又は推奨特典に関するグラフ24を表示させてもよい。
【0065】
1以上の候補特典は1以上の関連特典を含んでもよい。関連特典とは、決済金額を受け取る事業者又は決済処理で取引された商品又はサービスに関連する特典を指す。1以上の関連特典は、事業者の業種と同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典を含んでもよいし、当該決済処理で取引された商品又はサービスと同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典を含んでもよい。1以上の関連特典は、事業者により事前登録された推奨特典であってもよいし、任意のタイミングで(例えば、決済の都度)、サービスサーバ12が特定するようにしてもよい。
【0066】
例えば、事業者がオーガニック食品を扱う業種である場合の関連特典の例は、アニマルフリー製品又はサステナブル素材を扱う企業に対する投資商品、あるいは、自然保護又は動物保護のための寄付金である。取引商品が健康食品、健康器具、又は医薬品である場合の関連特典の例は、医薬品を製造又は販売する企業に対する投資商品、又は国内外の医療支援活動に対する寄付金である。
【0067】
例えば、1又は複数のECサイトにおいて同じジャンルに含まれる商品又はサービス同士は、同じ分野又は関連する分野に属する可能性が高い。その他、1又は複数のECサイトにおいて同じ又は類似のキーワードが設定される商品又はサービス同士は、同じ分野又は関連する分野に属する可能性が高い。あるいは、「国際協力」又は「SDGs」といったコンセプト又はテーマを共有する商品又はサービス同士は、同じ分野又は関連する分野に属する可能性が高い。こうしたコンセプト又はテーマは、例えば、「脱酸素」、「サステナブル」又は「ダイバーシティ」といった、社会的に注目されているテーマに基づいて銘柄を選択するテーマ投資で採用されるテーマと一致していてもよい。
【0068】
サービスサーバ12は、1以上の指定特典に代えて、あるいは1以上の指定特典に加えて、関連特典の特定に係るテーマ、コンセプト、分野又は種類の登録を、各顧客から受け付けるように構成されていてもよい。登録されるテーマ、コンセプト、又は分野の例は、「SDGs」、「自然保護」、「国際協力」又は「子供への支援」であり、登録される種類の例は「寄付金」又は「少額投資」である。これによれば、顧客が興味を持つ分野に関連するものの、その顧客が知らない団体又は事業者に係る特典を、サービスサーバ12から推奨することが可能になる。
【0069】
サービスサーバ12は、決済端末14の位置情報又は事業者の所在地に基づいて1以上の候補特典の少なくとも1つを特定してもよい。例えば、決済端末14の位置情報又は事業者の所在地が東京都である場合、サービスサーバ12は、東京都又は東京都で活動する団体への寄付金を候補特典として特定してもよい。あるいは、決済端末14の位置情報又は事業者の所在地が地方都市又は地方都市圏である場合、サービスサーバ12は、その地方都市又は地方都市圏に所在地を有する事業者への投資商品を候補特典として特定してもよい。
【0070】
従量特典の場合、保有ポイントと合算することなく、一回の決済で獲得したポイントを特典と引き替えることができる。そのため、決済完了画面20に従量特典である候補特典の品目が表示された場合には、その決済で獲得した全ポイントが特典との引き替えに充てられるようにしてもよい。例えば、選択された特典が寄付金の場合、1回の決済で獲得した全ポイントが寄付金に引き替えられ、サービスサーバ12及び特典サーバ16を介して、特典を提供する団体に寄付される。これに代えて、決済完了画面20において、一回の決済で獲得したポイントの一部を特典(例えば、寄付金)との引き替えに充てられるようにしてもよい。
【0071】
定額特典の場合、一回の決済で獲得するポイントを保有ポイントに加算する結果、その特典との引き替えに必要なポイント数に達した場合に、その指定特典品目を表示するようにしてもよい。より詳細には、サービスサーバ12は、一の決済処理で付与されたポイント数が、当該一の決済処理の結果を示す一の決済完了画面20において選択された特典との引き替えに足りない場合は、一の決済で付与されたポイントを、選択された特典との引き替えのために取り置きしておく。取り置きするポイントは、引き替え先が指定されていない他の貯蓄ポイントとは別個にカウントしておくとよい。
【0072】
そして、一の決済処理の後、別の決済処理の結果を示す別の決済完了画面20において選択された特典が、先の決済完了画面20において選択された特典と同じであり、かつ、別の(今回の)決済処理で付与されたポイント数と、貯蓄されたポイント数とを加算した合計ポイント数が、選択された特典との引き替えに足りる場合に、特典引き替え処理を行う。このように、決済画面からの引き替えにおいて、取り置きされたポイント数に今回の決済処理で付与されたポイント数を合算して特典引き替え処理を行うことを、「合算ポイントによる引き替え」という。
【0073】
[決済画面からの引き替えに係る各種処理]
図6を参照して、決済画面からの引き替えに係る決済処理、ポイント付与処理、及び特典引き替え処理について説明する。ここでは、顧客端末15及び決済端末14を介して、ストアスキャン方式でコード決済を行う事例を用いて説明する。以下、サービスサーバ12の処理をステップS21~S26で示し、決済端末14の処理をステップS41,S42で示し、顧客端末15の処理をステップS51~S55で示す。
【0074】
まず、ステップS51にて、顧客は、決済用アプリケーションを操作して、顧客端末15のディスプレイ35に、自身の決済用コードを表示させる。ステップS41にて、事業者が決済端末14を用いて、顧客が提示した決済用コードを読み取る。続いて、ステップS42にて、事業者は、決済端末14に決済金額を入力して、支払処理を確定させる。これにより、決済端末14からサービスサーバ12に決済情報が送信される。決済情報は、少なくとも、決済用コードから読み取った顧客識別情報と、決済端末14から送られる事業者識別情報(店舗識別情報)と、決済金額と、を含む。
【0075】
サービスサーバ12は、決済情報を受信すると、ステップS21にて、決済処理を行う。決済処理は、決済金額と、顧客識別情報と、事業者識別情報(店舗識別情報)と、に基づいて実行される。続くステップS22にて、サービスサーバ12は、決済金額に応じたポイントを、支払いを行った顧客に付与する(ポイント付与処理)。さらに、ステップS23にて、サービスサーバ12は、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、今回の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定する(候補特典の特定与処理)。
【0076】
ステップS24にて、サービスサーバ12は、決済処理の結果を示す決済完了画面20を表示させるための決済情報を顧客端末15に送信する(決済情報送信)。決済情報は、決済完了情報と、ステップS23で特定された候補特典情報とを含む。決済完了情報は、少なくとも、事業者の識別情報(店舗識別情報)と、決済金額とを含む。
【0077】
顧客端末15が決済情報を受信すると、ステップS52にて、決済用アプリケーションが顧客端末15のディスプレイ35に決済完了画面20を表示させる。この決済完了画面20には、1以上の候補特典の品目を表示した選択枠21が含まれる。選択枠21内には1以上の選択ボタン22が含まれる。各選択ボタン22には、候補特典の品目が表示される。
【0078】
ステップS53にて、顧客が特典引き替え操作を行う。特典引き替え操作は、例えば、決済完了画面20において選択ボタン22をタップすることにより、1以上の候補特典の品目のうちの1つを選択することである。続くステップS54で、決済用アプリケーションが顧客端末15からサービスサーバ12に、選択された特典の情報とともに、特典引き替え指示を送信させる。
【0079】
ステップS25にて、サービスサーバ12は、決済処理で付与されたポイントを、選択された特典と引き替える特典引き替え処理を行う。続くステップS26で、サービスサーバ12は、引き替え完了情報を顧客端末15に送信する。引き替え完了情報は、例えば、特典との引き替えに使用されたポイント数及び引き替えられた特典の情報を含む。
【0080】
顧客端末15が引き替え完了情報を受信すると、ステップS55にて、決済用アプリケーションが特典の引き替え完了情報を顧客端末15のディスプレイ35に表示させる。これにより、決済画面からの引き替えが完了する。
【0081】
[本開示の作用]
決済完了画面20に候補特典を表示することにより、顧客は、ポイント管理用アプリケーションを起動することなく、決済で獲得したポイントを特典と引き替えることが可能になる。こうした決済画面からの引き替えでは、ポイントを貯めなくても、1回の決済処理で特典を得られるため、特にポイントプログラムに登録して間もない顧客に対して、ポイントプログラムの利益を実感させる効果が高い。
【0082】
電子決済では、コードの表示及び読み取り、決済金額の入力、及び決済結果の確認、といった、数少ないステップで決済処理が完了する。こうした電子決済を利用する顧客は、操作ステップの少なさ及び直感的な操作性を重視する可能性が高い。そこで、決済完了画面20から、その決済で取得したポイントを速やかに特典と引き替えられる本開示の引き替え方法は、操作ステップの少なさ及び直感的な操作性の点で優れる。さらに、多様な価値観を反映した特典群に対して、顧客自らが指定特典を事前登録したり、事業者からの推奨特典の提案を受けたりすることで、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができる。
【0083】
例えば、候補特典が指定特典であれば、顧客は、支払後にどの特典と引き替えるかを迷うことなく、決済完了画面20で特典を選択することができる。一方、候補特典がサービスサーバ12によって決定された特典又は推奨特典であれば、顧客に多様な特典があることを知らせることができる。そのため、仮に、顧客が決済画面からの引き替えをしなかった場合にも、決済完了画面20に表示された候補特典がその後に選択される可能性を高める、といった宣伝効果が期待できる。これは、決済を行った事業者に対する顧客ロイヤルティを高めることにつながるため、事業者にとっても有利である。
【0084】
1回の決済で得られるポイント数が多くない場合であっても、例えば特典が寄付金であれば、顧客は、おつりの小銭をレジ前の募金箱に入れるような感覚で、引き替えを行うことができる。また、投資に不慣れな顧客であっても、少額のポイントを投資商品に引き替えるのであれば、実際のお金を使うよりも心理的な抵抗が低減されることが期待される。そのため、寄付を募集する団体又は投資商品を扱う企業にとっても、特典を提供することに利益がある。
【0085】
[本開示の効果]
本開示によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)顧客は、決済完了画面20で候補特典を選択することにより、その決済処理で付与されたポイントを特典と引き替えることができる。そのため、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができる。
【0086】
(2)決済完了画面20に事前登録した指定特典が表示されることにより、顧客は、レジでの支払い時といった決済処理を行う場面で、速やかに特典を選択することができる。特に、1回の決済処理で付与された全ポイントが引き替えに充てられる場合には、ワンクリックで特典引き替え操作が完了するので、顧客にとって利便性が高い。
【0087】
(3)1以上の候補特典を決済端末14又は事業者のうち少なくとも一方の情報に基づいて特定する場合、事業者に有利な特典を候補特典として顧客に推奨することができる。これにより、決済を行った事業者に対する顧客ロイヤルティを高めることが可能になる。また、顧客にとっても、決済処理をしたということは、その取引に係る商品、サービス、又は事業者に関心があることを意味するので、事業者により推奨される特典が魅力的である可能性が高い。
【0088】
(4)事業者により事前登録された推奨特典を候補特典とすることにより、その事業者に対する顧客ロイヤルティを高めることが可能になる。また、顧客にとっても、決済処理をしたということは、その取引に係る商品、サービス、又は事業者に関心があることを意味するので、事業者により推奨される特典が魅力的である可能性が高い。
【0089】
(5)関連特典は、決済処理に係る商品、サービス、又は事業者に関連する特典である。そのため、関連特典を候補特典とすることにより、顧客にとって関心の高い特典を推奨することが可能になる。
【0090】
(6)決済端末14の位置情報又は事業者の所在地は、顧客の生活圏と重複する可能性が高い。そして、顧客は、一般的に、自身の生活圏にある事業者又は団体に関心を持っている。そのため、決済端末14の位置情報又は事業者の所在地に基づいて候補特典を特定することにより、顧客にとって関心の高い特典を推奨することが可能になる。
【0091】
(7)ある事業者と取引をした顧客は、その事業者の事業、商品、又はサービスに関心を持っている可能性が高い。そのため、その事業者又はその事業者の関連事業者に対する投資商品を候補特典とすることにより、顧客にとって関心の高い特典を推奨することが可能になる。また、決済を行った事業者に対する顧客ロイヤルティを高めることが可能になる。
【0092】
(8)決済完了画面20において、投資商品である候補特典とともに、その投資商品の相場のトレンドを示すグラフ24を表示することにより、その投資商品への引き替えをするかどうかの判断材料を顧客に与えることができる。そのため、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができる。
【0093】
(9)一回の決済処理で付与されるポイント数で引き替え可能な特典を候補特典とすることにより、即時に引き替え可能な特典を顧客に推奨することができる。そのため、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができる。
【0094】
(10)合算ポイントによる引き替えを行う場合、顧客は、ポイント用管理用アプリケーションで取得済のポイント数を確認することなく、引き替えに必要なポイント数が貯まった時点で速やかに引き替えを行うことができる。そのため、ポイントを特典と引き替える際の利便性を向上させることができる。
【0095】
(11)寄付金と投資商品は、任意のポイント数で引き替え可能な従量特典として設定しやすい。一回の決済処理で付与されるポイント数が、例えば定額特典との引き替えに不足する場合であっても、従量特典であれば、決済金額又は取得ポイント数にかかわらず、引き替えが可能となる。そのため、一回の決済処理で付与されるポイント数を使い切る特典として、寄付金及び投資商品は適している。
【0096】
(12)サービスサーバ12は、決済金額と、顧客識別情報と、事業者識別情報と、に基づいて決済処理を行うことができる。また、サービスサーバ12が候補特典情報を顧客端末15に送信することにより、顧客端末15のディスプレイ35に1以上の候補特典の品目を表示させることができる。
【0097】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
[変更例1]
運用システム11は、1の管理装置、例えば1台のコンピュータ又は1台のサーバであってもよい。この場合、コンピュータ又はサーバは、データベース13を含んでもよい。このコンピュータ又はサーバは、図2に示すコンピュータと同様の構成を備えてもよい。
【0098】
[変更例2]
運用システム11は、1以上のサービスサーバ12を備え、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つがポイント付与部であってもよく、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つが特定部であってもよく、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つが送信部であってもよく、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つが引き替え部であってもよい。
【0099】
ポイント付与部、特定部、送信部、及び引き替え部の各々は、別個のサービスサーバであってもよいし、それらのうちいくつかを1つのサービスサーバが兼用してもよい。
[変更例3]
サービスサーバ12の管理者と特典サーバ16の管理者が同一である場合、運用システム11が特典サーバ16を含んでもよい。サービスサーバ12の管理者と決済端末14の管理者が同一である場合、運用システム11が決済端末14を含んでもよい。
【0100】
[変更例4]
決済完了画面20において複数の選択ボタン22を選択可能であってもよい。例えば、選択ボタン22をチェックボックス式にしてもよいし、各特典に割り振るポイント数又は配分割合の入力欄を決済完了画面20に表示してもよい。
【0101】
[変更例5]
決済用アプリケーションは、ポイント管理用アプリケーションの機能を兼ね備えてもよい。本開示に係るコンピュータプログラムは、顧客端末15にインストールされる決済用アプリケーションに含まれるものに限らず、Webサイト上で決済処理、ポイント付与、及び特典引き替えを行うためのプログラムであってもよい。この場合、「一の決済処理のための画面」は、支払いを行うための画面であってもよい。
【0102】
以下に、上記実施形態及び変更例から把握される態様を列挙する。
[1]一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成されるポイント付与部と、
ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成される特定部と、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成される送信部であって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、送信部と、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される引き替え部と、
を備える、ポイントプログラムの運用システム。
【0103】
[2]前記特定部は、各顧客により事前登録された1以上の指定特典を、その顧客に対する前記1以上の候補特典として特定するように構成される、
上記[1]に記載の運用システム。
【0104】
[3]前記一の決済処理は、前記決済金額を受け取る事業者が操作する決済端末と前記顧客が操作する顧客端末とを介して行われ、
前記特定部は、前記決済端末又は前記事業者のうち少なくとも一方の情報に基づいて前記1以上の候補特典を特定するように構成される、
上記[1]又は[2]に記載のポイントプログラムの運用システム。
【0105】
[4]前記1以上の候補特典は、前記決済金額を受け取る事業者により事前登録された1以上の推奨特典を含む、
上記[1]~[3]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0106】
[5]前記1以上の候補特典は、1以上の関連特典を含み、
前記1以上の関連特典は、前記決済金額を受け取る事業者の業種と同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典、あるいは前記一の決済処理で取引された商品又はサービスと同じ分野又は関連する分野に属する1以上の特典を含む、
上記[1]~[4]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0107】
[6]前記特定部は、前記決済金額を受け取る事業者の所在地又は前記事業者が操作する決済端末の位置情報に基づいて前記1以上の候補特典の少なくとも1つを特定するように構成される、
上記[1]~[5]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0108】
[7]前記特定部は、前記決済金額を受け取る事業者又は前記事業者の関連事業者に対する投資商品を前記1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定するように構成される、
上記[1]~[6]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0109】
[8]前記1以上の候補特典のうちの1つが投資商品である場合に、前記決済完了画面には、前記投資商品についての相場のトレンドを示すグラフが表示される、
上記[1]~[7]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0110】
[9]前記特定部は、前記一の決済処理により付与されるポイント数で引き替え可能な特典であって、引き替えに必要なポイント数が規定されている特典又は引き替えに必要な最低ポイント数が定められた特典を前記1以上の候補特典の少なくとも1つとして特定するように構成される、
上記[1]~[8]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0111】
[10]前記引き替え部は、
前記一の決済処理で付与されたポイント数が、当該一の決済処理の結果を示す一の決済完了画面において選択された特典との引き替えに足りない場合は当該付与されたポイントを前記選択された特典との引き替えのために貯蓄するように構成され、さらに、
前記一の決済処理の後の別の決済処理の結果を示す別の決済完了画面において選択された特典が、前記一の決済完了画面において選択された特典と同じであり、かつ、前記別の決済処理で付与されたポイント数と、貯蓄されたポイント数とを加算した合計ポイント数が、前記選択された特典との引き替えに足りる場合に、前記特典引き替え処理を行うように構成される、
上記[1]~[9]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0112】
[11]前記1以上の候補特典の品目は、複数の候補特典の品目を含み、
前記複数の候補特典は、寄付金である特典と投資商品である特典との少なくとも一方を含む、
上記[1]~[10]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0113】
[12]前記一の決済処理は、
前記決済金額と、
前記決済金額を支払う顧客が操作する顧客端末から送信された顧客識別情報と、
前記決済金額を受け取る事業者が操作する決済端末から送信された事業者識別情報と、
に基づいて実行され、
前記決済情報は、前記事業者識別情報と、前記決済金額と、特定された前記1以上の候補特典に係る候補特典情報と、を含み、
前記送信部は、前記決済情報を前記顧客端末に送信するように構成される、
上記[1]~[11]のうち何れかに記載のポイントプログラムの運用システム。
【0114】
[13]1以上のサービスサーバを備え、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与するように構成され、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定するように構成され、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信するように構成され、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれ、
前記1以上のサービスサーバのうち少なくとも1つは、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うように構成される、
ポイントプログラムの運用システム。
【0115】
[14]1以上のサービスサーバに、
一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与することと、
ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定することと、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信することであって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、ことと、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うことと、
実行させることを含む、ポイントプログラムの運用方法。
【0116】
[15]コンピュータに、
一の決済処理のための画面を表示させることと、
前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させることであって、前記決済完了画面には、1以上の候補特典の品目が含まれ、前記1以上の候補特典は、前記一の決済処理に伴って付与されたポイントと引き替えられる特典の候補である、ことと、
前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替えるための特典引き替え指示を送信させることと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0117】
11…運用システム、12…サービスサーバ、13…データベース、14…決済端末、15…顧客端末、16…特典サーバ、17…ネットワーク、20…決済完了画面、21…選択枠、22…選択ボタン、23(23a,23b、23c)…種別マーク、24…グラフ、31…プロセッサ、32…メモリ、33…通信IF、34…入力装置、35…ディスプレイ、36…通信バス。
【要約】
【課題】ポイントプログラムの運用システム、ポイントプログラムの運用方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ポイントプログラムの運用方法は、1以上のサービスサーバに、一の決済処理に伴って、決済金額に応じたポイントを顧客に付与することと、ポイントと引き替え可能な複数の特典の中から、前記一の決済処理で付与されたポイントと引き替えられる候補として1以上の候補特典を特定することと、前記一の決済処理の結果を示す決済完了画面を表示させるための決済情報を送信することであって、前記決済完了画面には、前記1以上の候補特典の品目が含まれる、ことと、前記決済完了画面において前記1以上の候補特典の品目のうちの少なくとも1つが選択された場合に、前記一の決済処理で付与されたポイントを、選択された品目に係る特典と引き替える特典引き替え処理を行うことと、実行させることを含む。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6