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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】埃除去制御システム及び埃除去制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20240820BHJP
   F24F 11/56 20180101ALI20240820BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20240820BHJP
   F24F 11/77 20180101ALI20240820BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20240820BHJP
   F24F 110/52 20180101ALN20240820BHJP
   F24F 110/64 20180101ALN20240820BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/56
F24F11/65
F24F11/77
A47L9/28 E
F24F110:52
F24F110:64
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022144736
(22)【出願日】2022-09-12
(65)【公開番号】P2024039961
(43)【公開日】2024-03-25
【審査請求日】2023-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100136353
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 建吾
(72)【発明者】
【氏名】岩山 遼太郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 眞二
(72)【発明者】
【氏名】喜多 裕美
(72)【発明者】
【氏名】中原 みまえ
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-067406(JP,A)
【文献】特開2015-181675(JP,A)
【文献】国際公開第2010/016177(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/109557(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/111681(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/007
F24F 11/56
F24F 11/65
F24F 11/77
A47L 9/28
F24F 110/52
F24F 110/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の居室内の埃を除去する埃除去制御システムであって、
制御装置と、
前記制御装置によって遠隔操作可能な自走式の掃除ロボットと、
を備え、
前記制御装置は、
前記建物の居住者の不在時に、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を開始し、
前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、前記居室内の空気を前記建物の外部に排気する排気制御を行う、埃除去制御システム。
【請求項2】
前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、
前記制御装置はさらに、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサがしきい値以上の粒径の埃を検出した場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を再び開始する、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項3】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記第3状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室給気グリルの双方を停止する、請求項2に記載の埃除去制御システム。
【請求項4】
前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、
前記制御装置は、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサがしきい値未満の粒径の埃を検出した場合に、前記居室内の気流状態を前記第2状態に設定する前記気流制御を行うとともに、前記排気制御を行う、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項5】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記第2状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室給気グリルの双方を駆動する、請求項4に記載の埃除去制御システム。
【請求項6】
前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、
前記制御装置はさらに、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサが埃を検出しない場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態に設定する気流制御を行う、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項7】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、
前記非居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な非居室換気扇と、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室換気扇を駆動し、前記非居室給気グリルを停止する、請求項6に記載の埃除去制御システム。
【請求項8】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、
前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記外気の風向が前記非居室から前記居室に向かう気流を発生する方向であり、かつ、前記外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓及び前記非居室自動開閉窓の双方を開ける、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項9】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、
前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記外気の風向が前記非居室から前記居室に向かう気流を発生する方向でなく、かつ、前記外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓を開け、前記非居室自動開閉窓を閉める、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項10】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、
前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室換気扇と、
前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記外気の汚染状態がしきい値以上である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓及び前記非居室自動開閉窓の双方を閉め、前記居室換気扇を駆動する、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項11】
前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な送風装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第2状態における前記送風装置の送風量を、前記第1状態における前記送風装置の送風量よりも大きく設定する、請求項1に記載の埃除去制御システム。
【請求項12】
前記居室内に浮遊する埃を検出し、その検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、
前記制御装置は、前記居住者の不在時に前記埃センサがしきい値以上の埃を検出した場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を開始する、請求項1~11のいずれか一つに記載の埃除去制御システム。
【請求項13】
建物の居室内の埃を除去する埃除去制御方法であって、
制御装置が、
前記建物の居住者の不在時に、前記居室内において自走式の掃除ロボットの駆動を開始し、
前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、前記居室内の空気を前記建物の外部に排気する排気制御を行う、埃除去制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埃除去制御システム及び埃除去制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、背景技術に係る室内用集塵装置が開示されている。当該集塵装置は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段ならびに前記集塵手段と連携制御され床上の塵埃を舞い上げながら室内を移動し前記送風手段ならびに前記集塵手段に自己位置を送信する自動移動手段とを備える。前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から集塵気流を生成すると共に集塵気流を前記自動移動手段方向に流し、前記室内の塵埃を前記集塵気流に乗せて前記集塵手段で集塵する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-17666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術に係る集塵装置によると、集塵気流に乗れずに集塵手段で回収できなかった埃は掃除後も室内に残留するため、埃の除去効果が十分でない。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、掃除後に残留した埃を効果的に除去でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能な、埃除去制御システム及び埃除去制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る埃除去制御システムは、建物の居室内の埃を除去する埃除去制御システムであって、制御装置と、前記制御装置によって遠隔操作可能な自走式の掃除ロボットと、を備え、前記制御装置は、前記建物の居住者の不在時に、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を開始し、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、前記居室内の空気を前記建物の外部に排気する排気制御を行う。
【0007】
第1態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動が終了した後、居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、居室内の空気を建物の外部に排気する排気制御を行う。これにより、掃除ロボットによる掃除後に居室内に残留した埃を建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【0008】
本発明の第2態様に係る埃除去制御システムは、第1態様において、前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、前記制御装置はさらに、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサがしきい値以上の粒径の埃を検出した場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を再び開始する。
【0009】
第2態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動が終了した後、埃センサがしきい値以上の粒径の埃を検出した場合には、居室内の気流状態を第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、居室内において掃除ロボットの駆動を再び開始する。このように、しきい値以上の大粒径の埃が落下するのを待機した後で掃除ロボットの駆動を再び開始することにより、掃除ロボットによる初回の掃除後に居室内に残留した大粒径の埃を掃除ロボットによる次回の掃除で効果的に除去でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【0010】
本発明の第3態様に係る埃除去制御システムは、第2態様において、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、をさらに備え、前記制御装置は、前記第3状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室給気グリルの双方を停止する。
【0011】
第3態様によれば、制御装置は、第3状態の気流制御において、居室給気グリル及び非居室給気グリルの双方を停止する。これにより、居室内の気流を弱くできるため、居室内で浮遊している埃の落下を促進することが可能となる。
【0012】
本発明の第4態様に係る埃除去制御システムは、第1~第3態様のいずれか一つにおいて、前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、前記制御装置は、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサがしきい値未満の粒径の埃を検出した場合に、前記居室内の気流状態を前記第2状態に設定する前記気流制御を行うとともに、前記排気制御を行う。
【0013】
第4態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動が終了した後、埃センサがしきい値未満の小粒径の埃を検出した場合に、居室内の気流状態を第2状態に設定する気流制御を行うとともに、排気制御を行う。これにより、掃除ロボットによる掃除後に居室内で浮遊している小粒径の埃を第2状態の気流制御及び排気制御によって建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【0014】
本発明の第5態様に係る埃除去制御システムは、第4態様において、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、をさらに備え、前記制御装置は、前記第2状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室給気グリルの双方を駆動する。
【0015】
第5態様によれば、制御装置は、第2状態の気流制御において、居室給気グリル及び非居室給気グリルの双方を駆動する。これにより、非居室から居室に向かう換気効率の高い気流が発生するため、居室内で浮遊している埃の排出を促進することが可能となる。
【0016】
本発明の第6態様に係る埃除去制御システムは、第1~第5態様のいずれか一つにおいて、前記居室内に浮遊する埃を検出し、検出した埃の粒径を示す粒径情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、前記制御装置はさらに、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記埃センサが埃を検出しない場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態に設定する気流制御を行う。
【0017】
第6態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動が終了した後、埃センサが埃を検出しない場合には、居室内の気流状態を第1状態に設定する気流制御を行う。これにより、埃センサが埃を検出しない場合に無用な第2状態の気流制御及び排気制御が実行されることを回避できる。
【0018】
本発明の第7態様に係る埃除去制御システムは、第6態様において、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室給気グリルと、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室給気グリルとは独立に遠隔操作可能な非居室給気グリルと、前記非居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な非居室換気扇と、をさらに備え、前記制御装置は、前記第1状態の前記気流制御において、前記居室給気グリル及び前記非居室換気扇を駆動し、前記非居室給気グリルを停止する。
【0019】
第7態様によれば、制御装置は、第1状態の気流制御において、居室給気グリル及び非居室換気扇を駆動し、非居室給気グリルを停止する。これにより、居室から非居室に向かう気流が発生するため、非居室内の埃が居室内に侵入することを回避できる。
【0020】
本発明の第8態様に係る埃除去制御システムは、第1~第7態様のいずれか一つにおいて、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、をさらに備え、前記制御装置は、前記外気の風向が前記非居室から前記居室に向かう気流を発生する方向であり、かつ、前記外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓及び前記非居室自動開閉窓の双方を開ける。
【0021】
第8態様によれば、制御装置は、外気の風向が非居室から居室に向かう気流を発生する方向であり、かつ、外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓及び非居室自動開閉窓の双方を開ける。これにより、掃除ロボットによる掃除後に居室内に残留した埃を、非居室から居室に向かう気流によって建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。また、外気の風によって気流を発生させるため、エアコン又は空気清浄機等の送風装置によって気流を発生させる場合と比較して、換気効率及び換気回数を向上できるとともに、消費電力を削減できる。
【0022】
本発明の第9態様に係る埃除去制御システムは、第1~第8態様のいずれか一つにおいて、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、をさらに備え、前記制御装置は、前記外気の風向が前記非居室から前記居室に向かう気流を発生する方向でなく、かつ、前記外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓を開け、前記非居室自動開閉窓を閉める。
【0023】
第9態様によれば、制御装置は、外気の風向が非居室から居室に向かう気流を発生する方向でなく、かつ、外気の汚染状態がしきい値未満である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓を開け、非居室自動開閉窓を閉める。これにより、掃除ロボットによる掃除後に居室内に残留した埃を、居室自動開閉窓を開けたことによる換気によって建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。また、外気の風によって気流を発生させるため、エアコン又は空気清浄機等の送風装置によって気流を発生させる場合と比較して、換気効率及び換気回数を向上できるとともに、消費電力を削減できる。
【0024】
本発明の第10態様に係る埃除去制御システムは、第1~第9態様のいずれか一つにおいて、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室自動開閉窓と、前記居室に繋がる非居室に設置され、前記制御装置によって前記居室自動開閉窓とは独立に遠隔操作可能な非居室自動開閉窓と、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な居室換気扇と、前記建物の外気の風向及び汚染状態を検出し、検出した風向を示す風向情報及び検出した汚染状態を示す汚染状態情報を含む検出結果を前記制御装置に送信する外気センサと、をさらに備え、前記制御装置は、前記外気の汚染状態がしきい値以上である場合には、前記排気制御において、前記居室自動開閉窓及び前記非居室自動開閉窓の双方を閉め、前記居室換気扇を駆動する。
【0025】
第10態様によれば、制御装置は、外気の汚染状態がしきい値以上である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓及び非居室自動開閉窓の双方を閉め、居室換気扇を駆動する。これにより、汚染している外気が建物内に取り込まれることを防止できる。
【0026】
本発明の第11態様に係る埃除去制御システムは、第1~第10態様のいずれか一つにおいて、前記居室に設置され、前記制御装置によって遠隔操作可能な送風装置をさらに備え、前記制御装置は、前記第2状態における前記送風装置の送風量を、前記第1状態における前記送風装置の送風量よりも大きく設定する。
【0027】
第11態様によれば、制御装置は、第2状態における送風装置の送風量を、第1状態における送風装置の送風量よりも大きく設定する。これにより、送風装置によって気流をさらに強めることができるため、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【0028】
本発明の第12態様に係る埃除去制御システムは、第1~第11態様のいずれか一つにおいて、前記居室内に浮遊する埃を検出し、その検出結果を前記制御装置に送信する埃センサをさらに備え、前記制御装置は、前記居住者の不在時に前記埃センサがしきい値以上の埃を検出した場合には、前記居室内の気流状態を前記第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、前記居室内において前記掃除ロボットの駆動を開始する。
【0029】
第12態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動を開始する前に、居室内の気流状態を第1状態よりも弱い第3状態に設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機する。このように、居室内で浮遊している埃が落下するのを待機した後で掃除ロボットの駆動を開始することにより、居室内の埃を掃除ロボットによる掃除で効果的に除去でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【0030】
本発明の第13態様に係る埃除去制御方法は、建物の居室内の埃を除去する埃除去制御方法であって、制御装置が、前記建物の居住者の不在時に、前記居室内において自走式の掃除ロボットの駆動を開始し、前記掃除ロボットの駆動が終了した後、前記居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、前記居室内の空気を前記建物の外部に排気する排気制御を行う。
【0031】
第13態様によれば、制御装置は、掃除ロボットの駆動が終了した後、居室内の気流状態を基準の第1状態よりも換気効率の高い第2状態に設定する気流制御を行うとともに、居室内の空気を建物の外部に排気する排気制御を行う。これにより、掃除ロボットによる掃除後に居室内に残留した埃を建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、掃除ロボットによる掃除後に居室内に残留した埃を建物の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施形態に係る埃除去制御システムの全体構成を概略的に示す図である。
図2】制御装置の構成を概略的に示す図である。
図3】制御パターンデータの一例を示す図である。
図4】風向データの一例を示す図である。
図5】制御装置の処理部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図6】制御装置の処理部が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0035】
図1は、本発明の実施形態に係る埃除去制御システムの全体構成を概略的に示す図である。埃除去制御システムは、住宅等の建物100に構築される。建物100は、居住者が在宅時に主に所在する部屋である居室R1と、居室R1に繋がる非居室R2とを含む。居室R1は、リビング、ダイニング、キッチン等であり、非居室R2は、玄関、廊下、トイレ、浴室等である。
【0036】
埃除去制御システムは、制御装置11、掃除ロボット12、埃センサ13、居室給気グリル14、非居室給気グリル15、居室換気扇16、非居室換気扇17、居室自動開閉窓18、非居室自動開閉窓19、エアコン20、空気清浄機21、補助換気扇22、施錠センサ23、人感センサ24,25、及び外気センサ26を備えている。
【0037】
掃除ロボット12は、バッテリ駆動の自走式掃除ロボットであり、掃除動作において、居室R1内を自律走行しながら、居室R1の床上に堆積している埃やゴミを回収する。掃除ロボット12は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。掃除ロボット12は、制御装置11から掃除開始信号を受信することによって掃除動作の駆動を開始し、掃除動作の駆動の終了後に掃除完了信号を制御装置11に送信する。
【0038】
埃センサ13は、居室R1の天井又は壁等に設置されている。但し、埃センサ13は、エアコン20又は空気清浄機21等の他の機器に組み込まれていても良い。埃センサ13は、散乱光受光方式等の任意の検出方式によって、居室R1内を浮遊する埃の量及び粒径を検出する。埃センサ13は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。埃センサ13は、制御装置11から検出開始信号を受信することによって埃の検出を開始し、検出終了後に検出結果データを制御装置11に送信する。検出結果データは、検出した埃の量を示す埃量情報及び埃の粒径を示す粒径情報を含む。
【0039】
居室給気グリル14は、居室R1の天井等に設置されている。居室給気グリル14は、シャッタ及びフィルタを備えて構成されている。居室給気グリル14は、シャッタを開けることによって建物100の外気をフィルタを介して居室R1内に取り込むことを許容し、シャッタを閉じることによって建物100の外気を居室R1内に取り込むことを禁止する。あるいは、居室給気グリル14は、ファン及びフィルタを備えて構成されている。居室給気グリル14は、ファンを回転することによって建物100の外気をフィルタを介して居室R1内に取り込むことを許容し、ファンを停止することによって建物100の外気を居室R1内に取り込むことを禁止する。居室給気グリル14は、シャッタ及びファンの双方を備えていても良い。居室給気グリル14用のシャッタ、ファン、及びフィルタは、非居室換気扇17の本体内に配置されていても良い。居室給気グリル14は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。居室給気グリル14は、制御装置11から駆動信号を受信することによってシャッタの開閉を制御し又はファンの回転又は停止を制御する。
【0040】
非居室給気グリル15は、非居室R2の天井等に設置されている。非居室給気グリル15は、シャッタ及びフィルタを備えて構成されている。非居室給気グリル15は、シャッタを開けることによって建物100の外気をフィルタを介して非居室R2内に取り込むことを許容し、シャッタを閉じることによって建物100の外気を非居室R2内に取り込むことを禁止する。あるいは、非居室給気グリル15は、ファン及びフィルタを備えて構成されている。非居室給気グリル15は、ファンを回転することによって建物100の外気をフィルタを介して非居室R2内に取り込むことを許容し、ファンを停止することによって建物100の外気を非居室R2内に取り込むことを禁止する。非居室給気グリル15は、シャッタ及びファンの双方を備えていても良い。非居室給気グリル15用のシャッタ、ファン、及びフィルタは、非居室換気扇17の本体内に配置されていても良い。非居室給気グリル15は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。非居室給気グリル15は、制御装置11から駆動信号を受信することによってシャッタの開閉を制御し又はファンの回転又は停止を制御する。非居室給気グリル15は、制御装置11によって居室給気グリル14とは独立に遠隔操作可能である。
【0041】
居室換気扇16は、居室R1の天井等に設置されている。居室換気扇16は、例えばキッチン換気扇である。居室換気扇16は、シャッタを備えて構成されている。居室換気扇16は、シャッタを開けることによって居室R1内の空気を建物100の外部に排気することを許容し、シャッタを閉じることによって居室R1内の空気を建物100の外部に排気することを禁止する。あるいは、居室換気扇16は、ファンを備えて構成されている。居室換気扇16は、ファンを回転することによって居室R1内の空気を建物100の外部に排気することを許容し、ファンを停止することによって居室R1内の空気を建物100の外部に排気することを禁止する。居室換気扇16は、シャッタ及びファンの双方を備えていても良い。居室換気扇16は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。居室換気扇16は、制御装置11から駆動信号を受信することによってシャッタの開閉を制御し又はファンの回転又は停止を制御する。
【0042】
非居室換気扇17は、非居室R2の天井等に設置されている。非居室換気扇17は、シャッタを備えて構成されている。非居室換気扇17は、シャッタを開けることによって非居室R2内の空気を建物100の外部に排気することを許容し、シャッタを閉じることによって非居室R2内の空気を建物100の外部に排気することを禁止する。あるいは、非居室換気扇17は、ファンを備えて構成されている。非居室換気扇17は、ファンを回転することによって非居室R2内の空気を建物100の外部に排気することを許容し、ファンを停止することによって非居室R2内の空気を建物100の外部に排気することを禁止する。非居室換気扇17は、シャッタ及びファンの双方を備えていても良い。非居室換気扇17用のシャッタ及びファンは、非居室換気扇17の本体内に配置されている。非居室換気扇17は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。非居室換気扇17は、制御装置11から駆動信号を受信することによってシャッタの開閉を制御し又はファンの回転又は停止を制御する。非居室換気扇17は、制御装置11によって居室換気扇16とは独立に遠隔操作可能である。
【0043】
居室自動開閉窓18は、居室R1の壁等に設置されている。本実施形態の例では、居室自動開閉窓18は南向きの窓である。居室自動開閉窓18は、例えば、オーニング窓、ルーバー窓、格子付き窓、防犯センサ付き窓、すべり出し窓、天窓、高窓である。居室自動開閉窓18は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。居室自動開閉窓18は、制御装置11から駆動信号を受信することによって窓の開閉を制御する。
【0044】
非居室自動開閉窓19は、非居室R2の壁等に設置されている。本実施形態の例では、非居室自動開閉窓19は南向きの窓である。非居室自動開閉窓19は、例えば、オーニング窓、ルーバー窓、格子付き窓、防犯センサ付き窓、すべり出し窓、天窓、高窓である。非居室自動開閉窓19は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。非居室自動開閉窓19は、制御装置11から駆動信号を受信することによって窓の開閉を制御する。非居室自動開閉窓19は、制御装置11によって居室自動開閉窓18とは独立に遠隔操作可能である。
【0045】
エアコン20は、居室R1の壁等に設置されている。エアコン20は、居室R1の天井に埋め込み設置されていても良い。エアコン20は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。エアコン20は、制御装置11から駆動信号を受信することによって送風動作を制御する。
【0046】
空気清浄機21は、居室R1の壁等に設置されている。空気清浄機21は、居室R1の天井又は壁等に埋め込み設置されていても良いし、床置き設置されていても良い。空気清浄機21は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。空気清浄機21は、制御装置11から駆動信号を受信することによって送風動作を制御する。
【0047】
補助換気扇22は、居室R1の壁等に設置されている。補助換気扇22は、駆動することによって建物100の外気を居室R1内に取り込むことを許容し、駆動を停止することによって建物100の外気を居室R1内に取り込むことを禁止する。補助換気扇22は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。補助換気扇22は、制御装置11から駆動信号を受信することによって、駆動を制御する。
【0048】
なお、エアコン20及び空気清浄機21は送風装置の一例であり、エアコン20及び空気清浄機21に加えて、シーリングファン等の他の送風装置が居室R1内に設置されていても良い。
【0049】
施錠センサ23は、玄関ドアに設置されている。施錠センサ23は、玄関ドアの施錠状態を検出する。施錠センサ23は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。施錠センサ23は、制御装置11から検出開始信号を受信することによって玄関ドアの施錠状態の検出を開始し、検出終了後に検出結果データを制御装置11に送信する。
【0050】
人感センサ24は、非居室R2の天井等に設置されている。人感センサ24は、非居室R2内に存在する人物を検出する。人感センサ24は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。人感センサ24は、制御装置11から検出開始信号を受信することによって非居室R2内に存在する人物の検出を開始し、検出終了後に検出結果データを制御装置11に送信する。
【0051】
人感センサ25は、居室R1の天井等に設置されている。人感センサ25は、居室R1内に存在する人物を検出する。人感センサ25は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。人感センサ25は、制御装置11から検出開始信号を受信することによって居室R1内に存在する人物の検出を開始し、検出終了後に検出結果データを制御装置11に送信する。
【0052】
外気センサ26は、建物100の外部に設置されている。外気センサ26は、外気の汚染度、風速、及び風向を検出する。汚染度は、PM2.5又は花粉等の濃度に応じて外気の汚染の度合いを示す指標である。外気センサ26は、無線LAN等の任意の通信方式によって制御装置11と相互に通信可能であり、それによって制御装置11による遠隔操作が可能である。外気センサ26は、制御装置11から検出開始信号を受信することによって外気の汚染度、風速、及び風向の検出を開始し、検出終了後に検出結果データを制御装置11に送信する。検出値は、瞬間値であっても良いし、数分から数十分間の平均値であっても良い。検出結果データは、検出した外気の汚染度を示す汚染度情報、風速を示す風速情報、及び、風向を示す風向情報を含む。なお、制御装置11は、外気センサ26に代えて、インターネット等を介して受信した公的な気象情報から汚染度情報、風速情報、及び風向情報を入手しても良い。
【0053】
図2は、制御装置11の構成を概略的に示す図である。制御装置11は、処理部31、記憶部32、入力部33、表示部34、及び通信部35を備えている。処理部31は、CPU等のプロセッサを用いて構成されている。記憶部32は、HDD、SSD、又は半導体メモリ等を用いて構成されている。入力部33は、操作ボタン又はタッチパネル等を用いて構成されている。表示部34は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等を用いて構成されている。通信部35は、無線LAN等の任意の通信方式に対応した通信モジュールを備えて構成されている。記憶部32には、制御パターンデータ51及び風向データ52が格納されている。
【0054】
図3は、制御パターンデータ51の一例を示す図である。制御パターンデータ51は、居室R1内の気流の強さ及び方向を設定する気流制御と、居室R1内の空気を建物100の外部に排気する排気制御との組合せに関して、複数の制御パターンを規定するデータである。制御パターンデータ51では、複数の制御パターンの各々に関して、各制御パターンに対応する気流制御及び排気制御を実現するための各機器の動作内容が設定される。制御パターンデータ51は、システム導入時にオペレータによって予め作成されて、記憶部32に記憶される。
【0055】
制御パターンデータ51は、制御パターンPM,PL,PH1,PH2,PH3を有する。制御パターンPMは、基準となる制御パターンである。掃除を実施しない通常時には、制御パターンPMに設定される。制御パターンPLは、気流の強さを制御パターンPMよりも弱く設定する制御パターンである。制御パターンPH1,PH2,PH3は、制御パターンPMよりも換気効率を高く設定する制御パターンである。
【0056】
制御パターンPMでは、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オフ」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オン」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オフ」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。
【0057】
制御パターンPLでは、居室給気グリル14は「オフ」、非居室給気グリル15は「オフ」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オン」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オフ」、空気清浄機21は「弱」、補助換気扇22は「オン」に設定される。但し、気流の強さをさらに弱めるべく、非居室換気扇17を「オフ」、空気清浄機21を「オフ」に設定しても良い。
【0058】
制御パターンPH1では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「開」、非居室自動開閉窓19は「開」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。
【0059】
制御パターンPH2では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「開」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。
【0060】
制御パターンPH3では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オン」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オン」に設定される。
【0061】
図4は、風向データ52の一例を示す図である。風向データ52は、居室自動開閉窓18及び非居室自動開閉窓19の双方を開けた場合に、建物100内で非居室R2から居室R1に向かう気流を発生し得る外気の風向を規定するデータである。風向データ52は、建物100の方角を含む立地情報及び間取り情報等を参照してシステム導入時にオペレータによって予め作成されて、記憶部32に記憶される。但し、増改築等によって建物100の間取りがシステム導入時から変更された場合には、変更後の間取り情報等を参照してオペレータ又は居住者自らが風向データ52を更新することもできる。
【0062】
本実施形態の例では、居室自動開閉窓18は南向きの窓であり、非居室自動開閉窓19は北向きの窓である。従って、風向データ52においては、非居室R2から居室R1に向かう南向きの気流を発生し得る外気の風向として、北、北東、及び北西の方角には「○」が設定されており、それ以外の方角には「×」が設定されている。つまり、外気の風向きが北風、北東風、又は北西風の場合には、居室自動開閉窓18及び非居室自動開閉窓19の双方を開けることにより、居室自動開閉窓18が風上、非居室自動開閉窓19が風下となって、建物100内で非居室R2から居室R1に向かう南向きの気流が発生するということである。
【0063】
図5,6は、制御装置11の処理部31が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
まずステップS11において処理部31は、建物100内に在宅者が存在するか否かを判定する。処理部31は、施錠センサ23及び人感センサ24,25の各検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに基づき、玄関ドアが施錠されており、かつ、人感センサ24,25が人物を検出しない状態が所定時間(例えば30分)以上継続された場合に、建物100内に在宅者が存在しないと判定する。
【0065】
建物100内に在宅者が存在する場合(ステップS11:NO)は、処理部31はステップS11を繰り返し実行する。
【0066】
建物100内に在宅者が存在しない時間が所定時間以上継続した場合(ステップS11:YES)は、次にステップS12において処理部31は、制御パターンPMに設定する。所定時間は、例えば数分から数十分である。制御パターンPMでは、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オフ」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オン」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オフ」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。これにより、居室R1から非居室R2に向かう気流が発生するため、非居室R2内の埃が居室R1内に侵入することを回避できる。
【0067】
次にステップS13において処理部31は、掃除ロボット12によって居室R1の掃除を実施するか否かを判定する。例えば、曜日及び時刻によって掃除実施条件が予め設定されて記憶部32に記憶されており、処理部31は現在の曜日及び時刻が掃除実施条件を満たすか否かを判定する。
【0068】
掃除を実施しない場合(ステップS13:NO)は、処理部31は処理を終了する。
【0069】
掃除を実施する場合(ステップS13:YES)は、次にステップS14において処理部31は、制御パターンPLに設定する。制御パターンPLでは、居室給気グリル14は「オフ」、非居室給気グリル15は「オフ」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オン」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オフ」、空気清浄機21は「弱」、補助換気扇22は「オン」に設定される。
【0070】
次にステップS15において処理部31は、居室R1内の埃量が所定のしきい値Th1以上であるか否かを判定する。処理部31は、埃センサ13の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる埃量情報に基づき、居室R1内で浮遊している埃量がしきい値Th1以上であるか否かを判定する。
【0071】
居室R1内の埃量がしきい値Th1以上である場合(ステップS15:YES)は、次にステップS16において処理部31は、所定時間待機する。この所定時間は、例えば、居室R1内の埃量がしきい値Th1未満となるまでの時間であり、最大値(例えば30分間)が設定されていても良い。気流が弱い制御パターンPLに設定した状態で所定時間待機することにより、居室R1内で浮遊している埃を床上に落下させることができる。
【0072】
居室R1内の埃量がしきい値Th1未満である場合(ステップS15:NO)は、次にステップS17において処理部31は、通信部35を介して掃除ロボット12に掃除開始信号を送信する。これにより掃除ロボット12は掃除動作の駆動を開始し、居室R1内を自律走行しながら、居室R1の床上に堆積している埃やゴミを回収する。掃除ロボット12は、掃除動作の駆動の終了後に掃除完了信号を制御装置11に送信する。
【0073】
次にステップS18において処理部31は、掃除ロボット12から掃除完了信号を受信したか否かを判定する。
【0074】
掃除ロボット12から掃除完了信号を受信していない場合(ステップS18:NO)は、次にステップS19において処理部31は、掃除完了信号を受信するまで待機する。
【0075】
掃除ロボット12から掃除完了信号を受信した場合(ステップS18:YES)は、次にステップS20において処理部31は、居室R1内の大粒径の埃量が所定のしきい値Th2以上であるか否かを判定する。処理部31は、埃センサ13の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる埃量情報及び粒径情報に基づき、居室R1内で浮遊している大粒径(例えば10μm以上)の埃量がしきい値Th2以上であるか否かを判定する。
【0076】
居室R1内の大粒径の埃量がしきい値Th2以上である場合(ステップS20:YES)は、次にステップS21において処理部31は、大粒径の埃が床上に落下するのに要する所定時間(例えば5分間)待機した後、ステップS17以降の処理を繰り返し実行する。つまり、処理部31は、居室R1内において掃除ロボット12の駆動を再び開始する。
【0077】
居室R1内の大粒径の埃量がしきい値Th2未満である場合(ステップS20:NO)は、次にステップS22において処理部31は、居室R1内の小粒径の埃量が所定のしきい値Th3以上であるか否かを判定する。処理部31は、埃センサ13の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる埃量情報及び粒径情報に基づき、居室R1内で浮遊している小粒径(例えば10μm未満)の埃量がしきい値Th3以上であるか否かを判定する。
【0078】
居室R1内の小粒径の埃量がしきい値Th3以上である場合(ステップS22:YES)は、次にステップS23において処理部31は、図6に示す気流排気制御を実行する。
【0079】
居室R1内の小粒径の埃量がしきい値Th3未満である場合(ステップS22:NO)は、次にステップS24において処理部31は、掃除実施日等の掃除データを記憶部32に記録した後、処理を終了する。
【0080】
図6を参照して、まずステップS31において処理部31は、建物100の外気の汚染度が所定のしきい値Th4以上であるか否かを判定する。処理部31は、外気センサ26の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる汚染度情報に基づき、外気の汚染度がしきい値Th4以上であるか否かを判定する。しきい値Th4は、例えばPM2.5に関して35μg/mに設定されている。
【0081】
外気の汚染度がしきい値Th4未満である場合(ステップS31:NO)は、次にステップS32において処理部31は、外気の風速が所定のしきい値Th5以上であるか否かを判定する。処理部31は、外気センサ26の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる風速情報に基づき、外気の風速がしきい値Th5以上であるか否かを判定する。しきい値Th5は、例えば10m/sに設定されている。
【0082】
外気の風速がしきい値Th5未満である場合(ステップS32:NO)は、次にステップS33において処理部31は、外気の風向が所定風向であるか否かを判定する。処理部31は、外気センサ26の検出結果データを、通信部35を介して取得する。処理部31は、取得した検出結果データに含まれる風向情報と、記憶部32から読み出した風向データ52とを比較することにより、外気の風向が、建物100内で非居室R2から居室R1に向かう気流を発生し得る風向であるか否かを判定する。
【0083】
外気の風向が所定風向である場合(ステップS33:YES)は、次にステップS34において処理部31は、制御パターンPH1に設定する。制御パターンPH1では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「開」、非居室自動開閉窓19は「開」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。これにより、非居室R2から居室R1に向かう換気効率の高い気流を、非居室自動開閉窓19から取り込んだ外気の風によって発生させることができる。また、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を、非居室R2から居室R1に向かう換気効率の高い気流によって、居室自動開閉窓18から建物100の外部に排気することができる。
【0084】
外気の風向が所定風向ではない場合(ステップS33:NO)は、次にステップS35において処理部31は、制御パターンPH2に設定する。制御パターンPH2では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オフ」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「開」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オフ」に設定される。これにより、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を、居室自動開閉窓18を開けたことによる換気効率の高い気流によって、居室自動開閉窓18から建物100の外部に排気することができる。
【0085】
外気の汚染度がしきい値Th4以上である場合(ステップS31:YES)、又は、外気の風速がしきい値Th5以上である場合(ステップS32:YES)は、次にステップS36において処理部31は、制御パターンPH3に設定する。制御パターンPH3では、居室給気グリル14は「オン」、非居室給気グリル15は「オン」、居室換気扇16は「オン」、非居室換気扇17は「オフ」、居室自動開閉窓18は「閉」、非居室自動開閉窓19は「閉」、エアコン20は「オン」、空気清浄機21は「強」、補助換気扇22は「オン」に設定される。これにより、非居室R2から居室R1に向かう換気効率の高い気流を発生させることができ、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を、居室換気扇16から建物100の外部に排気することができる。
【0086】
ステップS34~S36の次にステップS37において処理部31は、所定時間待機する。この所定時間は、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を建物100の外部に排気するのに必要な時間である。所定時間は、例えば、居室R1内の小粒径の埃量がしきい値Th3未満となるまでの時間であっても良く、最大値(例えば30分間)が設定されても良い。
【0087】
なお、制御パターンPH1に設定された状態での待機中に、外気の汚染度がしきい値Th4以上になった場合、又は、外気の風速がしきい値Th5になった場合は、処理部31は、それ以降は制御パターンPH1を制御パターンPH3に変更しても良い。
【0088】
また、制御パターンPH1に設定された状態での待機中に、外気の風向が所定方向でなくなった場合は、処理部31は、それ以降は制御パターンPH1を制御パターンPH2に変更しても良い。
【0089】
処理部31は、ステップS37の待機処理の後、図5に示したステップS24の掃除データの記録処理を実行する。
【0090】
なお、図5,6に示した処理の実行中に居住者が帰宅したことを施錠センサ23又は人感センサ24,25が検出した場合には、処理部31は、処理を継続するか中止するかを居住者に選択させるメッセージを表示部34に表示しても良い。
【0091】
また、図5,6に示した処理の実行中に制御装置11又はいずれかの機器に通信エラー等が発生した場合には、処理部31は、エラー検出後は制御パターンPMに強制的に設定するとともに、エラーメッセージを表示部34に表示しても良い。
【0092】
本実施形態に係る埃除去制御システムによれば、制御装置11は、掃除ロボット12の駆動が終了した後、居室R1内の気流状態を基準の制御パターンPMよりも換気効率の高い制御パターンPH1~PH3に設定する気流制御を行うとともに、居室R1内の空気を建物100の外部に排気する排気制御を行う。これにより、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を建物100の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【0093】
また、制御装置11は、掃除ロボット12の駆動が終了した後、埃センサ13が大粒径の埃を検出した場合には、居室R1内の気流状態を制御パターンPMよりも弱い制御パターンPLに設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機した後、居室R1内において掃除ロボット12の駆動を再び開始する。このように、しきい値Th2以上の大粒径の埃が落下するのを待機した後で掃除ロボット12の駆動を再び開始することにより、掃除ロボット12による初回の掃除後に居室R1内に残留した大粒径の埃を掃除ロボット12による次回の掃除で効果的に除去でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【0094】
また、制御装置11は、制御パターンPLの気流制御において、居室給気グリル14及び非居室給気グリル15の双方を停止する。これにより、居室R1内の気流を弱くできるため、居室R1内で浮遊している埃の落下を促進することが可能となる。
【0095】
また、制御装置11は、掃除ロボット12の駆動が終了した後、埃センサ13が小粒径の埃を検出した場合に、居室R1内の気流状態を制御パターンPH1~PH3のいずれかに設定する気流制御を行うとともに、排気制御を行う。これにより、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内で浮遊している小粒径の埃を制御パターンPH1~PH3の気流制御及び排気制御によって建物100の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果を向上することが可能となる。
【0096】
また、制御装置11は、制御パターンPH1~PH3の気流制御において、居室給気グリル14及び非居室給気グリル15の双方を駆動する。これにより、非居室R2から居室R1に向かう換気効率の高い気流が発生するため、居室R1内で浮遊している埃の排出を促進することが可能となる。
【0097】
また、制御装置11は、掃除ロボット12の駆動が終了した後、埃センサ13が埃を検出しない場合には、居室R1内の気流状態を制御パターンPMに設定する気流制御を行う。これにより、埃センサ13が埃を検出しない場合に無用な制御パターンPH1~PH3の気流制御及び排気制御が実行されることを回避できる。
【0098】
また、制御装置11は、制御パターンPMの気流制御において、居室給気グリル14及び非居室換気扇17を駆動し、非居室給気グリル15を停止する。これにより、居室R1から非居室R2に向かう気流が発生するため、非居室R2内の埃が居室R1内に侵入することを回避できる。
【0099】
また、制御装置11は、外気の風向が非居室R2から居室R1に向かう気流を発生する方向であり、かつ、外気の汚染状態がしきい値Th4未満である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓18及び非居室自動開閉窓19の双方を開ける。これにより、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を、非居室R2から居室R1に向かう気流によって建物100の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。また、外気の風によって気流を発生させるため、エアコン20又は空気清浄機21等の送風装置によって気流を発生させる場合と比較して、換気効率及び換気回数を向上できるとともに、消費電力を削減できる。
【0100】
また、制御装置11は、外気の風向が非居室R2から居室R1に向かう気流を発生する方向でなく、かつ、外気の汚染状態がしきい値Th4未満である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓18を開け、非居室自動開閉窓19を閉める。これにより、掃除ロボット12による掃除後に居室R1内に残留した埃を、居室自動開閉窓18を開けたことによる換気によって建物100の外部に効果的に排気でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。また、外気の風によって気流を発生させるため、エアコン20又は空気清浄機21等の送風装置によって気流を発生させる場合と比較して、換気効率及び換気回数を向上できるとともに、消費電力を削減できる。
【0101】
また、制御装置11は、外気の汚染状態がしきい値Th4以上である場合には、排気制御において、居室自動開閉窓18及び非居室自動開閉窓19の双方を閉め、居室換気扇16を駆動する。これにより、汚染している外気が建物100内に取り込まれることを防止できる。
【0102】
また、制御装置11は、制御パターンPH1~PH3におけるエアコン20等の送風装置の送風量を、制御パターンPMにおける送風装置の送風量よりも大きく設定する。これにより、送風装置によって気流をさらに強めることができるため、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【0103】
また、制御装置11は、掃除ロボット12の駆動を開始する前に、居室R1内の気流状態を制御パターンPMよりも弱い制御パターンPLに設定する気流制御を行うとともに、所定時間待機する。このように、居室R1内で浮遊している埃が落下するのを待機した後で掃除ロボット12の駆動を開始することにより、居室R1内の埃を掃除ロボット12による掃除で効果的に除去でき、その結果、埃の除去効果をさらに向上することが可能となる。
【符号の説明】
【0104】
11 制御装置
12 掃除ロボット
13 埃センサ
14 居室給気グリル
15 非居室給気グリル
16 居室換気扇
17 非居室換気扇
18 居室自動開閉窓
19 非居室自動開閉窓
20 エアコン
21 空気清浄機
26 外気センサ
100 建物
R1 居室
R2 非居室
図1
図2
図3
図4
図5
図6