(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】車載装置、通り抜け判定方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
G08G1/16 D
(21)【出願番号】P 2022503067
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(86)【国際出願番号】 JP2020026369
(87)【国際公開番号】W WO2021171643
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2020/008304
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】中川 善直
【審査官】西畑 智道
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-326963(JP,A)
【文献】特開2019-087127(JP,A)
【文献】特開2004-114907(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者を識別する運転者識別手段と、
自車の車幅を記憶する車幅記憶手段と、
運転者ごとに、前記自車の車幅に加算される加算幅を記憶する加算幅記憶手段と、
前記車幅記憶手段に記憶された自車の車幅と前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅とを加算した通り抜け可能道路幅を算出する通り抜け可能道路幅算出手段と、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定手段と、
前記通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得手段と、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第2判定手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント手段と、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅を、更新前より小さくなるように更新する加算幅更新手段と、を備える車載装置。
【請求項2】
前記加算幅を設定する加算幅設定手段をさらに備え、
前記加算幅記憶手段には、前記加算幅設定手段により設定された加算幅が記憶される請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
運転者を識別する運転者識別手段と、
自車の車高を記憶する車高記憶手段と、
運転者ごとに、前記自車の車高に加算される加算高さを記憶する加算高さ記憶手段と、
前記車高記憶手段に記憶された自車の車高と前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さとを加算した通り抜け可能道路高さを算出する通り抜け可能道路高さ算出手段と、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定手段と、
前記通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得手段と、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定手段と、
前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第6判定手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント手段と、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さを、更新前より小さくなるように更新する加算高さ更新手段と、を備える車載装置。
【請求項4】
前記加算高さを設定する加算高さ設定手段をさらに備え、
前記加算高さ記憶手段には、前記加算高さ設定手段により設定された加算高さが記憶される請求項3に記載の車載装置。
【請求項5】
運転者を識別する運転者識別ステップと、
自車の車幅を記憶する車幅記憶手段に記憶された自車の車幅と、運転者ごとに、前記自車の車幅に加算される加算幅を記憶する加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別
ステップにより識別された運転者の加算幅と、を加算した通り抜け可能道路幅を算出する通り抜け可能道路幅算出ステップと、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定ステップと、
前記通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得ステップと、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別
ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、
前記運転者識別ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第2判定ステップと、
前記運転者識別ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウントステップと、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて 前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別ステップにより識別された運転者の加算幅を、更新前より小さくなるように更新する加算幅更新ステップと、を備える通り抜け判定方法。
【請求項6】
運転者を識別する運転者識別ステップと、
自車の車高を記憶する車高記憶手段に記憶された自車の車高と、運転者ごとに、前記自車の車高に加算される加算高さを記憶する加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別
ステップにより識別された運転者の加算高さと、を加算した通り抜け可能道路高さを算出する通り抜け可能道路高さ算出ステップと、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定ステップと、
前記通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得ステップと、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定ステップと、
前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別
ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、
前記運転者識別ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第6判定ステップと、
前記運転者識別ステップにより識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウントステップと、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別ステップにより識別された運転者の加算高さを、更新前より小さくなるように更新する加算高さ更新ステップと、を備える通り抜け判定方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
運転者を識別する運転者識別処理と、
自車の車幅を記憶する車幅記憶手段に記憶された自車の車幅と、運転者ごとに、前記自車の車幅に加算される加算幅を記憶する加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別
処理により識別された運転者の加算幅と、を加算した通り抜け可能道路幅を算出する通り抜け可能道路幅算出処理と、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定処理と、
前記通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得処理と、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別
処理により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、
前記運転者識別処理により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第2判定処理と、
前記運転者識別処理により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント処理と、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて 前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別処理により識別された運転者の加算幅を、更新前より小さくなるように更新する加算幅更新処理と、を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
運転者を識別する運転者識別処理と、
自車の車高を記憶する車高記憶手段に記憶された自車の車高と、運転者ごとに、前記自車の車高に加算される加算高さを記憶する加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別
処理により識別された運転者の加算高さと、を加算した通り抜け可能道路高さを算出する通り抜け可能道路高さ算出処理と、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定処理と、
前記通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得処理と、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定処理と、
前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別
処理により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、
前記運転者識別処理により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第6判定処理と、
前記運転者識別処理により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント処理と、
少なくともカウントされた前記回数に基づいて前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別処理により識別された運転者の加算高さを、更新前より小さくなるように更新する加算高さ更新処理と、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車載装置、通り抜け判定方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
自車の進行方向を撮像し、この撮像した画像に基づいて自車の進行方向の走行予定道路の道路幅を測定(検出)し、この測定された道路幅と通行可能幅(自車の車幅と通過余裕とを加算した値)とを比較して自車が走行予定道路を通行できるか否かを判定し、通行できないと判定された場合、その旨を報知(警告)する装置が例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の装置においては、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車が走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し、その判定結果を報知することについては全く提案されていない。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車が走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し、その判定結果を報知することができる車載装置、通り抜け判定方法及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる車載装置は、運転者を識別する運転者識別手段と、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定手段と、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得手段と、前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、を備える。
【0007】
本開示の第2の態様にかかる車載装置は、運転者を識別する運転者識別手段と、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定手段と、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得手段と、前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定手段と、前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、を備える。
【0008】
本開示の第3の態様にかかる通り抜け判定方法は、運転者を識別する運転者識別ステップと、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定ステップと、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得ステップと、前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、を備える。
【0009】
本開示の第4の態様にかかる通り抜け判定方法は、運転者を識別する運転者識別ステップと、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定ステップと、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得ステップと、前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定ステップと、前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、を備える。
【0010】
本開示の第5の態様にかかる記録媒体は、少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、運転者を識別する運転者識別処理と、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定処理と、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得処理と、前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定処理と、前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0011】
本開示の第6の態様にかかる記録媒体は、少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、運転者を識別する運転者識別処理と、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定処理と、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得処理と、前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定処理と、前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車が走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し、その判定結果を報知することができる車載装置、通り抜け判定方法及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】記憶部16Aに記憶された各データの一例である。
【
図5】位置P1において自車V(前方撮像部13)により撮像された前方の画像の例である。
【
図6】
図5に示す画像から抽出される特徴点の一例である。
【
図7】
図5に示す位置P1より前方に進行した位置P2において自車V(前方撮像部13)により撮像された前方の画像の例である。
【
図8】
図7に示す画像から抽出される特徴点の一例である。
【
図9】車載装置1Aの動作の一例(通り抜け判定処理1)のフローチャートである。
【
図10】
図9に対して加算幅更新処理(ステップS16~S23)を追加したフローチャートである。
【
図13】記憶部16Bに記憶された各データの一例である。
【
図14】車載装置1Bの動作の一例(通り抜け判定処理2)のフローチャートである。
【
図15】
図14に対して加算高さ更新処理(ステップS36~S43)を追加したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1である車載装置1Aについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0015】
まず、
図1を用いて、車載装置1Aの構成について説明する。
【0016】
図1は、車載装置1Aの概略構成図である。以下、車載装置1Aは、自車Vに搭載されているものとする。
【0017】
図1に示すように、車載装置1Aは、運転者を識別する運転者識別手段21と、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅WAを測定する走行予定道路幅測定手段22と、運転者識別手段21により識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅WBを取得する通り抜け可能道路幅取得手段23と、走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いか否かを判定する第1判定手段24と、第1判定手段24により走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された場合、運転者識別手段21により識別された運転者が運転する自車Vが第1判定手段21により走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段25と、を備えている。
【0018】
実施形態1によれば、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し、その判定結果を報知することができる。これにより、運転者は、自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられないことを事前に把握することができる。
【0019】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2として、実施形態1の車載装置1Aについてさらに詳細に説明する。
【0020】
図2は、車載装置1Aの詳細構成図である。以下、車載装置1Aは、自車Vに搭載されているものとする。
【0021】
図2に示すように、車載装置1Aは、ハード構成として、主に、顔画像撮像部11と、指紋センサ12と、前方撮像部13と、表示部14と、入力部15と、記憶部16Aと、制御部17Aと、を備えている。
【0022】
顔画像撮像部11は、自車Vを運転する運転者の顔を含む顔画像を撮像する撮像装置(カメラ)である。
【0023】
指紋センサ12は、自車Vを運転する運転者の手指の指紋を読み取るセンサである。
【0024】
前方撮像部13は、自車前方を撮像する撮像装置(カメラ)である。前方撮像部13は、例えば、自車Vの車室内の所定箇所に配置されており、自車Vのフロントガラス越しに自車前方の走行予定道路を含む画像を撮像する。走行予定道路とは、自車Vの進行方向に存在する道路(例えば、十数メートル~数十メートル先に存在する道路)のことである。
【0025】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイで、運転者が視認しやすいように、自車Vの車室内の所定箇所に配置されている。
【0026】
入力部15は、例えば、タッチパネルで、表示部14の表示面を覆った状態で配置されている。
【0027】
記憶部16Aは、例えば、ハードディスク装置である。
【0028】
図3は、記憶部16Aに記憶された各データの一例である。
図4は、自車Vの車幅等の一例である。
【0029】
図3に示すように、記憶部16Aには、車幅W
V、運転者情報テーブルTAが記憶されている。記憶部16Aが本発明の車幅記憶手段、加算幅記憶手段、道路位置情報記憶手段の一例である。
【0030】
図4に示すように、車幅W
Vは、自車Vの車幅を表す。実施形態2では、車幅W
Vは、予め記憶部16Aに記憶されているものとする。
【0031】
図3に示すように、運転者情報テーブルTAは、「運転者情報」、「加算幅α」、「通り抜け合計道路幅W」、「通り抜け回数n」及び「道路位置情報」を項目として含んでいる。
【0032】
「運転者情報」には、運転者を識別する運転者情報が記憶される。運転者情報は、例えば、顔画像撮像部11により撮像された運転者の顔画像から抽出される特徴点を表すデータ、指紋センサ12により読み取られた運転者の手指の指紋から抽出される特徴点を表すデータ、入力部15から入力される運転者の属性(例えば、氏名、年齢、性別)を表すデータである。実施形態2では、
図3に示すように二名の運転者の運転者情報(運転者情報1、運転者情報2)が、予め「運転者情報」に記憶されているものとする。なお、運転者情報は、一名の場合もあるし、三名以上の場合もある。
【0033】
「加算幅α」には、自車Vの車幅W
Vに加算される加算幅(マージン)が記憶される。「加算幅α」は、例えば、運転者が当該運転者の運転の習熟度や運転レベルに応じた値を、入力部15を介して入力(設定)する。「加算幅α」は、例えば、5~100cmの間の任意の数値である。入力された加算幅は、該当する運転者の「加算幅α」に記憶される。入力部15が本発明の加算幅設定手段の一例である。実施形態2では、
図3に示すように二名の運転者の加算幅(加算幅α1、加算幅α2)が、予め「加算幅α」に記憶されているものとする。
【0034】
「通り抜け合計道路幅W」には、後述の第2判定部17hにより自車Vが通り抜けたと判定された狭路の道路幅が加算されて記憶される。狭路とは、後述の第1判定部17fにより走行予定道路幅WA(
図8参照)が通り抜け可能道路幅WB(
図4参照)より狭いと判定された走行予定道路のことである。なお、「通り抜け合計道路幅W」には、初期値として「0」が記憶されている。
【0035】
「通り抜け回数n」には、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数が記憶される。なお、「通り抜け回数n」には、初期値として「0」が記憶されている。
【0036】
「道路位置情報」には、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが過去に通り抜けることができた狭路の位置を表す道路位置情報が記憶される。
【0037】
制御部17Aは、例えば、ECU(Electronic Control Unit)である。制御部17Aは、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPUである。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、ROM等の不揮発性メモリ(図示せず)からRAM(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを実行することで、
図2に示すように、運転者情報取得部17a、運転者識別部17b、走行予定道路幅測定部17c、通り抜け可能道路幅取得部17d、通り抜け可能道路幅算出部17e、第1判定部17f、報知部17g、第2判定部17h、加算幅更新部17i、通り抜け回数カウント部17j、第3判定部17k、第4判定部17mとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。運転者識別部17bが運転者識別手段21の一例で、走行予定道路幅測定部17cが走行予定道路幅測定手段22の一例で、通り抜け可能道路幅取得部17dが通り抜け可能道路幅取得手段23の一例で、第1判定部17fが第1判定手段24の一例で、報知部17gが報知手段25の一例である。
【0038】
運転者情報取得部17aは、自車Vの運転者の運転者情報、例えば、顔画像撮像部11により撮像された運転者の顔画像から抽出される特徴点を表すデータ、指紋センサ12により読み取られた運転者の手指の指紋から抽出される特徴点を表すデータ、入力部15から入力される運転者の属性(例えば、氏名、年齢、性別)を表すデータを取得する。
【0039】
運転者識別部17bは、自車Vの運転者を識別する。例えば、運転者識別部17bは、運転者情報取得部17aにより取得された運転者情報と運転者情報テーブルTA中の「運転者情報」とを比較(照合)することで、自車Vの運転者を識別する。
【0040】
走行予定道路幅測定部17cは、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅WA(
図8参照)を測定する。例えば、走行予定道路幅測定部17cは、前方撮像部13により撮像された画像に基づいて、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅WAを測定する。
【0041】
例えば、走行予定道路幅WAの測定には、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる技術を用いることができる。SLAMを用いる場合、走行予定道路幅測定部17cは、前方撮像部13により撮像された画像を解析し、特徴点を抽出し、抽出した特徴点までの距離を計算し、特徴点の座標を決定し、この決定された特徴点に基づいて、走行予定道路幅WAを算出する。なお、各特徴点までの距離は、三角視差測量で求められる。自車Vが移動すると、移動前の地点、移動後の地点、及び特徴点の3点で三角形ができる。この三角形の一辺の長さ(移動距離)と両角の角度から、特徴点までの距離を計算することができる。
【0042】
図5は、位置P1において自車V(前方撮像部13)により撮像された自車前方の画像の例である。この画像は、走行予定道路Rを含んでいる。
図6は、
図5に示す画像から抽出される特徴点の一例である。
図6中、各々の円が特徴点を表す。
【0043】
図7は、
図5に示す位置P1より前方に進行した位置P2において自車V(前方撮像部13)により撮像された自車前方の画像の例である。この画像は、走行予定道路Rを含んでいる。
図8は、
図7に示す画像から抽出される特徴点の一例である。
図8中、各々の円が特徴点を表す。
【0044】
例えば、
図6及び
図8に示す特徴点が抽出された場合、走行予定道路幅測定部17cは、この抽出された特徴点(座標)に基づいて、走行予定道路Rの道路幅である走行予定道路幅WA(
図8参照)を算出する。
【0045】
通り抜け可能道路幅取得部17dは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅WB(
図4参照)を取得する。例えば、通り抜け可能道路幅取得部17dは、通り抜け可能道路幅算出部17eにより算出された通り抜け可能道路幅WBを取得する。
【0046】
通り抜け可能道路幅算出部17eは、記憶部16Aに記憶された自車Vの車幅W
V(
図3参照)と記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算幅(例えば、加算幅α1)とを加算した通り抜け可能道路幅WB(例えば、WB=W
V+α1×2)を算出する。
【0047】
第1判定部17fは、走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いか否かを判定する。
【0048】
報知部17gは、第1判定部17fにより走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された場合、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路(第1判定部17fにより走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された走行予定道路)を通り抜けられない旨を報知する。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力(例えば、警告音を出力)する。
【0049】
第2判定部17hは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたか否かを判定する。
【0050】
加算幅更新部17iは、第2判定部17hにより、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたと判定された場合、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算幅(例えば、加算幅α1)を更新する。加算幅更新部17iは、例えば、運転者識別部17bにより識別された運転者の加算幅α(例えば、加算幅α1)を小さくなるように更新する。
【0051】
例えば、更新加算幅を次の式1で算出し、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算幅(例えば、加算幅α1)を、この算出した更新加算幅で更新(上書き)する。
【0052】
更新加算幅=(((車幅WV+加算幅α×2)+通り抜け合計道路幅W)÷(通り抜け回数n+1)-車幅WV)÷2 ・・・(式1)
【0053】
通り抜け回数カウント部17jは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数をカウントする。例えば、通り抜け回数カウント部17jは、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された通り抜け回数nのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の通り抜け回数(例えば、通り抜け回数n1)をカウントアップ(例えば、+1)する。
【0054】
第3判定部17kは、通り抜け回数カウント部17jによりカウントされた回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する。
【0055】
第4判定部17mは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたか否かを判定する。
【0056】
例えば、第1判定部17fにより走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された走行予定道路である狭路の位置が記憶部16A(運転者情報テーブルTAのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の道路位置情報)に記憶されている場合、第4判定部17mは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定する。
【0057】
次に、上記構成の車載装置1Aの動作の一例として、通り抜け判定処理1について説明する。
【0058】
通り抜け判定処理1は、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定する処理である。
【0059】
図9は、車載装置1Aの動作の一例(通り抜け判定処理1)のフローチャートである。
図9の処理は、制御部17A(プロセッサ)がROM(図示せず)又は記憶部16AからRAM(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを実行することで実現される。
【0060】
以下の説明においては、前方撮像部13が所定フレームレートで自車Vの前方を撮像しているものとする。
【0061】
まず、車載装置1A(運転者情報取得部17a)は、自車Vの運転者の運転者情報を取得する(ステップS10)。ここでは、自車Vの運転者の運転者情報として、顔画像撮像部11により撮像された運転者の顔画像から抽出された特徴点を表すデータが取得されたものとする。
【0062】
次に、車載装置1A(運転者識別部17b)は、自車Vの運転者を識別する(ステップS11)。ここでは、ステップS10で取得された運転者情報と運転者情報テーブルTA中の「運転者情報」とを比較(照合)することで、自車Vの運転者として「運転者情報1」(
図3参照)の運転者が識別されたものとする。
【0063】
次に、車載装置1A(走行予定道路幅測定部17c)は、前方撮像部13により撮像された画像(例えば、
図5、
図7参照)に基づいて、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅WA(例えば、
図8参照)を測定する(ステップS12)。
【0064】
次に、車載装置1A(通り抜け可能道路幅算出部17e)は、記憶部16Aに記憶された自車Vの車幅WVと記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうちステップS11で識別された運転者の加算幅(ここでは、加算幅α1)とを加算した通り抜け可能道路幅WB(ここでは、WB=WV+α1×2)を算出する(ステップS13)。
【0065】
次に、車載装置1A(通り抜け可能道路幅取得部17d)は、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅WB(
図4参照)を取得する(ステップS13)。ここでは、通り抜け可能道路幅取得部17dは、通り抜け可能道路幅算出部17eにより算出された通り抜け可能道路幅WBを取得する。
【0066】
次に、車載装置1A(第1判定部17f)は、走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いか否かを判定する(ステップS14)。
【0067】
次に、車載装置1A(報知部17g)は、ステップS14で走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された場合(ステップS14:YES)、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられない旨を報知する(ステップS15)。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力(例えば、警告音を出力)する。これにより、運転者に対して走行予定道路(狭路)を通り抜けられない旨を報知する。
【0068】
次に、上記構成の車載装置1Aの動作の一例として、運転者情報テーブルTAに記憶された「加算幅α」を更新する加算幅更新処理について説明する。
【0069】
図10は、
図9に対して加算幅更新処理(ステップS16~S23)を追加したフローチャートである。以下、
図9との相違点である加算幅更新処理(ステップS16~S23)を中心に説明する。
【0070】
ステップS14の処理に引き続き、車載装置1A(第4判定部17m)は、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を過去に通り抜けることができたか否かを判定する(ステップS16)。
【0071】
例えば、ステップS14で走行予定道路幅WAが通り抜け可能道路幅WBより狭いと判定された走行予定道路である狭路の位置が記憶部16A(運転者情報テーブルTAのうちステップS11で識別された運転者の道路位置情報)に記憶されている場合、第4判定部17mは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定する。
【0072】
ステップS16での判定の結果、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定された場合(ステップS16:YES)、車載装置1A(報知部17g)は、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができた旨を報知する(ステップS17)。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力する。これにより、運転者に対して狭路を過去に通り抜けたことがある旨を報知する。
【0073】
一方、ステップS16での判定の結果、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができなかったと判定された場合(ステップS16:NO)、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けられない旨を報知する(ステップS15)。
【0074】
次に、車載装置1A(第2判定部17h)は、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたか否かを判定する(ステップS18)。
【0075】
ステップS18での判定の結果、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたと判定された場合(ステップS18:YES)、車載装置1A(通り抜け回数カウント部17j)は、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数をカウントする(ステップS19)。例えば、通り抜け回数カウント部17jは、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された通り抜け回数nのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の通り抜け回数(ここでは、通り抜け回数n1)をカウントアップ(例えば、+1)する。また、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された通り抜け合計道路幅WのうちステップS11で識別された運転者の通り抜け合計道路幅(ここでは、通り抜け合計道路幅W1)に、ステップS18で通り抜けたと判定された狭路の道路幅が加算される(ステップS19)。
【0076】
次に、ステップS18で通り抜けることができたと判定された狭路の位置を表す道路位置情報が記憶部16A(運転者情報テーブルTA)のうちステップS11で識別された運転者の「道路位置情報」に記憶される(ステップS20)。
【0077】
次に、車載装置1A(第3判定部17k)は、ステップS19でカウントされた通り抜け回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する(ステップS21)。
【0078】
ステップS21での判定の結果、ステップS19でカウントされた通り抜け回数が予め定められた回数に達したと判定された場合(ステップS21:YES)、車載装置1A(報知部17g)は、加算幅の更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる(ステップS22)。例えば、その旨の問い合わせを、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力する。
【0079】
ステップS22での問い合わせに対して加算幅を更新する場合(ステップS23:YES)、例えば、運転者が入力部15を介して加算幅を更新する旨を入力した場合、車載装置1A(加算幅更新部17i)は、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうちステップS11で識別された運転者の加算幅(ここでは、加算幅α1)を更新する(ステップS24)。例えば、更新加算幅を上記式1で算出し、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうちステップS11で識別された運転者の加算幅(ここでは、加算幅α1)を、この算出した更新加算幅で更新(上書き)する。以後、ステップS12~S24の処理が繰り返し実行される。その際、通り抜け可能道路幅算出部17eは、この更新された加算幅αを用いて通り抜け可能道路幅WBを算出する(ステップS13)。
【0080】
以上説明したように、実施形態2によれば、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し(ステップS14)、その判定結果を報知する(ステップS15)ことができる。これにより、運転者は、自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられないことを事前に把握することができる。
【0081】
これは、運転者ごとに、当該運転者の運転の習熟度や運転レベルに応じて自車Vの車幅WVに加算される「加算幅α」が記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶されていることによるものである。
【0082】
また、実施形態2によれば、不要な報知を抑制することができる。
【0083】
これは、ステップS11で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けたと判定された場合(ステップS18:YES)、記憶部16A(運転者情報テーブルTA)に記憶された加算幅αのうちステップS11で識別された運転者の加算幅が更新(学習)されることによるものである。
【0084】
また、実施形態2によれば、ステップS18で通り抜けることができたと判定された狭路の位置を表す道路位置情報が記憶部16A(運転者情報テーブルTA)のうちステップS11で識別された運転者の「道路位置情報」に記憶される(ステップS20)ため、再度、その狭路を通り抜ける場合、事前に、運転者に対して当該狭路を過去に通り抜けたことがある旨を報知することができる(ステップS16:YES、ステップS17)。
【0085】
次に、変形例について説明する。
【0086】
上記実施形態2では、加算幅αを更新する前に、加算幅の更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる処理(ステップS22、S23)を行う例について説明したが、これに限らない。例えば、加算幅の更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる処理(ステップS22、S23)は、省略してもよい。
【0087】
上記実施形態2のステップS10~S24は、この順に限られない。例えば、ステップS12とステップS13は、ステップS13、ステップS12の順であってもよい。また、ステップS19とステップS20は、ステップS20、ステップS19の順であってもよい。
【0088】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3である車載装置1Bについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0089】
まず、
図11を用いて、車載装置1Bの構成について説明する。
【0090】
図11は、車載装置1Bの概略構成図である。以下、車載装置1Bは、自車Vに搭載されているものとする。
【0091】
図11に示すように、車載装置1Bは、運転者を識別する運転者識別手段31と、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さHAを測定する走行予定道路高さ測定手段32と、運転者識別手段31により識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さHBを取得する通り抜け可能道路高さ取得手段33と、走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いか否かを判定する第5判定手段34と、第5判定手段34により走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された場合、運転者識別手段31により識別された運転者が運転する自車Vが前記第5判定手段34により走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段35と、を備えている。
【0092】
実施形態3によれば、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し、その判定結果を報知することができる。これにより、運転者は、自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられないことを事前に把握することができる。
【0093】
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4として、実施形態3の車載装置1Bについてさらに詳細に説明する。
【0094】
図12は、車載装置1Bの詳細構成図である。以下、車載装置1Bは、自車Vに搭載されているものとする。
【0095】
図12に示すように、車載装置1Bは、ハード構成として、主に、顔画像撮像部11と、指紋センサ12と、前方撮像部13と、表示部14と、入力部15と、記憶部16Bと、制御部17Bと、を備えている。顔画像撮像部11、指紋センサ12、前方撮像部13、表示部14及び入力部15については、実施形態2で既に説明したので、説明を省略する。
【0096】
記憶部16Bは、例えば、ハードディスク装置である。
【0097】
図13は、記憶部16Bに記憶された各データの一例である。
【0098】
図13に示すように、記憶部16Bには、車高H
V、運転者情報テーブルTBが記憶されている。記憶部16Bが本発明の車高記憶手段、加算高さ記憶手段、道路位置情報記憶手段の一例である。
【0099】
図4に示すように、車高H
Vは、自車Vの車高を表す。実施形態4では、車高H
Vは、予め記憶部16Bに記憶されているものとする。
【0100】
図13に示すように、運転者情報テーブルTBは、「運転者情報」、「加算高さβ」、「通り抜け合計道路高さH」、「通り抜け回数n」及び「道路位置情報」を項目として含んでいる。
【0101】
「運転者情報」については、実施形態2で既に説明したので、説明を省略する。
【0102】
「加算高さβ」には、自車Vの車高H
Vに加算される加算高さ(マージン)が記憶される。「加算高さβ」は、例えば、運転者が当該運転者の運転の習熟度や運転レベルに応じた値を、入力部15を介して入力(設定)する。「加算高さβ」は、例えば、5~100cmの間の任意の数値である。入力された加算高さは、該当する運転者の「加算高さβ」に記憶される。入力部15が本発明の加算高さ設定手段の一例である。実施形態4では、
図13に示すように二名の運転者の加算高さ(加算高さβ1、加算高さβ2)が、予め「加算高さβ」に記憶されているものとする。
【0103】
「通り抜け合計道路高さH」には、後述の第5判定部17Bfにより自車Vが通り抜けたと判定された狭路の道路高さが加算されて記憶される。狭路とは、後述の第5判定部17Bfにより走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHB(
図4参照)より低いと判定された走行予定道路のことである。なお、「通り抜け合計道路高さH」には、初期値として「0」が記憶されている。
【0104】
「通り抜け回数n」には、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数が記憶される。なお、「通り抜け回数n」には、初期値として「0」が記憶されている。
【0105】
「道路位置情報」には、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが過去に通り抜けることができた狭路の位置を表す道路位置情報が記憶される。
【0106】
制御部17Bは、例えば、ECU(Electronic Control Unit)である。制御部17Bは、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPUである。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、ROM等の不揮発性メモリ(図示せず)からRAM(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを実行することで、
図12に示すように、運転者情報取得部17a、運転者識別部17b、走行予定道路高さ測定部17Bc、通り抜け可能道路高さ取得部17Bd、通り抜け可能道路高さ算出部17Be、第5判定部17Bf、報知部17Bg、第6判定部17Bh、加算高さ更新部17Bi、通り抜け回数カウント部17Bj、第7判定部17Bk、第8判定部17Bmとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。運転者識別部17bが運転者識別手段31の一例で、走行予定道路高さ測定部17Bcが走行予定道路高さ測定手段32の一例で、通り抜け可能道路高さ取得部17Bdが通り抜け可能道路高さ取得手段33の一例で、第5判定部17Bfが第5判定手段34の一例で、報知部17Bgが報知手段35の一例である。
【0107】
運転者情報取得部17a及び運転者識別部17bについては、実施形態2で既に説明したので、説明を省略する。
【0108】
走行予定道路高さ測定部17Bcは、走行予定道路の路面から当該路面上の物体(例えば、高架)までの高さである走行予定道路高さHAを測定する。例えば、走行予定道路高さ測定部17Bcは、前方撮像部13により撮像された画像に基づいて、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さHAを測定する。
【0109】
例えば、走行予定道路高さHAの測定には、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる技術を用いることができる。SLAMを用いる場合、走行予定道路高さ測定部17Bcは、前方撮像部13により撮像された画像を解析し、特徴点を抽出し、抽出した特徴点までの距離を計算し、特徴点の座標を決定し、この決定された特徴点に基づいて、走行予定道路高さHAを算出する。なお、各特徴点までの距離は、三角視差測量で求められる。自車Vが移動すると、移動前の地点、移動後の地点、及び特徴点の3点で三角形ができる。この三角形の一辺の長さ(移動距離)と両角の角度から、特徴点までの距離を計算することができる。
【0110】
通り抜け可能道路高さ取得部17Bdは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さHB(
図4参照)を取得する。例えば、通り抜け可能道路高さ取得部17Bdは、通り抜け可能道路高さ算出部17Beにより算出された通り抜け可能道路高さHBを取得する。
【0111】
通り抜け可能道路高さ算出部17Beは、記憶部16Bに記憶された自車Vの車高H
V(
図13参照)と記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算高さ(例えば、加算高さβ1)とを加算した通り抜け可能道路高さHB(例えば、HB=H
V+β1)を算出する。
【0112】
第5判定部17Bfは、走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いか否かを判定する。
【0113】
報知部17Bgは、第5判定部17Bfにより走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された場合、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路(第5判定部17Bfにより走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された走行予定道路)を通り抜けられない旨を報知する。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力(例えば、警告音を出力)する。
【0114】
第6判定部17Bhは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたか否かを判定する。
【0115】
加算高さ更新部17Biは、第6判定部17Bhにより、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたと判定された場合、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算高さ(例えば、加算高さβ1)を更新する。加算高さ更新部17Biは、例えば、運転者識別部17bにより識別された運転者の加算高さβ(例えば、加算高さβ1)を小さくなるように更新する。
【0116】
例えば、更新加算高さを次の式2で算出し、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の加算高さ(例えば、加算高さβ1)を、この算出した更新加算高さで更新(上書き)する。
【0117】
更新加算高さ=((車高HV+加算高さβ)+通り抜け合計道路高さH)÷通り抜け回数n+1-車高HV ・・・(式2)
【0118】
通り抜け回数カウント部17Bjは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数をカウントする。例えば、通り抜け回数カウント部17Bjは、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された通り抜け回数nのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の通り抜け回数(例えば、通り抜け回数n1)をカウントアップ(例えば、+1)する。
【0119】
第7判定部17Bkは、通り抜け回数カウント部17Bjによりカウントされた回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する。
【0120】
第8判定部17Bmは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたか否かを判定する。
【0121】
例えば、第5判定部17Bfにより走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された走行予定道路である狭路の位置が記憶部16B(運転者情報テーブルTBのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の道路位置情報)に記憶されている場合、第8判定部17Bmは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定する。
【0122】
次に、上記構成の車載装置1Bの動作の一例として、通り抜け判定処理2について説明する。
【0123】
通り抜け判定処理2は、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定する処理である。
【0124】
図14は、車載装置1Bの動作の一例(通り抜け判定処理2)のフローチャートである。
図14の処理は、制御部17B(プロセッサ)がROM(図示せず)又は記憶部16BからRAM(図示せず)に読み込まれた所定プログラムを実行することで実現される。
【0125】
以下の説明においては、前方撮像部13が所定フレームレートで自車Vの前方を撮像しているものとする。
【0126】
まず、車載装置1B(運転者情報取得部17a)は、自車Vの運転者の運転者情報を取得する(ステップS30)。ここでは、自車Vの運転者の運転者情報として、顔画像撮像部11により撮像された運転者の顔画像から抽出された特徴点を表すデータが取得されたものとする。
【0127】
次に、車載装置1B(運転者識別部17b)は、自車Vの運転者を識別する(ステップS31)。ここでは、ステップS30で取得された運転者情報と運転者情報テーブルTB中の「運転者情報」とを比較(照合)することで、自車Vの運転者として「運転者情報1」(
図13参照)の運転者が識別されたものとする。
【0128】
次に、車載装置1B(走行予定道路高さ測定部17Bc)は、前方撮像部13により撮像された画像に基づいて、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さHAを測定する(ステップS32)。
【0129】
次に、車載装置1B(通り抜け可能道路高さ算出部17Be)は、記憶部16Bに記憶された自車Vの車高HVと記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうちステップS31で識別された運転者の加算高さ(ここでは、加算高さβ1)とを加算した通り抜け可能道路高さHB(ここでは、HB=HV+β)を算出する(ステップS33)。
【0130】
次に、車載装置1B(通り抜け可能道路高さ取得部17Bd)は、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さHB(
図4参照)を取得する(ステップS33)。ここでは、通り抜け可能道路高さ取得部17Bdは、通り抜け可能道路高さ算出部17Beにより算出された通り抜け可能道路高さHBを取得する。
【0131】
次に、車載装置1B(第5判定部17Bf)は、走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いか否かを判定する(ステップS34)。
【0132】
次に、車載装置1B(報知部17Bg)は、ステップS34で走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHより低いと判定された場合(ステップS34:YES)、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられない旨を報知する(ステップS35)。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力(例えば、警告音を出力)する。これにより、運転者に対して走行予定道路(狭路)を通り抜けられない旨を報知する。
【0133】
次に、上記構成の車載装置1Bの動作の一例として、運転者情報テーブルTBに記憶された「加算高さβ」を更新する加算高さ更新処理について説明する。
【0134】
図15は、
図14に対して加算高さ更新処理(ステップS36~S44)を追加したフローチャートである。以下、
図14との相違点である加算高さ更新処理(ステップS36~S44)を中心に説明する。
【0135】
ステップS34の処理に引き続き、車載装置1B(第8判定部17Bm)は、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を過去に通り抜けることができたか否かを判定する(ステップS36)。
【0136】
例えば、ステップS34で走行予定道路高さHAが通り抜け可能道路高さHBより低いと判定された走行予定道路である狭路の位置が記憶部16B(運転者情報テーブルTBのうちステップS31で識別された運転者の道路位置情報)に記憶されている場合、第8判定部17Bmは、運転者識別部17bにより識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定する。
【0137】
ステップS36での判定の結果、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができたと判定された場合(ステップS36:YES)、車載装置1B(報知部17Bg)は、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができた旨を報知する(ステップS37)。例えば、その旨を、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力する。これにより、運転者に対して狭路を過去に通り抜けたことがある旨を報知する。
【0138】
一方、ステップS36での判定の結果、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を過去に通り抜けることができなかったと判定された場合(ステップS36:NO)、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けられない旨を報知する(ステップS35)。
【0139】
次に、車載装置1B(第6判定部17Bh)は、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたか否かを判定する(ステップS38)。
【0140】
ステップS38での判定の結果、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けたと判定された場合(ステップS38:YES)、車載装置1B(通り抜け回数カウント部17Bj)は、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが狭路を通り抜けた回数をカウントする(ステップS39)。例えば、通り抜け回数カウント部17Bjは、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された通り抜け回数nのうち運転者識別部17bにより識別された運転者の通り抜け回数(ここでは、通り抜け回数n1)をカウントアップ(例えば、+1)する。また、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された通り抜け合計道路高さHのうちステップS31で識別された運転者の通り抜け合計道路高さ(ここでは、通り抜け合計道路高さH1)に、ステップS38で通り抜けたと判定された狭路の道路幅が加算される(ステップS39)。
【0141】
次に、ステップS38で通り抜けることができたと判定された狭路の位置を表す道路位置情報が記憶部16B(運転者情報テーブルTB)のうちステップS31で識別された運転者の「道路位置情報」に記憶される(ステップS40)。
【0142】
次に、車載装置1B(第7判定部17Bk)は、ステップS39でカウントされた通り抜け回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する(ステップS41)。
【0143】
ステップS41での判定の結果、ステップS39でカウントされた通り抜け回数が予め定められた回数に達したと判定された場合(ステップS41:YES)、車載装置1B(報知部17Bg)は、加算高さの更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる(ステップS42)。例えば、その旨の問い合わせを、表示部14に表示したり、自車Vの車載スピーカ(図示せず)から音声出力する。
【0144】
ステップS42での問い合わせに対して加算高さを更新する場合(ステップS43:YES)、例えば、運転者が入力部15を介して加算高さを更新する旨を入力した場合、車載装置1B(加算高さ更新部17Bi)は、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうちステップS31で識別された運転者の加算高さ(ここでは、加算高さβ1)を更新する(ステップS44)。例えば、更新加算高さを上記式2で算出し、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうちステップS31で識別された運転者の加算高さ(ここでは、加算高さβ1)を、この算出した更新加算高さで更新(上書き)する。以後、ステップS32~S44の処理が繰り返し実行される。その際、通り抜け可能道路高さ算出部17Beは、この更新された加算高さβを用いて通り抜け可能道路高さHBを算出する(ステップS33)。
【0145】
以上説明したように、実施形態4によれば、運転者ごとに、当該運転者が運転する自車Vが走行予定道路を通り抜けることができるか否かを判定し(ステップS34)、その判定結果を報知する(ステップS35)ことができる。これにより、運転者は、自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けられないことを事前に把握することができる。
【0146】
これは、運転者ごとに、当該運転者の運転の習熟度や運転レベルに応じて自車Vの車高HVに加算される「加算高さβ」が記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶されていることによるものである。
【0147】
また、実施形態4によれば、不要な報知を抑制することができる。
【0148】
これは、ステップS31で識別された運転者が運転する自車Vが走行予定道路(狭路)を通り抜けたと判定された場合(ステップS38:YES)、記憶部16B(運転者情報テーブルTB)に記憶された加算高さβのうちステップS31で識別された運転者の加算高さが更新(学習)されることによるものである。
【0149】
また、実施形態4によれば、ステップS38で通り抜けることができたと判定された狭路の位置を表す道路位置情報が記憶部16B(運転者情報テーブルTB)のうちステップS31で識別された運転者の「道路位置情報」に記憶される(ステップS40)ため、再度、その狭路を通り抜ける場合、事前に、運転者に対して当該狭路を過去に通り抜けたことがある旨を報知することができる(ステップS36:YES、ステップS37)。
【0150】
次に、変形例について説明する。
【0151】
上記実施形態4では、加算高さβを更新する前に、加算高さの更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる処理(ステップS42、S43)を行う例について説明したが、これに限らない。例えば、加算高さの更新(更新するか否か)を運転者に問い合わせる処理(ステップS42、S43)は、省略してもよい。
【0152】
上記実施形態4のステップS30~S44は、この順に限られない。例えば、ステップS32とステップS33は、ステップS33、ステップS32の順であってもよい。また、ステップS39とステップS40は、ステップS40、ステップS39の順であってもよい。
【0153】
また、上記実施形態2の処理(例えば、通り抜け判定処理1)と上記実施形態4の処理(例えば、通り抜け判定処理2)をそれぞれ別々に実行する例について説明したが、上記実施形態2の処理(例えば、通り抜け判定処理1)と上記実施形態4の処理(例えば、通り抜け判定処理2)は並列に(例えば、マルチタスクのように同時に)実行してもよい。
【0154】
上記実施形態1~4において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0155】
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0156】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【0157】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0158】
この出願は、2020年2月28日に提出された国際出願番号PCT/JP2020/008304に基づく優先権の利益に基づいており、その開示は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0159】
(付記1)
運転者を識別する運転者識別手段と、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得手段と、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定手段により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、を備える車載装置。
(付記2)
自車の車幅を記憶する車幅記憶手段と、
運転者ごとに、前記自車の車幅に加算される加算幅を記憶する加算幅記憶手段と、
前記車幅記憶手段に記憶された自車の車幅と前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅とを加算した通り抜け可能道路幅を算出する通り抜け可能道路幅算出手段と、をさらに備え、
前記通り抜け可能道路幅取得手段は、前記通り抜け可能道路幅算出手段により算出された通り抜け可能道路幅を取得する付記1に記載の車載装置。
(付記3)
前記加算幅を設定する加算幅設定手段をさらに備え、
前記加算幅記憶手段には、前記加算幅設定手段により設定された加算幅が記憶される付記2に記載の車載装置。
(付記4)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたと判定された場合、前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅を更新する加算幅更新手段をさらに備える付記2又は3に記載の車載装置。
(付記5)
前記加算幅更新手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅を更新前と比べて小さくなるように更新する付記4に記載の車載装置。
(付記6)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント手段と、
前記通り抜け回数カウント手段によりカウントされた回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する第3判定手段と、をさらに備え、
前記第3判定手段によりカウントされた回数が予め定められた回数に達したと判定された場合、前記加算幅更新手段は、前記加算幅記憶手段に記憶された加算幅のうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算幅を更新する付記5に記載の車載装置。
(付記7)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたか否かを判定する第4判定手段をさらに備え、
前記第4判定手段により、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたと判定された場合、前記報知手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができた旨を報知する付記1から6のいずれか1項に記載の車載装置。
(付記8)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が過去に通り抜けることができた前記狭路の位置を表す道路位置情報を記憶する道路位置情報記憶手段をさらに備え、
前記狭路の位置が前記道路位置情報記憶手段に記憶されている場合、前記第4判定手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたと判定する付記7に記載の車載装置。
(付記9)
自車前方を撮像する撮像手段をさらに備え、
前記走行予定道路幅測定手段は、前記撮像手段により撮像された画像に基づいて、走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する付記1から8のいずれか1項に記載の車載装置。
(付記10)
運転者を識別する運転者識別手段と、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定手段と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得手段と、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定手段と、
前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定手段により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知手段と、を備える車載装置。
(付記11)
自車の車高を記憶する車高記憶手段と、
運転者ごとに、前記自車の車高に加算される加算高さを記憶する加算高さ記憶手段と、
前記車高記憶手段に記憶された自車の車高と前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さとを加算した通り抜け可能道路高さを算出する通り抜け可能道路高さ算出手段と、をさらに備え、
前記通り抜け可能道路高さ取得手段は、前記通り抜け可能道路高さ算出手段により算出された通り抜け可能道路高さを取得する付記10に記載の車載装置。
(付記12)
前記加算高さを設定する加算高さ設定手段をさらに備え、
前記加算高さ記憶手段には、前記加算高さ設定手段により設定された加算高さが記憶される付記11に記載の車載装置。
(付記13)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたか否かを判定する第6判定手段と、
前記第6判定手段により、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けたと判定された場合、前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さを更新する加算高さ更新手段をさらに備える付記11又は12に記載の車載装置。
(付記14)
前記加算高さ更新手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さを更新前と比べて小さくなるように更新する付記13に記載の車載装置。
(付記15)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を通り抜けた回数をカウントする通り抜け回数カウント手段と、
前記通り抜け回数カウント手段によりカウントされた回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する第7判定手段と、をさらに備え、
前記第7判定手段によりカウントされた回数が予め定められた回数に達したと判定された場合、前記加算高さ更新手段は、前記加算高さ記憶手段に記憶された加算高さのうち前記運転者識別手段により識別された運転者の加算高さを更新する付記14に記載の車載装置。
(付記16)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたか否かを判定する第8判定手段をさらに備え、
前記第8判定手段により、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたと判定された場合、前記報知手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができた旨を報知する付記10から15のいずれか1項に記載の車載装置。
(付記17)
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が過去に通り抜けることができた前記狭路の位置を表す道路位置情報を記憶する道路位置情報記憶手段と、
前記狭路の位置が前記道路位置情報記憶手段に記憶されている場合、前記第8判定手段は、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記狭路を過去に通り抜けることができたと判定する付記16に記載の車載装置。
(付記18)
自車前方を撮像する撮像手段をさらに備え、
前記走行予定道路高さ測定手段は、前記撮像手段により撮像された画像に基づいて、走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する付記10から17のいずれか1項に記載の車載装置。
(付記19)
運転者を識別する運転者識別ステップと、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定ステップと、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得ステップと、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定ステップにより前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、を備える通り抜け判定方法。
(付記20)
運転者を識別する運転者識別ステップと、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定ステップと、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得ステップと、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定ステップと、
前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定ステップにより前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知ステップと、を備える通り抜け判定方法。
(付記21)
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
運転者を識別する運転者識別処理と、
走行予定道路の道路幅である走行予定道路幅を測定する走行予定道路幅測定処理と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路幅である通り抜け可能道路幅を取得する通り抜け可能道路幅取得処理と、
前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いか否かを判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第1判定処理により前記走行予定道路幅が前記通り抜け可能道路幅より狭いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記22)
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
運転者を識別する運転者識別処理と、
走行予定道路の路面から当該路面上の物体までの高さである走行予定道路高さを測定する走行予定道路高さ測定処理と、
前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が通り抜け可能な道路の路面から当該路面上の物体までの高さである通り抜け可能道路高さを取得する通り抜け可能道路高さ取得処理と、
前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いか否かを判定する第5判定処理と、
前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された場合、前記運転者識別手段により識別された運転者が運転する自車が前記第5判定処理により前記走行予定道路高さが前記通り抜け可能道路高さより低いと判定された走行予定道路である狭路を通り抜けられない旨を報知する報知処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0160】
1A、1B 車載装置
11 顔画像撮像部
12 指紋センサ
13 前方撮像部
14 表示部
15 入力部
16A、16B 記憶部
17A、17B 制御部
17a 運転者情報取得部
17b 運転者識別部
17c 走行予定道路幅測定部
17d 通り抜け可能道路幅取得部
17e 通り抜け可能道路幅算出部
17f 第1判定部
17g 報知部
17h 第2判定部
17i 加算幅更新部
17j 通り抜け回数カウント部
17k 第3判定部
17m 第4判定部
17Bc 走行予定道路高さ測定部
17Bd 通り抜け可能道路高さ取得部
17Be 通り抜け可能道路高さ算出部
17Bf 第5判定部
17Bg 報知部
17Bh 第6判定部
17Bi 加算高さ更新部
17Bj 通り抜け回数カウント部
17Bk 第7判定部
17Bm 第8判定部
21 運転者識別手段
22 走行予定道路幅測定手段
23 通り抜け可能道路幅取得手段
24 第1判定手段
25 報知手段
31 運転者識別手段
32 走行予定道路高さ測定手段
33 通り抜け可能道路高さ取得手段
34 第5判定手段
35 報知手段
HA 走行予定道路高さ
HB 通り抜け可能道路高さ
HV 車高
R 走行予定道路
TA 運転者情報テーブル
TB 運転者情報テーブル
V 自車
WA 走行予定道路幅
WB 通り抜け可能道路幅
WV 車幅