(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】管理装置、電子棚札、管理システム、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240820BHJP
A47F 5/00 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
G06Q30/0601 338
A47F5/00 E
(21)【出願番号】P 2022561253
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(86)【国際出願番号】 JP2020042662
(87)【国際公開番号】W WO2022102139
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】内村 淳
(72)【発明者】
【氏名】菅ヶ谷 啓希
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-126677(JP,A)
【文献】特開2020-009466(JP,A)
【文献】特開2011-096039(JP,A)
【文献】特開2013-214245(JP,A)
【文献】特開2008-280140(JP,A)
【文献】特開2009-237599(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0236531(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0055562(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A47F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とを関連付ける商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
複数の
電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定する制御手段とを備え
、
前記制御手段は、前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付け、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である
管理装置。
【請求項2】
前記陳列領域情報は、前記商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、又は、当該什器の各々に備えられる棚を識別するための棚識別情報である
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記陳列領域情報を受け付ける領域受付手段をさらに備え、
前記領域受付手段は、店舗における什器のレイアウトを表示する画面からユーザによって選択される什器を、又は、当該選択された什器の棚を表示する画面からユーザによって選択される棚を、前記陳列領域情報として受け付ける
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
商品情報と、配置されるべき位置を示す棚札配置情報とが記憶される棚札記憶手段と、
予め定められた配置完了通知を受け付けるまで、前記商品情報と前記棚札配置情報とを切り替えながら棚札表示手段に表示させる棚札表示制御手段とを備え、
前記棚札配置情報は、商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、当該什器の各々に設けられる棚を識別するための棚識別情報、又は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報であり、
前記棚札表示制御手段は、前記配置完了通知を受け付けると、前記棚札配置情報の表示を終了させる
電子棚札。
【請求項5】
前記棚札配置情報は、店舗における前記什器のレイアウトを示す図において、前記配置されるべき位置を示す情報を含み、
前記棚札表示制御手段は、前記棚札配置情報を参照することによって、前記配置されるべき位置を図で前記棚札表示手段に表示させる
請求項
4に記載の電子棚札。
【請求項6】
1つ又は複数の電子棚札と、
前記1つ又は複数の電子棚札を管理する管理装置とを備え、
前記管理装置は、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とを関連付ける商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
複数の
電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定す
る制御手段とを備え
、
前記制御手段は、前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付け、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である
管理システム。
【請求項7】
コンピュータが、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とを関連付ける商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得することと、
複数の
電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得することと、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定することと
、
前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付けることとを含
み、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である
管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とを関連付ける商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得することと、
複数の電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得することと、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定することと、
前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付けることとを実行させ、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報であるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、電子棚札、管理システム、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗では、電子棚札が一般的に利用されつつある。電子棚札は、什器の商品棚などに陳列された商品に対応付けて配置され、対応付けられた商品の商品情報を表示する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、店舗では一般的に、複数の商品が取り扱われるため、利用される電子棚札も複数であることが多い。また、複数の什器が設置されて、各什器が複数の商品棚を備えることも多い。そのため、複数の電子棚札を什器に配置する際に、各配置位置に配置すべき電子棚札を見つけ出して配置する手間は大きい。
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、電子棚札を什器に配置する際のユーザの手間を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る管理装置は、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とが関連付けられた商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
複数の電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した1つ又は複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付け、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である。
【0007】
本発明の第2の観点に係る電子棚札は、
商品情報と、配置されるべき位置を示す棚札配置情報とが記憶される棚札記憶手段と、
予め定められた配置完了通知を受け付けるまで、前記商品情報と前記棚札配置情報とを切り替えながら棚札表示手段に表示させる棚札表示制御手段とを備え、
前記棚札配置情報は、前記商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、当該什器の各々に設けられる棚を識別するための棚識別情報、又は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報であり、
前記棚札表示制御手段は、前記配置完了通知を受け付けると、前記棚札配置情報の表示を終了させる。
【0008】
本発明の第3の観点に係る管理システムは、
1つ又は複数の電子棚札と、
前記1つ又は複数の電子棚札を管理する管理装置とを備え、
前記管理装置は、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とが関連付けられた商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
複数の電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した前記1つ又は複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定する登録制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付け、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である。
【0009】
本発明の第4の観点に係る管理方法は、
コンピュータが、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とが関連付けられた商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得することと、
複数の電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得することと、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した1つ又は複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定することと、
前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付けることとを含み、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である。
本発明の第5の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、当該陳列領域情報と当該陳列領域に陳列される複数の商品のそれぞれに関する複数の、商品識別情報を含む商品情報とを関連付ける商品管理情報を参照して、前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記複数の商品情報を取得することと、
複数の電子棚札のそれぞれを識別するための複数の識別情報を取得することと、
前記取得した複数の商品情報のそれぞれに前記取得した複数の識別情報を対応付けて前記商品管理情報に設定することと、
前記複数の商品情報のそれぞれに加えて、前記電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記複数の電子棚札に対応付けることとを実行させ、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子棚札を什器に配置する際のユーザの手間を軽減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る管理システムの構成を示す図である。
【
図2】店舗における什器のレイアウトの一例を示す図である。
【
図3】什器における棚の構成と当該什器における商品の陳列との一例を示す図である。
【
図4】一実施の形態に係る電子棚札の機能的な構成を示す図である。
【
図5】一実施の形態に係る管理装置の機能的な構成を示す図である。
【
図6】一実施の形態に係る商品管理情報の一例を示す図である。
【
図7】一実施の形態に係る管理装置の物理的な構成を示す図である。
【
図8】一実施の形態に係る電子棚札の物理的な構成を示す図である。
【
図9】本発明の一実施の形態に係る管理方法の一例を示すフローチャートである。
【
図10】一実施の形態に係る商品管理情報において、棚札IDが設定される前の商品管理情報を示す図である。
【
図11】
図9に示す管理方法に含まれる対応付け処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施の形態に係る電子棚札制御方法の一例を示すフローチャートである。
【
図13】一実施の形態に係る棚札商品情報の一例を示す図である。
【
図14】一実施の形態に係る棚札配置情報の一例を示す図である。
【
図15】
図12に示す電子棚札制御方法に含まれる表示切替処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】電子棚札において切り替えて表示される商品情報と棚札配置情報との一例を示す図である。
【
図17】変形例3に係る商品管理情報を構成する商品陳列情報の一例を示す図である。
【
図18】変形例3に係る陳列位置情報を構成する商品陳列情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
<棚札管理システム100の構成>
本発明の一実施の形態に係る管理システム100は、
図1に示すように、店舗101で販売される商品102_1~102_Nと、商品102_1~102_Nのそれぞれに対応付けられる電子棚札103_1~103_Nとを管理するためのシステムである。なお、Nは、本実施の形態では6以上の整数であるが、1以上の整数であればよい。
【0015】
店舗101は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどである。店舗101では、
図2の平面図に示すように、商品102_1~102_Nを陳列するための什器104_1~104_4が設置される。
図2は、本実施の形態に係る店舗101における什器104_1~104_4のレイアウトの一例を示す図である。なお、店舗101に設置される什器の数は、4つに限られず
、1つ以上であればよい。
【0016】
什器104_1~104_4には、商品102_1~102_Nが陳列される範囲である商品陳列位置105_1~105_Nが割り当てられ、商品陳列位置105_1~105_Nには、互いに異なる商品102_1~102_Nが陳列される。
【0017】
ここで、什器104_1に割り当てられる商品陳列位置105_1~105_6の一例を、
図3の什器104_1の正面図に示す。
図3に示すように、什器104_1は、3つの棚106_1~106_3を備える。
【0018】
棚106_1には、3つの商品陳列位置105_1~105_3が割り当てられている。棚106_2には、2つの商品陳列位置105_4~105_5が割り当てられている。棚106_3には、1つの商品陳列位置105_6が割り当てられている。
【0019】
電子棚札103_1~103_6は、商品102_1~102_6のそれぞれの近傍にて什器104_1に取り付けられることによって、商品102_1~102_6のそれぞれに対応付けて配置される。
【0020】
図3では、電子棚札103_1~103_6は、商品陳列位置105_1~105_6のそれぞれの前方にて、棚106_1~106_3に取り付けられている例を示す。電子棚札103_1~103_6は、表示装置として、それぞれに対応付けられた商品102_1~102_6の商品情報(商品名、価格など)を表示する。
【0021】
什器104_2~104_4においても、什器104_1と同様に、商品102_7~102_Nを陳列するための商品陳列位置105_7~105_Nが割り当てられる。そして、電子棚札103_7~103_Nは、それぞれに対応する商品102_7~102_Nの近傍に取り付けられ、対応する商品102_7~102_Nの商品名、価格などを表示する。ただし、什器104_2~104_4の一部又は全部は、棚を備えていなくてもよい。
【0022】
管理システム100は、
図1に示すように、電子棚札103_1~103_Nと、商品102_1~102_N及び電子棚札103_1~103_Nを管理する管理装置107と、を備える。電子棚札103_1~103_Nの各々と管理装置107とは、例えばBluetoothなどの無線通信によって互いに情報を送受信する。
【0023】
なお、電子棚札103_1~103_Nと管理装置107とは、Bluetoothに限られず、有線通信によって又は無線と有線とを組み合わせた通信によって、互いに情報を送受信してもよい。
【0024】
以下において、「商品102」は、商品102_1~102_Nの総称である。「電子棚札103」は、電子棚札103_1~103_Nの総称である。「什器104」は、什器104_1~104_4の総称である。「棚106」は、什器104_1~104_4に備えられる棚の総称である。「商品陳列位置105」は、商品陳列位置105_1~105_Nの総称である。
【0025】
(電子棚札103の機能的構成)
電子棚札103の各々は機能的に、
図4に示すように、棚札記憶手段としての第1記憶部108と、棚札表示手段としての第1表示部109と、棚札表示制御手段としての第1表示制御部110と、第1通信部111と、第1制御部112と、を備える。
【0026】
第1記憶部108は、棚札商品情報113と、棚札配置情報114とを記憶する。
【0027】
棚札商品情報113は、電子棚札103に対応付けられた商品102の商品情報である。
【0028】
本実施の形態に係る棚札商品情報113は、例えば、電子棚札103に対応付けられた商品102の商品ID(Identifier)と商品名と価格とを含む。
【0029】
商品IDは、商品102を識別するための情報であって、商品識別情報に相当する。
【0030】
なお、棚札商品情報113の内容は、これに限られず、適宜変更されてもよい。
【0031】
棚札配置情報114は、電子棚札103が配置されるべき位置を示す情報である。本実施の形態に係る棚札配置情報114は、例えば、電子棚札103に対応付けられた商品102の商品陳列位置105を示す。本実施の形態に係る棚札配置情報114は、
図2に示すような店舗101における什器104のレイアウト、
図3に示すような棚106の構成を示す図において電子棚札103が配置されるべき位置を示す。
【0032】
第1表示部109は、各種の情報を表示する。
【0033】
第1表示制御部110は、第1表示部109に情報を表示させる。第1表示制御部110は、例えば、棚札商品情報113及び棚札配置情報114の一方又は両方のうちの予め定められた情報を予め定められた態様で第1表示部109に表示させる。
【0034】
表示における態様は、例えば、文字や数字のフォント、大きさ、配置であり、適宜用いられる図示である。また例えば、表示における態様は、棚札商品情報113及び棚札配置情報114などの複数の情報を予め定められた時間間隔で切り替えて表示することである。
【0035】
詳細には例えば、第1表示制御部110は、棚札配置情報114を参照することによって、電子棚札103が配置されるべき位置を第1表示部109に図で表示させる。
【0036】
第1通信部111は、管理装置107と通信する。第1通信部111は例えば、棚札商品情報113、棚札配置情報114、各種の通知や指示などを管理装置107から受信する。
【0037】
第1制御部112は、電子棚札103における制御を行う。本実施の形態では例えば、第1制御部112は、第1記憶部108、第1通信部111を制御する。
【0038】
(管理装置107の機能的構成)
管理装置107は機能的に、
図5に示すように、第2記憶部115と、読取部116と、棚札ID取得部117と、入力部118と、領域受付部119と、商品識別情報取得手段としての商品ID取得部120と、第2通信部121と、第2制御部122と、第2表示部123と、第2表示制御部124と、を備える。
【0039】
第2記憶部115は、商品ID、商品名及び価格を含む商品情報と、陳列位置情報と、棚札IDとが商品102ごとに関連付けられた情報である商品管理情報125を記憶する。
【0040】
図6は、本実施の形態に係る商品管理情報125aの一例を示す図であって、商品102_1~102_6に関する商品管理情報125aを示している。
【0041】
図6に示す例において、商品ID「001」~「006」は、それぞれ、商品102_1~102_6の商品IDである。例えば商品102_1の商品情報は、商品ID「001」と商品名「商品1」と価格「100」(円)とを含む。
【0042】
陳列位置情報は、商品102の商品陳列位置を示す情報である。本実施の形態に係る陳列位置情報は、什器IDと、棚IDと、セグメントIDとを含む。
【0043】
什器IDは、什器104を識別するための情報であり、什器識別情報に相当する。
【0044】
棚IDは、什器104の各々に設けられる棚106を識別するための情報であり、棚識別情報に相当する。棚106を備えない什器104については、棚IDは設定されなくてもよい。
【0045】
セグメントIDは、什器104の各々に割り当てられる範囲を識別するための情報である。セグメントIDによって識別される範囲は、商品102が対応付けられることによって商品陳列位置となる。
【0046】
セグメントIDは、例えば、棚106を備える什器104については、棚106の各々に割り当てられるセグメントを識別できるように付与される。棚106を備えない什器104については、セグメントIDは、例えば、什器104全体におけるセグメントを識別できるように付与される。
【0047】
本実施の形態において、商品102_1の商品陳列位置105_1は、
図3に示すように、什器104_1の一番上の棚106_1に割り当てられる3つのセグメントのうち、最も左のセグメントである。
【0048】
そのため、
図6に示す例において、商品102_1の陳列位置情報は、什器104_1の什器ID「1」と、一番上の棚106_1の棚ID「1」と、棚106_1の一番左のセグメントのセグメントID「1」とを含む。
【0049】
図6に示す例において、棚IDの「1」~「3」のそれぞれは、什器104_1の棚106_1~3を識別するための情報である。
【0050】
また、
図6の例において、棚IDの「1」に関連付けられたセグメントIDの「1」~「3」のそれぞれは、什器104_1の棚106_1に割り当てられる3つのセグメント(
図3参照)に付与された棚IDである。
【0051】
同様に、
図6の例において、棚IDの「2」に関連付けられたセグメントIDの「1」~「2」のそれぞれは、什器104_1の棚106_2に割り当てられる2つのセグメント(
図3参照)に付与された棚IDである。
図6の例において、棚IDの「3」に関連付けられたセグメントIDの「1」は、什器104_1の棚106_3に割り当てられる1つのセグメント(
図3参照)に付与された棚IDである。
【0052】
本実施の形態に係る商品ID、什器ID、棚ID、セグメントIDは、それぞれの一例に過ぎず、これらは、適宜、予め定められればよい。
【0053】
棚札IDは、電子棚札103の各々の識別するための情報であり、棚札識別情報に相当する。
【0054】
読取部116は、情報を読み取る部位であり、棚札IDを読み取る。
【0055】
棚札IDは、例えば、電子棚札103の外面に示されるバーコード、2次元コードなどのコードに含まれてもよい。また例えば、棚札IDは、電子棚札103に内蔵される又は外部に取り付けられるRF(Radio Frequency)タグに保持されてもよい。
【0056】
棚札IDがコードによって表示される場合、読取部116は、例えば、スキャナである。また、棚札IDがRFタグに保持される場合、読取部116は、例えば、RFID(Radio Frequency Identifier)リーダである。
【0057】
棚札ID取得部117は、読取部116から棚札IDを取得する。
【0058】
入力部118は、ユーザが情報を入力するためのキーボード、マウス、タッチセンサなどである。
【0059】
領域受付部119は、1つ又は複数の商品の陳列領域を識別するための陳列領域情報を入力部118から受け付ける。
【0060】
陳列領域情報は、1つ又は複数の商品102の陳列領域を識別するための情報である。本実施の形態に係る陳列領域情報は、什器IDである。
【0061】
なお、領域受付部119は、入力部118に限らず、例えば、外部の端末装置などから適宜の通信回線を通じて陳列領域情報を受け付けてもよい。
【0062】
商品ID取得部120は、領域受付部119が受け付けた陳列領域情報に商品管理情報125において関連付けられた商品識別情報に対応する1つ又は複数の商品102の商品情報を取得する。
【0063】
本実施の形態では、陳列領域情報は、上述の通り什器IDであるので、商品管理情報125における陳列位置情報に含まれる。そして、商品管理情報125の陳列位置情報を参照すると、陳列領域情報によって識別される什器104に陳列される1つ又は複数の商品102の商品識別情報が関連付けられている。そのため、商品ID取得部120は、陳列領域情報によって識別される什器104に陳列される1つ又は複数の商品102の商品情報を取得することができる。
【0064】
ここで、本実施の形態に係る什器104_1には上述の通り複数の商品102_1~102_6が陳列される。そのため、例えば領域受付部119が受け付けた陳列領域情報が什器104_1の什器ID「1」である場合、商品ID取得部120は、複数の商品102_1~102_6の商品情報を取得することになる。
【0065】
什器104には1つの商品102のみが陳列されるものがあってもよい。陳列領域情報が1つの商品102のみが陳列される什器104の什器IDである場合、商品ID取得部120は、1つの商品102の商品情報を取得することになる。
【0066】
第2通信部121は、電子棚札103の各々と通信する。本実施の形態に係る第2通信部121は、第2制御部122の制御の下で、棚札商品情報113、棚札配置情報114を電子棚札103へ送信する。
【0067】
第2制御部122は、管理装置107における制御を行う。本実施の形態では例えば、第2制御部122は、第2記憶部115、第2通信部121を制御する。
【0068】
第2表示部123は、各種の情報を表示する。
【0069】
第2表示制御部124は、第2表示部123に情報を表示させる。第2表示制御部124は、例えば、
図2に示すような店舗101のレイアウト図、
図3に示すような棚106における商品陳列位置105を第2表示部123に表示させる。
【0070】
これまで、管理システム100の機能的な構成について主に説明した。ここから、管理システム100に含まれる管理装置107、電子棚札103の物理的な構成例について図を参照して説明する。
【0071】
(管理装置107の物理的構成)
管理装置107は、物理的には例えば、汎用的なパーソナルコンピュータ、POS管理装置などであって、
図7に例示するように、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、ユーザインタフェース1050、ネットワークインタフェース1060、入出力インタフェース1070を含む。
【0072】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、ユーザインタフェース1050、ネットワークインタフェース1060及び入出力インタフェース1070が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0073】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0074】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0075】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は、管理装置107の各機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能部が実現される。
【0076】
ネットワークインタフェース1060は、管理装置107が通信によって情報を送受信するためのインタフェースである。
【0077】
ユーザインタフェース1050は、ユーザが入出力を行うための機器或いは装置である。ユーザインタフェース1050は、入力機器として例えば、キーボード、マウス、タッチセンサなどの入力部118などを含む。ユーザインタフェース1050は、出力機器として例えば、液晶パネルなどを含む。
【0078】
入出力インタフェース1070は、読取部116としてのスキャナ、RFIDリーダなど他の機器と情報を送受信するためのインタフェースである。
【0079】
(電子棚札103の物理的構成)
電子棚札103は、物理的には例えば
図8に示すように、バス1110、プロセッサ1120、メモリ1130、ストレージデバイス1140、ユーザインタフェース1150、ネットワークインタフェース1160を含む。
【0080】
バス1110は、プロセッサ1120、メモリ1130、ストレージデバイス1140、ネットワークインタフェース1150及び表示デバイス1160が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1120などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0081】
プロセッサ1120は、CPUやGPUなどで実現されるプロセッサである。メモリ1130は、RAMなどで実現される主記憶装置である。
【0082】
ストレージデバイス1140は、SSD、メモリカード、又はROMなどで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1140は、電子棚札103の各機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1120がこれら各プログラムモジュールをメモリ1130上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能部が実現される。
【0083】
ネットワークインタフェース1150は、電子棚札103が通信によって情報を送受信するためのインタフェースである。
【0084】
ユーザインタフェース1150は、ユーザが入出力を行うための部位或いは装置である。ユーザインタフェース1150は、入力部として例えば、操作ボタン、タッチセンサなどを含む。ユーザインタフェース1150は、出力機器として例えば、液晶パネル、電子ペーパーなどを含む。
【0085】
これまで、管理システム100の機能的・物理的な構成について説明した。ここから、管理システム100における動作として、管理方法及び電子棚札制御方法のそれぞれについて、図を参照して説明する。
【0086】
<棚札管理システム100の動作>
(管理方法)
管理方法は、商品102と電子棚札103とを対応付ける方法である。
図9は、本実施の形態に係る管理方法を示すフローチャートである。
【0087】
管理装置107は、予め定められたプログラムを起動し、すべての電子棚札103の電源を投入した状態で開始される。管理方法は、例えば、管理装置107が設置される店舗101のバックヤードなどで行われる。
【0088】
ここでは、管理方法を実行する前の初期状態の商品管理情報125bでは、
図10に示すように、商品102の各々の商品情報及び陳列位置情報は設定されているが、棚札IDが設定されていない例により説明する。また、初期状態では、すべての電子棚札103の第1記憶部108に、棚札商品情報113及び棚札配置情報114が記憶されていないものとする。
【0089】
なお、商品管理情報125の棚札IDの一部若しくは全部、又は、棚札商品情報113及び棚札配置情報114の一部若しくは全部が既に設定又は記憶されており、以下に説明する管理方法によって、それらが更新されてもよい。
【0090】
第2記憶部115には、
図2に示すような店舗101のレイアウト図を示す情報が予め記憶され、第2表示制御部124は、当該レイアウト図を示す情報を参照することによって、店舗101のレイアウト図を第2表示部123に表示させる(ステップS101)。
【0091】
領域受付部119は、入力部118へのユーザの入力に基づいて、陳列領域情報を受け付ける(ステップS102)。
【0092】
詳細には例えば、ユーザは、ステップS101にてレイアウト図が表示された画面から、マウス、タッチセンサなどで、電子棚札103を配置する什器104が表示された領域を選択する。これによって、領域受付部119は、ユーザによって選択された什器104の什器IDを含む陳列領域情報を受け付ける。
【0093】
このように、レイアウト図を参照して什器104を選択することで、ユーザは、所望の什器104を容易に選択することができる。
【0094】
商品ID取得部120は、商品管理情報125を参照する(ステップS103)。
【0095】
商品ID取得部120は、ステップS103にて参照した商品管理情報125において、ステップS102にて受け付けた陳列領域情報に対応する1つ又は複数の商品102の商品情報を取得する(ステップS104)。
【0096】
第2制御部122は、ステップS104で取得した商品情報の数Numを計数する(ステップS105)。
【0097】
第2制御部122は、ステップS104で取得した商品情報に対応する第1~第Numの商品102に、互いに異なる電子棚札103を対応付けるための制御を行う(ステップS106)。
【0098】
詳細には、
図11に示すように、対応付け処理(ステップS106)において、第2制御部122は、1からNumまでのi(iは、1以上、Num以下の整数。)の各々について、ステップS112~S115を繰り返し実行する(ループA:ステップS111)。
【0099】
棚札ID取得部117は、第iの電子棚札103の棚札IDを取得する(ステップS112)。
【0100】
より詳細には、例えばユーザは、商品102が未だ対応付けられていない電子棚札103に読取部116をかざす。これによって、当該電子棚札103の棚札IDが読取部116に読み取られ、棚札ID取得部117は、棚札IDを読取部116から取得する。
【0101】
第2制御部122は、ステップS112にて取得された棚札IDを、第iの商品の商品情報に関連付けて商品管理情報125に設定する(ステップS113)。
【0102】
第2制御部122は、商品管理情報125を参照して、ステップS113にて棚札IDを設定した第iの商品の商品情報を棚札商品情報113として取得するとともに、第iの商品の陳列位置情報を棚札配置情報114として取得する(ステップS114)。
【0103】
なお、棚札商品情報113は、商品管理情報125の商品情報に含まれる情報の一部(例えば、商品名及び価格)又はすべてであってもよく、棚札配置情報114は、陳列位置情報の一部(例えば、什器ID、棚ID、什器ID及び棚ID)であってもよく、ステップS102にて受け付けた陳列領域情報であってもよい。
【0104】
第2通信部121は、第2制御部122の制御の下で、ステップS114にて取得した棚札商品情報113及び棚札配置情報114を第iの電子棚札103へ送信する(ステップS115)。
【0105】
このようなステップS112~S115が、ステップS102にて受け付けられた陳列領域情報によって識別される陳列領域に陳列される第1~第Numの商品の各々について実行されると、第2制御部122は、ループA(ステップS111)を終了する。これにより、対応付け処理(ステップS106)も終了する。そして、
図9に示すように、第2制御部122は、管理方法を終了する。
【0106】
このような管理方法が実行されることによって、商品管理情報125において、第1~第Numの商品102の商品情報のそれぞれに関連付けて、第1~第Numの電子棚札103の棚札IDが設定される。
【0107】
例えば、陳列領域情報として什器104_1の什器ID「1」が選択された場合、
図6に示すように、什器104_1に陳列される商品102_1~102_6のそれぞれに関連付けて、第1~第6の電子棚札103の棚札ID「EST1」~「EST6」が設定される。
【0108】
これにより、管理装置107において、陳列領域に陳列される第1~第Numの商品102と第1~第Numの電子棚札103とが対応付けられる。
【0109】
(電子棚札制御方法)
電子棚札制御方法は、電子棚札103を制御するための方法であり、電子棚札103の各々において実行される。
図12は、本実施の形態に係る電子棚札制御方法の一例を示すフローチャートである。
【0110】
電子棚札制御方法は例えば、管理方法のステップS115にて棚札商品情報113及び棚札配置情報114が第iの電子棚札103へ送信されると、第iの電子棚札103において開始される。
【0111】
第1通信部111が、棚札商品情報113及び棚札配置情報114を管理装置107から受信すると、第1制御部112は、第1通信部111を介して、棚札商品情報113及び棚札配置情報114を取得する(ステップS201)
【0112】
第1制御部112は、ステップS201にて取得した棚札商品情報113及び棚札配置情報114を第1記憶部108に格納する(ステップS202)。
【0113】
これにより、棚札商品情報113及び棚札配置情報114が、第iの電子棚札103の第1記憶部108に記憶される。
図13は、本実施の形態において電子棚札103_1の第1記憶部108に記憶される棚札商品情報113_aの一例を示す図である。
【0114】
また、
図14は、本実施の形態において電子棚札103_1の第1記憶部108に記憶される棚札配置情報114_aの一例を示す図である。本実施の形態に係る棚札配置情報114_aでは、同図に示すように、店舗101における什器104のレイアウトと、什器104における棚106の構成とを示す図を含むことによって、電子棚札103_1が取り付けられるべき位置を図で示す。
【0115】
図14に示す棚札配置情報114_aでは、左右2つの図を含んでおり、左の図は、店舗101のレイアウト図において電子棚札103_1が取り付けられるべき什器104_1の位置を示す。同図では、ハッチングによって什器104_1の位置を示しているが、什器104_1の位置を示す方法は適宜変更されてよい。
【0116】
棚札配置情報114_aに含まれる右の図は、什器104_1の棚106の構成図に
おいて、商品102_1の商品陳列位置105_1に対応付けて電子棚札103_1が取り付けられることを示す。同図では、什器104_1において電子棚札103_1が取り付けられるべき位置をハッチングによって示しているが、当該位置を示す方法は適宜変更されてよい。
【0117】
なお、棚札配置情報114は、電子棚札103が対応付けられる商品102の商品陳列位置105を、例えば什器ID、棚ID及びセグメントIDを表す文字や記号などによって示してもよい。
【0118】
第1表示制御部110は、ステップS202を実行することによって第1記憶部108に記憶された棚札商品情報113及び棚札配置情報114を、第1表示部109に切り替えて表示させる(ステップS203)。
【0119】
詳細には、
図15のフローチャートに示すように、表示切替処理(ステップS203)において、第1表示制御部110は、第1表示部109に棚札配置情報114を表示させる(ステップS211)。
【0120】
例えば、第1表示制御部110は、ステップS211において、
図16の下図に示す画面を第1表示部109に表示させる。
図16の下図は、
図14を参照して説明した棚札配置情報114_aの内容に対応する。
【0121】
なお、ステップS211にて表示される棚札配置情報は、第1記憶部108に記憶された棚札配置情報114の全部に限られず、棚札配置情報114の一部(例えば、電子棚札103が取り付けられる什器104の位置のみなど)であってもよい。
【0122】
第1表示制御部110は、配置完了通知を受け付けたか否かを判定する(ステップS212)。
【0123】
配置完了通知は、電子棚札103が什器104に取り付けられることによって、棚札配置情報が示す位置に電子棚札103を配置することが完了したことを示す通知である。配置完了通知は、例えば、電子棚札103の配置が完了したときに、ユーザが電子棚札103に設けられるボタンを押下することによって、第1表示制御部110に受け付けられる。
【0124】
なお、配置完了通知は、電子棚札103と通信可能なユーザの端末装置の操作などによって取得されてもよい。
【0125】
配置完了通知を受け付けていないと判定した場合(ステップS212;NO)、第1表示制御部110は、ステップS211を開始してから第1表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS213)。
【0126】
第1表示時間は、表示切替処理(ステップS203)において棚札配置情報114を表示させる時間として予め定められる時間である。
【0127】
第1表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS213;NO)、第1表示制御部110は、第1表示部109に棚札配置情報114を継続して表示させる(ステップS211)。
【0128】
第1表示時間が経過したと判定した場合(ステップS213;YES)、第1表示制御部110は、第1表示部109に、棚札商品情報113に含まれる商品情報を表示させる(ステップS214)。
【0129】
例えば、第1表示制御部110は、ステップS214において、
図16の上図に示す画面を第1表示部109に表示させる。
図16の上図は、
図13を参照して説明した棚札商品情報113_aのうちの商品名及び価格を、商品情報として画面に表示する例を示す。
【0130】
なお、ステップS214にて表示される商品情報は、棚札商品情報113の一部に限られず、棚札商品情報113の全部であってもよい。
【0131】
第1表示制御部110は、ステップS212と同様に、配置完了通知を受け付けたか否かを判定する(ステップS215)。
【0132】
配置完了通知を受け付けていないと判定した場合(ステップS215;NO)、第1表示制御部110は、ステップS214を開始してから第2表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS216)。
【0133】
第2表示時間は、表示切替処理(ステップS203)において棚札商品情報113を表示させる時間として予め定められる時間である。第2表示時間は、第1表示時間と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0134】
第2表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS216;NO)、第1表示制御部110は、第1表示部109に棚札商品情報113を継続して表示させる(ステップS211)。
【0135】
第2表示時間が経過したと判定した場合(ステップS216;YES)、第1表示制御部110は、第1表示部109に棚札配置情報114を再び表示させる(ステップS211)。
【0136】
ボタンの押下などに応じて配置完了通知を受け付けたと判定した場合(ステップS212;YES、又は、ステップS216;YES)、第1表示制御部110は、表示切替処理(ステップS203)を終了する。
【0137】
そして、
図12に示す電子棚札制御方法に戻り、第1表示制御部110は、棚札配置情報114の表示を終了させ、ステップS214と同様に商品情報を表示し(ステップS204)、電子棚札制御方法を終了する。
【0138】
このような電子棚札制御方法を実行することによって、棚札商品情報113が格納され、電子棚札103に商品102が対応付けられる。
【0139】
本実施の形態では、陳列領域情報が什器IDであるので、店舗101に設置される什器104_1~104_4の各々について、管理方法を実行するとよい。管理方法に応じて電子棚札制御方法が実行される。これにより、商品102_1~Nと電子棚札103_1~Nとが対応付けられる。
【0140】
これまで、本発明の一実施の形態について説明した。
【0141】
本実施の形態によれば、商品102の陳列領域ごと(本実施の形態では、什器104)に、商品102と電子棚札103とが対応付けられる。
【0142】
これにより、陳列領域ごとに電子棚札103を管理して配置できるので、店舗101に配置される電子棚札103の全体の中から、陳列領域に配置される電子棚札103を探し出す手間を軽減することができる。
【0143】
従って、電子棚札103を什器104に配置する際のユーザの手間を軽減することが可能になる。
【0144】
本実施の形態によれば、棚札配置情報114が第1表示部109に表示されるので、ユーザは、第1表示部109を参照して、電子棚札103を容易に配置することができる。従って、電子棚札103を什器104に配置する際のユーザの手間を軽減することが可能になる。
【0145】
特に本実施の形態では、電子棚札103が配置されるべき位置は、店舗101のレイアウト図や什器104の構成図などとともに画面上で図示される。そのため、ユーザは、電子棚札103を配置する位置を容易に認識することができる。従って、電子棚札103を什器104に配置する際のユーザの手間をより一層軽減することが可能になる。
【0146】
さらに、本実施の形態によれば、配置完了通知を受け付けるまで、棚札配置情報114と商品情報とが第1表示部109に切り替えて表示される。これにより、ユーザは、電子棚札103を什器104に取り付ける際に、電子棚札103が配置されるべき位置だけでなく、電子棚札103に対応付けられた商品102と什器104に陳列される商品102とが一致していることを容易に確認できる。従って、電子棚札103を什器104に配置する際のユーザの手間をより一層軽減することが可能になる。
【0147】
さらに、本実施の形態によれば、配置完了通知を受け付けると棚札配置情報114の表示を終了して、商品情報が第1表示部109に継続して表示される。これにより、電子棚札103を、対応付けられた商品102の棚札として容易に機能させることができる。従って、電子棚札103を什器104に配置する際のユーザの手間をより一層軽減することが可能になる。
【0148】
本発明は、一実施の形態に限られない。実施の形態は、例えば以下のように変形されてもよい。
【0149】
(変形例1)
例えば、陳列領域情報は、什器IDに限られず、棚IDであってもよい。この場合、領域受付部119は、ステップS102にて、陳列領域情報として、棚IDを受け付けるとよい。
【0150】
詳細には例えば、領域受付部119は、ステップS101にてレイアウト図(
図2参照)によって選択された什器104の棚106を表示する画面として、当該什器104における棚106の配置図(
図3参照)を表示するとよい。そして、領域受付部119は、表示された棚106の配置図からユーザによって選択された棚106の棚IDを含む陳列領域情報を受け付けるとよい。
【0151】
例えば什器104_1の棚106_1には3つの商品102_1~102_3が陳列されるので、陳列領域情報が棚106_1の棚ID「1」である場合、この陳列領域情報に対応する商品は、商品102_1~102_3となる。また例えば什器104_1の棚106_3には1つの商品102_6が陳列されるので、陳列領域情報が棚106_3の棚ID「3」である場合、この陳列領域情報に対応する商品は、商品102_6となる。
【0152】
これによっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
【0153】
(変形例2)
例えば、ステップS112において棚札IDを取得する方法は、読取部116を用いる方法に限られない。
【0154】
例えば棚札IDを第1記憶部108に記憶させておき、棚札ID取得部117は、商品102が未だ対応付けられていない電子棚札103の棚札IDを自動的に或いはユーザの選択に従って取得してもよい。
【0155】
この場合、いずれの電子棚札103に対応する棚札IDが取得されたかをユーザが分かるように、当該棚札IDに対応する電子棚札103へ管理装置107から、ユーザへの報知指示を行うとよい。そして、報知指示を受けた電子棚札103は、予め定められた方法で、ユーザに処理対象となっている電子棚札103を報知するとよい。
【0156】
報知は、例えば、電子棚札103がスピーカ、発光ダイオードなどの発光部、振動させる振動部を備える場合には、音、光、振動で報知するとよい。また、第1表示部109の表示によってユーザへ報知されてもよい。
【0157】
これによっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
【0158】
(変形例3)
例えば、商品管理情報125は、複数の情報から構成されてもよい。
図17及び18は、変形例3に係る商品管理情報を構成する商品陳列情報225aと陳列位置情報225bとのそれぞれの一例を示す。
【0159】
商品陳列情報225aは、
図17に示すように、実施の形態に係る商品管理情報125に含まれる陳列位置情報に代えて、陳列位置IDを含む。陳列位置IDは、商品102が陳列される範囲を識別するための情報である。
【0160】
陳列位置情報225bは、
図18に示すように、陳列位置IDと、什器IDと、棚IDと、セグメントIDとが関連付けられた情報である。
【0161】
すなわち、本変形例に係る商品管理情報は、陳列位置IDによって関連付けられた商品陳列情報225aと陳列位置情報225bとから構成される。
【0162】
これによっても、実施の形態と同様の効果を奏する。
【0163】
さらに、上述の説明で用いた流れを示す図では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、これらの工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。これらの工程の順番は、内容的に支障のない範囲で変更されてもよい。また、上述の一実施の形態及び変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わされてもよい。
【0164】
上記の実施の形態の一手段または全手段は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
【0165】
1.1つ又は複数の商品の陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、陳列領域情報と商品識別情報とが関連付けられた情報において前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記1つ又は複数の商品の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
前記取得した1つ又は複数の商品情報のそれぞれを1つ又は複数の表示装置に対応付けるための制御を行う制御手段とを備える
管理装置。
【0166】
2.前記陳列領域情報は、前記商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、又は、当該什器の各々に備えられる棚を識別するための棚識別情報である
付記1に記載の管理装置。
【0167】
3.前記陳列領域情報を受け付ける領域受付手段をさらに備え、
前記領域受付手段は、店舗における什器のレイアウトを表示する画面からユーザによって選択される什器を、又は、当該選択された什器の棚を表示する画面からユーザによって選択される棚を、前記陳列領域情報として受け付ける
付記2に記載の管理装置。
【0168】
4.前記制御手段は、前記1つ又は複数の商品情報のそれぞれに加えて、電子棚札が配置されるべき位置を示す棚札配置情報を、前記1つ又は複数の電子棚札に対応付け、
前記棚札配置情報は、前記商品情報に対応する商品の陳列位置を示す陳列位置情報、又は、前記受け付けた陳列領域情報である
付記1から3のいずれか1つに記載の管理装置。
【0169】
5.商品情報と、配置されるべき位置を示す棚札配置情報とが記憶される棚札記憶手段と、
前記棚札配置情報を棚札表示手段に表示させる棚札表示制御手段とを備え、
前記棚札配置情報は、商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、当該什器の各々に設けられる棚を識別するための棚識別情報、又は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報である
電子棚札。
【0170】
6.前記棚札配置情報は、店舗における前記什器のレイアウトを示す図において、前記配置されるべき位置を示す情報を含み、
前記棚札表示制御手段は、前記棚札配置情報を参照することによって、前記配置されるべき位置を図で前記棚札表示手段に表示させる
付記5に記載の電子棚札。
【0171】
7.前記棚札表示制御手段は、前記商品情報をさらに前記棚札表示手段に表示させる
付記5又は6に記載の電子棚札。
【0172】
8.前記棚札表示制御手段は、予め定められた配置完了通知を受け付けるまで、前記商品情報と前記棚札配置情報とを切り替えながら前記棚札表示手段に表示させ、当該配置完了通知を受け付けると、前記棚札配置情報の表示を終了させる
付記7に記載の電子棚札。
【0173】
9.1つ又は複数の電子棚札と、
前記1つ又は複数の電子棚札を管理する管理装置とを備え、
前記管理装置は、
1つ又は複数の商品の陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、陳列領域情報と商品識別情報とが関連付けられた情報において前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記1つ又は複数の商品の商品情報を取得する商品識別情報取得手段と、
前記1つ又は複数の商品情報のそれぞれを前記1つ又は複数の電子棚札に対応付けるための制御を行う登録制御手段とを備える
管理システム。
【0174】
10.1つ又は複数の商品の陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、陳列領域情報と商品識別情報とが関連付けられた情報において前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記1つ又は複数の商品の商品情報を取得することと、
前記取得した1つ又は複数の商品情報のそれぞれを1つ又は複数の表示装置に対応付けるための制御を行うこととを含む
管理方法。
【0175】
11.コンピュータに、
1つ又は複数の商品の陳列領域を識別するための陳列領域情報を受け付けると、陳列領域情報と商品識別情報とが関連付けられた情報において前記受け付けた陳列領域情報に関連付けられた商品識別情報に対応する前記1つ又は複数の商品の商品情報を取得することと、
前記取得した1つ又は複数の商品情報のそれぞれを1つ又は複数の表示装置に対応付けるための制御を行うこととを実行させるためのプログラム。
【0176】
12.商品情報と、配置されるべき位置を示す棚札配置情報とが記憶される棚札記憶手段を備える電子棚札を制御するための電子棚札制御方法であって、
前記棚札配置情報を棚札表示手段に表示させることを含み、
前記棚札配置情報は、商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、当該什器の各々に設けられる棚を識別するための棚識別情報、又は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報である
電子棚札制御方法。
【0177】
13.コンピュータに、
商品情報と、配置されるべき位置を示す棚札配置情報とを記憶手段に格納することと、
前記棚札配置情報を棚札表示手段に表示させることとを実行させるためのものであり、
前記棚札配置情報を、商品が陳列される什器を識別するための什器識別情報、当該什器の各々に設けられる棚を識別するための棚識別情報、又は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報とする、プログラム。
【符号の説明】
【0178】
100 管理システム
101 店舗
102,102_1~102_N 商品
103,103_1~103_N 電子棚札
104,104_1~104_4 什器
105,105_1~105_N 商品陳列位置
106,106_1~106_3 棚
107 管理装置
108 第1記憶部
109 第1表示部
110 第1表示制御部
111 第1通信部
112 第1制御部
113,113_a 棚札商品情報
114,114_a 棚札配置情報
115 第2記憶部
116 読取部
117 棚札ID取得部
118 入力部
119 領域受付部
120 商品ID取得部
121 第2通信部
122 第2制御部
123 第2表示部
124 第2表示制御部
125,125a,125b 商品管理情報
225a 商品陳列情報
225b 陳列位置情報