(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】ネットワークノード、User Equipment、及びネットワークノードにより行われる方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/08 20090101AFI20240820BHJP
H04W 8/06 20090101ALI20240820BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20240820BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20240820BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240820BHJP
【FI】
H04W48/08
H04W8/06
H04W28/084
H04W48/18
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2023060893
(22)【出願日】2023-04-04
(62)【分割の表示】P 2021572656の分割
【原出願日】2021-05-18
【審査請求日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2020095520
(32)【優先日】2020-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】高倉 強
(72)【発明者】
【氏名】田村 利之
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Apple,KI #8, New Sol: Support of S-NSSAI-aware PLMN selection in roaming scenarios[online],3GPP TSG SA WG2 #139e,3GPP,2020年05月23日,S2-2003734,[検索日 2022.12.06],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2003734.zip>
【文献】NTT DOCOMO, Motorola Mobility, Lenovo,Update of Solution#4 for Key Issue #1[online],3GPP TSG SA WG2 #139e,3GPP,2020年05月22日,S2-2003933,[検索日 2024.02.20],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2003933.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のPublic Land Mobile Network(PLMN)に関連付けられたネットワークノードであって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを準備し、
前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUser Equipment(UE)に引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送る、
よう構成され、
前記第1のPLMNは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)であり、
前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNであり、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した情報によって前記リストを前記UEに送るよう構成さ
れ、
前記情報は、前記UEによって前記第1のPLMNの暗号鍵を用いて暗号化されている、
ネットワークノード。
【請求項2】
前記情報は、前記UEの位置情報である、請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項3】
前記情報は、前記UE
が通信に用いるアクセス技術タイプを示す、請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のネットワークスライスの識別子を前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した場合、且つ前記第2のPLMNが前記等価なネットワークスライスを提供しない場合に、前記リストを前記UEに送るよう構成される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のネットワークノード。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの加入者データに含まれる前記第1のネットワークスライスの優先度情報に基づいて、前記リストを前記UEに送るか否かを決定するよう構成される、
請求項4に記載のネットワークノード。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のネットワークスライスに加えて前記第1のPLMNの他の少なくとも1つのネットワークスライスの識別子を前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した場合、前記第1のネットワークスライスが前記他の少なくとも1つのネットワークスライスのすべてよりも優先されることを前記加入者データが示し、且つ前記第2のPLMNが前記等価なネットワークスライスを提供しない場合に、前記リストを前記UEに送るよう構成される、
請求項5に記載のネットワークノード。
【請求項7】
前記第1のPLMNの前記第1のネットワークスライスの識別子は、前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記第2のPLMNに送信される、
請求項1~6のいずれか1項に記載のネットワークノード。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークスライス毎に、当該ネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示す前記リストを、前記第2のPLMNを介して前記UEに送るよう構成され、
前記UEが前記第1のネットワークスライスを希望する場合に、当該第1のネットワークスライスに対応する前記リストが、前記UEによる前記PLMN選択において考慮される、
請求項1~
7のいずれか1項に記載のネットワークノード。
【請求項9】
User Equipment(UE)であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)である第1のPLMNのネットワークノードへ、前記第1のPLMNと異なる第2のPLMNを介して、情報を送信するよう構成さ
れ、
前記情報は、前記UEによって前記第1のPLMNの暗号鍵を用いて暗号化されており、
前記情報は、前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを
前記UEへ送信することを前記ネットワークノードに判断させる、
UE。
【請求項10】
第1のPublic Land Mobile Network(PLMN)に関連付けられたネットワークノードにより行われる方法であって、
前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを準備すること、及び
前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUser Equipment(UE)に引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送ること、
を備え、
前記第1のPLMNは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)であり、
前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNであり、
前記リストを送ることは、前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した情報によって前記リストを前記UEに送ることを備
え、
前記情報は、前記UEによって前記第1のPLMNの暗号鍵を用いて暗号化されている、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信ネットワークに関し、特にPublic Land Mobile Network(PLMN)選択に関する。
【背景技術】
【0002】
5G system(5GS)は、network slicingをサポートする。Network slicingは、複数の論理的なネットワークを物理的なネットワークの上に作り出すことを可能にする。各々の論理的なネットワークは、ネットワークスライス(network slice)と呼ばれる。ネットワークスライスは、特定のネットワーク能力及びネットワーク特性(specific network capabilities and network characteristics)を提供する。さらに、3rd Generation Partnership Project(3GPP(登録商標))は、2020年の第1四半期からRelease 17の検討を開始している。Release 17では、ネットワークスライスの機能強化(enhancements)が検討される予定である。
【0003】
ネットワークスライスは、Single Network Slice Selection Assistance Information(S-NSSAI)として知られる識別子によって特定される。S-NSSAIは、Slice/Service type (SST)及びSlice Differentiator (SD)から成る。SSTは、特性及びサービス(features and services)に関して期待されるネットワークスライスの振る舞い(expected network slice behaviour)を意味する(refers to)。SDは、任意の情報(optional information)であり、同じSlice/Service typeの複数(multiple)ネットワークスライスを区別するためにSSTを補完(complements)する。
【0004】
S-NSSAIは、標準値(standard values)又は非標準値(non-standard values)を持つことができる。現時点では、Standard SST valuesの1、2、3、及び4は、enhanced Mobile Broad Band (eMBB)、Ultra Reliable and Low Latency Communication (URLLC)、Massive Internet of Things (MIoT)、及びVehicle to Everything (V2X)スライスタイプ(slice types)に関連付けられている。S-NSSAIのnon-standard valueは、特定のPublic Land Mobile Network(PLMN)内の1つのネットワークスライスを特定する。すなわち、non-standard SST valuesは、PLMN-specific valuesであり、これらをアサインしたPLMNのPLMN IDに関連付けられる。各S-NSSAIは、特定の(particular)NSIを選択する点でネットワークを支援する。同じNSIは、異なるS-NSSAIsを介して選択されてもよい。同じS-NSSAIは、異なるNSIに関連付けられてもよい。各ネットワークスライスはS-NSSAIによってユニークに特定されてもよい。
【0005】
S-NSSAIには二つの種類があり、これらはS-NSSAI及びMapped S-NSSAIとして知られている。S-NSSAIは、UEが接続するPublic Land Mobile Network(PLMN)が提供するネットワークスライスを識別する。従って、ホーム網在圏時は、S-NSSAIはホーム網のネットワークスライスを識別する。ローミング時、S-NSSAIは、ローミング網のネットワークスライスを識別する。Mapped S-NSSAIは、UEがローミングしている際に、ローミング網のネットワークスライスを識別するS-NSSAIにマッピングされる(関連付けられる、または該当する)Home PLMN(HPLMN)のS-NSSAIであってもよく、さらにその中でUEユーザーの加入者情報に含まれるS-NSSAIであってもよい。
【0006】
UE1は、Non-Access Stratum(NAS)登録要求メッセージ内のRequested NSSAI情報要素にS-NSSAI Valueを設定する。S-NSSAI Value は、S-NSSAI、又はS-NSSAI及びMapped S-NSSAIで構成される。
【0007】
以降、本明細書において、Mapped S-NSSAIをHPLMN S-NSSAIと読み替える場合がある。また、S-NSSAIをVPLMN S-NSSAIと読み替える場合がある。
【0008】
非特許文献1は、GSM Association(GSMA)によって提案されたGeneric Network Slice Template(GST)属性(attributes)を5G system(5GS)においてサポートするための検討(study)について開示している。GSTは、非特許文献2に文書化(documented)されている。GSTは、network slice/serviceのタイプを特徴付ける(characterize)ことができる属性のセットである。GSTは、汎用的(generic)であり、いずれの具体的なネットワーク配置(specific network deployment)にも関係していない。GST内に定義された該当する属性(applicable attributes)に値をアサインすることによって、幾つかのNetwork Slice Types (NESTs)をGSTから導出することができる。すなわち、NESTは、値(values)により満たされたGSTである。属性(attributes)とこれらの値は、Network Slice Customer(NSC)のユースケースから導出された要件(requirements)のセットを満たすためにアサインされる。具体的には、NSC(e.g., automotive, industry 4.0 vertical)は、それが望むユースケースのための要件をNetwork Slice Provider(NSP)に提供する。NSPは、これらの要件を、NESTを生成する相応しい(appropriate)値と共にGSTの属性(attributes)にマップする。
【0009】
非特許文献2に文書化されたGSTの属性の1つは、“area of service”である。当該属性は、端末が特定のネットワークスライスにアクセスすることができるエリアを指定する(specifies the area where the terminals can access a particular network slice)。したがって、当該属性は、サービスが提供され得る国のリストを指定する(specifies the list of the countries where the service will be provided)。当該リストは、NSPsとこれらのローミング協定(agreements)に固有である。当該リストが1以上のエントリを含むなら、Home PLMN(HPLMN)とVisited PLMNs(VPLMNs)との間のローミング協定が必要とされる。
【0010】
非特許文献1は、セクション5.8において、ローミング中のPLMN選択(PLMN selection in roaming)へのGSTのarea of service属性の影響(impact)について記載している。具体的には、HPLMNのSingle Network Slice Selection Assistance Information(S-NSSAI)は、端末(i.e., User Equipment(UE))がローミングしている国の特定の(certain)(v)PLMNsにおいてのみ利用可能であるケースが想定される。S-NSSAIは、ネットワークスライスの識別子である。この場合、UEは、(v)PLMNがHPLMNのS-NSSAIをサポートするかどうかについて知らずに(with no awareness)、PLMN(s)を選択しなければならない。UEは、選択された(v)PLMNへの登録を試行し、当該(v)PLMNにおいてS-NSSAIを許可されるか又は当該(v)PLMNのConfigured NSSAIが提供されるまで当該(v)PLMNがHPLMNのS-NSSAIをサポートするかどうかを知ることができない。このため、非特許文献1は、3GPP がS-NSSAI-aware PLMN selectionをサポートするか否か及びどのようにサポートするか(whether and how to support)を検討する必要があることを提案している。
【0011】
なお、5GSでのPLMN選択は、例えば、非特許文献3に記載されている。非特許文献3は、さらに、Steering of Roaming(SOR)を記載している。SORは、PLMN選択のためにroaming UEによって使用される"Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology"リストをVPLMNを介して更新することをHPLMNに可能にする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【文献】3GPP TR 23.700-40 V0.3.0 (2020-01) "3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on enhancement of network slicing; Phase 2 (Release 17)", January 2020
【文献】GSM Association Official Document NG.116, " Generic Network Slice Template Version 2.0", October 2019
【文献】3GPP TS 23.122 V16.5.0 (2020-03) "3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) functions related to Mobile Station (MS) in idle mode (Release 16)", March 2020
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現時点では、5GSがS-NSSAI-aware PLMN selectionをどのようにサポートするかが明確でない。例えば、UEは、HPLMNの特定のネットワークスライスによって提供されている特定の通信サービスを、HPLMNの範囲外(例えば、HPLMNの国とは異なる外国)においても使用することを希望するかもしれない。しかしながら、UEは、当該特定の通信サービスが当該範囲外でのいずれのVPLMNで利用可能であるかを知らずに、PLMN選択を行わなければならない。
【0014】
ここに開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、HPLMNの特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できるVPLMNを選択することをUEに容易にすることに寄与する装置、方法、及びプログラムを提供することである。なお、この目的は、ここに開示される複数の実施形態が達成しようとする複数の目的の1つに過ぎないことに留意されるべきである。その他の目的又は課題と新規な特徴は、本明細書の記述又は添付図面から明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
第1の態様では、第1のPLMNに関連付けられたネットワークノードは、少なくとも1つのメモリと、前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備える。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを準備する。前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUEに引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送るよう構成される。ここで前記第1のPLMNは、前記UEのHPLMNである。また前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNである。
【0016】
第2の態様では、UEは、少なくとも1つのメモリと、前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを備える。前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPublic Land Mobile Network(PLMN)選択を前記UEが希望することを示す表示を、前記UEのHPLMNである第1のPLMNのネットワークノードに、第2のPLMNを介して送信するよう構成される。
【0017】
第3の態様では、第1のPLMNに関連付けられたネットワークノードにより行われる方法は、以下のステップを含む:
(a)前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを準備すること、及び
(b)前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUEに引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送ること。ここで前記第1のPLMNは、前記UEのHPLMNである。また前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNである。
【0018】
第4の態様では、UEにより行われる方法は、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPublic Land Mobile Network(PLMN)選択を前記UEが希望することを示す表示を、前記UEのHPLMNである第1のPLMNのネットワークノードに、第2のPLMNを介して送信することを含む。
【0019】
第5の態様では、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、上述の第3又は第4の態様に係る方法をコンピュータに行わせるための命令群(ソフトウェアコード)を含む。
【発明の効果】
【0020】
上述の態様によれば、HPLMNの特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できるVPLMNを選択することをUEに容易にすることに寄与する装置、方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に係るセルラーネットワークの構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係るセルラーネットワークの構成例を示す図である。
【
図3】実施形態に係るUDMの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】実施形態に係るシグナリングの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】実施形態に係るシグナリングの一例を示すシーケンス図である。
【
図6】実施形態に係るUEの構成例を示すブロック図である。
【
図7】実施形態に係るUDMの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0023】
以下に説明される複数の実施形態は、独立に実施されることもできるし、適宜組み合わせて実施されることもできる。これら複数の実施形態は、互いに異なる新規な特徴を有している。したがって、これら複数の実施形態は、互いに異なる目的又は課題を解決することに寄与し、互いに異なる効果を奏することに寄与する。
【0024】
以下に示される複数の実施形態は、3GPP第5世代移動通信システム(5G system(5GS))を主な対象として説明される。しかしながら、これらの実施形態は、5GSと類似のネットワークスライシングをサポートする他のセルラー通信システムに適用されてもよい。
【0025】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る無線通信ネットワーク(i.e., 5GS)の構成例を示している。
図1に示された要素の各々はネットワーク機能であり、3rd Generation Partnership Project(3GPP)により定義されたインタフェースを提供する。
図1に示された各要素(ネットワーク機能)は、例えば、専用ハードウェア(dedicated hardware)上のネットワークエレメントとして、専用ハードウェア上で動作する(running)ソフトウェア・インスタンスとして、又はアプリケーション・プラットフォーム上にインスタンス化(instantiated)された仮想化機能として実装されることができる。
【0026】
よく知られているように、HPLMN20は、そのPLMN identityのMobile Country Code(MCC)及びMobile Network Code(MNC)がUE1のInternational Mobile Subscriber Identity(IMSI)のMCC及びMNCと一致するPLMNである。IMSIは、Universal Subscriber Identity Module(USIM)に格納される。
【0027】
なお、UE1のUSIMは、Equivalent HPLMN(EHPLMN)リストを含んでもよい。EHPLMNリストは、multiple HPLMN codesの設定(provision)を可能にする。EHPLMNリスト内に存在するPLMN codesは、PLMN選択目的のために、IMSIから導出されるHPLMN codeと置き換えられる。EHPLMNリストは、IMSIから導出されるHPLMN codeを含んでもよい。本開示では、特に断らない限り、HPLMNとEHPLMNを区別しない。すなわち、本開示では、特に断らない限り、HPLMNとの用語は、厳密なHPLMN又はEHPLMNを意味する。
【0028】
一方、VPLMN30は、(EHPLMNリストが存在しない又は空であるなら)HPLMNと異なるPLMNであり、又は(EHPLMNリストが存在するなら)EHPLMNと異なるPLMNである。
【0029】
UE1は、無線端末、移動端末、移動局、又はその他の名称で参照されてもよい。UE1は、HPLMN20及びVPLMN30によって提供される5G接続(connectivity)サービスを利用し、DN50と通信する。DN50は、インターネット、又はその他のサービスネットワークであってもよい。なお、
図1は、roaming with local breakoutのアーキテクチャを示している。"local breakout"シナリオでは、UE1のユーザデータトラフィックはVPLMN30を介して直接的にData Network(DN)50へ及びDN50からルートされる。これに代えて、"home routed"シナリオが適用されてもよい。"home routed"シナリオでは、ユーザデータトラフィックは、DN50にルートされる前に、VPLMN30からHPLMN20にルートされる。
【0030】
より具体的には、UE1は、アクセスネットワーク(i.e., 5G Access Network(5GAN))35に接続され、VPLMN30のコアネットワーク(i.e., 5G core network(5GC))内のUser Plane Function(UPF)36を介してDN50と通信する。AN35は、Next Generation Radio Access Network(NG-RAN)若しくはnon-3GPP AN又は両方を含む。Non-3GPP ANは、無線LAN(WiFi)通信を扱うネットワークであってもよいし、Wireline 5G Access Network(W-5GAN)と表される有線通信を扱うネットワークであってもよい。UPF36は、相互に接続された複数のUPFsを含んでもよい。
【0031】
5Gアーキテクチャでは、UE1とDN50との間の接続(connectivity)サービスは、1又はそれ以上のProtocol Data Unit(PDU)セッションによってサポートされる。PDUセッションは、UE1とDN50との間のアソシエーション、セッション、又はコネクションである。PDUセッションは、PDU connectivity service(つまり、UE1とDN50との間のPDUsの交換(exchange of PDUs))を提供するために使用される。UE1は、UE1とDN50が接続されているUPF36(i.e., PDU session anchor)との間に1又はそれ以上のPDUセッションを確立する。データ転送の観点では、PDUセッションは、5GC内のトンネル(N9トンネル)、5GCとAN35との間のトンネル(N3トンネル)、及び1又はそれ以上の無線ベアラによって構成される。
図1には示されていないが、UE1は、複数のDNs50に同時に(concurrently)アクセスするために、複数のUPFs(PDU session anchors)36それぞれとの複数のPDUセッションを確立してもよい。
【0032】
AMF32は、VPLMN30の5GC Control Plane内のネットワーク機能の1つである。AMF32は、RAN Control Plane(CP)インタフェース(i.e., N2インタフェース)の終端を提供する。AMF32は、UE1との1つの(single)シグナリングコネクション(i.e., N1 NAS signalling connection)を終端し、registration management、connection management、及びmobility managementを提供する。AMF32は、サービス・ベースド・インタフェース(i.e., Namfインタフェース)上でNFサービス(services)をNFコンシューマ(consumers)(e.g. 他のAMF、及びSession Management Function(SMF)33)に提供する。AMF32により提供されるNFサービスは、通信サービス(Namf_Communication)を含む。さらにまた、AMF32は、他のNFs(e.g., VPLMN30のNetwork Slice Selection Function(NSSF)34、及びHPLMN20のUnified Data Management(UDM)21)によって提供されるNFサービスを利用する。
【0033】
SMF33は、VPLMN30の5GC Control Plane内のネットワーク機能の1つである。SMF33は、PDUセッションを管理する。SMF33は、AMF32により提供される通信サービスを介して、UE1のNon-Access-Stratum (NAS) Session Management (SM)レイヤとの間でSMシグナリングメッセージ(messages)(NAS-SM messages、N1 SM messages)を送受信する。SMF33は、サービス・ベースド・インタフェース(i.e., Nsmfインタフェース)上でNFサービス(services)をNFコンシューマ(consumers)(e.g., AMF32、他のSMF)に提供する。SMF33により提供されるNFサービスは、PDUセッション管理サービス(Nsmf_PDUSession)を含む。当該NFサービスは、NFコンシューマ(e.g., AMF32)にPDUセッション(sessions)を操作する(handle)ことを可能にする。SMF33は、Intermediate SMF(I-SMF)であってもよい。I-SMFは、UPF36が異なるSMFサービスエリアに属しており、オリジナルSMFによる制御ができない場合に、必要に応じてAMF32とオリジナルSMFの間に挿入される。
【0034】
NSSF34は、VPLMN30の5GC Control Plane内のネットワーク機能の1つである。AMF32又はNSSF34は、サービングPLMN(i.e., VPLMN30)のためのConfigured NSSAIのHPLMN Subscribed S-NSSAI(s)へのマッピングを決定する。さらに、AMF32又はNSSF34は、サービングPLMN(i.e., VPLMN30)のためのAllowed NSSAIのHPLMN Subscribed S-NSSAI(s)へのマッピングを決定する。Configured NSSAIは、登録(Registration)手順又はUE Configuration Update手順の間に、サービングPLMN(i.e., VPLMN30)によってUE1内にプロビジョンされる。Configured NSSAIは、各々が少なくとも1つのPLMNsに適用可能(applicable)な少なくとも1つのS-NSSAIsを含む。一方、Allowed NSSAIは、当該サービングPLMN(i.e., VPLMN30)の現在の(current)Registration AreaにおいてUE1が使用することができる少なくとも1つのS-NSSAIsを示す。Allowed NSSAIは、例えば登録手順の間に、サービングPLMN(i.e., VPLMN30)によってUE1内にプロビジョンされる。
【0035】
UDM21は、HPLMN20の5GC Control Plane内のネットワーク機能の1つである。UDM21は、加入者データ(加入者情報(subscription information))が格納されたデータベース(i.e., User Data Repository(UDR)22)へのアクセスを提供する。UDM21は、サービス・ベースド・インタフェース(i.e., Nudmインタフェース)上でNFサービス(services)をNFコンシューマ(consumers)(e.g. VPLMN30のAMF32、VPLMN30のSMF33、及びHPLMN20のAuthentication Server Function(AUSF)23)に提供する。UDM21により提供されるNFサービスは、加入者データ管理サービスを含む。当該NFサービスは、NFコンシューマに加入者データを取得(retrieve)することを可能にし、更新された加入者データをNFコンシューマに提供する。
【0036】
なお、加入者データ(加入者情報(subscription information))を格納するネットワーク機能は、UDM21であってもよいし、UDR22であってもよい。ネットワークオペレータのネットワーク設計又は運用ポリシーにおいて、データ管理(data management)とデータリポジトリー(data repository)を分離したスプリットアーキテクチャが用いられる場合は、加入者データを保存するのはUDR22でよい。一方、スプリットアーキテクチャが用いられない場合は、加入者データを保存するのはUDM21であってよい。本明細書において、加入者データを格納するネットワーク機能は、UDM21であってもよいし、UDR22であってもよい。本明細書ではUDM21およびUDR22を相互に読み替えて説明する場合がある。
【0037】
AUSF23は、5GC Control Plane内のネットワーク機能の1つである。AUSF23は、サービス・ベースド・インタフェース(i.e., Nausfインタフェース)上でNFサービス(services)をNFコンシューマ(consumers)(e.g., VPLMN30のAMF32、HPLMN20のUDM21)に提供する。AUSF23により提供されるNFサービスは、Nausf_SoRProtection サービスを含む。Nausf_SoRProtection サービスは、Steering of Roaming(SOR)情報を保護するためのセキュリティ・パラメータ(parameters)をUDM21に提供する。SOR情報は、少なくとも1つのVPLMNを示すリストを少なくとも含む情報である。当該リストは、HPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを提供可能である少なくとも1つのVPLMNを示してもよい。SOR情報の具体例は後述される。
【0038】
Application Function(AF)24は、サービスを提供するためにHPLMN20の5GCと相互作用(interact)する。AF24は、Steering of Roaming AF(SOR-AF)を含んでもよい。SOR-AFは、list of preferred PLMN/access technology combinations、又はsecured packetをUDM21に送信(又は提供)してもよい。なお、secured packetは、(U)SIMアプリケーションのためのセキュリティ・アルゴリズムによってカプセル化されたlist of preferred PLMN/access technology combinationsを包含する。
【0039】
図2は、UE1によるPLMN選択を示す概念図である。UE1は、HPLMN20とのローミング協定を有する複数のVPLMNs(e.g., VPLMNs30A、30B、及び30C)の中からVPLMNを選択し、選択されたVPLMNへの登録を試行する。UE1は、Universal Integrated Circuit Card(UICC)11及びMobile Equipment(ME)12を含み、UICC11はUSIMを含む。なお、UICC11(USIM)は、embedded UICC(embedded USIM)であってもよいし、integrated UICC(integrated USIM)であってもよい。
【0040】
図3は、HPLMN20のUDM21により行われるSteering of Roaming動作の一例を示している。ステップ301では、UDM21は、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる1又はそれ以上のVPLMNsを示すリストを準備する。なお、本明細書において、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なVPLMNのネットワークスライスは、HPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを提供可能であるVPLMNネットワークスライスを意味してもよい。あるいは、本明細書において、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なVPLMNのネットワークスライスは、HPLMN20の特定のネットワークスライスがマップされるVPLMNネットワークスライスを意味してもよい。あるいは、本明細書において、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なVPLMNのネットワークスライスは、HPLMN20の特定のネットワークスライスのそれと同等のネットワーク能力若しくはネットワーク特性又は両方を提供するVPLMNネットワークスライスを意味してもよい。あるいは、本明細書において、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なVPLMNのネットワークスライスは、HPLMN20の特定のネットワークスライスと同じタイプのVPLMNネットワークスライスを意味してもよい。あるいは、本明細書において、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なVPLMNのネットワークスライスは、UE1の加入者情報に定められたネットワークスライスをサポートするVPLMNのネットワークスライスを意味してもよい。ここで、加入者情報に定められたネットワークスライスは、UDM21(又はUDR22)が保持するUE1の加入者情報に含まれるSubscribed S-NSSAIによって識別されてよい。さらに、UE1の加入者情報に定められたネットワークスライスをサポートするVPLMNのネットワークスライスとは、VPLMNにおいて、当該Subscribed S-NSSAIにマッピングされるS-NSSAIを意味してもよい。
【0041】
当該リストは、VPLMNとアクセス技術の組み合わせを示してもよい。すなわち、当該リストは、list of preferred PLMN/access technology combinationsであってもよい。UDM21は、secured packetを準備してもよい。Secured packetは、(U)SIMアプリケーションのためのセキュリティ・アルゴリズムによってカプセル化されたlist of preferred PLMN/access technology combinationsを包含する。
【0042】
UDM21は、自ら、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を作成してもよい。これに代えて、UDM21は、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を準備するためにSOR-AF24と相互作用してもよい。UDM21は、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)をSOR-AF24から受信してもよい。言い換えると、SOR-AF24は、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を作成し、これをUDM21に供給してもよい。
【0043】
UDM21(又はSOR-AF24)は、UE1が期待(又は希望)するHPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できるVPLMN(s)を、ステップ301のリストに含めてもよい。より具体的には、UDM21(又はSOR-AF24)は、HPLMN20の特定のネットワークスライスを使用することをUE1が期待(又は希望)しているなら、HPLMN20の当該特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できるVPLMN(s)を、ステップ301のリストに含めてもよい。UDM21(又はSOR-AF24)は、HPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを使用することをUE1が期待(又は希望)しているなら、当該通信サービスを提供可能なVPLMN(s)をステップ301のリストに含めてもよい。
【0044】
ステップ302では、UDM21は、SOR情報をUE1にVPLMN30のAMF32を介して送る。SOR情報は、ステップ301で作成されたリスト(i.e., list of preferred PLMN/access technology combinations又はsecured packet)を包含する。当該リストは、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる1又はそれ以上のVPLMNsをPLMN選択において優先することをUE1に引き起こす。
【0045】
UDM21は、SOR情報を送信するために、AUSF23により提供されるNausf_SoRProtection サービスを利用してもよい。具体的には、UDM21は、SOR情報を保護するためのセキュリティ・パラメータ(parameters)をAUSF23から受信し、ステップ301で作成されたリスト(i.e., list of preferred PLMN/access technology combinations又はsecured packet)を、これらセキュリティ・パラメータと共に送信してもよい。セキュリティ・パラメータは、message authentication code (MAC)値(i.e., SoR-MAC-IAUSF)及びカウンタ値(i.e., CounterSoR)を含む。
【0046】
UE1は、UICC11(USIM)又はME12に格納された“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストを、受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。より具体的には、UE1は、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストの最も高い優先度のエントリ(the highest priority entries)を、受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストは、PLMN選択のためにUE1によって使用されるPLMNリストの1つである。“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト(又はデータファイル)は、HPLMN20のNetwork Operator(NOP)によって決定され、当該NOPのpreferred PLMNsを優先順位で(in priority order)定義する。
【0047】
これに代えて、UE1は、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストとは異なる他のPLMNリストを更新してもよい。例えば、UE1は、“User Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストを、HPLMN20のUDM21から受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。より具体的には、UE1は、“User Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストの最も高い優先度のエントリ(the highest priority entries)を、受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。“User Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト(又はデータファイル)は、UE1のユーザーによって決定され、当該ユーザーのpreferred PLMNsを優先順位で(in priority order)定義する。“User Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストは、UICC11(USIM)に格納される。
【0048】
UE1は、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト又は類似のPLMNsリストを、HPLMN20のネットワークスライス毎に管理してもよい。具体的には、UE1は、UE1がHPLMN20の特定のネットワークスライス(又はこれと等価なネットワークスライス)を希望する場合に、当該特定のネットワークスライスのためのPLMNリストをPLMN選択において使用する。この場合、ステップ302においてHPLMN UDM21からUE1に送られるリストは、HPLMN20の特定のネットワークスライスに固有であってもよい。言い換えると、ステップ302で送られるリストは、HPLMN20の特定のネットワークスライスに関連付けられてもよい。UE1は、ステップ302で受信したリストを用いて、特定のネットワークスライスのためのPLMNリストを更新する。UE1は、ステップ302でHPLMN20のネットワークスライス毎のリストを受信した場合、UE1の判断によりいずれかのリストを用いてPLMN選択を行う。また、UE1は受信したリストを用いて特定のネットワークスライスのためのPLMNリストを更新してからPLMN選択を行ってもよい。
【0049】
UE1は、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”データファイルおよび“User Controlled PLMN Selector with Access Technology”データファイルとは異なる“Slice aware PLMN selector with Access Technology”データファイルを保持してもよい。この場合、UE NASは、PLMN選択が行われるときにUE1がHPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを使用することを期待(又は希望)している場合に、“Slice aware PLMN selector with Access Technology”データファイルに基づいてPLMN選択をすればよい。このSlice aware PLMN selector with Access Technology”データファイルは、UE1(UICC11(USIM)又はME12)内にあらかじめ保持されてもよいし、当該特定の通信サービスを提供するプロバイダ(Communication Service Provider(CSP))がUE1にサービスを提供する前又はその際にUE1に直接またはOperatorを介して提供されてもよい。
【0050】
UE1は、HPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを利用する際に、“Slice aware PLMN selector with Access Technology”データファイルに基づいてPLMN選択をしてもよい。例えば、UE1は、“Slice aware PLMN selector with Access Technology”リストを、UDM21から受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。より具体的には、UE1は、“Slice aware PLMN selector with Access Technology”リストの最も高い優先度のエントリ(the highest priority entries)を、受信したlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって更新してもよい。“Slice aware PLMN selector with Access Technology”リスト(又はデータファイル)は、HPLMN20の特定のネットワークスライスによって提供される特定の通信サービスを提供するプロバイダ(Communication Service Provider(CSP))によって決定され、当該CSPのpreferred PLMNsを優先順位で(in priority order)定義する。“Slice aware PLMN selector with Access Technology”リストは、UICC11(USIM)に格納される。
【0051】
図3の手順に従うと、HPLMN20は、HPLMN20の特定のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できるVPLMNを選択することをローミング中のUE1に容易にできる。言い換えると、HPLMN20は、HPLMN20の特定のネットワークスライスで提供されている特定の通信サービスが利用可能なVPLMNを選択することを選択することをローミング中のUE1に容易にできる。
【0052】
図3の手順は、いずれかのVPLMNへのUE1の登録手順の間に行われてもよい。これに代えて、
図3の手順は、UE1がいずれかのVPLMNに登録した後にHPLMN主導で行われてもよい。具体的には、UDM21は当該VPLMN(e.g., AMF32)を介してDL NAS TransportメッセージでSOR情報をUE1に送ってもよい。
【0053】
幾つかの実装では、UDM21は、HPLMN20の特定のネットワークスライス(第1のネットワークスライスとする)の識別子(e.g., S-NSSAI)を、いずれかのVPLMN(e.g., VPLMN30A)へのUE1の登録手順においてUE1から当該VPLMN(e.g., VPLMN30A)を介して受信した場合、且つ当該VPLMN(e.g., VPLMN30A)が第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供しない場合に、ステップ301のリストをUE1に送ってもよい。
【0054】
幾つかの実装では、UDR22(又はUDM21)に格納されたUE1の加入者(subscription)データは、HPLMNネットワークスライスの優先度情報を含んでもよい。当該優先度情報は、複数のHPLMNネットワークスライスの間の優先順位を示す。この場合、UDM21は、UE1の加入者データに含まれる当該優先度情報に基づいて、ステップ301のリストをUE1に送るか否かを決定してもよい。例えば、UDM21は、UE1が第1のネットワークスライスに加えてHPLMN20の第2のネットワークスライスを希望し、第1のネットワークスライスが第2のネットワークスライスよりも優先されることを加入者データ(優先度情報)が示し、且つサービングVPLMN(e.g., VPLMN30A)が第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供しない場合に、ステップ301のリストをUE1に送ってもよい。また、例えば、UDM21は、UE1が第1のネットワークスライスに加えてHPLMN20の第2のネットワークスライスを希望し、第1のネットワークスライスが第2のネットワークスライスよりも優先されることを加入者データ(優先度情報)が示している場合に、ステップ301のリストをUE1に送ってもよい。
【0055】
幾つかの実装では、UDM21は、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPLMN選択をUE1が希望することを示す表示(indication)をUE1からいずれかのVPLMN(e.g., VPLMN30A)を介して受信した場合に、ステップ301のリストをUE1に送ってもよい。ネットワークスライスの可用性を優先するPLMN選択は、slice-aware PLMN選択と呼ばれてもよい。当該表示は、slice-aware PLMN選択を示す表示と呼ばれてもよい。
【0056】
幾つかの実装では、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト又は類似のPLMNsリストは、non-public network(NPN)を登録されてもよい。当該NPNは、Standalone NPN(SNPN)であってもよいし、Public Network Integrated NPN(PNI-NPN)であってもよい。NPNがSNPNとして配置される(deployed)場合、当該NPNは、PLMNによって提供されるネットワーク機能に依拠しない。NPNがPNI-NPNとして配置される場合、(deployed)場合、当該NPNはPLMNを介して利用可能とされる。具体的には、SNPNを示すために、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト又は類似のPLMNsリストは、PLMN IDに加えNetwork identifier(NID)を含んでもよい。PNI-NPNを示すために、“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リスト又は類似のPLMNsリストは、PLMN IDに加えClosed Access Group (CAG)identifierを含んでもよい。
【0057】
<第2の実施形態>
本実施形態に係る無線通信ネットワークの構成例は、
図1及び
図2に示された例と同様である。本実施形態は、UDM21からUE1へのSOR情報の送信の具体例を提供する。
【0058】
図4は、本実施形態に係るSOR情報送信の一例を示している。ステップ401では、UE1は、VPLMN AMF32にNon-Access Stratum(NAS)登録要求(REGISTRATION REQUEST)メッセージを送信する。当該NAS登録要求メッセージは、少なくとも1つのHPLMNネットワークスライス識別子(i.e., HPLMN S-NSSAI(s))を包含する。当該NAS登録要求メッセージは、"initial registration"、"periodic registration updating"、"mobility registration updating"のいずれかであってよい。一例では、当該HPLMN S-NSSAI(s)は、NAS登録要求メッセージ内のMapping Of Requested NSSAIに含まれてもよい。Mapping Of Requested NSSAIにHPLMN S-NSSAI(s)を含めるとは、Requested NSSAIのMapped S-NSSAIとして当該HPLMN S-NSSAIを設定するという意味であってよい。通常は、当該HPLMN S-NSSAI(s)をMapping Of Requested NSSAIとしてNAS登録要求メッセージに含める場合、Mapped S-NSSAIである当該HPLMN S-NSSAI(s)とこれに対応するVPLMN S-NSSAIとでS-NSSAI Valueが構成される。ただし、もしUE1が確立済みの(established)PDU session(s)のためのHPLMN S-NSSAI(s)を持っているなら、UE1は、S-NSSAI Valueの構成において対応するVPLMN S-NSSAIを設定せずに当該HPLMN S-NSSAI(s)のみをNAS登録要求メッセージ内のMapping Of Requested NSSAIに含めてもよい。
【0059】
幾つかの実装では、UE1は、HPLMN S-NSSAIsを、NAS登録要求メッセージに含まれるRequested NSSAI内に優先度順(decreasing order)に設定してもよい。幾つかの実装では、UE1は、HPLMN S-NSSAIを、UE1として必要なネットワークスライスである事(mandatory)又はそれ以外(option)である事を示すデータと共にRequested NSSAIに設定してもよい。
【0060】
ステップ402では、VPLMN AMF32は、UE1の加入者データを取得するために、HPLMN UDM21に対してNudm_SDM_Get service operationを実施(invoke)する。ステップ402においてAMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)を示す。幾つかの実装では、AMF32は、AMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)にUE1がAN35と通信するaccess technologyを示すaccess technology typeを設定してもよい。幾つかの実装では、AMF32は、AMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)にUE1に関する位置情報を設定してもよい。UE1に関する位置情報は、MCC及びMNCを含むVPLMNのVPLMN ID、VPLMN IDのMCC、UE1が接続しているAN35のE-UTRAN Cell Global Identification (ECGI)、UE1が接続しているAN35のNR Cell Global Identity (NCGI)、あるいは地域を表す他の情報でもよい。
【0061】
ステップ403では、HPLMN UDM21は、SOR情報をUE1に送るか否かを決定する。幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスがサービングVPLMNによって提供されない場合に、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。当該SOR情報は、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を含む。当該list of preferred PLMN/access technology combinationsは、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示す。
【0062】
幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。UDM21は、UE1の加入者データがネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報を送ると示している場合に当該SOR情報を送ると決定してもよい。
【0063】
幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順(decreasing order)に基づいてSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。UDM21は、UE1の加入者データがネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報を送ると示している場合に当該SOR情報を送ると決定してもよい。具体的には、SOR情報に含まれるVPLMNのリストには、当該HPLMN S-NSSAIの優先度に応じてPLMN情報の優先度が設定されてもよい。例えば、優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIと等価なネットワークスライスを提供しているPLMNは、SOR情報において最も高い優先度として設定されていてよい。ここで優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストの1番目に設定されているHPLMN S-NSSAIを意味してよい。SOR情報において最も高い優先度として設定するとは、当該PLMNをlist of preferred PLMN/access technology combinationsの1番目に設定するという意味でよい。優先度がn番目で設定されているHPLMN S-NSSAIと等価なネットワークスライスを提供しているPLMNは、SOR情報においてn番目の優先度として設定されていてよい。ここで優先度がn番目で設定されているHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストのn番目に設定されているHPLMN S-NSSAIを意味してよい。SOR情報においてn番目の優先度として設定するとは、当該PLMNをlist of preferred PLMN/access technology combinationsのn番目に設定するという意味でよい。
【0064】
これに代えて、SOR情報は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順において最優先のHPLMN S-NSSAIにより識別されるネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含んでもよい。最優先のHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリスト内で優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIであり、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストに1番目に設定されているHPLMN S-NSSAIであってよい。
【0065】
さらに又はこれに代えて、UDM21は、UE1が示す必要性に基づいて、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。さらに又はこれに代えて、UDM21は、UE1が通信に用いるaccess technology typeに基づいて、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。さらに又はこれに代えて、UDM21は、UE1に関する位置情報に基づいて、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。
【0066】
いくつかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順(decreasing order)、UE1が示す必要性、UE1が通信に用いるaccess technology type、及びUE1に関する位置情報の少なくとも1つに基づいて、SOR情報の内容そのものを決定してもよい。
【0067】
他の実装では、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)の優先度情報がUE1の加入者データ内に存在するか否かを考慮してもよい。例えば、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)に関連付けられた優先度情報が加入者データ内に存在し、且つ当該HPLMN S-NSSAIにより識別されるネットワークスライスと等価なネットワークスライスをサービングVPLMNが提供しない場合に、UDM21はSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。このSOR情報は、当該HPLMN S-NSSAI(s) により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含む。
【0068】
他の例では、UE1から送られた複数のHPLMN S-NSSAIsのうち加入者データ内の優先度情報に基づいて最も優先されるべきHPLMN S-NSSAIと等価なネットワークスライスがサービングVPLMNによって提供されない場合に、UDM21はSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。このSOR情報は、最優先のHPLMN S-NSSAIにより識別されるネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含む。
【0069】
他の例では、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)に関連付けられた優先度情報が加入者データ内に存在する場合、UDM21はSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。これに加えて、UE1の加入者データがネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報をUE1に送る事を示している場合に、UDM21はSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。このSOR情報は、最優先のHPLMN S-NSSAIにより識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含む。
【0070】
他の実装では、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、UE1の加入者データがネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報を送ると示しているか否かを考慮してもよい。さらに又はこれに代えて、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、SOR情報を送ることをUE1の加入者データが示していないが、オペレータポリシーがSOR情報を送ることを示すか否かを考慮してもよい。
【0071】
いくつかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)に関連付けられた優先度情報が加入者データ内に存在しなかった場合、SOR情報をUE1に送らない、又は送ることを禁止する、ようにしてもよい。
【0072】
UDM21は、上述のlist of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を準備するために、SOR-AF24と相互作用してもよい。さらに、UDM21は、上述のSOR情報を準備するために、AUSF23と相互作用してもよい。
【0073】
ステップ404では、UDM21は、Nudm_SDM_Get responseをVPLMN AMF32に送信する。当該responseは、UE1の加入者データ(e.g., Access and Mobility Subscription data)内にSOR情報を含む。
【0074】
ステップ405では、VPLMN AMF32は、受信したSOR情報を登録承認(REGISTRATION ACCEPT)メッセージを介して透過的に(transparently)UE1に送る。UE1は、SOR情報を受信する。そして、UE1は、当該SOR情報に包含されるlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって“Operator Controlled PLMN Selector with Access Technology”リストを更新する。この場合、UE1がautomatic network selection mode であり、且つUE1が現在のサービングVPLMN(camped VPLMN)より高優先のVPLMNがあることを当該リストに基づいて判定したなら、UE1は、より高優先のVPLMN上でサービスを得るよう試行する。
【0075】
ステップ405において、UE1は、当該SOR情報に包含されるlist of preferred PLMN/access technology combinationsによって“Slice aware PLMN selector with Access Technology”リストを更新してもよい。この場合、UE1がautomatic network selection mode であり、且つUE1が現在のサービングVPLMN(camped VPLMN)より高優先のVPLMNがあることを当該リストに基づいて判定したなら、UE1は、より高優先のVPLMN上でサービスを得るよう試行する。
【0076】
幾つかの実装では、当該SOR情報に包含されるlist of preferred PLMN/access technology combinationsは、NPNを登録されてもよい。当該NPNは、SNPNであってもよいし、PNI-NPNであってもよい。具体的には、SNPNを示すために、list of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN IDに加えNIDを含んでもよい。PNI-NPNを示すために、list of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN IDに加えCAG Identifierを含んでもよい。
【0077】
<第3の実施形態>
本実施形態に係る無線通信ネットワークの構成例は、
図1及び
図2に示された例と同様である。本実施形態は、UDM21からUE1へのSOR情報の送信の具体例を提供する。
【0078】
図5は、本実施形態に係るSOR情報送信の一例を示している。
図5の例では、UE1は、いずれかのVPLMNへの登録手順において、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPLMN選択をUE1が希望することを示す表示(indication)をVPLMN AMF32を介してHPLMN UDM21に送る。ネットワークスライスの可用性を優先するPLMN選択は、slice-aware PLMN選択と呼ばれてもよい。当該表示は、slice-aware PLMN選択を示す表示と呼ばれてもよい。
【0079】
具体的には、ステップ501において、UE1は、VPLMN AMF32に送られるNAS登録要求メッセージに当該表示を含める。NAS登録要求メッセージは、"initial registration"、"periodic registration updating"、"mobility registration updating"のいずれかであってよい。当該登録要求メッセージは、さらに、少なくとも1つのHPLMNネットワークスライス識別子(i.e., HPLMN S-NSSAI(s))を包含する。第2の実施形態と同様に、当該HPLMN S-NSSAI(s)は、NAS登録要求メッセージ内のMapping Of Requested NSSAIに含まれてもよい。Mapping Of Requested NSSAIにHPLMN S-NSSAI(s)を含めるとは、Requested NSSAIのMapped S-NSSAIとして当該HPLMN S-NSSAIを設定するという意味であってよい。これに代えて、当該HPLMN S-NSSAI(s)は、NAS登録要求メッセージ内のRequested NSSAIに含まれてもよい。
【0080】
幾つかの実装では、UE1は、HPLMN S-NSSAIsを、NAS登録要求メッセージに含まれるRequested NSSAIに優先度順(decreasing order)に設定してもよい。幾つかの実装では、UE1は、HPLMN S-NSSAIを、UE1として必要なネットワークスライスである事(mandatory)又はそれ以外(option)である事を示すデータと共にRequested NSSAIに設定してもよい。
【0081】
ステップ502では、VPLMN AMF32は、UE1の加入者データを取得するために、HPLMN UDM21に対してNudm_SDM_Get service operationを実施(invoke)する。ステップ502においてAMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)は、UE1から送られた表示をHPLMN S-NSSAI(s)と共に示す。幾つかの実装では、AMF32は、AMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)にUE1がAN35と通信するaccess technologyを示すaccess technology typeを設定してもよい。幾つかの実装では、AMF32は、AMF32からUDM21に送られるメッセージ(Nudm_SDM_Get request)にUE1に関する位置情報を設定してもよい。UE1に関する位置情報は、MCC及びMNCを含むVPLMNのVPLMN ID、VPLMN IDのMCC、UE1が接続しているAN35のECGI、UE1が接続しているAN35のNCGI、あるいは地域を表す他の情報でもよい。
【0082】
ステップ503では、HPLMN UDM21は、SOR情報をUE1に送るか否かを決定する。幾つかの実装では、UDM21は、slice-aware PLMN選択を示す表示をUE1から受信し、且つUE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスをサービングVPLMNが提供しない場合に、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。当該SOR情報は、list of preferred PLMN/access technology combinations(又はsecured packet)を含む。当該list of preferred PLMN/access technology combinationsは、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示す。
【0083】
幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。これに加えて、UDM21は、UE1から送られたslice-aware PLMN選択を示す表示に基づいて当該SOR情報を送ると決定してもよい。
【0084】
幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順(decreasing order)に基づいてSOR情報をUE1に送ると決定してもよい。これに加えて、UDM21は、UE1から送られたslice-aware PLMN選択を示す表示に基づいて当該SOR情報を送ると決定してもよい。具体的には、SOR情報に含まれるVPLMNのリストには、当該HPLMN S-NSSAIの優先度に応じてPLMN情報の優先度が設定されてもよい。例えば、優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIと等価なネットワークスライスを提供しているPLMNは、SOR情報において最も高い優先度として設定されていてよい。ここで優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストの1番目に設定されているHPLMN S-NSSAIを意味してよい。SOR情報において最も高い優先度として設定するとは、当該PLMNをlist of preferred PLMN/access technology combinationsの1番目に設定するという意味でよい。優先度がn番目で設定されているHPLMN S-NSSAIと等価なネットワークスライスを提供しているPLMNは、SOR情報においてn番目の優先度として設定されていてよい。ここで優先度がn番目で設定されているHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストのn番目に設定されているHPLMN S-NSSAIを意味してよい。SOR情報においてn番目の優先度として設定するとは、当該PLMNをlist of preferred PLMN/access technology combinationsのn番目に設定するという意味でよい。
【0085】
これに代えて、SOR情報は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順において最優先のHPLMN S-NSSAIにより識別されるネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含んでもよい。最優先のHPLMN S-NSSAIとは、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリスト内で優先度が最も高く設定されているHPLMN S-NSSAIであり、UE1から送られたHPLM S-NSSAIsのリストに1番目に設定されているHPLMN S-NSSAIであってよい。
【0086】
いくつかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAIの優先度順(decreasing order)、UE1が示す必要性、UE1が通信に用いるaccess technology type及びUE1に関する位置情報の少なくとも1つに基づいてSOR情報の内容そのものを決定してもよい。
【0087】
いくつかの実装では、UDM21は、slice-aware PLMN選択を示す表示をUE1から受信しなかった場合、SOR情報をUE1に送らない、又は送ることを禁止する、ようにしてもよい。
【0088】
他の実装では、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)がslice-aware PLMN選択対象である(subject to)ことをUE1の加入者データが示すか否かをさらに考慮してもよい。具体的には、UE1から送られた1又はそれ以上のHPLMN S-NSSAIsのうち少なくとも1つがslice-aware PLMN選択対象である(subject to)であり、且つ当該HPLMN S-NSSAIにより識別されるネットワークスライスと等価なネットワークスライスをサービングVPLMNが提供しない場合に、SOR情報をUE1に送ると決定してもよい。このSOR情報は、slice-aware PLMN選択対象である当該HPLMN S-NSSAI(s)により識別される少なくとも1つのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示すリストを含む。
【0089】
他の実装では、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、UE1の加入者データがネットワークスライスに最適なPLMN情報を含むSOR情報を送ると示しているか否かを考慮してもよい。さらに又はこれに代えて、SOR情報をUE1に送るか否かを決定するために、UDM21は、SOR情報を送ることをUE1の加入者データが示していないが、オペレータポリシーがSOR情報を送ることを示すか否かを考慮してもよい。
【0090】
幾つかの実装では、UDM21は、UE1から送られたHPLMN S-NSSAI(s)がslice-aware PLMN選択対象である(subject to)ことをUE1の加入者データが示すか否か、及び、slice-aware PLMN選択を示す表示の受信の有無に基づき、SOR情報の送信可否及びその内容の少なくともいずれかを決定してもよい。なお、slice-aware PLMN選択を示す表示があるとは、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPLMN選択をUE1が希望することを意味してよい。slice-aware PLMN選択を示す表示がないとは、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPLMN選択をUE1が希望しないことを意味してよい。
【0091】
例えば、UDM21が、slice-aware PLMN選択を示す表示をUE1から受信した場合、UE1によるPLMN選択はスライスサービス提供可否を優先(又は考慮)することを意味する。したがって例えば、S-NSSAI#1及びS-NSSAI#2を含むHPLMN S-NSSAIsをUE1から受信し、S-NSSAI#1がSlice aware NW selection対象になっていることが加入者データにより示されており、S-NSSAI#2がAllowed NSSAIに含まれ、S-NSSAI#1がRejected NSSAIに含まれる場合、UDM21は、S-NSSAI#1でのスライスサービスが使えることを示すSOR情報(Slice aware PLMN selection information(list of PLMN))をUE1に通知してもよい。ここで、S-NSSAI#1でのスライスサービスが使えることを示すために、SOR情報は、S-NSSAI#1をサポートしている(つまり、S-NSSAI#1で識別されるHPLMNのネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供可能である)PLMN情報を含むSOR情報を意味してよい。一方、UDM21が、slice-aware PLMN選択を示す表示をUE1から受信しなかった場合、UE1によるPLMN選択はスライスサービス提供可否を優先(又は考慮)しないことを意味する。したがって例えば、S-NSSAI#1及びS-NSSAI#2を含むHPLMN S-NSSAIsをUE1から受信し、S-NSSAI#1がSlice aware NW selection対象になっていることが加入者データにより示されており、S-NSSAI#2がAllowed NSSAIに含まれ、S-NSSAI#1がRejected NSSAIに含まれる場合、UDM21は、S-NSSAI#1でのスライスサービスが使えることを示すSOR情報(Slice aware PLMN selection information(list of PLMN))をUE1に通知しなくてもよい。
【0092】
ステップ504及び505は、
図4のステップ404及び405と同様である。
【0093】
幾つかの実装では、当該SOR情報に包含されるlist of preferred PLMN/access technology combinationsは、NPNを登録されてもよい。当該NPNは、SNPNであってもよいし、PNI-NPNであってもよい。具体的には、SNPNを示すために、list of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN IDに加えNIDを含んでもよい。PNI-NPNを示すために、list of preferred PLMN/access technology combinationsは、PLMN IDに加えCAG Identifierを含んでもよい。
【0094】
図5の手順によれば、HPLMN20(UDM21)は、ネットワークスライスの可用性を優先するPLMN選択をUE1が希望する場合にのみ、slice-aware PLMN選択に適応したSOR情報(e.g., list of preferred PLMN/access technology combinations)をUE1に提供できる。
【0095】
図5の手順は以下のように変形されてもよい。ステップ501において、UE1は、slice-aware PLMN選択を示す表示をHPLMN20の暗号鍵を用いて暗号化してもよい。暗号化された表示は、VPLMN AMF32によって透過的にHPLMN UDM21に送られる。より具体的には、UE1はHPLMN20の公開鍵によって当該表示を暗号化してもよい。UDM21は、HPLMN20の対応する秘密鍵を用いて当該表示を解読してもよい。これにより、slice-aware PLMN選択に関するHPLMN20のポリシーをVPLMN30に知られることを防ぐことができる。
【0096】
続いて以下では、上述の複数の実施形態に係るUE1及びUDM21の構成例について説明する。
図6は、UE1の構成例を示すブロック図である。Radio Frequency(RF)トランシーバ601は、RANノードと通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバ601は、複数のトランシーバを含んでもよい。RFトランシーバ601により行われるアナログRF信号処理は、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、及び増幅を含む。RFトランシーバ601は、アンテナアレイ602及びベースバンドプロセッサ603と結合される。RFトランシーバ601は、変調シンボルデータ(又はOFDMシンボルデータ)をベースバンドプロセッサ603から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナアレイ602に供給する。また、RFトランシーバ601は、アンテナアレイ602によって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをベースバンドプロセッサ603に供給する。RFトランシーバ601は、ビームフォーミングのためのアナログビームフォーマ回路を含んでもよい。アナログビームフォーマ回路は、例えば複数の移相器及び複数の電力増幅器を含む。
【0097】
ベースバンドプロセッサ603は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理(データプレーン処理)とコントロールプレーン処理を行う。デジタルベースバンド信号処理は、(a) データ圧縮/復元、(b) データのセグメンテーション/コンカテネーション、(c) 伝送フォーマット(伝送フレーム)の生成/分解、(d) 伝送路符号化/復号化、(e) 変調(シンボルマッピング)/復調、及び(f) Inverse Fast Fourier Transform(IFFT)によるOFDMシンボルデータ(ベースバンドOFDM信号)の生成などを含む。一方、コントロールプレーン処理は、レイヤ1(e.g., 送信電力制御)、レイヤ2(e.g., 無線リソース管理、及びhybrid automatic repeat request(HARQ)処理)、及びレイヤ3(e.g., アタッチ、モビリティ、及び通話管理に関するシグナリング)の通信管理を含む。
【0098】
例えば、ベースバンドプロセッサ603によるデジタルベースバンド信号処理は、Service Data Adaptation Protocol(SDAP)レイヤ、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤ、Radio Link Control(RLC)レイヤ、Medium Access Control(MAC)レイヤ、およびPhysical(PHY)レイヤの信号処理を含んでもよい。また、ベースバンドプロセッサ603によるコントロールプレーン処理は、Non-Access Stratum(NAS)プロトコル、Radio Resource Control(RRC)プロトコル、MAC Control Elements(CEs)、及びDownlink Control Information(DCIs)の処理を含んでもよい。
【0099】
ベースバンドプロセッサ603は、ビームフォーミングのためのMultiple Input Multiple Output(MIMO)エンコーディング及びプリコーディングを行ってもよい。
【0100】
ベースバンドプロセッサ603は、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g., Digital Signal Processor(DSP))とコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g., Central Processing Unit(CPU)又はMicro Processing Unit(MPU))を含んでもよい。この場合、コントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサは、後述するアプリケーションプロセッサ604と共通化されてもよい。
【0101】
アプリケーションプロセッサ604は、CPU、MPU、マイクロプロセッサ、又はプロセッサコアとも呼ばれる。アプリケーションプロセッサ604は、複数のプロセッサ(複数のプロセッサコア)を含んでもよい。アプリケーションプロセッサ604は、メモリ606又は図示されていないメモリから読み出されたシステムソフトウェアプログラム(Operating System(OS))及び様々なアプリケーションプログラム(例えば、通話アプリケーション、WEBブラウザ、メーラ、カメラ操作アプリケーション、音楽再生アプリケーション)を実行することによって、UE1の各種機能を実現する。
【0102】
幾つかの実装において、
図6に破線(605)で示されているように、ベースバンドプロセッサ603及びアプリケーションプロセッサ604は、1つのチップ上に集積されてもよい。言い換えると、ベースバンドプロセッサ603及びアプリケーションプロセッサ604は、1つのSystem on Chip(SoC)デバイス605として実装されてもよい。SoCデバイスは、システムLarge Scale Integration(LSI)またはチップセットと呼ばれることもある。
【0103】
メモリ606は、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリ又はこれらの組合せである。メモリ606は、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、Static Random Access Memory(SRAM)若しくはDynamic RAM(DRAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクRead Only Memory(MROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。例えば、メモリ606は、ベースバンドプロセッサ603、アプリケーションプロセッサ604、及びSoC605からアクセス可能な外部メモリデバイスを含んでもよい。メモリ606は、ベースバンドプロセッサ603内、アプリケーションプロセッサ604内、又はSoC605内に集積された内蔵メモリデバイスを含んでもよい。さらに、メモリ606は、Universal Integrated Circuit Card(UICC)内のメモリを含んでもよい。
【0104】
メモリ606は、上述の複数の実施形態で説明されたUE1による処理を行うための命令群およびデータを含む1又はそれ以上のソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)607を格納してもよい。幾つかの実装において、ベースバンドプロセッサ603又はアプリケーションプロセッサ604は、当該ソフトウェアモジュール607をメモリ606から読み出して実行することで、上述の実施形態で図面を用いて説明されたUE1の処理を行うよう構成されてもよい。
【0105】
なお、上述の実施形態で説明されたUE1によって行われるコントロールプレーン処理及び動作は、RFトランシーバ601及びアンテナアレイ602を除く他の要素、すなわちベースバンドプロセッサ603及びアプリケーションプロセッサ604の少なくとも一方とソフトウェアモジュール607を格納したメモリ606とによって実現されることができる。
【0106】
図7は、UDM21の構成例を示している。AUSF23、AF24(e.g., SOF-AF)、AMF32、及びNSSF34等の他のネットワーク要素も
図7に示されたのと同様の構成を有してもよい。
図7を参照すると、UDM21は、ネットワークインターフェース701、プロセッサ702、及びメモリ703を含む。ネットワークインターフェース701は、例えば、他のネットワーク機能(NFs)又はノードと通信するために使用される。ネットワークインターフェース701は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0107】
プロセッサ702は、例えば、マイクロプロセッサ、Micro Processing Unit(MPU)、又はCentral Processing Unit(CPU)であってもよい。プロセッサ702は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0108】
メモリ703は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリによって構成される。メモリ703は、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、Static Random Access Memory(SRAM)若しくはDynamic RAM(DRAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクRead Only Memory(MROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。メモリ703は、プロセッサ702から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ702は、ネットワークインターフェース701又は図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ703にアクセスしてもよい。
【0109】
メモリ703は、上述の複数の実施形態で説明されたUDM21による処理を行うための命令群およびデータを含む1又はそれ以上のソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)704を格納してもよい。いくつかの実装において、プロセッサ702は、当該ソフトウェアモジュール704をメモリ703から読み出して実行することで、上述の実施形態で説明されたUDM21の処理を行うよう構成されてもよい。
【0110】
本明細書における無線端末(User Equipment(UE))は、無線インタフェースを介して、ネットワークに接続されたエンティティである。本明細書の無線端末(UE)は、専用の通信装置に限定されるものではなく、本明細書中に記載された無線端末(UE)の通信機能を有する次のような任意の機器であってもよい。
【0111】
「(3GPPで使われる単語としての)ユーザー端末(User Equipment(UE)」、「移動局(mobile station)」、「移動端末(mobile terminal)」、「モバイルデバイス(mobile device)」、及び「無線端末(wireless device)」との用語は、一般的に互いに同義であることが意図されている。UEは、ターミナル、携帯電話、スマートフォン、タブレット、セルラーIoT端末、IoTデバイス、などのスタンドアローン移動局であってもよい。「UE」及び「無線端末」との用語は、長期間にわたって静止している装置も包含する。
【0112】
UEは、例えば、生産設備・製造設備および/またはエネルギー関連機械(一例として、ボイラー、機関、タービン、ソーラーパネル、風力発電機、水力発電機、火力発電機、原子力発電機、蓄電池、原子力システム、原子力関連機器、重電機器、真空ポンプなどを含むポンプ、圧縮機、ファン、送風機、油圧機器、空気圧機器、金属加工機械、マニピュレータ、ロボット、ロボット応用システム、工具、金型、ロール、搬送装置、昇降装置、貨物取扱装置、繊維機械、縫製機械、印刷機、印刷関連機械、紙工機械、化学機械、鉱山機械、鉱山関連機械、建設機械、建設関連機械、農業用機械および/または器具、林業用機械および/または器具、漁業用機械および/または器具、安全および/または環境保全器具、トラクター、軸受、精密ベアリング、チェーン、歯車(ギアー)、動力伝動装置、潤滑装置、弁、管継手、および/または上記で述べた任意の機器又は機械のアプリケーションシステムなど)であってもよい。
【0113】
UEは、例えば、輸送用装置(一例として、車両、自動車、二輪自動車、自転車、列車、バス、リヤカー、人力車、船舶(ship and other watercraft)、飛行機、ロケット、人工衛星、ドローン、気球など)であってもよい。
【0114】
UEは、例えば、情報通信用装置(一例として、電子計算機及び関連装置、通信装置及び関連装置、電子部品など)であってもよい。
【0115】
UEは、例えば、冷凍機、冷凍機応用製品および装置、商業およびサービス用機器、自動販売機、自動サービス機、事務用機械及び装置、民生用電気・電子機械器具(一例として音声機器、スピーカー、ラジオ、映像機器、テレビ、オーブンレンジ、炊飯器、コーヒーメーカー、食洗機、洗濯機、乾燥機、扇風機、換気扇及び関連製品、掃除機など)であってもよい。
【0116】
UEは、例えば、電子応用システムまたは電子応用装置(一例として、X線装置、粒子加速装置、放射性物質応用装置、音波応用装置、電磁応用装置、電力応用装置など)であってもよい。
【0117】
UEは、例えば、電球、照明、計量機、分析機器、試験機及び計測機械(一例として、煙報知器、対人警報センサ、動きセンサ、無線タグなど)、時計(watchまたはclock)、理化学機械、光学機械、医療用機器および/または医療用システム、武器、利器工匠具、または手道具であってもよい。
【0118】
UEは、例えば、無線通信機能を備えたパーソナルデジタルアシスタントまたは装置(一例として、無線カードや無線モジュールなどを取り付けられる、もしくは挿入するよう構成された電子装置(例えば、パーソナルコンピュータや電子計測器など))であってもよい。
【0119】
UEは、例えば、有線や無線通信技術を使用した「あらゆるモノのインターネット(IoT:Internet of Things)」において、以下のアプリケーション、サービス、ソリューションを提供する装置またはその一部であってもよい。IoTデバイス(もしくはモノ)は、デバイスが互いに、および他の通信デバイスとの間で、データ収集およびデータ交換することを可能にする適切な電子機器、ソフトウェア、センサ、ネットワーク接続、などを備える。IoTデバイスは、内部メモリの格納されたソフトウェア指令に従う自動化された機器であってもよい。IoTデバイスは、人間による監督または対応を必要とすることなく動作してもよい。IoTデバイスは、長期間にわたって備え付けられている装置および/または、長期間に渡って非活性状態(inactive)状態のままであってもよい。IoTデバイスは、据え置き型な装置の一部として実装され得る。IoTデバイスは、非据え置き型の装置(例えば車両など)に埋め込まれ得る、または監視される/追跡される動物や人に取り付けられ得る。IoT技術は、人間の入力による制御またはメモリに格納されるソフトウェア命令に関係なくデータを送受信する通信ネットワークに接続されることができる任意の通信デバイス上に実装されることができる。IoTデバイスは、機械型通信(Machine Type Communication、MTC)デバイス、またはマシンツーマシン(Machine to Machine、M2M)通信デバイス、Narrow Band-IoT (NB-IoT) UEと呼ばれることもある。
【0120】
UEは、1つまたは複数のIoTまたはMTCアプリケーションをサポートしてもよい。
【0121】
MTCアプリケーションのいくつかの例は、3GPP TS22.368 V13.2.0(2017-01-13) Annex B(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)に示されたリストに列挙されている。このリストは、網羅的ではなく、一例としてのMTCアプリケーションを示すものである。このリストでは、MTCアプリケーションのサービス範囲 (Service Area)は、セキュリティ (Security)、追跡及びトレース (Tracking & Tracing)、支払い (Payment)、健康 (Health)、リモートメンテナンス/制御 (Remote Maintenance/Control)、計量 (Metering)、及び民生機器 (Consumer Devices)を含む。
【0122】
セキュリティに関するMTCアプリケーションの例は、監視システム (Surveillance systems)、固定電話のバックアップ (Backup for landline)、物理アクセスの制御(例えば建物へのアクセス) (Control of physical access (e.g. to buildings))、及び車/運転手のセキュリティ (Car/driver security)を含む。
【0123】
追跡及びトレースに関するMTCアプリケーションの例は、フリート管理 (Fleet Management)、注文管理 (Order Management)、テレマティクス保険:走行に応じた課金 (Pay as you drive (PAYD))、資産追跡 (Asset Tracking)、ナビゲーション (Navigation)、交通情報 (Traffic information)、道路料金徴収 (Road tolling)、及び道路通行最適化/誘導 (Road traffic optimisation/steering)を含む。
【0124】
支払いに関するMTCアプリケーションの例は、販売時点情報管理 (Point of sales (POS))、自動販売機 (Vending machines)、及び遊戯機 (Gaming machines)を含む。
【0125】
健康に関するMTCアプリケーションの例は、生命徴候の監視 (Monitoring vital signs)、高齢者又は障害者支援 (Supporting the aged or handicapped)、ウェブアクセス遠隔医療 (Web Access Telemedicine points)、及びリモート診断 (Remote diagnostics)を含む。
【0126】
リモートメンテナンス/制御に関するMTCアプリケーションの例は、センサ (Sensors)、明かり (Lighting)、ポンプ (Pumps)、バルブ (Valves)、エレベータ制御 (Elevator control)、自動販売機制御 (Vending machine control)、及び車両診断 (Vehicle diagnostics)を含む。
【0127】
計量に関するMTCアプリケーションの例は、パワー (Power)、ガス (Gas)、水 (Water)、暖房 (Heating)、グリッド制御 (Grid control)、及び産業用メータリング (Industrial metering)を含む。
【0128】
民生機器に関するMTCアプリケーションの例は、デジタルフォトフレーム、デジタルカメラ、及び電子ブック (ebook)を含む。
【0129】
アプリケーション、サービス、及びソリューションは、一例として、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)サービス/システム、防災無線サービス/システム、構内無線電話(PBX(Private Branch eXchange:構内交換機))サービス/システム、PHS/デジタルコードレス電話サービス/システム、Point of sales(POS)システム、広告発信サービス/システム、マルチキャスト(Multimedia Broadcast and Multicast Service(MBMS))サービス/システム、V2X(Vehicle to Everything:車車間通信および路車間・歩車間通信)サービス/システム、列車内移動無線サービス/システム、位置情報関連サービス/システム、災害/緊急時無線通信サービス/システム、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)サービス/システム、コミュニティーサービス/システム、映像配信サービス/システム、Femtoセル応用サービス/システム、VoLTE(Voice over LTE)サービス/システム、無線タグ・サービス/システム、課金サービス/システム、ラジオオンデマンドサービス/システム、ローミングサービス/システム、ユーザー行動監視サービス/システム、通信キャリア/通信NW選択サービス/システム、機能制限サービス/システム、PoC(Proof of Concept)サービス/システム、端末向け個人情報管理サービス/システム、端末向け表示・映像サービス/システム、端末向け非通信サービス/システム、アドホックNW/DTN(Delay Tolerant Networking)サービス/システムなどであってもよい。
【0130】
上述したUEのカテゴリは、本明細書に記載された技術思想及び実施形態の応用例に過ぎない。本明細書のUEは、これらの例に限定されるものではなく、当業者は種々の変更をこれに行うことができる。
【0131】
上述した実施形態は本件発明者により得られた技術思想の適用に関する例に過ぎない。すなわち、当該技術思想は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更がこれらに対して行われることができる。
【0132】
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0133】
(付記1)
第1のPublic Land Mobile Network(PLMN)に関連付けられたネットワークノードであって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを準備し、
前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUser Equipment(UE)に引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送る、
よう構成され、
前記第1のPLMNは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)であり、
前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNである、
ネットワークノード。
(付記2)
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のネットワークスライスの識別子を前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した場合、且つ前記第2のPLMNが前記等価なネットワークスライスを提供しない場合に、前記リストを前記UEに送るよう構成される、
付記1に記載のネットワークノード。
(付記3)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEの加入者データに含まれる前記第1のネットワークスライスの優先度情報に基づいて、前記リストを前記UEに送るか否かを決定するよう構成される、
付記2に記載のネットワークノード。
(付記4)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEが前記第1のネットワークスライスに加えて前記第1のPLMNの他の少なくとも1つのネットワークスライスの識別子を前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した場合、前記第1のネットワークスライスが前記他の少なくとも1つのネットワークスライスのすべてよりも優先されることを前記加入者データが示し、且つ前記第2のPLMNが前記等価なネットワークスライスを提供しない場合に、前記リストを前記UEに送るよう構成される、
付記3に記載のネットワークノード。
(付記5)
前記第1のPLMNの前記第1のネットワークスライスの識別子は、前記登録手順において前記第2のPLMNに送信される、
付記2~4のいずれか1項に記載のネットワークノード。
(付記6)
前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPLMN選択を前記UEが希望することを示す表示を前記UEから前記第2のPLMNを介して受信した場合に、前記リストを前記UEに送るよう構成される、
付記1~5のいずれか1項に記載のネットワークノード。
(付記7)
前記表示は、前記UEによって前記第1のPLMNの暗号鍵を用いて暗号化されている、
付記6に記載のネットワークノード。
(付記8)
前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークスライス毎に、当該ネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVPLMNを示す前記リストを、前記第2のPLMNを介して前記UEに送るよう構成され、
前記UEが前記第1のネットワークスライスを希望する場合に、当該第1のネットワークスライスに対応する前記リストが、前記UEによる前記PLMN選択において考慮される、
付記1~7のいずれか1項に記載のネットワークノード。
(付記9)
前記ネットワークノードは、前記第1のPLMNのUnified data management(UDM)及びSteering of Roaming Application Function(SOR-AF)のうち少なくとも1つを含む、
付記1~8のいずれか1項に記載のネットワークノード。
(付記10)
User Equipment(UE)であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPublic Land Mobile Network(PLMN)選択を前記UEが希望することを示す表示を、前記UEのHome PLMN(HPLMN)である第1のPLMNのネットワークノードに、前記第1のPLMNと異なる第2のPLMNを介して送信するよう構成される、
UE。
(付記11)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のPLMNの暗号鍵を用いて前記表示を暗号化するよう構成されている、
付記10に記載のUE。
(付記12)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のPLMNへの前記UEの登録手順において前記表示を送信するよう構成される、
付記10又は11に記載のUE。
(付記13)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスの識別子を前記登録手順において前記第2のPLMNに送信するよう構成される、
付記12に記載のUE。
(付記14)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記表示及び前記第1のネットワークスライスの識別子の送信した場合に、前記第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを前記ネットワークノードから前記第2のPLMNを介して受信するよう構成される、
付記13に記載のUE。
(付記15)
前記リストは、前記第2のPLMNが前記等価なネットワークスライスを提供しない場合に前記ネットワークノードにより送信される、
付記14に記載のUE。
(付記16)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のPLMNのネットワークスライス毎のOperator Controlled PLMN Selector with Access Technologyデータファイルを管理するよう構成される、
付記10~15のいずれかに記載のUE。
(付記17)
第1のPublic Land Mobile Network(PLMN)に関連付けられたネットワークノードにより行われる方法であって、
前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを準備すること、及び
前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUser Equipment(UE)に引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送ること、
を備え、
前記第1のPLMNは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)であり、
前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNである、
方法。
(付記18)
User Equipment(UE)により行われる方法であって、
ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPublic Land Mobile Network(PLMN)選択を前記UEが希望することを示す表示を、前記UEのHome PLMN(HPLMN)である第1のPLMNのネットワークノードに、前記第1のPLMNと異なる第2のPLMNを介して送信することを備える、
方法。
(付記19)
第1のPublic Land Mobile Network(PLMN)に関連付けられたネットワークノードに実装されたコンピュータにより実行されたとき、前記コンピュータに方法を行わせるプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記方法は、
前記第1のPLMNの第1のネットワークスライスと等価なネットワークスライスを提供できる少なくとも1つのVisited PLMN(VPLMN)を示すリストを準備すること、及び
前記少なくとも1つのVPLMNをPLMN選択において優先することをUser Equipment(UE)に引き起こすために、第2のPLMNを介して前記UEに前記リストを送ること、
を備え、
前記第1のPLMNは、前記UEのHome PLMN(HPLMN)であり、
前記第2のPLMNは、前記第1のPLMNとは異なるPLMNである、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記20)
User Equipment(UE)に実装されたコンピュータにより実行されたとき、前記コンピュータに方法を行わせるプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記方法は、ネットワークスライスの可用性(availability)を優先するPublic Land Mobile Network(PLMN)選択を前記UEが希望することを示す表示を、前記UEのHome PLMN(HPLMN)である第1のPLMNのネットワークノードに、前記第1のPLMNと異なる第2のPLMNを介して送信することを備える、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0134】
この出願は、2020年6月1日に出願された日本出願特願2020-095520を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0135】
1 UE
11 UICC
12 ME
20 HPLMN
21 UDM
22 UDR
23 AUSF
24 AF
30、30A、30B、30C VPLMN