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特許7540583運用管理装置、システム及び方法並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】運用管理装置、システム及び方法並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/07 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
G06F11/07 151
G06F11/07 140A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023507096
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 JP2022011283
(87)【国際公開番号】W WO2022196625
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-08-23
(31)【優先権主張番号】P 2021045834
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】脇谷 徹
【審査官】山本 俊介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/187209(WO,A1)
【文献】特開2008-171104(JP,A)
【文献】特開2005-234849(JP,A)
【文献】国際公開第2019/187208(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録手段と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成手段と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納手段と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定手段と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示手段と、
を備え
前記生成手段は、前記定義情報に基づいて、前記監視対象情報から前記項目に対応する前記実設定値を抽出する抽出ロジックをさらに生成し、
前記格納手段は、前記運用システムから取得された前記監視対象情報から、前記抽出ロジックを用いて前記実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する、
用管理装置。
【請求項2】
前記登録手段は、前記生成手段により生成された前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルのそれぞれのテーブル名の組を、前記定義情報に追加し、
前記判定手段は、前記テーブル名の組に基づいて前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルを特定し、当該特定した期待値テーブル内の前記カラムに格納済みの期待値と、当該特定された実設定値テーブル内の前記カラムに格納された実設定値とを比較する
請求項1に記載の運用管理装置。
【請求項3】
前記指示手段は、前記運用システムに対する複数の処理の中から、前記期待値と前記実設定値とが一致しないカラムに応じた処理を選択し、当該処理を実行することにより前記更新指示を行う
請求項1又は2に記載の運用管理装置。
【請求項4】
前記指示手段は、前記実設定値にさらに基づいて前記カラムに応じた処理を選択する
請求項に記載の運用管理装置。
【請求項5】
前記指示手段は、前記監視対象情報が前記運用システムに含まれるサーバで起動中のプロセスであり、前記実設定値が当該プロセスの未起動を示す場合、当該プロセスを再起動する第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行することにより前記更新指示を行う
請求項又はに記載の運用管理装置。
【請求項6】
前記指示手段は、前記第1の処理の実行に失敗した場合、前記プロセスに対応する実行ファイルを前記サーバにインストールかつ当該実行ファイルを実行する第2の処理をさらに選択し、当該第2の処理を実行することにより前記更新指示を行う
請求項に記載の運用管理装置。
【請求項7】
前記定義情報は、2以上の前記項目の定義を含み、
前記生成部は、第1の項目に対応する第1のカラムと、第2の項目に対応する第2のカラムとをそれぞれに含めた前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルを生成し、
前記格納部は、
前記第1及び第2の項目に対応する第1及び第2の期待値を、前記実設定値テーブル内の前記第1及び第2のカラムに格納し、
前記第1及び第2の項目に対応する第1及び第2の実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記第1及び第2のカラムに格納し、
前記判定部は、前記第1の期待値と前記第1の実設定値とを比較する第1の判定と、前記第2の期待値と前記第2の実設定値とを比較する第2の判定とを行い、
前記指示部は、前記第2の判定において一致しないと判定された場合、前記監視対象情報に基づき前記運用システムに対して前記第2の実設定値から前記第2の期待値への更新指示を行う
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の運用管理装置。
【請求項8】
運用システムに含まれ、監視エージェントを備える監視対象装置と、
前記運用システムを監視する運用管理装置とを備え、
前記運用管理装置は、
前記運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録手段と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成手段と、
を備え、
前記監視エージェントは、前記監視対象装置から取得される前記監視対象情報から前記項目に対応する実設定値を抽出し、当該実設定値を前記運用管理装置へ送信し、
前記運用管理装置は、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記監視エージェントから受信した前記実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納手段と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定手段と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記監視エージェントに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示手段と、
をさらに備え、
前記監視エージェントは、前記更新指示に応じて前記実設定値から前記期待値へ更新し、
前記生成手段は、前記定義情報に基づいて、前記監視対象情報から前記項目に対応する前記実設定値を抽出する抽出ロジックをさらに生成し、
前記格納手段は、前記運用システムから取得された前記監視対象情報から、前記抽出ロジックを用いて前記実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する、
用管理システム。
【請求項9】
コンピュータが、
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録し、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成し、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定し、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う、
運用管理方法であって、
前記定義情報に基づいて、前記監視対象情報から前記項目に対応する前記実設定値を抽出する抽出ロジックをさらに生成し、
前記運用システムから取得された前記監視対象情報から、前記抽出ロジックを用いて前記実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する、
運用管理方法。
【請求項10】
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録処理と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成処理と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納処理と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定処理と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示処理と、
をコンピュータに実行させる運用管理プログラムであって、
前記生成処理では、前記定義情報に基づいて、前記監視対象情報から前記項目に対応する前記実設定値を抽出する抽出ロジックをさらに生成し、
前記格納処理では、前記運用システムから取得された前記監視対象情報から、前記抽出ロジックを用いて前記実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する、
運用管理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運用管理装置、システム、方法及びプログラムに関し、特に、システムの運用を管理するための運用管理装置、システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報システムの運用者は、監視対象の機器やシステムから収集されたログや設定値を確認し、必要に応じて運用マニュアル等に従って手動で各システムに対する対処(設定変更等)を行っている。そのため、運用者は、日々、各システムの通知設定、モニタリング及び対処等のメンテナンス作業が必要となる。
【0003】
特許文献1には、所定のシステムから取得された運用設定値と当該システムの期待値とを比較し、一致しない場合に、運用設定値を期待値に更新する技術が開示されている。特許文献2には、監視対象の各デバイスで異なる設定値が設定される設定項目についても、管理者の意図しない変更を抑制するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開2019/187209号
【文献】特開2018-163600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、近年の情報システムにおける監視対象(サーバやネットワーク装置等)は多数あり、実際の設定値と期待値とを比較するパラメータの種類やデータ量が膨大である。そのため、差分比較や自動修復のための設定も膨大となり、煩雑であるという問題点がある。
【0006】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、システムの監視、異常検出及び修復のための設定を効率的に行うための運用管理装置、システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる運用管理装置は、
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録部と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成部と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納部と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定部と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示部と、
を備える。
【0008】
本開示の第2の態様にかかる運用管理システムは、
運用システムに含まれ、監視エージェントを備える監視対象装置と、
前記運用システムを監視する運用管理装置とを備え、
前記運用管理装置は、
前記運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録部と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成部と、
を備え、
前記監視エージェントは、前記監視対象装置から取得される前記監視対象情報から前記項目に対応する実設定値を抽出し、当該実設定値を前記運用管理装置へ送信し、
前記運用管理装置は、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記監視エージェントから受信した前記実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納部と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定部と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記監視エージェントに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示部と、
をさらに備え、
前記監視エージェントは、前記更新指示に応じて前記実設定値から前記期待値へ更新する。
【0009】
本開示の第3の態様にかかる運用管理方法は、
コンピュータが、
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録し、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成し、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定し、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う。
【0010】
本開示の第4の態様にかかる運用管理プログラムは、
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録処理と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成処理と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納処理と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定処理と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、システムの監視、異常検出及び修復のための設定を効率的に行うための運用管理装置、システム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態1にかかる運用管理装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態1にかかる運用管理方法の流れを示すフローチャートである。
図3】本実施形態2にかかる運用管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態2にかかる運用管理装置の構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態2にかかる監視対象接続情報の例を示す図である。
図6】本実施形態2にかかるテーブル生成処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施形態2にかかる監視対象定義情報の例を示す図である。
図8】本実施形態2にかかるカラム定義情報の例を示す図である。
図9】本実施形態2にかかる生成直後の期待値テーブルと実設定値テーブルの例を示す図である。
図10】本実施形態2にかかる期待値格納処理の流れを示すフローチャートである。
図11】本実施形態2にかかる実設定値格納処理の流れを示すフローチャートである。
図12】本実施形態2にかかる値格納後の期待値テーブルと実設定値テーブルの例を示す図である。
図13】本実施形態2にかかる差分検知及び修復処理の流れを示すフローチャートである。
図14】本実施形態2にかかる修復定義情報の構成例を示す図である。
図15】本実施形態2にかかるワークフロー定義情報の構成例を示す図である。
図16】本実施形態3にかかる運用管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図17】本実施形態3にかかる監視及び修復処理の流れを示すシーケンス図である。
図18】本実施形態3にかかる修復エージェントにおける監視処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる運用管理装置1の構成を示すブロック図である。運用管理装置1は、運用システムに対する運用管理を行うための情報処理装置である。ここで、運用システムは、コンピュータ(サーバ)、通信機器(ネットワーク機器)、ストレージ等の複数の監視対象装置により構成された情報システムである。運用システムは、例えば、通信ネットワークを介して1以上のサービスを提供するサービス提供システムや企業内の業務システム等である。また、運用システムは、外部の情報システムと連携するものであってもよい。
【0014】
運用管理装置1は、登録部11、生成部12、格納部13、判定部14及び指示部15を備える。登録部11は、運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する。ここで、監視対象情報とは、監視対象装置の設定情報、設定ファイル、ログファイルや所定のステータス取得コマンドの実行結果(ステータスのリスト等)を含むインベントリファイル等である。監視対象情報は、1以上の項目に対応する値が含まれるものとする。ここで、項目は、属性又はパラメータと呼ぶことができる。定義情報は、監視対象装置、監視対象情報を取得するための情報(監視対象取得情報)、項目の情報等が対応付けられた情報である。尚、項目の情報は、例えば、項目名、属性名、パラメータ名を示す文字列であってもよい。登録部11は、運用管理装置1の内部の記憶装置、又は、運用管理装置1と接続された外部の記憶装置に、定義情報を格納することにより登録する。
【0015】
生成部12は、定義情報に基づき、項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する。期待値テーブルと実設定値テーブルとは、項目に対応する共通のカラムの定義を含む。例えば、期待値テーブルと実設定値テーブルとは、特定の項目に対応する同一のカラム名を含む。
【0016】
格納部13は、外部から入力された、項目に対応する期待値を、期待値テーブル内の当該項目に対応するカラムに格納する。期待値は、監視対象装置における設定値のあるべき値である。期待値は、例えば、運用システムの要件等に基づき予め決定された値である。また、格納部13は、運用システムから取得された監視対象情報に含まれる項目に対応する実設定値を、実設定値テーブル内の当該項目に対応するカラムに格納する。尚、格納部13は、実設定値そのものを取得してもよい。または、格納部13は、運用システムから監視対象情報を取得し、取得した監視対象情報から上記項目に対応する実設定値を取得してもよい。
【0017】
判定部14は、定義情報に基づいて、期待値と実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する。つまり、判定部14は、期待値テーブル内の特定の項目に対応するカラムに格納された期待値と、実設定値テーブル内の上記と同一の項目に対応するカラムに格納された実設定値とを比較する。
【0018】
指示部15は、期待値と実設定値とが一致しない場合、運用システムに対して実設定値から期待値への更新指示を行う。例えば、指示部15は、監視対象情報の取得元である監視対象装置に対して、該当項目について期待値への更新コマンドを発行してもよい。また、指示部15は、該当項目を期待値に設定した監視対象情報を、監視対象装置へ送信し、上書きさせてもよい。
【0019】
図2は、本実施形態1にかかる運用管理方法の流れを示すフローチャートである。まず、登録部11は、運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する(S11)。例えば、登録部11は、運用管理者の端末から定義情報を受け付けて、所定の記憶装置に定義情報を保存する。次に、生成部12は、定義情報に基づき、項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する(S12)。例えば、生成部12は、上記記憶装置内のデータベースに期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する。
【0020】
格納部13は、外部から入力された、上記項目に対応する期待値を、期待値テーブル内の当該項目に対応するカラムに格納する(S13)。例えば、格納部13は、運用管理者の端末から期待値の入力を受け付け、受け付けた期待値を期待値テーブル内の当該カラムの値として登録する。
【0021】
格納部13は、運用システムから取得された監視対象情報に含まれる項目に対応する実設定値を、実設定値テーブル内の当該項目に対応するカラムに格納する(S14)。
【0022】
そして、判定部14は、期待値と実設定値が一致するか否かを判定する(S15)。すなわち、判定部14は、期待値テーブル及び実設定値テーブルのうち対応するカラムに格納された値同士を比較して、一致するか否かを判定する。期待値と実設定値が一致する場合、当該処理を終了する。
【0023】
一方、ステップS15で期待値と実設定値が一致しないと判定した場合、指示部15は、運用システムに対して実設定値から期待値への更新指示を行う(S16)。
【0024】
このように本実施形態では、監視対象情報のうち項目レベルの定義を予め行い、定義情報に基づいて共通するカラムを有する2つのテーブルを生成する。一方の期待値テーブルの該当カラムには、項目の期待値を格納しておき、他方の実設定値テーブルの該当カラムには、運用システムから取得された最新の実設定値を格納する。そして、各テーブルの該当カラムの値同士を比較して、不一致の場合、期待値により更新を行う。
【0025】
このように、期待値テーブルと実設定値テーブルとでカラムの構成を整合させておくことで、後に行われる期待値と実設定値との比較処理を容易にすることができる。また、運用管理装置はカラムの構成同士が対応する期待値テーブルと実設定値テーブルとを自動的に生成するため、運用管理者の設定の煩雑さが軽減される。そして、期待値と実設定値が不一致であることを適切に検出できるため、期待値により更新して運用システムを修復することができる。そのため、本実施形態により、システムの監視、異常検出及び修復のための設定を効率的に行うことができる。
【0026】
尚、運用管理装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる運用管理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、登録部11、生成部12、格納部13、判定部14及び指示部15の機能を実現する。
【0027】
または、登録部11、生成部12、格納部13、判定部14及び指示部15は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0028】
また、運用管理装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、運用管理装置1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0029】
<実施形態2>
本実施形態2は、上述した実施形態1の具体的な実施例である。図3は、本実施形態2にかかる運用管理システム1000の全体構成を示すブロック図である。運用管理システム1000は、運用システム100と、運用管理装置300と、管理端末200とを備える。運用システム100と運用管理装置300とは、少なくともネットワークNを介して接続されている。ここで、ネットワークNは、インターネット、専用線等の通信ネットワークである。
【0030】
運用システム100は、上述したサービス提供システムや企業内の業務システム等であってもよい。運用システム100は、コンピュータサーバ、ネットワーク機器、ストレージ装置等の少なくとも1以上の監視対象装置を含むものであり、運用管理装置300から監視対象情報が取得可能なものであればよい。また、運用システム100は、外部システム(不図示)と接続されていてもよい。運用システム100は、例えば、GW(GateWay)サーバ、FW(FireWall)、WEBサーバ、AP(Application)サーバ、DB(DataBase)サーバ、ルータ、スイッチ、ストレージ装置等を備える。但し、運用システム100の構成はこれらに限定されない。また、運用システム100内の構成間の接続関係も特に限定しない。
【0031】
図3には、運用システム100の構成の一部として、サーバ110と、ネットワーク機器120とを記載している。サーバ110は、上述したコンピュータサーバの一例であり、OS(Operating System)、ミドルウェア、アプリケーション等が稼働するものとする。または、サーバ110は、ストレージ装置であってもよい。サーバ110は、設定情報111とログファイル112を含む。設定情報111は、OS,ミドルウェア、アプリケーション等の設定ファイル等である。または、設定情報111は、ファイルに限定されず、各種のステータス取得コマンドによる実行結果であってもよい。ログファイル112は、OS,ミドルウェア、アプリケーション等により出力されるログ情報を記録したファイルである。ネットワーク機器120は、ルータやスイッチ等の一例である。ネットワーク機器120は、例えば、アクセス制御リスト121を含む。アクセス制御リスト121は、中継する通信アクセスを制御するための定義情報である。アクセス制御リスト121は、設定情報、設定ファイルの一例である。すなわち、設定情報111、ログファイル112及びアクセス制御リスト121は、監視対象情報の一例であり、1以上の項目(属性、パラメータ)と当該項目に対応する実設定値(属性値、パラメータ値)を含む情報である。
【0032】
管理端末200は、運用管理者が運用作業の操作で用いる端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ等である。管理端末200は、ネットワーク等を介して運用管理装置300と通信可能に接続されている。管理端末200は、運用管理者の操作に応じて監視対象接続情報、定義情報、設定ファイルテンプレート、期待値、修復定義情報、ワークフロー定義情報及びツール群の情報の入力を受け付け、これらを運用管理装置300へ送信して登録する。
【0033】
運用管理装置300は、上述した運用管理装置1の一例である。運用管理装置300は、各種定義情報や期待値の登録、監視対象装置への監視指示、期待値テーブル及び実設定値テーブル生成、監視対象装置の実設定値の登録、期待値及び実設定値の差分比較、監視対象装置への修復指示(更新指示)等を行う情報処理装置である。運用管理装置300は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0034】
図4は、本実施形態2にかかる運用管理装置300の構成を示すブロック図である。運用管理装置300は、記憶部310、メモリ320、通信部330及び制御部340を備える。記憶部310は、ハードディスク、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置の一例である。記憶部310は、プログラム311、監視対象接続情報312、定義情報313、抽出ロジック314、設定ファイルテンプレート315、比較用DB316、修復定義情報317、ワークフロー定義情報318及びツール群319を記憶する。プログラム311は、本実施形態2にかかる運用管理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0035】
監視対象接続情報312は、監視対象装置の情報であり、特に、監視対象装置への接続情報を含む。接続情報とは、例えば、装置名(マシン名、ホスト名等)、IP(Internet Protocol)アドレス、ログインユーザのID及びパスワードを含む。また、監視対象接続情報312は、監視対象装置の監視に対する応答状態(応答結果)を含んでも良い。
【0036】
定義情報313は、上述した実施形態1にかかる定義情報の一例であり、監視対象定義情報3131とカラム定義情報3132を含む。監視対象定義情報3131は、監視対象情報と、監視対象情報の各項目の期待値及び実設定値を格納するテーブル名とを定義した情報である。つまり、監視対象定義情報3131は、監視対象情報における期待値テーブル及び実設定値テーブルのそれぞれのテーブル名の組を含む。カラム定義情報3132は、監視対象情報の各項目のカラム名を定義した情報である。つまり、定義情報313は、2以上の項目の定義を含んでもよい。
【0037】
抽出ロジック314は、監視対象情報から各項目に対応する実設定値を抽出するための抽出ルールや解析処理を定義した情報である。抽出ロジック314は、解析及び抽出処理が実装されたプログラムモジュールであるか、解析及び抽出処理のルールを定義した情報であってもよい。
【0038】
設定ファイルテンプレート315は、設定情報111やアクセス制御リスト121といった設定ファイルのひな形を定義した情報である。設定ファイルテンプレート315は、各項目の設定値の設定箇所が定義されている。つまり、設定ファイルテンプレート315は、項目と設定値の設定箇所とを対応付けた情報を含む。
【0039】
比較用DB316は、監視対象情報ごとに期待値テーブルと実設定値テーブルとの組を管理するデータベースである。例えば、期待値テーブル31611と実設定値テーブル31621は、第1の監視対象情報に対応し、期待値テーブル31612と実設定値テーブル31622は、第2の監視対象情報に対応する。期待値テーブル31611は、監視対象情報の識別情報(監視ID)と、1以上の項目の項目名(パラメータ名、属性名)をカラム名として定義されたテーブルである。実設定値テーブル31621は、期待値テーブル31611と同様のテーブル定義である。また、実設定値テーブル31621と実設定値テーブル31622とは、同様のテーブル定義である。
【0040】
修復定義情報317は、監視ID、カラム名(及び実設定値)ごとに修復ワークフローを対応付けた定義情報である。修復ワークフローは、監視対象情報における所定の項目について期待値と実設定値が不一致の場合に、監視対象装置の監視対象情報における当該項目を期待値へ修復するための一連の修復処理の集合である。修復ワークフローは、更新ワークフロー、構築ワークフローと呼んでも良い。
【0041】
ワークフロー定義情報318は、修復(、更新又は構築)ワークフローのワーク(処理)の集合を定義した情報である。各ワークは、1以上の修復用のツールと対応付けられている。
【0042】
ツール群319は、ワークフロー定義情報318で定義された各ツールの実体である。ツールは、運用管理装置300から修復対象の監視対象装置に対して修復処理を指示するコマンド、命令、プログラム等である。尚、ワークやツールは、運用システム100に対する複数の処理の一例である。
【0043】
メモリ320は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部340の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部330は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0044】
制御部340は、運用管理装置300の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部340は、記憶部310からプログラム311をメモリ320へ読み込ませ、プログラム311を実行する。これにより、制御部340は、登録部341、生成部342、格納部343、判定部344及び指示部345の機能を実現する。
【0045】
登録部341は、上述した登録部11の一例である。登録部341は、管理端末200から監視対象接続情報を受け付け、監視対象接続情報312を記憶部310に登録する。図5は、本実施形態2にかかる監視対象接続情報312の例を示す図である。尚、初期登録時は、応答状態は未設定とする。登録部341は、さらに、管理端末200から各監視対象装置における監視スケジュール(監視時刻や間隔等)を受け付け、監視スケジュールを監視対象接続情報312に追加してもよい。
【0046】
また、登録部341は、管理端末200から監視対象定義情報及びカラム定義情報を受け付け、監視対象定義情報3131及びカラム定義情報3132を記憶部310に登録する。尚、初期登録時は、監視対象定義情報3131の期待値テーブル名及び実設定値テーブル名は未設定とする。そして、登録部341は、生成部342により生成された期待値テーブル及び実設定値テーブルのそれぞれのテーブル名の組を、監視対象定義情報3131に追加する。また、登録部341は、初期登録時に、監視IDを発行し、監視対象定義情報3131及びカラム定義情報3132に、共通の監視IDを設定してもよい。
【0047】
また、登録部341は、管理端末200から抽出ロジックを受け付け、抽出ロジック314を記憶部310に登録してもよい。また、登録部341は、管理端末200から設定ファイルテンプレート315、修復定義情報317、ワークフロー定義情報318及びツール群319を受け付け、それぞれ記憶部310に登録する。
【0048】
生成部342は、上述した生成部12の一例である。生成部342は、カラム定義情報3132に基づき、項目に対応するカラム名をそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する。例えば、カラム定義情報3132のある監視IDに2つの項目(カラム名)が定義されているものとする。その場合、生成部342は、第1の項目に対応する第1のカラム(カラム名)と、第2の項目に対応する第2のカラム(カラム名)とをそれぞれに含めた期待値テーブル31611及び実設定値テーブル31621を比較用DB316内に生成する。また、生成部342は、監視対象定義情報3131及びカラム定義情報3132に基づいて、監視対象情報から項目に対応する実設定値を抽出する抽出ロジック314をさらに生成してもよい。この場合、登録部341は、生成した抽出ロジック314を記憶部310へ登録する。
【0049】
格納部343は、上述した格納部13の一例である。格納部343は、管理端末200から所定の監視対象情報における所定の項目に対応する期待値を受け付け、監視対象定義情報3131又はカラム定義情報3132に基づいて、該当する期待値テーブルのカラムに、受け付けた期待値を格納する。尚、格納部343は、運用システム100の監視対象装置における要件定義情報、仕様情報又は構成情報から、該当項目の期待値を取得し、期待値テーブルの該当カラムに期待値を格納してもよい。例えば、格納部343は、構成管理DB(不図示)から期待値を取得してもよい。
【0050】
また、格納部343は、運用システム100の所定の監視対象装置から取得された監視対象情報に含まれる項目に対応する実設定値を、実設定値テーブル内の当該項目に対応するカラムに格納する。例えば、格納部343は、運用システム100から取得された監視対象情報から、抽出ロジック314を用いて実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を実設定値テーブル内の項目に対応するカラムに格納する。
【0051】
例えば、カラム定義情報3132のある監視IDに2つの項目(カラム名)が定義されているものとする。その場合、格納部343は、第1の項目に対応する第1の期待値を、実設定値テーブル内の第1のカラムに格納し、第2の項目に対応する第2の期待値を、実設定値テーブル内の第2のカラムに格納する。また、格納部343は、第1の項目に対応する第1の実設定値を、実設定値テーブル内の第1のカラムに格納し、第2の項目に対応する第2の実設定値を、実設定値テーブル内の第2のカラムに格納する。
【0052】
判定部344は、上述した判定部14の一例である。判定部344は、監視対象定義情報3131のテーブル名の組に基づいて、比較対象の期待値テーブル及び実設定値テーブルを特定する。そして、判定部344は、特定した期待値テーブル内の特定のカラムに格納済みの期待値と、当該特定された実設定値テーブル内の上記と共通するカラムに格納された実設定値とを比較する。そして、判定部344は、当該比較により、カラムごとに期待値と実設定値が一致するか否かを判定する。つまり、判定部344は、一部のカラムの期待値と実設定値が一致するが、他のカラムの期待値と実設定値が一致しないことを検出する場合がある。
【0053】
指示部345は、上述した指示部15の一例である。指示部345は、監視対象接続情報312及び監視対象定義情報3131に基づいて、各監視対象装置への監視指示を行う。例えば、指示部345は、監視対象接続情報312に含まれる監視スケジュールにおいて、監視対象定義情報3131の監視対象取得情報を用いて、監視対象情報を取得する指示を行っても良い。さらに、指示部345は、特定の監視IDに対応する抽出ロジック314を監視指示に含めてもよい。
【0054】
指示部345は、判定部344により期待値と実設定値とが一致しないと判定された場合、運用システム100に対する複数の処理の中から、期待値と実設定値とが一致しないカラムに応じた処理を選択し、当該処理を実行することにより更新指示を行う。指示部345は、実設定値にさらに基づいてカラムに応じた処理を選択してもよい。具体的には、指示部345は、判定部344により期待値と実設定値とが一致しないと判定された監視ID、カラム名(及び実設定値)に基づいて、修復定義情報317の中から修復ワークフローを特定する。そして、指示部345は、ワークフロー定義情報318に基づいて、特定した修復ワークフローに定義された各ワークの順序に従って、対応するツール群を実行する。つまり、指示部345は、ツール群319から対応するツールを取得し、監視IDに対応する監視対象装置に対して、各ツールを実行する。このとき、指示部345は、ツールの少なくとも一部に期待値を設定して、監視対象装置において期待値による更新指示(修復指示)を行う。
【0055】
ここで、例えば、カラム定義情報3132のある監視IDに2つの項目(カラム名)が定義されているものとする。その場合、判定部344は、第1の期待値と第1の実設定値とを比較する第1の判定と、第2の期待値と第2の実設定値とを比較する第2の判定とを行う。そして、指示部345は、第2の判定において一致しないと判定された場合、監視対象情報に基づき運用システムに対して第2の実設定値から第2の期待値への更新指示を行う。
【0056】
尚、指示部345は、定期的に、ネットワークNを介して各監視対象装置との通信状態を監視してもよい。そして、登録部341は、通信状態の監視結果に応じて監視対象接続情報312の応答状態に「OK」又は「NG」等を登録又は更新する。例えば、通信状態が良好でない監視対象装置が検出された場合、格納部343は、監視対象接続情報312の当該監視対象装置の装置名に対応する応答状態に「NG」を登録する。そして、指示部345は、更新指示(修復指示)を行う前に、該当の監視対象装置の監視対象接続情報312の応答状態が「NG」である場合、修正指示を保留する。そして、一定時間経過後に、指示部345は、再度、応答状態を確認し、「OK」である場合、更新指示を行う。または、指示部345は、応答状態が「NG」である場合、他の修正指示を行うようにしてもよい。例えば、指示部345は、該当の監視対象装置との通信を復旧させるための処理を行っても良い。
【0057】
図6は、本実施形態2にかかるテーブル生成処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、前提として監視対象接続情報312が登録済みとする。まず、登録部341は、管理端末200から監視対象定義情報及びカラム定義情報を受け付け、監視対象定義情報3131及びカラム定義情報3132を記憶部310に登録する(S101)。
【0058】
図7は、本実施形態2にかかる監視対象定義情報3131の例を示す図である。監視対象定義情報3131は、監視ID、装置名、監視対象取得情報、期待値テーブル名及び実設定値テーブル名を含む。監視IDは、監視対象情報の識別情報である。そのため、1台の監視対象装置あたり、複数の監視IDが定義されてもよい。ここでは、監視対象装置「host01」に対して監視ID「m0101」、「m0102」及び「m0103」が定義されていることを示す。装置名は、サーバ等のホスト名であってもよい。監視対象取得情報は、監視対象情報を取得するために用いる情報である。監視対象取得情報は、監視対象情報が設定ファイルやログファイルの場合、当該ファイルの保存先のディレクトリパス(及びファイル名)である。また、監視対象取得情報は、監視対象情報が装置やOS、ミドルウェア、アプリケーションのステータスのリストである場合、ステータス取得コマンド(のパス)である。例えば監視ID「m0101」及び「m0102」の場合、監視対象取得情報は、設定ファイルやログファイルの保存先のディレクトリパスを示す。また、監視ID「m0103」及び「m0201」の場合、監視対象取得情報は、OSの起動プロセス取得コマンド「ps」やアクセス制御リストの取得コマンド「show access-lists」を示す。尚、これらの監視対象取得情報は例示に過ぎない。期待値テーブル名及び実設定値テーブル名の組は、管理端末200において設定された名称であってもよい。または、期待値テーブル名及び実設定値テーブル名の組は、登録部341が初期登録時に監視IDに基づいて生成したものであってもよい。または、期待値テーブル名及び実設定値テーブル名の組は、初期登録時には空であってもよい。
【0059】
図8は、本実施形態2にかかるカラム定義情報3132の例を示す図である。カラム定義情報3132は、監視ID、カテゴリ、表示順序、カラム名を含む。監視IDは、監視対象定義情報3131の監視IDと対応する情報である。つまり、監視対象定義情報3131とカラム定義情報3132は、一対多の関係である。但し、定義情報313のテーブル構成はこれらに限定されない。
【0060】
カテゴリは、監視対象情報のカテゴリを示す情報である。表示順序は、管理端末200において監視対象情報のカラム名を入力する画面において、カラム名の入力欄の表示順序を示す情報である。そのため、カラム定義情報3132は、監視ID、カテゴリ及び表示順序の組により、レコードが一意に特定される。カラム名は、監視対象情報の項目に対応するカラム名(属性名、パラメータ名)の文字列である。カラム名は、生成部342によるテーブル生成時に用いられる文字列であるため、監視ID及びカテゴリの組において一意であるものとする。
【0061】
図6に戻り説明を続ける。ステップS101の後、生成部342は、カラム定義情報3132に基づき、期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する(S102)。図9は、本実施形態2にかかる生成直後の期待値テーブルと実設定値テーブルの例を示す図である。例えば、生成部342は、図8のカラム定義情報3132の監視ID「m0101」から期待値テーブル名「m0101_exp」及び実設定値テーブル名「m0101_set」を決定する。尚、図7のようにテーブル名が事前に設定済みであれば、生成部342は、監視対象定義情報3131から期待値テーブル名及び実設定値テーブル名を取得してもよい。また、生成部342は、カラム定義情報3132の監視ID「m0101」に対応付けられたカラム名「para1」、「para2」及び「para3」を特定する。そして、生成部342は、比較用DB316に対して、期待値テーブル名「m0101_exp」、カラム名「監視ID」、「装置名」、「para1」、「para2」及び「para3」とした新規テーブルを生成する。併せて、生成部342は、カラム順に「m0101」、「host01」、「null」、「null」、「null」とした初期レコードを期待値テーブル名「m0101_exp」に格納する。尚、格納部343は、期待値テーブルの生成に応じて、「para1」、「para2」及び「para3」の各期待値を初期レコードとして格納してもよい。
【0062】
また、生成部342は、比較用DB316に対して、実設定値テーブル名「m0101_set」、カラム名「監視ID」、「装置名」、「para1」、「para2」及び「para3」とした新規テーブルを生成する。併せて、生成部342は、カラム順に「m0101」、「host01」、「null」、「null」、「null」とした初期レコードを期待値テーブル名「m0101_exp」に格納する。
【0063】
図6に戻り説明を続ける。ステップS102の後、登録部341は、ステップS102で生成された期待値テーブル及び実設定値テーブルのそれぞれのテーブル名の組を、監視対象定義情報3131に追加する(S103)。また、生成部342は、監視対象定義情報3131、カラム定義情報3132及び設定ファイルテンプレート315に基づいて、抽出ロジック314を生成する。そして、登録部341は、生成した抽出ロジック314を記憶部310へ保存する(S104)。
【0064】
図10は、本実施形態2にかかる期待値格納処理の流れを示すフローチャートである。まず、格納部343は、監視対象定義情報3131及びカラム定義情報3132に基づいて、管理端末200から所定の監視対象情報における所定の項目に対応する期待値の入力を受け付ける(S111)。例えば、格納部343は、装置名「host01」の設定ファイル「/etc/xxx.conf」の項目「para1」、「para2」及び「para3」における期待値「aaa」、「bbb」及び「ccc」を受け付ける。そして、格納部343は、期待値テーブルのカラムごとに対応する期待値を格納する(S112)。例えば、格納部343は、監視対象定義情報3131基づき、装置名「host01」の設定ファイル「/etc/xxx.conf」から、監視ID「m0101」及び期待値テーブル名「m0101_exp」を特定する。また、格納部343は、カラム定義情報3132に基づき、監視ID「m0101」及びカテゴリ「設定ファイル」から、カラム名「para1」、「para2」及び「para3」を特定する。そして、格納部343は、特定した期待値テーブル31611の「m0101_exp」のカラム名「para1」に「aaa」、「para2」に「bbb」、「para3」に「ccc」を格納する。
【0065】
図11は、本実施形態2にかかる実設定値格納処理の流れを示すフローチャートである。まず、指示部345は、監視対象接続情報312及び監視対象定義情報3131に基づき、監視対象装置に対して監視対象情報の取得要求を送信する(S121)。例えば、監視対象装置がサーバ110、装置名が「host01」、監視対象情報が設定情報111(設定ファイル)であるものとする。この場合、指示部345は、監視対象接続情報312から装置名「host01」のIPアドレス、ID及びパスワードを取得する。そして、指示部345は、監視対象定義情報3131から、取得した装置名及び設定ファイルに対応付けられた監視対象取得情報である「/etc/xxx.conf」を取得する。そして、指示部345は、「host01」のIPアドレス、ID及びパスワードを用いて、サーバ110に対して「/etc/xxx.conf」の取得要求を送信する。または、指示部345は、監視ID「m0101」の指定に応じて、サーバ110に対して設定情報111の取得要求を送信してもよい。または、指示部345は、監視対象接続情報312に設定された監視スケジュールに基づき、サーバ110に対して設定情報111の監視設定を行っても良い。
【0066】
これに応じて、サーバ110は、設定情報111を運用管理装置300へ返信する。そのため、格納部343は、監視対象装置から監視対象情報を取得する(S122)。例えば、格納部343は、サーバ110から設定情報111を取得する。そして、格納部343は、抽出ロジック314に基づき、監視対象情報から各カラムに対応する実設定値を抽出する(S123)。具体的には、格納部343は、受信した設定情報111について、抽出ロジック314に基づいて解析を行ない、各カラム名(項目)に対応する値(実設定値)を抽出する。例えば、格納部343は、「/etc/xxx.conf」の項目「para1」、「para2」及び「para3」における実設定値「aaa」、「bbb」及び「ddd」を抽出する。そして、格納部343は、抽出した実設定値を、実設定値テーブル内の対応する各カラムに格納する(S124)。例えば、格納部343は、実設定値テーブル31621「m0101_set」の「m0101」及び「host01」におけるカラム名「para1」、「para2」及び「para3」に、実設定値「aaa」、「bbb」及び「ddd」を格納する。
【0067】
図12は、本実施形態2にかかる値格納後の期待値テーブル31611と実設定値テーブル31621の例を示す図である。この例では、期待値テーブル31611のカラム名「para3」の値(期待値)は「ccc」であるが、実設定値テーブル31621のカラム名「para3」の値(実設定値)は「ddd」であり、不一致であることを示す。
【0068】
図13は、本実施形態2にかかる差分検知及び修復処理の流れを示すフローチャートである。例えば、判定部344は、定期的に本処理を開始する。または、判定部344は、管理端末200からの指示に応じて本処理を開始してもよい。または、判定部344は、期待値テーブルが更新されたことを検出した場合に本処理を開始してもよい。
【0069】
本処理が開始された際、まず、判定部344は、監視対象定義情報3131から期待値テーブル及び実設定値テーブルのテーブル名の組を特定する(S131)。例えば、判定部344は、判定対象のテーブル名を、期待値テーブル名「m0101_exp」及び実設定値テーブル31621「m0101_set」の組と特定する。
【0070】
次に、判定部344は、期待値テーブル及び実設定値テーブルの対応するカラム単位で、期待値と実設定値を比較する(S132)。例えば、判定部344は、期待値テーブル名「m0101_exp」のカラム名「para1」に格納された期待値「aaa」と、実設定値テーブル31621「m0101_set」のカラム名「para1」に格納された実設定値「aaa」とを比較する。同様に、判定部344は、期待値テーブル名「m0101_exp」のカラム名「para3」に格納された期待値「ccc」と、実設定値テーブル31621「m0101_set」のカラム名「para3」に格納された実設定値「ddd」とを比較する。
【0071】
そして、判定部344は、比較結果に、期待値と実設定値が不一致であるカラムが存在するか否かを判定する(S133)。不一致であるカラムが存在しない場合(S133でNO)、当該処理を終了する。一方、不一致であるカラムが存在する場合(S133でYES)、ステップS134を実行する。上記例では、カラム名「para3」において期待値と実設定値が不一致となる。
【0072】
そこで、指示部345は、値が不一致のカラムに対応する期待値及び実設定値を特定する(S134)。例えば、指示部345は、期待値テーブル31611「m0101_exp」のカラム名「para3」から、期待値「ccc」を特定する。また、指示部345は、実設定値テーブル31621「m0101_set」のカラム名「para3」から、実設定値「ddd」を特定する。
【0073】
そして、指示部345は、修復定義情報317に基づきワークフローを特定する(S135)。図14は、本実施形態2にかかる修復定義情報317の構成例を示す図である。ここでは、修復定義情報317の各レコードは、監視ID、カラム名及び実設定値の組により、修復ワークフローのワークフローIDが一意に特定される。但し、修復定義情報317において実設定値は、必ずしも必要ではない。そのため、修復定義情報317は、少なくとも監視ID及びカラム名の組によりワークフローIDが一意に特定されてもよい。ここでは、指示部345は、監視ID「m0101」、カラム名「para3」及び実設定値「ddd」に対応付けられたワークフローw1を特定する。
【0074】
また、図15は、本実施形態2にかかるワークフロー定義情報318の構成例を示す図である。ワークフロー定義情報318は、ワークフローIDに対して1以上のワーク(ワークID)が対応付けられ、各ワークIDに1以上のツールIDが対応付けられている。例えば、ワークフローw1には、ワークw11、w12及びw13が対応付けられている。ワークw11は修復・更新のための事前処理、ワークw12は、期待値による修復・更新処理、ワークw13は事後処理であるとよい。また、ワークw11には、ツールt111、t112・・・が対応付けられている。ツールt111等は、ツール群319に格納されたツール(実行プログラム、コマンド等)の識別情報である。
【0075】
図13に戻り説明を続ける。ステップS135の後、指示部345は、特定したワークフローに期待値を設定して修復指示を監視対象装置へ送信する(S136)。例えば、指示部345は、ワークw11に対応付けられたツールt111に対応するツール(事前処理)を、ツール群319から取得し、サーバ110の接続情報を用いて当該ツールを実行する。これにより、サーバ110は、ネットワークNを介してツールt111に応じた事前処理を実行する。続いて、指示部345は、ワークw11に対応付けられたツールt112に対応するツール(事前処理)を、ツール群319から取得し、サーバ110の接続情報を用いて当該ツールを実行する。以後、同様に、指示部345は、事前処理に関するツールを実行する。
【0076】
次に、指示部345は、ワークw12に対応付けられたツールt121に対応するツール(修復・更新処理)を、ツール群319から取得し、当該ツールに期待値「ccc」を設定して、サーバ110の接続情報を用いて当該ツールを実行する。これに応じて、サーバ110は、ネットワークNを介して設定情報111の「para3」の実設定値について期待値「ccc」へ更新する処理を行う。
【0077】
その後、指示部345は、ワークw13に対応付けられたツールt131に対応するツール(事後処理)を、ツール群319から取得し、サーバ110の接続情報を用いて当該ツールを実行する。これにより、サーバ110は、ネットワークNを介してツールt131に応じた事後処理を実行する。
【0078】
これらにより、サーバ110の設定情報111における所定の項目の不正な実設定値を期待値へ更新(修復)できる。つまり、運用システムにおける監視対象情報の各項目の実設定値が期待値と異なる場合に、自動的に修復させることができる。よって、日々のメンテナンス稼働を大幅に削減することができる。
【0079】
尚、本実施形態にかかる運用管理システム1000は、様々な監視対象装置及び監視対象情報に対して柔軟に対応することができる。以下にそれらについて例示する。まず、監視対象情報が運用システム100に含まれるサーバ110で起動中のプロセスであるものとする。そして、判定部344は、実設定値が当該プロセスの未起動を示すと判定したものとする。この場合、指示部345は、当該プロセスを再起動する第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行することにより更新指示を行うとよい。例えば、監視対象取得情報がpsコマンドであり、格納部343は、サーバ110からpsコマンドの実行結果を取得し、当該実行結果からWEBサーバのプロセスの起動有無を抽出する。例えば、WEBサーバのプロセスが未起動の場合、格納部343は、当該実行結果からWEBサーバのプロセスが存在しないこと(null)を抽出してもよい。この場合、格納部343は、実設定値テーブルのWEBサーバのプロセスの起動状態に対応するカラムに実設定値「null」を格納する。一方、当該プロセスの起動状態の期待値は「on」や「httpd」であるため、判定部344は、当該プロセスの起動状態に対応するカラムの期待値と実設定値とが不一致であると判定する。そこで、指示部345は、監視IDとカラム名と実設定値「null」に応じて、WEBサーバのプロセスを再起動するためのワークフローを特定し、修復指示を行う。これにより、設定値の監視だけでなく、プロセスの監視にも適用できる。
【0080】
さらに、上記において、第1の処理の実行に失敗したものとする。この場合、指示部345は、当該プロセスに対応する実行ファイルを、該当するサーバにインストールかつ当該実行ファイルを実行する第2の処理をさらに選択し、当該第2の処理を実行することにより更新指示を行うとよい。例えば、上記修復指示によるWEBサーバのプロセスの再起動に失敗した場合、指示部345は、WEBサーバのインストールモジュールを、サーバ110へインストールする。そして、指示部345は、サーバ110に対してインストール後のWEBサーバのプロセスを起動する処理を指示する。これにより、何らかの障害により、実行ファイルが削除された場合であっても、ミドルウェアを含めたサーバの再構築を自動化できる。
【0081】
また、監視対象情報が運用システム100に含まれるサーバ110で設定ファイルであるものとする。そして、判定部344は、実設定値が当該設定ファイルの不存在を示すと判定したものとする。この場合、指示部345は、期待値を設定した設定ファイルを生成し、生成した設定ファイルをサーバ110へ保存する第3の処理を選択する。そして、指示部345は、当該第3の処理を実行することにより更新指示を行う。これにより、何らかの障害やオペレーションミスにより設定ファイルが削除された場合であっても、正しい期待値が設定された設定ファイルを自動的に再配置することで、修復することができる。
【0082】
また、監視対象情報が運用システム100に含まれるサーバ110におけるネットワーク用の有効なポートであるものとする。そして、判定部344は、実設定値が当該ポート以外の他のポートが有効であることを示すと判定したものとする。この場合、指示部345は、サーバ110に対して当該他のポートを無効にする第4の処理を選択し、当該第4の処理を実行することにより更新指示を行う。これにより、サーバ110への改修作業等でインストールされたソフトウェアにより予期せずポートが空けられた場合などを検出することができ、自動的に修復することができる。
【0083】
また、監視対象情報が前記運用システム100に含まれるネットワーク機器120のアクセス制御リスト121であるものとする。そして、判定部344は、実設定値が、期待値が示すアクセス制御リスト121の設定情報と一致しないと判定したものとする。この場合、指示部345は、期待値を設定したアクセス制御リストを生成し、生成したアクセス制御リストをネットワーク機器120へ保存する第5の処理を選択する。そして、指示部345は、当該第5の処理を実行することにより更新指示を行う。これにより、サーバだけでなく、ネットワーク機器120の設定情報も自動的に修復することができる。
【0084】
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態2の変形例である。本実施形態3にかかる運用システム100aに含まれる監視対象装置の少なくとも一部は、運用管理装置と連携して動作する修復エージェントが稼働するものである。修復エージェントは、監視対象装置を監視し、監視対象情報の取得、実設定値の抽出及び運用管理装置への実設定値の送信等を行う。
【0085】
図16は、本実施形態3にかかる運用管理システム1000aの全体構成を示すブロック図である。運用管理システム1000aは、運用システム100aと、運用管理装置300aと、管理端末200とを備える。運用システム100aと運用管理装置300aとは、少なくともネットワークNを介して接続されている。
【0086】
運用システム100aは、サーバ110aとネットワーク機器120とを含む。サーバ110a及びネットワーク機器120は、監視対象装置の一例である。サーバ110aは、上述しした実施形態2のサーバ110の機能及び構成に加え、修復エージェント113、抽出ロジック114及びキュー115を備える。
【0087】
修復エージェント113は、設定情報111及びログファイル112を含む監視対象情報を監視し、運用管理装置300aからの修復指示に応じて監視対象情報の修復を行うソフトウェアプログラムである。サーバ110aの制御部(不図示)は、修復エージェント113の機能が実装されたプログラムをメモリに読み込ませて実行する。これにより、当該制御部は、修復エージェント113の各機能を実現する。
【0088】
修復エージェント113は、監視部1131、抽出部1132、送信部1133及び修復部1134を備える。監視部1131は、運用管理装置300aからネットワークNを介して監視指示に応じて監視設定を行う。例えば、監視部1131は、監視対象情報(設定情報111やログファイル112)を取得するための監視対象取得情報や、監視スケジュールを設定する。また、監視部1131は、監視指示に含まれる抽出ロジックを取得し、抽出ロジック114として記憶装置(不図示)に保存する。そして、監視部1131は、監視指示又は監視スケジュールに従って、監視対象取得情報を用いて監視対象情報を取得する。
【0089】
抽出部1132は、取得された監視対象情報から、抽出ロジック114を用いて項目に対応する実設定値を抽出する。尚、抽出部1132は、上述した実施形態2にかかる格納部343による抽出処理と同様の処理を行っても良い。
【0090】
送信部1133は、取得した実設定値をネットワークNを介して運用管理装置300aへ送信する。
【0091】
修復部1134は、運用管理装置300aからネットワークNを介して受信した更新指示(修復指示)に応じて、該当項目に対応する実設定値から期待値へ更新(修復)する。
【0092】
抽出ロジック114は、上述した実施形態2の抽出ロジック314と同様の情報である。つまり、抽出ロジック114は、運用管理装置300a側で生成又は設定された情報が、サーバ110a内に保存されたものである。
【0093】
キュー115は、未送信の実設定値をFIFO(First In First Out)方式で保存及び出力する記憶領域である。キュー115は、実設定値1151、1152・・・の順序で保存されている例を示す。その場合、キュー115は、保存順序に従って、実設定値1151、1152・・・の順序で出力する。
【0094】
ここで、送信部1133は、運用管理装置300aとの通信が不通である場合、実設定値をキュー115に保存し、運用管理装置300aとの通信が復旧した後に、キュー115に従って実設定値を運用管理装置300aへ送信する。
【0095】
ネットワーク機器120は、上述した実施形態2と同様である。但し、ネットワーク機器120は、サーバ110aと同様に、修復エージェント、抽出ロジック、キューを備えていても良い。
【0096】
運用管理装置300aは、上述した実施形態2にかかる運用管理装置300と同様の構成であるため、図示及び重複する説明を省略する。本実施形態3にかかる運用管理装置300aの指示部345は、サーバ110aへ監視指示を行う際に、抽出ロジック314を含める。また、格納部343は、修復エージェント113から実設定値を受信した場合、受信した実設定値を実設定値テーブル内の項目に対応するカラムに格納する。尚、修復エージェントを備えない監視対象装置(例えば、ネットワーク機器120等)から監視対象情報を取得した場合、格納部343は、上述した実施形態2と同様に抽出ロジック314を用いて実設定値を抽出する。そして、格納部343は、当該抽出した実設定値を実設定値テーブル内の項目に対応するカラムに格納する。
【0097】
図17は、本実施形態3にかかる監視及び修復処理の流れを示すシーケンス図である。まず、運用管理装置300aの指示部345は、監視対象接続情報312及び監視対象定義情報3131に基づいて、サーバ110aの修復エージェント113への監視指示を行う(S201)。このとき、指示部345は、監視スケジュール、監視対象取得情報及び抽出ロジック314を監視指示に含める。
【0098】
これに応じて、修復エージェント113の監視部1131は、監視設定を行う(S202)。具体的には、監視部1131は、設定情報111やログファイル112を監視対象情報とし、これらのファイルの保存先やステータス取得コマンドを設定する。また、監視部1131は、監視スケジュールを設定する。また、監視部1131は、監視指示に含まれる抽出ロジック114を保存する。その後、監視部1131は、監視スケジュールに従って監視処理を行う(S203)。
【0099】
図18は、本実施形態3にかかる修復エージェント113における監視処理の流れを示すフローチャートである。まず、修復エージェント113は、監視処理を起動する(S301)。そして、修復エージェント113の監視部1131は、監視対象取得情報に基づき監視対象情報を取得する(S302)。例えば、監視部1131は、設定情報111の保存先から、設定ファイル(/etc/xxx.conf)を取得する。そして、抽出部1132は、抽出ロジック114に基づき、監視対象情報から項目ごとの実設定値を抽出する(S303)。例えば、抽出部1132は、設定ファイルの項目「para1」、「para2」及び「para3」に対応する値「aaa」、「bbb」及び「ddd」実設定値として抽出したものとする。
【0100】
そして、送信部1133は、運用管理装置300aとの通信状態が良好か否かを判定する(S304)。例えば、送信部1133は、ネットワークNを介した運用管理装置300aとの定期的な疎通確認の履歴を参照して、正常な応答間隔が所定条件を満たす場合に通信状態が良好と判定してもよい。通信状態が良好と判定した場合(S304でYES)、送信部1133は、キュー115に未送信の実設定値が存在するか否かを判定する(S305)。キュー115に未送信の実設定値が存在しないと判定した場合(S305でNO)、送信部1133は、ステップS303で抽出した実設定値を、ネットワークNを介して運用管理装置300aへ送信する(S307)。このとき、送信部1133は、実設定値と共に対応する項目及び監視IDを送信するものとする。
【0101】
一方、キュー115に未送信の実設定値が存在すると判定した場合(S305でYES)、送信部1133は、キュー115への格納順に従って実設定値1151、1152・・・を、ネットワークNを介して運用管理装置300aへ送信する(S306)。このとき、送信部1133は、各実設定値と共に対応する項目及び監視IDを送信するものとする。その後、送信部1133は、ステップS307を実行する。
【0102】
また、ステップS304において、通信状態が良好でないと判定した場合(S304でNO)、送信部1133は、ステップS303で抽出した実設定値をキュー115に追加(格納)する(S308)。尚、送信部1133は、実設定値と対応する項目及び監視IDを対応付けてキュー115に格納してもよい。その後、修復エージェント113は、一定時間待機する(S309)。そして、ステップS301へ戻る。
【0103】
尚、ステップS309の後、再度、ステップS304における判定を行い、通信状態が良好でないと判定した場合、修復エージェント113は、一定時間待機することを繰り返しても良い。または、再度のステップS304における判定で、通信状態が良好と判定した場合、送信部1133は、ステップS306によりキュー115内の実設定値を送信してもよい。
【0104】
図17に戻り説明を続ける。ステップS203の後、運用管理装置300aの格納部343は、サーバ110aから実設定値(並びに対応する項目及び監視ID)を受信する(S204)。そして、格納部343は、受信した実設定値を、実設定値テーブル内の対応する各カラムに格納する(S205)。例えば、格納部343は、実設定値テーブル31621「m0101_set」の「m0101」及び「host01」におけるカラム名「para1」、「para2」及び「para3」に、実設定値「aaa」、「bbb」及び「ddd」を格納する。その後、運用管理装置300aは、上述した図13のステップS131からS135を実行する。例えば、ステップS133において、カラム名「para3」の期待値「ccc」と実設定値「ddd」が不一致と判定されたものとする。
【0105】
そして、指示部345は、ワークw11についての修復指示を、ネットワークNを介して修復エージェント113へ送信する(S207)。これに応じて、修復エージェント113の修復部1134は、修復のための事前処理を行う(S208)。続いて、指示部345は、期待値「ccc」を設定したワークw12についての修復指示を、ネットワークNを介して修復エージェント113へ送信する(S209)。これに応じて、修復エージェント113は、修復のための期待値更新処理を行う(S210)。例えば、修復エージェント113の修復部1134は、設定情報111の項目「para3」の値を「ddd」から「ccc」に更新する。その後、指示部345は、ワークw13についての修復指示を、ネットワークNを介して修復エージェント113へ送信する(S211)。これに応じて、修復エージェント113の修復部1134は、修復のための事後処理を行う(S212)。
【0106】
このように、本実施形態3によっても、上述した実施形態2と同様に、サーバ110の設定情報111における所定の項目の不正な実設定値を期待値へ更新(修復)できる。
【0107】
<その他の実施形態>
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0108】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0109】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0110】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録部と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成部と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納部と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定部と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示部と、
を備える運用管理装置。
(付記A2)
前記登録部は、前記生成部により生成された前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルのそれぞれのテーブル名の組を、前記定義情報に追加し、
前記判定部は、前記テーブル名の組に基づいて前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルを特定し、当該特定した期待値テーブル内の前記カラムに格納済みの期待値と、当該特定された実設定値テーブル内の前記カラムに格納された実設定値とを比較する
付記A1に記載の運用管理装置。
(付記A3)
前記生成部は、前記定義情報に基づいて、前記監視対象情報から前記項目に対応する前記実設定値を抽出する抽出ロジックをさらに生成し、
前記格納部は、前記運用システムから取得された前記監視対象情報から、前記抽出ロジックを用いて前記実設定値を抽出し、当該抽出した実設定値を前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する
付記A1又はA2に記載の運用管理装置。
(付記A4)
前記指示部は、前記運用システムに対する複数の処理の中から、前記期待値と前記実設定値とが一致しないカラムに応じた処理を選択し、当該処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A1乃至A3のいずれか1項に記載の運用管理装置。
(付記A5)
前記指示部は、前記実設定値にさらに基づいて前記カラムに応じた処理を選択する
付記A4に記載の運用管理装置。
(付記A6)
前記指示部は、前記監視対象情報が前記運用システムに含まれるサーバで起動中のプロセスであり、前記実設定値が当該プロセスの未起動を示す場合、当該プロセスを再起動する第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A4又はA5に記載の運用管理装置。
(付記A7)
前記指示部は、前記第1の処理の実行に失敗した場合、前記プロセスに対応する実行ファイルを前記サーバにインストールかつ当該実行ファイルを実行する第2の処理をさらに選択し、当該第2の処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A6に記載の運用管理装置。
(付記A8)
前記指示部は、
前記監視対象情報が前記運用システムに含まれるサーバ内の設定ファイルであり、前記実設定値が当該設定ファイルの不存在を示す場合、前記期待値を設定した前記設定ファイルを生成し、
前記生成した設定ファイルを前記サーバへ保存する第3の処理を選択し、当該第3の処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A4乃至A7のいずれか1項に記載の運用管理装置。
(付記A9)
前記指示部は、
前記監視対象情報が前記運用システムに含まれるサーバにおけるネットワーク用の有効なポートであり、前記実設定値が当該ポート以外の他のポートが有効であることを示す場合、前記サーバに対して当該他のポートを無効にする第4の処理を選択し、当該第4の処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A4乃至A8のいずれか1項に記載の運用管理装置。
(付記A10)
前記指示部は、
前記監視対象情報が前記運用システムに含まれるネットワーク機器のアクセス制御リストであり、前記実設定値が、前記期待値が示す当該アクセス制御リストの設定情報と一致しない場合、前記期待値を設定した前記アクセス制御リストを生成し、
前記生成したアクセス制御リストを前記ネットワーク機器へ保存する第5の処理を選択し、当該第5の処理を実行することにより前記更新指示を行う
付記A4乃至A9のいずれか1項に記載の運用管理装置。
(付記A11)
前記定義情報は、2以上の前記項目の定義を含み、
前記生成部は、第1の項目に対応する第1のカラムと、第2の項目に対応する第2のカラムとをそれぞれに含めた前記期待値テーブル及び前記実設定値テーブルを生成し、
前記格納部は、
前記第1及び第2の項目に対応する第1及び第2の期待値を、前記実設定値テーブル内の前記第1及び第2のカラムに格納し、
前記第1及び第2の項目に対応する第1及び第2の実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記第1及び第2のカラムに格納し、
前記判定部は、前記第1の期待値と前記第1の実設定値とを比較する第1の判定と、前記第2の期待値と前記第2の実設定値とを比較する第2の判定とを行い、
前記指示部は、前記第2の判定において一致しないと判定された場合、前記監視対象情報に基づき前記運用システムに対して前記第2の実設定値から前記第2の期待値への更新指示を行う
付記A1乃至A10のいずれか1項に記載の運用管理装置。
(付記B1)
運用システムに含まれ、監視エージェントを備える監視対象装置と、
前記運用システムを監視する運用管理装置とを備え、
前記運用管理装置は、
前記運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録部と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成部と、
を備え、
前記監視エージェントは、前記監視対象装置から取得される前記監視対象情報から前記項目に対応する実設定値を抽出し、当該実設定値を前記運用管理装置へ送信し、
前記運用管理装置は、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記監視エージェントから受信した前記実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納部と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定部と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記監視エージェントに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示部と、
をさらに備え、
前記監視エージェントは、前記更新指示に応じて前記実設定値から前記期待値へ更新する
運用管理システム。
(付記B2)
前記監視エージェントは、
前記運用管理装置との通信が不通である場合、前記実設定値をキューに保存し、
前記運用管理装置との通信が復旧した後に、前記キューに従って前記実設定値を前記運用管理装置へ送信する
付記B1に記載の運用管理システム。
(付記C1)
コンピュータが、
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録し、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成し、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納し、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定し、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う、
運用管理方法。
(付記D1)
運用システムにおける監視対象情報の項目を定義した定義情報を登録する登録処理と、
前記定義情報に基づき、前記項目に対応するカラムをそれぞれに含む期待値テーブル及び実設定値テーブルを生成する生成処理と、
外部から入力された前記項目に対応する期待値を、前記期待値テーブル内の前記カラムに格納し、前記運用システムから取得された前記監視対象情報に含まれる前記項目に対応する実設定値を、前記実設定値テーブル内の前記カラムに格納する格納処理と、
前記定義情報に基づいて、前記期待値と前記実設定値とを比較し、一致するか否かを判定する判定処理と、
前記期待値と前記実設定値とが一致しない場合、前記運用システムに対して前記実設定値から前記期待値への更新指示を行う指示処理と、
をコンピュータに実行させる運用管理プログラム。
【0111】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0112】
この出願は、2021年3月19日に出願された日本出願特願2021-045834を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0113】
1 運用管理装置
11 登録部
12 生成部
13 格納部
14 判定部
15 指示部
1000 運用管理システム
1000a 運用管理システム
100 運用システム
100a 運用システム
110 サーバ
110a サーバ
111 設定情報
112 ログファイル
113 修復エージェント
1131 監視部
1132 抽出部
1133 送信部
1134 修復部
114 抽出ロジック
115 キュー
1151 実設定値
1152 実設定値
120 ネットワーク機器
121 アクセス制御リスト
200 管理端末
300 運用管理装置
300a 運用管理装置
310 記憶部
311 プログラム
312 監視対象接続情報
313 定義情報
3131 監視対象定義情報
3132 カラム定義情報
314 抽出ロジック
315 設定ファイルテンプレート
316 比較用DB
31611 期待値テーブル
31612 期待値テーブル
31621 実設定値テーブル
31622 実設定値テーブル
317 修復定義情報
318 ワークフロー定義情報
319 ツール群
320 メモリ
330 通信部
340 制御部
341 登録部
342 生成部
343 格納部
344 判定部
345 指示部
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18