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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】食品製品、及び、食品製品の提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240820BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023015067
(22)【出願日】2023-02-03
(65)【公開番号】P2023175622
(43)【公開日】2023-12-12
【審査請求日】2023-02-03
【審判番号】
【審判請求日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】P 2022087615
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】緑川 隆
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特許第7180939(JP,B1)
【文献】特許第6328808(JP,B1)
【文献】特許第6115904(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の食品である第1の食品と、
該第1の食品と一体となって、不可避的に前記第1の食品と共に提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報と、を備える食品製品であって、
前記第2の食品は、
一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である
食品製品。
【請求項2】
所定の食品である第1の食品と、
該第1の食品と一体となって、不可避的に前記第1の食品と共に提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報と、を備える食品製品であって、
前記第2の食品は、
一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
かつ、
単体としても取引の対象とされる食品であり、
前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である
食品製品。
【請求項3】
前記第1の食品は、賞味期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、賞味期限を徒過した食品である
請求項1または請求項2に記載の食品製品。
【請求項4】
前記第1の食品は、出荷期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、出荷期限を徒過した食品である
請求項1または請求項2に記載の食品製品。
【請求項5】
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、
前記第1の食品は、前記基準日が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、前記基準日を徒過した食品である
請求項1または請求項2に記載の食品製品。
【請求項6】
所定の食品である第1の食品と、
該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、
前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、
前記第2の食品は、
一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、
消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、
前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項7】
所定の食品である第1の食品と、
該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、
前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、
前記第2の食品は、
一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
かつ、
単体としても取引の対象とされる食品であり、
前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、
消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、
前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【請求項8】
所定の食品である第1の食品と、
該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、を備え、
前記第2の食品は、
一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、
若しくは、
二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、
前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、
消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、
前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える
食品製品の販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製品、食品製品の提供方法、及び、食品製品の販売システムに関する。詳しくは、食品ロス(フードロス)の低減を実現可能な食品製品、食品製品の提供方法、及び、食品製品の販売システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-5656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品の品質の「見える化」が実現することで、消費者が安心して食品を選択できるようになるが、近年問題視されている「食品ロス」を減らすことには直結し難い。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、食品ロスの低減を実現可能な食品製品、食品製品の提供方法、及び、食品製品の販売システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備える食品製品であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である。
【0010】
また、本発明の食品製品は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備える食品製品であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、かつ、単体としても取引の対象とされる食品であり、前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0011】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である。
【0012】
また、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品とを、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報とを見せた後に、共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である。
【0013】
更に、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品とを、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報とを通知した後に、共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である。
【0014】
また、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、かつ、単体としても取引の対象とされる食品であり、前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0015】
また、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品とを、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報とを見せた後に、共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、かつ、単体としても取引の対象とされる食品であり、前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0016】
また、本発明の食品製品の提供方法は、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品とは別体である第2の食品とを、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報とを通知した後に、共に提供する工程を備える食品製品の提供方法であって、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、かつ、単体としても取引の対象とされる食品であり、前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0017】
ここで、第1の食品と第2の食品とが一体となって提供されることによって、消費者は第1の食品と第2の食品の双方を入手することとなり、食品ロスの低減が期待できる。
同様に、第1の食品と第2の食品を共に提供することによって、消費者は第1の食品と第2の食品の双方を入手することとなり、食品ロスの低減が期待できる。
【0018】
即ち、第2の食品(一体物)は、それ単体で販売しようとしても、「第1の食品とは異なる部分」であったり、「第1の食品に対応する部分とは異なる部分」であったり、「第1の食品の原料とは異なる部分」であったり、「第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」であったりすることが障害となり売れ残りが心配されるのに対して、第1の食品と一体として、若しくは、共に提供することで、第2の食品の価格が第1の食品の価格よりも安価であったり、第2の食品の価格が単体として取引される価格よりも安価であったりすることも相俟って、消費者に受け入れられやすくなることが期待できる。
【0019】
また、第1の価格情報と第2の価格情報を備えることによって、第2の食品の価格が第1の食品の価格よりも安価であることや、第2の食品の価格が単体として取引される価格よりも安価であることを、消費者に知らしめることができる。
同様に、第1の価格情報と第2の価格情報を見せたり、通知したりすることによって、第2の食品の価格が第1の食品の価格よりも安価であることや、第2の食品の価格が単体として取引される価格よりも安価であることを、消費者に知らしめることができる。
【0020】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の販売システムは、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、前記第2の価格情報の価格は、前記第1の価格情報の価格よりも安価である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0021】
また、本発明の食品製品の販売システムは、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、かつ、単体としても取引の対象とされる食品であり、前記第2の価格情報の価格は、単体として取引される前記第2の食品の価格よりも安価である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0022】
更に、本発明の食品製品の販売システムは、所定の食品である第1の食品と、該第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、を備え、前記第2の食品は、一次産品である前記第1の食品と一体に成長した一体成長物の前記第1の食品とは異なる部分である一体物であり、若しくは、一次産品である前記第1の食品と略同一条件で前記第1の食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記第1の食品に対応する部分とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と一体に成長した原料一体成長物の前記第1の食品の原料とは異なる部分である一体物であり、若しくは、二次産品である前記第1の食品の原料と略同一条件で前記第1の食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の前記第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分である一体物である、食品製品を販売するための食品製品の販売システムであって、前記第2の食品の在庫数の情報と、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報と、を含む在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、消費者の端末から、前記第1の食品の情報の出力を希望する旨を受け付けたことを条件として、前記在庫情報記録手段に記録された情報を確認し、前記第2の食品の在庫が存在する場合には、前記在庫情報記録手段に記録された出荷期限、賞味期限、若しくは消費期限の中の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記第1の食品の価格の情報と、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格の情報を、前記消費者の端末に出力する情報出力手段と、を備える。
【0023】
ここで、価格算出手段が、在庫情報記録手段に記録された出荷期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の出荷期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)出荷期限を徒過した日数によらず一定の金額(一律価格)である場合、(2)出荷期限を徒過した日数が多いほど安価となる場合、等が考えられる。
【0024】
また、価格算出手段が、在庫情報記録手段に記録された賞味期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の賞味期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)賞味期限を徒過した日数によらず一定の金額(一律価格)である場合、(2)賞味期限を徒過した日数が多いほど安価となる場合、等が考えられる。
【0025】
また、価格算出手段が、在庫情報記録手段に記録された消費期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の消費期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)消費期限までの日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)消費期限までの日数が少ないほど安価となる場合、等が考えられる。
【0026】
更に、価格算出手段が、在庫情報記録手段に記録された出荷期限の情報及び消費期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の出荷期限の情報及び消費期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)出荷期限を徒過した日数や消費期限までの日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)出荷期限を徒過した日数が多く、消費期限までの日数が少ないほど安価となる場合、等が考えられる。
【0027】
また、価格算出手段が、在庫情報記録手段に記録された賞味期限の情報及び消費期限の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の賞味期限の情報及び消費期限の情報に応じた価格の算出ができる。
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)賞味期限を徒過した日数や消費期限までの日数によらずに一定の金額(一律価格)である場合、(2)賞味期限を徒過した日数が多く、消費期限までの日数が少ないほど安価となる場合、等が考えられる。
【0028】
また、情報出力手段が、価格算出手段が算出した第2の食品の価格の情報を、消費者(第1の食品の情報の出力を希望する消費者)の端末に出力することによって、消費者に第2の食品の価格を知らしめることができ、第2の食品の購入に結びつくことが期待できる。
【0029】
ところで、「第1の食品(一次産品)と一体に成長した一体成長物の第1の食品とは異なる部分」とは、第1の食品として採用された部分とは異なる部分であるものの、第1の食品と一体に成長した部分を意味する。
【0030】
例えば、第1の食品が豚ロース肉である場合は、同じ豚のその他のロース肉部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の第1の食品とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ豚の皮や手や足、ホルモン等は「一体成長物の第1の食品とは異なる部分」に該当する。
【0031】
例えば、第1の食品が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の第1の食品とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「一体成長物の第1の食品とは異なる部分」に該当する。
【0032】
更に、「代替食品と一体に成長した代替一体成長物の第1の食品に対応する部分とは異なる部分」とは、第1の食品として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替食品と一体に成長した部分を意味する。
【0033】
例えば、第1の食品が豚ロース肉である場合は、第1の食品として採用された豚と同じ養豚場で同じ飼料を食した別の豚のロース肉部分は、「代替一体成長物の第1の食品に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、第1の食品として採用された豚と同じ養豚場で同じ飼料を食した別の豚の皮や手や足、ホルモン等は「代替一体成長物の第1の食品に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
【0034】
例えば、第1の食品がリンゴである場合は、第1の食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の育成条件(肥料や農薬の有無)を施して育てたリンゴは、「代替一体成長物の第1の食品に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、第1の食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の育成条件(肥料や農薬の有無)を施して育てたリンゴの枝や葉は「代替一体成長物の第1の食品に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
【0035】
また、「第1の食品(二次産品)の原料と一体に成長した原料一体成長物の第1の食品の原料とは異なる部分」とは、第1の食品の原料として採用された部分とは異なる部分であるものの、第1の食品の原料と一体に成長した部分を意味する。
【0036】
なお、「第1の食品の原料」については、「動物性の原料」と「植物性の原料」に大別され、「動物性の原料」とは「動物に由来する原料」を意味し、例えば、肉、魚、貝、卵、乳などが挙げられ、「植物性の原料」とは「植物体に存在する原料」を意味し、穀類、芋、豆、野菜、果実、キノコ、海藻類等が挙げられる。
【0037】
例えば、第1の食品の原料(動物性の原料)が豚ロース肉である場合は、同じ豚のその他のロース肉部分は、同一部分であるために、「原料一体成長物」には該当するものの、「原料一体成長物の第1の食品の原料とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ豚の皮や手や足は「原料一体成長物の第1の食品の原料とは異なる部分」に該当する。
【0038】
例えば、第1の食品の原料(植物性の原料)が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「原料一体成長物」には該当するものの、「原料一体成長物の第1の食品の原料とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「原料一体成長物の第1の食品の原料とは異なる部分」に該当する。
【0039】
また、「代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物の第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」とは、第1の食品の原料として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替原料と一体に成長した部分を意味する。
【0040】
例えば、第1の食品の原料が豚ロース肉である場合は、第1の食品の原料として採用された豚と同じ養豚場で同じ飼料を食した別の豚のロース肉部分は、「原料代替一体成長物の第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、第1の食品の原料として採用された豚と同じ養豚場で同じ飼料を食した別の豚の手や足は「原料代替一体成長物の第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
【0041】
例えば、第1の食品の原料がリンゴである場合は、第1の食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の育成条件(肥料や農薬の有無)を施して育てたリンゴは、「代替原料一体成長物の第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、第1の食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の育成条件(肥料や農薬の有無)を施して育てたリンゴの葉は「代替原料一体成長物の第1の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
【0042】
ところで、ここでの「食品」とは、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、冷凍食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、飼料、養殖用飼料、ドッグフード等、魚や動物を対象としたものも含む趣旨である。
【0043】
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、動物性食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜、あるいは鶏肉や牛肉等の生肉そのものが該当する。また、例えば、果物、豆類、穀類、魚類も該当する。
【0044】
また、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、もち、饅頭、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ、ラーメン、弁当、パン、牛乳、チーズ、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、冷凍食品、缶詰、ペットボトル入りのお茶やジュース、コーヒー、清涼飲料等が該当する。
【0045】
更に、ここでの「二次産品」には、一次産品を原料として加工した二次産品を含むことは勿論のこと、二次産品を原料として加工した二次産品をも含む。例えば、味付け済みの卵を原料として仕入れ、焼成して製造された玉子焼きを含む。更に、ここでの「二次産品」には、二次産品を原料として仕入れた二次産品をも含む。例えば、玉子焼きを原料として仕入れ、仕入れた玉子焼きを詰めた弁当も含む。
【0046】
また、ここでの「共に提供」とは、実店舗で第1の食品と第2の食品を提供する場合は勿論、宅配便等で第1の食品と第2の食品を提供する場合も含まれる。
例えば、実店舗において消費者が第1の食品を食品棚から選んだ後に、第2の食品を別の食品棚から選んで購入する場合も含まれる。
また例えば、飲食店において、(1)第1の食品と第2の食品が提供され、第1の食品、第2の食品の双方を消費者が食する場合、(2)第1の食品と第2の食品が提供され、第1の食品を消費者が食し、第2の食品を消費者が持ち帰る場合、(3)第1の食品が提供され、第1の食品を消費者が食し、その後、第2の食品が提供され、第2の食品を消費者が持ち帰る場合、等も含まれる。
【0047】
また、ここでの「第1の食品」は単数であっても複数であっても良く、「第2の食品」も単数であっても複数であっても良い。
即ち、本発明の食品製品としては、(1)「単数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(2)「単数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、(3)「複数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(4)「複数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、のいずれであっても良い。
【0048】
また、ここでの「賞味期限」とは、「品質が変わらずに美味しく食べることができる期限」を意味しており、賞味期限を過ぎたとしても、直ぐに食べられなくなることを意味するものではない。
【0049】
また、ここでの「消費期限」とは、「安全に食べることができる期限」を意味しており、消費期限を過ぎた場合には、食べられなくなることを意味している。
【0050】
更に、ここでの「出荷期限」とは、「卸売業者やメーカーが小売店に納品できる期限」を意味しており、出荷期限を過ぎた場合には、商慣行上、小売店から卸売業者やメーカーに返品されてしまうことを意味している。
なお、「出荷期限」としては、商慣行上、「食品の賞味期限の1/3」とされることが多い(例えば、製造日から数えて6ヶ月先が賞味期限の食品の場合には、製造日から数えて2ヶ月先が出荷期限となる)が、ここでの「出荷期限」は「食品の賞味期限の1/3」に限定されることなく、「食品の賞味期限の1/2」や「食品の賞味期限の1/4」であっても良い。更には、「食品の賞味期限の2か月前」や「食品の消費期限の1年前」であっても良い。
【発明の効果】
【0051】
本発明の食品製品、食品製品の提供方法、及び、食品製品の販売システムでは、第2の食品の売れ残りの低減を通じて、食品ロスの低減を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1(a)】本発明の食品製品の一例を説明するための模式図(1)である。
図1(b)】本発明の食品製品の一例を説明するための模式図(2)である。
図1(c)】本発明の変形例を説明するための模式図である。
図2】シールの記載内容を説明するための模式図である。
図3】本発明の食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
ここで、本実施の形態では、2022年6月21日時点を基準として、換言すると、賞味期限が2022年6月20日以前の場合には、賞味期限が徒過しており、賞味期限が2022年6月21日以降の場合には、賞味期限が到来していないものとして、説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0054】
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1(a)、図1(b)は本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、食品1A及び食品1Bを含んで構成されている。食品製品Aは、食品1Aと食品1Bをビニール2で包装しており、ビニール2にはシール3が貼り付けられている。
【0055】
ここで、食品1Aは、単品としても取引されている食品であり、その価格(定価)は108円(税抜:100円)で流通している。即ち、本実施の形態では、食品1Bと共に提供される場合を例に挙げているが、食品1Aのみでも市場に提供されている食品である。
【0056】
また、食品1Bは、食品1Aの一体物であり、その価格は10円(税抜:10円)である。
【0057】
ところで、「一体物」としては、
(1)一次産品である食品1Aと一体に成長した一体成長物のうち、食品1Aとは異なる部分、
(2)一次産品である食品1Aと略同一条件で食品1Aとは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物のうち、食品1Aに対応する部分とは異なる部分、
(3)二次産品である食品1Aの原料と一体に成長した原料一体成長物のうち、食品1Aの原料とは異なる部分、
(4)二次産品である食品1Aの原料と略同一条件で食品1Aの原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替原料一体成長物のうち、食品1Aの原料に対応する部分とは異なる部分、
が挙げられる。
【0058】
上記(1)~(4)のような一体物(食品1B)は、「食品1A」や「食品1Aの代替食品」、「食品1Aの原料」や「食品1Aの原料の代替原料」と一体に成長しており、食品として利用することが充分にできるものである。それにも関わらず、「食品1Aとは異なる部分」、「食品1Aに対応する部分とは異なる部分」、「食品1Aの原料とは異なる部分」、「食品1Aの原料に対応する部分とは異なる部分」といったことが主な理由として、食品として利用されることが少なく、食品ロスの一因となっている。
【0059】
以下、上記(1)~(4)の具体例について説明を行う。
【0060】
上記(1)の具体例としては、食品1Aが一次産品である柿、リンゴ、豆、米、麦、胡麻、さとうきび等の場合に、食品1Aである柿、リンゴ、豆、米、麦等と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、もみ、つる、殻、稲穂、麦穂、さや(豆や胡麻のさや)、幹部(さとうきびの幹部)、花等が挙げられる。なお、殻については殻の中に実を有した状態であっても良い。但し、一体物は、食品1Aとは異なる部分である。
【0061】
また、上記(1)の他の具体例としては、食品1Aが一次産品である牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の肉そのものである場合に、牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等と一体に成長した内臓や手足(例えば、豚足)、骨(例えば、魚の骨)、脂や舌等が挙げられる。但し、一体物は、食品1Aとは異なる部分である。
【0062】
また、上記(2)の具体例としては、食品1Aが一次産品である柿、リンゴ、豆、米、麦等の場合に、食品1Aと同じ農場で同じ肥料を施して育った柿、リンゴ、豆、米、麦等の代替食品と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、もみ、つる、殻、稲穂、麦穂、麦芋、花等が挙げられる。なお、殻については殻の中に実を有した状態であっても良い。但し、一体物は、食品1Aに対応する部分とは異なる部分である。
【0063】
また、上記(2)の他の具体例としては、食品1Aが一次産品である牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の場合に、食品1A(牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等)と同じ場所で同じ物を食して育った牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の食品1Aと一体に成長した内臓、大腸、脂身、舌や手足(例えば、豚足)、骨等が挙げられる。但し、一体物は、食品1Aに対応する部分とは異なる部分である。
【0064】
更に、上記(3)の具体例としては、食品1Aが二次産品である柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等を加工した加工食品の場合に、加工食品の原料(柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等)と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、つる、殻、稲穂、花等挙げられる。但し、一体物は、加工食品(食品1A)の原料とは異なる部分である。
【0065】
また、上記(3)の他の具体例としては、食品1Aが二次産品である牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等を加工した加工食品の場合に、加工食品の原料(牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等)と一体に成長した内臓や手足、舌等が挙げられる。但し、一体物は、加工食品(食品1A)の原料とは異なる部分である。
【0066】
また、上記(3)の更に他の具体例としては、食品1Aが二次産品であるビールの場合に、ビールの原料(麦芽、ホップ等)と一体に成長した麦穂等が挙げられる。但し、一体物は、ビール(食品1A)の原料とは異なる部分である。
【0067】
また、上記(4)の具体例としては、食品1Aが二次産品である柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等を加工した加工食品の場合に、加工食品の原料(柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等)と同じ農場で同じ肥料を施して育った柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等の代替原料と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、つる、殻、稲穂、花等が挙げられる。但し、一体物は、加工食品(食品1A)の原料に対応する部分とは異なる部分である。
【0068】
また、上記(4)の他の具体例としては、食品1Aが二次産品である牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等を加工した加工食品である場合に、加工食品の原料(牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等)と同じ場所で同じ物を食して育った牛肉、豚肉、鶏肉、魚肉等の代替原料と一体に成長した内臓、大腸、脂身や手足(例えば、豚足)、舌、骨等が挙げられる。但し、一体物は、加工食品(食品1A)の原料に対応する部分とは異なる部分である。
【0069】
また、上記(4)の更に他の具体例としては、食品1Aが二次産品であるビールの場合に、ビールの原料(麦芽、ホップ等)と同じ農場で同じ肥料を施して育った麦芽、ホップ等の代替原料と一体に成長した麦穂等が挙げられる。但し、一体物は、ビール(食品1A)の原料に対応する部分とは異なる部分である。
【0070】
更に、シール3には、図2で示す様に、食品製品Aの価格(具体的には、「価格:118円(税抜:110円)という表示」が記載されると共に、「食品1Aの詳細」、及び、「食品1Bの詳細」が記載されている。
【0071】
ここで、「食品1Aの詳細」としては、食品1Aの価格(具体的には、「価格:100円」という表示)、食品1Aの出荷日の情報(具体的には、「出荷日:2022年1月31日」という表示)、食品1Aの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限:2022年10月31日」という表示)が記載されている。
【0072】
なお、本実施の形態では、食品1Aの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年1月31日 午前10時」といった表示である)。
【0073】
また、「食品1Bの詳細」としては、食品1Bの価格(具体的には、「価格:10円」という表示)、食品1Bの定価(具体的には、「定価:50円」という表示)、食品1Bの単体価格(具体的には、「単体価格:20円」という表示)、食品1Bの出荷日の情報(具体的には、「出荷日:2021年9月20日」という表示)、食品1Bの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限:2022年6月20日」という表示)が記載されている。
【0074】
なお、本実施の形態では、食品1Bの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年6月20日 午前10時」といった表示である)。
【0075】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、食品1Aと食品1Bが一体化されているために、食品1Aを提供する際に、食品1Aのみならず、不可避的に食品1Bをも提供することとなる。この様に、食品1Aと共に食品1Bをも消費者に提供することができ、食品1Bの廃棄を抑止することを通じて、食品ロスの低減を実現することができる。
【0076】
また、本発明を適用した食品製品の一例では、食品1Bの価格が安価に設定(具体的には、定価50円、単体価格20円を10円に設定)されており、食品1Aを購入しようとする消費者にとって、食品1Aの一体物である食品1Bをお得に購入できることからも、消費者の購入意欲を喚起することができる。
なお、「定価」とは、食品1Bの賞味期限が徒過する前であった場合の価格を意味している。
【0077】
ところで、食品1Bを単体で安価に販売する(例えば、食品1Bを、食品1Aとは無関係に、10円で販売する)場合であっても、ある程度の販売数を見込むことはできる。
しかし、食品1Aの購入希望者(消費者)にとって、入手したい(購入したい)食品は食品1Aであるために、食品1Bを単体で販売したとしても、消費者の期待に応えることができない。また、食品の提供者(食品1Aや食品1Bの販売者)にとっては、食品1Bを単体で販売したとしても売上拡大に寄与せず、継続販売が困難になる可能性がある。
そのため、本実施の形態に係る食品製品の一例では、食品1Aと食品1Bを一体化することによって、食品1Aを入手したい(購入したい)という消費者のニーズに応えると共に、食品の提供者の売上拡大を実現し、更に、消費者に食品1Bを提供することによる食品ロス低減をも実現している。
【0078】
また、本発明を適用した食品製品の一例では、シール3に食品1Bの価格(10円)と定価(50円)と単体価格(20円)が記載され、食品1Bの価格が安価である(定価と比べると1/5、単体価格と比べると1/2の価格である)ことを消費者に知らしめることができる。そして、食品1Bの価格が安価に設定されていることを消費者に知らしめることによって、消費者の購買意欲を刺激することができ、より一層食品ロスの低減が期待できる。
【0079】
[変形例1]
上記した第1の実施の形態では、食品1Bが有料(10円)である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Aと共に食品1Bを提供することを通じて、食品ロスの低減を実現することができれば充分であって、食品1Bは必ずしも有料である必要は無く、無料(0円)で提供しても良い。
【0080】
[変形例2]
また、上記した第1の実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に情報自体を記載する必要は無く、図1(c)で示すように、情報にアクセス可能な識別情報4(例えば、二次元バーコード等)を表示しても良い。
なお、識別情報(二次元バーコード等)にはURLが記録されており、携帯端末等で識別情報を読み取ることで、インターネットを通じて、「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されたウェブサイトにアクセスすることが可能となる。
【0081】
また、シール3と比較すると、ウェブサイトには多くの情報を掲載することが可能であるため、シール3に記載した情報のみをウェブサイトに掲載するということではなく、シール3には記載していない情報(追加の情報)を掲載しても良い。
【0082】
[変形例3]
更に、上記した第1の実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に記載する必要は無く、各種方法で消費者に情報を伝えた上で、シール3を貼付していない食品製品Aを提供しても良い。
【0083】
[変形例4]
また、上記した第1の実施の形態では、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「価格:10円」という表示)、食品1Bの定価(「定価:50円」という表示)を記載して、販売価格が1/5であることを消費者に知らしめる場合を例に挙げているが、実質的な販売価格が1/5であることを表示しても良い。
例えば、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「実質10円(40円相当のポイントを付与)」という表示)、食品1Bの定価(「定価:50円」という表示)を記載して、実質的な販売価格が1/5であることを表示しても良い。この場合には、消費者は食品1Bの購入費用として50円を支払うことになるが、40円相当のポイントが付与されることになる。
【0084】
[変形例5]
また、上記した第1の実施の形態では、「賞味期限が到来していない食品1A」と「賞味期限を徒過した食品1B」を例に挙げて説明を行っているが、「出荷期限が到来していない食品1A」と「出荷期限を徒過した食品1B」、「基準日が到来していない食品1A」と「基準日を徒過した食品1B」、「賞味期限が到来していない食品1A」と「賞味期限が到来していない食品1B」、といった組み合わせでも良い。
なお、ここでの「基準日」とは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を意味している。
【0085】
[変形例6]
また、上記した第1の実施の形態では、食品1B(一体物)の価格が、食品1Aよりも安価である場合(食品1Aの価格が100円、食品1Bの価格が10円の場合)を例に挙げて説明を行っているが、食品1Bの価格が消費者の購買意欲を喚起することができれば充分であって、必ずしも、食品1Aよりも安価である必要は無い。例えば、食品1Aよりも安価では無いが、食品1Bを単体で取引する場合の価格よりも安価に設定することで、消費者の購買意欲を喚起しても良い(例えば、食品1Aの価格が100円、食品1Bの価格が200円、食品1Bの単体販売価格が300円)。
【0086】
[変形例7]
また、上記した第1の実施の形態では、食品1B(一体物)の価格が、食品1Bを単体で取引する場合よりも安価である場合(食品1Bの価格が10円、食品1Bの単体価格が20円の場合)を例に挙げて説明を行っているが、食品1Bの価格が消費者の購買意欲を喚起することができれば充分であって、必ずしも、食品1Bの単体価格よりも安価である必要は無い。例えば、食品1Bの単体価格よりも安価では無いが、食品1Aよりも安価に設定することで、消費者の購買意欲を喚起しても良い(例えば、食品1Aの価格が100円、食品1Bの価格が10円、食品1Bの単体販売価格が10円)。
【0087】
<2.第2の実施の形態>
図3は、本発明を適用した食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図である、図1(a)や図1(b)で示す食品製品Aを提供する(販売する)ためのシステム構成例である。
【0088】
図3で示す食品製品の販売システム11は、インターネット12を介して、食品製品の購入希望者(消費者)が利用する消費者端末13と、各種情報をやり取り可能に構成されている。
【0089】
また、食品製品の販売システム11は、在庫情報記録手段14A,14Bと、在庫情報確認手段15と、価格算出手段16と、情報出力手段17を有する。
【0090】
ここで、在庫情報記録手段14Aは、少なくとも、食品1Aの名称の情報14Aaと、食品1Aの在庫数の情報14Abと、食品1Aの出荷期限の情報14Afと、食品1Aの賞味期限の情報14Acと、食品1Aの消費期限の情報14Adと、食品1Aの価格の情報14Aeと、を記録可能に構成されている。
具体的には、賞味期限が到来していない食品である食品1Aについて、その名称、在庫数、出荷期限、賞味期限、消費期限、価格が記録される。
【0091】
また、在庫情報記録手段14Bは、少なくとも、食品1Bの名称の情報14Baと、食品1Bの在庫数の情報14Bbと、食品1Bの出荷期限の情報14Bfと、食品1Bの賞味期限の情報14Bcと、食品1Bの消費期限の情報14Bdと、食品1Bの価格(定価)の情報14Beと、を記録可能に構成されている。
具体的には、賞味期限を徒過した食品である食品1Bについて、その名称、在庫数、出荷期限、賞味期限、消費期限、価格(定価)が記録される。
【0092】
また、在庫情報確認手段15は、消費者が食品1Aの情報を求めた場合に、若しくは、食品1Bの情報を求めた場合に、若しくは、食品製品Aの情報を求めた場合に、在庫情報記録手段14A,14Bに記録された在庫数を確認可能に構成されている。
具体的には、消費者端末13から、食品1A、食品1B、若しくは、食品製品Aの情報出力希望の旨の情報を受信した場合に、食品1Aの在庫数の情報14Ab及び食品1Bの在庫数の情報14Bbにアクセスして在庫数の確認を行う。
【0093】
なお、在庫情報確認手段15は、「食品1Aの在庫数の情報14Ab」や「食品1Bの在庫数の情報14Bb」に加えて、「食品1Aの消費期限の情報14Ad」や「食品1Bの消費期限の情報14Bd」の確認を行う。そして、食品1Aの消費期限の情報14Adを徒過している場合には食品1Aは在庫切れ、食品1Bの消費期限の情報14Bdを徒過している場合には食品1Bは在庫切れと判断する。
【0094】
また、価格算出手段16は、消費者が食品1Aの情報を求めた場合に、若しくは、食品1Bの情報を求めた場合に、若しくは、食品製品Aの情報を求めた場合に、在庫情報記録手段14Aに記録された価格を確認可能に構成されている。
具体的には、消費者端末13から、食品1A、食品1B、若しくは食品製品Aの情報出力希望の旨の情報を受信した場合に、食品1Aの価格の情報14Aeにアクセスして価格の確認を行う。
【0095】
更に、価格算出手段16は、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」と「食品1Bの価格(定価)の情報14Be」に応じて、食品1Bの価格を算出する。
例えば、食品1Bの価格(定価)が50円であるとした場合に、賞味期限を1日過ぎた場合には10円(定価の80%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には5円(定価の90%引き)、賞味期限を3日以上過ぎた場合には1円(定価の98%引き)、といった具合である。
【0096】
なお、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」とは、消費者が情報を求めた日を基準として(換言すると、価格算出手段16が価格を算出する日を基準として)、食品1Bの賞味期限の情報14Bcとの比較において算出する。本実施の形態の場合は、2022年6月21日時点を基準として、食品1Bについては、「賞味期限から1日が経過している」と判断を行うことになる。
【0097】
また、情報出力手段17は、在庫情報確認手段15及び価格算出手段16の確認結果や算出結果に基づいて、消費者端末13に情報を出力可能に構成されている。
なお、本実施の形態における情報出力手段17の出力情報は、以下の通りである。
【0098】
(食品1A及び食品1Bの在庫がある場合)
在庫情報確認手段15による確認の結果、食品1A及び食品1Bの在庫がある場合には、「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aのいずれも販売が可能である旨」と「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの価格の情報」を出力する。
【0099】
(食品1Aが在庫切れの場合)
在庫情報確認手段15による確認の結果、食品1Aのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Bのみ在庫がある場合)には、「食品1Aが在庫切れのため、食品1Aや食品製品Aの販売ができず、食品1Bの販売のみが可能である旨」「食品1Bの価格の情報」を出力する。
なお、「食品1Bの価格の情報」は、価格算出手段16が算出したものである。即ち、食品1Aが在庫切れの場合には、食品製品Aの販売はできず、食品1Bを単独で販売することになるが、食品1Bを単独で販売する場合であっても、価格算出手段16の算出結果に基づいて、情報出力手段17が「食品1Bの価格の情報」を出力する。
【0100】
ここで、食品1Aが在庫切れの場合には、食品1Bを単体で販売することとなり、食品1Aと組み合わせて販売する場合とは異なる価格(単体で販売する価格)を出力することも考えられる。
しかし、本実施の形態では、食品1Aが在庫切れであることを理由として、やむを得ず、食品1Bを単体で販売する場合には、食品1Aと組み合わせて販売する場合における食品1Bの価格(本実施の形態では10円)で販売するものとしている。
【0101】
(食品1Bが在庫切れの場合)
在庫情報確認手段15による確認の結果、食品1Bのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Aのみ在庫がある場合)には、「食品1Bが在庫切れのため、食品1Bや食品製品Aの販売ができず、食品1Aの販売のみが可能である旨」「食品1Aの価格の情報」を出力する。
なお、「食品1Aの価格の情報」は、在庫情報確認手段15が確認したものである。即ち、食品1Bが在庫切れの場合には、食品製品Aの販売はできず、食品1Aを単独で販売することになるが、食品1Aを単独で販売する場合であっても、在庫情報確認手段15の確認結果に基づいて、情報出力手段17が「食品1Aの価格の情報」を出力する。
【0102】
(食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合)
在庫情報確認手段15による確認の結果、食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合には、「食品1A及び食品1Bが在庫切れのため、食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの販売ができない旨」を出力する。
【0103】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の販売システム11では、消費者が食品1Aの情報を希望する場合(換言すると、食品1Bの情報を希望していない場合)であっても、食品1Bの在庫があることを条件として、食品1Bや食品製品Aについての情報を出力することによって、食品1Bの販売促進が実現し、食品1Bの廃棄を抑止することを通じて、食品ロスの低減を実現することができる。
【0104】
また、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、食品1Bの価格の情報を出力し、食品1Bの価格が安価に設定されていることを消費者に伝えることができることからも、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【符号の説明】
【0105】
1A 食品
1B 食品
2 ビニール
3 シール
4 識別情報(二次元バーコード)
11 食品製品の販売システム
12 インターネット
13 消費者端末
14A 在庫情報記録手段
14B 在庫情報記録手段
15 在庫情報確認手段
16 価格算出手段
17 情報出力手段
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図2
図3