(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】通信提供システム、通信提供方法及び通信提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240820BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240820BHJP
H04W 4/02 20180101ALI20240820BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
H04W4/02
(21)【出願番号】P 2023141674
(22)【出願日】2023-08-31
【審査請求日】2024-01-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521039057
【氏名又は名称】メトロノーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東 晃一
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-062128(JP,A)
【文献】特開2019-131089(JP,A)
【文献】特開2019-102079(JP,A)
【文献】特開2021-165898(JP,A)
【文献】再公表特許第17/010229(JP,A1)
【文献】特開2004-258945(JP,A)
【文献】特開2006-203329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
H04W 4/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット接続の為のアクセスポイントを有する提供者と利用者をマッチングする通信提供システムであって、
前記通信提供システムは、登録部、
表示処理部、及び送信部を備え、
前記登録部は、前記提供者から前記アクセスポイントに接続する為の接続設定情報を受け付けて登録し、
前記送信部は、前記利用者からの要求に基づいてマッチングした前記提供者の前記接続設定情報を前記利用者に送信
し、
前記登録部は、前記利用者から、マッチングした前記提供者への評価を受け付けて登録し、
前記表示処理部は、前記提供者の位置情報、及び利用者からの前記評価に基づいて前記提供者を含むマップを表示処理し、表示処理結果を前記利用者に表示させる、
通信提供システム。
【請求項2】
前記表示処理部は、前記利用者を中心とする所定の領域に含まれる提供者数、及び提供者に紐づく前記評価に基づいて、人数調整された前記提供者を含むマップを表示処理する、
請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項3】
前記登録部は、前記提供者から接続提供目的を受け付けて登録し、
前記表示処理部は、前記提供者の位置情報に基づいて、前記接続提供目的に応じた異なる態様で前記提供者を含むマップを表示処理する、
請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項4】
前記通信提供システムは
、マッチング部を更に備え、
前記表示処理部は、前記利用者の前記要求を前記提供者に表示させ、
前記マッチング部は、該要求を承認するか否かに係る該提供者からの入力に応じて、該利用者及び該提供者をマッチングする、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項5】
前記通信提供システムは、延長部を更に備え、
前記延長部は、アクセスポイントへの接続時間を含む前記利用者からの要求に基づいて、前記利用者に無線LANの接続延長に係る通知を送信する、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項6】
前記表示処理部は、前記提供者、及び該提供者を介して無線LANと接続する前記利用者を、該提供者及び該利用者の無線LANの接続状態に基づいて表示処理する、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項7】
前記通信提供システムは、広告処理部
、及び報酬決定部を更に備え、
前記広告処理部は、前記マッチングした利用者に対して広告を表示させ、
広告が利用者に対して表示されたか否かを判定し、判定結果に基づいてマッチングした前記提供者と前記広告を対応付け
た提供者広告情報を登録
し、
前記報酬決定部は、前記提供者広告情報に基づいて、前記提供者の報酬を決定する、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項8】
前記表示処理部は、前記提供者とマッチング中の利用者が、同時接続可能な利用者数を充足しない場合に前記提供者を表示処理し、充足する場合には前記提供者を表示処理しない、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項9】
前記登録部は、前記提供者から無線LAN接続の接続条件を受け付け、
前記送信部は、前記利用者から受け付けた使用目的と前記接続条件が一致する場合に、該利用者に前記接続設定情報を送信する、請求項1に記載の通信提供システム。
【請求項10】
インターネット接続の為のアクセスポイントを有する提供者と利用者をマッチングする通信提供方法であって、
コンピュータが、
前記提供者から前記アクセスポイントに接続する為の接続設定情報を受け付けて登録するステップと、
前記提供者の位置情報に基づいて、前記提供者を含むマップを表示処理し、表示処理結果を前記利用者に表示させるステップと、
前記利用者からの要求に基づいてマッチングした前記提供者の前記接続設定情報を前記利用者に送信するステップと、
前記利用者から、マッチングした前記提供者への評価を受け付けて登録するステップと、
前記提供者の位置情報、及び利用者からの前記評価に基づいて前記提供者を含むマップを表示処理するステップと、を実行する通信提供方法。
【請求項11】
インターネット接続の為のアクセスポイントを有する提供者と利用者をマッチングする通信提供プログラムであって、
前記通信提供プログラムは、コンピュータを登録部、
表示処理部、及び送信部として機能させ、
前記登録部は、前記提供者から前記アクセスポイントに接続する為の接続設定情報を受け付けて登録し、
前記送信部は、前記利用者からの要求に基づいてマッチングした前記提供者の前記接続設定情報を前記利用者に送信
し、
前記登録部は、前記利用者から、マッチングした前記提供者への評価を受け付けて登録し、
前記表示処理部は、前記提供者の位置情報、及び利用者からの前記評価に基づいて前記提供者を含むマップを表示処理し、表示処理結果を前記利用者に表示させる、通信提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信提供システム、通信提供方法及び通信提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、外出先でもWi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)に接続したいという需要に応じて、全国チェーンの店舗や各地方自治体・公共施設等でWi-Fiが提供されている。しかしこの場合、Wi-Fiスポットは端末機器をキャリアが営業して設置してもらうか、店舗や施設が独自にWi-Fiルータを設定する必要があり、機器の設置や人件費、コストを考慮するとスポット数が増えにくいという問題があった。このような問題を解決する為に、端末がアクセスポイントとなりWi-fi(無線LAN(Local Area Network))を提供する技術の一例が、例えば、特許文献1において提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、無線LANのアクセスポイントとして機能する第1通信端末と無線LANのステーションとして機能する第2通信端末とを備える通信システムにおいて、第2通信端末は接続情報を設定し(S101)、第1通信端末は識別情報の送信指示を取得し(S102)、識別情報を無線により送信し(S103)、第2通信端末は識別情報を無線により受信し(S104)、第2通信端末は第1通信端末に無線LANによる接続を要求し(S105)、第1通信端末は第2通信端末からの要求に応じて第2通信端末を無線LANに接続させる(S106)、技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載の発明では、第1通信端末と第2通信端末の無線通信が確立し、無線LANのアクセスポイントとなる第1通信端末が無線LANのステーションとなる第2通信端末から無線LANの接続要求を受け付けることで、第1通信端末を介して第2通信端末が無線LANに接続される。つまり、特許文献1に記載の発明では、第1通信端末は、第2通信端末から接続要求を受動的に受け付けて、第2通信端末を無線LANへ接続するものであり、第2通信端末のユーザが能動的に無線LANを提供することができないという問題があった。
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、無線LANの接続環境の提供者が自発的に接続環境を提供でき、且つ無線LANの提供者及び利用者をマッチングすることができる新規な技術を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、インターネット接続の為のアクセスポイントを有する提供者と利用者をマッチングする通信提供システムであって、前記通信提供システムは、登録部、及び送信部を備え、前記登録部は、前記提供者から前記アクセスポイントに接続する為の接続設定情報を受け付けて登録し、前記送信部は、前記利用者からの要求に基づいてマッチングした前記提供者の前記接続設定情報を前記利用者に送信する。
このような構成とすることで、インターネット接続の提供を希望する提供者が、自発的に接続環境に接続することができる。そして、提供者とマッチングした利用者はインターネットを利用することができる。
【0008】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、表示処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記提供者の位置情報に基づいて前記提供者を含むマップを表示処理し、表示処理結果を前記利用者に表示させる。
このような構成とすることで、提供者をマップ上に表示されるため、利用者は容易にマッチング相手となる提供者を確認することができ、提供者を指定することができる。
【0009】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、表示処理部及びマッチング部を更に備え、前記表示処理部は、前記利用者の前記要求を前記提供者に表示させ、前記マッチング部は、該要求を承認するか否かに係る該提供者からの入力に応じて、該利用者及び該提供者をマッチングする。
このような構成とすることで、利用者の要求を提供者が確認することができ、適切な範囲で、利用者に対してインターネットを提供することができる。
【0010】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、延長部を更に備え、前記登録部は、アクセスポイントへの接続時間を前記提供者から受け付け、前記延長部は、アクセスポイントへの接続時間を含む前記利用者からの要求に基づいて、前記利用者に無線LANの接続延長に係る通知を送信する。
このような構成とすることで、提供者が登録した接続時間を過ぎたとしても、利用者はインターネットを利用することができる。
【0011】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、表示処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記提供者、及び該提供者を介して無線LANと接続する前記利用者を、該提供者及び該利用者の無線LANの接続状態に基づいて表示処理する。
このような構成とすることで、無線LANを介して接続する利用者と提供者の接続状態に応じて、該利用者と該提供者が互いに確認可能に表示することができる。
【0012】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、広告処理部を更に備え、前記広告処理部は、前記マッチングした利用者に対して広告を表示させ、マッチングした前記提供者と前記広告を対応付けて格納する。
このような構成とすることで、利用者に表示した広告を提供者と対応付けて格納することで、提供者毎に広告を活用することができる。
【0013】
より好ましい形態では、前記通信提供システムは、表示処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記提供者とマッチング中の利用者が、同時接続可能な利用者数を充足しない場合に前記提供者を表示処理し、充足する場合には前記提供者を表示処理しない。
このような構成とすることで、同時接続可能な利用者数が充足することで、利用者と無線LAN接続ができない提供者は、利用者から選択できないよう表示させないようにすることができる。
【0014】
より好ましい形態では、前記登録部は、前記提供者から無線LAN接続の接続条件を受け付け、前記送信部は、前記利用者から受け付けた使用目的と前記接続条件が一致する場合に、該利用者に前記接続設定情報を送信する。
このような構成とすることで、提供者の接続条件と利用者の使用目的が一致した場合に、インターネットへの接続を可能にすることができ、提供者は安心してインターネットの提供をすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、無線LANの接続環境の提供者が自発的に接続環境を提供でき、且つ無線LANの提供者及び被提供者をマッチングすることができる新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態におけるシステムの構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態におけるハードウェア構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態における機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における処理フローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態における利用者画面に表示される提供者指定画面の一例である。
【
図6】本発明の一実施形態におけるマッチングした提供者と利用者に表示される画面の一例である。
【
図7】本発明の一実施形態におけるマッチングした提供者と利用者に表示される画面の一例である。
【
図8】本発明の一実施形態における提供者と利用者を表示する画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0018】
例えば、本実施形態では通信提供システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができ、これにより情報管理装置、通信提供システムを構成することができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0019】
本発明は、アクセスポイントとなるユーザ(以下、提供者と呼ぶ)、及びインターネットへの接続を希望するユーザ(以下、利用者と呼ぶ)をマッチングすることで、利用者をアクセスポイントに接続するシステムに関する。本発明においてユーザは、利用者及び提供者の何れかのユーザとして自身の希望する立場をとることができ、利用者又は提供者を指定することで本システムを利用する。
【0020】
なお、本実施形態における提供者は、無線LAN(Wi-Fi)のアクセスポイントとなることで、利用者をインターネットに接続するが、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信(いわゆるPAN(Personal Area Network))のアクセスポイントになることで利用者をインターネットに接続してもよい。また、USBケーブル等の有線接続により利用者をインターネットに接続してもよい。
【0021】
<1.システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、通信提供システム0は、情報管理装置1、提供者端末装置3、及び利用者端末装置4を備え、これらがネットワークNWを介して通信可能に構成される。なお、通信提供システム0は、提供者端末装置3及び利用者端末装置4のみで構成されていてもよい。また、通信提供システム0は、後述する処理について、情報管理装置1と、提供者端末装置3及び利用者端末装置4の端末装置との間で適宜分担すればよく、後述する処理分担に限定されない。
【0022】
情報管理装置1として、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能であり、ネットワークNW又は別のネットワークにより情報の送受信が可能になされた複数のコンピュータにより構成されてもよい。また、提供者端末装置3及び利用者端末装置4として、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、ウェアラブルデバイス、モバイルWi-Fiルータ、及び固定回線(無線LAN)等を利用することができる。
【0023】
本実施形態においては、情報管理装置1を介して利用者端末装置4とマッチングされる提供者端末装置3自身がアクセスポイントになることで、利用者端末装置4をインターネットへ接続する。一方、マッチングの為の提供者端末装置3とアクセスポイントとなる提供者端末装置3が別体となっており、マッチングした提供者端末装置3(例えば、スマートフォン)からアクセスポイントとなる別の提供者端末装置3(例えば、モバイルWi-Fiルータ、固定回線等)を介してインターネット接続に必要な情報(例えばSSID及びパスワード)を送信することで、利用者端末装置4をインターネットへ接続可能に構成されてもよい。また、本実施形態においては、利用者が利用者端末装置4を操作することで、利用者端末装置4自身が提供者端末装置3を介してインターネットに接続される。一方、マッチングの為の利用者端末装置4と提供者端末装置3を介してインターネットに接続される利用者端末装置4が別体となっており、マッチングした利用者端末装置4(例えば、スマートフォン)を操作して、提供者端末装置3を介してインターネットに接続される利用者端末装置4(例えば、パーソナルコンピュータ)を指定することで、該指定した利用者端末装置4がインターネットに接続可能に構成されてもよい。
【0024】
ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0025】
<1.1.ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成図である。
図2(a)に示すように、情報管理装置1は、処理部101、記憶部102、及び通信部103を備える。
【0026】
処理部101は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、本発明に係る通信提供プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、情報管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び通信提供プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部103は、ネットワークNWに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0027】
図2(b)に示すように端末装置9(提供者端末装置3、利用者端末装置4)は、処理部91、記憶部92、通信部93、入力部94、及び表示部95を有する。
【0028】
処理部91は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、情報管理装置1と通信を行う為の情報管理装置利用プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、端末装置9の動作処理全体を制御する。
記憶部92は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS等を記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部93は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。また、提供者端末装置3の通信部93は、無線LANへの接続に係る後述の接続設定情報の入力を利用者端末装置4から受け付けることで、無線LANを介して提供者端末装置3及び利用者端末装置4を接続する。
入力部94は、キーボードやタッチパネルなどの入力処理が可能な入力デバイスを有する。
表示部95は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイスを有する。
【0029】
<1.2.通信提供システム0の機能構成>
図3は、通信提供システム0の機能ブロック図である。
図3に示すように、情報管理装置1は、登録部11、送信部12、マッチング部13、広告処理部14、報酬決定部15、コンタクト部16、延長部17、及びデータベース2を備える。また、提供者端末装置3(利用者端末装置4)は、表示処理部31(41)、及び位置情報送信部32(42)を備える。これは、ソフトウェア(記憶部102に記憶されている)による情報処理がハードウェア(処理部101)によって具体的に実現されたものである。
【0030】
なお、情報管理装置1が備える各機能構成要素(部)の一部又は全部がクライアントである提供者端末装置3(利用者端末装置4)に備えられてもよい。例えば、提供者端末装置3(利用者端末装置4)が登録部11、マッチング部13、広告処理部14、報酬決定部15、コンタクト部16、及び延長部17等を備え、情報管理装置1は提供者の後述の接続情報、及び提供者や利用者の位置情報等の種々のデータを記録管理するクラウドストレージであってもよい。本実施形態では、通信提供システム0は、情報管理装置利用プログラムを実行した提供者端末装置3(利用者端末装置4)を介して利用されるが、提供者端末装置3(利用者端末装置4)に対して通信提供プログラムをインストールすることで、通信提供装置(サーバ)を構成してもよい。なお、装置は、ネットワークNW又は別のネットワークにより情報の送受信が可能になされた複数のコンピュータにより構成されてもよい。
【0031】
<1.3.データベース2>
データベース2は、ユーザ情報21、接続情報22、接続マッチング情報23、広告情報24、及び提供者広告情報25を格納する。
【0032】
<1.3.1.ユーザ情報21の登録>
登録部11は、本システムを利用する提供者及び利用者に関するユーザ情報21を登録する。ユーザ情報21は、ユーザを一意に特定するユーザID、ユーザ名、画像、メールアドレス、性別、利用言語、評価、及び接続上限数を有する。ここで評価とは、1又は複数のユーザから受け付けた評価点の平均値であるが、ユーザ毎から受け付けた評価点の平均値がユーザ毎に紐づけられてもよい。また評価は、評価点の合計であってもよい。また、接続上限とは、提供者が一度に無線LAN接続が可能な利用者の数である。
【0033】
<1.3.2.接続情報22の登録>
登録部11は、提供者が入力する情報であって、利用者のインターネット接続に関する接続情報22を登録する。接続情報22は、接続情報を一意に特定する接続ID、端末種類、提供可能時間、接続条件、接続設定情報、提供者属性、及び接続提供目的を含み、提供者と紐づけられて(例えば提供者のユーザIDと紐づけられて)格納される。
【0034】
ここで、端末種類とは、アクセスポイントとなる端末の種類を示す情報であって、例えば、スマートフォン、モバイルWi-Fiルータ、固定回線(無線LAN)を含む。また、提供可能時間は、利用者がアクセスポイントと接続可能時間の上限を示す情報であって、分単位(時単位)、又は終了時刻で設定される。また接続条件とは、提供者が利用者に求める条件に関する情報であって、例えば、報酬の支払い(現金又はポイント)、及び手伝い等のサービス提供等を含む。また、本実施形態において接続設定情報は、アクセスポイントに接続する為の情報であって、SSID(無線LAN名)及びパスワードを含む。また、提供者属性は、提供者がインターネットを提供する際の性質を示す情報であって、例えば、移動の可否、及び延長の可否等を含む。また、接続提供目的は、提供者が利用者にアクセスポイントを提供する目的の種類を示す情報であって、広告情報を利用者に表示させることで報酬を得たり、アクセスポイント提供の対価として仕事や手伝い等のサービス提供を受けたり等を目的とする報酬型と、無償でアクセスポイントを提供することを目的とする無償型を含む。
【0035】
<1.3.3.接続マッチング情報23>
接続マッチング情報23は、無線LANを介して接続される提供者及び利用者の組み合わせに関する情報である。接続マッチング情報23は、提供者及び利用者の組み合わせ毎に割り振られるマッチングID、提供者のユーザID、利用者のユーザID、及び無線LANの接続開始時刻、接続終了時刻、ステータス(未接続、接続中、又は接続終了)を含む。
【0036】
<1.3.4.広告情報24>
広告情報24は、予めデータベース2に格納される広告に関する情報である。広告情報24は、広告を一意に特定する広告ID、及び広告内容を含み、広告主情報及び報酬金額と紐づけて格納される。ここで広告内容は、利用者に表示される広告に関する情報であって、画像、動画、文章、HTML等のドキュメント、URLの1又は複数の情報を含む。
【0037】
<1.3.5.提供者広告情報25>
提供者広告情報25は、提供者が利用者と無線LAN接続されることで利用者に表示された広告の集計情報である。提供者広告情報25は、提供者広告情報を一意に特定する提供者広告ID、提供者ID、広告ID、及び広告が利用者に表示された日時を含み、接続マッチング情報23と紐づけられて(例えば、マッチングIDと紐づけられて)格納される。
【0038】
<1.4.送信部12>
送信部12は、データベース2に格納される種々の情報、提供者端末装置3及び利用者端末装置4から取得した種々の情報を提供者端末装置3及び利用者端末装置4に配信する。表示処理部31は、配信された種々の情報を表示処理し、表示処理結果を提供者端末装置3及び利用者端末装置4の表示部95に送信する。
【0039】
なお、情報管理装置1おいて、データベース2に格納された種々の情報を表示処理してもよく、利用者端末装置4では、送信された表示処理結果を受け取って表示部95に種々の画面を表示させてもよい。
【0040】
<1.5.マッチング部13>
マッチング部13は、提供者と利用者のマッチングを行う。マッチング部13は、利用者からの要求を承認するか否かに係る提供者からの入力に応じて、該利用者及び該提供者をマッチングする。そして、マッチング部13は、該利用者及び該提供者の組み合わせを有する接続マッチング情報23をデータベース2に登録する。
【0041】
<1.6.広告処理部14>
広告処理部14は、利用者に対して広告を表示させる。広告処理部14は、提供者とマッチングした利用者に対して広告を表示させる。また、広告処理部14は、提供者広告情報25を登録する。広告処理部14は、マッチングした提供者と利用者に表示した広告を対応付けて登録する。なお、広告処理部14は、固定の広告を利用者端末装置4に表示させてもよいし、公知の広告配信アルゴリズムに基づいて、選ばれた広告を利用者端末装置4に表示させる。
【0042】
<1.7.報酬決定部15>
報酬決定部15は、提供者の報酬を決定する。報酬決定部15は、提供者広告情報25に基づいて、提供者毎に報酬を決定する。
【0043】
<1.8.位置情報送信部32>
位置情報送信部32は、提供者の識別情報と、提供者の位置情報を送信する。本実施形態において位置情報送信部32は、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global navigation satellite system)等を用いて提供者の位置情報を取得する。そして、位置情報送信部32は、提供者の位置情報と、提供者の識別情報としてユーザIDを情報管理装置1に送信する。なお、位置情報送信部32は、提供者の識別情報として、アプリIDや、提供者端末装置3のIDを送信してもよい。また、位置情報送信部32は、提供者がWi-Fiを利用する場合には、Wi-Fiアクセスポイントから取得した提供者の位置情報を取得してもよい。
【0044】
<1.9.位置情報送信部42>
位置情報送信部42は、利用者の識別情報と、利用者の位置情報を送信する。本実施形態において位置情報送信部42は、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global navigation satellite system)等を用いて利用者の位置情報を取得する。そして、位置情報送信部32は、利用者の位置情報と、利用者の識別情報としてユーザIDを情報管理装置1に送信する。なお、位置情報送信部32は、利用者の識別情報として、アプリIDや、利用者端末装置4のIDを送信してもよい。
【0045】
<2.処理のシーケンス図>
以下、
図4~
図8を用いて、本実施形態の通信提供方法について説明する。
図4は、提供者と利用者がマッチングを行う処理を示すシーケンス図である。なお、以下では、異なる2のユーザを利用者及び提供者として処理が実行され、それぞれのユーザからユーザ情報21の登録を受け付けた後の処理について説明する。一方、1のユーザが自身の端末装置9をアクセスポイントとなる提供者端末装置3として扱い、インターネットと接続したい他の端末装置9を利用者端末装置4として扱い、以下の処理を実行してもよい。
【0046】
<2.1.接続情報22の登録>
まずステップS1(以下、「ステップSXX」を「SXX」とする)では、ユーザが提供者として本システムにアクセスする。本実施形態においてユーザは、端末装置9を操作して、図示しないホーム画面において「Wi-Fiを提供する」を選択することで、提供者としてアクセスする。
【0047】
次いで、S2において位置情報送信部32は、提供者端末装置3の位置情報、及び提供者のユーザIDを情報管理装置1に送信する。また、S3において登録部11は、提供者から接続情報22の入力を受け付ける。本実施形態においては、提供者端末装置3は、提供者から接続情報22として端末種類、提供可能時間、接続条件、接続設定情報、提供者属性、及び接続提供目的の入力を受け付ける。具体的に登録部11は、例えば、端末種類として、スマートフォン;提供可能時間として、30分;接続条件として、現金報酬の支払い;接続設定情報として、SSID及びパスワード;提供者属性として、移動可及び延長可;接続提供目的として、報酬型;の入力を受け付ける。そして、S4において登録部11は、受け付けた接続情報22をデータベース2に登録する。
【0048】
<2.2.提供者と利用者のマッチング>
次いで、S5においてユーザが利用者として本システムにアクセスする。本実施形態においてユーザは、端末装置9を操作して、図示しないホーム画面において「Wi-Fiを利用する」を選択することで、利用者としてアクセスする。
【0049】
次いで、S6において位置情報送信部42は、利用者端末装置4の位置情報及び利用者のユーザIDを送信する。そして、S7において利用者は提供者を表示する指示を情報管理装置1に送信する。本実施形態においては、利用者端末装置4は利用者からアクセスを受け付けると共に、提供者の表示指示を情報管理装置1に送信する。そして、S8において情報管理装置1は、提供者の位置情報を含むマップを利用者に表示させる。
【0050】
図5は、利用者端末装置4に表示される、提供者を表示する提供者表示画面の一例である。提供者表示画面W1は、提供者表示マップW11、及び絞込部W12を含む。提供者表示マップW11は、利用者及び提供者の位置情報及びユーザIDに基づいて、利用者(図示例では、USER)をマップの中心に表示し、更に利用者を中心とする所定の領域に含まれる提供者(図示例では、PROVIDER)を表示する。本実施形態において提供者表示マップW11は、提供者が接続情報22として登録した接続提供目的に基づいて、提供者のアイコンを表示する(図示例では、報酬型として広告、仕事、手伝い;無償型として、無料が表示されている)。
【0051】
また、本実施形態においては、提供者とマッチングする利用者の数に応じて、提供者表示マップW11上に提供者が表示される。具体的には、表示処理部41は、提供者の接続上限数、及び提供者とマッチングする利用者数に基づいて、提供者とマッチング中の利用者が、同時接続可能な利用者数を充足しない場合に提供者を表示処理し、充足する場合には提供者を表示処理しない。
【0052】
また、より好ましい形態では表示処理部41は、ユーザの評価に基づいて、提供者を含む提供者表示マップW11を表示処理し、利用者に表示させる。具体的に表示処理部41は、利用者を中心とする所定の領域に含まれる提供者数が所定値以上である場合には、提供者に紐づく評価が所定値以上の提供者を利用者に表示させる。一方、表示処理部41は、利用者を中心とする所定の領域に含まれる提供者数が所定値以下である場合には、提供者に紐づく評価に関係なく提供者を利用者に表示させる。
【0053】
また、絞込部W12は、ユーザ情報21として、性別及び言語;接続情報22として、提供可能時間、延長の可否、移動の可否、及び端末種類の情報を指定可能に表示する。そして、表示処理部31は、絞込部W12において、これらのうち所望の情報の入力を利用者から受け付けることで、該利用者を中心とした所定の領域に含まれる提供者であって、入力された情報をユーザ情報21及び接続情報22に含む提供者を表示処理し、該提供者を含む提供者表示マップW11を該利用者に表示させる。
【0054】
次いで、S9においてマッチング部13は、提供者の指定を受け付けて、利用者からの要求を受け付ける。本実施形態においては、利用者端末装置4は、提供者表示マップW11を介して、利用者から提供者の指定を受け付け、要求としてアクセスポイントへの接続時間及び接続目的を含む接続リクエストを送信し、マッチング部13は、該提供者のユーザID、及び該接続リクエストを受け付ける。
【0055】
そして、S10においてマッチング部13は、S9において受け付けた接続リクエストを該指定された提供者に送信し、S11において提供者端末装置3から該接続リクエストへの承認に係る入力を受け付ける。そして、マッチング部13は、S12において接続リクエストを送信した利用者、及び該接続リクエストを承認した提供者を組み合わせとする接続マッチング情報23をデータベース2に登録する。
【0056】
図6は、マッチングを行う提供者及び利用者の端末装置9に表示される画面の表示例である。
図6(a)は、利用者端末装置4に表示され、提供者に接続リクエストを送信する為の提供依頼画面W2の一例である。提供依頼画面W2は、提供者表示マップW11において利用者が指定した提供者のユーザ情報21、及び接続情報22の接続条件(図示例では、広告表示)及び提供可能時間を表示し、利用者のアクセスポイントへの接続時間、及び接続目的を入力可能に表示する。
【0057】
図6(b)は、利用者から指定された提供者の提供者端末装置3に表示され、該利用者の接続リクエストを表示する為の提供許可画面W3の一例である。提供許可画面W3は、接続リクエストの送信元である利用者のユーザ情報21、及び該利用者から受け付けた接続時間及び接続目的を含む接続リクエストを表示する。
【0058】
本実施形態においては、マッチング部13は、利用者からの接続リクエスト(接続時間及び接続目的)を確認した提供者から、該接続リクエストを承認する(図示例では、許可する)、又は承認しない(図示例では、お断りする)の入力を受け付ける。そして、マッチング部13が、接続リクエストの承認に係る入力を受け付けることで、該利用者及び該提供者の組み合わせを有する接続マッチング情報23が登録される。
【0059】
<2.3.利用者のインターネットへの接続>
S13において送信部12は、マッチングした提供者の接続設定情報を該提供者と組みあわせを成す利用者に送信する。
図7は、マッチングした提供者及び利用者の端末装置9に表示される画面の表示例である。
【0060】
図7(a)は、利用者端末装置4に表示され、マッチングした提供者の接続設定情報が表示される利用者許可後画面W4の一例である。利用者許可後画面W4は、接続設定情報のSSID及びパスワードと、利用者の接続リクエストの接続時間及び接続目的と、提供者の接続情報22の接続条件を表示する。
【0061】
図7(b)は、提供者端末装置3に表示され、マッチングした利用者に関する情報が表示される提供者許可後画面W5の一例である。提供者許可後画面W5は、マッチングした利用者のユーザ情報21、該利用者の接続リクエストの接続時間及び接続目的と、利用者が予め設定する接続条件を表示する。ここで、例えば、利用者の接続条件は、広告表示を許可するか否か等を含む。
【0062】
そして、S14において提供者端末装置3は、利用者端末装置4から接続設定情報の入力を受け付けることで、S15において、利用者端末装置4を無線LANに接続する。本実施形態においては、利用者端末装置4は、接続情報として利用者から手入力されたパスワードを提供者端末装置3に送信する。
【0063】
次いで、S16において広告処理部14は、マッチングした提供者及び利用者が無線LAN接続されたことを示す通知を提供者端末装置3から受け付ける。本実施形態においては、提供者及び利用者が無線LAN接続されたことを示す通知を情報管理装置1が受け付けることで、通知を受け付けた時刻、及び利用者が入力した接続時間に基づいて、接続マッチング情報23の接続開始時刻及び接続終了時刻が登録される。そして、S17において、広告処理部14は、広告情報24に基づいて、S16において通知を送信した提供者とマッチングする利用者に対して広告を表示させる。本実施形態において広告処理部14は、提供者の接続提供目的の報酬型として「広告表示」が登録されている場合に、一定時間毎に利用者に対して広告情報24を表示させる。
【0064】
S18において広告処理部14は、S17において利用者に表示した広告、及び該利用者とマッチングした提供者を対応付けた提供者広告情報25をデータベース2に登録する。本実施形態において広告処理部14は、広告を配信したものとみなす条件を満たした場合に、提供者広告情報25を登録する。具体的には、例えば、広告処理部14は、利用者に表示した広告の表示時間が所定時間(例えば、広告毎の配信時間等)を満たす場合や、所定の入力(例えば、広告に表示される選択式アンケートへの回答等)を利用者から受け付けた場合に、提供者広告情報25を登録する。そして、S19において報酬決定部15は、提供者広告情報25に基づいて提供者に支払われる報酬を決定する。本実施形態において報酬決定部15は、提供者広告情報25に含まれる広告情報24の報酬金額に基づいて、提供者毎に報酬を決定する。
【0065】
S20において登録部11は、提供者から利用者への評価を受け付け、S21において利用者から提供者への評価を受け付ける。本実施形態において、登録部11は、提供者及び利用者の一方から他方への評価点を受け付け、それぞれの評価点、及びそれぞれのユーザに紐づく評価に基づいて新たな評価を決定し、該新たな評価をそれぞれのユーザの評価としてユーザ情報21と紐づけて登録する。
【0066】
以上S1~S19の処理により、利用者はアクセスポイントとなる提供者を介してインターネットに接続することできる。また、本実施形態においては、マッチングした提供者及び利用者間において、様々な処理を実行することができる。
【0067】
<3.コンタクト部16>
コンタクト部16が、提供者と利用者のコンタクトを可能にすることができる。コンタクト部16は、提供者及び利用者がマッチングすると、提供者と利用者間のチャット及び/又は電話を可能にし、提供者及び利用者間の無線LAN接続が終了すると、提供者と利用者間のチャット及び/又は電話をできないようにする。
これにより、無線LANの接続がうまくいかない場合や、接続が不良などの場合に、利用者と提供者間のコミュニケーションを可能にすることで、円滑に無線LANの利用と提供を実現することができる。
【0068】
<4.延長部17>
延長部17は、接続時間の延長処理を行う。延長部17は、接続マッチング情報23の接続終了時刻に基づいて、利用者に無線LANの接続延長に係る通知を送信する。そして、延長部17は、利用者から延長時間を含む延長リクエストに係る入力を受け付けると、該延長リクエストをマッチングする提供者に対して送信する。そして延長部17は、該延長リクエストへの承認に係る入力を提供者から受け付けることで、接続マッチング情報23の登録時の接続終了時刻を基準に、アクセスポイントへの接続終了時刻を延長する。延長部17は、具体的に、利用者からの延長時間を接続マッチング情報23の登録時の接続終了時刻に加えた時刻を、該利用者と該提供者の組み合わせに対応する新たな接続終了時刻とした接続マッチング情報23を登録する。そして、延長部17は、該登録した接続終了時刻に基づいて、利用者に無線LANの接続延長に係る通知を送信する。
これにより、利用者は最初に想定していた接続時間よりも利用時間が超過しそうな場合であっても、利用時間の延長をリクエストすることができ、わざわざ再度接続リクエストを申請することなく、無線LANの接続を行うことができる。
【0069】
<5.マッチングする提供者及び利用者の位置情報の表示>
また本実施形態では、無線LANの接続状態に応じて、マッチングした提供者及び利用者同士を表示することができる。
図8は、マッチングした提供者及び利用者の位置情報を表示する画面の一例である。提供者端末装置3の表示処理部31と利用者端末装置4の表示処理部41は、無線LANを介して利用者と提供者の互いの位置情報を送受信することで、互いの位置情報を表示処理する。これにより、無線LANの接続が悪い場合等に、表示画面を見ながら互いの位置を調整することができる。そして、表示処理部31及び表示処理部41はそれぞれ、利用者と提供者の無線LAN接続が終了すると、利用者及び提供者の位置情報の表示処理を終了する。
【0070】
以上のように、提供者が接続情報を登録して、利用者が提供者の接続情報を確認しながら自身の利用目的と合致する提供者を指定し、該提供者に対して接続リクエストを送信することで利用者はアクセスポイントへ接続することができる。また、提供者は利用者からの接続リクエストに対して承認・拒否を選択することができるので、無線LANの提供において適切なマッチングを実現することができる。これにより、報酬を得ることを目的としてアクセスポイントを提供する提供者が増えることで、無線LANを施設等に設定する必要がなくなり、アクセスポイントの設定費用や人件費等のコストを削減することができる。また、アクセスポイントとなる提供者が増えることで、アクセスポイントへ接続できる範囲が拡大し、利用者はより容易に無線LANを利用することができる。
【0071】
なお、本実施形態では、マッチング部13は、提供者から接続リクエストへの承認に係る入力を受け付けることで、接続マッチング情報23を登録する。一方、マッチング部13は、提供者の接続情報22の接続条件、及び利用者の接続目的が一致する場合に、該提供者及び該利用者の組み合わせを有する接続マッチング情報23を登録してもよい。
【0072】
また、本実施形態では、提供者が提供するWi-FiのSSIDに対応するパスワードを手入力することで、利用者が無線LANに接続される。一方、図示しない提供者端末装置3及び利用者端末装置4の接続制御部が、情報管理装置1の送信部12から送信されるマッチングした提供者のSSID及びパスワードを受け付けて、自動的に利用者を無線LANに接続してもよい。
【0073】
また、本実施形態においては、接続時間が経過すると、利用者に対して無線LANを切断するアラートが表示されることで、アラートを確認した利用者が手動で無線LANを切断する。一方、接続制御部が、接続時間が経過すると自動的に無線LANを切断してもよい。なお、この場合には、接続時間の延長がされている場合には、接続リクエスト時に入力された接続時間に延長時間を加えた時間を接続時間として、接続制御部は無線LANを切断する。
【符号の説明】
【0074】
0 :通信提供システム
1 :情報管理装置
2 :データベース
3 :提供者端末装置
4 :利用者端末装置
10 :サーバ
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
9 :端末装置
91 :処理部
92 :記憶部
93 :通信部
94 :入力部
95 :出力部
NW :通信ネットワーク
11 :登録部
12 :送信部
13 :マッチング部
14 :広告処理部
15 :報酬決定部
16 :コンタクト部
17 :延長部
31 :表示処理部
32 :位置情報送信部
41 :表示処理部
42 :位置情報送信部
W1 :提供者表示画面
W11 :提供者表示マップ
W12 :絞込部
W2 :提供依頼画面
W3 :提供許可画面
W4 :利用者許可後画面
W5 :提供者許可後画面
【要約】
【課題】
無線LANの接続環境の提供者が自発的に接続環境を提供でき、且つ無線LANの提供者及び被提供者をマッチングすることができる新規な技術を提供すること
【解決手段】
インターネット接続の為のアクセスポイントを有する提供者と利用者をマッチングする通信提供システムであって、前記通信提供システムは、登録部、及び送信部を備え、前記登録部は、前記提供者から前記アクセスポイントに接続する為の接続設定情報を受け付けて登録し、前記送信部は、前記利用者からの要求に基づいてマッチングした前記提供者の前記接続設定情報を前記利用者に送信する。
【選択図】
図1