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特許7540797天然植物成分のリップクリーム及びその調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】天然植物成分のリップクリーム及びその調製方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/92 20060101AFI20240820BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240820BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
A61K8/92
A61Q19/00
A61K8/67
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023507736
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2022092700
(87)【国際公開番号】W WO2023065651
(87)【国際公開日】2023-04-27
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202111227157.4
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523038366
【氏名又は名称】曼秀雷敦(中国)薬業有限公司
【氏名又は名称原語表記】MENTHOLATUM (CHINA) PHARMACEUTICALS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】The Second Industrial Estates, San Xiang Zhongshan city, Guangdong 528463 China
(74)【代理人】
【識別番号】110003650
【氏名又は名称】弁理士法人ブランシェ国際知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】林 新文
(72)【発明者】
【氏名】高 臣臣
(72)【発明者】
【氏名】王 乃龍
【審査官】牟田 博一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108785138(CN,A)
【文献】特開2020-176061(JP,A)
【文献】国際公開第2014/104171(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111096927(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111214397(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111840136(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104382813(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109363971(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/
A61Q
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒマワリ種子ロウ1~20質量%、モクロウ1~20質量%、ライスワックス0.1~10質量%、プリンセピアオイル1~20質量%、コメ胚芽油1~20質量%、スクレロカリアビレア種子油1~10質量%、バオバブ種子油0.1~10質量%、トコフェロール0.01~1.0質量%を含む、天然植物成分のリップクリーム。
【請求項2】
前記天然植物成分のリップクリームは、補助材料をさらに含み、
前記補助材料は、ヒマワリ油、オリーブオイル、アボカドオイル及びココナッツオイルからなることを特徴とする、請求項1に記載の天然植物成分のリップクリーム。
【請求項3】
前記天然植物成分のリップクリームは、ヒマワリ種子ロウ1~20質量%、モクロウ1~20質量%、ライスワックス0.1~10質量%、プリンセピアオイル1~20質量%、コメ胚芽油1~20質量%、スクレロカリアビレア種子油1~10質量%、バオバブ種子油0.1~10質量%、トコフェロール0.01~1.0質量%、ヒマワリ油1~20質量%、オリーブオイル1~20質量%、アボカドオイル1~10質量%、ココナッツオイル1~10質量%を含むことを特徴とする、請求項2に記載の天然植物成分のリップクリーム。
【請求項4】
請求項1~3の中いずれか一つに記載の天然植物成分のリップクリームの調製方法であって、以下の過程を含む:配合量のヒマワリ種子ロウ、モクロウ、ライスワックスを添加し、加熱を開始して攪拌を始め、プリンセピアオイル、ヒマワリ油、オリーブオイル、アボカドオイル、ココナッツオイルを添加し、均一になるように攪拌して75~90℃まで加熱し、攪拌して保温して溶解後、コメ胚芽油、スクレロカリアビレア種子油、バオバブ種子油を添加し、攪拌して溶解させる;60~66℃まで冷却した時にトコフェロールを添加し、均一になるように攪拌して溶解させる;冷却させて天然植物成分のリップクリームを得る。
【請求項5】
保温時間は30分であることを特徴とする、請求項4に記載の天然植物成分のリップクリームの調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日用化粧品の技術分野に属し、具体的には天然植物成分のリップクリーム、及び当該天然植物成分のリップクリームの調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
唇の皮膚は血色が良く、滑らかで目立つが、皮下脂肪がなく、水分や油分を自ら分泌せず、人体の他の皮膚よりも繊細で敏感であり、パソコンや携帯電話の放射線、乾燥気候、紫外線、生活環境汚染、老化、仕事の疲れなど、外部環境の影響を受けやすく、乾燥、ひび割れ、たるみ、くすみ、しわなどの肌トラブルにつながる。
【0003】
リップケア製品の主な機能は、唇の肌を長時間保湿し、唇の肌を落ち着かせて修復し、唇の肌の乾燥、剥離、ひび割れなどの有害な現象を防ぐことである。リップケア製品の種類はますます増えており、その機能は徐々に多様化している。しかし、市販されている従来の保湿リップクリームは、成分にミネラルワックス、ミネラルオイル、合成油などが含まれているのがほとんどであり、基本的に唇への修復機能はなく、すでに炎症、剥離、ひび割れ、火傷、腫れ、かゆみ、表皮剥離、軽度の痛み等の問題を有する唇の皮膚には、従来のリップケア製品は明らかな効果がなく、特定の副作用がある。特に、長期間使用すると製品の一部が食事中に体内に入り、体に一定の影響を与える。
【0004】
現在市販されているリップクリームは、基本的にセレシンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの鉱物系ワックスや、ポリエチレンワックス、合成ワックスなどの合成ワックスを使用しているが、これらのリップクリーム製品の利点は、低コスト、配合が安定で、配合の設計が容易で、固形のスティックを作りやすく、使用に適していることであり、欠点は、これらのミネラルワックスと合成ワックスは肌に適合しないため、消費者は使用中に乾燥、かゆみ、かゆみ、アレルギー、はがれ、くすみなどの肌トラブルを引き起こし、長期使用は安全上のリスクももたらす。
【0005】
これに基づいて、本発明は、天然植物成分のみで構成され、人体へのアレルギーや不快感がなく、唇の肌を修復・改善し、水分の損失を遅らせ、保湿機能を有する天然植物成分のリップクリームを提供する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の目的は、従来のリップクリームが天然植物成分のみで製造されることができないという課題を解決できる天然植物成分のリップクリームを提供することである。
【0007】
本発明の第2の目的は、天然植物成分のリップクリームの調製方法を提供することである。
【0008】
本発明の目的は、以下の技術的特徴によって実現される。
天然植物成分のリップクリームであって、ヒマワリ種子ロウ1~20質量%、モクロウ1~20質量%、ライスワックス0.1~10質量%、プリンセピアオイル1~20質量%、コメ胚芽油1~20質量%、スクレロカリアビレア種子油1~10質量%、バオバブ種子油0.1~10質量%、トコフェロール0.01~1.0質量%を含む。
【0009】
本発明の天然植物成分リップクリームは、天然植物ワックスを主な成形固化成分とし、その主要成分を基に、各種天然植物油保湿成分と共に、植物ワックスと植物油脂の割合を適切に調整することにより、リップケア製品を固形スティック形状にし、保湿と修復効果を有する植物リップケア製品を製造する。本発明の天然植物成分リップクリームは、天然植物成分100%の自然補修保湿リップクリームであり、天然由来の植物源100%のヒマワリ種子ロウ、モクロウ及びライスワックスを含有し、これら3つの天然植物ワックスを成形および硬化成分として調整することが、本技術のポイントである。天然植物油脂は、プリンセピアオイル、コメ胚芽油、スクレロカリアビレア種子油、バオバブ種子油からなる。これら3つの植物ワックスの組み合わせにより、他の天然植物油脂をうまく包み込み、成形することができ、トコフェロールを天然植物安定成分として使用すると、各成分が協力して安定した完全天然植物成分のリップクリームを形成する。当該100%の天然植物成分は、その構造が皮膚自体の角質層の脂質構造に類似し、その生体適合性と複雑な組成により、非常に特別な天然皮膚柔軟剤になり、人体に容易に吸収されるだけでなく、乾燥やひび割れを防ぎ、肌の自然な弾力性をさらに回復、維持することができ、深い保湿効果を有し、表皮細胞の再生を促進し、肌に栄養を与えることができ、肌に保湿性を提供することができる。これら100%天然植物成分は安全性が高く、副作用が全くなく、長期間使用しても消費者に副作用をもたらすことはない。
【0010】
本発明の主成分であるヒマワリ種子ロウ、モクロウ及びライスワックスは、唇の皮膚の保湿および修復効果に優れている。ヒマワリワックス、モクロウ及びライスワックスは、皮膚に固体脂質膜構造を形成し、プリンセピアオイル、コメ胚芽油、スクレロカリアビレア種子油及びバオバブ種子油と組み合わせにより、非常に柔らかい保湿油膜を形成し、この三次元の油膜は、その構造が肌の皮脂に似ているため、肌に潤いを与える能力があり、水との親和性が高く、乾燥肌のケアに非常に価値がある。人の肌のベタつかない角質層を肌の上で形成し、肌の水分量やバリア機能を調整する機能を有する。皮膚のケラチノサイトを取り囲む細胞間脂質は、レンガの壁構造におけるスタッコの役割に類似し、人間の皮膚バリアの主成分であり、皮膚のバリア機能に非常に重要な役割を果たしており、ダメージを受けた肌には、修復効果がある。
【0011】
本発明は以下の改良を行うこともできる。天然植物成分のリップクリームは、補助材料をさらに含み、前記補助材料は、ヒマワリ油、オリーブオイル、アボカドオイル及びココナッツオイルからなる。本発明における補助材料も天然植物油の配合である。
【0012】
本発明の一部実施例において、前記天然植物成分のリップクリームは、ヒマワリ種子ロウ1~20質量%、モクロウ1~20質量%、ライスワックス0.1~10質量%、プリンセピアオイル1~20質量%、コメ胚芽油1~20質量%、スクレロカリアビレア種子油1~10質量%、バオバブ種子油0.1~10質量%、トコフェロール0.01~1.0質量%、ヒマワリ油1~20質量%、オリーブオイル1~20質量%、アボカドオイル1~10質量%、ココナッツオイル1~10質量%を含む。
【0013】
前記天然植物成分のリップクリームの調製方法であって、以下の過程を含む:配合量のヒマワリ種子ロウ、モクロウ、ライスワックスを添加し、加熱を開始して攪拌を始め、プリンセピアオイル、ヒマワリ油、オリーブオイル、アボカドオイル、ココナッツオイルを添加し、均一になるように攪拌して75~90℃まで加熱し、攪拌して保温して溶解後、コメ胚芽油、スクレロカリアビレア種子油、バオバブ種子油を添加し、攪拌して溶解させる;60~66℃まで冷却した時にトコフェロールを添加し、均一になるように攪拌して溶解させる;冷却させて天然植物成分のリップクリームを得る。
【0014】
さらに、保温時間は30分である。
【0015】
従来技術と比べて、本発明は以下のような効果を有する:
(1)本発明の天然植物成分のリップクリームの成分は、100%天然植物成分であり、天然植物由来の植物性ワックスとオイル、人工成分無添加の原材料、鉱物由来の原材料及び動物由来の原材料を含み、顔料、香料及び防腐剤を含まず、唇の皮膚に不快感を与えることなく、唇の皮膚に対する製品の刺激と影響を効果的に軽減し、マイルドで刺激がなく、すべての肌タイプに適している。
(2)本発明の天然植物成分のリップクリームは100%天然植物成分を含有し、マイルドで刺激がなく、通気性が良く、肌にすばやく吸収され、深い保湿効果と高効率の保湿効果があるだけでなく、表皮バリア機能を改善し、肌の老化の問題に効果的に抵抗し、環境ストレスによる肌トラブルを緩和し、唇の局所的な微小循環を改善し、正常な新陳代謝を回復し、唇をよりふっくらと滑らかにし、くっきりと潤いを与える。また、日焼けや凍傷による唇の皮膚のさまざまな傷、ひび、はがれ、白化、敏感などの問題を効果的に修復することができる。
(3)本発明の天然植物成分のリップクリームは、唇のはがれやひび割れ、火傷、腫れ、かゆみ、皮膚のはがれ、軽度の痛み、その他の炎症を効果的に修復し、深く保湿して栄養を与え、唇のしわを薄くし、唇のひび割れやはがれを防ぎ、亀裂などによる傷やひび割れを早く治すことができる。定期的に使用すると、唇の血液循環が促進され、唇を赤くふっくらせ、色の薄い唇を改善することができる。当該天然植物成分のリップクリームは、効果が早くて明らかで、安全性が高く、副作用がないなどの利点があり、さまざまな肌タイプの人に適している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の天然植物成分のリップクリームと市販品の平均肌水分含有量の比較図である。
図2】本発明の天然植物成分のリップクリームと市販品の平均肌水分損失量の比較図である。
図3】被験者の亀裂に本発明のサンプルを塗った2週間前後の効果の比較写真である。
図4】被験者の亀裂に本発明のサンプルを塗った2週間前後の効果変化の比較写真である。
図5】被験者の亀裂にラノステロールエステルまたはワセリン含有サンプルを塗った2週間前後の効果変化の比較写真である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
当業者が本発明の技術的解決策をよりよく理解し、実施できるようにするために、以下具体的な実施例を用いて本発明をさらに説明する。
【0018】
本発明の天然植物成分のリップクリーム製品における各成分は、メーカーに限らず、すべて化学・医薬品市場から購入可能である。例えば、本発明が使用するのは、ヒマワリ種子ロウ(標準中国語名:ヒマワリ(HELIANTHUS ANNUUS)種ろう)(FUMIのCerafumei 5301)、モクロウ(標準中国語名:ハゼノキ(RHUS SUCCEDANEA)フルーツワックス(Barelのモクロウ)、ライスワックス(標準中国語名:稲種(ORYZA SATIVA)ライスワックス)(SABOのSABOSOFT_RW)、メドウフォーム油(標準中国語名:メドウフォーム(LIMNANTHES ALBA)種子油)(ElementisのMeadowfoam Seed Oil)、アルガニアスピノサ核油(標準中国語名:アルガンノキ(ARGANIA SPINOSA)カーネルオイル)(OLVEAのDEODORIZED VIRGIN ARGAN OIL)、スクレロカリアビレア種子油(標準中国語名:マルーラ(SCLEROCARYA BIRREA)種子油(LONZAの Marula Oil)、バオバブ種子油(標準中国語名:アダンソニア・ディギタータ(ADANSONIA DIGITATA)種子油)(AldiviaのUBUNTU BAOBAB VIRGIN)、トコフェロール(ビタミンE)(標準中国語名:トコフェロール(ビタミンE)(ADMのNatural Vitamin E)。
【0019】
実施例1
ヒマワリ種子ロウ8質量%、モクロウ5質量%、ライスワックス2質量%、プリンセピアオイル10質量%、コメ胚芽油20質量%、スクレロカリアビレア種子油10質量%、バオバブ種子油5質量%、トコフェロール(ビタミンE)0.1質量%、ヒマワリ油15質量%、オリーブオイル15質量%、アボカドオイル5質量%、ココナッツオイル4.9質量%を含む天然植物成分のリップクリームである。
【0020】
前記天然植物成分のリップクリームの調製方法であって、以下の過程を含む:
(1)器具の消毒:まず、反応釜を含む器具と器具を80℃~100℃の滅菌水で洗浄し、75%消毒用アルコールですすぎ、冷風で乾燥させる。
(2)材料の投入:反応釜に配合量のヒマワリ種子ロウ、モクロウ、ライスワックスを加え、加熱開始、攪拌開始、プリンセピアオイル、ヒマワリ油、オリーブオイル、アボカドオイル、ココナッツオイルを反応釜に加え、均一になるように攪拌し、75~90°Cまでに加熱し、完全に溶解するまで30分間攪拌して保温し、溶解後にコメ胚芽油、スクレロカリアビレア種子油、バオバブ種子油を加え、攪拌して溶解させる。電源を入れる60~66℃まで冷却した時にトコフェロールを加え、均一になるように攪拌して溶解させる。
(3)品質検査と充填:検査合格後に充填する。
【0021】
実施例2
ヒマワリ種子ロウ10質量%、モクロウ6質量%、ライスワックス3質量%、プリンセピアオイル15質量%、コメ胚芽油15質量%、スクレロカリアビレア種子油7質量%、バオバブ種子油5質量%、トコフェロール(ビタミンE)0.1質量%、ヒマワリ油15質量%、オリーブオイル15質量%、アボカドオイル5質量%、ココナッツオイル3.9質量%を含む天然植物成分のリップクリームである。
【0022】
実施例3
ヒマワリ種子ロウ12質量%、モクロウ7質量%、ライスワックス4質量%、プリンセピアオイル20質量%、コメ胚芽油10質量%、スクレロカリアビレア種子油5質量%、バオバブ種子油5質量%、トコフェロール(ビタミンE)0.1質量%、ヒマワリ油15質量%、オリーブオイル15質量%、アボカドオイル5質量%、ココナッツオイル1.9質量%を含む天然植物成分のリップクリームである。
【0023】
性能評価:
上記の実施例1~3で製造された製品および市販されている日本製DHCオリーブオイルリップクリームの保湿効果をそれぞれ評価する。
試験方法:皮膚が健康で皮膚疾患の既往歴やアレルギー歴のない30人を無作為に選択し、被験者の上腕屈曲側の適切な部位を試験部位とする。試験前に、試験部位をきれいな水で洗浄し、アルコールで均一に拭き取り、15分間自然乾燥させた後、皮膚水分量測定器(Corneometer(登録商標) CM825 皮膚計測機器)と水分損失量測定器(Tewameter(登録商標) TM300)を使用してサンプルを塗布前の肌水分量(ブランク)と肌水分損失量(ブランク)を測定する。被験者の前腕の内側3cm×3cmの範囲内に二種類のサンプル30mgを均等に塗布し、吸収されるまで均一塗布する。塗布30分後、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後、8時間後の肌水分量と肌水分損失量を皮膚水分量測定器と水分損失量測定器を使用して測定し、二種類のサンプルの各時間における平均肌水分含有量と平均肌水分損失量を比較する。
【0024】
【0025】
【0026】
試験データは、表1、表2、図1及び図2に示す。天然植物成分100%のリペアリップクリームの塗布後の平均肌水分含有量は、市販品の塗布後の平均肌水分含有量よりわずかに高く、天然植物成分100%のリペアリップクリームの塗布後の平均肌水分損失量は、市販品の塗布後の平均肌水分損失量よりわずかに低かった。これは、天然植物成分100%のリペアリップクリームの保湿効果が良いことを示す。
【0027】
唇の皮膚の修復効果試験1:
【0028】
試験サンプル:実施例1の天然植物成分100%のリペアリップクリーム
【0029】
試験方法:毎朝毎晩、サンプル0.03~0.06gを被験者の亀裂が形成された唇に塗布し、吸収されるまで均一に塗布する。サンプルの塗布前、1週間後、2週間後の亀裂の修復効果を観察する。
【0030】
観測結果は図3に示す。天然植物成分100%のリペアリップクリームは、2週間後の亀裂が大幅に改善されており、天然植物成分100%のリペアリップクリームが亀裂の修復に効果があることを示す。
【0031】
唇の皮膚の修復効果試験2:
【0032】
試験サンプル:実施例2の天然植物成分100%のリペアリップクリームは、植物ワックスのリップクリームの代わりにミネラルワックスを使用する。
【0033】
試験方法:毎朝毎晩、サンプル0.03~0.06gを被験者の亀裂が形成された唇に塗布し、吸収されるまで均一に塗布する。サンプルの塗布前、1週間後、2週間後の亀裂の修復効果を観察する。
【0034】
観測結果は図4図5に示す。天然植物成分100%のリペアリップクリームは、2週間後の亀裂が大幅に改善されているが、植物ワックスのリップクリームの代わりにミネラルワックスを使用したリップクリームは、亀裂に変化はなかった。これは、天然植物成分100%のリペアリップクリームが亀裂の修復に効果があることを示す。
【0035】
上記の実施例は、本発明の異なる実施過程を詳細に説明したが、本発明の実施形態はこれらに限定されず、当業者は、本願明細書に開示された内容に従って本発明の目的を達成することができる。本発明の概念に基づいてなされた改良および変形はすべて本発明の保護範囲内にあり、具体的な保護範囲は特許請求の範囲の記載に従う。
図1
図2
図3
図4
図5