(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】分析支援システム、分析支援方法、及び分析支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/44 20180101AFI20240820BHJP
【FI】
G06F9/44
(21)【出願番号】P 2024104854
(22)【出願日】2024-06-28
【審査請求日】2024-06-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517442661
【氏名又は名称】株式会社フェズ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】海沼 玲史
(72)【発明者】
【氏名】青野 紳三郎
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特許第7369320(JP,B1)
【文献】国際公開第2017/168967(WO,A1)
【文献】特開2010-205218(JP,A)
【文献】特開2023-096330(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第117909355(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00-8/38
G06F 8/60-8/77
G06F 9/44-9/445
G06F 9/451
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用するユーザ装置から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付ける指示受付部と、
前記分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを出力する第1指示部と、
前記外部の情報処理システムに対して、前記特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力する第2指示部と、
前記生成された呼出データに基づいて、前記分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースに対して、提供データの提供要求を行う提供要求部と、
前記提供データ及び前記分析指示に基づいて、前記外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力する第3指示部と、
前記実行の結果に基づいて、前記分析指示に応じた分析結果を出力する結果出力部と、
を備える分析支援システム。
【請求項2】
前記指示受付部は、所定のデータに対する評価指示を含む前記分析指示を受け付け、
前記第3指示部は、前記外部の情報処理システムに対し、前記評価指示に基づく、前記提供データの評価に関する分析を実行させるための前記第3指示データを出力し、
前記結果出力部は、前記評価指示に応じた評価結果を出力する、
請求項1に記載の分析支援システム。
【請求項3】
前記分析指示は、自然言語による入力を含み、
前記分析結果は、自然言語による出力を含む、
請求項1又は2に記載の分析支援システム。
【請求項4】
前記第1指示データは、前記分析指示、及び、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法の概要に関する内容を含む、請求項3に記載の分析支援システム。
【請求項5】
前記第1指示データは、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法における、分析に必要なデータの例、呼出データの例、及び分析結果の例の少なくとも1つをさらに含む、請求項4に記載の分析支援システム。
【請求項6】
前記データベースに登録されているデータと、前記生成された呼出データに含まれるデータとの類似度に基づいて、前記生成された呼出データに含まれる少なくとも1つのデータを、前記データベースに登録されているデータに応じて修正する呼出データ修正部、をさらに備え、
前記提供要求部は、前記修正された呼出データに基づいて、前記提供要求を行う、
請求項1又は2に記載の分析支援システム。
【請求項7】
前記データベースは、複数の組織のそれぞれのデータを、前記複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で、出力するデータベースを含み、
前記結果出力部は、前記複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で、前記複数の組織のそれぞれのデータに基づいた前記分析結果を出力する、
請求項1又は2に記載の分析支援システム。
【請求項8】
コンピュータが、
ユーザが利用するユーザ装置から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付け、
前記分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを出力し、
前記外部の情報処理システムに対して、前記特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力し、
前記生成された呼出データに基づいて、前記分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースに対し、提供データの提供要求を行い、
前記提供データ及び前記分析指示に基づいて、前記外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力し、
前記実行の結果に基づいて、前記分析指示に応じた分析結果を出力する、
分析支援方法。
【請求項9】
コンピュータに、
ユーザが利用するユーザ装置から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付ける指示受付部と、
前記分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを出力する第1指示部と、
前記外部の情報処理システムに対して、前記特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力する第2指示部と、
前記生成された呼出データに基づいて、前記分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースに対し、提供データの提供要求を行う提供要求部と、
前記提供データ及び前記分析指示に基づいて、前記外部の情報処理システムに対して、前記分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力する第3指示部と、
前記実行の結果に基づいて、前記分析指示に応じた分析結果を出力する結果出力部と、
を実現させるための分析支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析支援システム、分析支援方法、及び分析支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが所望するデータ分析を支援する技術が知られていた。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されている情報処理装置は、複数のAIエンジンのうち、利用するAIエンジンとAIエンジンを利用する順番とを示すシナリオを設定する設定部と、設定部によって設定されたシナリオに従って、AIエンジンに対して記憶部に記憶されたデータを順次送信する送信部と、送信部によってデータを送信したAIエンジンから処理結果のデータを受信し、記憶部に格納する格納部と、を有する。ここで、当該装置におけるシナリオは、利用するAIエンジンとAIエンジンを利用する順番とを示す。当該装置は、入力された処理対象のデータの種別に応じて、事前に設定された複数のシナリオのうちからシナリオを選択し、選択されたシナリオに従って、AIエンジンにデータを送信する。具体的には、当該装置は、例えば、処理対象のデータが音声データである場合には、最初に音声データをテキストデータに変換し、次にテキストデータの処理をするシナリオを選択し、処理対象のデータがテキストデータである場合には、最初にテキストデータの処理をするシナリオを選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、データの種別が同一である場合であっても、複数のデータ分析手法が想定される場合がある。例えば、処理対象のデータが数値データである場合、分析の目的に応じて、数値データに対する複数の分析手法が想定される。しかしながら、特許文献1に記載されている情報処理装置では、処理対象のデータの種別に応じて、事前に設定されたデータ処理に関するシナリオが選択されるにすぎず、処理対象のデータに基づいて複数のデータ分析手法が想定される場合は、考慮されていない。そのため、ユーザの利便性は限定的であった。
【0006】
そこで、本発明は、データ分析支援における利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る分析支援システムは、ユーザが利用するユーザ装置から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付ける指示受付部と、分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを出力する第1指示部と、外部の情報処理システムに対して、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力する第2指示部と、生成された呼出データに基づいて、分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースに対し、提供データの提供要求を行う提供要求部と、提供データ及び分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力する第3指示部と、実行の結果に基づいて、分析指示に応じた分析結果を出力する結果出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、データ分析支援における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態である分析支援システム100における処理の概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態である分析支援システム100の構成を示す図である。
【
図6】ユーザ装置200に表示される画面の例を示す図である。
【
図7】分析支援システム100における処理の例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である分析支援システム100における処理の概要を示す図である。
【0011】
分析支援システム100は、分析支援プログラムによって実現される情報処理システムである。分析支援システム100は、ユーザ装置200から受け付ける分析指示に基づいて、外部の情報処理システムを利用した分析を行い、分析結果をユーザ装置に出力する。
【0012】
まず、分析支援システム100は、ユーザ装置200から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付ける(S101)。
【0013】
続いて、分析支援システム100は、分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを、情報処理システム300に出力する(S102)。分析支援システム100は、情報処理システム300から、第1指示データに応じた第1結果データを取得する(S103)。分析支援システム100は、情報処理システム300に対し、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力する(S104)。分析支援システム100は、情報処理システム300から、第2指示データに応じた第2結果データを取得する(S105)。
【0014】
分析支援システム100は、必要に応じて、呼出データを修正する(S106)。分析支援システム100は、購買データベース400に対し、呼出データ(修正された呼出データを含む)に基づいて、提供データの提供要求を行う(S107)。分析支援システム100は、購買データベース400から、提供データを取得する(S108)。
【0015】
分析支援システム100は、情報処理システム300に対し、提供データ及び分析指示に基づいて、分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力する(S109)。分析支援システム100は、情報処理システム300から、第3指示データに応じた第3結果データを取得する。そして、分析支援システム100は、分析指示に応じた分析結果をユーザ装置200に出力する(S111)。
【0016】
このように、分析支援システム100は、ユーザ装置200から受け付ける分析指示に応じて、情報処理システム300、購買データベース400、及びベクトルデータベース500を、いわば段階的若しくは逐次的に活用することにより、分析結果をユーザ装置200に出力することができる。また、データ分析支援、特に購買データ分析支援における仮説提案及び判断材料を詳細に明示できることにより、データ分析、特に購買データ分析の実行性と利便性を向上させることができる。これにより、分析支援システム100は、ユーザ装置200から、自然言語による分析指示を受け付ける場合であっても、情報処理システム300、購買データベース400、及びベクトルデータベース500を活用して、ユーザが所望する分析結果をユーザ装置200に出力することができる。
【0017】
なお、本実施形態では、分析支援システム100が、購買データの分析支援を実行する実施形態を例に説明するが、分析支援システム100が実行する分析支援はこれに限られない。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態である分析支援システム100の構成を示す図である。分析支援システム100は、ユーザ装置200、情報処理システム300、購買データベース400、及びベクトルデータベース500とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される。分析支援システム100の詳細については、後述する。
【0019】
ユーザ装置200は、ユーザが利用する情報処理装置であり、例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0020】
ユーザは、ユーザ装置200を利用して分析支援システム100にアクセスし、分析指示を行う。分析指示は、例えば、自然言語による分析指示であってもよい。
【0021】
また、ユーザは、ユーザ装置200を利用して分析支援システム100にアクセスし、分析結果を取得する。
【0022】
情報処理システム300は、分析支援システム100から取得する指示データ(第1指示データ、第2指示データ、第3指示データ)に基づいて、所定のデータ処理を行う情報処理システムである。
【0023】
情報処理システム300は、例えば、所定の学習モデルや人工知能(AI)、特に例えば生成AIであってもよい。生成AIは、例えば、GPT(Generative Pretrained Transformer)モデルによって学習された、情報処理システムであってもよい。情報処理システム300は、例えば、自然言語による対話形式で、指示データを受け付け、また、データ処理結果を出力する情報処理システムであってもよく、特に例えば、ChatGPT若しくはGPT4であってもよい。
【0024】
購買データベース400及びベクトルデータベース500は、分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースである。購買データベース400は、分析支援システム100の内部に備わっていてもよく、分析支援システム100の外部に備わっていてもよい。
【0025】
ここで、購買データベース400は、例えば、商品情報と消費者の購買データが紐づいている購買実績データ(例えば、ビッグデータ)を記憶する。また、ベクトルデータベース500は、小売店舗の情報、商品のブランドマスタ、商品カテゴリ一覧等の商品情報が、後述する呼出データ修正部140による処理が可能な形式で格納されているベクトルデータを記憶する。
【0026】
また、購買データベース400は、複数の組織のそれぞれのデータを複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で出力するデータベースであってもよい。これにより、データのセキュリティや秘匿性を維持したまま、分析支援システム100は、分析支援処理を実行することができる。
【0027】
なお、
図2において、ユーザ装置200、情報処理システム300、購買データベース400、及びベクトルデータベース500は、それぞれ1つずつ示されているが、それぞれ複数のユーザ装置200、情報処理システム300、購買データベース400、及びベクトルデータベース500であってもよい。
【0028】
続いて、分析支援システム100の詳細について説明する。分析支援システム100は、記憶部110、指示受付部115、第1指示部120、第1結果取得部125、第2指示部130、第2結果取得部135、呼出データ修正部140、提供要求部145、提供データ取得部150、第3指示部155、第3結果取得部160、結果出力部165を備える。
図2に示す各部は、例えば、記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されたプログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
【0029】
記憶部110は、分析支援システム100において処理される情報を記憶する。記憶部110は、例えば、後述する、分析指示データ、第1結果データ、第2結果データ、修正呼出データ、第3結果データを記憶することができる。
【0030】
指示受付部115は、ユーザ装置200から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付け、受け付けた分析指示に関する分析指示データを記憶部110に格納する。
【0031】
ここで、受け付ける分析指示は、例えば、自然言語による分析指示であってもよい。すなわち、ユーザは、ユーザ装置200を利用して自然言語を入力し、指示受付部115は、自然言語の入力を分析指示として受け付けることができる。
【0032】
受け付ける分析指示は、例えば、POS(Point of Sales)データに基づくPOS分析、及び、複数の企業若しくは商品を比較する競合分析を指示する分析指示であってもよい。競合分析は、例えば、複数の企業若しくは商品の売上、利益率、市場占有率、特徴、若しくは認知度を比較する分析であってもよい。POS分析を指示する分析指示は、例えば、「企業Aの売上を教えてください。」であってもよい。競合分析を指示する分析指示は、例えば、「商品A、商品B、及び商品Cの売上を比較して分析してください。」であってもよい。
【0033】
また、指示受付部115は、所定のデータに対する評価指示を含む分析指示を受け付けることができる。
【0034】
ここで、評価指示は、所定のデータを分析した、グラフ若しくは表の分析結果に対する、評価(例えば、示唆、説明、コメント等)を指示する評価指示であってもよい。所定のデータに対する評価指示を含む分析指示は、例えば、「商品A、商品B、及び商品Cの売上を比較して、各商品の特徴を評価してください。」であってもよい。
【0035】
なお、指示受付部115が受け付ける分析指示は、これらに限られない。
【0036】
第1指示部120は、分析指示に基づいて、情報処理システム300に対して、分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを生成し、第1指示データを出力する。
【0037】
第1指示部120は、例えば、情報処理システム300に第1指示データを出力することができる。第1指示部120は、情報処理システム300とは異なる情報処理システムを経由して、情報処理システム300に第1指示データを出力してもよい。
【0038】
第1指示データは、指示受付部115が受け付けた分析指示に関する内容、及び、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法の概要に関する内容を含んでもよい。
【0039】
ここで、第1指示データに含まれる、指示受付部115が受け付けた分析指示に関する内容は、指示受付部115が受け付けた分析指示自体(例えば、指示受付部115が受け付けた分析指示自体のテキスト)であってもよく、また、指示受付部115が受け付けた分析指示の一部若しくは当該分析指示を編集(例えば、要約、補充)した内容であってもよい。
【0040】
また、第1指示データに含まれる、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法の概要に関する内容は、例えば、当該少なくとも1つの分析手法の目的、用途、分析に必要なデータの例、呼出データの例、及び出力される分析結果の例を少なくとも含む。これにより、情報処理システム300は、複数の分析手法のうちから、受け付けた分析指示に応じた適切な分析手法を特定することができる。特に例えば、情報処理システム300が、様々な用途に用いられる汎用的な情報処理システムである場合に、複数の分析手法のうちから、受け付けた分析指示に応じた適切な分析手法を特定することができる。
【0041】
第1指示データは、例えば、情報処理システム300において所定の処理を実行させるための、いわゆるプロンプトデータであってもよい。なお、第2指示データ及び第3指示データは、同様に、いわゆるプロンプトデータであってもよい。
【0042】
【0043】
第1指示データは、例えば、情報処理システム300の役割や機能に関する指示データ、情報処理システム300が実行可能な処理に関する指示データ、分析手法の概要に関する指示データ、ユーザ装置200から受け付けた分析指示に関する指示データ、及び分析指示に適した分析手法の特定を指示する指示データを含む。
【0044】
なお、
図3に示す第1指示データは一例であり、第1指示データに含まれるデータ及び分析手法の種類は、
図3に示す第1指示データに含まれるデータ及び分析手法の種類に限られない。また、第1指示データの少なくとも一部は、日本語若しくは英語で構成されていてもよく、その他の言語で構成されていてもよい。また、第1指示データは、自然言語を含んでもよく、自然言語以外の内容(プログラミング言語、表、図、数式等)を含んでもよい。
【0045】
第1結果取得部125は、第1指示データに応じて情報処理システム300が出力する第1結果データを取得し、記憶部110に格納する。
【0046】
第1結果データは、例えば、情報処理システム300において特定された、分析指示に応じた分析手法を示す内容を含む。また、第1結果データは、情報処理システム300における特定処理の補足内容(例えば、特定の根拠や理由等)をさらに含んでもよい。具体的には、第1結果データは、例えば、「POS分析が適切です。POS分析のためのデータを取得するツールを呼び出してください。」であってもよい。
【0047】
第1結果取得部125は、第1結果データを、例えば、情報処理システム300から直接、又は、情報処理システム300とは異なる他の情報処理システムを経由して情報処理システム300から間接的に、取得してもよい。
【0048】
第2指示部130は、情報処理システム300に対して、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを生成し、第2指示データを出力する。
【0049】
第2指示部130は、例えば、情報処理システム300に第2指示データを出力することができる。第2指示部130は、情報処理システム300とは異なる情報処理システムを経由して、情報処理システム300に第2指示データを出力してもよい。
【0050】
第2指示データは、例えば、情報処理システム300において、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための、情報処理システム300に対する指示データである。
【0051】
第2指示データは、情報処理システム300において呼出データを生成させるために必要な内容を含む。情報処理システム300において呼出データを生成させるために必要な内容は、例えば、呼出データの例、購買データベース400が管理しているデータの例、及び特定された分析手法による分析に必要なデータの例の少なくともいずれかを含む。
【0052】
第2指示データは、特定された分析手法ごとに異なるデータであってもよい。これにより、分析支援システム100は、ユーザから受け付ける分析指示に応じて、適切な呼出データを取得することができる。
【0053】
呼出データは、購買データベース400から、分析指示に応じた分析に必要なデータを呼び出すためのデータである。呼出データの形式は、特に限定されないが、例えば、SQL(Structured Query Language)形式又はJSON(JavaScript Object Notation)形式のデータであってもよい。
【0054】
第2指示データは、セマンティックレイヤー情報を含んでもよい。これにより、分析支援システム100は、後述する第2取得データを適切に取得することができ、質の高いデータ分析を行うことができる。
【0055】
ここで、セマンティックレイヤー情報は、データベースとユーザとの間のコミュニケーションを円滑にし、ユーザが簡易にデータベースを利用することができるようにするために、データベースに対する指示とユーザからの指示との間を変換若しくは翻訳するためのセマンティックレイヤーに関する情報である。セマンティックレイヤー情報は、例えば、スキーマ情報、メタ情報、ドメイン情報を含む。
【0056】
スキーマ情報は、例えば、購買データベース400の構造(テーブル構造)を示す情報である。メタ情報は、各データの性質、意味、目的を示す情報である。ドメイン情報は、データから算出される指標(例えば、前期間売上比率)の定義を示す情報である。
【0057】
メタ情報は、例えば、データ型情報、ディスクリプション情報を含む。データ型情報は、例えば、データの型(例えば、数値、文字列等)を示す情報である。ディスクリプション情報は、データの性質、意味、目的が、自然言語若しくは数式を用いて記述された情報である。ここで、自然言語は、日本語、英語、その他の言語であってもよい。
【0058】
セマンティックレイヤー情報は、データごと若しくは所定の処理に設定されてもよく、また、分析手法ごとに設定されてもよい。分析手法ごとに設定されたセマンティックレイヤー情報は、例えば、当該分析手法において用いられるデータごと若しくは所定の処理ごとに設定されたセマンティックレイヤー情報であってもよい。
【0059】
分析支援システム100は、例えば、事前に、分析手法ごとに設定されたセマンティックレイヤー情報を、分析手法と対応付けて管理する。これにより、第2指示部130は、特定された分析手法に応じたセマンティックレイヤー情報を、動的に第2指示データに含めることができ、分析支援システム100は、質の高いデータ分析を行うことができる。
【0060】
【0061】
第2指示データは、例えば、情報処理システム300の役割や機能に関する指示データ、ユーザ装置200から受け付けた分析指示に関する指示データ、特定された分析手法に関する指示データ、呼出データの生成を指示する指示データ、セマンティックレイヤー情報、分析例に関する情報を含む。セマンティックレイヤー情報は、例えば、特定された分析手法に応じて動的に挿入された、分析手法ごとに設定されたセマンティックレイヤー情報であってもよい。
【0062】
なお、
図4に示す第2指示データは一例である。また、第2指示データの少なくとも一部は、日本語若しくは英語で構成されていてもよく、その他の言語で構成されていてもよい。また、第2指示データは、自然言語を含んでもよく、自然言語以外の内容(プログラミング言語、表、図、数式等)を含んでもよい。
【0063】
第2結果取得部135は、第2指示データに応じて情報処理システム300が出力する第2結果データを取得し、記憶部110に格納する。
【0064】
第2結果データは、例えば、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを含む。
【0065】
第2結果取得部135は、第2結果データを、例えば、情報処理システム300から直接、又は、情報処理システム300とは異なる他の情報処理システムを経由して情報処理システム300から間接的に、取得してもよい。
【0066】
呼出データ修正部140は、ベクトルデータベース500に登録されているデータ(例えば、ベクトルデータ)と、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータとの類似度に基づいて、当該呼出データに含まれる少なくとも1つのデータを、ベクトルデータベース500に登録されているデータに応じて修正し、修正した修正呼出データを記憶部110に格納する。
【0067】
呼出データ修正部140による処理について、ユーザが、企業名「株式会社白雪薬局」の企業に関する分析を分析指示として提供し、ベクトルデータベース500には、企業名「株式会社白花薬局」として当該企業のデータが登録されている場合を例に、説明する。
【0068】
この場合は、例えば、正しい企業名は「株式会社白花薬局」であるにもかかわらず、ユーザが、企業名「株式会社白雪薬局」と誤って分析指示を提供する場合に起こり得る。この場合、分析支援システム100における処理により、第2結果取得部135は、例えば、企業名「株式会社白雪薬局」のデータを購買データベース400から呼び出すための呼出データを含む第2結果データを取得する。一方、購買データベース400には、企業名「株式会社白花薬局」としてデータが登録されていることから、後述する提供要求部145は、当該呼出データに基づいて、企業名「株式会社白花薬局」のデータを適切に提供要求できない場合がある。
【0069】
そこで、呼出データ修正部140は、ベクトルデータベース500に登録されているデータと、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータとの類似度に基づいて、第2指示データに応じて生成された呼出データを、例えば、企業名「株式会社白花薬局」に関するデータを呼び出すための呼出データに修正する。これにより、後述する提供要求部145は、当該修正された呼出データに基づいて、企業名「株式会社白花薬局」のデータを適切に提供要求できる。
【0070】
ここで、呼出データ修正部140は、例えば、ベクトルデータベース500に登録されているデータと、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータと、の類似度に基づいて、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータが、ベクトルデータベース500に登録されていない場合に、ベクトルデータベース500に登録されているデータのうち、最も高い類似度を備えるデータに、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータを置き換えてもよい。ここで、類似度は、例えば、コサイン類似度であってもよい。
【0071】
すなわち、具体的には、呼出データ修正部140は、まず、ベクトルデータベース500に登録されているデータのうち、最も高い類似度を備えるデータとして、企業「株式会社白花薬局」とのデータを特定する。続いて、呼出データ修正部140は、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれる企業「株式会社白雪薬局」とのデータを、企業「株式会社白花薬局」とのデータに置き換える。
【0072】
なお、本実施形態において、呼出データは、特に記載のない限り及び技術的に置き換えが可能な限り、修正呼出データを含み得る。
【0073】
呼出データ修正部140は、例えば、情報処理システム300において生成された呼出データの全てについて、ベクトルデータベース500に登録されているデータと、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータとの類似度を評価してもよい。これにより、分析支援システム100は、第2指示データに応じて生成された呼出データを適切な呼出データに修正して、分析支援処理を行うことができる。
【0074】
また、呼出データ修正部140は、例えば、後述する提供要求部145による提供要求処理が失敗した場合に、ベクトルデータベース500に登録されているデータと、第2指示データに応じて生成された呼出データに含まれるデータとの類似度を評価して、呼出データを修正してもよい。これにより、分析支援システム100は、呼出データの修正処理が必要な場合に、呼出データの修正処理を実行することができ、効率的に分析支援処理を実行することができる。なお、ここで、提供要求処理の失敗は、例えば、呼出データに対応するデータがベクトルデータベース500に登録されていない旨のデータを、ベクトルデータベース500から取得すること、ユーザから例えば分析の再実行の指示を受け付けること、所定の条件に基づいて分析の不正確性が検知されたことの少なくともいずれかを含む。
【0075】
提供要求部145は、呼出データに基づいて、分析指示に応じた分析に必要なデータを管理する購買データベース400に対し、提供データの提供要求を行う。提供要求部145は、例えば、第2結果データに含まれる呼出データに基づいて提供要求を行ってもよく、また、修正呼出データに基づいて提供要求を行ってもよい。
【0076】
提供要求部145は、例えば、呼出データを購買データベース400に出力することにより、提供要求を行うことができる。購買データベース400は、呼出データに応じて、購買データベース400に登録されているデータを分析支援システム100に提供する。
【0077】
提供データ取得部150は、呼出データに応じて購買データベース400から提供される提供データを取得し、提供データを記憶部110に格納する。
【0078】
第3指示部155は、提供データ及び分析指示に基づいて、情報処理システム300に対して、分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを生成し、第3指示データを出力する。
【0079】
第3指示部155は、例えば、情報処理システム300に第3指示データを出力することができる。第3指示部155は、情報処理システム300とは異なる情報処理システムを経由して、情報処理システム300に第3指示データを出力してもよい。
【0080】
第3指示データは、提供データ及び分析指示に基づいて、情報処理システム300において、分析指示に応じた分析を実行させるための指示データである。第3指示データは、例えば、情報処理システム300において実行させる分析手法を示す内容、及び、当該分析手法による分析に必要な提供データを含む。
【0081】
また、分析指示が所定のデータに対する評価指示を含む場合、第3指示データは、当該評価指示に基づいて、提供データの評価に関する分析を実行させるための指示データであってもよい。
【0082】
【0083】
第3指示データは、例えば、情報処理システム300の役割や機能に関する指示データ、ユーザ装置200から受け付けた分析指示に関する指示データ、特定された分析手法に関する指示データ、出力する分析結果に関する指示データ、及び分析に必要な具体的なデータに関する指示データを含む。また、第3指示データは、後述する第3結果データの形式の指定(テキストを用いた出力若しくはグラフを用いた出力を指定すること、又は、出力されるファイル形式を指定すること)に関するデータを含んでもよい。
【0084】
なお、
図5に示す第3指示データは一例である。また、第3指示データの少なくとも一部は、日本語若しくは英語で構成されていてもよく、その他の言語で構成されていてもよい。また、第3指示データは、自然言語を含んでもよく、自然言語以外の内容(プログラミング言語、表、図、数式等)を含んでもよい。
【0085】
また、第3指示データは、分析に必要でないデータをさらに含んでもよい。これにより、分析支援システム100は、情報処理システム300を活用して、分析に必要なデータの取捨選択を行うことができる。
【0086】
第3結果取得部160は、第3指示データに応じて情報処理システム300が出力する第3結果データを取得し、記憶部110に格納する。
【0087】
第3結果データは、例えば、第3指示データに応じて情報処理システム300が実行した分析結果の内容を含む。
【0088】
第3結果データは、例えば、分析結果を示す数値、当該数値を可視化した図(グラフ、表等)、及び自然言語による文章を含んでもよい。これにより、ユーザは、分析指示に応じた分析結果を、簡易に把握することができる。
【0089】
第3結果取得部160は、第3結果データを、例えば、情報処理システム300から直接、又は、情報処理システム300とは異なる他の情報処理システムを経由して情報処理システム300から間接的に、取得してもよい。
【0090】
結果出力部165は、分析指示に応じた分析の実行の結果に基づいて、分析指示に応じた分析結果を出力する。また、結果出力部165は、分析指示に応じた分析の実行の結果に基づいて、評価指示に応じた評価結果を含む分析結果を出力することができる。
【0091】
ここで、分析指示に応じた分析の実行の結果は、例えば、第3結果データが示す内容の少なくとも一部であってもよい。
【0092】
結果出力部165が出力する分析結果は、例えば、分析された数値、当該数値を可視化した図(グラフ、表等)、及び自然言語による文章を含んでもよい。これにより、ユーザは、分析指示に応じた分析結果を、簡易に把握することができる。
【0093】
このとき、結果出力部165は、例えば、ユーザ装置200に、分析結果を出力してもよい。
【0094】
また、結果出力部165は、購買データベース400が、複数の組織のそれぞれのデータを複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で出力するデータベースである場合に、複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で、複数の組織のそれぞれのデータに基づいた分析結果を出力することができる。
【0095】
図6は、ユーザ装置200に表示される画面の例を示す図である。
【0096】
図6に示す画面は、分析支援システム100を利用するユーザのユーザ装置200に表示される利用画面の例を示す。領域601は、ユーザから受け付けた分析指示に関する内容を表示する。領域602及び領域603は、分析指示に応じた分析結果を表示する。
図6に示す画面では、例として、領域602にはグラフが表示され、領域603には表が表示されている。領域604は、分析指示に応じた分析結果として、分析結果に対する評価結果を表示する。
【0097】
このように、分析支援システム100は、自然言語を含む分析指示を受け付け、自然言語を含む分析結果を出力することができる。また、分析支援システム100は、例えば、ユーザ装置200に表示される対話型画面(チャット型画面)を通じて、ユーザ装置200から分析指示を受け付け、ユーザ装置200に分析結果を出力することができる。これにより、分析支援システム100は、利便性高く、分析支援を行うことができる。
【0098】
図7は、分析支援システム100における処理の例を示すシーケンスチャートである。
【0099】
まず、指示受付部115が、ユーザ装置200から分析指示を受け付ける(S701)。第1指示部120が、第1指示データを生成し、情報処理システム300に出力する(S702)。第1結果取得部125が、第1結果データを情報処理システム300から取得する(S703)。
【0100】
第2指示部130が、第2指示データを生成し、情報処理システム300に出力する(S704)。第2結果取得部135が、第2結果データを情報処理システム300から取得する(S705)。呼出データ修正部140が、呼出データを修正する(S706)。このとき、呼出データ修正部140は、ベクトルデータベース500(不図示)とデータをやり取りして、呼出データを修正する。提供要求部145が、呼出データを購買データベース400に出力する(S707)。提供データ取得部150が、提供データを購買データベース400から取得する(S708)。
【0101】
第3指示部155が、第3指示データを生成し、情報処理システム300に出力する(S709)。第3結果取得部160が、第3結果データを情報処理システム300から取得する(S710)。結果出力部165が、分析結果をユーザ装置200に出力する(S711)。
【0102】
このように、分析支援システム100は、ユーザ装置200から受け付けた分析指示に応じて、情報処理システム300に対する指示データの出力を複数回に分けて行うことができる。これにより、分析支援システム100は、自然言語を含む分析指示に応じて、適切な分析結果を出力することができる。また、分析支援システム100は、自然言語を含む分析指示に誤りがあった場合であっても、必要に応じて呼出データを修正することができるため、ユーザは、利便性が高い分析支援を受けることができる。
【0103】
以上、本発明の一実施形態について説明した。分析支援システム100は、ユーザ装置200から分析指示を受け付け、分析指示に基づいて、情報処理システム300に対して、第1指示データを出力し、情報処理システム300に対して、第2指示データを出力し、生成された呼出データに基づいて、購買データベース400に対して、提供データの提供要求を行い、提供データ及び分析指示に基づいて、情報処理システム300に対して、分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力し、実行の結果に基づいて、分析指示に応じた分析結果を出力する。これにより、分析支援システム100は、データ分析支援における利便性を向上させることができる。
【0104】
また、分析支援システム100は、所定のデータに対する評価指示を含む分析指示を受け付け、情報処理システム300に対し、評価指示に基づく、提供データの評価に関する分析を実行させるための第3指示データを出力し、評価指示に応じた評価結果を出力することができる。これにより、分析支援システム100は、分析結果に対する評価をユーザに出力することができ、ユーザに対するデータ分析支援における利便性を向上させることができる。
【0105】
また、分析支援システム100は、自然言語による入力を含む分析指示を受け付け、自然言語による出力を含む分析結果を出力することができる。これにより、ユーザは、利便性高く分析指示を入力することができ、また、分析結果を容易に把握することができる。
【0106】
また、分析支援システム100は、分析指示、及び、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法の概要に関する内容を含む第1指示データ、並びに、複数の分析手法のうちの少なくとも1つの分析手法における、分析に必要なデータの例、呼出データの例、及び分析結果の例の少なくとも1つをさらに含む第1指示データを出力することができる。これにより、分析支援システム100は、情報処理システム300を活用して、ユーザから受け付けた分析指示に適した分析手法を特定することができる。
【0107】
また、分析支援システム100は、ベクトルデータベース500に登録されているデータと、生成された呼出データに含まれるデータとの類似度に基づいて、生成された呼出データに含まれる少なくとも1つのデータを、ベクトルデータベース500に登録されているデータに応じて修正し、修正された呼出データに基づいて、提供要求を行うことができる。これにより、分析支援システム100は、ユーザから受け付けた分析指示に、例えば記載の誤りがあった場合であっても、ユーザに対して適切な分析結果を出力することができ、データ分析支援における利便性を向上させることができる。
【0108】
また、分析支援システム100は、複数の組織のそれぞれの特定が困難な形式で、複数の組織のそれぞれのデータに基づいた分析結果を出力することができる。これにより、分析支援システム100は、セキュリティや秘匿性を維持したまま、データ分析支援における利便性を向上させることができる。
【0109】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0110】
また、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」又は装置が有する機能が2つ以上の物理的手段、装置、又はソフトウェアにより実現されても、2つ以上の「部」又は装置の機能が1つの物理的手段、装置、又はソフトウェアにより実現されてもよい。
【符号の説明】
【0111】
100 分析支援システム、110 記憶部、115 指示受付部、120 第1指示部、125 第1結果取得部、130 第2指示部、135 第2結果取得部、140 呼出データ修正部、145 提供要求部、150 提供データ取得部、155 第3指示部、160 第3結果取得部、165 結果出力部、200 ユーザ装置、300 情報処理システム、400 購買データベース、500 ベクトルデータベース
【要約】
【課題】データ分析支援の利便性を向上させる。
【解決手段】分析支援システムは、ユーザ装置から、所定のデータ分析に関する分析指示を受け付ける指示受付部と、分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、分析指示に応じた分析手法を特定させるための第1指示データを出力する第1指示部と、外部の情報処理システムに対して、特定された分析手法による分析に必要なデータを呼び出すための呼出データを生成させるための第2指示データを出力する第2指示部と、呼出データに基づいて、分析指示に応じた分析に必要なデータを管理するデータベースに対して、提供データの提供要求を行う提供要求部と、提供データ及び分析指示に基づいて、外部の情報処理システムに対して、分析指示に応じた分析を実行させるための第3指示データを出力する第3指示部と、実行の結果に基づいて、分析指示に応じた分析結果を出力する結果出力部と、を備える。
【選択図】
図1